JP2019004935A - ポータブルトイレ - Google Patents

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Abstract

【課題】上下に配置された上側板部及び下側板部によりトイレ前側が構成されている場合に、上側板部の下面奥側に尿が入り込みにくくすることができるポータブルトイレを提供すること。【解決手段】ポータブルトイレ10は、便受部と、便座30と、便受部の少なくとも一部を前方から隠すように便受部の前方に配置された遮蔽板部としての前板部24と、を備える。前板部24は、上下に配置された上側板部81及び下側板部82を有し、上側板部81の前面が下側板部82の前面よりも前方に位置するように上側板部81及び下側板部82が配置されている。上側板部81の下面のうち少なくとも下側板部82の前面87よりも前方位置に、上側板部81の前面86を伝って流下する水分を下側板部82の前面よりも前方において滴下させる水切り部が設けられている。【選択図】図9

Description

本発明は、ポータブルトイレに関する。
従来、ポータブルトイレは、***物を受ける容器である汚物受けを備え、トイレ本体の内部において便座の下方に汚物受けが配置されて使用される。この場合、トイレ本体によって汚物受けが外部から視認しにくく、トイレの外観が良好となり室内でも使いやすい。特許文献1に記載のポータブルトイレは、略箱状の便器外殻の内部に汚物受けが配置されている。便器外殻の前面は、左右両側の側板の間に架け渡された前板と、前板の上方に配置され汚物受けを支持する天板とにより構成されている。前板は、下部が上部に対し後方に傾斜している。
特許第5984604号公報
トイレ本体の前面が、上下に配置された上側板部及び下側板部により構成され、これらのうち上側板部よりも下側板部の方が奥まった位置にあることにより、使用者が立ち上がる際に足を後方に接地させやすく、立ち上がりやすくなる。その一方で、トイレ使用中に尿が飛び散ってトイレ本体の前面に沿って流下した尿や、使用者が立ち上がる際にトイレ本体の前面に滴下されて流下した尿が上側板部の下面奥側に入り込むおそれがある。上側板部の下面奥側に入り込んだ尿は拭き掃除によっては除去しにくく、除去しきれなかった尿の臭いによって快適性が損なわれてしまう。また、清潔感に欠けてしまうことも懸念される。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、上下に配置された上側板部及び下側板部によりトイレ前側が構成されている場合に、上側板部の下面奥側に尿が入り込みにくくすることができるポータブルトイレを提供することを一つの目的とする。
上記課題を解決すべく、第1の構成のポータブルトイレは、***物を受けることが可能な便受部と、前記便受部の上方に配置可能な便座と、前記便受部の少なくとも一部を前方から隠すように前記便受部の前方に配置された遮蔽板部と、を備えるポータブルトイレであって、前記遮蔽板部は、上下に配置された上側板部及び下側板部を有し、前記上側板部の前面が前記下側板部の前面よりも前方に位置するように前記上側板部及び前記下側板部が配置されており、前記上側板部の下面のうち少なくとも前記下側板部の前面よりも前方位置に、前記上側板部の前面を伝って流下する水分を前記下側板部の前面よりも前方において滴下させる水切り部が設けられていることを特徴とする。
上記構成においては、上下に配置された上側板部及び下側板部を有する遮蔽板部において、上側板部の下面のうち少なくとも下側板部の前面よりも前方位置に、上側板部の前面を伝って流下する水分(主には尿)を、下側板部の前面よりも前方において滴下させる水切り部を設けた。このため、上側板部の前面を伝って上側板部の下端部まで至った水分を水切り部の位置で床面に滴下させることができ、上側板部の下面奥側に尿が入り込みにくくすることができる。
第2の構成は、上記第1の構成において、前記下側板部の前面のうち少なくとも上部が前記上側板部の後面よりも前方に位置するように前記上側板部及び前記下側板部が配置されていることを特徴とする。
下側板部の前面が上側板部の後面よりも前方に位置するように上側板部と下側板部とを配置することにより、上側板部と下側板部との間から内部を視認できないようにすることができる。また、前後方向の凹凸が小さいなだらかな形状の前面とすることができ、良好な外観とすることができる。その一方で、上側板部と下側板部とが上下で重なる重なり部分が形成されるため、上側板部と下側板部との隙間が狭い場合には、毛細管現象によりその隙間に尿が入り込みやすくなる。また、上側板部と下側板部とが上下で重なっている場合、その隙間に入り込んだ尿を、拭き掃除によって手軽に除去することがさらに困難になる。この点、本構成においては、上側板部の下面には水切り部が設けられているため、上側板部と下側板部とが上下に重なっている場合にも、下側板部の上面の前側へ尿が入り込みにくい。また、下側板部の上面に尿が付着しにくくすることができる。
第3の構成は、上記第1又は第2の構成において、前記水切り部は、前記上側板部の下面において前記下側板部の前面よりも前方に形成され、かつ左右方向へ延びる溝部であることを特徴とする。水切り部を溝部とすることにより、溝部の位置で水分を滴下させることができる。また、下側板部の前面よりも前側に溝部が形成されているため、溝部の拭き掃除がしやすく、清潔な状態を保つことができる。
第4の構成は、上記第1〜第3の構成において、前記水切り部は、前記上側板部の下面において前記下側板部の前面よりも前方に形成され、かつ左右方向へ延びる垂下り壁部であることを特徴とする。この構成によれば、垂下り壁部の壁面によって、上側板部の前面を伝って流下した水分がそれ以上奥側に入り込まないようにすることができる。
第5の構成は、上記第1〜第4の構成において、前記上側板部の下面において少なくとも前記下側板部の前面よりも前方に、下部に対し上部が後方へ傾斜する傾斜部が設けられており、前記傾斜部によって前記水切り部が形成されていることを特徴とする。この構成によれば、上側板部の前面を伝って上側板部の下端部まで至った尿が下面に回り込んで奥側へ浸入することを抑制でき、水分の自重によりそのまま床面に滴下させることができる。また、上側板部の下面が傾斜面であるため、水分が付着した場合に上側板部の下面の拭き掃除がしやすく、手入れしやすい。また、正面視して上側板部と下側板部とが上下に重なるように配置することが可能であり、便受部を外部からより見えにくくすることができる。
第6の構成は、上記第1〜第5の構成において、前記上側板部及び前記下側板部は、前面が前方へ凸となる湾曲面とされており、前記湾曲面は、左右方向の中央から左右両側へ向かうにつれて後方に位置することを特徴とする。
遮蔽板部の前面を上側板部よりも下側板部の方が奥まった位置にするとともに、上側板部及び下側板部の前面を前方へ凸となる湾曲面とし、当該湾曲面が、左右方向の中央から左右両側へ向かうにつれて後方に位置するようにすることにより、使用者が立ち上がる際に足を後方に接地させるためのスペースを左右両側に広く確保することができる。その一方で、こうした複雑な構造を一枚の板材で実現することは困難である。そこで、複数の板材(上側板部及び下側板部)を上下に配置することが考えられる。しかしながら、複数の板材を上下に配置することによって遮蔽板部において上記のような複雑な構造を形成した場合、上述したように上側板部の下面奥側に尿が入り込むおそれがある。この点、上記構成では、下側板部の前面よりも前方に水切り部を設けたため、下側板部の前面を奥まった位置に配置するとともに上側板部及び下側板部の前面を湾曲面とすることにより使用者の足の接地スペースを確保した場合にも、上側板部の下面奥側への水分の浸入を抑制することができる。
自動ラップ仕様のポータブルトイレにおいて座部を上げた状態を示す斜視図。 自動ラップ仕様のポータブルトイレにおいて便座を上げた状態を示す斜視図。 自動ラップ仕様のポータブルトイレにおいて便座を上げ、インサイドカバーを取り外した状態を示す斜視図。 ポータブルトイレの左側面図。 自動ラップ仕様のポータブルトイレの展開斜視図。 インサイドカバーの平面図。 インサイドカバーのA−A線断面図。 自動ラップ仕様のポータブルトイレを拡大した縦断面図。 自動ラップ仕様のポータブルトイレの前部を拡大した縦断面図。 ポータブルトイレの前部を左斜め下方から見た斜視図。 ポータブルトイレの前板部を拡大した縦断面図。 バケツ仕様のポータブルトイレにおいて便座を上げた状態を示す斜視図。 バケツ仕様のポータブルトイレにおいて便座を上げ、バケツを取り外した状態を示す斜視図。 バケツ仕様のポータブルトイレの展開斜視図。 スペーサの平面図。 スペーサのC−C線断面図。 スペーサの下面図。 便座を上げた状態のバケツ仕様のポータブルトイレにおいて、上下方向の中間部を拡大した縦断面図。 バケツ仕様のポータブルトイレの前部を拡大した縦断面図。 水切り構造の変形例を示す縦断面図。
以下、本実施形態のポータブルトイレについて図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では便宜上、便座に腰掛けた使用者から見た方向を基準にして前後、左右及び上下を示している。図中に示すF,B,R,Lは、それぞれ、ポータブルトイレの前方、後方、右側、左側を表す。本実施形態のポータブルトイレは、例えば介護用であり、ベッド脇等の室内に置かれて用いられる。なお、このポータブルトイレは、介護用トイレや簡易トイレ等とも称される。
ポータブルトイレ10は、上方に開口されたトイレ本体20と、トイレ本体20の開口部21の上方に配置される便座30と、便座30の下方に配置され***物を受ける便受部と、を備える。ポータブルトイレ10は、***物を密封する密封装置40が便受部としてトイレ本体20に設置され密封装置40によって***物を受ける自動ラップ仕様と、便受部としてバケツ110がトイレ本体20に設置されバケツ110によって***物を受けるバケツ仕様と、の間で変更可能になっている。これにより、ポータブルトイレ10は、便受部を、機能が異なる複数種類の中から使用者のニーズに合わせて適宜交換して使用可能である。まずは、自動ラップ仕様のポータブルトイレ10の構成について説明する。
≪自動ラップ仕様について≫
<トイレ本体20>
トイレ本体20は、本体フレーム22を備えている。本体フレーム22は木製の枠体であり、図1及び図5に示すように、前板部24、後板部25、左板部26及び右板部27を備える平面視四角形の木枠である。左板部26及び右板部27は、前後方向に延びる長尺板材からなり、互いの板面を向き合わせた状態で左右に離間して配置されている。前板部24及び後板部25は、左右方向に延びる長尺板材からなり、左板部26及び右板部27の前方位置又は後方位置において左板部26と右板部27との間に架け渡されている。前板部24及び後板部25は、互いの板面を向き合わせた状態で前後に離間して配置されている。前板部24、後板部25、左板部26及び右板部27は、隣接する端部同士が例えば接着等により連結されており、その上端部に、上下方向に貫通する開口部21が形成されている。
トイレ本体20には、前板部24、後板部25、左板部26及び右板部27によって囲まれた空間により、便受部(ここでは密封装置40)を収容可能な収容部23が形成されている(図5参照)。収容部23に密封装置40が配置された状態において、前板部24は、密封装置40を前方から隠すように密封装置40の前方に配置され、左板部26及び右板部27は、密封装置40を左右方向から隠すように密封装置40の左右それぞれに配置されている。
(密封装置40)
密封装置40は、図3及び図5に示すように、便座30の下方に設けられ開口部41を通過した***物を下方へ導くガイド部42と、ガイド部42の外周部に設けられ筒状のフィルムFを収容するフィルム収容部43と、ガイド部42の下方に設けられ***物を筒状のフィルムFの内部に収容して密封する処理部44と、を備えている。なお、図3には、密封装置40にフィルムFが装着されていない状態を示している。
ガイド部42は円筒状であり、下方へ縮径された形状を有している。ガイド部42の上端部には、その外周部から外側へ延びるフランジ部47が設けられている。フランジ部47は、ガイド部42の外周全域から外側へ突出しており、環状に形成されている。フランジ部47の外端部には、上方へ延びる折り返し部47aが形成されている。ガイド部42の上端の内周部によって、ガイド部42を上下方向に貫通する開口部41が形成されている。開口部41の開口面積は、便座30の開口部30aの開口面積よりも大きくなっている。
フィルム収容部43には、筒状のフィルムFが例えば蛇腹状に折り畳まれて収容されている。フィルム収容部43に収容されたフィルムFは、筒状のまま引き出し可能になっている。フィルム収容部43から引き出されたフィルムFは、ガイド部42の上端部(すなわちフランジ部47)を上方から覆い、さらにガイド部42の内周面を覆うようにして処理部44に導かれている。
処理部44は電動式であり、フィルムFをフィルム収容部43から引き出して下方に導く送出機構と、筒状のフィルムFを幅方向に熱溶着する熱溶着機構と、筒状のフィルムFを幅方向に切断する切断機構と、を有している。フィルムFは、例えばポリエチレン等からなる樹脂フィルムである。筒状のフィルムFに対して熱溶着機構によりフィルム幅方向をシールすることにより、筒状のフィルムFにおいて底が形成される。このようにして底が形成された筒状のフィルムFの内部に、ガイド部42から処理部44に導かれた***物が収容されると、送出機構によって筒状のフィルムFを下方に送り出し、熱溶着機構によって筒状のフィルムFを***物の上方で幅方向にシールする。これにより、フィルムFの長手方向において、***物を挟んで異なる2箇所においてフィルムFがシールされ、***物が筒状のフィルムFの内部に密封される。上流側のシール部分のさらに上流において、切断機構により筒状のフィルムFをフィルム幅方向にカットすることにより、筒状のフィルムFの内部に***物が収容されて密封された密封体が形成される。密封体は、処理部44の下部に設けられた排出部48から排出され、床面に載置されたトレイ49で受けられる。処理部44はこれらの一連の処理を自動で行う。
密封装置40の外周部には、ガイド部42と処理部44との接続部分の外周から外側に延びる外板部45が設けられている。外板部45は、板面が上下に向けられており、より具体的には板面が水平方向に延びている。外板部45は、本体フレーム22の内周面に対応する形状及び大きさを有し、平面視して矩形状(より具体的には四角形状)となっている。外板部45の前側の左角部及び右角部には、ネジを上下方向に挿通可能な貫通穴46が形成されている。
本体フレーム22の内周部には、密封装置40の外板部45を載置可能な載置板28が設けられている。載置板28は、本体フレーム22の内周部の前側及び後側にそれぞれ配置されている。載置板28は、左右方向に延びる長尺板状であり、左板部26と右板部27との間に架け渡された状態で前後にそれぞれ配置されている。載置板28の板面は上下に向けられており、その板面が水平方向に延びている。前後の載置板28のうち後側の載置板28aの上面には、密封装置40の後端部(すなわち、外板部45の後端部)を係止可能な係止部29が設けられている。係止部29は、上方へ立ち上がる立ち板部29aと、立ち板部29aの上端部から前方に向けて水平に延びる水平板部29bと、を有している(図8参照)。水平板部29bは、その下側の板面を載置板28aに向けた状態で立ち板部29aによって支持されている。水平板部29bの下側板面、載置板28aの上側板面、及び立ち板部29aの前面によって囲まれた空間に、密封装置40の外板部45の後端部を前方から差し込んで引っ掛けることにより、係止部29によって密封装置40の後端部が係止される。
前側の載置板69(図8参照)には、左右両側の角部に、密封装置40の貫通穴46に対応する位置に貫通穴を有するネジ止め部(図示略)がそれぞれ設けられている。載置板69の上面に対して、密封装置40の外板部45の前端部を載置するとともに、本体フレーム22及び密封装置40の互いの貫通穴を上下方向に重ねてネジ止めすることにより、本体フレーム22に対して密封装置40の前端部が固定される。前後の載置板28は、互いの上側板面が同じ高さになるように配置されている。このため、密封装置40の前端部が載置板69に載置されるとともに密封装置40の後端部が載置板28aに載置された状態では、本体フレーム22によって密封装置40が水平に支持される。
密封装置40を本体フレーム22に取り付ける際には、まず、密封装置40を収容部23に挿入して外板部45の後端部を係止部29に前方から差し込み、外板部45の後端部を係止部29に係止させる。その後、密封装置40の貫通穴46を本体フレーム22側の貫通穴と上下方向に重ね合わせてネジ止めする。これにより、本体フレーム22によって密封装置40が支持されるとともに、本体フレーム22に対する密封装置40の位置が位置決めされる。このように、収容部23の前方位置ではネジ止めにより密封装置40を固定し、後方位置では係止部29に密封装置40を引っ掛けて固定することにより、ネジ止めのみによって固定する場合に比べて密封装置40の位置決めがしやすく、本体フレーム22に対して密封装置40を装着しやすくなっている。
<受け板31>
本体フレーム22には、本体フレーム22の内側で尿を受ける受け板31が取り付けられている(図3参照)。受け板31は樹脂製の板状部材であり、外形が平面視で略四角形状となっている。受け板31は、本体フレーム22の開口上部を覆うように本体フレーム22の上方に配設されている。受け板31は「トレイ」とも称される。
受け板31は、板状かつ環状に形成されたベース部32を備えている。ベース部32には、その内周部から上方へ延びる内側壁34が形成されている。内側壁34は、ベース部32の内周全域から上方へ突出しており、環状に形成されている。内側壁34の下端には、受け板31を厚み方向に貫通する開口部33が形成されている。開口部33の開口面積は、便座30の開口部30aよりも大きくなっている。図3に示すように、本体フレーム22に受け板31が取り付けられた状態では、ガイド部42の上端部は開口部33の上方へ突出しており、フランジ部47が内側壁34の上方を覆っている。これにより、ガイド部42に入らず外側に飛び散った尿やガイド部42から漏れ出た尿は受け板31の上面で受けられる。本体フレーム22の上部に受け板31が取り付けられた後、密封装置40の少なくとも下部(処理部44及びフィルム収容部43)が、開口部33を通じて本体フレーム22の内部に入れられる。このため、開口部33の開口面積は、密封装置40の下部を開口部33の上方から下方に配置可能なように広く確保されている。
ベース部32には、内側壁34の外側であって受け板31の外縁部の内側に、周方向に連続して立ち上がる外側壁35が形成されている。外側壁35の内壁面は、平面視してベース部32の外縁部に沿った略四角形状である。具体的には、図3に示すように、外側壁35は、左壁面35a、右壁面35b、前壁面35c及び後壁面35dを有している。右壁面35bと後壁面35dとは鉛直面35eを介して直線的に繋がっており、左壁面35aと後壁面35dとは、外側に凸となる湾曲面35fを介して円弧状に繋がっている。前壁面35cは、前方へ凸となる緩やかな弧状であり、左右方向の中央から左右両側へ向かうにつれて後方に位置している。前壁面35cの左右両端部は、前壁面35cよりも湾曲された弧状部分で、左壁面35a及び右壁面35bの前端部に繋がっている。
ベース部32の上面には、内側壁34と外側壁35とによって挟まれた空間に環状の溝部36が形成されている。溝部36は上方に開放されている。この溝部36の内部に、受け板31の上側に漏れ出た尿を受けて溜めることが可能になっている。外側壁35の上面35gには便座30の下面30bが載置される。
ベース部32の左右両側の外縁部には段差37が設けられている。段差37は、外側壁35の上面35gから更に上方に立ち上がる縁壁37aと、縁壁37aの上端部から外側に向けて延びる横板37bと、を有している。縁壁37aは、左板部26及び右板部27の内板面よりも内側に配置されており、左板部26及び右板部27の上面よりも上方まで立ち上がっている。横板37bは、左板部26及び右板部27の上面を上方から覆っている。このため、使用者が***した際に飛散した尿が、左板部26及び右板部27に付着しにくくなっている。
ベース部32の前部には、下方に垂れる垂下部38が設けられている。この垂下部38が前板部24の上端部を上方から覆うように受け板31が本体フレーム22に配設される。本実施形態では、図4に示すように、側面視して、受け板31の前面31aが前板部24の前面24aよりも前方に位置している。これにより、受け板31の前面を流下した尿が前板部24の前面24aに付着するのを抑制している。受け板31が着脱可能であるため、前板部24と受け板31との間の隙間に尿が入り込んだ場合には、受け板31を取り外すことによって簡単に拭き掃除することができる。
受け板31の下面には、底面から下方に向かって突出するピン(図示略)が複数箇所に設けられている。各ピンが、本体フレーム22の上面に形成されたピン穴22a(図5参照)に挿入されることにより、受け板31が本体フレーム22に対して着脱可能に組み付けられる。受け板31の後部には、便座30のヒンジを取り付ける基部39が設けられている。
<便座30>
便座30は、その開口部30aが受け板31の開口部33と上下に重なるように受け板31の上方に配置される。便座30は、後方位置に設けられたヒンジを介して受け板31に取り付けられている。これにより、便座30は、図1に示すように、受け板31の上面に横向きに配置された状態と、図2に示すように、受け板31の上方に縦向きに配置された状態との間で回動可能になっている。便座30が横向きの状態では、便座30の開口部30aの下方に、密封装置40に装着された筒状のフィルムFの上方が開口された状態でフィルムFが配置されている(図1参照)。なお、便座30の形状は、図1に示すようなO字状に限らず、U字状であってもよい。また、便座30は本体フレーム22に取り付けられていてもよい。
<座部55>
トイレ本体20には、便座30の上方に重ねられて便座30を覆う座部55が設けられている。座部55は、便座30の上方に重ねられた状態で上面56が座面として使用される。座部55は、本体フレーム22の後方位置で上方へ回動可能に支持されている。これにより、座部55は、上面56が前後方向に延びている横向きの状態と、上面56が上下方向に延びている縦向きの状態との間で変更可能になっている。座部55が縦向きの状態では、座部55は、前後方向の中間位置で、上面56を前後に向けた状態で折り畳み可能になっている(図1、図4参照)。座部55を上方へ回動すると便座30が露出し、トイレとしての使用状態となる。
<脚体部57>
トイレ本体20には、トイレ本体20を支持する脚体部57が設けられている。脚体部57は、左右一対の前脚58と、左右一対の後脚59と、を有している。前脚58は上下方向に延びる長尺板材からなり、互いの板面を向き合わせた状態で本体フレーム22の前方位置に左右に離間して配置されている。また、後脚59は上下方向に延びる長尺板材からなり、互いの板面を向き合わせた状態で本体フレーム22の後方位置に左右に離間して配置されている。前脚58及び後脚59は、本体フレーム22のうち左板部26及び右板部27のそれぞれの外側板面に着脱可能に取り付けられている。前脚58及び後脚59は、本体フレーム22に対する取付位置を調整可能である。前脚58及び後脚59の本体フレーム22に対する取付位置を調整することにより、床面に対するトイレ本体20の高さを調整可能である。
図4に示すように、脚体部57には、床面に対してポータブルトイレ10を移動させるためのキャスタ61が設けられている。キャスタ61は、各後脚59の下部において前後方向の外側に設けられている。後脚59には、後脚59の下端よりも上方であってトイレ本体20の下方に、左右の後脚59を連結する連結板62が配設されている(図5参照)。連結板62は、板面を前後方向に向けた状態で左右の後脚59の間に架け渡されており、上からの荷重に対する安定性が十分に確保されている。
トイレ本体20の後方位置には、着座した使用者の背中が当接される背もたれ部63が設けられている。本実施形態では、本体フレーム22の後部に、左板部26及び右板部27のそれぞれの上部から上方に延びる左右一対の支柱64が設けられている。この一対の支柱64の間に背もたれ部63が架け渡されている。
トイレ本体20の左右両側には、使用者の手や腕が載置される肘掛け部65が設けられている。肘掛け部65は、前後方向に延びる肘掛け本体66と、肘掛け本体66を支持する支持部67と、を有している。支持部67は長尺板材であり、本体フレーム22のうち左板部26及び右板部27の外側板面に取り付けられている。支持部67の上面は、肘掛け本体66の下面に連結されている。これにより、支持部67が肘掛け本体66を下方から支持している。支持部67は、本体フレーム22に対する取付位置を調整可能であり、その取付位置を調整することによって肘掛け本体66の高さを調整可能である。
<インサイドカバー70>
密封装置40と便座30との間にはインサイドカバー70が設けられている。ポータブルトイレ10にインサイドカバー70が配設されることにより、使用者が***した尿が密封装置40側へ浸入するのを抑制している。インサイドカバー70は、ポータブルトイレ10に取り付けられる樹脂製の板状部材であり、軟質樹脂やゴム等の弾性材料により形成されている。インサイドカバー70は、受け板31とは別部材となっており、受け板31に対して着脱可能に取り付けられる。なお、インサイドカバー70に関する以下の説明では、特に説明がない場合、「前後」、「左右」及び「上下」は、ポータブルトイレ10に取り付けられた状態のインサイドカバー70の構成をいうものとする。
図6及び図7に示すように、インサイドカバー70は、平板かつ環状に形成されたベース部71を備えている。ベース部71は、その板面が上下に向けられており、水平方向に延びる水平面を有している。ベース部71には、その内周部から下方へ延びる垂下部73が形成されている。垂下部73は、ベース部71の内周全域から下方へ突出しており、環状に形成されている。垂下部73の下端(自由端)には、インサイドカバー70を厚み方向(上下方向)に貫通する開口部72が形成されている。ベース部71が、密封装置40の上方を覆う「覆い部」に相当する。開口部72の開口面積は、便座30の開口部30aよりも大きくなっている。
垂下部73は、ベース部71と一体成形されており、上部に対して下部が内側に傾斜している。具体的には、垂下部73は、前側部分74と後側部分75とを有し、これらが前後方向に連続した面で繋がっている。開口部72の周方向全体のうち、開口部72の中心点Oよりも前側に前側部分74が設けられており、中心点Oよりも後側に後側部分75が設けられている。前側部分74は、その上部において、内側に傾斜した傾斜面74aを有し、下端部に、下方へ凸となるように内側に曲げられた湾曲面74bを有している。なお、垂下部73は、開口部72の内縁から少し離れた位置に設けられていてもよい。
後側部分75は、上側傾斜面75aと下側傾斜面75bとを有し、これらが弧状に繋がっている。上側傾斜面75a及び下側傾斜面75bは内側に傾斜している。上側傾斜面75aの鉛直方向に対する傾斜は下側傾斜面75bよりも大きく、緩やかな傾斜となっている。一方、下側傾斜面75bの鉛直方向に対する傾斜は、前側部分74の傾斜面74aよりも大きいか又は略同じとなっている。垂下部73の前側部分74及び後側部分75を全体でみると、前側部分74は、後側部分75よりも鉛直方向に対する傾斜が小さく、急な傾斜となっている。後側部分75の下部には、下方へ凸となるように内側に曲げられた湾曲面75cが設けられている。
ベース部71の外縁部には、上方へ立ち上がる立ち壁76が設けられている。立ち壁76は、ベース部71の外縁部の全域に亘って、周方向に連続して設けられている。立ち壁76は、上方に起立する起立板部76aと、起立板部76aの上部から外側に延びる水平板部76bと、を有している。起立板部76aは内側に傾斜しており、ベース部71の上面で尿を受けやすくなっている(図7参照)。起立板部76aの鉛直方向に対する傾斜は、前側部分74の傾斜と略同じである。こうした立ち壁76により、ベース部71の上面に尿がこぼれた場合にも、その尿がインサイドカバー70の外側へ漏れ出てしまうことが抑制される。
水平板部76b(すなわち、インサイドカバー70の外縁部)のうち少なくとも後部は、外側壁35に対応する形状及び大きさを有している(図6参照)。具体的には、水平板部76bにおいて後側の右角部77は、鉛直面35eに対応する直線状であり、後側の左角部78は、湾曲面35fに対応する円弧状となっている。これにより、水平板部76bの後部及び外側壁35の後部は全体として、受け板31に対してインサイドカバー70を所定位置に配置する位置決め部として機能する。また、インサイドカバー70は、平面視して左右非対称の形状となっている。このため、インサイドカバー70を表と裏を逆に設置した場合には、インサイドカバー70は受け板31に対して位置決めされず、表と裏を正しく設置した場合にインサイドカバー70が受け板31に対して位置決めされる。
水平板部76bの下面は、インサイドカバー70が受け板31に設置された状態において、外側壁35の上面35gに当接される当接面である。水平板部76bの下面が外側壁35の上面35gに当接されることにより、受け板31によってインサイドカバー70が支持される(図8参照)。
外側壁35には、その上面35gに、内側の端部から外側に凹んだ凹み部35iが設けられている(図3参照)。また、立ち壁76には、凹み部35iに対応する位置に、凹み部35iの内部に嵌め合い可能に外側に凹んだ凹み部76cが設けられている(図2及び図6参照)。凹み部35i,76cは、それぞれ左右両側に設けられており、前後方向にみて同じ位置に配置されている。インサイドカバー70を受け板31に設置する際には、凹み部35i,76cが互いに嵌まるように上面35gにインサイドカバー70を載置する。これにより、インサイドカバー70を取り付ける前後左右の位置が正しく位置決めされ、尿の浸入防止機能を発揮するために適切な位置にインサイドカバー70を設置することができる。また、インサイドカバー70が受け板31に設置された状態では、凹み部35i,76cが嵌り合った状態が保たれることにより、インサイドカバー70の位置ずれが抑制される。
インサイドカバー70の外縁部には、内側に向けて凹んだ切欠き部79が設けられている。切欠き部79は矩形状であり、左右両側の前側角部に形成されている。なお、切欠き部79の形状は矩形状に限らず、例えば円弧状であってもよい。平面視したとき、切欠き部79の外側は、溝部36の上方に配置されている(図2参照)。これにより、切欠き部79の周囲を指で持ち上げてインサイドカバー70を容易に取り外すことができる。また、切欠き部79の上方から覗き見ることにより、溝部36を視認することができる。このため、溝部36に溜まった尿の様子(例えば色など)を、インサイドカバー70を取り付けたまま確認することができる。
<インサイドカバー70の作用>
次に、インサイドカバー70の作用について図8を参照しながら説明する。なお、図8には、図3において便座30が下げられた状態のポータブルトイレ10の縦断面図を示している。また、図8には、密封装置40に装着された筒状のフィルムFを二点鎖線で示している。
上述したように、ポータブルトイレ10には、密封装置40と便座30との間にインサイドカバー70が設けられている。インサイドカバー70の垂下部73は、少なくとも下側部分が、密封装置40の開口部41の内部、すなわち筒状のフィルムFの開口部Pに入り込んでいる。また、垂下部73において、開口部Pに入り込んでいる部分は、その少なくとも一部の下面が、ガイド部42の上部(より具体的には、フランジ部47の上面)に、フィルムFを介して当接している。これにより、垂下部73の少なくとも一部は、密封装置40に装着された筒状のフィルムFの内周面に接触している。本実施形態では、垂下部73の下端部の下面(すなわち、湾曲面74b、75cの下面)が筒状のフィルムFの内周面に面接触している。
ここで、使用者から***される尿Wが前方に向かって飛散することがある。こうした尿Wは、密封装置40の上端部よりも下方において垂下部73とフィルムFの内周面とが接触していることにより、その接触部分で、尿Wがそれ以上前方へ浸入することが抑制される。このようにして、上記の止水構造では、前方に飛散した尿Wを、筒状のフィルムFの上部から外側に漏れ出ないようにすることができる。
また、インサイドカバー70は弾性部材により形成されており、垂下部73は弾性変形可能である。このため、垂下部73の弾性力よって、密封装置40に装着された筒状のフィルムFの内周面に垂下部73を密着させることができる。また、垂下部73が弾性変形可能であるため、筒状のフィルムFをガイド部42の外側から内側へ向かってフィルム長手方向に送出させる際に、フィルムFの動きを妨げにくい。図8中の矢印Dは、フィルムFの送出方向を表す。これにより、フィルムFの送り出しを妨げないようにしつつ、密封装置40への尿の浸入を十分に抑制することができる。なお、垂下部73が「入り込み部」に相当し、湾曲面74b、75cが「面接触部」に相当する。
<前板部24の構成>
次に、前板部24の構成について詳しく説明する。前板部24は、上下に配置された上側板部81及び下側板部82を有する。上側板部81及び下側板部82は、別部材により構成されている。
上側板部81は、左右方向に延びる長尺状の壁板68を有している。壁板68は、板面が前後に向けられており、板面が鉛直方向に延びるようにして配置されている。上側板部81の左右両端は、左板部26及び右板部27に対して連結板(図示略)を介してそれぞれ連結されている。具体的には、連結板は、上下方向に延びる長尺状であり、板面が左右方向に向けられている。連結板が有する一対の板面のうち外側の板面は、左板部26及び右板部27の内側板面に対して接着等されており、前端面は上側板部81の裏面に対して接着等されている。これにより、左板部26及び右板部27によって上側板部81が支持されている。
壁板68の下端部には載置板69が連結されている。本実施形態では、壁板68と載置板69とによって上側板部81が形成されているとともに、載置板69によって上側板部81の下部が構成されている。載置板69は、板面が上下に向けられて水平方向に延び、その前端面が壁板68の前面と面一となるように位置決めされている。載置板69の後部は、壁板68の背面(つまり後面)よりも後方へ突出しており、その突出した部分の上面に密封装置40の外板部45の前側部分が載置されている。これにより、トイレ本体20の内部において密封装置40を支持しつつ、トイレ本体内部の前側に無駄なスペースが形成されるのを極力抑制して、ポータブルトイレ10のコンパクト化を図っている。
壁板68の下面及び載置板69の上面には、互いに対向する位置に、左右方向に延びる凹溝97、98が形成されている。壁板68の下面に形成された凹溝97は下方に開放され、載置板69の上面に形成された凹溝98は上方に開放されている。凹溝97、98には、左右方向に延びる連結板83の上端部及び下端部がそれぞれ嵌め込まれている。壁板68及び載置板69は、凹溝97、98に連結板83がそれぞれ嵌め込まれた状態で接着等によって固定されている。また、連結板83の上下寸法は、凹溝97、98の溝の深さの合計よりも短くなっており、凹溝97の上面と連結板83の上面との間に隙間99が形成されている。これにより、製造誤差があっても壁板68と載置板69との間に隙間が生じないようにされている。また、壁板68及び載置板69は互いに接着されたり、壁板68及び載置板69の表面が例えばポリウレタン等によりコーティングされたりする等により、壁板68と載置板69との間に水分が入り込むことがないように施されている。
下側板部82は、左右方向に延びる長尺状の壁板82aを有し、板面を前後方向に向けて配置されている。下側板部82の左右両端は、左板部26及び右板部27に対して連結板90(図10参照)を介してそれぞれ連結されている。具体的には、連結板は、上下方向に延びる長尺状であり、板面が左右方向に向けられている。連結板が有する一対の板面のうち外側の板面は、左板部26及び右板部27の内側板面に対して接着等されており、前端面は下側板部82の裏面に対して接着等されている。これにより、左板部26及び右板部27によって下側板部82が支持されている。
上側板部81及び下側板部82は、上側板部81よりも下側板部82の方が、前後方向において奥まった位置に配置されており、上側板部81の前面86が下側板部82の前面87よりも前方に位置している。図9に示すように、下側板部82の前面87のうち少なくとも上端は、上側板部81の後面89よりも前方に位置するように上側板部81及び下側板部82が配置されている。
上側板部81と下側板部82とは前面の傾斜角度が異なっている。詳細には、上側板部81は、壁板68の板面が鉛直方向に延び、これに伴い前面86が鉛直方向になっているのに対し、下側板部82は、壁板82aの板面(つまり前面87)が鉛直方向に対して後方に傾斜している。これにより、トイレ本体20の内部のうち上側板部81の後方には、受け板31や密封装置40を受けるために必要な十分なスペースが確保されている。一方、下側板部82は、トイレ本体20の内部との関係では密封装置40等の前方を隠すことができればよく、下側板部82の配置に自由度がある。このため、下側板部82の板面を斜め後方に傾斜させることによって、下側板部82の前方に広いスペースを確保している。
また、上側板部81の前面86及び下側板部82の前面87は、前方へ凸となる湾曲面となっており、左右方向の中央から左右両側へ向かうにつれて後方に位置している。このように、前板部24においては、下側板部82が後方に傾斜して下端部が奥まった位置にあるとともに、上側板部81及び下側板部82が前面に湾曲面を有することで、使用者が立ち上がる際に足を後方に接地させるためのスペースが左右両側に広く確保されている。また、複数の板材(上側板部81及び下側板部82)を上下に配置することによって前板部24を形成することにより、上側板部81及び下側板部82をいずれも湾曲させ、かつ下側板部82を後方に傾斜させる、といった複雑な構成を実現している。図10に示すように、上側板部81の下面84及び下側板部82の上面85は、上側板部81及び下側板部82が略同じ曲率で前方へ凸となるように曲げられている。これにより、上側板部81及び下側板部82が一体的に見えて美観上好ましい。
上側板部81の下面84と下側板部82の上面85との間には、上側板部81及び下側板部82が上下で重なる重なり部分が形成されている。また、その重なり部分には隙間88が形成されている。隙間88は、人間の指が入らない程度に狭い隙間であり、例えば上下方向の幅が5mm以下である。この隙間88は、前方からでも少し斜め方向から見れば隙間88がないようにみえる程度に狭くなっている。このため、トイレ本体20の内部が見えにくく、また上側板部81と下側板部82とが一体的に見える。本実施形態では、下側板部82の後面91の上端部は、載置板69の後面92よりも前方に位置しており、下側板部82の上面85の全体が上側板部81の下面84(つまり、載置板69の下面)と上下で重なっている。
図9に示すように、上側板部81の下面84には、下方に開放された溝部93が設けられている。溝部93は、左右方向に延びており、下面84の左右方向の全域に亘って、前面86の湾曲形状に沿って設けられている(図10参照)。溝部93は、上底94と、上底94の前端から下方へ延びる前壁95と、上底94の後端から下方へ延びる後壁96と、を有している。前壁95及び後壁96は、下面84から鉛直方向に立ち上がっており、下面84に対して直交している。
前壁95及び後壁96はいずれも、下側板部82の前面87よりも前方に位置している。これにより、溝部93は、上側板部81の下面84のうち下側板部82の前面87よりも前方位置に形成されている。本実施形態では、上側板部81及び下側板部82において、上側板部81の下面84と下側板部82の上面85とが上下に重なっていない非重なり部分が形成されており、その非重なり部分に溝部93が配設されている。溝部93は、上側板部81の前面86と下側板部82の前面87との中間位置(例えば、前後方向の中央)に形成されている。そのため、ポータブルトイレ10の外部から溝部93が目立ちにくくなっている。
<前板部24の作用>
次に、前板部24で生じる尿の流れについて図11を参照しながら説明する。トイレ使用中に飛び散った尿や、使用者が立ち上がる際に滴下された尿が上側板部81の前面86に沿って流下することがある。ここで、前板部24のうち上側板部81よりも下側板部82が奥まった位置にあると(図9参照)、前面86を伝って流下した尿が上側板部81の下面84の奥側に入り込みやすくなる。特に、上側板部81の下面84と下側板部82の上面85とが上下で重なっていると、下面84と上面85との間の隙間88に尿が入り込み、上面85にも尿が付着してしまう。また、その隙間88が狭いと(例えば5mm以下の狭い隙間であると)、本体フレーム22の内部が見えにくくなる反面、毛細管現象により隙間88に尿が入り込みやすい。こうした狭い隙間88には人間の指も入らず、また掃除道具を差し込むことも困難である。そのため、下面84の奥側に入り込んだ尿や、下側板部82の上面85に付着した尿は拭き掃除によっては除去しにくい。一方、本体フレーム22に尿を付着させたままにすると、尿の臭いによって快適性が損なわれ、清潔感にも欠けてしまう。また、本体フレーム22が木製である場合には、本体フレーム22が腐食するおそれもある。
本実施形態のポータブルトイレ10においては、上側板部81の前面86に付着した尿Wは、図11に示すように、前面86を伝って流れ落ちて前面86の下端から下面84に回り込んだ後、溝部93の前壁95の位置で滴下される。すなわち、前面86を伝って流下する尿Wは、溝部93によって、下側板部82の前面87よりも前方で滴下される。このようにして、上記の前面構造では、上側板部81の前面86を伝って流下した尿Wを、上側板部81と下側板部82との間に入り込ませることなく床面に滴下させることができる。これにより、上側板部81の下面84の奥側に尿Wが入り込んだり、下側板部82の上面85に尿Wが付着したりすることを抑制することができる。なお、前板部24が「遮蔽板部」に相当し、溝部93が「水切り部」に相当する。
なお、上側板部81と下側板部82との間に、目視可能な隙間88がなくてもよい。この場合でも、ミクロ的には上側板部81と下側板部82との間には極めて狭い隙間が存在するため、毛細管現象により上側板部81と下側板部82との間に水分が入り込む現象が生じ得る。上側板部81と下側板部82との間に目視可能な隙間88がない場合には特に、上側板部81及び下側板部82を分解等しない限り、上側板部81と下側板部82との間に入り込んだ尿を除去することができない。この点、上側板部81の下面84に水切り部を設けることにより、尿の臭いによって快適性が損なわれたり清潔感に欠けたりすることを抑制することができる。
≪バケツ仕様について≫
次に、バケツ仕様のポータブルトイレ10について、自動ラップ仕様との相違点を中心に説明する。バケツ仕様のポータブルトイレ10は、図12〜図14に示すように、バケツ110及びスペーサ120を備え、密封装置40及びインサイドカバー70を備えていない点で自動ラップ仕様と相違する。一方、バケツ仕様において、トイレ本体20、受け板31及び便座30は、自動ラップ仕様と共通の部材である。これら共通の部材については説明を省略する。
<バケツ110>
バケツ110は、使用者の***物を受ける容器であり、上部が開口した樹脂製の有底の容器である。バケツ110は「汚物受け」や「便受け」とも称される。バケツ110は、***物を収容するバケツ本体112を備えている。バケツ本体112は、上方が開放された略円筒状であり、上部に対して下部が縮径された形状を有している。バケツ本体112の内周面の上端により開口部111が形成されており、開口部111からバケツ本体112の内部に***物が入れられる。バケツ本体112の上端部には、外縁全域から外側に突出するフランジ部113が形成されている。フランジ部113は、バケツ本体112の上端部から外側へ向かって延びる水平板部113aと、水平板部113aの外周部から下方へ延びる折り返し部113bと、を有している(図18参照)。折り返し部113bには、傾倒可能な取っ手114が取り付けられている。取っ手114は、トイレ使用時には後方に倒され、バケツ110の後方へ配置される。バケツ110の上端部には、開口部111を覆う蓋115が上方から装着される(図14参照)。
<スペーサ120>
スペーサ120は、樹脂製の板状部材である。スペーサ120は、ポータブルトイレ10をバケツ仕様とする場合に、受け板31に取り付けられて使用される。受け板31にスペーサ120が設置された状態では、スペーサ120がバケツ110を支持して、便座30に対するバケツ110の位置を位置決めする。スペーサ120は、受け板31に対して着脱可能に設けられている。なお、スペーサ120に関する以下の説明では、インサイドカバー70と同様、特に説明がない場合、「前後」、「左右」及び「上下」は、ポータブルトイレ10に設置された状態のスペーサ120の構成をいうものとする。
図15に示すように、スペーサ120は、板状かつ環状に形成されたベース部121を備えている。ベース部121は、その板面が上下に向けられており、水平方向に延びる水平面を有している。ベース部121には、受け板31の開口部33の内縁部に沿うようにして、ベース部121の内周部から上方へ延びる立ち壁123が形成されている。立ち壁123は、ベース部121の内周全域から上方へ突出しており、環状に形成されている。立ち壁123の下端(固定端)には、スペーサ120を厚み方向(上下方向)に貫通する開口部122が形成されている。開口部122は、バケツ110の外周に対応する略円形状を有し、その開口面積は、受け板31の開口部33の開口面積よりも小さく、バケツ110の開口部111の開口面積よりも大きくなっている。また、開口部122の内径は、バケツ110の開口部111の内径よりも大きく、フランジ部113の外径よりも小さくなっている。
ベース部121の上面121aには、上面121aから上方へ突出する上側突部124が設けられている。上側突部124は左右両側に設けられており、スペーサ120の中心部よりも後方位置に配設されている。上側突部124は前後方向に延びており、その上面に、前部に対して後部が上方に傾斜する傾斜面124aを有している(図16参照)。
ベース部121には、その外周部から下方へ延びる折り返し部125が形成されている。折り返し部125は、ベース部121の外周全域から下方へ突出しており、環状に形成されている。ベース部121の下面121bには、下面121bから下方へ突出する下側突部126が設けられている(図17参照)。下側突部126は突起であり、ベース部121において開口部122の近傍に複数設けられている。本実施形態では、下面121bの前後及び左右にそれぞれ1個ずつ、合計4個設けられている。
図18に示すように、スペーサ120は、折り返し部125が受け板31の内側壁34に引っ掛けられることにより受け板31に支持されている。スペーサ120が受け板31に支持されている状態では、下側突部126が受け板31の開口部33よりも内側に配置される。これにより、スペーサ120の受け板31に対する位置が位置決めされるとともに、スペーサ120が設置された状態においてスペーサ120の位置ずれが抑制される。
スペーサ120は、少なくとも後部が、外側壁35に沿った形状及び大きさを有している。具体的には、スペーサ120において後側の右角部127は、鉛直面35eに対応する直線状であり、後側の左角部128は、湾曲面35fに対応する円弧状となっている。これにより、スペーサ120の後部及び外側壁35の後部は全体として、受け板31に対してスペーサ120を所定位置に配置する位置決め部として機能する。スペーサ120は、平面視して左右非対称の形状となっている。このため、スペーサ120を表と裏を逆に設置した場合には、スペーサ120は受け板31に対して位置決めされず、表と裏を正しく設置した場合にスペーサ120が受け板31に対して位置決めされる。
<スペーサ120の作用>
次に、スペーサ120の作用について図18及び図19を参照しながら説明する。フィルムFが無くなった場合や停電時などに、ポータブルトイレ10の便受部として密封装置40に代えてバケツ110を用いることにより、トイレとしての使用が可能になる。ところが、バケツ110の外径が受け板31の開口部33に対して小さすぎると、受け板31の内周部にバケツ110の外周部を引っ掛けることができない。すなわち、バケツ上端の折り返し部113bが、受け板31の内側壁34に引っ掛かけ可能な位置X1(すなわち、溝部36の上方)に位置せず、それよりも内側の位置X2に位置している。この場合、***物を受けることが可能な位置にバケツ110を配置できない。
上述したように、バケツ仕様のポータブルトイレ10においては、受け板31にスペーサ120が取り付けられている。こうしたスペーサ120により、内側壁34よりも内側に立ち壁123が新たに設けられ、フランジ部113の引っ掛け位置が、受け板31の開口部33の縮径方向(図19中の矢印Vの方向)へ調整されている。これにより、受け板31によってスペーサ120が支持されるとともに、スペーサ120によってバケツ110を支持することができる。よって、便座30の下方にバケツ110が安定して設置され、***物をバケツ110で受けることが可能である。また、受け板31の内側壁34に対しスペーサ120の折り返し部125を係合させるため、スペーサ120の位置ずれを抑制でき、受け板31によってバケツ110を支持している状態が保持される。なお、スペーサ120が「位置調整部」に相当し、立ち壁123が「係合部」に相当する。
また、トイレ使用時には、バケツ110の取っ手114が後方に倒される。その際、後方に傾倒させた取っ手114は、取っ手114の後面が上側突部124の傾斜面124aに当接される。これにより、取っ手114が溝部36に入り込まないようにすることができ、取っ手114に尿が付着することを抑制することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、次の優れた効果が得られる。
前板部24において、上側板部81の前面86及び下側板部82の前面87を前方へ凸となる湾曲面とし、その湾曲面が左右方向の中央から左右両側へ向かうにつれて後方に位置するようにするとともに、下側板部82を上側板部81よりも奥まった位置に配置し、下側板部82の前面87を、後方へ傾斜する傾斜面とした。これにより、使用者が立ち上がる際に足を後方に接地させるためのスペースを左右両側に広く確保することができ、ポータブルトイレ10に着座した使用者が立ち上がりやすくすることができる。
上側板部81及び下側板部82をいずれも湾曲させ、かつ下側板部82を後方に傾斜させる、といった複雑な構造を一枚の木製板で実現することは難しい。この点、上側板部81と下側板部82とを分けて前板部24を構成したため、こうした複雑な構造を木製でも容易に形成することができる。
下側板部82の前面87のうち少なくとも上部が上側板部81の後面89よりも前方に位置するように上側板部81及び下側板部82を配置した。このため、上側板部81と下側板部82との間からトイレ本体20の内部を視認しにくく、また、前面がなめらかであり、美観上好ましい。
上側板部81の下面84のうち下側板部82の前面87よりも前方位置に溝部93を設けたため、上側板部81の前面86を伝って流下する尿Wを溝部93の位置で滴下させることができる。これにより、前板部24を上側板部81と下側板部82とで分けて形成した場合にも、上側板部81の下面奥側に尿が入り込みにくくすることができる。また、上側板部81と下側板部82とが上下に重なっており、上側板部81と下側板部82との間に狭い隙間88が形成されていても、その隙間88に尿が入りにくくすることができる。また、下側板部82の前面87よりも前側に溝部93が形成されているため、溝部93の拭き掃除がしやすく、清潔な状態を保つことができる。
(他の実施形態)
本発明は上記内容に限定されず、例えば以下のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、前板部24の水切り部として、上側板部81の下面84において下側板部82の前面87よりも前方に溝部93を設けたが、水切り部の構成は上記実施形態のものに限定されない。図20(a)〜(d)に、前板部24の水切り部の変形例を示す。
図20(a)に示す変形例は、水切り部は、上側板部81の下面84において下側板部82の前面87よりも前方に形成され、かつ左右方向へ延びる垂下り壁部131である。垂下り壁部131は、下面84の左右方向の全域に亘って設けられている。図20(a)に示す垂下り壁部131は、下面が前後方向に水平に延びている。こうした垂下り壁部131を上側板部81に設けることにより、上側板部81の前面86を伝わって流下した尿Wは、前面86の下端から下面84に回り込んでも、垂下り壁部131の壁面の位置で床面に滴下する。これにより、上側板部81の前面86を伝って流下した尿Wを、上側板部81と下側板部82との間に入り込ませることなく床面に滴下させることができる。
図20(b)に示す前板部24の水切り部は、上側板部81の下面84において少なくとも下側板部82の前面87よりも前方において、下部に対し上部が後方へ傾斜する傾斜部132である。傾斜部132は、下面84の左右方向の全域に亘って設けられている。この場合、上側板部81の前面86を伝わって流下した尿Wは、上側板部81の下端まで至ると、下面84の傾斜により前面86の下端から下面84に回り込むことが抑制される。そして、尿Wは、前面86の下端の位置で床面に滴下する。このため、上側板部81の前面86を伝って流下した尿Wを、上側板部81と下側板部82との間に入り込ませることなく床面に滴下させることができる。水切り部が傾斜部132である場合、上側板部81の下面84の拭き掃除がしやすく、手入れしやすい。また、上側板部81の前面86の下端を下側板部82の上端に対してできるだけ下方に配置することができ、便受部が外部からより見えにくくすることができる。
図20(c)に示すように、水切り部として垂下り壁部131を設ける構成において、垂下り壁部131の下面を、下部に対し上部が後方へ傾斜した傾斜面としてもよい。この場合、前面86の下端から下面84に回り込んだ尿Wを、垂下り壁部131のできるだけ手前側の位置で床面に滴下させることが可能となる。あるいは、垂下り壁部131の下面が、前面86から奥側に向けて、一旦、下方傾斜し、その後、上方傾斜する形状を有していてもよい。この場合、傾斜方向が変化する位置で尿Wが床面に滴下させることが可能となる。こうした傾斜方向の変化点は、垂下り壁部131を有する場合に限らず、前後方向に延びる下面84に設けてもよい。この場合、傾斜方向の変化点を下側板部82の前面87よりも前方に形成する。
図20(d)に示す前板部24の水切り部は、上側板部81の下面84において下側板部82の前面87から奥側へ凹むように形成され、かつ左右方向へ延びる切欠き部133である。切欠き部133は、その上面133aが、奥側へ向けた上り傾斜となる傾斜面となっている。この場合、上側板部81の前面86を伝わって流下した尿Wを切欠き部133の位置で床面に滴下させることができる。また、上面133aを上り傾斜面とすることにより、できるだけ手前側で尿Wの浸入を抑制することが可能となる。なお、切欠き部133の上面133aを水平面としてもよい。
・上記実施形態では、上側板部81が壁板68と載置板69とを備え、載置板69の上面と壁板68の下面とが当接するように壁板68及び載置板69を配置したが、上側板部81が載置板69を有さず壁板68のみを備えていてもよい。あるいは、上側板部81が壁板68と載置板69とを備え、載置板69の前面と壁板68の後面とが当接するように壁板68及び載置板69を配置してもよい。この場合、壁板68の下面によって上側板部81の下面が構成される。
・上記実施形態では、上側板部81の下面84と下側板部82の上面85とが上下に重なるように配置したが、下側板部82の前面87が上側板部81の後面89よりも後方に位置するように上側板部81及び下側板部82を配置することにより上側板部81及び下側板部82が上下に重ならないようにしてもよい。この場合にも、上側板部81の前面86を伝って流下した尿Wが、上側板部81の下面84の奥側に入り込みにくくすることができ、除去しきれなかった尿の臭いによって快適性が損なわれたり清潔感に欠けてしまったりすることを抑制することができる。
・インサイドカバー70の構成は上記実施形態のものに限定されない。例えば、インサイドカバー70は、垂下部73、切欠き部79及び立ち壁76の少なくともいずれかを備えていなくてもよい。また、インサイドカバー70の外形を左右対称としてもよい。また、ポータブルトイレ10がインサイドカバー70を備えていなくてもよい。
・上記実施形態のポータブルトイレ10は、バケツ仕様として使用される場合にスペーサ120を介して受け板31にバケツ110が支持されるようにしたが、受け板31が直接バケツ110を支持可能なポータブルトイレに適用してもよい。
・上記実施形態では、トイレ本体20や脚体部57を木製としたが、これらを樹脂製とし、ポータブルトイレが全体として樹脂製として構成されていてもよい。
・トイレ本体20に設置される受け部として、板状部材である受け板31に代えて、便受部を収容可能な大きさを有する例えば箱型の容器を用いてもよい。
・受け部に直接的又は間接的に支持される便受部はバケツ110に限定されない。例えば、底部に流出口を設けた漏斗状の受け部材としてもよい。
・上記実施形態では、自動ラップ仕様とバケツ仕様とを適宜変更して使用可能なポータブルトイレ10に適用する場合について説明したが、自動ラップ仕様としてのみ使用可能なポータブルトイレに適用してもよいし、自動ラップ仕様として使用不可能なポータブルトイレ(例えば、バケツ仕様専用のポータブルトイレ等)に適用してもよい。
10…ポータブルトイレ、20…トイレ本体、24…前板部、24a…前面、30…便座、30a…開口部、31…受け板、33…開口部、40…密封装置(便受部)、41…開口部、42…ガイド部、55…座部、57…脚体部、63…背もたれ部、65…肘掛け部、70…インサイドカバー、72…開口部、73…垂下部(入り込み部)、76…立ち壁、79…切欠き部、81…上側板部、82…下側板部、93…溝部(水切り部)、110…バケツ(便受部)、115…蓋、120…スペーサ、131…垂下り壁部(水切り部)、132…傾斜部(水切り部)、133…切欠き部(水切り部)、F…フィルム、W…尿。

Claims (6)

  1. ***物を受けることが可能な便受部と、
    前記便受部の上方に配置可能な便座と、
    前記便受部の少なくとも一部を前方から隠すように前記便受部の前方に配置された遮蔽板部と、
    を備えるポータブルトイレであって、
    前記遮蔽板部は、上下に配置された上側板部及び下側板部を有し、
    前記上側板部の前面が前記下側板部の前面よりも前方に位置するように前記上側板部及び前記下側板部が配置されており、
    前記上側板部の下面のうち少なくとも前記下側板部の前面よりも前方位置に、前記上側板部の前面を伝って流下する水分を前記下側板部の前面よりも前方において滴下させる水切り部が設けられている、ポータブルトイレ。
  2. 前記下側板部の前面のうち少なくとも上部が前記上側板部の後面よりも前方に位置するように前記上側板部及び前記下側板部が配置されている、請求項1に記載のポータブルトイレ。
  3. 前記水切り部は、前記上側板部の下面において前記下側板部の前面よりも前方に形成され、かつ左右方向へ延びる溝部である、請求項1又は2に記載のポータブルトイレ。
  4. 前記水切り部は、前記上側板部の下面において前記下側板部の前面よりも前方に形成され、かつ左右方向へ延びる垂下り壁部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポータブルトイレ。
  5. 前記上側板部の下面において少なくとも前記下側板部の前面よりも前方に、下部に対し上部が後方へ傾斜する傾斜部が設けられており、
    前記傾斜部によって前記水切り部が形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポータブルトイレ。
  6. 前記上側板部及び前記下側板部は、前面が前方へ凸となる湾曲面とされており、
    前記湾曲面は、左右方向の中央から左右両側へ向かうにつれて後方に位置する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポータブルトイレ。
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