JP2019061037A - エレクトロウェッティング装置及びエレクトロウェッティング装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】両基板間の密着性に優れるエレクトロウェッティング装置を提供する。【解決手段】エレクトロウェッティング装置(100)は、第1基板(1)、第1電極層(2)、誘電体層(3)及び第1撥水層(4)を備えたアクティブ基板(14)と、第2基板(8)、第2電極層(7)及び第2撥水層(6)を備えた共通電極基板(15)と、を含み、前記アクティブ基板と前記共通電極基板とはシール領域に配置されたシール材(5)を介して、間隙を有して貼り合わされているエレクトロウェッティング装置であって、前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方は、その層上に、前記撥水層が形成された撥水層形成領域に加えてさらに、撥水層非形成領域(11,12)を有し、前記シール領域は、前記撥水層非形成領域と、平面視において少なくとも一部で重なるように形成されており、前記間隙は、10〜500μmの範囲である。【選択図】図1
Description
本開示は、エレクトロウェッティング装置及びエレクトロウェッティング装置の製造方法に関する。
マイクロ流体工学等の分野では、例えばサブマイクロリットルといった小規模の流体の操作および正確な制御が必要とされる。そこで、電場の印加によって液滴を操作するエレクトロウェッティングが注目されている。
エレクトロウェッティングとは、電極上に設けられた、疎水処理(撥水処理)が施された誘電体層上に置かれた液滴に電圧を印加することにより、電極と液滴との間に形成されるキャパシタの静電エネルギー分、誘電体層の表面エネルギーが変化することで、固液界面エネルギーが変化し、誘電膜表面に対する液滴の接触角が変化する現象である。
近年、このようなエレクトロウェッティングを利用したエレクトロウェッティング装置(微小流体装置あるいは液滴装置とも称される)の開発が進められている。
例えば、特許文献1には、エレクトロウェッティング装置の一例である、エレクトロウェッティングを利用した画像表示装置について記載されている。
このエレクトロウェッティングを利用した画像表示装置においては、下側基板上の疎水性絶縁膜と上側基板上の電極層とを、シール材を介して、間隙(セルギャップ)を有して互いに貼り合わせることで、表示パネルの内側において、上記疎水性絶縁膜と上記電極層とが対面している表示パネルを実現している。
一方、2枚の基板をシール材を介して貼り合わせる技術として、例えば、特許文献2には、2枚の基板を、液相層を挟むようにシール材を介して貼り合わせてなる液晶表示装置において、基板上に、シール材に対する表面張力の異なる垂直配向膜とITO膜とを設けることで、シール材の流れ出しを防いでその直線性を改善することが記載されている。
しかしながら、液晶表示装置は、僅か数μオーダーの間隙内に液相分子を封入するものである。このような細い間隙内へのシール材の流出を防ぐために基板を貼り合わせる技術は、数十〜数百μmオーダーの間隙を有して基板を貼り合わせるエレクトロウェッティング装置に適用することはできない。
エレクトロウェッティング装置において、基板表面に形成される疎水性絶縁膜等の撥水層は、液滴を操作するために優れた撥水性を発揮し得るように特定の材料からなり、材料選択性が限られる。そのため、撥水層を形成するためのプロセスも限定される。例えば、液晶表示装置において配向膜を形成するために用いられる印刷塗布法等は、エレクトロウェッティング装置の撥水層の形成に適用することが困難である。撥水層の形成には、現状では、基板表面に一様に材料を塗布するディップコート等による塗布方法が採用されている。
しかしながら、特許文献1に記載されるエレクトロウェッティング装置のように、基板上に一様に撥水層が形成されると、いくつかの問題が生じ得る。
図7は、基板上に一様に撥水層が形成された従来のエレクトロウェッティング装置の問題点を説明するための図である。
図7に示されるエレクトロウェッティング装置100Vは、第1基板1を含むアクティブ基板、第2基板8を含む共通電極基板、及び、これらを貼り合わせるシール材5を含んでなる。
アクティブ基板は、第1基板1と、第1基板1上に形成された薄膜トランジスタ形成層9と、薄膜トランジスタ形成層9上に形成された、薄膜トランジスタのドレイン電極と電気的に接続された第1電極からなる第1電極層2と、第1電極層2を覆うように形成された誘電体層3と、誘電体層3よりも表面張力が小さく、かつ、誘電体層3の表面に一様に形成された第1撥水層4と、を備えている。
一方、共通電極基板は、第2基板8と、第2基板8上に形成された共通電極層としての第2電極層7と、第2電極層7よりも表面張力が小さく、かつ、第2電極層7の表面に一様に形成された第2撥水層6と、を備えている。
このような従来のエレクトロウェッティング装置100Vにおいては、第1撥水層4及び第2撥水層6がシール材5を弾くため、十分な密着性が得られず、シール不良が発生しやすい。また、間隙内に封入されたオイル等の試薬が漏れ出すといった問題が生じ得る。
そこで、本開示の一態様は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、両基板間の密着性に優れるエレクトロウェッティング装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るエレクトロウェッティング装置は、第1基板と、前記第1基板上に形成された第1電極層と、前記第1電極層を覆うように形成された誘電体層と、前記誘電体層よりも表面張力が小さく、かつ、前記誘電体層上に形成された第1撥水層と、を備えたアクティブ基板と、第2基板と、前記第2基板上に形成された第2電極層と、前記第2電極層よりも表面張力が小さく、かつ、前記第2電極層上に形成された第2撥水層と、を備えた共通電極基板と、を含み、前記アクティブ基板と前記共通電極基板とは、前記第1撥水層と前記第2撥水層とが互いに対向するように、シール領域に配置されたシール材を介して、間隙を有して貼り合わされているエレクトロウェッティング装置であって、前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方は、その層上に、前記撥水層が形成された撥水層形成領域に加えてさらに、撥水層非形成領域を有し、前記シール領域は、前記撥水層非形成領域と、平面視において少なくとも一部で重なるように形成されており、前記間隙は、10〜500μmの範囲であることを特徴としている。
本開示の一態様によれば、両基板間の密着性に優れるエレクトロウェッティング装置を提供することができる。
本開示の実施の形態について図1から図6に基づいて説明すれば、次の通りである。以下、説明の便宜上、特定の実施形態にて説明した構成と同一の機能を有する構成については、同一の符号を付記し、その説明を省略する場合がある。
〔実施形態1〕
本実施形態では、エレクトロウェッティング装置として、薄膜トランジスタ(TFT)を使用してアクティブマトリクス配列内で液滴駆動(EWOD;Electrowetting-On-Dielectric(誘電体エレクトロウェッティング))を実施するアクティブマトリクス型誘電体エレクトロウェッティング(Active Matrix Electrowetting-On-Dielectric;AM−EWOD)装置を例に挙げて説明する。
本実施形態では、エレクトロウェッティング装置として、薄膜トランジスタ(TFT)を使用してアクティブマトリクス配列内で液滴駆動(EWOD;Electrowetting-On-Dielectric(誘電体エレクトロウェッティング))を実施するアクティブマトリクス型誘電体エレクトロウェッティング(Active Matrix Electrowetting-On-Dielectric;AM−EWOD)装置を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態に係るAM−EWOD装置100の概略構成を示す部分断面図である。
図1に示されるとおり、本実施形態に係るAM−EWOD装置100は、第1基板1を含むアクティブ基板14、第2基板8を含む共通電極基板15、及び、これらを貼り合わせるシール材5を含んでなる。ここで、シール材5は、アクティブ基板14と共通電極基板15との間をセルごとに封止するように、両基板の貼り合わせ面の全縁周部に所定の幅で配設されている。
アクティブ基板14は、第1基板1と、第1基板1上に形成された薄膜トランジスタ形成層9と、薄膜トランジスタ形成層9上に形成された、薄膜トランジスタのドレイン電極と電気的に接続された第1電極からなる第1電極層2と、第1電極層2を覆うように形成された誘電体層3と、誘電体層3よりも表面張力が小さく、かつ、誘電体層3上に形成された第1撥水層4と、を備えている。
また、誘電体層3は、第1撥水層形成領域及び第1撥水層非形成領域11を有する。第1撥水層形成領域は、誘電体層3の表面領域において、その上に第1撥水層4が積層される領域である。一方、第1撥水層非形成領域11は、誘電体層3の表面領域において、その上に撥水層が積層されないか又は積層した撥水層が除去された開口領域であってよい。あるいは、第1撥水層非形成領域11は、撥水層の一部が局所的表面処理により表面改質され、撥水性が低下した領域であってよい。
一方、共通電極基板15は、第2基板8と、第2基板8上に形成された共通電極層としての第2電極層7と、第2電極層7よりも表面張力が小さく、かつ、第2電極層7上に形成された第2撥水層6と、を備えている。
また、第2電極層7は、第2撥水層形成領域及び第2撥水層非形成領域12を有する。第2撥水層形成領域は、第2電極層7の表面領域において、その上に第2撥水層6が積層される領域である。一方、第2撥水層非形成領域12は、第2電極層7の表面領域において、その上に撥水層が積層されないか又は積層した撥水層が除去された開口領域であってよい。あるいは、第2撥水層非形成領域12は、撥水層の一部が局所的表面処理により表面改質され、撥水性が低下した領域であってよい。
第1撥水層非形成領域11及び第2撥水層非形成領域12は、共に撥水層の開口領域であってよい。あるいは、両者は共に、撥水層の一部が局所的表面処理により表面改質された領域であってよい。あるいは、一方は撥水層の開口領域であり、他方は表面改質された領域であってよい。
アクティブ基板14と共通電極基板15との間の間隙のうち、シール材5で封止された基板内側Pの間隙には、1又はそれ以上の液滴、及び、非導電性液体としてのオイル等の試薬(いずれも図示せず)が封入される。
共通電極基板15には、図示しないが、該間隙に試薬を注入する注入口、及び、間隙内の気体を排出する排出口として、1又はそれ以上の貫通穴が形成されていてよい。あるいは、注入口及び排出口は、シール材5に開口部を設けることで形成してもよく、この場合、AM−EWOD装置の横から試薬を注入することができる。
注入口から基板内側Pの間隙内に注入された液滴は、該間隙を流路として、撥水層上を移動する。
アクティブ基板14を構成する第1基板1としては、例えばガラス基板である。
第1電極層2を構成する第1電極は、AM(アクティブマトリクス)電極であり、例えばITO(酸化インジウムスズ)、IZO(酸化インジウム亜鉛)、ZnO(酸化亜鉛)等の透明酸化物電極やチタン(Ti)、アルミニウム(Al)等の金属電極である。第1電極は、M×N個(MおよびNは任意の数)がアレイ状に、薄膜トランジスタ形成層9上に形成されている。
誘電体層3は、上記複数の第1電極を覆うように、薄膜トランジスタ形成層9及び第1電極層2上に形成され、第1電極層2を、第1撥水層4から分離する。誘電体層3としては、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム等が用いられ、プラズマ化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法等を用いて形成することができる。
第1撥水層4は、撥水性材料を含む溶液(希釈液)を、浸漬塗布、スプレー塗布、スピン塗布、バーコーティング、印刷塗布等の慣用の方法を用いて塗布し、成膜することにより形成することができる。
第1撥水層4はまた、物理的気相成長(PVD:Physical Vapor Deposition)法、例えばスパッタリング法等、又は、化学気相成長(CVD)法、例えばプラズマCVD法等の慣用の薄膜形成方法によって、撥水膜を形成可能なターゲット又は原料ガスを用いて、誘電体層上に薄膜を成膜することによって形成することもできる。
撥水性材料としては、高撥水性のフッ素樹脂を用いることができ、このようなフッ素樹脂としては、パーフルオロアモルファス樹脂であるAGC旭硝子株式会社製のサイトップ(登録商標)、株式会社ハーベス製デュラサーフ(登録商標)、ダイキン工業株式会社製オプツール(登録商標)等が挙げられる。
誘電体層3の第1撥水層非形成領域11は、例えば、リストオフ又はマスキング等により形成することができる。図2の(a)に示されるとおり、第1基板上に誘電体層を設けた下側基板20上に、スクリーン印刷又はグラビア印刷等によりレジスト17をパターニングするか又はマスキングし、次いで、(b)に示されるとおり、浸漬塗布等により撥水層4を積層し、次いで、(c)に示されるとおり、レジスト17又はマスクを除去することにより、撥水層の開口領域として、第1撥水層非形成領域11を形成することができる。
第1撥水層非形成領域11はまた、浸漬塗布等により誘電体層の全面に積層した撥水層4を、局所的に除去することによっても形成することができる。図3の(a)に示されるとおり、第1基板上に誘電体層を設けた下側基板20の全面に撥水層4を積層し、次いで、(b)に示されるとおり、フォトリソグラフィ等の各種リソグラフィ技術によってドライエッチングマスク18をパターニングし、次いで、(c)に示されるとおり、ドライエッチングにより撥水層を局所的に除去し、次いで、(d)に示されるとおり、ウェットエッチングによりドライエッチングマスク18を除去することにより、撥水層の開口領域として、第1撥水層非形成領域11を形成することができる。撥水層を局所的に除去する手段としては、ドライエッチングに限らず、レーザーによる除去や、サンドブラスト、ドライアイススノー等を用いるブラスト処理であってもよい。あるいは、描画システムと機械加工等を組み合わせることにより、撥水層を局所的に除去してもよい。撥水層は、その下層である誘電体層が露出するまで完全に除去されてもよい。あるいは、撥水性能が低下して後述のシール材5との密着性が向上する程度に、部分的に除去されるものであってもよい。例えば、第1撥水層非形成領域11は、誘電体層の全面に積層した撥水層の表面に対し、局所的に、プラズマ処理、紫外線照射等の表面処理を行い、撥水性能を低下させることによっても形成することができる。
共通電極基板15を構成する第2基板8としては、上述の第1基板1と同様であってよく、例えば、ガラス基板である。
第2電極層7を構成する第2電極としては、例えばITO、IZO、ZnO等の透明酸化物電極やチタン(Ti)、アルミニウム(Al)等の金属電極である。
第2撥水層6は、上述の第1撥水層4と同様の撥水性材料を用いて、同様の成膜方法により形成することができる。
第2電極層7の第2撥水層非形成領域12は、上述の第1撥水層非形成領域11と同様の方法により形成することができる。
液滴としては、イオン性液体または極性液体等の、導電性液体が使用され、例えば、水、電解液(電解質の水溶液)、アルコール類、各種イオン性液体等の液体を用いることができる。液滴の一例としては、例えば、全血検体、細菌性細胞懸濁液、タンパク質あるいは抗体溶液、および種々の緩衝液、等が挙げられる。
また、液滴が移動する流路内には、液滴と混和されない非導電性液体としてのオイルが注入されてもよい。例えば、流路内の液滴によって占有されない容積は、オイルで満たされていてもよい。
なお、非導電性液体としては、液滴よりも表面張力が小さい、無極性液体(非イオン性液体)を用いることができ、非導電性液体の一例としては、例えば、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、ウンデカン等の炭化水素系溶媒(低分子炭化水素系溶媒)、シリコーンオイル等のオイル、フルオロカーボン系溶媒などが挙げられる。シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。なお、非導電性液体は、一種類のみを使用してもよく、適宜複数種類を混合して用いてもよい。
アクティブ基板14と共通電極基板15とは、第1撥水層4と第2撥水層6とが互いに対向するように、ディスペンサを使用してシール領域に描画されたシール材5を介して、間隙を有して貼り合わされている。ここで、シール領域とは、アクティブ基板14及び共通電極基板15のそれぞれと、シール材とが接触する領域を意味する。
アクティブ基板14と共通電極基板15とを貼り合わせるには、まず、これらのうちのいずれか一方の基板のシール領域上に、ディスペンサを使用してシール材5を描画する。シール材5は、後の工程によって分断されるセルの外縁の全周に沿って描画される。次いで、他方の基板のシール領域とシール材5とを位置合わせし、シール材5との貼り合せを行う。
このとき、アクティブ基板と共通電極基板との間の間隙(セルギャップ)を確保するため、必要に応じて、プラスチックビーズ又はガラスビーズ等のスペーサービーズをシール材5に混入する。間隙の厚さ、すなわち、両基板間の距離は、例えば10〜500μmであり、好ましくは60〜430μmであり、より好ましくは110〜380μmであり、さらに好ましくは210〜270μmであり、本実施形態においては250μmである。間隙の厚さがこの範囲であることにより、エレクトロウェッティング装置として、一定量の試薬をセルに注入することにより、液滴を良好に動作させることができる。
貼り合せ後、両基板に対して所定の力をかけながらアニール処理を行うことにより、シール材5を硬化させる。以上により、均一なセルギャップを確保しつつ、アクティブ基板と共通電極基板とを貼り合せることが可能である。シール材5は、アクティブ基板と共通電極基板との間をセルごとに封止するように、セルの外縁全周に、所定の幅で配されている。
本実施形態に係るAM−EWOD装置100において、第1撥水層非形成領域11及び第2撥水層非形成領域12が、両基板の貼り合わせ面の全周縁部に所定の幅で配されるシール領域と同様に、全周縁部に所定の幅で配されており、各撥水層非形成領域とシール領域とは、全周にわたって、所定の幅で重なっている。なお、第1及び第2撥水層非形成領域は、いずれか一方のみが形成されていてもよい。
撥水層非形成領域においては、撥水層よりも表面張力が大きい下層(誘電体層又は第2電極層)が露出しているか、又は、撥水層の撥水性能が低下して表面張力が増大している。すなわち、シール材5と撥水層非形成領域との接触角は、シール材5と第1撥水層4又は第2撥水層6との接触角より小さい。
したがって、撥水層非形成領域とシール領域とが重なる部分においては、各基板とシール材との強固な密着が得られ、十分なシール強度が得られる。これにより、両基板間の密着性に優れるAM−EWOD装置を製造することができ、間隙内に封止された流体が漏れ出す等の問題を防ぐことができる。なお、撥水層非形成領域の幅とは、セルの外縁全周に配される撥水層非形成領域の外周端部(すなわち、基板外側Q方向に位置する端部)の1点から内周端部(すなわち、基板内側P(流路側)方向に位置する端部)までの最短距離を意味する。
本実施形態に係るAM−EWOD装置100においては、図1に示されるとおり、シール材5とアクティブ基板14とが接触するシール領域は、アクティブ基板14の第1撥水層非形成領域11内に位置しており、誘電体層3上の撥水層形成領域と撥水層非形成領域11との境界を跨がない。一方、シール材5と共通電極基板15とが接触するシール領域は、撥水層形成領域と撥水層非形成領域12との境界を跨ぐように、すなわち、共通電極基板15の第2撥水層非形成領域12を覆うように形成されている。
しかしながら、シール領域と撥水層非形成領域との位置関係は、上記の構成に限定されることはなく、シール領域は、撥水層形成領域と撥水層非形成領域との全ての境界を跨ぐように、両撥水層非形成領域を覆うように形成されていてよい。あるいは、シール領域は、撥水層形成領域と撥水層非形成領域との全ての境界を跨がないように、両撥水層非形成領域内に形成されていてよい。あるいは、シール領域は、撥水層形成領域と撥水層非形成領域との一部の境界を跨ぎ、残りの境界を跨がないように、撥水層非形成領域と一部で重なるように形成されていてよい。
第1及び第2撥水層非形成領域のそれぞれとシール領域との重なり部分の幅は、各基板とシール材との密着力を確保できる範囲であれば特に限定されない。しかしながら、十分に高い密着力を発揮させるために、重なり部分の最小幅は、0.5mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることがより好ましく、1.5mm以上であることがさらに好ましい。
シール領域の幅は、撥水層非形成領域との重なり部分が十分な幅をもち、且つ、セル内の液滴の動作領域を十分に確保できる範囲であれば特に限定されない。
各撥水層非形成領域の幅は、シール領域との重なり部分が十分な幅をもち、且つ、セル内の液滴の動作領域を十分に確保できる範囲であれば特に限定されない。
特に、図1において第1撥水層非形成領域11とシール領域との位置関係にみられるように、シール領域の内周端部が、撥水層非形成領域の領域内に位置する場合は、該内周端部から、撥水層非形成領域の内周端部までの最短距離aが大きすぎると、セル内の液滴の動作領域が狭まるため好ましくない。すなわち、液滴の動作領域は、撥水層が設けられている領域上であるため、セル内の液滴動作領域を最大限に確保するためには、上記aが小さいことが好ましい。液滴が表面張力の大きい撥水層非形成領域に接触すると、表面張力のより小さい撥水層上に移動することは困難である。
一方で、液滴がシール材5の側壁と接触するのを防ぐために、厳密には、液滴の動作領域とシール領域とは隣接せず、両領域間には若干の隙間が存在し得る。したがって、シール領域の内周端部から所定の幅aの分だけ、撥水層非形成領域が基板内側に向けて広がっている場合であっても、この幅aが上記隙間の幅より小さい限り、液滴の動作領域への影響はない。
すなわち、シール領域の内周端部から撥水層非形成領域の内周端部までの最短距離aは、液滴の動作領域とシール領域との間の隙間の幅より小さいことが好ましい。
この点について、図6を用いて以下に説明する。
図6は、エレクトロウェッティング装置に液滴22を注入した場合の、液滴22の形状と、セルギャップd、撥水層表面に対する液滴の接触角θ、(θ−90°)×1/2を表すθ’、及び、シール領域の内周端部から撥水層非形成領域の内周端部までの最短距離aを示す部分断面図である。
説明の便宜上、図6は基板内部の層構成を簡略化しており、第1基板1、第1電極層2、誘電体層3及び薄膜トランジスタ形成層9を合わせて、下側基板20として図示する。同様に、第2基板8及び第2電極層7を合わせて、上側基板21として図示する。
図6では、下側基板20及び上側基板21において、撥水層非形成領域が基板内側に広がっている。
セル内の液滴22は、図6に示されるような形状をしており、第1撥水層4及び第2撥水層6が設けられている領域内を移動することができる。しかしながら、厳密には、液滴22とシール材5の側壁とが接触しないように、液滴の動作領域とシール領域との間には若干の隙間が存在する。
この隙間の幅bは、セルギャップd、及び、撥水層表面に対する液滴の接触角θを用いて、下記式(1)により近似される。
式中、dはセルギャップであり、θは撥水層表面に対する液滴の接触角である。
したがって、シール領域の内周端部から撥水層非形成領域の内周端部までの最短距離aの好ましい範囲は、下記式(2)により表される。
シール領域の内周端部から撥水層非形成領域の内周端部までの最短距離aが、上記式(2)の範囲であれば、液滴の動作領域への実質的な影響がなく、セル内の液滴動作領域を最大限に確保することができる。
エレクトロウェッティング装置のセルギャップdは、例えば10〜500μmであり、好ましくは60〜430μmであり、より好ましくは110〜380μmであり、さらに好ましくは210〜270μmである。一方、図6のように撥水層を有する上下基板に挟まれた液滴の疑似的な接触角θは、例えば100〜160°であり、好ましくは115〜155°であり、より好ましくは130〜150°である。したがって、セルギャップdと接触角θとの組み合わせから、上記隙間の幅bを求めると、貼り合わせ面の全周にわたって、シール領域の内周端部から撥水層非形成領域の内周端部までの最短距離aは、例えば、150μm以下であることが好ましく、より好ましくは100μm以下であり、さらに好ましくは50μm以下である。
一方、図1において第2撥水層非形成領域12とシール領域との位置関係にみられるように、シール領域の内周端部が、撥水層非形成領域からはみ出て位置する場合は、該内周端部から、撥水層非形成領域の内周端部までのはみ出し幅が大きすぎると、セル内の液滴の動作領域が狭まるため好ましくない。したがって、シール領域の内周端部から、撥水層非形成領域の内周端部までの最短距離(はみ出し幅)は、貼り合わせ面の全周にわたって、例えば、150μm以下であることが好ましく、より好ましくは100μm以下であり、さらに好ましくは50μm以下である。
本実施形態によれば、撥水層非形成領域とシール領域とが重なる部分において各基板とシール材との強固な密着が得られるため、間隙内に封止された流体が漏れ出す等の問題を防ぐことができる。
また、エレクトロウェッティング装置は、セルギャップが大きいために、液晶表示装置に比してより多量のシール材を要する。したがって、シール材を配するシール領域のずれが生じやすい。しかしながら、本実施形態によれば、第1撥水層非形成領域及び第2撥水層非形成領域がそれぞれ、シール領域と少なくとも一部で重なっていればよく、これらを一致させるための精確な位置合わせを行わずとも、基板とシール材との高い密着性を確保することができる。
さらに、上記と同様の理由から、本実施形態によれば、撥水層非形成領域は、多少の誤差をもって形成されてよい。そのため、撥水層非形成領域の形成には、比較的高精度な位置合わせを可能にするフォトリソグラフィ以外の方法も使用することができる。例えば、本実施形態においては、より簡便な、レーザー、サンドブラスト、ドライアイススノー等や、局所的プラズマ処理、紫外線照射等の表面処理によっても、撥水層非形成領域を形成することができる。
〔実施形態2〕
次に、図4に基づいて、本開示の実施形態2について説明する。
次に、図4に基づいて、本開示の実施形態2について説明する。
本実施形態においては、シール領域gと、第1撥水層非形成領域11及び第2撥水層非形成領域12のそれぞれとの位置関係において実施形態1と異なり、その他の点については実施形態1において説明したとおりである。
説明の便宜上、図4は基板内部の層構成を簡略化しており、第1基板1、第1電極層2、誘電体層3及び薄膜トランジスタ形成層9を合わせて、下側基板20として図示する。同様に、第2基板8及び第2電極層7を合わせて、上側基板21として図示する。また、第1撥水層4、シール材5、第2撥水層6、第1撥水層非形成領域11及び第2撥水層非形成領域12については、実施形態1の図1と同じ符号を付してある。これらの部材及び領域はそれぞれ、実施形態1と同じ構成を有するため、その説明を省略する。
本実施形態において、図4に示されるとおり、シール材5と下側基板20とが接触するシール領域gは、下側基板の第1撥水層形成領域と第1撥水層非形成領域11との境界のうち、基板内側P方向に位置する境界を跨がず、基板外側Q方向に位置する境界を跨ぎ、第1撥水層非形成領域11と一部で重なるように形成されている。
一方、シール材5と上側基板21とが接触するシール領域gは、上側基板の第2撥水層形成領域と第2撥水層非形成領域12との境界のうち、基板外側Q方向に位置する境界を跨がず、基板内側P方向に位置する境界を跨ぎ、第2撥水層非形成領域12と一部で重なるように形成されている。
本実施形態によれば、下側基板20の第1撥水層非形成領域11と、上側基板21の第2撥水層非形成領域12とは、それぞれがシール領域gと一部で重なっていればよく、該領域11と領域12とは、平面視において重なっていても重なっていなくてもよい。したがって、両基板を貼り合わせる工程においては、厳密な位置合わせを行わずともよく、両基板を高いシール強度で貼り合わせることができる。
〔実施形態3〕
次に、図5に基づいて、本開示の実施形態3について説明する。
次に、図5に基づいて、本開示の実施形態3について説明する。
本実施形態において、シール領域gと、第1撥水層非形成領域11及び第2撥水層非形成領域12のそれぞれとの位置関係において実施形態1と異なり、その他の点については実施形態1において説明したとおりである。
説明の便宜上、図5は基板内部の層構成を簡略化しており、第1基板1、第1電極層2、誘電体層3及び薄膜トランジスタ形成層9を合わせて、下側基板20として図示する。同様に、第2基板8及び第2電極層7を合わせて、上側基板21として図示する。また、第1撥水層4、シール材5、第2撥水層6、第1撥水層非形成領域11及び第2撥水層非形成領域12については、実施形態1の図1と同じ符号を付してある。これらの部材及び領域はそれぞれ、実施形態1と同じ構成を有するため、その説明を省略する。
本実施形態において、図5に示されるとおり、シール材5と下側基板20とが接触するシール領域gは、下側基板の第1撥水層形成領域と第1撥水層非形成領域11との境界のうち、基板内側P方向に位置する境界を跨がず、基板外側Q方向に位置する境界を跨ぎ、第1撥水層非形成領域11と一部で重なるように形成されている。
一方、シール材5と上側基板21とが接触するシール領域gは、上側基板の第2撥水層非形成領域12と一致している。
本実施形態のエレクトロウェッティング装置は、例えば、上側基板21の第2撥水層非形成領域12上にシール材5を描画し、次いで、下側基板20を貼り合わせることにより好適に製造され得る。下側基板20を貼り合わせる際に、その厳密な位置合わせを行わずとも、両基板を高いシール強度で貼り合わせることができる。
〔まとめ〕
本開示の態様1に係るエレクトロウェッティング装置は、第1基板(1)と、前記第1基板上に形成された第1電極層(2)と、前記第1電極層を覆うように形成された誘電体層(3)と、前記誘電体層よりも表面張力が小さく、かつ、前記誘電体層上に形成された第1撥水層(4)と、を備えたアクティブ基板(14)と、第2基板(8)と、前記第2基板上に形成された第2電極層(7)と、前記第2電極層よりも表面張力が小さく、かつ、前記第2電極層上に形成された第2撥水層(6)と、を備えた共通電極基板(15)と、を含み、前記アクティブ基板と前記共通電極基板とは、前記第1撥水層と前記第2撥水層とが互いに対向するように、シール領域に配置されたシール材(5)を介して、間隙を有して貼り合わされているエレクトロウェッティング装置(100)であって、前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方は、その層上に、前記撥水層が形成された撥水層形成領域に加えてさらに、撥水層非形成領域を有し、前記シール領域は、前記撥水層非形成領域と、平面視において少なくとも一部で重なるように形成されており、前記間隙は、10〜500μmの範囲であることを特徴としている。
本開示の態様1に係るエレクトロウェッティング装置は、第1基板(1)と、前記第1基板上に形成された第1電極層(2)と、前記第1電極層を覆うように形成された誘電体層(3)と、前記誘電体層よりも表面張力が小さく、かつ、前記誘電体層上に形成された第1撥水層(4)と、を備えたアクティブ基板(14)と、第2基板(8)と、前記第2基板上に形成された第2電極層(7)と、前記第2電極層よりも表面張力が小さく、かつ、前記第2電極層上に形成された第2撥水層(6)と、を備えた共通電極基板(15)と、を含み、前記アクティブ基板と前記共通電極基板とは、前記第1撥水層と前記第2撥水層とが互いに対向するように、シール領域に配置されたシール材(5)を介して、間隙を有して貼り合わされているエレクトロウェッティング装置(100)であって、前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方は、その層上に、前記撥水層が形成された撥水層形成領域に加えてさらに、撥水層非形成領域を有し、前記シール領域は、前記撥水層非形成領域と、平面視において少なくとも一部で重なるように形成されており、前記間隙は、10〜500μmの範囲であることを特徴としている。
上記構成によれば、精確な位置合わせを行わずとも、撥水層非形成領域とシール領域とが重なる部分において基板とシール材との強固な密着が得られる。
本開示の態様2に係るエレクトロウェッティング装置は、前記態様1において、前記撥水層非形成領域は、前記撥水層の開口領域であることが好ましい。
上記構成によれば、基板とシール材との密着特性をさらに良好に維持することができる。
本開示の態様3に係るエレクトロウェッティング装置は、前記態様1において、前記撥水層非形成領域は、前記撥水層の一部が、局所的表面処理により表面改質された領域であることが好ましい。
上記構成によれば、簡便な表面処理方法によって形成された撥水層非形成領域であっても、良好な密着特性を確保することができる。
本開示の態様4に係るエレクトロウェッティング装置は、前記態様1において、前記誘電体層及び前記第2電極層のいずれも、その層上に撥水層非形成領域を有し、前記誘電体層上の第1撥水層非形成領域と、前記第2電極層上の第2撥水層非形成領域とのいずれか一方は、撥水層の一部が局所的表面処理により表面改質された領域であり、他方は、撥水層の開口領域であることが好ましい。
上記構成によれば、所望の密着特性や位置精度に応じて、多彩なバリエーションが可能である。
本開示の態様5に係るエレクトロウェッティング装置は、前記態様1〜4のいずれかにおいて、前記シール領域は、前記アクティブ基板及び前記共通電極基板の貼り合わせ面の全周縁部に配設されており、前記撥水層非形成領域は、前記アクティブ基板及び前記共通電極基板の少なくとも一方の貼り合わせ面の全周縁部に配設されており、前記シール領域の基板内側方向に位置する端部が、前記撥水層非形成領域の基板内側方向に位置する端部よりも、基板外側に位置し、前記貼り合わせ面の全周にわたって、前記シール領域の基板内側方向に位置する端部から、前記撥水層非形成領域の基板内側方向に位置する端部までの最短距離a-が、150μm以下であることが好ましい。
上記構成によれば、基板とシール材との密着特性を良好に維持できると共に、セル内の液滴動作領域を最大限に確保することができる。
本開示の態様6に係るエレクトロウェッティング装置は、前記態様1〜5のいずれかにおいて、前記シール材には、少なくとも1つの開口部が設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、エレクトロウェッティング装置の横から試薬を注入することができる。
本開示の態様7に係るエレクトロウェッティング装置の製造方法は、第1基板上に第1電極層を形成する工程と、前記第1電極層を覆う誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層上に前記誘電体層よりも表面張力が小さい第1撥水層を形成する工程と、を含むアクティブ基板の形成工程と、第2基板上に第2電極層を形成する工程と、前記第2電極層上に前記第2電極層よりも表面張力が小さい第2撥水層を形成する工程と、を含む共通電極基板の形成工程と、前記アクティブ基板と前記共通電極基板とを、間隙を有し、かつ、前記第1撥水層と前記第2撥水層とが互いに対向するように、シール領域に配置されたシール材を介して、貼り合わせる工程と、を含むエレクトロウェッティング装置の製造方法であって、前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方に、前記撥水層が形成されていない撥水層非形成領域を形成する工程をさらに含み、前記貼り合わせる工程においては、前記シール領域が、前記撥水層非形成領域と、平面視において少なくとも一部で重なるように前記シール領域を形成し、且つ、前記間隙が、10〜500μmの範囲となるように貼り合わせることを特徴としている。
上記構成によれば、基板とシール材とが強固に密着したエレクトロウェッティング装置を、高い歩留りで製造することができる。
本開示の態様8に係るエレクトロウェッティング装置の製造方法は、前記態様7において、前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方に撥水層非形成領域を形成する工程は、レジスト膜(17)を所定パターンに形成する第1工程と、前記レジスト膜を覆うように前記撥水層を形成する第2工程と、前記レジスト膜と前記レジスト膜上に形成された前記撥水層とを共に剥離する第3工程と、を含む方法であってもよい。
上記方法によれば、剥離工程を用いて、上記撥水層非形成領域を形成するエレクトロウェッティング装置の製造方法を実現できる。
本開示の態様9に係るエレクトロウェッティング装置の製造方法は、前記態様7において、前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方に撥水層非形成領域を形成する工程は、前記撥水層を形成する第1工程と、前記撥水層上にレジスト膜(ドライエッチングマスク18)を所定パターンで形成する第2工程と、前記レジスト膜をマスクとして、ドライエッチングを行い、前記撥水層を除去して撥水層非形成領域を形成する第3工程と、前記撥水層上のレジスト膜を剥離する第4工程と、を含む方法であってよい。
上記方法によれば、ドライエッチングを行い、上記撥水層非形成領域を形成するエレクトロウェッティング装置の製造方法を実現できる。
〔付記事項〕
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 第1基板
2 第1電極層
3 誘電体層
4 第1撥水層
5 シール材
6 第2撥水層
7 第2電極層
8 第2基板
9 薄膜トランジスタ形成層
11 第1撥水層非形成領域
12 第2撥水層非形成領域
14 アクティブ基板
15 共通電極基板
17 レジスト
18 ドライエッチングマスク
20 下側基板
21 上側基板
22 液滴
100、100V エレクトロウェッティング装置
2 第1電極層
3 誘電体層
4 第1撥水層
5 シール材
6 第2撥水層
7 第2電極層
8 第2基板
9 薄膜トランジスタ形成層
11 第1撥水層非形成領域
12 第2撥水層非形成領域
14 アクティブ基板
15 共通電極基板
17 レジスト
18 ドライエッチングマスク
20 下側基板
21 上側基板
22 液滴
100、100V エレクトロウェッティング装置
Claims (9)
- 第1基板と、前記第1基板上に形成された第1電極層と、前記第1電極層を覆うように形成された誘電体層と、前記誘電体層よりも表面張力が小さく、かつ、前記誘電体層上に形成された第1撥水層と、を備えたアクティブ基板と、
第2基板と、前記第2基板上に形成された第2電極層と、前記第2電極層よりも表面張力が小さく、かつ、前記第2電極層上に形成された第2撥水層と、を備えた共通電極基板と、を含み、
前記アクティブ基板と前記共通電極基板とは、前記第1撥水層と前記第2撥水層とが互いに対向するように、シール領域に配置されたシール材を介して、間隙を有して貼り合わされているエレクトロウェッティング装置であって、
前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方は、その層上に、前記撥水層が形成された撥水層形成領域に加えてさらに、撥水層非形成領域を有し、
前記シール領域は、前記撥水層非形成領域と、平面視において少なくとも一部で重なるように形成されており、
前記間隙は、10〜500μmの範囲であることを特徴とする、エレクトロウェッティング装置。 - 前記撥水層非形成領域は、前記撥水層の開口領域である、請求項1に記載のエレクトロウェッティング装置。
- 前記撥水層非形成領域は、前記撥水層の一部が、局所的表面処理により表面改質された領域である、請求項1に記載のエレクトロウェッティング装置。
- 前記誘電体層及び前記第2電極層のいずれも、その層上に撥水層非形成領域を有し、
前記誘電体層上の第1撥水層非形成領域と、前記第2電極層上の第2撥水層非形成領域とのいずれか一方は、撥水層の一部が局所的表面処理により表面改質された領域であり、他方は、撥水層の開口領域である、請求項1に記載のエレクトロウェッティング装置。 - 前記シール領域は、前記アクティブ基板及び前記共通電極基板の貼り合わせ面の全周縁部に配設されており、
前記撥水層非形成領域は、前記アクティブ基板及び前記共通電極基板の少なくとも一方の貼り合わせ面の全周縁部に配設されており、
前記シール領域の基板内側方向に位置する端部が、前記撥水層非形成領域の基板内側方向に位置する端部よりも、基板外側に位置し、
前記貼り合わせ面の全周にわたって、前記シール領域の基板内側方向に位置する端部から、前記撥水層非形成領域の基板内側方向に位置する端部までの最短距離aが、150μm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエレクトロウェッティング装置。 - 前記シール材には、少なくとも1つの開口部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエレクトロウェッティング装置。
- 第1基板上に第1電極層を形成する工程と、前記第1電極層を覆う誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層上に前記誘電体層よりも表面張力が小さい第1撥水層を形成する工程と、を含むアクティブ基板の形成工程と、
第2基板上に第2電極層を形成する工程と、前記第2電極層上に前記第2電極層よりも表面張力が小さい第2撥水層を形成する工程と、を含む共通電極基板の形成工程と、
前記アクティブ基板と前記共通電極基板とを、間隙を有し、かつ、前記第1撥水層と前記第2撥水層とが互いに対向するように、シール領域に配置されたシール材を介して、貼り合わせる工程と、を含むエレクトロウェッティング装置の製造方法であって、
前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方に、前記撥水層が形成されていない撥水層非形成領域を形成する工程をさらに含み、
前記貼り合わせる工程においては、前記シール領域が、前記撥水層非形成領域と、平面視において少なくとも一部で重なるように前記シール領域を形成し、且つ、前記間隙が、10〜500μmの範囲となるように貼り合わせることを特徴とするエレクトロウェッティング装置の製造方法。 - 前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方に撥水層非形成領域を形成する工程は、
レジスト膜を所定パターンに形成する第1工程と、前記レジスト膜を覆うように前記撥水層を形成する第2工程と、前記レジスト膜と前記レジスト膜上に形成された前記撥水層とを共に剥離する第3工程と、を含むことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロウェッティング装置の製造方法。 - 前記誘電体層及び前記第2電極層の少なくとも一方に撥水層非形成領域を形成する工程は、
前記撥水層を形成する第1工程と、前記撥水層上にレジスト膜を所定パターンで形成する第2工程と、前記レジスト膜をマスクとして、ドライエッチングを行い、前記撥水層を除去して撥水層非形成領域を形成する第3工程と、前記撥水層上のレジスト膜を剥離する第4工程と、を含むことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロウェッティング装置の製造方法。
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