JP2019018434A - セラミック粉末の成形体の製造方法 - Google Patents

セラミック粉末の成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セラミック粉末を用いて厚みが異なる成形体を製造する際に、成形体内に密度差が生じにくいセラミック粉末の成形体の製造方法を提供すること。【解決手段】成形体1の製造方法では、金型13として、プレス方向に積層される第1〜第4部分金型15〜21を用いる。第1〜第4部分金型15〜21は、内部空間11の一部を構成する第1〜第4部分空間23〜29をそれぞれ有している。そして、第1部分金型15内の部分空間23に、セラミック粉末を含む原材料を充填してプレスする。また、原材料をプレスした第1部分金型15の上に、第1部分金型15とプレス方向にて隣り合う第2部分金型17を配置する。さらに、第2部分金型17内の第2部分空間23に、原材料を充填してプレスする。その後、同様にして、順次、第3部分金型19の第3部分空間27や第4部分金型21の第4部分空間29に、原材料を充填してプレスする。【選択図】図3

Description

本開示は、セラミック粉末を用い、所定方向に圧力を加えて(即ちプレスによって)成形体を製造するセラミック粉末の成形体の製造方法に関するものである。
従来、セラミック粉末を用いて成形体を製造する方法として、機械プレス成形、静水圧成形、鋳込み成形、押出成形、射出成形等の各種の製造方法が知られている。
このうち、機械プレス成形は、セラミック粉末を金型(詳しくは外型)の内部空間に充填し、その充填されたセラミック粉末(即ち充填粉末)を、上下のパンチによって一軸加圧することによって、内部空間の形状の成形体を製造する方法である(例えば特許文献1〜4参照)。
特開平6−224557号公報 特開昭61−169211号公報 特開平4−229205号公報 特開2008−272780号公報
ところで、上述した従来技術では、下記のような問題があり、その改善が求められていた。
具体的には、図8に示すように、外型P1で囲まれた上下のパンチP2、P3によって、金型P4の内部空間P5内の充填粉末P6に加えられる力(即ちプレスした力)は、充填粉末P6の表面(図8の上面)において単位面積に対して均等に掛かる。そのため、プレス方向において厚みが異なる成形体を製造する場合には、厚みが薄い部分(D1)に対して厚みが厚い部分(D2)では、セラミック粉末が十分に締まりにくい(即ち圧縮されにくい)という問題があった。
また、粉末をプレスする場合には、ヤンセンの法則によって、プレス方向の深さが深くなるほど金型の内部空間の側壁に力が掛かり、粉末が十分に圧縮されないことがあった。
このように、プレス方向において厚みが異なる成形体を製造する場合には、厚みが異なる部分で充填粉末の圧縮状態が異なるので、成形体の厚みが異なる部分で密度差が発生することがあった。
そして、このような密度差が発生すると、成形体を金型から取り出す際や焼成の際に成形体に割れが発生することがあった。また、焼成時に成形体に過度の収縮が発生して、目的の寸法が得られないことがあった。つまり、焼成の際に寸法の制御が容易ではないという問題があった。
本開示は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、セラミック粉末を用いて厚みが異なる成形体を製造する際に、成形体内に密度差が生じにくいセラミック粉末の成形体の製造方法を提供することにある。
(1)本開示の第1局面は、作製する成形体の形状に合わせた形状の内部空間を有する
金型を用い、金型の内部空間にセラミック粉末を充填し、セラミック粉末を所定のプレス方向にプレスして成形体を製造するセラミック粉末の成形体の製造方法に関するものである。
このセラミック粉末の成形体の製造方法では、成形体は、プレス方向にて異なる厚みを有する成形体であり、金型は、プレス方向に積層される複数の部分金型から構成されるとともに、各部分金型は、内部空間の一部を構成する部分空間をそれぞれ有している。
そして、金型を用いて成形体を製造する工程として、一の部分金型内の部分空間に、セラミック粉末を充填して、プレス方向にプレスする第1工程と、セラミック粉末をプレスした部分金型の上に、部分金型とプレス方向において隣り合う部分金型である他の部分金型を配置する第2工程と、他の部分金型内の部分空間に、セラミック粉末を充填して、プレス方向にプレスする第3工程と、を有している。
このように、本第1局面では、金型として、プレス方向に積層される複数の部分金型を用いる。しかも、各部分金型は、金型の内部空間(即ち成形体の形状の空間)の一部を構成する部分空間をそれぞれ有している。
そして、第1工程では、一の部分金型内の部分空間に、セラミック粉末を充填して、プレス方向にプレスし、第2工程では、セラミック粉末をプレスした部分金型の上に、部分金型とプレス方向において隣り合う部分金型である他の部分金型を配置し、第3工程では、他の部分金型内の部分空間に、セラミック粉末を充填して、プレス方向にプレスする。
これによって、プレス方向に厚みが異なる成形体を製造する場合でも、金型の内部空間(即ち成形体と同じ形状の空間)に充填されたセラミック粉末をプレス方向に一度にプレスするのではなく、各部分金型の各部分空間内のセラミック粉末毎に、順次プレスすることができる。つまり、プレス方向における各部分空間の厚み分ずつ、各セラミック粉末が同様な圧縮状態となるように例えば同じ圧力でプレスすることができる。そのため、目的とする成形体において、厚みが異なる部分の圧縮の程度を揃えることができるので、厚みが異なる部分の密度差を低減できる。
その結果、成形体を金型から取り出す際や焼成の際に成形体に割れが発生することを抑制できる。また、焼成時に成形体に過度の収縮が発生して、目的の寸法が得られないという問題(即ち、焼成の際に寸法の制御が容易ではないという問題)の発生を抑制できる。
また、従来は、プレス方向に厚みが異なる成形体を製造する場合には、計量分のセラミック粉末を外型で囲まれた下パンチ上に充填し、上パンチでプレスする際に、下パンチ上のセラミック粉末を上昇させて上パンチ内の内部空間に充填するようにしていた。
しかし、この場合には、上パンチが下がってきても、上パンチの内部空間の高いところまでセラミック粉末が供給されず、目的とする形状の成形体が得られないことがあった。
これに対して、本第1局面では、各部分金型の各部分空間に充填されたセラミック粉末毎にプレスするという動作を繰り返すので、各部分金型の各部分空間内では、それぞれ十分にセラミック粉末を充填することができる。よって、プレス方向で厚みが異なる成形体を製造する場合でも、目的とする形状の成形体を容易に得ることができるという利点がある。
(2)本開示の第2局面では、一の部分金型内の部分空間のプレス方向における厚みと、他の部分金型内の部分空間のプレス方向における厚みとを、略同一としてもよい。
本第2局面のように、一の部分金型内の部分空間のプレス方向における厚みと、他の部
分金型内の部分空間のプレス方向における厚みとを、略同一とすることにより、各部分金型の各部分空間において、セラミック粉末を圧縮する状態をほぼ均一にすることができる。それによって、成形体における密度差を低減できるという効果がある。
なお、前記略均一とは、部分金型の部分空間の厚みの差が、厚みの大きな部分空間に対して10%以下を示している。
(3)本開示の第3局面では、各部分金型内の各部分空間のプレス方向における厚みを、成形体のプレス方向における最も薄い部分の厚みと同じ厚みとしてもよい。
本第3局面のように、各部分金型内の各部分空間のプレス方向における厚みを、成形体のプレス方向における最も薄い部分の厚みと同じ厚みとすることにより、各部分金型内の各部分空間において、セラミック粉末を圧縮する状態を一層均一にすることができる。それによって、成形体における密度差を一層低減することができる。
(4)本開示の第4局面では、成形体の外形は、プレス方向に対して斜めに傾斜した表面を有していてもよい。
本開示は、第4局面のように、成形体の外形がプレス方向に対して斜めに傾斜した表面を有している成形体に対しても、前記各局面と同様に、成形体の密度差を低減する効果がある。また、金型からの取出時や焼成時の割れの抑制ができ、焼成時の寸法制御を容易に行うことができる。
<以下に、本開示の各構成等について説明する>
・例えば、金型は、3以上の部分金型から構成されていてもよい。この場合には、各部分金型を順次積層する際に、各部分空間に順次セラミック粉末を充填して、プレス方向に順次プレスする動作を繰り返すことにより、成形体を製造してもよい。
・また、各部分金型の各部分空間に充填されたセラミック粉末をプレスするパンチとして、各部分金型の各部分空間が開口する開口部の形状に合わせた形状のパンチを用いることができる。
・さらに、部分金型のうち1又は複数は、プレス方向と垂直な方向に分割された複数の分割金型によって構成されていてもよい。
・成形体を形成するために用いられるセラミック粉末を含む原材料としては、セラミック粉末以外に、焼結助剤やバインダ等が挙げられる。この原材料における主成分は、セラミック(従ってセラミック粉末)である。なお、主成分とは、含有量が50体積%を上回ることを示している。このセラミック粉末の原材料に対する含有量としては、例えば95体積%以上の範囲を採用できる。
・また、成形体を焼成することによって、焼結体(セラミック焼結体)である焼成品を得ることができる。ここで、セラミック焼結体はセラミックを主成分(50体積%を上回る)とする焼結体であり、この焼結体におけるセラミックの含有量としては、95体積%以上が好ましい。また、焼結助剤としては、5体積%未満を採用できる。
・セラミックとしては、アルミナやジルコニアを採用できる。また、セラミック以外には、例えばシリカ等の焼結助剤や、ガラス成分などを含んでいてもよい。
・金型(即ち部分金型)の材料としては、例えばSKD11等のような周知の各種の鋼材などを用いることができる。
第1実施形態の成形体を示す斜視図である。 第1実施形態の成形体の製造方法の一部を示す斜視図である。 第1実施形態の成形体の製造方法の一部を示す斜視図である。 (a)は第1部分金型を示す斜視図、(b)は第2又は第3部分金型を示す斜視図、(c)は第4部分金型を示す斜視図である。 (a)は第2実施形態の成形体を示す正面図、(b)は第2実施形態の第1部分金型を示す平面図である。 第2実施形態の成形体の製造方法の一部を示す斜視図である。 第2実施形態の成形体の製造方法の一部を示す斜視図である。 従来技術の説明図である。
次に、本開示のセラミック粉末の成形体の製造方法の実施形態について説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.セラミック粉末の成形体の構成]
まず、第1実施形態におけるセラミック粉末の成形体について説明する。
図1に示す様に、セラミック粉末の成形体(以下単に成形体と記すこともある)1は、平面視(図3の上方から見た場合)が矩形状である板状の平板部3と、平板部3の左右方向(図3の左右方向)の両端から突出する一対の板状の第1脚部5及び第2脚部7とを備えている。
この両脚部5、7は平行であり、平板部3に対して同じ方向(図3の下方)に垂直に突出している。従って、成形体1は図3の紙面方向から見た形状は、いわゆるコ字状である。
つまり、成形体1は、後述するプレス方向(図3の上下方向)において異なる厚みを有する成形体である。詳しくは、成形体1は、平面視の場合に、平面方向における場所によってプレス方向における厚みが異なる部分(即ち両脚部5、7の部分)を有している形状である。
前記成形体1は、後述するように、焼成後に焼結体(即ちセラミック焼結体:図示せず)となるものであり、粒径1μm以下のアルミナ粉末を含む原材料から構成されている。
詳しくは、原材料は、焼成後に焼結体を構成する固体成分において、セラミック成分としてアルミナを99体積%以上(例えば99体積%)含むものであり、残部として例えばシリカ等の焼結助剤を含んでいる。
また、原材料中には、前記固体成分以外に、例えばPVA等の有機バインダを外重量%で3重量%以下の範囲(例えば3重量%)で含有している。なお、この有機バインダは、セラミック粉末の成形を容易にするために添加されるものであり、焼成によって焼失する。
[1−2.成形体の製造方法]
次に、成形体1の製造方法について、図2〜図4に基づいて説明する。
本第1実施形態の成形体1の製造方法は、後述する図3(e)に示すように、作製する成形体1の形状と同じ形状の内部空間11を有する金型13を用いる。
この金型13は、プレス方向に積層される複数の部分金型(第1〜第4部分金型)15、17、19、21から構成されている。また、各部分金型15〜21は、内部空間11の一部を構成する各部分空間(第1〜第4部分空間)23、25、27、29をそれぞれ有している。
以下、詳細に説明する。
<原材料作製工程:準備工程>
原料粉末として、粒径が1μm以下のアルミナ粉末と、粒径が1μm以下の例えばシリカの焼結助剤の粉末とを用意した。また、有機バインダとして、PVAなどを用意した。
そして、アルミナ製のポットに、前記アルミナ粉末と前記焼結助剤粉末とを、体積比で99:1、総量で20gとなるように秤量して投入した。
これに、前記アルミナ粉末と前記焼結助剤粉末との固体成分の粉末に対して、有機バインダを外重量%で3重量%となるように秤量して、前記ポットに投入した。
そして、このポットにて、アルミナ粉末と焼結助剤粉末と有機バインダとを混合して、成形体を製造するための原材料を得た。
<プレス工程:第1工程>
次に、図2(a)に示すように、平面視が矩形状である板状の第1部分金型15を準備した。
この第1部分金型15とは、図4(a)に示すように、厚み方向(図2の上下方向)の一方の表面(上面)15aに、平行な一対の溝である一対の第1部分空間23が形成されたものである。なお、第1部分空間23とは、成形体1の両脚部5、7の先端の形状と同様な形状の空間である。
ここで、第1部分空間23の深さ(プレス方向における厚み)は、図3(e)に示すように、成形体1と同様な形状の内部空間11のプレス方向における厚みを4等分したものである。詳しくは、第1部分空間23の厚みは、成形体1(従って内部空間11)のプレス方向における最も薄い部分(即ち第4部分空間29)の厚みと同じである。
なお、後述するが、第2、第3部分空間25、27のプレス方向における厚みも、第1、第4部分空間23、29のプレス方向における厚みと同一である。
次に、図2(b)に示すように、第1部分金型15の第1部分空間23に、前記原材料を充填する。
次に、図2(c)に示すように、第1部分金型15の第1部分空間23の開口部23aの形状に合致した形状を有するプレス部材31を用いて、第1部分空間23内の原材料を所定圧力で押圧(プレス)して圧縮する。
前記プレス部材31は、平板33の一方の主面(図2(c)の下方の主面)に、開口部23aの平面形状と一致する下面を有する一対の脚部35を備えたものであり、この一対の脚部35によって、一対の第1部分空間23内の原材料を圧縮する。
なお、後述するように、各部分空間23〜29内の原材料をプレスする圧力は同じである。
<金型積層工程:第2工程>
次に、図2(d)及び図2(e)に示すように、第1部分金型15上からプレス部材31を取り除いた後に、スクレーパ37等によって、第1部分金型15の上面から余分な原材料を取り除く。
次に、図3(a)に示すように、第1部分金型15の上面に第2部分金型17を積層する。このとき、平面視で、第1部分空間23と第2部分空間25との平面形状が一致するようにして、第1部分金型15と第2部分金型17とを積層する。
この第2部分金型17は、図4(b)に示すように、平面視が矩形状の板材であり、厚み方向に貫通するように、平行な一対の第2部分空間25が形成されたものである。従って、第2部分金型17の厚みと貫通孔である第2部分空間25の厚みとは同一である。なお、第2部分空間25は、成形体1の両脚部5、7の一部の形状と同様な形状の空間である。
<再充填再プレス工程:第3工程>
次に、図3(b)に示すように、第2部分金型17の第2部分空間25に、前記第1部分空間23への充填と同様にして、原材料を充填する。
次に、図3(c)に示すように、前記第1部分金型15に対する処理と同様にして、プレス部材31を用いて、第2部分空間25内の原材料をプレスし、その後、第2部分金型17の上面から余分な原材料を取り除く。
次に、図3(d)に示すように、第2部分金型17の上面に第3部分金型19を積層する。このとき、平面視で、第2部分空間25と第3部分空間27との平面形状が一致するようにして、第2部分金型17と第3部分金型19とを積層する。
なお、この第3部分金型19は、図4(b)に示すように、第2部分金型17と同様な形状である。
次に、第3部分金型19の第3部分空間27に、前記第2部分空間25への充填と同様にして、原材料を充填する。
次に、前記第2部分金型17に対する処理と同様にして、プレス部材31を用いて、第3部分空間27内の原材料をプレスし、その後、第3部分金型19の上面から余分な原材料を取り除く。
次に、図3(e)に示すように、第3部分金型19の上面に第4部分金型21を積層する。このとき、平面視で、第4部分空間29に第3部分空間27が含まれるようにして、第3部分金型19と第4部分金型21とを積層する。
この第4部分金型21は、図4(c)に示すように、平面視が矩形状の板材であり、厚み方向に貫通するように、平面視が矩形状の第4部分空間29が形成されたものである。従って、第4部分金型21の厚みと貫通孔である第4部分空間29の厚みとは同一である。なお、第4部分空間29は、成形体1の平板部3の形状と同様な形状の空間である。
その後、図示しないが、第4部分空間29の平面形状と同様な下面を有するプレス部材を用いて、第4部分空間29内の原材料をプレスして圧縮する。
これによって、金型13内(即ち内部空間11)において成形体1が形成されるので、その後、金型13から成形体1を取り出すことにより、本第1実施形態の成形体1が得られる。
その後、この成形体1を焼成することにより、セラミック焼結体が得られる。例えば、成形体1を、大気中で、常温(例えば25℃)から1350℃まで昇温した後に、1時間以上(例えば2時間)保持し、その後、自然放熱することにより、セラミック焼結体を得ることができる。
[1−3.効果]
(1)本第1実施形態の成形体1の製造方法では、金型13として、プレス方向に積層される第1〜第4部分金型15〜21を用いる。この第1〜第4部分金型15〜21は、
内部空間11(即ち成形体1の形状の空間)の一部を構成する第1〜第4部分空間23〜29をそれぞれ有している。
そして、例えば第1部分金型15内の部分空間23に、セラミック粉末を含む原材料を充填して、プレス方向にプレスする。また、原材料をプレスした第1部分金型15の上に、第1部分金型15とプレス方向において隣り合う第2部分金型17を配置する。さらに、第2部分金型17内の第2部分空間23に、同様に原材料を充填して、プレス方向にプレスする。その後、同様にして、順次、第3部分金型19の第3部分空間27や第4部分金型21の第4部分空間29に、原材料を充填してプレスする。
これによって、プレス方向に厚みが異なる成形体1を製造する場合でも、厚み方向の全寸法分を一度にプレスするのではなく、各部分空間15〜21に充填された原材料毎に、各原材料が同様な圧縮状態となるようにプレスすることができる。そのため、目的とする成形体1において、厚みが異なる部分の圧縮の程度を揃えることができるので、厚みが異なる部分の密度差を小さくすることができる。
その結果、成形体1を金型13から取り出す際や焼成の際に成形体1に割れが発生することを抑制できる。また、焼成時に成形体1に過度の収縮が発生して、目的の寸法が得られないという問題(即ち、焼成の際に寸法の制御が容易ではないという問題)の発生を抑制できる。
(2)本第1実施形態では、各部分金型15〜21に充填された原材料毎にプレスするという動作を繰り返すので、従来のように内部空間11内に未充填の領域が発生することを抑制できる。つまり、各部分金型15〜21内の各部分空間23〜29内では、それぞれ十分に原材料を充填できる。よって、プレス方向で厚みが異なる成形体1を製造する場合でも、目的とする形状の成形体1を容易に得ることができる。
(3)本第1実施形態では、各部分金型15〜21内の各部分空間23〜29のプレス方向における厚みは同一である。
そのため、各部分金型15〜21内の各部分空間23〜29において、原材料を圧縮する状態を均一にすることができる。それによって、成形体1における密度差を大きく低減できるという効果がある。
(4)本第1実施形態では、各部分金型15〜21内の各部分空間23〜29のプレス方向における厚みは、成形体1のプレス方向における最も薄い部分の厚み(即ち第4部分空間29の厚み)と同じ厚みである。
そのため、各部分金型15〜21内の各部分空間23〜29において、原材料を圧縮する状態を一層均一にすることができる。それによって、成形体1における密度差を一層低減することができる。
[1−4.文言の対応関係]
ここで、特許請求の範囲と実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
本第1実施形態の、成形体1、内部空間11、金型13、部分金型15、16、17、19、部分空間23、25、27、29が、ぞれぞれ、本開示の、成形体、内部空間、金型、部分金型、部分空間の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同様な内容の説明は省略又は簡略化する。
本第2実施形態では、第1実施形態とは、成形体の形状が異なる。
[2ー1.成形体の形状]
図5(a)に示すように、本第2実施形態における成形体41は、第1実施形態と同様な平板部43と、該平板部3の左右方向(図5(a)の左右方向)の両端から同図下方に突出する一対の第1脚部45及び第2脚部47とを備えている。
この両脚部45、47は平行ではなく、図5(a)の下方の先端側ほど間隔が広がるように、平板部43及びプレス方向(図5(a)の上下方向)に対して傾斜している。つまり、両脚部45、47は、プレス方向に対して傾斜した表面を有する。
[2ー2.成形体の製造方法]
次に、本第2実施形態の成形体の製造方法について説明する。
なお、本第2実施形態では、金型51(従って第1〜第4部分金型53〜59:図7(e)参照)は、図5(b)の上下方向に対して分割可能となっている。即ち、金型51は、図5(a)の上下方向(プレス方向)及び図5(a)の左右方向に対して、垂直方向に分割できる分割金型となっている。
<プレス工程:第1工程>
まず、図6(a)に示すように、第1部分金型53を準備する。
この第1部分金型53とは、図5(b)に示すように、厚み方向の一方の表面(上面)15aに、平行な一対の溝である一対の第1部分空間61が形成されたものである。なお、第1部分空間61とは、成形体41の両脚部45、47の先端の形状と同様な形状の空間であるので、プレス方向(図6(a)の上下方向)に対して傾斜している。
次に、図6(b)に示すように、第1部分金型53の第1部分空間61に、前記原材料(G)を充填する。
次に、図6(c)に示すように、プレス部材71を用いて、第1部分空間61内の原材料をプレスする。
<金型積層工程:第2工程>
次に、図6(d)及び図6(e)に示すように、第1部分金型53上からプレス部材71を取り除いた後に、第1部分金型53の上面から余分な原材料を取り除く。
次に、図7(a)に示すように、第1部分金型53の上面に第2部分金型55を積層する。この第2部分金型55には、傾斜した両脚部45、47の形状と一致するような傾斜した一対の貫通孔である一対の第2部分空間63が形成されている。
<再充填再プレス工程:第3工程>
次に、図7(b)に示すように、第2部分金型55の第2部分空間63に、原材料を充填する。
次に、図7(c)に示すように、図示しないプレス部材を用いて、第2部分空間63内の原材料をプレスし、その後、第2部分金型55の上面から余分な原材料を取り除く。
次に、図7(d)に示すように、第2部分金型55の上面に第3部分金型57を積層する。この第3部分金型57には、傾斜した両脚部45、47の形状と一致するような傾斜した一対の貫通孔である一対の第3部分空間65が形成されている。
次に、第3部分金型57の第3部分空間27に、原材料を充填する。
次に、図示しないプレス部材を用いて、第3部分空間65内の原材料をプレスし、その
後、第3部分金型57の上面から余分な原材料を取り除く。
次に、図7(e)に示すように、第3部分金型57の上面に第4部分金型59を積層する。
その後、図示しないプレス部材を用いて、第4部分空間67内の原材料をプレスする。
これによって、金型51内(即ち内部空間69)において成形体41が形成されるので、その後、金型51を分割して成形体41を取り出すことにより、本第2実施形態の成形体41が得られる。
本第2実施形態では、成形体41の両脚部45、47がプレス方向に対して傾斜しているが、第1実施形態と同様な効果を奏する。
特に、金型51内の原材料に対し厚み方向の全寸法分を一度にプレスする場合と比較して、各部分空間61、63、65、67に充填された原材料毎に、各原材料が略同一な圧縮状態となるようにプレスすることができる。そのため、目的とする成形体41において、厚みが異なる部分の圧縮の程度を揃えることができるので、厚みが異なる部分の密度差を小さくすることができる。
[3.その他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
(1)例えば、成形体の形状は前記実施形態に限定されることなく、プレス方向にて異なる厚みを有する各種の成形体を採用できる。
(2)各部分空間の厚みは、同一でなくともよい。また、各部分空間の厚みは、成形体(従って内部空間)のプレス方向における最も薄い部分の厚みと同じでなくてもよい。
(3)金型を構成する部分金型の数や形状については、前記実施形態に限定されることなく、例えば3以下又は4以上の部分金型を採用できる。
(4)原材料やセラミック粉末については、前記実施形態の組成に限定されることなく、各種の組成を採用できる。
(5)なお、上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を、省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1、41…成形体
11、69…内部空間
13、51…金型
15、16、17、19、53、55、57、59…部分金型
23、25、27、29、61、63、65、67…部分空間

Claims (4)

  1. 作製する成形体の形状に合わせた形状の内部空間を有する金型を用い、該金型の内部空間にセラミック粉末を充填し、該セラミック粉末を所定のプレス方向にプレスして成形体を製造するセラミック粉末の成形体の製造方法において、
    前記成形体は、前記プレス方向にて異なる厚みを有する成形体であり、
    前記金型は、前記プレス方向に積層される複数の部分金型から構成されるとともに、前記各部分金型は、前記内部空間の一部を構成する部分空間をそれぞれ有しており、
    前記金型を用いて前記成形体を製造する工程として、
    一の前記部分金型内の前記部分空間に、前記セラミック粉末を充填して、前記プレス方向にプレスする第1工程と、
    前記セラミック粉末をプレスした前記部分金型の上に、該部分金型と前記プレス方向において隣り合う前記部分金型である他の部分金型を配置する第2工程と、
    前記他の部分金型内の前記部分空間に、前記セラミック粉末を充填して、前記プレス方向にプレスする第3工程と、
    を有する、
    セラミック粉末の成形体の製造方法。
  2. 一の前記部分金型内の前記部分空間の前記プレス方向における厚みと、他の前記部分金型内の前記部分空間の前記プレス方向における厚みとを、略同一とした、
    請求項1に記載のセラミック粉末の成形体の製造方法。
  3. 前記各部分金型内の前記各部分空間の前記プレス方向における厚みを、前記成形体の前記プレス方向における最も薄い部分の厚みと同じ厚みとした、
    請求項2に記載のセラミック粉末の成形体の製造方法。
  4. 前記成形体の外形は、前記プレス方向に対して斜めに傾斜した表面を有する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミック粉末の成形体の製造方法。
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