JP2019002988A - 画像形成装置 - Google Patents

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友樹 山岸
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【課題】用紙の搬送速度に依存することなく、定着ニップに用紙が進入する時刻を正確に決定する。【解決手段】本発明に係る画像形成装置1は、用紙にトナー像を定着させる定着ニップを形成する定着部21と、定着部21を加熱する加熱部23と、定着部21の実温度を検出する検出部24と、を備えた定着装置18と、定着部21の目標温度と定着部21の実温度の温度誤差に比例した比例要素と、温度誤差の積分値を含む積分要素と、温度誤差の微分値を含む微分要素と、に基づいて加熱部23への供給電力を制御する制御部31と、定着部21の実温度の微分値の閾値を記憶する記憶部33と、を備え、制御部31は、定着部21の実温度の微分値が閾値以下の負の値になる時刻を、定着ニップに用紙が進入する時刻として決定することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、用紙にトナー像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、プリンターやMFP(Multi-Function Peripheral:複合機)などの画像形成装置は、熱と圧力を用いて用紙にトナー像を定着させる定着装置を備えている。この定着装置は、例えば、用紙にトナー像を定着させる定着ニップを形成する定着部と、定着部を加熱する加熱部と、を備えている。このような定着装置では、通常、定着部の実温度(実際の温度)を一定に保つ目的で、定着部の実温度に対してフィードバック制御が実行されている(特許文献1参照)。
特開2003−345174号公報
上記のフィードバック制御においては、定着ニップに用紙が進入する時刻で、演算式の切り換えなどが実行される。そのため、定着ニップに用紙が進入する時刻を正確に決定することが求められる。
定着ニップに用紙が進入する時刻を決定する方法として、ある地点から定着ニップまでの用紙の搬送距離と用紙の搬送速度に基づいて定着ニップに用紙が進入する時刻を算出する方法が考えられる。しかしながら、このような方法を採用すると、用紙の搬送速度が変動した場合に、定着ニップに用紙が進入する時刻を正確に決定することが困難になる。
そこで、本発明は、用紙の搬送速度に依存することなく、定着ニップに用紙が進入する時刻を正確に決定することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、用紙にトナー像を定着させる定着ニップを形成する定着部と、前記定着部を加熱する加熱部と、前記定着部の実温度を検出する検出部と、を備えた定着装置と、前記定着部の目標温度と前記定着部の実温度の温度誤差に比例した比例要素と、前記温度誤差の積分値を含む積分要素と、前記温度誤差の微分値を含む微分要素と、に基づいて前記加熱部への供給電力を制御する制御部と、前記定着部の実温度の微分値の閾値を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記定着部の実温度の微分値が前記閾値以下の負の値になる時刻を、前記定着ニップに用紙が進入する時刻として決定することを特徴とする。
前記制御部は、前記定着部の実温度の微分値が負の値から正の値に切り換わる時刻を、前記定着ニップから用紙が排出される時刻として決定しても良い。
前記画像形成装置は、用紙の搬送方向において前記定着装置の上流側に設けられ、用紙を検出する用紙センサーを更に備え、前記記憶部は、前記用紙センサーが用紙を検出する時刻から前記定着部の実温度の微分値が前記閾値以下の負の値になる時刻までの所要時間を更に記憶し、前記制御部は、前記用紙センサーが用紙を検出した時刻に前記所要時間を加えることで、前記定着ニップに用紙が進入する時刻を算出しても良い。
前記制御部は、待機時における前記定着部の実温度のリップルを考慮して、前記閾値を決定しても良い。
前記記憶部は、前記積分要素の補正値を更に記憶し、前記制御部は、前記定着ニップに用紙が進入するタイミングで、前記積分要素を前記補正値によって補正しても良い。
前記記憶部は、前記積分要素の他の補正値を更に記憶し、前記制御部は、前記定着ニップから用紙が排出されるタイミングで、前記積分要素を前記他の補正値によって補正しても良い。
本発明によれば、用紙の搬送速度に依存することなく、定着ニップに用紙が進入する時刻を正確に決定することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の制御システムを示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置と(1)式のみの定着装置において、定着ベルトの実温度と経過時間の関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る定着装置において、温度誤差の積分値と経過時間の関係を示すグラフである。 (1)式のみの定着装置において、定着ベルトの実温度の微分値と経過時間の関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態(以下、「本実施形態」と称する)について説明する。
まず、画像形成装置1の構成について説明する。
画像形成装置1は、例えば、プリント機能、コピー機能及びファックス機能等を複合的に備えた複合機である。図1に付される矢印L、R、U、Loは、それぞれ、画像形成装置1の左側、右側、上側、下側を示している。
図1を参照して、画像形成装置1は、装置本体2を備えている。装置本体2の上端部には、原稿画像を読み取るための画像読取装置3が設けられている。装置本体2の上部には、画像読取装置3の下側に排紙トレイ4が設けられている。装置本体2の上部には、排紙トレイ4の下側に4個のトナーコンテナ5が収容されている。4個のトナーコンテナ5は、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを収容している。
装置本体2の上部には、4個のトナーコンテナ5の下側に中間転写ベルト6が収容されている。装置本体2の上部には、中間転写ベルト6の下側に4個の画像形成部7が設けられている。4個の画像形成部7は、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーに対応している。各画像形成部7は、感光体ドラム8と、帯電装置9と、現像装置10と、一次転写ローラー11と、クリーニング装置12と、を備えている。一次転写ローラー11は、感光体ドラム8との間に中間転写ベルト6を挟み込んでおり、中間転写ベルト6と感光体ドラム8の間には一次転写ニップN1が形成されている。
装置本体2の中央部には、4個の画像形成部7の下側に露光装置13が収容されている。装置本体2の下部には、露光装置13の下側に3個の給紙カセット14が収容されている。各給紙カセット14には、それぞれ異なる大きさの用紙S(記録媒体)が収納されている。
装置本体2の右側部には、各給紙カセット14から排紙トレイ4に至る用紙Sの搬送経路Pが設けられている。搬送経路Pの上流部には、3個の給紙部15が設けられている。各給紙部15は、各給紙カセット14と対応する位置に設けられている。
搬送経路Pの中流部には、用紙センサー16が設けられている。用紙センサー16は、搬送経路Pを通過する用紙Sを検出可能に設けられている。搬送経路Pの中流部には、二次転写ローラー17が設けられている。二次転写ローラー17と中間転写ベルト6の間には、二次転写ニップN2が形成されている。
搬送経路Pの下流部には、定着装置18が設けられている。定着装置18は、定着ベルト21(定着部の一例)と、定着ベルト21の右側に設けられる加圧ローラー22(定着部の一例)と、定着ベルト21の左側に設けられる励磁コイル23(加熱部の一例)と、定着ベルト21の下側に設けられるサーミスター24(検出部の一例)と、を備えている。定着ベルト21と加圧ローラー22は互いに接触しており、定着ベルト21と加圧ローラー22の間には定着ニップN3が形成されている。励磁コイル23は、定着ベルト21の周りに磁界を発生させ、定着ベルト21を発熱させるように構成されている。つまり、励磁コイル23は、定着ベルト21を加熱可能に設けられている。サーミスター24は、定着ベルト21の実温度(実際の温度)を検出可能に設けられている。
次に、画像形成装置1の動作の一例について説明する。
まず、帯電装置9が感光体ドラム8の表面を帯電させる。次に、露光装置13からの光(図1の点線矢印参照)によって、感光体ドラム8の表面に静電潜像が形成される。次に、現像装置10が感光体ドラム8にトナーを供給することで、感光体ドラム8の表面に形成された静電潜像が現像され、感光体ドラム8にトナー像が担持される。このトナー像は、一次転写ニップN1において中間転写ベルト6の表面に一次転写される。以上のような動作が各画像形成部7において行われることで、中間転写ベルト6上にフルカラーのトナー像が形成される。なお、感光体ドラム8上に残留したトナーは、クリーニング装置12によって除去される。
一方で、給紙部15によって給紙カセット14から取り出された用紙Sは、二次転写ニップN2に進入する。この二次転写ニップN2において、中間転写ベルト6上に形成されたフルカラーのトナー像が二次転写ローラー17によって用紙Sに二次転写される。なお、トナー像を用紙Sに二次転写するタイミングは、二次転写ローラー17の下側(用紙Sの搬送方向における上流側)に設けられた用紙センサー16が用紙Sを検出する時刻からの経過時間によって決定される。
トナー像が二次転写された用紙Sは、定着装置18の定着ニップN3に進入する。この定着ニップN3において、定着ベルト21及び加圧ローラー22によって用紙Sとトナー像が加熱及び加圧され、用紙Sにトナー像が定着される。なお、トナー像を用紙Sに定着させるタイミングは、定着装置18の下側(用紙Sの搬送方向における上流側)に設けられた用紙センサー16が用紙Sを検出する時刻からの経過時間によって決定される。トナー像が定着された用紙Sは、排紙トレイ4上に排出される。
次に、画像形成装置1の制御システムについて説明する。
図2を参照して、画像形成装置1は、制御部31を備えている。制御部31は、例えばCPU(Central Processing Unit)によって構成されている。制御部31は、画像形成装置1の各部に接続されており、画像形成装置1の各部を制御している。
制御部31は、用紙センサー16に接続されており、用紙センサー16が用紙Sを検出すると、用紙センサー16から制御部31に用紙検出信号が送信されるように構成されている。
制御部31は、駆動回路32に接続されており、駆動回路32は定着装置18の励磁コイル23に接続されている。駆動回路32は、制御部31からの信号に基づいて励磁コイル23に高周波電流を供給し、励磁コイル23に定着ベルト21を加熱させるように構成されている。
制御部31は、定着装置18のサーミスター24に接続されており、サーミスター24が定着ベルト21の実温度を検出すると、サーミスター24から制御部31に定着ベルト21の実温度が送信されるように構成されている。
制御部31は、記憶部33に接続されている。記憶部33は、制御用のプログラムやデータを記憶している。記憶部33は、RAM34(Random Access Memory)及びROM35(Read Only Memory)を備えている。
上記のように構成された画像形成装置1において、用紙Sにトナー像を確実に定着させるためには、定着ベルト21の実温度を所定の温度領域(トナーを溶融可能な温度領域)内に保つことが要求される。このような要求に応えるために、本実施形態では、定着ベルト21の実温度に対して制御部31がPID制御を実行している。以下、このPID制御について、詳細に説明する。
定着ベルト21の実温度に対するPID制御では、下記(1)式が基本式として用いられる。
Figure 2019002988
u(t):操作量(制御部31の出力)
e(t):温度誤差
:比例ゲイン
:積分ゲイン
:微分ゲイン
上記(1)式の温度誤差e(t)は、定着ベルト21の目標温度から定着ベルト21の実温度を差し引くことによって算出される。従って、定着ベルト21の目標温度が定着ベルト21の実温度よりも高い期間では温度誤差e(t)は正の値となり、定着ベルト21の目標温度が定着ベルト21の実温度よりも低い期間では温度誤差e(t)は負の値となる。定着ベルト21の目標温度は、例えば、記憶部33のRAM34又はROM35に記憶されている。
上記(1)式の右辺の第1項は、定着ベルト21の実温度に対する比例制御(P制御)を実行するための要素であり、以下、これを「比例要素」と称する。比例要素は、温度誤差e(t)に比例ゲインKを乗じることで、算出されている。
上記(1)式の右辺の第2項は、定着ベルト21の実温度に対する積分制御(I制御)を実行するための要素であり、以下、これを「積分要素」と称する。積分要素は、温度誤差e(t)の積分値に積分ゲインKを乗じることで、算出されている。
上記(1)式の右辺の第3項は、定着ベルト21の実温度に対する微分制御(D制御)を実行するための要素であり、以下、これを「微分要素」と称する。微分要素は、温度誤差e(t)の微分値に微分ゲインKを乗じることで、算出されている。
制御部31は、上記(1)式によって算出される操作量u(t)に基づいて、励磁コイル23への供給電力を制御する。例えば、制御部31は、上記(1)式によって算出される操作量u(t)がU1であった場合に、駆動回路32から励磁コイル23に供給される電力のデューティー比をD1とすることで、励磁コイル23への供給電力をP1とする。一方で、制御部31は、上記(1)式によって算出される操作量u(t)がU2(<U1)であった場合に、駆動回路32から励磁コイル23に供給される電力のデューティー比をD2(<D1)とすることで、励磁コイル23への供給電力をP2(<P1)とする。
このようにして制御部31が励磁コイル23への供給電力を増減させると、励磁コイル23によって加熱される定着ベルト21の実温度も増減する。このように定着ベルト21の実温度が増減すると、サーミスター24が定着ベルト21の実温度を検出し、制御部31に送信する。制御部31は、サーミスター24から送信される定着ベルト21の実温度を用いて操作量u(t)を再び算出し、この操作量u(t)に基づいて励磁コイル23への供給電力を再び増減させる。
以上のように、制御部31は、定着ベルト21の目標温度と定着ベルト21の実温度の温度誤差e(t)に比例した比例要素と、温度誤差e(t)の積分値を含む積分要素と、温度誤差e(t)の微分値を含む微分要素と、に基づいて励磁コイル23への供給電力を制御することで、定着ベルト21の実温度に対してPID制御を実行している。
次に、定着ベルト21の実温度に対するPID制御を上記(1)式のみによって実行する定着装置18(以下、「(1)式のみの定着装置18」と称する)の課題について、図3を参照しつつ説明する。図3の時刻t1は、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻を示している。図3の時刻t2は、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻を示している。
図3に示されるように、(1)式のみの定着装置18では、時刻t1において定着ベルト21の実温度が急速に低下している。これは、定着ニップN3に進入した用紙Sによって定着ベルト21の熱が奪われるためである。また、(1)式のみの定着装置18では、定着ベルト21の目標温度Ttと定着ベルト21の実温度の最大差が大きい。そのため、用紙Sにトナー像を定着させる動作が目標温度Ttよりも極度に低い実温度で実行され、用紙Sへのトナー像の定着性が低下する恐れがある。そこで、本実施形態では以下のようにして、(1)式のみの定着装置18の課題を解決している。
前述のように、積分要素には、温度誤差e(t)の積分値が含まれている。この温度誤差e(t)の積分値は、定着ベルト21の実温度に対する外乱量に応じて、一定の値に収束する。言い換えると、温度誤差e(t)の積分値の収束値は、定着ベルト21の実温度に対する外乱量を疑似的に示している。従って、温度誤差e(t)の積分値の収束値に基づいて、定着ベルト21の実温度に対する外乱量を推測することが可能である。
図4を参照して、待機時(励磁コイル23によって定着ベルト21を加熱しつつ、定着ニップN3を用紙Sが通過するまで待機している時)には、温度誤差e(t)の積分値の収束値は、C1である。一方で、通紙時(定着ニップN3を用紙Sが通過している時)には、温度誤差e(t)の積分値の収束値は、C2である。C1よりもC2が大きいのは、通紙時に用紙Sが定着ベルト21の熱を奪うため、通紙時の方が待機時よりも定着ベルト21の実温度に対する外乱量が大きいからである。
上記のC1とC2は、画像形成装置1の使用開始前の段階(例えば、画像形成装置1の検査段階)において計測され、積分要素の補正値として記憶部33のRAM34に記憶されている。なお、通紙時に定着ベルト21から用紙Sが奪う熱量は、用紙Sの種類によって異なる。そのため、記憶部33のRAM34には、上記のC1とC2が用紙Sの種類ごとに記憶されている。
制御部31は、定着ニップN3に用紙が進入する時刻t1(定着ニップN3に用紙が進入するタイミングの一例)の前は、上記(1)式によって定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行する。言い換えると、制御部31は、時刻t1の前は、積分要素をC1やC2によって補正せずに、温度誤差e(t)の積分値に積分ゲインKを乗じることで、積分要素を算出する。
一方で、制御部31は、時刻t1以後は、下記(2)式によって定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行する。
Figure 2019002988
上記(2)式に示されるように、制御部31は、時刻t1以後は、温度誤差e(t)の積分値とC2の和に積分ゲインKを乗じることで、積分要素を算出する。つまり、制御部31は、時刻t1で、積分要素をC2によって補正する。また、制御部31は、時刻t1で温度誤差e(t)の積分値を0にリセットし、温度誤差e(t)の積分値の演算を時刻t1からリスタートする。
また、制御部31は、定着ニップN3から用紙が排出される時刻t2(定着ニップN3から用紙が排出されるタイミングの一例)以後は、下記(3)式によって定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行する。
Figure 2019002988
上記(3)式に示されるように、制御部31は、時刻t2以後は、温度誤差e(t)の積分値とC1の和に積分ゲインKを乗じることで、積分要素を算出する。つまり、制御部31は、時刻t2で、積分要素をC1によって補正する。また、制御部31は、時刻t2で温度誤差e(t)の積分値を0にリセットし、温度誤差e(t)の積分値の演算を時刻t2からリスタートする。
以上のように、本実施形態では、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1で、制御部31が積分要素をC2(補正値)によって補正している。言い換えると、制御部31は、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1をトリガーにして、積分要素の値を変更している。このような構成を採用することで、通紙時の外乱量に適した積分要素を用いて、通紙時の定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行することが可能となる。その結果、図3に示されるように、(1)式のみの定着装置18よりも、定着ベルト21の目標温度Ttと定着ベルト21の実温度の最大差を小さくすることが可能となる。これに伴って、定着ベルト21の実温度を安定させることが可能となり、用紙Sへのトナー像の定着性を向上させることができる。
また、本実施形態では、制御部31による演算の結果である積分要素の値を変更することで、新たな部品を追加することなく、定着ベルト21の実温度を安定させることが可能となっている。なお、本実施形態では、定着ベルト21の実温度に対してデジタル制御が実行されており、積分要素の値は容易に変更可能である。
また、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2で、制御部31が積分要素をC1(他の補正値)によって補正している。このような構成を採用することで、待機時の外乱量に適した積分要素を用いて、待機時の定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行することが可能となる。
また、記憶部33のRAM34には、上記のC1とC2が用紙Sの種類ごとに記憶されている。そのため、様々な種類の用紙Sに適した積分要素を用いて、定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行することが可能となる。そのため、様々な種類の用紙Sに対して、トナー像を確実に定着させることが可能となる。
また、制御部31は、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1の前は、温度誤差e(t)の積分値に積分ゲインKを乗じることで積分要素を算出し、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1以後は、温度誤差e(t)の積分値とC2の和に積分ゲインKを乗じることで積分要素を算出している。このような構成を採用することで、積分要素の中身を過度に複雑化することなく、待機時及び通紙時の外乱量に適した積分要素を設定することが可能となる。
また、記憶部33のRAM3は、通紙時の温度誤差e(t)の積分値の収束値であるC2を補正値として記憶し、制御部31は、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1で温度誤差e(t)の積分値を0にリセットしている。このような構成を採用することで、定着ニップN3に用紙Sが進入する前の温度誤差e(t)の積分値に依存することなく、積分要素を正確な値に補正することが可能となる。
次に、上記のように構成された画像形成装置1において、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1(定着ニップN3に用紙Sが進入するタイミングの一例)を決定する方法について、図5を参照しつつ説明する。
図5は、(1)式のみの定着装置18において、定着ベルト21の実温度の微分値と経過時間の関係を示すグラフである。図5に示されるように、定着ベルト21の実温度の微分値には、閾値Th(Th<0)が設定されている。閾値Thは、記憶部33のRAM34又はROM35に記憶されている。
(1)式のみの定着装置18では、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1において、用紙Sによって定着ベルト21の熱が奪われるため、定着ベルト21の実温度の微分値が閾値Thよりも大きな値から閾値Th以下の負の値まで低下する。このように、定着ベルト21の実温度の微分値が閾値Thよりも大きな値から閾値Th以下の負の値になる時刻は、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1と一致している。そこで、制御部31は、定着ベルト21の実温度の微分値が閾値Thよりも大きな値から閾値Th以下の負の値になる時刻を、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1として決定する。このような決定方法を採用することで、用紙Sの搬送速度に依存することなく、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1を正確に決定することが可能となる。
次に、上記のように構成された画像形成装置1において、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1(定着ニップN3に用紙Sが進入するタイミングの一例)を算出する方法について、説明する。
記憶部33のRAM34又はROM35には、用紙センサー16が用紙Sを検出する時刻t0から定着ベルト21の実温度の微分値が閾値Thよりも大きな値から閾値Th以下の負の値になる時刻までの所要時間taが、記憶されている。なお、この所要時間taは、画像形成装置1の使用開始前の段階(例えば、画像形成装置1の検査段階)において、(1)式のみの定着装置18を用いて計測されている。
制御部31は、用紙センサー16が用紙Sを検出した時刻に所要時間taを加えることで、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1を算出する。このような算出方法を採用することで、用紙Sの搬送速度に依存することなく、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1を正確に算出することが可能となる。
次に、上記のように構成された画像形成装置1において、閾値Thの決定方法について説明する。
例えば、定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行しない場合に、待機時における定着ベルト21の実温度のリップル(以下、「待機リップル」と称する)の温度幅が±10℃、待機リップルの周期が0.1Hzであったとする。このような特性を有する機種に対して、0.1Hzで20dBのゲインを持つように各ゲインK、K、Kを設定した上で、定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行すると、待機リップルの温度幅は約±1℃となる。以上のように、定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行した際の待機リップルは、各ゲインK、K、Kの設定及び機種の特性から推測することが可能である。
制御部31は、上記のように推測された待機リップルを考慮して、閾値Thを決定する。具体的には、制御部31は、上記のように推測された待機リップルの微分値が閾値Th以下の負の値とならないように、閾値Thを決定する。このような決定方法を採用することで、待機リップルの微分値が負の値になる時刻を定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻と誤認してしまうのを抑制することが可能となる。
次に、上記のように構成された画像形成装置1において、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2(定着ニップN3から用紙Sが排出されるタイミングの一例)を決定する方法について、図5を参照しつつ説明する。
(1)式のみの定着装置18では、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2において、用紙Sによって定着ベルト21の熱が奪われなくなるため、定着ベルト21の実温度の微分値が負の値から正の値に切り換わる。このように、定着ベルト21の実温度の微分値が負の値から正の値に切り換わる時刻は、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2と一致している。そこで、制御部31は、定着ベルト21の実温度の微分値が負の値から正の値に切り換わる時刻を、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2として決定する。このような決定方法を採用することで、用紙Sの搬送速度に依存することなく、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2を正確に決定することが可能となる。
次に、上記のように構成された画像形成装置1において、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2(定着ニップN3から用紙Sが排出されるタイミングの一例)を算出する方法について、説明する。
記憶部33のRAM34又はROM35には、用紙センサー16が用紙Sを検出する時刻t0から定着ベルト21の実温度の微分値が負の値から正の値に切り換わる時刻までの所要時間tbが、記憶されている。なお、この所要時間tbは、画像形成装置1の使用開始前の段階(例えば、画像形成装置1の検査段階)において、(1)式のみの定着装置18を用いて計測されている。制御部31は、用紙センサー16が用紙Sを検出した時刻に所要時間tbを加えることで、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2を算出する。このような算出方法を採用することで、用紙Sの搬送速度に依存することなく、定着ニップN3から用紙Sが排出される時刻t2を正確に算出することが可能となる。
本実施形態では、制御部31は、定着ニップN3に用紙が進入する時刻t1以後は、上記(2)式によって定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行する。一方で、他の異なる実施形態では、制御部31は、定着ニップN3に用紙が進入する時刻t1以後は、下記(4)式によって定着ベルト21の実温度に対するPID制御を実行しても良い。
Figure 2019002988
上記(4)式に示されるように、制御部31は、定着ニップN3に用紙が進入する時刻t1以後は、温度誤差e(t)の積分値とX(補正値)の和に積分ゲインKを乗じることで、積分要素を算出する。つまり、制御部31は、定着ニップN3に用紙が進入する時刻t1で、積分要素をXによって補正する。上記のXは、通紙時の温度誤差e(t)の積分値の収束値であるC2から待機時の温度誤差e(t)の積分値の収束値であるC1を差し引いた値であり、記憶部33のRAM34又はROM35に記憶されている。また、制御部31は、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1で温度誤差e(t)の積分値を0にリセットせずに、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1以後も定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1の前の温度誤差e(t)の積分値を維持する。このような構成を採用することで、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1の前の温度誤差e(t)の積分値に基づいて、積分要素を容易に補正することが可能となる。
本実施形態では、定着ニップN3に用紙Sが進入するタイミングとして、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻t1が設定されている。一方で、他の異なる実施形態では、定着ニップN3に用紙Sが進入するタイミングとして、定着ニップN3に用紙Sが進入する時刻の直前の時刻が設定されていても良い。つまり、定着ニップN3に用紙Sが進入するタイミングは、時刻t1を含む時間帯を意味しており、時刻t1と必ずしも完全に一致していなくても良い。これは、定着ニップN3から用紙が排出されるタイミングと時刻t2との関係についても同様である。
本実施形態では、定着ベルト21を定着部として用いている。一方で、他の異なる実施形態では、定着ベルト21以外の部材(例えば、定着ローラー)を定着部として用いても良い。
本実施形態では、加圧ローラー22を定着部として用いている。一方で、他の異なる実施形態では、加圧ローラー22以外の部材(例えば、加圧ベルト)を定着部として用いても良い。
本実施形態では、励磁コイル23を加熱部として用いている。一方で、他の異なる実施形態では、励磁コイル23以外の部材(例えば、ハロゲンヒーター)を加熱部として用いても良い。
本実施形態では、サーミスター24を検出部として用いている。一方で、他の異なる実施形態では、サーミスター24以外の部材(例えば、サーモパイル)を検出部として用いても良い。
本実施形態では、画像形成装置1が複合機である。一方で、他の異なる実施形態では、画像形成装置1がプリンター、コピー機、ファクシミリ等であっても良い。
1 画像形成装置
16 用紙センサー
18 定着装置
21 定着ベルト(定着部の一例)
22 加圧ローラー(定着部の一例)
23 励磁コイル(加熱部の一例)
24 サーミスター(検出部の一例)
31 制御部
33 記憶部
N3 定着ニップ
S 用紙

Claims (6)

  1. 用紙にトナー像を定着させる定着ニップを形成する定着部と、前記定着部を加熱する加熱部と、前記定着部の実温度を検出する検出部と、を備えた定着装置と、
    前記定着部の目標温度と前記定着部の実温度の温度誤差に比例した比例要素と、前記温度誤差の積分値を含む積分要素と、前記温度誤差の微分値を含む微分要素と、に基づいて前記加熱部への供給電力を制御する制御部と、
    前記定着部の実温度の微分値の閾値を記憶する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、前記定着部の実温度の微分値が前記閾値以下の負の値になる時刻を、前記定着ニップに用紙が進入する時刻として決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記定着部の実温度の微分値が負の値から正の値に切り換わる時刻を、前記定着ニップから用紙が排出される時刻として決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 用紙の搬送方向において前記定着装置の上流側に設けられ、用紙を検出する用紙センサーを更に備え、
    前記記憶部は、前記用紙センサーが用紙を検出する時刻から前記定着部の実温度の微分値が前記閾値以下の負の値になる時刻までの所要時間を更に記憶し、
    前記制御部は、前記用紙センサーが用紙を検出した時刻に前記所要時間を加えることで、前記定着ニップに用紙が進入する時刻を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、待機時における前記定着部の実温度のリップルを考慮して、前記閾値を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記記憶部は、前記積分要素の補正値を更に記憶し、
    前記制御部は、前記定着ニップに用紙が進入するタイミングで、前記積分要素を前記補正値によって補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記記憶部は、前記積分要素の他の補正値を更に記憶し、
    前記制御部は、前記定着ニップから用紙が排出されるタイミングで、前記積分要素を前記他の補正値によって補正することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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