JP2019055379A - マイクロ流路チップとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】機能が異なる種々のマイクロ流路チップ、及び複数の機能を有するマイクロ流路チップを、より簡易な方法で製造できるようにする。【解決手段】一方の面10aに流路溝12を有する樹脂基板10と、流路溝12を覆うように樹脂基板10に接合される樹脂フィルム20と、を備えるマイクロ流路チップ1の製造方法であって、樹脂フィルム20と、樹脂フィルム20に貼り合わされた剥離用フィルム22とを有するとともに、樹脂フィルム20と剥離用フィルム22との間に剥離用フィルム22から剥離可能に設けられた機能性成分含有層21を有する積層フィルム2を準備する準備工程と、積層フィルム2から剥離用フィルム22を剥離する剥離工程と、剥離工程後の樹脂フィルム20を、露出面側から、樹脂基板10における流路溝12が形成された面10aに接合させる接合工程と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、マイクロ流路チップとその製造方法に関する。
近年、微細加工技術を利用してガラス基板等に微細な流路(マイクロ流路)を形成し、当該マイクロ流路の微小空間において、微量な試料の化学反応や、分離・分析等を行うことができるマイクロ流路チップに関する研究が進められている。
例えば国際公開第2012/060186号(特許文献1)には、一方の面に流路溝を有する樹脂基板と、流路溝を覆うように樹脂基板に接合される樹脂フィルムとを備えるマイクロ流路チップが開示されている。このマイクロ流路チップは、樹脂基板と樹脂フィルムとを熱融着によって接合して製造することができるため、ガラス基板等を加工して製造する場合と比べて、製造コストの低廉化を図ることができる。
また、例えば特開2003−159526号公報(特許文献2)には、樹脂基板を親水性樹脂材料で構成することによって、分析試料がマイクロ流路に吸着されて残留することを抑制するという機能をもつマイクロ流路チップが開示されている。
特許文献1の方法によって、マイクロ流路チップをより安価に製造することが可能となった。しかしながら、マイクロ流路チップのマイクロ流路になんらかの機能を付与しようとする場合、これまでは、特許文献2のように、所望する機能を持つ特殊な樹脂基板を用意しなければならなかった。つまり、所望する機能が変わるたびに、その機能を有する樹脂基板を一から開発して製造する必要があるため、製造コストが嵩むという問題があった。また特に、一つのマイクロ流路チップに対して複数の機能を付与しようとする場合は、従来の方法ではその実現化は困難であった。
国際公開第2012/060186号 特開2003−159526号公報
機能が異なる種々のマイクロ流路チップ、及び複数の機能を有するマイクロ流路チップを、より簡易な方法で製造できるようにすることが望まれる。
本発明に係るマイクロ流路チップの製造方法は、
一方の面に流路溝を有する樹脂基板と、前記流路溝を覆うように前記樹脂基板に接合される樹脂フィルムと、を備えるマイクロ流路チップの製造方法であって、
前記樹脂フィルムと、当該樹脂フィルムに貼り合わされた剥離用フィルムとを有するとともに、前記樹脂フィルムと前記剥離用フィルムとの間に前記剥離用フィルムから剥離可能に設けられた機能性成分含有層を有する積層フィルムを準備する準備工程と、
前記積層フィルムから前記剥離用フィルムを剥離する剥離工程と、
前記剥離工程後の前記樹脂フィルムを、露出面側から、前記樹脂基板における前記流路溝が形成された面に接合させる接合工程と、を含む。
この構成によれば、積層フィルムから剥離用フィルムを剥がして機能性成分含有層を露出させた後、樹脂フィルムを、その露出面側から樹脂基板における流路溝が形成された面に接合させるという簡易な方法によって、所望の機能を有するマイクロ流路チップを製造することができる。
従って、所望の機能を持つ機能性成分含有層を有する積層フィルムを準備さえすれば、従来のような特殊な樹脂基板を開発・製造する必要がなくなるため、製造コストを低廉に抑えることができる。さらに、例えば、それぞれ異なる機能の機能性成分含有層を有する複数の積層フィルムを、樹脂基板の流路溝を有する面に沿って並べて用いたり、あるいは、複数の異なる機能を持つ機能性成分含有層を有する積層フィルムを用いることによって、一つのマイクロ流路チップに対して複数の機能を容易に付与することができる。
以下、本発明に係るマイクロ流路チップの製造方法の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、親水性基及び疎水性基の少なくとも一方を含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、親水性基及び疎水性基の両方を含む層であり、これらの親水性基及び疎水性基が前記流路溝中での流体の流れに応じて前記機能性成分含有層にパターニングされていることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、帯電防止剤を含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、陽イオン性ポリマー、陰イオン性ポリマー、又は両イオン性ポリマーのいずれかを含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、タンパク質低吸着性物質を含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、特異的反応又は特異的結合に関与する一方の成分を含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、ポリメラーゼ連鎖反応におけるプライマーを含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記準備工程において、マイクロコンタクトプリント法によって前記機能性成分含有層をパターニングすることが挙げられる。
本発明に係るマイクロ流路チップは、
一方の面に流路溝を有する樹脂基板と、
前記樹脂基板に接合される樹脂フィルムと、を備え、
前記樹脂フィルムのうち前記流路溝を覆う部分に機能性成分含有層を有する。
この構成のごとく、樹脂基板の流路溝を覆う部分に機能性成分含有層を有することによって、流路溝からなるマイクロ流路に、機能性成分含有層が露出されることになるため、所望の機能を有するマイクロ流路チップを容易に実現することができる。従って、本構成によれば、従来のような特殊な樹脂基板を用いることなく、マイクロ流路チップに所望の機能を発揮させることができる。
以下、本発明に係るマイクロ流路チップの好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、親水性基及び疎水性基の少なくとも一方を含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、親水性基及び疎水性基の両方を含む層であり、これらの親水性基及び疎水性基が前記流路溝中での流体の流れに応じて前記機能性成分含有層にパターニングされていることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、帯電防止剤を含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、陽イオン性ポリマー、陰イオン性ポリマー、又は両イオン性ポリマーを含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、タンパク質低吸着性物質を含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、特異的反応又は特異的結合に関与する一方の成分を含む層であることが挙げられる。
一態様として、
前記機能性成分含有層が、ポリメラーゼ連鎖反応におけるプライマーを含む層であることが挙げられる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
マイクロ流路チップの断面図 マイクロ流路チップの製造方法の一例を示す模式図
マイクロ流路チップ及びその製造方法の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態のマイクロ流路チップ1は、図1に示すように、流路溝12を有する樹脂基板10と、この樹脂基板10に接合される樹脂フィルム20とを備え、樹脂フィルム20のうち流路溝12を覆う部分に機能性成分含有層21を有する。
樹脂基板10を構成する樹脂は、耐熱性及び透明性に優れたものを適宜選択することができる。樹脂基板10は、例えばポリカーボネート、シクロオレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選択される樹脂で構成することができる。
樹脂基板10は、一方の面である第一面10aに流路溝12を有する。流路溝12の本数は、1本であっても良いし複数本であっても良い。複数本の流路溝12が設けられる場合には、それらの流路溝12が直列に設けられても良いし並列に設けられても良い。また、流路溝12が分岐を有しても良い。流路溝12は、例えば、幅が1mm以下で、かつ、深さが0.01mm以上0.5mm以下であって良い。このようにすれば、微小なスケールでの実験等を行うことができる。流路溝12の一部は、樹脂基板10を貫通して他方の面である第二面10bに開口しており、当該開口によりポート14が形成されている。
樹脂基板10の外形形状及びサイズは、ハンドリング性や分析適合性(分析手法及び分析装置への適合性)等を考慮して適宜設定することができる。例えば四角形(正方形又は長方形)であれば、例えば一辺10mm以上200mm以下であることが好ましく、10mm以上100mm以下であることがより好ましい。樹脂基板10の外形形状は、その他の多角形、円形、又は楕円形等であっても良い。
樹脂基板10は、例えば射出成形によって作製しても良いし、樹脂基板10を切削加工することによって作製しても良い。
樹脂フィルム20を構成する樹脂は、耐熱性及び透明性に優れたものを適宜選択することができる。樹脂フィルム20は、例えばポリカーボネート、シクロオレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選択される樹脂で構成することができる。なお、樹脂フィルム20を構成する樹脂は、樹脂基板10を構成する樹脂と同じ樹脂であっても良いし、異なる樹脂であっても良い。
樹脂フィルム20の厚みは、特に限定されないが、例えば0.01mm以上1mm以下とすることができる。0.01mm以上であることにより、接合時にシワ等が発生しにくく、十分に流路溝12を密閉することができる。また、1mm以下であることにより、樹脂基板10の凹凸への良好な追随性を得ることができる。
樹脂フィルム20は、一方の面である第一面20aに機能性成分含有層21を有する。機能性成分含有層21は、例えば、粘着剤の中に、所定の機能性成分が混入された状態で形成されている。適用可能な粘着剤としては、機能性成分の機能を喪失させずに当該機能性成分を保持可能で、且つ、樹脂フィルム20との接着状態が維持されたまま、後述する剥離用フィルム22から剥離可能であることなどが、条件として挙げられる。そのような粘着剤としては、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコーン系、ウレタン系などが挙げられる。その他、粘着剤などに混入せずに所定の機能性成分自体を第一面20aに直接設けて層を形成するようにしてもよい。
機能性成分としては、例えば、親水性基を有する物質、疎水性基を有する物質、帯電防止剤、陽イオン性ポリマー、陰イオン性ポリマー、両イオン性ポリマー、タンパク質低吸着性物質、特異的反応又は特異的結合に関与する一方の成分、ポリメラーゼ連鎖反応におけるプライマー等が挙げられる。
機能性成分として親水性基を有する物質を含ませることで、流路溝12の表面に親水性を付与することができる。これにより、流路溝12中で流体(例えば水溶液)を流れやすくすることができる。このような親水性付与機能は、例えば水酸基、イオン性基、又は分子中で大きく分極している基(電荷の偏りのある基)を有する物質等によって実現することができる。
上記とは逆に、機能性成分として疎水性基を有する物質を含ませることで、流路溝12の表面に疎水性を付与することができる。これにより、流路溝12中で流体(例えば水溶液)を流れにくくすることができる。よって、例えば流路溝12中に試料の反応場がある場合に、当該反応場に試料を長く留まらせることができ、反応率を高めることができる。このような疎水性付与機能は、例えば長鎖の炭化水素基、環状オレフィン基、又はフェニル基を有する物質等によって実現することができる。
なお、機能性成分として親水性基を有する物質と疎水性基を有する物質との両方を含ませることで、流路溝12中の位置に応じて、流体の流れを容易に制御することができる。この場合、親水性基を有する物質と、疎水性基を有する物質とを、流体の流れに応じて機能性成分含有層21にパターニングすると良い。
機能性成分として帯電防止剤を含ませることで、流路溝12の表面での帯電を抑制することができる。これにより、例えばマイクロ流路チップ1を用いてキャピラリー電気泳動による分析を行う場合に、当該キャピラリー電気泳動への影響を低減することができる。このような帯電防止機能は、例えば導電性ポリマー又は金属粉等によって実現することができる。
機能性成分として陽イオン性ポリマー、陰イオン性ポリマー、又は両イオン性ポリマーを含ませることで、流路溝12の表面に電荷を付与することができる。これにより、例えば流体中に荷電物質が存在する場合に、当該荷電物質をトラップして流体中の他の成分から分離することができる。
機能性成分としてタンパク質低吸着性物質を含ませることで、流路溝12の表面にタンパク質が非特異的に吸着するのを抑制することができる。よって、分析精度を高めることができる。このようなタンパク質低吸着機能は、例えばAWP(タングストリン酸アンモニウム)又はMPCポリマー(ポリ(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン))等によって実現することができる。
機能性成分として特異的反応又は特異的結合に関与する一方の成分を含ませることで、流路溝12内で特定の反応を生じさせ、或いは、特定成分を抽出し又は除去することができる。特異的反応としては、例えば酵素反応を例示することができ、この場合、酵素又はそれに対応する基質を機能性成分として機能性成分含有層21に含ませることができる。特異的結合としては、例えば抗原抗体反応を例示することができ、この場合、抗原又はそれに対応する抗体を機能性成分として機能性成分含有層21に含ませることができる。
機能性成分としてポリメラーゼ連鎖反応におけるプライマーを含ませることで、流路溝12内でPCR(polymerase chain reaction)を行うことができる。これにより、特定配列のDNA断片を増幅させることができる。
このような種々の機能性成分を単独で用いても良いし、あるいは必要に応じて任意に組み合わせて用いても良い。複数種類の機能性成分を組み合わせて用いる場合、機能性成分含有層21における各機能性成分の存在領域を、機能性成分毎に区分けしても良い。
機能性成分含有層21の厚みは、特に限定されないが、例えば1nm以上10μm以下とすることができる。
樹脂基板10と樹脂フィルム20とは、樹脂基板10における流路溝12が形成された第一面10aと、樹脂フィルム20における機能性成分含有層21が形成された第一面20aとが向き合うように積層されている。即ち、樹脂フィルム20は、流路溝12を覆うように樹脂基板10に接合されており、これにより樹脂基板10と樹脂フィルム20との間に、流路溝12からなるマイクロ流路が形成される。そして、樹脂フィルム20の機能性成分含有層21が、マイクロ流路に露出した状態で設けられている。
上述したマイクロ流路チップ1の製造方法は、図2に示すように、樹脂フィルム20と当該樹脂フィルム20に貼り合わされた剥離用フィルム22とを有するとともに、樹脂フィルム20と剥離用フィルム22との間に剥離用フィルム22から剥離可能に設けられた機能性成分含有層21を有する積層フィルム2を準備する準備工程と、積層フィルム2から剥離用フィルム22を剥離する剥離工程と、剥離工程後の樹脂フィルム20を、露出面側から、樹脂基板10における流路溝12が形成された面に接合させる接合工程を含む。
準備工程では、機能性成分または機能性成分を含有する粘着剤等を、剥離用フィルム22の一方の面である第一面22aの全体、或いは樹脂フィルム20の第一面20aの全体に塗布して機能性成分含有層21を形成するようにしても良く、公知のマイクロコンタクトプリント法によって、機能性成分含有層21を剥離用フィルム22の第一面22a、或いは樹脂フィルム20の第一面20aにパターニングすることもできる。また、適用可能な剥離用フィルム22については、機能性成分含有層21から剥離可能であれば、特に限定されるものではない。積層フィルム2は、例えばロール状態で保管されたものから、所望のサイズに切断して、後工程に供することができる。
剥離工程では、積層フィルム2の剥離用フィルム22を剥がして機能性成分含有層21を露出させる。
接合工程では、樹脂フィルム20が流路溝12を覆うように樹脂基板10に接合される。その際、剥離工程後の樹脂フィルム20における機能性成分含有層21が、樹脂基板10における流路溝12に配置されるように樹脂フィルムを接合する。これにより樹脂基板10と樹脂フィルム20との間に、流路溝12からなるマイクロ流路が形成される。剥離工程で剥離用フィルム22を剥がした後に洗浄工程を経る必要がないので、製造工程の簡素化を図りつつ、流路の汚染を防止することができる。尚、この接合工程では、樹脂基板10と樹脂フィルム20との積層体を公知の熱プレス機で熱圧着して、樹脂基板10と樹脂フィルム20とを接合させる方法が望ましい。
上述の製造方法において、複数種類の機能を備えるマイクロ流路チップを製造する場合は、例えば、それぞれ異なる機能の機能性成分含有層21を有する複数の積層フィルム2を、樹脂基板10の第一面10aに沿って並べて用いたり、あるいは、複数の異なる機能を持つ機能性成分含有層21を有する積層フィルム2を用いることによって製造することができる。尚、複数の異なる機能を持つ機能性成分含有層21を有する積層フィルム2については、例えば、公知のマイクロコンタクトプリント法によって、剥離用フィルム22の第一面22a、或いは樹脂フィルム20の第一面20aに、複数種類の機能性成分をパターニングして機能性成分含有層21を形成することで作製することができる。
〔その他の実施形態〕
上述の実施形態では、特になんら機能を有していない樹脂基板を用いる形態を例示しているが、この構成に限定されるものではなく、必要に応じて、なんらかの機能を有する樹脂基板を用いても良い。例えば、機能性成分含有層が、親水性基を含む層である場合、その樹脂基板を親水性樹脂材料で構成するようにしても良い。このように、機能性成分含有層の機能と、樹脂基板の機能とを同じにするような構成とすれば、より高い化学反応性や、分離・分析性能を備えるマイクロ流路チップを得ることができる。
以上、マイクロ流路チップ及びその製造方法の実施形態について具体例を示して詳細に説明したが、本発明の範囲は、上述した具体的な実施形態に限定される訳ではない。本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1 マイクロ流路チップ
2 積層フィルム
10 樹脂基板
10a 第一面(一方の面)
10b 第二面
12 流路溝
14 ポート
20 樹脂フィルム
21 機能性成分含有層
22 剥離用フィルム

Claims (17)

  1. 一方の面に流路溝を有する樹脂基板と、前記流路溝を覆うように前記樹脂基板に接合される樹脂フィルムと、を備えるマイクロ流路チップの製造方法であって、
    前記樹脂フィルムと、当該樹脂フィルムに貼り合わされた剥離用フィルムとを有するとともに、前記樹脂フィルムと前記剥離用フィルムとの間に前記剥離用フィルムから剥離可能に設けられた機能性成分含有層を有する積層フィルムを準備する準備工程と、
    前記積層フィルムから前記剥離用フィルムを剥離する剥離工程と、
    前記剥離工程後の前記樹脂フィルムを、露出面側から、前記樹脂基板における前記流路溝が形成された面に接合させる接合工程と、
    を含むマイクロ流路チップの製造方法。
  2. 前記機能性成分含有層が、親水性基及び疎水性基の少なくとも一方を含む層である請求項1に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
  3. 前記機能性成分含有層が、親水性基及び疎水性基の両方を含む層であり、これらの親水性基及び疎水性基が前記流路溝中での流体の流れに応じて前記機能性成分含有層にパターニングされている請求項2に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
  4. 前記機能性成分含有層が、帯電防止剤を含む層である請求項1に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
  5. 前記機能性成分含有層が、陽イオン性ポリマー、陰イオン性ポリマー、又は両イオン性ポリマーのいずれかを含む層である請求項1に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
  6. 前記機能性成分含有層が、タンパク質低吸着性物質を含む層である請求項1に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
  7. 前記機能性成分含有層が、特異的反応又は特異的結合に関与する一方の成分を含む層である請求項1に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
  8. 前記機能性成分含有層が、ポリメラーゼ連鎖反応におけるプライマーを含む層である請求項1に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
  9. 前記準備工程において、マイクロコンタクトプリント法によって前記機能性成分含有層をパターニングする請求項1から8のいずれか一項に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
  10. 一方の面に流路溝を有する樹脂基板と、
    前記樹脂基板に接合される樹脂フィルムと、を備え、
    前記樹脂フィルムのうち前記流路溝を覆う部分に機能性成分含有層を有するマイクロ流路チップ。
  11. 前記機能性成分含有層が、親水性基及び疎水性基の少なくとも一方を含む層である請求項10に記載のマイクロ流路チップ。
  12. 前記機能性成分含有層が、親水性基及び疎水性基の両方を含む層であり、これらの親水性基及び疎水性基が前記流路溝中での流体の流れに応じて前記機能性成分含有層にパターニングされている請求項11に記載のマイクロ流路チップ。
  13. 前記機能性成分含有層が、帯電防止剤を含む層である請求項10に記載のマイクロ流路チップ。
  14. 前記機能性成分含有層が、陽イオン性ポリマー、陰イオン性ポリマー、又は両イオン性ポリマーを含む層である請求項10に記載のマイクロ流路チップ。
  15. 前記機能性成分含有層が、タンパク質低吸着性物質を含む層である請求項10に記載のマイクロ流路チップ。
  16. 前記機能性成分含有層が、特異的反応又は特異的結合に関与する一方の成分を含む層である請求項10に記載のマイクロ流路チップ。
  17. 前記機能性成分含有層が、ポリメラーゼ連鎖反応におけるプライマーを含む層である請求項10に記載のマイクロ流路チップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111136902A (zh) * 2020-01-16 2020-05-12 周初材 智能控温覆膜机的自动识别操作和控制方法
CN114272965A (zh) * 2021-12-27 2022-04-05 广东省科学院半导体研究所 一种玻璃基板芯片的制备方法、玻璃基板芯片及应用

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