JP2018513173A - Syk阻害剤を用いた慢性移植片対宿主病の処置 - Google Patents

Syk阻害剤を用いた慢性移植片対宿主病の処置 Download PDF

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Abstract

本開示は、急性移植片対宿主病(aGVHD)および慢性移植片対宿主病(cGVHD)を含めた、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)のための処置においてSyk阻害化合物を利用する方法であって、以下の式(I)および(II)からなる群から選択される化合物の使用を含む方法を提供する。ヒト酵素の最も大きなファミリーであるタンパク質キナーゼは、500種を優に超えるヒトタンパク質を包含する。脾臓チロシンキナーゼ(Syk)は、チロシンキナーゼのSykファミリーのメンバーであり、初期のB細胞の発生ならびに成熟したB細胞の活性化、シグナル伝達、および生存の制御因子である。

Description

本開示は、急性移植片対宿主病(aGVHD)および慢性移植片対宿主病(cGVHD)を含めた、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)に対する処置において、Syk阻害化合物を利用する方法に関する。
背景
ヒト酵素の最も大きなファミリーであるタンパク質キナーゼは、500種を優に超えるヒトタンパク質を包含する。脾臓チロシンキナーゼ(Syk)は、チロシンキナーゼのSykファミリーのメンバーであり、初期のB細胞の発生ならびに成熟したB細胞の活性化、シグナル伝達、および生存の制御因子である。
劇症移植片対宿主病としても公知の急性移植片対宿主病(aGVHD)は一般的に、同種異系造血幹細胞移植後最初の100日以内に症状が現れ、一般的に、皮膚、肝臓、粘膜、および胃腸管に対する選択的損傷を特徴とする。慢性移植片対宿主病(cGVHD)は、同種異系造血幹細胞移植(HSCT)のレシピエントに生じる。GVHDは、それが移植の100日超後に生じた場合慢性と考えられるが、cGVHDの態様は100日の時点より前に現れ、aGVHDの要素と重複することもある。米国内では、この疾患の累積発生率は移植した患者の35〜70%であり、年間発生件数は約3,000〜5,000件であり、年間有病数は約10,000件である。cGVHDは処置するのが難しく、cGVHDを有さない人々と比較してより悪い転帰と関連する。現在の標準治療は、多くの場合、カルシニューリン阻害剤、mTOR阻害剤、ミコフェノール酸モフェチル、またはリツキシマブと組み合わせた全身性コルチコステロイドを含めて、様々な手法を含む。処置にもかかわらず、奏効率は不十分であり(40〜50%)、cGVHDに伴って、重篤な感染症などの深刻な病的状態が生じ、生活の質が損なわれる;5年死亡率は30〜50%である(Blazarら、Nature Reviews Immunology 12巻、443〜458頁、2012年6月)。
ヒトおよび動物モデルは、異常なBリンパ球のシグナル伝達および生存がcGVHDの病因において重要であることを実証した。SYK阻害剤(ホスタマチニブ−Sarantopoulosら、Biology of Blood and Marrow Transplantation、21巻(2015年)S11〜S18頁)およびBTK阻害剤(イブルチニブ−Nakasoneら、Int. J. Hematol.−2015年3月27日)を含めた、B細胞を標的とする薬物は、異常なGVHD B細胞集団の機能および頻度をex vivoで選択的に減少させることが示されている。
Blazarら、Nature Reviews Immunology 12巻、443〜458頁、2012年6月 Sarantopoulosら、Biology of Blood and Marrow Transplantation、21巻(2015年)S11〜S18頁 Nakasoneら、Int. J. Hematol.−2015年3月27日
aGVHDおよびcGVHDを含めた、GVHDの処置のための新規の方法、医薬組成物、およびレジメンに対する必要性が依然として存在する。
したがって、本開示は、急性移植片対宿主病(aGVHD)および慢性移植片対宿主病(cGVHD)を含めた、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)を処置するための方法においてSyk阻害剤として機能する化合物を提供し、この方法は、それを必要とするヒトに、薬学的有効量のSyk阻害剤を投与することを含む。Syk阻害化合物、Syk阻害剤化合物、およびSyk阻害剤という用語は、本明細書で使用される場合同義語であることが理解されている。
ヒトにおいてcGVHDを処置するこれらの方法において独立して使用することができるSyk阻害化合物の例として、以下の構造:
Figure 2018513173
からなる群から選択されるもの、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶が挙げられ、式(II)中、
は、
Figure 2018513173
からなる群から選択され、ここで、*は、Rが結合している、式Iの示されたフェニル環の炭素原子を示し、
はHまたは2−ヒドロキシエトキシルであり、
はHまたはメチルであり、
はHまたはメチルである。
図1は、エントスプレチニブで処理したヒトcGVHDおよび非cGVHDのB細胞において認められたアポトーシス誘導についての生の値を表している。
図2は、エントスプレチニブで処理したヒトcGVHDのB細胞における増大したアポトーシスについての値を表している。
一実施形態は、ヒトにおいて移植片対宿主病(GVHD)を処置するための方法であって、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の式(II)の化合物:
Figure 2018513173
または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供し、式中、R、R、R、およびRは、上で定義されたとおりである。式(II)の化合物の調製は、US2015/0175616A1(Blomgrenら)において確かめることができる。
別の実施形態は、ヒトにおいて急性移植片対宿主病(aGVHD)を処置するための方法であって、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の、上で定義されたような式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。
さらなる実施形態は、ヒトにおいて慢性移植片対宿主病(cGVHD)を処置するための方法であって、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の、上で定義されたような式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。
式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶に関する処置の方法、医薬組成物、または治療用レジメンについての言及を含む、本明細書の実施形態についての各言及の範囲内で、各実施形態には、式(II)の化合物において、R、R、およびRのそれぞれがHであり、Rが上で定義されたとおりであるさらなる実施形態が存在することが理解されている。
式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶に関する処置の方法、医薬組成物、または治療用レジメンについての言及を含む本明細書の実施形態についての各言及の範囲内で、各実施形態には、式(II)の化合物において、RがHであり、Rがメチルであり、RがHであり、Rが上で定義されたとおりであるさらなる実施形態が存在することが理解されている。
式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶に関する処置の方法、医薬組成物、または治療用レジメンについての言及を含む本明細書の実施形態についての各言及の範囲内で、各実施形態には、式(II)の化合物において、RがHであり、RがHであり、Rがメチルであり、Rが上で定義されたとおりであるさらなる実施形態が存在することが理解されている。
式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶に関する処置の方法、医薬組成物、または治療用レジメンについての言及を含む本明細書の実施形態についての各言及の範囲内で、各実施形態には、式(II)の化合物において、Rが2−ヒドロキシエトキシルであり、Rがメチルであり、RがHであり、Rが上で定義されたとおりであるさらなる実施形態が存在することが理解されている。
式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶に関する処置の方法、医薬組成物、または治療用レジメンについての言及を含む本明細書の実施形態についての各言及の範囲内で、各実施形態には、式(II)の化合物において、Rが2−ヒドロキシエトキシルであり、Rがメチルであり、RがHであり、Rが上で定義されたとおりであるさらなる実施形態が存在することが理解されている。
式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶に関する処置の方法、医薬組成物、または治療用レジメンについての言及を含む本明細書の実施形態についての各言及の範囲内で、各実施形態には、式(II)の化合物において、Rが2−ヒドロキシエトキシルであり、RがHであり、Rがメチルであり、Rが上で定義されたとおりであるさらなる実施形態が存在することが理解されている。
式(II)の化合物に関する処置の方法、医薬組成物、または治療用レジメンについての言及を含む本明細書の実施形態についての各言及の範囲内で、それぞれの中には、式(II)の化合物が、個々に、
6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン(piperazn)−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
(R)−(4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノール;
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
2−(5−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール;
2−((4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)プロパン−1,3−ジオール;または
2−(5−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール;
または薬学的に許容されるその塩もしくは(of)共結晶を含む、別個の処置、医薬組成物、または治療用レジメンが存在することが理解されている。
本明細書で開示されている式(II)の範囲内の化合物の具体例を含めて、式(I)の化合物または式(II)の化合物に関する処置の方法、医薬組成物、キット、レジメン、および他の使用を含む、本明細書で開示されている実施形態のそれぞれに対して、式(I)の化合物または式(II)の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは(of)共結晶についての言及はまた、このような化合物の薬学的に許容されるエステル、薬学的に許容される溶媒和物、水和物、異性体(光学異性体、ラセミ体、またはこれらの他の混合物を含む)、互変異性体、同位体、多形、および薬学的に許容されるプロドラッグも含むことが理解されている。
別個の実施形態は、ヒトにおいて移植片対宿主病(GVHD)を処置するための方法であって、それを必要とするヒトに、構造:
Figure 2018513173
を有する、薬学的有効量の6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(式I)または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。上記式Iの化合物はまた、エントスプレチニブまたはGS−9973と呼ばれることもある。
別の実施形態は、ヒトにおいて急性移植片対宿主病(aGVHD)を処置するための方法であって、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(式I)、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。
さらなる実施形態は、ヒトにおいて慢性移植片対宿主病(cGVHD)を処置するための方法であって、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(式I)、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。
一実施形態は、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶:
Figure 2018513173
の、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)の処置のための医薬の製造における使用を提供し、式(II)中、
は、
Figure 2018513173
からなる群から選択され、ここで、*は、Rが結合している、式Iの示されたフェニル環の炭素原子を示し、
はHまたは2−ヒドロキシエトキシルであり、
はHまたはメチルであり、
はHまたはメチルである。
追加の実施形態は、aGVHDおよびcGVHDを含めた、GVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに投与することを含み、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(式I)、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。よって、追加の実施形態は、aGVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに投与することを含み、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(式I)、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。よって、追加の実施形態は、cGVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに投与することを含み、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(式I)、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。式(I)の化合物の使用を含む、本明細書に記載されている実施形態のそれぞれの範囲内で、式(I)の化合物がメシル酸塩として使用されるさらなる実施形態が存在する。式(I)の化合物の使用を含む、本明細書に記載されている実施形態のそれぞれの範囲内で、式(I)の化合物がビスメシレートとして使用されるさらなる実施形態が存在する。式(I)の化合物の使用を含む、本明細書に記載されている実施形態のそれぞれの範囲内で、式(I)の化合物が本明細書に記載されている形態3のビスメシレートとして使用されるさらなる実施形態が存在する。式(I)の化合物の使用を含む、本明細書に記載されている実施形態のそれぞれの範囲内で、式(I)の化合物が本明細書に記載されている形態7のビスメシレートとして使用されるさらなる実施形態もまた存在する。形態3および形態7を含む式(I)の化合物のメシル酸塩は、その内容が参考として本明細書に援用されている、Elfordら、米国特許出願公開第2015/0038505A1号によって教示されている。
別の実施形態は、aGVHDおよびcGVHDを含めた、GVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに、薬学的有効量の式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。実施形態は、aGVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに、薬学的有効量の式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。別の実施形態は、cGVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに、薬学的有効量の式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態は、ヒトにおいて、aGVHDおよびcGVHDを含めた、GVHDを処置する方法であって、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、ヒトにおいて、aGVHDおよびcGVHDを含めた、GVHDを処置するのに有用な、薬学的有効量の別の薬剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。さらなる実施形態は、ヒトにおいてaGVHDを処置する方法であって、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、ヒトにおいてaGVHDを処置するのに有用な、薬学的有効量の別の薬剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。別の実施形態は、ヒトにおいてcGVHDを処置する方法であって、それを必要とするヒトに、薬学的有効量の式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、ヒトにおいてcGVHDを処置するのに有用な、薬学的有効量の別の薬剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。GVHDを処置するのに有用な薬剤として、免疫抑制剤、抗増殖剤(例えば、抗生剤)、抗炎症剤、鎮痛剤などが挙げられる。
別の実施形態は、aGVHDおよびcGVHDを含めた、GVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに、薬学的有効量の薬学的有効量の式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、ヒトにおいて、aGVHDおよびcGVHDを含めたGVHDを処置するのに有用な、薬学的有効量の別の薬剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態は、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントにおいてaGVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、ヒトに、薬学的有効量の薬学的有効量の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、aGVHDを処置するのに有用な、薬学的有効量の別の薬剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態は、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントにおいてcGVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、ヒトに、薬学的有効量の薬学的有効量の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、cGVHDを処置するのに有用な、薬学的有効量の別の薬剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態は、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントにおいてaGVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、ヒトに、薬学的有効量の薬学的有効量の式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、aGVHDを処置するのに有用な、薬学的有効量の別の薬剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態は、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントにおいてcGVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、ヒトに、薬学的有効量の薬学的有効量の式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、cGVHDを処置するのに有用な、薬学的有効量の別の薬剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
本明細書での方法において、式(I)および(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態と組み合わせることができる薬剤の例として、ステロイド、例えば、プレドニゾンおよびメチルプレドニゾン、経口の非吸収性コルチコステロイド、例えば、ブデソニドまたはベクロメタゾンジプロピオネート、免疫モジュレーター、例えば、シクロスポリン(Neoral(登録商標)、Sandimmune(登録商標))、タクロリムス(Prograf(登録商標))、シロリムス(Rapamune(登録商標))、ミコフェノール酸モフェチル(CellCept(登録商標))、チロミゾール、イムチオール、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)、抗TNF剤、アザチオプリン(または他のイノシン5’−モノホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤)、アゾジアカルボニド(azodiacarbonide)、ビスインドリルマレイミドVIII、ブレキナール、クロラムブシル、CTLA4−Ig、コルチコステロイド、シクロホスファミド、デオキシスペルグアリン、デキサメタゾン、グルココルチコイド、レフルノミド、メルカプトプリン、6−メルカプトプリン(6−MP)、メトトレキセート、メチルプレドニゾロン、ミゾリビン、ミゾリビン一リン酸、ムロモナブCD3、ミコフェノール酸モフェチル、OKT3、プレドニゾン、シロリムス、ラパマイシン、rho(D)免疫グロビン(rho (D) immune globin)、タクロリムス(FK506)、ビタミンD類似体(例えば、MC1288)、など、モノクローナル抗体、例えば、ダクリズマブ(Zenapax(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)、MabThera(登録商標)、またはZytux(登録商標))、トシリズマブ(Actemra(登録商標))、およびアレムツズマブ(Campath(登録商標))、メトトレキセート、抗胸腺細胞グロブリン(ウサギATG、Thymoglobulin(登録商標))、デニロイキンジフチトクス(Ontak(登録商標))、Campath−1H、ケラチノサイト成長因子(KGF)、アバタセプト(Orencia(登録商標))、レメステムセル−L(Prochymal(登録商標))、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、ペントスタチン(デオキシコホルマイシン、Nipent(登録商標))、サリドマイド(Thalomid(登録商標))、イマチニブメシレート(Gleevec(登録商標))、シクロホスファミド、フルダラビン、OKT3(Muromorab CO3(登録商標)、Orthoclone(登録商標))、メルファラン、チオペタ(thiopeta)、ならびにATGAM(登録商標)(リンパ球免疫グロブリン、抗胸腺細胞、グロブリン[ウマ]無菌溶液)が挙げられる。
上記に参照した方法は、GVHDの処置を必要とするヒトに、薬学的有効量の式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態を、GVHDを処置するのに有用な1種または複数種の追加の薬剤と組み合わせて投与することを含み得ることを理解されたい。例えば、薬学的有効量の式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶形態は、薬学的有効量の1種または複数種のステロイド、例えば、プレドニゾン、メチルプレドニゾン、ブデソニドまたはベクロメタゾンジプロピオネート、および薬学的有効量の免疫モジュレーター、例えば、シクロスポリン(Neoral(登録商標)、Sandimmune(登録商標))、タクロリムス(Prograf(登録商標))、シロリムス(Rapamune(登録商標))、またはミコフェノール酸モフェチル(CellCept(登録商標))の投与と組み合わせることができる。
併用療法またはレジメンにおいて個々にまたは組み合わせて投与される薬剤のそれぞれは、初期用量で投与し、次いで、時間の経過と共に医療専門家によりこれを減少させてより低い有効用量に到達することができることもまた理解されている。例えば、本明細書の組合せおよびレジメンにおいて、全身性グルココルチコステロイド(コルチコステロイド)、例えば、プレドニゾンおよびメチルプレドニゾンは、約1〜2mg/kg/日の用量でヒト患者に投与し得る。mTOR薬剤の初期の1日用量は、シロリムス2〜40mgを1日1回与え、エベロリムス0.25〜1mgを1日2回与えることを含む。カルシニューリン薬剤の初期の1日用量は、タクロリムス約0.025〜0.2mg/kg/日およびシクロスポリン約2.5〜9mg/kg/日を含む。ミコフェノール酸モフェチル(CellCept(登録商標))は、初期の1日用量約250〜3,000mg/日で投与し得る。これらの薬剤のそれぞれは、造血細胞移植後、本明細書中に記載されているような、薬学的有効量のSyk阻害剤と組み合わせて投与し得る。本明細書の異なる実施形態では、GVHDを処置するのに有用な薬剤は、このような処置を必要とするヒトに、例えば、局所用軟膏剤もしくはクリーム剤の形態で、または点眼製剤で局所的に投与し得る。
急性移植片対宿主病(aGVHD)および慢性移植片対宿主病(cGVHD)を含めた、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)の処置のための医薬の製造における、式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の使用もまた提供される。急性移植片対宿主病(aGVHD)および慢性移植片対宿主病(cGVHD)を含めた、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)の処置のための医薬の製造における、式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の使用もまた提供される。
本明細書に記載されている方法および併用療法において使用することができる式(I)の化合物の形態の例として、その内容が参考として本明細書に援用されているU.S.2015/0038505およびWO2015/017460に記載されているものを含めて、当技術分野で公知のものが挙げられる。このような形態は、式(I)の化合物のビスメシレート形態、もしくはその水和物を含み、多形形態3および多形形態7を含む。利用されるSyk化合物が式(I)の化合物、エントスプレチニブである、処置の方法、医薬組成物、キット、レジメン、および他の使用に関して本明細書に記載されている実施形態のそれぞれの範囲内には、式(I)の化合物が多形形態3のビスメシレート形態であるさらなる実施形態が存在する。利用されるSyk化合物が式(I)の化合物、エントスプレチニブである、処置の方法、医薬組成物、キット、レジメン、および他の使用に関して本明細書に記載されている実施形態のそれぞれにおいて、式(I)の化合物が多形形態7のビスメシレート形態であるさらなる実施形態もまた存在する。
定義
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」とは、生物学的にまたは他の点で有害ではない材料を指し、例えば、材料は、任意の重大な望ましくない生物学的作用を引き起こすことなく、またはそれが含有されている組成物の他の構成成分のいずれかと有害な方式で相互作用することなく、患者に投与される医薬組成物に組み込むことができる。薬学的に許容されるビヒクル(例えば、キャリア、アジュバント、および/または他の添加剤(excipient))は好ましくは、毒物試験および製造試験の必要とされる基準を満たし、ならびに/または米国食品医薬品局により作成されたInactive Ingredient Guideに含まれている。
「薬学的に許容される塩」として、例えば、無機酸との塩および有機酸との塩が挙げられる。塩の例として、塩酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、硝酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メシル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、およびアルカン酸塩(例えば、酢酸塩、HOOC−(CH−COOH、式中、nは0〜4である)を挙げることができる。加えて、本明細書に記載されている化合物が酸付加塩として得られた場合、酸性塩の溶液を塩基性化することによって遊離塩基を得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基である場合、適切な有機溶媒に遊離塩基を溶解し、塩基化合物から酸付加塩を調製するための従来の手順に従い、溶液を酸で処理することによって、付加塩、特に薬学的に許容される付加塩を生成することができる。当業者であれば、非毒性の薬学的に許容される付加塩を調製するために使用することができる様々な合成法を認識している。
「有効量」、「薬学的有効量」、および「治療有効量」という用語は、疾患を処置するために被験体に投与された場合、疾患に対するこのような処置を実行するのに十分である化合物の量を含めた、所望の生物学的または医学的応答を引き出すのに有効であり得る量を指す。有効量は、化合物、疾患およびその重症度、ならびに処置すべき被験体の年齢、体重などに応じて異なる。有効量は、ある範囲の量を含むことができる。薬学的有効量は、他の薬剤と組み合わせた場合有効である薬剤の量を含む。
「処置」または「処置する」とは、臨床結果を含めた有益なまたは所望の結果を得るための手法である。有益なまたは所望の臨床結果は、以下のうちの一つまたは複数を含み得る:
(i)疾患から結果として生じるもう1種の症状を低減させること;
(ii)疾患の程度を縮小させること、および/または疾患を安定化させること(例えば、疾患の悪化を遅延させること);
(iii)疾患の拡散を遅延させること;
(iv)疾患の開始もしくは再発および/または疾患の進行を遅延させるまたは遅くすること;
(v)病態を回復させることおよび/または疾患の寛解をもたらすこと(部分的または全体に関わらず)および/または疾患を処置するのに必要とされる1種もしくは複数種の他の薬物療法の用量を低減させること;
(vi)生活の質を高めること、ならびに/あるいは
(vii)生存を長引かせること。
疾患または状態の発生を「遅延させる」とは、疾患または状態の発生を引き延ばす、妨害する、遅くする、遅滞させる、安定化する、および/または延ばすことを意味する。この遅延は、処置されている疾患もしくは状態、および/または被験体の履歴に応じて、時間の長さを変化させることであってよい。疾患または状態の発生を「遅延させる」方法とは、本方法を使用しない場合と比較して、所与の時間枠における疾患もしくは状態の発生の確率を減少させ、そして/または所与の時間枠での疾患もしくは状態の程度を減少させる方法である。このような比較は、通常、統計学的に有意な数の被験体を使用した臨床研究に基づく。疾患または状態の発生は、標準的方法、例えば、規定通りの健康診断、マンモグラフィー、画像化、またはバイオプシーなどを使用して検出可能であり得る。発生はまた、最初に検出不能であり得る疾患または状態の進行を指すこともでき、出現、再発、および開始を含む。
本明細書に記載されている方法における使用のため、式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶は、式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶、および少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルを含む医薬組成物中に存在し得る。薬学的に許容されるビヒクルは、薬学的に許容されるキャリア、アジュバントおよび/または他の添加剤を含んでもよく、他の成分は、これらが製剤の他の成分と相容性があり、そのレシピエントに有害でない限り、薬学的に許容されるとみなすことができる。
本明細書に記載されている、式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の医薬組成物は、任意の従来の方法、例えば、混合、溶解、造粒、糖衣錠の作製、粉砕、乳化、封入、エントラッピング、メルトスピニング、スプレー乾燥、または凍結乾燥プロセスを使用して製造することができる。最適な医薬製剤は、投与経路および所望の投薬量に応じて当業者により決定することができる。このような製剤は、投与された薬剤の物理的状態、安定性、in vivoでの放出速度、およびin vivoでのクリアランス速度に影響を及ぼす可能性がある。処置している状態に応じて、これらの医薬組成物を製剤化し、全身的または局在的に投与することができる。
「キャリア」という用語は、賦形剤、崩壊剤、沈殿阻害剤、界面活性剤、流動促進剤、結合剤、滑沢剤および他の添加剤ならびに化合物と共に投与されるビヒクルを指す。キャリアは一般に本明細書およびまた「Remington’s Pharmaceutical Sciences」E.W. Martin著に記載されている。キャリアの例として、以下に限定されないが、モノステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスポビドン、イソステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシオクタコサニルヒドロキシステアレート、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ラクトース一水和物、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、微結晶性セルロース、ポロキサマー124、ポロキサマー181、ポロキサマー182、ポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー407、ポビドン、二酸化ケイ素、コロイド状二酸化ケイ素、シリコーン、シリコーン接着剤4102、およびシリコーン乳剤が挙げられる。しかし、医薬組成物に対して選択されるキャリア、および組成物中のこのようなキャリアの量は、製剤方法に応じて異なり得る(例えば、乾式造粒製剤、固体分散製剤)ことを理解すべきである。
「賦形剤」という用語は一般に、送達前に目的の化合物を希釈するために使用される物質を指す。賦形剤はまた、化合物を安定化する役目を果たすことができる。賦形剤の例として、デンプン、糖類、二糖、スクロース、ラクトース、多糖、セルロース、セルロースエーテル、ヒドロキシプロピルセルロース、糖アルコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、微結晶性セルロース、カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、ラクトース一水和物、リン酸水素カルシウム、セルロース、圧縮可能な糖(compressible sugar)、第二リン酸カルシウム脱水物、マンニトール、微結晶性セルロース、および第三リン酸カルシウムを挙げることができる。
「崩壊剤」という用語は一般に、固体調製物への添加により、投与後のその***または崩壊を促進し、その急速な溶解を可能にするために、できるだけ効率的に活性成分を放出することを可能にする物質を指す。崩壊剤の例として、トウモロコシデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、微結晶性セルロース、修飾コーンデンプン、カルボキシメチルナトリウムデンプン、ポビドン、アルファ化デンプン、およびアルギン酸を挙げることができる。
「沈殿阻害剤」という用語は一般に、過飽和溶液からの活性剤の沈殿を予防または阻害する物質を指す。沈殿阻害剤の一つの例として、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が挙げられる。
「界面活性剤」という用語は一般に、活性剤の湿潤化を改善するまたは活性剤の溶解度を改善することができる、液体と固体の間の表面張力を低下させる物質を指す。界面活性剤の例として、ポロキサマーおよびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
「流動促進剤」という用語は一般に、錠剤圧縮中の流動特性を改善し、抗固化効果を生じさせるための錠剤およびカプセル剤製剤に使用される物質を指す。流動促進剤の例として、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、ヒュームドシリカ、デンプン、デンプン誘導体、およびベントナイトを挙げることができる。
「結合剤」という用語は一般に、粘着性部分および離散性部分を一つに維持するために、キャリアの活性成分と不活性成分を一つに結合するのに使用することができる任意の薬学的に許容されるフィルムを指す。結合剤の例として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、コポビドン、およびエチルセルロースを挙げることができる。
「滑沢剤」という用語は一般に、粉末ブレンドに加えることによって、錠剤化または封入プロセスの間に、圧縮した粉末塊が機器に固着するのを予防する物質を指す。滑沢剤は、型からの錠剤の押し出しを補助し、粉末流を改善することができる。滑沢剤の例として、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、シリカ、脂肪、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、ステアリルフマル酸ナトリウム、またはタルク、および、例えば、ラウリン酸、オレイン酸、およびC/C10脂肪酸を含む脂肪酸などの可溶化剤を挙げることができる。
本明細書に提供されている方法において、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶、またはその医薬組成物は、その意図する目的を達成するための治療有効量で投与される。治療有効量の決定は、特に本明細書に提供されている詳細な開示を考慮して、十分に当業者の能力内である。一部の実施形態(GVHDを処置する方法)では、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の治療有効量は、(i)GVHDの重症度を減少させる;(ii)GVHDの症状の発症を遅くする;(iii)レシピエントの体内でのGVHD症状の拡散を阻害し、遅滞させ、ある程度遅くさせ、好ましくは停止させる;(iv)GVHDの症状の出現および/もしくは再発を遅延させる;ならびに/または(v)GVHDに関連する症状の1種もしくは複数種をある程度緩和することができる。様々な実施形態では、量は、aGVHDおよびcGVHDを含めた、GVHDの症状の1種または複数種を回復させる、和らげる、少なくする、および/または遅延させるのに十分である。
治療有効量は、処置されている被験体、および疾患または状態、被験体の体重および年齢、疾患または状態の重症度、ならびに投与する様式に応じて異なってもよく、それは、当業者により容易に決定することができる。
本明細書に提供されている方法において、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の投薬レジメンは、例えば、適応症、投与経路、および状態の重症度に応じて異なってよい。投与経路に応じて、適切な用量は、体重、体表面積、または器官サイズに従い計算することができる。最終的投薬レジメンは、良好な医療行為に鑑みて、薬物の作用を改変する様々な因子、例えば、化合物の比活性、病態の本質(identity)および重症度、被験体の応答性、被験体の年齢、状態、体重、性別、および食生活、ならびに任意の感染の重症度を考慮しながら、主治医により決定される。考慮に入れることができる追加の因子として、投与の時間および頻度、薬物併用、反応感受性、および治療に対する耐性/応答が挙げられる。本明細書中に記述されている製剤のいずれかが関与する処置に対して適当な用量のさらなる精密化は、特に開示された投薬情報およびアッセイ、ならびにヒト治験において観察された薬物動態データの観点から、過度の実験なしに熟練した医師により慣用的に行われる。適当な用量は、用量反応データと一緒に、体液または他の試料中の薬剤の濃度を決定するための確立したアッセイの使用を介して確かめることができる。
選択された製剤および投与経路は、個々の被験体、被験体において処置される状態の性質、および一般的に、担当専門医(attending practitioner)の判断に適合させることができる。
式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の薬学的有効量または治療有効量は、所望の処置エンドポイントを達成するために、単回用量または複数回用量で提供され得る。本明細書で使用される場合、「用量」とは、被験体(例えば、ヒト)が各回に摂取する活性成分(例えば、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶)の総量を指す。例えば、上に記載されている経口投与のための投与用量は、1日1回(QD)、1日2回(BID)、1日3回、1日4回、または1日4回超投与することができる。一部の実施形態では、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の用量は、1日1回投与される。一部の実施形態では、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の用量は、1日2回投与される。
一部の実施形態では、ヒト被験体に対する、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の例示的な用量は、約1mg〜約5000mg、約1mg〜約4000mg、約1mg〜約3000mg、約1mg〜約2000mg、約2mg〜約2000mg、約5mg〜約2000mg、約10mg〜約2000mg、約1mg〜約1000mg、約2mg〜約1000mg、約5mg〜約1000mg、約10mg〜約1000mg、約25mg〜約1000mg、約50mg〜約1000mg、約75mg〜約1000mg、約100mg〜約1000mg、約125mg〜約1000mg、約150mg〜約1000mg、約175mg〜約1000mg、約200mg〜約1000mg、約225mg〜約1000mg、約250mg〜約1000mg、約300mg〜約1000mg、約350mg〜約1000mg、約400mg〜約1000mg、約450mg〜約1000mg、約500mg〜約1000mg、約550mg〜約1000mg、約600mg〜約1000mg、約650mg〜約1000mg、約700mg〜約1000mg、約750mg〜約1000mg、約800mg〜約1000mg、約850mg〜約1000mg、約900mg〜約1000mg、約950mg〜約1000mg、約1mg〜約750mg、約2mg〜約750mg、約5mg〜約750mg、約10mg〜約750mg、約25mg〜約750mg、約50mg〜約750mg、約75mg〜約750mg、約100mg〜約750mg、約125mg〜約750mg、約150mg〜約750mg、約175mg〜約750mg、約200mg〜約750mg、約225mg〜約750mg、約250mg〜約750mg、約300mg〜約750mg、約350mg〜約750mg、約400mg〜約750mg、約450mg〜約750mg、約500mg〜約750mg、約550mg〜約750mg、約600mg〜約750mg、約650mg〜約750mg、約700mg〜約750mg、約1mg〜約500mg、約2mg〜約500mg、約5mg〜約500mg、約10mg〜約500mg、約25mg〜約500mg、約50mg〜約500mg、約75mg〜約500mg、約100mg〜約500mg、約125mg〜約500mg、約150mg〜約500mg、約175mg〜約500mg、約200mg〜約500mg、約225mg〜約500mg、約250mg〜約500mg、約300mg〜約500mg、約350mg〜約500mg、約400mg〜約500mg、約450mg〜約500mg、約1mg〜約400mg、約2mg〜約400mg、約5mg〜約400mg、約10mg〜約400mg、約25mg〜約400mg、約50mg〜約400mg、約75mg〜約400mg、約100mg〜約400mg、約125mg〜約400mg、約150mg〜約400mg、約175mg〜約400mg、約200mg〜約400mg、約225mg〜約400mg、約250mg〜約400mg、約300mg〜約400mg、約350mg〜約400mg、約1mg〜約300mg、約2mg〜約300mg、約5mg〜約300mg、約10mg〜約300mg、約25mg〜約300mg、約50mg〜約300mg、約75mg〜約300mg、約100mg〜約300mg、約125mg〜約300mg、約150mg〜約300mg、約175mg〜約300mg、約200mg〜約300mg、約225mg〜約300mg、約250mg〜約300mg、約1mg〜約250mg、約2mg〜約250mg、約5mg〜約250mg、約10mg〜約250mg、約25mg〜約250mg、約50mg〜約250mg、約75mg〜約250mg、約100mg〜約250mg、約125mg〜約250mg、約150mg〜約250mg、約175mg〜約250mg、約200mg〜約250mg、約225mg〜約250mg、約1mg〜約225mg、約2mg〜約225mg、約5mg〜約225mg、約10mg〜約225mg、約25mg〜約225mg、約50mg〜約225mg、約75mg〜約225mg、約100mg〜約225mg、約125mg〜約225mg、約150mg〜約225mg、約175mg〜約225mg、約200mg〜約225mg、約1mg〜約200mg、約2mg〜約200mg、約5mg〜約200mg、約10mg〜約200mg、約25mg〜約200mg、約50mg〜約200mg、約75mg〜約200mg、約100mg〜約200mg、約125mg〜約200mg、約150mg〜約200mg、約175mg〜約200mg、約180mg〜約200mg、約1mg〜約175mg、約2mg〜約175mg、約5mg〜約175mg、約10mg〜約175mg、約25mg〜約175mg、約50mg〜約175mg、約75mg〜約175mg、約100mg〜約175mg、約125mg〜約175mg、約150mg〜約175mg、約1mg〜約150mg、約2mg〜約150mg、約5mg〜約150mg、約10mg〜約150mg、約25mg〜約150mg、約50mg〜約150mg、約75mg〜約150mg、約100mg〜約150mg、約125mg〜約150mg、約1mg〜約125mg、約2mg〜約125mg、約5mg〜約125mg、約10mg〜約125mg、約25mg〜約125mg、約50mg〜約125mg、約75mg〜約125mg、約100mg〜約125mg、約1mg〜約100mg、約2mg〜約100mg、約5mg〜約100mg、約10mg〜約100mg、約25mg〜約100mg、約50mg〜約100mg、約60mg〜約100mg、または約75mg〜約100mgであってよい。
一部の実施形態では、ヒト被験体に対する、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の例示的な用量は、約1mg、約2mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約180mg、約190mg、約200mg、約225mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、約1000mg、約1200mg、約1400mg、約1600mg、約1800mg、約2000mg、約2200mg、約2400mg、約2600mg、約2800mg、約3000mg、約3200mg、約3400mg、約3600mg、約3800mg、約4000mg、約4200mg、約4400mg、約4600mg、約4800mg、または約5000mgであってよい。
他の実施形態では、提供される方法は臨床効力が達成される用量の式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することによって、または効力が維持できるレベルになるまで、用量を一定量ずつ(by increments)減少させることによって、被験体(例えば、ヒト)を継続して処置することを含む。一部の実施形態では、提供される方法は、被験体(例えば、それを必要とするヒト)に最初の1日用量である50mg〜約500mgの(or)式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶、あるいは代替の実施形態では、100mg〜1000mgの式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与し、その後の1日用量の式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を、少なくとも6日にわたり投与することを含み、その後の1日用量は各々、25mg〜300mg、または50mg〜約400mg増量される。したがって、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の用量は、臨床効力が達成されるまで一定量ずつ増加させることができることもまた理解されるべきである。用量を増加させるために、約10mg、約25mg、約50mg、約100mg、または約125mg、または約150mg、または約200mg、または約250mg、または約300mgの増加量を使用することができる。用量は、毎日、1日おきに、週2回、週3回、週4回、週5回もしくは週6回、または週1回増加させることができる。式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の初期用量は、250mg、300mg、350mg、400mg、450mg、または500mgから選択することができ、各々1日1回、2回、または3回投与される。
投薬の頻度は、薬物動態学的パラメーターである投与される化合物、投与経路、および処置される特定の疾患に依存する。投薬の用量および頻度もまた、薬物動態学的および薬力学的、ならびに毒性および治療効率データに依存し得る。例えば、式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶についての薬物動態学的および薬力学的情報は、前臨床のin vitroおよびin vivo研究を介して収集し、その後、治験の過程中にヒトで確認することができる。したがって、本明細書において提供されている方法に使用されている式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶に対して、治療有効用量は、最初に生化学的および/または細胞ベースのアッセイから推定することができる。次いで、投薬量は、Syk発現または活性をモジュレートする望ましい循環濃度範囲を達成するように、動物モデルにおいて公式化され得る。ヒト研究が行われるにつれて、様々な疾患および状態に対する適当な投薬量レベルおよび処置期間に関するさらなる情報が現れる。
式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の毒性および治療効力は、例えば、LD50(集団の50%に対して致命的な用量)およびED50(集団の50%において治療的に有効な用量)を決定するための、細胞培養物または実験動物における標準的な薬学的手順により決定することができる。有毒性効果および治療効果との間の用量比率は、「治療指数」であり、これは通常、比率LD50/ED50として表現される。大きな治療指数を示す化合物、すなわち、中毒量が有効用量より実質的に高い化合物が好ましい。このような細胞培養アッセイおよび追加の動物研究から得られたデータは、ヒトでの使用のために一連の投薬量を公式化するのに使用され得る。このような化合物の用量は、ほとんどまたは全く毒性を含まないED50を含む、循環濃度の範囲内にあることが好ましい。
式(I)または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を含む組成物(例えば、製剤および単位投薬量を含む)を調製し、適当な容器内に配置し、指示される状態の処置のために標識され得る。したがって、式(I)または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の単位剤形と、化合物の使用のための指示を含んでいるラベルとを含む容器などの製造物品もまた提供される。一部の実施形態では、製造物品は、式(I)または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の単位剤形と、少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルとを含む容器である。製造物品は、本開示において提供されている医薬組成物を含有する、ビン、バイアル、アンプル、単回使用の使い捨てアプリケーターなどであってよい。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成することができ、一態様ではまた、容器上に、または容器に付随したラベルを含み、それは、がんまたは炎症性の状態の処置における使用のための指示を示す。活性成分は、化学的および物理的安定性を改善することが可能な任意の材料、例えば、アルミ箔バッグなどの中にパッケージングすることができることを理解すべきである。一部の実施形態では、ラベル上に示された疾患または状態は、例えば、がんの処置を含むことができる。
別の実施形態は、aGVHDおよび/またはcGVHDの処置を含めた、ヒトにおけるGVHDの処置のための医薬キットであって、薬学的有効量の式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、共結晶、エステル、溶媒和物、水和物、異性体、互変異性体、同位体、多形、もしくはプロドラッグ、ならびにaGVHDおよび/またはcGVHDを含めた、GVHDの処置における式(I)または式(II)の化合物の使用のための指示を含む医薬キットを提供する。例えば、キットは、式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、1種または複数種の単位剤形と、aGVHDおよび/またはcGVHDを含めた、GVHDの処置における組成物の使用のための指示を含有する添付文書とを含むことができる。一部の実施形態では、キットは、式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、1種または複数種の単位剤形と、少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルと、これらの使用のための指示とを含む。他の実施形態では、キットは、式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、1種または複数種の単位剤形と、本明細書に記載されているものなど、GVHDを処置するのに有用な別の医薬品の、少なくとも1種の単位剤形と、これらの使用のための指示とを含む。
合成
式(I)の化合物または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶は、当技術分野で公知の方法により調製することができることを理解されたい。例えば、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶、およびそれを含む医薬製剤は、米国特許第8,748,607号および同第8,450,321号、J. Med Chem.、57巻、9号、3856〜3873頁、US2015/0038504、ならびにUS2015/0038505で開示された方法により調製することができる。
本開示の化合物は、本明細書で開示されている方法、ならびに本明細書の開示および当技術分野で周知の方法を考慮すれば明らかであるその所定の修正を使用して調製することができる。本明細書での教示に加えて、従来および周知の合成法を使用することができる。式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の合成は、以下の実施例に記載されているように達成することができる。入手可能であれば、試薬を、例えば、Sigma Aldrichまたは他の化学薬品供給業者から商業的に購入することができる。
一般合成
本開示による式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の典型的な実施形態は、以下に記載されている一般反応スキームを使用して合成することができる。本明細書の記載を考慮すると、出発材料を、同様の構造を有する他の材料で置き換えて一般スキームを変更することによって、それに対応して異なる生成物をもたらすことができることは明らかである。以下の合成の記述は、対応する生成物を得るためにどのように出発材料として異なるものを用い得るかについての多くの例を提供するためのものである。置換基が定義されている所望の生成物を考慮すると、必要な出発材料は一般に精査により決定することができる。出発材料は通常の商業的供給源から得るか、または公開された方法を使用して合成される。本開示の実施形態である化合物を合成するために、合成する化合物の構造の精査により、各置換基として如何なるものを用いるかが分かる。本明細書の実施例を考慮すれば、最終生成物が何かによって、単純な精査プロセスにより必要な出発材料が如何なるものかが全般的に明らかとなる。
合成反応パラメーター
式(I)および(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶は、例えば、以下の一般的方法および手順を使用して、容易に入手できる出発材料から調製することができる。典型的なまたは好ましいプロセス条件(すなわち、反応の温度、時間、反応物質のモル比、溶媒、圧力など)が与えられた場合、別段明示されない限り、他のプロセス条件もまた使用することができることを認識されたい。最適な反応条件は、使用される特定の反応物質または溶媒と共に変わり得るが、このような条件は、慣用的な最適化手順により当業者が決定できる。
さらに、当業者には明らかなように、ある特定の官能基が所望しない反応を受けるのを阻止するために従来の保護基が必要であり得る。様々な官能基に対する適切な保護基、ならびに特定の官能基を保護および脱保護するための適切な条件は当技術分野で周知である。例えば、多くの保護基は、T. W. GreeneおよびG. M. Wuts(1999年)Protecting Groups in Organic Synthesis、第3版、Wiley、New York、およびその中に引用された参考文献に記載されている。
さらに、本開示の化合物はキラル中心を含有し得る。したがって、所望する場合、このような化合物は、純粋な立体異性体として、すなわち、個々のエナンチオマーとしてまたは立体異性体が富化された混合物として、調製または単離することができる。全てのこのような立体異性体(および富化混合物)は、他に指摘されていない限り、本開示の範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または富化混合物)は、例えば、当技術分野で周知の光学活性な出発材料または立体選択的試薬を使用して調製することができる。代わりに、このような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを使用して分離することができる。
以下の反応のための出発材料は一般に公知の化合物であるか、または公知の手順または明らかなその修飾により調製することができる。例えば、出発材料の多くは、商業的供給業者、例えば、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee、Wisconsin、USA)などから入手可能である。その他は、標準的な参考書、例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis、1〜15巻(John Wiley, and Sons、1991年)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds、1〜5巻および補遺(Elsevier Science Publishers、1989年)organic Reactions、1〜40巻(John Wiley, and Sons、1991年)、March’s Advanced Organic Chemistry、(John Wiley, and Sons、第5版、2001年)、およびLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.、1989年)などに記載されている手順または明らかなその修飾により調製することができる。
「溶媒」、「不活性な有機溶媒」または「不活性溶媒」という用語は、これらと共に記載されている反応の条件下で不活性な溶媒を指す(例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどを含む)。逆の指定がない限り、本開示の反応に使用されている溶媒は不活性有機溶媒であり、反応は不活性ガス下、好ましくは窒素下で行われる。
「q.s.」という用語は、述べられている機能を達成する、例えば、溶液を所望の容量(すなわち、100%)にするのに十分な量を加えることを意味する。
以下の実施例は、式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の調製および試験に関する本開示の実施形態を実証するために含まれている。以下に続く実施例に開示されている技術は、本開示の実施において十分に機能することが本発明者により発見された技術を代表しており、したがって、その実施に対して好ましいモードを構成すると考えることができることは当業者により認識されるべきである。しかし、当業者であれば、本開示に照らして、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、開示された特定の実施形態において多くの変更を行うことができ、類似のまたは同様の結果を依然として得ることができることを認識すべきである。
Figure 2018513173
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共通中間体の調製
中間体1.01.tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートIVおよびtert−ブチル4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル(6−(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)カルバメートVの調製
Figure 2018513173
1−(4−ニトロフェニル)−4−(オキセタン−3−イル)ピペラジンI:500mL丸底フラスコ内で、1−(オキセタン−3−イル)ピペラジン(3.02g、21.26mmol)、炭酸カリウム(5.87g、42.52mmol)、1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(3.00g、21.26mmol)をアセトニトリル(33mL)中で合わせ、窒素下、100℃で一晩撹拌した。混合物を水(100mL)で希釈し、DCM(100mL×3)で抽出し、無水炭酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。ソニケーターを使用して残渣を最少量のDCMに溶解させ、ヘキサンと共に砕いた。沈殿物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させることによって、表題化合物Iを得た。
4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)アニリンII:水素添加容器内で、1−(4−ニトロフェニル)−4−(オキセタン−3−イル)ピペラジンI(4.70g、17.85mmol)をMeOH(26mL)およびDCM(5mL)にできるだけ多く溶解させた。Pd/C(10%)(2.85g、2.68mmol)を加え、反応物を窒素下で保存した。45PSIで、Parr水素化装置上で反応物を振盪させた。15分後、反応物を45PSIに完全に再充填し、もう1時間振盪した。材料をセライトで濾過し、25%MeOH/DCMで洗浄し、濃縮することによって、表題化合物IIを得た。
6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンIII:4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)アニリンII(2.00g、8.57mmol)に、ヒューニッヒベース(3.29mL)および6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン(2.37g、8.57mmol)をDMF(43mL)中で加えた。反応物を圧力管内で、85℃で一晩撹拌した。材料を飽和した炭酸水素ナトリウムでクエンチし、DCM(120mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、水で洗浄し(120mL×3)、無水炭酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。120gのIscoカラムを使用して粗材料を精製し、0〜60%(10%MeOH/DCM)の段階的勾配を使用して溶離させた。所望の画分を合わせ、濃縮することによって、表題化合物IIIを得た。
tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートIV:6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンIII(1000mg、2.33mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(1016.72mg、4.66mmol)およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(21.34mg、0.17mmol)をDCM(1.01ml)中で撹拌し、65℃で3時間還流させた。反応物を100mLのDCMで希釈し、HO(×3)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗材料を最少量のDCMに溶解させ、予め充填したシリカローダーにロードし、20カラム容量にわたって、0〜30%MeOH/DCMを使用して、40gカラムから溶離させた。所望の画分を合わせ、濃縮することによって、表題化合物を得た。この化合物は実施例2に使用されている。
tert−ブチル4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル(6−(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)カルバメートV:350mLのp管内で、tert−ブチル6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートIV(8150mg、15.39mmol)、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタンナン(11.67ml、23.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(889.43mg、0.77mmol)、およびヨウ化テトラブチルアンモニウム(5686.03mg、15.39mmol)をジオキサン(62ml)中で合わせ、110℃に一晩加熱した。LCMSによると、いずれの出発材料も残存しなかった。反応物をセライト上に吸収させ、50〜60カラム容量にわたって、0〜10〜20〜30〜100%(50%EtOAc/Hex−Hex)勾配を使用し、10〜15カラム容量については50%を保持して、160gのアルミナカラムから溶離させ、表題化合物Vを得た。この化合物は実施例1および2に使用されている。
中間体1.02.調製物tert−ブチル(6−ブロモ−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートX
Figure 2018513173
6−メチルピラジン−2−アミンVI:無水塩化亜鉛(II)(26.3g、193mmol)のTHF(150mL)溶液に、0℃で、1時間にわたり、ジエチルエーテル(129mL)中3Mのメチルマグネシウムブロミドを滴下して加えた。次いで、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)クロリド(2.08g、3.85mmol)を加え、混合物を室温まで温めた。上記混合物に、6−クロロ−2−アミノピラジン(5.00g、38.6mmol)の無水THF(25mL)溶液を加え、窒素雰囲気下、還流で6時間反応物を撹拌した。この後、混合物を室温に冷却し、次いで0℃に冷却し、飽和水性アンモニウムクロリド(50mL)で慎重にクエンチした。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥剤を濾過し、濾液を減圧下で濃縮することによって、粗製の6−メチルピラジン−2−アミンVIを得た。これを、精製なしで次のステップで使用した。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.63 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 4.96 (bs, 2H), 2.16 (s, 3H).
3,5−ジブロモ−6−メチルピラジン−2−アミンVII:6−メチルピラジン−2−アミンVI(2.00g、18.3mmol)のTHF(40mL)溶液に、10℃で、15分間にわたり、N−ブロモスクシンイミド(6.70g、37.6mmol)を少しずつ加え、撹拌しながら、混合物を室温まで温めた。2時間後、反応物を減圧下で濃縮し、生成した残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ、勾配、ヘキサンからEtOAc)で精製することによって、3,5−ジブロモ−6−メチルピラジン−2−アミンVIIを得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 4.93 (bs, 2H), 2.38 (s, 3H).
6,8−ジブロモ−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジンVIII:2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(3.21mL、20.7mmol)および48%水性臭化水素酸(1.0mL)の混合物を、還流させながら2時間撹拌した。次いで、反応物を室温に冷却し、気体の発生が停止するまで炭酸水素ナトリウムで処理した。混合物を濾過し、濾液をエタノール(15mL)で希釈した。この混合物に、3,5−ジブロモ−6−メチルピラジン−2−アミンVII(3.00g、11.2mmol)を加え、反応物を還流させながら16時間撹拌した。この後、反応物を室温に冷却し、約10mLの容量まで減圧下で濃縮した。懸濁物を濾過し、フィルターケーキを冷エタノール(5mL)で洗浄した。次いで、フィルターケーキを水(50mL)に入れ、炭酸カリウムでpHを約8に調節した。生成した懸濁物を濾過し、フィルターケーキを真空下で一定の重量まで乾燥させることによって、6,8−ジブロモ−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジンVIIIを得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.90 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 2.74 (s, 3H).
6−ブロモ−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンIX:中間体実施例1.01において、6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンIIIを調製するための記載されている方法を使用して、化合物IXを6,8−ジブロモ−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジンVIIIから調製した。
tert−ブチル(6−ブロモ−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートX:中間体実施例1.01において、tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートIVを調製するための記載されている方法を使用して、化合物Xを6−ブロモ−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンIXから調製した。この化合物は実施例4に使用されている。
実施例1〜7の合成
(実施例1)
6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン(piperazn)−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(1)の調製
Figure 2018513173
2−ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ブロモ−3−クロロピラジンXI:6−ブロモ−3−クロロピラジン−2−アミン(2000mg、9.59mmol)をDCM(48ml)に溶解させ、これに続いてトリエチルアミン(3.99ml、28.78mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(4188.12mg、19.19mmol)、およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(87.91mg、0.72mmol)を溶解させた。反応物を室温で一晩撹拌させた。粗材料を水で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗材料を最少量のDCMに溶解させ、25gの事前に充填されているシリカローダーにロードし、0〜30%MeOH/DCMを使用して40gのカラムから溶離させた。表題化合物XIを単離し、LCMSおよびNMRで特定した。生成物はモノおよびビスboc保護した材料のミックス、主にNMRで観察されたようにビスboc保護されたものであった。
tert−ブチルtert−ブトキシカルボニル(6−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−3−クロロピラジン−2−イル)カルバメートXII:1,4−ジオキサン(11.27ml)中のtert−ブチル4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル(6−(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)カルバメートV(1000mg、1.4mmol)、2−ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ブロモ−3−クロロピラジンXI(552mg、1.35mmol)、およびPdCl(PPh(142.77mg、0.20mmol)に140℃で20分間マイクロ波照射した。反応物をセライトに吸収させ、20カラム容量にわたって、0〜10〜100%(30%MeOH/DCM)を使用して、40g Gold Iscoカラムから溶離させた。画分34〜39を収集し、濃縮した。NMRに従い、表題化合物XIIを特定し、単離した。
tert−ブチル(6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXIII:マイクロ波バイアル内で、tert−ブチルtert−ブトキシカルボニル(6−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−3−クロロピラジン−2−イル)カルバメートXII(300mg、0.44mmol)、メチルボロン酸(794.39mg、13.27mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(51.12mg、0.04mmol)、および2M NaCO(0.44ml)をDME(1.77ml)中で合わせ、150℃で20分間マイクロ波照射した。25%MeOH/DCMおよび水を使用して反応物の後処理を行った。有機層を合わせ、乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗材料をシリカにロードし、45カラム容量にわたって、0〜5〜15〜25〜50%(30%MeOH/DCM)を使用して、40gのGoldカラムから溶離させた。所望の画分を濃縮し、少量生成物としてのtert−ブチル(6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXIII、および所望の最終化合物1を分離できない混合物(合計208mg)として得て、TFA反応を施した。
6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(1):tert−ブチル6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXIII(48mg、0.09mmol)および6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(1,160mg、0.35mmol)のDCM(2.5ml)溶液に、TFA(0.16ml、2.15mmol)を加えた。追加のTFA(0.48ml、6.5mmol)を反応混合物に加えて、反応の完了を確実にした。次いで、反応物を0℃に冷却し、飽和NaHCOでクエンチし、次いでDCM(5ml×3)で抽出し、合わせた有機層を水(5ml×2)、ブライン(5ml×1)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮することによって、粗生成物を得た。粗材料をシリカに吸収させ、0〜15〜25〜40〜100%(30%MeOH/DCM)を使用して24gのGold Iscoカラムから溶離させた。所望の画分を合わせ、濃縮することによって、所望の化合物を得た。LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 458.22. 1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 9.48 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.41 (s, 1H),8.11 (s, 1H), 7.95 (d, 2H), 7.6 (s,1H), 6.98 (d, 2H), 6.2 (s, 2H), 4.58-4.45 (dt, 4H), 3.3 (m, 1H), 3.14 (t, 4H), 2.50-2.4 (dt,4H), 2.33 (s, 1H).
代わりに、化合物XIIをこのステップに直接取り込み、同様に脱保護することによって、5−クロロピラジン置換類似体を得ることができた。
(実施例2)
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(2)の調製
Figure 2018513173
2−ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ブロモピラジンXIV:6−ブロモピラジン−2−アミン(5g、28.7mmol)と二炭酸ジ−tert−ブチル(25.09g、114.94mmol)の混合物に、DCM(10ml)を加え、これに続いてDMAP(0.351g、29mmol)を加えた。反応物を55℃に、1時間加熱し、室温に冷却し、反応物を水とDCMで分配し、シリカゲル上で精製し、濃縮することによって、2−ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ブロモピラジンXIVを得た。LCMS−ESI(m/z):[M+H]:374.14。H NMR (DMSO) δ: 8.84(d, 2H), 1.39 (s, 18H).
tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXVI−化学反応A経路:tert−ブチル4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル(6−(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)カルバメートV(215mg、0.291mmol)を、2−ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ブロモピラジンXIV(217.58mg、0.581mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(30.61mg、0.044mmol)および1,4−ジオキサン(5ml)と合わせた。反応混合物をマイクロ波反応器内で、120℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和したKFでクエンチし、EtOAcで抽出し、シリカゲル上で精製し、EtOAcで溶出した。所望の画分を合わせ、濃縮することによって、100mg(46%収率)のtert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXVIを得た。LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 744.4. 1H NMR (300 MHz d6-DMSO) δ: 9.37 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.33 (d, 1H), 7.87 (d, 1H), 7.28-7.25 (d, 2H), 6.92-6.89 (d, 2H), 4.55-4.41 (m, 4H), 3.4 (m,1H), 3.14-3.11 (m,4H), 2,37-2.34 (m, 4H), 1.37 (s, 18H), 1.3 (s, 9H).
tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXVI−化学反応B経路:ステップ1:乾燥した250mL丸底フラスコに、2−ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ブロモピラジンXIV(1.0g、1.0equiv、2.67mmol)、KOAc(790mg、8.02mmol、3.0equiv)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(750mg、2.94mmol、1.1equiv)、Pd(dba)(171mg、0.187mmol、0.07equiv)およびX−phos(128mg、0.267mmol、0.1equiv)を加え、これに続いて1,4−ジオキサン(25mL)を加え、溶液を5分間超音波処理し、次いでN気体で5分間パージした。次いで、内容物を有するフラスコをN雰囲気下に配置し、110℃で90分間加熱した。ピナコールボロネートへの完全な変換がLCMSにより達成されたらすぐに、反応物を熱から外し、室温まで冷却した。冷却されたら、反応の内容物を、セライトを通して濾過し、フィルターケーキを3×20mLのEtOAcで洗浄した。次いで、生成した溶液を深赤橙色のシロップになるまで濃縮することによって、N,N−ビスBoc6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラジン−2−アミンXVを得た。これを次のステップで直接使用した。
ステップ2:新たに形成されたN,N−ビスBoc6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラジン−2−アミンXV(100%変換に基づくと2.67mmol、臭化物に基づいて2.0equiv)を20Mlの1,2−ジメトキシエタンに溶解させ、この溶液に、tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートIV(707mg、1.34mmol、1.0equiv)、NaCO(283mg、2.67mmol、2.0equiv)、Pd(PPh(155mg、0.134mmol、0.1equiv)および水(10mL)を加え、N気体を使用して溶液を5分間脱気した。次いで、反応物をN雰囲気下に配置し、110℃で90分間加熱した。LCMSは、臭化物出発材料の完全な消費を示し、反応物を熱から外し、室温に冷却した。反応物を100mLの水および100mLの20%MeOH/DCMで希釈し、有機層を回収し、1×飽和NaHCO、1×飽和ブラインで抽出し、次いでNaSOで乾燥させた。次いで、溶液を濾過し、橙赤色の固体になるまで濃縮した。次いで、試料を温MeOH中でスラリー化し、超音波処理し、次いで濾過し、2×20mLの冷MeOHで洗浄し、次いでクリーム色の固体を高真空下(on hi−vacuum)で一晩乾燥させることによって、905mgのtert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXVIを生成した。
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(2):tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXVI(200mg、0.269mmol)のDCM(2ml)溶液に、TFA(0.5ml、6.578mmol)を加えた。反応物を室温で16時間撹拌し、飽和した炭酸水素ナトリウムを加え、EtOACで抽出し、シリカゲル上で精製し、5%MeOH/EtOAc、20%MeOH/EtOAcで溶出した。所望の画分を合わせ、濃縮することによって、表題化合物2を得た。LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 444.2. 1H NMR (300 MHz d6-DMSO) δ: 9.5 (s,1H), 8.588 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.12 (d, 1H), 7.95-7.92 (d, 2H), 7.88 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 6.99-6.96 (d, 2H), 6.46 (s, 2H), 4.57-4.53 (m, 2H), 4.48-4.44 (m, 2H), 3.43 (m, 1H), 3.15-3.12 (m, 4H), 2.41-2.38 (m, 4H).
(実施例2)
代替の合成
Figure 2018513173
ジ−tert−ブチル{6−[8−({4−[4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル]フェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]ピラジン−2−イル}イミドジカルボネート
720L反応器に、ジ−tert−ブチル(6−ブロモピラジン−2−イル)イミドジカルボネート(18.5kg、1.41equiv、49モル)、ビス(ピナコラト)ジボロン(13.8kg、1.56equiv、54モル)、カリウムプロピオネート(11.9kg、3.02equiv、106モル)、およびビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(1.07kg、0.0043equiv、1.5モル)を加え、これに続いて脱気したトルエン(173L)を加えた。混合物を脱気し、次いで、反応がUPLCにより完了したとみなされるまで(0%tert−ブチル2−((6−ブロモピラジン−2−イル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−オキソ酢酸)、65℃で加熱した。完了したら、反応物を23℃に冷却した。冷却されたら、6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(15.0kg、1.00equiv、35モル)を加え、混合物を脱気した。水(54L)および炭酸カリウム(20.6g、4.26equiv、149モル)を使用して調製した、脱気した炭酸カリウム水溶液を次いで反応混合物に加え、反応器の内容物を脱気した。反応がUPLCにより完了したとみなされるまで(1%6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン)、反応器の内容物を65℃で加熱した。完了したら、反応物を24℃に冷却した。
冷却した混合物を濃縮し、次いでジクロロメタン(300L)で希釈し、1900L反応器に移し、ジクロロメタン(57L)ですすいだ。N−アセチル−L−システイン(3.8kg)を充填し、混合物を15時間撹拌した。次いで、水(135L)を加え、混合物を濾過し、ジクロロメタン(68L)ですすいだ。有機層を回収し、水(68L)および塩化ナトリウム(7.5kg)を使用して調製したブライン溶液で洗浄した。
生成した有機層を研磨濾過し、次いで濃縮し、温度を31℃に保ちながらtert−ブチルメチルエーテル(89.9kg)をゆっくりと充填した。内容物を0℃に冷却し、熟成させ、次いで濾過し、tert−ブチルメチルエーテル(32.7kg)ですすぎ、40℃で乾燥させることによって、17.2kgのジ−tert−ブチル{6−[8−({4−[4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル]フェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]ピラジン−2−イル}イミドジカルボネートを得た。
LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 644.3. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 9.43 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.84 (m, 2H), 7.63 (d, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.04 (m, 2H), 4.71 (m,4H), 3.59 (m,1H), 3.27 (m, 4H), 2.55 (m, 4H), 1.46 (s, 18H).
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート(実施例2)
水(12部)中のジ−tert−ブチル{6−[8−({4−[4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル]フェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]ピラジン−2−イル}イミドジカルボネート(225g、0.35モル、1モル当量)のスラリーに、硫酸(3.1部、6.99モル、20モル当量)の水(5部)溶液を加えた。反応物を約40℃に加熱し、この温度で約4時間撹拌し、この時点で反応が完了したとみなされる。反応混合物を約22℃に冷却し、アセトン(3部)を入れ、炭酸ナトリウム(4.1部、8.75モル、25.0モル当量)の水(15部)溶液を加えた。生成したスラリーを濾過し、湿性ケーキを水で少しずつ(4×1部)洗浄し、次いでtert−ブチルメチルエーテル(4部)で洗浄した。湿性ケーキ(実施例2遊離塩基)を約60℃で乾燥させた。2−プロパノール(2.3部)中の乾燥させた実施例2の遊離塩基のスラリーに、コハク酸(単離した実施例2の遊離塩基に基づく:0.43部、1.6モル当量)の2−プロパノール(15部)溶液を加えた。生成したスラリーを約40℃に加熱し、この温度で約2時間撹拌し、次いで約22℃に冷却し、これに続いて約16時間撹拌した。スラリーを約22℃で濾過し、湿性ケーキを2−プロパノール(5部)で洗浄し、約60℃で乾燥させることによって、生成物を得た。
LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 620.65. 1H NMR (400 MHz d6-DMSO) δ: 12.2 (broad s,1.5H), 9.58 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.95 (d, 2H), 7.90 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.00 (d, 2H), 6.50 (s, 2H), 4.52 (dd, 4H), 3.45 (m, 1H), 3.19 (m, 4H), 2.40 (m, 10H).
(実施例3)
(R)−(4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノール(3)の調製
Figure 2018513173
(R)−(4−(4−((6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノールXVII:冷却器を備えた250mL丸底フラスコ内に、6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン(2000mg、7.22mmol)を入れ、30mLのイソプロパノールを加え、これに続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.52ml、14.44mmol)および(R)−(4−(4−アミノフェニル)モルホリン−2−イル)メタノール(1504.12mg、7.22mmol)を加えた。反応物を一晩加熱還流した(油浴95℃)。反応物を冷却し、沈殿物を濾取し、イソプロパノールで洗浄し、これに続いてヘキサンで洗浄することによって、所望の化合物XVIIを得た。
(R)−tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(2−(((tert−ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)モルホリノ)フェニル)カルバメートXVIII:250mL丸底フラスコ内に、(R)−(4−(4−((6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノールXVII(2.80g、6.9mmol)を入れ、DCMを加え、これに続いてトリエチルアミン(2.9mL、2.1g、20.8mmol)、DMAP(63g、0.52mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(3.8g、17.3mmol)を加えた。反応物を一晩撹拌し、次いでDCMおよび水で希釈し、分離し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をクロマトグラフィー:ISCO 40gシリカ(25gシリカローダーを備え、0〜100%EtOAc/ヘキサンで溶出)で精製し、化合物XVIIIを得た。
(R)−tert−ブチル(4−(2−(((tert−ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)モルホリノ)フェニル)(6−(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)カルバメートXIX:実施例の中間体1.01の類似の方法に従い、(R)−tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(2−(((tert−ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)モルホリノ)フェニル)カルバメートXVIIIを反応させることによって、(R)−tert−ブチル(4−(2−(((tert−ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)モルホリノ)フェニル)(6−(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)カルバメートXIXを得た。
(R)−tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(2−(((tert−ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)モルホリノ)フェニル)カルバメートXX:実施例2に記載されているような化学反応Aの類似の方法に従い、(R)−tert−ブチル(4−(2−(((tert−ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)モルホリノ)フェニル)(6−(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)カルバメートXIXを、2−ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ブロモピラジンXIVと反応させることによって、所望の化合物(R)−tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(2−(((tert−ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)モルホリノ)フェニル)カルバメートXXを得た。
(R)−(4−(4−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノール(3):DCM中(R)−tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(2−(((tert−ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)モルホリノ)フェニル)カルバメートXX(460mg、0.56mmol)を丸底フラスコに加え、TFA(1.29ml、16.85mmol)を加えた。約5時間の撹拌後、反応は部分的に完了した。追加の10当量のTFAを加え、一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。10%のMeOH/DCM(約100mL)および飽和水性炭酸水素ナトリウムを加え、15分間撹拌し、分離し、約100mLの10%MeOH/DCMで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空下で乾燥させた。生成した固体をDCMと共に摩砕し、濾過により固体を収集し、真空下で乾燥させることによって、化合物3を得た。LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 419.2. 1H NMR (300 MHz d6-DMSO) δ: 9.57 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.13 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.06 - 7.90 (m, 2H), 7.87 (s, 1H), 7.62 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.05 - 6.93 (m, 2H), 6.49 (s, 2H), 4.78 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.98 - 3.87 (m, 1H), 3.71 - 3.36 (m, 7H), 2.63 (td, J = 11.7, 3.4 Hz, 1H), 2.37 (dd, J = 12.1, 10.5 Hz, 1H).
化合物の対応する(S)異性体、またはラセミ混合物を、(S)−(4−(4−アミノフェニル)モルホリン−2−イル)メタノールまたは(4−(4−アミノフェニル)モルホリン−2−イル)メタノールのラセミ混合物を第1のステップでそれぞれ使用して、同様に調製する。
(実施例4)
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(4)の調製
Figure 2018513173
tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXXI:実施例2に記載されている化学反応Bの方法に従い、tert−ブチル(6−ブロモ−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXをXVと反応させることによって、所望の化合物XXIを得た。
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(4):実施例2に記載されている類似の方法により、化合物tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXXIを脱保護することによって、所望の化合物4を得た。LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 458.32. 1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 9.28 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.89 (d, 2H), 7.83 (s, 1H), 7.7 (s,1H), 6.91 (d, 2H), 6.46 (s, 2H), 4.6-4.4 (dt, 4H), 3.43 (m, 1H), 3.1 (t, 4H), 2.49 (s,3H), 2.4 (t,4H).
(実施例5)
2−(5−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール(5)の調製
Figure 2018513173
2−(2−(2−フルオロ−5−ニトロフェノキシ)エトキシ)テトラヒドロ−2H−ピランXXII:DMF(50mL)中の2−フルオロ−5−ニトロフェノール(4g、25mmol)、2−(2−ブロモエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(4.4mL、28mmol)および炭酸カリウム(4.2g 30mmol)の混合物を50℃で16時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、EtOAcおよびHOで希釈した。水層を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をHO(DMFを除去するために5×)およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。生成した残渣を、100%ヘキサン−1:1ヘキサン:EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーISCO Rf(40gカラム)で精製することによって、2−(2−(2−フルオロ−5−ニトロフェノキシ)エトキシ)テトラヒドロ−2H−ピランXXIIを得た。
1−(4−ニトロ−2−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)−4−(オキセタン−3−イル)ピペラジンXXIII:NMP(6mL)中の2−(2−(2−フルオロ−5−ニトロフェノキシ)エトキシ)テトラヒドロ−2H−ピランXXII(1550mg、5.43mmol)、1−(オキセタン−3−イル)ピペラジン(772mg、5.43mmol)および炭酸カリウム(1126.41mg、8.15mmol)の混合物を100℃で8時間撹拌した。水層を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を、HO(NMPを除去するために5×)およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。生成した残渣を、100%DCM−60:35:5DCM:EtO:MeOHの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーISCO Rf(24gカラム)で精製することによって、1−(4−ニトロ−2−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)−4−(オキセタン−3−イル)ピペラジンXXIIIを得た。
4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)アニリンXXIV:500mL Parr水素添加ビンの中で、エタノール(50mL)中の1−(4−ニトロ−2−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)−4−(オキセタン−3−イル)ピペラジンXXIII(2100mg、5.1mmol)の懸濁物に、10%Pd/C(50%湿性、390mg乾燥重量)を加えた。ビンから気体を排気し、気圧50psiまで水素気体を充填し、Parr水素添加装置上で、室温で2時間振盪した。反応混合物を濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を真空中で濃縮することによって、4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)アニリンXXIVを得た。
6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2イル)オキシ)エトキシ)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンXXV:4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)アニリンXXIV(619mg、2.17mmol)および6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン(601mg、2.2mmol)のIPA(15mL)溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.95ml、5.43mmol)を加えた。混合物を110℃で16時間撹拌した。この後、DCM(10mL)および飽和水性NaHCO(15mL)を加えた。水層を分離し、DCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。生成した残渣を、100%DCM−60:35:5DCM:EtO:MeOHの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーISCO Rf(24gカラム)で精製することによって、6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンXXVを得た。
tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)カルバメートXXVI:中間体実施例1.01(IIIからIVへの変換)に記載されている類似の方法に従い、6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンXXV(1.2g、2.4mmol)を反応させることによって、tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)カルバメートXXVIを得た。
tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)カルバメートXXVII:実施例2に記載されている化学反応Bの方法に従い、tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)カルバメートXXVIをXVと反応させることによって、所望の化合物tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)カルバメートXXVIIを得た。
2−(5−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール(5):実施例2に記載されている類似の方法により、化合物tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)カルバメートXXVII(313mg、0.35mmol)を脱保護することによって、2−(5−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール(5)を得た。LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 504.3. 1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 9.52 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.14 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.81 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.74 - 7.60 (m, 2H), 6.90 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.47 (s, 2H), 5.74 (s, 1H), 4.86 - 4.76 (m, 1H), 4.50 (dt, J = 25.6, 6.3 Hz, 4H), 4.04 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.73 (q, J = 5.1 Hz, 2H), 3.51 - 3.42 (m, 1H), 3.02 (s, 4H), 2.40 (s, 4H).
(実施例6)
2−((4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)プロパン−1,3−ジオール(6)の調製
Figure 2018513173
オキセタン−3−カルボアルデヒドXXVIII:撹拌子を備えた丸底フラスコに、オキセタン−3−イルメタノール(2.00g、22.7mmol)をDCM(50mL)に溶解させ、デス−マーチンペルヨージナン(10.67g、28.38mmol)を一度に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。固体を、セライトを通して濾過し、DCM(3mL×5)で洗浄した。濾液を除去し、真空中で濃縮し、生成した粗製のオキセタン−3−カルボアルデヒドXXVIIIを次のステップで直接使用した。
1−(4−ニトロフェニル)−4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジンXXIX:撹拌子を備えた丸底フラスコに、オキセタン−3−カルボアルデヒドXXVIII(0.977g、11.35mmol)、DCM(100mL)中の1−(4−ニトロフェニル)ピペラジン(1.18g、5.68mmol)、およびDCM(2mL)中のHOAc(1.70g、28.38mmol)を加えた。5分後、NaBH(OAc)(24.06g、113.05mmol)を加えた。生成した混合物を室温で2時間撹拌した。大部分の揮発性物質を真空中で除去した。DCM(200mL)を加え、これに続いてNaHCO飽和水溶液(20mL)を加え、生成した混合物を20分間撹拌した。有機相を分離し、NaHCO飽和水溶液(20mL×3)、ブライン(20mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去した。残渣をシリカゲルカラム(MeOH:DCM=0:100から5:95から25:75)に通すことによって、所望の化合物XXIXを得た。
4−(4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)アニリンXXX:撹拌子を備えた丸底フラスコに、1−(4−ニトロフェニル)−4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジンXXIX(3.20g、11.54mmol)、エタノール(60mL)および水(60mL)を加えた。鉄(4.51g、80.77mmol)およびアンモニウムクロリド(4.32g、80.77mmol)の添加に続いて、反応混合物を80℃で1時間加熱し、次いでセライトを通して濾過し、DCM(5mL×5)で洗浄した。生成した濾液をDCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(20mL×2)、ブライン(20mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。所望の4−(4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)アニリンXXXが得られた。
6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンXXXI:撹拌子を備えた密閉管に、4−(4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)アニリンXXX(1.19g、4.81mmol)、6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン(1.33g、4.81mmol)、イソプロパノール(24.1mL)、およびジイソプロピルエチルアミン(1.37g、10.58mmol)を加え、反応混合物を100℃で一晩加熱した。大部分の溶媒を真空中で除去し、DCM(200mL)を混合物に加えた。溶液をHO(20mL×2)、ブライン(20mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去した。生成した残渣をシリカゲルカラム(MeOH:DCM=5:95)に通すと、薄赤色の固体が所望の化合物XXXI、0.692gとして得られた。
tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(1−(オキセタン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル)フェニル)カルバメートXXXII:撹拌子を備えた丸底フラスコに、6−ブロモ−N−(4−(4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンXXXI(560mg、1.27mmol)、DCM(11mL)、二炭酸ジ−tert−ブチル(414.4mg、1.90mmol)、およびトリエチルアミン(640.5mg、6.33mmol)を加えた。反応混合物を50℃で一晩加熱した。DCM(200mL)を加え、生成した溶液を水(20mL×2)、ブライン(20mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィーにより、黄色の固体として所望の化合物XXXIIを得た。
tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXXXIII:撹拌子を備えた丸底フラスコに、tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXXXII(150mg、0.276mmol)、DME(2.3mL)中のN,N−ビスBoc6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラジン−2−アミンXV(255.8mg、0.607mmol)、Pd(PPh(16.0mg、0.14mmol)、NaCO水溶液(1.0N、0.91mL、0.91mmol)、およびDME(2mL)を加えた。混合物を75℃で2加熱し、次いでDCM(200mL)を加え、生成した混合物を水(30mL×3)、ブライン(30mL×1)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去した。シリカゲルカラムでの精製(MeOH:DCM=5:95)によって、所望の化合物XXXIIIを得た。
2−((4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)プロパン−1,3−ジオール(6):tert−ブチル(6−(6−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)カルバメートXXXIII(250mg、0.33mmol)のDCM(30mL)溶液に、TFA(940.3mg、8.25mmol)を加えた。生成した混合物を室温で一晩撹拌した。さらなるTFA(752.2mg、6.60mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。大部分の溶媒を真空中で除去し、DCM(200mL)およびNaHCO飽和水溶液(30mL)を加え、生成した混合物を30分間撹拌した。有機相を分離し、NaHCO飽和水溶液(20mL×4)、ブライン(20mL×1)で洗浄した。水相をDCM(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中除去した。粗材料をISCOカラム、MeOH:DCM=0:100から5:95から7.5:92.5から25:75で精製することによって、所望の化合物を溶出した。二つの化合物が得られたが、最初の化合物はオキセタン化合物であり、他方の化合物は所望の化合物6である。LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 476. 1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 9.51 (s, 1 H), 8.60 (s, 1 H), 8.49 (s, 1 H), 8.14 (d, J = 1.5 Hz, 1 H), 7.95 (d, J = 9 Hz, 2 H), 7.90 (s, 1 H), 7.64 (s, 1 H), 6.99 (d, J = 9 Hz, 2 H), 6.48 (s, 2 H), 4.51 (broad S, 2 H), 3.43 (d, J = 6 Hz, 4 H), 3.12 (broad m, 4 H), 2.54 (broad m, 4 H), 2.34 (d, J = 7.2 Hz, 2 H), 1.83 (m, 1 H).
(実施例7)
2−(5−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール(7)の調製
Figure 2018513173
tert−ブチルtert−ブトキシカルボニル(6−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−3−クロロピラジン−2−イル)カルバメートXXXIV:還流冷却器を備えたフラスコに、tert−ブチル(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)カルバメートXXVI(実施例5に記載のとおり調製)(352mg、0.52mmol)、2−(ビス−boc−アミノ)−3−クロロ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラジン(化合物XVを調製するための実施例2で使用した方法と類似の方法で調製)(500mg、1.1mmol)、炭酸ナトリウム(1.6mL、HO中1M)中のPd(PPh(30mg、0.03mmol)およびDME(4.8mL)を入れた。混合物を1時間加熱還流した。反応物を室温に冷却し、DCMおよびHOで希釈した。水層を分離し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成した残渣を100%DCM−100%60/35/5DCM/EtO/MeOHの勾配で溶出する、カラムクロマトグラフィーISCO Rf(4gカラム)で精製し、適当な画分を合わせ、濃縮することによって、所望の化合物tert−ブチルtert−ブトキシカルボニル(6−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−3−クロロピラジン−2−イル)カルバメートXXXIVを得た。
tert−ブチルtert−ブトキシカルボニル(6−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−3−メチルピラジン−2−イル)カルバメートXXXV:マイクロ波バイアルに、tert−ブチルtert−ブトキシカルボニル(6−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−3−クロロピラジン−2−イル)カルバメートXXXIV(258mg、0.28mmol)、メチルボロン酸(503mg、8.4mmol)、炭酸ナトリウム(0.8mL、HO中1M)中のPd(PPh(32mg、0.03mmol)およびDME(2.5mL)を入れた。混合物を150℃で20分間加熱した。反応物を室温に冷却し、DCMおよびHOで希釈した。水層を分離し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成した残渣を、100%DCM−100%75/18/7DCM/EtO/MeOHの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーISCO Rf(4gカラム)で精製することによって、所望の化合物tert−ブチルtert−ブトキシカルボニル(6−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−3−メチルピラジン−2−イル)カルバメートXXXVを得た。
2−(5−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール(7):tert−ブチルtert−ブトキシカルボニル(6−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)フェニル)アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−3−メチルピラジン−2−イル)カルバメートXXXV(165mg、0.18mmol)のDCM(2.2mL)溶液に、TFA(1.1mL、0.11mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を9:1DCM:MeOHおよびHOで希釈した。水層を分離し、9:1DCM:MeOHで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成した残渣を、100%75/18/7DCM/EtO/MeOH−100%70/20/10DCM/EtO/MeOHの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、所望の化合物2−(5−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール(7,56mg、59%)を得た。LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+: 518.2. 1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 9.49 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.13 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.85 - 7.66 (m, 2H), 7.62 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.25 (s, 2H), 4.87 - 4.77 (m, 1H), 4.50 (dt, J = 25.2, 6.3 Hz, 4H), 4.04 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.74 (q, J = 5.2 Hz, 2H), 3.51 - 3.39 (m, 1H), 3.10 - 2.95 (m, 4H), 2.45 - 2.35 (m, 4H), 2.34 (s, 3H).代わりに、化合物XXXIVは、直接このステップに送り、同様に脱保護することによって、5−クロロピラジン置換類似体を得ることができた。
モノメシレートおよびスクシネート形態
本明細書の実施例2の化合物のモノメシレート(MSA)およびスクシネート形態のX線粉末回折(XRPD)分析を、銅放射線(Cu Kα、λ=1.5418Å)を使用して、回折計(PANanalytical XPERT−PRO、PANalytical B.V.、Almelo、Netherlands)で行った。ゼロバックグランドプレートを備えたアルミニウムホルダーの中央に粉末状試料を堆積させることによって、分析のために試料を調製した。45kVの電圧および40mAのアンペア数で発生器を作動させた。使用したスリットは、Soller0.02rad.、抗分散1.0°、および発散であった。試料回転速度は2秒であった。2〜40°2θでスキャンを実施した。データ分析をX’Pert Highscoreバージョン2.2c(PANalytical B.V.、Almelo、Netherlands)およびX’Pertデータビューアーバージョン1.2d(PANalytical B.V.、Almelo、Netherlands)で実施した。以下のような機器設定を使用して、モノMSA 形態I&IIに対するXRPDパターンを得た。45KV、40mA、Cu Kα、λ=1.5418Å、スキャン範囲2〜40°、ステップサイズ0.0167°、カウンティング時間:15.875s。以下のような機器設定を使用して、スクシネート形態I&IIに対するXRPDパターンを得た。45KV、40mA、Cu Kα、λ=1.5418Å、スキャン範囲2〜40°、ステップサイズ0.0084°、カウンティング時間:95.250s。
実施例2の化合物のモノメシレート(MSA)およびスクシネート形態のH NMRスペクトルを、7620AS試料交換器を有するVarian 400−MR 400MHz機器で収集した。デフォルトプロトンパラメーターは以下のとおりである。スペクトル幅:14から−2ppm(6397.4Hz);リラクゼーション遅延:1秒;捕捉時間:2.5559秒;スキャンまたは繰返しの回数:8;温度:25C。別段明示されない限り、試料はジメチルスルホキシド−d6中で調製した。MNovaソフトウエアを使用してオフライン分析を行った。
(実施例8)
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態I
室温で、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(実施例2)を、11容量のアセトン/HO(36:64vol.%)に、1モル当量のメタンスルホン酸(MSA)と共に溶解させることによって、メタンスルホン酸(MSA)塩形態Iを調製した。次いで、溶液に19容量のアセトンを1時間にわたり入れ、反応器の内容物を室温で一晩撹拌した。
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態IのXRPD分析を上に記載されているように行い、以下の表のピークを有する、US2015/0175616A1(Blomgrenら)の図1に認められる回折パターンが得られた。
Figure 2018513173
一実施形態では6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態Iは、XRPDピーク19.7(19.6606)、17.3(17.2746)、17.9(17.8971)、21.6(21.6306)、および25.8(25.7805)で特徴付けることができる。さらなる実施形態では6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態Iは、XRPDピーク19.7(19.6606)、17.3(17.2746)、17.9(17.8971)、および21.6(21.6306)で特徴付けることができる。別の実施形態では6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態Iは、XRPDピーク6.0、6.2、8.6、および9.6で特徴付けることができる。
上に記載されているように行われた6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノMSA塩形態IのNMR分析から以下が得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.57 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.17 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.03 - 7.96 (m, 2H), 7.90 (s, 1H), 7.69 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 4.78 (p, J = 8.0 Hz, 4H), 4.49 (m, 1H), 4.00 - 2.8 (m, 10H), 2.32 (s, 3H).
(実施例9)
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態II
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノMSA塩形態I(実施例8)を真空オーブン内で、約40℃でNパージを用いて乾燥させることによって、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノMSA塩形態IIを調製した。
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態IIのXRPD分析を上に記載されているように行い、以下の表のピークを有する、US2015/0175616A1(Blomgrenら)の図5に認められる回折パターンが得られた。
Figure 2018513173
一実施形態では6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態IIは、XRPDピーク17.3(17.2698)、25.1(25.1384)、20.4(20.4423)、19.6(19.5732)、および18.5(18.5264)で特徴付けることができる。追加の実施形態では、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態IIは、XRPDピーク17.3(17.2698)、25.1(25.1384)、20.4(20.4423)、および19.6(19.5732)で特徴付けることができる。別の実施形態では6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノメシレート形態IIは、XRPDピーク6.1、6.9、11.0、および13.6で特徴付けることができる。
上に記載されているように行われた6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンモノMSA塩形態IIのNMR分析から以下が得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.61 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.19 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.02 - 7.95 (m, 2H), 7.91 (s, 1H), 7.72 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.13 - 7.06 (m, 2H), 4.85 - 4.72 (m, 4H), 4.53 - 4.45 (m, 1H), 4.30 - 2.75 (m, 10H), 2.34 (s, 3H).
(実施例10)
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態I
最初にTHF中に1.6モル当量のコハク酸を溶解させ、次いでこの酸性溶液を6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンに充填することによって、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態Iを調製した。次いで、磁気撹拌棒を用いて、この材料を室温で一晩撹拌した。
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態IのXRPD分析を上に記載されているように行い、以下の表のピークが得られた。
Figure 2018513173
一実施形態では6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態Iは、XRPDピーク16.5、24.5、17.7、28.4、および21.8で特徴付けることができる。別の実施形態では6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態Iは、XRPDピーク16.5、24.5、8.0および8.3で特徴付けることができる。
上に記載されているように行われた6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態IのNMR分析から以下が得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.12 (s, 2H), 9.48 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.12 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.97 - 7.86 (m, 3H), 7.62 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.01 - 6.94 (m, 2H), 6.45 (s, 2H), 4.55 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 4.46 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.49 - 3.38 (m, 1H), 3.13 (t, J = 4.9 Hz, 4H), 2.40 (s, 10H).
IPA、アセトン、および2−MeTHFを溶媒として使用して、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態Iを調製するためのプロセスもまた繰り返した。
(実施例11)
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態II
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン遊離塩基に10.0部の2−プロパノールを充填し、これに続いて急速に撹拌してスラリーを形成した。2−プロパノール(15部)中のコハク酸(0.43部、1.6モル当量)の別の溶液を周囲温度で調製し、スラリーに加えた。次いで、生成したスラリーを周囲温度で約1日撹拌した。2−プロパノール(3部)中のコハク酸(0.09部、0.3モル当量)の別の溶液をスラリーに加え、生成したスラリーを周囲温度で約2日間撹拌した。2−プロパノール(8部)中のコハク酸(0.27部、1.0モル当量)の追加の溶液を周囲温度で調製し、スラリーに加え、生成したスラリーを約2日間撹拌した。次いで、内容物の温度を40℃に調節し、スラリーを約2時間撹拌した。次いで、内容物を周囲温度に戻し、約16時間撹拌した。次いで、生成したスラリーを濾過し、2−プロパノール(7.0部)ですすぎ、60℃で乾燥させた。
6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態IIのXRPD分析を上に記載されているように行い、以下の表のピークが得られた。
Figure 2018513173
一実施形態では6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態IIは、XRPDピーク25.0(24.9821)、16.3(16.3186)、22.0(21.952)、7.9(7.8958)、および7.6(7.5828)で特徴付けることができる。さらなる実施形態では、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態IIは、XRPDピーク25.0(24.9821)、16.3(16.3186)、7.9(7.8958)、および7.6(7.5828)で特徴付けることができる。
上に記載されているように行われた6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミンスクシネート形態IIのNMR分析から以下が得られた:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.13 (s, 2H), 9.48 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.47z (s, 1H), 8.12 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.97 - 7.86 (m, 3H), 7.62 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.02 - 6.94 (m, 2H), 6.45 (s, 2H), 4.55 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 4.46 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.44 (p, J = 6.3 Hz, 1H), 3.17 - 3.10 (m, 4H), 2.40 (s, 10H), 1.02 (d, J = 6.1 Hz, 2H).
生物学的実施例
(実施例12)
高生産性Syk生化学的アッセイ
KinEASE(Cisbio)、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動法(TR−FRET)イムノアッセイを使用して、Syk活性を測定した。このアッセイでは、XL665標識したペプチド基質のリン酸化をSyk−触媒する。ユウロピウムコンジュゲートホスホ−チロシンに特異的な抗体は、生成したリン酸化ペプチドに結合する。2ステップエンドポイントアッセイにおいて、ユウロピウムをドナーとして用い、XL665をアクセプターとして用いて、リン酸化ペプチドの形成をTR−FRETで定量した。手短に言えば、DMSOで連続的に希釈された試験化合物を、Echo550アコースティックリキッドディスペンサー(Labcyte(登録商標))を使用して、Corningの白色の低容量非結合384ウェルプレートに送達した。Multi−Flo(Bio−Tek Instruments)を使用してSyk酵素および基質をアッセイプレートに分配した。5μLの標準的反応混合物は、反応物緩衝液(50mM Hepes、pH7.0、0.02%NaN、0.1%BSA、0.1mMオルトバナジン酸塩、5mM MgCl、1mM DTT、0.025%NP−40)中の20μM ATP、1μMビオチン化ペプチド、0.015nMのSykを含有した。室温で30分間のインキュベーション後、5μLのStop and Detect Solution(十分なEDTAを含有する50mM Hepes pH7.0検出緩衝液中の1:200ユウロピウムクリプテート標識した抗リン酸化ペプチド抗体溶液および125nMのストレプトアビジン(strepavidin)−XL665トレイサー)を加えた。次いで、このプレートを室温で120分間さらにインキュベートし、340nm/615nm/665nmでの励起/発光/FRET発光をそれぞれ用いて、Envision 2103 Multilabeledリーダー(PerkinElmer)を使用して読み取りを行った。615nmおよび665nm発光波長での蛍光強度を比(665nm/615nm)として表現した。阻害率を以下の通り計算した。
%阻害=100×(比試料−比0%阻害)/(比100%阻害−比0%阻害
式中、0.1%DMSO(0%阻害)は陰性対照であり、1μM K252a(100%阻害)を陽性対照として使用した。実施例1〜7の化合物の活性が以下の表に提供されており、これらは、化合物が50nM未満のIC50を有するSyk阻害剤であることを実証している。
Figure 2018513173
(実施例13)
384−ウェルHTBS全血CD63好塩基球アッセイ
ヒト全血好塩基球細胞アッセイ(25%血液)におけるCD63の発現により測定される好塩基球の活性化の減少に関してSyk活性を評価した。Flow CASTキット(Buhlmann Laboratories AG、Baselstrasse、Switzerland)を使用して、軽微な修正付きで製造業者により提供されたプロトコルに従い、ヒト全血中の好塩基球活性化を測定した。ヘパリン中の新鮮なヒト全血を収集し、同じ日に送った(AllCells、Emeryville、CA)。全血試料をDMSO(最終1%)またはDMSO中の段階希釈した化合物のいずれかと共に37℃で60分間インキュベートした。抗FceRI mAbを使用して好塩基球を活性化し、抗CD63−FITCおよび抗CCR3−PEで、37℃で20分間染色した(1ウェル当たり:50μLの全血を113μLの刺激緩衝液、8.5μLの抗FceRI mAb、8.5μLのAb染色CCR3−PE/CD63−FITCと混合した)。細胞を1000×gで18分間遠心分離し、150μL/ウェルの上清を除去した。赤血球を溶解させ、2回の細胞の溶解:150μL/ウェルの1×溶解緩衝液を用いて細胞ペレットを再度懸濁させ、室温で10分間インキュベートし、1200rpmで5分間遠心分離することで細胞ペレットを収集することにより細胞を固定した。即時のフローサイトメトリー分析または4℃での一晩のインキュベーション、これに続くフローサイトメトリー分析のいずれかのために、細胞を150μL/ウェルの洗浄緩衝液で2回洗浄し、最終的な容量である75μL/ウェルの洗浄緩衝液中に再度懸濁させた。脱顆粒(好塩基球活性化)を、CCR3陽性細胞上のCD63表面発現により検出した。ゲーティングした好塩基球集団内のCD63陽性細胞の百分率を決定し、DMSO(陰性対照)および対照化合物(陽性対照)に対して正規化した。実施例1〜7の化合物の活性が以下の表に提供され、これは、200nM未満のEC50で、化合物が好塩基球の活性化の減少に有効であることを実証している。
Figure 2018513173
(実施例14)
動力学的溶解度
pH7.4のリン酸緩衝液中での化合物の動力学的溶解度を評価した。試験する化合物を10mMの濃度でジメチルスルホキシド中に溶解させた。ストック試料、3μlをpH7.4のリン酸緩衝液297μlで希釈した(ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(Sigma−Aldrich D8662)、全モル濃度は0.149MおよびpH7.43である)。次いで、振盪しながら、試料を37℃で24時間インキュベートし、遠心分離し、アリコートにし、公知の標準的濃度である0.1mMと比較して試験した。実施例1〜7の化合物の動力学的溶解度が以下の表に提供されており、これは、化合物がpH7.4で90μM超の動力学的溶解度を有することを実証している。
Figure 2018513173
(実施例15)
ヒト肝細胞安定性アッセイ
L/hr/kg単位の予測肝細胞クリアランスとして化合物のヒト血球安定性を評価した。試験する化合物を200μMに希釈した(4μlの10mM DMSOストックを196μlのACN:HO(50:50)に入れた)。プロプラノロールを陽性対照として使用し、肝細胞が無いだけの緩衝液を0%対照として使用した。これらは、4μlを891μlのKHB緩衝液(In VitroGROカタログ番号Z99074)でさらに希釈することによって、2×投薬溶液を得た。24ウェルプレートの各ウェルに対して、250μlの2×投薬溶液を250μlの肝細胞(1ウェル当たり、1×10生存細胞/ml)を有する各ウェルに加えるか、または対照試料用のKHBを加えて、インキュベーションの間の最終化合物濃度である1μMを達成した。最終的な溶媒濃度は0.01%DMSOおよび0.25%ACNであった。培養物プレートをロッカーに配置し、37℃、5%COでインキュベートした。試料を0、1、3、および6時間の時点で収集した。LC−MS法を使用して、検量線に対して親化合物の損失を決定した。実施例1〜7の化合物の活性が以下の表に提供されており、これは、約0.12L/hr/kgまたはそれ未満の肝細胞クリアランスを示している。
Figure 2018513173
(実施例16)
公知のSyk阻害剤との比較
実施例8〜11のアッセイを使用して、本明細書中に記載されているような化合物を、当技術分野で公知の化合物と比較した。実施例1〜7の化合物を、以前に記載された化合物と比較しているデータが以下の表に提供されている。これらの結果から、公知の化合物と比較して、改善されたSykおよびCD63活性、改善された動力学的溶解度(少なくとも約9倍高い溶解性)および肝細胞クリアランス(約2分の1以下であるクリアランス)を有する本明細書中に記載されているような化合物は、Syk阻害剤として望ましいことが明白である。よって、改善されたSykおよびCD63阻害活性と、改善された動力学的溶解度およびクリアランスとの組合せにより、改善された薬物動態特性を有する、本明細書中に記載されているような疾患を処置するのに有効と予想される化合物が得られる。
Figure 2018513173
Figure 2018513173
(実施例17)
アポトーシスアッセイ
エントスプレチニブ(式I)をジメチルスルホキシド(DMSO)中の10mMストックとして調製した。使用前に、エントスプレチニブを、−20℃で0.75mLのポリプロピレンチューブ内で凍結した10mM DMSOストックから解凍した。
Figure 2018513173
活動性慢性移植片対宿主病(cGVHD)を有する3人の被験体および不活動性(inactive)cGVHDを有する3人の被験体からの生存可能に凍結した末梢血単核細胞(PBMC)を、10%FBS、10mM HEPES、ペニシリン/ストレプトマイシン、および1.0〜0.0078μMの濃度の範囲の2倍段階希釈のGS−9973を補充した110μlのRPMI−1640培地に、96−ウェルプレートの1ウェル当たり1×10個のB細胞をプレーティングした。未処理のPBMCについては、DMSO(エントスプレチニブストック溶液を作製するために使用した賦形剤)を単独で、1.0μMエントスプレチニブ処理群についての体積と同体積で、その培養物中で使用した。次いで、細胞を37℃および5%COで48時間インキュベートし、収集し、以下に記載されているように、フローサイトメトリー分析によりアポトーシスB細胞の頻度について評価した。
フローサイトメトリー分析−培養したPBMCを、FACS洗浄バッファ(2%FBSを含有するPBS)中で洗浄し、次いで、Fcブロックを含有するFACS洗浄液(ヒトTruStain FcX(商標)Fc受容体ブロッキング溶液、BioLegend、SanDiego、CA製)中に推奨する濃度で再懸濁させた。氷上での15分間のインキュベーション後、細胞をPacific Blue(商標)コンジュゲート抗ヒトCD19抗体(BioLegend,Inc.)でさらに30分間染色し、次いで冷PBS中で洗浄し、これに続いて、製造業者の指示に従い、アネキシンV結合バッファ(アネキシンVアポトーシス検出キット−APC、eBioscience,Inc.)で2回目の洗浄を行った。次いで、細胞を、APCコンジュゲートアネキシンVを含有するアネキシンV結合バッファ中に再懸濁させ、暗所で、室温で15分間インキュベートした。最後に、細胞を冷アネキシンV結合バッファで洗浄し、7−AAD(BD Biosciences)を含有する冷アネキシンV結合バッファ中に再懸濁させ、氷上で保持し、直ちにFACSCanto(商標)フローサイトメーターで分析した。FlowJoソフトウエア(バージョンX)を使用してフローサイトメトリーデータファイルを分析して、B細胞を同定し、アネキシンVおよび7−AAD染色に基づき、アポトーシス細胞の頻度を決定した。
患者試料の各セットに対して、各濃度のエントスプレチニブにより誘導したB細胞アポトーシスを、以下の比:%アネキシンV/7−AADB細胞(エントスプレチニブで処理)/%アネキシンV/7−AADB細胞(未処理)により決定した。次いで、両側、対応のないスチューデントt検定(GraphPadプリズムソフトウエア、バージョン5)を使用して、活動性cGVHD群と不活動性cGVHD群との間のアポトーシスB細胞の比を比較する統計分析を実施した。活動性cGVHD B細胞におけるエントスプレチニブアポトーシス誘導活性についてのEC50を決定するためのグラフィックディスプレイおよび曲線フィット分析を、GraphPadプリズムソフトウエア(GraphPadソフトウエア、La Jolla、CA)を使用して実施した。
結果
活動性cGVHDを有する3人の被験体およびcGVHDを有さない3人のHSCT被験体からの生存可能に凍結したPBMCを解凍し、ENTOの2倍段階希釈物と共に1.0〜0.0078μMの濃度範囲にわたり、48時間インキュベートした。B細胞のアポトーシスを測定し、フローサイトメトリーにより定量した。データ(表1)は各被験体試料に対して図1に示されており、エントスプレチニブがcGVHDを有する被験体から得たB細胞のアポトーシスを引き起こしたことを実証している。cGVHDを有する1人の被験体では、B細胞は低レベルのベースラインアポトーシスを有しており、エントスプレチニブが、B細胞アポトーシスにおいて用量依存性増加を引き起こした。他の2人のcGVHD被験体からの試料はin vitroでB細胞アポトーシスのより高いベースラインレベルを有していたが、エントスプレチニブでの処理はB細胞アポトーシスの増加も引き起こした。3人のドナーからの平均の結果は、ビヒクル対照と比較して、B細胞アポトーシスにおける平均増大倍率として図2においてグラフにより示されている。データは、125nM以上のENTOでの処理は、cGVHDを有さない被験体からの試料と対比して、cGVHD試料におけるB細胞アポトーシスの統計学的に有意な用量依存性の増加を引き起こしたことを実証している。
図1は、48時間の間に示された、ETNO(7.8nM〜1.0μM)で処理した、cGVHDを有する被験体(白丸)およびcGVHDを有さない被験体(黒丸)由来のPBMCについての値を表している。アポトーシスB細胞は、CD19アネキシンV7AAD細胞として定義された。
図2は、48時間の間に示された、ENTO(7.8nM〜1μM)で処理された、cGVHDを有さない被験体(n=3、黒の四角)およびcGVHDを有する被験体(n=3、黒丸)由来のヒトPBMCにおけるアポトーシスを表している。アポトーシスB細胞はCD19アネキシンV7AAD細胞として定義され、ビヒクル単独で処理した試料に対するアポトーシス誘導倍率がプロットされている。統計値は、cGVHDを有する被験体と、cGVHDを有さない被験体との間の変化倍率としての差である。
Figure 2018513173
本明細書全体にわたり、様々な特許、特許出願および他の種類の公報(例えば、学術誌論文)が参照されている。これにより、本明細書で引用された全ての特許、特許出願、および公報の開示は、あらゆる目的で、これらの全体が参考として本明細書に援用される。
したがって、本開示は、急性移植片対宿主病(aGVHD)および慢性移植片対宿主病(cGVHD)を含めた、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)を処置するための方法においてSyk阻害剤として機能する化合物を提供し、この方法は、それを必要とするヒトに、薬学的有効量のSyk阻害剤を投与することを含む。Syk阻害化合物、Syk阻害剤化合物、およびSyk阻害剤という用語は、本明細書で使用される場合同義語であることが理解されている。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
ヒトにおいて移植片対宿主病を処置するための方法であって、それを必要とする該ヒトに、薬学的有効量の、式(I)および式(II)の化合物:
Figure 2018513173
[式(II)中、
は、
Figure 2018513173
からなる群から選択され、ここで、*は、R が結合している、式Iの示されたフェニル環の炭素原子を示し、
はHまたは2−ヒドロキシエトキシルであり、
はHまたはメチルであり、
はHまたはメチルである]からなる群から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法。
(項目2)
GVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに、薬学的有効量の、式(I)および式(II)の化合物:
Figure 2018513173
[式(II)中、
は、
Figure 2018513173
からなる群から選択され、ここで、*は、R が結合している、式Iの示されたフェニル環の炭素原子を示し、
はHまたは2−ヒドロキシエトキシルであり、
はHまたはメチルであり、
はHまたはメチルである]からなる群から選択される化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法。
(項目3)
前記化合物が、
Figure 2018513173
または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1または2のいずれかに記載の方法。
(項目4)
前記化合物が、6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1または2のいずれかに記載の方法。
(項目5)
前記化合物が、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1または2のいずれかに記載の方法。
(項目6)
前記化合物が、(R)−(4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1または2のいずれかに記載の方法。
(項目7)
前記化合物が、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1または2のいずれかに記載の方法。
(項目8)
前記化合物が、2−(5−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1または2のいずれかに記載の方法。
(項目9)
前記化合物が、2−((4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)プロパン−1,3−ジオール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1または2のいずれかに記載の方法。
(項目10)
前記化合物が、−(5−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1または2のいずれかに記載の方法。
(項目11)
前記GVHDが急性移植片対宿主病である、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10のいずれかに記載の方法。
(項目12)
前記GVHDが慢性移植片対宿主病である、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10のいずれかに記載の方法。
(項目13)
投与することを必要とする前記ヒトに、移植片対宿主病の処置に有用な、薬学的有効量の1種または複数種の追加の薬剤を投与することをさらに含む、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12のいずれかに記載の方法。
(項目14)
移植片対宿主病の処置に有用な前記1種または複数種の追加の薬剤が、プレドニゾン、メチルプレドニゾン、経口の非吸収性コルチコステロイド、例えば、ブデソニドまたはベクロメタゾンジプロピオネート、免疫モジュレーター、例えば、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、チロミゾール、イムチオール、抗胸腺細胞グロブリン、抗TNF薬剤、アザチオプリン、イノシン5’−モノホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤、アゾジアカルボニド、ビスインドリルマレイミドVIII、ブレキナール、クロラムブシル、CTLA4−Ig、コルチコステロイド、シクロホスファミド、デオキシスペルグアリン、デキサメタゾン、グルココルチコイド、レフルノミド、メルカプトプリン、6−メルカプトプリン、メトトレキセート、メチルプレドニゾロン、ミゾリビン、ミゾリビン一リン酸、ムロモナブCD3、ミコフェノール酸モフェチル、OKT3、rho(D)免疫グロビン、ビタミンD類似体(MC1288)、ダクリズマブ、インフリキシマブ、リツキシマブ、トシリズマブ アレムツズマブ、メトトレキセート、抗胸腺細胞グロブリン、デニロイキンジフチトクス、Campath−1H、ケラチノサイト成長因子、アバタセプト、レメステムセル−L スベロイルアニリドヒドロキサム酸、ペントスタチン、サリドマイド、イマチニブメシレート、シクロホスファミド、フルダラビン、OKT3、メルファラン、チオペタ、ならびにリンパ球免疫グロブリン、抗胸腺細胞、およびグロブリンの群から選択される、項目13に記載の方法。
(項目15)
式(I)または式(II)の化合物:
Figure 2018513173
[式(II)中、
は、
Figure 2018513173
からなる群から選択され、ここで、*は、R が結合している、式Iの示されたフェニル環の炭素原子を示し、
はHまたは2−ヒドロキシエトキシルであり、
はHまたはメチルであり、
はHまたはメチルである]または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)の処置のための医薬の製造における使用。
(項目16)
前記化合物が、
Figure 2018513173
または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目15に記載の使用。
(項目17)
前記化合物が、6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目15に記載の使用。
(項目18)
前記化合物が、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目15に記載の使用。
(項目19)
前記化合物が、(R)−(4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目15に記載の使用。
(項目20)
前記化合物が、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目15に記載の使用。
(項目21)
前記化合物が、2−(5−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目15に記載の使用。
(項目22)
前記化合物が、2−((4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)プロパン−1,3−ジオール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目15に記載の使用。
(項目23)
前記化合物が、−(5−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目15に記載の使用。
(項目24)
前記GVHDが急性移植片対宿主病である、項目15、16、17、18、19、20、21、22、または23のいずれかに記載の使用。
(項目25)
前記GVHDが慢性移植片対宿主病である、項目15、16、17、18、19、20、21、22、または23のいずれかに記載の使用。
(項目26)
項目1に記載の式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、1種または複数種の単位剤形と、GVHDの処置における該剤形の使用のための指示を含有する添付文書とを含むキット。
(項目27)
項目1に記載の式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、1種または複数種の単位剤形と、GVHDを処置するのに有用な別の医薬品の、少なくとも1種の単位剤形とを含む、項目26に記載のキット。
(項目28)
前記化合物が、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目26または27のいずれかに記載のキット。
(項目29)
前記化合物が、式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目26または27のいずれかに記載のキット。
(項目30)
移植片対宿主病の処置に有用な前記少なくとも1種の追加の薬剤が、プレドニゾン、メチルプレドニゾン、経口の非吸収性コルチコステロイド、例えば、ブデソニドまたはベクロメタゾンジプロピオネート、免疫モジュレーター、例えば、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、チロミゾール、イムチオール、抗胸腺細胞グロブリン、抗TNF薬剤、アザチオプリン、イノシン5’−モノホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤、アゾジアカルボニド、ビスインドリルマレイミドVIII、ブレキナール、クロラムブシル、CTLA4−Ig、コルチコステロイド、シクロホスファミド、デオキシスペルグアリン、デキサメタゾン、グルココルチコイド、レフルノミド、メルカプトプリン、6−メルカプトプリン、メトトレキセート、メチルプレドニゾロン、ミゾリビン、ミゾリビン一リン酸、ムロモナブCD3、ミコフェノール酸モフェチル、OKT3、rho(D)免疫グロビン、ビタミンD類似体(MC1288)、ダクリズマブ、インフリキシマブ、リツキシマブ、トシリズマブ アレムツズマブ、メトトレキセート、抗胸腺細胞グロブリン、デニロイキンジフチトクス、Campath−1H、ケラチノサイト成長因子、アバタセプト、レメステムセル−L スベロイルアニリドヒドロキサム酸、ペントスタチン、サリドマイド、イマチニブメシレート、シクロホスファミド、フルダラビン、OKT3、メルファラン、チオペタ、ならびにリンパ球免疫グロブリン、抗胸腺細胞、およびグロブリンの群から選択される、項目27、28、または29のいずれかに記載のキット。
(項目31)
前記化合物が、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目27、28、29、または30のいずれかに記載のキット。
(項目32)
前記化合物が式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目27、28、29、または30のいずれかに記載のキット。
(項目33)
前記化合物が、R 、R 、およびR のそれぞれがHである式(II)の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
(項目34)
前記化合物が、R がHであり、R がメチルであり、R がHである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
(項目35)
前記化合物が、R がHであり、R がHであり、R がメチルである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
(項目36)
前記化合物が、R が2−ヒドロキシエトキシルであり、R がメチルであり、R がHである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
(項目37)
前記化合物が、R が2−ヒドロキシエトキシルであり、R がメチルであり、R がHである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
(項目38)
前記化合物が、R が2−ヒドロキシエトキシルであり、R がHであり、R がメチルである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、項目1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。

Claims (38)

  1. ヒトにおいて移植片対宿主病を処置するための方法であって、それを必要とする該ヒトに、薬学的有効量の、式(I)および式(II)の化合物:
    Figure 2018513173
    [式(II)中、
    は、
    Figure 2018513173
    からなる群から選択され、ここで、*は、Rが結合している、式Iの示されたフェニル環の炭素原子を示し、
    はHまたは2−ヒドロキシエトキシルであり、
    はHまたはメチルであり、
    はHまたはメチルである]からなる群から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法。
  2. GVHDの症状の発症を阻害するための方法であって、同種異系造血幹細胞を移植するヒトレシピエントに、薬学的有効量の、式(I)および式(II)の化合物:
    Figure 2018513173
    [式(II)中、
    は、
    Figure 2018513173
    からなる群から選択され、ここで、*は、Rが結合している、式Iの示されたフェニル環の炭素原子を示し、
    はHまたは2−ヒドロキシエトキシルであり、
    はHまたはメチルであり、
    はHまたはメチルである]からなる群から選択される化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶を投与することを含む方法。
  3. 前記化合物が、
    Figure 2018513173
    または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  4. 前記化合物が、6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  5. 前記化合物が、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  6. 前記化合物が、(R)−(4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  7. 前記化合物が、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  8. 前記化合物が、2−(5−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  9. 前記化合物が、2−((4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)プロパン−1,3−ジオール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  10. 前記化合物が、−(5−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  11. 前記GVHDが急性移植片対宿主病である、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記GVHDが慢性移植片対宿主病である、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10のいずれかに記載の方法。
  13. 投与することを必要とする前記ヒトに、移植片対宿主病の処置に有用な、薬学的有効量の1種または複数種の追加の薬剤を投与することをさらに含む、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12のいずれかに記載の方法。
  14. 移植片対宿主病の処置に有用な前記1種または複数種の追加の薬剤が、プレドニゾン、メチルプレドニゾン、経口の非吸収性コルチコステロイド、例えば、ブデソニドまたはベクロメタゾンジプロピオネート、免疫モジュレーター、例えば、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、チロミゾール、イムチオール、抗胸腺細胞グロブリン、抗TNF薬剤、アザチオプリン、イノシン5’−モノホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤、アゾジアカルボニド、ビスインドリルマレイミドVIII、ブレキナール、クロラムブシル、CTLA4−Ig、コルチコステロイド、シクロホスファミド、デオキシスペルグアリン、デキサメタゾン、グルココルチコイド、レフルノミド、メルカプトプリン、6−メルカプトプリン、メトトレキセート、メチルプレドニゾロン、ミゾリビン、ミゾリビン一リン酸、ムロモナブCD3、ミコフェノール酸モフェチル、OKT3、rho(D)免疫グロビン、ビタミンD類似体(MC1288)、ダクリズマブ、インフリキシマブ、リツキシマブ、トシリズマブ アレムツズマブ、メトトレキセート、抗胸腺細胞グロブリン、デニロイキンジフチトクス、Campath−1H、ケラチノサイト成長因子、アバタセプト、レメステムセル−L スベロイルアニリドヒドロキサム酸、ペントスタチン、サリドマイド、イマチニブメシレート、シクロホスファミド、フルダラビン、OKT3、メルファラン、チオペタ、ならびにリンパ球免疫グロブリン、抗胸腺細胞、およびグロブリンの群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 式(I)または式(II)の化合物:
    Figure 2018513173
    [式(II)中、
    は、
    Figure 2018513173
    からなる群から選択され、ここで、*は、Rが結合している、式Iの示されたフェニル環の炭素原子を示し、
    はHまたは2−ヒドロキシエトキシルであり、
    はHまたはメチルであり、
    はHまたはメチルである]または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、ヒトにおける移植片対宿主病(GVHD)の処置のための医薬の製造における使用。
  16. 前記化合物が、
    Figure 2018513173
    または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項15に記載の使用。
  17. 前記化合物が、6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項15に記載の使用。
  18. 前記化合物が、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項15に記載の使用。
  19. 前記化合物が、(R)−(4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)モルホリン−2−イル)メタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項15に記載の使用。
  20. 前記化合物が、6−(6−アミノピラジン−2−イル)−5−メチル−N−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項15に記載の使用。
  21. 前記化合物が、2−(5−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項15に記載の使用。
  22. 前記化合物が、2−((4−(4−((6−(6−アミノピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)プロパン−1,3−ジオール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項15に記載の使用。
  23. 前記化合物が、−(5−((6−(6−アミノ−5−メチルピラジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェノキシ)エタノール、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項15に記載の使用。
  24. 前記GVHDが急性移植片対宿主病である、請求項15、16、17、18、19、20、21、22、または23のいずれかに記載の使用。
  25. 前記GVHDが慢性移植片対宿主病である、請求項15、16、17、18、19、20、21、22、または23のいずれかに記載の使用。
  26. 請求項1に記載の式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、1種または複数種の単位剤形と、GVHDの処置における該剤形の使用のための指示を含有する添付文書とを含むキット。
  27. 請求項1に記載の式(I)もしくは式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶の、1種または複数種の単位剤形と、GVHDを処置するのに有用な別の医薬品の、少なくとも1種の単位剤形とを含む、請求項26に記載のキット。
  28. 前記化合物が、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項26または27のいずれかに記載のキット。
  29. 前記化合物が、式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項26または27のいずれかに記載のキット。
  30. 移植片対宿主病の処置に有用な前記少なくとも1種の追加の薬剤が、プレドニゾン、メチルプレドニゾン、経口の非吸収性コルチコステロイド、例えば、ブデソニドまたはベクロメタゾンジプロピオネート、免疫モジュレーター、例えば、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、チロミゾール、イムチオール、抗胸腺細胞グロブリン、抗TNF薬剤、アザチオプリン、イノシン5’−モノホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤、アゾジアカルボニド、ビスインドリルマレイミドVIII、ブレキナール、クロラムブシル、CTLA4−Ig、コルチコステロイド、シクロホスファミド、デオキシスペルグアリン、デキサメタゾン、グルココルチコイド、レフルノミド、メルカプトプリン、6−メルカプトプリン、メトトレキセート、メチルプレドニゾロン、ミゾリビン、ミゾリビン一リン酸、ムロモナブCD3、ミコフェノール酸モフェチル、OKT3、rho(D)免疫グロビン、ビタミンD類似体(MC1288)、ダクリズマブ、インフリキシマブ、リツキシマブ、トシリズマブ アレムツズマブ、メトトレキセート、抗胸腺細胞グロブリン、デニロイキンジフチトクス、Campath−1H、ケラチノサイト成長因子、アバタセプト、レメステムセル−L スベロイルアニリドヒドロキサム酸、ペントスタチン、サリドマイド、イマチニブメシレート、シクロホスファミド、フルダラビン、OKT3、メルファラン、チオペタ、ならびにリンパ球免疫グロブリン、抗胸腺細胞、およびグロブリンの群から選択される、請求項27、28、または29のいずれかに記載のキット。
  31. 前記化合物が、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項27、28、29、または30のいずれかに記載のキット。
  32. 前記化合物が式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項27、28、29、または30のいずれかに記載のキット。
  33. 前記化合物が、R、R、およびRのそれぞれがHである式(II)の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
  34. 前記化合物が、RがHであり、Rがメチルであり、RがHである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
  35. 前記化合物が、RがHであり、RがHであり、Rがメチルである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
  36. 前記化合物が、Rが2−ヒドロキシエトキシルであり、Rがメチルであり、RがHである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
  37. 前記化合物が、Rが2−ヒドロキシエトキシルであり、Rがメチルであり、RがHである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
  38. 前記化合物が、Rが2−ヒドロキシエトキシルであり、RがHであり、Rがメチルである式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶である、請求項1、2、11、12、13、または14のいずれかに記載の方法。
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