JP2019020272A - 表面きず検査装置 - Google Patents

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武 森永
渡邊 裕之
Hiroyuki Watanabe
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正克 浅野
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正克 浅野
たける 吉田
Takeru Yoshida
たける 吉田
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Abstract

【課題】被検査材の表面に存在する微小な表面きずであって、深さが浅いものを高いS/N比で検出することが可能な表面きず検査装置を提供すること。【解決手段】表面きず検査装置10は、強磁性体からなる被検査材12に交流磁場を印加するための磁化器20と、被検査材12からの漏洩磁束を検出するための第1磁気センサ及34aび第2磁気センサ36aを備えたセンサ部30aとを備えている。第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、z軸方向に感磁方向を持ち、かつ、同一極性又は反対極性の奇関数特性を持つ。第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36bは、両者の出力の差分又は和分が出力されるように接続されている。センサ部30aは、被検査材12の検査面側に設置され、磁化器20は、被検査材12の検査面側又は非検査面側に設置されている。さらに、センサ間距離は、0.5mm以上2.0mm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、表面きず検査装置に関し、さらに詳しくは、きず深さが相対的に小さい微小な表面きずを探傷するための表面きず検査装置に関する。
鋼材の表面きずを検出する方法としては、目視(画像)検査法、渦電流探傷法、浸透探傷法、レーザー計測法、超音波探傷法、磁気探傷法などの方法が知られている。
これらの内、磁気探傷法は、強磁性体からなる被検査材を磁化した際に、表面きずなどの磁気的不連続部より漏洩する空間磁場を検出する非破壊検査法である。磁気探傷法としては、漏洩磁束の検出方法の異なる種々の方法が知られている。例えば、磁粉探傷法は、被検査材の表面に散布した強磁性粉末を用いて漏洩磁束を検出する方法である。また、漏洩磁束探傷法は、サーチコイル、ホール素子、磁気抵抗素子などの磁気検出素子を用いて漏洩磁束の強度と分布を計測する方法である。
これらの中でも漏洩磁束探傷法は、非常に小さなきずを発見することができる、高速走査が可能であり、自動化に適している、等の利点がある。そのため、漏洩磁束探傷法及び漏洩磁束探傷装置に関し、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、薄鋼板の表面側及び裏面側に、それぞれ、トンネル磁気抵抗素子及び磁化器を配置し、薄鋼板表面の微小凹凸欠陥に起因する漏洩磁束の垂直方向成分(薄鋼板表面の法線方向成分)を検出する微小表面欠陥の検出装置が開示されている。
同文献には、
(a)トンネル磁気抵抗素子を用いることにより、より小さな磁場で直径1mm程度の微小凹凸表面欠陥を検出できる点、及び、
(b)このような検出装置を用いると、薄鋼板が磁化されていない状態であっても、欠陥信号のS/N比が8程度になる点、
が記載されている。
特許文献2には、磁場に対する出力電圧の出力特性が偶関数となる磁気センサに対して変調交流磁場(=交流磁場に直流磁場を重畳させた磁場)を印加し、変調交流磁場と同じ周波数によって磁気センサの信号出力を検波する磁気計測装置が開示されている。
同文献には、このような方法を用いると、偶関数特性を示す磁気センサを用いる場合であっても、直流バイアス磁場を印加することなく、計測磁場の極性を判別することができる点が記載されている。
特許文献3には、中空円筒形状の検査対象物の筒軸心に沿う検査方向に沿って一対のホール素子(間隔:数mm)を設け、各ホール素子において検査対象物表面の法線方向の磁束成分を検出し、一対のホール素子の検出信号の差分を出力する欠陥深さ推定装置が開示されている。
同文献には、
(a)移動方向に配設された一対のホール素子を用いて同一の欠陥を同時にセンシングし、差分信号を出力させることで、検出信号の増幅が可能となる点、及び、
(b)このような方法により、直径が10mm、30mm、あるいは、50mmである欠陥を検出することができる点
が記載されている。
さらに、非特許文献1には、コの字型の磁気コアを備えた磁化器と、磁化器の磁極断面と同一平面上の磁極間中央に配置したMIセンサとを備えた漏洩磁束探傷プローブが開示されている。
同文献には、このようなプローブにより、開口幅:0.15mm、長さ:5mm、深さ:0.5〜1.5mmの人工きずを定量的に評価できる点が記載されている。
漏洩磁束探傷法においては、通常、コの字型のヨークを備えた磁化器を被検査材に近接させ、磁化器により被検査材を磁化している。磁化器を用いて被検査材を磁化する場合、被検査材の内部だけでなく、磁化器の周囲の空間にも磁場(浮遊磁場)が発生する。浮遊磁場は、被検査材の表面に対して水平方向成分だけでなく、垂直方向成分も持つ。
漏洩磁束探傷では、通常、磁化器による浮遊磁場の影響が小さい垂直方向成分の漏洩磁束を検出している。しかし、微小欠陥から漏洩する磁束は、一般に極めて小さい。そのため、1個の磁気センサを用いて漏洩磁束の垂直方向成分を検出した場合、検出信号は、微少欠陥に由来する信号と、ノイズに由来する信号と、浮遊磁場の垂直方向成分に由来する信号とが加算された値となる。そのため、微少欠陥を検出する場合には、S/N比が小さくなるという問題がある。
一方、特許文献3に記載されているように、2個の磁気センサを欠陥近傍に配置し、法線方向の磁束成分の差分を出力させると、検出信号を増幅することができる。しかし、素子間隔が数mm程度である場合、直径が10mm以上の相対的に大きな欠陥を検出することはできるが、きず深さが浅い微小な表面きずを検出することは難しい。また、素子間隔が大きくなりすぎると、各磁気センサで検出される浮遊磁場の垂直方向成分の誤差が大きくなり、S/N比が低下するという問題がある。
特開2016−038307号公報 特開2017−003336号公報 特開2015−179028号公報
Jorunal of JSNDI, Vol. 63, No. 9, pp.89-95(2014)
本発明が解決しようとする課題は、被検査材の表面に存在する微小な表面きずであって、深さが浅いものを高いS/N比で検出することが可能な表面きず検査装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る表面きず検査装置は、以下の構成を備えていることを要旨とする。
(1)前記表面きず検査装置は、
強磁性体からなる被検査材に交流磁場を印加するための磁化器と、
前記被検査材からの漏洩磁束を検出するための第1磁気センサ及び第2磁気センサを備えたセンサ部と
を備えている。
(2)前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、それぞれ、z軸方向(=前記被検査材の検査面の法線方向)に感磁方向を持ち、かつ、奇関数特性を持つ磁気センサからなり、
前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサが同一極性を持つ時は、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサの出力の差分が出力されるように接続され、
前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサが反対極性を持つ時は、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサの出力の和分が出力されるように接続されている。
(3)前記センサ部は、前記表面きず検査装置を前記z軸方向から見た時に、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサが前記磁化器に備えられるヨークの磁極の先端に挟まれた領域内に来るように、前記被検査材の検査面側に設置されており、
前記磁化器は、前記被検査材の検査面側又は非検査面側に設置されている。
(4)センサ間距離(=前記第1磁気センサの中心と前記第2磁気センサの中心との間の水平方向(x軸方向)の距離)は、0.5mm以上2.0mm以下である。
微少な表面きずがある被検査材を磁化した場合、漏洩磁束は、表面きずを中心として正規分布状の曲線を描く。すなわち、漏洩磁束の垂直方向成分は、表面きずの両側に位置する2つの変曲点において極値を取る。この2つの極値の水平方向の間隔(ピーク間距離)は、主にリフトオフ(=被検査材の表面から磁気センサの先端までの距離)と、表面きずの開口幅(きず幅)に依存する。例えば、リフトオフが1mmであり、きず深さが0.1mm程度であり、きず幅が0.1〜1.0mmである場合、ピーク間距離は1mm程度となる。
そのため、z軸方向に感磁方向を持ち、かつ、同一極性(又は、反対極性)の奇関数特性を持つ2つの磁気センサをピーク間距離にほぼ相当する距離だけ水平方向に離間して配置し、両者の差分(又は、和分)を出力させると、微小な表面きずを高い精度で検出することができる。
本発明の一実施の形態に係る表面きず検査装置の模式図(図1(A):平面図、図1(B):正面図)である。 種々の構造を備えたセンサ部の模式図である。 2つのセンサ出力の差分を出力するための回路図の一例である。 漏洩磁束の垂直方向成分の模式図である。 きず幅と漏洩磁束のピーク間距離との関係を示す図である。
リフトオフと漏洩磁束のピーク間距離との関係(きず幅:0.3mm)を示す図である。 磁気センサチップの外観写真(SEM像)である。 センサ部の外観写真(右図)及び断面模式図(左図)である。 本発明に係る表面きず検査装置で得られた、きず深さが0.07mmである表面きずの探傷波形である。
GIGS(登録商標)アレイセンサの外観写真である。 表面きずを形成した被検査材の外観写真である。 GIGS(登録商標)アレイセンサを用いて得られた表面きずの画像である。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 表面きず検査装置]
図1に、本発明の一実施の形態に係る表面きず検査装置の模式図(図1(A):平面図、図1(B):正面図)を示す。図1において、表面きず検査装置10は、
強磁性体からなる被検査材12に交流磁場を印加するための磁化器20と、
被検査材12からの漏洩磁束を検出するための第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aを備えたセンサ部30aと
を備えている。
[1.1. 被検査材]
被検査材12は、強磁性体からなる。本発明において、被検査材12の材料は、強磁性体である限りにおいて、特に限定されない。被検査材12としては、各種鋼材などがある。
また、被検査材12の形状は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な形状を選択することができる。被検査材12の形状としては、例えば、薄板、厚板、管、棒などがある。
[1.2. 磁化器]
磁化器20は、被検査材12に交流磁場を印加するためのものである。磁化器20の構造は、このような機能を奏するものである限りにおいて、特に限定されない。図1において、磁化器20は、コの字型のヨーク22と、ヨーク22の一方の磁極22aの先端近傍に設けられた第1コイル24と、ヨーク22の他方の磁極22bの先端近傍に設けられた第2コイル26とを備えている。
ヨーク22には、高透磁率材料が用いられる。ヨーク22の材料としては、例えば、珪素鋼板、パーマロイ、フェライトなどがある。第1コイル24及び第2コイル26は、被検査材12に交流磁場を印加することができるように、ヨーク22の先端近傍に巻き付けられている。
第1コイル24及び第2コイル26に交流電流を流すと、交流磁場が発生し、磁極22a、22bから磁束が流出・流入する。ヨーク22の一方の磁極22aから流出した磁束の大部分は、被検査材12の内部に入り、被検査材12の内部を通って、ヨーク22の他方の磁極22bに戻る。しかし、被検査材12に微少な表面きず12aがあると、表面きず12aの近傍において被検査材12の表面から磁束の一部が漏洩する。
漏洩磁束は、表面きず12aを中心として正規分布状の曲線を描くため、漏洩磁束の水平方向成分(磁力線のx軸方向成分)は、表面きず12aのほぼ中心で最大となる。また、漏洩磁束の垂直方向成分(磁力線のz軸方向成分)は、表面きず12aの両側に位置する2つの変曲点A、Bにおいて極値を取る。図1に示す例において、左側の変曲点Aでは、漏洩磁束の垂直方向成分は+z軸方向となる。一方、右側の変曲点Bでは、漏洩磁束の垂直方向成分は−z軸方向となる。
また、磁極22a、22bの周囲の空間には、浮遊磁場が発生する。浮遊磁場が作る磁力線は、磁極22a、22bと同一平面上ではほぼ水平方向(x軸方向)であるが、磁極22a、22bから−z軸方向に遠ざかるほど、曲率半径の小さな円弧状となる。そのため、浮遊磁場が作る磁力線は、被検査材12の表面に対して水平方向成分だけでなく、垂直方向成分も持つ。また、水平方向成分及び垂直方向成分の大きさは、厳密には場所によって異なる。
[1.3. センサ部]
センサ部30aは、被検査材12からの漏洩磁束を検出するためのものであり、基板32aと、第1磁気センサ34aと、第2磁気センサ36aとを備えている。
[1.3.1. 基板]
基板32aは、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aを支持すると同時に、検査に必要な回路を実装するためのものである。後述するように、微小な表面きず12aを正確に検出するためには、第1磁気センサ34aと第2磁気センサ36aとの間の水平方向の距離(センサ間距離d)を所定の間隔にする必要がある。基板32aの形状は、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aを所定の間隔で支持することができる限りにおいて、特に限定されない。
図1において、センサ部30aは、薄板状の基板32aを備えている。基板32aは、長辺がz軸方向となり、短辺がy軸方向となるように配置されている。第1磁気センサ34aは基板32aの一方の面側に固定され、第2磁気センサ36bは基板32aの他方の面側に固定されている。
なお、図1では、見やすくするために、基板32aの厚さ(x軸方向の寸法)を拡大して描いてある。また、図1において、「x軸方向」とは、被検査材12の検査面に平行な方向であって、センサ部30aの走査方向(すなわち、磁極22a、22bを結ぶ方向)をいう。「y軸方向」とは、被検査材12の検査面に平行な方向であって、x軸方向に対して垂直な方向をいう。「z軸方向」とは、被検査材12の検査面の法線方向をいう。
さらに、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aの近傍に付記された矢印は、それぞれ、各磁気センサの極性を表す。この点は、後述する。
図2に、種々の構造を備えたセンサ部の模式図を示す。図2(A)に示すセンサ部30aは、図1に示すセンサ部30aと同様であるので説明を省略する。
図2(B)に示すセンサ部30bは、薄板状の基板32bを備えている。基板32bは、長辺がx軸方向となり、短辺がz軸方向となるように配置されている。第1磁気センサ34b及び第2磁気センサ36bは、いずれも、感磁方向がz軸方向であり、所定の間隔を隔てて基板32bの一方の面(x−z平面)に固定されている。
図2(C)に示すセンサ部30cは、薄板状の基板32cを備えている。基板32cは、長辺がx軸方向となり、短辺がy軸方向となるように配置されている。第1磁気センサ34c及び第2磁気センサ36cは、いずれも、感磁方向がz軸方向であり、所定の間隔を隔てて、基板32cの下面(x−y平面)に固定されている。
[1.3.2. 磁気センサ]
図1において、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、それぞれ、z軸方向(=被検査材12の検査面の法線方向)に感磁方向を持ち、かつ、奇関数特性を持つ磁気センサからなる。「感磁方向」とは、センサの出力が最大となるときの外部磁場の印加方向をいう。
また、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aが同一極性を持つ時は、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aの出力の差分が出力されるように接続されている。
一方、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aが反対極性を持つ時は、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aの出力の和分が出力されるように接続されている。
[A. センサ素子の種類]
第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、それぞれ、奇関数特性を持つセンサ素子を備えている。なお、単独では偶関数特性を持つセンサ素子であっても、バイアス磁場を印加することにより、奇関数特性にすることができる。さらに、微小な表面きず12aを高い精度で検出するためには、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、それぞれ、所定の間隔で近接して配置することが可能なものが好ましい。
奇関数特性を持つセンサ素子、又は奇関数特性にすることが可能なセンサ素子としては、例えば、
(a)検出用コイル(最小寸法:2mm程度)、
(b)ホール素子(最小寸法:0.1mm角程度)、
(c)異方性磁気抵抗(AMR)素子(最小寸法:0.5mm角程度)、
(d)強磁性層(フリー層)、非磁性層、及び強磁性層(ピン層)の積層膜からなるGMR素子(最小寸法:0.02〜0.2mm程度)、
(e)強磁性層(フリー層)、絶縁体層、及び強磁性層(ピン層)の積層膜からなるTMR素子(最小寸法:0.02〜0.2mm程度)、
(f)軟磁性材料からなる薄膜ヨークの間に、TMR効果を示すナノグラニュラー材料からなるTMR膜を挿入した薄膜磁気センサ素子(以下、「グラニュラーインギャップセンサ(GIGS:登録商標)素子」ともいう)(最小寸法:0.02mm角程度)、
(g)MIセンサ(最小寸法:0.8mm×6mm)
などがある。
これらの中でも、GIGS(登録商標)素子は、
(a)磁場感度が高い、
(b)耐熱性が高い、
(c)素子寸法を極めて小さくすることができる、
(d)単独では偶感数特性を示すが、バイアス磁場を印加すると線形性の高い奇関数特性を示す、
等の利点がある。そのため、GIGS(登録商標)素子は、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aを構成するセンサ素子として特に好適である。
さらに、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、それぞれ、奇関数特性を持つセンサ素子のみからなるものでも良く、あるいは、奇関数特性を持つセンサ素子を含むブリッジ回路を備えているものでも良い。すなわち、第1磁気センサ素子34a及び第2磁気センサ素子36aは、それぞれ、
(a)漏洩磁束を検出するための1個のセンサ素子を備えているもの、
(b)1個のセンサ素子と1個の参照抵抗からなるハーフブリッジ回路を備えているもの、
(c)2個のセンサ素子を備えたハーフブリッジ回路であって、2個のセンサ素子の感磁方向が互いに直交するように前記センサ素子が配置されているもの、
(d)感磁方向が平行である2個のセンサ素子と2個の参照抵抗からなるフルブリッジ回路を備えているもの、又は、
(e)4個のセンサ素子を備えたフルブリッジ回路であって、4個のセンサ素子の感磁方向が互いに直交するように前記センサ素子が配置されているもの
のいずれであっても良い。
[B. 極性]
第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、ともにz軸方向に感磁方向を持つが、その極性は同一でも良く、あるいは、反対でも良い。両センサの極性が同一である場合、両者の出力の差分が出力される。一方、両センサの極性が反対である場合、両者の出力の和分が出力される。
図1に示す例において、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aは、いずれも、−z軸方向の外部磁場が印加されると、出力が増大する極性を持つ。そのため、変曲点A及び変曲点Bの近傍に、それぞれ、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aを配置し、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36の差分を出力させると、検出信号を増幅させることができ、かつ、浮遊磁場の垂直方向成分をキャンセルすることができる。反対極性を持つ2つのセンサ出力の和分を出力させる場合も同様である。
[C. 回路]
センサ部30aの構造は、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aの極性に応じて、両センサの出力の差分又は和分を出力することが可能な限りにおいて、特に限定されない。図3に、2つのセンサ出力の差分を出力するための回路図の一例を示す。
[C.1. ハーフブリッジ回路]
図3(A)は、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aが、それぞれ、ハーフブリッジ回路を備えている例である。図3(A)において、第1磁気センサ34aは、第1センサ素子42aと、第1参照抵抗44aとが直列に接続されたものからなる。同様に、第2磁気センサ36aは、第2センサ素子42bと、第2参照抵抗44bとが直列に接続されたものからなる。第1センサ素子42aと第1参照抵抗44aの中点は、差動増幅回路46aの負極の入力端子(−)に接続されている。また、第2センサ素子42bと第2参照抵抗44bの中点は、差動増幅回路46aの正極の入力端子(+)に接続されている。その結果、差動増幅回路46aの出力端子(Vo)から、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aの出力の差分を出力することができる。
[C.2. フルブリッジ回路]
図3(B)は、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aが、それぞれ、フルブリッジ回路を備えている例である。図3(B)において、第1磁気センサ34aは、第1センサ素子42a、第2センサ素子42b、第1参照抵抗44a、及び第2参照抵抗44bが四角形に接続されたものからなる。同様に、第2磁気センサ36aは、第3センサ素子42c、第4センサ素子42d、第3参照抵抗44c、及び第4参照抵抗44dが四角形に接続されたものからなる。
第1センサ素子42aと第1参照抵抗44aの中点は、第1差動増幅回路46aの正極側の入力端子(+)に接続され、第2センサ素子42bと第2参照抵抗44bの中点は、第1差動増幅回路46aの負極側の入力端子(−)に接続されている。
また、第3センサ素子42cと第3参照抵抗44cの中点は、第2差動増幅回路46bの正極側の入力端子(+)に接続され、第4センサ素子42dと第4参照抵抗44dの中点は、第2差動増幅回路46bの負極側の入力端子(−)に接続されている。
さらに、第1差動増幅回路46aの出力端子は、第3差動増幅回路46cの負極の入力端子(−)に接続され、第2差動増幅回路46bの出力端子は、第3差動増幅回路46cの正極の出力端子(+)に接続されている。その結果、第3差動増幅回路46cの出力端子(Vo)から、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aの出力の差分を出力することができる。
[C.3. センサ素子のみからなる回路]
図3(C)は、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aが、それぞれ、センサ素子のみからなる例である。図3(C)において、第1磁気センサ(=第1センサ素子)34a及び第2磁気センサ(=第2センサ素子)36aは、電気的に直列に接続されている。その結果、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aの中点から、各センサ出力の差分を出力することができる。
[D. センサ部の設置位置]
図1(A)に示すように、センサ部30aは、表面きず検査装置10をz軸方向から見た時に、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aが磁化器20に備えられるヨーク22の磁極22a、22bの先端に挟まれた領域内に来るように、被検査材12の検査面側に設置されていれば良い。浮遊磁場の水平方向成分及び垂直方向成分は、厳密には場所によって異なる。そのため、センサ部30aの設置位置によっては、第1磁気センサ34aにより検出される浮遊磁場の垂直方向成分の値は、必ずしも第2磁気センサ36aのそれと同一にはならない。しかし、本発明においては、センサ間距離が従来に比べて短いので、センサ部30aの設置位置の相違に起因する浮遊磁場の検出誤差は小さい。すなわち、センサ部30aは、必ずしもヨーク22の中心に設置する必要はない。
磁化器20は、被検査材12の検査面側又は非検査面側に設置されている。すなわち、磁化器20は、被検査材12に対して、センサ部30aと同一面側に設置されていても良く、あるいは、反対面側に設置されていても良い。被検査材12の厚さが相対的に厚い場合には、センサ部30a及び磁化器20をともに検査面側に設置するのが好ましい。
[E. センサ間距離]
「センサ間距離d」とは、第1磁気センサ34aの中心と第2磁気センサ36aの中心との間の水平方向(x軸方向)の距離をいう。
変曲点Aと変曲点Bとの間の水平方向の距離(=ピーク間距離)は、通常、表面きず12aの幅や深さ、リフトオフL(=被検査材12の検査面からセンサ部30aの先端までの距離)の大きさなどにより異なる。しかし、表面きず12aのサイズが小さくなるほど、ピーク間距離は、少なくとも表面きず12aの幅には依存しなくなる。例えば、表面きず12aの深さが0.1mm程度である場合において、リフトオフが1mm程度である時には、ピーク間距離は、表面きず12aの幅によらず、0.5mm〜2.0mm程度となる。
一方、このような微小な表面きず12aを高精度に検出するためには、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aをそれぞれ変曲点A及び変曲点Bの近傍に設置し、変曲点Aの近傍における磁場と変曲点Bの近傍における磁場とを同時に、かつ、独立に検出する必要がある。
そのため、センサ間距離dが小さくなりすぎると、変曲点A、Bの近傍における磁場を同時に、かつ、独立に検出するのが困難となる。従って、センサ間距離dは、0.5mm以上である必要がある。
同様に、センサ間距離dが大きくなりすぎると、変曲点A、Bの近傍における磁場を同時に、かつ、独立に検出するのが困難となる。従って、センサ間距離dは、2.0mm以下である必要がある。センサ間距離dは、好ましくは、1.8mm以下、さらに好ましくは、1.5mm以下である。
[F. センサの外寸]
「センサの外寸」とは、第1磁気センサ34a又は第2磁気センサ36aの外形の寸法であって、x軸方向(センサ部30aの走査方向)の寸法の最大値をいう。
本発明においては、被検査材12の表面に沿ってセンサ部30aを走査させながら表面きず12aの検出が行われる。上述したように、表面きず12aを検出するためには、センサ間距離dを上述した範囲内とする必要がある。しかし、センサの外寸が大きくなりすぎると、センサ間距離dを上述した範囲内とすることが物理的に困難となる。従って、センサの外寸は、0.5mm以下が好ましい。センサの外寸は、好ましくは、0.1mm以下、さらに好ましくは、0.05mm以下である。上述した各種センサ素子の内、GMR素子、TMR素子、あるいは、GIGS(登録商標)素子を用いた磁気センサは、センサの外寸を0.1mm以下とするのが比較的容易である。
[G. アレイ構造]
センサ部30aは、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aからなるセンサ対がy軸方向(=走査方向(x軸方向)に対して垂直な方向)に沿って複数個配列しているアレイ構造を備えていても良い。2個1組の磁気センサからなるセンサ対を1セットとして、y軸方向に複数個のセンサ対を配列させると、1回の走査で複数箇所を検査することができる。
また、y軸方向の寸法が小さい磁気センサを用いると、センサ対間の距離(ピッチ)を小さくすることができる。例えば、GIGS(登録商標)素子を用いた磁気センサの場合、ピッチを1mm程度にすることができる。このようなピッチが小さいアレイセンサを用いると、表面きずを画像化することができる。
[1.4. 用途]
本発明に係る表面きず検査装置10は、種々の用途に用いることができるが、特に、ある特定の方向(例えば、鋼材の圧延方向、搬送方向など)に沿って長く伸長しており、かつ、幅(欠陥が伸びている方向に対して垂直方向の長さ)及び深さが相対的に小さい表面きず(いわゆる「線きず」)の検出に対して有効である。
本発明に係る表面きず検査装置10を用いた場合において、センサ部30aの構造を最適化すると、深さが0.1mm以下である微小な表面きず12aを検出することができる。センサ部30aの構造をさらに最適化すると、深さが0.07mm以下である表面きず12aを検出することができる。
検出可能な表面きず12aの深さの下限値は、使用するセンサ素子の種類により異なる。例えば、GIGS(登録商標)素子を用いた表面きず検査装置10の場合、検出可能な表面きず12aの深さの下限値は、0.001mm程度である。
[2. 使用方法]
本発明に係る表面きず検査装置10を用いた表面きず12aの検出は、以下のようにして行う。
すなわち、磁化器20により被検査材12に交流磁場を印加する。次いで、表面きず12aの幅方向にセンサ部30aを走査させながら、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aを用いて、表面きず12a近傍に生じる漏洩磁束の垂直方向成分を検出する。この時、センサ間距離d及びリフトオフLを最適化すると、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aを用いて、それぞれ、変曲点A及び変曲点Bの近傍に発生する漏洩磁束の垂直方向成分を検出することができる。
第1磁気センサ34aと第2磁気センサ36aの極性が同一である場合、第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aで検出された波形は、位相が反転している。そのため、これを差分した後、同期検波することで、浮遊磁場の垂直方向成分をキャンセルし、かつ、表面きずで生じる信号を最大化することができる。一方、第1磁気センサ34aと第2磁気センサ36aの極性が反対である場合、位相が同一であるため、両者の波形を和分すれば、浮遊磁場の垂直方向成分をキャンセルし、かつ、表面きずで生じる信号を最大化することができる。
本発明によれば、良好なS/N比で表面きずを検出することができる。例えば、丸棒表面に設けた深さ:0.07mm、幅:0.3mm、長さ:10mm程度の人工欠陥をS/N=5程度で検出することができる。
[3. 作用]
図1に示すように、表面に微小な表面きず12aがある被検査材12を磁化した場合、漏洩磁束は、表面きず12aを中心として正規分布状の曲線を描く。すなわち、漏洩磁束の垂直方向成分は、表面きず12aの両側に位置する2つの変曲点A、Bにおいて極値(極大値、極小値)を取る。この2つの極値の水平方向の間隔(ピーク間距離)は、主にリフトオフ(=被検査材12の表面から磁気センサまでの距離)と、表面きず12aの開口幅(きず幅)に依存する。例えば、リフトオフが1mmであり、きず幅が0.1mm程度であり、きず幅が0.1〜1.0mmである場合、ピーク間距離は1mm程度となる。そのため、同一極性(又は、反対極性)の奇関数特性を持つ2つの磁気センサをピーク間距離に相当する距離だけ水平方向に離間して配置し、両者の差分(又は、和分)を出力させると、微小な表面きず12aを高い精度で検出することができる。
通常のセンサ素子は、センサの外寸が大きいため、ピーク間距離に適合するように磁気センサを配置するのが難しい。これに対し、ある種のセンサ素子(例えば、TMR素子、GMR素子、GIGS(登録商標)素子など)は、センサの外寸が極めて小さいため、微少な領域の磁場の変化を検出することができ、かつ、極めて狭い間隔でセンサ素子を配置することができる。そのため、このような外寸の小さなセンサ素子を用いてセンサ部30aを構成すると、微少な表面きず12aを高精度に検出することができる。
(実施例1)
[1. 試験方法]
図4に、漏洩磁束の垂直方向成分の模式図を示す。漏洩磁束の垂直方向成分は、図4に示すように、2つの極値を取る。この場合、振幅の極大値と極小値との差(極値の縦軸方向の差)は、主として表面きずの深さと相関がある。
一方、漏洩磁束のピーク間距離(極値の横軸方向の差)は、表面きずの深さ、幅、及びリフトオフにより決定される。リフトオフは、一般に1mm程度とされる。リフトオフがこれより大きくなると、センサでの検出が難しくなる。一方、リフトオフがこれより小さくなると、センサと被検査材とが接触してしまう。ここでは、リフトオフを0.5mm、1.0mm、又は1.5mmとし、欠陥の深さを0.1mmとした時の、きず幅ごとのピーク間距離をシミュレーションにより求めた。
[2. 結果]
図5に、きず幅と漏洩磁束のピーク間距離との関係を示す。図6に、リフトオフと漏洩磁束のピーク間距離との関係(きず幅:0.3mm)を示す。図5及び図6より、以下のことが分かる。
(1)リフトオフが一定である場合、ピーク間距離は、きず幅によらずほぼ一定となる。
(2)きず幅が一定である場合、ピーク間距離は、リフトオフにほぼ比例する。
(3)漏洩磁束の極大値及び極小値をそれぞれ2つのセンサで同時に、かつ、独立に検出するためには、センサ間距離を0.5mm〜2.0mmにする必要がある。
(実施例2)
[1. 試験方法]
図1に示す表面きず検査装置10を用いて、被検査材12の表面きず12aの検出を行った。第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aには、それぞれ、GIGS(登録商標)素子を備えた磁気センサチップを用いた。センサ部30aには、厚さ1mmの基板の表裏面に磁気センサチップを接合したものを用いた。図7に、センサ部30aに使用した磁気センサチップの外観写真(SEM像)を示す。図8に、センサ部30aの外観写真(右図)及び断面模式図(左図)を示す。被検査材12には、人工きず(深さ:0.07mm、きず幅:0.3mm、きず長さ:10mm)を形成した鋼材を用いた。
[2. 結果]
図9に、きず深さが0.07mmである表面きずの探傷波形を示す。図9より、明瞭なきず信号が得られていることがわかる。図9の場合、S/N=5であった。
(実施例3)
[1. 試験方法]
第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aからなるセンサ対をy軸方向に配列させたアレイセンサを用いて、表面きず12aの検出を行った。第1磁気センサ34a及び第2磁気センサ36aには、それぞれ、GIGS(登録商標)素子を備えた磁気センサチップを用いた。センサ対の数は8個とし、ピッチは1mmとした。被検査材12には、3本の平行な線きず(深さ:0.07mm)を形成した鋼材を用いた。図10に、GIGS(登録商標)アレイセンサの外観写真を示す。図11に、被検査材の外観写真を示す。
[2. 結果]
図12に、GIGS(登録商標)アレイセンサを用いて得られた表面きずの画像を示す。図12より、被検査材の3つの表面きずを明瞭に検出できていることがわかる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る表面きず検査装置は、各種鋼材の表面きずの検査に用いることができる。
10 表面きず検査装置
12 被検査材
12a 表面きず
20 磁化器
22 ヨーク
30a センサ部
32a 基板
34a 第1磁気センサ
36a 第2磁気センサ

Claims (7)

  1. 以下の構成を備えた表面きず検査装置。
    (1)前記表面きず検査装置は、
    強磁性体からなる被検査材に交流磁場を印加するための磁化器と、
    前記被検査材からの漏洩磁束を検出するための第1磁気センサ及び第2磁気センサを備えたセンサ部と
    を備えている。
    (2)前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、それぞれ、z軸方向(=前記被検査材の検査面の法線方向)に感磁方向を持ち、かつ、奇関数特性を持つ磁気センサからなり、
    前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサが同一極性を持つ時は、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサの出力の差分が出力されるように接続され、
    前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサが反対極性を持つ時は、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサの出力の和分が出力されるように接続されている。
    (3)前記センサ部は、前記表面きず検査装置を前記z軸方向から見た時に、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサが前記磁化器に備えられるヨークの磁極の先端に挟まれた領域内に来るように、前記被検査材の検査面側に設置されており、
    前記磁化器は、前記被検査材の検査面側又は非検査面側に設置されている。
    (4)センサ間距離(=前記第1磁気センサの中心と前記第2磁気センサの中心との間の水平方向(x軸方向)の距離)は、0.5mm以上2.0mm以下である。
  2. 前記センサ間距離は、0.5mm以上1.5mm以下である請求項1に記載の表面きず検査装置。
  3. 前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、それぞれ、
    (a)前記漏洩磁束を検出するための1個のセンサ素子を備えているもの、
    (b)1個の前記センサ素子と1個の参照抵抗からなるハーフブリッジ回路を備えているもの、
    (c)2個の前記センサ素子を備えたハーフブリッジ回路であって、2個の前記センサ素子の感磁方向が互いに直交するように前記センサ素子が配置されているもの、
    (d)感磁方向が平行である2個の前記センサ素子と2個の前記参照抵抗からなるフルブリッジ回路を備えているもの、又は、
    (e)4個の前記センサ素子を備えたフルブリッジ回路であって、4個の前記センサ素子の感磁方向が互いに直交するように前記センサ素子が配置されているもの
    からなる請求項1又は2に記載の表面きず検査装置。
  4. 前記センサ素子は、軟磁性材料からなる薄膜ヨークの間に、TMR効果を示すナノグラニュラー材料からなるTMR膜を挿入した薄膜磁気センサ素子からなる請求項3に記載の表面きず検査装置。
  5. 前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、それぞれ、外寸が0.5mm以下である請求項1から4までのいずれか1項に記載の表面きず検査装置。
  6. 深さが0.1mm以下である微小な表面きずを検出するために用いられる請求項1から5までのいずれか1項に記載の表面きず検査装置。
  7. 前記センサ部は、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサからなるセンサ対がy軸方向(=走査方向(x軸方向)に対して垂直な方向)に沿って複数個配列しているアレイ構造を備えている請求項1から6までのいずれか1項に記載の表面きず検査装置。
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