JP2019031607A - 高減衰ゴム組成物および粘弾性ダンパ - Google Patents

高減衰ゴム組成物および粘弾性ダンパ Download PDF

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俊茂 井上
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Abstract

【課題】良好な加工性を有し、しかも、現状よりも減衰性能に優れる上、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際の減衰性能の低下が小さい粘弾性体を形成しうる、新規な高減衰ゴム組成物と、上記高減衰ゴム組成物からなる粘弾性体を備えるため、製品としての設計が複雑化するおそれのない建築物等の粘弾性ダンパを提供する。【解決手段】高減衰ゴム組成物は、主鎖中に二重結合を有するゴムに、シリカ、シラン化合物、およびアルミニウムアルコレートを配合した。粘弾性ダンパは、上記高減衰ゴム組成物からなる粘弾性体を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、高減衰ゴム組成物、および当該高減衰ゴム組成物からなる粘弾性体を備えた粘弾性ダンパに関するものである。
たとえば、ビルや橋梁等の建築物、産業機械、航空機、自動車、鉄道車両、コンピュータやその周辺機器類、家庭用電気機器類、さらには自動車用タイヤ等の幅広い分野において、粘弾性体が用いられる。粘弾性体を用いることで振動エネルギーの伝達を緩和したり吸収したりして、免震、制震、制振、防振等をすることができる。粘弾性体は、主に天然ゴム等のゴムを含む高減衰ゴム組成物によって形成される。
高減衰ゴム組成物には、カーボンブラック、シリカ等の無機充填剤、あるいはロジン、石油樹脂等の粘着性付与剤等を配合するのが一般的である(たとえば、特許文献1〜3等参照)。これらの成分を配合することで、当該高減衰ゴム組成物からなる粘弾性体に振動が加えられた際のヒステリシスロスを大きくして、振動のエネルギーを効率よく速やかに減衰する性能、すなわち減衰性能を高めることができる。
粘弾性体の減衰性能を現状よりもさらに高めるためには、無機充填剤や粘着性付与剤等の配合割合を増加させることが考えられる。しかし、多量の無機充填剤を配合した高減衰ゴム組成物は、ムーニー粘度が上昇して混練が難しくなり、また、多量の粘着性付与剤を配合した高減衰ゴム組成物は、混練時の粘着性が高くなりすぎる。
そのため、いずれの場合も加工性が低下して、所望の立体形状を有する粘弾性体を製造するために混練したり成形加工したりするのが容易でなくなるという課題がある。とくに、工場レベルで粘弾性体を量産する場合、加工性の低さは、その生産性を大きく低下させ、生産に要するエネルギーを増大させ、さらには生産コストを高騰させる原因となるため、望ましくない。
特許文献4では、天然ゴム等の、主鎖中に二重結合を有し、かつ極性側鎖を有しないゴムに、シリカと、2以上の極性基を有する粘着性付与剤等とを配合して、粘弾性体の減衰性能を向上することが検討されている。ところが、現状よりも減衰性能をさらに向上するために、上記特定の粘着性付与剤の配合割合を増加させた場合には、当該粘着性付与剤が粘弾性体の表面にブルームしやすくなる。粘着性付与剤が粘弾性体の表面にブルームすると、当該粘弾性体を、たとえば、金属部品等と接着して粘弾性ダンパ等を形成する際に、両者間で接着不良などを生じることなどが懸念される。
特許文献5では、粘着性付与剤として、特定の軟化点を有するロジン誘導体を用いて、粘弾性体の減衰性能を向上することが検討されている。しかし、現状よりもさらに減衰性能を向上するために、ロジン誘導体の配合割合を増加させた場合には、やはり、混練時の粘着性が高くなりすぎて、加工性が低下するという課題がある。
特許文献6では、減衰性付与剤として、イミダゾールとヒンダードフェノール系化合物とを配合して、粘弾性体の減衰性能を向上することが検討されている。また、特許文献7では、主鎖中に二重結合を有するゴムに、シリカおよびシリル化剤と、特定の反応性成分とを配合して、粘弾性体の剛性や減衰性能、高減衰ゴム組成物の加工性等を向上することが検討されている。しかし、これらの構成でも、近年の、より一層の高減衰化の要求に対しては、十分に対応しきれなくなりつつあるのが現状である。
その上、特許文献1〜7に記載のもの等の、従来の高減衰ゴム組成物を用いて形成した粘弾性体は、とくに、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際に、減衰性能が大きく低下しやすく、かかる減衰性能の低下を織り込んだ上で所期の性能を確保しようとすると、粘弾性ダンパ等の、製品としての設計が複雑化するという課題がある。
特開2003−003014号公報 特開2007−63425号公報 特開平07−041603号公報 特開2009−138053号公報 特開2010−189604号公報 特開2011−116931号公報 特開2013−53251号公報
本発明の目的は、良好な加工性を有し、しかも、現状よりも減衰性能に優れる上、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際の減衰性能の低下が小さい粘弾性体を形成しうる、新規な高減衰ゴム組成物を提供することにある。また、本発明の目的は、上記高減衰ゴム組成物からなる粘弾性体を備えるため、製品としての設計が複雑化するおそれのない、建築物等の粘弾性ダンパを提供することにある。
本発明は、主鎖中に二重結合を有するゴム、シリカ、シラン化合物、およびアルミニウムアルコレートを含む高減衰ゴム組成物である。
また、本発明は、上記本発明の高減ゴム衰組成物からなる粘弾性体を備える粘弾性ダンパである。
本発明によれば、良好な加工性を有し、しかも、現状よりも減衰性能に優れる上、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際の減衰性能の低下が小さい粘弾性体を形成しうる、新規な高減衰ゴム組成物を提供することができる。また、本発明によれば、上記高減衰ゴム組成物からなる粘弾性体を備えるため、製品としての設計が複雑化するおそれのない、建築物等の粘弾性ダンパを提供することができる。
本発明の実施例、比較例の高減衰ゴム組成物からなる粘弾性体の減衰性能を評価するために作製する、上記粘弾性体のモデルとしての試験体を分解して示す分解斜視図である。 同図(a)(b)は、上記試験体を変位させて変位量と荷重との関係を求めるための試験機の概略を説明する図である。 上記試験機を用いて試験体を変位させて求められる、変位量と荷重との関係を示すヒステリシスループの一例を示すグラフである。
《高減衰ゴム組成物》
シラン化合物はシリカと反応して、主鎖中に二重結合を有するゴムに対する、上記シリカの親和性や分散性を向上するために機能する。発明者の検討によると、かかる系に、さらにアルミニウムアルコレートを配合すると、シリカの、主鎖中に二重結合を有するゴムに対する親和性や分散性をさらに向上することができる。この原因としては、アルミニウムアルコレート中のAlと、シリカの表面にあるOH基とが配位して、水和物と類似した構造を生じることが考えられる。
ただし、シラン化合物を配合せずに、アルミニウムアルコレートのみを配合しても、上記の効果は得られない。
これに対し、シラン化合物とともにアルミニウムアルコレートを併用することで、高減衰ゴム組成物の加工性を低下させるおそれのあるシリカの配合割合を増加させることなしに、粘弾性体の減衰性能を、現状よりもさらに向上することができる。また、地震等によって粘弾性体に繰り返し大変形が加えられた際に、減衰性能が低下するのを抑制することもできる。
したがって本発明によれば、良好な加工性を有し、しかも、現状よりも減衰性能に優れる上、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際の減衰性能の低下が小さい粘弾性体を形成しうる、新規な高減衰ゴム組成物を提供することができる。
〈ゴム〉
主鎖中に二重結合を有するゴムとしては、たとえば、天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、およびクロロプレンゴム(CR)からなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
これらのゴムは、シラン化合物と反応させたシリカの親和性、分散性に優れている上、ガラス転移温度が室温(2〜35℃)付近に存在しない。そのため、粘弾性体の最も一般的な使用温度域である上記室温付近での、剛性等の特性の温度依存性を小さくして、広い温度範囲で、安定した減衰性能を示す粘弾性体を形成することができる。
中でも、とくに天然ゴムが、架橋させた状態でのゴム分子同士の架橋構造が緩やかで、減衰性能に優れた粘弾性体を形成できる上、入手しやすく、高減衰ゴム組成物をコスト安価に製造できる点で好適に使用される。天然ゴムとしては、たとえば、SMR(Standard Malaysian Rubber)−CV60等の各種グレードの天然ゴムや、あるいは各種の脱蛋白天然ゴム等の1種または2種以上が挙げられる。
また、天然ゴムとともにSBRを併用すると、天然ゴムの加硫戻りと、それに伴う減衰性能の低下等とを抑制することができる。
SBRとしては、スチレンと1,3−ブタジエンとを乳化重合法、溶液重合法等の種々の重合法によって共重合させて合成される種々のSBRが、いずれも使用可能である。また、SBRとしては、スチレン含量によって分類される高スチレンタイプ、中スチレンタイプ、および低スチレンタイプのSBRが、いずれも使用可能である。さらに、SBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、いずれのタイプのSBRも使用可能である。
これらSBRの1種または2種以上を使用できる。
天然ゴムとSBRの2種のゴムを併用する場合、SBRの配合割合は、両ゴムの総量100質量部中の5質量部以上であるのが好ましく、40質量部以下であるのが好ましい。
SBRの配合割合がこの範囲未満では、当該SBRを併用することによる、上述した、天然ゴムの加硫戻りと、それに伴う減衰性能の低下等とを抑制する効果が十分に得られないおそれがある。一方、SBRの配合割合が上記の範囲を超える場合には、相対的に天然ゴムの割合が少なくなるため、当該天然ゴムによる、粘弾性体の減衰性能を向上したり、粘弾性体をコスト安価に製造したりする効果が十分に得られないおそれがある。
これに対し、SBRの配合割合を上記の範囲とすることにより、主に天然ゴムを使用することによる上述した効果を良好に維持しながら、当該天然ゴムの加硫戻りと、それに伴う減衰性能の低下等とを良好に抑制することができる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、SBRの配合割合は、上記の範囲でも、両ゴムの総量100質量部中の10質量部以上であるのが好ましく、30質量部以下であるのが好ましい。
SBRとして油展タイプのものを使用する場合は、当該油展タイプのSBR中に含まれる伸展油を除外した、固形分としてのSBR自体の質量部を基準として、ゴムの総量や、当該ゴムの総量中でのSBRの質量部等を設定すればよい。
〈シリカ〉
シリカは、シラン化合物の機能によってゴム中に分散されることで、粘弾性体の剛性および減衰性能を向上するために機能する。シリカとしては、製法によって分類される湿式法シリカ、乾式法シリカのいずれを用いてもよい。
ただし、粘弾性体の減衰性能を向上する効果をさらに向上することを考慮すると、シリカとしては、BET比表面積が100〜400m/g、とくに、200〜280m/gであるものを用いるのが好ましい。BET比表面積は、たとえば、柴田化学器械工業(株)製の迅速表面積測定装置SA−1000等を使用して、吸着気体として窒素ガスを用いる気相吸着法で測定した値でもって表すこととする。
シリカの具体例としては、たとえば、東ソー・シリカ(株)製のNipSil(登録商標)KQ〔湿式法シリカ、BET比表面積:240m/g〕等が挙げられる。
シリカの配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり100質量部以上であるのが好ましく、160質量部以下であるのが好ましい。
シリカの配合割合がこの範囲未満では、粘弾性体に良好な減衰性能を付与できないおそれがある。また、シリカの配合割合が上記の範囲を超える場合には、高減衰ゴム組成物の加工性が低下したり、粘弾性体に、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際の耐久性が低下して、当該粘弾性体が破損しやすくなったりするおそれがある。
これに対し、シリカの配合割合を上記の範囲とすることにより、高減衰ゴム組成物の加工性が低下したり、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際の粘弾性体の耐久性が低下したりするのを抑制しながら、当該粘弾性体に、できるだけ高い剛性と良好な減衰性能とを付与することができる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、シリカの配合割合は、上記の範囲でも、ゴムの総量100質量部あたり130質量部以下であるのが好ましい。
〈シラン化合物〉
シラン化合物としては、いわゆるシリル化剤やシランカップリング剤等として機能しうる、種々のシラン化合物が使用可能である。かかるシラン化合物は、シリカと反応してその表面を改質して、当該シリカの、ゴムに対する親和性、分散性を向上し、ゴム中に良好に分散させる働きをする。
シラン化合物としては、式(1):
Si(OR)4−n (1)
〔式中、Rはフェニル基、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示す。nは1〜3の数を示す。〕
で表されるアルコキシシラン化合物が好ましい。
アルコキシシラン化合物としては、たとえば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等の1種または2種以上が挙げられる。
とくに、粘弾性体に高い剛性と良好な減衰性能とを付与することを考慮すると、シラン化合物としては、上記の中でも、式(1)中のRがフェニル基、Rがメチル基で、かつnが1であるフェニルトリメトキシシランや、式(1)中のRがフェニル基、Rがエチル基で、かつnが1であるフェニルトリエトキシシランが好ましい。
シラン化合物の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり10質量部以上であるのが好ましく、40質量部以下であるのが好ましい。
シラン化合物の配合割合がこの範囲未満では、上述した、シリカの表面を改質してゴムに対する親和性、分散性を向上する効果が十分に得られないため、高減衰ゴム組成物の加工性が低下するおそれがある。また粘弾性体に、高い剛性と良好な減衰性能とを付与できないおそれもある。一方、シラン化合物の配合割合が上記の範囲を超える場合には、却って、高減衰ゴム組成物の加工性が低下したり、粘弾性体の剛性や減衰性能が低下したりするおそれがある。
これに対し、シラン化合物の配合割合を上記の範囲とすることにより、高減衰ゴム組成物の加工性を向上しながら、粘弾性体に、できるだけ高い剛性と良好な減衰性能とを付与することができる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、シラン化合物の配合割合は、上記の範囲でも、ゴムの総量100質量部あたり15質量部以上であるのが好ましい。
〈アルミニウムアルコレート〉
アルミニウムアルコレート(トリアルコキシアルミニウム)としては、式(2):
Al(O-R) (2)
〔式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を示す。3つのRは、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。〕
で表される化合物が挙げられる。
アルミニウムアルコレートとしては、たとえば、アルミニウムイソプロピレート〔Al(O-iC)〕、アルミニウムsec−ブチレート〔Al(O-secC)〕、アルミニウムエチレート〔Al(O-C)〕、およびアルミニウムジイソプロピレートモノsec−ブチレート〔Al(O-iC)(O-secC)〕等の1種または2種以上が挙げられる。とくに、シリカおよびシラン化合物と併用することによる前述した効果の点で、アルミニウムイソプロピレートが好ましい。
アルミニウムアルコレートの配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり2質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下であるのが好ましい。
アルミニウムアルコレートの配合割合がこの範囲未満では、上述した併用の効果が十分に得られないおそれがある。すなわち、ゴムに対するシリカの親和性や分散性を、さらに向上して、高減衰ゴム組成物の加工性を低下させるおそれのあるシリカの配合割合を増加させることなしに、粘弾性体の減衰性能を向上したり、地震等によって粘弾性体に繰り返し大変形が加えられた際に、減衰性能が低下するのを抑制したりする効果が不十分になる場合がある。一方、アルミニウムアルコレートの配合割合が上記の範囲を超える場合には、ゴムに対するシリカの分散性が高くなりすぎて、却って、粘弾性体の減衰性能が低下するおそれがある。
これに対し、アルミニウムアルコレートの配合割合を上記の範囲とすることにより、減衰性能に優れる上、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際の減衰性能の低下が小さい粘弾性体を形成することができる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、アルミニウムアルコレートの配合割合は、上記の範囲でも、ゴムの総量100質量部あたり4質量部以上であるのが好ましい。
〈架橋成分〉
本発明の高減衰ゴム組成物には、従来同様に、ゴムを架橋させるための架橋成分を配合する。架橋成分としては架橋剤、架橋促進剤等が挙げられる。
このうち架橋剤としては、とくに、硫黄系架橋剤が好ましい。また、硫黄系架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、オイル処理粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、分散性硫黄等の硫黄や、あるいは、テトラメチルチウラムジスルフィド、N,N−ジチオビスモルホリン等の有機含硫黄化合物などが挙げられる。とくに、硫黄が好ましい。
硫黄の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。なお、たとえば、硫黄として、オイル処理粉末硫黄、分散性硫黄等を使用する場合、上記配合割合は、それぞれの中に含まれる有効成分としての硫黄自体の割合とする。
架橋促進剤としては、たとえば、スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤等が挙げられる。架橋促進剤は、種類によって架橋促進のメカニズムが異なるため、2種以上を併用するのが好ましい。
このうち、スルフェンアミド系促進剤としては、たとえば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等の1種または2種以上が挙げられる。
スルフェンアミド系促進剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。
また、チウラム系促進剤としては、たとえば、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の1種または2種以上が挙げられる。
チウラム系促進剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。
〈その他の成分〉
本発明の高減衰ゴム組成物には、上記の各成分に加えて、さらにシリカ以外の他の無機充填剤、架橋助剤、軟化剤、粘着性付与剤、老化防止剤等を適宜の割合で配合してもよい。
(無機充填剤)
シリカ以外の他の無機充填剤としては、たとえば、カーボンブラック等が挙げられる。また、カーボンブラックとしては、その製造方法等によって分類される種々のカーボンブラックのうち、充填剤として機能しうるカーボンブラックの1種または2種以上が使用可能である。
カーボンブラックの配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下であるのが好ましい。
(架橋助剤)
架橋助剤としては、たとえば、酸化亜鉛等の金属化合物;ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸その他、従来公知の架橋助剤の1種または2種以上が挙げられる。とくに、酸化亜鉛とステアリン酸とを併用するのが好ましい。
このうち、酸化亜鉛の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下であるのが好ましい。また、ステアリン酸の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。
(軟化剤)
軟化剤は、高減衰ゴム組成物の加工性をさらに向上するための成分であって、当該軟化剤としては、たとえば、室温で液状を呈する液状ゴムが挙げられる。また、液状ゴムとしては、たとえば、液状ポリイソプレンゴム、液状ニトリルゴム(液状NBR)、液状スチレンブタジエンゴム(液状SBR)等の1種または2種以上が挙げられる。
このうち、液状ポリイソプレンゴムが好ましい。液状ポリイソプレンゴムとしては、たとえば、(株)クラレ製のクラプレン(登録商標)LIR−30(数平均分子量:28000)、LIR−50(数平均分子量:54000)等の少なくとも1種が挙げられる。
なお、液状ゴムは、高減衰ゴム組成物の主体を構成し、架橋前に室温で固形状を呈する前述した天然ゴムやSBR等のゴムの架橋時に、当該ゴムとともに架橋反応する成分ではあるが、特性上はあくまでも軟化剤であるため、ゴムの総量には加えないこととする。
液状ゴムの配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり5質量部以上であるのが好ましく、50質量部以下であるのが好ましい。
また、他の軟化剤としては、たとえば、クマロン・インデン樹脂等が挙げられる。クマロン・インデン樹脂としては、主にクマロンとインデンの重合物からなり、平均分子量1000以下程度の比較的低分子量であって、軟化剤として機能しうる種々のクマロン・インデン樹脂が挙げられる。
クマロン・インデン樹脂としては、たとえば、日塗化学(株)製のニットレジン(登録商標)クマロンG−90〔平均分子量:770、軟化点:90℃、酸価:1.0KOHmg/g以下、水酸基価:25KOHmg/g、臭素価9g/100g〕、G−100N〔平均分子量:730、軟化点:100℃、酸価:1.0KOHmg/g以下、水酸基価:25KOHmg/g、臭素価11g/100g〕、V−120〔平均分子量:960、軟化点:120℃、酸価:1.0KOHmg/g以下、水酸基価:30KOHmg/g、臭素価6g/100g〕、V−120S〔平均分子量:950、軟化点:120℃、酸価:1.0KOHmg/g以下、水酸基価:30KOHmg/g、臭素価7g/100g〕等の1種または2種以上が挙げられる。
クマロン・インデン樹脂の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり3質量部以上であるのが好ましく、20質量部以下であるのが好ましい。
(粘着性付与剤)
粘着性付与剤としては、たとえば、石油樹脂等が挙げられる。また石油樹脂としては、たとえば、丸善石油化学(株)製のマルカレッツ(登録商標)M890A〔ジシクロペンタジエン系石油樹脂、軟化点:105℃〕等が好ましい。
石油樹脂の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり3質量部以上であるのが好ましく、30質量部以下であるのが好ましい。
(老化防止剤)
老化防止剤としては、たとえば、ベンズイミダゾール系、キノン系、ポリフェノール系、アミン系等の各種老化防止剤の1種または2種以上が挙げられる。とくに、ベンズイミダゾール系老化防止剤とキノン系老化防止剤を併用するのが好ましい。
このうちベンズイミダゾール系老化防止剤としては、たとえば、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。ベンズイミダゾール系老化防止剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下であるのが好ましい。
また、キノン系老化防止剤としては、たとえば、丸石化学品(株)製のアンチゲンFR〔芳香族ケトン−アミン縮合物〕等が挙げられる。キノン系老化防止剤の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下であるのが好ましい。
〈高減衰ゴム組成物〉
上記各成分を含む本発明の高減衰ゴム組成物によれば、たとえば、ビル等の建築物の基礎に組み込まれる免震用の粘弾性支承や、あるいは建築物の構造中に組み込まれる制震(制振)用の粘弾性ダンパを構成する粘弾性体を形成できる。
また、本発明の高減衰ゴム組成物によれば、たとえば、吊橋や斜張橋等のケーブルの制振部材、産業機械や航空機、自動車、鉄道車両等の防振部材、コンピュータやその周辺機器類あるいは家庭用電気機器類等の防振部材、さらには自動車用タイヤのトレッド等として使用される各種の粘弾性体をも形成できる。
しかも、本発明によれば、主鎖中に二重結合を有するゴム、シリカ、シラン化合物、アルミニウムアルコレート、架橋成分その他、各種成分の種類とその組み合わせおよび配合割合を調整することにより、それぞれの粘弾性体を、それぞれの用途に適した優れた減衰性能を有するものとすることができる。
《粘弾性ダンパ》
とくに、本発明の高減衰ゴム組成物を形成材料として用いて、建築物の構造中に組み込まれる粘弾性ダンパの粘弾性体を形成した場合には、当該粘弾性体が高い減衰性能を有することから、かかる粘弾性体を含む個々の粘弾性ダンパの減衰性能を向上することができる。そのため、粘弾性ダンパの全体を小型化したり、1つの建築物に組み込む数を減らしたりしても従来と同等の制震性能を確保することができる。
また、地震等の発生によって繰り返し大変形が加えられた際の減衰性能の低下を抑制でき、当該減衰性能の低下を織り込んだ上で所期の性能を確保する必要がなくなるため、上記粘弾性ダンパの、製品としての設計が複雑化するのを抑制することもできる。
その上、主鎖中に二重結合を有するゴムは、先に説明したように、粘弾性体の減衰性能や物性等の温度依存性を小さくできることから、たとえば、温度差の大きい建築物の外壁付近に粘弾性ダンパを設置することができる。そのため、建築物等における、粘弾性ダンパによる制震性能の設計の自由度を拡げることもできる。
以下に、本発明を、実施例、比較例に基づいてさらに説明するが、本発明の構成は、必ずしも、これらに限定されるものではない。
〈実施例1〉
ジエン系ゴムとしての天然ゴム〔SMR−CV60〕80質量部、およびSBR〔住友化学(株)製のSBR1502、非油展〕20質量部、計100質量部に、下記表1に示す各成分を配合し、密閉式混練機を用いて混練した。
Figure 2019031607
表中の各成分は下記のとおり。また、表中の質量部は、それぞれ天然ゴムとSBRの総量100質量部あたりの質量部である。
シリカ:東ソー・シリカ(株)製のNipSil KQ
シラン化合物:フェニルトリエトキシシラン、信越化学工業(株)製のKBE−103
アルミニウムアルコレート:アルミニウムイソプロピレート、川研ファインケミカル(株)製のAIPD
液状ポリイソプレンゴム:(株)クラレ製のクラプレンLIR−50、数平均分子量:54000
カーボンブラック:FEF、東海カーボン(株)製のシースト3
ベンズイミダゾール系老化防止剤:2−メルカプトベンズイミダゾール、大内新興化学工業(株)製のノクラック(登録商標)MB
キノン系老化防止剤:丸石化学品(株)製のアンチゲンFR
酸化亜鉛2種:三井金属鉱業(株)製
ステアリン酸:日油(株)製の「つばき」
クマロン・インデン樹脂:軟化点90℃、日塗化学(株)製のニットレジン クマロンG−90
ジシクロペンタジエン系石油樹脂:軟化点105℃、丸善石油化学(株)製のマルカレッツM890A
次いで、下記表2に示す架橋成分を加えてさらに混練して、高減衰ゴム組成物を調製した。
Figure 2019031607
表中の各成分は下記のとおり。また、表中の質量部は、それぞれ天然ゴムとSBRの総量100質量部あたりの質量部である。
5%オイル処理粉末硫黄:加硫剤、鶴見化学工業(株)製、硫黄自体の配合割合は1.5質量部
スルフェンアミド系促進剤:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)NS
チウラム系促進剤:テトラブチルチウラムジスルフィド、大内新興化学工業(株)製のノクセラーTBT−n
〈実施例2、3〉
アルミニウムアルコレートの配合割合を、ゴムの総量100質量部あたり2質量部(実施例2)、8質量部(実施例3)としたこと以外は実施例1と同様にして高減衰ゴム組成物を調製した。
〈実施例4、5〉
シリカの配合割合を、ゴムの総量100質量部あたり100質量部(実施例4)、160質量部(実施例5)としたこと以外は実施例1と同様にして高減衰ゴム組成物を調製した。
〈実施例6、7〉
シラン化合物の配合割合を、ゴム分の総量100質量部あたり10質量部(実施例6)、40質量部(実施例7)としたこと以外は実施例1と同様にして高減衰ゴム組成物を調製した。
〈比較例1〉
アルミニウムアルコレートを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして高減衰ゴム組成物を調製した。
〈減衰特性試験〉
(試験体の作製)
実施例、比較例で調製した高減衰ゴム組成物を、シート状に押出成形したのち打ち抜いて、図1に示すように、平面形状が矩形の平板1(厚み5mm×縦25mm×横25mm)を形成した。次いで、この平板1の表裏両面に、それぞれ、加硫接着剤を介して、厚み6mm×縦44mm×横44mmの矩形平板状の鋼板2を重ねて積層体とした。そして、この積層体を、積層方向に加圧しながら150℃に加熱して、平板1を形成する高減衰ゴム組成物を架橋させるとともに、当該平板1を2枚の鋼板2と加硫接着させて、粘弾性体のモデルとしての減衰特性評価用の試験体3を作製した。
(変位試験)
上記試験体3を、図2(a)に示すように2個用意し、この2個の試験体3を、それぞれ、一方の鋼板2を介して1枚の中央固定治具4に固定するとともに、両試験体3の、他方の鋼板2に、それぞれ1枚ずつの左右固定治具5を固定した。次いで、中央固定治具4を、図示しない試験機の上側の固定アーム6に、ジョイント7を介して固定し、かつ2枚の左右固定治具5を、上記試験機の下側の可動盤8に、ジョイント9を介して固定した。なお、両試験体3は、それぞれ、平板1の互いに平行な2辺を下記変位方向と平行に揃えた状態で、上記のように固定した。
次いで、下記(I)(II)の操作を1サイクルとして、平板1を繰り返し歪み変形、すなわち振動させた際の、当該平板1の厚み方向の変位量(mm)と、荷重(N)との関係を示すヒステリシスループH(図3参照)を求めた。
(I):可動盤8を、図2(a)中に白抜きの矢印で示すように固定アーム6の方向に押し上げるように変位させて、平板1を、図2(b)に示すように厚み方向と直交方向に歪み変形させた状態とする。
(II):上記の状態から、可動盤8を、今度は図2(b)中に白抜きの矢印で示すように固定アーム6の方向と反対方向に引き下げるように変位させて、図2(a)に示す状態に戻す。
測定は、温度20℃の環境下、上記(I)(II)の操作を3サイクル実施して3サイクル目の値を求めた。各サイクルにおける最大変位量は、いずれも平板1を挟む2枚の鋼板2の、当該平板1の厚み方向と直交方向のずれ量が平板1の厚みの100%となるように設定した。
測定によって求めた図3のヒステリシスループHから、式(a):
Figure 2019031607
によって等価せん断弾性率Geq(N/mm)を求めた。式中、Keq(N/mm)は、ヒステリシスループHの最大変位点と最小変位点とを結ぶ、図中に太線の実線で示す直線Lの傾き、T(mm)は平板1の厚み、A(mm)は平板1の断面積である。
そして、比較例1における等価せん断弾性率Geq(N/mm)を100としたときの、各実施例の等価せん断弾性率Geq(N/mm)の相対値を求め、かかる相対値が95以上のものを良好(○)、95未満のものを不良(×)と評価した。
また、図3のヒステリシスループHから、式(b):
Figure 2019031607
によって等価減衰定数Heqを求めた。式中のΔWは、図3中に斜線を付して示した、ヒステリシスループHの全表面積で表される吸収エネルギー量である。また、Wは、同図中に網線を付して示した、直線Lと、グラフの横軸と、直線LとヒステリシスループHとの交点から上記横軸におろした垂線Lとで囲まれた三角形の領域の表面積で表される弾性歪みエネルギーである。
そして、比較例1における等価減衰定数Heqを100としたときの、各実施例の等価減衰定数Heqの相対値を求め、かかる相対値が95以上のものを良好(○)、95未満のものを不良(×)と評価した。
(繰り返し大変形が加えられた際の減衰性能評価)
2サイクル目の最大変位量を300%として平板1を大変形させたこと以外は、上記変位試験と同条件で、上記平板1を繰り返し変形させた際の、当該平板1の厚み方向の変位量(mm)と、荷重(N)との関係を示すヒステリシスループH(図3参照)を求めた。
測定は温度20℃の環境下、大変形前の1サイクル目、および大変形後の3サイクル目の値を求めた。
次いで、それぞれのヒステリシスループHから、前述した式(a)によって、1サイクル目の透過せん断弾性率Geq(1)(N/mm)と、3サイクル目の透過せん断弾性率Geq(3)(N/mm)とを求めて、式(c):
Figure 2019031607
によって、大変形前後のせん断弾性率の保持率(%)を算出した。
そして、比較例1における保持率(%)を100としたときの、各実施例の保持率(%)の相対値を求めて、かかる相対値が102以上であるものを良好(○)、102未満であるものを不良(×)と評価した。
以上の結果を表3、表4に示す。
Figure 2019031607
Figure 2019031607
表3、表4の実施例1〜7、比較例1の結果より、主鎖中に二重結合を有するゴム、シリカ、およびシラン化合物を含む高減衰ゴム組成物に、さらにアルミニウムアルコレートを配合することにより、当該高減衰ゴム組成物の良好な加工性を維持しながら、減衰性能に優れる上、地震等によって繰り返し大変形が加えられた際の減衰性能の低下が小さい粘弾性体を形成できることが判った。
また実施例1〜3の結果より、上記の効果をより一層向上することを考慮すると、アルミニウムアルコレートの配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり2質量部以上、とくに、4質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下であるのが好ましいことが判った。
また、実施例1、4、5の結果より、上記の効果をより一層向上することを考慮すると、シリカの配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり100質量部以上であるのが好ましく、160質量部以下、とくに、130質量部以下であるのが好ましいことが判った。
さらに、実施例1、6、7の結果より、シラン化合物の配合割合は、ゴムの総量100質量部あたり10質量部以上、とくに、15質量部以上であるのが好ましく、40質量部以下であるのが好ましいことが判った。
1 平板
2 鋼板
3 試験体
4 中央固定治具
5 左右固定治具
6 固定アーム
7 ジョイント
8 可動盤
9 ジョイント
H ヒステリシスループ
直線
垂線
W 弾性歪みエネルギー
ΔW 吸収エネルギー量

Claims (6)

  1. 主鎖中に二重結合を有するゴム、シリカ、シラン化合物、およびアルミニウムアルコレートを含む高減衰ゴム組成物。
  2. 前記ゴムは、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、およびクロロプレンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の高減衰ゴム組成物。
  3. 前記シリカの配合割合は、前記ゴムの総量100質量部あたり100質量部以上、160質量部以下である請求項1または2に記載の高減衰ゴム組成物。
  4. 前記シラン化合物の配合割合は、前記ゴムの総量100質量部あたり10質量部以上、40質量部以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の高減衰ゴム組成物。
  5. 前記アルミニウムアルコレートの配合割合は、前記ゴムの総量100質量部あたり2質量部以上、10質量部以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の高減衰ゴム組成物。
  6. 前記請求項1ないし5のいずれか1項に記載の高減衰ゴム組成物からなる粘弾性体を備える粘弾性ダンパ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113444295A (zh) * 2020-03-27 2021-09-28 住友橡胶工业株式会社 高衰减组合物及粘弹性减震器
CN114008126A (zh) * 2019-06-19 2022-02-01 米其林集团总公司 橡胶组合物

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