JP2019017276A - 生鮮食品のフリーズドライ製法 - Google Patents

生鮮食品のフリーズドライ製法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019017276A
JP2019017276A JP2017136918A JP2017136918A JP2019017276A JP 2019017276 A JP2019017276 A JP 2019017276A JP 2017136918 A JP2017136918 A JP 2017136918A JP 2017136918 A JP2017136918 A JP 2017136918A JP 2019017276 A JP2019017276 A JP 2019017276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum
freeze
fresh food
drying
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017136918A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6832249B2 (ja
Inventor
治 市田
Osamu Ichida
治 市田
育子 大橋
Ikuko Ohashi
育子 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tnb Farm Co Ltd
Original Assignee
Tnb Farm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tnb Farm Co Ltd filed Critical Tnb Farm Co Ltd
Priority to JP2017136918A priority Critical patent/JP6832249B2/ja
Publication of JP2019017276A publication Critical patent/JP2019017276A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6832249B2 publication Critical patent/JP6832249B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)

Abstract

【課題】野菜や果実といった生鮮食品の表面の色落ちを抑制するフリーズドライ製法の提供を図る。【解決手段】野菜や果実といった生鮮食品について表面の色落ちを抑制しつつフリーズドライするための製法10であって、生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入して冷凍する冷凍工程20と、冷凍された生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかけ、その後真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて3乃至6日間かけて±0℃に到達させる前期真空乾燥工程30と、真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて2乃至3日間かけて50℃に到達させる中期真空乾燥工程40と、真空乾燥機内を真空状態にて50℃の状態で2乃至4日間維持する後期真空乾燥工程50と、から成る手段を採る。【選択図】図1

Description

本発明は、生鮮食品のフリーズドライ製法に関し、詳しくは、野菜や果実といった生鮮食品について表面の色落ちを抑制しつつフリーズドライするための製法に関するものである。
旧来におけるフリーズドライによる食品製造方法は、水分を含んだ食品や食品原料をマイナス30℃程度で急速に凍結し、さらに減圧して真空状態で水分を昇華、乾燥させて製造される方法を採用するもので、現代では非常食や携帯食用として広く普及し、さらに近年においては、健康食品や機能性食品として多様に進化している。従来では、海産物や農産物の干物のような乾燥に適した食品が使われていたが、それらは周到な下処理と長期間の複雑な製造工程を必要とすることから、干物づくりに向く食材としては乾燥玉子や乾燥ポテトなどの一部の食材に限定され、さらに従来における乾燥技術は、一般に流通する非乾燥の食材と比較して食感や色落ちなど品質上の問題を残すものであり、それらの問題点を解決するフリーズドライに関する製法の開発が待たれるところであった。
近年における食品のフリーズドライ製法は、乾燥による収縮や亀裂などの形態の変化が少なく、ビタミンなどの栄養成分や風味の変化も少なく、多孔質で水や熱湯が浸入しやすいため復元性・溶解性が良く、さらに低水分であるため軽く輸送性に優れ、酵素や微生物の作用が抑制されて長期保存も可能である、などといった多くの利点を持つフリーズドライ商品が開発されている。一方、食材によっては食感や色などテクスチャーが変化してしまい、他の乾燥食品技術に比べ設備投資やエネルギーコストが大きいなどの課題も残されたものであった。
従来の食品におけるフリーズドライ製法の具体的な提案としては、例えば、食品を真空凍結乾燥した果実の外面にツェインの被膜を形成することによって、真空凍結乾燥した果実を原料として用いながらも、破砕や欠けを生じない強靭性を有し、湿気または水分と接触する使い方をする場合であってもすぐれた耐水性・非吸湿性を発揮し、しかも本来の果実の外形、色彩、風味を生かすことのできる「被覆乾燥食品」(特許文献1)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「被覆乾燥食品」の提案は、空凍結乾燥した果実の外面にツェインの被膜を形成する手段を採用しているため、外面がコーティングされることで食品が本来持つ触感や味覚が損なわれてしまう、といった問題が残る提案であった。
また、果実本来の果実構造および色彩構造を保持しつつ任意な味を供した果実を真空凍結乾燥する第1工程と、得られた乾燥果実に任意な着味液を含浸味付けする第2工程、および着味液を含浸して味付けした乾燥果実を再び真空凍結乾燥する第3工程、を含んでなる乾燥果実の製造方法によって、本来の果肉構造と色彩構造を保持し且つ任意な味付けが可能な「乾燥果実およびその製造方法」(特許文献2)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「乾燥果実およびその製造方法」の提案は、乾燥果実に任意な着味液を含浸味付けする手段を採用しているため、味付けした着味液を含浸することによって食品が本来持つ触感や味覚を損なうと共に自然食品としての機能性が損なわれてしまう、といった問題が残る提案であった。
また、水分含有量が85〜40重量%になるまで熱風乾燥した後、凍結乾燥処理することによって、食感に優れ、着色料を添加するまでもなく野菜、果実等の本来の色調を有する乾燥食品を得ることができる「乾燥食品の製造方法」(特許文献3)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「乾燥食品の製造方法」の提案は、水分含有量が85〜40重量%になるまで熱風乾燥する手段を採用しているため、従来におけるフリーズドライ製法による乾燥食感ならびに果肉の新鮮度が失われてしまう、といった問題が残る提案であった。
本出願人は、従来におけるフリーズドライ製法による生鮮食品の表面の色落ちの問題に着目し、本来の生鮮食品が持つ色彩を殆ど失うことがないフリーズドライ製法の提供ができないものかという着想下、野菜や果実といった生鮮食品の表面の色落ちを抑制するフリーズドライ製法を開発し、本発明における「生鮮食品のフリーズドライ製法」の提案に至るものである。
特開平6−284875号 特開2004−121136号 特開平6−153782号
本発明は、上記問題点に鑑み、野菜や果実といった生鮮食品の表面の色落ちを抑制するフリーズドライ製法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、野菜や果実といった生鮮食品について表面の色落ちを抑制しつつフリーズドライするための製法であって、生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入して冷凍する冷凍工程と、冷凍された生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかけ、その後真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて3乃至6日間かけて±0℃に到達させる前期真空乾燥工程と、真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて2乃至3日間かけて50℃に到達させる中期真空乾燥工程と、真空乾燥機内を真空状態にて50℃の状態で2乃至4日間維持する後期真空乾燥工程と、から成る手段を採る。
また、本発明は、前記前期真空乾燥工程において、真空乾燥機内の温度が−10℃となった時点で、1乃至2回に亘って真空乾燥機内の温度を−20〜−30℃の状態に戻す手段を採る。
さらに、本発明は、前記後期真空乾燥工程が、所定時間毎に30℃の状態を約30分間維持することで、所定時間の50℃の状態と約30分間の30℃の状態が交互に繰り返されて成る手段を採る。
本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法によれば、真空乾燥工程を前期、中期、後期と三段階に分けると共に、真空乾燥温度が従来の数倍〜数十倍程度と長く、且つ所定時間毎に細かく温度設定することによって、生鮮食品が本来持つ華やかな色彩を長時間保つことが可能な乾燥食品を製造することができる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法によれば、従来の様に食品表面が着色料や糖類によってコーティングされていないため、生鮮食品が本来持つ味覚を損なわず、且つ外観上の見た目が加工前の生鮮食品と殆ど変わらない乾燥食品を製造することができる、といった優れた効果を奏する。
さらに、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法によれば、食品が本来持つ栄養価を損なうことなく、よって自然食品としての機能性が損なわれることがない、といった優れた効果を奏する。
またさらに、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法によれば、従来の生鮮食品のフリーズドライ製法と比較して、乾燥による収縮や亀裂などの形態の変化が殆どないため、食品サンプルやお土産品、飲食店における食べられるオブジェ、デザート料理などといった、多種多様な場面で提供することができる、といった優れた効果を奏する。
さらにまた、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法によれば、温度管理がプログラミングされて完全オートメーション化することにより、商品の品質のバラツキがなく、作業人数の省力化が図れる、といった優れた効果を奏する。
本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法の第一の実施形態を示す説明図である。(実施例1) 本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法の第二の実施形態を示す説明図である。(実施例2) 本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法の第三の実施形態を示す説明図である。(実施例3)
本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10は、冷凍工程20と、前期真空乾燥工程30と、中期真空乾燥工程40と、後期真空乾燥工程50といった各工程を経て、生鮮食品について表面の色落ちを抑制しつつフリーズドライする手段を採用したことを最大の特徴とする。
以下、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の実施形態を、図面に基づいて説明する。
尚、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる工程や手法等の範囲内で、適宜変更することができる。
図1は、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の第一の実施形態を示す説明図であり、(a)は製造工程を示すチャート図、(b)は製造工程の時系列を示すグラフ図である。
本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10は、冷凍工程20と、前期真空乾燥工程30と、中期真空乾燥工程40と、後期真空乾燥工程50と、で構成される。
冷凍工程20は、生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入して冷凍する工程である。
一般にフリーズドライ製法は、真空により水分を昇華させて乾燥する手法が用いられるが、真空によって気圧が下げられることにより、水分の沸点も下がることとなる。したがって、生鮮食品を常温のまま真空乾燥機に入れると、内部の水分が低い温度で沸騰してしまい、食品本来の風味が損なわれてしまう。したがって、加工対象である生鮮食品を予め凍らせておき、その後真空乾燥機に入れ真空圧をかけることで、水分の沸点を下げた状態にて乾燥を行うこととなる。この予め生鮮食品を凍らせておく工程が、本冷凍工程20である。
前期真空乾燥工程30は、前記冷凍工程20で冷凍された生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかけ、その後真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて、最終的に±0℃に到達させる工程である。
前記冷凍工程20で−20℃に冷凍された生鮮食品を真空乾燥機に投入して真空圧をかけると、生鮮食品内部の固体化(氷化)した水分は、液化状態を経ずに直接気化(水蒸気化)して食品外部へ放出される。これが、フリーズドライ製法におけるいわゆる昇華の現象である。この昇華の際、気化熱が奪われることとなるため、食品の温度は徐々に下げられることとなる。本実施形態においても、真空圧をかけることで、−20℃に冷凍された生鮮食品から気化熱が奪われ、やがて−30℃に達することとなる。その後、真空乾燥機内の温度調整を行い、所定時間毎に+5℃ずつ上昇させ、最終的に±0℃へと到達させる。
ところで、真空状態で急激に温度上昇を行うと、食品内部の水分が充分に気化する以前に温度上昇が行われることとなってしまい、残存水分の沸騰による影響を受けて、食品の色彩や風味が変化してしまうと共に、栄養価の損失も招くこととなる。したがって、本前期真空乾燥工程30では、全体をとおして3乃至6日間かけてゆっくり行われることとなる。すなわち、本前期真空乾燥工程30は、所定時間毎に+5℃ずつ上昇させ、最終的に±0℃へと3乃至6日間かけて到達させる工程である。尚、−30℃から+5℃ずつ上昇させて±0℃に到達させるということは、換言すれば+5℃上昇するタイミングが全部で6回(−30℃→−25℃/−25℃→−20℃/−20℃→−15℃/−15℃→−10℃/−10℃→−5℃/−5℃→±0℃)ほど存するということになる。このとき、+5℃ずつ上昇させるための所定時間について例示すると、概ね以下のとおりとなる。
・12時間毎に上昇させた場合→3日間で±0℃に到達
・18時間毎に上昇させた場合→4日と12時間で±0℃に到達
・20時間毎に上昇させた場合→5日間で±0℃に到達
・24時間毎に上昇させた場合→6日間で±0℃に到達
上記例示の様に、本前期真空乾燥工程30を3乃至6日間かけて行う場合、+5℃ずつ上昇させるための所定時間は12〜24時間の範囲となる。かかる所定時間については、乾燥対象たる生鮮食品の種類によって範囲内において適宜決定すれば足り、特に限定するものではない。また、各タイミングによって上昇にかける時間を変更して行うことも可能である。
次に、中期真空乾燥工程40は、真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて、最終的に50℃に到達させる工程である。
前記前期真空乾燥工程30において、生鮮食品が真空圧をかけられつつ−30℃から所定時間毎に+5℃ずつ上昇し最終的に±0℃に到達されたことにより、昇華の作用で生鮮食品の真空乾燥は概ね完了したといえる。本中期真空乾燥工程40は、さらに真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させることで、食品内に残存する微小な水分及び真空乾燥機内の水分を、より吸引・昇華させる目的で行われるものである。
真空状態で急激に温度上昇を行った場合の弊害については、既に述べたとおりであり、中期真空乾燥工程40もまた、全体をとおして2乃至3日間かけてゆっくり行われることとなる。すなわち、本中期真空乾燥工程40は、所定時間毎に+5℃ずつ上昇させ、最終的に50℃へと2乃至3日間かけて到達させる工程である。尚、±0℃から+5℃ずつ上昇させて50℃に到達させるということは、換言すれば+5℃上昇するタイミングが全部で10回(±0℃→5℃/5℃→10℃/10℃→15℃/15℃→20℃/20℃→25℃/25℃→30℃/30℃→35℃/35℃→40℃/40℃→45℃/45℃→50℃)ほど存するということになる。このとき、+5℃ずつ上昇させるための所定時間について例示すると、概ね以下のとおりとなる。
・5時間毎に上昇させた場合→2日と2時間で50℃に到達
・6時間毎に上昇させた場合→2日と12時間で50℃に到達
・7時間毎に上昇させた場合→2日と22時間で50℃に到達
上記例示の様に、本中期真空乾燥工程40を2乃至3日間かけて行う場合、+5℃ずつ上昇させるための所定時間は約5〜7時間の範囲となる。かかる所定時間については、乾燥対象たる生鮮食品の種類によって範囲内において適宜決定すれば足り、特に限定するものではない。また、各タイミングによって上昇にかける時間を変更して行うことも可能である。
次に、後期真空乾燥工程50は、真空乾燥機内を真空状態にて50℃の状態で2乃至4日間維持する工程である。
前記中期真空乾燥工程40において、生鮮食品が真空圧をかけられつつ±0℃から所定時間毎に+5℃ずつ上昇し最終的に50℃に到達されたことにより、食品内に残存する微小な水分や真空乾燥機内の水分について、ほぼ吸引・昇華が完了したといえる。本後期真空乾燥工程50は、さらに真空状態にて50℃の状態で維持することで、食品内に残存する水分や真空乾燥機内の水分を完全に吸引・昇華させる目的で行われるものである。該後期真空乾燥工程50は、全体をとおして2乃至4日間かけてゆっくり行われる。かかる日数については、乾燥対象たる生鮮食品の種類によって範囲内において適宜決定すれば足り、特に限定するものではない。
本実施形態において、乾燥の対象たる食品については特に限定するものではなく、野菜や果実といった生鮮食品であれば、あらゆる食品に適用可能である。その中でも、従来よりフリーズドライに適した果物や野菜が用いられ、該果実としては、果肉構造または色彩構造に特徴があるイチゴ、ブルーベリー、クランベリー、キウイ、パイナップル、ブドウ、ミカン、ビワ、リンゴ、バナナ、イチジク、モモ,カキ、スイカ、メロン、レモン、ナシ、ウメ、サクランボ、マンゴー、マンゴスチン、パパイア、ザクロ等が適している。また、野菜については、サツマイモやゴボウなどの根菜類、トマトやキュウリなどの果菜類が適しており、葉菜類に関してはニンニクやタケノコといった茎野菜などは適用可能であるが、キャベツやレタスといったいわゆる葉物野菜はあまり適さない。
尚、スイカやメロンあるいは芋類といった大型の食品は、深部乾燥に鑑み、冷凍前に適宜の大きさにスライスしてから各工程に移行することが望ましい。
本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の具体例について、製造工程順を追って、以下に説明する。
(1)常温の生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入し、冷凍する。
(2)冷凍した生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかける。
(3)真空乾燥機内を真空状態のまま12〜24時間毎に+5℃ずつ上昇させて、3乃至6日間かけて±0℃に到達させる。
(4)その後、真空乾燥機内を真空状態のまま、5〜7時間毎に+5℃ずつ上昇させて、2乃至3日間かけて50℃に到達させる。
(5)さらに、真空乾燥機内を真空状態のまま、50℃で2乃至4日間維持して真空乾燥する。
(6)真空乾燥機から取り出し、自然冷却して完成。
以上で構成される本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10によれば、真空乾燥工程を前期、中期、後期と三段階に分けると共に、冷凍工程から始まり最後にフリーズドライ食品が完成するまでトータル10日間前後(7〜13日間)という常法に比し数倍乃至十数倍程度長い期間設定が為され、且つ、所定時間毎に細かく温度設定されることによって、本来の生鮮食品が持つ華やかな色彩を長時間保つことができると共に、栄養価も損なわれないフリーズドライ食品を提供することができるものである。
次に、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の第二の実施形態について説明する。上記実施例1と同様の部分は省略する。
図2は、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の第二の実施形態を示す説明図であり、製造工程の時系列を示すグラフ図である。
本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10は、前記前期真空乾燥工程30において、真空乾燥機内の温度が−10℃となった時点で、1乃至2回に亘って真空乾燥機内の温度を−20〜−30℃の状態に戻す構成を採用するものである。
尚、図面では、説明の便宜上、前期真空乾燥工程30において1回のみ、真空乾燥機内の温度を−10℃から−20℃に戻した場合について示している。
真空状態で急激に温度上昇を行った場合の弊害については、既に述べたとおりであり、前期真空乾燥工程30では、全体をとおして3乃至6日間かけてゆっくり行われることとなる。すなわち、本前期真空乾燥工程30は、所定時間毎に+5℃ずつ上昇させ、−10℃となった時点で1乃至2回に亘って−20〜−30℃の状態に戻し、再度所定時間毎に+5℃ずつ上昇させ、最終的に±0℃へと3乃至6日間かけて到達させる工程である。尚、−30℃から+5℃ずつ上昇させて−10℃となった時点で1乃至2回−20〜−30℃の状態に戻しつつ±0℃に到達させるということは、換言すれば+5℃上昇するタイミングが全部で少なくとも8回(−30℃→−25℃/−25℃→−20℃/−20℃→−15℃/−15℃→−10℃/−20℃→−15℃/−15℃→−10℃/−10℃→−5℃/−5℃→±0℃)、最大で14回(−30℃→−25℃/−25℃→−20℃/−20℃→−15℃/−15℃→−10℃/−30℃→−25℃/−25℃→−20℃/−20℃→−15℃/−15℃→−10℃/−30℃→−25℃/−25℃→−20℃/−20℃→−15℃/−15℃→−10℃/−10℃→−5℃/−5℃→±0℃)ほど存するということになる。このとき、+5℃ずつ上昇させるための所定時間について例示すると、概ね以下のとおりとなる。
《−20℃へ1回戻す場合》
・10時間毎に上昇させた場合→3日と8時間で±0℃に到達
・12時間毎に上昇させた場合→4日で±0℃に到達
・16時間毎に上昇させた場合→5日と8時間で±0℃に到達
・18時間毎に上昇させた場合→6日間で±0℃に到達
《−20℃へ2回戻す場合/−30℃へ1回戻す場合》
・8時間毎に上昇させた場合→3日と8時間で±0℃に到達
・10時間毎に上昇させた場合→4日と4時間で±0℃に到達
・12時間毎に上昇させた場合→5日間で±0℃に到達
・14時間毎に上昇させた場合→5日と20時間で±0℃に到達
《−30℃へ2回戻す場合》
・6時間毎に上昇させた場合→3日と12時間で±0℃に到達
・8時間毎に上昇させた場合→4日と16時間で±0℃に到達
・10時間毎に上昇させた場合→5日と20時間で±0℃に到達
上記例示の様に、本前期真空乾燥工程30を3乃至6日間かけて行う場合、+5℃ずつ上昇させるための所定時間は概ね6〜18時間の範囲となる。かかる所定時間並びに−20〜−30℃へ戻す回数については、乾燥対象たる生鮮食品の種類によって範囲内において適宜決定すれば足り、特に限定するものではない。また、各タイミングによって上昇にかける時間を変更して行うことも可能である。
本実施形態において、既述のように前期真空乾燥工程30で−10℃となった時点で1乃至2回に亘って真空乾燥機内の温度を−20〜−30℃の状態に戻す態様を採用する理由は、温度変化による真空度の変化と、それに伴う乾燥度合いの変化を利用する点にある。具体的には、真空乾燥機内の温度を−20〜−30℃の状態に戻すことにより、機内真空度が−10℃の時より強くなるため、投入された生鮮食品の表面の乾燥度合いが進んで硬くなるため、色落ちが抑制されて色付きが良くなることとなる。
本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の具体例について、図2に示す場合即ち前期真空乾燥工程30において1回のみ真空乾燥機内の温度を−10℃から−20℃に戻した場合を例にとって、製造工程順を追って、以下に説明する。
(1)常温の生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入し、冷凍する。
(2)冷凍した生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかける。
(3)真空乾燥機内を真空状態のまま10〜18時間毎に+5℃ずつ上昇させ、−10℃となった時点で1回−20℃に戻し、再度10〜18時間毎に+5℃ずつ上昇させ、トータル3乃至6日間かけて±0℃に到達させる。
(4)その後、真空乾燥機内を真空状態のまま、5〜7時間毎に+5℃ずつ上昇させて、2乃至3日間かけて50℃に到達させる。
(5)さらに、真空乾燥機内を真空状態のまま、50℃で2乃至4日間維持して真空乾燥する。
(6)真空乾燥機から取り出し、自然冷却して完成。
以上で構成される本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10によれば、真空乾燥工程を前期、中期、後期と三段階に分けると共に、冷凍工程から始まり最後にフリーズドライ食品が完成するまでトータル10日間前後(7〜13日間)という常法に比し数倍乃至十数倍程度長い期間設定が為され、且つ、所定時間毎に細かく温度設定されると共に、生鮮食品の乾燥度合いに合わせて所定の温度に一乃至二度戻して繰り返し真空乾燥を行うことによって、本来の生鮮食品が持つ華やかな色彩を長時間保つことができると共に、栄養価も損なわれないフリーズドライ食品を提供することができるものである。
次に、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の第三の実施形態について説明する。上記実施例1及び実施例2と同様の部分は省略する。
図3は、本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の第三の実施形態を示す説明図であり、製造工程の時系列を示すグラフ図である。
本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10は、前記後期真空乾燥工程50において、所定時間毎に30℃の状態を約30分間維持することで、所定時間の50℃の状態と約30分間の30℃の状態が交互に繰り返される構成を採用するものである。
尚、図面では、後期真空乾燥工程50において、約30分間の30℃の状態を6回ほど設けた場合について示している。
真空状態で急激に温度上昇を行った場合の弊害については、既に述べたとおりであるが、後期真空乾燥工程50では、食品内や真空乾燥機内の水分は殆ど残存しない状態となっている。したがって、温度の急な乱高下を行ったとしても、食品の色彩や風味、栄養価に与える影響はさほど大きくない。したがって、本後期真空乾燥工程50の様に、50℃の状態と30℃の状態とで交互に温度変化させても、特に問題はない。本後期真空乾燥工程50は、全体をとおして2乃至4日間かけてゆっくり行われることとなる。すなわち、本後期真空乾燥工程50は、所定時間毎に50℃から30℃に温度を下げ、該30℃の状態を約30分間維持し、再度50℃に温度を上げ、これを2乃至4日間かけて交互に繰り返す工程である。このとき、50℃から30℃に温度を下げるための所定時間については、乾燥対象たる生鮮食品の種類や乾燥具合によって適宜決定すれば足り、特に限定するものではない。また、50℃から30℃に温度を下げるタイミングは、各タイミングごと所要時間を変更して行うことも可能である。かかる所要時間と後期真空乾燥工程50の全体日数(2乃至4日間)によって、30℃の状態が何回設けられるかが決定される。
本実施形態において、既述のように後期真空乾燥工程50で所定時間毎に30℃の状態を約30分間維持する態様を採用する理由は、温度変化による真空度の変化と、それに伴う乾燥度合いの変化を利用する点にある。具体的には、真空乾燥機内の温度を30℃の状態に戻すことにより、機内真空度が50℃の時より強くなり、それが繰り返されることによって、投入された生鮮食品の残存水分を搾り切って完全乾燥を図ると共に、表面の乾燥度合いが進んで硬くなって色の定着が図られることとなる。
本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の具体例について、図3に示す場合即ち後期真空乾燥工程50において約30分間の30℃の状態を6回ほど設けた場合を例にとって、製造工程順を追って、以下に説明する。
(1)常温の生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入し、冷凍する。
(2)冷凍した生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかける。
(3)真空乾燥機内を真空状態のまま12〜24時間毎に+5℃ずつ上昇させて、3乃至6日間かけて±0℃に到達させる。
(4)その後、真空乾燥機内を真空状態のまま、5〜7時間毎に+5℃ずつ上昇させて、2乃至3日間かけて50℃に到達させる。
(5)さらに、真空乾燥機内を真空状態のまま、約7〜14時間毎に50℃から30℃に温度を下げ、30℃の状態を約30分間維持し、再度50℃に温度を上げ、これを2乃至4日間かけて交互に6回繰り返しつつ真空乾燥する。
(6)真空乾燥機から取り出し、自然冷却して完成。
以上で構成される本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10によれば、真空乾燥工程を前期、中期、後期と三段階に分けると共に、冷凍工程から始まり最後にフリーズドライ食品が完成するまでトータル10日間前後(7〜13日間)という常法に比し数倍乃至十数倍程度長い期間設定が為され、且つ、所定時間毎に細かく温度設定されると共に、生鮮食品の乾燥度合いに合わせて所定時間の50℃の状態と約30分間の30℃の状態を交互に繰り返し真空乾燥を行うことによって、本来の生鮮食品が持つ華やかな色彩を長時間保つことができると共に、栄養価も損なわれないフリーズドライ食品を提供することができるものである。
本発明にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法は、フリーズドライ食品の本来的な利点、即ち多孔質で水や熱湯が浸入しやすいため復元性・溶解性が良く、低水分であるため軽量で輸送性が高く、酵素や微生物の作用が抑制されて長期保存に適しており、食材によっては食感や色などテクスチャーが変化しないといった多くの利点はそのままに、従来のフリーズドライ製法と比較して、生鮮食品が本来持つ華やかな色彩を長時間保つことが可能であると共に、急激な乾燥による収縮や亀裂などの形態の変化がなく、しかも、生鮮食品の本来の味や風味の変化が少ないと共に、ビタミンなどの栄養成分も損なわれることがないため、食品サンプルやお土産品、飲食店における食べられるオブジェ、デザート料理などといった、多種多様な場面で利用できるものである。したがって、本発明にかかる「生鮮食品のフリーズドライ製法」の産業上の利用可能性は、極めて大であるものと思料する。
10 フリーズドライ製法
20 冷凍工程
30 前期真空乾燥工程
40 中期真空乾燥工程
50 後期真空乾燥工程
本発明は、生鮮食品のフリーズドライ製法に関し、詳しくは、野菜及び果実から成る生鮮食品について表面の色落ちを抑制しつつフリーズドライするための製法に関するものである。
本出願人は、従来におけるフリーズドライ製法による生鮮食品の表面の色落ちの問題に着目し、本来の生鮮食品が持つ色彩を殆ど失うことがないフリーズドライ製法の提供ができないものかという着想下、野菜及び果実から成る生鮮食品の表面の色落ちを抑制するフリーズドライ製法を開発し、本発明における「生鮮食品のフリーズドライ製法」の提案に至るものである。
本発明は、上記問題点に鑑み、野菜及び果実から成る生鮮食品の表面の色落ちを抑制するフリーズドライ製法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、野菜及び果実から成る生鮮食品について表面の色落ちを抑制しつつフリーズドライするための製法であって、生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入して冷凍する冷凍工程と、冷凍された生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかけ、その後真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて3乃至6日間かけて±0℃に到達させる前期真空乾燥工程と、真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて2乃至3日間かけて50℃に到達させる中期真空乾燥工程と、真空乾燥機内を真空状態にて50℃の状態で2乃至4日間維持する後期真空乾燥工程と、から成る手段を採る。
さらに、本発明は、前記後期真空乾燥工程が、所定時間毎に30℃の状態を略30分間維持することで、所定時間の50℃の状態と略30分間の30℃の状態が交互に繰り返されて成る手段を採る。
本実施形態において、乾燥の対象たる食品については特に限定するものではなく、野菜及び果実から成る生鮮食品であれば、あらゆる食品に適用可能である。その中でも、従来よりフリーズドライに適した果物や野菜が用いられ、該果実としては、果肉構造または色彩構造に特徴があるイチゴ、ブルーベリー、クランベリー、キウイ、パイナップル、ブドウ、ミカン、ビワ、リンゴ、バナナ、イチジク、モモ,カキ、スイカ、メロン、レモン、ナシ、ウメ、サクランボ、マンゴー、マンゴスチン、パパイア、ザクロ等が適している。また、野菜については、サツマイモやゴボウなどの根菜類、トマトやキュウリなどの果菜類が適しており、葉菜類に関してはニンニクやタケノコといった茎野菜などは適用可能であるが、キャベツやレタスといったいわゆる葉物野菜はあまり適さない。
尚、スイカやメロンあるいは芋類といった大型の食品は、深部乾燥に鑑み、冷凍前に適宜の大きさにスライスしてから各工程に移行することが望ましい。
本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10は、前記後期真空乾燥工程50において、所定時間毎に30℃の状態を30分間維持することで、所定時間の50℃の状態と30分間の30℃の状態が交互に繰り返される構成を採用するものである。
尚、図面では、後期真空乾燥工程50において、30分間の30℃の状態を6回ほど設けた場合について示している。
真空状態で急激に温度上昇を行った場合の弊害については、既に述べたとおりであるが、後期真空乾燥工程50では、食品内や真空乾燥機内の水分は殆ど残存しない状態となっている。したがって、温度の急な乱高下を行ったとしても、食品の色彩や風味、栄養価に与える影響はさほど大きくない。したがって、本後期真空乾燥工程50の様に、50℃の状態と30℃の状態とで交互に温度変化させても、特に問題はない。本後期真空乾燥工程50は、全体をとおして2乃至4日間かけてゆっくり行われることとなる。すなわち、本後期真空乾燥工程50は、所定時間毎に50℃から30℃に温度を下げ、該30℃の状態を30分間維持し、再度50℃に温度を上げ、これを2乃至4日間かけて交互に繰り返す工程である。このとき、50℃から30℃に温度を下げるための所定時間については、乾燥対象たる生鮮食品の種類や乾燥具合によって適宜決定すれば足り、特に限定するものではない。また、50℃から30℃に温度を下げるタイミングは、各タイミングごと所要時間を変更して行うことも可能である。かかる所要時間と後期真空乾燥工程50の全体日数(2乃至4日間)によって、30℃の状態が何回設けられるかが決定される。
本実施形態において、既述のように後期真空乾燥工程50で所定時間毎に30℃の状態を30分間維持する態様を採用する理由は、温度変化による真空度の変化と、それに伴う乾燥度合いの変化を利用する点にある。具体的には、真空乾燥機内の温度を30℃の状態に戻すことにより、機内真空度が50℃の時より強くなり、それが繰り返されることによって、投入された生鮮食品の残存水分を搾り切って完全乾燥を図ると共に、表面の乾燥度合いが進んで硬くなって色の定着が図られることとなる。
本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10の具体例について、図3に示す場合即ち後期真空乾燥工程50において30分間の30℃の状態を6回ほど設けた場合を例にとって、製造工程順を追って、以下に説明する。
(1)常温の生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入し、冷凍する。
(2)冷凍した生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかける。
(3)真空乾燥機内を真空状態のまま12〜24時間毎に+5℃ずつ上昇させて、3乃至6日間かけて±0℃に到達させる。
(4)その後、真空乾燥機内を真空状態のまま、5〜7時間毎に+5℃ずつ上昇させて、2乃至3日間かけて50℃に到達させる。
(5)さらに、真空乾燥機内を真空状態のまま、約7〜14時間毎に50℃から30℃に温度を下げ、30℃の状態を30分間維持し、再度50℃に温度を上げ、これを2乃至4日間かけて交互に6回繰り返しつつ真空乾燥する。
(6)真空乾燥機から取り出し、自然冷却して完成。
以上で構成される本実施形態にかかる生鮮食品のフリーズドライ製法10によれば、真空乾燥工程を前期、中期、後期と三段階に分けると共に、冷凍工程から始まり最後にフリーズドライ食品が完成するまでトータル10日間前後(7〜13日間)という常法に比し数倍乃至十数倍程度長い期間設定が為され、且つ、所定時間毎に細かく温度設定されると共に、生鮮食品の乾燥度合いに合わせて所定時間の50℃の状態と30分間の30℃の状態を交互に繰り返し真空乾燥を行うことによって、本来の生鮮食品が持つ華やかな色彩を長時間保つことができると共に、栄養価も損なわれないフリーズドライ食品を提供することができるものである。

Claims (3)

  1. 野菜や果実といった生鮮食品について表面の色落ちを抑制しつつフリーズドライするための製法であって、
    生鮮食品を−20℃の冷凍庫に投入して冷凍する冷凍工程と、
    冷凍された生鮮食品を真空乾燥機に投入し、該真空乾燥機内が−30℃に達するまで真空圧をかけ、その後真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて3乃至6日間かけて±0℃に到達させる前期真空乾燥工程と、
    真空乾燥機内を真空状態にて所定時間毎に+5℃ずつ上昇させて2乃至3日間かけて50℃に到達させる中期真空乾燥工程と、
    真空乾燥機内を真空状態にて50℃の状態で2乃至4日間維持する後期真空乾燥工程と、
    から成ることを特徴とする生鮮食品のフリーズドライ製法。
  2. 前記前期真空乾燥工程において、真空乾燥機内の温度が−10℃となった時点で、1乃至2回に亘って真空乾燥機内の温度を−20〜−30℃の状態に戻すことを特徴とする請求項1記載の生鮮食品のフリーズドライ製法。
  3. 前記後期真空乾燥工程が、所定時間毎に30℃の状態を約30分間維持することで、所定時間の50℃の状態と約30分間の30℃の状態が交互に繰り返されて成ることを特徴とする請求項1記載または請求項2の生鮮食品のフリーズドライ製法。
JP2017136918A 2017-07-13 2017-07-13 生鮮食品のフリーズドライ製法 Active JP6832249B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017136918A JP6832249B2 (ja) 2017-07-13 2017-07-13 生鮮食品のフリーズドライ製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017136918A JP6832249B2 (ja) 2017-07-13 2017-07-13 生鮮食品のフリーズドライ製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019017276A true JP2019017276A (ja) 2019-02-07
JP6832249B2 JP6832249B2 (ja) 2021-02-24

Family

ID=65352463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017136918A Active JP6832249B2 (ja) 2017-07-13 2017-07-13 生鮮食品のフリーズドライ製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6832249B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020175102A1 (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 食品の乾燥方法、冷蔵庫、貯蔵庫、及び乾燥食品の製造方法
CN111802605A (zh) * 2020-07-10 2020-10-23 漳州福友食品有限公司 一种冻干杨梅的加工方法
CN112120075A (zh) * 2020-09-21 2020-12-25 祁东县农业发展有限公司 一种果蔬食品真空冷冻加工方法
CN112137005A (zh) * 2020-09-21 2020-12-29 祁东县农业发展有限公司 一种真空冷冻食品的干燥及灭菌方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5151542A (ja) * 1974-10-29 1976-05-07 Teikoku Hormone Mfg Co Ltd
JPH06153782A (ja) * 1992-11-18 1994-06-03 House Foods Corp 乾燥食品の製造方法
JPH06284875A (ja) * 1993-04-02 1994-10-11 Kosumosu Shokuhin:Kk 被覆乾燥食品
JP2000083580A (ja) * 1998-09-07 2000-03-28 Iwate Shinjo Nogyo Kyodo Kumiai 粉末青果物の製造方法
JP2002262816A (ja) * 2001-03-06 2002-09-17 Mi Tec:Kk ヤーコンの加工法
JP2004121136A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Nippon Jifuii Shokuhin Kk 乾燥果実およびその製造方法
JP2008237196A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Food Research:Kk 緑黄色野菜食品及びその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5151542A (ja) * 1974-10-29 1976-05-07 Teikoku Hormone Mfg Co Ltd
JPH06153782A (ja) * 1992-11-18 1994-06-03 House Foods Corp 乾燥食品の製造方法
JPH06284875A (ja) * 1993-04-02 1994-10-11 Kosumosu Shokuhin:Kk 被覆乾燥食品
JP2000083580A (ja) * 1998-09-07 2000-03-28 Iwate Shinjo Nogyo Kyodo Kumiai 粉末青果物の製造方法
JP2002262816A (ja) * 2001-03-06 2002-09-17 Mi Tec:Kk ヤーコンの加工法
JP2004121136A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Nippon Jifuii Shokuhin Kk 乾燥果実およびその製造方法
JP2008237196A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Food Research:Kk 緑黄色野菜食品及びその製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「フリーズドライ食品を極める−天野実業」, メイド・イン・ニッポン企業, NIPPON.COM [ONLINE], 2014年12, JPN7018002148, ISSN: 0004123556 *

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020175102A1 (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 食品の乾燥方法、冷蔵庫、貯蔵庫、及び乾燥食品の製造方法
CN113453562A (zh) * 2019-02-26 2021-09-28 松下知识产权经营株式会社 食品的干燥方法、冷藏库、储藏库和干燥食品的制造方法
JPWO2020175102A1 (ja) * 2019-02-26 2021-12-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 食品の乾燥方法、冷蔵庫、貯蔵庫、及び乾燥食品の製造方法
CN113453562B (zh) * 2019-02-26 2024-06-04 松下知识产权经营株式会社 食品的干燥方法、冷藏库、储藏库和干燥食品的制造方法
CN111802605A (zh) * 2020-07-10 2020-10-23 漳州福友食品有限公司 一种冻干杨梅的加工方法
CN112120075A (zh) * 2020-09-21 2020-12-25 祁东县农业发展有限公司 一种果蔬食品真空冷冻加工方法
CN112137005A (zh) * 2020-09-21 2020-12-29 祁东县农业发展有限公司 一种真空冷冻食品的干燥及灭菌方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6832249B2 (ja) 2021-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Huang et al. Trends in development of dried vegetable products as snacks
Fernandes et al. Drying of exotic tropical fruits: a comprehensive review
CN100367862C (zh) 果蔬类食品进行常温膨化脱水的方法
JP2019017276A (ja) 生鮮食品のフリーズドライ製法
KR101214510B1 (ko) 곤드레 나물 블록의 제조방법
CN102630743B (zh) 高复水性笋干的生产工艺
US4055675A (en) Preparation of puffed fruit
CN105795240A (zh) 一种即食香菇脆片的生产方法
Tian et al. Drying Characteristics and Processing Parameters for Microwave‐Vacuum Drying of Kiwifruit (A ctinidia deliciosa) Slices
CN107373628A (zh) 一种即食草菇脆片的生产方法
Dermesonlouoglou et al. Osmotic pretreatment for the production of novel dehydrated tomatoes and cucumbers
US8623438B2 (en) Dehydrated avocado in pieces
US20110091618A1 (en) Method for preventing oxidation and off flavors in high carotenoid foods
CN1245896C (zh) 冻干食用菌的加工方法
KR101736662B1 (ko) 원형이 유지된 초건식 참외식품의 제조방법
JP2015228836A (ja) 真空凍結乾燥食品およびその製造方法
KR20100021296A (ko) 동결건조 즉석식품의 제조방법
Liu et al. Optimising pulsed microwave‐vacuum puffing for Shiitake mushroom (Lentinula edodes) caps and comparison of characteristics obtained using three puffing methods
KR20210000163A (ko) 동결건조 김치의 제조방법 및 이의 제조방법으로 제조된 동결건조 김치
JP4596383B2 (ja) 一口サイズのスナック菓子類及びそのスナック菓子類の製造方法
KR101510685B1 (ko) 기호성을 갖는 산채류 및 그의 보존성 연장 방법
KR100609468B1 (ko) 마 김치의 제조방법
Frîncu et al. Processing methods used for organic vegetable chips-review.
KR20060021849A (ko) 린토나이징™ 가공에 의해 저압, 저온 조리법
RU2630702C2 (ru) Способ производства фруктового продукта в виде пластинок из груш, яблок и виноградного сырья

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180703

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181101

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190527

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20190527

C11 Written invitation by the commissioner to file amendments

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C11

Effective date: 20190611

C12 Written invitation by the commissioner to file intermediate amendments

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C12

Effective date: 20190611

C092 Termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C092

Effective date: 20190730

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20190805

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20190808

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20190927

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20191003

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200212

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200415

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20200609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200803

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20201117

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210108

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6832249

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150