JP2019021846A - 回路ユニット及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気経路における電気抵抗が低減され、かつノイズが電気経路を伝搬するのが抑制される。
【解決手段】ケーブル203は、導体線271V、導体線272V、及び導体線273Vを含む。導体パターン部230Vは、導体線271Vに接続された導体パターン231Vと、導体線272Vと導体線273Vとをつなぐ導体パターン232Vとを含む。導体パターン部240Vは、導体線273Vに接続された導体パターン241Vと、導体線271Vと導体線272Vとをつなぐ導体パターン242Vとを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、第1回路が配置された第1基板と、第2回路が配置された第2基板とがケーブルで接続された回路ユニット、及び回路ユニットを備えた電子機器に関する。
電子機器に搭載される回路ユニットにおいて、各種センサデバイス(CMOSセンサ、音声マイク、振動計測等々)等の電子回路を有するものが知られている。近年、電子回路において微小な電気信号を処理する必要があり、電子回路に接続された別の電子回路で発生する電気ノイズ、例えば電子回路に電力を供給する電源回路で発生するリップルノイズに対する電子回路の耐性が問題となっている。
これに対し、特許文献1には、インダクタとコンデンサとを有するLCフィルタが提案されている。この特許文献1では、インダクタを4つ、コンデンサを3つとする多段のLCフィルタが記載されている。
特開平11−136066号公報
しかしながら、回路ユニットの小型化を考慮してインダクタをチップ部品とした場合、部品の抵抗成分(等価直列抵抗)が大きく、インダクタの抵抗成分による電圧降下の増大が問題となっていた。例えばインダクタのチップ部品1つ当たりの抵抗成分は数百[mΩ]程度となり、複数段、例えば3段のLCフィルタの場合には1[Ω]程度となっていた。
そこで、本発明の目的は、電気経路における電気抵抗を低減しつつ、ノイズが電気経路を伝搬するのを抑制することにある。
本発明の回路ユニットは、第1回路と、第2回路と、前記第1回路が配置され、前記第1回路と前記第2回路との間の電気経路の一部となる第1導体パターン部を有する第1基板と、前記第2回路が配置され、前記電気経路の一部となる第2導体パターン部を有する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に接続されたケーブルと、前記電気経路に接続され、前記第1基板及び前記第2基板のうち、一方又は両方に配置された容量素子と、を備え、前記ケーブルは、前記電気経路の一部となる、第1導体線、第2導体線、及び第3導体線を含み、前記第1導体パターン部は、前記第1導体線に接続された第1導体パターンと、前記第2導体線と前記第3導体線とをつなぐ第1折り返し導体パターンと、を含み、前記第2導体パターン部は、前記第3導体線に接続された第2導体パターンと、前記第1導体線と前記第2導体線とをつなぐ第2折り返し導体パターンと、を含む、ことを特徴とする。
本発明によれば、電気経路における電気抵抗が低減され、かつノイズが電気経路を伝搬するのが抑制される。
第1実施形態に係る電子機器の一例としてのカメラの概略構成を示す説明図である。 第1実施形態に係る回路ユニットの説明図である。 (a)は電源回路とセンサ回路との間の電源線及びグラウンド線の接続関係を示す回路図である。(b)は1段のLCフィルタを示す説明図である。 第2実施形態に係る回路ユニットの説明図である。 第3実施形態に係る回路ユニットの説明図である。 第4実施形態に係る回路ユニットの説明図である。 実施例の回路ユニットの説明図である。 比較例の回路ユニットの説明図である。 実施例の回路ユニットと比較例の回路ユニットにおける伝搬特性の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る電子機器の一例としてのカメラの概略構成を示す説明図である。撮像装置としてのカメラ100は、デジタルカメラである。カメラ100は、カメラ本体101と、カメラ本体101に着脱可能な交換レンズ(レンズ鏡筒)102と、を備える。
カメラ本体101は、筐体111と、筐体111の内部に配置された、ミラー112、シャッター113、回路ユニット200、電源の一例である直流電源である電池を収容する電源部204等を備えている。図1の場合、電源部204は、電池が着脱可能な収容部を有する構造を有している。交換レンズ102は、1つまたは複数のレンズ121を有する光学系を備えている。
回路ユニット200は、第1プリント回路板の一例であるプリント回路板201、第2プリント回路板の一例であるプリント回路板202、及びプリント回路板201とプリント回路板202とを接続するケーブル203を有する。プリント回路板201には、電源部204が接続されている。
図2は、第1実施形態に係る回路ユニット200の説明図である。プリント回路板201は、第1基板の一例である基板211を有する。また、プリント回路板201は、基板211に配置された、第1回路の一例としての電子回路である電源回路221、基板211に配置された電子回路の一例である制御回路223、及び基板211に配置されたコネクタ250等を有する。
プリント回路板202は、第2基板の一例である基板212を有する。また、プリント回路板202は、基板212に配置された第2回路の一例としての電子回路であるセンサ回路222、及び基板212に配置されたコネクタ260等を有する。
基板211,212は、複数の導体層を有するプリント配線板である。導体層は、平板状の導体パターンが配置される層である。基板211の一対の表面(表層ともいう)のうち一方の表面に、電源回路221、制御回路223及びコネクタ250が実装されている。また、基板212の一対の表面(表層ともいう)のうち一方の表面に、センサ回路222及びコネクタ260が実装されている。
電源回路221は、半導体集積回路であり、電源部204に設置された電池により印加された直流電圧を昇圧又は降圧して出力するスイッチング電源回路である。電源回路221は、電源出力端子221V、電源入力端子221V2、グラウンド端子221Gを有する。電源入力端子221V2には、電池の正極が接続されて直流電圧が印加される。グラウンド端子221Gには、グラウンド電位が印加され、電池の負極と同電位となっている。電源出力端子221Vからは、電池の電圧に対して昇圧又は降圧された直流電圧が出力される。
センサ回路222は、半導体集積回路であり、CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサ等のイメージセンサである。センサ回路222は、電源入力端子222V、グラウンド端子222G及び信号端子222Sを有する。電源入力端子222Vには、センサ回路222の処理動作に必要な電源電位が印加され、グラウンド端子222Gには、グラウンド電位が印加される。信号端子222Sからは、撮像信号等のデジタル信号が出力される。
制御回路223は、半導体集積回路であり、信号端子223Sを有し、撮像信号等のデジタル信号の入力を受け、不図示のメモリ等に撮像データを格納するなどの各種の制御を行う。なお、制御回路223は、不図示の電源入力端子及びグラウンド端子を有し、基板211の不図示の導体パターンを介して電源回路221により電力が供給されて動作する。
なお、各基板211,212には、一方の表層とは別の導体層に、グラウンド電位が印加される導体パターンであるベタのグラウンドパターンが配置されている。グラウンドパターンには、各回路のグラウンド端子が不図示のヴィアに配置された導体パターンであるヴィア導体で電気的に接続されている。
第1実施形態では、電源回路221からセンサ回路222への電力の供給を、電気経路である電源線280V及びグラウンド線280Gを介して行い、センサ回路222と制御回路223との信号の伝送を、信号線280Sを介して行う。そして、第1実施形態では、電源回路221からセンサ回路222への電力の供給、及びセンサ回路222と制御回路223との通信を、ケーブル203を介して行う。
基板211は、電源線280Vの一部である第1導体パターン部の一例としての導体パターン部230Vを有する。導体パターン部230Vは、複数の導体パターンで構成されている。また、基板211は、グラウンド線280Gの一部である第1導体パターン部の一例としての導体パターン部230Gを有する。導体パターン部230Gは、複数の導体パターンで構成されている。また、基板211は、信号線280Sの一部である導体パターン231Sを有する。
基板212は、電源線280Vの一部である第2導体パターン部の一例としての導体パターン部240Vを有する。導体パターン部240Vは、複数の導体パターンで構成されている。また、基板212は、グラウンド線280Gの一部である第2導体パターン部の一例としての導体パターン部240Gを有する。導体パターン部240Gは、複数の導体パターンで構成されている。また、基板212は、信号線280Sの一部である導体パターン241Sを有する。
ケーブル203は、フレキシブルフラットケーブルであり、複数、第1実施形態では7つの導体線271V,272V,273V,271G,272G,273G,271Sを有する。導体線271V,272V,273Vは電源線280Vの一部であり、導体線271G,272G,273Gはグラウンド線280Gの一部であり、導体線271Sは信号線280Sの一部である。ケーブル203における複数の導体線は、ケーブル203の延びる方向と直交する幅方向に間隔をあけて並設されている。そして、複数の導体線は、絶縁部材で被覆されている。
第1実施形態では、電源線280Vは、基板211の導体パターン部230V、ケーブル203の導体線271V,272V,273V、及び基板212の導体パターン部240Vを有する。グラウンド線280Gは、基板211の導体パターン部230G、ケーブル203の導体線271G,272G,273G、及び基板212の導体パターン部240Gを有する。信号線280Sは、基板211の導体パターン231S、ケーブル203の導体線271S、及び基板212の導体パターン241Sを有する。
コネクタ250にはケーブル203の一端が装着され、コネクタ260にはケーブル203の他端が装着されている。コネクタ250は、複数、第1実施形態では7つのコネクタピン251V,252V,253V,251G,252G,253G,251Sを有する。コネクタ250にケーブル203が装着されることで、各コネクタピン251V,252V,253V,251G,252G,253G,251Sと各導体線271V,272V,273V,271G,272G,273G,271Sとが電気的に接続される。
コネクタ260は、複数、第1実施形態では7つのコネクタピン261V,262V,263V,261G,262G,263G,261Sを有する。コネクタ260にケーブル203が装着されることで、各コネクタピン261V,262V,263V,261G,262G,263G,261Sと各導体線271V,272V,273V,271G,272G,273G,271Sとが電気的に接続される。
回路ユニット200は、更に、基板211に配置された容量素子の一例である容量部品224,226と、基板212に配置された容量素子の一例である容量部品225,227と、を有する。容量部品224,226は、基板211において、電源回路221が実装された表面に実装されている。容量部品225,227は、基板212において、センサ回路222が実装された表面に実装されている。容量部品224,225,226,227の一端は、電源線280Vに電気的に接続され、容量部品224,225,226,227の他端は、グラウンド線280Gに電気的に接続されている。
電源回路221はスイッチング電源回路であり、電源回路221のスイッチング動作により、電源回路221の電源出力端子221Vから出力される電圧には、スイッチング動作に起因するリップルノイズが重畳することがある。近年、センサ回路222においては、高感度化に伴い電圧の低い電気信号を処理する必要があり、外来の電気ノイズの影響を受けやすくなっている。したがって、センサ回路222に入力されるリップルノイズが大きいと、センサ回路222の撮像により得られる画像にスジが形成されることがある。
そこで、第1実施形態では、電源線280V、電源線280Vに隣接して配置されたグラウンド線280G、及び容量部品224,225,226,227によりノイズフィルタである多段のLCフィルタを構成する。多段のLCフィルタにより、電源回路221で発生したリップルノイズがセンサ回路222に伝搬するのを低減している。第1実施形態では、容量部品224,225,226,227とケーブル203により、多段のLCフィルタを構成し、リップルノイズの伝搬を低減する。以下、この多段のLCフィルタの構成について具体的に説明する。
容量部品224,225,226,227は、電源回路221とセンサ回路222との間の電気経路である電源線280V及びグラウンド線280Gのそれぞれから分岐するように電源線280V及びグラウンド線280Gに接続されている。具体的には、容量部品224,225,226,227は、電源線280Vとグラウンド線280Gとの間に接続されている。つまり、容量部品224,225,226,227は、それぞれ一対の端子を有しており、一対の端子のうち、一方の端子が電源線280Vに接続され、他方の端子がグラウンド線280Gに接続されている。
電源線280Vにおいて、導体線271Vは第1導体線、導体線272Vは第2導体線、導体線273Vは第3導体線である。また、グラウンド線280Gにおいて、導体線271Gは第1導体線、導体線272Gは第2導体線、導体線273Gは第3導体線である。第1実施形態では、ケーブル203の幅方向に導体線271S、導体線271G、導体線271V、導体線272V、導体線272G、導体線273G、導体線273Vの順に間隔をあけて配置されている。電源線280Vにおいては、2つの導体線271V,272Vが隣り合っており、グラウンド線280Gにおいては、2つの導体線272G,273Gが隣り合っている。
電源線280Vについて詳細に説明する。基板211の導体パターン部230Vは、コネクタ250のコネクタピン251V、即ちケーブル203の導体線271Vに電気的に接続された第1導体パターンである導体パターン231Vを有する。第1実施形態では、導体パターン231Vは、電源出力端子221Vとコネクタピン251Vとを電気的に接続している。また、導体パターン部230Vは、コネクタ250のコネクタピン252Vとコネクタピン253V、即ち導体線272Vと導体線273Vとを電気的につなぐ第1折り返し導体パターンである導体パターン232Vを有する。導体パターン231V及び導体パターン232Vは、基板211の一方の表面(表層)に配置されている。
基板212の導体パターン部240Vは、コネクタ260のコネクタピン263V、即ちケーブル203の導体線273Vに電気的に接続された第2導体パターンである導体パターン241Vを有する。第1実施形態では、導体パターン241Vは、電源入力端子222Vとコネクタピン263Vとを電気的に接続している。また、導体パターン部240Vは、コネクタ260のコネクタピン261Vとコネクタピン262V、即ち導体線271Vと導体線272Vとを電気的につなぐ第2折り返し導体パターンである導体パターン242Vを有する。導体パターン241V及び導体パターン242Vは、基板212の一方の表面(表層)に配置されている。
よって、電源回路221の端子221Vは、導体パターン231V、導体線271V、導体パターン242V、導体線272V、導体パターン232V、導体線273V及び導体パターン241Vを介して、センサ回路222の端子222Vに接続されている。
次に、グラウンド線280Gについて詳細に説明する。基板211の導体パターン部230Gは、コネクタ250のコネクタピン251G、即ちケーブル203の導体線271Gに電気的に接続された第1導体パターンである導体パターン231Gを有する。第1実施形態では、導体パターン231Gは、グラウンド端子221Gとコネクタピン251Gとを電気的に接続している。また、導体パターン部230Gは、コネクタ250のコネクタピン252Gとコネクタピン253G、即ち導体線272Gと導体線273Gとを電気的につなぐ第1折り返し導体パターンである導体パターン232Gを有する。導体パターン231G及び導体パターン232Gは、基板211の一方の表面(表層)に配置されている。
基板212の導体パターン部240Gは、コネクタ260のコネクタピン263G、即ちケーブル203の導体線273Gに電気的に接続された第2導体パターンである導体パターン241Gを有する。第1実施形態では、導体パターン241Gは、グラウンド端子222Gとコネクタピン263Gとを電気的に接続している。また、導体パターン部240Gは、コネクタ260のコネクタピン261Gとコネクタピン262G、即ち導体線271Gと導体線272Gとを電気的につなぐ第2折り返し導体パターンである導体パターン242Gを有する。導体パターン241G及び導体パターン242Gは、基板212の一方の表面(表層)に配置されている。
よって、電源回路221の端子221Gは、導体パターン231G、導体線271G、導体パターン242G、導体線272G、導体パターン232G、導体線273G及び導体パターン241Gを介して、センサ回路222の端子222Gに接続されている。
次に、信号線280Sについて説明する。基板211の導体パターン231Sは、コネクタ250のコネクタピン251S、即ちケーブル203の導体線271Sに電気的に接続されている。第1実施形態では、導体パターン231Sは、信号端子223Sとコネクタピン251Sとを電気的に接続している。導体パターン231Sは、基板211の一方の表面(表層)に配置されている。
基板212の導体パターン241Sは、コネクタ260のコネクタピン261S、即ちケーブル203の導体線271Sに電気的に接続されている。第1実施形態では、導体パターン241Sは、信号端子222Sとコネクタピン261Sとを電気的に接続している。導体パターン241Sは、基板212の一方の表面(表層)に配置されている。
容量部品224の一方の端子が導体パターン231Vに接続され、他方の端子が導体パターン231Gに接続されている。また、容量部品226の一方の端子が導体パターン232Vに接続され、他方の端子が導体パターン232Gに接続されている。また、容量部品225の一方の端子が導体パターン242Vに接続され、他方の端子が導体パターン242Gに接続されている。また、容量部品227の一方の端子が導体パターン241Vに接続され、他方の端子が導体パターン241Gに接続されている。
なお第1実施形態では、導体パターン231V(231G),242V(242G),232V(232G),241V(241G)の各々に容量部品が接続されるがこれに限定するものではない。ノイズフィルタとしては、導体パターン231V(231G),242V(242G),232V(232G),241V(241G)の全てに容量部品が接続されるのが好適であるが、一部の容量部品を省略してもよい。例えば、複数の容量部品224〜227のうち、容量部品225又は容量部品226を省略してもよい。また、LCフィルタの構成要素となる容量部品は、基板211,212のうち、両方に配置されるのが好適であるが、一方にのみ配置されていてもよい。
図3(a)は、電源回路221とセンサ回路222との間の電源線280V及びグラウンド線280Gの接続関係を示す回路図である。
折り返し導体パターンである導体パターン242V及び導体パターン232Vにより、導体線271V、導体線272V及び導体線273Vが直列接続される。また、各導体パターン231V,242V,232V,241Vにおいて、各容量部品224,225,226,227が分岐して接続されている。
同様に、折り返し導体パターンである導体パターン242G及び導体パターン232Gにより、導体線271G、導体線272G及び導体線273Gが直列接続される。また、各導体パターン231G,242G,232G,241Gにおいて、各容量部品224,225,226,227が分岐して接続されている。
各導体線271V,272V,273V,271G,272G,273Gは、断面積及び配線長に応じたインダクタンスを有する。これら導体線のインダクタンスと容量部品224,225,226,227のキャパシタンスとで多段(3段)のLCフィルタを構成している。なお、導体パターン231V,232V,241V,242V,231G,232G,241G,242Gのインダクタンスは、ケーブル203の導体線のインダクタンスよりも1桁以上低いため、考慮に入れなくてもよい。
ケーブル203の各導体線271V,272V,273V,271G,272G,273Gの幅をw、厚みをh、長さをlとする。以下の近似式である(式1)を用いて、ケーブル203の各導体線271V,272V,273V,271G,272G,273Gが持つインダクタンスを簡便に計算することができる。
Figure 2019021846
図3(b)は、1段のLCフィルタを示す説明図である。ここで、容量部品と、ケーブル203の導体線とを有する1段のLCフィルタを考える。ケーブル203のインダクタンス、即ち導体線271Vと導体線271G、導体線272Vと導体線272G、導体線273Vと導体線273Gそれぞれの合成インダクタンスをLlineとする。また、容量部品224、容量部品225、容量部品226、容量部品227それぞれのキャパシタンスをCcap、寄生インダクタンスをLcapとする。
なお、容量部品225を省略する場合、容量部品224と、導体線271V,272V及び導体線271G,272Gとで1段のLCフィルタを考えればよい。インダクタンスLlineは、導体線271V,272Vと導体線271G,272Gとの合成インダクタンスとすればよい。容量部品226を省略する場合も同様に、容量部品225と、導体線272V,273V及び導体線272G,273Gとで1段のLCフィルタを考えればよい。
電源回路221のリップルノイズの入力電流をIin、出力電流をIoutとしたとき、電流分配の法則より、以下の(式2)で表される。fは、電源回路221においてスイッチングを行う動作周波数、即ちリップルノイズの周波数である。
Figure 2019021846
例えば、Lline=100[nH]、Lcap=1[nH]、Ccap=10[μF]、f=1[MHz]としたとき、(式2)の電流における減衰係数は、Lcap÷Lline=10−2となる。このLCフィルタが3段とすると(Lcap÷Lline=10−6となり、電源回路221からセンサ回路222に伝搬されるリップルノイズを低減することができる。多段のLCフィルタにより電源回路221からセンサ回路222へ伝搬するリップルノイズを低減することができるので、センサ回路222の撮像により得られる画像にスジが形成されるのを防止することができる。
次に、LCフィルタのインダクタンスは、ケーブル203の導体線271V,271G,272V,272G,273V,273Gで形成されている。各基板211,212の表面の面積は、各コネクタ250,260のピン数が増加するほど増加する。コネクタ250,260の1ピン当たりの実装面積の増加量を5[mm]とすると、4ピン増大する場合、各基板211,212における実装面積の増加量は20[mm]となる。
これに対し、LCフィルタのインダクタンスを基板で形成した場合、1つのインダクタにつき100[nH]のインダクタンスを得るために、1[mm]の配線幅で80[mm]程度の配線長の導体パターンが必要となる。したがって、1つのインダクタにつき、基板の実装面積が80[mm]程度増加し、3段のLCフィルタの場合には基板面積が240[mm]程度増加する。
よって、第1実施形態によれば、基板の導体パターンでLCフィルタに必要なインダクタンスを形成する場合と比較して、各基板211,212の実装面積の増加量を1/10程度に抑えることができる。即ち、各基板211,212を小型化することができる。
また、LCフィルタのインダクタを形成するケーブル203の導体線の電気抵抗値は、以下の(式3)で考えることができる。(式3)においてσは導体線の導電率である。
Figure 2019021846
100[nH]程度となる導体線として、幅w=1.0[mm]、厚みh=0.03[mm]、長さl=80[mm]としたときに、電気抵抗値は(式3)より約46[mΩ]となり、3段LCフィルタの直列抵抗値は150[mΩ]程度なる。一方、インダクタをチップ部品で構成した場合には、チップ部品1つ当たりの抵抗成分は数百[mΩ]程度となり、3段のLCフィルタの場合には1[Ω]程度となる。したがって、第1実施形態によれば、チップ部品でインダクタを構成する場合と比較して、LCフィルタの電気抵抗値、即ち電源線280V及びグラウンド線280Gの電気抵抗値を1/6以下に低減することができる。
このように、第1実施形態によれば、電源回路221とセンサ回路222との間の電気経路である電源線280V及びグラウンド線280Gにおける電気抵抗を低減することができる。したがって、センサ回路222へ印加する直流電圧の電圧降下量を低減することができ、センサ回路222を安定して動作させることができる。
また、第1実施形態において、以下の(式4)を満たすことがより好ましい。
Figure 2019021846
(式4)の左辺は、周波数fにおけるケーブル203の各導体線のインピーダンスであり、右辺は、周波数fにおける各容量部品224,225,226,227のインピーダンスである。つまり、ケーブル203の各導体線のインピーダンスが、各容量部品224,225,226,227のインピーダンスよりも大きいので、周波数fとなるノイズ電流は、各容量部品224,225,226,227に流れやすくなる。これにより、電源回路221からセンサ回路222へのリップルノイズの伝搬を効果的に低減することができる。
(式2)の電流に対する減衰係数は(式5)のように計算できる。
Figure 2019021846
(式5)より、(式4)の条件では減衰係数が1/2以下となっており、一段のLCフィルタにより半分以上、減衰可能となっている。
更に、第1実施形態において、以下の(式6)を満たすことがより好ましい。
Figure 2019021846
即ち、各容量部品224〜227のキャパシタンスCcapを大きくすることによって、周波数fにおける各容量部品224〜227のキャパシタンスCcapによるインピーダンスが小さくなる。また、各容量部品224〜227における寄生インダクタンスLcapは、キャパシタンスCcapの大小によりほとんど変化しないと考えてよい。
したがって、各容量部品224〜227として、(式6)を満たす大きさのキャパシタンスCcapとなる容量部品を用いることにより、各容量部品224〜227のインピーダンス(CcapとLcapの合成インピーダンス)を小さくすることができる。即ち、(式5)の分母を大きくすることができ、減衰係数をさらに低減でき、リップルノイズの伝搬を更に効果に低減することができる。
なお、リップルノイズは電源回路221のスイッチング動作によって発生するため、リップルノイズの周波数は、電源回路221の動作周波数と同じと考えてよい。また、インダクタンスLlineは、(式2)を用いて、ケーブル203の各導体線の配線形状(幅、厚み、長さ)から簡便に計算することができる。また、容量部品224〜227のキャパシタンスCcapと寄生インダクタンスLcapは、容量部品のデータシートにて検証することができる。
第1実施形態では、電源回路221は、直流電圧をセンサ回路222に出力する。したがって、電流は、電源回路221の電源出力端子221V、導体線271V、導体線272V、導体線273V、センサ回路222の電源入力端子222Vの順に流れる。また、帰還電流は、センサ回路222のグラウンド端子222G,導体線273G、導体線272G、導体線271G、電源回路221のグラウンド端子221Gの順に流れる。
よって、隣り合う電源線280Vの導体線271Vとグラウンド線280Gの導体線271Gとを流れる電流の向きが互いに反対方向である。また、隣り合う電源線280Vの導体線272Vとグラウンド線280Gの導体線272Gとを流れる電流の向きが互いに反対方向である。また、隣り合う電源線280Vの導体線273Vとグラウンド線280Gの導体線273Gとを流れる電流の向きが互いに反対方向である。このように、隣り合う電源線280Vとグラウンド線280Gとを流れる電流の向きが互いに反対方向であるので、隣り合う導体線同士で磁界を打ち消し合い、ケーブル203から外部に放射されるノイズを低減することができる。
また、ケーブル203の幅方向における導体線の配列順は、導体線271G、導体線271V、導体線272V、導体線272G、導体線273G、導体線273Vとなっている。よって、これら導体線を流れる電流の向きは、図2に示すように幅方向で互い違いとなる。よって、隣り合う導体線同士で磁界を打ち消し合い、放射ノイズを効果的に低減することができる。
なお、第1実施形態では、ケーブル203において、電源線280Vの導体線271V,272V,273Vと、グラウンド線280Gの導体線271G,272G,273Gとがそれぞれ隣り合う場合について説明したが、これに限定するものではない。例えば、導体線271V,272V,273Vが互いに隣り合い、導体線271G,272G,273Gが互いに隣り合うようにしてもよい。また、信号線280Sにおいても、電源線280V又はグラウンド線280Gと同様に配線して、多段のLCフィルタを構成してもよい。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態に係る回路ユニット200Aの説明図である。なお、図4に示す第2実施形態の回路ユニット200Aにおいて、第1実施形態の回路ユニット200と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
回路ユニット200Aは、第1プリント回路板の一例であるプリント回路板201A、第2プリント回路板の一例であるプリント回路板202A、及びプリント回路板201Aとプリント回路板202Aとを接続するケーブル203Aを有する。プリント回路板201Aには、第1実施形態と同様、電源部204に設置された電池が接続されている。
プリント回路板201Aは、第1基板の一例である基板211Aを有する。また、プリント回路板201Aは、基板211Aに配置された電源回路221、制御回路223及びコネクタ250A等を有する。プリント回路板202Aは、第2基板の一例である基板212Aを有する。また、プリント回路板202Aは、センサ回路222及びコネクタ260A等を有する。
基板211A,212Aは、複数の導体層を有するプリント配線板である。基板211Aの一対の表面(表層)のうち一方の表面に、電源回路221、制御回路223及びコネクタ250Aが実装されている。また、基板212Aの一対の表面(表層)のうち一方の表面に、センサ回路222及びコネクタ260Aが実装されている。基板211Aは、一方の表面(表層)とは別の導体層に配置され、グラウンド線280AGの一部となる導体パターン233AGを有する。また、基板212Aは、一方の表面(表層)とは別の導体層に配置され、グラウンド線280AGの一部となる導体パターン243AGを有する。導体パターン233AG,243AGは、ベタのグラウンドパターンである。
第2実施形態では、電源回路221からセンサ回路222への電力の供給を、電源線280AV及びグラウンド線280AGを介して行い、センサ回路222と制御回路223との信号の伝送を、電気経路である信号線280ASを介して行う。
基板211Aは、電源線280AVの一部である導体パターン231AVを有する。また、基板211Aは、グラウンド線280AGの一部である導体パターン231AGを有する。また、基板211Aは、信号線280ASの一部である第1導体パターン部の一例としての導体パターン部230ASを有する。導体パターン部230ASは、複数の導体パターンで構成されている。
基板212Aは、電源線280AVの一部である導体パターン241AVを有する。また、基板212Aは、グラウンド線280AGの一部である導体パターン241AGを有する。また、基板212Aは、信号線280ASの一部である第2導体パターン部の一例である導体パターン部240ASを有する。導体パターン部240ASは、複数の導体パターンで構成されている。
ケーブル203Aは、フレキシブルフラットケーブルであり、複数、第2実施形態では5つの導体線271S,272S,273S,271V,271Gを有する。ケーブル203Aにおける複数の導体線は、ケーブル203Aの延びる方向と直交する幅方向に間隔をあけて並設されている。そして、複数の導体線は、絶縁部材で被覆されている。導体線271Vは電源線280AVの一部であり、導体線271Gはグラウンド線280AGの一部であり、導体線271S、272S,273Sは信号線280ASの一部である。
即ち、電源線280AVは、基板211Aの導体パターン231AV、ケーブル203Aの導体線271V、及び基板212Aの導体パターン241AVを有する。グラウンド線280AGは、基板211Aの導体パターン231AG,233AG、ケーブル203Aの導体線271G、及び基板212Aの導体パターン241AG,243AGを有する。信号線280ASは、基板211Aの導体パターン部230AS、ケーブル203Aの導体線271S,272S,273S、及び基板212Aの導体パターン部240ASを有する。
コネクタ250Aにはケーブル203Aの一端が装着され、コネクタ260Aにはケーブル203Aの他端が装着されている。
回路ユニット200Aは、更に、基板211Aに配置された容量素子の一例である容量部品224,226と、基板212Aに配置された容量素子の一例である容量部品225,227と、を有する。容量部品224,226は、基板211Aにおいて、制御回路223が実装された表面に実装されている。容量部品225,227は、基板212Aにおいて、センサ回路222が実装された表面に実装されている。容量部品224,225,226,227の一端は、信号線280ASに電気的に接続されている。容量部品224,225,226,227の他端は、グラウンド電位が印加されるグラウンド線280AGの一部である導体パターン233AG,243AGに電気的に接続されている。
第2実施形態では、信号線280AS、グラウンド線280AG及び容量部品224,225,226,227によりノイズフィルタである多段のLCフィルタを構成する。そして、多段のLCフィルタにより、センサ回路222及び制御回路223のうち一方で発生した電気ノイズが他方に伝搬するのを低減する。
容量部品224,225,226,227は、信号線280ASから分岐するように信号線280ASに接続されている。具体的には、容量部品224,225,226,227は、信号線280ASとグラウンド線280AGとの間に接続されている。つまり、容量部品224,225,226,227は、それぞれ一対の端子を有しており、一対の端子のうち、一方の端子が信号線280ASに接続され、他方の端子がグラウンド線280AGに接続されている。
信号線280ASにおいて、導体線271Sは第1導体線、導体線272Sは第2導体線、導体線273Sは第3導体線である。第1実施形態では、幅方向に導体線271S、導体線272S、導体線273S、導体線271G、導体線271Vの順に配置されている。信号線280ASにおいては、2つの導体線271S,272Sが隣り合っており、2つの導体線272S,273Sが隣り合っている。即ち、3つの導体線271S,272S,273Sが導体線271S,272S,273Sの順に隣り合っている。
信号線280ASについて更に詳細に説明する。基板211Aの導体パターン部230ASは、コネクタ250Aを介してケーブル203Aの導体線271Sに電気的に接続された第1導体パターンである導体パターン231ASを有する。第2実施形態では、導体パターン231ASは、信号端子223Sと導体線271Sとを電気的に接続している。また、導体パターン部230ASは、コネクタ250Aを介して導体線272Sと導体線273Sとを電気的につなぐ第1折り返し導体パターンである導体パターン232ASを有する。導体パターン231AS及び導体パターン232ASは、基板211Aの一方の表面(表層)に配置されている。
基板212Aの導体パターン部240ASは、コネクタ260Aを介してケーブル203Aの導体線273Sに電気的に接続された第2導体パターンである導体パターン241ASを有する。第2実施形態では、導体パターン241ASは、電源入力端子222Vと導体線273Sとを電気的に接続している。また、導体パターン部240ASは、コネクタ260Aを介して導体線271Sと導体線272Sとを電気的につなぐ第2折り返し導体パターンである導体パターン242ASを有する。導体パターン241AS及び導体パターン242ASは、基板212Aの一方の表面(表層)に配置されている。
制御回路223の端子223Sは、導体パターン231AS、導体線271S、導体パターン242AS、導体線272S、導体パターン232AS、導体線273S及び導体パターン241ASを介して、センサ回路222の端子222Sに接続されている。
容量部品224の一方の端子が導体パターン231ASに接続され、他方の端子がグラウンド線280AGの導体パターン233AGにヴィアの導体パターンで接続されている。また、容量部品226の一方の端子が導体パターン232ASに接続され、他方の端子がグラウンド線280AGの導体パターン233AGにヴィアの導体パターンで接続されている。また、容量部品225の一方の端子が導体パターン242ASに接続され、他方の端子がグラウンド線280AGの導体パターン243AGにヴィアの導体パターンで接続されている。また、容量部品227の一方の端子が導体パターン241ASに接続され、他方の端子がグラウンド線280AGの導体パターン243AGにヴィアの導体パターンで接続されている。
なお第2実施形態では、導体パターン231AS,242AS,232AS,241ASの各々に容量部品が接続されるがこれに限定するものではない。ノイズフィルタとしては、導体パターン231AS,242AS,232AS,241ASの全てに容量部品が接続されるのが好適であるが、一部の容量部品を省略してもよい。例えば、複数の容量部品224〜227のうち、容量部品225又は容量部品226を省略してもよい。また、LCフィルタの構成要素となる容量部品は、基板211A,212Aのうち、両方に配置されるのが好適であるが、一方にのみ配置されていてもよい。
第2実施形態によれば、容量部品224,225,226,227及び信号線280ASにより多段のLCフィルタが構成される。LCフィルタにより信号線280ASを伝搬するノイズを低減することができる。また、第1実施形態と同様、各基板211A,212Aを小型化することができる。
また、第2実施形態によれば、制御回路223とセンサ回路222との間の電気経路である信号線280ASにおける電気抵抗を低減することができる。したがって、伝搬される電気信号の電圧降下量を低減することができ、制御回路223又はセンサ回路222を安定して動作させることができる。
[第3実施形態]
図5は、第3実施形態に係る回路ユニット200Bの説明図である。なお、図5に示す第3実施形態の回路ユニット200Bにおいて、第1実施形態の回路ユニット200と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
回路ユニット200Bは、第1プリント回路板の一例であるプリント回路板201B、第2プリント回路板の一例であるプリント回路板202B、及びプリント回路板201Bとプリント回路板202Bとを接続するケーブル203Bを有する。プリント回路板201Bには、第1実施形態と同様、電源部204に設置された電池が接続されている。
プリント回路板201Bは、第1基板の一例である基板211Bを有する。また、プリント回路板201Bは、基板211Bに配置された電源回路221、制御回路223及びコネクタ250B等を有する。プリント回路板202Bは、第2基板の一例である基板212Bを有する。また、プリント回路板202Bは、センサ回路222及びコネクタ260B等を有する。
基板211B,212Bは、複数の導体層を有するプリント配線板である。基板211Bの一対の表面(表層)のうち一方の表面に、電源回路221、制御回路223及びコネクタ250Bが実装されている。また、基板212Bの一対の表面(表層)のうち一方の表面に、センサ回路222及びコネクタ260Bが実装されている。
第3実施形態では、電源回路221からセンサ回路222への電力の供給を、電気経路である電源線280BV及びグラウンド線280Gを介して行い、センサ回路222と制御回路223との信号の伝送を、信号線280Sを介して行う。
基板211Bは、電源線280BVの一部である第1導体パターン部の一例としての導体パターン部230BVを有する。また、基板211Bは、グラウンド線280Gの一部である導体パターン部230Gを有する。また、基板211Bは、信号線280Sの一部である導体パターン231Sを有する。導体パターン部230BV,230Gは、それぞれ複数の導体パターンで構成されている。
基板212Bは、電源線280BVの一部である第2導体パターン部の一例としての導体パターン部240BVを有する。また、基板212Bは、グラウンド線280Gの一部である導体パターン部240Gを有する。また、基板212Bは、信号線280Sの一部である導体パターン241Sを有する。導体パターン部240BV,240Gは、それぞれ複数の導体パターンで構成されている。
ケーブル203Bは、フレキシブルフラットケーブルであり、第1実施形態と同様、複数(7つ)の導体線271V,272V,273V,271G,272G,273G,271Sを有するが、配列が第1実施形態と異なる。
即ち、第3実施形態では、幅方向に導体線271S、導体線271G、導体線271V、導体線272G、導体線272V、導体線273G、導体線273Vの順に配置されている。つまり、ケーブル203Bにおいて、電源線280BVの導体線とグラウンド線280Gの導体線とが幅方向に交互に配置されている。この配線構造を実現するため、電源線280BVにおける導体パターン部230BV,240BVの構成が第1実施形態の導体パターン部230V,240Vと異なる。
具体的に説明すると、導体パターン部230BVは、導体パターン231V、及びコネクタ250Bを介して導体線272Vと導体線273Vとを電気的につなぐ第1折り返し導体パターンの一例である導体パターン232BVを有する。導体パターン232BVは、電源回路221が実装された表面に配置された導体パターンと、ヴィアに配置された導体パターンであるヴィア導体と、電源回路221が実装された表面(表層)とは別の導体層に配置された導体パターンとを有している。このように、導体パターン232BVは、複数の導体層に跨って配置されていてもよい。
導体パターン部240BVは、導体パターン241V、及びコネクタ260Bを介して導体線271Vと導体線272Vとをつなぐ第2折り返し導体パターンの一例である導体パターン242BVを有する。導体パターン242BVは、センサ回路222が実装された表面に配置された導体パターンと、ヴィアに配置された導体パターンであるヴィア導体と、センサ回路222が実装された表面(表層)とは別の導体層に配置された導体パターンとを有している。このように、導体パターン242BVは、複数の導体層に跨って配置されていてもよい。
第3実施形態によれば、第1実施形態と同様、容量部品224,225,226,227、電源線280BV、及び電源線280BVに隣接して配置されたグラウンド線280Gにより多段のLCフィルタが構成される。LCフィルタにより電源回路221からセンサ回路222へ伝搬するリップルノイズを低減することができるので、センサ回路222の撮像により得られる画像にスジが形成されるのを防止することができる。また、第1実施形態と同様、各基板211B,212Bを小型化することができる。
また、第3実施形態によれば、電源回路221とセンサ回路222との間の電気経路である電源線280BV及びグラウンド線280Gにおける電気抵抗を低減することができる。したがって、センサ回路222へ印加する直流電圧の電圧降下量を低減することができ、センサ回路222を安定して動作させることができる。
第3実施形態においても、第1実施形態と同様、(式4),(式5)を満たすのが好ましい。
また、第3実施形態においても、隣り合う電源線280BVの導体線271Vとグラウンド線280Gの導体線271Gとを流れる電流の向きが互いに反対方向である。また、隣り合う電源線280BVの導体線272Vとグラウンド線280Gの導体線272Gとを流れる電流の向きが互いに反対方向である。また、隣り合う電源線280BVの導体線273Vとグラウンド線280Gの導体線273Gとを流れる電流の向きが互いに反対方向である。このように、隣り合う電源線280BVとグラウンド線280Gとを流れる電流の向きが互いに反対方向であるので、隣り合う導体線同士で磁界を打ち消し合い、ケーブル203Bから外部に放射されるノイズを低減することができる。
特に、ケーブル203Bにおいて、電源線とグラウンド線とが交互に配置されるので、より効果的に放射ノイズを低減することができる。
なお、第3実施形態では、ケーブル203Bにおいて、電源線の導体線271V,272V,273Vと、グラウンド線の導体線271G,272G,273Gとがそれぞれ隣り合う場合について説明したが、これに限定するものではない。例えば、導体線271V,272V,273Vが互いに隣り合い、導体線271G,272G,273Gが互いに隣り合うようにしてもよい。また、信号線280Sにおいても、電源線280BV又はグラウンド線280Gと同様に配線して、多段のLCフィルタを構成してもよい。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態の回路ユニットについて説明する。第1及び第3実施形態では、電源線及びグラウンド線の両方が、ケーブルを介して基板間を往復するように配線される場合について説明したが、電源線及びグラウンド線のうち一方のみがケーブルを介して基板間を往復するように配線されるようにしてもよい。第4実施形態では、電源線のみがケーブルを介して基板間を往復する場合について説明する。
図6は、第4実施形態に係る回路ユニット200Cの説明図である。なお、図6に示す第4実施形態の回路ユニット200Cにおいて、第1実施形態の回路ユニット200と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
回路ユニット200Cは、第1プリント回路板の一例であるプリント回路板201C、第2プリント回路板の一例であるプリント回路板202C、及びプリント回路板201Cとプリント回路板202Cとを接続するケーブル203Cを有する。プリント回路板201Cには、第1実施形態と同様、電源部204に設置された電池が接続されている。
プリント回路板201Cは、第1基板の一例である基板211Cを有する。また、プリント回路板201Cは、基板211Cに配置された電源回路221、制御回路223及びコネクタ250C等を有する。プリント回路板202Cは、第2基板の一例である基板212Cを有する。また、プリント回路板202Cは、センサ回路222及びコネクタ260C等を有する。
基板211C,212Cは、複数の導体層を有するプリント配線板である。基板211Cの一対の表面のうち一方の表面に、電源回路221、制御回路223及びコネクタ250Cが実装されている。また、基板212Cの一対の表面のうち一方の表面に、センサ回路222及びコネクタ260Cが実装されている。基板211Cは、一方の表面(表層)とは別の導体層に配置され、グラウンド線280CGの一部となる導体パターン233CGを有する。また、基板212Cは、一方の表面(表層)とは別の導体層に配置され、グラウンド線280CGの一部となる導体パターン243CGを有する。
第4実施形態では、電源回路221からセンサ回路222への電力の供給を、電源線280V及びグラウンド線280CGを介して行い、センサ回路222と制御回路223との信号の伝送を、電気経路である信号線280Sを介して行う。電源線280Vの配線構造は第1実施形態と同様であるが、グラウンド線280CGの配線構造は第1実施形態と異なる。なお、信号線280Sの配線構造は第1実施形態と同様である。
第4実施形態の基板211Cは、グラウンド線280CGの一部である導体パターン231CGを有する。基板212Cは、グラウンド線280CGの一部である導体パターン241CGを有する。
ケーブル203Cは、フレキシブルフラットケーブルであり、複数、第4実施形態では5つの導体線271S,271G,271V,272V,273Vを有する。導体線271Sは信号線280Sの一部であり、導体線271Gはグラウンド線280CGの一部であり、導体線271V、272V,273Vは電源線280Vの一部である。即ち、グラウンド線280CGは、基板211Cの導体パターン231CG、ケーブル203Cの導体線271G、及び基板212Cの導体パターン241CGを有する。
フレキシブルフラットケーブルであるケーブル203Cにおいて、複数の導体線は、ケーブル203Cの延びる方向と直交する幅方向に間隔をあけて並設されている。そして、複数の導体線は、絶縁部材で被覆されている。
第4実施形態では、幅方向に導体線271S、導体線271G、導体線271V、導体線272V、導体線273Vの順に配置されている。電源線280Vにおいては、2つの導体線271V,272Vが隣り合っており、2つの導体線272V,273Vが隣り合っている。即ち、3つの導体線271V,272V,273Vが隣り合っている。
回路ユニット200Cは、更に、基板211Cに配置された容量素子の一例である容量部品224,226と、基板212Cに配置された容量素子の一例である容量部品225,227と、を有する。容量部品224,226は、基板211Cにおいて、電源回路221が実装された面に実装されている。容量部品225,227は、基板212Cにおいて、センサ回路222が実装された面に実装されている。容量部品224,225,226,227の一端は、電源線280Vに電気的に接続され、容量部品224,225,226,227の他端は、グラウンド線280CGに電気的に接続されている。
第4実施形態では、電源線280V、グラウンド線280CG、及び容量部品224,225,226,227によりノイズフィルタ(LCフィルタ)を構成し、センサ回路222及び制御回路223のうち一方で発生したノイズが他方に伝搬するのを低減する。
容量部品224,225,226,227は、電源線280Vから分岐するように電源線280Vに接続されている。具体的には、容量部品224,225,226,227は、電源線280Vとグラウンド線280CGとの間に接続されている。つまり、容量部品224,225,226,227は、それぞれ一対の端子を有しており、一対の端子のうち、一方の端子が電源線280Vに接続され、他方の端子がグラウンド線280CGに接続されている。
更に具体的に説明すると、容量部品224の一方の端子が導体パターン231Vに接続され、他方の端子がグラウンド線280CGの導体パターン231CGに接続されている。また、容量部品226の一方の端子が導体パターン232Vに接続され、他方の端子がグラウンド線280CGの導体パターン233CGにヴィアの導体パターンで接続されている。また、容量部品225の一方の端子が導体パターン242Vに接続され、他方の端子がグラウンド線280CGの導体パターン241CGに接続されている。また、容量部品227の一方の端子が導体パターン241Vに接続され、他方の端子がグラウンド線280CGの導体パターン243CGにヴィアの導体パターンで接続されている。
なお第4実施形態では、導体パターン231V,242V,232V,241Vの各々に容量部品が接続されるがこれに限定するものではない。ノイズフィルタとしては、導体パターン231V,242V,232V,241Vの全てに容量部品が接続されるのが好適であるが、一部の容量部品を省略してもよい。例えば、複数の容量部品224〜227のうち、容量部品225又は容量部品226を省略してもよい。また、LCフィルタの構成要素となる容量部品は、基板211C,212Cのうち、両方に配置されるのが好適であるが、一方にのみ配置されていてもよい。
第4実施形態によれば、容量部品224,225,226,227、電源線280V及びグラウンド線280CGにより多段のLCフィルタが構成される。LCフィルタにより電源線280V及びグラウンド線280CGを伝搬するノイズを低減することができる。また、第1実施形態と同様、各基板211C,212Cを小型化することができる。
また、第4実施形態によれば、電源線280Vにおける電気抵抗を低減することができる。したがって、伝搬される電気信号の電圧降下量を低減することができ、センサ回路222を安定して動作させることができる。
また、第4実施形態によれば、グラウンド線280CGを第1実施形態よりも短くすることで、グラウンド電位が安定し、センサ回路222の動作が安定する。
ここで、第4実施形態においても、第1実施形態と同様、(式4),(式5)を満たすのが好ましい。
なお、グラウンド線が第1実施形態と同様の配線構造とし、電源線を基板間を往復せずに配線する構造として、多段のLCフィルタを構成してもよい。また、容量部品226の他方の端子を、ヴィアの導体パターンを介して導体パターン233CGに接続する場合について説明したが、基板211Cの一方の表面でグラウンド線280CGに接続するようにしてもよい。同様に、容量部品227の他方の端子を、ヴィアの導体パターンを介して導体パターン243CGに接続する場合について説明したが、基板212Cの一方の表面でグラウンド線280CGに接続するようにしてもよい。
(実施例)
第4実施形態に係る回路ユニット200Cの回路構成におけるリップルノイズ伝搬抑制の効果について検証した。
図7は、実施例の回路ユニット200Cの説明図である。回路ユニット200Cは、基板211C,212Cを有する。基板211C,212Cは2つの表層を有するプリント配線板であり、一方の表層には、電源、グラウンド及び信号等の導体パターンが配置され、他方の表層には、ベタのグラウンドパターンである導体パターン233CG,243CGが配置されている。一方の表層のグラウンドパターンと他方の表層のグラウンドパターンとはヴィア導体で電気的に接続されている。
基板211Cのサイズは、横20[mm]、縦18[mm]である。基板211Cには、3端子のSMAコネクタ501と、コネクタ250Cと、容量部品224,226とが実装されている。SMAコネクタ501は、1つの電源端子502と2つのグラウンド端子503,504を有する。コネクタ250Cは、コネクタピン251G,251G,251V,251V,252V,252V,253V,253Vを有する。コネクタピン251G,251G,251V,251V,252V,252V,253V,253Vは、1[mm]間隔で並んでいる。電源端子502は、配線幅1[mm]、配線長6[mm]の導体パターンにて、コネクタピン251V,251Vに接続され、この導体パターンには、容量部品224の一方の端子が接続されている。容量部品224の他方の端子は、配線幅0.3[mm]、配線長3[mm]の配線と、穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して、2層目のグラウンドの導体パターン233CGに接続されている。グラウンド端子503,504は、穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して、導体パターン233CGに接続されている。コネクタピン252V,252Vは、配線幅1[mm]、配線長8[mm]の導体パターン232Vにて、コネクタピン253V,253Vに接続され、導体パターン232Vには、容量部品226の一方の端子が接続されている。容量部品226の他方の端子は、配線幅0.3[mm]、配線長3[mm]の導体パターンと穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して導体パターン233CGに接続されている。コネクタピン251G,251Gは穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して導体パターン233CGに接続されている。
基板212Cのサイズは、横20[mm]、縦18[mm]である。基板212Cには、3端子のSMAコネクタ511と、コネクタ260Cと、容量部品225,227とが実装されている。SMAコネクタ511は、1つの電源端子512と、2つのグラウンド端子513,514を有する。コネクタ260Cは、コネクタピン261G,261G,261V,261V,262V,262V,263V,263Vを有する。コネクタピン261G,261G,261V,261V,262V,262V,263V,263Vは、1[mm]間隔で並んでいる。電源端子512は、配線幅1[mm]、配線長6[mm]の導体パターンにて、コネクタピン263V,263Vに接続され、容量部品227の一方の端子が接続されている。容量部品227の他方の端子は配線幅0.3[mm]、配線長3[mm]の導体パターンと穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して、2層目のグラウンドの導体パターン243CGに接続されている。グラウンド端子513,514は、穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して導体パターン243CGに接続されている。コネクタピン261V,261Vは配線幅1[mm]、配線長8[mm]の導体パターン242Vにて、コネクタピン262V,262Vに接続され、導体パターン242Vには、容量部品225の一方の端子が接続されている。容量部品225の他方の端子は、配線幅0.3[mm]、配線長3[mm]の導体パターンと穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して導体パターン243CGに接続されている。コネクタピン261G,261Gは穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して導体パターン243CGに接続されている。
ケーブル203Cの配線長は80[mm]であり8本の導体線271G,271G,271V,271V,272V,272V,273V,273Vを有する。導体線271G,271G,271V,271V,272V,272V,273V,273Vは、1[mm]間隔で並んでいる。コネクタ250C,260Cとケーブル203Cとは、機械的な嵌合により電気的に接続されている。
図8は比較例の回路ユニット200Xの説明図である。回路ユニット200Xは、基板520,560を有する。基板520,560は2つの表層を有するプリント配線板であり、一方の表層には、電源、グラウンド及び信号等の導体パターンが配置され、他方の表層には、ベタのグラウンドパターンである導体パターン520G,560Gが配置されている。一方の表層のグラウンドパターンと他方の表層のグラウンドパターンとはヴィア導体で電気的に接続されている。
基板520のサイズは、横20[mm]、縦12[mm]である。基板520には、3端子のSMAコネクタ521と、コネクタ530と、容量部品525とが実装されている。SMAコネクタ521は、1つの電源端子522と2つのグラウンド端子523,524を有する。コネクタ530は、コネクタピン251G,251G,251V,251Vを有する。コネクタピン251G,251G,251V,251Vは、1[mm]間隔で並んでいる。電源端子522は、配線幅1[mm]、配線長6[mm]の導体パターンにて、コネクタピン251V,251Vに接続され、この導体パターンには、容量部品525の一方の端子が接続されている。容量部品525の他方の端子は、配線幅0.3[mm]、配線長3[mm]の導体パターンと、穴径0.5[mm]のヴィア導体を介してグラウンドの導体パターン520Gに接続されている。グラウンド端子523,524は、穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して導体パターン520Gに接続されている。コネクタピン251G,251Gは、穴径0.5[mm]のヴィア導体を介して導体パターン520Gに接続されている。
基板560のサイズは、横20[mm]、縦12[mm]である。基板560には、3端子のSMAコネクタ561と、コネクタ540と、容量部品565とが実装されている。SMAコネクタ561は、1つの電源端子562と2つのグラウンド端子563,564を有する。コネクタ540は、コネクタピン261G,261G,261V,261Vを有する。コネクタピン261G,261G,261V,261Vは、1[mm]間隔で並んでいる。電源端子562は、配線幅1[mm]、配線長6[mm]の導体パターンにて、コネクタピン261V,261Vに接続され、この導体パターンには、容量部品565の一方の端子が接続されている。容量部品565の他方の端子は、配線幅0.3[mm]、配線長3[mm]の導体パターンと穴径0.5[mm]のヴィア導体を介してグラウンドの導体パターン560Gに接続されている。グラウンド端子563,564は、穴径0.5[mm]]のヴィア導体を介してグラウンドの導体パターン560Gに接続されている。コネクタピン261G,261Gは穴径0.5[mm]のヴィア導体を介してグラウンドの導体パターン560Gに接続されている。
ケーブル550の配線長は80[mm]であり4本の導体線271G,271G,271V,271Vを有する。導体線271G,271G,271V,271Vは、1[mm]間隔で並んでいる。コネクタ530,540とケーブル550とは、機械的な嵌合により電気的に接続されている。
実施例の回路ユニット200Cと比較例の回路ユニット200Xを用いて、リップルノイズの伝搬抑制効果の検証として、実施例と比較例の2ポートSパラメータを実測し、伝搬特性S12を比較した。なお、実施例の回路ユニット200Cでは、SMAコネクタ501とSMAコネクタ511の2ポート測定、比較例の回路ユニット200Xでは、SMAコネクタ521とSMAコネクタ561の2ポート測定を実施した。
測定機としてKeysight社のネットワークアナライザ“E5061B”を用いた。また、SMAコネクタ501,511は、MNKタイセー製の“CON11A1−BG−04”、容量部品224,225,226,227は村田製作所製の“GRM21BR61C226ME44L”を使用した。
コネクタ250C,260Cは、Amphenol FCI製の“HFW22R−2STE1LF”を使用した。ケーブル203Cは、住友電気工業製の“SML2CD−22x80−BDx(BL)−P1.0−S4−MN(35)−UL20624”を使用した。
図9は、実施例の回路ユニット200Cと比較例の回路ユニット200Xにおける伝搬特性S12の測定結果を示すグラフである。図9において、電源回路にて発生するリップルノイズの基本周波数を1[MHz]としたときの伝搬特性S12を比較すると、実施例では−113[dB]、比較例では−97[dB]であった。この実験結果から、実施例の伝搬特性S21は、比較例の伝搬特性S21よりも、16[dB]低減できることがわかる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。また、実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載されたものに限定されない。
以上の説明では、電子機器がカメラである場合について説明したが、これに限定するものではなく、種々の電子機器の回路ユニットにおいて本発明は適用可能である。例えば、電子機器としてプリンタ等の画像形成装置に搭載される回路ユニットにおいても本発明は適用可能である。
また、以上の説明では、電源部204に電池を設置する場合について説明したが、これに限定するものではない。例えば電源部が、外部電源商用電源や発電機等からコードを介して電圧を印加する構造を有していてもよい。また、電源回路に接続される電源が直流電源であっても交流電源であってもよい。
また、電源線、グラウンド線、信号線のうち、ケーブルにおいて往復配線される電気経路の組み合わせは、以上の説明に限定するものではない。ケーブルにおいて往復配線される電気経路が、電源線のみ、グラウンド線のみ、又は信号線のみであってもよい。また、ケーブルにおいて往復配線される電気経路が、電源線とグラウンド線との組み合わせ、電源線と信号線との組み合わせ、信号線とグラウンド線との組み合わせ、又は電源線とグラウンド線と信号線との組み合わせであってもよい。このように、回路ユニットは、LCフィルタを構成する電気経路を、1つ又は複数備えるようにしてもよい。また、電源線が1条、グラウンド線が1条、信号線が1条の場合について説明したが、いずれかが複数条あってもよい。また、ケーブルにおいて、電源線、グラウンド線及び信号線のうち、信号線が省略される場合であってもよく、電源線が省略される場合であってもよい。また、各回路221,222,223の電源出力端子、電源入力端子、信号端子、グラウンド端子の数も、1個に限らず複数個あってもよい。
また、以上の説明では、各回路221,222,223や容量部品224,225,226,227が実装される面は、基板の一対の表面のうち、一方の表面である場合が好適であるが、いずれの表面に実装されてもよい。そして、各基板における電源線やグラウンド線、信号線も、複数の導体層に跨って配線されてもよい。また、電源回路221と制御回路223とが同一の基板に実装される場合について説明したが、別々の基板に実装される場合であってもよい。
また、以上の説明では、容量素子の一例としてチップコンデンサである容量部品224,225,226,227について説明したが、これに限定するものではない。これら容量素子の一部又は全部が、基板の導体パターンで形成された平板コンデンサであってもよい。
また、以上の説明では、電気経路が第2基板において1回折り返すように構成した場合について説明したが、これに限定するものではなく、2回以上折り返すように構成してもよい。即ち、電気経路が2つの基板間をケーブルで複数回往復するようにしてもよい。この場合であっても、ケーブルは、第1導体線、第2導体線及び第3導体線を含んでいることになる。
100…カメラ(電子機器)、200…回路ユニット、203…ケーブル(フラットケーブル)、211…基板(第1基板)、212…基板(第2基板)、221…電源回路(第1回路)、222…センサ回路(第2回路)、224〜227…容量部品、280G…グラウンド線(電気経路)、280V…電源線(電気経路)

Claims (11)

  1. 第1回路と、
    第2回路と、
    前記第1回路が配置され、前記第1回路と前記第2回路との間の電気経路の一部となる第1導体パターン部を有する第1基板と、
    前記第2回路が配置され、前記電気経路の一部となる第2導体パターン部を有する第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に接続されたケーブルと、
    前記電気経路に接続され、前記第1基板及び前記第2基板のうち、一方又は両方に配置された容量素子と、を備え、
    前記ケーブルは、前記電気経路の一部となる、第1導体線、第2導体線、及び第3導体線を含み、
    前記第1導体パターン部は、
    前記第1導体線に接続された第1導体パターンと、
    前記第2導体線と前記第3導体線とをつなぐ第1折り返し導体パターンと、を含み、
    前記第2導体パターン部は、
    前記第3導体線に接続された第2導体パターンと、
    前記第1導体線と前記第2導体線とをつなぐ第2折り返し導体パターンと、を含む、
    ことを特徴とする回路ユニット。
  2. 前記容量素子は、前記第1導体パターン、前記第1折り返し導体パターン、前記第2導体パターン、及び前記第2折り返し導体パターンのそれぞれに接続されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回路ユニット。
  3. 前記電気経路は、電源電位が印加される電源線であり、
    前記容量素子は、前記電源線とグラウンド電位が印加されるグラウンド線との間に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回路ユニット。
  4. 前記電気経路を複数備えており、
    複数の前記電気経路は、電源電位が印加される電源線と、前記電源線に隣接して配置され、グラウンド電位が印加されるグラウンド線と、を含み、
    前記容量素子は、前記電源線と前記グラウンド線との間に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回路ユニット。
  5. 前記ケーブルは、前記電源線の前記第1導体線、前記第2導体線、及び前記第3導体線のうち、2つの導体線が隣り合い、前記グラウンド線の前記第1導体線、前記第2導体線、及び前記第3導体線のうち、2つの導体線が隣り合うように配置されたフラットケーブルである、
    ことを特徴とする請求項4に記載の回路ユニット。
  6. 前記ケーブルは、前記電源線の導体線と前記グラウンド線の導体線とが交互に配置されたフラットケーブルである、
    ことを特徴とする請求項4に記載の回路ユニット。
  7. 前記第1回路がスイッチング電源回路であり、
    前記スイッチング電源回路の動作周波数をf、
    前記ケーブルのインダクタンスをLline
    前記容量素子のキャパシタンスをCcap
    前記容量素子の寄生インダクタンスをLcapとしたとき、
    Figure 2019021846
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の回路ユニット。
  8. 更に、
    Figure 2019021846
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項7に記載の回路ユニット。
  9. 前記電気経路は、グラウンド電位が印加されるグラウンド線であり、
    前記容量素子は、電源電位が印加される電源線と前記グラウンド線との間に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回路ユニット。
  10. 前記電気経路は、信号が伝送される信号線であり、
    前記容量素子は、前記信号線とグラウンド電位が印加されるグラウンド線との間に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回路ユニット。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の回路ユニットと、
    前記回路ユニットに電圧を印加するための電源部と、を備えた電子機器。
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