JP2019064068A - 3次元造形装置及び3次元造形物の製造方法 - Google Patents

3次元造形装置及び3次元造形物の製造方法 Download PDF

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Atsushi Onishi
淳 大西
鶴井 孝文
Takafumi Tsurui
孝文 鶴井
二三男 南山
Fumio Minamiyama
二三男 南山
久美子 山▲崎▼
Kumiko Yamazaki
久美子 山▲崎▼
裕之 長澤
Hiroyuki Nagasawa
裕之 長澤
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Abstract

【課題】本発明は、簡単な制御で複数種の組成物を均一に混合させることにより、均質性や硬化特性に優れる3次元造形物が造形される3次元造形装置を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の3次元造形装置は、混合により反応する複数種の組成物を用いる3次元造形装置であって、造形される3次元造形物を支持する板状の支持台と、上記複数種の組成物の液滴をそれぞれ射出する複数のノズルと、上記支持台及び複数のノズルを相対移動させる駆動部と、上記複数種の組成物の液滴が上記支持台上で混合されるように液滴の着滴位置を制御する制御部とを備え、上記複数のノズルの液滴射出方向が平行である。上記複数のノズルの液滴射出方向が上記支持台の表面に対して垂直であるとよい。【選択図】図1

Description

本発明は、3次元造形装置及び3次元造形物の製造方法に関する。
近年、各需要者の要求にあわせたテーラーメイド製品の製造や、アセンブリ製品の設計時に必要となる試作パーツの製造等の一品物の製造に、3次元造形装置、いわゆる3Dプリンタが用いられている。3Dプリンタでは、例えば液状組成物をディスペンサーにより液滴として射出し、支持台上に積層し、例えば紫外線を当てることでこの積層物を硬化させることを繰り返し行って、3次元造形物を得る。
このような紫外線硬化を用いた造形では、紫外線を照射するため高エネルギーが必要である。また、紫外線硬化を用いた造形では、紫外線を吸収する染料や紫外線により分解する染料を用いることができないため、3次元造形物の着色が制限され易い。
紫外線硬化を用いない造形としては、2種の組成物を組み合わせて反応させることで硬化させる方法が提案されている(特表2003−506228号公報参照)。この造形方法では、ポリイソシアネートを含む第1液組成物の液滴とポリオールを含む第2液組成物の液滴とを、射出方向のなす角度が15°〜75°となるようにそれぞれ同時に射出し、2種の液滴を空中で衝突させ混合する。
上記従来の2種の組成物を組み合わせた造形では、2種の組成物の液滴が衝突するように組成物の粘度等を考慮して液滴の射出の条件を調整する必要がある。例えば、上記2種の液滴を空中で衝突させ、衝突後の液滴を所望の位置に着滴させるには、液滴の運動エネルギー等を考慮して射出角等を液滴毎に独立して制御する必要がある。また、造形の進行に伴って3次元造形物の表面が高くなっていくことを考慮して衝突位置を制御しなければならない。このように上記従来の造形を行う造形装置は、2種の液滴を混合させるためには、液滴毎の複雑な制御を必要とする。
特表2003−506228号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、簡単な制御で複数種の組成物を均一に混合させることにより、均質性や硬化特性に優れる3次元造形物が造形される3次元造形装置及び3次元造形物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、3次元造形物の製造に用いられる組成物の粘度が比較的高いことに着目し、2種の組成物を同時に射出しなくとも造形できることを知得した。この知見に基づき、本発明者らは2種の組成物を射出するノズルの液滴射出方向を平行とし、支持台上で混合されるように液滴の着滴位置を制御しつつ、2種の液滴を順番に射出することで、液滴の射出制御が飛躍的に容易化できることを見出し、本発明を完成させた。なお、本発明者らは3種以上の組成物を用いる場合にも同様の方法が適用できることを知得している。
すなわち、上記課題を解決するためになされた発明は、混合により反応する複数種の組成物を用いる3次元造形装置であって、造形される3次元造形物を支持する板状の支持台と、上記複数種の組成物の液滴をそれぞれ射出する複数のノズルと、上記支持台及び複数のノズルを相対移動させる駆動部と、上記複数種の組成物の液滴が上記支持台上で混合されるように液滴の着滴位置を制御する制御部とを備え、上記複数のノズルの液滴射出方向が平行である。
当該3次元造形装置は、複数のノズルが複数種の組成物の液滴を平行に射出できる。このため、当該3次元造形装置では、複数のノズルの水平面(支持台に平行な平面)での位置を一致させ、同じ初速度で液滴を射出することで、それぞれの液滴を同じ位置に着滴させることができる。つまり、当該3次元造形装置は、ノズルの水平位置と液滴の初速度とを制御することで複数種の組成物を混合させることができるので、制御が容易である。
上記複数のノズルの液滴射出方向が上記支持台の表面に対して垂直であるとよい。このように上記複数のノズルの液滴射出方向を上記支持台の表面に対して垂直とすることで、液滴の初速度によらず複数種の組成物を混合させることができる。また、着滴位置の直上から液滴を射出することになるため、造形の進行に伴って3次元造形物の表面が高くなってもノズル位置を変える必要がない。従って、制御部の制御がさらに容易化される。
上記駆動部が、平面視で直交するXY方向で上記着滴位置をX方向にスキャンし、Y方向にシフトするように上記支持台及び複数のノズルを相対移動させ、上記複数のノズル配列方向がX方向であるとよい。このようにスキャンする方向へノズルを配列することで、X方向へのスキャン時に最初にノズルが液滴を射出した相対位置を他のノズルが順次通過していく。従って、上記相対位置を通過する毎に液滴を射出することで、効率的に複数種の組成物を混合することができる。
上記複数のノズルを複数組備え、上記複数組のノズルが、上記支持台に平行かつY方向に配設されているとよい。このように複数組のノズルを備え、上記支持台に平行かつY方向に配設することで、一度のX方向のスキャンで多列の造形処理を行うことができる。従って、3次元造形物の造形効率を高めることができる。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、混合により反応する複数種の組成物を用いる3次元造形物の製造方法であって、第1ノズルから第1の組成物の液滴を支持台に向かって射出する工程と、第2ノズルから他の液組成物の液滴を上記第1液組成物射出工程で着滴した第1液組成物の液滴に向かって射出する工程とを備え、上記第1ノズルの液滴射出方向と上記第2ノズルの液滴射出方向とが平行である。
当該3次元造形物の製造方法では、第1ノズルと第2ノズルとから組成物の液滴が平行に射出される。このため、当該3次元造形物の製造方法では、第1ノズルと第2ノズルとの水平面(支持台に平行な平面)での位置を一致させ、同じ初速度で液滴を射出することで、それぞれの液滴を同じ位置に着滴させることができる。つまり、当該3次元造形物の製造方法を用いることで、ノズルの水平位置と液滴の初速度との制御により容易に複数種の組成物を混合させることができる。
上記複数種の組成物が、第1液組成物及び第2液組成物の2種であり、上記第1液組成物が、ウレタンプレポリマー、ウレタンウレアプレポリマー及びウレアプレポリマーのうち少なくとも1種のプレポリマーと、ポリイソシアネートとを含み、上記第2液組成物が、長鎖ポリオール及び長鎖ポリアミンのうち少なくとも1種のソフトセグメント成分と、鎖延長剤及び架橋剤のうち少なくとも1種のハードセグメント成分とを含むとよい。このように、プレポリマー及びポリイソシアネートを含む第1液組成物と、ソフトセグメント成分及びハードセグメント成分を含有する第2液組成物とを用いることで、3次元造形装置を用いて3次元造形物を容易かつ確実に製造できる。また、上記第2液組成物がハードセグメント成分を含有することで、造形される3次元造形物の弾性率、硬度等を調整し易くなる。
以上説明したように、本発明の3次元造形装置及び3次元造形物の製造方法を用いることにより、簡単な制御で複数種の組成物を均一に混合できるので、容易に均質性や硬化特性に優れる3次元造形物が得られる。
本発明の一実施形態に係る3次元造形装置の模式的斜視図である。 図1の3次元造形装置を用いた3次元造形物の製造方法の第1液組成物射出工程を説明する模式的断面図である。 図1の3次元造形装置を用いた3次元造形物の製造方法の第2液組成物射出工程を説明する模式的断面図である。 図1とは異なる3次元造形装置のヘッド部分の模式的拡大斜視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について適宜図面を参照しつつ詳説する。
〔3次元造形装置〕
図1に示す3次元造形装置は、混合により反応する2種の組成物(第1液組成物及び第2液組成物)を用いる3次元造形装置である。当該3次元造形装置は、基台1と、この基台1の上側に配設され、造形される3次元造形物Aを支持する板状の支持台2と、組成物の液滴を射出するヘッド3と、上記支持台2及びヘッド3を相対移動させる駆動部4と、上記ヘッド3から射出される液滴の着滴位置を制御する制御部5とを主に備える。
<基台>
基台1は、当該3次元造形装置の支持台2、ヘッド3等の各部を支える土台である。基台1の形状は特に限定されないが、例えば図1のように板状とできる。基台1の材質としては、特に限定されず、金属や樹脂とできるが、強度の観点から金属とするとよい。また、基台1の大きさは、対象とする3次元造形物Aの大きさにより適宜決定される。
<支持台>
支持台2は、基台1の上側に駆動部4を介して配設され、造形される3次元造形物Aを支持する。支持台2の材質としては、特に限定されないが、基台1と同じ材質とすることができる。また、支持台2の大きさは、対象とする3次元造形物Aの大きさにより適宜決定される。
支持台2は、後述する駆動部4によりXY方向に移動可能に構成されている。この支持台2の移動により支持台2及びヘッド3を相対移動させることができる。
<ヘッド>
ヘッド3は、ヘッド支持部6により支持されている。ヘッド支持部6は、例えば基台1の1つの側縁中央部から上方(Z方向)へ延びる垂直支持部6aと、この垂直支持部6aの先端から基台1の中央部へ延びる水平支持部6bと、この水平支持部6bの先端に連結され、Z方向へ延びる高さ調整支持部6cとを備える。ヘッド3は高さ調整支持部6cに連結され、後述する制御部5により高さ調整支持部6cとの連結位置を上下できるように構成されている。
ヘッド3は、ヘッド本体30と、2つのノズル(第1ノズル31a及び第2ノズル31b)とを備える。また、ヘッド本体30は、第1タンク30a及び第2タンク30bを備え、それぞれ第1液組成物及び第2液組成物が貯留される。
このヘッド3は、ディスペンサー(液滴吐出装置)として機能し、第1ノズル31aから第1液組成物の液滴を射出し、第2ノズル31bから第2液組成物の液滴を射出することができる。ヘッド3の液滴吐出方法としては、インクジェット方式、ニードル方式、シリンジ方式等の公知のディスペンサーに用いられる方式を採用できる。中でも高粘度の組成物であっても精度よく射出できるニードル式及びシリンジ方式が好ましい。
第1ノズル31a及び第2ノズル31bは、第1タンク30a及び第2タンク30bの下方から液滴射出方向が支持台2の表面に対して垂直となるように突出している。つまり、第1ノズル31a及び第2ノズル31bの液滴射出方向は平行である。また、第1ノズル31aと第2ノズル31bとのノズル配列方向はX方向である。
第1ノズル31a及び第2ノズル31bのノズル径の下限としては、0.001mmが好ましく、0.05mmがより好ましい。一方、上記ノズル径の上限としては、1mmが好ましく、0.2mmがより好ましく、0.1mmがさらに好ましい。上記ノズル径が上記下限未満であると、1回の射出当たりの液滴量が少なくなるため、造形効率が低下するおそれがある。逆に、上記ノズル径が上記上限を超えると、造形精度が低下するおそれや、2種の組成物を均一に混合することが難しくなるおそれがある。なお、第1ノズル31aのノズル径と第2ノズル31bのノズル径とは、同じであってもよいし、異なってもよい。
第1ノズル31aと第2ノズル31bとの中心軸間の距離(ノズル間距離)の下限としては、1mmが好ましく、2mmがより好ましい。一方、上記ノズル間距離の上限としては、100mmが好ましく、70mmがより好ましく、3mmがさらに好ましい。上記ノズル間距離が上記下限未満であると、第1ノズル31aと第2ノズル31bとの液滴射出方向を平行とすることが困難となるおそれがある。逆に、上記ノズル間距離が上記上限を超えると、第1ノズル31aにより着滴させた第1液組成物の液滴の着滴位置に第2ノズル31bにより第2液組成物の液滴を着滴させるためのヘッド3の移動距離が不要に大きくなるおそれがある。
<駆動部>
駆動部4は、支持台2をXY方向に移動可能とする。駆動部4の構成としては、支持台2をXY方向に移動可能とする限り特に限定されないが、例えば図1に示すように中心軸がX方向となるよう配設され、支持台2を中心軸方向に移動可能に支持する円柱状の第1軸部4aと、中心軸がY方向となるように配設され、支持台2及び第1軸部4aを中心軸方向に移動可能に支持する円柱状の第2軸部4bとにより構成することができる。このように構成することで、第2軸部4bを介して支持台2及び第1軸部4aをY方向の所望の位置へ移動した後、第1軸部4aを介して支持台2をX方向の所望の位置へ移動させることができる。
<制御部>
制御部5は、2種の組成物の液滴が支持台2上で混合されるように液滴の着滴位置を制御する。また、制御部5は、ヘッド3の高さ及びヘッド3から射出される液滴の着滴径を制御する。
制御部5は、例えばマイクロコントローラと、駆動部4及びヘッド3を制御する制御ユニットにより構成できる。制御部5の配設位置としては、液滴の射出の障害とならない限り特に限定されず、例えば図1では制御部5は基台1の側面でヘッド支持部6に隣接して配設されている。
制御部5は、平面視で直交するXY方向で着滴位置をX方向にスキャンし、Y方向にシフトするように駆動部4を制御する。このようにノズル配列方向であるX方向に着滴位置をスキャンさせることで、第1液組成物の射出と、第2液組成物の射出とを同時に行うことが可能となり、造形効率を高められる。
着滴位置のX方向の間隔の下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、着滴位置のX方向の間隔の上限としては、2mmが好ましく、0.7mmがより好ましい。着滴位置のX方向の間隔が上記下限未満であると、造形効率が低下するおそれがある。逆に、着滴位置のX方向の間隔が上記上限を超えると、造形される3次元造形物Aの密度が低下するおそれや、2種の液滴の混合にムラが発生するおそれがある。
着滴位置のX方向の間隔は、第1ノズル31aと第2ノズル31bとのノズル間距離の1/n(n:整数)となるように決定するとよい。このように着滴位置のX方向の間隔をノズル間距離の1/nとすることで、第1液組成物の射出と、第2液組成物の射出とを同時に行うことが可能となり、造形効率を高められる。上記nの下限としては、2が好ましく、3がより好ましい。一方、上記nの上限としては、10が好ましく、5がより好ましい。上記nが上記下限未満であると、着滴位置のX方向の間隔が広くなり過ぎ、造形される3次元造形物Aの密度が低下するおそれがある。逆に、上記nが上記上限を超えると、造形効率が低下するおそれがある。
着滴位置のY方向の間隔の下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、着滴位置のY方向の間隔の上限としては、2mmが好ましく、0.6mmがより好ましい。着滴位置のY方向の間隔が上記下限未満であると、造形効率が低下するおそれがある。逆に、着滴位置のY方向の間隔が上記上限を超えると、造形される3次元造形物Aの密度が低下するおそれがある。
ヘッド3のX方向への移動速度の下限としては、10mm/secが好ましく、20mm/secがより好ましい。一方、ヘッド3のX方向への移動速度の上限としては、300mm/secが好ましく、100mm/secがより好ましく、35mm/secがさらに好ましい。ヘッド3のX方向への移動速度が上記下限未満であると、造形効率が低下するおそれがある。逆に、ヘッド3のX方向への移動速度が上記上限を超えると、着滴した液滴の形状制御が困難となるおそれがある。なお、ヘッド3のY方向への移動速度は、シフト操作であるため特に限定されず、速いほどよいが、制御機構のコストの観点から例えば10mm/sec以上100mm/sec以下とできる。
第1ノズル31a及び第2ノズル31bからの液滴の射出時間間隔は、着滴位置のX方向の間隔とヘッド3のX方向への移動速度とから決まる。上記射出時間間隔の下限としては、5msecが好ましく、10msecがより好ましい。一方、上記射出時間間隔の上限としては、50msecが好ましく、30msecがより好ましい。上記射出時間間隔が上記下限未満であると、着滴間隔を所望の値とするためにはヘッド3のX方向への移動速度を高める必要があり、着滴した液滴の形状制御が困難となるおそれがある。逆に、上記射出時間間隔が上記上限を超えると、造形効率が低下するおそれがある。
また、制御部5は、第1ノズル31a及び第2ノズル31bから射出する液滴の着滴径を制御する。着滴径は、第1ノズル31a及び第2ノズル31bの径に加えて、第1ノズル31a及び第2ノズル31bから射出する液滴の量や射出圧力により調整することができる。
第1ノズル31a及び第2ノズル31bから射出される液滴の平均体積の下限としては、1nLが好ましく、5nLがより好ましい。一方、上記液滴の平均体積の上限としては、20μLが好ましく、1μLがより好ましい。上記液滴の平均体積が上記下限未満であると、静電気等の影響で液滴の着弾位置の制御が困難となるため、造形される3次元造形物Aの造形精度が低下するおそれがある。逆に、上記液滴の平均体積が上記上限を超えると、造形される3次元造形物Aの形状が粗雑になるおそれがある。
第1ノズル31a及び第2ノズル31bから射出される液滴の射出圧力の下限としては、0.02MPaが好ましく、0.05MPaがより好ましい。一方、上記射出圧力の上限としては、0.5MPaが好ましく、0.2MPaがより好ましい。上記射出圧力が上記下限未満であると、静電気等の影響で液滴の着弾位置の制御が困難となるため、造形される3次元造形物Aの造形精度が低下するおそれがある。逆に、上記射出圧力が上記上限を超えると、液滴が着滴後に飛散し易くなるため、造形される3次元造形物Aの形状が粗雑になるおそれがある。
最初に射出される第1ノズル31aからの液滴の着滴径の下限としては、0.6mmが好ましく、0.7mmがより好ましい。一方、第1ノズル31aからの液滴の着滴径の上限としては、1.2mmが好ましく、1.0mmがより好ましい。第1ノズル31aからの液滴の着滴径が上記下限未満であると、造形効率が低下するおそれがある。逆に、第1ノズル31aからの液滴の着滴径が上限を超えると、2種の液滴の混合にムラが発生するおそれがある。
第1ノズル31aから射出され着滴した隣接する液滴は、その一部が重なるとよい。つまり、第1ノズル31aからの液滴の着滴径は、着滴位置のX方向の間隔より大きいことが好ましい。このように一部が重なるように液滴を着滴させることで、造形される3次元造形物Aの密度ムラの発生を抑止できる。
着滴位置のX方向の間隔に対する第1ノズル31aからの液滴の着滴径の比の下限としては、1.2が好ましく、1.5がより好ましい。一方、上記着滴径の比の上限としては、4が好ましく、3がより好ましい。上記着滴径の比が上記下限未満であると、造形される3次元造形物Aに密度ムラが発生するおそれがある。逆に、上記着滴径の比が上記上限を超えると、造形効率が低下するおそれがある。
第2ノズル31bからの液滴の着滴径は、第1ノズル31aからの液滴の着滴径より小さいことが好ましい。第2ノズル31bからの液滴の着滴径を第1ノズル31aからの液滴の着滴径より小さくすることで、容易かつ確実に第1液組成物の着滴に包含されるように第2液組成物の液滴を着滴させることができる。従って、第1液組成物と第2液組成物とを均一に混合し易くなる。なお、第2ノズル31bからの液滴の着滴径とは、支持台2に直接射出し着滴した時の着滴径を意味するものとする。
第2ノズル31bからの液滴の着滴径は、主に第1ノズル31aから射出され着滴した第1液組成物の液滴と、第2ノズル31bから射出される第2液組成物の液滴との最適な混合比により決まる。このため、第1液組成物の1液滴に、第2液組成物の1液滴を混合させようとすると、第2液組成物の着滴径の方が第1液組成物の着滴径よりも大きくなることがあり得る。このような場合、第1液組成物の1液滴に対して複数の第2液組成物の液滴を混合させる方法が有効である。つまり、制御部5は、第1液組成物の1つの液滴に対する第2液組成物の液滴の射出数により第1液組成物及び第2液組成物の混合比を調整する。このように混合比を調整することで、第2液組成物の液滴径を第1液組成物の液滴径より確実に小さくすることができるので、第2液組成物の液滴を容易かつ確実に第1液組成物の着滴に包含させることができる。
また、制御部5が第1液組成物の1つの液滴に対する第2液組成物の液滴の射出数により混合比を調整する場合、液滴単位で混合比を変えてもよい。液滴単位で混合比を制御することで、3次元造形物Aの物性、例えば硬度等を部分的に変化させることができる。
制御部5が第1液組成物の1つの液滴に対する第2液組成物の液滴の射出数により混合比を調整する場合、第1液組成物の液滴径に対する上記第2液組成物の液滴径の比としては、1/3以上4/5以下が好ましい。第1液組成物の液滴径に対する上記第2液組成物の液滴径の比を上記範囲内とすることで、造形効率を維持しつつ、混合比の制御性を高められる。
第1液組成物の1つの液滴に対する第2液組成物の液滴の射出数が2以上である場合には、それぞれの着滴位置の中心が重ならないように第2液組成物の液滴を射出するとよい。このように中心が重ならないように複数の第2液組成物の液滴を射出することで、2種の液滴の混合の均一性を高められる。逆に、第1液組成物の1つの液滴に対する第2液組成物の液滴の射出数が1である場合には、混合の均一性の観点から、それぞれの着滴位置の中心が重なるように第2液組成物の液滴を射出するとよい。
制御部5は、ヘッド3の高さ調整支持部6cでの位置を変えることでヘッド3の高さを制御する。3次元造形物Aは造形が進むに従って高さを増す。これに伴い着滴位置も高くなっていくが、制御部5は、ヘッド3の高さを制御することで、ノズルの先端と着滴位置との距離を所望の範囲に保持する。
第1ノズル31a及び第2ノズル31bと、着滴位置との距離(射出距離)の下限としては、1mmが好ましく、2mmがより好ましい。一方、上記射出距離の上限としては、50mmが好ましく、10mmがより好ましく、5mmがさらに好ましい。上記射出距離が上記下限未満であると、ヘッド3と造形中の3次元造形物Aとが干渉するおそれがある。逆に、上記射出距離が上記上限を超えると、ノズルの制御のわずかな誤差が着滴位置において拡大するおそれがあるため、制御性が低下するおそれがある。
〔3次元造形物の製造方法〕
当該3次元造形物の製造方法は、準備工程と、第1液組成物射出工程と、第2液組成物射出工程とを備える。当該3次元造形物の製造方法は、図1に示す3次元造形物製造装置を用いて行うことができる。
<準備工程>
準備工程では、ヘッド3の第1タンク30a及び第2タンク30bにそれぞれに造形材料として第1液組成物及び第2液組成物を充填する。
上記第1液組成物及び第2液組成物は、混合により反応する異なる種類の組成物である。上記第1液組成物及び第2液組成物としては、混合により造形物を生成できるものであれば特に限定されないが、例えば第1液組成物としてポリイソシアネート等のイソシアネート成分、第2液組成物として長鎖ポリオール等のポリオール成分及び/又は長鎖ポリアミン等のポリアミン成分を用いることができる。これらを混合することで、縮合反応によりポリウレタン、ポリウレタンウレア又はポリウレアが得られる。これらは合成樹脂であり、弾性率、硬度等の物性を調整し易く、かつ耐摩耗性及び成形性に優れる。
第1液組成物及び第2液組成物としては、擬似プレポリマー法により反応する組成物が好ましい。ここで、擬似プレポリマー法とは、ポリウレタン等の合成において、使用する長鎖ポリオール及び/又は長鎖ポリアミンの一部を予めポリイソシアネートと反応させてプレポリマーにし、このプレポリマーをポリイソシアネートと共にイソシアネート成分として用いる方法である。この擬似プレポリマー法では、長鎖ポリオール及び/又は長鎖ポリアミンの一部をプレポリマーの合成に用い、このプレポリマーをイソシアネート成分として用いるため、使用する造形材料のポリオール成分及び/又はポリアミン成分とイソシアネート成分との体積を同程度にできる。このように、当該3次元造形物の製造方法は、擬似プレポリマー法により反応する第1液組成物及び第2液組成物を造形材料として用いることで、第1液組成物及び第2液組成物の体積を同程度にできるため、第1液組成物及び第2液組成物を容易かつ確実に混合できる。その結果、当該3次元造形物の製造方法を用いることで、ポリウレタン、ポリウレタンウレア又はポリウレアを主成分とする3次元造形物Aを容易かつ確実に製造できる。ここで「主成分」とは、最も含有量の多い成分であり、例えば含有量が50質量%以上の成分を指す。
(第1液組成物)
第1液組成物は、ウレタンプレポリマー、ウレタンウレアプレポリマー及びウレアプレポリマーのうち少なくとも1種のプレポリマーと、ポリイソシアネートとを含むことが好ましい。第1液組成物にイソシアネート成分とポリオール成分及び/又はポリアミン成分との縮合反応が部分的に進行したウレタンプレポリマー等のプレポリマーを用いることで、第2液組成物のポリオール成分及び/又はポリアミン成分を減少させてその体積を小さくし、第1液組成物及び第2液組成物の体積を近づけることができる。また、第1液組成物に上記プレポリマーを用いることにより予めイソシアネート成分とポリオール成分及び/又はポリアミン成分との縮合反応の一部を済ませることができる。これにより、第1液組成物及び第2液組成物の混合後の硬化速度を向上することができる。さらに、第1液組成物に、上記プレポリマーよりも分子量の小さいポリイソシアネートを含有させることで、プレポリマー化による粘度上昇を抑止できるので、第1液組成物及び第2液組成物の混合時の拡散性低下を抑止できる。
第1液組成物の80℃における粘度の上限としては、400mPa・sが好ましく、300mPa・sがより好ましい。第1液組成物の80℃における粘度が上記上限を超えると、第2液組成物と混合し難くなり、その結果、造形される3次元造形物Aの硬化が不十分になるおそれや、所望の物性が得られないおそれがある。一方、第1液組成物の80℃における粘度の下限としては、特に限定されないが、例えば50mPa・sである。
第1液組成物に用いるウレタンプレポリマーは、主鎖中にウレタン結合(−NHCOO−)を有するオリゴマーであり、例えばポリイソシアネート及び長鎖ポリオールを反応させることで得られる。上記ウレタンプレポリマーは、通常両末端にイソシアネート基(−N=C=O)を有する。
上記ウレタンプレポリマーの数平均分子量の下限としては、800が好ましく、1,000がより好ましい。一方、上記ウレタンプレポリマーの数平均分子量の上限としては、5,000が好ましく、2,000がより好ましい。上記ウレタンプレポリマーの数平均分子量が上記下限未満であると、第1液組成物及び第2液組成物の混合後の硬化速度が低下し、造形効率が低下するおそれがある。逆に、上記ウレタンプレポリマーの数平均分子量が上記上限を超えると、第1液組成物の粘度が上昇し、第2液組成物と混合し難くなるおそれがある。ここで「数平均分子量」とは、JIS−K7252−1:2008「プラスチック−サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方−第1部:通則」に準拠し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値を指す。
上記ポリイソシアネートは、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物である。上記ポリイソシアネートとしては、例えば脂肪族ポリイソシアネート(脂環族ポリイソシアネートを含む)、芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。なお、上記ポリイソシアネートは、通常主鎖中にウレタン結合及びウレア結合を有さない。
上記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、ノルボルナンジイソシアネート、これらの変性体や多量体等が挙げられる。上記芳香族イソシアネートとしては、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、これらの変性体や多量体等が挙げられる。上記ポリイソシアネートとしては、脂肪族ポリイソシアネートが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートがより好ましい。
上記長鎖ポリオールは、分子中に2個以上の水酸基(−OH)を有する分子量300以上の化合物である。上記長鎖ポリオールとしては、例えばポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレントリオール、ポリプロピレンテトラオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルトリオール、これらの共縮合体等のポリオキシアルキレングリコールや、これらに側鎖や分岐構造を導入した誘導体、変性体などが挙げられる。
上記ポリカーボネートポリオールとしては、例えばジアルキルカーボネートとジオールとの反応物、ジアリールカーボネートとジオールとの反応物、アルキレンカーボネートとジオールとの反応物等が挙げられる。上記ジアルキルカーボネートとしては、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等が挙げられる。上記ジアリールカーボネートとしては、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。上記アルキレンカーボネートとしては、エチレンカーボネート等が挙げられる。上記ジオールとしては、例えば後述する短鎖ジオール等が挙げられる。
上記ポリカーボネートポリオールとしては、例えばジアルキルカーボネートとジオールとの反応物、ジアリールカーボネートとジオールとの反応物、アルキレンカーボネートとジオールとの反応物等が挙げられる。上記ジアルキルカーボネートとしては、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等が挙げられる。上記ジアリールカーボネートとしては、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。上記アルキレンカーボネートとしては、エチレンカーボネート等が挙げられる。上記ジオールとしては、例えば後述する短鎖ジオール等が挙げられる。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えばジカルボン酸と分子量300未満のグリコールとの脱水縮合物等が挙げられる。上記ジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。上記グリコールとしては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリエチレングリコール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、p−キシレンジオール等の芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリオキシアルキレングリコールなどが挙げられる。また、上記ポリエステルポリオールとしては、例えばポリカプロラクトングリコール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクトンテトラオール等のポリカプロラクトンポリオールも挙げられる。上述したポリエステルポリオールは、通常線状構造を有するが、これらに側鎖や分岐構造を導入した誘導体、変性体等を用いることもできる。また、上記ポリエステルポリオールとしては、上記ジカルボン酸及び上記グリコールと、3価以上のカルボン酸及び/又は3価以上のポリオールとの脱水縮合反応で得られる分枝構造を有するものを用いることもできる。なお、上記ジカルボン酸と上記グリコールとの脱水縮合反応の条件としては、例えばジカルボン酸に対するグリコールのモル比を1.1以上1.3以下、温度を150℃以上300℃以下とすることができる。
上記長鎖ポリオールとしては、ポリエーテルポリオールが好ましく、ポリテトラメチレンエーテルグリコールがより好ましい。
上記長鎖ポリオールの数平均分子量の下限としては、形成する3次元造形物Aの用途等に応じて適宜変更可能であるが、500が好ましく、800がより好ましい。一方、上記長鎖ポリオールの数平均分子量の上限としては、5,000が好ましく、2,500がより好ましい。このように、上記長鎖ポリオールの数平均分子量を上記範囲とすることで、成形性と、造形される3次元造形物Aの弾性率、硬度、耐摩耗性、成形性等の物性とをバランスよく向上できる。
第1液組成物に用いるウレタンウレアプレポリマーは、主鎖中にウレタン結合及びウレア結合(−NHCONH−)を有するオリゴマーであり、例えばポリイソシアネートと長鎖ポリオール及び長鎖ポリアミンとを反応させることで得られる。上記ウレタンウレアプレポリマーは、通常両末端にイソシアネート基を有する。上記ウレタンウレアプレポリマーの合成に使用するポリイソシアネート及び長鎖ポリオールは、上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるものと同様とすることができる。
上記ウレタンウレアプレポリマーの数平均分子量の下限としては、1,000が好ましく、1,500がより好ましい。一方、上記ウレタンウレアプレポリマーの数平均分子量の上限としては、15,000が好ましく、10,000がより好ましい。上記ウレタンウレアプレポリマーの数平均分子量が上記下限未満であると、第1液組成物及び第2液組成物の混合後の硬化速度が低下し、造形効率が低下するおそれがある。逆に、上記ウレタンウレアプレポリマーの数平均分子量が上記上限を超えると、第1液組成物の粘度が上昇し、第2液組成物と混合し難くなるおそれがある。
第1液組成物に用いる長鎖ポリアミンは、分子中に2以上のアミノ基を有する分子量300以上の化合物である。なお、上記アミノ基には、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基及びイミノ基が含まれる。
上記長鎖ポリアミンとしては、例えばポリ(エチレングリコール)ジアミン、ポリ(プロピレングリコール)ジアミン、ポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)ジアミン、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとポリプロピレングリコールとの共縮合体のジアミン等の長鎖ジアミンや、ポリ(エチレングリコール)トリアミン、ポリ(プロピレングリコール)トリアミン等の長鎖トリアミンなどが挙げられる。
上記長鎖ポリアミンとしては、長鎖ジアミンが好ましく、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとポリプロピレングリコールとの共重合体のジアミン及びポリプロピレングリコールジアミンがより好ましい。
上記長鎖ポリアミンの数平均分子量は、形成する3次元造形物Aの用途等に応じて適宜変更可能であるが、上記長鎖ポリアミンの数平均分子量の下限として500が好ましく、800がより好ましい。一方、上記長鎖ポリアミンの数平均分子量の上限としては、5,000が好ましく、2,500がより好ましい。このように、上記長鎖ポリアミンの数平均分子量を上記範囲とすることで、成形性と、造形される3次元造形物Aの弾性率、硬度、耐摩耗性、成形性等の物性とをバランスよく向上できる。
第1液組成物に用いるウレアプレポリマーは、主鎖中にウレア結合を有するオリゴマーであり、例えばポリイソシアネートと長鎖ポリアミンとを反応させることで得られる。上記ウレアプレポリマーは、通常両末端にイソシアネート基を有する。上記ウレアプレポリマーの合成に使用するポリイソシアネート及び長鎖ポリアミンは、上記ウレタンウレアプレポリマーの合成に用いるものと同様とすることができる。
上記ウレアプレポリマーの数平均分子量の下限としては、1,000が好ましく、1,500がより好ましい。一方、上記ウレアプレポリマーの数平均分子量の上限としては、15,000が好ましく、10,000がより好ましい。上記ウレアプレポリマーの数平均分子量が上記下限未満であると、第1液組成物及び第2液組成物の混合後の硬化速度が低下し、造形効率が低下するおそれがある。逆に、上記ウレアプレポリマーの数平均分子量が上記上限を超えると、第1液組成物の粘度が上昇し、第2液組成物と混合し難くなるおそれがある。
第1液組成物におけるプレポリマーの含有量(ウレタンプレポリマー、ウレタンウレアプレポリマー及びウレアプレポリマーの合計含有量)の下限としては、10質量%が好ましく、20質量%がより好ましく、40質量%がさらに好ましい。一方、上記プレポリマーの含有量の上限としては、80質量%が好ましく、70質量%がより好ましく、60質量%がさらに好ましい。上記プレポリマーの含有量が上記下限未満であると、第1液組成物を硬化させるために必要なポリオール成分及び/又はポリアミン成分が増加するため、第2液組成物の体積が増加して第1液組成物と混合し難くなるおそれがある。逆に、上記プレポリマーの含有量が上記上限を超えると、相対的にポリイソシアネートの含有量が低下することで第1液組成物の粘度が増加し、第1液組成物及び第2液組成物を混合し難くなるおそれがある。
第1液組成物に用いるポリイソシアネートは、上記ウレタンプレポリマーで上述したものと同様とすることができる。但し、第1液組成物の含有する上記ウレタンプレポリマー、上記ウレタンウレアプレポリマー及び/又は上記ウレアプレポリマーの合成に用いたポリイソシアネートと、上記ポリイソシアネートとは、同一でも異なっていてもよい。
第1液組成物における上記ポリイソシアネートの含有量の下限としては、20質量%が好ましく、30質量%がより好ましく、40質量%がさらに好ましい。一方、上記ポリイソシアネートの含有量の上限としては、90質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、60質量%がさらに好ましい。上記ポリイソシアネートの含有量が上記下限未満であると、第1液組成物の粘度が増加し、第1液組成物及び第2液組成物を混合し難くなるおそれがある。逆に、上記ポリイソシアネートの含有量が上記上限を超えると、第1液組成物を硬化させるために必要なポリオール成分及び/又はポリアミン成分が増加するため、第2液組成物の体積が増加して第1液組成物と混合し難くなるおそれがある。
(第2液組成物)
上記第2液組成物は、長鎖ポリオール及び長鎖ポリアミンのうち少なくとも1種のソフトセグメント成分と、鎖延長剤及び架橋剤のうち少なくとも1種のハードセグメント成分とを含むことが好ましい。
第2液組成物の80℃における粘度の上限としては、400mPa・sが好ましく、300mPa・sがより好ましい。第2液組成物の80℃における粘度が上記上限を超えると、第1液組成物と混合し難くなるおそれがある。一方、第2液組成物の80℃における粘度の下限としては、特に限定されないが、例えば50mPa・sである。
第2液組成物に用いる長鎖ポリオールとしては、上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるものと同様とすることができる。また、第2液組成物に用いる長鎖ポリアミンとしては、上記ウレタンウレアプレポリマーの合成に用いるものと同様とすることができる。なお、第2液組成物が含有する上記長鎖ポリオール及び上記長鎖ポリアミンは、第1液組成物が含有する上記ウレタンプレポリマー、上記ウレタンウレアプレポリマー及び/又は上記ウレアプレポリマーの合成に用いた長鎖ポリオールと同一でも異なっていてもよい。
第2液組成物における上記長鎖ポリオール及び上記長鎖ポリアミンの合計含有量の下限としては、70質量%が好ましく、80質量%がより好ましい。一方、上記合計含有量の上限としては、95質量%が好ましく、90質量%がより好ましい。上記合計含有量が上記下限未満であると、第1液組成物を硬化させるために必要な第2液組成物の体積が増加するため、第1液組成物及び第2液組成物を混合することが困難となるおそれがある。逆に、上記合計含有量が上記上限を超えると、第2液組成物における鎖延長剤、架橋剤等の含有量が相対的に低下し、造形される3次元造形物Aの物性を調整し難くなるおそれがある。
第2液組成物に用いる鎖延長剤は、造形される3次元造形物Aの靭性等を向上する。上記鎖延長剤としては、例えば短鎖ジオール、短鎖ジアミン等を用いることができる。
上記短鎖ジオールは、分子中に2個の水酸基を有する分子量300未満の化合物である。上記短鎖ジオールとしては、例えば1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−ドデカンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオールや、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン等の脂環式ジオールなどが挙げられる。また、上記短鎖ジオールとしては、脂肪族ジオール及び脂環式ジオールとジアルキルカーボネート等との反応により得られるコポリカーボネートジオールを用いることもできる。上記コポリカーボネートジオールとしては、例えばポリカーボネートグリコール、これに側鎖や分岐構造を導入した誘導体、変性体等が挙げられる。中でも脂肪族ジオールが好ましく、1,4−ブタンジオールがより好ましい。
上記短鎖ジアミンは、分子中に2個のアミノ基を有する分子量300未満の化合物である。上記短鎖ジアミンとしては、例えばエチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、イソホロンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン(2,2,4−体及び2,4,4−体の異性体混合物)、2−メチルペンタメチレンジアミン、1,3−キシリレンジアミン、1,4−キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチル−1,3−キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチル−1,4−キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジエチルメチルベンゼンジアミン(DETDA)、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジフェニルメタン(MOCA)、ジメチルエチレンジアミン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,5−ジエチル−3’,5’−ジイソプロピルジシクロヘキシルメタンなどが挙げられる。中でも、ジエチルメチルベンゼンジアミン(DETDA)が好ましい。
第2液組成物における上記鎖延長剤の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。一方、上記鎖延長剤の含有量の上限としては、20質量%が好ましく、15質量%がより好ましい。上記鎖延長剤の含有量が上記下限未満であると、造形される3次元造形物Aの物性を調整し難くなるおそれがある。逆に、上記鎖延長剤の含有量が上記上限を超えると、造形される3次元造形物Aの柔軟性が低下するおそれがある。
第2液組成物に用いる架橋剤は、造形される3次元造形物Aの弾性率等を向上する。上記架橋剤としては、例えば短鎖トリオール、短鎖テトラオール、短鎖トリアミン等を用いることができる。
上記短鎖トリオールは、分子中に3個の水酸基を有する分子量300未満の化合物である。上記短鎖トリオールとしては、例えばトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ヘキサントリオールなどが挙げられる。中でも、トリメチロールプロパンが好ましい。
上記短鎖テトラオールは、分子中に4個の水酸基を有する分子量300未満の化合物である。上記短鎖テトラオールとしては、例えばペンタエリスリトール等が挙げられる。
上記短鎖トリアミンは、分子中に3個のアミノ基を有する分子量300未満の化合物である。上記短鎖トリアミンとしては、例えばジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビスヘキサメチレントリアミン等が挙げられる。
第2液組成物における上記架橋剤の含有量の下限としては、0.5質量%が好ましく、3質量%がより好ましい。一方、上記架橋剤の含有量の上限としては、15質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。上記架橋剤の含有量が上記下限未満であると、造形される3次元造形物Aの物性を調整し難くなるおそれがある。逆に、上記架橋剤の含有量が上記上限を超える場合、造形される3次元造形物Aの柔軟性が低下するおそれがある。
第2液組成物は、可塑剤、触媒又はこれらの組み合わせをさらに含有することが好ましい。また、第2液組成物は、着色剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、防黴剤、難燃剤等の任意成分をさらに含有してもよい。なお、上記任意成分は、イソシアネート成分の貯蔵安定性の観点から、通常第2液組成物に含有させるが、第1液組成物に含有させてもよい。
第2液組成物に用いる可塑剤は、第2液組成物の粘度を低下させ、第1液組成物と混合し易くする。また、上記可塑剤は、造形される3次元造形物Aの弾性率を調整する。
上記可塑剤としては、例えばジエチルヘキシルフタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジブチルフタレート、トリスクロロエチルホスフェート、トリスクロロプロピルホスフェート(TCPP)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル等が挙げられる。中でも、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステルが好ましい。
第2液組成物が上記可塑剤を含有する場合、第2液組成物における上記可塑剤の含有量の下限としては、5質量%が好ましく、10質量%がより好ましい。一方、上記可塑剤の含有量の上限としては、30質量%が好ましく、20質量%がより好ましい。上記可塑剤の含有量が上記下限未満であると、造形される3次元造形物Aの弾性率を調整し難くなるおそれがある。逆に、上記可塑剤の含有量が上記上限を超えると、上記長鎖ポリオール及び/又は上記長鎖ポリアミンの含有量が相対的に低下するため、第1液組成物を硬化させるために必要な第2液組成物の体積が増加し、第1液組成物及び第2液組成物を混合することが困難となるおそれがある。
第2液組成物に用いる触媒は、第1液組成物のポリイソシアネート成分と第2液組成物のポリオール成分との硬化反応を促進する。上記触媒としては、ジラウリル酸ジ−n−ブチル錫、ジラウリル酸ジメチル錫、ジブチル錫オキシド、オクタン錫等の有機錫化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物、カルボン酸錫塩、カルボン酸ビスマス塩、トリエチレンジアミン等のアミン系触媒などが挙げられる。中でも、造形される3次元造形物Aの変色を抑制する観点から、アミン系触媒以外の触媒が好ましく、有機錫化合物がより好ましく、ジラウリル酸ジメチル錫がさらに好ましい。
第2液組成物における上記触媒の含有量の下限としては、0.005質量%が好ましく、0.02質量%がより好ましい。一方、第2液組成物における触媒の含有量の上限としては、0.1質量%が好ましく、0.05質量%がより好ましい。上記触媒の含有量が上記下限未満であると、第1液組成物及び第2液組成物の混合後の硬化速度が低下し、造形効率が低下するおそれがある。逆に、上記触媒の含有量が上記上限を超えると、第1液組成物及び第2液組成物の混合後の硬化速度が速くなり過ぎ、3次元造形物Aの製造が困難となるおそれがある。
この準備工程は、第1液組成物射出工程及び第2液組成物射出工程を行う前に少なくとも1回行われる。また、第1液組成物射出工程及び第2液組成物射出工程により3次元造形物Aが造形されている段階においても第1液組成物や第2液組成物の液量の減少に伴い、第1液組成物射出工程及び第2液組成物射出工程を中断して適宜行う。なお、3次元造形物Aが造形中に準備工程を行う場合は、第1液組成物及び第2液組成物の両方を充填してもよいが、不足した液のみを充填してもよい。
<第1液組成物射出工程>
第1液組成物射出工程では、第1ノズル31aから第1液組成物の液滴を支持台2に向かって射出する。図2に示すように第1ノズル31aからの液滴B1は、支持台2上又は3次元造形物Aが造形途上である場合はその最上面に、その着滴する高さに対応する3次元造形物Aの断面形状と一致する平面形状を有する第1液層A1を形成する。この第1液層A1は、図2に示すように着滴した第1液組成物の複数の液滴が、その隣接する液滴と一部が重なり合うように構成するとよい。
形成する第1液層A1の形状は、例えばCAD(Computer Aided Design)データ等に基づいて作成した3次元造形物Aの断面形状データに基づく。また、第1ノズル31aの位置や液滴B1の射出条件は、上述のように制御部5により制御される。
射出する第1液組成物の液温としては、20℃以上60℃以下が好ましい。また、支持台2の温度としては、15℃以上150℃以下が好ましい。第1液組成物の液温又は支持台2の温度の温度が上記下限未満であると、第1液組成物の粘度が高くなり過ぎ、後述する第2液組成物射出工程で、第1液組成物と第2液組成物とを均一に混合することが難しくなるおそれがある。逆に、第1液組成物の液温又は支持台2の温度の温度が上記上限を超えると、第1液組成物の粘度が低くなり過ぎ、着滴した液滴の形状制御が困難となるおそれがある。
<第2液組成物射出工程>
第2液組成物射出工程では、第2ノズル31bから第2液組成物の液滴を第1液組成物射出工程で着滴した第1液組成物の液滴に向かって射出する。上記第2ノズル31bの液滴射出方向は上記第1ノズル31aの液滴射出方向と平行である。
第2液組成物射出工程は、第1液組成物射出工程で第1液層A1のX方向の一列分あるいは平面全体を形成した後に行うこともできるが、図3に示すように第1液組成物射出工程と同時に行うことが、造形効率の観点で好ましい。着滴位置のX方向の間隔(図3のP)が第1ノズル31aと第2ノズル31bとのノズル間距離(図3のD)の1/n(n:整数、図3ではn=2)となるように着滴位置のX方向の間隔を制御することで、第1液組成物射出工程と同時に行うことができる。例えば図3では、第1ノズル31aから液滴B1を射出する際に、第2ノズル31bから同時に液滴B2を射出することで、2滴前に射出した第1液組成物の液滴B1の中心位置に第2液組成物の液滴B2を着滴させることができる。なお、X方向の一列分の射出において、最初のn滴は、対応する着滴済みの第1液組成物の液滴B1がないため、第2液組成物の液滴B2の射出は行われない。逆に、最後のn滴は第1ノズル31aが形成すべき断面形状の範囲外となるため、第1液組成物の液滴B1の射出は行われない。
第2ノズル31bから射出された第2液組成物の液滴B2は、第1液組成物射出工程で射出され、着滴済みの第1液組成物の液滴B1と混合され、硬化することで硬化層A2が形成される。
混合する第1液組成物及び第2液組成物の質量比(第1液組成物:第2液組成物)の下限としては、100:250が好ましく、100:180がより好ましく、100:120がさらに好ましい。一方、上記質量比の上限としては、100:40が好ましく、100:70がより好ましい。このように、上記質量比を上記範囲とすることで、第1液組成物及び第2液組成物の射出量の体積比を1:1に比較的近い範囲に調整し易くなり、第1液組成物及び第2液組成物をより均一に混合し易くできる。
第1液組成物及び第2液組成物の混合後の80℃でのゲル化時間の下限としては、3秒が好ましく、5秒がより好ましい。一方、上記ゲル化時間の上限としては、10秒が好ましく、8秒がより好ましい。上記ゲル化時間が上記下限未満であると、第1液組成物及び第2液組成物が十分に混合する前に硬化が始まり、混合の均一性が低下するおそれがある。逆に、上記ゲル化時間が上記上限を超えると、造形効率が低下するおそれがある。
形成される硬化層A2の1層当たりの平均厚さの下限としては、0.05mmが好ましく、0.1mmがより好ましい。一方、硬化層A2の1層当たりの平均厚さの上限としては、2mmが好ましく、1mmがより好ましい。硬化層A2の1層当たりの平均厚さが上記下限未満であると、造形効率が低下するおそれがある。逆に、硬化層A2の1層当たりの平均厚さが上記上限を超えると、造形精度が低下するおそれがある。
射出する第2液組成物の液温は、第1液組成物の液温と同様である。
当該3次元造形物の製造方法では、この第1液組成物射出工程及び第2液組成物射出工程を1層ずつ繰り返し行って積層していくことで、3次元造形物Aが得られる。
〔利点〕
当該3次元造形装置及び当該3次元造形物の製造方法では、第1ノズル31aと第2ノズル31bとから第1液組成物及び第2液組成物の液滴がそれぞれ垂直に射出される。このため、当該3次元造形装置及び当該3次元造形物の製造方法では、第1ノズル31aと第2ノズル31bとの水平面(支持台2に平行な平面)での位置を一致させて液滴を射出することで、それぞれの液滴を同じ位置に着滴させることができる。つまり、当該3次元造形装置及び当該3次元造形物の製造方法を用いることで、ノズルの水平位置の制御により容易に2種の組成物を混合させることができる。
また、着滴位置の直上から液滴を射出することになるため、造形の進行に伴って3次元造形物Aの表面が高くなってもノズル位置を変える必要がない。従って、制御部5の制御がさらに容易化される。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について適宜図面を参照しつつ詳説する。
図4のヘッド7は、図1の3次元造形装置のヘッド3に代えて用いられる。このヘッド7は、ヘッド本体70及び、2つのノズル(第1ノズル71a及び第2ノズル71b)4組とを備える。1組の第1ノズル71a及び第2ノズル71bはX方向に配列されている。また、4組のノズルは、支持台2に平行かつY方向に配列されている。
ヘッド本体70は、第1タンク70a及び第2タンク70bを備え、それぞれ第1液組成物及び第2液組成物が貯留される。この第1タンク70a及び第2タンク70bから4組の第1ノズル71a及び第2ノズル71bにそれぞれ第1液組成物及び第2液組成物が供給される。第1タンク70a及び第2タンク70bは、4つの第1ノズル71a及び第2ノズル71bに対して共通に1つずつ設けてもよいし、個々のノズルに対して1つずつ設けてもよい。
1組の第1ノズル71a及び第2ノズル71bは、図1の3次元造形装置の第1ノズル31a及び第2ノズル31bと同様に構成できるので、詳細な説明を省略する。
4組のノズルは、Y方向に等間隔に配列されるとよい。隣接する2組のノズル間隔の下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、隣接する2組のノズル間隔の上限としては、2mmが好ましく、0.6mmがより好ましい。隣接する2組のノズル間隔が上記下限未満であると、造形効率が低下するおそれがある。逆に、隣接する2組のノズル間隔の上限を超えると、造形される3次元造形物Aの密度が低下するおそれがある。
また、上記隣接する2組のノズル間隔は、着滴位置のY方向の間隔と同値又はその整数倍とするとよい。このように隣接する2組のノズル間隔のY方向の間隔を着滴位置のY方向の間隔と同値又はその整数倍とすることで、一度に4列分の造形処理を行うことができる。なお、上記隣接する2組のノズル間隔を着滴位置のY方向の間隔の整数倍とする際、その倍数の上限としては、5倍が好ましく、3倍がより好ましく、2倍がさらに好ましい。上記倍数が上記上限を超えると、列間を埋める処理が困難となり、造形精度が低下するおそれがある。一方、上記倍数の下限としては、Y方向の間隔と同値となる1倍である。
上記ヘッド7を備える当該3次元造形装置を用いた3次元造形物の製造方法は、準備工程と、第1液組成物射出工程と、第2液組成物射出工程とを備える。当該3次元造形物の製造方法は、第1液組成物射出工程及び第2液組成物射出工程において、1度の射出で4列分の処理が可能である点を除き、図1の3次元造形装置を用いた3次元造形物の製造方法と同様であるので、詳細な説明は省略する。
<利点>
当該3次元造形装置は、4組のノズルを備え、上記支持台に平行かつY方向に配設することで、一度のX方向のスキャンで4列の造形処理を行うことができる。従って、当該3次元造形装置は、3次元造形物Aの造形効率を高めることができる。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
上記実施形態では、第1液組成物及び第2液組成物の2種の組成物を用いる場合について説明したが、組成物は3種以上であってもよい。当該3次元造形装置は、組成物が3種以上である場合、その種類それぞれに対応するノズルを備える。
上記実施形態では、第1ノズル及び第2ノズルの液滴射出方向が支持台の表面に対して垂直となる場合を説明したが、液滴射出方向はこれに限定されず、第1ノズル及び第2ノズルの液滴射出方向が平行である限り、支持台の表面に対して垂直でなくともよい。なお、第1ノズル及び第2ノズルの液滴射出方向の支持台の表面に対する角度としては、着滴の制御性の観点から、60°以上90°以下が好ましい。また、第1ノズル及び第2ノズルの液滴射出方向の支持台の表面に対する角度が90°でない場合は、液滴が重力の影響を受けて放物線を描きながら着滴するため、制御部は第1ノズル及び第2ノズルからのそれぞれの液滴の射出速度が同じとなるように制御するとよい。これにより第1液組成物の液滴と第2液組成物の液滴との着滴位置を一致させ易くすることができる。
上記実施形態では、駆動部が支持台をXY方向に移動可能とする構成を説明したが、支持台に代えてヘッドをXY方向に移動可能としてもよい。
上記実施形態では、制御部がヘッドの高さを調整する構成を説明したが、ヘッドに代えて支持台の高さを調整する構成としてもよい。
上記実施形態では、駆動部が平面視で直交するXY方向で上記着滴位置をX方向にスキャンし、Y方向にシフトするように支持台及びノズルを相対移動させる構成を説明したが、着滴位置のスキャン方法はこれに限定されず、例えば同心円状にスキャンさせることも可能である。
上記実施形態では、第1ノズル及び第2ノズルがX方向に配列される場合を説明したが、第1ノズル及び第2ノズルの配列方向はこれに限定されず、例えばY方向に配列してもよい。
上記第2実施形態では、当該3次元造形装置が4組のノズルを備える場合について説明したが、ノズルの組数は4には限定されず、2組、3組又は5組以上であってもよい。ノズルの組数の上限としては、50組が好ましく、30組がより好ましく、10組がさらに好ましい。ノズルの組数が上記上限を超えると、形成する3次元造形物の断面形状(硬化層1層分の形状)によって使用されないノズルが増加し、造形効率の向上効果が十分に得られないおそれがある。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、当該発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[組成物]
まず、以下の材料を用意した。
ウレタンプレポリマー:三井化学社の「L5299」に含まれるウレタンプレポリマー(ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)の反応産物)
ポリイソシアネート:三井化学社の「L5299」に含まれる4,4’−MDI
長鎖ポリオール:INVISTA社の「TERATHANE(登録商標)1000」、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)ポリオール、数平均分子量1,000
鎖延長剤(短鎖ジオール):三菱化学社の「1,4ブタンジオール」、1,4ブタンジオール
架橋剤(短鎖トリオール):三菱ガス化学社の「トリメチロールプロパン」、トリメチロールプロパン(TMP)
触媒:Momentive社の「Fomrez catalyst UL−28」、ジラウリル酸ジメチル錫
着色剤:山陽色素株式会社の「UT BLUE 4867」、フタロシアニン系青色顔料(C.I.Pigmennt Blue 15(5.4質量%)及びジ−2−エチルヘキシルアジペート(94.6質量%)を混合した油性加工顔料)
ウレタンプレポリマー及びポリイソシアネートを含有する三井化学社の「L5299」を第1液組成物とした。また、長鎖ポリオールを73.97質量部と、鎖延長剤を8.93質量部と、架橋剤を3.8質量部と、触媒を0.037質量部とを島崎エンジニアリング社の往復回転式撹拌機「アジター(登録商標)」で1分30秒間の攪拌混合を行い、得られた混合物を第2液組成物とした。また、第1液組成物及び第2液組成物共に、着色剤を適量加えた。
なお、「L5299」は、数平均分子量が1,000のPTMGと分子量が250の4,4’−MDIとを反応させ、イソシアネート基含有率(NCO含有率)を20質量%に調整したものである。この「L5299」が含有するウレタンプレポリマーは、大半がPTMGの両末端に4,4’−MDIが結合したものであると考えられるため、その数平均分子量は1,500程度であると推測される。ここで、「L5299」のイソシアネート基含有率は、下記式(1)で表すことができる。下記式(1)でイソシアネート基の分子量を42、ウレタンプレポリマーの数平均分子量を1,500と見做して計算すると、「L5299」は、ウレタンプレポリマーの含有量が約49質量%、4,4’−MDIの含有量が約51質量%であると推測される。
(ウレタンプレポリマーの含有量[質量%]×2個のイソシアネート基の分子量/ウレタンプレポリマーの数平均分子量)+(MDIの含有量[質量%]×2個のイソシアネート基の分子量/MDIの分子量)=イソシアネート基含有率[質量%]・・・(1)
[実施例1]
図1に示す3次元造形装置を用いて当該3次元造形物の製造方法に従って造形処理を行い、シート状の3次元造形物を得た。用いた3次元造形装置の第1ノズル及び第2ノズルのノズル径は、共に0.15mmであり、そのノズル間の間隔(X方向)は、68mmである。
第1液組成物及び第2液組成物の射出量の質量比(第1液組成物:第2液組成物)は、100質量部:86.73質量部とした。射出条件は、
射出圧力:0.1MPa
液温:25℃(常温)
支持台温度:25℃(常温)
射出時間間隔:10msec
液滴の平均体積:〜10pL
着滴位置の間隔:X方向=0.5mm、Y方向=0.25mm
とし、着滴径は0.5mmとした。
[実施例2]
3次元造形装置として図4に示す2つのノズル(第1ノズル71a及び第2ノズル71b)4組を備えるヘッドを用いた以外は、実施例1と同様にして造形処理を行い、シート状の3次元造形物を得た。なお、隣接する2組のノズル間隔(Y方向)は、32mmである。
[実施例3]
3次元造形装置の第1ノズル及び第2ノズルのノズル径を共に0.08mmとした以外は、実施例2と同様にして造形処理を行い、シート状の3次元造形物を得た。
[比較例1]
3次元造形装置として、第1ノズルと第2ノズルとが平行ではない3次元造形装置を用いた。具体的には、比較例1の3次元造形装置において、第1ノズル及び第2ノズルの液滴射出方向の支持台の表面に対する角度は、共に70°であり、第1ノズルと第2ノズルとの液滴射出方向のなす角度は40°である。つまり、第1ノズルと第2ノズルとは液滴は同時に射出され、V字を描いて着滴位置で衝突するように設定されている。この3次元造形装置を用いた以外は実施例1と同様にして造形処理を行い、シート状の3次元造形物を得た。
[評価]
得られた3次元造形物に対して以下の評価を行った。結果を表1に示す。
<比重>
比重は、得られた3次元造形物の質量(g)を体積(cm)で割って算出した。
<引張特性>
引張特性は、JIS−K7312:1996「熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形物の物理試験方法」に準拠し、3次元造形物の50%伸長した際の伸長モジュラス(M50)、引張強さ(TB)及び切断時伸び(EB)を測定した。
<外観>
外観は、目視により均質性、層間剥離及びブリードアウトを評価した。評価基準は以下の通りである。
(均質性)
均質性とは、着滴した第1液組成物と第2液組成物との混合状態を指す。十分に混合されていない場合、3次元造形物の一部で硬化が不十分となりゲル状となる。従って、3次元造形物の一部がゲル状であれば、均質性に劣ると判断した。
A:均質性に優れる。
B:均質性に劣る。
(層間剥離)
層間剥離とは、3次元造形物の高さ方向について硬化層間の剥離の有無を指す。層間剥離は、下層が十分に硬化しないうちに上層を形成すると発生し難くなる。このことから、層間剥離が認められないほど、造形効率が高いことが分かる。
A:層間剥離が認められない。
B:層間剥離がわずかに認められるものの、実用上支障がない
C:層間剥離が認められる。
(ブリードアウト)
ブリードアウトとは、着色剤が3次元造形物の表面に浮き出てくる現象の発生有無を指す。ブリードアウトは、硬化後の3次元造形物内の3次元網目構造に着色剤が取り込まれている場合、発生し難くなる。このことから、ブリードアウトが発生している場合は、硬化時に着色剤が適切に取り込まれず、硬化不良が発生していると判断できる。
A:ブリードアウトが認められない。
B:ブリードアウトが認められる。
Figure 2019064068
表1から、第1ノズル及び第2ノズルの液滴射出方向が支持台の表面に対して垂直である3次元造形装置を用いて造形した実施例1〜実施例3の3次元造形物は、液滴をV字衝突させるように第1ノズル及び第2ノズルを配設した3次元造形装置を用いて造形した比較例1の3次元造形物に比べて、引張強度及び外観に優れる。
さらに詳細に見ると、実施例1〜実施例3の3次元造形物は、引張強度、特に切断時伸び(EB)が優れ、ブリードアウトが認められないことから、硬化不良が発生していないことが分かる。また、実施例1〜実施例3の3次元造形物は、外観の均質性が優れていることから、着滴した第1液組成物と第2液組成物とが十分に混合されていることが分かる。さらに、実施例1〜実施例3の3次元造形物は、層間剥離の発生が認められないか、実用上支障のない範囲であることから、造形効率が高いことが分かる。
これに対し、比較例1の3次元造形物は、V字衝突により第1液組成物と第2液組成物とを混合するので、均一に混合することが難しく、ブリードアウトや硬化不良が発生していると考えられる。
以上から、第1ノズル及び第2ノズルの液滴射出方向が支持台の表面に対して垂直である3次元造形装置及び3次元造形物の製造方法を用いることで、2種の組成物の混合制御が容易であり、均質性や硬化特性に優れる3次元造形物が得られることが分かる。
また、実施例1と実施例2とを比較すると、実施例2の3次元造形物の方が層間剥離の発生が抑止できている。このことから、複数組のノズルを備えることで、一度のX方向のスキャンで多列の造形処理を行うことができるため、3次元造形物の造形効率を高めることができることが分かる。
さらに、複数組のノズルを備える3次元造形装置により造形を行った実施例2と実施例3とを比較すると、実施例3の3次元造形物の方が引張強度に優れる。このことから、ノズル径を0.1mm以下とすることで、造形精度が向上し、引張強度に優れることが分かる。
以上説明したように、本発明の3次元造形装置及び3次元造形物の製造方法を用いることにより、簡単な制御で複数種の組成物を均一に混合できるので、容易に均質性や硬化特性に優れる3次元造形物が得られる。
1 基台
2 支持台
3、7 ヘッド
30、70 ヘッド本体
30a、70a 第1タンク
30b、70b 第2タンク
31a、71a 第1ノズル
31b、71b 第2ノズル
4 駆動部
4a 第1軸部
4b 第2軸部
5 制御部
6 ヘッド支持部
6a 垂直支持部
6b 水平支持部
6c 高さ調整支持部
A 3次元造形物
A1 第1液層
A2 硬化層
B1、B2 液滴

Claims (6)

  1. 混合により反応する複数種の組成物を用いる3次元造形装置であって、
    造形される3次元造形物を支持する板状の支持台と、
    上記複数種の組成物の液滴をそれぞれ射出する複数のノズルと、
    上記支持台及び複数のノズルを相対移動させる駆動部と、
    上記複数種の組成物の液滴が上記支持台上で混合されるように液滴の着滴位置を制御する制御部と
    を備え、
    上記複数のノズルの液滴射出方向が平行である3次元造形装置。
  2. 上記複数のノズルの液滴射出方向が上記支持台の表面に対して垂直である請求項1に記載の3次元造形装置。
  3. 上記駆動部が、平面視で直交するXY方向で上記着滴位置をX方向にスキャンし、Y方向にシフトするように上記支持台及び複数のノズルを相対移動させ、
    上記複数のノズル配列方向がX方向である請求項1又は請求項2に記載の3次元造形装置。
  4. 上記複数のノズルを複数組備え、
    上記複数組のノズルが、上記支持台に平行かつY方向に配設されている請求項3に記載の3次元造形装置。
  5. 混合により反応する複数種の組成物を用いる3次元造形物の製造方法であって、
    第1ノズルから第1の組成物の液滴を支持台に向かって射出する工程と、
    第2ノズルから他の組成物の液滴を上記第1液組成物射出工程で着滴した第1液組成物の液滴に向かって射出する工程と
    を備え、
    上記第1ノズルの液滴射出方向と上記第2ノズルの液滴射出方向とが平行である3次元造形物の製造方法。
  6. 上記複数種の組成物が、第1液組成物及び第2液組成物の2種であり、
    上記第1液組成物が、ウレタンプレポリマー、ウレタンウレアプレポリマー及びウレアプレポリマーのうち少なくとも1種のプレポリマーと、ポリイソシアネートとを含み、
    上記第2液組成物が、長鎖ポリオール及び長鎖ポリアミンのうち少なくとも1種のソフトセグメント成分と、鎖延長剤及び架橋剤のうち少なくとも1種のハードセグメント成分とを含む請求項5に記載の3次元造形物の製造方法。

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110656379A (zh) * 2019-10-24 2020-01-07 季华实验室 一种多溶液供给喷头及其应用的静电纺丝装置
JP2022109208A (ja) * 2021-01-14 2022-07-27 国立台湾科技大学 3dインクジェットプリント方法及び3dプリントキット

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