JP2019003265A - 状態判定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような施設では、マシンルームなどの所定の場所に複数のラックを配列し、各ラックに複数の電子機器を設置するようにしている。
そして、これらの電子機器は、事業を担う重要な機器であることから、適時、点検作業が行われている。
この種の点検は、通常、点検実施者が、電子機器に設けられている各種ランプの発光状態を見て正常かどうかを判定して行われる。
例えば、電子機器の稼働状態を示す電源ランプなどは、点灯している場合は正常と判定し、消灯している場合は異常と判定する。
ところで、このような点検は、点検実施者が1台ずつ目視により行わなければならない。
そこで、人手を必要としない自動点検の技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、ラックの所定箇所に撮像装置を設け、この撮像装置により撮像された電子機器の撮像画像からランプの発光状態を特定して、電子機器の動作状態を判定する監視システムが開示されている。
このため、撮像装置の購入費用や、撮像装置を取り付ける手間が多くかかる問題があった。
特に、データセンターのように多くの電子機器を設置している施設では、撮像装置の購入費用等が膨大になる。
また、ラックによって電子機器の機種や実装位置が異なるため、ラックごとに撮像装置の位置を変える必要があり、電子機器の実装位置を変更するような場合は、それに合わせて撮像装置の位置を変更しなければならない。
ここで、以下に示す本発明の状態判定装置は、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示す本発明に係る所定の処理や機能等を行わせることができる。すなわち、本発明における各処理や手段,機能は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
これらの図に示すように、点検ロボット10は、本体ベース部19と、本体ベース部19に垂直に設けられた垂直部材18と、垂直部材18に設けられ上下方向に移動可能な可動ベース部17とによって構成されている。
本体ベース部19の内部には、マシンルーム内の移動手段として駆動部13を設けている。
また、可動ベース部17には撮像部14と伸出部15を設けており、ラック9に実装された各電子機器8に対し、所定の高さで所定の動作を行うようにしている。
電子機器8は、例えば、サーバ装置、ストレージ装置、スイッチ、ルータなどを例示することができる。
図3は、マシンルームにおけるラックの配置構成を示すラック配置図であり、図4は、ラックにおける電子機器の実装態様を示すラック実装図である。
これらの図に示すように、マシンルームのフロアには、所定の高さの箱形のラック9が複数の列をなして配置されている。
ラック9は、実装位置によって電子機器8の高さが定まる。このため、実装位置が重ならないように割り当てることで1つのラック9に複数の電子機器8を実装することができる。
なお、点検ロボット10の垂直部材18は、ラック9の高さに対応した高さを有している。
点検ロボット10は、具体的には、図5に示すように、記憶部11、通信部12、駆動部13、撮像部14、伸出部15、及び制御部16によって構成されている。
記憶部11は、ROM、RAM、HDDなどの記憶手段であり、プログラムやデータを記憶する。
例えば、記憶部11には、図6に示す全機器管理リストや、図7に示すLED位置テーブルが記憶されている。
全機器管理リストは、マシンルーム内のすべての電子機器8に関する管理情報として、ラック9の列番号、列ごとのラック番号、高さに対応した実装位置、電子機器8の機種名、電子機器8が属するシステム名などの情報と、点検ロボット10の移動ルートに関するルート情報によって構成されている(図6参照)。
LED位置テーブルは、電子機器8の機種名と、LED種別、LEDの位置情報を対応付けたテーブルデータである(図7参照)。
このうち、LEDの位置情報は、前面パネル80を、その右下角部を原点(0,0)とするxy平面とした場合におけるLEDのxy座標である。
また、記憶部11には、後述する特定機器管理リスト(図13(b)参照)も記憶することができる。
以下、全機器管理リスト及び特定機器管理リストを「機器管理リスト」と総称する。
例えば、管理用端末20から、電子機器8に対する点検命令である点検命令情報(すべての電子機器8を対象にした全点検命令情報と、特定の電子機器8を対象にした特定点検命令情報がある)を受信したり、管理用端末20に点検結果の情報を送信することができる。
駆動部13は、左右の駆動輪131、図示しない電動のモーター、モーターの動力を駆動輪131に伝える動力伝達部、動力源であるバッテリなどの電源によって構成される。
点検ロボット10の移動方向や移動距離は、左右の駆動輪131の直径と回転数によって定まる。例えば、各駆動輪131をともに同じ回転数で回転させると直進し、その移動距離は駆動輪131の回転数と直径に基づいて求めることができる。また、ある地点で進路を変更させる場合には、一方の駆動輪131を停止させたまま、他方の駆動輪131を所定回転させることで、その回転に応じた角度に進路を変えることができる。
このため、制御部16は、駆動部13を制御することによって、点検ロボット10を所定の位置まで移動させることができる。
このような点検ロボット10の移動は、管理用端末20からの遠隔操作によっても制御することができる。
なお、マシンルームのフロアには点検ロボット10の待機地点が設けられており、通常は、この待機地点に点検ロボット10が配置されている。
待機地点には、充電設備が設けられており、点検ロボット10は、動力源であるバッテリを充電しながら待機できるようになっている。
撮像部14は、垂直部材18に沿って上下方向に移動可能な可動ベース部17に設けられている。また、撮像部14及び可動ベース部17は、本体ベース部19に収容されている制御部16と通信ケーブル等により接続されており、それぞれの動作が制御部16によって制御される。
これにより、撮像部14を、上下方向に移動させたり、これに伴って、撮像範囲を上下方向に移動させたり、所定の高さで撮像処理を行わせたりすることができる。
伸出部(伸出部材)15は、段階的に伸出させることが可能な棒状の部材によって構成される。
伸出部15は、撮像部14と同様に可動ベース部17に設けられている。また、伸出部15も、本体ベース部19内に収容されている制御部16と通信ケーブル等により接続されており、伸出部15と可動ベース部17のそれぞれの動作が制御部16によって制御される。
これにより、伸出部15を、上下方向に移動させたり、所定の高さで伸出させることができる。
なお、このような撮像部14、伸出部15、及び可動ベース部17の動作は、管理用端末20からの遠隔操作によっても制御することができる。
制御部16は、移動制御手段として動作することで、駆動部13に、電子機器8の設置位置に対応した所定の移動動作を行わせることで、その設置位置に対応した所定のルートに沿って点検ロボット10を移動させる。
「所定の移動動作」は、記憶部11に記憶されている機器管理リストに含まれるルート情報(図6,12参照)に基づいて行われる。
ルート情報は、図8に示すように、所定の移動ルートに沿って設けた各マーカに関する情報である。
「マーカ座標」は、マシンルームのフロアを、点検ロボット10の待機地点を原点(0,0)とするxy平面とした場合におけるマーカの位置情報である(図6,8参照)。
「移動順序」は、点検ロボット10の移動順序を示す情報である。
このため、制御部16が、移動順序に従って各マーカを移動するよう駆動部13を制御することで、点検ロボット10を所定の移動ルートに沿って移動させることができる(図8参照)。
また、「マーカ種別」には、停止マーカと端部マーカとがある。
このうち、停止マーカは、マーカの位置での停止を指示するためのマーカであり、各ラック9の前側にそれぞれ設けている。
これにより、点検ロボット10を、移動ルートに沿って移動させる過程において、ラック9ごとにその前側で一時的に停止する動作を行わせるようにしている。
具体的には、制御部16の制御により、点検ロボット10が停止マーカの地点で移動を停止し、その位置で対応するラック9に実装されている各電子機器8に対する所定動作(後記撮像制御手段から状態判定手段に至る各動作)を行い、当該所定動作が終わると、次の移動順序のマーカに移動するようにしている。
端部マーカは、図8に示すように、列の外側に設けることで、x軸方向の移動等を誘導するマーカである。
例えば、所定の移動ルートに沿ってテープなどの識別部材を敷設し、これを所定のセンサで識別しながら点検ロボット10を移動させてもよい。
この場合、停止を指示するバーコードを停止マーカの位置に貼付し、点検ロボット10に、各バーコードを識別しながら移動させることで、同様の移動動作を行うことができる。
具体的には、点検ロボット10が停止マーカの位置で停止すると、撮像部14に、対応するラック9に実装されている各電子機器8を撮像させる。
まず、制御部16が、機器管理リストにおいて、そのラック9の「実装位置」に対応する高さに可動ベース部17をセットする。
なお、点検ロボット10が停止マーカの位置に停止している状態で、「実装位置」に対応する高さに可動ベース部17をセットしたときに、撮像部14の撮像範囲には、その「実装位置」に実装された電子機器8の前面パネル80全体が含まれるように撮像倍率を自動的に調整できるようにしている。
このため、各「実装位置」に対応する高さに可動ベース部17をセットして撮像部14に撮像させることで、各「実装位置」に実装されている各電子機器8の前面パネル80の撮像画像を取得することができる。
例えば、図9は、点検ロボット10がマーカ座標(1,1)に停止した状態において、可動ベース部17が実装位置「7〜9」に対応する高さにセットされた場合の撮像画像を示す図である。
この図の例に示すように、点検ロボット10がマーカ座標(1,1)に停止した状態において、可動ベース部17を実装位置「7〜9」に対応する高さにセットして撮像部14に撮像させると、「SV2」の前面パネル80の撮像画像を取得することができる。
このような撮像動作は、例えば、実装位置の若番順に行うことで、上部に実装されている電子機器8から1台ずつ順番に行う。
ただし、1台の電子機器8に対する撮像処理を終わっても、その電子機器8に対する所定動作(後記発光部情報取得手段から状態判定手段に至る各動作)が終わるまで、その位置にとどまり、所定動作が終わると次の実装位置に対応する高さに移動して次の電子機器8に対する撮像動作を行うようにしている。
なお、ここでは、列番号「1」・ラック番号「1」(以下、「1−1」と表現する)の実装位置「7〜9」に実装された電子機器8を対象として説明する。
まず、制御部16は、対象の電子機器8に設けられているLEDの種別とその位置情報を取得する。
この場合、1−1のラックの実装位置「7〜9」に実装されている電子機器8は「SV2」であるため(図6参照)、LED位置テーブル(図7)に基づき、「SV2」のLED種別及び位置情報として「LED1」及び位置情報(5,18)を取得することができる。
次に、制御部16は、公知の手法に基づき、撮像部14によって撮像された撮像画像の特徴情報から電子機器8の前面パネル80の形状や大きさを特定する。
図10は、撮像画像から特定した前面パネル80を模式的に示した模式図である。
これにより、制御部16は、前面パネル80の右下角部を特定するとともに、この右下角部を原点としたxy平面のどの範囲に前面パネル80の領域があるかを特定することができる。
続いて、制御部16は、取得した位置情報の地点における発光状態を特定する。
具体的には、座標(5,18)の地点における輝度又はその地点を中心とした一定領域における輝度を求め、所定の基準値以上の場合は、「LED1」が「点灯」の状態と判定し、基準値未満の場合は、「LED1」が「消灯」の状態と判定する。
また、撮像画像が動画(一定時間内の複数の静止画を含む)の場合において、「点灯」の状態と「消灯」の状態が交互に検出された場合は、「点滅」の状態と判定することができる。この場合、点灯又は消灯の間隔に基づいて「点滅間隔」を特定することもできる。
さらに、どのような色で点灯又は消灯しているかを特定することもできる。例えば、公知の方法により、「色相値(0〜360)」を求めることによって特定することができる。例えば、色相値が114〜165の場合は「緑」、38〜60の場合は「黄」、341〜360又は0〜17の場合は「赤」と、特定することができる。
具体的には、図11に示す状態判定テーブルに基づき判定する。
例えば、「SV2」の「LED1」の発光状態が、「緑」の「点灯」の場合は「正常」と判定し、「赤」の「点滅」の場合は中度の異常(「異常中」)と判定し、「赤」の「点灯」の場合は高度の異常(「異常高」)と判定することができる。
同様に、「SW1」の「LED1」の発光状態が、「緑」の「点灯」の場合は「正常」と判定し、「消灯」の場合は「異常高」と判定することができる。
同様に、「SV1」の「LED1」の発光状態が、「消灯」の場合は「正常」と判定し、「黄」の「点滅」の場合は「異常中」と判定し、「赤」の「点灯」の場合は「異常高」と判定することができる。
同様に、「SV1」の「LED2」の発光状態が、「緑」の「点灯」の場合は「正常」と判定し、「消灯」の場合は「異常高」と判定することができる。
なお、状態の判定に、点滅間隔を加えることもできる。
次に、点検ロボット10を移動順序「2」の停止マーカの位置である1−2のラックの前に停止させて、そのラック9に実装されている各電子機器8の状態判定を同様に行う。
以降、同様に点検ロボット10の移動動作及び状態判定を繰り返し、1−5のラック9に実装されている各電子機器8の状態判定が終わると、点検ロボット10を移動順序「7」の端部マーカを通過させ、次いで、移動順序「8」の端部マーカを通過させ、移動順序「9」の停止マーカの位置である2−5のラック9の前に停止させて、そのラック9に実装されている各電子機器8の状態判定を行う。
以降、同様に点検ロボット10の移動動作及び状態判定を繰り返し、4−1のラック9に実装されている各電子機器8の状態判定が終わると、マシンルーム内のすべての電子機器8に対する点検が完了する。
なお、すべての電子機器8に対する点検が完了すると、点検ロボット10を待機地点である原点(0,0)に移動させる。これにより、点検ロボット10が、再び待機状態にセットされるとともに充電が開始される。
また、点検結果は、1台の電子機器8の状態判定が終わるたびに管理用端末20に送信したり、すべての電子機器8の状態判定が終わった後に送信することもできる。
また、点検結果とともに状態判定時に撮像した電子機器8の撮像画像を管理用端末20に送信することもできる。
また、状態判定の結果が「異常」など所定の状態の場合は、すぐに管理用端末20に送信することもできる。この場合、対象の電子機器8の動画をリアルタイムに送信することもできる。
また、状態判定の結果が「異常」である場合に、図示しないスピーカや表示器を介し、音や画像で異常を報知することもできる。
また、点検に要した時間(点検時間)がわかる情報を点検結果とともに記憶部11に記憶したり、管理用端末20に送信することができる。
管理用端末20は、PC、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置であり、点検ロボット10とともに本発明の状態判定装置を構成することができる。
管理用端末20は、データセンターに配備されている点検ロボット10を遠隔から操作・管理できるようになっている。
このため、複数のデータセンターのマシンルームにそれぞれ点検ロボット10を配備している場合は、各点検ロボット10をそれぞれ操作することができ、また、集中的に管理することができる。
記憶部21は、ROM、RAM、HDDなどの記憶手段であり、プログラムやデータを記憶する。
例えば、記憶部21には、機器管理リストを記憶している。管理者は、必要に応じ、機器管理リストを編集して更新することができる。
通信部22は、データの送受信を行う通信手段であり、例えば、無線LANやインターネットを介して点検ロボット10との間でデータの送受信を行う。
例えば、点検ロボット10に、電子機器8に対する点検命令である点検命令情報(全点検命令情報、特定点検命令情報)を送信したり、点検ロボット10から点検結果を受信することができる。
また、特定機器管理リストを点検ロボット10に送信することができる。
また、機器管理リストを更新した場合は、更新後の機器管理リストを点検ロボット10に送信し、点検ロボット10における機器管理リストを更新させることもできる。
これにより、各データセンターにおいて電子機器8やラック9の新設や変更等があった場合に、管理用端末20側だけで対応することができる。
操作部23は、PCにおけるマウスやキーボードや、タブレット端末やスマートフォンにおけるタッチパネルからなる操作手段である。
表示部24は、液晶などの表示画面からなる表示手段である。タブレット端末やスマートフォンでは、タッチパネルが操作手段であり表示手段でもある。
制御部25は、CPU等からなるコンピュータであり、記憶部21に記憶されているプログラムを読み込むことで種々の動作行う。
これにより、点検結果や点検時の電子機器8の様子を管理者により確認することができる。
また、点検ロボット10から受信した点検時間の情報に基づいて、ラック単位や機器単位の点検時間の代表値(例えば、平均値、最大値等)を求め、これを基に、次回以降の点検時の点検時間を予測することもできる。
例えば、過去の点検記録から電子機器8の1台あたりの平均点検時間が9分と算出された場合において、次の点検対象の電子機器8が100台ある場合には、点検予測時間は15時間(=9分×100台÷60分)と算出することができる。
これにより、点検時間に制限がある場合(例えば、8時間)などにおいて、点検を1度で行うか、複数回に分けて行うかの判断に役立てることができる。
また、点検ロボット10のバッテリの容量に関し、一度の点検における放電時間や電子機器8の台数等などを求めておくことで、これによっても、点検を1度で行うか、複数回に分けて行うかを判断することができる。
このほか、本発明の状態判定装置として、以下の特徴的な動作を行う。
本発明の状態判定装置は、マシンルームに設置されている電子機器8の中から特定の電子機器8を選択可能な選択手段を備え、このような選択手段によって選択した特定の電子機器に対する点検動作を効率よく実施できるようにしている。
このような点検動作を可能とする構成について、システム名「sys2」に属する電子機器8を特定の電子機器8として選択した場合について説明する。
この場合、まず、管理用端末20において、全機器管理リストを用いて特定機器管理リストを作成する。
具体的には、所定の操作を行うことで、記憶部21に記憶してある全機器管理リストの中から「sys2」に関連するデータと端部マーカに関するデータを選択して抽出する。
これにより、図13(a)に示すリストが抽出される。
(1)『最若番の列番号に付属する端部マーカのうち、原点(0,0)に近い方の端部マーカの移動順序を「1」に設定する。』
「最若番の列番号に付属する端部マーカ」は、マーカ座標(0.5,2)の端部マーカとマーカ座標(5.5,2)の端部マーカである。このうち、「原点(0,0)に近い方の端部マーカ」は、マーカ座標(0.5,2)の端部マーカである。
このため、マーカ座標(0.5,2)の端部マーカの移動順序が「1」に設定される。
(2)『同じ列番号に属する停止マーカの移動順序を次の番号に設定する。停止マーカが複数あるときは、(1)において移動順序を設定した端部マーカから近い停止マーカから順に番号を設定する。』
「同じ列番号に属する列番号に属する停止マーカ」は、最若番の列番号「2」と同じ列番号「2」に属する、マーカ座標(3,2)の停止マーカである。
このため、マーカ座標(3,2)のマーカの移動順序が「2」に設定される。
(3)『同じ列番号に付属する端部マーカのうち、(1)において移動順序を設定した端部マーカではない方の端部マーカの移動順序を次の番号に設定する。』
「同じ列番号に付属する端部マーカ」は、列番号「2」に付属する、マーカ座標(0.5,2)の端部マーカとマーカ座標(5.5,2)の端部マーカである。このうち、「(1)において移動順序を設定した端部マーカではない方の端部マーカ」は、マーカ座標(5.5,2)の端部マーカである。
このため、マーカ座標(5.5,2)の端部マーカの移動順序が「3」に設定される。
「次に若番の列番号に付属する端部マーカ」は、列番号「4」に付属する、マーカ座標(0.5,4)の端部マーカとマーカ座標(5.5,4)の端部マーカである。「前工程において移動順序を設定した端部マーカ」は、(3)において移動順序「3」が設定された、マーカ座標(5.5,2)の端部マーカである。そうすると、「次に若番の列番号に付属する端部マーカのうち、前工程において移動順序を設定した端部マーカに近い方の端部マーカ」は、マーカ座標(5.5,4)の端部マーカである。
このため、マーカ座標(5.5,4)の端部マーカの移動順序が「4」に設定される。
(5)『同じ列番号に属する停止マーカの移動順序を次の番号に設定する。停止マーカが複数あるときは、(4)において移動順序を設定した端部マーカから近い停止マーカから順に番号を設定する。』
「同じ列番号に属する停止マーカ」は、列番号「4」に属する、マーカ座標(2,4)の停止マーカとマーカ座標(3,4)の停止マーカであり、複数ある。このうち、「(4)において移動順序を設定した端部マーカから近い停止マーカ」は、マーカ座標(5.5,4)の端部マーカから近い、マーカ座標(3,4)の停止マーカである。
このため、マーカ座標(3,4)の停止マーカの移動順序が「5」に設定され、マーカ座標(2,4)の停止マーカの移動順序が「6」に設定される。
(6)『同じ列番号に付属する端部マーカのうち、(4)において移動順序を設定した端部マーカではない方の端部マーカの移動順序を次の番号に設定する。』
「同じ列番号に付属する端部マーカ」は、列番号「4」に付属する、マーカ座標(0.5,4)の端部マーカとマーカ座標(5.5,4)の端部マーカである。このうち、「(4)において移動順序を設定した端部マーカではない方の端部マーカ」は、マーカ座標(0.5,2)の端部マーカである。
このため、マーカ座標(0.5,4)の端部マーカの移動順序が「7」に設定される。
(7)『以後、該当するデータがなくなるまで、(4)〜(6)を繰り返す。』
本例の場合、列番号「4」以降の列番号はないため、マーカ座標(0.5,4)の端部マーカの移動順序が設定されて終了する。
管理用端末20は、このようにして作成した特定機器管理リストを、特定点検命令情報とともに点検ロボット10に送信する。
点検ロボット10は、管理用端末20から特定点検命令情報を受信すると、当該特定点検命令情報ともに受信した特定機器管理リストを記憶部11に記憶するとともに、以下の動作を行う。
具体的には、制御部16が、特定機器管理リストに含まれるルート情報に従った移動動作及び状態判定に至る一連の点検動作を駆動部13、可動ベース部17、撮像部14に行わせる。
詳細な移動動作及び状態判定に至る一連点検の動作は、前述した全機器管理リストに基づいて行われる動作と同様である。
すなわち、点検対象の電子機器8が実装されていないラック9のみからなる列(列番号「1」「3」の列)に対しては、マーカを設けず移動ルートに含めないようにしているため、点検ロボット10に無駄な移動動作を行わないようにすることができる。
また、点検対象の電子機器8が実装されているラック9を含む列(列番号「2」「4」の列)に対しては、当該ラック9に対してのみ停止マーカを設け、これ以外のラック9に対しては停止マーカを設けないようにしているため、点検ロボット10が無駄に停止することがないようにすることができる。
したがって、特定の電子機器8を点検対象として選択した場合に、点検ロボット10に、短時間で効率よく点検を実施させることができる。
例えば、点検の実施時間が例えば8時間に制限されている場合において、点検予測時間が15時間と算出されたときなどは、点検を2回に分けて行う必要がある。
この場合、管理用端末20において全機器管理リストから所定の電子機器8を選択して2つの特定機器管理リスト(例えば、1〜2列目のものと3〜4列目のもの)を作成し、これを点検ロボット10に渡すことで、点検ロボット10による複数回の点検を容易に行わせることができる。
また、バッテリの容量の関係上、点検の途中に充電が必要な場合も同様であり、この場合、1回目の点検が終了すると待機地点に戻り、充電が完了したタイミングで、2回目の点検を開始するようにすることもできる。
図15は、特定機器管理リストの作成方法を示すフローチャートである。
図15に示すように、まず、全機器管理リストから特定の電子機器に関する情報を抽出する(S1)。
具体的には、管理用端末20において、所定操作によって全機器管理リスト(図6参照)から特定の電子機器8に関する情報を抽出する。例えば、「sys2」に属する電子機器8の情報を抽出することで、図13(a)のリストが作成される。
次に、変数nに「1」を代入する(S2)。
続いて、列番号「n」があるかどうかを判定する(S3)。
図13(a)のリストにおいて、例えば、n=1の場合、列番号「1」はない(No)と判定し、n=2の場合、列番号「2」はある(Yes)と判定する。
列番号「n」がない場合(S3−No)、変数nに「n+1」を代入してS3に戻る(S4)。
列番号「n」がある場合(S3−Yes)、列番号「n」に付属する端部マーカのうち原点に近い位置の端部マーカの移動順序を「1」に設定する(S5)。
次に、列番号「n」に属する停止マーカの移動順序を次の番号に設定する(S6)。なお、該当する停止マーカが複数あるときは、S5において移動順序を設定した端部マーカから近い停止マーカから順に番号を設定する。
続いて、列番号「n」に付属する端部マーカのうちS5で移動順序を設定した端部マーカではない方の端部マーカの移動順序を次の番号に設定する(S7)。
次に、n=4かどうかを判定する(S8)。
S8において、n=4でない場合(S8−No)、変数nに「n+1」を代入し(S9)、次のステップ(S10)に進む。
S10では、列番号「n」があるかどうかを判定する(S10)。
列番号「n」がない場合(S10−No)、変数nに「n+1」を代入してS10に戻る。
列番号「n」がある場合(S10−Yes)、列番号「n」に付属する端部マーカのうち前工程で移動順序を設定された端部マーカに近い位置の端部マーカの移動順序を次の番号に設定する(S11)。
次に、列番号「n」に属する停止マーカの移動順序を次の番号に設定する(S12)。なお、該当する停止マーカが複数あるときは、前工程において移動順序を設定した端部マーカから近い停止マーカから順に番号を設定する。
続いて、列番号「n」に付属する端部マーカのうちS11で移動順序を設定した端部マーカと反対側の端部マーカの移動順序を次の番号に設定する(S13)。
次に、S8に進み、ここで、n=4であると判定された場合(S8−Yes)、処理を終了する。
これによって、特定の電子機器8を点検対象とする場合の特定機器管理リストを作成することができる(図13(b)参照)。
このようにして作成した特定機器管理リストは、後記状態判定方法において用いることができる。
図16は、状態判定方法を示すフローチャートである。
図16に示すように、まず、点検ロボット10において、点検対象がマシンルーム内のすべての電子機器8か特定の電子機器8かを判定する(S21)。
例えば、点検ロボット10において、管理用端末20から全点検命令情報を受信した場合には、すべての電子機器8が点検の対象であると判定し、管理用端末20から特定点検命令情報を受信した場合は、特定の電子機器8が点検の対象であると判定する。
S21において、すべての電子機器を対象に点検を行う場合(S21−「すべて」)、全機器管理リスト(図6参照)に含まれるルート情報に基づいてマーカ間を移動する移動動作を行う(S22)。
具体的には、制御部16により駆動部13を制御することで、点検ロボット10が、各マーカ間を移動順序に従って移動する。
次に、マーカに到達するたびに当該マーカが停止マーカかどうかを判定する(S23)。
マーカが停止マーカである場合(S23−Yes)、移動を停止する(S24)。
次に、対応するラックに実装されている1台の電子機器8の撮像を行う(S25)。
次に、発光部に関する情報を取得する(S26)。
具体的には、S25において取得した撮像画像から、前面パネル80に設けられているLEDの発光状態の情報を取得する。
続いて、状態の判定を行う(S27)。
具体的には、S26において取得したLEDの発光状態の情報に基づいて、電子機器8が正常か異常かなどを判定する。
なお、S25〜S27の処理は、1台の電子機器8ごとに行い、ラック9に実装されているすべての電子機器8についての処理が終わるとS28に進む。
次に、残りのマーカがあるかどうかを判定する(S28)。
残りのマーカがある場合(S28−Yes)には、次の移動順序のマーカに移動し(S29)、前述したS23以降の処理を行う。
S23以降の処理は、残りのマーカがなくなるまで行い(S28−No)、残りのマーカがなくなると一連の処理を終了する。
具体的には、前述したS23〜S28の動作を行う。
次に、伸出部15による操作部82の操作について説明する。
点検ロボット10は、制御部16が、伸出制御手段として動作することで、伸出部15を電子機器8に向けて伸出させることができる(図1等参照)。
ここで、電子機器8は、一般に、電源ボタンなど、押下することにより電子機器10に所定の動作を行わせる操作部82が設けられてある。
このため、点検ロボット10において、伸出部15を、操作部82の対応する位置で伸出させることで、当該操作部82を押下させて操作することができる。
このような動作を可能とするため、点検ロボット10及び管理用端末20は、以下の構成を備えている。
相対位置テーブルは、電子機器8の実装位置と、その電子機器8の電源ボタン82に対する伸出部15の相対的な位置情報(相対位置情報)とを対応付けたテーブルデータである。
「相対位置情報」は、ラック9の前面を、各電子機器8の電源ボタン82の位置をそれぞれ原点としたxy平面とみなした場合における伸出部15の基準位置のxy座標である。このxy座標は、実際の長さ(cm)で表したものである。
このため、例えば、相対位置テーブルの相対位置情報(20,120)は、伸出部15の基準位置と電源ボタン82とが、x軸方向に沿って20cm、y軸方向に沿って120cm離れていることを示している。
伸出部15の基準位置は、x軸方向については、ラック幅の中心位置に設定している。
これは、点検ロボット10を停止マーカの位置に停止させたときの伸出部15の位置であり、点検ロボット10を停止マーカの位置に停止させてから伸出部15の動作を行うからである。
伸出部15の基準位置は、y軸方向については、便宜上、最上部の位置としている。
具体的には、管理用端末20の所定操作により、所定の電子機器8の電源ボタン82を操作する場合について説明する。
例えば、管理用端末20の所定操作により、1−1のラック9の実装位置「7〜9」に実装されている「SV2」の電源ボタン82の操作を行うことが指示された場合、管理用端末20は、この指示内容を示す命令情報を点検ロボット10に送信する。
点検ロボット10では、制御部16が、命令情報を受信すると、相対位置テーブル(図17参照)に基づき、1−1のラック9の実装位置「7〜9」に対応する相対位置情報(20,120)を、「操作部82と伸出部15の位置関係を示す情報」として取得する。
次に、制御部16は、伸出部材移動手段として動作することで、操作部82と伸出部15との位置関係を示す位置関係を示す情報に基づき、伸出部15を、操作部82に対応する位置に移動させる。
具体的には、相対位置情報が(20,120)であるため、伸出部15が基準位置にあるとした場合には、その基準位置からx軸方向に−20cm、y軸方向に−120cm離れたところに電源ボタン82がある。
つまり、伸出部15を、その基準位置から右方向に20cm、下方向に120cmの地点に移動させることで、伸出部15を、電源ボタン82の位置に移動させることができる。
このため、点検ロボット10を、マーカ座標(1,1)の停止マーカの位置に停止させ、可動ベース部17を最上部にセットすることによって、伸出部15を基準位置にセットした場合には、そこから、点検ロボット10を右方向に20cm移動させ、可動ベース部17を下方向に120cm移動させることで、伸出部15を電源ボタン82の位置に移動させることができる。
そして、制御部16は、伸出制御手段として動作することで、伸出部材移動手段が、伸出部15を、操作部82に対応する位置に移動させたことに基づいて、当該伸出部15を伸出させることで操作部82を操作する。
すなわち、伸出部15を電源ボタン82の位置に移動した後に、伸出部15を伸出させることで、電源ボタン82を伸出部15の伸出動作によって押下させることができ、これにより、電子機器8の電源をオフにしたりオンにすることができる。
なお、伸出部15の先端に圧力検知センサを設け、所定の圧力で押下させることもできる。
また、押下時間を設定することで、短押しや長押しを行うこともできる。
以上のように、本発明によれば、管理用端末20からの遠隔操作によって、電源ボタンなどの操作部82を操作することができる。
このため、例えば、点検時における再起動が必要な場合など、管理者等が、データセンターに出向かなくても点検ロボット10に電源ボタン82を操作させて再起動などを行わせることができる。
また、本発明の状態判定装置は、所定の場合には、点検ロボット10に、自動的に操作部82を操作するようにすることもできる。
このような動作を可能とするため、点検ロボット10は、以下の構成を備えている。
「所定の状態」とは、例えば、点検ロボット10による点検時において、ある電子機器8の状態判定の結果として、例えば「異常高」と判定された場合など、すぐに、再起動が必要な状態を挙げることができる。
制御部16は、このような「所定の状態」が判定された電子機器8が、例えば、1−1のラック9の実装位置「7〜9」に実装されている電子機器8であることを特定すると、相対位置テーブル(図17参照)に基づき、相対位置情報(20,120)を、操作部82と伸出部15の位置関係を示す情報として取得することができる。
次に、制御部16は、伸出部材移動手段として動作することで、操作部82と伸出部15の位置関係を示す情報に基づき、伸出部15を、操作部82に対応する位置に移動させる。
具体的には、相対位置情報が(20,120)であるため、伸出部15が基準位置にあるとした場合には、その基準位置から右方向に20cm、下方向に120cm移動させる。
このため、点検ロボット10を、マーカ座標(1,1)の停止マーカの位置に停止させ、可動ベース部17を最上部にセットすることで、伸出部15を基準位置にセットした場合には、そこから、点検ロボット10を右方向に20cm移動させ、可動ベース部17を下方向に120cm移動させることで、伸出部15を電源ボタン82の位置に対応する位置に移動させることができる。
そして、制御部16は、伸出制御手段として動作することで、伸出部材移動手段が、伸出部15を、操作部82に対応する位置に移動させたことに基づいて、当該伸出部15を伸出させることで操作部82の操作をする。
具体的には、伸出部15を、電源ボタン82の位置に対応する位置に移動した後に伸出させる。
これによって、電源ボタン82を伸出部15により押下させることができ、例えば、電子機器8の電源をオフにし、一定時間経過後に、再び同様の操作を行うことで、電子機器8を再起動することができる。
このようにすると、点検ロボット10による自動点検時において、障害等の再起動が必要な状態が判定された場合、管理者等が、データセンターに出向くことなく、自動的に再起動を行って障害を復旧させることができる。
なお、電源をオフにする前の電子機器8の撮像画像や、再起動した後の電子機器8の撮像画像を記憶部11に記憶したり、管理用端末20に送信することもできる。
これにより、再起動によって障害等が復旧したかどうかを、管理用端末20を介して管理者が確認することができる。
上述したように、本実施形態の点検ロボット10は、遠隔操作により、又は、点検時の自動制御により、伸出部15を移動させて操作部82を操作するようにしているが、実際には移動距離等に誤差が生じることがあり、自動制御だけでは操作部82をうまく操作できないことが考えられる。
このため、本発明の状態判定装置は、管理用端末20で実際の伸出部15の位置を確認しながら所定の補正操作を行うことで、伸出部15を操作部82の位置に確実に合わせることを可能にしている。
このような動作を可能とするため、点検ロボット10及び管理用端末20は、以下の構成を備えている。
ここで、「伸出部の位置」は、例えば、伸出部15の先端部にレーザー光などの光照射手段を設けることで、撮像画像から、照射手段から照射されたレーザー光の照射ポイントを伸出部15の位置として特定できる。例えば、レーザー光に固有の輝度、色、発光領域に基づいてレーザー光の照射ポイントを特定することができる。
また、伸出部15を伸出させた状態で撮像処理により得た撮像画像からも特定することができる。
図18は、所定のラック9に実装された「SV2」の前面パネル80の撮像画像であり、これを管理用端末20であるタブレット端末に送信してタッチパネル上に表示させたものである。
同図に示すように、伸出部15の位置(「×」点)は、操作ボタン82の位置と一致しておらず、この状態で伸出部15を伸出させても、電源ボタン82を押下することはできない。
ここで、管理用端末20において、表示手段である表示部24に表示されている伸出部15の位置を操作部82の位置に一致させる所定の操作を行うと、制御部25が、表示手段により表示されている伸出部15の位置と操作部82の位置とに基づいて、当該伸出部15と操作部82との位置関係を示す情報を取得する。
「表示部に表示されている伸出部の位置を操作部の位置に一致させる所定の操作」とは、例えば、「×」の箇所をタッチし、タッチした状態のまま電源ボタン82の箇所までスライドしてタッチを解除する操作や、「×」の箇所をクリックし、クリックした状態のまま電源ボタン82の箇所までスライドしてクリックを解除する操作を挙げることができる。
このとき、管理用端末20では、制御部25が、操作においてスライドした距離を計測する。
例えば、図18において、A点を原点とし、A点(×点)からB点(電源ボタン82の地点)まで上記スライドの操作を行った場合のA点からB点のスライド距離は、x軸方向に2cm、y軸方向に2cmと計測されたものとする(スライド距離=(2,2)と表す)。
この「スライド距離」は、タブレット端末のタッチパネル上における伸出部15と電源ボタン82の間の距離であり、実際の伸出部15と電源ボタン82の間の距離と異なる場合がある。
具体的には、撮像画像を撮像したときの「撮像倍率」と、タブレット端末のタッチパネルにおける「表示倍率」によって異なる場合がある。
例えば、「撮像倍率」が等倍(1倍)で、かつ、「表示倍率」が等倍(1倍)の場合は、「スライド距離」と「実際の伸出部15と電源ボタン82の間の距離」は一致する。
この場合、管理用端末20は、「スライド距離」を実際に移動すべき距離(実移動距離という)を点検ロボット10に送信する。
なお、「撮像倍率」が等倍(1倍)でない場合や「表示倍率」が等倍(1倍)でない場合は、「スライド距離」を実際の距離に換算した値を「実移動距離」として点検ロボット10に送信する。
例えば、「撮像倍率」が1/2倍で「表示倍率」が等倍の場合は「スライド距離」を2倍にした値、「撮像倍率」が等倍で「表示倍率」が2倍の場合は、「スライド距離」を1/2倍にした値、「撮像倍率」が1/2倍で「表示倍率」が1/2倍の場合は、「スライド距離」を4倍にした値をそれぞれ「実移動距離」とする。
次に、点検ロボット10は、制御部16が、伸出部材移動手段として動作することで、伸出部15を、操作部82の位置に対応する位置に移動させる。
具体的には、管理用端末20から「実移動距離=(2,2)」を受信すると、点検ロボット10を右方向に2cm、可動ベース部17を上方向に2cm移動させる。
そして、制御部16は、伸出制御手段として動作することで、伸出部材移動手段が、伸出部15を、操作部82に対応する位置に移動させたことに基づいて、当該伸出部15を伸出させる。
これにより、伸出部15が電源ボタン82を押下して操作することができる。
また、特定の電子機器について点検を行う場合にも、特定の電子機器に設置位置に対応した適切なルートに沿って所定の移動動作を行いながら点検を行うようにしている。
このため、電子機器に対する点検を、自動的に、かつ、短時間で効率よく行うことができる。
また、遠隔操作により、又は、点検時の自動制御により、点検ロボット10の伸出部15を所定の位置に移動させて伸出させることで、電子機器8の操作部82を操作することができる。
このため、管理者等が現地に出向かなくても所定の操作を行うことができる。
また、この場合、所定の操作によって、伸出部15の位置を補正することができる。
このため、正確な操作を行うことができる。
電子機器は、サーバ装置、ストレージ装置、スイッチ、ルータに限らず、状態判定が可能な発光手段や押下可能な操作手段を設けている装置や機器であれば、どのような装置や機器にも本発明を適用することができる。
また、データセンターに限らず、例えば、通信会社の基地局など、電子機器を設置している施設において本発明を適用することができる。
11 記憶部
12 通信部
13 駆動部(移動手段)
131 駆動輪
14 撮像部(撮像手段)
15 伸出部(伸出部材)
16 制御部(移動制御手段、撮像制御手段、発光部情報取得手段、状態判定手段、伸出制御手段、位置関係情報取得手段、伸出部材移動手段)
20 管理用端末
21 記憶部
22 通信部
23 操作部
24 表示部(表示手段)
25 制御部
8 電子機器
80 前面パネル
81 発光部(LED)
82 操作部(電源ボタン)
9 ラック
Claims (5)
- 所定の場所に設置されている電子機器の状態を判定可能な状態判定装置であって、
所定の移動手段に、前記電子機器の設置位置に対応した所定の移動動作を行わせることで、前記設置位置に対応した所定のルートに沿って移動を行う移動制御手段と、
前記移動動作に応じて所定の撮像手段に電子機器を撮像させる撮像制御手段と、
前記撮像手段により撮像された電子機器の撮像画像から当該電子機器に設けられている発光部の発光状態の情報を取得する発光部情報取得手段と、
前記発光部情報取得手段により取得された前記発光部の発光状態の情報に基づいて前記電子機器の状態を判定する状態判定手段と、
前記電子機器の中から特定の電子機器を選択可能な選択手段と、を備え、
前記移動制御手段は、前記選択手段により選択された特定の電子機器の設置位置に対応した所定の移動動作を行わせることで、前記設置位置に対応した特定のルートに沿って移動を行う
ことを特徴とする状態判定装置。 - 所定の伸出部材を前記電子機器に向けて伸出させることが可能な伸出制御手段と、
前記電子機器に設けられている操作部と前記伸出部材との位置関係を示す情報を取得する位置関係情報取得手段と、
前記位置関係を示す情報に基づき、前記伸出部材を、前記操作部に対応する位置に移動させることが可能な伸出部材移動手段と、を備え、
前記伸出制御手段は、前記伸出部材移動手段が、前記伸出部材を、前記操作部に対応する位置に移動させたことに基づいて、当該伸出部材を伸出させることで前記操作部を操作する
ことを特徴とする請求項1に記載の状態判定装置。 - 前記伸出部材移動手段は、前記状態判定手段により前記電子機器が所定の状態であることが判定された場合に、前記操作部と前記伸出部材との位置関係を示す情報に基づき、前記伸出部材を、前記操作部に対応する位置に移動させることが可能であり、
前記伸出制御手段は、前記伸出部材移動手段が、前記伸出部材を、前記操作部に対応する位置に移動させたことに基づいて、当該伸出部材を伸出させることで前記操作部を操作する
ことを特徴とする請求項2に記載の状態判定装置。 - 前記撮像手段により撮像された電子機器の撮像情報に基づき、前記伸出部材の位置と前記操作部の位置を特定可能に表示する表示手段を備え、
前記伸出部材移動手段は、前記表示手段により表示されている前記伸出部材の位置を前記操作部の位置に一致させる操作に基づいて、前記伸出部材を、前記操作部の位置に対応する位置に移動させることが可能であり、
前記伸出制御手段は、前記伸出部材移動手段が、前記伸出部材を、前記操作部に対応する位置に移動させたことに基づいて、当該伸出部材を伸出させることで前記操作部を操作する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の状態判定装置。 - 前記操作部は、押下によって電子機器の電源のオン/オフが可能な電源ボタンである
ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の状態判定装置。
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