JP2019051593A - 包装体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パルスレーザから発振されるビームを走査して、レーザ発色層を発色させる工程を含む包装体の製造において、安定的に濃い発色を得ることを目的とする。
【解決手段】基材層と、レーザ照射により不可逆的に発色する成分(A)を含むレーザ発色層とを備えた包装材料に、パルスレーザから発振されるビームを走査して、レーザ発色層を発色させる工程を含む包装体の製造方法において、パルスレーザの平均出力をP[W]、ビームのビーム直径をd[mm]、走査の速度をv[m/s]、走査の間隔をa[mm]としたとき、条件1:P/(dv)の値が10以上150以下である、および、条件2:a/dの値が0.6以上1.1以下である、を満たすようにビームを走査する。
【選択図】図1

Description

本発明は、包装体の製造方法に関する。より具体的には、パルスレーザを用いた発色工程を含む包装体の製造方法に関する。
従来、レーザマーキング技術(例えば、レーザの照射により発色または変色する物質を含む基材にレーザを照射して画像を形成する技術)が盛んに検討されている。また、その技術を、包装材料に対する画像形成(印字等)に適用することが積極的に試みられている。
例えば、特許文献1には、ビスマス系化合物と、その他の無機化合物とを含むインキ組成物を、紙、アルミ箔、プラスチックフィルム等に塗布したものに対してレーザを照射して画像形成を行う技術が記載されている。
また、特許文献2には、酸化チタンを着色剤に用いた白色インキ層を有するフィルムに、レーザを照射して黒変させることで印字を行う技術が記載されている。
さらに、特許文献3の実施例には、オクタモリブデン酸アンモニウムを含むインクをコーティングして乾燥させたカートンボード(板紙)に、COレーザを走査して、黒色の印字を得たことなどが記載されている。
特開2012−131885号公報 特開2016−137719号公報 特表2004−522631号公報
レーザマーキングにより基材に2次元の画像を描画するレーザ照射の方法は種々考えられるが、1つの典型的な方法として、レーザにより発色する物質を含む基材に、レーザ光を「走査」する方法がある。すなわち、2次元の画像を描画するに際し、1次元の線分(走査線)ごとに描画を行っていく方法である。
近年、レーザマーキングへの要求は多様化・高度化してきている。例えば、広い面積での濃い発色が求められる場合がある。そのようなニーズに応えるためには、レーザ光の走査において、(i)走査線の一本ごとの照射量(積算光量)を増やすことや、(ii)隣接する2本の走査線の間隔を狭くし、隣接する走査線同士が「一部重なる」ようにして、トータルでの照射量を稼ぐことなどが考えられる。
しかし、本発明者らの知見や検討によると、不思議なことに、上記(i)や(ii)のような工夫をしても、安定的に濃い発色が得られない場合があった。すなわち、照射量を多くしても、必ずしも濃い発色が得られない場合があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。すなわち、包装体の製造において、レーザ光を走査して画像を形成する際、安定的に濃い発色を得ることを本発明の目的の1つとする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下に提供される発明をなし、上記課題を達成できることを見出した。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
基材層と、レーザ照射により不可逆的に発色する成分(A)を含むレーザ発色層とを備えた包装材料に、パルスレーザから発振されるビームを走査して、前記レーザ発色層を発色させる工程を含む包装体の製造方法において、
前記パルスレーザの平均出力をP[W]、前記ビームのビーム直径をd[mm]、前記走査の速度をv[m/s]、前記走査の間隔をa[mm]としたとき、以下の条件1および条件2を満たすように前記ビームを走査する包装体の製造方法。
条件1:P/(dv)の値が10以上150以下である。
条件2:a/dの値が0.6以上1.1以下である。
本発明によれば、包装体の製造において、レーザ光を走査して画像を形成する際、安定的に濃い発色を得ることを本発明の目的の1つとする。
本発明の包装体の製造方法の実施形態を説明するための図である。 本発明の包装体の製造方法の実施形態の変形例を説明するための図である。 ビームの直径dについて補足する図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
煩雑さを避けるため、(i)同一図面内に同一の構成要素が複数ある場合には、その1つのみに符号を付し、全てには符号を付さない場合や、(ii)特に図2以降において、図1と同様の構成要素に改めては符号を付さない場合がある。
すべての図面はあくまで説明用のものである。図面に表された形状や寸法比などは、必ずしも現実の物品やプロセスと対応するものではない。例えば、図1および図2における「走査の間隔a」は、他の寸法に比して誇大に描かれている。
本明細書において、「略」という用語は、特に明示的な説明の無い限りは、製造上の公差や組立て上のばらつき等を考慮した範囲を含むことを表す。
本明細書において、数値範囲の説明における「a〜b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換か無置換かを記していない表記は、置換基を有しないものと置換基を有するものの両方を包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有しないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
<包装体の製造方法>
図1は、本実施形態の包装体の製造方法を模式的に示したものである。
図1Aにおいて、基材層と、レーザ照射により不可逆的に発色する成分(A)を含むレーザ発色層とを備えた包装材料(包装材料10)の表面では、パルスレーザ1から発振されるビーム2が、走査線3Aに沿って、速度v[m/s]で走査される。これにより、包装材料10が備える成分(A)が不可逆的に発色する。
ビーム2は、走査線3Aの一端から他端まで(図中では左から右に)走査される。その後、走査線3Aと略平行に存在する走査線3Bの一端から他端まで同様に走査される。さらに、走査線3Aおよび3Bと略平行に存在する走査線3Cの一端から他端まで同様に走査される。この繰り返しにより、所望の画像が形成される。
走査線3Aと3Bの間隔はa[mm]である。走査線3Bと3Cの間隔も略同じである。
図中に記載はしていないが、パルスレーザ1の平均出力はP[W]である。また、ビーム2の直径(ビーム2の断面径)はd[mm]である。
図1Bは、図1Aにおける特に走査線3A、3B、3C等の部分を示し、そしてビーム2の直径d[mm]を明示したものである。
本実施形態においては、以下の条件1および条件2を満たすようにビーム2が走査されることで、安定的に濃い発色を得ることができる。
条件1:P/(dv)の値が10以上150以下である。
条件2:a/dの値が0.6以上1.1以下である。
なお、P/(dv)の値については、好ましくは15以上140以下、より好ましくは20以上130以下である。
また、a/dの値については、好ましくは0.65以上1.05以下、より好ましくは0.7以上1.0以下である。
上記2つの条件を満たすことで、安定的に濃い発色を得ることができる推定理由について説明する。
本発明者らは、従来、レーザの照射量を多くしても濃い発色が得られない場合があったことの原因について、種々の観点から検討した。その検討を通じて、レーザの照射により発色する化合物に一定量以上のレーザ光が照射されると、むしろ発色濃度が低くなる場合があるらしいことがわかった。
すなわち、発色濃度を高くするためには、レーザの照射量(積算光量)を単に大きくすればするほどよいのではなく、レーザの照射量(積算光量)を適切な範囲に収めることが重要なことを本発明者らは知見した。
この知見を、レーザ走査で2次元画像を描画する場合に適用すると、以下の(1)および(2)が、安定的に濃い発色を得るために重要であると考えられた。
(1)走査線の一本一本について、適当なレーザ光の照射量(積算光量)とすること。
(光強度の最も大きい走査線の中心部分が過剰照射にならないように、レーザ照射量を設定することが重要である。照射量が過剰であると、走査線の中心部分の発色濃度はむしろ低くなってしまう。)
(2)隣接する2本の走査線が、近すぎず、かつ、離れすぎないようにすること。
(隣接する2本の走査線が離れすぎると、レーザ光の照射不足により十分な発色濃度が得られない。また、隣接する2本の走査線が近すぎると、積算でのレーザ照射量が過剰となり、発色濃度はむしろ低くなってしまう。)
本発明者らは、この考えに基づき、種々の条件を検討し、試行錯誤した。その結果、本実施形態において、上記(1)については前述の条件1を満たすようにすること、また、上記(2)については前述の条件2を満たすようにすることで、安定的に濃い発色を得ることに成功した。
なお、本実施形態の包装体の製造方法により、基材の損傷を低減することも期待できる。
レーザ光の照射量(積算光量)が大きすぎると、レーザ発色層が過熱され、結果、包装材料10の損傷を招いてしまう。例えば、包装材料10が紙である場合には、紙の焼け焦げが生じる恐れがある。また、包装材料10が樹脂フィルムである場合には、フィルムの融解やピンホールの発生等の問題などが生じる恐れがある。これらの問題が発生すると包装体の商品価値が下がってしまうため、問題である。
しかし、本実施形態の包装体の製造方法によれば、積算光量が大きくなりすぎることが無いから、過度な加熱が抑えられ、結果、包装材料10の損傷が低減される。
また、別の観点として、積算光量が大きすぎる場合、局所的な高温の発生により、上述の包装材料10の損傷に加え、または包装材料10の損傷とは別に、レーザ発色層の一部などが飛散する恐れがある。そうすると、この飛散によっても発色濃度が低減する恐れがある(発色色素自体が飛散してしまうため)。また、包装材料10の表面に凸凹が生じて、商品価値が損なわれる場合がある。また、レーザ発色層の一部が飛散して失われることから、画像の品質の点で問題となる場合もある。
しかし、本実施形態の包装体の製造方法によれば、局所的な高温の発生が抑えられるため、アブレーションの発生が抑えられる。その結果、包装材料10の表面の平滑性向上(凹凸発生の低減)、描画品質の向上などが期待できる。
特に、レーザ発色層が包装材料10の最表面に露出している場合には、上記の「飛散」の問題が生じやすいが、本実施形態の包装材の製造方法によれば、そのような問題の発生を抑えることができる。
本実施形態の各構成要素等について説明する。
[パルスレーザ1]
パルスレーザ1は、任意のものを用いることができる。例えば、Qスイッチ又はシャッターを利用したパルスレーザ、変調制御が可能な半導体レーザを光源としたパルスレーザなどであってよい。
パルスレーザ1は、装置の入手容易性や、後述する発色材料の発色性の観点などから、好ましくはCOパルスレーザまたはファイバーレーザーであり、より好ましくはCOパルスレーザである。
パルスレーザ1の繰り返し周波数は、特に限定されないが、5kHz以上50kHz以下、より好ましくは10kHz以上30kHz以下である。この数値範囲内とすることで、印字濃度と生産コストとの両立を図りやすくなる。
パルスレーザ1の平均出力P[W]は、特に限定されないが、例えば0.5[W]以上30[W]以下、好ましくは1.0[W]以上20[W]以下である。この数値範囲内とすることで、描画の濃度と生産コストとの両立を図りやすくなる。
[ビーム2]
ビーム2の波長は、特に限定されないが、例えばパルスレーザ1がCOパルスレーザである場合は10.6μmである。
ビーム2の直径dは、典型的には0.05[mm]以上0.5[mm]以下、好ましくは0.1[mm]以上0.3[mm]以下である。この数値範囲内とすることで、工業的な生産性(描画スピード)と精細性とを両立することができる。
ここで、ビーム2の直径dは、通常、ビーム2の断面の中心(光強度が一番強い点)の光強度を1(100%)としたときに、光強度が1/e(約13.5%)に落ちた部分の強度での幅で定義することができる(図3参照)。ここで、eは、自然対数の底である。
ビーム2を、走査線3A(または3B、3C)に沿って速度v[m/s]で移動させる方法は、特に限定されないが、典型的には、公知のガルバノミラーやfθレンズなどの機構によることができる。(図1(A)はあくまで模式的な説明図である。ガルバノミラーやfθレンズなどは示されず、パルスレーザ1を平行移動させるようなイメージで描かれている。)
一方、別の方法として、ビーム2を動かさずに包装材料10を動かすことで、包装材料10上において、ビーム2が(相対速度vで)移動するようにしてもよい。
また、上記2つの方法を組合せる、つまり、ビーム2を動かしつつ、包装材料10も動かすことで、包装材料10に対するビーム2の相対速度がvとなるようにしてもよい。
vの大きさは、典型的には0.5[m/s]以上10[m/s]以下、好ましくは1[m/s]以上6[m/s]以下である。この数値範囲内とすることで、工業的な生産性(描画スピード)と発色濃度向上の両立をより図りやすくなる。また、vを適度な大きさ以下とすることで、ビーム2の位置精度を担保しやすくなる。
なお、図1(A)および図1(B)においては、走査方向(ビーム2の移動方向)は、一方向である(図中の左から右方向)。
[走査線3A、3Bおよび3C]
走査線3A、3Bおよび3Cは、それぞれ、略直線状であり、互いに略平行に存在する。
隣接する走査線間の間隔aは、好ましくは0.05[mm]以上0.6[mm]以下、より好ましくは0.1[mm]以上0.3[mm]以下である。こうすることで、描画の速度と発色濃度を両立させやすくなる。
各走査線3A、3Bおよび3Cの長さ(一端から他端までの距離)は、包装材料10の幅などにより適宜調整される。
[包装材料10]
包装材料10は、基材層と、レーザ照射により不可逆的に発色する成分(A)を含むレーザ発色層とを備えたものである。
なお、本明細書において、「包装材料」とは、一般に物品を収容または梱包する際に用いられる材料を広く包含する概念であり、固体、液体または気体の物品を運搬・輸送・販売などするときに用いられる「箱」「容器」「袋」やそれらの材料などを広く包含する(言い換えると、図1(A)に示されるような2次元形状の包装材料10に限定されない)。また、シールやラベルなどの商品情報が表示される媒体も本明細書における包装材料に包含される。
別の観点から補足すると、本明細書において「包装体の製造方法」は、(i)商品が梱包または収容された包装材料10に対してビーム2を走査してレーザ発色層を発色させる方法、(ii)商品が梱包も収容もされていない包装材料10に対してビーム2を走査してレーザ発色層を発色させた後、その包装材料10を用いて商品を梱包または収容する方法、(iii)レーザ発色層を備えたシールまたはラベルなどにビーム2を走査してレーザ発色層を発色させた後、そのシールまたはラベルなどを別の包装材料10に貼りつける方法、などを含む。
ちなみに、基材層とレーザ発色層との位置関係(配置)については、通常、レーザ発色層のほうが基材層よりもビーム2により近い位置となるようにしてビーム2が照射される。別の言い方としては、包装材料10へのビーム2の走査は、通常、包装材料10が備える基材層とは反対側の面から行われる。
図を参照しつつ述べると、図1(A)において、包装材料10の表側(見えている側)に通常レーザ発色層は存在し、包装材料10の裏側(見えていない側)に通常基材層は存在する。
後述する、基材層の材質が紙または金属である場合には、ビーム2の透過性の観点から、上記のような基材層とレーザ発色層の配置であることが好ましい。基材層の材質が樹脂フィルムである場合には、透過性の観点からは必ずしも上記配置である必要は無いが、前述の「アブレーション」の観点から上記配置であることが好ましい。例えば、万一アブレーションが発生したとしても、それによる飛散物が、包装された物品を汚染することを防ぐことができる。
(基材層)
まず、包装材料10の基材層について説明する。
基材層の材質は、一般に包装材料(容器)として使用可能なものであれば特に限定されない。典型的には、以下に詳述する紙、樹脂フィルム、金属などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。また、これらが複合された基材などであってもよい。
・紙
基材層が紙である場合、その紙は任意のものであってよく、和紙、洋紙、ボール紙などであってよい。
1つの好ましい態様としては、段ボールが挙げられる。ここでの「段ボール」は、箱型に成形された形状であっても、箱型に成形前のシート状のものであっても、その他の形状であってもよい。段ボール表面の色目も、レーザ照射による画像が認識可能である限り、特に限定されない。表面の色目は、典型的には、茶色または白色である。
段ボール表面の一部または全部には、各種の処理がされていてもよい。例えば、レーザ発色層を均一に形成しやすくするための層や、レーザ発色層の密着性を向上させるための層(アンカーコート層)が設けられていたり、レーザ発色層を剥がれにくくするための前処理がされていたりしてもよい。
基材層が紙である場合の別の好ましい態様として、クラフト紙を挙げることができる。クラフト紙の原料は、クラフトパルプに機械パルプ、古紙パルプ、合成パルプ等を適宜に混合したものを用いることができる。なお、これらの原料に炭酸カルシウム、クレー、タルク等の無機填料やプラスチック填料等を加えてもよい。また、通常の製紙法において用いられる染料、顔料、紙力増強剤、歩留まり向上剤、サイズ剤、pH調整剤等の添加剤を内添または外添してもよい。
また、クラフト紙は、レーザ発色層の密着性を向上させる等の目的で、種々の表面処理が施されていてもよい。具体的には、炭酸カルシウム、クレー、タルク等の無機填料、顔料やプラスチック填料等を表面に塗工する方法、また、定着性促進剤や澱粉、PVA等のバインダー、表面サイズ剤、カチオン性薬品、染料、紙力増強剤、歩留まり向上剤、サイズ剤、pH調整剤、電気抵抗調整剤等の添加剤を内添または外添してもよい。
・樹脂フィルム
樹脂フィルムの材質としては、例えば公知の熱可塑性樹脂が挙げられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリ(1−ブテン)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等のポリアミド;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;エチレン・酢酸ビニル共重合体;ポリカーボネート;ポリスチレン;アイオノマー;等から選択される一種または二種以上が挙げられる。これらは、包装する物品の保存性や、包装形態(ヒートシール処理の有無等)に応じて適宜選択される。
樹脂フィルムは、延伸されたものであっても、延伸されていないものであってもよい。これも、包装する物品等に応じて適宜選択される。
樹脂フィルムは、2層以上の積層構造であってもよい。積層構造の樹脂フィルムは、一例として、異なる2種以上のフィルムをラミネートする方法により得ることができる。また、別の例として、共押出法や、ある樹脂フィルムの表面に溶液状の樹脂材料を塗布し乾燥させて積層構造を得る方法などもある。
樹脂フィルムは、樹脂以外の添加成分を含んでもよい。例えば、防曇剤やアンチブロッキング剤等の添加剤、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、アルキッド系樹脂等の接着性の樹脂が含まれていてもよい。
・金属
基材層の材質が金属であるとは、即ち、飲料缶、ドラム缶、一斗缶などの容器(包装材料)に本実施形態を適用可能なことを意味する。
この金属としては、典型的にはアルミニウムや鉄であるが、その他金属ももちろん排除されるものではない。金属は合金でもよい。
また、ブリキのように表面にメッキ処理のされた金属基材や、腐食防止などのために樹脂層または塗工層が表面に形成された金属基材などももちろん適用可能である。
(レーザ発色層)
包装材料10は、レーザ照射により不可逆的に発色する成分(A)を含むレーザ発色層を備える。これにより、ビーム2を走査したときに画像を形成することができる。
なお、「不可逆的に発色する」という語句は、いったん生成された色を消して再発色できないことを意味する。色を別の色に変化させることは可能かもしれないが、色のない状態又は元の色に戻した後、最初に生成された色に再度戻すことはできない。ただし、「不可逆的に発色する」という語句は、日光に晒される等の日常の環境下で徐々に色があせる可能性は排除しない。
また、本明細書において、レーザ照射により不可逆的に発色する成分(A)を、単に「成分(A)」とも表記する。
・成分(A)
成分(A)は、特に限定されない。例えば、公知のレーザ発色性材料として知られているロイコ染料、銅・モリブデン複合酸化物、フェニルホスホン酸銅などを用いることができる。
成分(A)として特に好ましくは、以下に説明する(i)無機金属オキシアニオン化合物の粒子、および/または、(ii)発色剤および顕色剤の組み合わせである。これらは特に発色濃度を高くすることができ、また経時変化が少ないこと等の観点で好ましい。パルスレーザ1としてCOレーザを用いたときには特に発色濃度を高くすることができる。
(i)無機金属オキシアニオン化合物の粒子
無機金属オキシアニオン化合物としては、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、バナジン酸塩、クロム酸塩などの、遷移金属オキシアニオンを含む化合物(遷移金属オキシ酸の塩など)を用いることができる。これらの中でも、モリブデンオキシアニオンを含む化合物(モリブデン酸塩など)が好ましい。モリブデンオキシアニオンとしては、ヘプタモリブデートアニオン(Mo24 2−)やオクタモリブデートアニオン(Mo26 4−)などが挙げられる。
無機金属オキシアニオンの対カチオンとしては、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、オニウムカチオン等が挙げられる。対カチオンとしては、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミン、無置換のアンモニウムカチオン(NH )等が好ましい。これらの中でも、無置換のアンモニウムカチオン(NH )がより好ましい。
無機金属オキシアニオン化合物として特に好ましいものは、モリブデン酸アンモニウムであり、とりわけ好ましいものはオクタモリブデン酸アンモニウム((NH・Mo26)である。
無機金属オキシアニオン化合物の粒子のメジアン径(D50A)は、好ましくは0.2〜3μm、より好ましくは0.5〜2μmである。
ここで、無機金属オキシアニオン化合物の粒子が市販品であり、カタログや仕様書などにメジアン径が記載されている場合には、その記載値をメジアン径とする。そうでない場合には、レーザ回折式粒度測定器(例えば、株式会社島津製作所製のレーザ回折式粒度測定器SALD3000Jなど)での測定データに基づきメジアン径を求めることができる。
無機金属オキシアニオン化合物の粒子は、レーザ光が照射されると、酸化状態が変化する等により、不可逆的に発色する。
(ii)発色剤および顕色剤の組み合わせ
ここでの発色剤としては、例えば、ロイコ染料として知られている化合物を用いることができる。使用可能なロイコ染料に特に制限はなく、公知のフタリド系、フルオラン系、トリアリールメタン系、ベンゾオキサジン系、キナゾリン系、スピロピラン系、キノン系、チアジン系またはオキサジン系のロイコ染料を用いることができる。
より具体的な発色剤(ロイコ染料)としては、特開2015−193232号公報の0021段落に記載の化合物や、特許5914235号公報の0047段落から0056段落に記載の化合物などを挙げることができる。
顕色剤としては、公知のものを適宜用いることができる。つまり、レーザ光により、または、レーザ光の照射により発生する熱等により、上記の発色剤を発色させる成分が発生するものを適宜用いることができる。
顕色剤の一例としては、フェノール性水酸基を有する化合物やフェノール性水酸基を有する化合物の金属塩等が挙げられる。例えば、ターシャリーブチルカテコール、n−ステアリルフェノール、o−フェニルフェノール、ヘキサフルオロビスフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)n−ノナンなどが挙げられ、これらは、少なくとも1種用いることができる。
本実施形態においては、顕色剤は、以下の一般式(I)で表される化合物を含むことが好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、レーザの照射により発熱・溶融する。その溶融物の一部が上記の発色剤(ロイコ染料)と反応・相互作用することで発色剤が発色すると考えられる。
Figure 2019051593
一般式(I)中、
Xは、ケイ素原子またはホウ素原子であり、
EおよびFは、それぞれ独立に2価の有機基であり、
およびRは、それぞれ独立に1価の有機基であり、
Xがケイ素原子の場合、(i)oは1であり、pは0であり、Rは1価の有機基であるか、または、(ii)oは1であり、pは1であり、RとRは互いに連結して環構造を形成し、
Xがホウ素原子の場合、oは0であり、pは0であり、
、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基であり、これらのうちの2つが互いに連結して環構造を形成してもよく、
nは1または2である。
一般式(I)で表される化合物の好ましい態様を説明する。
Xは、ホウ素原子であることが好ましい。
Eの2価の有機基は、Eが結合している2つのO原子およびXとともに、5員環または6員環を形成するものであることが好ましい。
Eの2価の有機基として具体的には、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜4)、カルボニル基、アリーレン基(フェニレン基など)、エステル基、およびこれら基が連結された基が挙げられる。
Fの2価の有機基の好ましい態様は、上記Eと同様である。
EおよびFの2価の有機基は、好ましくは以下に示されるa〜hのいずれかである。
Figure 2019051593
Figure 2019051593
上記a〜hにおいて、RおよびRは、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、ハロゲン原子、アミノ基またはカルボキシ基である。
およびRの1価の有機基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、アリール基(好ましくは炭素数6〜10)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜11)などが挙げられる。
、RおよびRの1価の有機基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12)、ヒドロキシアルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、アリール基(フェニル基など)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜11)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜10)などが挙げられる。これらの中でもアルキル基またはヒドロキシアルキル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
これら有機基は、更にアルキル基やハロゲン原子等の置換基で置換されていてもよい。
また、R、RおよびRのうちの2つが互いに連結して環構造を形成してもよい。この場合の環構造としては、モルホリン環やピペリジン環などが挙げられる。
一般式(I)で表される化合物の具体例としては、特許5914235号公報の0027段落および0039段落に列挙されている化合物が挙げられる。
発色剤と顕色剤との比率については、発色剤1質量部に対して顕色剤が通常0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜7質量部、より好ましくは0.5〜5質量部である。
レーザ発色層における、成分(A)(好ましくは上記(i)や(ii))の存在量は、ビーム2の照射により視認可能な発色がなされる限り特に限定されないが、好ましくは1〜5g/mである。
この量は、後述する、レーザ発色層を形成するためのインキ組成物中の成分(A)の量を増減させたり、そのインキ組成物の塗工量を増減させたりすることで調製可能である。
(その他の層)
包装材料10は、基材層およびレーザ発色層とは異なる第3の層を備えていてもよい。
基材層の材質に関する説明箇所でも触れたが、例えば、レーザ発色層を基材層上に均一に形成しやすくするための層や、レーザ発色層の基材層への密着性を向上させるための層(アンカーコート層)、メッキ層、腐食防止などのために樹脂層または塗工層などを備えていてもよい。
包装材料10の表面の平滑性向上(凹凸発生の低減)や描画品質の向上などの観点からは、包装材料10はアブレーション防止層を備えることが好ましい。すなわち、レーザ発色層の上面(ビーム2が照射される面)に、追加の層を設けることで、レーザ発色層が過熱されたとしてもアブレーションを抑制できる。
このアブレーション防止層は、印刷分野で知られている「オーバーコートニス」(オーバープリントニス)を適用する等により形成可能である。
(層構成、各層の厚みなど)
包装材料10は、典型的には、前述した紙、樹脂フィルムまたは金属などの基材層の少なくとも片面に、前述のレーザ発色層を備える。
包装材料10は、前述したその他の層を任意の配置で備えてもよいことはもちろんであるが、前述のアブレーション防止層は、好ましくは、レーザ発色層の上面に備えられる。換言すると、包装材料10がアブレーション防止層を備える場合、包装材料10の好ましい層構成は、下層から順に、基材層、レーザ発色層、およびアブレーション防止層の順である。そして好ましくは、ビーム2はこのアブレーション防止層の側に照射される。
レーザ発色層の厚みは、成分(A)の量などにもよるが、通常1μm以上30μm以下、好ましくは2μm以上20μm以下である。
包装材料10にアブレーション防止層を設ける場合、その厚みは、通常0.1μm以上20μm以下、好ましくは1μm以上5μm以下である。
基材層の厚みは、入手可能な紙、樹脂フィルム、金属(金属板、金属容器)などにより特に制限は無いが、例えば樹脂フィルムの場合、通常5μm以上100μm以下、好ましくは10μm以上50μm以下である。本実施形態においては、レーザ照射による過熱が抑えられる効果も期待されるため、薄い樹脂フィルムを用いても、樹脂フィルムの熱収縮によるシワ発生の抑制、ピンホールの発生抑制なども期待される。
(包装材料10の製造方法)
包装材料10を得る方法は、特に限定されないが、例えば、成分(A)を含むインキ組成物を、フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、樹脂凸版印刷およびパッド印刷から選択される少なくとものいずれかの印刷方法により、基材層に印刷することで得ることができる。
以下、インキ組成物や印刷方法などについて簡潔に説明する。
(インキ組成物)
・成分(A)
インキ組成物は、前述の成分(A)を含む。成分(A)として好ましくは、前述の、(i)無機金属オキシアニオン化合物の粒子、および/または、(ii)発色剤および一般式(I)で表される化合物の粒子の組み合わせである。
インキ組成物中の、成分(A)の量は、インキ組成物の全量を基準として、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは30〜75質量%、特に好ましくは35〜70質量%である。
また、インキ組成物の不揮発成分の全量を基準としたときには、成分(A)の量は、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%、さらに好ましくは40〜65質量%である。
レーザ照射により不可逆的に発色する成分がインキ組成物中に十分な量含まれることで、一層鮮明で濃い画像を得ることができる。
なお、レーザ照射により不可逆的に発色する成分が、上記の(ii)発色剤と一般式(I)で表される化合物の組み合わせである場合は、発色剤と一般式(I)で表される化合物の総量(和)が上記の数値範囲であることが好ましい。
・顔料粒子
インキ組成物は、好ましくは顔料粒子を含有する。なお、ここでの顔料粒子は、上記の成分(A)(例えば、(i)無機金属オキシアニオン化合物の粒子や(ii)発色剤および以下一般式(I)で表される化合物の粒子の組み合わせ)とは異なる成分である。
使用可能な顔料粒子は特に限定されない。レーザ発色のコントラストを高めたり、レーザ発色層の色目を段ボール表面の色目と合わせたりする目的のために適宜選択される。
一態様として、顔料粒子は、白色顔料粒子であることが好ましい。白色顔料粒子としては、二酸化チタン粒子、シリカ粒子、炭酸カルシウム粒子、酸化亜鉛粒子、タルク粒子などを挙げることができる。
白色顔料粒子は、入手性などの観点から、二酸化チタンを含むことが好ましい。また特に、白色顔料粒子の全量中のルチル型二酸化チタンの純度(含有量)は、85質量%以上が好ましく、90質量%以上が好ましい。
二酸化チタンには、いくつかの結晶型がある。ルチル型以外の結晶型の二酸化チタンは、化学的に若干不安定であったり、触媒能を有していてインキ組成物中の他成分を分解してしまったりする可能性がある。よって、顔料粒子は、上記の純度でルチル型二酸化チタンから構成されていることが好ましい。この構成により、組み立て工程とレーザ画像形成工程との間に長い時間があったとしても、レーザ発色層が劣化して発色濃度が落ちること等が一層抑えられる(従来の感熱材料等においては、経時により発色濃度が落ちるものが少なくなかった)。
なお、高純度のルチル型二酸化チタンを得る方法としては、例えば、他の結晶型を含む二酸化チタン粒子を、700℃以上の高温で加熱処理することで、結晶型を変化させる方法がある。
顔料粒子のメジアン径(D50B)は、好ましくは0.1〜0.8μm、より好ましくは0.2〜0.7μmである。ここで、D50Bは、D50Aと同様、カタログや仕様書などの記載値、または、レーザ回折式粒度測定器による測定値である。
顔料粒子の形状は、好ましくは、略球状または略楕円球状である。
顔料粒子の、長径Lと短径Sの比(L/S)で表されるアスペクト比は、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3である。この範囲とすることで、レーザ発色層表面をより平滑にすることができ、レーザ発色のコントラストを一層高めることができる。
ここで、顔料粒子が市販品であり、カタログや仕様書などにアスペクト比が記載されている場合には、その記載値をアスペクト比とする。そうでない場合には、白色顔料粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で写真撮影したときの任意の粒子50個のアスペクト比の平均を、アスペクト比とする。
インキ組成物中の顔料粒子の量は、インキ組成物の不揮発成分全量を基準として、好ましくは3〜30質量%、より好ましくは5〜20質量%である。
レーザ照射によって、高コントラストで濃い発色を得るためには、成分(A)と、顔料粒子の粒径の比が重要な要素の1つである。例えば、成分(A)が前述(i)の無機金属オキシアニオン化合物の粒子を含む場合、D50A/D50Bは、たとえば0.25〜30、好ましくは1〜20、より好ましくは1.5〜10、特に好ましくは1.5〜8である。換言すると、顔料粒子のメジアン径よりも、無機金属オキシアニオン化合物の粒子のメジアン径のほうが適度に大きいことが好ましい。
上記のような構成にすると、比較的大きな粒径の無機金属オキシアニオン化合物の粒子の「隙間」に顔料粒子が入ることができる。そうすると、無機金属オキシアニオン化合物の粒子の量(濃度)を維持しつつ顔料粒子の量を多くすることができる。つまり、発色濃度(無機金属オキシアニオン化合物の量と相関)を維持しながら、顔料粒子の量を多くすることができるため、顔料粒子の効果を十分に得ることができる。このため、レーザ照射により一層高コントラストの画像を得ることができる。
・粒子の分散処理、分散剤
インキ組成物において、成分(A)や上記の顔料粒子は、分散剤等による分散処理がなされていてもよい。
分散剤は、公知のものから適宜適用されるが、顔料親和性の構造(例えば、アミン、エステル、アルコールおよびカルボン酸、および/またはこれらの塩構造)を含むランダム共重合体やブロック共重合体が挙げられる。市販品としては、BASF SEから入手可能なEFKA(登録商標)4340、Byk−Chemie GmbHから入手可能なDISPERBYK(登録商標)2100、The Lubrizol Corporationから入手可能なSOLSPERSE(登録商標)39000などが挙げられる。
また、公知の界面活性剤も適用可能である。界面活性剤としては、例えば低分子型界面活性剤、高分子型界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
・樹脂
インキ組成物は、樹脂を含むことが好ましい。樹脂を含むことにより、インキ組成物が適当な粘性を有することとなり、基材層にインキ組成物を均一に印刷しやすくなる。また、前述の各粒子の分散が促進されたり沈降が抑えられたりといった効果も期待できる。
樹脂は、インキや塗料の分野で用いられているものであれば特に限定なく用いることができる。例えば、フェノール樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ニトロセルロース樹脂、ロジン変性樹脂、マレイン酸樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
2種以上の樹脂を併用する場合、その組み合わせとしては、好ましくは、ウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂と酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、等が挙げられる。
樹脂の重量平均分子量は特に限定されないが、例えば3000〜100000、好ましくは5000〜50000、より好ましくは5000〜20000である。この範囲とすることで、インキ組成物を適度な粘性とすることができる。
樹脂の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は特に限定されないが、例えば1〜5、好ましくは1.2〜4である。
なお、これらの値は、例えば、標準物質としてポリスチレンを用いたときのGPC(Gel Permeation Chromatography)測定により求められる。
樹脂のガラス転移温度は特に限定されないが、例えば−50〜150℃、好ましくは−40〜100℃、より好ましくは−15〜50℃である。この範囲とすることで、インキ組成物の流動性を適切なものとすることができる。
なお、樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)により、JIS−K7121に準拠して測定することができる。
インキ組成物中の樹脂の量は、インキ組成物の不揮発成分全量を基準として、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%である。
・溶剤
インキ組成物は、溶剤を含むことが好ましい。
使用可能な溶剤は、大きく分けて、水、石油系溶剤、植物性油脂などが挙げられる。組成物中で分離などしない限り、これらの溶剤を組み合わせて用いてもよい。
石油系溶剤の例としては、炭素数6〜20の炭化水素が好ましく用いられる。具体的には、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、トリメチルペンタンなどのパラフィン系溶剤、シクロヘキサン、シクロヘキシルメタン、オクタデシルシクロヘキサン、メチルイソプロピルシクロヘキサンなどのナフテン系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル系溶剤、イソプロピルアルコールやn−ブタノール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、JX日鉱日石エネルギー株式会社製のAFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号等を挙げることができる。
植物性油脂の例としては、大豆油、亜麻仁油、桐油、パーム油、ヤシ油、米ぬか油などが挙げられる。特に、植物性油脂を用いる場合、米ぬか油が油脂分の20質量%以上含まれるライスインキが好ましい。
インキ組成物中の溶剤の量は、インキ組成物の全成分中、好ましくは5〜70質量%、より好ましくは10〜60質量%である。
・重合性化合物および光重合開始剤
インキ組成物は、重合性化合物および光重合開始剤を含有してもよい。
この場合、インキ組成物は、典型的には、紫外線などの光により硬化(乾燥)する性質を有する。
重合性化合物としては、エチレン性二重結合を有する化合物を用いることができる。より具体的には、公知の(メタ)アクリルモノマーおよび/または(メタ)アクリルオリゴマーを用いることができる。
重合性化合物は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合性化合物として具体的には、以下を例示することができる。
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン等の単官能(メタ)アクリレートモノマー。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(n=2〜20)、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(n=2〜20)、アルカン(炭素数4〜12)グリコールジ(メタ)アクリレート、アルカン(炭素数4〜12)グリコールエチレンオキサイド付加物(2〜20モル)ジ(メタ)アクリレート、アルカン(炭素数4〜12)グリコールプロピレンオキサイド付加物(2〜20モル)ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(2〜20モル)ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(2〜20モル)ジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレートモノマー。
グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンエチレンオキサイド付加物(3〜30モル)トリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物(3〜30モル)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(3〜30モル)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物(3〜30モル)トリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレートモノマー。
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート等の4官能ビニル化合物、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(6〜60モル)ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(6〜60モル)ヘキサ(メタ)アクリレート等の、4官能以上の多官能アクリレートモノマー。
インキ組成物中の重合性化合物の量は、インキ組成物の全成分中、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは15〜50質量%である。
光重合開始剤としては、公知のものを適宜用いることができる。また、2種以上の光重合開始剤を併用してもよい。
光重合開始剤の具体例としては、α−ヒドロキシケトン光重合開始剤、α−アミノケトン光重合開始剤、ビスアシルホスフィン光重合開始剤、モノアシルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルビフェニルホスフィンオキシド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート、モノ−およびビス−アシルホスフィン光重合開始剤、ベンジルジメチル−ケタール光重合開始剤、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]等が挙げられる。これらはBASF社で製造され、IRGACURE(登録商標)シリーズ等の名称で販売されている。もちろん、これら以外の光重合開始剤も使用可能である。
インキ組成物中の光重合開始剤の量は、インキ組成物の全成分中、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは2〜13質量%、さらに好ましくは3〜10質量%である。
・その他成分:各種添加剤
インキ組成物は、上記の各成分のほか、レベリング剤、分散助剤、レオロジー調整剤、消泡剤、金属石鹸、酸化防止剤などの各種添加剤を含んでもよい。
レオロジー調整剤としては、例えば以下を用いることができる。
一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物:楠本化成株式会社製のディスパロンシリーズ等。
一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物:ビックケミージャパン株式会社の製品、BYK−410、BYK−E410、BYK−415、BYK−420、BYK−E420、BYK−D410、BYK−430等。
脂肪酸アミド:日本化成株式会社の製品、ダイヤミッドシリーズ等。
体質顔料:ベントナイト、シリカ、クレー、ホワイトカーボン、沈降性硫酸バリウム、アルミニウムシリケート、カオリン等。
会合型のレオロジー調整剤:アクリル膨潤会合型レオロジー調整剤及び/又はウレタン会合型レオロジー調整剤、具体的には、RM−5、TT−615、TT−935、RM−8、RM−825、RM−1020、SCT−275、RM−2020、RM−SW、RM−2020NPR、RM−R、RM−12W、DR−1、DR−72、DR−300、RM−7、RM−50000、RM−60000、RM−845、RM−995(ローム・アンド・ハース社製)、アデカノールVF、UH−462、UH−752、UH−140S、UH−420、UH−438、UH−472、UH−450、UH−540、UH−550、UH−541VF、UH−526、UH−530(ADEKA社製)、コグニス3220、RheovisPE1332、PU1190、PU1191、PU1214、PU1215、PU1250、PU1251、PU1256、PU1270、PU1280、PU1291、PU1331(BASF社製)、RHEOLATE266、288、244、255、278(RHEOX社製)、SNシックナーA−803、A−804、A−807、A−812、A−814(サンノプコ社製)等。
高分子型のレオロジー調整剤:重量平均分子量が10万〜300万の範囲のアルカリ可溶型のポリマー及び/又はポリエチレングリコールのレオロジー調整剤、具体的には、プライマルASE−60、TT−615、ASE−75、ASE−108、RM−5、ASE−95NP(ローム・アンド・ハース社製)、アルコックスR−1000、R−400、R−150、E−60、E−45、E−30、E−300、E−240、E−160、E−100、E−75(明星化学社製)、RheovisAS1125、AS1130、AS1188、AS1956(BASF社製)、アロンA−20L、A−7100、A−10H、A−7255、A−7185、A−7195、A−7075、A−7055、B−300K、B−500(東亜合成社製)等。
レオロジー調整剤を用いることで、後述の、インキ組成物の粘性を適切に調整することができる。
インキ組成物中の各種添加剤の含有量は、インキ組成物の全成分中、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。
・インキ組成物の物性
インキ組成物の粘性については、25℃で、せん断速度1s−1で測定したときの粘度ηが、300Pa・s以下であることが好ましい。より具体的には、ηは、0.05〜300Pa・sがより好ましく、0.05〜100Pa・sがさらに好ましく、0.05〜10Pa・sであることが特に好ましい。
また、別観点として、インキ組成物の、25℃でのせん断速度100s−1における粘度をηとしたとき、η/ηの値が、2以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、10以上であることが特に好ましい。
η/ηの値に特に上限は無いが、現実的な観点からは、η/ηは好ましくは1000以下、より好ましくは500以下、更に好ましくは300以下である。
ここで、ηおよびηの測定には、回転式レオメータを用いることができる。
ηおよびηの値は、例えば、前述の樹脂を注意深く選択することや、前述のレオロジー調整剤を適量用いること等により調整することができる。
(印刷方法)
・フレキソ印刷
包装材料10を得る方法の一例として、フレキソ印刷法により、成分(A)を含むインキ組成物を基材層の少なくとも片面に印刷する方法が挙げられる。
すなわち、公知のフレキソ印刷機(版胴、圧胴、アニロックスロールなどを備える)に、前述のインキ組成物をセットし、版胴と圧胴の間に基材層を搬送するで、基材層の少なくとも片面にレーザ発色層を形成することができる。
アニロックスロールの回転の線速度(基材層の搬送速度に相当)は、40〜350m/分であることが好ましく、100〜300m/分であることがより好ましく、150〜300m/分であることが更に好ましい。この数値範囲とすることで、インキ組成物の接着性と、包装材料10の量産性とを両立することができる。
なお、線速度は大きければ大きいほど生産性は向上するが、装置上の制約から、実用上、線速度の上限値は通常400m/分程度である。
フレキソ印刷によりレーザ発色層をより均質に形成するためには、例えば、アニロックスロールを適切に選択することが考えられる。
例えば、アニロックスロールの線数は、好ましくは100〜500線/インチ、より好ましくは100〜350線/インチ、更に好ましくは150〜300線/インチである。このような線数のアニロックスロール22を選択することで、レーザ発色層の厚みを大きくすることができ、結果、比較的高いレーザ発色濃度を得られると期待される。
また、アニロックスロールのセル容量の下限値は、好ましくは5cm/m、より好ましくは10cm/m、さらに好ましくは12cm/mである。この下限値以上のセル容量のアニロックスロール22を用いることで、レーザ発色層を適度に厚くすることができ、結果、比較的高いレーザ発色濃度を得られると期待される。なお、セル容量の上限値は特にないが、インキ組成物の転移性や、アニロックスロールへの目詰まり防止などを考えると、40cm/m以下であることが好ましい。
さらに、アニロックスロールのセルの形状は、ハニカム形状、ダイヤ形状、ヘリカル形状等があり、特に限定はされないが、ハニカム形状が好ましい。
なお、250線/インチ以上の線数のアニロックスロールを用いる場合、十分な量のインキ組成物がアニロックスロールに付着しない場合がある。この場合、フレキソ印刷機が2つ以上連続的に設置された装置を用いて、インキ組成物を2度以上印刷することが好ましい。
・グラビア印刷
包装材料10を得る方法の別の例として、グラビア印刷法により、成分(A)を含むインキ組成物を基材層の少なくとも片面に印刷する方法が挙げられる。
すなわち、公知のグラビア印刷機(版胴、版胴にインキ組成物を付着させるためのインキ溜め(インキパン)、版胴に付着した余分なインキ組成物を除去するためのドクターブレード、版胴に対向して配置された圧胴などを備える)に、前述のインキ組成物をセットし、版胴と圧胴の間に基材層を搬送することで、基材層の少なくとも片面にレーザ発色層を形成することができる。
版胴の回転の線速度(基材層の搬送速度に相当)は、40〜350m/分であることが好ましく、100〜300m/分であることがより好ましく、150〜300m/分であることが更に好ましい。この数値範囲とすることで、インキ組成物の接着性と、包装材料10の量産性とを両立することができる。
なお、原理上、線速度は大きければ大きいほど、生産性は向上するが、装置上の制約から、実用上、線速度の上限値は通常400m/分程度である。
グラビア印刷においては、通常、版胴に凹部が設けられるが、その深さは、好ましくは10〜70μm、より好ましくは20〜60μm、さらに好ましくは30〜60μmである。また、グラビア線数は、好ましくは50〜500線/インチ、より好ましくは80〜350線/インチ、さらに好ましくは100〜250線/インチである。
特に、前述のインキ組成物は、グラビア印刷で一般に用いられるインキ組成物とは、乾燥性や粘度などの物性が異なる傾向にある。よって、その物性にあわせた条件を選択することが好ましい。適切な条件を選択することで、目詰まりの低減や、形成されるレーザ発色層の物理強度の向上が期待できる。
・オフセット印刷
包装材料10を得る方法のさらに別の例として、オフセット印刷法により、成分(A)を含むインキ組成物を基材層の少なくとも片面に印刷する方法が挙げられる。
すなわち、公知のオフセット印刷機(版胴、版胴にインキ組成物を供給するインキ供給装置、版胴の表面に湿し水を供給する水供給装置、版胴に対向して配置され、版胴に付着したインキ組成物が版胴に押圧されて表面に転移されるブランケット胴、および、ブランケット胴に対向して配置された圧胴を備える)に、前述のインキ組成物をセットし、版胴と圧胴の間に基材層を搬送することで、基材層の少なくとも片面にレーザ発色層を形成することができる。
なお、版胴は、一態様として、その表面の一部の領域が親油性、他の領域が親水性となっており、親油性の領域に選択的にインキ組成物が付着するようになっている。親油性/親水性領域を設ける手段としては、公知のPS版(Pre−Sensitized Plate)技術を適用可能である。
ブランケット胴の表面は、典型的にはゴム材料で構成されており、版胴に付着したインキ組成物が転移するようになっている。
ブランケット胴の回転の線速度(基材層の搬送速度に相当)は、40〜350m/分であることが好ましく、100〜300m/分であることがより好ましく、150〜300m/分であることが更に好ましい。この数値範囲とすることで、インキ組成物の接着性と量産性とを両立することができる。また、特に前述のインキ組成物によりレーザ発色層を形成する場合、レーザ発色層の耐擦性を高める効果も期待できる。
なお、原理上、線速度は大きければ大きいほど生産性は向上するが、装置上の制約から、実用上、線速度の上限値は通常400m/分程度である。
・スクリーン印刷
包装材料10を得る方法のさらに別の例として、スクリーン印刷法により、成分(A)を含むインキ組成物を基材層の少なくとも片面に印刷する方法が挙げられる。
すなわち、(1)まず、合成繊維や金属繊維などで織られた「スクリーンメッシュ」の一部を、感光性組成物などを用いてマスクすることで、インキ組成物が通る部分と通らない部分とを設けた版を作り、(2)次に、基材層の上にその版をセットし、インキ組成物を版に流し、スキージを用いてインキ組成物を基材層に押し付ける、という工程により、基材層の少なくとも片面にレーザ発色層を形成することができる。
スクリーン印刷は、前述の他の3種の印刷方法に比べ、量産性は低いものの、印刷できる材料の種類が豊富であることや、厚膜に印刷しやすいなどの利点がある。
・樹脂凸版印刷
樹脂凸版印刷とは、主にラベル印刷に用いられる技術であり、感光性樹脂版にネガフィルムを貼りつけて紫外線で感光し、紫外線が当たらなかった部分を水で洗い流して凸版を形成するものである。近年では、CTP(コンピュータ・トゥ・プレート)システムの発展により、ネガフィルムを用いないで、レーザ光線でブラックレイヤーを焼きとばして描画する方式のCTP樹脂凸版もしばしば用いられる。
・パッド印刷
パッド印刷とは、凹版を使用して、版上のインキをシリコンパッドに一次転写し、被印刷物に二次転写を行う印刷方法である(二次転写を行う点では、広義にはオフセット印刷の一種である)。パッド印刷は、大量・大面積の印刷には向かない。しかし、やわらかいパッドが被印刷物になじむ為、平面状の基材だけでなく、曲面状、凹凸面状の基材にも印刷が可能である。よって、立体的な包装材料10にレーザ発色層を設ける場合に適用されうる。
・補足
インキ組成物が、前述の重合性化合物と光重合開始剤を含む場合には、基材上に印刷されたインキ組成物に紫外線ランプ等を当てて、インキ組成物を硬化させることが好ましい。
<包装体の製造方法の変形例>
図2は、本実施形態の包装体の製造方法の変形例を模式的に示したものである。
図2(A)および図2(B)においては、走査線3Bにおけるビーム2の走査の方向が逆方向である(図中における右から左である)点のみが、図1(A)および図1(B)と異なる。つまり、ビーム2の走査の方法が、図1と若干異なる。
この変形例においても、前述の条件1および条件2を適切な値とすることにより、安定的に濃い発色を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
<実施例I:基材層が紙(段ボール)である場合>
1.包装材料の作成
フレキソ印刷装置およびインキ組成物(以下に示す)を用いて、Dフルートの段ボールシートの表面(片面)にレーザ発色層を形成した。
具体的には、2連のフレキソ印刷装置を用いることで、1枚の段ボールシートの同一箇所に、同一のインキ組成物を連続的に2回印刷して、レーザ発色層が形成された段ボールシートを得た。
ここで、アニロックスロールの回転の線速度は150m/分に設定した。また、アニロックスロールの線数は250線/インチ、セル容積は12cm/m、セル形状はハニカム状だった。なお、アニロックスロールの条件は2連の装置において同一とした。
インキ組成物としては、以下の素材を十分に混合/分散したものを用いた。このインキ組成物のη/ηの値は2以上だった。
・レーザ発色成分:オクタモリブデン酸アンモニウム粒子、粒径(D50A)1.5μm 50質量部
・顔料粒子:二酸化チタン、粒径(D50B)0.5μm、略球形(アスペクト比1)、ルチル型の純度90質量% 5質量部
・樹脂:PMMA(ポリメタクリル酸メチル)系エマルジョン樹脂 10質量部、スチレンアクリル酸樹脂 10質量部
・溶剤:水 20質量部、2−プロパノール(イソプロピルアルコール) 1質量部
・添加剤:高分子型のレオロジー調整剤、消泡剤など 合計で4質量部
2.評価(実施例I−1〜I−6および比較例I−1〜I−4)
上記1.で得られた包装材料のレーザ発色層に対し、COパルスレーザを備えたレーザマーキング装置(キーエンス社製、品番ML−Z9510)を用いて、図1に示したように、隣接する走査線の間隔を一定にしつつ、一方向にビームを複数回走査した。パルスレーザの平均出力P、ビーム直径d、走査の速度v、走査の間隔aなどは、表1に記載のようにした。
これにより、縦10mm×横10mmのベタ塗りパターンを得た。
得られたベタ塗りパターンの濃度(反射濃度)を、市販の反射濃度計(コニカミノルタ社製、品番FD−7)を用いて計測した。得られた値を表1に記載した、なお、反射濃度は、1以上であれば視認性が良好と評価でき、0.9以下では視認性が悪いと評価される。
また、得られたベタ塗りパターンを、拡大鏡を用いて微視的に観察した。この結果も表1に記載した。
Figure 2019051593
表1からわかるとおり、実施例I−1〜I−6においては、条件1と条件2の両方を満たすようにビームを走査することで、反射濃度を1以上とすることができた(すなわち、視認性が良好な画像形成を行うことができた)。また、微視的な観察から、全体的に均一な濃度のベタ塗りパターンが得られた。
すなわち、包装体の製造において、レーザ光を走査して画像を形成する際、安定的に濃い発色を得られることが示された。
一方、条件1または条件2のいずれか一方を満たさない比較例I−1〜I−4では、反射濃度が0.9以下となり、視認性が良好な画像形成を行えなかった。また、微視的な観察の結果、ベタ塗りパターンの内部が必ずしも均一に発色していなかった。
具体的には、比較例I−1は、条件2:a/dが0.55、つまり、隣接する2本の走査線の間隔が狭く、隣接走査線間で十分な積算光量のビームが照射されるため、反射濃度は大きくなるようにも思われる。しかし、実施例に比べて低濃度の発色であった。微視的な観察結果も踏まえると、隣接走査線間にビームが照射「されすぎた」結果、発色がむしろ低下したものと考えられる。
条件2:a/dが1.2である比較例I−2では、隣接する2本の走査線の間隔が大きすぎたことにより、走査線間で十分な積算光量が得られず、十分な反射濃度が得られなかったと考えられる。
条件1:P/(dv)が167である比較例I−3では、微視的な観察結果も踏まえると、走査線1本あたりの積算光量が多すぎたため、却って反射濃度が低くなってしまったものと考えられる。
また、条件1:P/(dv)が6.3である比較例I−4は、積算光量自体が不足した結果、十分な反射濃度が得られなかったものと考えられる。
<実施例II:基材層が樹脂フィルムである場合>
1.包装材料の作成
グラビア印刷装置およびインキ組成物(以下に示す)を用いて、厚さ40μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面(片面)にレーザ発色層を形成した。
グラビア印刷装置の版胴の回転の線速度は250m/分に設定した。また、版胴としては、レーザ露光、現像および腐食の工程により作製されたグラビアロールを用いた。このグラビアロールの線数は150線/インチ、版深(版胴に設けられた凹部の深さ)は40μmであった。
インキ組成物としては、以下の素材を十分に混合/分散したものを用いた。このインキ組成物のη/ηの値は2以上だった。
・レーザ発色成分:オクタモリブデン酸アンモニウム粒子、粒径(D50A)1.5μm 20質量部
・顔料粒子:二酸化チタン、粒径(D50B)0.5μm、略球形(アスペクト比1)、ルチル型の純度90質量% 8質量部
・樹脂:重量平均分子量10000〜30000、ガラス転移温度10℃前後のウレタン樹脂 15質量部、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 5質量部
・溶剤:メチルエチルケトン 40質量部、酢酸エチル 5質量部、2−プロパノール(イソプロピルアルコール) 5質量部
・添加剤:脂肪酸アミド、分散剤(界面活性剤系)、酸化防止剤など 合計で2質量部
2.評価(実施例II−1〜II−6および比較例II−1〜II−4)
上記1.で得られた包装材料のレーザ発色層に対し、COパルスレーザを備えたレーザマーキング装置(キーエンス社製、品番ML−Z9510)を用いて、図1に示したように、隣接する走査線の間隔を一定にしつつ、一方向にビームを複数回走査した。パルスレーザの平均出力P、ビーム直径d、走査の速度v、走査の間隔aなどは、表2に記載のようにした。なお、念のため述べておくと、ビームは、包装材料におけるレーザ発色層の側から照射された。
これにより、縦10mm×横10mmのベタ塗りパターンを得た。
上記ベタ塗りパターンが描画されたフィルムの下に白色の上質紙を敷いたうえで、そのベタ塗りパターンの濃度(反射濃度)を計測した。装置は実施例Iで用いたものと同様である。得られた値を表2に記載した。反射濃度は、1以上であれば視認性が良好と評価でき、0.9以下では視認性が悪いと評価される。
また、得られたベタ塗りパターンを、拡大鏡を用いて微視的に観察した。この結果も表2に記載した。さらに、ベタ塗りパターンが描画されたフィルム表面のシワやピンホールについても観察した。表2において、表面のシワおよびピンホールが「○」と示されているものは、実用上問題となるシワやピンホールが観察されなかったことを表す。一方、「×」と示されているものは、実用上問題となるシワやピンホールが観察されたことを表す。
Figure 2019051593
表2からわかるとおり、実施例II−1〜II−6においては、条件1と条件2の両方を満たすようにビームを走査することで、反射濃度を1以上とすることができた(すなわち、視認性が良好な画像形成を行うことができた)。また、微視的な観察から、全体的に均一な濃度のベタ塗りパターンが得られた。
すなわち、包装体の製造において、レーザ光を走査して画像を形成する際、安定的に濃い発色を得られることが示された。
一方、条件1または条件2のいずれか一方を満たさない比較例II−1〜II−4では、反射濃度が0.9以下となり、視認性が良好な画像形成を行えなかった。また、微視的な観察の結果、ベタ塗りパターンの内部が必ずしも均一に発色していなかった。
具体的には、比較例I−1は、条件2:a/dが0.55、つまり、隣接する2本の走査線の間隔が狭く、隣接走査線間で十分な積算光量のビームが照射されるため、反射濃度は大きくなるようにも思われる。しかし、実施例に比べて低濃度の発色であった。微視的な観察結果も踏まえると、隣接走査線間にビームが照射「されすぎた」結果、発色がむしろ低下したものと考えられる。
条件2:a/dが1.2である比較例I−2では、隣接する2本の走査線の間隔が大きすぎたことにより、走査線間で十分な積算光量が得られず、十分な反射濃度が得られなかったと考えられる。
条件1:P/(dv)が167である比較例I−3では、微視的な観察結果も踏まえると、走査線1本あたりの積算光量が多すぎたため、却って光学濃度が低くなってしまったものと考えられる。
また、条件1:P/(dv)が6.3である比較例I−4は、積算光量自体が不足した結果、十分な光学濃度が得られなかったものと考えられる。
<実施例III:基材層が樹脂フィルムである場合の追加例>
実施例IIの「1.包装材料の作成」において形成されたレーザ発色層の更に上面に、市販のオーバープリントニスを用いてアブレーション防止層を形成した以外は、実施例IIと同様にして包装材料の作成および評価を行った。この場合も、実施例II−1〜II−6および比較例II−1〜II−4と類似の傾向が確認された。
<実施例IV:基材層が紙(段ボール)である場合の追加例>
実施例Iの「1.包装材料の作成」で、インキ組成物中のレーザ発色成分を、オクタモリブデン酸アンモニウム粒子に代えて、山本化成株式会社製のロイコ染料(商品名:ODB−2)17.5質量部と下記化合物(顕色剤)36.5質量部との混合物としたこと以外は、実施例Iと同様にして包装材料の作成および評価を行った。この場合も、実施例I−1〜I−6および比較例I−1〜I−4と類似の傾向が確認された。
Figure 2019051593
1 パルスレーザ
2 ビーム
3A 走査線
3B 走査線
3C 走査線
10 包装材料

Claims (11)

  1. 基材層と、レーザ照射により不可逆的に発色する成分(A)を含むレーザ発色層とを備えた包装材料に、パルスレーザから発振されるビームを走査して、前記レーザ発色層を発色させる工程を含む包装体の製造方法において、
    前記パルスレーザの平均出力をP[W]、前記ビームのビーム直径をd[mm]、前記走査の速度をv[m/s]、前記走査の間隔をa[mm]としたとき、以下の条件1および条件2を満たすように前記ビームを走査する包装体の製造方法。
    条件1:P/(dv)の値が10以上150以下である。
    条件2:a/dの値が0.6以上1.1以下である。
  2. 請求項1に記載の包装体の製造方法であって、
    前記成分(A)が、無機金属オキシアニオン化合物の粒子を含む、包装体の製造方法。
  3. 請求項1に記載の包装体の製造方法であって、
    前記成分(A)が、発色剤と顕色剤を含む、包装体の製造方法。
  4. 請求項3に記載の包装体の製造方法であって、
    前記発色剤が、ロイコ染料を含む、包装体の製造方法。
  5. 請求項3または4に記載の包装体の製造方法であって、
    前記顕色剤が、以下一般式(I)で表される化合物の粒子を含む、包装体の製造方法。
    Figure 2019051593
    一般式(I)中、
    Xは、ケイ素原子またはホウ素原子であり、
    EおよびFは、それぞれ独立に2価の有機基であり、
    およびRは、それぞれ独立に1価の有機基であり、
    Xがケイ素原子の場合、(i)oは1であり、pは0であり、Rは1価の有機基であるか、または、(ii)oは1であり、pは1であり、RとRは互いに連結して環構造を形成し、
    Xがホウ素原子の場合、oは0であり、pは0であり、
    、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基であり、これらのうちの2つが互いに連結して環構造を形成してもよく、
    nは1または2である。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装体の製造方法であって、
    前記基材層が紙、樹脂フィルムまたは金属である、包装体の製造方法。
  7. 請求項6に記載の包装体の製造方法であって、
    前記基材層が樹脂フィルムであり、前記包装材料への前記ビームの走査が前記基材層とは反対側の面から行われる、包装体の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の包装体の製造方法であって、
    前記レーザ発色層は、前記基材層に、フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、樹脂凸版印刷およびパッド印刷から選択される少なくとものいずれかの方法により設けられたものである、包装体の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の包装体の製造方法であって、
    前記包装材料が、さらに、アブレーション防止層を備えている、包装体の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の包装体の製造方法であって、
    前記パルスレーザは、COパルスレーザまたはファイバーレーザーである、包装体の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の包装体の製造方法であって、
    前記パルスレーザの繰り返し周波数が、5kHz以上50kHz以下である、包装体の製造方法。
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