JP2019017218A - 同期電動機を駆動するインバータの制御装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ア 特許文献1に記載の技術は、電流制御が比例演算方式であるため、電流指令通りの電流が発生せずトルク精度が劣化する。
イ 特許文献2に記載の技術は、d軸電流指令の発生が遅いことから、トルク応答が劣化する傾向がある。
ウ 特許文献3に記載の技術は、d軸電流指令が積分演算方式で積分値が蓄積されるため、特許文献4の技術を適用して積分項を零にすることができるが、電圧指令が電圧制限にかかる場合と、そうでない場合が繰り返されるような用途では、弱め界磁制御系がハンチングを起こす可能性があり、制御の安定性が低下する。
エ 特許文献1〜3に記載の技術は、インバータ直流電源の電圧変動の影響を考慮していないため、インバータ直流電源が電圧変動するような用途では、d軸電流指令とq軸電流指令が運転状態に対して最適でなくなるため、制御の安定性が低下する。
永久磁石同期電動機1(以下、「PMモータ1」と略記)は、インバータ2から交流電力の供給を受ける。
インバータ2は、直流電源21の直流電力を電圧指令Vu*、Vv*およびVw*に比例した3相交流電圧に変換して出力する。
直流電圧検出器4は、直流電源21の直流電圧値Edcを検出する。
速度・位相演算部5は、回転位相・速度検出器を用いる場合には、検出器信号の処理を行い、位置・速度検出器を用いない場合には、位置・速度推定を行うことにより、回転位相指令θc*および周波数指令ω1*を演算して出力する。
d軸電流指令発生器7およびq軸電流指令発生器8は、トルク指令τ、周波数指令ω1*および直流電圧検出値Edcからd軸およびq軸の電流指令Id*およびIq*を出力する。
d軸電流指令演算部12は、d軸電流指令発生器7の出力である第1のd軸電流指令Id*とd軸電流検出値Idとの差分に応じて第2のd軸電流指令Id**を出力する。
q軸電流指令演算部13は、q軸電流指令発生器8の出力である第1のq軸電流指令Iq*とq軸電流検出値Iqとの差分に応じて第2のq軸電流指令Iq**を出力する。
電圧ベクトル演算部14は、PMモータの電気定数、第2の電流指令Id**とIq**および周波数指令ω1*に基づいて電圧指令Vd0*およびVq0*を演算する。
座標変換部11は、電圧制限された電圧指令Vd1*およびVq1*と回転位相指令θc*とから3相交流の電圧指令Vu*、Vv*およびVw*を出力する。
電圧制限部10は、極座標変換器101、上限リミッタ102および逆極座標変換器103から構成される。極座標変換器101は、dq軸の各電圧指令Vd0*およびVq0*を、極座標における振幅V1*および位相δへ変換する。上限リミッタ102は、振幅V1*に制限を与える。逆極座標変換器103は、上限リミッタ102の出力値V1L*と極座標変換器101が出力する位相δとからdq座標における電圧指令Vd1*およびVq1*へ変換する。詳細を以下に説明する。
図2の左図は、式(1)により求めたV1が制限V1MAXを越えている(V1*>V1MAX)場合を示している。この場合には、図2の右図に示すように、位相δは変えずに、振幅をV1*からV1MAXにして、ベクトル(V1MAX,δ)のdq軸成分である電圧指令Vd1*(=V1MAX・cosδ)およびVq1*(=V1MAX・sinδ)が演算される。
すなわち、図3に示すように、本発明は、q軸電流制御には通常のPI制御を適用するが(図3の右下に示す特性)、d軸電流制御には、通常のPI制御とは異なり、直流ゲイン(ω=0)が有限である周波数特性を有する制御を適用する(図3の右上に示す特性)。
実施例2は、フィードバック制御方式による弱め界磁指令演算部において、比例・積分制御の直流ゲインを有限とする方式を採用したことを特徴とする。
出力電圧演算部16は、電圧指令Vd0*およびVq0*からインバータ2の出力電圧値V1c*を演算する。
出力電圧演算部16は、d軸およびq軸の電圧指令Vd0*およびVq0*を用いて、式(3)に基づいて出力電圧値V1c*を算出する。
通常のPI制御では、定常誤差を零にするために、直流ゲインが無限大であるPI制御が適用される。しかし、電圧制限にかかると、前述したハンチングが生じる可能性がある。そこで、実施例2では、弱め界磁制御における直流ゲインを有限とし、定常偏差を残すようにする。ただし、定常偏差は残るものの、その値は、直流ゲイン(ω=0)の値の調整によって、適宜設定することができる。したがって、弱め界磁制御においては偏差が残るものの、直流ゲインを有限とすることでハンチングが抑制され、制御系を安定化することができる。
4…直流電圧検出器、5…速度・位相演算部、6…座標変換部、
7…d軸電流指令発生器、8…q軸電流指令発生器、9…電流制御部、
10…電圧制限部、11…座標変換部、12…d軸電流指令演算部、
13…q軸電流指令演算部、14…電圧ベクトル演算部、15…弱め界磁指令演算部、
16…出力電圧演算部、21…直流電源、101…極座標変換器、
102…上限リミッタ、103…逆極座標変換器、151…比例・積分演算器、
152…リミッタ演算器
Claims (6)
- 同期電動機を駆動するインバータの制御装置であって、
トルク指令、周波数指令および前記インバータの直流電源電圧検出値からd軸電流指令およびq軸電流指令を生成する電流指令発生部と、
前記同期電動機の電気定数および前記周波数指令に基づき、前記d軸電流指令とd軸電流検出値との差分をゼロにするためのd軸電圧指令および前記q軸電流指令とq軸電流検出値との差分をゼロにするためのq軸電圧指令をそれぞれ演算する電流制御部と、
前記d軸電圧指令および前記q軸電圧指令から演算する前記インバータに対する出力電圧指令を前記直流電源電圧検出値に応じて設定される上限値以下に制限する電圧制限部と
を備え、
前記電流制御部は、直流ゲインが有限である周波数特性を有する比例・積分制御を用いて前記d軸電圧指令を演算する
ことを特徴とするインバータの制御装置。 - 同期電動機を駆動するインバータの制御装置であって、
トルク指令、周波数指令および前記インバータの直流電源電圧検出値からd軸電流指令およびq軸電流指令を生成する電流指令発生部と、
前記同期電動機の電気定数および前記周波数指令に基づき、前記d軸電流指令および弱め界磁電流指令の加算値とd軸電流検出値との差分をゼロにするためのd軸電圧指令および前記q軸電流指令とq軸電流検出値との差分をゼロにするためのq軸電圧指令をそれぞれ演算する電流制御部と、
前記d軸電圧指令および前記q軸電圧指令から演算する前記インバータに対する出力電圧指令を前記直流電源電圧検出値に応じて設定される上限値以下に制限する電圧制限部と、
前記弱め界磁電流指令を弱め界磁域における出力電圧指令と前記d軸電圧指令および前記q軸電圧指令から算出する前記インバータの出力電圧との差分から演算する弱め界磁指令演算部と
を備え、
前記弱め界磁指令演算部は、直流ゲインが有限である周波数特性を有する比例・積分演算器を用いて前記弱め界磁電流指令を演算する
ことを特徴とするインバータの制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載のインバータの制御装置であって、
前記電流指令発生部は、d軸電流およびq軸電流を与える関数またはテーブルとして、前記同期電動機のトルクおよび回転周波数並びに前記インバータの直流電源電圧を変数とする関数またはテーブルを用意し、当該関数またはテーブルから前記トルク指令、前記周波数指令および前記インバータの直流電源電圧検出値に対する前記d軸電流指令および前記q軸電流指令を生成する
ことを特徴とするインバータの制御装置。 - 同期電動機を駆動するインバータの制御方法であって、
トルク指令、周波数指令および前記インバータの直流電源電圧検出値から、d軸電流指令を生成する第1のステップおよびq軸電流指令を生成する第2のステップと、
前記同期電動機の電気定数および前記周波数指令に基づき、前記d軸電流指令とd軸電流検出値との差分をゼロにするためのd軸電圧指令を演算する第3のステップおよび前記q軸電流指令とq軸電流検出値との差分をゼロにするためのq軸電圧指令を演算する第4のステップと、
前記d軸電圧指令および前記q軸電圧指令から演算する前記インバータに対する出力電圧指令を前記直流電源電圧検出値に応じて設定される上限値以下に制限する第5のステップと
を有し、
前記第3のステップでは、直流ゲインが有限である周波数特性を有するPI制御を用いる
ことを特徴とするインバータの制御方法。 - 同期電動機を駆動するインバータの制御方法であって、
トルク指令、周波数指令および前記インバータの直流電源電圧検出値から、d軸電流指令を生成する第1のステップおよびq軸電流指令を生成する第2のステップと、
前記同期電動機の電気定数および前記周波数指令に基づき、前記d軸電流指令および弱め界磁電流指令の加算値とd軸電流検出値との差分をゼロにするためのd軸電圧指令を演算する第3のステップおよび前記q軸電流指令とq軸電流検出値との差分をゼロにするためのq軸電圧指令を演算する第4のステップと、
前記弱め界磁電流指令を弱め界磁域における出力電圧指令と前記d軸電圧指令および前記q軸電圧指令から算出する前記インバータの出力電圧との差分から演算する第5のステップと
前記d軸電圧指令および前記q軸電圧指令から演算する前記インバータに対する出力電圧指令を前記直流電源電圧検出値に応じて設定される上限値以下に制限する第6のステップと、
を備え、
前記第5のステップでは、直流ゲインが有限である周波数特性を有する比例・積分演算を用いる
ことを特徴とするインバータの制御方法。 - 請求項4または請求項5に記載のインバータの制御方法であって、
前記第1のステップおよび前記第2のステップでは、d軸電流およびq軸電流を与える関数またはテーブルとして、前記同期電動機のトルクおよび回転周波数並びに前記インバータの直流電源電圧を変数とする関数またはテーブルを用意し、当該関数またはテーブルから前記トルク指令、前記周波数指令および前記インバータの直流電源電圧検出値に対する前記d軸電流指令および前記q軸電流指令を生成する
ことを特徴とするインバータの制御方法。
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WO2022186315A1 (ja) * | 2021-03-05 | 2022-09-09 | 株式会社デンソー | モータ制御装置、および、それを備えた電動パワーステアリング装置 |
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