JP2019021864A - パワーモジュール - Google Patents

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久人 道越
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Abstract

【課題】半導体素子を用いたパワーモジュールにおいて、良好に放熱のなされるパワーモジュールを提供する。【解決手段】パワーモジュールは、半導体素子10と、半導体素子10の一方の面10aの側に、一方の面20aが接続された第1の絶縁基板20と、半導体素子10の他方の面10bの側に、一方の面30aが接続された第2の絶縁基板30と、第1の絶縁基板20の他方の面20bに接続された第1の冷却器40と、第2の絶縁基板30の他方の面30bに接続された第2の冷却器50と、を有し、第1の冷却器40及び第2の冷却器50は、グラファイト、Al−SiC、Mg−SiCのいずれかにより形成されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、パワーモジュールに関するものである。
ハイブリッド車や電気自動車等には、大電流を流すことのできる半導体素子を有するパワーモジュールが複数設けられている。このようなパワーモジュールにおいては、半導体素子に大電流を流すことにより生じた熱を放熱するため、パワーモジュール間に冷却管が設けられている。一般に、冷却管はアルミニウムや銅等の熱伝導率の高い材料により形成されているが、アルミニウムや銅等は導電性を有しているため、パワーモジュールにおける半導体素子と冷却管との間には、絶縁性を有する絶縁材が設置されている。また、絶縁材と冷却管との間には、シリコーンオイル等からなるグリスが介在しており、半導体素子において生じた熱は、絶縁材、グリスを介して、冷却管に移動し放熱される。
特開2007−165620号公報
ところで、上記のパワーモジュールの半導体素子において発生した熱は、絶縁材及びグリスを介し冷却管に移動するが、グリスの熱伝導率は極めて低いため、熱の移動がグリスにより阻まれ、半導体素子の冷却が十分になされない場合がある。このような傾向は、半導体素子を流れる電流が増えれば増えるほど、また、パワーモジュール全体の大きさが、小さくなればなるほど、顕著となる。
このため、半導体素子を用いたパワーモジュールでは、放熱が良好なものが求められている。
本実施形態の一観点によれば、パワーモジュールは、半導体素子と、半導体素子の一方の面の側に、一方の面が接続された第1の絶縁基板と、半導体素子の他方の面の側に、一方の面が接続された第2の絶縁基板と、を有する。更に、第1の絶縁基板の他方の面に接続された第1の冷却器と、第2の絶縁基板の他方の面に接続された第2の冷却器と、を有し、第1の冷却器及び第2の冷却器は、グラファイト、Al−SiC、Mg−SiCのいずれかにより形成されている。
本開示によれば、半導体素子を用いたパワーモジュールにおいて、放熱を良好にすることができる。
パワーモジュールの構造図である。 本開示の第1の実施形態のパワーモジュールの構造図である。 熱抵抗の比較のために用いたモデルの説明図である。 本開示の第2の実施形態のパワーモジュールの構造図である。
実施するための形態について、以下に説明する。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。
〔1〕 本開示の一態様に係るパワーモジュールは、半導体素子と、前記半導体素子の一方の面の側に、一方の面が接続された第1の絶縁基板と、前記半導体素子の他方の面の側に、一方の面が接続された第2の絶縁基板と、前記第1の絶縁基板の他方の面に接続された第1の冷却器と、前記第2の絶縁基板の他方の面に接続された第2の冷却器と、を有し、前記第1の冷却器及び前記第2の冷却器は、グラファイト、Al−SiC、Mg−SiCのいずれかにより形成されている。
熱伝導率の高いアルミニウムや銅により形成されている冷却器は、絶縁基板を形成している絶縁体材料との線膨張係数の差が大きいため、冷却器と絶縁基板とを直接金属材料により接合した場合、温度が高くなると応力が発生し、不具合が生じるおそれがある。このため、本願発明者は、線膨張係数が絶縁基板を形成している絶縁体に近い材料、即ち、グラファイト、Al−SiC、Mg−SiC等により冷却器を形成することにより、発生する応力を抑制できることを見出した。本願発明は、このように本願発明者により見出された知見に基づくものである。
〔2〕 前記第1の冷却器及び前記第2の冷却器を形成している材料の線膨張係数は、7.5ppm/K以下である。
〔3〕 前記第1の絶縁基板及び前記第2の絶縁基板を形成している材料の線膨張係数は、7.5ppm/K以下である。
〔4〕 前記第1の冷却器及び前記第2の冷却器を形成している材料の線膨張係数は、前記半導体素子を形成している。
〔5〕 前記第1の絶縁基板と前記第1の冷却器は、金属材料を基材とする接合材により接合されており、前記第2の絶縁基板と前記第2の冷却器は、金属材料を基材とする接合材により接合されている。
〔6〕 前記第1の絶縁基板と前記第1の冷却器とは、金属材料を基材とする接合材により接合されており、前記第2の絶縁基板と前記第2の冷却器とは、金属材料を基材とする接合材により接合されている。
〔7〕 前記半導体素子の他方の面と前記第2の絶縁基板の一方の面との間には、導電スペーサが設けられており、前記半導体素子と前記導電スペーサは、金属材料を基材とする接合材により接合されており、前記導電スペーサと前記第2の絶縁基板は、金属材料を基材とする接合材により接合されている。
〔8〕 前記半導体素子は、SiCを含む材料により形成されている。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の一実施形態について詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
〔第1の実施形態〕
最初に、半導体素子を用いたパワーモジュールであって、グリスを用いたものについて、図1に基づき説明する。このようなパワーモジュールは、半導体モジュール920の両面の各々に絶縁基板930が設けられており、絶縁基板930の外側には、冷媒が流れる冷媒流路941が形成された冷却器940が各々設けられている。半導体モジュール920は、半導体素子921と、半導体素子921の両面に設けられた金属材料を基材とする放熱板922が樹脂材料923により固められた構造のものであり、外部接続端子924及び925が上下方向に設けられている。半導体モジュール920は、樹脂材料923により固められている状態においては、各々の放熱板922の面の一つは露出している。放熱板922はCu(銅)等により形成されており、絶縁基板930は絶縁性を有するセラミックス基板により形成されており、冷却器940は、アルミニウム等により形成されている。
このパワーモジュールでは、半導体モジュール920の放熱板922が露出している面と絶縁基板930との間には、シリコーングリス951が入れられており、また、絶縁基板930と冷却器940との間には、シリコーングリス952が入れられている。このように、シリコーングリス951及び952を用いることにより、半導体モジュール920の放熱板922と絶縁基板930との間、及び、絶縁基板930と冷却器940との間における隙間をなくすことができ、熱伝導性を高めている。
また、シリコーングリス951及び952は柔軟性を有しているため、放熱板922と絶縁基板930との間、絶縁基板930と冷却器940との間において、熱膨張係数に差があっても、相互間に発生する応力を緩和することができる。このため、半導体モジュール920において発熱した熱が、絶縁基板930や冷却器940に伝わっても、絶縁基板930や冷却器940に熱膨張起因での亀裂や破損が生じることはない。
しかしながら、シリコーングリス951及び952は、シリコーンオイル等を基材として用いており、熱伝導率が約1W/m・Kであり、金属材料の熱伝導率と比較して2桁程度低い。このため、放熱板922から絶縁基板930への熱伝導、絶縁基板930から冷却器940への熱伝導が円滑にはなされず、半導体素子921を十分に冷却することができない場合がある。
また、熱による膨張や収縮が繰り返されると、放熱板922と絶縁基板930との間のシリコーングリス951や、絶縁基板930と冷却器940との間のシリコーングリス952は流動性を有しているため、ポンプアウト現象により、徐々に外に押し出される。このようにポンプアウト現象により、外に押し出されたシリコーングリス951及び952は、元には戻らないため、放熱板922と絶縁基板930との間、また、絶縁基板930と冷却器940との間には空間が発生する。このような空間は、シリコーングリス951及び952よりも熱伝導が低いため、更に放熱がされにくくなる。
(パワーモジュール)
次に、第1の実施形態におけるパワーモジュールについて説明する。本実施形態におけるパワーモジュールは、図2に示されるように、半導体素子10の両面には、第1の絶縁基板20と第2の絶縁基板30とが各々設けられており、半導体素子10は、第1の絶縁基板20と第2の絶縁基板30により挟まれている。具体的には、半導体素子10の一方の面10aには、第1の絶縁基板20が設けられており、他方の面10bに第2の絶縁基板30が設けられている。
第1の絶縁基板20には、一方の面20aにCu等により配線を形成するための金属層21が形成されており、他方の面20bに、Cu等により配線を形成するための金属層22が形成されている。第2の絶縁基板30には、一方の面30aにCu等により配線を形成するための金属層31が形成されており、他方の面30bに、Cu等により配線を形成するための金属層32が形成されている。
本実施形態においては、半導体素子10の一方の面10aと第1の絶縁基板20の一方の面20aに形成された金属層21とを内側接合材61により接合することにより、半導体素子10と第1の絶縁基板20とが接合されている。また、半導体素子10の他方の面10bと第2の絶縁基板30の一方の面30aに形成された金属層31とを内側接合材62により接合することにより、半導体素子10と第2の絶縁基板30とが接合されている。
このように、半導体素子10の両面に第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30が接合されているものを樹脂材料71により固めることにより、半導体モジュール70が形成される。この半導体モジュール70には、上下方向、即ち、第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30の面方向に沿った方向の両端には、外部接続端子72及び73が各々設けられている。
また、第1の絶縁基板20の他方の面20bの側には、第1の冷却器40が設けられており、第2の絶縁基板30の他方の面30bの側には、第2の冷却器50が設けられている。
具体的には、第1の絶縁基板20の他方の面20bに設けられた金属層22と表面がメタライズされた第1の冷却器40の一方の面40aとを外側接合材63により接合することにより、第1の絶縁基板20と第1の冷却器40とが接合されている。また、第2の絶縁基板30の他方の面30bに設けられた金属層32と表面がメタライズされた第2の冷却器50の一方の面50aとを外側接合材64により接合することにより、第2の絶縁基板30と第2の冷却器50とが接合されている。
半導体素子10は、大電流を流すことのできるパワートランジスタ、FET(Field effect transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のパワー半導体素子であり、SiやSiC等の半導体材料により形成されている。尚、Siは、線膨張係数が約3.9ppm/Kであり、熱伝導率が約157W/m・Kである。SiCは、線膨張係数が約3.7ppm/Kであり、熱伝導率が約400W/m・Kである。また、半導体素子10の厚さは、約350μmである。
第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30は、絶縁性を有するセラミックス材料、具体的には、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、窒化珪素(Si)等により形成されている。尚、AlNは、線膨張係数が約4.5ppm/Kであり、熱伝導率が約170W/m・Kである。Alは、線膨張係数が約7.2ppm/Kであり、熱伝導率が約33W/m・Kである。Siは、線膨張係数が約2.7ppm/Kであり、熱伝導率が約90W/m・Kである。また、第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30の厚さは、300〜700μmである。
第1の冷却器40及び第2の冷却器50は、グラファイト、Al−SiC、Mg−SiC等の比較的線膨張係数が低い材料により形成されている。尚、グラファイトは、例えば、等方性黒鉛等であり、線膨張係数が約4.4〜5.5ppm/Kであり、熱伝導率が約100W/m・Kである。Al−SiCは、線膨張係数が約7.5ppm/Kであり、熱伝導率が約185W/m・Kである。Mg−SiCは、線膨張係数が約7.5ppm/Kであり、熱伝導率が約230W/m・Kである。
内側接合材61及び62には、鉛フリーはんだや金属焼結体、例えば、Sn−Cuはんだや焼結銅もしくは焼結銀等が用いられる。外側接合材63及び64には、鉛フリーはんだや金属焼結体、例えば、Sn−Cuはんだや焼結銅もしくは焼結銀等が用いられる。本実施の形態においては、外側接合材63、64に代えて、グラファイトシートを用いることも可能である。グラファイトシートの熱伝導率は比較的高いが、第1の絶縁基板20と第1の冷却器40との間、第2の絶縁基板30と第2の冷却器50との間に密着するものではない。このため、直接的に接合することのできる外側接合材63、64を用いた方が放熱には効果的である。尚、銀の熱伝導率は約420W/m・Kであり、銅の熱伝導率は約398W/m・Kであり、Sn−Cuはんだの熱伝導率は約63W/m・Kである。
本実施形態におけるパワーモジュールでは、半導体素子10を動作させることにより発生した熱は、一方の面10aより、第1の絶縁基板20を介し第1の冷却器40に移動し、他方の面10bより、第2の絶縁基板30を介し第2の冷却器50に移動する。第1の冷却器40には内部に冷媒が流れる冷媒流路41が設けられており、冷媒流路41に冷媒を流すことにより冷却される。また、第2の冷却器50には内部に冷媒が流れる冷媒流路51が設けられており、冷媒流路51に冷媒を流すことにより冷却される。
本実施形態におけるパワーモジュールでは、半導体素子10と第1の絶縁基板20とは、内側接合材61により接合されており、半導体素子10と第2の絶縁基板30とは、内側接合材62により接合されている。また、第1の絶縁基板20と第1の冷却器40とは、外側接合材63により接合されており、第2の絶縁基板30と第2の冷却器50とは、外側接合材64により接合されている。
また、第1の冷却器40及び第2の冷却器50は線膨張係数の低い材料により形成されている。これにより、外側接合材63による第1の絶縁基板20と第1の冷却器40との接合、外側接合材64による第2の絶縁基板30と第2の冷却器50との接合が可能となる。即ち、第1の冷却器40及び第2の冷却器50は、一般的には、AlやCu等の熱伝導率の高い材料により形成されているが、AlやCuの線膨張係数は、第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30と比較して高い。具体的には、Alの線膨張係数は約26.4ppm/Kであり、Cuの線膨張係数は約17.8ppm/Kであり、第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30を形成しているAlN、Al、Siの線膨張係数と比較すると極めて高い。このように線膨張係数の差が大きい2つの材料を外側接合材63及び64等のような金属材料により接合した場合、熱伝導の際に温度が高くなると、線膨張係数の差により、応力が発生したり、更には、ひびや剥がれ等が生じる場合がある。
本実施形態は、第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30を形成している材料の線膨張係数に近い値の材料により第1の冷却器40及び第2の冷却器50を形成することにより、2つの材料の線膨張係数の差を小さくし、金属材料等による接合を可能としている。このように、第1の絶縁基板20と第1の冷却器40とを外側接合材63により接合し、第2の絶縁基板30と第2の冷却器50とを外側接合材64により接合することにより、パワーモジュールの冷却性能を向上させることができる。
また、金属材料等の外側接合材63及び外側接合材64を用いた接合では、第1の絶縁基板20と第1の冷却器40とが固定され、第2の絶縁基板30と第2の冷却器50とが固定される。このため、振動等が生じても揺らぐことはなく、パワーモジュールの信頼性を向上させることができる。
従って、本実施形態におけるパワーモジュールにおいては、内側接合材61及び62、外側接合材63及び64は、鉛フリーはんだ、金属焼結体等の金属材料が用いられており、熱伝導率の低いシリコーングリス等は用いられてはいない。よって、半導体素子10において発生した熱は、第1の絶縁基板20を介し第1の冷却器40へ、また、第2の絶縁基板30を介し第2の冷却器50へと円滑に移動するため、半導体素子10を効率よく冷却することができる。
即ち、本実施形態においては、半導体素子10と第1の絶縁基板20との間は、熱伝導率の高い内側接合材61により接合されており、第1の絶縁基板20と第1の冷却器40との間は、熱伝導率の高い外側接合材63により接合されている。従って、半導体素子10において発生した熱は、第1の絶縁基板20を介し第1の冷却器40へと効率よく移動させることができる。また、半導体素子10と第2の絶縁基板30との間は、熱伝導率の高い内側接合材62により接合されており、第2の絶縁基板30と第2の冷却器50との間は、熱伝導率の高い外側接合材64により接合されている。従って、半導体素子10において発生した熱は、第2の絶縁基板30を介し第2の冷却器50へと効率よく移動させることができる。従って、本実施形態におけるパワーモジュールでは、半導体素子10を効率よく冷却することができる。
また、半導体素子10は、Siにより形成されたものよりも、SiCにより形成されたものの方が、大電流を流すことができることから、SiCにより形成されたものは、Siにより形成されたものに比べて、発熱量が多く、また、小型化にすることが可能である。従って、本実施形態におけるパワーモジュールは、半導体素子10がSiCにより形成されているものに適用することにより、顕著な効果を得ることができる。
本実施形態においては、第1の冷却器40及び第2の冷却器50は、グラファイト、Al−SiC、Mg−SiCのいずれかを含む材料により形成されている。また、第1の冷却器40及び第2の冷却器50を形成している材料の線膨張係数は、半導体素子10を形成している半導体材料の線膨張係数以上、7.5ppm/K以下であることが好ましい。
また、第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30は、AlN、Al、Siのいずれかを含む材料により形成されている。第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30を形成している材料の線膨張係数は、半導体素子10を形成している半導体材料の線膨張係数以上、7.5ppm/K以下であることが好ましい。更には、第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30を形成している材料の線膨張係数は、第1の冷却器40及び第2の冷却器50を形成している材料の線膨張係数以下であることが好ましい。
(熱抵抗の比較)
次に、本実施形態における効果について説明する。具体的には、図3(a)に示されるように、半導体素子110と冷却器140との間にシリコーングリス970が用いられているモデルと、図3(b)に示されるように、シリコーングリス970が用いられていないモデルについて熱抵抗を算出して比較を行った。尚、図3(b)に示される構造のモデルは、本実施形態におけるパワーモジュールに対応する。
図3(a)に示す構造のモデルは、発熱源となる半導体素子110の下に、Cu焼結接合材160、金属層121、SiN基板120、金属層122、シリコーングリス970、冷却器140が順に設置されている構造のものである。図3(b)に示す構造のモデルは、発熱源となる半導体素子110の下に、Cu焼結接合材160、金属層121、SiN基板120、金属層122、Sn−Cuはんだ170、冷却器140が順に設置されている構造のものである。尚、Cu焼結接合材160の厚さは0.05mmとし、熱伝導率は300W/mKとした。2層ある金属層121、122はいずれも厚さは0.3mmとし、熱伝導率は398W/mKとした。SiN基板120の厚さは0.32mmとし、熱伝導率は90W/mKとした。シリコーングリス970の厚さは0.15mmとし、熱伝導率は1.0W/mKとした。Sn−Cuはんだ170の厚さは0.15mmとし、熱伝導率は63W/mKとした。
表1は、図3(a)に示す構造のモデルにおいて、Cu焼結接合材160、金属層121、SiN基板120、金属層122、シリコーングリス970の形状が、一辺の長さが10mmの正方形である場合について行った計算結果である。尚、熱は各層内において真下に拡散する前提で計算している。
Figure 2019021864
この場合の半導体素子110において生じた熱が冷却器140に到達するまでの熱抵抗は、1.552K/Wである。
ところで、上記のように、半導体素子110を形成する材料をSiからSiC等にすることにより、半導体素子110を小型化することができ、更には、パワーモジュールを小型化にすることができる。表2は、半導体素子110を小型にした場合のシミュレーション結果であり、Cu焼結接合材160、金属層121、SiN基板120、金属層122、シリコーングリス970の形状が、一辺の長さが6mmの正方形である場合について行った計算結果である。
Figure 2019021864
この場合の半導体素子110において生じた熱が冷却器140に到達するまでの熱抵抗は、4.312K/Wである。従って、半導体素子110をSiC等により形成し、小型にした場合には、更に、冷却器140までの熱抵抗が高くなり、半導体素子110の冷却を十分に行うことが困難となる。
表3、表4は、本実施形態におけるパワーモジュールに対応するものであり、シリコーングリスが用いられていない図3(b)の構造のモデルについての計算結果である。
Figure 2019021864
Figure 2019021864
表3は、Cu焼結接合材160、金属層121、SiN基板120、金属層122、Sn−Cuはんだ170の形状が、一辺の長さが10mmの正方形である場合について行った計算結果である。この場合の半導体素子110において生じた熱が冷却器140に到達するまでの熱抵抗は、0.076K/Wである。従って、表1に示されるシリコーングリスを用いた場合と比較して、熱抵抗を1/20以下にすることができる。
表4は、Cu焼結接合材160、金属層121、SiN基板120、金属層122、Sn−Cuはんだ170の形状が、一辺の長さが6mmの正方形である場合について行った計算結果である。この場合の半導体素子110において生じた熱が冷却器140に到達するまでの熱抵抗は、0.211K/Wである。以上のように、本実施の形態におけるパワーモジュールは、シリコーングリスを用いた場合と比較して、格段に熱抵抗を低くすることができる。
尚、外側接合材63及び64に代えて、シリコーングリスを用いた場合には、第1の絶縁基板20及び第2の絶縁基板30と第1の冷却器40及び第2の冷却器50との線膨張係数の差が小さいため、シリコーングリスのポンプアウト現象が抑制される効果はある。
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態について説明する。本実施の形態におけるパワーモジュールは、図4に示すように、半導体素子10の他方の面10bと第2の絶縁基板30の一方の面30aとの間に導電スペーサ80を設けた構造のものである。導電スペーサ80は、銅等の導電性を有する金属材料により形成されており、半導体素子10の他方の面10bに形成された電極と第2の絶縁基板30の一方の面30aに形成された金属層31とを電気的に接続するために設けられている。本実施形態においては、半導体素子10の他方の面10bと導電スペーサ80の一方の面80aとは、内側接合材65により接続されており、導電スペーサ80の他方の面80bと第2の絶縁基板30の一方の面30aに形成された金属層31とは、内側接合材66により接続されている。内側接合材65及び66は、内側接合材62等と同様の材料により形成されている。
尚、上記以外の内容については、第1の実施形態と同様である。
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
10 半導体素子
10a 一方の面
10b 他方の面
20 第1の絶縁基板
20a 一方の面
20b 他方の面
30 第2の絶縁基板
30a 一方の面
30b 他方の面
40 第1の冷却器
50 第2の冷却器
61 内側接合材
62 内側接合材
63 外側接合材
64 外側接合材

Claims (8)

  1. 半導体素子と、
    前記半導体素子の一方の面の側に、一方の面が接続された第1の絶縁基板と、
    前記半導体素子の他方の面の側に、一方の面が接続された第2の絶縁基板と、
    前記第1の絶縁基板の他方の面に接続された第1の冷却器と、
    前記第2の絶縁基板の他方の面に接続された第2の冷却器と、
    を有し、
    前記第1の冷却器及び前記第2の冷却器は、グラファイト、Al−SiC、Mg−SiCのいずれかにより形成されているパワーモジュール。
  2. 前記第1の冷却器及び前記第2の冷却器を形成している材料の線膨張係数は、7.5ppm/K以下である請求項1に記載のパワーモジュール。
  3. 前記第1の絶縁基板及び前記第2の絶縁基板を形成している材料の線膨張係数は、7.5ppm/K以下である請求項1または2に記載のパワーモジュール。
  4. 前記第1の冷却器及び前記第2の冷却器を形成している材料の線膨張係数は、前記半導体素子を形成している材料の線膨張係数以上である請求項1から3のいずれかに記載のパワーモジュール。
  5. 前記半導体素子の一方の面の側に接合されている前記第1の絶縁基板は、金属材料を基材とする接合材により接合されており、
    前記半導体素子の他方の面の側に接合されている前記第2の絶縁基板は、金属材料を基材とする接合材により接合されている請求項1から4のいずれかに記載のパワーモジュール。
  6. 前記第1の絶縁基板と前記第1の冷却器とは、金属材料を基材とする接合材により接合されており、
    前記第2の絶縁基板と前記第2の冷却器とは、金属材料を基材とする接合材により接合されている請求項1から5のいずれかに記載のパワーモジュール。
  7. 前記半導体素子の他方の面と前記第2の絶縁基板の一方の面との間には、導電スペーサが設けられており、
    前記半導体素子と前記導電スペーサは、金属材料を基材とする接合材により接合されており、
    前記導電スペーサと前記第2の絶縁基板は、金属材料を基材とする接合材により接合されている請求項1から6のいずれかに記載のパワーモジュール。
  8. 前記半導体素子は、SiCを含む材料により形成されている請求項1から7のいずれかに記載のパワーモジュール。
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