JP2019011995A - 剛性検出装置、剛性検出方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】測定対象を撮影した撮像画像を利用して、測定対象の剛性をより精度よく、かつより高速に検出する剛性検出装置等を提供する。【解決手段】測定対象を加振して撮影された撮像画像に基づいて、測定対象の剛性を検出する剛性検出装置10であり、撮像部20によって所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の撮像画像を取得する画像情報取得部35と、複数の撮像画像に基づいて、測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する変位情報算出部36と、この変位情報に基づいて算出した測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、測定対象の剛性を推定する剛性推定部37と、を備えて構成される。【選択図】図2
Description
本発明は、剛性検出装置、剛性検出方法、及びプログラムに関するものである。
特許文献1,2に開示されているように、コンクリート構造物の表面を打撃した際に内部を伝播する弾性波速度を計測することで、コンクリートの強度などの物性を把握する方法が知られている。
特許文献1の弾性波速度比による床版の劣化度診断法には、弾性波速度の低下からひび割れや劣化の進行度合いを推定する方法が示されている。この文献には、衝撃弾性波を発生させる方法として、鋼製ハンマで床版を打撃する方法が記載されている。
特許文献2には、橋梁やトンネルの壁面の簡単な加振方法として、火薬を目標点に向けて投てきすることで、検査員の手が容易に届かない場所であっても大きな加振力を発生させることができる方法が記載されている。
一方、特許文献3に開示されているように、橋梁や建物の壁面等の測定対象に設置した反射体(ターゲット)に向けてレーザ光を出射し、反射されてきたレーザ光を受光することで測定対象の振動やたわみを非接触で測定する装置が知られている。
コンクリート構造物等では、ひび割れや、局所的な劣化、損傷等が発生した場合、その箇所の剛性が変化することが知られている。そのため、この剛性を精度よく検出する技術の開発が望まれている。また、昨今では4K高速度カメラ等、高画質で高サンプリングレートのビデオカメラの普及により、撮像された画像データを解析することで、様々な物体の多様な動作を検出する技術が開発され、測定対象の損傷検知や状態評価等のための剛性の検出への活用が期待されている。
しかしながら、特許文献1−3に記載の従来技術では、測定対象にセンサやターゲットを取り付ける必要があり、長大橋や斜張橋の斜材(ケーブル)などが測定対象となった場合、これらの取り付けが困難となる。一方、4K高速度カメラ等を用いた場合、ターゲット等の設置は不要となるが、画像データ量が膨大であり、測定対象の剛性を高速に検出するのが困難となるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、測定対象を撮影した撮像画像を利用して、測定対象の剛性をより精度よく、かつより高速に検出することができる剛性検出装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の剛性検出装置は、測定対象を加振して撮影された撮像画像に基づいて、前記測定対象の剛性を検出する剛性検出装置であって、所定時間ごとに連続して撮影された前記測定対象の複数の撮像画像を取得する画像情報取得部と、前記複数の撮像画像に基づいて、前記測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する変位情報算出部と、前記変位情報に基づいて算出した前記測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、前記測定対象の剛性を推定する剛性推定部と、を備えたことを特徴とする。
ここで、前記剛性推定部は、たわみの最大値が得られた時刻の全節点での前記測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみとの二乗平均誤差を算出し、前記二乗平均誤差が、前回算出した二乗平均誤差より小さくなる間は、剛性の値を所定の初期値から所定ずつ変動させて更新し、所定回数以上更新されなかったときの剛性の値を、前記測定対象の剛性とする構成とすることができる。または、前記剛性推定部は、たわみの最大値が得られた時刻の全節点での前記測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみに基づいて、隣接する節点間の曲率をそれぞれ算出し、各節点における前記測定対象の曲率と、前記有限要素解析の曲率との二乗平均誤差を算出し、前記二乗平均誤差が、前回算出した二乗平均誤差より小さくなる間は、剛性の値を所定の初期値から所定ずつ変動させて更新し、所定回数以上更新されなかったときの剛性の値を、前記測定対象の剛性とする構成とすることができる。さらには、前記剛性推定部によって推定された前記測定対象の剛性に基づいて、前記測定対象の状態を検出する状態検出部を、備えた構成とすることができる。
また、本発明の剛性検出方法は、上述のような剛性検出装置で行われる剛性検出方法であって、所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の撮像画像を取得する工程と、前記複数の撮像画像に基づいて、前記測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する工程と、前記変位情報に基づいて算出した前記測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、前記測定対象の剛性を推定する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の撮像画像を取得する手段と、前記複数の撮像画像に基づいて、前記測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する手段と、前記変位情報に基づいて算出した前記測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、前記測定対象の剛性を推定する手段として機能させるためのプログラム手段として機能させるためのプログラムである。
このように構成された本発明によれば、所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の撮像画像に基づいて、測定対象の複数の測定点の変位情報を算出し、この変位情報に基づいて、測定対象のたわみ形状を算出する。そして、算出された測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみに基づいて、測定対象の剛性分布を推定する。したがって、測定対象を撮影した撮像画像を利用して、測定対象の剛性をより精度よく、かつより高速に検出することが可能となる。
また、剛性推定部は、測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみとの二乗平均誤差を算出し、この二乗平均誤差に基づいて測定対象の剛性を推定する構成であれば、測定対象の全体剛性を検出することができる。この剛性を観取した測定者は、測定対象の全体的な剛性の状態を的確に把握することができる。また、剛性推定部は、測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみに基づいて、それぞれの曲率を算出し、測定対象の曲率と有限要素解析の曲率との二乗平均誤差を算出し、この二乗平均誤差に基づいて測定対象の剛性を推定する構成であれば、測定対象の局所剛性を検出することができる。この剛性を観取した測定者は、測定対象のひび割れ、局所的な劣化や損傷等が発生した箇所を的確に特定することができる。また、剛性推定部によって推定された測定対象の剛性に基づいて、測定対象の状態を検出する状態検出部を備えた構成であれば、測定対象のひび割れ、局所的な劣化や損傷等を的確かつ自動的に検出して測定者に提示することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の剛性検出装置10の全体構成及び測定状況を説明するための図である。また、図2は、剛性検出装置10の機能を表す機能ブロック図である。
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の剛性検出装置10の全体構成及び測定状況を説明するための図である。また、図2は、剛性検出装置10の機能を表す機能ブロック図である。
本実施形態の剛性検出装置10は、測定対象の振動や変形等の変位を測定し、この変位に基づいて、測定対象の剛性を推定(検出)する。測定対象は、橋梁の橋桁等の梁状構造物、建築物若しくは擁壁等の構造物又は地面、斜面若しくは岩盤等の地物など、変位が生じるものであればいずれの構造又は形態であってもよい。
図1では、測定対象として、コンクリート鉄道橋のような橋梁1のRC桁2を例示している。このRC桁2は、平面視長方形状のコンクリート構造物であり、橋脚3,3間に架け渡されている。RC桁2では、例えば列車T等の走行による衝撃等で、ひび割れが発生したり、局所的な劣化や損傷が発生したりすることがある。RC桁2は、長手方向(線路方向)に同じ断面形状を有するため、ひび割れ等が発生した箇所のみの剛性が変化(低下)する。
また、測定対象が斜張橋の斜材(ケーブル)などの細長い物であってもよい。例えば、測定対象が斜張橋や長大橋であった場合に、剛性を検出したい箇所を撮影しにくいことがある。そのような場合に、例えば斜材を撮影した撮像画像を利用することができる。
本実施形態の剛性検出装置10は、図1に示すように、測定対象となる構造物の撮像画像を所定時間ごとに連続して撮影する撮像部20と、撮像部20から逐次入力される撮像画像に基づいて、測定対象の変位を算出し、変位に基づいて剛性を検出する演算部30と、撮像部20及び演算部30とを接続するケーブル40と、を備えて構成される。
本実施形態では、撮像部20と演算部30とはケーブル40を介して撮像画像等を送受信しているが、これに限定されるものではない。例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信や、WiFi(登録商標)等の無線LAN通信を利用して画像データを送受信する構成とすることもできる。
また、本実施例では、RC桁2をハンマ50で叩いて衝撃加振を行う。ハンマ50には、加速度センサ等のセンサ部51が設けられている。センサ部51は、演算部30と上述のような無線通信で接続され、ハンマ50による衝撃加振を検知して、衝撃加振の時刻データや物性データ等を演算部30へ出力するようになっている。なお、演算部30とセンサ部51とを有線で接続してもよい。
撮像部20は、構造物の被写体像を形成する撮像光学系と、この被写体像を電気信号に変換して出力するCCDやCMOS等の撮像素子と、などを備えて構成される。撮像部20としては、構造物の撮像画像を、所定時間ごとに連続して撮影し、画像データとして出力することができれば、特に限定されるものではないが、精度よく変位を測定するために、高画質で高サンプリングレートのデジタルビデオカメラを使用することが望ましい。より具体的には、解像度が720×480以上で、サンプリング周波数(フレームレート周波数)が60Hz以上のデジタルビデオカメラなどを使用することが望ましい。本実施形態では、解像度が1,920×600で、サンプリング周波数120Hzの高解像度で高サンプリングレートのデジタルビデオカメラを使用している。
撮像部20で撮影される撮像画像は、所定時間ごとに連続して撮影された静止画像であってもよいし、動画像のフレーム画像であってもよい。
撮像部20は、測定者に保持されて撮影が行われるものでもよいが、本実施形態では、図1に示すように、撮像部20を三脚部21によって支持し、地面等に固定した状態で撮影を行うことで、ブレ等を抑制している。なお、撮像部20をドローン等の小型無人航空機等に搭載して、空中から構造物等の測定対象を撮影する構成とすることもでき、測定者が近づきにくい斜張橋や長大橋等でも容易に撮影することができる。
演算部30としては、例えば、液晶ディスプレイ等の表示部31と、キーボードやマウス等の操作部32を備え、CPU、RAM、ROM等を内蔵したパーソナルコンピュータ(PC)を使用することができる。PCとしては、デスクトップ型PCを使用してもよいが、軽量で携帯性に優れることから、本実施形態では、ノート型PCを使用している。
図2に示すように、演算部30は、剛性検出装置10全体の動作を制御する制御部(CPU)33と、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD等からなり各種プログラムやデータを記憶する記憶部34と、などを備えている。制御部33は、記憶部34に記憶されたプログラムに従って、剛性検出装置10全体を制御する。また、制御部33は、記憶部34に記憶された剛性検出プログラムに従って、剛性検出方法を実行する。すなわち、制御部33は、画像情報取得部35、変位情報算出部36、剛性推定部37、状態検出部38、表示画像生成部39としても機能する。
画像情報取得部35は、撮像部20から入力される測定対象の撮像画像の画像データを取得する。このとき、画像情報取得部35は、取得した画像データに対して、必要な画像処理や加工(例えば、座標変換、コントラスト調整、色変換、明るさ調整、フィルタ処理等)を施す。取得した画像データは、記憶部34に記憶されて、変位情報算出部36に受け渡される。なお、記憶部34への記憶は、揮発メモリに一時的に記憶されるものであってもよいし、不揮発メモリに記憶されるものであってもよい。以降で説明する変位データ、たわみデータ、表示画像データ等についても同様である。
変位情報算出部36は、画像情報取得部35で取得した所定時間ごとの複数の画像データについて、適宜の画像解析ツールを用いて、画像データごとに、測定対象の複数の測定点の、予め決められた所定の基準位置からの変位情報(変位データ)を算出する。これにより、複数の測定点の変位データを取得することができる。つまり、変位データは、空間方向(測定点の位置の方向)と時間方向(撮影の時間軸方向)とを有する時空間データとして表される。算出された変位データは、記憶部34に記憶されて剛性推定部37に受け渡される。
変位に基づいて、より精度よく剛性を検出するために、例えば、RC桁2の長手方向の多数の箇所を、測定点とすることが望ましい。より具体的には、測定点を100点よりも多くすることが望ましく、200点以上とすることがより望ましく、いわゆる大規模多点の変位データを測定することが望ましい。高画質で高サンプリングレートの撮像部20で撮影した撮像画像を用いることによって、このような大規模多点での変位データを取得することができる。この大規模多点での変位データに基づいて、より精度よく剛性を検出することができる。
剛性推定部37は、変位情報算出部36で算出した変位データに基づいて、たわみ形状を抽出し、このたわみ形状に基づいて、有限要素法を用いた数値解析によって構造物の剛性分布を推定する。
橋梁のような梁状構造物は、ひび割れが発生したり、局所的な劣化や損傷が発生したりすると、その箇所の剛性のみが局所的に変化(低下)することが知られている。このような局所的な剛性の変化は、固有振動数や振動モード形により検知する試みがなされているが、感度が低く精度よく検知することが困難であった。また、振動モード形の高精度な測定には高密度なセンサの配置が必要であり、既存のセンサでは取得が困難であった。さらに、振動モード形では波形データからの同定誤差の影響も大きく、ひび割れ等による変化の検出は困難であった。
そこで、発明者は、撮像部20で撮影された高画質で高サンプリングレートの撮像画像に基づいて得られた大規模多点の変位データのうち、衝撃加振時のたわみ形状に着目した。このたわみ形状を利用し、有限要素法を用いた数値解析によって、測定対象の長手方向の剛性分布を精度よく推定できることを知見し、本願発明をするに至った。
状態検出部38は、剛性推定部37により推定された剛性分布に基づいて、RC桁2にひび割れ、局所的な劣化、損傷等が発生しているか否かの判定、さらには発生箇所の特定等を行って、RC桁2の状態を検出する。
表示画像生成部39は、剛性推定部37により推定された剛性分布や、状態の検出結果を表す画像を生成し、表示部31に表示する。
次に、本実施形態の剛性検出装置10で行われる剛性検出方法について、図6−図8のフローチャートに基づき説明する。剛性検出に際して、まず、図1に示すように、剛性の検出対象である橋梁1のRC桁2の全体像を撮像部20で撮影できる位置に、剛性検出装置10を設置する。その後、演算部30を起動して、操作部32を操作すること等により、剛性検出プログラムを起動するとともに、撮像部20を起動してRC桁2の撮影を開始する。ここでは、動画像を撮影するものとする。
そして、ハンマ50にてRC桁2の長手方向の中央を衝撃加振する。この衝撃加振によってRC桁2が振動する様子を撮像部20で撮影する。撮影画像の画像データが撮像部20から演算部30に出力されることで、剛性検出処理が開始される。この画像データの出力は、動画像の撮影に対応してリアルタイムに行われるものであってもよいし、予め決められた時間の動画像の撮影が完了した後に、一括出力するものであってもよい。また、センサ部51で検出された衝撃加振時の時刻データ等も、演算部30に出力される。
剛性検出処理では、図6に示すように、まず、ステップS1で、画像情報取得部35が、センサ部51からの時刻データに基づいて、撮像部20からの衝撃加振後に撮影された動画像の画像データ(フレーム画像データ)を取得する。画像データには、必要な画像処理や加工処理が施される。次のステップS2では、変位情報算出部36が、ステップS1で取得した画像データに基づいて、画像解析によってフレームごとに、複数の測定点(例えば、200点以上)における変位データを算出し、記憶部34に記憶する。
次のステップS3では、剛性推定部37が、ステップS2で算出された複数の測定点での時系列の変位データ(大規模多点変位データ)を、行数を時間、列数を空間とした行列として記憶部34から読み込む。次いでステップS4で、センサ部51からの衝撃加振の時刻データを取得し、ステップS5へと進む。
ステップS5で、剛性推定部37は、読み込んだ変位データと衝撃加振の時刻データに基づいて、RC桁2のたわみ形状を取得する。図3に、変位データを時間軸、空間軸及び変位軸の3次元空間にプロットして得られた、たわみ形状のイメージ(三次元画像)を示す。図3中、「Disp」は変位を表し、「Frame num.」はフレームNo、すなわち時間を表し、「Measurement points」は測定点の位置、すなわち空間を表す。
そして、ステップS6で、衝撃加振時のたわみ形状、つまりたわみの最大値が得られた時刻でのたわみ形状(図3に太実線で示された曲げ変形成分)から、剛体回転及び剛体平進成分(図3に細実線で示された剛体変形成分)を除去する。具体的には、衝撃加振時の左右支点上の2点を結ぶ直線の傾きと切片を算出し、たわみ形状から引くことで、曲げ成分のみを抽出する。そのため、測定対象の剛性の算出精度を向上させることができる。
次いで、ステップS7で、梁モデルを用いて、抽出した曲げ成分のたわみ形状の計測点数と節点数に基づいて、有限要素法(FEM)による数値解析を行う。以下、この有限要素解析の梁モデル又は結果を、「有限要素梁モデル」という。
その後、ステップS8へと進み、曲げ剛性の初期値EI0を任意に設定し、以下のステップS9の全体剛性推計と、ステップS10の局所剛性推計の二段階の処理を行って、各々剛性を推定する。なお、本実施形態では、ステップS9、S10の双方を実行しているが、いずれか一方を実行し、全体剛性と局所剛性のいずれか一方を推計してもよい。
ステップS9の第一段階処理(全体剛性推計)の手順を、図7のフローチャートに沿って説明する。また、図4に、全体剛性(EI)の推計手順を説明するための図を示す。この図4の紙面上部に、測定対象のRC桁2の概略図を示し、測定対象の曲げ変形成分のたわみ(以下、「測定曲げ成分のたわみ」という)を一点鎖線で示す。図4の紙面下部に、有限要素梁モデルのたわみを実線で示す。このステップS9では、測定曲げ成分のたわみと、有限要素梁モデルのたわみを比較することで、全体剛性(EI)を推計する。
具体的に、以下の手順に従って第一段階処理を行う。
1.有限要素梁モデルに対して、RC桁2の衝撃加振位置と同様の位置に大きさ1の荷重を載荷し、有限要素梁モデルのたわみ形状を算出する(ステップS91)。
2.補正係数を、下記数式を用いて算出する(ステップS92)。
補正係数=(測定曲げ成分のたわみ最大値)/(有限要素梁モデルのたわみ最大値)
3.ステップS91で得られた有限要素梁モデルのたわみ最大値が、測定曲げ成分のたわみ最大値と等しくなるように、有限要素梁モデルの各節点の変位にステップS92で得られた補正係数を乗じる(ステップS93)。
4.測定曲げ成分のたわみ最大値が得られた時刻の全節点での測定曲げ成分のたわみと有限要素梁モデルのたわみの二乗平均誤差(現在)を算出する(ステップS94)。
5.全節点のEI値を、現在のEIから徐々に変動させるため、まず、新しいEI値を算出する。新しいEI値は、例えば前のEI値を平均してもよいし、前のEI値の10%を標準偏差とする正規分布から発生させてもよく、EIをランダムに変動させることができる(ステップS95)。
6.上記ステップS95で算出した新しいEI値で再びたわみ(有限要素梁モデル)を計算し、補正係数を乗算して補正を行い、測定曲げ成分のたわみと有限要素梁モデルのたわみの二乗平均誤差(新)を算出する(ステップS96)。
7.上記ステップS96で算出された二乗平均誤差が、現在のEI値の二乗平均誤差よりも小さくなるか判定し(ステップS97)、小さくなると判定された場合(YES)、新しいEI値を次のEI値としてステップS95に戻り、EI値を更新する。
8.上記ステップS97の判定で、小さくならないと判定された場合(NO)、次にEI値の更新が所定回数以上(例えば20回以上)されていないかを判定し(ステップS98)、更新が所定回数以上されていると判定された場合(NO)、ステップS95に戻ってEI値を更新する。
9.上記ステップS98の判定で、EI値の更新が所定回数以上されていないと判定された場合(YES)、EI値が収束したとして、その時のEI値を全体剛性とする(ステップS99)。
1.有限要素梁モデルに対して、RC桁2の衝撃加振位置と同様の位置に大きさ1の荷重を載荷し、有限要素梁モデルのたわみ形状を算出する(ステップS91)。
2.補正係数を、下記数式を用いて算出する(ステップS92)。
補正係数=(測定曲げ成分のたわみ最大値)/(有限要素梁モデルのたわみ最大値)
3.ステップS91で得られた有限要素梁モデルのたわみ最大値が、測定曲げ成分のたわみ最大値と等しくなるように、有限要素梁モデルの各節点の変位にステップS92で得られた補正係数を乗じる(ステップS93)。
4.測定曲げ成分のたわみ最大値が得られた時刻の全節点での測定曲げ成分のたわみと有限要素梁モデルのたわみの二乗平均誤差(現在)を算出する(ステップS94)。
5.全節点のEI値を、現在のEIから徐々に変動させるため、まず、新しいEI値を算出する。新しいEI値は、例えば前のEI値を平均してもよいし、前のEI値の10%を標準偏差とする正規分布から発生させてもよく、EIをランダムに変動させることができる(ステップS95)。
6.上記ステップS95で算出した新しいEI値で再びたわみ(有限要素梁モデル)を計算し、補正係数を乗算して補正を行い、測定曲げ成分のたわみと有限要素梁モデルのたわみの二乗平均誤差(新)を算出する(ステップS96)。
7.上記ステップS96で算出された二乗平均誤差が、現在のEI値の二乗平均誤差よりも小さくなるか判定し(ステップS97)、小さくなると判定された場合(YES)、新しいEI値を次のEI値としてステップS95に戻り、EI値を更新する。
8.上記ステップS97の判定で、小さくならないと判定された場合(NO)、次にEI値の更新が所定回数以上(例えば20回以上)されていないかを判定し(ステップS98)、更新が所定回数以上されていると判定された場合(NO)、ステップS95に戻ってEI値を更新する。
9.上記ステップS98の判定で、EI値の更新が所定回数以上されていないと判定された場合(YES)、EI値が収束したとして、その時のEI値を全体剛性とする(ステップS99)。
次にステップS10の第二段階処理(局所剛性推計)の手順を、図8のフローチャートに沿って説明する。また、図5に、局所剛性(EI)の推計手順を説明するための図を示した。この図5の紙面左上部に、測定対象のRC桁2の概略図を示し、測定たわみ成分及び曲率に変換した測定たわみ成分を一点鎖線で示す。また、図5の紙面左下部に、有限要素梁モデルのたわみ及び曲率に変換した有限要素梁モデルのたわみを実線で示す。また、図5の紙面右に、測定たわみ成分の曲率(一点鎖線)と、有限要素梁モデルの曲率(実線)とを重畳した図を示す。ステップS10では、測定たわみ成分の曲率と、有限要素梁モデルの曲率とを比較することで、局所剛性(EI)を推計する。
具体的に、以下の手順に従って第二段階処理を行う。なお、ステップS9とステップS10とをともに実行するときには、下記ステップS101−S104を省略して、上記ステップS91−S94で算出された値を用いてもよい。
1.上記ステップS9の全体剛性推計で得られたEIを有する有限要素梁モデルに、RC桁2の衝撃加振位置と同様の位置に大きさ1の荷重を載荷し、たわみ形状を算出する(ステップS101)。
2.補正係数を、下記数式を用いて算出する(ステップS102)。
補正係数=(測定曲げ成分のたわみ最大値)/(有限要素梁モデルのたわみ最大値)
3.ステップS101で得られた有限要素梁モデルのたわみ最大値が、測定曲げ成分のたわみ最大値と等しくなるように、有限要素梁モデルの各節点の変位に上記ステップS102で得られた補正係数を乗じる(ステップS103)。
4.測定曲げ成分のたわみ最大値が得られた時刻の全節点での測定曲げ成分のたわみと有限要素梁モデルのたわみの二乗平均誤差(現在)を算出する(ステップS104)。
5.測定曲げ成分のたわみ及び有限要素梁モデルのたわみに対して、隣り合う節点間の差分(曲率)をそれぞれ計算する(ステップS105)
6.各節点において算出した測定曲げ成分の曲率及び有限要素梁モデルの曲率の二乗誤差(現在)を算出する(ステップS106)。
7.誤差の大きい節点に対応する要素のEI値を変動させるため、まず、新しいEI値を算出する。新しいEI値は、例えば前のEI値を平均してもよいし、前のEI値の10%を標準偏差とする正規分布から発生させてもよく、EIをランダムに変動させることができる(ステップS107)。
9.上記ステップS107で算出した新しいEI値で再びたわみ(有限要素梁モデル)を計算し、補正係数を乗算して補正を行い、測定曲げ成分の曲率と有限要素梁モデルの曲率の二乗平均誤差(新)を算出する(ステップS108)。
10.上記ステップS108で算出された二乗平均誤差(新)が二乗平均誤差(現在)よりも小さくなるか判定し(ステップS109)、小さくなると判定された場合(YES)に、新しいEI値を、選択した要素の次のEI値としてステップS105に戻り、EI値を更新する。
11.上記ステップS109の判定で、小さくならないと判定された場合(NO)、EI値の更新が所定回数以上(例えば20回以上)されていないかを判定し(ステップS110)、更新が所定回数以上されていると判定された場合(NO)、ステップS105に戻ってEI値を更新する。
12.上記ステップS110の判定で、EI値の更新が所定回数以上されていないと判定された場合(YES)、EI値が収束したとして、その時のEI値を局所剛性とする(ステップS111)。
1.上記ステップS9の全体剛性推計で得られたEIを有する有限要素梁モデルに、RC桁2の衝撃加振位置と同様の位置に大きさ1の荷重を載荷し、たわみ形状を算出する(ステップS101)。
2.補正係数を、下記数式を用いて算出する(ステップS102)。
補正係数=(測定曲げ成分のたわみ最大値)/(有限要素梁モデルのたわみ最大値)
3.ステップS101で得られた有限要素梁モデルのたわみ最大値が、測定曲げ成分のたわみ最大値と等しくなるように、有限要素梁モデルの各節点の変位に上記ステップS102で得られた補正係数を乗じる(ステップS103)。
4.測定曲げ成分のたわみ最大値が得られた時刻の全節点での測定曲げ成分のたわみと有限要素梁モデルのたわみの二乗平均誤差(現在)を算出する(ステップS104)。
5.測定曲げ成分のたわみ及び有限要素梁モデルのたわみに対して、隣り合う節点間の差分(曲率)をそれぞれ計算する(ステップS105)
6.各節点において算出した測定曲げ成分の曲率及び有限要素梁モデルの曲率の二乗誤差(現在)を算出する(ステップS106)。
7.誤差の大きい節点に対応する要素のEI値を変動させるため、まず、新しいEI値を算出する。新しいEI値は、例えば前のEI値を平均してもよいし、前のEI値の10%を標準偏差とする正規分布から発生させてもよく、EIをランダムに変動させることができる(ステップS107)。
9.上記ステップS107で算出した新しいEI値で再びたわみ(有限要素梁モデル)を計算し、補正係数を乗算して補正を行い、測定曲げ成分の曲率と有限要素梁モデルの曲率の二乗平均誤差(新)を算出する(ステップS108)。
10.上記ステップS108で算出された二乗平均誤差(新)が二乗平均誤差(現在)よりも小さくなるか判定し(ステップS109)、小さくなると判定された場合(YES)に、新しいEI値を、選択した要素の次のEI値としてステップS105に戻り、EI値を更新する。
11.上記ステップS109の判定で、小さくならないと判定された場合(NO)、EI値の更新が所定回数以上(例えば20回以上)されていないかを判定し(ステップS110)、更新が所定回数以上されていると判定された場合(NO)、ステップS105に戻ってEI値を更新する。
12.上記ステップS110の判定で、EI値の更新が所定回数以上されていないと判定された場合(YES)、EI値が収束したとして、その時のEI値を局所剛性とする(ステップS111)。
以上、ステップS9の全体剛性推計、ステップS10の局所剛性推計の処理が終了したら、ステップS11へと進む(図6参照)。このステップS11では、状態検出部38が、ステップS9、S10で推計された全体剛性分布や局所剛性分布に基づいて、ひび割れ、局所的な劣化、損傷等が発生しているか否かを判定し、発生している場合は発生箇所を特定して、RC桁2の状態を検出する。図4、図5の例では、全体剛性分布又は局所剛性分布から、RC桁2の中央付近に損傷が生じていることを検出できる。
状態を検出したら、次にステップS12へと進む。このステップS12では、表示画像生成部39が、剛性推定部37により推定された全体剛性分布、局所剛性分布、検出された状態など、剛性の検出結果を表す画像を生成する。例えば、測定対象のRC桁2の概略図(図4、図5参照)、剛性分布の数値、損傷等の状態、損傷等の発生箇所等を表した画像を生成し、表示部31に表示する。
なお、表示画像生成部39は、検出結果とともに、図3に示すような変位の三次元画像を表示部31に表示するものとすれば、測定者に変形を視覚的に認識させることができる。このとき、変位の大きさにより表示カラーを変化させてグラデーション化したり、グラフの重なっている部分を半透明化したりすることで、可視性を向上させることができる。
次に、本実施形態の作用を説明する。本実施形態の剛性検出装置10は、撮像部20によって所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の画像データ(撮像画像)を取得する画像情報取得部35と、複数の画像データに基づいて、測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位データ(変位情報)を算出する変位情報算出部36と、変位情報に基づいて算出した測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、測定対象の剛性を推定する剛性推定部37と、を備えている。
また、本実施形態の剛性検出方法は、本実施形態の剛性検出装置10で行われ、撮像部20によって所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の撮像画像を取得する工程と、複数の撮像画像に基づいて、測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する工程と、変位情報に基づいて算出した測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、測定対象の剛性を推定する工程と、を有している。
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の撮像画像を取得する手段と、複数の撮像画像に基づいて、測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する手段と、変位情報に基づいて算出した測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、測定対象の剛性を推定する手段として機能させるためのプログラムである。
したがって、本実施形態では、撮像部20での撮像画像を利用することで、従来のようなターゲットが不要となるとともに、多くの測定点での変位データを取得することができる。特に、高画質で高サンプリングレートの撮像部20を使用することで、大規模多点の変位データ(いわゆるビッグデータ)を取得することができる。このような大規模多点の変位データ(ビックデータ)に基づいてたわみ形状を算出し、このたわみ形状に基づいて、有限要素法を用いた数値解析を行うことで、測定対象の剛性を精度よく検出することができる。また、大規模多点の変位データであっても、有限要素による数値解析を行うことで、測定対象の剛性を高速に検出することができる。また、高度なセンサ等も不要となる。したがって、測定対象の剛性をより精度よく、かつより高速に検出することが可能な剛性検出装置10、剛性検出方法及びプログラムを提供することができる。また、この剛性に基づいて、測定対象のひび割れ、局所的な劣化、損傷等が発生状態や、発生箇所などを精度よく検出することも可能となる。
また、本実施形態では、剛性推定部37は、たわみの最大値が得られた時刻の全節点での測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみとの二乗平均誤差を算出し、二乗平均誤差が、前回算出した二乗平均誤差より小さくなる間は、剛性の値を所定の初期値から所定ずつ変動させて更新し、所定回数以上更新されなかったときの剛性の値を、測定対象の剛性(全体剛性)とする構成である。この剛性を観取した測定者は、測定対象の全体的な剛性の状態を把握することができる。
また、本実施形態では、剛性推定部37は、たわみの最大値が得られた時刻の全節点での測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみに基づいて、隣接する節点間の曲率をそれぞれ算出し、各節点における測定対象の曲率と、有限要素解析の曲率との二乗平均誤差を算出し、二乗平均誤差が、前回算出した二乗平均誤差より小さくなる間は、剛性の値を所定の初期値から所定ずつ変動させて更新し、所定回数以上更新されなかったときの剛性の値を、測定対象の剛性(局所剛性)とする構成である。この剛性を観取した測定者は、測定対象のひび割れ、局所的な劣化や損傷等が発生した箇所を的確に特定することができる。
また、本実施形態では、剛性推定部37によって推定された測定対象の剛性に基づいて、測定対象の状態を検出する状態検出部38を備えた構成である。これにより、測定対象のひび割れ、局所的な劣化や損傷等を的確かつ自動的に検出して測定者に提示することができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、上記各実施形態では、剛性検出装置10が撮像部20を備え、この撮像部20で撮影した撮像画像が演算部30に逐次入力される構成となっているが、この構成に限定されるものではない。演算部30が撮像画像を取得できればよく、例えば、撮像部20で撮影した撮像画像を撮像部20の記憶部に記録しておき、演算部30にすべての撮影画像のデータを転送する構成とすることもできる。また、現場で撮影した撮像画像を、インターネット等の通信回線を通じてダウンロードしたり、USBメモリやSDメモリカード等からインストールしたりする構成とすることもできる。
また、センサ部51を設けたハンマ50も、剛性検出装置10の構成部品とすることができる。また、演算部30がPCに限定されることはなく、大規模な多点変位データを処理する能力を備えていれば、タブレット端末や、スマートフォン等の携帯端末を使用することもできる。
また、上記実施形態では、剛性推定部37により推定された剛性分布に基づいて、測定対象の状態を検出する状態検出部38を備え、剛性検出装置10によって自動で状態を判定しているが、これに限定されるものではない。剛性検出装置10を、状態検出部38を設けることなく構成し、剛性推定部37により推定された剛性分布に基づいて、測定者が測定対象の状態を判定するものとしてもよい。剛性検出装置10によって精度よく検出された剛性分布等に基づいて、測定者はより的確に状態を判定することができる。
1 橋梁(測定対象)
2 RC桁(測定対象)
10 剛性検出装置
20 撮像部
33 制御部
35 画像情報取得部
36 変位情報算出部
37 剛性推定部
38 状態検出部
2 RC桁(測定対象)
10 剛性検出装置
20 撮像部
33 制御部
35 画像情報取得部
36 変位情報算出部
37 剛性推定部
38 状態検出部
Claims (6)
- 測定対象を加振して撮影された撮像画像に基づいて、前記測定対象の剛性を検出する剛性検出装置であって、
所定時間ごとに連続して撮影された前記測定対象の複数の撮像画像を取得する画像情報取得部と、
前記複数の撮像画像に基づいて、前記測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する変位情報算出部と、
前記変位情報に基づいて算出した前記測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、前記測定対象の剛性を推定する剛性推定部と、を備えたことを特徴とする剛性検出装置。 - 前記剛性推定部は、たわみの最大値が得られた時刻の全節点での前記測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみとの二乗平均誤差を算出し、前記二乗平均誤差が、前回算出した二乗平均誤差より小さくなる間は、剛性の値を所定の初期値から所定ずつ変動させて更新し、所定回数以上更新されなかったときの剛性の値を、前記測定対象の剛性とすることを特徴とする請求項1に記載の剛性検出装置。
- 前記剛性推定部は、たわみの最大値が得られた時刻の全節点での前記測定対象のたわみと、有限要素解析によるたわみに基づいて、隣接する節点間の曲率をそれぞれ算出し、各節点における前記測定対象の曲率と、前記有限要素解析の曲率との二乗平均誤差を算出し、前記二乗平均誤差が、前回算出した二乗平均誤差より小さくなる間は、剛性の値を所定の初期値から所定ずつ変動させて更新し、所定回数以上更新されなかったときの剛性の値を、前記測定対象の剛性とすることを特徴とする請求項1または2に記載の剛性検出装置。
- 前記剛性推定部によって推定された前記測定対象の剛性に基づいて、前記測定対象の状態を検出する状態検出部を、備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の剛性検出装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の剛性検出装置で行われる剛性検出方法であって、
所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の撮像画像を取得する工程と、
前記複数の撮像画像に基づいて、前記測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する工程と、
前記変位情報に基づいて算出した前記測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、前記測定対象の剛性を推定する工程と、を有することを特徴とする剛性検出方法。 - コンピュータを、
所定時間ごとに連続して撮影された測定対象の複数の撮像画像を取得する手段と、
前記複数の撮像画像に基づいて、前記測定対象の複数の測定点の基準位置からの変位情報を算出する手段と、
前記変位情報に基づいて算出した前記測定対象のたわみ、及び有限要素解析によるたわみに基づいて、前記測定対象の剛性を推定する手段として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017127966A JP2019011995A (ja) | 2017-06-29 | 2017-06-29 | 剛性検出装置、剛性検出方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017127966A JP2019011995A (ja) | 2017-06-29 | 2017-06-29 | 剛性検出装置、剛性検出方法、及びプログラム |
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JP2019011995A true JP2019011995A (ja) | 2019-01-24 |
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ID=65227244
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JP2017127966A Pending JP2019011995A (ja) | 2017-06-29 | 2017-06-29 | 剛性検出装置、剛性検出方法、及びプログラム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020201170A (ja) * | 2019-06-12 | 2020-12-17 | 株式会社Nttドコモ | 構造物判定システム |
CN112752963A (zh) * | 2019-08-29 | 2021-05-04 | 汤浅***机器株式会社 | 变形试验机 |
CN115808356A (zh) * | 2023-02-09 | 2023-03-17 | 荣耀终端有限公司 | 芯片测试方法及芯片测试设备 |
-
2017
- 2017-06-29 JP JP2017127966A patent/JP2019011995A/ja active Pending
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CN112752963A (zh) * | 2019-08-29 | 2021-05-04 | 汤浅***机器株式会社 | 变形试验机 |
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