JP2018537898A - ハイダイナミックレンジ映像の、crcコードを含むレイヤ表現および配信 - Google Patents

ハイダイナミックレンジ映像の、crcコードを含むレイヤ表現および配信 Download PDF

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Abstract

ハイダイナミックレンジ映像信号を再構成する方法において、デコーダは、ベースレイヤスタンダードダイナミックレンジ映像信号と、エンハンスメントレイヤ映像信号と、リファレンス処理ユニットについてのメタデータビットストリームと、メタデータに関したCRCコードとを受信する。デコーダは、ベースレイヤ映像信号と、エンハンスメントレイヤ映像信号と、メタデータビットストリームによって規定されたデータ構文およびメタデータとに基づき、ハイダイナミックレンジ映像出力信号を再構成する。
【選択図】図2

Description

関連出願への相互参照
本願は、2015年11月2日付け出願の米国仮出願第62/249,474号に基づく優先権を主張するものであり、この出願の開示内容を全て本願に援用する。
本発明は広く画像に関する。より詳細には、本発明のある実施形態は、ハイダイナミックレンジ映像のレイヤ表現および配信に関する。
MPEG−2、MPEG−4、H.264および、より最近のものとして、H.265(HEVCとしても知られる)などの国際的なオーディオビデオ符号化規格が開発され採用されたことは、規格準拠デバイスおよび通信規格(DVDプレイヤー、ブルーレイプレイヤー、およびデジタルテレビ放送のATSC規格やDVB規格など)を急速に発展させ、採用し、普及させることに役立ってきた。
Dolby Laboratories,Inc.らによって開発されているディスプレイ技術においては、ハイダイナミックレンジ(HDR)および広い色域を有する画像を再生することが可能である。このようなディスプレイは、スタンダードダイナミックレンジ(SDR)を有する従来のディスプレイに比して、現実世界のシーンをより忠実に表現する画像を再生することができる。
本明細書において、用語「ダイナミックレンジ」(DR)は、人間の視覚システム(HVS)が画像においてある範囲の強度(例えば、輝度、ルマ)(例えば、最暗部(黒)から最明部の白(すなわちハイライト)まで)を知覚する能力に関連し得る。この意味では、DRはシーン−リファード(scene−referred)の強度に関する。DRはまた、ディスプレイデバイスが特定の幅を有する強度範囲を妥当にまたは近似的に描画する能力にも関連し得る。この意味では、DRは、ディスプレイ−リファード(display−referred)の強度に関する。本明細書中の任意の箇所において、ある特定の意味が特に明示的に指定されている場合を除いて、この用語はどちらの意味としても(例えば、区別なく)使用できるものとする。
本明細書において、ハイダイナミックレンジ(HDR)という用語は、人間の視覚システム(HVS)において14〜15桁ほどにわたるDR幅に関する。実際において、人間が広範囲の強度範囲を同時に知覚し得るDRは、HDRに対して幾分端折られ得る。本明細書において、エンハンストダイナミックレンジ(EDR)または視覚ダイナミックレンジ(VDR)という用語は、個別にまたは区別なく、人間の視覚システム(HVS)(眼球運動を含み、シーンまたは画像にわたってある程度の明順応変化を可能にする)が、あるシーンまたは画像中において知覚可能なDRに関する。本明細書において、EDRは、5〜6桁にわたるDRに関連し得る。従って、真のシーンリファードのHDRに対しては幾分狭いものの、EDRは広いDR幅を表し、HDRとも呼ばれ得る。
実際において、画像は1つ以上の色成分(例えばルマYおよびクロマCbおよびCr)を有しており、各色成分は、画素あたりnビットの精度(例えばn=8)で表される。線形輝度符号化(linear luminance coding)を用いた場合、n≦8の画像(例えばカラー24ビットJPEG画像)はスタンダードダイナミックレンジとされ、n>8の画像はエンハンストダイナミックレンジの画像とされる。EDRおよびHDR画像はまた、Industrial Light and Magicが開発したOpenEXRファイルフォーマットなどの高精度の(例えば16ビット)浮動小数点フォーマットを用いて、格納および配信され得る。
あるディスプレイについての基準(reference)電気光学伝達関数(EOTF)は、入力映像信号の明度(color values)(例えば輝度)からそのディスプレイによって生成される出力スクリーン明度(例えばスクリーン輝度)への関係を特徴づける。例えば、その開示内容を全て本願に援用するITU Rec.ITU−R BT. 1886、「Reference electro−optical transfer function for flat panel displays used in HDTV studio production」(03/2011)では、陰極線管(CRT)の測定された特性に基づいて、フラットパネルディスプレイについての基準EOTFを定義している。ある映像ストリームが与えられたとき、そのEOTFに関する情報は、典型的にはメタデータとしてビットストリーム中に埋め込まれる。本明細書において、「メタデータ」の語は、符号化ビットストリームの一部として送信され、デコーダが復号化画像を描画することを助ける、任意の補助的情報に関する。そのようなメタデータは、本明細書において記載されるような、色空間または色域情報、リファレンスディスプレイパラメータ、および補助的な信号パラメータなどを含むが、これらに限定されない。
ほとんどのコンシューマー用デスクトップディスプレイは現在、200〜300cd/mまたはニトの輝度をサポートしている。ほとんどのコンシューマー用HDTVは300〜500ニトの範囲であるが、新しいモデルは1000ニト(cd/m)に達する。このような従来のディスプレイはしたがって、HDRやEDRに対し、より低いダイナミックレンジ(LDR)(またはスタンダードダイナミックレンジ(SDR)とも呼ばれる)の典型例となる。キャプチャ機器(例えばカメラ)およびHDRディスプレイ(例えばDolby LaboratoriesのPRM−4200プロフェッショナルリファレンスモニター)両方の進化によって、HDRコンテンツの普及率が高まるにつれ、HDRコンテンツはカラーグレーディングされてより高いダイナミックレンジ(例えば1,000ニトから5,000ニト以上)をサポートするHDRディスプレイ上に表示されることがある。そのようなディスプレイは、高輝度能力(例えば0から10,000ニトなど)をサポートする代替的なEOTFを用いて定義され得る。そのようなEOTFの一例が、その開示内容を全て本願に援用するSMPTE ST 2084:2014「High Dynamic Range EOTF of Mastering Reference Displays」に定義されている。一般的に、限定しないが、本開示の方法はSDRよりも高い任意のダイナミックレンジに関連する。本発明者らの理解によれば、ハイダイナミックレンジ画像を符号化、配信、および復号化するための改良技術が望まれる。
本節に記載されている手法は、探求し得る手法ではあるが、必ずしもこれまでに着想または探求されてきた手法ではない。従って、別途示唆のない限り、本節に記載された手法のいずれも、本節に記載されているという理由だけで従来技術としての適格性を有すると考えるべきではない。同様に、別途示唆のない限り、1以上の手法に関して特定される問題が、本節に基づいて、いずれかの先行技術において認識されたことがあると考えるべきではない。
同様の部材に同様の参照符号を付した添付図面の各図において、本発明のある実施形態を限定する事なく例示する。
図1は、本発明のある実施形態による、HDR映像を符号化、配信、および表示するためのシステムの一例を表す。 図2は、本発明のある実施形態による、HDR映像をデュアルレイヤ映像復号化するためのプロセスの一例を表す。 図3は、本発明のある実施形態による、HDR映像復号化におけるベースレイヤ処理のためのプロセスの一例を表す。 図4は、本発明のある実施形態による、HDR映像復号化におけるエンハンスメントレイヤ処理のためのプロセスの一例を表す。 図5Aは、本発明のある実施形態による、HDR映像におけるグラフィックスオーバーレイのためのプロセスの一例を表す。 図5Bは、本発明のある実施形態による、HDR映像におけるグラフィックスオーバーレイのためのプロセスの一例を表す。
実施形態例の説明
ハイダイナミックレンジ映像(HDR)のレイヤ表現および配信を本明細書に記載する。以下の説明においては、便宜上、本発明を完全に理解できるように、多数の詳細事項を説明する。ただし、これらの詳細事項が無くても本発明を実施可能であることは明白であろう。他方、本発明の説明を不必要に煩雑にしたり、不明瞭にしたり、難読化したりしないように、周知の構造およびデバイスの細かな詳細までは説明しない。
概要
本明細書に記載の実施形態例は、ハイダイナミックレンジ画像のレイヤ表現および配信に関する。デコーダを用いてハイダイナミックレンジ映像データを生成するための方法において、前記デコーダは、
リファレンス処理データを受信し、
前記リファレンス処理データから、巡回冗長検査(CRC)パラメータをパース(parse)し、
前記リファレンス処理データから、少なくともRPUデータヘッダーと、RPUデータペイロードデータと、RPUアラインメントゼロビットフラグ(RPU−alignment−zero−bit flag)とを抽出し、
前記CRCパラメータを除く前記リファレンス処理データの全体について、CRC値を算出し、
前記CRC値を前記CRCパラメータと比較することにより、エラーを検出し、
ベースレイヤ画像を受信し、
エンハンスメントレイヤ画像を受信し、
前記リファレンス処理データに基づいて前記ベースレイヤ画像と前記エンハンスメントレイヤ画像とを結合することにより、出力画像を生成する。

用語および略称
Figure 2018537898
技術概要
民生用アプリケーションのためのDolby VisionTMは、ハイダイナミックレンジと広い色域とを伴ってマスタリングされたコンテンツの制作および配信を可能にする、エンドツーエンドの技術の一式である。Dolby Visionディスプレイマネジメントは、信号を任意のDolby Vision民生用テレビにマッピングする一連のアルゴリズムを使用することにより、所与のテレビの性能に適合する。これにより、最適かつシームレスな映像体験が、視聴者のために創造される。本明細書で用いるとき、「Dolby Vision映像」という用語は、EDRまたはHDR映像を指す。
図1は、本発明のある実施形態による、HDR映像を符号化、配信、および表示するためのシステムの一例を表している。図1に示すように、Dolby Vision民生用アプリケーションのためのシステムの一実施形態において、Dolby Vision映像信号(107)が、Dolby Visionソース(105)(例えば、Dolby Vision対応のUltraHDブルーレイプレイヤーなど)からDolby Visionシンク(110)(例えば、テレビ、モニタなど)へと、デジタルインターフェース(例えばHDMI)を介して送信される。
図2は、ある実施形態による、HDR対応のメディアプレイヤー上においてDolby Visionコンテンツを復号化および再生するための処理パイプラインの一例を表している。映像エレメンタリストリーム(EL)分割器ブロック(205)において、Dolby Vision EL映像ストリーム(202)に含まれたエンハンスメント映像データ(207)とメタデータ情報(209)とを分離する。Dolby Vision入力ストリーム(202)([9]を参照)を与えられると、(205)からの出力は、EL映像エレメンタリストリーム(207)とDolby Visionメタデータビットストリーム(209)とで構成される。
メタデータパーサー(210)は、ビットストリームからDolby Visionメタデータを復号化する。入力メタデータビットストリームは以下を含む。すなわち、
・ Dolby Vision専用メタデータ(すなわち、コンポーザー(220)予測係数)
・ 文献[7]のSMPTE2086に定義された静的メタデータ
・ 動的なシーンベースのメタデータ(例えば、WD SMPTE ST 2094に定義され得る)
である。
出力(212)は、コンポージングメタデータ構造およびディスプレイマネジメントメタデータ構造を含み、これらについては後で、より詳細に説明する。
バックエンド制御ブロック(215)は、コンポーザーおよびディスプレイマネジメント処理ブロックの全てに対する設定(configuration)および制御を担当する。入力は、
・ BL映像デコーダ出力サンプル記述子キュー(225)
・ EL映像デコーダ出力サンプル記述子キュー(230)
・ Dolby Visionメタデータパーサー出力サンプル記述子キュー(235)
・ Dolby Visionアプリケーション制御インターフェースパラメータ
である。出力は、
・ コンポーザーハードウェアレジスタの値
・ ルックアップテーブルとディスプレイマネジメントハードウェアレジスタの値
・ Dolby Vision HDMIハードウェアブロックの制御信号(217)
である。
Dolby Visionコンポーザー(220)は、復号化され同期化されたBL(BDMV HDR)およびEL映像フレームと、メタデータ情報と、バックエンド制御ブロックデータとを受け取り、このメタデータを使用することにより、Dolby Vision映像フレームを再構成する。入力は、
・ BL映像デコーダ(240)バッファからのBL10ビットYUV420信号(242)
・ EL映像デコーダ(245)バッファからのEL10ビットYUV420信号(247)
・ コンポージング係数、パラメータなどを含むメタデータ構造
である。出力は、再構成されたDolby Vision信号YUV420バッファ(222)である。Dolby Visionコンポーザーについてのより詳細な情報は、後で提供する。

Dolby Visionエンハンスメントレイヤ定義
Dolby VisionEL映像ビットストリーム(202)は、埋め込みDolby Visionメタデータを有した1つのMPEG HEVC映像ストリームで構成される。このストリームは、文献[3]の付記Bに定義されたNALユニットのバイトストリームである。
映像エレメンタリストリーム分割器への入力は、Dolby VisionEL映像ビットストリーム(202)である。映像エレメンタリストリーム分割器アプリケーション(205)は、EL映像とメタデータエレメンタリストリームとの結合された入力を、以下の2つの出力ストリームへと分割する。すなわち、
・EL映像エレメンタリストリーム(207)
・メタデータビットストリーム(209)
である。
映像エレメンタリストリームにおける各個別ストリームを識別するために、分割器は、Dolby Vision映像エレメンタリバイトストリームを検索して、3バイトNAL開始コード0x000001または4バイトNAL開始コード0x00000001を探す。開始コードの直後に続く最初の2バイトにより、表1に記載の、現NALユニットが所属するレイヤを識別する。
(表1):Dolby VisionエンハンスメントレイヤNALユニットタイプ
Figure 2018537898
注記:BL映像エレメンタリストリームNALユニットは、映像エレメンタリストリーム分割器をスキップする。
EL映像エレメンタリストリームNALユニットは、一切変更せずにEL映像デコーダへ渡されることが可能である。
Dolby VisionメタデータビットストリームNALユニットにおいて、開始コードの直後に続く最初の2バイト(0x7C01)は、Dolby Visionメタデータパーサーアプリケーションへと送信する前に除去しなければならない。Dolby Visionメタデータビットストリームの構文(syntax)と意味(semantics)についての完全な定義は、付記Aを参照のこと。
付記Aに定義され、かつ文献[9]に準拠するDolby Visionメタデータは、表2に記載の要件に従う。
(表2):メタデータ設定
Figure 2018537898

Dolby Visionコンポーザー定義
Dolby Visionコンポーザー(220)は、復号化されたBLおよびEL映像フレームと、メタデータ情報と、バックエンド制御ブロックデータとを受け取り、このメタデータを使用することにより、Dolby Vision映像フレームを再構成する。

コンポーザーIO定義

コンポーザー入力
復号化ベースレイヤ映像フレーム
・復号化BL映像入力は、以下の値に準拠する:
・BL映像信号はScmpと呼ばれる。ここで0≦cmp≦2は、3つのカラーチャネルを表す。
・映像フォーマットはYCbCr4:2:0である。
・映像解像度は、3840×2160または1920×1080である。
・ビット深度は10ビットに等しい。
・EOTFは、文献[6]のSMPTE ST 2084に従う。
復号化エンハンスメントレイヤ映像フレーム
復号化EL映像入力は、以下の値に準拠する:
・エンハンスメントレイヤ映像信号はRcmpと呼ばれる。ここで0≦cmp≦2は、3つのカラーチャネルを表す。
・映像フォーマットはYCbCr4:2:0である。
・映像解像度は、1920×1080である。
・ビット深度は10ビットに等しい。
コンポーザーメタデータ
Dolby Visionコンポーザーのメタデータにおいて使用される係数およびパラメータは、以下の通りである。

Coefficient_log_2_denom
coefficient_data_type=0であるならば、本パラメータは、Dolby Vision復号化係数(decoding coefficients)の小数部分のビット数を規定する。

BL_bit_depth
本パラメータは、BL映像信号のビット深度を規定し、BL_bit_depth = BL_bit_depth_minus8 + 8に従って導出される。但し、BL_bit_depth_minus8は、文献[3]に定義の通りである。UltraHDブルーレイに対しては、BL_bit_depthは10に等しくなければならない。

EL_bit_depth
本パラメータは、EL映像信号のビット深度を規定し、EL_bit_depth = EL_bit_depth_minus8 + 8に従って導出される。但し、EL_bit_depth_minus8は、文献[3]に定義の通りである。UltraHDブルーレイに対しては、EL_bit_depthは10に等しくなければならない。

vdr_bit_depth
本パラメータは、再構成Dolby Vision映像信号のビット深度を規定し、vdr_bit_depth = vdr_bit_depth_minus8 + 8に従って導出される。但し、vdr_bit_depth_minus8は、文献[3]に定義の通りである。

mapping_idc
本パラメータは、BLの各カラーチャネルに対する予測方法を規定する。ルマチャネルに対しては、0のみが許容される。クロマチャネルに対しては、mapping_idcは0から1までの範囲内になければならない。

spatial_resampling_filter_flag
UltraHDブルーレイに対しては、本フラグは0に等しくなければならない。

spatial_resampling_explicit_filter_flag
UltraHDブルーレイに対しては、本フラグは0に等しくなければならない。

ベースレイヤ予測係数
UltraHDブルーレイデコーダのためのDolby Visionにおいて、予測方法は、2次までの区分的多項式マッピングである。許容される最大のチャネルセグメント数は8である。
多項式関数係数は{fpoly_coefc,j,i}であって、但し、0≦c≦2(cはカラーチャネルインデックス)、0≦j≦7(jはセグメントインデックス)、かつ0≦i≦2(iは係数に対する次数)である。すなわち、
・fpoly_coefc,j,iは各カラーチャネルc、各セグメントj、および各次数iにおける係数である。
・fpoly_coefc,j,i= (poly_coef_int[0][0][c][j][i] << coefficient_log2_denom) | poly_coef[0][0][c][j][i]
である。
各多項式係数は、以下のリストに規定の、ビット深度coefficient_log2_denom+7を有した実数である。すなわち、
・Bit[coefficient_log2_denom+6]:符号(sign)ビット
・Bit[coefficient_log2_denom+5:coefficient_log2_denom]:整数部
・Bit[coefficient_log2_denom-1:0]:小数部
である。
あるいは、クロマチャネルは、3次までの重多変量回帰関数(multiple multivariate regression function)を使用して予測することも可能である。多変量重回帰係数(multi−variate multiple regression coefficients)は{mc,i}であり、但し、1≦c≦2(cはカラーチャネルインデックス)かつ0≦i≦21(iは係数番号)である。すなわち、
・mc,0は多変量回帰定数(multivariate regression constant)である。
・mc,0= (mmr_constant_int[0][0][j][0] << coefficient_log2_denom) | mmr_constant[0][0][j][0]
・mc,iは多変量回帰係数(multivariate regression coefficients)である。
・mc,i= (mmr_coef_int[0][0][j][0][m][n] << coefficient_log2_denom) | mmr_coef[0][0][j][0][m][n]
・i = 7*(m-1) + n with 1 ≦ m ≦ 3 and 1≦ n ≦ 7.
である。
各多項式係数は、以下のリストに規定の、ビット深度coefficient_log2_denom+17を有した実数である。すなわち、
・Bit[coefficient_log2_denom+16]:符号(sign)ビット
・Bit[coefficient_log2_denom+15:coefficient_log2_denom]:整数部
・Bit[coefficient_log2_denom-1:0]:小数部
である。

注記:pivot_value,poly_coef_int,poly_coef,mmr_constant_int,mmr_constant,mmr_coef_int,およびmmr_coefは、文献[11]に定義された復号化メタデータ構文要素(decoding metadata syntax elements)である。

エンハンスメントレイヤ逆量子化係数
UltraHDブルーレイデコーダのためのDolby Visionにおいて、逆量子化の方法は、不感域(dead zone)を有した線形である。許容される最大のセグメント数は1である。
ルマおよびクロマチャネルの、不感域を有した線形関数係数は、
・{S[j], M[j], T[j], Rmax[j]}であって、但し、0≦j≦2(jはカラーチャネルインデックス)かつi=0(iはセグメントインデックス)である:
・S[j]は、不感域を有した線形関数の傾き係数である。
・S[j] = ((linear_deadzone_slope_int[0][0][i][j] << coefficient_log2_denom) |linear_deadzone_slope[0][0][i][j]).
・M[j]は、不感域を有した線形関数のオフセット係数である。
・M[j] = nlq_offset[0][0][i][j].
・T[j]は、不感域を有した線形関数の閾値係数である。
・T[j] = ((linear_deadzone_threshold_int[0][0][i][j] << coefficient_log2_denom) | linear_deadzone_threshold[0][0][i][j]).
・Rmax[j]は、不感域を有した線形関数の最大エンハンスメントレイヤ値係数である。
・Rmax[j] = ((vdr_in_max_int[0][0][i][j] << coefficient_log2_denom) | vdr_in_max[0][0][i][j]).
・M[j]は、[0, 2EL_bit_depth - 1]の範囲内における値とビット深度EL_bit_depthとを有する整数である。
他の逆量子化係数(inverse quantization coefficients)は、以下のリストに規定の、ビット深度coefficient_log2_denom+2を有した実数である。すなわち、
・Bit[coefficient_log2_denom+1]:符号(sign)ビット
・Bit[coefficient_log2_denom]:整数部
・Bit[coefficient_log2_denom-1:0]:小数部
である。
注記:linear_deadzone_slope_int,linear_deadzone_slope,nlq_offset,linear_deadzone_threshold_int,linear_deadzone_threshold,vdr_in_max_int,およびvdr_in_maxは、文献[11]に定義された復号化メタデータ構文要素である。

コンポーザー出力
コンポーザー出力は、以下の値に準拠する:
・本出力は、Vcmpと呼ばれるDolby Vision信号である。ここで0≦cmp≦2は、3つのカラーチャネルを表す。
・映像フォーマットは、YCbCr4:2:0である。
・解像度は、3840×2160または1920×1080である。
・ビット深度は、vdr_bit_depthに等しい。

コンポーザー復号化プロセス
ベースレイヤ復号化プロセス
図3は、ある実施形態による、ベースレイヤ(BL)の復号化プロセスの一例を表す。ベースライン映像ストリーム(203)の復号化プロセス(240)において、復号化されたBLサンプル(242)が得られる。Dolby Visionメタデータ(212)に示されている予め選ばれた予測係数を使用して、復号化BL信号(242)をEL信号ドメインのダイナミックレンジへとマッピングする。予測BL信号の小数値(decimal values)は、[0,1)の範囲内にある。予測BL信号(312)を逆量子化EL信号(304)に加えることにより、HDR Dolby Vision信号(222)を再構成することになる。
異なる予測方法を適用することが可能である。UltraHDブルーレイデコーダのためのDolby Visionにおいて、ルマチャネルの予測方法は、2次までの区分的多項式である。クロマチャネルに対しては、予測方法は、2次までの区分的多項式または3次までの多変量重回帰である。

ベースレイヤ逆マッピング
BLからELへの予測を生成するために、BL信号範囲からEL信号範囲へのマッピングは、複数のセグメントで構成される予測曲線を用いて行なう。これらのセグメントのピボット(すなわち境界)は、以下のように導出する。
num_pivots_minus2の値は、現BL映像フレームの成分cmpに対して何個のピボット点が存在するかを示す。各ピボット点の値は、整列された配列pivot_value[cmp][]に格納される。但し、pivot_value[cmp][0]は、ローエンドポイント値(low end−point value)であり、pivot_value[cmp][num_pivots_minus2[cmp]+1]は、ハイエンドポイント値(high end−point value)である。
所与のサンプルScmpに対するピボット値を発見するために、サンプル値が2つのピボット値の間に納まるまで、pivot_value配列をトラバースする。これによってセグメントを決定する。サンプルは、ロー側およびハイ側のピボット値でキャップされる。

MAPPING_POLYNOMIALメソッド
この方法は、ルマ成分に、あるいはmapping_idcがゼロに等しいときに適用する。成果としてのBLからの予測は、区分的に構築される。入力は、現成分のBL信号と、前節において導入されたピボット配列とである。変数poly_order_minus1およびlinear_interp_flagは、Dolby Visionメタデータ中に保持されている。
linear_interp_flagが1のとき、BL画素値Sが位置している現セグメントjの2つのピボット値の間において、線形補間を実行する。それ以外のときには、
Figure 2018537898

に従って、N次多項式における完全な多項式予測を算出する。但し、fpoly_coefは、Dolby Visionメタデータにおいて示される予測係数である。この計算は、固定小数点または32ビット浮動小数点で実行することが可能である。

MAPPING_MMRメソッド
本マッピングはクロマのみに適用する。最初のステップにおいて、多変量重回帰予測プロセスを実行する前に、以下の等式で規定されるダウンサンプリングフィルタを使用することにより、BLルマ成分をダウンサンプリングしなければならない。
・水平ダウンサンプリングフィルタ:
〇 r[n] = Clip3( 0, (y[2n-1] + 2 * y[2n] + y[2n+1] + 2) >> 2, 1023 );(2)
・垂直ダウンサンプリングフィルタ:
〇 r[n] = Clip3( 0, (y[2n] + y[2n+1] + 1) >> 1, 1023 ); (3)
水平ダウンサンプリングを先ず適用し、その後に垂直ダウンサンプリングが続く。等式2および3において使用される画素がピクチャ境界の外にあるならば、ピクチャ境界における画素の値に設定する。すなわち、画素複製によって画像の端に対処する。Scmpの値は、最高および最低のピボット値にそれぞれクランプされる。この後、重多変量回帰を以下のように実行する。すなわち、
Figure 2018537898

である。但し、係数mは、Dolby Visionメタデータにおいて送信され、現セグメントおよびカラーチャネルに依存する。次数Nもまた、Dolby Visionメタデータにおいて指定される。この計算は、固定小数点または32ビット浮動小数点で実行することが可能である。

エンハンスメントレイヤ復号化プロセス
各BL映像フレームにつき、EL映像デコーダによって再構成される対応するEL映像フレームが存在する。復号化BL映像フレームおよび復号化EL映像フレームは両方とも表示可能な状態(display order)にあり、互いにフレームを揃えられている(frame aligned)ことを、Dolby Visionデコーダは保証しなければならない。EL映像フレームにおいて、サンプル値は、YCbCr色空間におけるEL信号の3つの量子化成分を携える。あるEL映像フレームが、対応するBL映像フレームにひとたび揃えられたならば、このEL映像フレームにおいて、
1. EL解像度がBL解像度よりも低いならば、EL信号をBLと同一の解像度にスケールアップすること
2. 逆量子化を実行して、EL信号をDolby Vision信号ドメインへと変換すること
を行なわなければならない。すると、逆量子化EL信号は、予測BL信号に加算することが可能となっている。EL復号化処理のためのプロセスの一例を図4に示す。

エンハンスメントレイヤ空間的リサンプリング
el_spatial_resampling_filter_flagが1に等しいならば、Dolby Visionデコーダは、EL映像デコーダからの再構成信号を水平方向と垂直方向の両方にアップサンプリングしなければならない。el_spatial_resampling_filter_flagが0に等しいならば、EL空間的リサンプリングをスキップする。
入力は、EL_bit_depthに等しいビット深度を有しかつクロマフォーマットに一切変更のない、EL映像デコーダからの再構成映像フレームである。本プロセスの出力は、入力信号と同一のビット深度およびクロマフォーマットを有した、空間的にアップサンプリングされた再構成EL信号である。
垂直アップサンプリングを先ず適用し、その後に水平アップサンプリングが続く。

エンハンスメントレイヤ非線形逆量子化
入力は、10に等しいビット深度(EL_bit_depth=10)を有した再構成EL信号である。coefficient_data_typeの値に基づき、最終的な出力は、固定小数点整数または32ビット単精度浮動小数点値の一方となる。使用されることになるNLdQ方法は、以下のように決定される:
・nlq_method_idcが0に等しいならば、NLQ_LINEAR_DZを適用する。
・nlq_method_idcが1に等しいならば、NLQ_MU_LAWを適用する。

NLQ_LINEAR_DZ
不感域を有した線形逆量子化においては、区分的線形関数を使用して逆量子化画素値を算出する。線形関数の各々は、傾きS、閾値T、およびオフセットMによって規定されており、オフセットにおいて定義された不感域を有している。本プロセスは、各画素Rの各成分について個々に演算処理され、
Figure 2018537898

によって与えられる。但し、
Figure 2018537898
である。逆量子化画素値は、dRによって与えられる。
Dolby Vision信号再構成においては、予測(あるいはマッピング)BL信号と逆量子化EL信号とを受け入れ、再構成画素値はこれらの2入力の和となる。coefficient_data_typeの値に基づき、最終的な出力は、固定小数点整数または32ビット単精度浮動小数点値の一方となる。各場合に応じて適切なオフセッティング、スケーリング、およびクリッピングを指定することにより、妥当な画素値を保証する。

グラフィックスオーバーレイ適合(Graphic Overlay Adaptation)の定義
Dolby Visionのためのグラフィックス処理は、BDMV HDRの場合のグラフィックス処理に似ているが、Dolby Vision Image Processingの内部で取り扱われる。Dolby Visionのためのグラフィックス処理においては、グラフィックスの取り扱いに、逆ディスプレイマネジメントの更なる処理ステップが加わる。この追加的なステップにおいて、グラフィックス信号をDolby Vision信号空間にマッピングする。
図5Aは、第1の実施形態(例えばHDMVモード)における映像オーバーレイプロセスの一例を表す。これは、文献[9]に記載のプレゼンテーションプレーン(presentation planes)の概念モデルに従っている。さらに、ミキシングプロセスに先行して、逆ディスプレイマネジメント(逆DM)を主(Primary)および副(Secondary)グラフィックスプレーン(例えば、プレゼンテーションおよび/または対話的グラフィックスのための)に適用することにより、入力の主および副グラフィックスのダイナミックレンジを、Dolby Visionコンポーザーの出力における信号のダイナミックレンジにマッチさせる。本明細書で用いるとき、「逆ディスプレイマネジメント」という用語は、信号のダイナミックレンジを増大させるプロセスを指す。ダイナミックレンジマッピング関数の一例は、文献[12]に見出すことができる。
図5Bは、第2の実施形態(例えばBD−Jモード)における映像オーバーレイプロセスの一例を表す。[9]に記載の、BD−Jモードの現プレゼンテーションプレーンモデルに加え、図示された既存のグラフィックプレーン群に対し、逆ディスプレイマネジメント(逆DM)を適用することになる。

Dolby Vision HDMIインターフェースの定義
Dolby Visionコンテンツは、HDMIを介して描画デバイスに送信される。HDMIデバイスは、HD@60p、UHD@30p、およびUHD@60pをサポートしなければならない。Dolby Vision画素フォーマットは、12ビットYCbCr4:2:2である。

HDMIシンク
Dolby Visionディスプレイ(すなわちHDMIシンク)は、[8]の第7.5.7節に定義されたCEA Extensionバージョン3に準拠するDolby Vision Vendor Specific Video Data Block(VSVDB)におけるフラグを設定することにより、Dolby Visionコンテンツへのサポートを、自らのHDMI E−EDIDにおいて示す。さらに、YCbCr4:2:2へのサポートをも、自らのE−EDIDにおいて示すことになる。
Dolby Vision VSVDBはまた、ディスプレイの12ビット原色RGB色度、白色点、および輝度特性をも含む。Dolby Visionディスプレイは、後で定義するメタデータCRC(巡回冗長検査)の妥当性をチェックすることにより、自らがDolby Vision対応ソースデバイス(すなわちUltraHDブルーレイプレイヤー)に接続されていることを確認する。

HDMIソース
Dolby Vision対応UltraHDブルーレイプレイヤー(すなわちHDMIソース)は、埋め込みメタデータストリームを内包するDolby Visionベースバンド映像信号を送信する。埋め込みメタデータおよびそのCRC保護を使用することにより、妥当なDolby Visionベースバンド信号が存在していることを示す。HDMIソースおよびシンクは、HDMIプロトコルによる送信の前に、結果としてのDolby Visionフォーマットについて(もしも存在するならば)ネゴシエートする。

Dolby Visionメタデータ
ディスプレイ特性に対処するために、Dolby Visionディスプレイマネジメント(DM)メタデータを、フレーム毎にDolby Vision対応ディスプレイへと送信する。しかしながら、DMメタデータは複数のフレーム間で共有することが可能であり、最良の場合、シーンベースのDMメタデータパッケージが生じる。16個までのDMメタデータパッケージが、リファレンスのためにバッファに入れられることになる。
DMメタデータ構造は、自らの識別子についての情報、置換されることになる前フレームのメタデータ、シーンカット情報、およびYCbCrからディスプレイRGBへの色変換行列についての情報を保持している。メタデータは、1024ビットずつを有した1つ以上のDMメタデータ送信パケットへとパケット化される。これらのパケットは、パケットタイプ識別子と、DMメタデータと、32ビットCRCとで構成される。4種類のEDRメタデータ送信パケットタイプが存在する。すなわち、
・0b00:一個のパケットがDolby Vision DMメタデータ構造の全体を伝達する
・0b01:複数のパケットがDolby Vision DMメタデータ構造を伝達する場合の、最初のパケット
・0b10:複数のパケットがDolby Vision DMメタデータ構造を伝達する場合の、中間のパケット(群)
・0b11:複数のパケットがDolby Vision DMメタデータ構造を伝達する場合の、最後のパケット
である。

Dolby Visionメタデータ送信
送信のために、Dolby Vision DMメタデータパッケージは、YCbCr4:2:2信号における各12ビットクロマチャネルの最下位ビットの中に、1ビットずつ入れられる。Dolby Vision DMメタデータ送信パケットをビットのシーケンスにおいて表現する際、最初のバイトが、そのバイトの最上位ビットを最初にして、最初に来る。例えば、バイト0x01に対し、7個のゼロが最初に来て、その後に1個の1が続く。Dolby Vision DMメタデータ送信パケットの第i番目のビットは、byte[n](0≦n≦127)のbit[m](0≦m≦7)にある。但し、i=(n*8+(7−m))である。
Dolby Vision映像フレームはW×Hの解像度を有するものと仮定すると、画素サンプルは、座標(y,x)を用いて表現することが可能である。但し、0≦y≦Hかつ0≦x≦Wである。各画素に対し、1つのルマサンプルと、1つのクロミナンスサンプル(偶数番目の画素に対するCb成分または奇数番目の画素に対するCr成分)とが存在する。ラスタ走査順において、第i番目の画素は(y,x)にあり、i=(W×y+x)である。
Dolby Vision DMメタデータ送信パケットの第i番目ビットは、Dolby Vision映像フレームにおいて、ラスタ走査順での第i番目の画素(y,x)に対するクロミナンスサンプルの最下位ビットに配置されることになる。
Dolby Vision DMメタデータをYCbCr信号へと埋め込むことの知覚不能性を向上させるために、埋め込みの前に、ビットスクランブリングをメタデータに適用する。
ロバスト性のために、各Dolby Vision DMメタデータ送信パケットは、3回連続して送信される。Dolby Visionシンクは、送信パケットのCRCを照合し、1つのCRCが妥当であれば直ちに、後続のコピーを破棄する。パケットタイプが0b00ではないならば、すなわちDolby Vision DMメタデータが複数の送信パケット間で分割されているならば、これらのパケットは全て、同一のメタデータ識別子を共有し、全てが単一の映像フレームの中に含まれていることになる。この場合、最初の送信パケットはパケットタイプ0b01を有し、最後の送信パケットは0b11、中間の送信パケット群は0b10を有する。
最初の4つの輝度のサンプルおよび対応クロミナンスサンプルに埋め込まれたメタデータビット群の一例を、入力チェイン(input chain)上の12ビットにおいて表3に示す。

(表3):12ビットEDR YCbCr4:2:2映像データに埋め込まれたDolby Vision DMメタデータの配置
Figure 2018537898

付記A
A1.Dolby Visionメタデータビットストリーム構文
(Dolby Vision Metadata Bitstream Syntax)
本節は、文献[3]におけるH.265/HEVCシステムをリファレンスシステムとして使用するUltraHDブルーレイのための、Dolby Visionメタデータ構文要素についての情報を提供する。本節に規定のエンハンストリファレンス処理ユニットデータ構文は、Dolby Vision信号を再構成BL映像信号から効率的に予測するためと、再構成EL映像信号を逆量子化するためと、再構成Dolby Vision映像信号を形成するためと、に必要なパラメータを伝達する。

A1.1 リファレンス処理ユニットデータローバイトシーケンスペイロード構文
(Reference Processing Unit Data Raw Byte Sequence Payload Syntax)

(表A−1−1)リファレンス処理ユニットデータローバイトシーケンスペイロード構文
Figure 2018537898

A1.2 リファレンス処理ユニットデータ構文
(Reference Processing Unit Data Syntax)

(表A−1−2)リファレンス処理ユニットデータ構文
Figure 2018537898

A1.3 リファレンス処理ユニットデータヘッダー構文
(Reference Processing Unit Data Header Syntax)

(表A−1−3)リファレンス処理ユニットデータヘッダー構文
Figure 2018537898
Figure 2018537898

A1.4 リファレンス処理ユニットデータペイロード構文
(Reference Processing Unit Data Payload Syntax)

(表A−1−4)リファレンス処理ユニットデータペイロード構文
Figure 2018537898

A1.5 リファレンス処理ユニットデータマッピングパラメータ構文
(Reference Processing Unit Data Mapping Parameters Syntax)

(表A−1−5)リファレンス処理ユニットデータマッピング構文
Figure 2018537898

(表A−1−6)リファレンス処理ユニットデータマッピングパラメータ構文
Figure 2018537898
Figure 2018537898

A1.6 リファレンス処理ユニットデータ非線形量子化および量子化パラメータ構文
(Reference Processing Unit Data Nonlinear Quantization and Quantization Parameters Syntax)

(表A−1−7)リファレンス処理ユニットデータ非線形量子化構文
Figure 2018537898

(表A−1−8)リファレンス処理ユニットデータ非線形量子化パラメータ構文
Figure 2018537898

A2.Dolby Visionメタデータの意味
(Dolby Vision Metadata Semantics)
本節は、Dolby Vision民生用符号化システムにおける構文要素に対応付けられた意味を規定する。本節は、H.265/HEVCシステムにおける既存の構文要素に対応付けられた意味の規定を含まない。これらの要素についての情報に関しては、文献[3]を参照されたい。表または表の組を使用して構文要素の意味が規定されている場合には、その中で明記されていない値を、ビットストリームは一切含んではならない。

A2.1 リファレンス処理ユニットデータローバイトシーケンスペイロードの意味
(Reference Processing Unit Data Raw Byte Sequence Payload Semantics)
リファレンス処理ユニットローバイトシーケンスペイロードの意味は、リファレンス処理ユニットデータの意味において詳述する。

A2.2 リファレンス処理ユニットデータの意味
(Reference Processing Unit Data Semantics)
rpu_alignment_zero_bitは、0に等しいことになる。

rpu_data_crc32は、rpu_data()のエラー検出を可能とする32ビットCRCである。本32ビットCRCを生成するためのモデルが、[10]の付記Aに定義されている。CRC値は、rpu_data_crc32を除くrpu_data()全体において、以下の生成多項式を使用して算出する。すなわち、
32+x26+x23+x22+x16+x12+x11+x10+x+x+x+x+x+x+1
である。

A2.3 リファレンス処理ユニットデータヘッダーの意味
(Reference Processing Unit Data Header Semantics)
rpu_typeは、本RPUのタイプを規定し、BDA UltraHDブルーレイ Option−A HDR符号化システムに対しては2でなければならない。

rpu_formatは、rpu_typeを与えられたとき、予測および符号化プロセスに関連した更なる情報を規定する。rpu_formatの値は、シーケンス全体において同一のままでなければならない。BDA UltraHDブルーレイに対し、rpu_formatは0に設定されなければならない。

(表A−2−1)rpu_formatフィールドの定義
Figure 2018537898

vdr_rpu_profileおよびvdr_rpu_levelは、Dolby Visionリファレンス処理が準拠するプロファイルおよびレベル制約を規定し、BDA Option−A HDRに対しては、それぞれ1および0でなければならない。

vdr_seq_info_present_flagは、現リファレンス処理ユニットにDolby Visionシーケンス情報が存在するか否かを示す。Dolby Visionシーケンスレベル情報が存在する場合には、含まれている構文要素の全ての値が当該映像シーケンス全体において同一のままでなければならない。BDA UltraHDブルーレイに対し、vdr_seq_info_present_flagは、0に設定されなければならない。

chroma_resampling_explicit_filter_flag は、UltraHDブルーレイに対しては、0に等しくなければならない。

oefficient_data_typeは、Dolby Visionコーデック処理中に使用されるマッピングパラメータおよびNLQパラメータのデータ型を規定する。coefficient_data_typeの値は、0から3までの範囲内になければならない。許容されるパラメータデータ型は、以下の表に示す通りである。

(表A−2−2)Dolby Visionコーデック係数データ型
Figure 2018537898

coefficient_log2_denomは、coefficient_data_typeが0に等しいならば、Dolby Vision復号化関連の係数における小数部分のビット数を規定する。coefficient_log2_denomは0から32までの範囲内になければならない。coefficient_data_typeが0に等しくない場合には、coefficient_log2_denomは存在しない。coefficient_log2_denomが存在しない場合には、0であるものと見做される。

vdr_rpu_normalized_idcは、Dolby Visionリファレンス処理ユニット階層間予測プロセスの入力および出力データに対し、どのタイプの正規化を適用するかを規定する。UltraHDブルーレイに対しては、vdr_rpu_normalized_idcは1でなければならない。

BL_video_full_range_flagは、1に等しいならば、ルマおよびクロマBL信号の黒レベルおよび範囲がフルレンジにあることを規定する。BL_full_range_flagが0に等しいならば、ルマおよびクロマBL信号の黒レベルおよび範囲は、スタンダードレンジにある。BL_video_full_range_flag構文要素が存在しない場合には、BL_video_full_range_flagの値は0に等しいものと見做される。

BL_bit_depth_minus8は、BL信号のビット深度BL_bit_depthを導出するために使用される。BL_bit_depthは、BL_bit_depth_minus8 + 8に等しい。UltraHDブルーレイに対し、BL_bit_depth_minus8は2に等しくなければならない。

EL_bit_depth_minus8は、EL信号のビット深度EL_bit_depthを導出するために使用される。EL_bit_depthは、EL_bit_depth_minus8 + 8に等しい。UltraHDブルーレイに対し、EL_bit_depth_minus8は2に等しくなければならない。

vdr_bit_depth_minus8は、再構成Dolby Vision信号のビット深度vdr_bit_depthを導出するために使用される。vdr_bit_depthは、vdr_bit_depth_minus8 + 8に等しい。vdr_bit_depth_minus8の値は0から6の範囲内になければならない。

spatial_resampling_filter_flagは、UltraHDブルーレイに対しては、0に等しくなければならない。

reserved_zero_3bitsは、0に等しくなければならない。

el_spatial_resampling_filter_flagは、1に等しいならば、EL空間的リサンプリングフィルタを使用してEL復号化することを規定する。0ならば、EL復号化中は空間的リサンプリングをスキップすることを意味する。el_spatial_resampling_filter_flagの値は0ないし1の範囲内になければならない。el_spatial_resampling_filter_flagとspatial_resampling_filter_flagとの和は、1以下でなければならない。

disable_residual_flagは、UltraHDブルーレイに対しては、0に等しくなければならない。

vdr_dm_metadata_present_flagは、vdr_dm_data_payload()構文構造が存在しているか否かを規定する。以下の値がサポートされる。すなわち、
・1:付記A.2に定義の構文構造vdr_dm_data_payload()が存在する
・0:vdr_dm_data_payload()構文構造は存在しない
である。vdr_dm_metadata_present_flagが存在しないならば、0であるものと見做される。UltraHDブルーレイに対し、vdr_dm_metadata_present_flagは、1に等しくなければならない。

use_prev_vdr_rpu_flagは、現Dolby Visionリファレンス処理ユニットを、以前に送信されたリファレンス処理ユニットから予測するか否かを規定する。以下の値がサポートされる。
・1:以前に送信されたDolby Visionリファレンス処理ユニットを使用して、現ピクチャの階層間予測を生成する。
・0:現Dolby Visionリファレンス処理ユニットを明示的に送信し、あるvdr_rpu_idを現Dolby Visionリファレンス処理ユニットに割り当てる。BLピクチャが瞬時リフレッシュピクチャ(instantaneous refresh picture)である場合には、use_prev_vdr_rpu_flagの値は0でなければならない。

prev_vdr_rpu_idは、現ピクチャを処理するために使用される、以前に送信されたDolby Visionリファレンス処理ユニットのrpu_idを規定する。prev_vdr_rpu_idの値は、0から15までの範囲内になければならず、前回の瞬時復号化リフレッシュピクチャ(instantaneous decoding refresh picture)以降に送信されたDolby Visionリファレンス処理ユニットの個数によってさらに制約を受ける。prev_vdr_rpu_idが存在しないならば、これを−1(無効rpu_id)に設定しなければならない。

vdr_rpu_id vdr_rpu_idは、rpu_data_payload()において明示的に送信される現Dolby Visionリファレンス処理ユニットに対して割り当てられたrpu_idを規定する。vdr_rpu_idの値は、0から15までの範囲内になければならない。BLピクチャが瞬時復号化リフレッシュピクチャであるならば、vdr_rpu_idは0に等しくなければならない。瞬時復号化リフレッシュピクチャが在ることにより、復号化プロセスにおいて、その瞬時復号化リフレッシュピクチャのリファレンス処理ユニットビットストリーム復号化の直後に、全てのリファレンス処理ユニットに対し、リファレンスのために使用されていないという目印がつけられる。この瞬時復号化リフレッシュピクチャのリファレンス処理ユニットに後続する全てのリファレンス処理ユニットは、この瞬時復号化リフレッシュピクチャのリファレンス処理ユニットに先行する一切のリファレンス処理ユニットからのリファレンス無しで復号化されることが可能である。

mapping_color_spaceは、BDA Option−Aに対しては、0に設定されなければならない。

mapping_chroma_format_idcは、BDA Option−Aに対しては、0に設定されなければならない。

num_pivots_minus2[ cmp ]は、色成分cmpに対し区分的マッピングプロセスを実行するために使用されるピボット点の個数から2を減じた数を規定する。例えば、1つのマッピングモデルをBL信号ダイナミックレンジ全体において適用するならば、num_pivots_minus2の値は0に等しい。num_pivots_minus2の値は、0から7までの範囲内(両端含む)になければならない。

pred_pivot_value[ cmp ][ i ]は、成分cmpに対する第i番目ピボット点の値pivot_value[ cmp ][ i ]を導出するために使用される。これらのピボット点は、ひとまとまりで(collectively)、区分的マッピングプロセスの境界群を定義する。pivot_value[ cmp ][ i ]の値は、以下の擬似コードを使用して導出する。配列pred_pivot_value[ ][ ]は入力として使用され、配列pivot_value[ ][ ]は出力として使用される。iの値は、0から(num_pivots_minus2 + 1)までの範囲内(両端含む)になければならない。pred_pivot_value[ cmp ][ i ]構文要素を表現するために使用されるビット数は、BL_bit_depthビットである。

assign_pivot_values(pred_pivot_value[ ][ ],num_pivots_minus2 )
{
int pivot_value[ 3 ][ num_pivots_minus_2+2 ];
int pivot_idx, cmp;

for( cmp = 0; cmp < 3; cmp ++ ) {
pivot_value[ cmp ][ 0 ] = pred_pivot_value[ cmp ][ 0 ];
for( pivot_idx = 1; pivot_idx < num_pivots_minus2[ cmp ] + 2; pivot_idx ++)
pivot_value[ cmp ][ pivot_idx ] =
pivot_value[ cmp ][ pivot_idx - 1 ]+pred_pivot_value[ cmp ][ pivot_idx ];
}
return pivot_value;
}
成分順は、cmp=0,1,2に対し、Y,Cb,Crである。

nlq_method_idcは、現EL映像フレームに対するNLQ方法を規定する。nlq_method_idcの値は、BDA Option−Aに対しては、0に設定されなければならない。

num_x_partitions_minus1は、BDA Option−Aに対しては、0に設定されなければならない。

num_y_partitions_minus1は、BDA Option−Aに対しては、0に設定されなければならない。

A2.4 リファレンス処理ユニットデータペイロードの意味
(Reference Processing Unit Data Payload Semantics)
本節は、2に等しいrpu_typeに対し、リファレンス処理ユニットデータペイロードの意味に関する詳細を提供する。

A2.4.1 リファレンス処理ユニットデータマッピング構文
(Reference Processing Unit Data Mapping Syntax)

mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、色成分cmpおよびpivot_idxに従って識別されるダイナミックレンジに対し使用されるマッピング方法を規定する。mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、0から1までの範囲内(両端含む)になければならない。mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値と、これに対応する、BDA Option−AのためのDolby Visionシステムにおいて現在サポートされているマッピング方法とを、以下の表に規定する。

(表A−2−3)階層間マッピング方法
Figure 2018537898

mapping_param_pred_flag[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたマッピングパラメータを明示的に送信するのか、または現ピクチャリファレンス処理ユニットにおける以前の区画(partition)から予測するのかを規定する。サポートされる値は以下の通りである。すなわち、
・0:mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたマッピングパラメータを明示的に送信する。
・1:現ピクチャに由来する、以前の区画のマッピングパラメータを、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたマッピングパラメータに割り当てる。
構文要素 mapping_param_pred_flag[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]が存在しない場合には、0であるものと考えられることになる。現ピクチャにおける以前の区画に由来するいかなる予測器も利用可能ではないならば(例えば、現ピクチャリファレンス処理ユニットに由来するいかなる以前の区画も、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]によって示されるものと同一のマッピング方法を使用しないならば)、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対するマッピングパラメータを予測するために利用可能な予測器は、一切存在しないことになる。この場合、num_mapping_param_predictors[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]およびmapping_param_pred_flag [ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、両方とも0に設定される。
注記/num_mapping_param_predictors[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられた、現ピクチャにおける利用可能なマッピングパラメータ予測器の個数である。この数は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたマッピングパラメータの新しい1組が明示的に送信されるとき、すなわちmapping_param_pred_flag[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値が0であるとき、1だけ増加する。

diff_pred_part_idx_mapping_minus1[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、現リファレンス処理ユニットにおけるマッピングパラメータ予測器の区画インデックスpred_part_idx_mapping[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]を導出するために使用される差分値を規定する。diff_pred_part_idx_mapping_minus1[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]が存在するかどうかは、num_mapping_param_predictors[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に依存する。pred_part_idx_mapping[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、以下のように導出され、制約を受ける。すなわち、
・num_mapping_param_predictors[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]が1より大きいならば、pred_part_idx_mapping[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、(curr_part_idx - diff_pred_part_idx_mapping_minus1[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] - 1)に設定される。
注記/curr_part_idxは、ラスタ走査順における、現区画のインデックスである。
・そうではなく、num_mapping_param_predictors[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]が1に等しいならば、pred_part_idx_mapping[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたマッピングパラメータの予測器としての役割を果たすことが可能な唯一の、現リファレンス処理ユニットにおける、以前の区画の区画インデックスに設定される。
・pred_part_idx_mapping[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、0から(curr_part_idx - 1)までの範囲内になければならない。

A2.4.2 リファレンス処理ユニットデータマッピングパラメータの意味
(Reference Processing Unit Data Mapping Parameters Semantics)

poly_order_minus1[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に従って識別される多項式マッピング方法の次数を規定する。poly_order_minus1[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、0または1でなければならない。

linear_interp_flag[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、1次多項式マッピングパラメータが線形補間法を使用して示されるものであるか否かを規定する。
・1:1次多項式マッピングパラメータは、線形補間法を使用して示される。
・0:1次多項式マッピングパラメータは、多項式係数を使用して示される。
注記/線形補間は、1次多項式を規定するもう1つの方法である。各区分(piece)における端点に対する逆マッピング値は明示され、端点間における値は補間される。線形補間を使用してルックアップテーブルを実装することが可能である。

pred_linear_interp_value_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の整数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、pred_linear_interp_value_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は存在しない。
注記/linear_interp_flag [ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]が1に等しく、かつcoefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたlinear_interp_value[ y ] [ x ] [ cmp ][ pivot_idx ]の値を導出するために使用される。

pred_linear_interp_value[ y ][ x ] [ cmp ][ pivot_idx ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の小数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、linear_interp_flag[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]が1に等しい場合に、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]へ対応付けられたlinear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値を導出するために使用される。coefficient_data_typeが0に等しいならば、pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]構文要素の長さは、coefficient_log2_denomビットである。coefficient_data_typeが1に等しいならば、pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]構文要素の長さは、32ビットである。linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、以下のように導出され、制約を受ける。すなわち、
・pivot_idxが0に等しいならば、linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、coefficient_data_typeが1に等しければpred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に等しい。coefficient_data_typeが0に等しければ、fp_pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] = (pred_linear_interp_value_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] << coefficient_log2_denom) + pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]かつlinear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] = fp_pred_linear_interp_value[ y ] [ x ][ cmp ][ pivot_idx ]である。
・さもなくば、linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、coefficient_data_typeが1に等しければpred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] + linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx - 1 ]に等しい。coefficient_data_typeが0に等しければ、fp_pred_linear_interp_value[ y ][ x ] [ cmp ][ pivot_idx ] = (pred_linear_interp_value_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] << coefficient_log2_denom) + pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]かつlinear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] = fp_pred_linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] + linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx - 1 ]である。
・vdr_rpu_normalized_idcが0に等しいならば、linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ i ]は[0,(2vdr_bit_depth-1)]の範囲内にあることになる。vdr_rpu_normalized_idcが1に等しいならば、linear_interp_value[ y ][ x ][ cmp ][ i ]は[0,1)の小数値範囲内にあることになる。

poly_coef_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx][ i ]の整数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、poly_coef_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]は存在しない。
注記/fp_poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合に、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたi次多項式係数の値を導出するために使用される。

poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]の小数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたi次多項式係数の値を導出するために使用される。coefficient_data_typeが0に等しいならば、poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]構文要素の長さは、coefficient_log2_denomビットである。coefficient_data_typeが1に等しいならば、poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]構文要素の長さは32ビットである。mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたi次多項式係数の値は、以下のように導出する。すなわち、
・coefficient_data_typeが0に等しいならば、i次多項式係数の値は、fp_poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ] = (poly_coef_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ] << coefficient_log2_denom) + poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]に等しい。
・coefficient_data_typeが1に等しいならば、i次多項式係数の値は、poly_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ]に等しい。

mmr_order_minus1[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に従って識別される多変量重回帰マッピング方法の次数を規定する。mmr_order_minus1[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の値は、0から2までの範囲内になければならない。

mmr_constant_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の整数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、mmr_constant_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は存在しない。
注記/fp_mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合に、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられた多変量重回帰定数係数の値を導出するために使用される。

mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]の小数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられた多変量重回帰定数係数の値を導出するために使用される。coefficient_data_typeが0に等しいならば、mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]構文要素の長さは、coefficient_log2_denomビットである。coefficient_data_typeが1に等しいならば、mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]構文要素の長さは32ビットである。mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられた多変量重回帰定数係数の値は、以下のように導出する。すなわち、
・coefficient_data_typeが0に等しいならば、多変量重回帰定数係数の値は、fp_mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] = (mmr_constant_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ] << coefficient_log2_denom) + mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に等しい。
・coefficient_data_typeが1に等しいならば、多変量重回帰定数係数の値は、mmr_constant[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に等しい。

mmr_coef_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ] [ j ]の整数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、mmr_coef_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ]は存在しない。
注記/fp_mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合に、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたi次における第j番目の多変量重回帰係数の値を導出するために使用される。

mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ]の小数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ]は、mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたi次における第j番目の多変量重回帰係数の値を導出するために使用される。coefficient_data_typeが0に等しいならば、mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ] 構文要素の長さは、coefficient_log2_denomビットである。coefficient_data_typeが1に等しいならば、mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ] 構文要素の長さは32ビットである。mapping_idc[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ]に対応付けられたi次における第j番目の多変量重回帰係数の値は、以下のように導出する。すなわち、
・coefficient_data_typeが0に等しいならば、i次における第j番目の多変量重回帰係数の値は、fp_mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ] = (mmr_coef_int[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ] << coefficient_log2_denom) + mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ]に等しい。
・coefficient_data_typeが1に等しいならば、i次における第j番目の多変量重回帰係数の値は、mmr_coef[ y ][ x ][ cmp ][ pivot_idx ][ i ][ j ]に等しい。

A2.4.3 リファレンス処理ユニットデータ非線形量子化の意味
(Reference Processing Unit Data Nonlinear Quantization Semantics)

nlq_param_pred_flag[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、当該区画、垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとに対応付けられたNLQパラメータが明示的に送信されるものか、または現ピクチャリファレンス処理ユニットにおける以前の区画から予測されるものかを規定する。2つのサポート値は、以下の通りである。すなわち、
・0:垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとに対応付けられたNLQパラメータを、明示的に送信する。
・1:現ピクチャに由来する当該リファレンス処理ユニットにおける、以前の区画のNLQパラメータを、垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとを有する区画に対応付けられたNLQパラメータに割り当てる。

構文要素nlq_param_pred_flag[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]が存在しないならば、0であるものと見做される。時折、現リファレンス処理ユニットにおける以前の区画に由来するいかなる予測器も利用可能ではないことがある。例えば、現ピクチャに由来するいかなる以前の区画リファレンス処理ユニットも、垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとを有する区画によって示されるものと同一のNLQ方法を使用しないならば、垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとを有する区画に対するNLQパラメータを予測するために利用可能な予測器は一切存在しないことになる。この場合、num_nlq_param_predictors[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]およびnlq_param_pred_flag [ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、両方とも0に設定される。
注記/num_nlq_param_predictors[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとを有する現区画に対し、現リファレンス処理ユニットにおいて利用可能なNLQパラメータ予測器の個数である。この数は、NLQパラメータの新しい1組が明示的に送信されるとき(すなわち、nlq_param_pred_flag [ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の値が0のとき)、1だけ増加する。

diff_pred_part_idx_nlq_minus1[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、現ピクチャのリファレンス処理ユニットに由来するNLQパラメータ予測器の区画インデックスpred_part_idx_nlq[ y ][ x ][ pivot_idx ] [ cmp ]を導出するために使用される差分値を規定する。構文要素diff_pred_part_idx_nlq_minus1[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]が存在するかどうかは、num_nlq_param_predictors[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の値に依存する。pred_part_idx_nlq[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の値は、以下のように導出され、制約を受ける。すなわち、
・num_nlq_param_predictors[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]が1より大きいならば、pred_part_idx_nlq[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の値は、(curr_part_idx - diff_pred_part_idx_nlq_minus1[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ] - 1)に設定される。
・num_nlq_param_predictors[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]が1に等しいならば、pred_part_idx_nlq[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の値は、垂直座標yと、水平座標xと、pivot_idxと、cmpと、における区画に対応付けられたNLQパラメータの予測器としての役割を果たし得る唯一の、現ピクチャのリファレンス処理ユニットにおける、以前の区画の区画インデックスに設定される。
・pred_part_idx_nlq[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の値は、0ないし(curr_part_idx - 1)の範囲内になければならない。

A2.4.4 リファレンス処理ユニットデータ非線形量子化パラメータの意味
(Reference Processing Unit Data Nonlinear Quantization Parameter Semantics)

nlq_offset[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとにおける区画に対応付けられた、NLQオフセット係数を規定する。nlq_offset[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ] 構文要素を表現するために使用されるビット数は、EL_bit_depthである。nlq_offset[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の値は、[0, 2EL_bit_depth - 1]の範囲内にある。

vdr_in_max_int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_vdr_in_max[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の整数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、vdr_in_max_int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は存在しない。
注記/fp_vdr_in_max[ y ][ x ][pivot_idx][ cmp ] は、coefficient_data_typeが0に等しい場合に、垂直座標yおよび水平座標xと、ピボットインデックスpivot_idxと、成分cmpとを有する区画に対応付けられた、非線形量子化(non−linear quantization)最大EL信号値係数の値を導出するために使用される。

vdr_in_max[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_vdr_in_max[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の小数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、vdr_in_max[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとにおける区画に対応付けられた、NLQ最大EL信号値係数の値を導出するために使用される。coefficient_data_typeが0に等しいならば、vdr_in_max[ y ][ x ] [ pivot_idx ][ cmp ] 構文要素の長さは、coefficient_log2_denomビットである。coefficient_data_typeが1に等しいならば、vdr_in_max[ y ][ x ] [ pivot_idx ][ cmp ] 構文要素の長さは32ビットである。

垂直座標yと水平座標xとpivot_idxとcmpとにおける区画に対応付けられたNLQ最大EL信号値係数の値は、以下のように導出する。すなわち、
・coefficient_data_typeが0に等しいならば、NLQ最大EL信号値係数の値は、fp_vdr_in_max[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]に等しい。但し、fp_vdr_in_max[ y ][ x ][ pivot_idx ] [ cmp ] = (vdr_in_max_int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ] << coefficient_log2_denom) + vdr_in_max[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]である。
・coefficient_data_typeが1に等しいならば、NLQ最大EL信号値係数の値は、vdr_in_max[ y ] [ x ][ pivot_idx ][ cmp ]に等しい。

linear_deadzone_slope_int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_linear_deadzone_slope [ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の整数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、linear_deadzone_slope _int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は存在しない。
注記/fp_linear_deadzone_slope [ y ][ x ][pivot_idx][ cmp ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合に、垂直座標yおよび水平座標xと、ピボットインデックスpivot_idxと、成分cmpとを有する区画に対応付けられた、線形不感域傾き係数の値を導出するために使用される。

linear_deadzone_slope[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_linear_deadzone_slope[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の小数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、linear_deadzone_slope [ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、垂直座標yおよび水平座標xと、ピボットインデックスpivot_idxと、成分cmpとを有する区画に対応付けられた、線形不感域傾き係数の値を導出するために使用される。coefficient_data_typeが0に等しいならば、linear_deadzone_slope [ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]構文要素の長さは、coefficient_log2_denomビットである。coefficient_data_typeが1に等しいならば、linear_deadzone_slope[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ] 構文要素の長さは32ビットである。垂直座標yおよび水平座標xと、ピボットインデックスpivot_idxと、成分cmpと、を有する区画に対応付けられた線形不感域傾き係数の値は、以下のように導出する。すなわち、
・coefficient_data_typeが0に等しいならば、線形不感域傾き係数の値は、fp_linear_deadzone_slope[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ] = (linear_deadzone_slope_int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ] << coefficient_log2_denom) + linear_deadzone_slope[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]に等しい。
・coefficient_data_typeが1に等しいならば、線形不感域傾き係数の値は、linear_deadzone_slope[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]に等しい。

linear_deadzone_threshold_int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の整数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、linear_deadzone_threshold_int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は存在しない。
注記/fp_linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][pivot_idx][ cmp ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合に、垂直座標yおよび水平座標xと、ピボットインデックスpivot_idxと、成分cmpとを有する区画に対応付けられた、線形不感域閾値係数の値を導出するために使用される。

linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、coefficient_data_typeが0に等しい場合には、fp_linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の小数部分を規定する。coefficient_data_typeが1に等しいならば、linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]は、垂直座標yおよび水平座標xと、ピボットインデックスpivot_idxと、成分cmpとを有する区画に対応付けられた、線形不感域閾値係数の値を導出するために使用される。coefficient_data_typeが0に等しいならば、linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]構文要素の長さは、coefficient_log2_denomビットである。coefficient_data_typeが1に等しいならば、linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]の長さは32ビットである。垂直座標yおよび水平座標xと、ピボットインデックスpivot_idxと、成分cmpと、を有する区画に対応付けられた線形不感域閾値係数の値は、以下のように導出する。すなわち、
・coefficient_data_typeが0に等しいならば、線形不感域閾値係数の値は、fp_linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ] = (linear_deadzone_threshold_int[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ] << coefficient_log2_denom) + linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]に等しい。
・coefficient_data_typeが1に等しいならば、線形不感域閾値係数の値は、linear_deadzone_threshold[ y ][ x ][ pivot_idx ][ cmp ]に等しい。
注記/線形不感域閾値係数の値は、ゼロ以上であることになる。線形不感域最大Dolby VisionEL信号値係数の値は、線形不感域閾値係数の値以上であることになる。

A3.Dolby Visionディスプレイマネジメントメタデータビットストリーム構文
(Dolby Vision Display Management Metadata Bitstream Syntax)
本節は、Dolby Visionディスプレイマネジメントメタデータビットストリームの構文および意味を規定する。Dolby Visionディスプレイマネジメントメタデータは、復号化プロセスにおいてDolby Vision信号を再構成するためには必要でない。準拠デコーダ(conforming decoders)に対し、この情報を処理することは要請されない。Dolby Visionディスプレイマネジメントメタデータは、ビットストリーム中に存在する場合には、A.3.1およびA4に規定する構文および意味に従わなければならない。ビットストリーム中に存在すること以外の何らかの手段によってDolby Visionディスプレイマネジメントメタデータがアプリケーションのために伝達される場合には、Dolby Visionディスプレイマネジメントメタデータの表現において、本節に規定のものと同一の構文を使用する必要はない。

A3.1 Dolby VisionディスプレイマネジメントメタデータBistream構文
(Dolby Vision Display Management Metadata Bistream Syntax)

(表A−3−1)Dolby VisionディスプレイマネジメントメタデータBistream構文
Figure 2018537898
Figure 2018537898
A3.2 Dolby Visionディスプレイマネジメント拡張メタデータBistream構文
(Dolby Vision Display Management Extended Metadata Bistream Syntax)

(表A−3−2)Dolby Visionディスプレイマネジメント拡張メタデータBistream構文
Figure 2018537898


A3.3 Dolby Visionディスプレイマネジメント拡張メタデータペイロードBistream構文
(Dolby Vision Display Management Extended Metadata Payload Bistream Syntax)

(表A−3−3)Dolby Visionディスプレイマネジメント拡張メタデータペイロードBistream構文
Figure 2018537898

A4.Dolby Visionディスプレイマネジメントメタデータの意味
(Dolby Vision Display Management Metadata Semantics)

A4.1 Dolby VisionディスプレイマネジメントメタデータBistreamの意味
(Dolby Vision Display Management Metadata Bistream Semantics)

affected_dm_metadata_idは、本dmメタデータに関係するDolby Vision映像フレームの識別番号(id number)を示す。この値は、0ないし15の範囲内(両端含む)にあることになる。affected_dm_metadata_idが存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

current_dm_metadata_idは、現Dolby Vision映像フレームの識別番号(id number)を示す。この値は、0ないし15の範囲内(両端含む)にあることになる。current_dm_metadata_idが存在しないならば、0であるものと考えられることになる。
注記:DMメタデータが現Dolby Vision映像フレームに関係するならば、affected_dm_metadata_idは、current_dm_metadata_idに設定されることになる。DMメタデータが次の(upcoming)Dolby Vision映像フレームに関係するならば、affected_dm_metadata_idは、(current_dm_metadata_id + 1) (mod 16)に設定される。affected_dm_metadata_idは、current_dm_metadata_idまたは(current_dm_metadata_id + 1) (mod 16)のいずれかに設定されることになる。従って、現在および次のDolby Vision映像フレームのメタデータのみを記述し得る。

scene_refresh_flagは、1に等しいならば、「DMメタデータが影響を及ぼす映像フレームはシーンリフレッシュポイント(scene refresh point)である」ということを規定する。シーンリフレッシュポイントの定義については、DM設計書類を参照されたい。この値は、0ないし1の範囲内(両端含む)にあることになる。scene_refresh_flagが存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef0は、YCCtoRGB変換行列の1番目の係数を規定する。
この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef0が存在しないならば、8192であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef1は、YCCtoRGB変換行列の2番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef1が存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef2は、YCCtoRGB変換行列の3番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef2が存在しないならば、12900であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef3は、YCCtoRGB変換行列の4番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef3が存在しないならば、8192であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef4は、YCCtoRGB変換行列の5番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef4が存在しないならば、−1534であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef5は、YCCtoRGB変換行列の6番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef5が存在しないならば、−3836であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef6は、YCCtoRGB変換行列の7番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef6が存在しないならば、8192であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef7は、YCCtoRGB変換行列の8番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef7が存在しないならば、15201であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_coef8は、YCCtoRGB変換行列の9番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_coef8が 存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_offset0は、YCCtoRGB変換行列の1番目のオフセットを規定する。この値は、0から4294967295までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_offset0が存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_offset1は、YCCtoRGB変換行列の2番目のオフセットを規定する。この値は、0から4294967295までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_offset1が存在しないならば、536870912であるものと考えられることになる。

YCCtoRGB_offset2は、YCCtoRGB変換行列の3番目のオフセットを規定する。この値は、0から4294967295までの範囲内(両端含む)にあることになる。YCCtoRGB_offset2が存在しないならば、536870912であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef0は、RGBtoLMS変換行列の1番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef0が存在しないならば、5845であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef1は、RGBtoLMS変換行列の2番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef1が存在しないならば、9702であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef2は、RGBtoLMS変換行列の3番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef2が存在しないならば、837であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef3は、RGBtoLMS変換行列の4番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef3が存在しないならば、2568であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef4は、RGBtoLMS変換行列の5番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef4が存在しないならば、12256であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef5は、RGBtoLMS変換行列の6番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef5が存在しないならば、1561であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef6は、RGBtoLMS変換行列の7番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef6が存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef7は、RGBtoLMS変換行列の8番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef7が存在しないならば、679であるものと考えられることになる。

RGBtoLMS_coef8は、RGBtoLMS変換行列の9番目の係数を規定する。この値は、−32768から32767までの範囲内(両端含む)にあることになる。RGBtoLMS_coef8が存在しないならば、15705であるものと考えられることになる。

signal_eotfは、UltraHDブルーレイに対しては、65535に設定されることになる。

signal_eotf_param0は、UltraHDブルーレイに対しては、0に設定されることになる。

signal_eotf_param1は、UltraHDブルーレイに対しては、0に設定されることになる。

signal_eotf_param2は、UltraHDブルーレイに対しては、0に設定されることになる。

signal_bit_depthは、Dolby Vision信号のビット深度を示す。この値は、8から16までの範囲内(両端含む)にあることになる。signal_bit_depthが存在しないならば、14であるものと考えられることになる。

signal_color_spaceは、Dolby Vision信号色空間を規定する。この値は、0から3までの範囲内(両端含む)にあることになる。signal_color_spaceが存在しないならば、0であるものと考えられることになる。対応する色空間は、以下の表に定義する。すなわち、

(表A−4−1)Dolby Vision信号色空間Dolbyの定義
Figure 2018537898
である。

signal_chroma_formatは、signal_color_spaceが0に等しいならば、Dolby Vision信号クロマフォーマットを規定する。この値は、0から2までの範囲内(両端含む)にあることになる。signal_color_spaceが0より大きいならば、signal_chroma_formatは2に設定されることになる。signal_chroma_formatが存在しないならば、0であるものと考えられることになる。対応するクロマフォーマットは、以下の表に規定する。すなわち、

(表A−4−2)Dolby Vision信号クロマフォーマットの定義
Figure 2018537898
である。

signal_full_range_flagは、Dolby Vision信号範囲を規定する。この値は、0から3までの範囲内(両端含む)にあることになる。signal_eotfが65535に等しいならば、signal_full_range_flagは1に設定されることになる。signal_full_range_flagが存在しないならば、1であるものと考えられることになる。信号範囲の命名規則については、[6]を参照されたい。対応する信号範囲は、以下の表に規定する。すなわち、

(表A−4−3)Dolby Vision信号完全範囲フラグの定義
Figure 2018537898

である。

source_min_PQは、12ビットPQ符号化におけるソースディスプレイの最小輝度値を規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。source_min_PQが存在しないならば、62であるものと考えられることになる。
注記:12ビットPQ符号化輝度値は、以下のように算出する。すなわち、
Figure 2018537898

である。但し、
Cは、光学値(optical value)をcd/mで表し、
Lは、対応する正規化線形値を表し、
Nは、対応する非線形値を表し、
は、数
Figure 2018537898

であり、
は、数2523/4096×128=78.84375であり、
は、数3424/4096=0.8359375=c−c+1であり、
は、数2413/4096×32=18.8515625であり、
は、数2392/4096×32=18.6875であり、
bは、数12である。
一変数関数(unary function)Floorは、その引数以下の最大の整数を返す。
PQは、結果としてのデジタル表現である。

source_max_PQは、12ビットPQ符号化におけるソースディスプレイの最大輝度値を規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。source_max_PQが存在しないならば、3696であるものと考えられることになる。

source_diagonalは、ソースディスプレイの対角サイズをインチで示す。この値は、0から1023までの範囲内(両端含む)にあることになる。source_diagonalが存在しないならば、42であるものと考えられることになる。

num_ext_blocksは、拡張メタデータブロックの個数を規定する。この値は、0から254までの範囲内(両端含む)にあることになる。num_ext_blocksが存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

dm_alignment_zero_bitは、0に等しいことになる。num_ext_blocksが0に等しいならば、dm_alignment_zero_bitは存在しない。

A4.2 Dolby Visionディスプレイマネジメント拡張メタデータBistreamの意味
(Dolby Vision Display Management Extended Metadata Bistream Semantics)

ext_block_lengthは、現拡張メタデータブロックペイロードのバイトサイズを導出するために使用される。この値は、0から4294967295までの範囲内(両端含む)にあることになる。num_ext_blocksが0に等しいならば、ext_block_lengthは存在しない。ext_block_lengthが存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

ext_block_levelは、現拡張メタデータブロックに含まれたペイロードのレベルを規定する。この値は、0から255までの範囲内(両端含む)にあることになる。対応するブロックレベルは、以下の表に定義する。ext_block_levelが存在しないならば、0であるものと考えられることになる。

(表A−4−4)拡張メタデータブロックタイプの定義
Figure 2018537898

注記:1に等しいext_block_levelを有した拡張ブロックの個数が1よりも多いならば、デコーダは、現フレームにおいて送信される最新のレベル1拡張ブロックのみを使用することになる。2に等しいext_block_levelを有した拡張ブロックの個数が16よりも多いならば、デコーダは、現フレームにおいて送信される最初の16個のレベル2拡張ブロックのみを使用することになる。未使用の値(reserved values)に等しいext_block_levelを有した拡張ブロックが存在するならば、デコーダは、その拡張ブロックを無視することになる。現フレームにおいて送信される拡張ブロックが一切存在しないならば、デコーダは、A4.3に規定のレベル1およびレベル2拡張メタデータの値へと後退(fall back)することになる。

A4.3 Dolby Visionディスプレイマネジメント拡張メタデータペイロードの意味
(Dolby Vision Display Management Extended Metadata Payload Semantics)

min_PQは、12ビットPQ符号化における現シーンの最小輝度値を規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。min_PQが存在しないならば、source_min_PQの値に等しいものと考えられることになる。

max_PQは、12ビットPQ符号化における現シーンの最大輝度値を規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。max_PQが存在しないならば、source_max_PQの値に等しいものと考えられることになる。

avg_PQは、12ビットPQ符号化における現シーンの中間(midpoint)輝度値を規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。avg_PQが存在しないならば、(source_min_PQ + source_max_PQ)/2の値に等しいものと考えられることになる。

target_max_PQは、12ビットPQ符号化におけるターゲットディスプレイの最大輝度値を規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。target_max_PQが存在しないならば、source_max_PQの値に等しいものと考えられることになる。
注記:2に等しいext_block_levelを有した拡張ブロックの個数が1よりも多いとしても、これらのブロックは、重複した(duplicated)target_max_PQを有しない。

trim_slopeは、傾きメタデータを規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。trim_slopeが存在しないならば、2048であるものと考えられることになる。12ビット傾き値は、以下のように算出することに留意されたい。すなわち、
trim_slope = (S+0.5) × 4096
である。

trim_offsetは、オフセットメタデータを規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。trim_offsetが存在しないならば、2048であるものと考えられることになる。12ビットオフセット値は、以下のように算出することに留意されたい。すなわち、
trim_offset = (O+0.5) × 4096
である。

trim_powerは、パワー(power)メタデータを規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。trim_powerが存在しないならば、2048であるものと考えられることになる。12ビットパワー値は、以下のように算出することに留意されたい。すなわち、
trim_power = (P+0.5) × 4096
である。

trim_chroma_weightは、クロマ重みメタデータを規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。trim_chroma_weightが存在しないならば、2048であるものと考えられることになる。12ビットクロマ重み値は、以下のように算出することに留意されたい。
trim_chroma_weight = (CW+0.5) × 4096

trim_saturation_gainは、彩度(saturation)利得メタデータを規定する。この値は、0から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。trim_saturatioin_gainが存在しないならば、2048であるものと考えられることになる。12ビット彩度利得値は、以下のように算出することに留意されたい。すなわち、
trim_saturation_gain= (SG+0.5) × 4096
である。

ms_weightは、マルチスケール(multiscale)重みメタデータを規定する。この値は、−1から4095までの範囲内(両端含む)にあることになる。ms_weightが存在しないならば、2048であるものと考えられることになる。12ビットマルチスケール重み値は、以下のように算出することに留意されたい。すなわち、
ms_weight = (MS+1.0) × 2048
である。
注記:ms_weightが−1に等しいならば、「マルチスケール重み値はローカル設定によってオーバーライドされる」ことを意味する。

ext_dm_alignment_zero_bitは、0に等しいことになる。

文献
以下の文献は、本文書の情報を補うものであり、これらの文献の各々の開示内容を、あらゆる目的において全て本願に援用する。すなわち、
[1]ITU-R Recommendation BT.709, Parameter Values for the HDTV Standards for Production and International Program Exchange, available from http://www.itu.int
[2]ITU-R Recommendation BT.2020, Parameter Values for Ultra-High-Definition Television Systems for Production and International Program Exchange, available from http://www.itu.int
[3]ITU-T H.265 (10/2014), High-Efficiency Video Coding, available at http://www.itu.int
[4]High-Definition Multimedia InterfaceTM Specification, version 1.4b, available from http://www.hdmi.org
[5]High-Definition Multimedia InterfaceTM Specification, version 2.0, available from http://www.hdmi.org
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[7]SMPTE ST 2086:2014, Mastering Display Color Volume Metadata Supporting High Luminance and Wide Color Gamut Images, October 13, 2014
[8]CEA-861-F, A DTV Profile for Uncompressed High Speed Digital Interfaces.
[9]Audio Visual Application Format Specifications for BD-ROM Version 3.0, White paper Blu-Ray Disc Read-only Format (Ultra HD Blu-ray), Blu-Ray Disc Association, July 2015
[10]ISO/IEC 13818-1:2013, Information Technology-Generic Coding of Moving Pictures and Associated Audio Information: Systems, available from www.iso.org
[11]U.S. Patent Application Ser. No. 14/364,979, filed on June 12, 1014, “Specifying Visual Dynamic Range Coding Operations and Parameters,” by S. Qu et al., published as U.S. Patent Application Pub. No. 2014/0341305.
[12]A. Ballestad and A. Kostin, “Method and Apparatus for Image Data Transformation,” US. Patent 8,593,480.
である。
コンピュータシステム実装例
本発明の実施形態は、コンピュータシステム、電子回路およびコンポーネントで構成されたシステム、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のコンフィギュラブルまたはプログラマブルロジックデバイス(PLD)、離散時間またはデジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向けIC(ASIC)などの集積回路(IC)デバイス、および/または、このようなシステム、デバイスまたはコンポーネントを1つ以上含む装置、を用いて実施し得る。このコンピュータおよび/またはICは、本明細書に記載のようなエンハンストダイナミックレンジを備えた画像のレイヤ表現および復号化に関する命令を行い、制御し、または実行し得る。このコンピュータおよび/またはICは、本明細書に記載のエンハンストダイナミックレンジを備えた画像のレイヤ表現および復号化に関する様々なパラメータまたは値のいずれを演算してもよい。画像およびビデオ実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、および、その様々な組み合わせで実施され得る。
本発明の特定の態様は、本発明の方法をプロセッサに行わせるためのソフトウェア命令を実行するコンピュータプロセッサを含む。例えば、ディスプレイ、エンコーダ、セットトップボックス、トランスコーダなどの中の1つ以上のプロセッサは、そのプロセッサがアクセス可能なプログラムメモリ内にあるソフトウェア命令を実行することによって、上記のようなエンハンストダイナミックレンジを備えた画像のレイヤ表現および復号化に関する方法を実装し得る。本発明は、プログラム製品形態で提供されてもよい。このプログラム製品は、データプロセッサによって実行された時に本発明の方法をデータプロセッサに実行させるための命令を含む1セットの、コンピュータ読み取り可能な信号を格納する任意の非一時的媒体を含み得る。本発明によるプログラム製品は、様々な形態をとり得る。例えば、このプログラム製品は、フロッピーディスク、ハードディスクドライブを含む磁気データ記憶媒体、CD ROM、DVDを含む光学データ記憶媒体、ROM、フラッシュRAMなどを含む電子データ記憶媒体、などの物理的媒体を含み得る。このプログラム製品上のコンピュータ可読信号は、任意に、圧縮または暗号化されていてもよい。
上記においてあるコンポーネント(例えば、ソフトウェアモジュール、プロセッサ、アセンブリ、デバイス、回路など)に言及している場合、そのコンポーネントへの言及(「手段」への言及を含む)は、そうでないと明記されている場合を除いて、当該コンポーネントの機能を果たす(例えば、機能的に均等である)あらゆるコンポーネント(上記した本発明の実施形態例に出てくる機能を果たす開示構造に対して構造的に均等ではないコンポーネントも含む)を、当該コンポーネントの均等物として、含むものと解釈されるべきである。
均等物、拡張物、代替物、その他
エンハンストダイナミックレンジを備えた画像の効率的なレイヤ表現および復号化に関する実施形態例を上述した。この明細書中において、各実装毎に異なり得る多数の具体的な詳細に言及しながら本発明の実施形態を説明した。従って、本発明が如何なるものかおよび出願人は本発明が如何なるものであると意図しているかについての唯一且つ排他的な指標は、後の訂正を含む、これら請求項が生じる具体的な形態の、本願から生じる1組の請求項である。当該請求項に含まれる用語に対して本明細書中に明示したあらゆる定義が、請求項内で使用される当該用語の意味を決定するものとする。よって、請求項に明示的に記載されていない限定事項、構成要素、特性、特徴、利点または属性は、いかなる形であれ請求の範囲を限定するものではない。従って、本明細書および図面は、限定的ではなく、例示的であると認識されるべきものである。

Claims (27)

  1. ハイダイナミックレンジ映像データを生成するためのデコーダであって、前記デコーダは1つ以上のプロセッサおよび非一時的メモリを備えており、前記デコーダで出力画像を生成することは、
    リファレンス処理データを受信し、前記リファレンス処理データの少なくとも一部を前記非一時的メモリに格納することと、
    前記リファレンス処理データから巡回冗長検査(CRC)パラメータをパースすることと、
    前記リファレンス処理データから、少なくとも、RPUデータヘッダー、RPUデータペイロードデータ、およびRPUアラインメントゼロビットフラグ(RPU−alignment−zero−bit flag)を抽出することと、
    前記デコーダにより、前記CRCパラメータを除く前記リファレンス処理データの全体について、CRC値を算出することと、
    前記CRC値を前記CRCパラメータと比較することにより、エラーを検出することと、
    を含む、デコーダ。
  2. 前記デコーダで出力画像を生成することは、前記リファレンス処理データからディスプレイマネジメントペイロードデータを抽出することをさらに含む、請求項1に記載のデコーダ。
  3. 前記デコーダで出力画像を生成することは、
    ベースレイヤ画像を受信することと、
    エンハンスメントレイヤ画像を受信することと、
    前記リファレンス処理データに基づいて前記ベースレイヤ画像と前記エンハンスメントレイヤ画像とを結合することにより、前記出力画像を生成することと、
    をさらに含む、請求項1に記載のデコーダ。
  4. 前記RPUペイロードデータは、RPU予測マッピングデータおよびRPU非線形量子化器(NLQ)データを含む、請求項1に記載のデコーダ。
  5. 前記デコーダで出力画像を生成することは、
    前記RPUデータヘッダーからRPUタイプフラグを抽出することと、
    ある既定値に前記RPUタイプフラグの値が一致する場合に限り、前記リファレンス処理データから更なるデータをパースすることと、
    をさらに含む、請求項1に記載のデコーダ。
  6. 前記RPUタイプフラグは、RPU処理のタイプを規定するrpu_typeフラグを含み、かつ前記既定値は2に等しい、請求項5に記載のデコーダ。
  7. 前記デコーダで出力画像を生成することは、
    前記RPUデータヘッダーから、先行rpuデータ使用フラグ(use−previous−rpu−data flag)を抽出し、前記先行rpuデータ使用フラグがゼロに設定されている場合に限り、前記RPUデータペイロードデータを抽出すること、
    をさらに含む、請求項1に記載のデコーダ。
  8. 前記先行rpuデータ使用フラグはuse_prev_vdr_rpu_flagフラグを含み、前記use_prev_vdr_rpu_flagフラグは、1に設定されている場合には、以前に受信されたRPUデータから現RPUデータを予測することを規定し、1に設定されている場合には、現RPUデータを明示的に受信することを規定しかつ前記デコーダに対して新しいRPUデータIDを生成するように命令する、請求項7に記載のデコーダ。
  9. 前記RPUデータヘッダーから抽出されたディスプレイマネジメントデータ存在フラグ・フラグ(display−management−data−present−flag flag)が1に設定されている場合に限り、ディスプレイマネジメントペイロードデータをパースする、請求項2に記載のデコーダ。
  10. 前記ディスプレイマネジメントデータ存在フラグはvdr_dma_metadata_present_flagフラグを含み、前記vdr_dma_metadata_present_flagフラグは、0に設定されている場合には、ディスプレイマネジメントペイロードデータが一切存在しないことを規定し、1に設定されている場合には、vdr_dm_data_payload()構文構造に従うディスプレイマネジメントペイロードデータが存在することを規定する、請求項9に記載のデコーダ。
  11. 前記RPUアラインメントゼロビットフラグはrpu_alignment_zero_bit flag = 0を含む、請求項1に記載のデコーダ。
  12. 前記RPU予測マッピングデータはrpu_data_mapping()構文構造に従って抽出され、かつ、前記RPU非線形量子化器(NLQ)データはrpu_data_nlq()構文構造に従って抽出される、請求項4に記載のデコーダ。
  13. デコーダでハイダイナミックレンジ映像データを生成するための方法であって、
    前記デコーダを使用して、リファレンス処理データを受信する工程と、
    前記リファレンス処理データから、巡回冗長検査(CRC)パラメータをパースする工程と、
    前記リファレンス処理データから、少なくとも、RPUデータヘッダー、RPUデータペイロードデータ、およびRPUアラインメントゼロビットフラグを抽出する工程と、
    前記デコーダにより、前記CRCパラメータを除く前記リファレンス処理データの全体について、CRC値を算出する工程と、
    前記CRC値を前記CRCパラメータと比較することにより、エラーを検出する工程と、
    を含む方法。
  14. 前記デコーダで出力画像を生成する工程は、前記リファレンス処理データからディスプレイマネジメントペイロードデータをパースする工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記デコーダで出力画像を生成する工程は、
    ベースレイヤ画像を受信する工程と、
    エンハンスメントレイヤ画像を受信する工程と、
    前記リファレンス処理データに基づいて前記ベースレイヤ画像と前記エンハンスメントレイヤ画像とを結合することにより、前記出力画像を生成する工程と、
    をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記RPUペイロードデータは、RPU予測マッピングデータおよびRPU非線形量子化器(NLQ)データを含む、請求項13に記載の方法。
  17. 前記デコーダで出力画像を生成する工程は、
    前記RPUデータヘッダーからRPUタイプフラグを抽出する工程と、
    ある既定値に前記RPUタイプフラグの値が一致する場合に限り、前記リファレンス処理データから更なるデータをパースする工程と、
    をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  18. 前記RPUタイプフラグは、RPU処理のタイプを規定するrpu_typeフラグを含み、かつ前記既定値は2に等しい、請求項17に記載の方法。
  19. 前記デコーダで出力画像を生成する工程は、
    前記RPUデータヘッダーから、先行rpuデータ使用フラグを抽出し、前記先行rpuデータ使用フラグがゼロに設定されている場合に限り、前記RPUデータペイロードデータを抽出する工程、
    をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  20. 前記先行rpuデータ使用フラグはuse_prev_vdr_rpu_flagフラグを含み、前記use_prev_vdr_rpu_flagフラグは、1に設定されている場合には、以前に受信されたRPUデータから現RPUデータを予測することを規定し、1に設定されている場合には、現RPUデータを明示的に受信することを規定しかつ前記デコーダに対して新しいRPUデータIDを生成するように命令する、請求項19に記載の方法。
  21. 前記RPUデータヘッダーから抽出されたディスプレイマネジメントデータ存在フラグ・フラグが1に設定されている場合に限り、ディスプレイマネジメントペイロードデータをパースする、請求項14に記載の方法。
  22. 前記ディスプレイマネジメントデータ存在フラグはvdr_dma_metadata_present_flagフラグを含み、前記vdr_dma_metadata_present_flagフラグは、0に設定されている場合には、ディスプレイマネジメントペイロードデータが一切存在しないことを規定し、1に設定されている場合には、vdr_dm_data_payload()構文構造に従うディスプレイマネジメントペイロードデータが存在することを規定する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記RPUアラインメントゼロビットフラグはrpu_alignment_zero_bit flag = 0を含む、請求項13に記載の方法。
  24. 前記RPU予測マッピングデータはrpu_data_mapping()構文構造に従って抽出され、かつ、前記RPU非線形量子化器(NLQ)データはrpu_data_nlq()構文構造に従って抽出される、請求項16に記載の方法。
  25. 前記出力画像のダイナミックレンジよりも低いダイナミックレンジにおいて、主グラフィックスプレーン画像および副グラフィックスプレーン画像を受信する工程と、
    前記主グラフィックスプレーン画像および前記副グラフィックスプレーン画像に逆ディスプレイマネジメント工程を適用することにより、前記出力画像の前記ダイナミックレンジにおいて、対応する第3および第4のグラフィック画像を生成する工程と、
    前記出力画像と、前記第3および第4のグラフィック画像とを混合することにより、混合画像を生成する工程と、
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  26. 前記出力画像のダイナミックレンジよりも低いダイナミックレンジにおいて、主グラフィックスプレーン画像、背景プレーン画像、および副グラフィックスプレーン画像を受信する工程と、
    前記主グラフィックスプレーン画像、前記背景プレーン画像、および前記副グラフィックスプレーン画像に逆ディスプレイマネジメント工程を適用することにより、前記出力画像の前記ダイナミックレンジにおいて、対応する第3、第4、および第5のグラフィック画像を生成する工程と、
    前記出力画像と、前記第3、第4、および第5のグラフィック画像とを混合することにより、混合画像を生成する工程と、
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  27. 請求項13〜26のいずれか1つによる方法を1つ以上のプロセッサで実行するためのコンピュータ実行可能命令を格納した、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
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