JP2019054971A - アダプタ及びアダプタ付きオスコネクタ - Google Patents

アダプタ及びアダプタ付きオスコネクタ Download PDF

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Abstract

【課題】オスコネクタに対するアダプタの過剰な回転を制限することにより、カバーの脱落や破損を防止する。【解決手段】アダプタ1は、貫通孔が設けられた筒状部20を備える。筒状部の外周面に、第1突起21、第2突起22、第3突起23が設けられている。アダプタは、オスコネクタ100の爪132が第1突起に係合した第1位置と、オスコネクタの爪が第2突起に係合した第2位置とで、オスコネクタに接続することができる。アダプタが第1位置にあるとき、オス部材の流路はカバー140により封止される。アダプタが第2位置にあるとき、アダプタがカバーを圧縮変形させ、オス部材の流路はアダプタの貫通孔と連通する。第3突起は、第2位置にあるアダプタのオスコネクタに対する回転を、第3突起が爪に周方向に衝突することにより制限する。【選択図】図3

Description

本発明は、オスコネクタに装着して使用されるアダプタに関する。また、本発明は、アダプタ付きオスコネクタに関する。
血液透析、血液濾過、心臓外科的手術等では、患者から導出した血液を体外で循環させる体外循環回路が構成される。体外循環回路では、血液が流れるチューブを接続するために、オスコネクタとメスコネクタとからなる連結部が用いられる。
血液循環中にオスコネクタとメスコネクタとが意図せずに分離するのを防止するために、連結部に、オスコネクタとメスコネクタとの接続状態を維持するためのロック機構が用いられる。例えば、特許文献1〜3には、レバーロック式オスコネクタが記載されている。このオスコネクタは、オス部材と弾性的に揺動可能なロックレバーとを備える。ロックレバーの先端には爪が設けられている。オス部材をメスコネクタに挿入した状態で、爪をメスコネクタに係合(ロック)させることにより、オスコネクタとメスコネクタとの接続状態が維持される。
更に、オスコネクタとメスコネクタとが意図せずに分離したとしても血液が外界に漏出しない機構がオスコネクタ及びメスコネクタにそれぞれ設けられる。特許文献4,5には、オスコネクタ側の機構として、オス部材に装着されるカバーが記載されている。カバーは、ゴム等の弾性材料からなる。カバーの頂部には、直線状のスリット(切り込み)が形成されている。オスコネクタがメスコネクタに接続されていない初期状態では、オス部材はカバー内に収納され、オス部材に設けられた流路の先端側の開口はカバーで覆われる。オスコネクタをメスコネクタに接続するとき、カバーがオス部材の長手方向に圧縮変形され、オス部材の先端がカバーのスリットを貫通してメスコネクタに挿入される。オス部材とメスコネクタとが連通し、これらの間で血液を流すことができる。この状態で、意図せずにオスコネクタがメスコネクタから分離されると、カバーは自身の復元力により直ちに初期状態に復帰し、カバーはオス部材の開口を覆う。従って、血液がオス部材からカバー外に漏れ出ることはない。
ところで、体外循環回路に血液を循環させるのに先だって、当該回路を構成する流路内に液体(例えば生理食塩水、以下「プライミング液」という)を導入し、当該流路内に存在していた空気を外界に排出する、「プライミング」と呼ばれる作業が行われる。体外循環回路中に空気が存在した状態で血液の循環を開始すると、空気が患者の血管内に流入して、重篤な健康被害が発生しうるからである。プライミング作業は、空気が患者に流入するのを防ぐため、体外循環回路を形成する前に、即ち、連結部を構成するオスコネクタとメスコネクタとを分離した状態で、行う。
しかしながら、オス部材に上記のカバーが設けられている場合、オスコネクタがメスコネクタに接続される前の初期状態ではカバーがオス部材の先端側の開口を覆っている。この状態では、オス部材の流路内にプライミング液を導入することは困難である。
特許文献7には、カバー付きのレバーロック式オスコネクタにプライミング液を導入するのに適したアダプタが記載されている。
このアダプタには、その中心軸に沿った貫通孔が設けられている。アダプタの外周面には、アダプタの先端側から基端側に向かって、第1突起及び第2突起が設けられている。第1及び第2突起は、いずれも周方向に連続する環状の突起である。アダプタは、オスコネクタの爪が第1突起に係合した第1位置と、オスコネクタの爪が第2突起に係合した第2位置とで、オスコネクタに接続することができる。アダプタが第1位置にあるとき、オスコネクタのカバーは、実質的に圧縮変形されておらず、初期状態のままである。第1位置のアダプタをオスコネクタに対して押し込むと、アダプタは第2位置に移動する。アダプタが第2位置にあるとき、アダプタがカバーを圧縮変形させ、オス部材の流路はアダプタの貫通孔と連通する。オスコネクタは、アダプタが第1位置で接続された状態で保管される。プライミング作業を行う直前に、アダプタを第2位置に移動させる。これにより、オス部材の流路内にプライミング液を導入することができる。
特開2004−000483号公報 国際公開第2013/154050号パンフレット 特開2015−073664号公報 特開2012−254142号公報 特開2013−165830号公報 特開2013−252165号公報 特開2017−029480号公報
プライミング操作が終了すると、アダプタはオスコネクタから分離される。アダプタのオスコネクタからの分離は、メスコネクタをオスコネクタから分離する場合と同様に、ロックレバーを操作して爪とアダプタとの係合を解除する必要がある。
ところが、作業者が、アダプタとオスコネクタとがネジ結合されていると勘違いして、アダプタをオスコネクタに対して回転させてしまうという誤操作をする場合がある。第2位置にあるアダプタを何回転も回転させると、アダプタによって圧縮変形されたカバーがアダプタによって捩られて、カバーがオスコネクタから脱落したり、カバーが破損したりするという事態が起こりうる。
本発明の目的は、オスコネクタに対するアダプタの過剰な回転を制限することにより、カバーの脱落や破損を防止することにある。
本発明のアダプタは、オスコネクタに対して着脱可能である。前記オスコネクタは、流路が形成された棒状のオス部材と、前記オス部材に対向して配されたロックレバーと、前記ロックレバーから前記オス部材に向かって突出した爪と、前記オス部材を収納するカバーとを備える。前記爪が前記オス部材から離れるように前記ロックレバーは弾性的に揺動可能である。前記カバーは、前記オス部材の長手方向に沿って弾性的に圧縮変形可能である。前記カバーは、前記カバーが圧縮変形したとき前記オス部材の先端が前記カバーから突出するように構成されている。前記アダプタは第1端部と第2端部とを備える。前記アダプタには、前記アダプタを貫通し且つ前記第1端部と前記第2端部とを連通させる貫通孔が設けられている。前記第1端部は、前記貫通孔が設けられた中空の筒状部を備える。前記筒状部の外周面に、第1突起と、前記第1突起に対して前記筒状部の基端側の第2突起と、前記第2突起に対して前記筒状部の基端側の第3突起とが設けられている。前記アダプタは、前記オスコネクタの前記爪が前記第1突起に係合した第1位置と、前記オスコネクタの前記爪が前記第2突起に係合した第2位置とで、前記オスコネクタに接続することができる。前記アダプタが前記第1位置で前記オスコネクタに接続されているとき、前記オス部材の前記流路は前記カバーにより封止される。前記アダプタが前記第2位置で前記オスコネクタに接続されているとき、前記アダプタが前記カバーを圧縮変形させ、前記オス部材の前記流路は前記アダプタの前記貫通孔と連通する。前記第3突起は、前記アダプタが前記第2位置で前記オスコネクタに接続されている状態において、前記アダプタの前記オスコネクタに対する回転を、前記第3突起が前記爪に周方向に衝突することにより制限する。
本発明のアダプタ付きオスコネクタは、上記の本発明のアダプタと前記オスコネクタとを備える。
本発明によれば、第2位置にあるアダプタのオスコネクタに対する回転が、第3突起が爪に周方向に衝突することにより制限される。オスコネクタに対するアダプタの過剰な回転が制限されるので、カバーの脱落や破損を防止することができる。
図1Aは、本発明のアダプタに適合したオスコネクタの上方から見た斜視図である。 図1Bは、図1Aに示したオスコネクタの、中心軸を含む一面に沿った断面斜視図である。 図1Cは、図1Aに示したオスコネクタの、中心軸を含む別の面に沿った断面斜視図である。 図2Aは、本発明の一実施形態にかかるアダプタの斜視図である。 図2Bは、図2Aに示したアダプタの断面斜視図である。 図2Cは、図2Aに示したアダプタの正面図である。 図2Dは、図2Aに示したアダプタの側面図である。 図3は、オスコネクタに接続する直前の、本発明の一実施形態にかかるアダプタを示した斜視図である。 図4Aは、オスコネクタに第1位置で装着された本発明の一実施形態にかかるアダプタの斜視図である。 図4Bは、図4Aに示したアダプタ及びオスコネクタの、中心軸を含む一面に沿った断面図である。 図4Cは、図4Aに示したアダプタ及びオスコネクタの、中心軸を含む別の面に沿った断面図である。 図5Aは、オスコネクタに第2位置で装着された本発明の一実施形態にかかるアダプタの斜視図である。 図5Bは、図5Aに示したアダプタ及びオスコネクタの、中心軸を含む一面に沿った断面図である。 図5Cは、図5Aに示したアダプタ及びオスコネクタの、中心軸を含む別の面に沿った断面図である。 図6は、第3突起と爪との周方向位置を一致させて、オスコネクタに第2位置で装着された本発明の一実施形態にかかるアダプタの、中心軸を含む一面に沿った断面図である。
上記の本発明のアダプタにおいて、前記第3突起は、前記第2突起に接続されていてもよい。かかる構成によれば、第3突起を、第2突起に係合した爪に周方向に確実に衝突させることができる。
前記第3突起は、前記第2突起の近傍において、前記第2突起よりも半径方向内側に後退していてもよい。かかる構成によれば、オスコネクタに対するアダプタの回転方向の位置にかかわらず、常に爪を第2突起に係合させることができる。これは、アダプタを第1位置から第2位置へ移動させる作業を迅速且つ簡単にするので、プライミング作業を効率よく行うのに有利である。
前記爪が前記第3突起に半径方向に当接した状態で、前記爪は前記第2突起に係合することができてもよい。かかる構成によれば、オスコネクタに対するアダプタの回転方向の位置にかかわらず、常に爪を第2突起に係合させることができる。これは、アダプタを第1位置から第2位置へ移動させる作業を迅速且つ簡単にするので、プライミング作業を効率よく行うのに有利である。
前記第3突起は、前記アダプタが前記第2位置で前記オスコネクタに接続されている状態において、前記アダプタが前記オスコネクタに対して一回転以上回転するのを制限してもよい。かかる構成は、第2位置にあるアダプタをオスコネクタに対して何回転も回転させることができないので、カバーの脱落や破損を防止するのに有利である。
前記第3突起は、前記アダプタの中心軸と平行に延びたリブであってもよい。これは、第3突起の構成を簡単化し、アダプタの製造を容易にするのに有利である。
前記オスコネクタは、前記オス部材を取り囲む筒状のフードを更に備えていてもよい。前記アダプタが前記第2位置で前記オスコネクタに接続されているとき、前記第3突起は、前記フードの先端の開口を規定する端縁に対して半径方向に当接または接近してもよい。かかる構成によれば、第2位置にあるアダプタのオスコネクタに対する傾きを抑えることができる。これは、プライミング時に、アダプタとカバーとの間からプライミング液が漏れ出るという事態を防止するのに有利である。
前記第1突起及び前記第2突起は、周方向に連続する環状の突起であってもよい。かかる構成によれば、オスコネクタに対するアダプタの回転方向の位置に関わらず、オスコネクタの爪を第1突起及び第2突起に係合させることができる。
前記アダプタの前記第2端部は、前記第1端部と対称に構成されていてもよい。かかる構成によれば、アダプタを介して2つのオスコネクタを第1位置及び第2位置で接続することができる。従って、当該2つのオスコネクタに対して同時にプライミング液を導入することができる。
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態を構成する主要部材を簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の部材を備え得る。また、本発明の範囲内において、以下の各図に示された各部材を変更または省略し得る。
1.オスコネクタ
本発明のアダプタを着脱可能なオスコネクタの一例を説明する。図1Aは、オスコネクタ100の上方から見た斜視図である。図1B及び図1Cは、オスコネクタ100の断面斜視図である。図1Bの断面と図1Cの断面とは、オスコネクタ100の中心軸(図示せず)にて互いに直交する。オスコネクタ100は、コネクタ本体101とカバー140とを備える。
コネクタ本体101は、オス部材としてのオスルアー110を備える。オスルアー110は、まっすぐに延びた棒状の部材である。オスルアー110の外周面(側面)は、本実施形態では、オスルアー110の先端110aに近づくにしたがって外径が小さくなるテーパ面(円錐面)である。但し、オスルアー110の外周面の形状はこれに限定されず、任意に選択することができる。例えば、オスルアー110の外周面は、外径がオスルアー110の基端部113から先端110aまで一定である円筒面であってもよい。あるいは、オスルアー110の外周面は、テーパ面と円筒面との組み合わせや、任意の曲面で構成されていてもよい。
以下の説明の便宜のため、オスルアー110の長手方向を「上下方向」、オスルアー110の長手方向に垂直な平面に平行な方向を「水平方向」という。「上」及び「下」は、図1A〜図1Cに基づいて定義する。但し、「上下方向」及び「水平方向」は、オスコネクタ100の実際の使用時の向きを意味するものではない。また、オスルアー110の中心軸に直交する直線の方向を「半径方向」といい、半径方向において、当該中心軸に近い側を「内側」、当該中心軸から遠い側を「外側」という。
オスルアー110内には、オスルアー110の長手方向に沿って流路111が形成されている。流路111は、オスルアー110の先端110aには開口していない。オスルアー110の外周面の先端110aの近傍の位置に、流路111と連通する2つの横孔112が形成されている。各横孔112は、オスルアー110の半径方向にオスルアー110を貫通し、オスルアー110の外周面上で開口している。なお、横孔112の数は2つである必要はなく、1つ又は3つ以上であってもよい。
オスルアー110の基端部113からベース115が外向きに突出している。ベース115は、板状部材である。
筒状部117がベース115から下方に向かって突出している。筒状部117は、オスルアー110と同軸の略円筒形状を有し、オスルアー110の流路111と連通する流路が形成されている。筒状部117の内周面は、ベース115から離れるにしたがって内径が大きくなるメステーパ面(例えば6%テーパ面)である。筒状部117の外周面には、雄ネジが形成されている。筒状部117には、体外循環回路を構成する柔軟なチューブが、直接的に、又は何らかのコネクタを介して間接的に、接続されうる。本発明では、筒状部117の構成は本実施形態に限定されない。筒状部117は、チューブを、直接的に又は間接的に接続することが可能な任意の構成を有しうる。
フード120が、ベース115の外側端縁から、オスルアー110と同じ側に立設されている。フード120は、オスルアー110を取り囲む中空の筒形状を有する。フード120は、上方を向いた開口121を有する。開口121を規定するフード120の先端の端縁は、オスルアー110と同軸の円形である。フード120の先端は、オスルアー110の先端110aより高い位置にある。
フード120の側壁には、一対の切り欠き123が設けられている。切り欠き123は、フード120を半径方向(水平方向)に貫通する穴(開口)である。一対の切り欠き123は、オスルアー110を挟んで対向している。切り欠き123は、フード120の先端には達していない。
一対のロックレバー(以下、単に「レバー」という)130が、オスルアー110を挟んで対向している。レバー130は、オスルアー110と略平行に伸びた短冊状(または棒状)の部材である。レバー130はベース115の外側端縁に接続されている。レバー130は、ベース115に対してオスルアー110と同じ側(上側)に配された係止部131と、ベース115に対してオスルアー110とは反対側(下側)に配された操作部135とを備える。係止部131はオスルアー110に対向し、操作部135は筒状部117に対向する。
係止部131は、フード120に形成された切り欠き123内に配置されている。換言すれば、係止部131は、フード120を半径方向に貫通する逆「U」字形状のスリット状の切り欠き123で囲まれている。
係止部131のオスルアー110に対向する側の面(内側面)から、爪132がオスルアー110に向かって突出している。爪132は、爪132の頂部(爪132のうち、オスルアー110に最も接近した部分)に対して上側(ベース115とは反対側)に、傾斜面132aを備える。傾斜面132aは、ベース115から離れるにしたがってオスルアー110から遠ざかるように傾斜している。一対の爪132の頂部間の間隔は、フード120の開口121の内径より小さい。
レバー130は、その上端(係止部131)から下端(操作部135)までの全部分が実質的に剛体と見なしうる程度の機械的強度を有する。これに対して、オスルアー110の基端部113とレバー130とをつなぐベース115の機械的強度は相対的に低い。従って、図1Bに示すように、操作部135に半径方向内向き(即ち、筒状部117向き)の力Fを印加すると、ベース115が弾性的に曲げ変形して、係止部131及びこれに形成された爪132がオスルアー110から離れるように(矢印Aの向きに)レバー130を揺動(または回動)させることができる。
オスコネクタ100がメスコネクタ(図示せず)に接続されたとき、爪132はメスコネクタに係合する。レバー130は、オスコネクタ100とメスコネクタとが接続された状態を維持する「レバー式ロック機構」として機能する。オスコネクタ100は、レバーロック式オスコネクタである。
コネクタ本体101は、硬質の材料からなることが好ましい。具体的には、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリプロピレン、硬質ポリ塩化ビニル等の樹脂材料を用いうる。コネクタ本体101は、このような樹脂材料を用いて射出成形法等により全体を一部品として一体的に作成することができる。
図1B及び図1Cに示されているように、カバー140は、全体として、上下方向に貫通した略筒形状を有している。カバー140は、頭部141及び外周壁145を備える。
カバー140は、ゴム弾性(または可撓性)を有する軟質の材料(いわゆるエラストマー)を用いて全体を一部品として一体的に成形されている。カバー140の材料は、制限はないが、例えば、イソプレンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、熱可塑性エラストマー等を用いることができる。
頭部141の上面143から、傘状(またはキノコ状)の凸部144が上方に向かって突出している。凸部144を取り囲む頭部141の上面143は、水平方向に平行な環状の平坦面である。
貫通孔142が、頭部141を上下方向に貫通している。貫通孔142は、凸部144の中央で開口している。貫通孔142の内径は、オスルアー110の外径と同じかこれよりわずかに小さい。図1B及び図1Cでは、貫通孔142に、オスルアー110の横孔112及びその近傍部分が挿入されている。このため、貫通孔142の内周面はオスルアー110によって拡径され、オスルアー110に密着している。オスルアー110の横孔112は、貫通孔142の内周面によって液密に塞がれている(図1C参照)。
外周壁145は、カバー140に上下方向の圧縮力が印加されたときに、その上下方向寸法が短縮するように弾性的に圧縮変形する(後述する図5B、図5C、図6参照)。外周壁145は、頭部141の貫通孔142より大きな内径を有し、このため、外周壁145は、オスルアー110から半径方向に離間する。
図1Cに示されているように、外周壁145の下面から、下方に向かって一対の固定突起149が突出している。固定突起149の外側面からは外側に向かって固定爪149aが突出している。固定突起149はコネクタ本体101のベース115に設けられた孔116に挿入されている。固定爪149aは、孔116を通り抜けてベース115の下面に係合している。
図1A〜図1Cは、レバー130に実質的に外力が作用しておらず、且つ、カバー140が上下方向に圧縮変形していない状態を示している。オスコネクタ100のこの状態を「初期状態」という。
オスコネクタ100は、メスコネクタに分離可能に接続される。メスコネクタの構成は、制限はないが、自閉式の弁体(一般に「セプタム」と呼ばれることがある)を備えることが好ましい。弁体は、ゴム弾性を有する軟質材料からなる板状物であり、その中央に直線状の切り込み(スリット)が形成されている。オスコネクタ100にメスコネクタを接続する際には、メスコネクタは、オスコネクタ100のフード120に挿入される。カバー140はメスコネクタによって圧縮変形される。オスルアー110は、カバー140から突出し、メスコネクタの弁体の切り込みに挿入され、オスルアー110とメスコネクタとが連通される。爪132はメスコネクタの外周面に係合する。オスコネクタ100をメスコネクタから分離するためには、操作部135を半径方向内向きに変位させる。爪132とメスコネクタとの係合が解除される。この状態で、オスコネクタ100とメスコネクタとを反対方向に引っ張ると、オスコネクタ100とメスコネクタとを分離することができる。カバー140は直ちに初期状態に復帰してオスルアー110の横孔112を塞ぐ。また、メスコネクタの弁体は直ちに初期状態に復帰して切り込みが閉じられる。従って、例えば血液循環中にオスコネクタ100とメスコネクタとが意図せずに分離したとしても、オスコネクタ100及びメスコネクタから血液が漏れ出る可能性は低い。
オスコネクタ100は、メスコネクタとともに体外循環回路を構成する。体外循環回路に血液を循環させるのに先だって、当該回路内にプライミング液を導入し、回路内の空気を外界に排出するプライミング作業を行う必要がある。プライミング作業は、オスコネクタ100とメスコネクタとを接続する前に行われる。図1B及び図1Cから容易に理解できるように、メスコネクタと接続していない初期状態では、オスコネクタ100のオスルアー110の横孔112はカバー140で塞がれている。従って、この状態では、オスルアー110の流路111内にプライミング液を導入することはできない。
本発明のアダプタは、オスコネクタ100に装着することにより、オスコネクタ100へのプライミング液の導入を容易にする。以下に、本発明のアダプタについて説明する。
2.アダプタの構成
図2Aは、本発明の一実施形態にかかるアダプタ1の斜視図である。図2Bはアダプタ1の断面斜視図、図2Cは、アダプタ1の正面図、図2Dはアダプタ1の側面図である。図2Bにおいて、一点鎖線1aは、第1端部11と第2端部12とを結ぶアダプタ1の中心軸である。以下の説明の便宜のため、中心軸1aに直交する直線の方向を「半径方向」または「径方向」、中心軸1a周りに回転する方向を「周方向」という。半径方向において、中心軸1aに近い側を「内側」、中心軸1aから遠い側を「外側」という。
アダプタ1は、半径方向に沿って外向きに突出した拡径部15に対して一方の側に第1端部11を備え、他方の側に第2端部12を備える。図2Bに示されているように、アダプタ1には、中心軸1aに沿ってアダプタ1を貫通する貫通孔(流路)13が設けられている。貫通孔13は、アダプタ1の第1端部11及び第2端部12で開口し、第1端部11と第2端部12とを連通させている。後述するように、アダプタ1をオスコネクタ100に装着してオスコネクタ100に対するプライミング作業を行う際に、貫通孔13をプライミング液が流れる。アダプタ1は、中央の拡径部15に対して対称である。即ち、第1端部11と第2端部12とは同じ構成を有する。以下の説明で参照する図には、第1端部11の要素と第2端部12の要素とを区別するために、第2端部12の要素を示す符号には「’」(ダッシュ)を付してある。「’」付きの符号が付された要素は、「’」なしで同じ符号が付された要素と同じである。説明の重複を回避し且つ説明を簡単化するために、以下、第1端部11について説明する。第1端部11についての説明は、第2端部12についても同様に適用される。
第1端部11は、中心軸1aと同軸の中空の筒状部20を備える。筒状部20内を貫通孔13が貫通している。筒状部20の外周面には、第1突起21、第2突起22、第3突起23、及び、第4突起24が設けられている。拡径部15は筒状部20の基端25に設けられている。
第1突起21及び第2突起22は、いずれも周方向に連続した環状の突起である。第1突起21は筒状部20の先端側に配置され、第2突起22は、第1突起21に対して筒状部20の基端25側(拡径部15側)に配置されている。第1突起21と第2突起22とは離間し、両者間に周方向に連続する環状の溝(凹部)が形成されている。また、第2突起22と拡径部15とは離間し、両者間に周方向に延びた溝(凹部)が形成されている。第1突起21の外周面及び第2突起22の外周面は、中心軸1aと同軸且つ同一半径の円筒面である。第1突起21及び第2突起22の外径は、アダプタ1が装着されるオスコネクタ100に接続されるメスコネクタの外径と略同一である。
なお、第1突起21の外周面及び第2突起22の外周面は、円筒面である必要はない。例えば、中心軸1aを含む断面での第1突起21及び第2突起22の断面形状は、三角形、円弧などであってもよい。但し、第1突起21及び第2突起22は、周方向に連続する環状の突起であることが好ましい。これにより、後述するように、オスコネクタ100に対するアダプタ1の回転方向の位置に関わらず、爪132を第1突起21及び第2突起22に係合させることができる。
第2突起22の第1突起21側の端縁に、テーパ面22aが形成されている。テーパ面22aは、第1突起21に近づくにしたがって外径が小さくなる円錐面である。
拡径部15は、第1突起21及び第2突起22よりも半径方向に沿って外向きに突出している。拡径部15の外径は、好ましくは、オスコネクタ100のフード120の先端の開口121(図1A参照)の内径より大きい。本実施形態では、拡径部15は、略円板形状(いわゆるフランジ形状)を有しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、略円板形状が、半径方向に沿った1以上の切り欠きにより周方向に分断されていてもよい。中心軸1aに沿って見た拡径部15の形状は、本実施形態では円形であるが、これ以外の形状、例えば、略楕円形、三角形、矩形、六角形などであってもよい。更に、拡径部15は、基端25から半径方向外向きに突出した1以上の突起(例えば、板状突起、棒状突起、半球状突起)であってもよい。
第3突起23及び第4突起24は、第2突起22と拡径部15との間の筒状部20の外周面上に設けられている。第3突起23及び第4突起24は、いずれも中心軸1aに沿って延びたリブ状の突起である。2つの第3突起23と2つの第4突起24とが、中心軸1aに対して略90度ごとに交互に配置されている。第3突起23は、第2突起22と拡径部15とをつなぐように、両者に接続されている。第4突起24は、第2突起22からは離間し、拡径部15には接続されている。2つの第3突起23の頂部(半径方向外向きに最も突出した部分)での外径、及び、2つの第4突起24の頂部(半径方向外向きに最も突出した部分)での外径は、第1突起21及び第2突起22の外径と同じであり、これは、アダプタ1が装着されるオスコネクタ100に接続されるメスコネクタの外径と略同一である。第3突起23の第2突起22に接続される部分には、半径方向内向きに後退するように、切り欠き23aが設けられている。
図2Bに示されているように、筒状部20の貫通孔13を規定する内周面は、筒状部20の基端25側から先端側に向かって、第1領域16、第2領域17、第3領域18を備える。第1領域16、第2領域17、第3領域18は、中心軸1aと同軸であり、内径はこの順に大きくなる。第2領域17の内径は、カバー140の頭部141(図1B参照)の外径より大きい。第1領域16の内径は、カバー140の頭部141の外径より小さい。
本実施形態では、第1領域16の内周面は基端25側で内径が小さくなるテーパ面(円錐面)であり、第2領域17及び第3領域18の内周面は円筒面である。但し、本発明はこれに限定されない。例えば、第1領域16の内周面は円筒面であってもよく、第2領域17及び第3領域18の一方または両方の内周面は基端25側で内径が小さくなるテーパ面(円錐面)であってもよい。筒状部20の内周面が、第1領域16、第2領域17、第3領域18とは内径が異なる別の領域を有していてもよい。あるいは、第2領域17及び第3領域18の一方または両方が省略されてもよい。
第1領域16と第2領域17との間に、両者の内径差に基づく肩部19が形成されている。肩部19は、中心軸1aに垂直な環状の平面である。肩部19から、周方向に連続する環状リブ19aが、筒状部20の先端側に向かって突出している。環状リブ19aは、肩部19の内周側端縁に沿った、中心軸1aと同軸の円筒状の突起である。環状リブ19aは、第2領域17の内周面から半径方向に離間している。環状リブ19aの内径は、オスルアー110の外径より大きく、カバー140の頭部141(図1B参照)の外径より小さく、頭部141から突出した凸部144の外径と略同じか、これよりわずかに大きい。
アダプタ1は、硬質の材料からなることが好ましい。具体的には、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリプロピレン、硬質ポリ塩化ビニル等の樹脂材料を用いうる。アダプタ1は、このような樹脂材料を用いて射出成形法等により全体を一部品として一体的に作成することができる。
3.アダプタの使用方法
3.1.オスコネクタに対するアダプタの第1位置での接続
オスコネクタ100に対するプライミング作業に先だって、アダプタ1をオスコネクタ100に接続する。以下に、これを説明する。
最初に、図3に示すように、アダプタ1の第1端部11(筒状部20)をオスコネクタ100に対向させる。図3では、アダプタ1の2つの第4突起24をつなぐ方向が、オスコネクタ100の一対のレバー130が対向する方向に一致している。
図3の状態から、アダプタ1の第1端部11をオスコネクタ100のフード120内に挿入し、押し込む。アダプタ1の第1突起21が、レバー130の爪132の傾斜面132a(図1B、図1C参照)に当接する。アダプタ1をフード120内に更に押し込む。第1突起21は、爪132がオスルアー110から離れるようにレバー130を弾性的に変位(揺動)させる。爪132が第1突起21を乗り越えると、コネクタ本体101のベース115が弾性回復し、爪132は、アダプタ1の第1突起21と第2突起22との間の周方向に連続した環状溝内に嵌入する。
図4Aは、この状態を示した斜視図である。図4B及び図4Cはその断面図である。図4Bの断面は、図1Bの断面と同じであり、図4Cの断面は、図1Cの断面と同じである。
図4Bに示されているように、オスコネクタ100の爪132は、アダプタ1の第1突起21に係合している。このため、オスコネクタ100とアダプタ1とを単に反対向きに引っ張っても、両者を分離することはできない。但し、一対の操作部135に、互いに接近する向きの力F(図1B参照)を印加すれば、爪132と第1突起21との係合を解除して、アダプタ1をオスコネクタ100から分離することは可能である。本発明では、このように、爪132が第1突起21に係合した状態でオスコネクタ100に接続されたアダプタ1のオスコネクタ100に対する位置を「第1位置」という。
図4B及び図4Cに示されているように、カバー140の頭部141の一部は、アダプタ1の第2領域17内に挿入されている。頭部141の環状の上面143は、環状リブ19aに上下方向に対向している。カバー140は、アダプタ1と離間し、または、単に接触しているだけである。従って、カバー140は、アダプタ1から実質的に力を受けていない。カバー140の形状は、初期状態(図1A〜図1C参照)と実質的に同じである。オスルアー110の横孔112の開口は、カバー140の貫通孔142の内周面によって塞がれている。オスルアー110の流路111は、カバー140の頭部141によって封止されている。従って、オスルアー110の流路111とアダプタ1の貫通孔13とは連通していない。
拡径部15は、フード120の先端から上下方向に離間している。
アダプタ1を第1位置でオスコネクタ100に接続した状態(図4A〜図4C参照)で、アダプタ1及びオスコネクタ100を滅菌し、包装する。この滅菌及び包装は、アダプタ1及びオスコネクタ100の製造販売業者が行うことができる。アダプタ1が接続されたオスコネクタ100は、滅菌包装された状態で、病院等の医療機関に納品され保管される。滅菌処理及び包装は、制限はなく、従来のオスコネクタに対して一般的に施されているものと同じであってよい。
アダプタ1が第1位置にあるとき、カバー140は、実質的に変形しておらず、初期状態のままである。従って、アダプタ1が第1位置で接続されたままでオスコネクタ100が長期間保存されても、カバー140の外周壁145の弾性復元力は低下しない。
また、アダプタ1が第1位置にあるとき、爪132が第1突起21に係合している。従って、輸送時に振動や外力等が加えられても、オスコネクタ100とアダプタ1とが分離する可能性は低い。
3.2.プライミングのための準備
医療機関で体外循環回路を形成する際に、アダプタ1及びオスコネクタ100を収納する包装が破かれて、アダプタ1が第1位置で接続されたオスコネクタ100(図4A〜図4C参照)が取り出される。
体外循環回路の脱血ライン及び返血ラインを構成する柔軟なチューブ(図示せず)のそれぞれにオスコネクタ100を接続する。即ち、オスコネクタ100の筒状部117に、チューブの末端を、直接的に、又は何らかのコネクタを介して間接的に、接続する。
次いで、アダプタ1をオスコネクタ100に向かって押し込む。図4Bに示されているように、アダプタ1が第1位置にあるとき、アダプタ1の第2突起22に設けられたテーパ面22a(図2A参照)が、レバー130の爪132の傾斜面132a(図1B参照)に上下方向に対向している。このため、テーパ面22aは、爪132がオスルアー110から離れるようにレバー130を弾性的に変位(揺動)させる。爪132が第2突起22を乗り越えると、コネクタ本体101のベース115が弾性回復し、爪132は、アダプタ1の第2突起22と拡径部15との間の周方向に延びた溝内に嵌入する。
図5Aは、この状態を示した斜視図である。図5B及び図5Cはその断面図である。図5Bの断面は、図4Bの断面と同じであり、図5Cの断面は、図4Cの断面と同じである。
図5Bに示されているように、オスコネクタ100の爪132は、アダプタ1の第2突起22に係合している。従って、アダプタ1が第1位置にあるときと同様に、オスコネクタ100とアダプタ1とを単に反対向きに引っ張っても、両者を分離することはできない。本発明では、このように、爪132が第2突起22に係合した状態でオスコネクタ100に接続されたアダプタ1のオスコネクタ100に対する位置を「第2位置」という。
上述したように、第2突起22の第1突起21側の端縁にテーパ面22aが形成されているので、作業者は、アダプタ1をオスコネクタ100に対して単に押し込むだけで、爪132が第1突起21に係合した状態(図4A〜図4C参照)から第2突起22に係合した状態(図5A〜図5C参照)へ容易に移行させることができる。
第4突起24は、第2突起22から離間している。このため、図5Bに示されているように、爪132が第2突起22に係合したとき、爪132は第4突起24に衝突しない。
カバー140の頭部141の凸部144がアダプタ1の第1領域16内に侵入している。アダプタ1の肩部19から突出した環状リブ19aが、頭部141の上面143に当接し、頭部141を下方に押圧している。頭部141は下方に向かって押し下げられ、カバー140の外周壁145は上下方向に弾性的に圧縮変形されている。
オスルアー110は、頭部141を貫通し、頭部141より上に突出し、オスルアー110の横孔112は、第1領域16内に露出する(図5C参照)。従って、オスルアー110の流路111と、アダプタ1の貫通孔13とが連通する。
アダプタ1の環状リブ19aとカバー140の頭部141の上面143とは上下方向に圧接されて、両者間に液密なシールが形成される。環状リブ19aの先端と頭部141の上面143との当接面積は極めて小さく、これは両者間のシール性を向上させる。
図5B及び図5Cに示されているように、アダプタ1の第1〜第4突起21〜24は、オスコネクタ100のフード120内に挿入されている。拡径部15は、フード120の先端に上下方向に接近または当接している。従って、拡径部15は、アダプタ1が第2位置よりも更に深くフード120内に挿入されるのを防止している。これは、アダプタ1がカバー140を必要以上に大きく変形させてカバー140が破損するのを防止するのに有利である。
3.3.プライミング
アダプタ1を第2位置(図5A〜図5C参照)に移動させたことにより、オスルアー110の横孔112が開放される。従って、オスコネクタ100にプライミング液を導入することができる。プライミング液の導入方法は任意である。
例えば、筒状部117に接続したチューブ(図示せず)を介して、プライミング液をオスコネクタ100に導入する。プライミング液は、オスルアー110の流路111を通り、アダプタ1の貫通孔13の第2端部12側の開口から流れ出る。プライミング液が流路111に流入することにより、それ以前に流路111に存在していた空気はアダプタ1から外界に排出される。上述したように、アダプタ1の環状リブ19aとカバー140の上面143との間に液密なシールが形成されているので(図5C参照)、環状リブ19aと上面143との間からプライミング液が漏れ出ることはない。
オスルアー110の流路111がプライミング液で満たされると、筒状部117に接続されたチューブをクランプ(図示せず)等で押し潰してその流路を閉じる。そして、オスコネクタ100の一対の操作部135に互いに接近する向きの力F(図1B参照)を印加して、レバー130を回動させ、爪132と第2突起22との係合を解除する。この状態でオスコネクタ100とアダプタ1とを互いに離れる向きに引っ張ると、アダプタ1をオスコネクタ100から分離させることができる。アダプタ1が分離されると、カバー140は、自身の弾性復元力によって直ちに伸張して初期状態(図1B、図1C参照)に復帰し、頭部141の内周面はオスルアー110の横孔112の開口を塞ぐ。従って、オスルアー110の流路111及び横孔112内を満たすプライミング液が外界に漏れ出ることはない。操作部135への外力を解除すれば、レバー130は初期状態に弾性的に復帰する。
かくして、プライミング作業は終了する。上述したプライミング作業を、体外循環回路を構成する脱血ライン及び返血ラインのそれぞれについて行う。
その後、オスコネクタ100をメスコネクタに接続して体外循環回路を形成する。当該メスコネクタ及びこれに接続されたチューブは既にプライミング作業が完了している。
アダプタ1を用いたプライミング方法は上記に限定されない。例えば、アダプタ1は、その第1端部11にオスコネクタ100(第1オスコネクタ)が、その第2端部12にオスコネクタ100と実質的に同じ構成の別のオスコネクタ(第2オスコネクタ、図示せず)が、それぞれ第1位置(図4A〜図4C参照)で接続され、滅菌包装された状態で病院等の医療機関に納品され保管されてもよい。体外循環回路を形成するのに先立って、第1及び第2オスコネクタにそれぞれ別のチューブを接続する。例えば、第1端部11に接続された第1オスコネクタには体外循環回路の脱血ラインを構成するチューブを接続し、第2端部12に接続された第2オスコネクタには体外循環回路の返血ラインを構成するチューブを接続してもよい。第1オスコネクタを第1端部11に対して第2位置に移動させ、、また、第2オスコネクタを第2端部12に対して第2位置に移動させる。第1オスコネクタと第2オスコネクタとがアダプタ1を介して連通される。第1オスコネクタに接続されたチューブからプライミング液を導入する。プライミング液は、第1オスコネクタのオスルアーの流路、アダプタ1の貫通孔13、第2オスコネクタのオスルアーの流路、第2オスコネクタに接続されたチューブを順に通る。プライミング液がこれらの部材に流入することにより、それ以前に存在していた空気は押し出される。その後、上記と同様に、アダプタを第1及び第2オスコネクタから分離する。次いで、第1及び第2オスコネクタをそれぞれメスコネクタに接続して体外循環回路を形成する。このように、アダプタ1を介して2つのオスコネクタを連通させることにより、ただ1つのアダプタ1を用いて2つのオスコネクタに対して同時にプライミングを行うことができる。これは、これら2つのオスコネクタに対するプライミング作業を効率よく行うのに有利である。
4.作用
以上のように、本実施形態のアダプタ1は、特許文献7に記載されたアダプタと同様に、オスコネクタ100に対して、第1位置及び第2位置の2通りの位置で接続することができる。そして、アダプタ1をオスコネクタ100に第2位置で接続した状態で、オスコネクタ100に対してプライミング液を導入することができる。
オスコネクタ100に対するプライミングを終了した後、第2位置にあるアダプタ1をオスコネクタ100から分離するときに、上述したように、作業者が、アダプタ1とオスコネクタ100とがネジ結合されていると勘違いして、アダプタ1をオスコネクタ100に対して回転させてしまうという誤操作をする可能性がある。
特許文献7のアダプタは、第2位置でオスコネクタに接続した状態で、オスコネクタに対して何回転も回転可能である。第2位置にある特許文献7のアダプタは、本実施形態と同様に、カバーの頭部を中心軸方向に押圧し、カバーを圧縮変形させている。このため、アダプタとカバーの頭部との間には摩擦力が発生する。アダプタを回転させると、カバーの頭部はアダプタから回転力を受ける。その結果、カバーが捩られて、カバーがオスコネクタから脱落したり、カバーが破損したりするという事態が起こる可能性がある。
これに対して、本実施形態では、筒状部20の外周面に、第2突起22に対して基端25側(即ち、拡径部15側)に、第3突起23が設けられている(図2A参照)。アダプタ1がオスコネクタ100に第2位置で接続されている状態(図5A〜図5C参照)でアダプタ1をオスコネクタ100に対して中心軸1aの周りに回転させると、第3突起23が爪132に周方向に(即ち、アダプタ1の回転方向に)衝突する。このため、アダプタ1のオスコネクタ100に対する回転が制限される。
本実施形態では、オスコネクタ100が2つの爪132を備え、アダプタ1が2つの第3突起23を備え、2つの爪132及び2つの第3突起23は、それぞれ中心軸1aに対して対称位置に配置されている。このため、アダプタ1は、第3突起23が爪132に衝突しない範囲(180度未満の角度範囲)で、オスコネクタ100に対して回転可能である。しかしながら、アダプタ1がこのように限られたわずかな角度範囲内で回転するだけでは、カバー140が捩られる角度が小さいので、カバー140がオスコネクタ100から脱落したり、カバー140が破損したりするという事態が起こる可能性はほとんどない。
以上のように、本実施形態のアダプタ1は、オスコネクタ100に第2位置で接続された状態において、オスコネクタ100に対する過剰な回転が制限されるように構成されている。このため、オスコネクタ100に設けられたカバー140の脱落や破損を防止することができるのである。
なお、筒状部20の外周面には、第2突起22に対して基端25側(即ち、拡径部15側)に、第3突起23に加えて第4突起24が設けられている(図2A参照)。しかしながら、第4突起24は、第2突起22から離間しているので、図5Bに示されているように、アダプタ1がオスコネクタ100に第2位置で接続されている状態において爪132は第4突起24と衝突しない。このため、第4突起24は、第3突起23と異なり、アダプタ1のオスコネクタ100に対する回転を制限する機能を有しない。
第3突起23は、アダプタ1がオスコネクタ100に対して回転されたときに、第2突起22に係合した爪132に、周方向に衝突するように設けられていればよい。本実施形態のように、第3突起23が、第2突起22に接続(または連続)されていることは、第3突起23を、第2突起22に係合した爪132に周方向に確実に衝突させるのに有利である。もちろん、第3突起23が、第2突起22に係合した爪132に周方向に衝突させることができれば、第3突起23は、第2突起22から中心軸1a方向に離間していてもよい。
上記の例では、第4突起24と爪132との周方向の位置が一致するように、アダプタ1をオスコネクタ100に対して中心軸1a回りの回転方向に位置合わせして(図3、図4A〜図4C、図5A〜図5C参照)、アダプタ1をオスコネクタ100に第2位置で接続した。しかしながら、本実施形態では、アダプタ1をオスコネクタ100に第2位置で接続するに際して、アダプタ1をオスコネクタ100に対して常にこのように回転方向に位置合わせする必要はない。例えば、第3突起23と爪132との周方向の位置が一致していても、アダプタ1をオスコネクタ100に第2位置で接続することができる。図6は、アダプタ1及びオスコネクタ100をこのように位置合わせして、アダプタ1をオスコネクタ100に第2位置で接続した状態を示した断面図である。上述したように、第3突起23には、第2突起22に沿って切り欠き23aが設けられている(図2B参照)。爪132が切り欠き23aに嵌入するので、爪132を第2突起22に係合させることができる。図6を図5Bと比較すれば分かるように、切り欠き23aに嵌入した爪132(図6参照)は、切り欠き23a以外の第2突起22と拡径部15との間の溝に嵌入した爪132(図5B参照)よりも、わずかに半径方向外側に位置している。切り欠き23aに嵌入した爪132(図6参照)が、第3突起23に半径方向に当接しているからである。図6の状態おいて、アダプタ1をオスコネクタ100に対してわずかに回転させ、爪132を第3突起23に対して周方向に位置ズレさせると、図5Bと同様に爪132を第2突起22により深く係合させることができる。このように、第3突起23が、第2突起22の近傍において、第2突起22よりも半径方向内側に後退していることにより、オスコネクタ100に対するアダプタ1の回転方向の位置にかかわらず、常に爪132を第2突起22に係合させることができる。このため、アダプタ1をオスコネクタ100に第2位置で接続するに際してアダプタ1をオスコネクタ100に対して回転方向に位置合わせする必要がない。これは、アダプタ1をオスコネクタ100に対して第1位置から第2位置へ移動させる作業を迅速且つ簡単にするのに有利である。
本実施形態では、第3突起23に第2突起22に沿った切り欠き23aを設けることにより、第3突起23の半径方向に沿った突出高さが切り欠き23aの位置において局所的に低くされていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第3突起23の半径方向に沿った突出高さが中心軸1a方向において一定であって、当該突出高さが第2突起22のそれよりも低くてもよい。この場合も、爪132が第3突起23に半径方向に当接した状態で、爪132を第2突起22に係合させることができる。
本実施形態では、第3突起23(切り欠き23aを除く)及び第4突起24のそれぞれの半径方向に沿った突出高さは、第2突起22のそれと同じである。そして、第2、第3及び第4突起22,23,24でのアダプタ1の外径は、オスコネクタ100のフード120の先端の開口121の内径と同じかこれよりわずかに小さい。このため、アダプタ1を第2位置でオスコネクタ100に接続したとき(図5B、図5C、図6参照)、第3突起23及び第4突起24がフード120の開口121を規定する端縁に半径方向に当接または接近する。オスコネクタ100に対するアダプタ1の傾きが抑えられる。これは、アダプタ1がオスコネクタ100に対して傾くことによってアダプタ1の環状リブ19aとカバー140の上面143との間からプライミング液が漏れ出るという事態が起こるのを防止するのに有利である。
もちろん、本発明では、第3突起23及び/又は第4突起24の突出高さが、第2突起22のそれより小さくてもよい。第3突起23が、拡径部15まで延びておらず、そのためアダプタ1を第2位置でオスコネクタ100に接続したとき(図5B、図5C、図6参照)、第3突起23がフード120の開口121を規定する端縁に半径方向に対向しなくてもよい。また、第4突起24が省略されてもよい。
アダプタ1は、オスコネクタ100に対して、第1位置及び第2位置の2通りの位置で接続することができる。病院等の医療機関には、アダプタ1は第1位置でオスコネクタ100に接続され且つ滅菌された状態で納品される。医療機関では、プライミングを行う直前に、第1位置にあるアダプタ1をオスコネクタ100に押し込んで第2位置に移動させる。アダプタ1をオスコネクタ100に単に押し込むだけでプライミング可能な状態になる。オスコネクタ100にアダプタ1を装着する作業は不要である。従って、操作は極めて簡単である。また、アダプタ1をオスコネクタ100とは別に予め準備し保管しておく必要がない。
アダプタ1は予めオスコネクタ100に第1位置で接続されているので、使用者がアダプタ1をオスコネクタ100に装着することによってオスルアー110の流路111内に細菌が混入する可能性は極めて低い。
従って、アダプタ1を用いることにより、カバー140付きのレバーロック式オスコネクタ100のオスルアー110にプライミング液を簡単且つ衛生的に導入することができる。
また、アダプタ1を第1位置でオスコネクタ100に接続しても、カバー140は実質的に変形していない初期状態のままである。従って、アダプタ1を第1位置でオスコネクタ100に接続した状態で長期間放置しても、カバー140の外周壁145の弾性復元力は低下しない。これは、体外循環中にオスコネクタ100がメスコネクタから意図せずに分離したとしても、カバー140が直ちに初期状態に復帰してオスルアー110の流路を閉じるというカバー140の機能を確保するのに有利である。
上記の実施形態は例示に過ぎない。本発明は、上記の実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
第3突起23の数は、上記の実施形態では2つであったが、本発明はこれに限定されず、1つ又は3つ以上であってもよい。複数の第3突起23を設ける場合には、複数の第3突起23は中心軸1aに対して等角度間隔で配置されることが好ましい。第3突起23の数が多いことは、一般に第2位置にあるアダプタ1の回転可能角度範囲を小さくするので、カバー140の捩れによるカバー140の脱落や破損を防止するのに有利である。但し、隣り合う第3突起23間の周方向に沿った間隔は、爪132の同方向に沿った寸法より大きいことが好ましい。
アダプタ1が第2位置でオスコネクタ100に接続された状態で、アダプタ1がオスコネクタ100に対して何回転も回転された場合、カバー140の捩れ量が大きいので、カバー140の脱落や破損が生じやすい。アダプタ1がオスコネクタ100に対して一回転以上回転されなければ、一般に、カバー140の脱落や破損はほとんど生じない。アダプタ1がただ一つの第3突起23を有していれば、爪132の数や配置に関わらず、第2位置にあるアダプタ1をオスコネクタ100に対して一回転以上回転させることはできない。好ましくは、アダプタ1は、第2位置にあるときに、オスコネクタ100に対して半回転(180度)以上回転させることができないように構成される。
第4突起24の数は、上記の実施形態では2つであったが、本発明はこれに限定されず、1つ又は3つ以上であってもよい。複数の第4突起24を設ける場合には、複数の第4突起24は中心軸1aに対して等角度間隔で配置されることが好ましい。
上記の実施形態では、第3突起23及び第4突起24は、中心軸1aに平行に延びたリブであった。かかる第3突起23及び第4突起24は、突起23,24の構成を簡単化し、アダプタ1の製造を容易にするのに有利である。但し、第3突起23及び第4突起24の形状は、これに限定されない。例えば、第3突起23及び第4突起24は、中心軸1aに平行に延びている必要はなく、半径方向に沿って外向きに突出した任意の形状(柱状、半球状など)の突起であってもよい。
アダプタ1が第2位置にあるときに、アダプタ1の筒状部20とカバー140との間に液密なシールがどのように形成されるかは、任意に変更可能である。
例えば、アダプタ1の肩部19から突出した環状リブ19aを省略することができる。この場合にも、アダプタ1が第2位置にあるときに肩部19がカバー140の頭部141に直接圧接されることにより、両者間に液密なシールを形成することが可能である。
カバー140の頭部141に水平方向に平行な上面143が形成されていなくてもよい。頭部141の上方を向いた面が球面や円錐面等であっても、このような面と筒状部20との間に液密なシールを形成することは可能である。
アダプタ1の第2突起22のテーパ面22aを省略してもよい。テーパ面22aが形成されていなくても、爪132が傾斜面132aを備えていれば、アダプタ1をオスコネクタ100に向かって押し込むだけで、アダプタ1を第1位置から第2位置に移動させることができる。
アダプタ1では、第1端部11の筒状部20の基端25と第2端部12の筒状部20’の基端25’とが一致し、第1端部11と第2端部12とに共通する単一の拡径部15が設けられていた。しかしながら、本発明はこれに限定されず、筒状部20の基端25と筒状部20’の基端25’とが中心軸1a方向に離間していてもよい。この場合、基端25と基端25’とは、貫通孔13が設けられた中空部材で連結される。基端25及び基端25’の各位置に拡径部(第1拡径部15及び第2拡径部15’)が設けられる。第1拡径部15を含む第1端部11と第2拡径部15’を含む第2端部12とは対称に構成される。
あるいは、第1端部11と第2端部12とが対称である必要はない。例えば、第2端部12を構成する筒状部20’に、第1〜第4突起21’〜24’のうちの少なくとも一つが設けられていなくてもよく、または、これら以外の形状が設けられていてもよい。あるいは、第2端部12が筒状部20’を備えておらず、筒状部20の基端25が第2端部12であってもよい。
アダプタ1は、拡径部15を備えていなくてもよい。
オスコネクタ100の構成は、上記の実施形態に限定されない。本発明のアダプタは、メスコネクタに係合する爪が設けられたレバーを備える任意のレバーロック式オスコネクタに適用可能である。
例えば、オスコネクタのフード120は、特許文献1に記載されたような、内径及び外径が中心軸方向において一定である円筒形状を有していてもよい。爪132が設けられたレバー130の数は2つである必要はなく、例えば特許文献2,3に記載されたように1つであってもよい。
オスルアー110の流路111は、特許文献1に記載されているように、オスルアー110の先端110aで上方に向かって開口していてもよい。
カバー140の頭部141に設けられた貫通孔142は、初期状態においてオスルアー110の先端110aを露出させるように開口している必要はない。例えば、特許文献4,5に記載されているように、貫通孔142がマイナス字(「−」)状のスリット(切り込み)であってもよい。この場合、オスルアー110が貫通孔142を貫通していない初期状態では、貫通孔142を構成するスリットは閉じられる。
カバー140の外周壁145は、オスルアー110の長手方向に沿って弾性的に圧縮変形可能であれば、その形状は任意である。例えば、外周壁145は、特許文献4に記載されたような蛇腹形状を有していてもよい。
カバー140をコネクタ本体101に固定する方法は、上記の実施形態に限定されない。外周壁145の下端(頭部141とは反対側端)を、係止、接着、または融着などによりコネクタ本体101に固定してもよい。あるいは、カバー140及びコネクタ本体101とは別の部材を用いて外周壁145の基端をコネクタ本体101に固定してもよい。
上記の実施形態では、オスコネクタが、血液の体外循環回路に用いられる場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明のアダプタが接続されるオスコネクタは、体外循環回路以外の、例えば輸液を行う際に用いられる輸液セットを構成するオスコネクタであってもよい。
本発明の利用分野は、制限はなく、医療において、カバー付きのレバーロック式オスコネクタにプライミング液を導入する必要がある任意の分野に利用することができる。特に、体外血液循環や輸液等の、患者の血管に何らかの液体(血液、輸液など)を注入する必要がある分野に好ましく利用することができる。
1 アダプタ
11 第1端部
12 第2端部
13 貫通孔
20 筒状部
21 第1突起
22 第2突起
23 第3突起
23a 切り欠き
24 第4突起
25 筒状部の基端
100 オスコネクタ
110 オスルアー(オス部材)
111 流路
120 フード
130 ロックレバー
132 爪
140 カバー

Claims (10)

  1. オスコネクタに対して着脱可能なアダプタであって、
    前記オスコネクタは、流路が形成された棒状のオス部材と、前記オス部材に対向して配されたロックレバーと、前記ロックレバーから前記オス部材に向かって突出した爪と、前記オス部材を収納するカバーとを備え、
    前記爪が前記オス部材から離れるように前記ロックレバーは弾性的に揺動可能であり、
    前記カバーは、前記オス部材の長手方向に沿って弾性的に圧縮変形可能であり、
    前記カバーは、前記カバーが圧縮変形したとき前記オス部材の先端が前記カバーから突出するように構成され、
    前記アダプタは第1端部と第2端部とを備え、
    前記アダプタには、前記アダプタを貫通し且つ前記第1端部と前記第2端部とを連通させる貫通孔が設けられており、
    前記第1端部は、前記貫通孔が設けられた中空の筒状部を備え、
    前記筒状部の外周面に、第1突起と、前記第1突起に対して前記筒状部の基端側の第2突起と、前記第2突起に対して前記筒状部の基端側の第3突起とが設けられており、
    前記アダプタは、前記オスコネクタの前記爪が前記第1突起に係合した第1位置と、前記オスコネクタの前記爪が前記第2突起に係合した第2位置とで、前記オスコネクタに接続することができ、
    前記アダプタが前記第1位置で前記オスコネクタに接続されているとき、前記オス部材の前記流路は前記カバーにより封止され、
    前記アダプタが前記第2位置で前記オスコネクタに接続されているとき、前記アダプタが前記カバーを圧縮変形させ、前記オス部材の前記流路は前記アダプタの前記貫通孔と連通し、
    前記第3突起は、前記アダプタが前記第2位置で前記オスコネクタに接続されている状態において、前記アダプタの前記オスコネクタに対する回転を、前記第3突起が前記爪に周方向に衝突することにより制限することを特徴とするアダプタ。
  2. 前記第3突起は、前記第2突起に接続されている請求項1に記載のアダプタ。
  3. 前記第3突起は、前記第2突起の近傍において、前記第2突起よりも半径方向内側に後退している請求項2に記載のアダプタ。
  4. 前記爪が前記第3突起に半径方向に当接した状態で、前記爪は前記第2突起に係合することができる請求項1〜3のいずれか一項に記載のアダプタ。
  5. 前記第3突起は、前記アダプタが前記第2位置で前記オスコネクタに接続されている状態において、前記アダプタが前記オスコネクタに対して一回転以上回転するのを制限する請求項1〜4のいずれか一項に記載のアダプタ。
  6. 前記第3突起は、前記アダプタの中心軸と平行に延びたリブである請求項1〜5のいずれか一項に記載のアダプタ。
  7. 前記オスコネクタは、前記オス部材を取り囲む筒状のフードを更に備え、
    前記アダプタが前記第2位置で前記オスコネクタに接続されているとき、前記第3突起は、前記フードの先端の開口を規定する端縁に対して半径方向に当接または接近する請求項1〜6のいずれか一項に記載のアダプタ。
  8. 前記第1突起及び前記第2突起は、周方向に連続する環状の突起である請求項1〜7のいずれか一項に記載のアダプタ。
  9. 前記アダプタの前記第2端部は、前記第1端部と対称に構成されている請求項1〜8のいずれか一項に記載のアダプタ。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のアダプタと前記オスコネクタとを備えたアダプタ付きオスコネクタ。
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