JP2019017853A - 視機能評価装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】視機能を客観的に評価することが可能な視機能評価装置を提供する。【解決手段】視機能評価装置1は、色覚評価、視力評価、コントラスト感度評価、明度感覚評価のうちの1つを評価項目として選択する選択部10と、当該選択部10により選択された評価項目に応じたパターンを表示画面Gに表示する第1表示と評価項目に応じた第1表示のパターンと異なるパターンを表示画面Gに表示する第2表示とを交互に行う表示制御部20と、表示画面Gを見たユーザ3の脳波を、ユーザ3の頭部に付設した検出電極60により電気信号として取得する脳波信号取得部30と、当該脳波信号取得部30により取得された電気信号を周波数解析により解析する解析部40と、当該解析部40による解析結果に基づいてユーザ3における選択された評価項目についての視機能を評価する評価部50と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、ユーザの視機能を評価する視機能評価装置に関する。
視覚情報は、人が日常生活を円滑に送るために欠かすことができない情報である。例えば人間の五感における知覚の割合は視覚が83%を占めると言われ、聴覚は11%、嗅覚は3.5%、触覚は1.5%、味覚は1.0%であると言われている。この結果から、人が周囲の状況を正確に認知し、適切な行動へ繋げていくためには、視覚情報を利用することが最も効率が良いと考えられる。一方、近年、テレビやコンピュータ等、視覚に依る情報呈示を行う機器が普及している。加えて、視覚情報を頼りにタッチパネル操作を要求するスマートフォンや券売機等の導入も進んでいる。このような状況から、現代社会は視覚情報に強く依存した社会であるといえる。
一方、現代人は視機能が低下しているとも言われている。例えば、視力については、視力1.0以下の高校生の割合は1979年時点で約53%であったものが、2014年時点では約64%へと増加している(文部科学省調べ)。また、主に45歳以上の人において焦点の調節力が衰えた人の割合は2014年時点で全人口の51%を占め、1970年時点から約2倍に増加している。上記の通り、現代社会では視覚に依存する場面が多いため、視機能の低下は日常生活に支障をきたす恐れがある。そこで、人夫々の視機能を正確に評価する技術が検討されてきた(例えば特許文献1−3)。
特許文献1には、被験者に色覚検査用指標を提示し、視認した指標を答えさせることにより、被験者の色覚が異常であるか否かを自動的に判定する自動視機能検査装置が開示されている。特許文献2には、視力検査、視野検査、及び色覚検査の検査を一度に行うことができる視機能評価装置が開示されている。特許文献3には、両眼を開放した状態で、且つ、視野を制限しない日常の見え方に近い状態で複数の視機能検査を行うことができる視機能検査装置が開示されている。
特許文献1−3に記載の技術は、視覚刺激が知覚できた際に、ユーザによるスイッチ操作或いはキーボード操作を行うことを必要とする。このため、視覚刺激の知覚閾値近傍にあっては、ユーザの主観が入ることがあり、検査の正確性が保証できなくなることがある。具体的には、視覚刺激を正しく知覚出来た際の回答と、知覚が曖昧なのにも関わらず行われた回答とを区別することができない。
そこで、視機能を客観的に評価することが可能な視機能評価装置が求められる。
本発明に係る視機能評価装置の特徴構成は、色覚評価、視力評価、コントラスト感度評価、明度感覚評価のうちの1つを評価項目として選択する選択部と、前記選択部により選択された評価項目に応じたパターンを表示画面に表示する第1表示と前記評価項目に応じた前記第1表示の前記パターンと異なるパターンを表示画面に表示する第2表示とを交互に行う表示制御部と、前記表示画面を見たユーザの脳波を、前記ユーザの頭部に付設した検出電極により電気信号として取得する脳波信号取得部と、前記脳波信号取得部により取得された電気信号を周波数解析により解析する解析部と、前記解析部による解析結果に基づいて前記ユーザにおける選択された前記評価項目についての視機能を評価する評価部と、を備えている点にある。
このような特徴構成とすれば、単一の評価装置により複数の視機能の評価を行うことができ、脳波信号としてユーザの主観的な知覚応答を受動計測することが可能となる。このため、評価結果を客観的に取得することができ、更にはユーザによる回答動作を不要とすることが可能となる。したがって、従来の評価装置に比べ、ユーザにとって身体的・心理的負担を軽減することができ、客観的に視機能を評価することが可能となる。また、解析部が例えば脳波信号に基づく定常性視覚誘発電位を用いて解析することにより、単に第1パターン及び第2パターンが見えているか否かだけでなく、第1パターン及び第2パターンがどの程度、見えているかまで評価することができる。したがって、視機能毎に弁別の度合い(程度)をも評価することが可能となる。
また、前記色覚評価に応じた第1表示は、灰色基調の第1パターンと前記第1パターンとは異なる灰色基調の第2パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示からなり、前記色覚評価に応じた第2表示は、赤色の第3パターンと緑色の第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示と、青色の第3パターンと黄色の第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示とからなると好適である。
このような構成とすれば、選択部において評価項目として色覚評価が選択された場合、表示画面に色覚評価に適した第1表示と第2表示とを表示し、ユーザに対して色覚評価に適した視覚刺激を行うことができる。したがって、客観的にユーザの色覚の評価を行うことが可能となる。
また、前記視力評価に応じた第1表示は、黒色及び白色が縞状に並んだ第1パターンと前記第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示からなり、前記視力評価に応じた第2表示は、赤色及び緑色が縞状に並んだ第3パターンと前記第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示と、青色及び黄色が縞状に並んだ第3パターンと前記第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示とからなり、前記評価項目として前記視力評価が選択された場合、前記表示制御部は、互いに等しい所定の幅の縞のパターンからなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行った後、前記所定の幅とは異なる幅のパターンからなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行うと好適である。
このような構成とすれば、選択部において評価項目として視力評価が選択された場合、表示画面に視力評価に適した第1表示と第2表示とを表示し、ユーザに対して視力評価に適した視覚刺激を行うことができる。したがって、客観的にユーザの視力の評価を行うことが可能となる。
また、前記コントラスト感度評価に応じた第1表示は、黒色及び白色が縞状に並んだ第1パターンと前記第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示からなり、前記コントラスト感度評価に応じた第2表示は、赤色及び緑色が縞状に並んだ第3パターンと前記第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示と、青色及び黄色が縞状に並んだ第3パターンと前記第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示とからなり、前記評価項目として前記コントラスト感度評価が選択された場合、前記表示制御部は、互いに等しい所定のコントラストからなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行った後、前記所定のコントラストとは異なるコントラストからなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行うと好適である。
このような構成とすれば、選択部において評価項目としてコントラスト感度評価が選択された場合、表示画面にコントラスト感度評価に適した第1表示と第2表示とを表示し、ユーザに対してコントラスト感度評価に適した視覚刺激を行うことができる。したがって、客観的にユーザのコントラスト感度の評価を行うことが可能となる。
また、前記明度感覚評価に応じた第1表示は、黒色の背景に黒色の第1パターンを表示する表示からなり、前記明度感覚評価に応じた第2表示は、黒色の背景に前記第1パターンと同じ形状であって、前記第1パターンの明度よりも大きい明度である第2パターンを表示する表示からなり、前記評価項目として前記明度感覚評価が選択された場合、前記表示制御部は、互いに等しい所定の明度からなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行った後、前記所定の明度とは異なる明度からなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行うと好適である。
このような構成とすれば、選択部において評価項目として明度感覚評価が選択された場合、表示画面に明度感覚評価に適した第1表示と第2表示とを表示し、ユーザに対して明度感覚評価に適した視覚刺激を行うことができる。したがって、客観的にユーザの明度感覚の評価を行うことが可能となる。
本発明に係る視機能評価装置は、ユーザの視機能を客観的に評価する機能を備えて構成される。以下、本実施形態の視機能評価装置1について説明する。
図1は、視機能評価装置1の構成を模式的に示した図である。図1に示されるように、視機能評価装置1は、選択部10、表示制御部20、脳波信号取得部30、解析部40、評価部50の各機能部を備えて構成され、これらの機能部は視機能の評価に係る処理を行うために、CPUを中核部材としてハードウェア又はソフトウェア或いはその両方で構築されている。
ここで、本実施形態では視機能とは、色覚、視力、コントラスト感度、明度感覚をいう。したがって、視機能評価装置1は、色覚評価、視力評価、コントラスト感度評価、明度感覚評価を行うことができるように構成されている。選択部10は、色覚評価、視力評価、コントラスト感度評価、明度感覚評価のうちの1つを評価項目として選択する。選択部10が選択する評価項目は、例えばユーザ3が選択部10に対して所期の評価項目を入力し、この入力された評価項目を選択するように構成しても良いし、ユーザ3が図示しない入力装置を介して入力した評価項目を選択部10が取得して選択するように構成しても良い。選択部10により選択された評価項目は、後述する表示制御部20、解析部40、及び評価部50に伝達される。これにより、各機能部が評価項目として何が選択されたかを特定することが可能となる。
表示制御部20は、第1表示と第2表示とを交互に行う。第1表示及び第2表示は、視機能評価装置1がユーザ3の視機能の評価を行うために表示装置2によりユーザ3に見せる画像である。以下では、第1表示及び第2表示を区別する必要が無い場合には、第1表示及び第2表示を総称して「視覚オブジェクト」として説明する。第1表示とは、選択部10により選択された評価項目に応じたパターンを表示装置2の表示画面Gに表示する表示である。第2表示とは、評価項目に応じた第1表示のパターンと異なるパターンを表示装置2の表示画面Gに表示する表示である。すなわち、視機能評価装置1において用いられる第1表示及び第2表示は選択部10により選択された視機能の評価項目に適した表示であり、互いに異なるパターンで構成される。
図2には、色覚評価に応じた第1表示(色覚評価に用いられる第1表示)の一例が示される。この第1表示は、灰色基調の第1パターンと、当該第1パターンとは異なる灰色基調の第2パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示である。第1パターン及び第2パターンは、大きさが見かけで10度となるように設定され、形状はモザイクパッチ構造を有する円形で設定される。モザイクパッチ構造とは、円形状のパッチを複数配置して、一つの円形状を構成した構造である。各パッチの大きさは見かけで0.2度〜0.5度の範囲内でランダムに設定され、配置は互いのパッチが重ならないようにランダムに決定される。各パッチには、20cd/m2〜60cd/m2までの範囲に収まる輝度ノイズが加えられる。
灰色基調とは、灰色(Gray)を基準として作成された色をいう。したがって、色名称をRGB値で示した場合に(128,128,128)に限らず、例えば(220,220,220)や、(211,211,211)や、(192,192,192)や、(169,169,169)や、(128,128,128)や、(105,105,105)等の色を用いて作成することも可能であることを意味する。
また、本実施形態では、第1表示の夫々の色の輝度は所定の範囲内で変化させて彩色されている。本実施形態では、パッチ毎に、基本色である(186,186,186)で規定される灰色から−22.5、−15、−7.5、7.5、15、22.5cd/m2の内のいずれかの輝度逸脱が生じるように、明度の調整が行われる。どのパッチに輝度逸脱を行うかは、ランダムで決定される。したがって、本実施形態では、第1パターンと第2パターンとは異なるパターンで作成される。
図3には、色覚評価に応じた第2表示(色覚評価に用いられる第2表示)の一例が示される。この第2表示は、有彩色の第3パターンと第3パターンの有彩色とは異なる有彩色の第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示である。有彩色とは、白色と黒色とを階調表示した際に表示される色以外の色である。本実施形態では、第2表示として2つの表示が利用される。一方の第2表示は、第3パターンの有彩色として赤色(Red)が用いられ、第4パターンの有彩色として緑色(Green)が用いられる。他方の第2表示は、第3パターンの有彩色として青色(Blue)が用いられ、第4パターンの有彩色として黄色(Yellow)が用いられる。なお、有彩色の赤色(Red)と緑色(Green)は、共に色覚のL−M軸上の色であり、先天的赤−緑色覚異常者では弁別が困難な対である。有彩色の青色(Blue)と黄色(Yellow)は、共に色覚のS−(L+M)軸上の色であり、先天的青−黄色覚異常者では弁別が困難な対である。以下では、これらを区別する時には、赤色と緑色とが用いられる第2表示を「R−G系第2表示」として示し、青色と黄色とが用いられる第2表示を「B−Y系第2表示」として示す。
このような第2表示における第3パターン及び第4パターンも、第1表示における第1パターン及び第2パターンと同様に、大きさが見かけで10度となるように設定され、形状はモザイクパッチ構造を有する円形で設定される。各パッチの大きさは見かけで0.2度〜0.5度の範囲内でランダムに設定され、配置は互いのパッチが重ならないようにランダムに決定される。
また、本実施形態では、第2表示の夫々の色の輝度も所定の範囲内で変化させて彩色されている。本実施形態では、パッチ毎に、夫々のパターンの基本色(赤色、緑色、青色、黄色)から−22.5、−15、−7.5、7.5、15、22.5cd/m2の内のいずれかの輝度逸脱が生じるように、明度の調整が行われる。どのパッチに輝度逸脱を行うかは、ランダムで決定される。
このような視覚オブジェクト(第1表示及び第2表示)は、下地(背景)を同じ色に統一すると好適である。本実施形態では、灰色で設定される。
図4及び図5には、視覚オブジェクトの表示に係るフローが示される。図4はメインルーチンであり、図5はサブルーチンである。また、図6にはサブルーチンにおける表示画面Gへの表示形態が示される。図4では、セッション1〜セッションMまでの処理を示しているが、色覚評価に係るメインルーチンは、2つのセッション(セッション1〜セッション2)で構成される。ここで、視覚オブジェクトは、所定の周期で点滅して表示される。セッション1〜セッション2は、夫々、視覚オブジェクトの点滅周期(明滅周波数)が異なる。具体的には色覚評価においては、セッション1は周波数が3Hz、セッション2は周波数が4Hzに設定されている。なお、視覚刺激全体の平均輝度は、全て40cd/m2とした。背景は無彩色で、40cd/m2の輝度とした。
各セッションは、30回の標準試行で構成される。30回の標準試行は、図6に示されるように、10回の第1表示を表示する第1標準試行、10回のR−G系第2表示を表示する第2標準試行、及び10回のB−Y系第2表示を表示する第3標準試行からなり、この時に表示画面Gを見たユーザ3の脳波が後述する脳波信号取得部30により取得される。このような30回の標準試行が実行される順序はランダムで設定される。
図5及び図6に示されるように、標準試行は、色順応期間表示、固視期間表示、刺激期間表示から構成される。色順応期間表示とは、表示画面Gには何も表示されず、ユーザ3の色覚を所定の色(例えば灰色)に順応させ、外乱の影響を打ち消すことを目的としたものである。この期間は2.5秒間設けられる。固視期間表示とは、表示画面Gに固視点(画面中央に表示される十字型のオブジェクト)を表示するものであり、ユーザ3に対して画面中央への注視を促すことを目的としたものである。この期間は0.5秒間設けられる。固視点は見かけで2度とし、黒色で作成される。刺激期間表示とは、固視点が表示されている表示画面Gの中央部に、上述した第1表示及び第2表示のいずれかを表示するものであり、この期間は5秒間設けられる。
図1に戻り、脳波信号取得部30は、表示画面Gを見たユーザ3の脳波を、当該ユーザ3の頭部に付設した検出電極60により電気信号として取得する。表示画面Gには、上述した第1表示と第2表示とが交互に表示される。表示画面Gを見たユーザ3の脳波とは、表示制御部20により表示画面Gに表示された一連の第1表示及び第2表示を見た際のユーザ3の脳波をいう。本実施形態では、このような脳波を検出するために、検出電極60がユーザ3の後頭部に付設される。本実施形態では、検出電極60は、ユーザ3の後頭部における大脳視覚野の位置に相当する4箇所(国際10−20法によるPOZ、OZ、O1、O2)に付設される。視覚野とは、大脳皮質のうちで視覚に直接関係のある部分であり、後頭葉にある。検出電極60は、ユーザ3が第1表示及び第2表示を見た際に視覚野から発せられる脳波を検出し易いように、後頭部に付設される。また、ユーザ3の耳朶にGND電極61とREF電極62も付設される。これらの検出電極60は、ユーザ3の後頭部を後方から挟持する上面視がU字状のヘッドセットを用いると好適である。U字状の部分でユーザ3の頭部を挟み込むことにより、検出電極60を容易にユーザ3の後頭部に付設することが可能となる。
ここで、脳波信号は信号の大きさが数μVレベルである。そこで、信号処理を行い易くするために、脳波信号取得部30により取得された脳波信号は生体アンプを用いて信号増幅される。増幅後の脳波信号は、所定のサンプリング周波数でアナログ−デジタル変換して記録される。このような脳波信号の取得及び処理は、表示制御部20による表示と同期して行われる。
図7には、所定の1つのセッションにおいて取得された電気信号の一例が示される。図7に示される電気信号は、セッション毎に取得される。このような脳波信号取得部30により取得された電気信号は解析部40により周波数解析される。周波数解析としては、例えば公知のフーリエ変換を用いることが可能である。解析部40により周波数分析が行われることで、図8に示されるような平均周波数−パワースペクトル密度波形が取得される。横軸は脳波信号の周波数、縦軸はパワースペクトル密度(PSD:Power spectral density)である。図8に示されるような信号は、定常性視覚誘発電位(SSVEP: Steady State Visual Evoked Potential)信号と称される。ここで、定常性視覚誘発電位信号は、図8に示されるように、第1表示、R−G系第2表示、B−Y系第2表示の夫々について取得される。本実施形態では、定常性視覚誘発電位の第2次ハーモニクス周波数成分(視覚オブジェクトの明滅周波数の2倍にあたる周波数に現れる成分であり、以下では「2F成分」と称する)の振幅に基づいて判定される。その理由は、定常性視覚誘発電位の基底ハーモニクス周波数成分(明滅周波数と等しい周波数に現れる1F成分)と第n次(ただしn≧3)ハーモニクス成分(4F成分、6F成分)とは、多くの場合2F成分よりも振幅が小さく、且つ、表示画面Gにおける表示を変更しても大きな変化は現れないためである。
評価部50は、解析部40による解析結果に基づいてユーザ3における選択された評価項目についての視機能を評価する。図9には、図8に示される定常性視覚誘発電位の2F成分に基づくユーザ3の色覚評価結果が示される。図9では、第1表示の定常性視覚誘発電位信号の値を1として、R−G系第2表示の定常性視覚誘発電位信号及びB−Y系第2表示の定常性視覚誘発電位信号を規格化している。図9の例では、R−G系第2表示の定常性視覚誘発電位信号の強度が第1表示の定常性視覚誘発電位信号の強度に対して2.6倍程度であり、B−Y系第2表示の定常性視覚誘発電位信号の強度が第1表示の定常性視覚誘発電位信号の強度に対して1.3倍程度ある。評価部50は、無彩色の視覚刺激と比較して、有彩色の視覚刺激では有意な振幅の増大を確認できることから、このユーザ3は色の違いを知覚できると評価し、更には青色及び黄色よりも、赤色及び緑色の方が識別し易いと評価する。
次に、評価項目として視力評価が選択された場合の例について説明する。ここで、本実施形態における視力とは、様々な空間周波数をもった視覚刺激に対する知覚の程度を意味する。すなわち、従来の視力検査で露わにされる空間分解能としての視力よりも広義に解釈されるべきである。
図10には、視力評価に応じた第1表示(視力評価に用いられる第1表示)の一例が示される。この第1表示は、黒色及び白色が縞状に並んだ第1パターンと第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示である。第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとは、第1パターンが黒色、白色、黒色、白色、・・・の順に並んでいるとすると、第2パターンは白色、黒色、白色、黒色、・・・の順に並んでいることをいう。これにより、第1表示は矩形波状に輝度変化を起こす縦縞グレーティング刺激とすることができる。以下では、この第1表示を「B−W系第1表示」として示す。
また、図11には、視力評価に応じた第2表示(視力評価に用いられる第2表示)の一例が示される。この第2表示は、第3パターンと第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示である。本実施形態では、第2表示として2つの表示が利用される。一方の第2表示は、赤色及び緑色が縞状に並んだ第3パターンと第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとが用いられる。他方の第2表示は、青色及び黄色が縞状に並んだ第3パターンと第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとが用いられる。以下では、これらを区別する時には、赤色と緑色とが用いられる第2表示を「R−G系第2表示」として示し、青色と黄色とが用いられる第2表示を「B−Y系第2表示」として示す。第1パターンと同様に、第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとは、第3パターンが赤色、緑色、赤色、緑色、・・・の順に並んでいるとすると、第4パターンは緑色、赤色、緑色、赤色、・・・の順に並んでいることをいい、第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとは、第3パターンが青色、黄色、青色、黄色、・・・の順に並んでいるとすると、第4パターンは黄色、青色、黄色、青色、・・・の順に並んでいることをいう。これにより、第2表示は矩形波状に色度変化を起こす縦縞グレーティング刺激とすることができる。
評価項目として視力評価が選択された場合には、表示制御部20は、互いに等しい所定の幅の縞のパターンからなる一連の第1表示及び第2表示を行った後、所定の幅とは異なる幅のパターンからなる一連の第1表示及び第2表示を行う。具体的には、第1パターンと第2パターンとの切り換え、及び第3パターンと第4パターンとの切り換えを行う周波数(明滅周波数)は、4Hzに固定して行われ、視覚刺激全体の平均輝度は、全て40cd/m2とし、特にR−G系第2表示及びB−Y系第2表示は等輝度刺激とした。第1パターン−第4パターンは、大きさが見かけで10度となるように設定され、背景は無彩色で40cd/m2の輝度とした。各セッションでは、夫々、視覚刺激の空間周波数を1、2、3、4、5、6、10、15、30cpd(cycles per degree)に固定した。上述した「一連の第1表示及び第2表示」とは、所定の空間周波数により第1表示及び第2表示を行った後、当該所定の空間周波数とは異なる周波数により第1表示及び第2表示を行うことを言う。本実施形態の視力評価では上記空間周波数に対応した9セッションで行われる。また、本視力評価でも、色覚評価と同様に、各セッションは、色順応期間表示(2.5秒)、固視期間表示(0.5秒)、刺激期間表示(5秒)で構成され、色順応期間表示−固視期間表示−刺激期間表示の一連の試行が10回ずつ行われた。なお、cpdとは、1視度あたりの縞構造の繰り返し回数を表す値である。
図12には、空間周波数が、1、3、5、30cpd(cycles per degree)の場合の第1パターン、及び第3パターンの一例が示される。なお、従来の視力検査で広く用いられるランドルト環とは形状が異なるため厳密に比較はできないが、縞の大きさとギャップの大きさの一致度から空間周波数30cpdの視覚刺激が視力1.0のランドルト環に相当する空間解像度に相当し、空間周波数3cpdの視覚刺激が視力0.1のランドルト環に相当する。
図13には、視力評価結果の一例が示される。縦軸は、B−W系視覚刺激(第1表示による視覚刺激)によって惹起された定常性視覚誘発電位信号の振幅の極大値を基準として規格化した定常性視覚誘発電位信号の振幅に相当する。横軸は呈示した視覚刺激の空間周波数である。図13では、夫々、定常性視覚誘発電位信号の2F成分の平均振幅変化を示している。なお、計測信号のノイズレベルが破線で示される。図13の結果より、定常性視覚誘発電位信号の振幅を観察できた閾値は、B−W系視覚刺激(第1表示による視覚刺激)に対しては空間周波数30cpd、R−G系視覚刺激(R−G系第2表示による視覚刺激)に対しては15cpd、B−Y系視覚刺激(B−Y系第2表示による視覚刺激)に対しては6cpdであり、定常性視覚誘発電位信号の振幅の極大値はB−W系視覚刺激、R−G系視覚刺激、B−Y系視覚刺激の順で大きいことがわかる。B−W系視覚刺激及びR−G系視覚刺激に対する定常性視覚誘発電位信号の振幅の極大値は空間周波数4cpdで現れ、B−Y系視覚刺激に対する定常性視覚誘発電位信号の振幅の極大値は空間周波数3cpdで現れた。
以上より、見かけで0.167−0.125度の線(空間周波数3−4cpdの縞幅に相当)が最も良く空間解像を行うことができ、色度より、輝度を手掛かりにした方が良く空間解像ができ、B−Y系視覚刺激よりR−G系視覚刺激を手掛かりにした方が良く空間解像できることを示している。
次に、評価項目としてコントラスト感度評価が選択された場合の例について説明する。図14には、コントラスト感度評価に応じた第1表示(コントラスト感度評価に用いられる第1表示)の一例が示される。この第1表示は、黒色及び白色が縞状に並んだ第1パターンと第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示である。第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとは、第1パターンが黒色、白色、黒色、白色、・・・の順に並んでいるとすると、第2パターンは白色、黒色、白色、黒色、・・・の順に並んでいることをいう。これにより、第1表示は矩形波状に輝度変化を起こす縦縞グレーティング刺激とすることができる。なお、以下では、この第1表示を「B−W系第1表示」として示す。
また、図15には、コントラスト感度評価に応じた第2表示(コントラスト感度評価に用いられる第2表示)の一例が示される。この第2表示は、第3パターンと第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示である。本実施形態では、第2表示として2つの表示が利用される。一方の第2表示は、赤色及び緑色が縞状に並んだ第3パターンと第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとが用いられる。他方の第2表示は、青色及び黄色が縞状に並んだ第3パターンと第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとが用いられる。以下では、これらを区別する時には、赤色と緑色とが用いられる第2表示を「R−G系第2表示」として示し、青色と黄色とが用いられる第2表示を「B−Y系第2表示」として示す。第1パターンと同様に、第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとは、第3パターンが赤色、緑色、赤色、緑色、・・・の順に並んでいるとすると、第4パターンは緑色、赤色、緑色、赤色、・・・の順に並んでいることをいい、第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとは、第3パターンが青色、黄色、青色、黄色、・・・の順に並んでいるとすると、第4パターンは黄色、青色、黄色、青色、・・・の順に並んでいることをいう。これにより、第2表示は矩形波状に色度変化を起こす縦縞グレーティング刺激とすることができる。
評価項目としてコントラスト感度評価が選択された場合、表示制御部20は、互いに等しい所定のコントラストからなる一連の第1表示及び第2表示を行った後、所定のコントラストとは異なるコントラストからなる一連の第1表示及び第2表示を行う。具体的には、視覚刺激の空間周波数は4cpdに固定し、第1パターンと第2パターンとの切り換え、及び第3パターンと第4パターンとの切り換えを行う周波数(明滅周波数)は4Hzに固定して行われた。視覚刺激全体の平均輝度は、全て40cd/m2とし、特にR−G系第2表示及びB−Y系第2表示は等輝度刺激とした。第1パターン−第4パターンは、大きさが見かけで10度となるように設定され、背景は無彩色で40cd/m2の輝度とした。上述した「一連の第1表示及び第2表示」とは、所定のコントラストからなる第1表示及び第2表示を行った後、当該所定のコントラストとは異なるコントラストからなる周波数により第1表示及び第2表示を行うことを言う。本実施形態のコントラスト感度評価は9つのセッションで行われ、各セッションは、色順応期間表示(2.5秒)、固視期間表示(0.5秒)、刺激期間表示(5秒)で構成され、色順応期間表示−固視期間表示−刺激期間表示の一連の試行が10回ずつ行われた。コントラスト感度評価では、セッションが変わる毎に、第1表示及び第2表示はコントラストを変化させて表示される。具体的には、視覚刺激のコントラスト値がセッションごとに5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、80%、100%に代えて行われた。図16には、コントラスト値が、10%、40%、80%、100%の例を示している。
図17には、コントラスト感度評価結果の一例が示される。縦軸は、B−W系視覚刺激(第1表示による視覚刺激)によって惹起された定常性視覚誘発電位信号の振幅の極大値を基準として規格化した定常性視覚誘発電位信号の振幅に相当する。横軸は呈示した視覚刺激のコントラスト値である。図17では、夫々、定常性視覚誘発電位信号の2F成分の平均振幅変化を示している。なお、計測信号のノイズレベルが破線で示される。図17に示されるように、夫々の結果は近似直線となる。いずれもコントラスト値の上昇に伴い、定常性視覚誘発電位信号の振幅値が大きくなり、B−W系視覚刺激(第1表示による視覚刺激)とR−G系視覚刺激(R−G系第2表示による視覚刺激)のコントラスト値に対する振幅変化は略等しいものであった。コントラスト値が100%である場合には、正規化した定常性視覚誘発電位信号の振幅値が略1となった。B−Y系視覚刺激(B−Y系第2表示による視覚刺激)のコントラスト値に対する振幅変化は、他の視覚刺激よりも小さく、コントラスト値が100%の場合でも正規化した定常性視覚誘発電位信号の振幅値は0.22までしか大きくならなかった。
以上より、ユーザ3のコントラスト感度は、コントラストが大きい程、良いと評価することができる。輝度と赤色−緑色のコントラストは同等レベルで鋭敏であるが、青色−黄色のコントラストについては1/5程度の感度しかないと評価できる。
次に、評価項目として明度感覚評価が選択された場合の例について説明する。ここで、本実施形態における明度感覚とは、所定の輝度有する光(照明等の光源の光でも物体からの反射光でも良い)を知覚した場合に感じる主観的な明るさを意味する。
図18には、明度感覚評価に応じた第1表示及び第2表示(明度感覚評価に用いられる第1表示及び第2表示)の一例が示される。第1表示は、黒色の背景に黒色の第1パターンを表示する表示である。本実施形態では、第1パターンは円形状のパターンである。第1表示にあっては、背景と第1パターンとが同じ黒色で構成される。したがって、第1表示は黒ベタの表示となる。一方、第2表示は、黒色の背景に第1パターンと同じ形状であって、第1パターンの明度よりも大きい明度である第2パターンを表示する表示である。すなわち、第2パターンは、第1パターンと同じ形状であって、明るい色で彩色された円形状のパターンである。
評価項目として明度感覚評価が選択された場合、表示制御部20は、互いに等しい所定の明度からなる一連の第1表示及び第2表示を行った後、所定の明度とは異なる明度からなる一連の第1表示及び前記第2表示を行う。具体的には、本実施形態では、輝度の変化は矩形波的に行い、第1表示と第2表示との切り換えを行う周波数(明滅周波数)は10Hzに固定して行われた。また、背景輝度は0cd/m2とした。上述した「一連の第1表示及び第2表示」とは、所定の明度からなる第1表示及び第2表示を行った後、当該所定の明度とは異なる明度からなる周波数により第1表示及び第2表示を行うことを言う。本実施形態の明度感覚評価は13のセッションで行われ、夫々のセッションでは、第2表示の明度を段階的に変化させて表示して行い、いずれかの輝度変化量を持った視覚刺激を1つだけ提示した。具体的には、各セッションでは第2表示に係る視覚刺激の輝度を、図19に示されるように、1、3、6、12、24、36、48、60、72、84、96、108、120cd/m2のいずれかを用いて行われた。
図20には、明度感覚評価結果の一例が示される。縦軸は、第1パターン及び第2パターンのよって惹起された定常性視覚誘発電位信号の振幅の極大値を基準として規格化した定常性視覚誘発電位信号の振幅に相当する。横軸は呈示した視覚刺激の輝度変化量である。図20では、夫々、定常性視覚誘発電位信号の1F成分の平均振幅を示している。なお、計測信号のノイズレベルが破線で示される。図20に示されるように、輝度変化量が1から72cd/m2までの間では漸増し、輝度変化量が72cd/m2又は84cd/m2である時に定常性視覚誘発電位信号の振幅が極大となっている。また、輝度変化量が84から120cd/m2までの間では漸減している。
以上より、ユーザ3のダイナミックレンジは約70cd/m2であることが判り、約70cd/m2以上では輝度変化量が大きすぎる(眩しすぎる)と感じると評価できる。
上記のように、本視機能評価装置1によれば、ある個人の視機能について客観的に検査できる。特に、従来の検査装置にあっては”見える/見えない”の択一的な結果であったが、本視機能評価装置1によれば、”見える/見えない”の中間にあたる”どれだけ見えているか”ということまで評価することが可能となる。
なお、上記実施形態で挙げたデータ(視機能データ)は一個人のものであったが、実際には視機能が正常か否かを評価(診断)するには集団の視機能データを取得し、これらの視機能データの平均との差異に基づき判定すると好適である。図21は、40名弱の被験者から取得した色覚評価の結果を同一散布図内に示したものである。眼病罹患者や先天的色覚異常者から取得された結果は色覚正常者の平均から大きく逸脱して分布している。図21においては、平均との差異が大きい程(平均から離れている程)、色覚正常者の平均的な色の見え方から乖離していることを意味する。特に、ゼロ値に近い程、色の弁別が悪いことを示している。このような解析により、ある個人の視機能が”どれだけ正常か否か”を定量的に評価することが可能となる。
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、色覚評価に応じた第1表示は、共に灰色基調の第1パターンと第1パターンとは異なる第2パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示からなり、色覚評価に応じた第2表示は、赤色の第3パターンと緑色の第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示と、青色の第3パターンと黄色の第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示とからなるとして説明したが、色覚評価に応じた第1表示及び第2表示は夫々上記以外のパターンを用いて構成することが可能である。
上記実施形態では、色覚評価に応じた第1表示は、共に灰色基調の第1パターンと第1パターンとは異なる第2パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示からなり、色覚評価に応じた第2表示は、赤色の第3パターンと緑色の第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示と、青色の第3パターンと黄色の第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示とからなるとして説明したが、色覚評価に応じた第1表示及び第2表示は夫々上記以外のパターンを用いて構成することが可能である。
上記実施形態では、視力評価に応じた第1表示は、黒色及び白色が縞状に並んだ第1パターンと第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示からなり、視力評価に応じた第2表示は、赤色及び緑色が縞状に並んだ第3パターンと第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示と、青色及び黄色が縞状に並んだ第3パターンと第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示とからなるとして説明したが、視力評価に応じた第1表示及び第2表示は夫々上記以外のパターンを用いて構成することが可能である。
上記実施形態では、コントラスト感度評価に応じた第1表示は、黒色及び白色が縞状に並んだ第1パターンと第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示からなり、コントラスト感度評価に応じた第2表示は、赤色及び緑色が縞状に並んだ第3パターンと第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示と、青色及び黄色が縞状に並んだ第3パターンと第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとを表示画面Gに繰り返し表示する表示とからなるとして説明したが、コントラスト感度評価に応じた第1表示及び第2表示は夫々上記以外のパターンを用いて構成することが可能である。
上記実施形態では、明度感覚評価に応じた第1表示は、黒色の背景に黒色の第1パターンを表示する表示からなり、明度感覚評価に応じた第2表示は、黒色の背景に第1パターンと同じ形状であって、第1パターンの明度よりも大きい明度である第2パターンを表示する表示からなるとして説明したが、明度感覚評価に応じた第1表示及び第2表示は夫々上記以外のパターンを用いて構成することが可能である。
本発明は、ユーザの視機能を評価する視機能評価装置に用いることが可能である。
1:視機能評価装置
3:ユーザ
10:選択部
20:表示制御部
30:脳波信号取得部
40:解析部
50:評価部
60:検出電極
G:表示画面
3:ユーザ
10:選択部
20:表示制御部
30:脳波信号取得部
40:解析部
50:評価部
60:検出電極
G:表示画面
Claims (5)
- 色覚評価、視力評価、コントラスト感度評価、明度感覚評価のうちの1つを評価項目として選択する選択部と、
前記選択部により選択された評価項目に応じたパターンを表示画面に表示する第1表示と前記評価項目に応じた前記第1表示の前記パターンと異なるパターンを表示画面に表示する第2表示とを交互に行う表示制御部と、
前記表示画面を見たユーザの脳波を、前記ユーザの頭部に付設した検出電極により電気信号として取得する脳波信号取得部と、
前記脳波信号取得部により取得された電気信号を周波数解析により解析する解析部と、
前記解析部による解析結果に基づいて前記ユーザにおける選択された前記評価項目についての視機能を評価する評価部と、
を備える視機能評価装置。 - 前記色覚評価に応じた第1表示は、灰色基調の第1パターンと前記第1パターンとは異なる灰色基調の第2パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示からなり、
前記色覚評価に応じた第2表示は、赤色の第3パターンと緑色の第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示と、青色の第3パターンと黄色の第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示とからなる請求項1に記載の視機能評価装置。 - 前記視力評価に応じた第1表示は、黒色及び白色が縞状に並んだ第1パターンと前記第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示からなり、
前記視力評価に応じた第2表示は、赤色及び緑色が縞状に並んだ第3パターンと前記第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示と、青色及び黄色が縞状に並んだ第3パターンと前記第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示とからなり、
前記評価項目として前記視力評価が選択された場合、前記表示制御部は、互いに等しい所定の幅の縞のパターンからなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行った後、前記所定の幅とは異なる幅のパターンからなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行う請求項1又は2に記載の視機能評価装置。 - 前記コントラスト感度評価に応じた第1表示は、黒色及び白色が縞状に並んだ第1パターンと前記第1パターンの黒色及び白色を互いに反転させた第2パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示からなり、
前記コントラスト感度評価に応じた第2表示は、赤色及び緑色が縞状に並んだ第3パターンと前記第3パターンの赤色及び緑色を互いに反転させた第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示と、青色及び黄色が縞状に並んだ第3パターンと前記第3パターンの青色及び黄色を互いに反転させた第4パターンとを前記表示画面に繰り返し表示する表示とからなり、
前記評価項目として前記コントラスト感度評価が選択された場合、前記表示制御部は、互いに等しい所定のコントラストからなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行った後、前記所定のコントラストとは異なるコントラストからなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行う請求項1から3のいずれか一項に記載の視機能評価装置。 - 前記明度感覚評価に応じた第1表示は、黒色の背景に黒色の第1パターンを表示する表示からなり、
前記明度感覚評価に応じた第2表示は、黒色の背景に前記第1パターンと同じ形状であって、前記第1パターンの明度よりも大きい明度である第2パターンを表示する表示からなり、
前記評価項目として前記明度感覚評価が選択された場合、前記表示制御部は、互いに等しい所定の明度からなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行った後、前記所定の明度とは異なる明度からなる一連の前記第1表示及び前記第2表示を行う請求項1から4のいずれか一項に記載の視機能評価装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017140902A JP2019017853A (ja) | 2017-07-20 | 2017-07-20 | 視機能評価装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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