JP2019016664A - 電子回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路基板の位置ずれをより抑制できる電子回路装置を提供すること。
【解決手段】板状部43の両端部には、第1突部61および第2突部62が設けられている。板状部43の両端部をハウジング20の溝部25に挿入した状態で、第1突部61は、板状部43の外側面43aと溝部25における外側面43aに対向する内側面とを互いに離間する方向へ向けて押圧している。板状部43の外側面43bは、溝部25の板状部43の板厚方向における2つの内側面のうちハウジング20の内部側の内側面に押し付けられている。板状部43の板厚方向において、コネクタ40は、ハウジング20に位置決めされている。第2突部62は、板状部43の長辺方向における外側面と、溝部25におけるハウジング20の長辺方向における内側面とを互いに離間する方向へ向けて押圧している。板状部43の長辺方向において、コネクタ40は、ハウジング20に位置決めされている。
【選択図】図5
【解決手段】板状部43の両端部には、第1突部61および第2突部62が設けられている。板状部43の両端部をハウジング20の溝部25に挿入した状態で、第1突部61は、板状部43の外側面43aと溝部25における外側面43aに対向する内側面とを互いに離間する方向へ向けて押圧している。板状部43の外側面43bは、溝部25の板状部43の板厚方向における2つの内側面のうちハウジング20の内部側の内側面に押し付けられている。板状部43の板厚方向において、コネクタ40は、ハウジング20に位置決めされている。第2突部62は、板状部43の長辺方向における外側面と、溝部25におけるハウジング20の長辺方向における内側面とを互いに離間する方向へ向けて押圧している。板状部43の長辺方向において、コネクタ40は、ハウジング20に位置決めされている。
【選択図】図5
Description
本発明は、電子回路装置に関するものである。
従来、特許文献1に記載されるような電子回路装置が知られている。
上記の電子回路装置は、ケース本体(ハウジング)と、回路基板と、コネクタと、カバーとを有している。
上記の電子回路装置は、ケース本体(ハウジング)と、回路基板と、コネクタと、カバーとを有している。
ケース本体は、平面視略四角形状をなしている。ケース本体は、底壁と、底壁の周縁部から上方に延出する側壁と、側壁の内周側に設けられている水平なフランジ部と、側壁の内側面と、フランジ部の上面との境界部分に設けられる複数の凸部とを有している。ケース本体(側壁の一部分)には、ケース本体の内部と外部とを連通する切欠き(開口部分)が形成されている。尚、側壁の内側面は、カバーの外周面と略同一形状となるように形成されている。凸部は、ケース本体の切欠きが設けられていない各側壁に設けられている。
回路基板には、コネクタが取り付けられている。回路基板は、ケース本体のフランジ部に載置されている。あわせてコネクタは、ケース本体の切欠きから外部に露出されている。カバーは、ケース本体のフランジ部との間で回路基板を挟持し、ハウジングに対して複数のねじでケース本体に固定されている。すなわち、回路基板は、ケース本体のフランジ部と、カバーとの間に挟持されることで固定されている。
上記の電子回路装置における凸部は、回路基板がフランジ部に載置されるとき、回路基板の側面と互いに当接することにより、ケース本体に対する回路基板の位置決めを行う機能を有している。
しかし、回路基板の側面と、凸部との間には寸法公差による隙間が形成されるおそれがある。そのため、回路基板をケース本体のフランジ部に載置するとき、および回路基板をケース本体のフランジ部に載置した状態でカバーをケース本体に取り付けるとき、回路基板がケース本体に対して位置ずれしてしまうおそれがある。ひいては、ケース本体のフランジ部と、カバーとの間で回路基板を保持する力が低下してしまうおそれがある。
本発明の目的は、基板の位置ずれをより抑制できる電子回路装置を提供することである。
上記目的を達成し得る電子回路装置は、各種の電子機器と接続するための複数の接続部と、前記接続部に設けられた複数の端子部と、前記接続部および前記端子部が取り付けられる板状部とを有するコネクタと、前記コネクタの前記端子部に接続される基板と、底壁と、前記底壁の外周縁に立設された側壁と、当該側壁の内周側に設けられて前記基板の外周縁が載置される基板支持部とを有するハウジングと、前記基板を前記基板支持部との間で挟持した状態で、前記ハウジングに締結体により固定されるカバーと、を備えることを前提としている。前記ハウジングは、前記側壁に前記接続部を外部に露出させるために前記底壁と反対側に開放されている開口部が設けられるとともに、前記開口部の両端部には、前記板状部の両端部が挿入される一対の溝部が設けられ、前記板状部の外側面と、前記溝部の内側面との間には、前記内側面および前記外側面を互いに離間させる方向へ向けて押圧する押圧部が設けられている。
上記構成によれば、板状部の外側面および溝部の内側面は押圧部により互いに離間する方向に向けて押圧される。このため、コネクタは、ハウジングに対して位置決めされている。ひいてはコネクタの端子部に接続される基板も位置決めされている。また、基板は、ハウジングの基板支持部およびカバーによって挟持される方向においても位置決めされている。したがって、基板の位置ずれをより抑制できる。
前記溝部に挿入される前記板状部の両端部には、前記板状部を前記板厚方向に貫通し、前記板状部の前記溝部への挿入方向または前記板状部の前記溝部への挿入方向と反対側に開放されているスリット溝部が設けられ、前記溝部に挿入される前記板状部の両端部には、前記スリット溝部を設けることにより形成される前記押圧部としての一対の柱部が形成され、前記板状部の両端部が前記一対の溝部に挿入された状態で、前記一対の柱部は前記スリット溝部の溝幅を狭めるかたちで弾性変形した状態に維持されることが好ましい。
上記構成によれば、一対の柱部によって、コネクタは板厚方向に直交する方向であって板状部が一対の溝部にそれぞれ対向する方向においてハウジングに位置決めされている。そのため、コネクタの端子部に接続される基板も位置決めされている。また、基板は、基板支持部とカバーとによって挟持される方向および板厚方向においても位置決めされている。したがって、基板の位置ずれをより抑制することがある。また、板状部の両端部を一対の溝部に挿入するとき、板状部の両端部に設けられている一対の柱部は、スリット溝部の溝幅を狭めるかたちで弾性変形しながら溝部に挿入される。すなわち、板状部の両端部を一対の溝部に挿入するときに必要以上に力を付与する必要がないため、コネクタのハウジングに対する組み付け性が向上する。
前記板状部の板厚方向において、互いに反対側に位置する2つの前記外側面のうち前記ハウジングの外部側の前記外側面には、前記押圧部としての第1突部が設けられ、前記板状部の前記板厚方向に直交する方向であって前記一対の溝部にそれぞれ対向する方向において、互いに反対側に位置する2つの前記外側面には、前記押圧部としての第2突部が設けられ、前記板状部の両端部が前記一対の溝部に挿入された状態において、前記板厚方向に互いに反対側に位置する2つの前記外側面のうち前記ハウジングの内部側の前記外側面は、前記溝部の前記内側面に当接している一方で、前記ハウジングの外部側の前記外側面に設けられた前記第1突部は、圧縮された状態に維持されていることが好ましい。
上記構成によれば、板状部の板厚方向において、互いに反対側に位置する2つの外側面のうちハウジングの外部側の外側面に設けられた第1突部によって、コネクタは、板厚方向においてハウジングに位置決めされている。同様に、板状部の板厚方向に直交する方向であって一対の溝部にそれぞれ対向する方向において、互いに反対側に位置する2つの外側面に設けられている第2突部によって、コネクタは板厚方向に直交する方向であって一対の溝部にそれぞれ対向する方向においてハウジングに位置決めされている。そのため、コネクタの端子部に接続される基板も位置決めされている。また、基板は、基板支持部とカバーとによって挟持される方向においても位置決めされている。したがって、基板の位置ずれをより抑制することができる。
また、板状部の両端部にスリット溝部が設けられる場合、板状部の両端部に形成される一対の柱部における一対の溝部にそれぞれ対向する部分の外側面に第2突部が設けられる。そのため、板状部の一対の柱部は第2突部を介して一対の溝部の内側面を押圧する。そのため、コネクタは板厚方向に直交する方向であって一対の溝部にそれぞれ対向する方向においてハウジングに位置決めされている。したがって、板状部の両端部にスリット溝部が設けられた場合においても基板の位置ずれをより抑制することができる。
前記第1突部および前記第2突部は、前記板状部の前記溝部に対する挿入方向に沿って延びていることが好ましい。
上記構成によれば、第1突部および第2突部の延びる方向と、板状部の両端部が一対の溝部に挿入される方向とが同じであるため、コネクタの板状部の両端部が一対の溝部に挿入されるときの組み付け性が向上する。
上記構成によれば、第1突部および第2突部の延びる方向と、板状部の両端部が一対の溝部に挿入される方向とが同じであるため、コネクタの板状部の両端部が一対の溝部に挿入されるときの組み付け性が向上する。
前記第1突部は、前記板状部から前記第1突部が突出する方向に向かうにつれて前記板厚方向に直交する方向における幅が短くなるとともに、前記第1突部の先端部が前記板厚方向に直交する方向に沿って平坦に形成され、前記第2突部は、前記板状部から前記第2突部が突出する方向に向かうにつれて前記板厚方向における幅が短くなるとともに、前記第2突部の先端部が前記板厚方向に沿って平坦に形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、板状部の両端部を一対の溝部に挿入するとき、第1突部および第2突部の先端部は変形しやすいため、板状部の両端部を一対の溝部に挿入しやすくなる。したがって、コネクタのハウジングへの組み付け性が向上する。また、第1突部および第2突部の先端部は平坦に形成されているため、板状部の両端部を溝部に挿入するとき、第1突部および第2突部の先端部において局所的な応力集中を抑制することができる。したがって、第1突部および第2突部の耐久性を向上させることができる。
本発明の電子回路装置によれば、基板の位置ずれをより抑制できる。
<第1の実施形態>
以下、電子回路装置の第1の実施形態を説明する。
図1に示すように、電子回路装置1は、回路基板10と、ハウジング20と、カバー30と、コネクタ40と、締結体としてのねじ50とを有している。ハウジング20は、上部が開口した箱状である。カバー30は、ハウジング20の開口部を覆う。ハウジング20およびカバー30により筐体2が構成される。
以下、電子回路装置の第1の実施形態を説明する。
図1に示すように、電子回路装置1は、回路基板10と、ハウジング20と、カバー30と、コネクタ40と、締結体としてのねじ50とを有している。ハウジング20は、上部が開口した箱状である。カバー30は、ハウジング20の開口部を覆う。ハウジング20およびカバー30により筐体2が構成される。
図2、図4(a)、および図4(b)に示すように、回路基板10およびコネクタ40の一部分は、筐体2に収容されている。電子回路装置1は、ハウジング20の内部に収容される回路基板10の外周縁が、ねじ50によりカバー30と共締めされてハウジング20に対して固定されることで構成されている。
図1に示すように、回路基板10は、集積回路等の各種の電子部品を実装する配線パターン(図示略)が設けられるプリント基板である。回路基板10は、略長方形状をなしている。回路基板10には、複数のスナップフィット受け部11および複数の貫通孔12が設けられている。スナップフィット受け部11および貫通孔12は、回路基板10の長辺の端部から回路基板10の中央側に向けて一定の距離だけ離れた位置において、回路基板10の長辺方向に沿って並んでいる。また、回路基板10の四隅には、矩形状の切欠部13が設けられている。尚、貫通孔12は、配線パターン上に形成されている。
図6に示すように、回路基板10には、その外周縁に沿って部品禁止領域が設定されている。部品禁止領域とは、回路基板10上における各種の電子部品を搭載しない部分のことである。
図1に示すように、コネクタ40は、外部装置である各種の電子機器と接続するための複数の接続部41と、各接続部41に設けられた複数の端子部42と、接続部41および端子部42が取り付けられる長方形状の板状部43とを有している。接続部41は、例えば、雌型コネクタである。各接続部41は、一面が開口した箱体状をなしている。各接続部41は、板状部43の長辺方向に沿って並設されている。各端子部42は、板状部43を貫通し、その先端部は、板状部43の長辺方向に直交する方向(図1中の上方)へ向けて延びている。各端子部42は、回路基板10における貫通孔12に対応している。板状部43の接続部41と反対側の側面には、スナップフィット爪45が設けられ、その先端部は、板状部43の長辺方向に直交する方向(図1中の上方)へ向けて延びている。スナップフィット爪45は、回路基板10におけるスナップフィット受け部11に対応している。
板状部43において、接続部41が設けられている外側面43aの両端部分には、第1突部61がそれぞれ設けられている。第1突部61は、板状部43の短辺方向に沿って延びている。板状部43の長辺方向において互いに反対側に位置する2つの外側面43cには、第2突部62がそれぞれ設けられている。第2突部62は、板状部43の短辺方向に沿って延びている。
図3に示すように、第1突部61および第2突部62は、板状部43から突出する方向に向かうにつれて互いに近接する2つのテーパ面を有している。すなわち、第1突部61は、板状部43から突出する方向に向かうにつれて細くなっている(板状部43の長辺方向における幅が短くなっている)。また、第2突部62は、板状部43から突出する方向に向かうにつれて細くなっている(板状部の板厚方向における幅が短くなっている)。さらに、第1突部61および第2突部62を、それらが突出する方向に沿った平面で切断した断面形状は、台形状をなしている。すなわち、第1突部61の先端部は、板厚方向に直交する方向に沿って平坦に形成されている。また、第2突部62の先端部は、板厚方向に沿って平坦に形成されている。尚、コネクタ40は、端子部42以外は、樹脂材料により構成されており、第1突部61および第2突部62は、押圧部の一例である。
図1に示すように、ハウジング20は、底壁22と、4つの側壁21a,21b,21c,21dと、基板支持部24とを有している。底壁22は、長方形状をなしている。4つの側壁21a,21b,21c,21dは、底壁22の外周縁から底壁22に直交する方向(図1中の上方)へ向けて立設されている。側壁21aおよび側壁21cは、底壁22の長辺方向において互いに対向している。側壁21bおよび側壁21dは、底壁22の短辺方向において互いに対向する位置に設けられている。ハウジング20は、底壁22および側壁21a,21b,21c,21dにより囲まれた空間に回路基板10が収容できる程度の大きさに設定されている。
側壁21dには、開口部23が形成されている。開口部23は、底壁22と反対側(図1中の上方)へ開放されている。開口部23は、コネクタ40の接続部41を外部に露出させるために設けられている。側壁21dの開口部23において、側壁21dの長辺方向において互いに対向する2つの内側面には、スリット状の一対の溝部25が設けられている。溝部25は、側壁21dの短辺方向に沿って延びている。溝部25は、底壁22と反対側へ開放されている。溝部25は、コネクタ40における板状部43の両端部を嵌合させるために設けられている。一対の溝部25において、側壁21dの長辺方向において互いに対向する2つの内側面間の距離L1は、コネクタ40の板状部43における第2突部62の先端面間の距離L2よりも小さく設定されている。また、溝部25において、底壁22の短辺方向において互いに対向する2つの内側面間の幅D1は、板状部43の接続部41と反対側(外側面43aと反対側)の外側面43bから第1突部61の先端面までの幅D2よりも小さく設定されている。
基板支持部24は、回路基板10が載置される部分である。基板支持部24は、開口部23を除く側壁21a,21b,21c,21dの内側面に沿って設けられる載置面を有している。載置面は、底壁22と平行である。基板支持部24の底壁22を基準とする高さは、側壁21a,21b,21c,21dの底壁22を基準とする高さよりも低く設定されている。すなわち、基板支持部24の載置面は、側壁21a,21b,21c,21dと、基板支持部24との間に設けられた段差面である。また、基板支持部24(載置面)の四隅には、ねじ孔27がそれぞれ設けられている。尚、ハウジング20は、アルミニウム等の金属で構成されている。
カバー30は、一面が開口した直方体状の箱部31と、箱部31の開口端部の全周に亘って設けられたフランジ状の周縁部32(外周縁)とを有している。周縁部32の輪郭形状は、ハウジング20の内側面の輪郭形状に一致するように設定されている。周縁部32の四隅には、4つの孔33が設けられている。4つの孔33は、ハウジング20の基板支持部24における4つのねじ孔27にそれぞれ対応する位置に設けられている。
次に、電子回路装置1の組み立て手順について説明する。
最初は、回路基板10にコネクタ40を取り付ける。
回路基板10に直交する方向(図1中の上下方向)において、回路基板10のスナップフィット受け部11および貫通孔12に、コネクタ40のスナップフィット爪45および各端子部42の先端部をそれぞれ対向させる。その状態で、回路基板10に直交する方向において、回路基板10およびコネクタ40を互いに近接させ、スナップフィット爪45をスナップフィット受け部11に、端子部42を貫通孔12に貫通させる。スナップフィット受け部11にスナップフィット爪45が貫通することにより、コネクタ40が回路基板10から離脱しないように固定される。貫通孔12に貫通させた各端子部42は、半田等により回路基板10に固定され、ひいては回路基板10の配線パターンと電気的に接続される。この段階で、コネクタ40の回路基板10への取り付けが完了する。
最初は、回路基板10にコネクタ40を取り付ける。
回路基板10に直交する方向(図1中の上下方向)において、回路基板10のスナップフィット受け部11および貫通孔12に、コネクタ40のスナップフィット爪45および各端子部42の先端部をそれぞれ対向させる。その状態で、回路基板10に直交する方向において、回路基板10およびコネクタ40を互いに近接させ、スナップフィット爪45をスナップフィット受け部11に、端子部42を貫通孔12に貫通させる。スナップフィット受け部11にスナップフィット爪45が貫通することにより、コネクタ40が回路基板10から離脱しないように固定される。貫通孔12に貫通させた各端子部42は、半田等により回路基板10に固定され、ひいては回路基板10の配線パターンと電気的に接続される。この段階で、コネクタ40の回路基板10への取り付けが完了する。
次に、回路基板10およびコネクタ40をハウジング20に収容する。
ハウジング20の底壁22に直交する方向(図1中の上下方向)において、回路基板10の外周縁をハウジング20の基板支持部24に、コネクタ40の板状部43の両端部をハウジング20の溝部25にそれぞれ対向させる。その状態で、回路基板10およびコネクタ40をハウジング20に近接させる。その後、板状部43の第1突部61は、側壁21dの底壁22と反対側の側面(図1中の上面)において、ハウジング20の短辺方向(板状部43の板厚方向)における溝部25よりも外側の部分に、板状部43の第2突部62は、側壁21dの底壁22と反対側の側面(図1中の上面)において、ハウジング20の長辺方向(板状部43の長辺方向)における溝部25よりも外側の部分に当接する。その状態において、回路基板10およびコネクタ40をさらにハウジング20に近接させる。第1突部61は、板状部43の板厚方向において徐々に圧縮塑性変形しながら溝部25に収容され、第2突部62も、板状部43の長辺方向において徐々に圧縮塑性変形しながら溝部25に収容される。すなわち、板状部43の両端部が、溝部25に挿入(圧入嵌合)される。第2突部62が圧縮される理由は、ハウジング20の長辺方向における2つの溝部25の内側面間の距離L1が第2突部62の先端面間の距離L2よりも小さく設定されているためである。第1突部61が圧縮される理由は、ハウジング20の短辺方向における溝部25の内側面間の幅D1が板状部43の接続部41と反対側の面から第1突部61の先端面までの幅D2よりも小さく設定されているためである。また、ハウジング20が、樹脂材料にて構成される第1突部61および第2突部62よりも剛性の大きい金属で構成されているため、第1突部61および第2突部62は、圧縮されやすい。ここでは、板状部43の両端部が、ハウジング20の底壁22に直交する方向における溝部25の内側面に当接すると同時に、回路基板10の外周縁がハウジング20の基板支持部24の載置面に当接する。これにより、回路基板10およびコネクタ40のハウジング20への収容が完了する。このとき、コネクタ40の接続部41が、ハウジング20の開口部23から外部に露出している。
ハウジング20の底壁22に直交する方向(図1中の上下方向)において、回路基板10の外周縁をハウジング20の基板支持部24に、コネクタ40の板状部43の両端部をハウジング20の溝部25にそれぞれ対向させる。その状態で、回路基板10およびコネクタ40をハウジング20に近接させる。その後、板状部43の第1突部61は、側壁21dの底壁22と反対側の側面(図1中の上面)において、ハウジング20の短辺方向(板状部43の板厚方向)における溝部25よりも外側の部分に、板状部43の第2突部62は、側壁21dの底壁22と反対側の側面(図1中の上面)において、ハウジング20の長辺方向(板状部43の長辺方向)における溝部25よりも外側の部分に当接する。その状態において、回路基板10およびコネクタ40をさらにハウジング20に近接させる。第1突部61は、板状部43の板厚方向において徐々に圧縮塑性変形しながら溝部25に収容され、第2突部62も、板状部43の長辺方向において徐々に圧縮塑性変形しながら溝部25に収容される。すなわち、板状部43の両端部が、溝部25に挿入(圧入嵌合)される。第2突部62が圧縮される理由は、ハウジング20の長辺方向における2つの溝部25の内側面間の距離L1が第2突部62の先端面間の距離L2よりも小さく設定されているためである。第1突部61が圧縮される理由は、ハウジング20の短辺方向における溝部25の内側面間の幅D1が板状部43の接続部41と反対側の面から第1突部61の先端面までの幅D2よりも小さく設定されているためである。また、ハウジング20が、樹脂材料にて構成される第1突部61および第2突部62よりも剛性の大きい金属で構成されているため、第1突部61および第2突部62は、圧縮されやすい。ここでは、板状部43の両端部が、ハウジング20の底壁22に直交する方向における溝部25の内側面に当接すると同時に、回路基板10の外周縁がハウジング20の基板支持部24の載置面に当接する。これにより、回路基板10およびコネクタ40のハウジング20への収容が完了する。このとき、コネクタ40の接続部41が、ハウジング20の開口部23から外部に露出している。
尚、回路基板10およびコネクタ40がハウジング20に収容された状態において、ハウジング20の短辺方向は、板状部43の板厚方向に対応している。ハウジング20の長辺方向は、板状部43の長辺方向に対応している。板状部43の長辺方向は、板状部43の板厚方向に直交する方向であって板状部43が一対の溝部25にそれぞれ対向する方向と換言してもよい。同様に、板状部43の短辺方向とは、板状部43の溝部25に対する挿入方向と換言してもよい。また、板状部43の外側面43aは、板状部43の板厚方向において、互いに反対側に位置する2つの外側面のうちハウジング20の外部側の外側面である。さらに、板状部43の外側面43bは、板状部43の板厚方向において、互いに反対側に位置する2つの外側面のうちハウジング20の内部側の外側面である。
最後に、回路基板10およびコネクタ40を収容したハウジング20にカバー30を組み付ける。
回路基板10に直交する方向(図1中の上下方向)において、カバー30の周縁部32を回路基板10の外周縁(ハウジング20の基板支持部24)に対応する位置に、カバー30の孔33をハウジング20のねじ孔27に対応する位置にそれぞれ対向させ、カバー30をハウジング20に対して近接させる。
回路基板10に直交する方向(図1中の上下方向)において、カバー30の周縁部32を回路基板10の外周縁(ハウジング20の基板支持部24)に対応する位置に、カバー30の孔33をハウジング20のねじ孔27に対応する位置にそれぞれ対向させ、カバー30をハウジング20に対して近接させる。
図2および図4(a)に示すように、カバー30の周縁部32が回路基板10の外周縁に当接した状態で、ねじ50をカバー30の外方から孔33を介してねじ孔27に締め付けることで、電子回路装置1の組み付けが完了する。尚、回路基板10の四隅には切欠部13が設けられているため、ねじ50は回路基板10に接触しない。
図4(a)および図4(b)に示すように、ハウジング20の基板支持部24の載置面に回路基板10が載置され、その上部にカバー30の周縁部32がさらに載置されている。このため、ねじ50を締め付けることにより回路基板10の外周縁は、回路基板10に直交する方向(ハウジング20の底壁22に直交する方向)において、ハウジング20の基板支持部24およびカバー30の周縁部32により挟持されている。
尚、電子回路装置1の内部には、回路基板10の外周縁と、ハウジング20の基板支持部24と、側壁21a,21b,21cと、カバー30とにより囲まれる微小な空間Sが形成されることがある。この微小な空間Sは、例えば、回路基板10およびハウジング20の製造時における寸法公差、または回路基板10をハウジング20の基板支持部24に載置する際の組付誤差により形成される。また、図6に示される回路基板10の部品禁止領域は、回路基板10が空間S内を基板支持部24の載置面に沿った方向に移動することを考慮して設定されている。詳述すると、部品禁止領域の大きさは、回路基板10が空間S内を移動したとしても、回路基板10の外周縁がハウジング20の基板支持部24とカバー30との間に挟持されるように設定されている。尚、図示しないが、ハウジング20の基板支持部24と、側壁21dと、カバー30とにより囲まれることによっても上記の空間Sが形成されることがある。
次に、電子回路装置1の作用について説明する。
図5に示すように、コネクタ40の板状部43の両端部がハウジング20の溝部25に挿入された状態において、第1突部61は、板状部43の外側面43aと、ハウジング20の短辺方向(図4中の上下方向)において、互いに対向する溝部25の2つの内側面のうちハウジング20の外部側の内側面25aとの間で圧縮されている。第1突部61は、板状部43の外側面43aと溝部25の内側面25aとを、ハウジング20の短辺方向において、互いに離間する方向に向けて押圧している。そのため、板状部43の外側面43bは、ハウジング20の短辺方向における溝部25の2つの内側面のうちハウジング20の内部側の内側面25bに押し付けられている。すなわち、コネクタ40は、ハウジング20に対して板状部43の板厚方向に位置決めされている。
図5に示すように、コネクタ40の板状部43の両端部がハウジング20の溝部25に挿入された状態において、第1突部61は、板状部43の外側面43aと、ハウジング20の短辺方向(図4中の上下方向)において、互いに対向する溝部25の2つの内側面のうちハウジング20の外部側の内側面25aとの間で圧縮されている。第1突部61は、板状部43の外側面43aと溝部25の内側面25aとを、ハウジング20の短辺方向において、互いに離間する方向に向けて押圧している。そのため、板状部43の外側面43bは、ハウジング20の短辺方向における溝部25の2つの内側面のうちハウジング20の内部側の内側面25bに押し付けられている。すなわち、コネクタ40は、ハウジング20に対して板状部43の板厚方向に位置決めされている。
また、コネクタ40の板状部43の両端部がハウジング20の溝部25に挿入された状態において、2つの第2突部62は、板状部43の長辺方向において互いに反対側に位置する2つの外側面43cと、ハウジング20の長辺方向(図4中の左右方向)において互いに対向する溝部25の2つの内側面25cとの間で圧縮されている。第2突部62は、板状部43の外側面43cと、溝部25の内側面25cとをハウジング20の長辺方向(板状部43の長辺方向)において互いに離間する方向に向けて押圧している。すなわち、コネクタ40は、ハウジング20に対して、板状部43の長辺方向において位置決めされている。
また、板状部43の外側面43aに第1突部61が設けられ、板状部43の外側面43bに第1突部61が設けられないことにより、板状部43の両端部の溝部25に対する圧入嵌合の状態を維持しやすくなる。これは、次の理由による。
板状部43の外側面43aでなく、板状部43の外側面43bに第1突部61を設けた場合、電子機器の雄型コネクタを接続部41に挿入するとき、溝部25の内側面25bに対して第1突部61が強く押し付けられることにより、第1突部61が必要以上に圧縮塑性変形してしまうおそれがある。これは、例えば、作業者が、電子機器の雄型コネクタを接続部41に挿入しきれていないと判断し、電子機器の雄型コネクタをコネクタ40に強く押し付けてしまう場合である。
すると、第1突部61と、溝部25のハウジング20の短辺方向における内側面25bとの間に隙間が形成されるおそれがある。第1突部61の圧縮塑性変形の程度によっては、板状部43の両端部の溝部25に対する圧入嵌合が適切に維持されないおそれがある。この点、本実施形態のように、板状部43の外側面43bを平面とすることにより、板状部43の両端部は、溝部25の内側面にしっかり受け止められる。
一方で、電子機器の雄型コネクタを接続部41から抜く場合は、ある程度の力で電子機器が接続部41から離脱する。電子機器が接続部41から離脱してしまえば、作業者が必要以上にコネクタ40に力を加える必要もない。すなわち、板状部43の第1突部61が電子機器の雄型コネクタを接続部41から引き抜くことに伴い、必要以上に塑性変形することはほとんどない。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)電子回路装置1によれば、第1突部61および第2突部62によってハウジング20の短辺方向および長辺方向(板状部43の板厚方向および長辺方向)において、コネクタ40は、ハウジング20に対して位置決めされる。ひいてはコネクタ40が取り付けられている回路基板10も板状部43の板厚方向および長辺方向において、ハウジング20に対して位置決めされる。また、回路基板10は、ハウジング20の基板支持部24およびカバー30により挟持されることにより回路基板10に直交する方向においても、ハウジング20に対して位置決めされている。したがって、回路基板10の位置ずれをより抑制することができる。
(1)電子回路装置1によれば、第1突部61および第2突部62によってハウジング20の短辺方向および長辺方向(板状部43の板厚方向および長辺方向)において、コネクタ40は、ハウジング20に対して位置決めされる。ひいてはコネクタ40が取り付けられている回路基板10も板状部43の板厚方向および長辺方向において、ハウジング20に対して位置決めされる。また、回路基板10は、ハウジング20の基板支持部24およびカバー30により挟持されることにより回路基板10に直交する方向においても、ハウジング20に対して位置決めされている。したがって、回路基板10の位置ずれをより抑制することができる。
(2)また、溝部25の内部において、板状部43の移動が抑制されているため、板状部43の外側面と溝部25の内側面とが繰り返し接触することによる電子回路装置1の異音を抑制することができる。
(3)また、コネクタ40の板状部43の両端部は第1突部61および第2突部62を介してハウジング20の溝部25に挿入(圧入)されている。このため、板状部43の両端部と溝部25との間のがたつきが抑制される。したがって、コネクタ40の接続部41に対して電子機器の雄型コネクタを挿抜するとき、ハウジング20のコネクタ40を保持する力を維持できる。
(4)また、溝部25の内部において、板状部43の移動が抑制されているため、回路基板10の移動も抑制される。このため、回路基板10の外周縁とカバー30との接触面積、回路基板10の外周縁とハウジング20の基板支持部24との接触面積が好適に確保される。したがって、基板支持部24およびカバー30による回路基板10を回路基板10に直交する方向に沿って挟持する力を維持することができる。
(5)回路基板10が空間S内をハウジング20の短辺方向および長辺方向に移動することが抑制される分だけ、回路基板10の部品禁止領域も小さくすることができる。すなわち、回路基板10をより小型化することができる。
(6)第1突部61および第2突部62の板状部43の短辺方向に沿って延びる方向と、板状部43の溝部25に対する挿入方向とが同じであるため、コネクタ40の板状部43の両端部が溝部25に挿入されるときの組み付け性が向上する。
(7)第1突部61および第2突部62は、板状部43と反対側に離間するほど先端部が細くなる形状を有しているため、コネクタ40における板状部43の両端部をハウジング20の溝部25に挿入するとき、第1突部61および第2突部62の先端部は塑性変形しやすい。そのため、板状部43の両端部を溝部25に挿入しやすい。したがって、コネクタ40のハウジング20への組み付け性が向上する。また、第1突部61および第2突部62は、それらが突出する方向に沿った平面で切断した時の断面形状が、台形状をなしている。すなわち、第1突部61および第2突部62の先端部は、平面をなしているため、板状部43の両端部を溝部25に挿入するとき、第1突部61および第2突部62の先端部において局所的な応力集中を抑制することができる。したがって、第1突部61および第2突部62の耐久性を向上させることができる。
<第2の実施形態>
以下、電子回路装置の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態との主たる相違点は、コネクタ40における板状部43の両端部にばね構造が採用された点である。尚、第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な説明を割愛する。
以下、電子回路装置の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態との主たる相違点は、コネクタ40における板状部43の両端部にばね構造が採用された点である。尚、第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な説明を割愛する。
図7に示すように、板状部43の長辺方向における両端部には、ばね構造63が設けられている。
図8(a)に示すように、ばね構造63は、スリット溝部64と、変形部65とで構成されている。変形部65の外側面(板状部43の外側面43c)には、第2突部62が形成されている。
図8(a)に示すように、ばね構造63は、スリット溝部64と、変形部65とで構成されている。変形部65の外側面(板状部43の外側面43c)には、第2突部62が形成されている。
図8(b)に示すように、スリット溝部64は、板状部43の厚みを貫通している。スリット溝部64は、ハウジング20の底壁22側(図8(b)中の下側)に開放されている。すなわち、スリット溝部64は、板状部43の一対の溝部25への挿入方向に開放されている。
変形部65は、板状部43にスリット溝部64が設けられることにより形成されている。変形部65は、連結部68および一対の柱部としての延出部69を有している。連結部68は、板状部43の本体部と延出部69とを連結している。延出部69は、連結部68における板状部43の本体部と反対側の先端部からハウジング20の底壁22側に延出している。
図8(a)に示すように、延出部69は、略半円柱状をなしている。延出部69は、同径部66と、縮径部67とを有している。同径部66のカバー30側の端部は連結部68を介して板状部43に連結されている。同径部66は、径が変化しない半円柱状をなしている。尚、同径部66の外側面(板状部43の外側面43c)に第2突部62が設けられている。
縮径部67は、同径部66の連結部68に連結される側の端部と反対側(図8(a)中の下側)の端部に連結されている。縮径部67は、ハウジング20の底壁22側(図8(a)中の下側)に向かうにつれて徐々に縮径される半円錐台状をなしている。
図7に示すように、ハウジング20の長辺方向における2つの溝部25の内側面間の距離L1は、板状部43の長辺方向における第2突部62の最先端部間の距離L3よりも小さく設定されている。また、板状部43の長辺方向における縮径部67の先端部間の長さは、ハウジング20の長辺方向における2つの溝部25の内側面間の距離L1よりも小さく設定されている。
次に、電子回路装置1の組み付け手順について説明する。尚、第1の実施形態と同様の工程については詳細な説明を割愛する。
図7に示すように、ハウジング20の底壁22に直交する方向において、コネクタ40の板状部43の両端部をハウジング20の溝部25にそれぞれ対向させる。その状態で、回路基板10およびコネクタ40をハウジング20に近接させる。板状部43の変形部65における縮径部67の曲面は、側壁21dの底壁22と反対側の側面(図7中の上面)において、ハウジング20の長辺方向における溝部25よりも外側の部分に当接する。その状態において、コネクタ40をさらにハウジング20に近接させる。縮径部67は、ハウジング20の長辺方向における溝部25の内側面に摺動しながら溝部25に収容される。このとき、縮径部67の曲面は、板状部43を溝部25の内部に挿入するときのガイド面として機能する。これにより、コネクタ40のハウジング20への組み付け性が向上する。
図7に示すように、ハウジング20の底壁22に直交する方向において、コネクタ40の板状部43の両端部をハウジング20の溝部25にそれぞれ対向させる。その状態で、回路基板10およびコネクタ40をハウジング20に近接させる。板状部43の変形部65における縮径部67の曲面は、側壁21dの底壁22と反対側の側面(図7中の上面)において、ハウジング20の長辺方向における溝部25よりも外側の部分に当接する。その状態において、コネクタ40をさらにハウジング20に近接させる。縮径部67は、ハウジング20の長辺方向における溝部25の内側面に摺動しながら溝部25に収容される。このとき、縮径部67の曲面は、板状部43を溝部25の内部に挿入するときのガイド面として機能する。これにより、コネクタ40のハウジング20への組み付け性が向上する。
縮径部67が溝部25に収容された後、同径部66が溝部25に徐々に収容される。まずは、板状部43の長辺方向において、同径部66のスリット溝部64に対応する部分が溝部25に徐々に収容される。コネクタ40をハウジング20に近接させると、板状部43の第2突部62は、側壁21dの底壁22と反対側の側面(図7中の上面)において、ハウジング20の長辺方向(板状部43の長辺方向)における溝部25よりも外側の部分に当接する。その状態において、回路基板10およびコネクタ40をさらにハウジング20に近接させる。第2突部62は、ハウジング20の長辺方向における内側面に摺動しながら溝部25に収容される。
図8(b)に示すように、第2突部62が溝部25に収容されるにつれて、板状部43の長辺方向において、延出部69は、同径部66の根元部分を支点として徐々にスリット溝部64の溝幅Hを小さくするように弾性変形する。
図7に示すように、これは、ハウジング20の長辺方向における2つの溝部25の内側面間の距離L1が、コネクタ40の長辺方向における第2突部62の最先端部間の距離L3よりも小さく設定され、また、板状部43の長辺方向における縮径部67の先端部間の長さは、ハウジング20の長辺方向における2つの溝部25の内側面間の距離L1よりも小さく設定されているためである。
板状部43の両端部が、ハウジング20の底壁22に直交する方向における溝部25の内底面(図7中の下面)に当接し、同時に回路基板10の外周縁がハウジング20の基板支持部24の載置面に当接したとき、回路基板10およびコネクタ40のハウジング20への収容が完了する。最後に、回路基板10およびコネクタ40を収容したハウジング20にカバー30を組み付け、ねじ50により固定することで電子回路装置1の組み付けが完了する。
本実施の形態では、次の作用効果が得られる。
(8)図9に示すように、溝部25に板状部43を挿入した状態で、同径部66(延出部69)は、第2突部62を介してハウジング20の長辺方向(図9中の左右方向)における溝部25の内側面を押圧している。詳述すると、板状部43を溝部25に挿入することにより、延出部69は、ハウジング20の長辺方向においてスリット溝部64の溝幅Hを小さくするように弾性変形している。そのため、延出部69(より正確には同径部66)は、板状部43が溝部25に挿入される前の状態に戻ろうとする復元力によりハウジング20の長辺方向における溝部25の内側面25cを、第2突部62を介して押圧している。すなわち、板状部43の長辺方向において、コネクタ40は、ハウジング20に対して位置決めされている。
(8)図9に示すように、溝部25に板状部43を挿入した状態で、同径部66(延出部69)は、第2突部62を介してハウジング20の長辺方向(図9中の左右方向)における溝部25の内側面を押圧している。詳述すると、板状部43を溝部25に挿入することにより、延出部69は、ハウジング20の長辺方向においてスリット溝部64の溝幅Hを小さくするように弾性変形している。そのため、延出部69(より正確には同径部66)は、板状部43が溝部25に挿入される前の状態に戻ろうとする復元力によりハウジング20の長辺方向における溝部25の内側面25cを、第2突部62を介して押圧している。すなわち、板状部43の長辺方向において、コネクタ40は、ハウジング20に対して位置決めされている。
また、コネクタ40は、板状部43の板厚方向(図9中の上下方向)においても第1突部61によりハウジング20に対して位置決めされている。このため、コネクタ40が取り付けられている回路基板10も板状部43の板厚方向においてハウジング20に対して位置決めされている。回路基板10は、ハウジング20の底壁22に直交する方向においてもハウジング20に対して位置決めされている。したがって、回路基板10の位置ずれをより抑制することができる。
(9)また、板状部43を溝部25に挿入するとき、板状部43の長辺方向において、板状部43の両端部に設けられている延出部69は、弾性変形しながら溝部25に挿入される。すなわち、板状部43を溝部25に挿入するときに必要以上に力を付与する必要がないため、コネクタ40のハウジング20に対する組み付け性が向上する。
尚、第1および第2の実施の形態は、技術的に矛盾が生じない範囲で以下のように変更してもよい。
・第1の実施形態では、第1突部61および第2突部62は、それらが突出する方向に沿った平面で切断したときの断面形状が台形状をなしていたが、例えば、三角形状であってもよい。第1突部61および第2突部62の形状は、それらの先端部に向かうにつれて細くなっているものであればよい。尚、第2の実施形態における第1突部61についても同様である。
・第1の実施形態では、第1突部61および第2突部62は、それらが突出する方向に沿った平面で切断したときの断面形状が台形状をなしていたが、例えば、三角形状であってもよい。第1突部61および第2突部62の形状は、それらの先端部に向かうにつれて細くなっているものであればよい。尚、第2の実施形態における第1突部61についても同様である。
・また、第1突部61および第2突部62は、それらの先端部に向かうにつれて細くなる形状でなくてもよい。コネクタ40の板状部43をハウジング20の溝部25に挿入した状態で、コネクタ40が、板状部43の長辺方向および板厚方向において、ハウジング20に対して位置決めできれば、どのような形状であってもよい。
・第1の実施形態において、板状部43の両端部には、ハウジング20の底壁22に直交する方向に沿って延びる単一の第1突部61および第2突部62を設けたが、例えば、複数の第1突部61および第2突部62を板状部43の短辺方向において断続的に間隔をおいて設けてもよい。このようにしても第1の実施形態と同様の効果が得られる。尚、第2の実施形態における第1突部61についても同様である。
・また、第1の実施形態では、第1突部61および第2突部62は、板状部43の短辺方向に沿って延設したが、例えば、第1突部61を板状部43の長辺方向に沿って延設してもよい。また、第2突部62を板状部43の板厚方向に沿って延設してもよい。すなわち、板状部43を溝部25に挿入した状態で、板状部43の長辺方向および板厚方向において、板状部43の外側面および溝部25の内側面の間を互いに離間する方向に押圧できるように第1突部61および第2突部62が設けられていれば、どのように設けてもよい。尚、第2の実施形態における第1突部61についても同様である。
・第1の実施形態では、コネクタ40の板状部43に第1突部61および第2突部62が設けられていたが、これに限らない。例えば、溝部25において、ハウジング20の短辺方向において互いに対向する2つの内側面のうちハウジング20の外部側の内側面25aに第1突部61を設け、溝部25において、ハウジング20の長辺方向における内側面25cに第2突部62を設けてもよい。このようにしても、板状部43の両端部を溝部25に圧入嵌合することができる。尚、第2の実施形態における第1突部61についても同様の変更をしてもよい。
・また、第1および第2の実施形態では、コネクタ40を板状部43の長辺方向および板厚方向の両方向において位置決めするようにしていたが、これに限らない。
例えば、第1突部61を割愛するようにしてもよい。このようにしても、コネクタ40、ひいては回路基板10も板状部43の長辺方向において位置決めされる。また、回路基板10は、ハウジング20の基板支持部24とカバー30との間に挟持されることでハウジング20の底壁22に直交する方向において位置決めされているため、回路基板10は底壁22に直交する方向および板状部43の長辺方向において位置決めすることができる。尚、同様に、コネクタ40を板状部43の短辺方向において位置決めするようにしてもよい。また、上記した変形例においても、同様の変更を実施してもよい。
例えば、第1突部61を割愛するようにしてもよい。このようにしても、コネクタ40、ひいては回路基板10も板状部43の長辺方向において位置決めされる。また、回路基板10は、ハウジング20の基板支持部24とカバー30との間に挟持されることでハウジング20の底壁22に直交する方向において位置決めされているため、回路基板10は底壁22に直交する方向および板状部43の長辺方向において位置決めすることができる。尚、同様に、コネクタ40を板状部43の短辺方向において位置決めするようにしてもよい。また、上記した変形例においても、同様の変更を実施してもよい。
・第2の実施形態において、延出部69は略半円柱状をなしていたが、これに限らない。例えば、略四角柱状をなしていてもよいし、板状部43の長手方向に沿った平面で切断したときの断面形状が台形状をなしていてもよい。すなわち、変形部65を溝部25の内部に挿入した状態で、延出部69が板状部43の長辺方向における外側面および溝部25のハウジング20の長辺方向における内側面25cを、これらを互いに離間する方向へ押圧できれば、どのように構成としてもよい。
・第1および第2の実施形態では、板状部43に設けられた第1突部61および第2突部62およびばね構造63の延出部69によって、板状部43の外側面と溝部25の内側面とを互いに離間する方向へ向けて押圧していたが、これに限らない。
例えば、図10に示すように、板状部43の外側面と、溝部25の内側面との間に押圧部としての弾性部材70を介在させてもよい。板状部43の両端部は、弾性部材70を介して溝部25に圧入される。このようにしても、弾性部材70の弾性力により板状部43の長辺方向および板厚方向において、コネクタ40、ひいては回路基板10がハウジング20に対して位置決めされる。
・第2の実施形態において、板状部43のスリット溝部64は、板状部43の溝部25への挿入方向に開放されていたが、例えば、板状部43の溝部25への挿入方向と反対側(カバー30側)に開放されていてもよい。このようにしても、板状部43の両端部を一対の溝部25に挿入したとき、延出部69は、第2突部62を介して溝部25の内側面を押圧する。ひいては、コネクタ40をハウジング20の長辺方向に対して位置決めすることができる。
・第2の実施形態において、板状部43の延出部69は、第2突部62を介してハウジング20の長辺方向における溝部25の内側面を押圧していたが、第2突部62を割愛してもよい。その場合、以下のような構成としてもよい。
図11(a)に示すように、板状部43の両端部において、スリット溝部64および延出部69を、板状部43の短辺方向に対して傾斜させて設けてもよい。
図11(b)に示すように、この場合、板状部43の両端部に設けられている延出部69の連結部68と反対側の先端部間の距離L4を、ハウジング20の長辺方向に対応する一対の溝部25の内側面間の距離L1よりも大きく設定することが好ましい。このような構成としても、板状部43が溝部25に挿入された状態で、延出部69は、スリット溝部64の溝幅Hを狭めるかたちで弾性変形(図11(b)中の破線)する。すなわち、延出部69は、板状部43が溝部25に挿入される前に戻ろうとする復元力によりハウジング20の長辺方向に沿って一対の溝部25の内側面を押圧する。したがって、ハウジング20の長辺方向においてコネクタ40をハウジング20に固定することができる。
図11(b)に示すように、この場合、板状部43の両端部に設けられている延出部69の連結部68と反対側の先端部間の距離L4を、ハウジング20の長辺方向に対応する一対の溝部25の内側面間の距離L1よりも大きく設定することが好ましい。このような構成としても、板状部43が溝部25に挿入された状態で、延出部69は、スリット溝部64の溝幅Hを狭めるかたちで弾性変形(図11(b)中の破線)する。すなわち、延出部69は、板状部43が溝部25に挿入される前に戻ろうとする復元力によりハウジング20の長辺方向に沿って一対の溝部25の内側面を押圧する。したがって、ハウジング20の長辺方向においてコネクタ40をハウジング20に固定することができる。
1…電子回路装置、10…回路基板、20…ハウジング、21a,21b,21c,21d…側壁、22…底壁、23…開口部、24…基板支持部、25…溝部、30…カバー、40…コネクタ、41…接続部、42…端子部、43…板状部、43a,43b,43c…外側面、50…ねじ、61…第1突部、62…第2突部、64…スリット溝部、65…変形部、68…連結部、69…延出部、H…溝幅。
Claims (5)
- 各種の電子機器と接続するための複数の接続部と、前記接続部に設けられた複数の端子部と、前記接続部および前記端子部が取り付けられる板状部とを有するコネクタと、
前記コネクタの前記端子部に接続される基板と、
底壁と、前記底壁の外周縁に立設された側壁と、当該側壁の内周側に設けられて前記基板の外周縁が載置される基板支持部とを有するハウジングと、
前記基板を前記基板支持部との間で挟持した状態で、前記ハウジングに締結体により固定されるカバーと、を備え、
前記ハウジングは、前記側壁に前記接続部を外部に露出させるために前記底壁と反対側に開放されている開口部が設けられるとともに、前記開口部の両端部には、前記板状部の両端部が挿入される一対の溝部が設けられ、
前記板状部の外側面と、前記溝部の内側面との間には、前記内側面および前記外側面を互いに離間させる方向へ向けて押圧する押圧部が設けられている電子回路装置。 - 前記溝部に挿入される前記板状部の両端部には、前記板状部を板厚方向に貫通し、前記板状部の前記溝部への挿入方向または前記板状部の前記溝部への挿入方向と反対側に開放されているスリット溝部が設けられ、
前記溝部に挿入される前記板状部の両端部には、前記スリット溝部を設けることにより形成される前記押圧部としての一対の柱部が形成され、
前記板状部の両端部が前記一対の溝部に挿入された状態で、前記一対の柱部は前記スリット溝部の溝幅を狭めるかたちで弾性変形した状態に維持される請求項1に記載の電子回路装置。 - 前記板状部の板厚方向において、互いに反対側に位置する2つの前記外側面のうち前記ハウジングの外部側の前記外側面には、前記押圧部としての第1突部が設けられ、
前記板状部の前記板厚方向に直交する方向であって前記一対の溝部にそれぞれ対向する方向において、互いに反対側に位置する2つの前記外側面には、前記押圧部としての第2突部が設けられ、
前記板状部の両端部が前記一対の溝部に挿入された状態において、前記板厚方向に互いに反対側に位置する2つの前記外側面のうち前記ハウジングの内部側の前記外側面は、前記溝部の前記内側面に当接している一方で、前記ハウジングの外部側の前記外側面に設けられた前記第1突部は、圧縮された状態に維持されている請求項1または請求項2に記載の電子回路装置。 - 前記第1突部および前記第2突部は、前記板状部の前記溝部に対する挿入方向に沿って延びている請求項3に記載の電子回路装置。
- 前記第1突部は、前記板状部から前記第1突部が突出する方向に向かうにつれて前記板厚方向に直交する方向における幅が短くなるとともに、前記第1突部の先端部が前記板厚方向に直交する方向に沿って平坦に形成され、
前記第2突部は、前記板状部から前記第2突部が突出する方向に向かうにつれて前記板厚方向における幅が短くなるとともに、前記第2突部の先端部が前記板厚方向に沿って平坦に形成されている請求項4に記載の電子回路装置。
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WO2022059263A1 (ja) * | 2020-09-18 | 2022-03-24 | 日立Astemo株式会社 | 電子制御装置 |
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2017
- 2017-07-05 JP JP2017131959A patent/JP2019016664A/ja active Pending
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