JP2019040800A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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勇輝 田渕
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慎太郎 鈴木
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Abstract

【課題】ワークを効率良くかつ精度良く加熱することのできる誘導加熱装置を低コストに提供する。【解決手段】回転可能なワークWを搬送する搬送装置10と、搬送中のワークWを誘導加熱する加熱用コイル3とを備え、搬送装置10が、相互に離間して平行に配置され、相手側と協働して直線状のワーク搬送路Pを形成するセラミックス製の第1及び第2軸部材11,12と、両軸部材11,12の少なくとも一方をその軸線回りに回転駆動させる回転機構6とを有する誘導加熱装置2である。第2軸部材12が螺旋状凸部を有するねじ軸で構成され、螺旋状凸部によって第2軸部材12に画成される螺旋溝内にワークWが配置される。両軸部材11,12のそれぞれが、軸方向に連ねて設けられた分割軸結合体で構成されると共に、軸方向の所定箇所に設けた支持ユニット30により支持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱装置に関し、特に、ワークを搬送しながら誘導加熱する誘導加熱装置に関する。
例えば、転がり軸受を構成する転動体のように、高い機械的強度や硬度を要求されるワークの製造過程においては、ワークに必要とされる機械的強度等を付与するための熱処理が実施される。この熱処理は、熱処理対象のワークを狙い温度に加熱する加熱工程や、加熱されたワークを冷却する冷却工程などを含む。加熱工程は、メッシュベルト型連続炉などの雰囲気加熱炉、あるいは、誘導加熱装置を用いて実施することができる(例えば、特許文献1)。特に、誘導加熱であれば、ワークのみを直接加熱することができるために高いエネルギー効率を達成できることに加え、コンパクトな熱処理設備を実現できる、という利点がある。
特許文献1の誘導加熱装置は、ワークを案内移動させる案内管と、案内管内を移動するワークを誘導加熱する加熱コイルと、案内管の入口側に配置され、案内管内にワークを順次押し込む押し込み手段とを備える。この誘導加熱装置では、後続のワークが案内管内に押し込まれるのに伴って案内管内のワークに送り力が付与される。
特開2005−331005号公報 特開2009−84664号公報
特許文献1の誘導加熱装置では、ワークが一定姿勢で案内管内を移動しながら誘導加熱されるため、ワークのうち、案内管との接触領域と、それ以外の領域との間で加熱温度に差が生じ易い。このため、加熱完了後のワークに温度ムラが発生し易く、その結果、ワークに所望の機械的強度を付与することができない可能性がある。係る問題は、例えば特許文献2に記載されているように、ワークの姿勢を変化させ得るような振動を案内管に与えることによって可及的に解消し得るとも考えられる。しかしながら、案内管に振動を与えたとしても、ワークの姿勢を適切に変化させながらワークを誘導加熱できるとは限らない。
そこで、本発明者らは、鋭意検討を重ね、ワーク(詳細には、転がり軸受の転動体のように回転(自転)可能なワーク。以下同様。)を搬送しながら誘導加熱する誘導加熱装置であって、上記の問題を可及的に解消し得る誘導加熱装置を着想した。具体的には、相互に離間して平行に配置され、相手側と協働して直線状のワーク搬送路を形成する非磁性材料製の第1軸部材及び第2軸部材と、両軸部材の径方向外側に配置された加熱用コイルとを備え、両軸部材の少なくとも一方が、外周に沿って螺旋状凸部が設けられたねじ軸で構成されると共に軸線回りに回転駆動され、かつ、螺旋状凸部によってねじ軸の外周に画成される螺旋溝内にワークを配置可能とした誘導加熱装置である(この誘導加熱装置の詳細構造は、後述する本発明の実施形態で説明する)。係る構成を有する誘導加熱装置であれば、螺旋溝内にワークを配置した状態でねじ軸を回転駆動すると、ワークに対し、ワークをワーク搬送路に沿って搬送するための送り力と、ワークを回転させるための回転力とを同時に付与することができる。従って、ワークを搬送・回転させながら誘導加熱することが可能となり、ワークを効率良く、かつ精度良く加熱することが可能となる。
上記の誘導加熱装置においては、複数のワークを効率良くかつ精度良く加熱するために、ワークよりも大幅に長寸の加熱用コイルが使用される場合がある。具体例を挙げると、例えば全長寸法が10mm程度のワークを加熱するために、全長寸法が2000mmを超える加熱用コイルが使用される場合がある。この場合には、少なくとも加熱用コイルと同程度の全長寸法を有する長寸の軸部材を使用する必要があり、以下に示すような種々の問題が生じ得る。
まず、両軸部材は、ワークが搬送される直線状のワーク搬送路を形成することから、各種非磁性材料の中でも特に高い耐熱性と剛性を併せ持つセラミックスで作製される。しかしながら、セラミックスは一般に難加工材料であるため、長寸の軸部材を一部品で作製しようとすると、軸部材の作製に多大な手間とコストが必要になる。また、セラミックスが高剛性を有する材料であるといえども、長寸の軸部材を使用する場合には、軸部材がその自重等によって撓み易くなる。軸部材に撓みが生じると、ワークを適切に搬送する(ワークに送り力及び回転力を適切に付与する)ことができず、その結果、ワークを精度良く加熱できなくなる。
以上の実情に鑑み、本発明の目的は、ワーク(回転可能なワーク)を効率良くかつ精度良く加熱することのできる誘導加熱装置を低コストに提供することにある。
上記の目的を達成するために創案された本発明は、回転可能なワークを搬送する搬送装置と、搬送装置によって搬送されているワークを誘導加熱する加熱用コイルとを備えた誘導加熱装置であって、搬送装置が、相互に離間して平行に配置され、相手側と協働して直線状のワーク搬送路を形成するセラミックス製の第1軸部材及び第2軸部材と、両軸部材の少なくとも一方をその軸線回りに回転駆動させる回転機構とを有し、少なくとも上記一方の軸部材が、外周に沿って螺旋状凸部が設けられたねじ軸からなり、かつ、螺旋状凸部によってねじ軸の外周に画成される螺旋溝内にワークを配置可能に構成されており、両軸部材のそれぞれが、その軸方向に連ねて設けられた分割軸の結合体で構成されると共に、その軸方向の所定箇所に設けた支持ユニットにより支持されていることを特徴とする。
なお、本発明でいう回転可能なワークとしては、例えば、転がり軸受の転動体を挙げることができる。ここでいう転がり軸受とは、玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、針状ころ軸受などを含む概念である。従って、転動体とは、玉(ボール)、円筒ころ、円すいころおよび針状ころなどを含む概念である。
上記のように、セラミックス製の第1軸部材及び第2軸部材のそれぞれを、複数の分割軸の結合体で構成すれば、分割軸同士の結合作業は追加的に必要になるものの、各分割軸は、その軸方向寸法が第1(第2)軸部材を一部品で作製する場合よりも短くなる分、その作製コストは第1(第2)軸部材を一部品で作製する場合よりも大幅に少なくて済む。そして、この作製コストの低減分は、分割軸同士の結合作業が追加されることにより生じるコスト増大分を上回る。このため、長寸の第1及び第2軸部材を低コストに作製することが可能となる。また、両軸部材を支持する支持ユニットを設けておけば、特に、長寸の軸部材が使用される場合であっても、軸部材が撓み難くなる。これにより、ワークを精度良く支持・搬送することが可能となり、ワークを精度良く加熱することができる。以上に示す作用効果が相俟って、本発明によれば、ワークを効率良くかつ精度良く加熱することのできる誘導加熱装置を低コストに提供することができる。
隣り合う2つの分割軸の結合部を上記支持ユニットで支持すれば、両軸部材の撓み防止を図る上で特に有利である。
隣り合う2つの分割軸は、両分割軸の軸線に沿って延びた穴部に嵌合される第1結合部材と、両分割軸の外周に嵌合される第2結合部材とを用いて結合することができる。このような構成によれば、分割軸相互間の芯出しを容易に行いつつ、分割軸同士を強固に結合することができる。
支持ユニットは、第1軸部材を支持する第1軸受と、第2軸部材を支持する第2軸受とを備えるものとすることができる。この場合、第1軸受及び第2軸受のそれぞれを、第1軸部材及び第2軸部材の周方向に離間した複数箇所に配置すれば、両軸部材を精度良く支持することができるので、ワークの支持・搬送精度を高める上で有利となる。
以上に示す本発明は、特に、全長寸法(軸方向寸法)が700mm以上の第1軸部材及び第2軸部材を使用する場合に好ましく適用することができる。
以上から、本発明によれば、熱処理対象のワークを効率良くかつ精度良く加熱することのできる誘導加熱装置を低コストに提供することができる。
(a)図は、本発明の一実施形態に係る誘導加熱装置を備えた熱処理設備の全体構造を示す模式図、(b)図は、支持ユニットの配置態様を説明するための模式図である。 本発明の実施形態に係る誘導加熱装置の部分正面図である。 誘導加熱装置の左側面図である。 誘導加熱装置の部分拡大平面図である。 (a)図は、搬送装置の部分拡大平面図、(b)図は、(a)図のA−A線矢視概略断面図である。 搬送装置を構成する第1軸部材の部分拡大図である。 搬送装置を構成する第2軸部材の部分拡大図である。 (a)図は、支持ユニットを図2中の矢印B方向から見た図、(b)図は、(a)図を同図中に示す矢印C方向から見た図である。 (a)図は、搬送装置の部分拡大平面図であって、搬送されるワークの姿勢を異ならせた場合を示す図、(b)図は、(a)図のA−A線矢視概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る搬送装置の要部横断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る誘導加熱装置2を備えた熱処理設備1の全体構造を示す模式図である。同図に示す熱処理設備1は、ワークWに焼入硬化処理を施すために使用されるものであって、ワークWを直線状のワーク搬送路Pに沿って搬送しながら狙い温度に誘導加熱し、その後、ワークWを冷却するように構成されている。なお、以下では、転がり軸受の一種である円すいころ軸受の転動体(円すいころ)に焼入硬化処理を施す場合を代表例にとり、本発明の実施形態を説明する。要するに、本実施形態のワークWは、図4及び図5(a)(b)等に示すような円すいころ(の基材)であり、その全長寸法(軸方向寸法)Yは10mm程度である。
図1(a)に示すように、熱処理設備1は、ワークWを直線状のワーク搬送路Pに沿って搬送しながら狙い温度に誘導加熱する誘導加熱装置2と、誘導加熱装置2から排出されたワークWを冷却する冷却装置としての冷却部20とを備える。冷却部20は、例えば、焼入油等の冷却液が貯留された冷却液漕で構成される。
図1(a)及び図2に示すように、誘導加熱装置2は、直線状のワーク搬送路Pに沿ってワークWを搬送する搬送装置10と、搬送装置10によって搬送されているワークWを誘導加熱する加熱用コイル3と、加熱用コイル3に高周波電流を供給する高周波電源4と、高周波電源4の出力等を制御する制御装置5と、加熱用コイル3等を支持した枠体9とを備える。加熱用コイル3は、導電性金属からなる管状体(例えば、銅管)を螺旋状に巻き回すことで形成された、いわゆる多巻きコイルである。なお、図2は、誘導加熱装置2の一部(ワークWの投入側の一部)を抜き出して示す部分正面図であり、同図では加熱用コイル3を一つだけ詳細に示しているが、本実施形態の誘導加熱装置2は、図1(a)(b)に示すように、ワーク搬送路P(ワークWの搬送方向)に沿って連ねて設けられた複数(4つ)の加熱用コイル3を備える。
図1(b)及び図2に示すように、枠体9は、相互に離間して立設された複数(6つ)の基枠9Aを備え、各加熱用コイル3は、その両端位置に立設された基枠9Aに対し、基枠9A同士を連結する横桟9B及び横桟9Bに取り付け固定されたボルト部材を介して固定的に支持されている。加熱用コイル3の全長寸法L[図1(a)参照)]や配置個数は、ワークWの狙いの加熱温度、大きさ、搬送速度等に応じて決定付けられるが、各加熱用コイル3の全長寸法Lは例えば700mm程度とされる。従って、ワークWの搬送方向に沿って4つの加熱用コイル3が連ねて設けられた本実施形態の誘導加熱装置2は、全長寸法が3000mmを超える。
図2及び図4に示すように、搬送装置10は、相互に離間して平行に延び、加熱用コイル3の内周に配置された第1軸部材11及び第2軸部材12と、両軸部材11,12の少なくとも一方(本実施形態では双方。詳細は後述する。)をその軸線回りに回転駆動させる回転機構6とを備える。両軸部材11,12は、図5(b)に示すように、その中心を同一平面上(同一高さ)に位置させた状態で枠体9に対して回転自在に支持されている。両軸部材11,12の軸方向寸法(全長寸法)は、少なくとも加熱用コイル3の全長寸法と同程度とされ、本実施形態の両軸部材11,12は、図1(a)に示すように、加熱用コイル3よりも長寸である。
図4及び図5(a)に示すように、第1軸部材11は、外径面11aが径一定の円筒面に形成された円柱軸からなり、第2軸部材12は、外周に沿って螺旋状凸部13が設けられたねじ軸からなる。第1軸部材11及び第2軸部材12は、何れも、全体が非磁性材料の一種であるセラミックスで形成される。セラミックスとしては、例えば、アルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア、炭化ケイ素等を使用することができる。
図4及び図5(a)(b)に示すように、螺旋状凸部13によって第2軸部材12の外周に画成される螺旋溝14の溝底面15は、これに対向する第1軸部材11の外径面11aと協働してワーク支持部16を形成し、本実施形態では、このワーク支持部16でワークWの外周面が接触支持される。螺旋状凸部13のピッチ及び幅寸法は、螺旋溝14の溝幅X1とワークWの軸方向寸法Yとの間に、Y<X1の関係式が成立するように設定されている。以上から、搬送装置10には、第1軸部材11と第2軸部材12の協働により、それぞれがワークWを接触支持可能なワーク支持部16がワークWの搬送方向に離間した複数箇所に形成される。
図2〜図4に示すように、回転機構6は、サーボモータ等の電動モータ7と、電動モータ7の回転動力を両軸部材11,12に伝達する動力伝達機構8とを備える。動力伝達機構8は、図3及び図4に示すように、小ギヤ8aを有し、連結ピン17を介して第1軸部材11の軸方向一方側の端部に連結されたギヤ軸18Aと、小ギヤ8bを有し、連結ピン17を介して第2軸部材12の軸方向一方側の端部に連結されたギヤ軸18Bと、枠体9に回転自在に支持され、両小ギヤ8a,8bに噛合した大ギヤ8cと、電動モータ7の出力軸に連結された駆動プーリ8dと、大ギヤ8cに連結された従動プーリ8eと、両プーリ8d,8eの外周面に架け渡された無端状のベルト部材(チェーンでも良い)8fとを備える。小ギヤ8a,8bの歯面のピッチは同一であり、また、大ギヤ8cのうち、小ギヤ8aに噛合する歯面のピッチと小ギヤ8bに噛合する歯面のピッチは同一である。以上の構成を有する動力伝達機構8により、電動モータ7が駆動されると、両軸部材11,12は同一方向に同一速度で回転駆動される。電動モータ7は、図示外の電源および図1に示す制御装置5と電気的に接続されており、制御装置5から出力される信号に基づいて所定の速度で回転駆動される。
以上の構成を有する熱処理設備1を用いた場合、ワークWに対する焼入硬化処理は以下の態様で実施される。
まず、電動モータ7を駆動することにより、両軸部材11,12をこれらの軸線回りに同一方向に回転駆動させ(図4中の白抜き矢印参照)、併せて、加熱用コイル3に通電する。そして、図4中に示すワーク投入位置から搬送装置10に対してワークWを投入し、ワークWの外周面をワーク支持部16で接触支持する。ワーク支持部16は、ねじ軸からなる第2軸部材12に画成された螺旋溝14の溝底面15で形成されることから、電動モータ7が駆動されて両軸部材11,12がその軸線回りに回転駆動している間、ワーク支持部16で接触支持されたワークWには、これをワーク搬送路Pに沿って搬送するための送り力が連続的に付与される。これにより、ワークWは、ワーク搬送路Pに沿って搬送されながら、通電状態の加熱用コイル3の対向領域を通過することによって狙い温度に誘導加熱される。加熱用コイル3から排出されたワークWは、冷却部20に貯留された冷却液中に投下され、所定の温度域に冷却されて焼入硬化する。
上記態様でワークWを搬送する際、ワークWを接触支持した両軸部材11,12が同一方向に回転駆動されることから、ワークWには、図5(a)(b)中に黒塗り矢印で示すように、ワークWをその軸線回りに回転させる回転力が連続的に付与される。
以上より、搬送装置10の駆動中、ワーク支持部16で接触支持されたワークWには、ワーク搬送路Pに沿う方向の送り力に加え、ワークWをその軸線回りに回転させるための回転力が連続的に付与される。このため、ワーク搬送路Pに沿って搬送されるワークWは、その軸線回りに回転しながら誘導加熱されることになる。これにより、ワークWの各部を均一に誘導加熱することができ、加熱完了後のワークWに温度ムラが発生するのを効果的に防止することができる。従って、加熱完了後のワークWを冷却すると、周方向及び断面方向の各部で機械的強度に差がない高品質のワークWを得ることができる。
特に、本実施形態の回転機構6は、両軸部材11,12を同一方向に同一速度で回転駆動させるように構成されていることから、ワーク支持部16で接触支持されたワークWを滑らかに連続回転させることができる。また、両軸部材11,12が非磁性材料であるセラミックスで形成されることから、ワークWと両軸部材11,12の接触部分で伝熱冷却が生じるのを可及的に防止することができる。従って、加熱完了後のワークWに温度ムラが生じるのを一層効果的に防止することができる。
本実施形態では、図4中に示すワーク投入位置から、搬送装置10に対して所定の間隔を空けてワークWを一個ずつ投入することにより、複数のワークWを相互に離間した状態で搬送しながら、複数のワークWを同時に誘導加熱するようにしている。この場合、搬送中のワークWが相互に接触してワークW同士が溶着する、各ワークWが隣接するワークWの熱影響を受ける、などといった問題発生を可及的に防止することができるので、ワークWを一層精度良く加熱することができる。なお、例えば、螺旋溝14の溝幅X1とワークWの軸方向寸法Yとの間に、X1<2Yの関係式が成立するようにしておけば、各ワーク支持部16では単一のワークWのみが接触支持されることになる。この場合、複数のワークWを確実に相互に離間した状態で搬送・加熱することができるので、各ワークWが隣接するワークWの熱影響を受ける可能性を一層効果的に低減することができる。
また、以上で説明した搬送装置10であれば、特許文献1のように後続のワークによる押し込みがなくても、ワークWを搬送することができる。そのため、誘導加熱装置2は、加熱対象のワークWが一個又は数個程度の小ロットである場合にも好ましく適用することができる汎用性に優れたものであり、しかも各ワークWを精度良く加熱することができる。
以上で説明した誘導加熱装置2においては、搬送装置10を構成する第1軸部材11及び第2軸部材12の形状精度や枠体9に対する回転精度が、ワークWの搬送精度、ひいてはワークWの加熱精度に大きく影響する。特に、本実施形態の誘導加熱装置2は、前述したように、全長寸法が長大であることから、全体が難加工材料であるセラミックスで形成される第1軸部材11及び第2軸部材12のそれぞれを単一部品で構成することは、両軸部材11,12に必要とされる形状精度や両軸部材11,12の作製コスト等を考慮すると現実的ではない。また、セラミックスは高い剛性を有する材料ではあるものの、軸部材11,12の両端を支持するだけでは、両軸部材11,12に撓みが生じてワークWの搬送精度に悪影響が及ぶ。
そこで、本実施形態の誘導加熱装置2は、搬送装置10を構成する第1軸部材11及び第2軸部材12のそれぞれを、その軸方向に連ねて設けられた複数の分割軸の結合体(本実施形態では4つの分割軸の結合体)で構成すると共に、搬送装置10に、両軸部材11,12を支持(回転自在に支持)するための支持ユニット30をワークWの搬送方向に離間した複数箇所に設けている。以下、このような特徴的構成について詳細に説明する。
まず、図6に示す第1軸部材11の部分拡大図に基づき、第1軸部材11の特徴的構成を説明する。同図に示すように、第1軸部材11を構成する分割軸21は、外径面が径一定の円筒面に形成された円柱軸からなり、その軸方向寸法は例えば700mm程度とされる。隣り合う2つの分割軸21,21は、両分割軸21,21(第1軸部材11)の軸線に沿って延びる穴部21aに嵌合された第1結合部材としての連結ピン23と、両分割軸21,21の外周に嵌合された筒状の第2結合部材24とを用いて結合一体化されている。
分割軸21のうち、隣接する分割軸21と結合される端部には、上記の穴部21aと、筒状の第2結合部材24が嵌合される小径部21bとが設けられており、小径部21bは、分割軸21の外周部を所定厚み肉取りすることで形成されている。第2結合部材24の外径面は、第2結合部材24を分割軸21の小径部21bに嵌合した際、第1軸部材11の外径面11aと同一面上に位置する。以上のような連結構造を採用することにより、分割軸21相互間での芯出しが適切になされると共に分割軸21同士が強固に結合され、しかも外周面11aにワークWの円滑搬送を阻害するような段差が存在しない高精度の第1軸部材11を容易に得ることができる。
隣り合う2つの分割軸21,21の間で回転トルクを適切に伝達可能とするため(隣り合う2つの分割軸21,21が相対回転するのを防止するため)、両分割軸21,21は第1軸部材11の回転方向で互いに係合している。本実施形態では、隣り合う2つの分割軸21,21のうち、一方の分割軸21の端部に設けた半円筒状の凸部21c(及び凹部21d)と、他方の分割軸21の端部に設けた半円筒状の凹部21d(及び凸部21c)とを互いに嵌合することにより、両分割軸21,21が第1軸部材11の回転方向で互いに係合している。また、分割軸21と第2結合部材24とが相対回転するのを防止するため、分割軸21と第2連結部材24とは第1軸部材11の回転方向で互いに係合している。本実施形態では、分割軸21の端部に設けた半円筒状の凸部(及び凹部)と、第2連結部材24の端部に設けた半円筒状の凹部(及び凸部)とを互いに嵌合することにより、分割軸21と第2連結部材24とが第1軸部材11の回転方向で互いに係合している。
次に、図7に示す第2軸部材12の部分拡大図に基づき、第2軸部材12の特徴的構成を説明する。同図に示すように、第2軸部材12を構成する分割軸22は、外周に螺旋状凸部13が設けられた中実のねじ軸からなり、その軸方向寸法は例えば700mm程度とされる。隣り合う2つの分割軸22,22は、両分割軸22,22の軸線に沿って延びる穴部22aに嵌合された第1結合部材としての連結ピン23と、両分割軸22,22の外周に嵌合された筒状の第2結合部材25とを用いて結合一体化されている。
分割軸22のうち、隣接する分割軸22と結合される端部には、上記の穴部22aと、筒状の第2結合部材25が嵌合される小径部22bとが設けられており、小径部22bは、螺旋状凸部13を含め、分割軸22の外周部を所定厚み肉取りすることで形成されている。一方、第2結合部材25は、分割軸22の小径部22bに嵌合される筒部25aと、螺旋状凸部13を構成する凸状のねじ部25bとを一体に有し、筒部25aの外径面は、第2結合部材25を分割軸22の小径部22bに嵌合した際、第2軸部材12に画成される螺旋溝14の溝底面15と同一面上に位置する。以上のような構造を採用することにより、分割軸22相互間での芯出しが適切になされると共に分割軸22同士が強固に結合され、しかも螺旋溝14の溝底面15にワークWの円滑搬送を阻害するような段差が存在しない高精度の第2軸部材12を容易に得ることができる。
隣り合う2つの分割軸22,22が相対回転するのを防止するため、両分割軸22,22は第2軸部材12の回転方向で互いに係合している。本実施形態では、隣り合う2つの分割軸22,22のうち、一方の分割軸22の端部に設けた半円筒状の凸部22c(及び凹部22d)と、他方の分割軸22の端部に設けた半円筒状の凹部22d(及び凸部22c)とを互いに嵌合することにより、両分割軸22,22が第2軸部材12の回転方向で互いに係合している。また、分割軸22と第2結合部材25が相対回転するのを防止するため、分割軸22と第2結合部材25とは第2軸部材12の回転方向で互いに係合している。本実施形態では、分割軸22の端部に設けた半円筒状の凸部(及び凹部)と、第2結合部材25の端部に設けた半円筒状の凹部(及び凸部)とを互いに嵌合することにより、分割軸22と第2結合部材25とが第2軸部材12の回転方向で互いに係合している。
上記の支持ユニット30は、少なくとも、第1軸部材11を構成する分割軸21同士の結合部、および第2軸部材12を構成する分割軸22同士の結合部を支持するように設けられている。逆に言えば、第1軸部材11を構成する分割軸21は、支持ユニット30の軸方向範囲内で隣接する分割軸21と結合され、第2軸部材12を構成する分割軸22は、支持ユニット30の軸方向範囲内で隣接する分割軸22と結合される。本実施形態では、図1(b)に模式的に示すように、枠体9を構成する一部の基枠9Aに支持ユニット30が取り付け固定されている。
図8(a)は、支持ユニット30を図2中の矢印B方向から見た図であり、図8(b)は、図8(a)を同図中に示す矢印C方向から見た図である。なお、図8(b)においては、図8(a)中に示す第1軸受31と第2軸受32のうち、最上部に位置する軸受31,32の図示を省略している。図8(a)(b)に示すように、支持ユニット30は、第1軸部材11の外径面11aを支持する第1軸受31と、第2軸部材12の外径面(螺旋状凸部13の外径面)を支持する第2軸受32と、両軸受31,32を回転自在に支持したケーシング33とを備える。
ケーシング33は、ワークWの搬送方向に離間して配置された一対の板状部材33a,33aと、両板状部材33a,33aを連結するボルト33b及びナット33cとを有し、各板状部材33aには、その表裏両面に開口した貫通穴33a1が設けられている。この貫通穴33a1は、両軸部材11,12を挿通させるための穴として、また、ワークWを通過させるための穴として活用される。板状部材33a、ボルト33b及びナット33cは、何れも、非磁性材料で形成される。非磁性材料としては、両軸部材11,12と同様のセラミックス、あるいは耐熱性に優れた樹脂材料(例えばPEEK)を使用することができ、ここでは樹脂材料を使用している。
第1軸受31は、第1軸部材11の周方向に離間した複数箇所(本実施形態では3箇所)に配置され、また、第2軸受32は、第2軸部材12の周方向に離間した複数箇所(本実施形態では3箇所)に配置されている。従って、第1軸部材11の外径面11a及び第2軸部材12の外径面は、それぞれ、その周方向に離間した3箇所が支持ユニット30によって支持(接触支持)される。第1軸受31及び第2軸受32は、何れも、セラミックスや樹脂材料等の非磁性材料で形成され、ここではセラミックスで形成される。
なお、ねじ軸からなる第2軸部材12の外径面(螺旋状凸部13の外径面)を適切に支持するため、第2軸受32のうち、第2軸部材12の外径面を実質的に支持する軸受面の軸方向寸法Zは、螺旋状凸部13のピッチ寸法X2[図5(a)参照]よりも大きく設定される(Z>X2)。また、本実施形態では、図8(b)に示すように、いわゆる中逃げ形状の第1軸受31を採用しているが、これは、隣接する第2軸受32(の軸受面)との干渉を避けるための措置である。すなわち、本実施形態では、両軸部材11,12の支持精度を考慮すると、3つの第1軸受31のうち、図8(a)中、最も下側に配置された第1軸受31を、これが第2軸部材12を下方側から支持する第2軸受32[図8(a)中、最も下側に配置された第2軸受32]に接触する程度に近接配置する必要があったため、中逃げ形状の第1軸受31を採用している。従って、両軸部材11,12の形状等によっては、他の形状の軸受31,32が採用される場合も当然に有り得る。要するに、第1軸受31及び第2軸受32の形状、配置箇所および配置個数等は、第1軸部材11及び第2軸部材12の形状、質量および回転速度などに応じて適宜設定される。
以上で説明したように、本実施形態に係る誘導加熱装置2には、ワークWの支持・搬送用治具として使用される第1軸部材11及び第2軸部材12を支持するための支持ユニット30が設けられる。このような支持ユニット30を設けておけば、本実施形態のように、軸方向寸法が長大な第1軸部材11及び第2軸部材12が使用される場合であっても、両軸部材11,12が撓み難くなる。これにより、ワークWを精度良く支持・搬送することが可能となり、複数のワークWを効率良くかつ精度良く加熱することができる。
また、第1軸部材11及び第2軸部材12は、それぞれ、その軸方向に連ねて設けられた分割軸21,22の結合体で構成される。この場合、分割軸同士の結合作業は追加的に必要となるものの、各分割軸21(22)は、その軸方向寸法が第1軸部材11(第2軸部材12)を一部品で作製する場合よりも短くなる分、その作製コストは、第1軸部材11(第2軸部材12)を一部品で作製する場合よりも大幅に少なくてすむ。そして、この作製コストの低減分は、分割軸21(22)同士の結合作業が追加されることにより生じるコスト増大分を大幅に上回る。
特に、本実施形態では、隣り合う2つの分割軸21(22)を、両分割軸の軸線に沿って延びた穴部21a(22a)に嵌合される第1結合部材としての連結ピン23と、両分割軸の外周に嵌合される第2結合部材24(25)とを用いて連結したので、分割軸21(22)相互間の芯出しを行いつつ、分割軸21(22)同士を強固にかつ精度良く結合することができる。従って、軸方向寸法が長大でありながら、各部の精度に優れ、ワークWを適切に支持・搬送可能な第1及び第2軸部材11,12を低コストに作製することが可能となる。
以上で述べた作用効果が相俟って、本発明によれば、ワークWを効率良くかつ精度良く加熱することのできる誘導加熱装置2を低コストに提供することが可能となる。
以上で説明した実施形態では、図5(a)(b)に示すようにワーク支持部16でワークWの外周面を接触支持し、ワークWをその軸方向に沿って搬送するようにしたが、ワーク支持部16によるワークWの支持態様はこれに限られない。
すなわち、ワークWは、例えば図9(a)(b)に示すように、その一端面を第2軸部材12の螺旋溝14の溝底面15で接触支持すると共に、その外周面を円柱軸からなる第1軸部材11の外径面11aで接触支持するようにしても構わない。この場合、ワークWは、その軸線をワーク搬送路Pの延びる方向に対して交差(直交)させた状態でワーク搬送路Pに沿って搬送されることになる。
図5(a)(b)に示したように、ワーク支持部16でワークWの外周面を接触支持した場合、ワークWは、その外周面が第1軸部材11の外径面11aおよび第2軸部材12の溝底面15に対してすべり接触しながら搬送される。これに対し、図9(a)(b)に示す態様でワークWを支持した場合には、ワークWは、その外周面が第1軸部材11の外径面11a及び第2軸部材12の螺旋状凸部13に対して主に転がり接触しながら搬送される。このため、図9(a)(b)に示す態様でワークWを支持・搬送した場合には、ワークWの外周面と両軸部材11,12との接触範囲(接触面積)を、図5(a)(b)に示す態様でワークWを支持・搬送する場合よりも減じることができる。従って、加熱完了後のワークWの外周面に温度ムラが発生するのを防止する上で、また、ワークWの外周面にキズ等の微小欠陥が生じるのを防止する上で有利となる。特に、ワークWが、本実施形態のように円すいころ(の基材)、あるいは円筒ころ(の基材)である場合などには、図9(a)(b)に示す態様でワークWを支持・搬送するのが好ましい。円すいころや円筒ころの外周面は、転がり軸受を構成する内輪および外輪の軌道面に沿って転動する面であり、高い形状精度や機械的強度を要求される面であるからである。
以上、本発明の一実施形態に係る誘導加熱装置2について説明を行ったが、誘導加熱装置2には、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜の変更を施すことが可能である。
例えば、以上で説明した実施形態のように、両軸部材11,12を回転駆動させる場合、両軸部材11,12の軸線回りの回転速度は、必ずしも同一とする必要はなく、互いに異ならせても構わない。両軸部材11,12の回転速度を互いに異ならせるには、例えば、第1軸部材11に連結される小ギヤ8aおよびこれに噛合う大ギヤ8cの歯面のピッチと、第2軸部材12に連結される小ギヤ8bおよびこれに噛合う大ギヤ7cの歯面のピッチとを互いに異ならせれば良い。また、両軸部材11,12を回転駆動させる場合でも、上述した回転機構6とは異なる構成の回転機構6を採用しても構わない。例えば、電動モータを2つ設け、一方の電動モータの出力軸に第1軸部材11を連結すると共に、他方の電動モータの出力軸に第2軸部材12を連結することも可能である。
また、以上で説明した実施形態では、第1軸部材11及び第2軸部材12を同一方向に同一速度で回転駆動(同期回転)させることにより、ワーク支持部16で支持したワークWにその軸線回りの回転力を付与するようにしたが、このような回転力は、ねじ軸からなる軸部材(以上で説明した実施形態では第2軸部材12)のみを回転駆動させることによってもワークWに付与することができる。従って、回転機構6は、ねじ軸からなる軸部材のみを回転駆動させるものであっても構わない。この場合、回転機構6には、両軸部材11,12を同期回転させるための複雑な機構(動力伝達機構8)を設けずとも足りるので、搬送装置10の簡素化・低コスト化を図ることができる。
また、以上で説明した実施形態では、第1及び第2軸部材11,12のうち、一方の軸部材(第2軸部材12)のみをねじ軸で構成したが、他方の軸部材(第1軸部材11)もねじ軸で構成することが可能である。
また、支持ユニット30は、第1軸部材11及び第2軸部材12のうち、分割軸21(22)同士の連結部のみならず、連結部以外の部位を支持するように設けることも可能である。
さらに、以上で説明した実施形態では、第1軸部材11及び第2軸部材12を両者の中心が同一平面上(同一高さ)に位置するように配置したが、両軸部材の配置高さは、例えば図10に示すように、相互に異ならせても構わない。図10では、相対的に下方側に配置した断面略L字状の第1軸部材11’のみでワークWを接触支持し、相対的に上方側に配置したねじ軸からなる第2軸部材12をその軸線回りに回転駆動させることにより、第1軸部材11’で支持され、第2軸部材12の螺旋溝14内に配置されたワークWに送り力および回転力を付与するようにしている。この場合、第1軸部材11’とワークWの接触面積を極力減じる観点から、第1軸部材11’のワーク支持面を図示例のような凹凸形状とし、ワークWを点接触支持するようにするのが好ましい。
また、以上では、誘導加熱装置2による加熱対象のワークWとして、円すいころ軸受を構成する円すいころを例示したが、誘導加熱装置2は、他の回転可能なワークW、例えば、玉軸受を構成する玉(ボール)、円筒ころ軸受を構成する円筒ころ、あるいは針状ころ軸受を構成する針状ころ等、その他の転がり軸受の転動体を誘導加熱する場合にも好ましく用いることができる。また、本発明の実施形態に係る誘導加熱装置2は、上述した各種転動体等の中実のワークWのみならず、中空のワークWを誘導加熱する場合にも好ましく用いることができる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得る。すなわち、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 熱処理設備
2 誘導加熱装置
3 加熱用コイル
6 回転機構
10 搬送装置
11 第1軸部材
12 第2軸部材
13 螺旋状凸部
14 螺旋溝
15 溝底面
16 ワーク支持部
21 分割軸
21a 穴部
22 分割軸
22a 孔部
23 連結ピン(第1結合部材)
24 第2結合部材
25 第2結合部材
30 支持ユニット
31 第1軸受
32 第2軸受
P ワーク搬送路
W ワーク

Claims (5)

  1. 回転可能なワークを搬送する搬送装置と、該搬送装置によって搬送されている前記ワークを誘導加熱する加熱用コイルとを備えた誘導加熱装置であって、
    前記搬送装置が、相互に離間して平行に配置され、相手側と協働して直線状のワーク搬送路を形成するセラミックス製の第1軸部材及び第2軸部材と、両軸部材の少なくとも一方をその軸線回りに回転駆動させる回転機構とを有し、
    両軸部材のうち、少なくとも前記一方の軸部材が、その外周に沿って螺旋状凸部が設けられたねじ軸で構成され、かつ、前記螺旋状凸部によって前記ねじ軸の外周に画成される螺旋溝内に前記ワークが配置可能に構成されており、
    両軸部材のそれぞれが、その軸方向に連ねて設けられた分割軸の結合体で構成されると共に、その軸方向の所定箇所に設けた支持ユニットにより支持されていることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 隣り合う2つの前記分割軸の結合部が前記支持ユニットで支持されている請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 隣り合う2つの前記分割軸は、両分割軸の軸線に沿って延びた穴部に嵌合された第1結合部材と、両分割軸の外周に嵌合された第2結合部材とを用いて結合されている請求項1又は2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記支持ユニットは、前記第1軸部材を支持する第1軸受と、前記第2軸部材を支持する第2軸受とを備え、
    前記第1軸受は、前記第1軸部材の周方向に離間した複数箇所に配置され、前記第2軸受は、前記第2軸部材の周方向に離間した複数箇所に配置されている請求項1〜3の何れか一項に記載の誘導加熱装置。
  5. 前記ワークが、転がり軸受の転動体である請求項1〜4の何れか一項に記載の誘導加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115369231A (zh) * 2022-08-22 2022-11-22 攀枝花钢城集团瑞矿工业有限公司 一种钢球连续淬火***及方法

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