JP2019015334A - 油圧装置 - Google Patents

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紘充 小浦
Hiromitsu Koura
紘充 小浦
浩司 上田
Koji Ueda
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Abstract

【課題】作動油の温度が低い状況でも、エンジンの負荷が過大になるのを防止して、該エンジンによる油圧ポンプの駆動を円滑に行い得るようにすることを、可変容量型の油圧ポンプを必要要件とせずに実現できる油圧装置を提供する。
【解決手段】制御部25は、作動油の温度の検出値が、所定温度よりも低い場合に、該温度の検出値が所定温度よりも高い場合よりも、パイロットポンプ4からパイロット圧出力部7に供給される作動油の一次圧の上限値を低くするように圧力調整器20(リリーフ弁)を作動させる。これにより、アクチュエータ5の作動時に方向切換弁6がA10位置又はA20位置に作動し、エンジン2の負荷が軽減される。
【選択図】図1

Description

本発明は、建設機械等に搭載される油圧装置に関する。
従来、例えば特許文献1に見られるように、可変容量型の油圧ポンプからアクチュエータに作動油を供給する装置において、油圧ポンプを駆動するエンジンの始動時に、油圧ポンプの傾転角を小さくするように制御することで、作動油の温度が低く、該作動油の粘性が高い状況でも、エンジンの負荷を軽減して、該エンジンの始動を円滑に行い得るようにしたものが知られている。
また、例えば特許文献2に見られるように、可変容量型の油圧ポンプからアクチュエータに作動油を供給する装置において、作動油の温度が所定値よりも低い場合に、油圧ポンプの傾転角を小さくするように制御することで、油圧ポンプの入力トルクを低下させ、エンストの発生を防止するようにしたものが知られている。
特開2006−266307号公報 特開平5−280070号公報
前記特許文献1,2に見られる従来技術は、アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプが傾転角を制御可能な可変容量型のポンプであることを前提とする技術である。
しかるに、例えばミニショベル等、簡易構成の建設機械では、アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプとして、傾転角の制御ができない定容量型のポンプを使用した油圧装置が搭載される場合が多い。そして、このような油圧装置では、特許文献1、2に見られる如き技術を適用することができないという不都合があった。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、作動油の温度が低い状況でも、エンジンの負荷が過大になるのを防止して、該エンジンによる油圧ポンプの駆動を円滑に行い得るようにすることを、可変容量型の油圧ポンプを必要要件とせずに実現できる油圧装置を提供することを目的とする。
本発明の油圧装置は、上記の目的を達成するために、油タンクから吸引した作動油を方向切換弁を介してアクチュエータに供給する油圧ポンプと、前記アクチュエータの作動指令に応じて前記方向切換弁を駆動するパイロット圧を該方向切換弁に出力するパイロット圧出力部と、前記油タンクから吸引した作動油を前記パイロット圧出力部に供給するパイロットポンプと、前記油圧ポンプ及び前記パイロットポンプを駆動するエンジンとを備える油圧装置であって、
前記作動油の温度を検出する温度センサと、
前記パイロットポンプから前記パイロット圧出力部に供給される作動油の圧力であるパイロット一次圧の上限値を調整し得るように、前記パイロットポンプと前記パイロット圧出力部との間のパイロット油通路に接続された圧力調整器と、
前記温度センサによる前記作動油の温度の検出値が、所定温度よりも低い場合に、該温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合よりも、前記パイロット一次圧の上限値を低くするように前記圧力調整器を作動させる制御部とを備えており、
前記方向切換弁は、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも低い場合における前記パイロット一次圧の上限値以下のパイロット圧が付与された状態で、前記油圧ポンプから供給される作動油の一部を油タンクに還流させるように構成されていることを特徴とする(第1発明)。
かかる第1発明によれば、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも低い低温時の場合には、前記パイロット一次圧の上限値が、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合に比して、低い圧力値に制限されることとなる。ひいては、前記パイロット圧出力部が、前記アクチュエータの作動指令に応じて前記方向切換弁に出力し得るパイロット圧(二次圧)の最大値が、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合に比して低い圧力値に制限されることとなる。
そして、この場合、前記方向切換弁に前記油圧ポンプから供給される作動油の一部は、該方向切換弁から前記アクチュエータに供給されずに、前記油タンクに還流するため、油圧ポンプの負荷が軽減される。そのため、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも低く、該作動油の粘性が高い状況であっても、前記油圧ポンプから前記アクチュエータに作動油を供給するために該油圧ポンプにエンジンから付与すべき駆動力が過大になるのが防止される。また、この場合、前記油圧ポンプの吐出流量の制御を行うことは必要としない。
よって、第1発明によれば、作動油の温度が低い状況でも、エンジンの負荷が過大になるのを防止して、該エンジンによる油圧ポンプの駆動を円滑に行い得るようにすることを、可変容量型の油圧ポンプを必要要件とせずに実現できる。
上記第1発明では、前記圧力調整器として、例えば、設定圧を変更可能なリリーフ弁を採用し得る。この場合、前記制御部は、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも低い場合に、該温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合よりも、前記リリーフ弁の設定圧を低くするように構成されているという態様を採用し得る(第2発明)。
これによれば、前記作動油の温度の検出値に応じて、上記の如く、前記リリーフ弁の設定圧を調整することで、前記作動油の温度の検出値が、前記所定温度よりも低い場合に、該温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合よりも、前記パイロット一次圧の上限値を低くすることを、簡易な構成で実現できる。
あるいは、上記第1発明では、前記圧力調整器として、例えば、前記パイロット油通路を前記油タンクに対して遮断する第1作動位置と、前記パイロット油通路を絞りを介して前記油タンクに連通させる第2作動位置とに選択的に動作可能な切換弁を採用し得る。
この場合、前記制御部は、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも低い場合に、前記切換弁を前記第2作動位置に作動させ、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合に、前記切換弁を前記第1作動位置に作動させるように構成されているという態様を採用し得る(第3発明)。
これによれば、前記作動油の温度の検出値に応じて、上記の如く、前記切換弁を作動させることで、前記作動油の温度の検出値が、前記所定温度よりも低い場合に、該温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合よりも、前記パイロット一次圧の上限値を低くすることを、簡易な構成で実現できる。
本発明の第1実施形態の油圧装置の構成を示す図。 本発明の第2実施形態の油圧装置の構成を示す図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図1を参照して説明する。本実施形態の油圧装置1Aは、例えば油圧ショベル等の建設機械に搭載される油圧装置である。
この油圧装置1Aは、エンジン2により駆動される油圧ポンプ3及びパイロットポンプ4と、油圧モータ又は油圧シリンダ等のアクチュエータ5と、アクチュエータ5の作動用の方向切換弁6と、アクチュエータ5の操縦操作を行うための操作器7とを備える。
油圧ポンプ3は、アクチュエータ5に供給する作動油を吐出するポンプであり、本実施形態では、定容量型の油圧ポンプである。この油圧ポンプ3は、エンジン2により駆動された状態で、油タンク10から吸引した作動油を方向切換弁6を介してアクチュエータ5に供給し得るように該方向切換弁6に接続されている。
本実施形態では、油圧ポンプ3は、その吐出ポートから導出された上流油通路11aと、該上流油通路11aから分岐されたポンプ側ブリードオフ油通路11b及びポンプ側メータイン油通路11cとを介して方向切換弁6に接続されている。
なお、図1では、一つのアクチュエータ5だけを代表的に図示したが、油圧装置1Aは、油圧ポンプ3から、複数のアクチュエータに、それぞれに対応する方向切換弁を介して作動油を供給するように構成されていてもよい。また、油圧装置1Aは、複数のアクチュエータを駆動するために2つ以上の油圧ポンプを備えていてもよい。
方向切換弁6は、本実施形態では、パイロット駆動方式のスプール式の切換弁であり、前記ポンプ側ブリードオフ油通路11b及びポンプ側メータイン油通路11cが接続されていると共に、アクチュエータ5側のメータイン油通路及びメータアウト油通路の組としての2つのアクチュエータ側油通路12a,12bを介してアクチュエータ5に接続され、さらに、タンク側メータアウト油通路13a及びタンク側ブリードオフ油通路13bを介して油タンク10に接続されている。
この方向切換弁6は、その作動位置として、スプール弁の中立位置であるA0位置と、スプール弁の一端側及び他端側の最大変位位置としてのA1位置及びA2位置と、A0位置とA1位置との間の中間状態の位置としてのA10位置と、A0位置とA2位置との間の中間状態の位置としてのA20位置とを有する。
そして、方向切換弁6は、その2つのパイロットポート6a,6bにパイロット圧が付与されていない状態では、A0位置(中立位置)に付勢されている。
この場合、方向切換弁6は、そのA0位置(中立位置)では、ポンプ側ブリードオフ油通路11bをタンク側ブリードオフ油通路13bに開通させ、且つ、ポンプ側メータイン油通路11c、タンク側メータアウト油通路13a、及びアクチュエータ側油通路12a,12bを閉弁するように構成されている。
従って、方向切換弁6のA0位置では、油圧ポンプ3から吐出される作動油は、アクチュエータ5に供給されることなく、ポンプ側ブリードオフ油通路11b、方向切換弁6及びタンク側ブリードオフ油通路13bを介して油タンク10に還流するようになっている。
また、方向切換弁6のパイロットポート6aにパイロット圧を付与すると、該パイロット圧の増加に伴い、方向切換弁6の作動位置がA0位置から、A10位置を経て、A1位置まで変化する。
この場合、方向切換弁6は、そのA1位置では、ポンプ側メータイン油通路11c及びタンク側メータアウト油通路13aのそれぞれを、アクチュエータ側油通路12a,12bのそれぞれに開通させ、且つ、ポンプ側ブリードオフ油通路11b及びタンク側ブリードオフ油通路13bを閉弁するように構成されている。
従って、方向切換弁6のA1位置では、油圧ポンプ3から供給される作動油が、ポンプ側メータイン油通路11c、方向切換弁6、及びアクチュエータ側油通路12aを介してアクチュエータ5に供給されると共に、アクチュエータ5から排出される作動油が、アクチュエータ側油通路12b、方向切換弁6及びタンク側メータアウト油通路13aを介して油タンク10に戻るようになっている。さらに、方向切換弁6のA1位置では、ポンプ側ブリードオフ油通路11b及びタンク側ブリードオフ油通路13bでの作動油の流通が遮断されるので、油圧ポンプ3から供給される作動油の全量が、アクチュエータ5に供給される。
また、方向切換弁6は、そのA10位置では、ポンプ側メータイン油通路11c及びタンク側メータアウト油通路13aのそれぞれを、アクチュエータ側油通路12a,12bのそれぞれに開通させ、且つ、ポンプ側ブリードオフ油通路11bをタンク側ブリードオフ油通路13bに開通させるように構成されている。
従って、方向切換弁6のA10位置では、アクチュエータ5への作動油の供給及びアクチュエータ5からの作動油の排出が、A1位置の場合と同様に行われることに加えて、油圧ポンプ3から供給される作動油の一部が、ポンプ側ブリードオフ油通路11b、方向切換弁6及びタンク側ブリードオフ油通路13bを介して油タンク10に還流するようになっている。
なお、方向切換弁6のA10位置におけるポンプ側ブリードオフ油通路11bとタンク側ブリードオフ油通路13bとの間の油通路は、方向切換弁6の作動位置がA0位置からA1位置に近づくに伴い、通路面積が小さくなるように構成され、方向切換弁6のA10位置におけるポンプ側メータイン油通路11cとアクチュエータ側油通路12aとの間の油通路は、方向切換弁6の作動位置がA0位置からA1位置に近づくに伴い、通路面積が大きくなるように構成される。
また、方向切換弁6のパイロットポート6bにパイロット圧を付与すると、該パイロット圧の増加に伴い、方向切換弁6の作動位置がA0位置から、A20位置を経て、A2位置まで変化する。
この場合、方向切換弁6は、そのA2位置では、ポンプ側メータイン油通路11c及びタンク側メータアウト油通路13aのそれぞれを、アクチュエータ側油通路12b,12aのそれぞれに開通させ、且つ、ポンプ側ブリードオフ油通路11b及びタンク側ブリードオフ油通路13bを閉弁するように構成されている。
従って、方向切換弁6のA2位置では、油圧ポンプ3から供給される作動油が、ポンプ側メータイン油通路11c、方向切換弁6、及びアクチュエータ側油通路12bを介してアクチュエータ5に供給されると共に、アクチュエータ5から排出される作動油が、アクチュエータ側油通路12a、方向切換弁6及びタンク側メータアウト油通路13aを介して油タンク10に戻るようになっている。さらに、方向切換弁6のA2位置では、ポンプ側ブリードオフ油通路11b及びタンク側ブリードオフ油通路13bでの作動油の流通が遮断されるので、油圧ポンプ3から供給される作動油の全量が、アクチュエータ5に供給される。
また、方向切換弁6は、そのA20位置では、ポンプ側メータイン油通路11c及びタンク側メータアウト油通路13aのそれぞれを、アクチュエータ側油通路12b,12aのそれぞれに開通させ、且つ、ポンプ側ブリードオフ油通路11bをタンク側ブリードオフ油通路13bに開通させるように構成されている。
従って、方向切換弁6のA20位置では、アクチュエータ5への作動油の供給及びアクチュエータ5からの作動油の排出が、A2位置の場合と同様に行われることに加えて、油圧ポンプ3から吐出される作動油の一部が、ポンプ側ブリードオフ油通路11b、方向切換弁6及びタンク側ブリードオフ油通路13bを介して油タンク10に還流するようになっている。
なお、方向切換弁6のA20位置におけるポンプ側ブリードオフ油通路11bとタンク側ブリードオフ油通路13bとの間の油通路は、方向切換弁6の作動位置がA0位置からA2位置に近づくに伴い、通路面積が小さくなるように構成され、方向切換弁6のA20位置におけるポンプ側メータイン油通路11cとアクチュエータ側油通路12bとの間の油通路は、方向切換弁6の作動位置がA0位置からA2位置に近づくに伴い、通路面積が大きくなるように構成される。
パイロットポンプ4は、方向切換弁6を駆動するパイロット作動油を吐出するポンプであり、本実施形態では、定容量型の油圧ポンプである。このパイロットポンプ4は、エンジン2により駆動された状態で、油タンク10から吸引した作動油を操作器7に供給し得るようにパイロット油通路15を介して操作器7に接続されている。
操作器7は、本発明におけるパイロット圧出力部に相当し、減圧弁等により構成されるパイロットバルブ(図示省略)を内蔵している。そして、操作器7は、パイロットポンプ4から供給される一次圧(パイロット一次圧)の作動油から、操作器7に付設された操作レバー7aの操作量に応じたパイロット圧(二次圧)の作動油を生成する。なお、操作レバー7aの操作量は、本発明におけるアクチュエータの作動指令に相当する。
そして、操作器7は、生成したパイロット圧の作動油を、方向切換弁6の2つのパイロットポート6a,6bのうち、操作レバー7aの操作方向に対応するパイロットポート6a又は6bに供給し得るように、該パイロットポート6a,6bのそれぞれにパイロット油通路16a,16bを介して接続されている。
例えば、操作レバー7aが矢印Yaの方向に操作された場合には、操作器7は、操作レバー7aの操作量に応じたパイロット圧の作動油を、方向切換弁6のパイロットポート6aに供給し、操作レバー7aが矢印Ybの方向に操作された場合には、操作器7は、操作レバー7aの操作量に応じたパイロット圧の作動油を、方向切換弁6のパイロットポート6bに供給する。
これにより、操作レバー7aの操作方向及び操作量に応じて方向切換弁6がA0位置からA1位置側又はA2位置側に作動し、ひいては、アクチュエータ5への作動油の供給が行われて、該アクチュエータ5が駆動される。
パイロットポンプ4と操作器7との間のパイロット油通路15には、該パイロット油通路15からリリーフ弁20を経由して油タンク10に至る油通路21が接続されている。本実施形態では、リリーフ弁20が本発明における圧力調整器に相当する。
リリーフ弁20は、その設定圧を電気信号により変更可能な電磁式のリリーフ弁であり、制御部25に電気的に接続されている。そして、制御部25からリリーフ弁20に所定の電気信号を付与することで、該リリーフ弁20の設定圧を変更することが可能となっている。該リリーフ弁20の設定圧は、換言すれば、パイロットポンプ4から操作器7に供給される作動油の圧力(パイロット一次圧)の上限値の設定値である。
制御部25は、CPU、メモリ、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットであり、油タンク10内の作動油の温度(又は該作動油の温度と一定の相関性を有するとみなし得る温度)を検出する温度センサ26の検出信号が入力される。
そして、制御部25は、実装されたハードウェア構成又はプログラム(ソフトウェア構成)により実現される機能として、温度センサ26の検出信号により示される作動油の温度の検出値に応じて、リリーフ弁20の設定圧を決定し、該設定圧に対応する電気信号をリリーフ弁20に出力する機能を有する。
この場合、本実施形態では、温度センサ26の検出信号により示される作動油の温度の検出値が所定温度以上の温度である場合には、制御部25は、リリーフ弁20の設定圧を、方向切換弁6をA1位置又はA2位置に作動させるのに必要なパイロット圧以上の大きさの所定値(以降、通常設定圧という)にするように、該リリーフ弁20に電気信号を出力する。
また、作動油の温度の検出値が上記所定温度よりも低い場合には、制御部25は、方向切換弁6をA1位置又はA2位置に作動させるのに必要なパイロット圧よりも小さい所定値(以降、低温時設定圧)にするように、該リリーフ弁20に電気信号を出力する。
次に、本実施形態の油圧装置1Aの作動を説明する。エンジン2を始動すると、油圧ポンプ3及びパイロットポンプ4が駆動される。また、温度センサ26の検出信号により示される作動油の温度の検出値に応じて、制御部25がリリーフ弁20の設定圧を決定し、該設定圧に従ってリリーフ弁20に電気信号を出力する。
この状態で、作業者がアクチュエータ5を作動させるべく操作器7の操作レバー7aを操作すると、該操作レバー7aの操作量に応じたパイロット圧が、方向切換弁6のパイロットポート6a,6bのうちの操作レバー7aの操作方向に応じたパイロットポート6a又は6bに付与される。
これにより、方向切換弁6がA0位置からA1位置側又はA2位置側に作動する。これにより、油圧ポンプ3からアクチュエータ5に方向切換弁6を介して作動油が供給され、該アクチュエータ5が作動する。
このとき、油タンク10内の作動油の温度が前記所定温度よりも低い状態では、リリーフ弁20の設定圧は、制御部25から入力される電気信号によって、通常設定圧よりも低い低温時設定圧に設定されている。
これにより、パイロットポンプ4から操作器7に供給される作動油の圧力(パイロット一次圧)が低温時設定圧以下に制限されるため、操作レバー7aを最大の操作量で操作しても、方向切換弁6の作動位置は、A1位置又はA2位置には到達せず、A10位置又はA20位置にとどまる。このため、油圧ポンプ3から吐出される作動油の一部が、ポンプ側ブリードオフ油通路11b、方向切換弁6及びタンク側ブリードオフ油通路13bを介して油タンク10に還流する。ひいては、方向切換弁6がA1位置又はA2位置に作動した場合に比して、油圧ポンプ3の負荷が軽減される。
その結果、作動油の温度が前記所定温度よりも低く、該作動油の粘性が高い状況であっても、アクチュエータ5に作動油を供給するために必要な油圧ポンプ3の入力トルク(エンジン2から油圧ポンプ3に付与すべき駆動力)が過大になるのが防止される。
ひいては、操作レバー7aを最大の操作量で操作した場合でも、エンジン2の回転数の低下を生じるのを防止して、油圧ポンプ3からアクチュエータ5への作動油の供給を円滑に行うことができる。
また、油圧ポンプ3から吐出される作動油の一部が、アクチュエータ5に供給されずに、ポンプ側ブリードオフ油通路11b等を通って油タンク10に還流すると共に、パイロットポンプ4から吐出される作動油の一部が、リリーフ弁20を通って油タンク10に還流することで、動力損失が発生する。そして、その動力損失による発熱によって作動油の昇温が促進される。ひいては、作動油を前記所定温度以上の温度に速やかに昇温させることができる。
また、エンジン2の始動直後における油タンク10内の作動油の温度が前記所定温度以上である場合、あるいは、エンジン2の始動後のアクチュエータ5の作動等によって、該作動油の温度が前記所定温度以上の温度に昇温した場合には、リリーフ弁20の設定圧は、制御部25から入力される電気信号によって、通常設定圧に設定される。
この場合には、パイロットポンプ4から操作器7に供給される作動油の圧力(一次圧)が通常設定圧まで上昇できるので、操作レバー7aを最大の操作量で操作することで、方向切換弁6は、A1位置又はA2位置まで作動可能である。そして、方向切換弁6のA1位置又はA2位置では、油圧ポンプ3から方向切換弁6に供給される作動油の全量がアクチュエータ5に供給される。
ただし、この場合、作動油の温度が前記所定温度よりも高いため、該作動油の粘性が十分に低いものとなっている。このため、方向切換弁6をA1位置又はA2位置に作動させた場合でも、油圧ポンプ3からアクチュエータ5に作動油を供給するために必要な油圧ポンプ3の入力トルクは過大なものとなることはない。ひいては、エンジン2の回転数の低下、あるいは、エンジン2のストールが生じることなく、油圧ポンプ3からアクチュエータ5への作動油の供給が円滑に行われる。
以上説明した本実施形態によれば、作動油の温度が低く、該作動油の粘性が高い状況でも、該油圧ポンプ3の吐出流量の調整を必要とせずに、該油圧ポンプ3を作動させる入力トルク(エンジン2から油圧ポンプ3に付与する駆動力)が過大になるのを防止することができる。また、当該効果を、作動油の温度の検出値に応じてリリーフ弁20の設定圧の調整することで実現できるので、油圧装置1Aを簡易且つ安価に構成できる。
なお、本実施形態では、作動油の温度の検出値が所定温度よりも低い場合のリリーフ弁20の設定圧を一定値とした。ただし、作動油の温度の検出値が所定温度よりも低い場合に、例えば作動油の温度の検出値が低いほど、リリーフ弁20の設定圧を低くするように、該設定圧を可変的に設定してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図2を参照して説明する。なお、本実施形態は、前記第1実施形態のものと、一部の構成だけが相違するものであるので、第1実施形態と同一の事項については説明を省略する。
本実施形態の油圧装置1Bは、油圧装置1Aに備えたリリーフ弁20及び油通路21の代わりに、次の構成を備えている。
すなわち、本実施形態の油圧装置1Bでは、パイロットポンプ4と操作器7との間のパイロット油通路15には、該パイロット油通路15からリリーフ弁30を経由して油タンク10に至る油通路31と、該パイロット油通路15から切換弁33を経由して油タンク10に至る油通路34とが接続されている。本実施形態では、上記切換弁33が本発明における圧力調整器に相当する。
リリーフ弁30は、その設定圧がバネの付勢力により規定されたリリーフ弁である。該リリーフ弁30の設定圧は、方向切換弁6をA1位置又はA2位置に作動させるのに必要なパイロット圧以上の大きさの所定値(例えば前記第1実施形態で説明した通常設定圧に一致する圧力値)に設定されている。
また、切換弁33は、制御部25から与えられる電気信号によって、作動位置が、B0位置からB1位置に変化する電磁切換弁であり、制御部25から電気信号が付与されていない状態では、B0位置に付勢されている。
この場合、切換弁33は、B0位置では油通路34を閉弁し、B1位置では油通路34の上流側と下流側とを絞り33aを介して連通させるように構成されている。なお、切換弁33のB0位置及びB1位置はそれぞれ本発明における第1作動位置、第2作動位置に相当する。
上記絞り33aの通路面積は、切換弁33がB1位置に作動している状態で、操作器7の操作レバー7aを最大の操作量で操作した場合に、パイロットポンプ4から操作器7に供給される作動油の圧力(一次圧)が、方向切換弁6をA1位置又はA2位置に作動させるのに必要なパイロット圧よりも小さい所定値(例えば前記第1実施形態で説明した低温時設定圧に一致する圧力値)以下の圧力に留まるように設定されている。
そして、本実施形態では、制御部25は、温度センサ26の検出信号により示される作動油の温度の検出値に応じて切換弁33の作動を制御する機能を有する。
この場合、制御部25は、作動油の温度の検出値が、前記第1実施形態で説明した所定温度以上の温度である場合には、切換弁33の作動位置をB0位置に保持する。そして、作動油の温度の検出値が、上記所定温度よりも低い場合には、制御部25は、切換弁33の作動位置をB1位置に切り換えるように、該切換弁33を制御する。
次に、本実施形態の油圧装置1Bの作動を説明する。エンジン2を始動すると、油圧ポンプ3及びパイロットポンプ4が駆動される。そして、温度センサ26の検出信号により示される作動油の温度の検出値に応じて、制御部25が切換弁33の作動を制御する。
この状態で、作業者がアクチュエータ5を作動させるべく操作器7の操作レバー7aを操作すると、第1実施形態の場合と同様に、方向切換弁6が、操作器7から付与されるパイロット圧によって、A0位置からA1位置側又はA2位置側に作動する。これにより、油圧ポンプ3からアクチュエータ5に方向切換弁6を介して作動油が供給され、該アクチュエータ5が作動する。
このとき、油タンク10内の作動油の温度が前記所定温度よりも低い状態では、切換弁33がB1位置に作動しているため、パイロットポンプ4から吐出される作動油の一部が切換弁33の絞り33aを通って油タンク10に還流する。
これにより、パイロットポンプ4から操作器7に供給される作動油の圧力(一次圧)が前記低温時設定圧以下に制限される。このため、第1実施形態と同様に、操作レバー7aを最大の操作量で操作しても、方向切換弁6の作動位置は、A1位置又はA2位置には到達せず、A10位置又はA20位置にとどまる。ひいては、方向切換弁6がA1位置又はA2位置に作動した場合に比して、油圧ポンプ3の負荷が軽減される。
その結果、作動油の温度が前記所定温度よりも低く、該作動油の粘性が高い状況であっても、第1実施形態と同様に、アクチュエータ5に作動油を供給するために必要な油圧ポンプ3の入力トルクが過大になるのが防止される。ひいては、操作レバー7aを最大の操作量で操作した場合でも、エンジン2の回転数の低下、あるいはストールが生じるのを防止して、油圧ポンプ3からアクチュエータ5への作動油の供給を円滑に行うことができる。
また、油圧ポンプ3から吐出される作動油の一部が、アクチュエータ5に供給されずに、ポンプ側ブリードオフ油通路11b等を通って油タンク10に還流すると共に、パイロットポンプ4から吐出される作動油の一部が、切換弁33を通って油タンク10に還流することで、動力損失が発生する。そして、その動力損失による発熱によって作動油の昇温が促進されることで、作動油を前記所定温度以上の温度に速やかに昇温させることができる。
また、エンジン2の始動直後における油タンク10内の作動油の温度が前記所定温度以上である場合、あるいは、エンジン2の始動後のアクチュエータ5の作動等によって、該作動油の温度が前記所定温度以上の温度に昇温した場合には、切換弁33は、B0位置に保持もしくは切り換えられる。
この場合には、パイロットポンプ4から操作器7に供給される作動油の圧力(パイロット一次圧)が前記通常設定圧まで上昇できるので、操作レバー7aを最大の操作量で操作することで、方向切換弁6は、A1位置又はA2位置まで作動可能である。
そして、この場合、作動油の粘性が十分に低いものとなっているため、第1実施形態と同様に、方向切換弁6をA1位置又はA2位置に作動させた場合でも、油圧ポンプ3からアクチュエータ5に作動油を供給するために必要な油圧ポンプ3の入力トルクは過大なものとなることはない。ひいては、エンジン2の回転数の低下、あるいは、ストールが生じることなく、油圧ポンプ3からアクチュエータ5への作動油の供給が円滑に行われる。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、作動油の温度が低く、該作動油の粘性が高い状況でも、該油圧ポンプ3の吐出流量の調整を必要とせずに、該油圧ポンプ3を作動させる入力トルク(エンジン2から油圧ポンプ3に付与する駆動力)が過大になるのを防止することができる。また、当該効果を、作動油の温度の検出値に応じで切換弁33の作動位置の切換を行うことで実現できるので、油圧装置1Bを簡易且つ安価に構成できる。
なお、本実施形態では、作動油の温度の検出値が所定温度よりも低い場合の切換弁33のB1位置での絞り33aの通路面積を一定値とした。ただし、作動油の温度の検出値が所定温度よりも低い場合に、例えば、作動油の温度の検出値が低いほど、切換弁33のB1位置での絞り33aの通路面積を大きくするように、該通路面積を変化させるようにししてもよい。
補足すると、以上説明した各実施形態では、油圧ポンプ3は定容量型の油圧ポンプである。ただし、本発明は、アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプが、その吐出圧に応じて吐出流量を変化させるように制御される可変容量型の油圧ポンプである場合にも適用できる。
また、前記各実施形態では、パイロット圧出力部として、操作レバー7aの操作に応じてパイロット圧を出力する操作器7を例示した。ただし、パイロット圧出力部は、例えば、外部から無線等による作動指令に応じて、パイロット圧を出力するように構成されたものであってもよい。
1A,1B…油圧装置、2…エンジン2…油圧ポンプ、4…パイロットポンプ、5…アクチュエータ、6…方向切換弁、7…パイロット圧出力部、10…油タンク、15…パイロット油通路、20…リリーフ弁(圧力調整器)、25…制御部、26…温度センサ、33…切換弁(圧力調整器)、33a…絞り。

Claims (3)

  1. 油タンクから吸引した作動油を方向切換弁を介してアクチュエータに供給する油圧ポンプと、前記アクチュエータの作動指令に応じて前記方向切換弁を駆動するパイロット圧を該方向切換弁に出力するパイロット圧出力部と、前記油タンクから吸引した作動油を前記パイロット圧出力部に供給するパイロットポンプと、前記油圧ポンプ及び前記パイロットポンプを駆動するエンジンとを備える油圧装置であって、
    前記作動油の温度を検出する温度センサと、
    前記パイロットポンプから前記パイロット圧出力部に供給される作動油の圧力であるパイロット一次圧の上限値を調整し得るように、前記パイロットポンプと前記パイロット圧出力部との間のパイロット油通路に接続された圧力調整器と、
    前記温度センサによる前記作動油の温度の検出値が、所定温度よりも低い場合に、該温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合よりも、前記パイロット一次圧の上限値を低くするように前記圧力調整器を作動させる制御部とを備えており、
    前記方向切換弁は、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも低い場合における前記パイロット一次圧の上限値以下のパイロット圧が付与された状態で、前記油圧ポンプから供給される作動油の一部を油タンクに還流させるように構成されていることを特徴とする油圧装置。
  2. 請求項1記載の油圧装置において、
    前記圧力調整器は、設定圧を変更可能なリリーフ弁であり、前記制御部は、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも低い場合に、該温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合よりも、前記リリーフ弁の設定圧を低くするように構成されていることを特徴とする油圧装置。
  3. 請求項1記載の油圧装置において、
    前記圧力調整器は、前記パイロット油通路を前記油タンクに対して遮断する第1作動位置と、前記パイロット油通路を絞りを介して前記油タンクに連通させる第2作動位置とに選択的に動作可能な切換弁であり、前記制御部は、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも低い場合に、前記切換弁を前記第2作動位置に作動させ、前記作動油の温度の検出値が前記所定温度よりも高い場合に、前記切換弁を前記第1作動位置に作動させるように構成されていることを特徴とする油圧装置。
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