JP2019028348A - 光ファイバ側方入出力装置 - Google Patents

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裕之 飯田
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Abstract

【課題】チューブ付き光ファイバに曲げを形成して曲げ部からプローブを用いて光を入出力するときに、曲げ損失の低減と光の入出力効率の向上を両立可能な光ファイバ側方入出力装置を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る光ファイバ側方入出力装置は、1点だけ押圧することで光ファイバ心線に曲げを形成している。このため、凹曲面全体にわたって保護チューブを押しつぶす必要が無く、光ファイバ心線への側圧も1箇所のみであり曲げ損失が小さく現用通信への影響が小さい。さらに、保護チューブを押しつぶす量を保護チューブと光ファイバ心線との空隙を無くす量に制限することで入出力効率を高めることができる。【選択図】図4

Description

本開示は、曲げた光ファイバの側方から光を入出力する光ファイバ側方入出力装置に関する。
保護チューブで覆われた光ファイバ(チューブ付き光ファイバ)に対して、光ファイバを曲げ、曲げ部からプローブを用いて光を入出力する光ファイバ側方入出力装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
図1は、チューブ付き光ファイバ101の断面を説明する図である。チューブ付き光ファイバ101は、コア、クラッド及び被覆からなる心線31の周りを保護チューブ32が覆っており、心線31と保護チューブ32との間には空隙が存在している。
このようなチューブ付き光ファイバを曲げた場合、保護チューブと光ファイバ心線の剛性が異なるため、図2のように均一に曲がらず光ファイバ心線とチューブの間に空隙に偏りが生じる。そして、空隙の存在により、光ファイバ心線のコアからの漏洩光は光ファイバ心線の被覆と空隙との境界面で反射し、光ファイバ心線の外部へ漏洩される光の強度が著しく低下する。
そこで特許文献1では、チューブ付き光ファイバを曲げたときに空隙がなくなるように保護チューブをつぶす機構を有した側方入出力装置を提案している。図3は、特許文献1で開示される光ファイバ側方入出力装置を説明する図である。特許文献1の側方入出力装置は、凸曲面を有する冶具と凹曲面を有する冶具でチューブ付き光ファイバを挟み、凸曲面でチューブ付き光ファイバを押圧して凹曲面に掘られたガイド溝に押し込み、保護チューブを凹曲面全体にわたって押しつぶす構成である。
特開2015−121460号公報
図3のように、特許文献1の手法は保護チューブを凹曲面全体にわたって押しつぶすため、次のような課題がある。
(1)保護チューブを曲げ部ならびに直線部全体にわたって押しつぶすため、曲げ部だけでなく直線部での光ファイバ心線へ側圧がかかり、曲げ損失が増大してしまい現用通信への影響が大きい。
(2)入出力効率は曲げを大きくしてプローブが集光できる漏洩光を多くするほど高くなるが、入出力効率に寄与するのは曲げ部頂点付近だけである。曲げ部全体および直線部にわたって保護チューブを押しつぶす従来手法では、曲げ部の曲げ損失以外の曲げ損失を発生させることになる。つまり、特許文献1の手法では、曲げ損失と入出力効率とはトレードオフの関係にあり、光ファイバの曲げを小さくすると直線部の曲げ損失は低減するが、低減させた曲げ損失に相当する分の入出力効率が低下する。
前記課題を解決するために、本発明は、チューブ付き光ファイバに曲げを形成して曲げ部からプローブを用いて光を入出力するときに、曲げ損失の低減と光の入出力効率の向上を両立可能な光ファイバ側方入出力装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る光ファイバ側方入出力装置は、チューブ付き光ファイバを曲げの頂点だけを押圧するとともに、当該頂点付近の保護チューブを押しつぶす量を制限することとした。
具体的には、本発明に係る光ファイバ側方入出力装置は、
空隙を挟んで保護チューブが心線を覆う構造のチューブ付き光ファイバに対して長手方向に湾曲する凹部、及び曲げが与えられた前記チューブ付き光ファイバの前記心線に対して光を入出力するプローブ光ファイバを保持する保持部を有する第1治具と、
前記チューブ付き光ファイバに形成される前記曲げの頂点となる部分のみに接触する凸部を有する第2治具と、
前記第1治具の凹部と前記第2治具の凸部との最近接距離SがS>0となるように前記第1治具の凹部と前記第2治具の凸部とが近づく方向に押圧力を印加し、前記チューブ付き光ファイバに前記曲げを形成する押圧部と、
を備える。
本光ファイバ側方入出力装置は、1点だけ押圧することで光ファイバ心線に曲げを形成している。このため、凹曲面全体にわたって保護チューブを押しつぶす必要が無く、光ファイバ心線への側圧も1箇所のみであり曲げ損失が小さく現用通信への影響が小さい。さらに、保護チューブを押しつぶす量を保護チューブと光ファイバ心線との空隙を無くす量に制限することで入出力効率を高めることができる。
従って、本発明は、チューブ付き光ファイバに曲げを形成して曲げ部からプローブを用いて光を入出力するときに、曲げ損失の低減と光の入出力効率の向上を両立可能な光ファイバ側方入出力装置を提供することができる。
本発明に係る光ファイバ側方入出力装置の前記第2治具は、前記凸部の先端形状が円筒の側面の一部であり、前記円筒の母線が前記押圧力が印可される方向と前記チューブ付き光ファイバの長手方向とに垂直であり、
前記円筒の側面の半径rは
r≦R−d−2t
を満たすことが好ましい。ただし、dは前記チューブ付き光ファイバの前記心線の直径、tは前記チューブの厚み、Rは前記第1治具の前記凹部の曲率半径である。
本発明に係る光ファイバ側方入出力装置において、前記最近接距離Sは、前記押圧部が押圧力で前記チューブ付き光ファイバに前記曲げを形成したとき、前記チューブ付き光ファイバの曲げ損失が許容値以下、且つ前記プローブ光ファイバから前記チューブ付き光ファイバへの光の入力効率及び前記チューブ付き光ファイバから前記プローブ光ファイバへの光の出力効率が規定値以上となるように設計された値であることを特徴とする。
例えば、チューブ直径Dが0.9mm、チューブ厚みtが0.275mm、光ファイバ心線の直径dが0.25mmのチューブ付き光ファイバから側方入出力を行う場合、曲げ損失2dB以下且つ出力効率−30dB以上の要件を満たすには、前記最近接距離Sは、0.755mm以上0.84mm以下とする。
また、チューブ直径Dが0.9mm、チューブ厚みtが0.2mm、光ファイバ心線の直径dが0.25mmのチューブ付き光ファイバから側方入出力を行う場合、曲げ損失2dB以下且つ出力効率−30dB以上の要件を満たすには、前記最近接距離Sは、0.63mm以上0.69mm以下とする。
本発明に係る光ファイバ側方入出力装置は、前記最近接距離Sを可変する調整部をさらに備えることを特徴とする。調整部を備えることで様々なサイズのチューブ付き光ファイバに適用できる。
本発明に係る光ファイバ側方入出力装置の前記プローブ光ファイバは複数の光ファイバが並列する構造であり、前記チューブ付き光ファイバの中心軸及び全ての前記プローブ光ファイバの中心軸が同一平面上にあることを特徴とする。チューブ付き光ファイバのチューブの厚みが異なると、漏洩光や入射光の中心軸が異なることになる。このため、1本のプローブ光ファイバではチューブ付き光ファイバのチューブの厚みによって入出力効率が低下することがある。本光ファイバ側方入出力装置は予め複数のプローブ光ファイバを配置しておき、いずれかのプローブ光ファイバを使って入出力を行うことで入出力効率の低下を防止する。
本発明は、チューブ付き光ファイバに曲げを形成して曲げ部からプローブを用いて光を入出力するときに、曲げ損失の低減と光の入出力効率の向上を両立可能な光ファイバ側方入出力装置を提供することができる。
チューブ付き光ファイバの断面を説明する図である。 チューブ付き光ファイバの課題を説明する図である。 従来の光ファイバ側方入出力装置を説明する図である。 本発明に係る光ファイバ側方入出力装置を説明する図である。 本発明に係る光ファイバ側方入出力装置の第2治具を説明する図である。 本発明に係る光ファイバ側方入出力装置の動作を説明する図である。 本発明に係る光ファイバ側方入出力装置の設計手法を説明する図である。(A)は、押しつぶし量に対するチューブ付き光ファイバの曲げ損失の関係を説明する図である。(B)は、押しつぶし量に対するプローブ光ファイバとの入出力効率の関係を説明する図である。 本発明に係る光ファイバ側方入出力装置の設計手法を説明する図である。(A)は、押しつぶし量に対するチューブ付き光ファイバの曲げ損失の関係を説明する図である。(B)は、押しつぶし量に対するプローブ光ファイバとの入出力効率の関係を説明する図である。 本発明に係る光ファイバ側方入出力装置を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
図4は、本実施形態の光ファイバ側方入出力装置301の概要を説明する図である。光ファイバ側方入出力装置301は、
空隙を挟んで保護チューブ32が心線31を覆う構造のチューブ付き光ファイバ101に対して長手方向に湾曲する凹部21、及び曲げが与えられたチューブ付き光ファイバ101の心線31に対して光を入出力するプローブ光ファイバ50を保持する保持部51を有する第1治具11と、
チューブ付き光ファイバ101に形成される前記曲げの頂点となる部分のみに接触する凸部22を有する第2治具12と、
第1治具11の凹部21と第2治具12の凸部22との最近接距離SがS>0となるように第1治具11の凹部21と第2治具12の凸部22とが近づく方向に押圧力を印加し、チューブ付き光ファイバ101に前記曲げを形成する押圧部(不図示)と、
を備える。
図5は、第2治具12を説明する図である。図5(A)は上面図、図5(B)は側面図、図5(C)は斜視図である。第2治具12は、凸部22の先端形状が円筒の側面の一部であり、前記円筒の母線が前記押圧力が印可される方向(Z方向)と前記チューブ付き光ファイバの長手方向(X方向)とに垂直(Y方向)である。
ここで、凸部22の前記円筒の側面の半径rは、r≦R−d−2tを満たす。ただし、dは心線31の直径、tは保護チューブ32の厚み、Rは第1治具11の凹部21の曲率半径である。
図4のように、第1治具11と第2治具12でチューブ付き光ファイバ101に曲げを形成する際に、形成する曲げの頂点付近の保護チューブ32だけを押しつぶすように押圧する。図6は、形成する曲げの頂点付近のチューブ付き光ファイバ101の様子を説明する断面図である。図6(A)は保護チューブ32を押しつぶす前の状態、図6(B)は押圧力で第2治具12を第1治具11の方向へ押し、保護チューブ32を押しつぶした後の状態を説明している。
図6(B)で“X”は押しつぶし量(第2治具12の押し込み量)、“S”は第2治具12を押し込んだときの第1治具11と第2治具12との最近接距離である。つまり、光ファイバ側方入出力装置301は、第2治具12を押し込んだ時でも第1治具11と第2治具12との間にSだけ隙間ができるように設計される。最近接距離Sは、0以上でd+2t程度(保護チューブ32の隙間を無くす量)に設定される。最近接距離Sと押し込み量Xについては詳細を後述する。
光ファイバ側方入出力装置301は、図6(B)のように、曲げの頂点付近の心線31と保護チューブ32との間の空隙をなくすことで空隙による漏洩光の光強度の低下を防止できる。また、光ファイバ側方入出力装置301は、押圧力による心線31にかかる側圧が曲げの頂点付近のみになるため、側圧による損失を低減でき、現用通信への影響を低減できる。
(実施形態2)
本実施形態では、光ファイバ側方入出力装置301の設計手順について説明する。
設計手順は次の通りである。
[ステップ1]
第1治具11の凹部21の曲率半径Rを決める。光ファイバ心線の中心軸の曲げ半径はR−t−d/2となる。
[ステップ2]
第2治具12の凸部22の曲率半径rを決める。rは実施形態1で説明した通り、R−d−2t以下とする。
[ステップ3]
ステップ1と2で設計した第1治具11と第2治具12を用いて、押しつぶし量Xを変化させたときの曲げ損失および入出力効率を測定する。この際、押しつぶし量XはD−2t−dを基準として変化させると効率的である。
[ステップ4]
曲げ損失に求められる条件をA以下、入力効率に求められる条件をB以上、出力効率に求められる条件をC以上とすると、ステップ3で測定した結果を用いて、A、BおよびC全てを満たす押しつぶし量Xを求める。
[ステップ5]
押しつぶし量X=チューブ直径D−最近接距離Sであるため、ステップ4で求めた押しつぶし量Xを用いて最近接距離Sを算出する。
すなわち、最近接距離Sは、前記押圧部が押圧力でチューブ付き光ファイバ101に前記曲げを形成したとき、チューブ付き光ファイバ101の曲げ損失が許容値以下、且つプローブ光ファイバ50からチューブ付き光ファイバ101への光の入力効率及びチューブ付き光ファイバ101からプローブ光ファイバ50への光の出力効率が規定値以上となるように設計された値である。
(具体例1)
以下の条件において、実験による検証を行った。
・チューブ直径D:0.9mm
・チューブ厚みt:0.275mm
・光ファイバ心線の直径d:0.25mm
・凹曲面の曲率半径R:2.125mm
・凸曲面の曲率半径r:1.0mm
図7(A)は、押しつぶし量Xに対するチューブ付き光ファイバ101の曲げ損失の関係を説明する図である。ここで、押しつぶし量Xはチューブ直径Dから第1治具11と第2治具12との最近接距離Sを引いた値、すなわち、X=D−Sであり、本実施例では押しつぶし量X=0.9−Sである。図7(A)より、押しつぶし量Xが増加すると曲げ損失も増加するため、押しつぶし量Xを大きくしすぎると曲げ損失が増大し、現用通信への影響が大きくなる。そのため、たとえば曲げ損失を2dB以下とする場合には、押しつぶし量Xを0.145mm以下とする必要がある。
図7(B)は、押しつぶし量Xに対するプローブ光ファイバ50との入出力効率の関係を説明する図である。プローブ光ファイバ50は、非特許文献1に記載されるように先端にGRINレンズを接続したダブルクラッドファイバである。押しつぶし量Xを変えるごとにプローブ光ファイバ50を調心し、入出力効率が最大となるように配置させた。図7(B)のマークは、四角点が出力効率、白抜き四角点が入力効率である。図7(B)のマークの白抜き丸点は図7(A)の曲げ損失Lを以下の式に代入して算出した規格化漏洩光量Pであり、曲げた光ファイバ心線から漏洩される光量を示している。
Figure 2019028348
図7(B)の四角点及び白抜き四角点より、押しつぶし量Xを大きくすると、入出力効率が向上することがわかる。また、押しつぶし量Xを0.1mm以上とすると入出力効率とPとの差が小さくなっていくことがわかる。これは押しつぶし量Xを0.1mm以上とすることで、チューブ付き光ファイバ101の空隙がなくなっていることを意味する。本具体例で用いたチューブ付き光ファイバ101は、空隙の幅がD−2t−d=0.1mmであり実験結果と一致している。
以上より、本発明の目的である、曲げ損失を抑えつつ、高入出力効率を得るためには、チューブの押しつぶし量Xを0.1mm以上0.145mm以下とすることが望ましい。また、チューブ付き光ファイバ101の空隙を完全に除去しなくてもある程度の量の入出力効率が得られるため、たとえば、出力効率が−30dB以上必要である場合には押しつぶし量Xを0.06mmとすればよい。すなわち、最近接距離Sは、0.755mm以上0.84mm以下とすればよい。
(具体例2)
以下のように具体例1とチューブ厚みtが異なる寸法の保護チューブを用いて実験を行った。チューブ厚み以外の条件は実施例1と同じである。
・チューブ直径D:0.9mm
・チューブ厚みt:0.2mm
・光ファイバ心線の直径d:0.25mm
・凹曲面の曲率半径R:2.125mm
・凸曲面の曲率半径r:1.0mm
図8(A)は、押しつぶし量Xに対するチューブ付き光ファイバ101の曲げ損失の関係を説明する図である。図8(B)は、押しつぶし量Xに対するプローブ光ファイバ50との入出力効率の関係を説明する図である。図8(A)及び図8(B)より、押しつぶし量Xをのぞき、具体例1と同様に押しつぶし量Xを大きくするほど曲げ損失が増加するとともに入出力効率も向上していることがわかる。
たとえば曲げ損失を2dB以下とするためには押しつぶし量Xを0.27mm以下とする必要がある。また、本実施例で用いたチューブでは空隙がD−2t−d=0.25mmであるため、押しつぶし量Xが0.25mm以上の時に空隙がなくなり、入出力効率とPとの差が小さくなっている。
したがって、本具体例においても具体例1と同様に曲げ損失を抑えつつ、高入出力効率を得るためには、チューブの押しつぶし量Xをを0.25mm以上0.27mm以下とすることが望ましい。また、たとえば出力効率が−30dB以上必要である場合には押しつぶし量Xを0.21mm以上とすればよい。すなわち、最近接距離Sは、0.63mm以上0.69mm以下とすればよい。
(設計手法の具体例まとめ)
以下に本実施形態の設計手法を具体例毎にまとめる。ここでは一例としてAを2dB以下、Bを−30dB以上、Cを−40dB以上としている。
(具体例1)
[ステップ3]D−2t−d=0.1mmであるため、0.1mm周辺で曲げ損失および入出力効率を測定すると図7(A)及び(B)のようになる。
[ステップ4]A、B及びCすべてを満足するためには、図7(A)及び(B)より押しつぶし量Xは0.06〜0.145mmとすればよいことがわかる。
[ステップ5]S=D−Xであり、D=0.9mmであるため、Sは0.755〜0.84mmとすればよい。
(具体例2)
[ステップ3]D−2t−d=0.2mmであるため、0.2mm周辺で曲げ損失および入出力効率を測定すると図8(A)及び(B)のようになる。
[ステップ4]A、B及びCすべてを満足するためには、図(A)及び(B)より押しつぶし量Xは0.21〜0.27mmとすればよいことがわかる。
[ステップ5]S=D−Xであり、D=0.9mmであるため、Sは0.63〜0.69mmとすればよい。
(実施形態3)
本実施形態の光ファイバ側方入出力装置は、実施形態1の光ファイバ側方入出力装置301に対して、前記最近接距離Sを可変する調整部(不図示)をさらに備えることを特徴とする。実施形態2の具体例のように寸法の異なるチューブ付光ファイバに対応するために、チューブ付光ファイバの寸法に応じてつぶし量Xを調整する調整部を備えることが望ましい。
たとえば、実施形態2の具体例1のチューブ付光ファイバの場合には、調整部は、Sが0.755〜0.84mmとなるように、具体例2のチューブ付光ファイバの場合にはSが0.63〜0.69mmとなるように調整する。
チューブ付光ファイバの寸法はあらかじめ判別できるため、作業者が寸法を判別して光ファイバ側方入出力装置の調整部でSを切り替える。また、チューブ付光ファイバのチューブ厚みtが違うとチューブの側面方向の硬さが異なる。それを利用し、調整部はあらかじめチューブの硬さの違いを測り、判別してSを調整してもよい。
このように光ファイバ側方入出力装置に調整部を備えさせることで、寸法の異なるチューブ付光ファイバ心線に対して適応でき、1台の装置で実施形態2の具体例1、2のような特性を有する側方入出力装置を実現可能である。
(実施形態4)
図9は、本実施形態の光ファイバ側方入出力装置302を説明する図である。光ファイバ側方入出力装置302は、実施形態1の光ファイバ側方入出力装置301に対して、プローブ光ファイバ50が複数の光ファイバ55を並列させる構造であり、チューブ付き光ファイバ11の中心軸及び全ての光ファイバ55の中心軸が同一平面上にあることを特徴とする。
チューブ付光ファイバ101の寸法が異なる場合、プローブ光ファイバ50の最適な調心位置が図中の方向αについて異なる。これは、チューブ厚みが異なることによって漏洩位置が異なるためである。そこで、光ファイバ側方入出力装置302は、方向αに光ファイバ55を多数配列させたプローブ光ファイバ50を用いる(図9(B)参照)。この構成により、チューブ付光ファイバ101のチューブ厚みが異なっていてもいずれかの光ファイバ55で光を入出力することができる。従って、光ファイバ側方入出力装置302は、チューブ付光ファイバ101の寸法が異なる場合であっても入出力効率を低下させずに曲げ部側方から光を入出力できる。特に、図9(B)のように光ファイバ55がお互いに接した状態で配列させたプローブ光ファイバ50が望ましい。
(本発明の効果)
本発明に係る光ファイバ側方入出力装置は次のような効果を得ることができる。
チューブ付光ファイバを曲げ、曲げ部からプローブ光ファイバを用いて光を入出力する光ファイバ側方入出力装置において、曲げ損失を低減することにより現用通信への影響を減らし、かつ高い入出力効率を得られる。
11:第1治具
12:第2治具
21:凹部
22:凸部
31:心線
32:保護チューブ
50:プローブ光ファイバ
51:保持部
55:光ファイバ
101:チューブ付き光ファイバ
301、302:光ファイバ側方入出力装置

Claims (7)

  1. 空隙を挟んで保護チューブが心線を覆う構造のチューブ付き光ファイバに対して長手方向に湾曲する凹部、及び曲げが与えられた前記チューブ付き光ファイバの前記心線に対して光を入出力するプローブ光ファイバを保持する保持部を有する第1治具と、
    前記チューブ付き光ファイバに形成される前記曲げの頂点となる部分のみに接触する凸部を有する第2治具と、
    前記第1治具の凹部と前記第2治具の凸部との最近接距離SがS>0となるように前記第1治具の凹部と前記第2治具の凸部とが近づく方向に押圧力を印加し、前記チューブ付き光ファイバに前記曲げを形成する押圧部と、
    を備える光ファイバ側方入出力装置。
  2. 前記第2治具は、前記凸部の先端形状が円筒の側面の一部であり、前記円筒の母線が前記押圧力が印可される方向と前記チューブ付き光ファイバの長手方向とに垂直であり、
    前記円筒の側面の半径rは
    r≦R−d−2t
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ側方入出力装置。
    ただし、dは前記チューブ付き光ファイバの前記心線の直径、tは前記チューブの厚み、Rは前記第1治具の前記凹部の曲率半径である。
  3. 前記最近接距離Sは、前記押圧部が押圧力で前記チューブ付き光ファイバに前記曲げを形成したとき、前記チューブ付き光ファイバの曲げ損失が許容値以下、且つ前記プローブ光ファイバから前記チューブ付き光ファイバへの光の入力効率及び前記チューブ付き光ファイバから前記プローブ光ファイバへの光の出力効率が規定値以上となるように設計された値であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ側方入出力装置。
  4. 前記最近接距離Sは、0.755mm以上0.84mm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバ側方入出力装置。
  5. 前記最近接距離Sは、0.63mm以上0.69mm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバ側方入出力装置。
  6. 前記最近接距離Sを可変する調整部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光ファイバ側方入出力装置。
  7. 前記プローブ光ファイバは複数の光ファイバが並列する構造であり、
    前記チューブ付き光ファイバの中心軸及び全ての前記プローブ光ファイバの中心軸が同一平面上にあることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光ファイバ側方入出力装置。
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