JP2018510918A - A2b拮抗薬としてのキサンチン置換アルキニルカルバメート/逆カルバメート - Google Patents

A2b拮抗薬としてのキサンチン置換アルキニルカルバメート/逆カルバメート Download PDF

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Abstract

本発明は、A2Bアデノシン受容体(AR)の選択的拮抗薬である、キサンチン置換アルキニルカルバメート/逆カルバメートおよびそれらの誘導体、ならびにそれを含有する薬学的組成物を提供する。これらの化合物および組成物は、薬学的物質として有用である。

Description

本発明は、A2Bアデノシン受容体(AR)の拮抗薬である、キサンチン置換アルキニルカルバメート/逆カルバメートおよびそれらの薬学的組成物に関する。これらの化合物および組成物は、薬学的物質として有用である。
2Bアデノシン受容体の拮抗薬は、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む、多数の異なる用途に必要とされる。努力により選択的かつ強力なA2B拮抗薬が産出された。しかしながら、A2B拮抗薬(例キサンチン系CVT−6883)は、典型的にあまり可溶性が高くなく、同時に低い生物学的利用能および乏しい組織穿通を弱点とする(例えば、Bedford,S.T.et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.2009,19,5945−9およびWang,G.らの米国特許第7,601,732号を参照されたい)。
したがって、新しいかつ改良された治療薬を開発するために、さらなるA2B受容体拮抗薬を合成および試験し続けることが重要である。
したがって、一態様では、本発明は、A2B拮抗薬である、新規キサンチン置換アルキニルカルバメート/逆カルバメートまたはそれらの薬学的に許容可能な塩を提供する。
別の態様では、本態様は、薬学的に許容可能な担体と、治療有効量の本発明の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩形態のうちの少なくとも1つと、を含む、新規薬学的組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、A2B受容体が関与し、受容体の拮抗作用が、対象に有効量の本発明の化合物を投与することによって治療的有用性を提供する、哺乳類における病態または病的症状を治療する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、対象に有効量の本発明の化合物を投与することによって、対象におけるアデノシンA2B受容体関連状態を治療する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、薬物治療における用途のための化合物を提供する。
別の態様では、本発明は、A2B受容体が関与し、受容体の拮抗作用が治療的有用性を提供する、哺乳類における病態または病的症状の治療用の、薬品の製造のための、本発明の化合物の用途を提供する。
これら、および以下の発明を実施するための形態において明白になる他の目的は、現在請求される化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩形態は、有効なA2B拮抗薬であることが期待されるという、発明人の発見によって達成された。
本明細書に記載されるすべての参照文献は、ここで参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
一態様では、本発明は、式IもしくはIIの新規化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩を提供し、

式中、
が、C1〜5アルキル、−C2〜5アルキレン−OH、−C2〜5アルキレン−O−C1〜5アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、−CH−C2〜4アルケニル、−CH−C2〜4アルキニル、および−C3〜6シクロアルキレン−O−C1〜3アルキルから選択され、
が、C1〜5アルキル、−C2〜5アルキレン−OH、−C2〜5アルキレン−O−C1〜5アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、−CH−C2〜4アルケニル、−CH−C2〜4アルキニル、および−C3〜6シクロアルキレン−O−C1〜3アルキルから選択され、
が、C1〜6アルキル、−C2〜5アルキレン−O−C1〜5アルキル、−C2〜5アルキレン−S−C1〜5アルキル、−C2〜5アルキレン−NR、−C2〜5アルキレン−OH、−C2〜5アルキレン−SH、−C2〜5アルキレン−NR、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
が、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから選択され、
の前記フェニルおよびヘテロアリール基が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、Br、I、−CN、OR、SR、NR、CF、OCF、COR、CO、C(O)NR、OC(O)R、OCO、OC(O)NR、NRCOR、NRCO、NRC(O)NR、およびS(O)NRから独立して選択される1〜3つの基で、任意選択的に置換され、
各Rが独立して、H、C1〜8アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
各Rが独立して、H、C1〜8アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
あるいは、各NR基が、3〜6員環状アミンから任意選択的に選択され、
pが独立して、0、1、および2から選択される。
別の態様では、化合物は、式Iのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩である。
別の態様では、化合物は式Iのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩であり、式中、
が、C1〜3アルキルおよびC3〜6シクロアルキルから選択され、
が、C1〜3アルキルおよびC3〜6シクロアルキルから選択され、
が、C1〜6アルキルおよび−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
が、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから選択され、
の前記フェニルおよびヘテロアリール基が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、Br、I、−CN、OR、SR、NR、CF、OCF、COR、CO、C(O)NR、OC(O)R、OCO、OC(O)NR、NRCOR、NRCO、NRC(O)NR、およびS(O)NRから独立して選択される1〜2つの基で、任意選択的に置換され、
各Rが独立して、H、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
各Rが独立して、H、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
pが独立して、0、1、および2から選択される。
別の態様では、化合物は式Iのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩であり、式中、
環Rが、フェニル、ピリジル、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリミジル、およびピリダジニルから選択される。
別の態様では、化合物は式Iのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩であり、式中、
環Rが、フェニルおよびピリジルから選択されるsss。
別の態様では、化合物は式Iのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩であり、式中、
が、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択され、
が、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択され、
が、メチル、エチル、および−メチレン−シクロプロピルから選択され、
が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、−CN、OR、NR、CF、およびOCFから独立して選択される1〜2つの基で任意選択的に置換されたフェニルであり、
各Rが独立して、H、メチル、およびエチルから選択され、
各Rが独立して、H、メチル、およびエチルから選択される。
別の態様では、化合物は化合物1〜6から選択されるか、またはその薬学的に許容可能な塩である。

別の態様では、化合物は、式IIのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩である。
別の態様では、化合物は、式IIのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩であり、式中、
が、C1〜3アルキルおよびC3〜6シクロアルキルから選択され、
が、C1〜3アルキルおよびC3〜6シクロアルキルから選択され、
が、C1〜6アルキルおよび−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
が、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから選択され、
の前記フェニルおよびヘテロアリール基が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、Br、I、−CN、OR、SR、NR、CF、OCF、COR、CO、C(O)NR、OC(O)R、OCO、OC(O)NR、NRCOR、NRCO、NRC(O)NR、およびS(O)NRから独立して選択される1〜2つの基で、任意選択的に置換され、
各Rが独立して、H、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
各Rが独立して、H、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
pが独立して、0、1、および2から選択される。
別の態様では、化合物は、式IIのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩であり、式中、
環Rが、フェニル、ピリジル、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリミジル、およびピリダジニルから選択される。
別の態様では、化合物は、式IIのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩であり、式中、
環Rが、フェニルおよびピリジルから選択される。
別の態様では、化合物は、式IIのもの、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩であり、式中、
が、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択され、
が、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択され、
が、メチル、エチル、および−メチレン−シクロプロピルから選択され、
が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、−CN、OR、NR、CF、およびOCFから独立して選択される1〜2つの基で任意選択的に置換されたフェニルであり、
各Rが独立して、H、メチル、およびエチルから選択され、
各Rが独立して、H、メチル、およびエチルから選択される。
別の態様では、化合物は化合物7〜8から選択されるか、またはその薬学的に許容可能な塩である。
別の態様では、本発明は、式IもしくはIIの新規化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩を提供し、式中、1つ以上のHがDと置き換えられている。例えば、Rは、重水素化メチル基(例CD)であり得、アルキニル水素は重水素(−CD−)によって置き換えられ得る。さらに、水素(例、アルキル、シクロアルキル、アルキレン、アリール、およびヘテロアリール)を含有する、R、R、R、R、R、およびRに列挙される基は、D(例、CD、CDCD、CDCD(CD、d−シクロプロピル、d−シクロブチル、d−シクロペンチル、d−シクロプロピル−CD、d−フェニル、d−フェニル(1つの置換基が存在する)、d−フェニル(2つの置換基が存在する)、d−ピリジル、d−ピリジル(1つの置換基が存在する)、およびd−ピリジル(2つの置換基が存在する)によって、部分的にまたは完全に置き換えられ得る。
別の態様では、本発明は、式IまたはIIの新規化合物であって、I−IIの重水素富化化合物である、化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩を提供する。
本発明の重水素富化化合物は、酸不安定性水素の重水素交換(例、DO中で化合物をNaODと接触させる)および重水素化開始物質(例、重水素化ヨード−アデノシン−ウロンアミドの使用を含む、多数の既知の方法によって調製され得る。
別の態様では、本発明は、治療有効量の、本発明の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な担体と、を含む、新規薬学的組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、対象におけるアデノシンA2B受容体関連状態を治療する方法であって、対象に、治療有効量の、本発明の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、方法を提供する。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、喘息、気管支収縮、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、血管新生、肺線維症、気腫、アレルギー、アレルギー性疾患(例、アレルギー性鼻炎(例、通年性、季節性、および職業性)ならびに副鼻腔炎)、自己免疫疾患、炎症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、うっ血性心不全、網膜症、下痢症疾患、インスリン抵抗性、1型糖尿病、2型糖尿病、肥満、脂肪性肝疾患、疼痛(例、侵害受容性疼痛)、創傷治癒、炎症性消化管障害(例、炎症性腸疾患)、鎌状赤血球症、癌(例、膀胱(例、MB49細胞株)および乳(例、4T1−12B細胞株))、心臓発作、糖尿病性網膜症、高圧酸素誘発性網膜症、新生物組織における血管新生の抑制、胃腸障害、免疫不全、過敏性疾患、神経障害、および細胞過剰増殖およびアポトーシスの両方に起因する心血管疾患から選択される。
別の態様では、状態は、アジソン病、自己免疫性溶血性貧血、クローン病、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、橋本甲状腺炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、悪性貧血、連鎖球菌感染後糸球体腎炎、乾癬、リウマチ性関節炎、強皮症、シェーグレン症候群、自発性不妊症、および全身性エリテマトーデスから選択される、自己免疫疾患である。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、喘息、インスリン抵抗性、アテローム性動脈硬化症、脂肪性肝疾患、膀胱癌、および乳癌から選択される。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、喘息である。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、インスリン抵抗性である。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、アテローム性動脈硬化症である。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、脂肪性肝疾患である。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、膀胱癌である。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、乳癌である。
別の態様では、アデノシンA2B受容体関連状態は、ヒト細胞株MDA−MB−231乳癌である。
別の態様では、本発明は、治療における用途のための化合物を提供する。
別の態様では、本発明は、本明細書に記載される適応症の治療用の、薬品の製造のための、化合物の用途を提供する。
別の態様では、本発明の化合物の分子量の例には、(a)モル当たり約500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、または1000グラム未満、(b)モル当たり約950グラム未満、(c)モル当たり約850グラム未満、および(d)モル当たり約750グラム未満が挙げられる。
別の態様では、本発明の化合物の可溶性の例には、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、400、500、600、700、800、900、および1000μg/mLを超えるものが挙げられる。
本発明は、その精神または本質的な属性から逸脱することなく、他の具体的な形態で具現化され得る。本発明は、本明細書に記載される本発明の態様のすべての組み合わせを包括する。本発明のあらゆるおよびすべての実施形態は、あらゆる実施形態(単数)または実施形態(複数)と併用され得、さらなる実施形態を説明することが理解される。実施形態の各個々の要素は、それ自身の独立した実施形態として、個々に見なされることが意図されることもまた理解されるべきである。さらに、実施形態のあらゆる要素は、あらゆる実施形態のあらゆるおよびすべての他の要素と組み合わされて、さらなる実施形態を説明することが意図される。
定義
本明細書に存在する定義において提供される例は、別途述べられない限り、非包括的である。それらは、記載される例を含むがそれらに限定されない。
本発明所の化合物(単数)または化合物(複数)は、本明細書で使用される場合、適切な場合において、その立体異性体および/または薬学的に許容可能な塩を含む。
「アデノシンA2B受容体拮抗薬」は、アデノシンA2B受容体を、結合分析によって決定される1μM未満のKで不活性化する化合物を含む。アデノシンA2B受容体作動薬は、他のアデノシン受容体亜型(例、A、A2A、およびA)で交差反応もし得る。一実施形態では、アデノシンA2B受容体作動薬は、A2Bについて選択性であり得(例、別のアデノシン受容体亜型を少なくとも2、10、50、または100/1上回る)、またはA2B受容体よりも高いもしくは低い親和性を有する他の受容体を活性化/拮抗し得る。
「アデノシンA2B受容体関連状態」は、アデノシンA2B受容体経路に直接的にまたは間接的に関与する疾患または障害を含む。理論に束縛されることなく、アデノシンA2B拮抗薬の投与は、A2B受容体にて天然アデノシンの生物学的活性を阻害すると考えられている。したがって、アデノシンA2B受容体関連状態は、アデノシンA2B受容体の活性、またはアデノシンA2B受容体に関連する生物学的経路の活性に、直接的に関連する疾患または障害を含む。
本明細書に記載される化合物は、不斉中心、幾何学的な中心(例、二重結合)、または両方を有し得る。具体的な立体化学または異性型が具体的に示されない限り、すべてのキラル、ジアステレオ異性、ラセミ体、およびすべての幾何異性型の構造が意図される。不斉置換された原子を含有する本発明の化合物は、光学活性またはラセミ体で単離され得る。ラセミ体の分割による、光学活性開始物質からの合成による、キラル補助剤の使用による等の、光学活性形態の調製方法は、当業者において周知である。オレフィンの幾何異性体、C=N二重結合、または他の二重結合は、本明細書に記載される化合物中に存在し得、すべてのかかる安定異性体は、本発明に含まれる。具体的には、本発明の化合物のシスおよびトランス幾何異性体もまた存在し得、異性体の混合物としてまたは分離異性型として単離され得る。本発明の化合物を調製するために使用されるすべての過程およびその中で製造される中間物は、本発明の一部と考えられる。表示または記載される化合物のすべての互変異性体もまた、本発明の一部と考えられる。
本発明は、本化合物中に発生する原子のすべての同位体を含む。同位体は、同じ原子数を有するが異なる質量数を有する原子を含む。限定ではなく一般的な例として、水素の同位体は、三重水素および重水素を含む。炭素の同位体は、C−13およびC−14を含む。
「置換された」という用語は、指定原子上のいずれか1つ以上の水素が、示された群から選択されたものと置き換えられたことを意味するが、指定原子の標準原子価が超過していないこと、およびその置換が安定化合物を生じさせることを条件とする。置換基がケト(すなわち=O)である場合、原子上の2つの水素が置換される。ケト置換基は、芳香族部分上には存在しない。
「安定」は該化合物が薬学的用途に好適であることを意味する。
本発明は、安定化合物を網羅し、よって別途特定されない限り、以下の結合型;ヘテロ原子−水素、N−S、O−S、O−O、およびS−Sを避ける。
「アルキル」は、具体的な数の炭素原子を有する、分枝および直鎖脂肪族飽和炭化水素基の両方を含む。C1〜6アルキルは、例えばC、C、C、C、C、およびCアルキル基を含む。アルキルの例には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、およびs−ペンチルが挙げられる。
基の終わりが「エン(ene)」である場合、基が2つの他の基に付着することを意味する。例えば、メチレンは−CH−部分を指す。
「アルケニル」は、エテニルおよびプロペニルのように、鎖上の任意の安定な点において生じ得る1つ以上の不飽和炭素−炭素結合を伴う、直鎖または分枝構造の具体的な数の炭化水素原子を含む。C2〜6アルケニルは、C、C、C、C、およびCアルケニル基を含む。
「アルキニル」は、エチニルおよびプロピニルのように、鎖状の任意の安定な点において生じ得る1つ以上の三重炭素−炭素結合を伴う、直鎖または分枝構造の具体的な数の炭化水素原子を含む。C2〜6アルキニルは、C、C、C、C、およびCアルキニル基を含む。
「アルコキシ」は、酸素原子に共有結合した、アルキル、アルケニル、およびアルキニル基を含む。アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロピロキシ、プロポキシ、t−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、ブトキシ、およびペントキシ基を含む。
「シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルのように、飽和環内に具体的な数の炭化水素原子を含む。C3〜8シクロアルキルは、C、C、C、C、C、およびCシクロアルキル基を含む。
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを指す。
「アリール」は、任意の安定な、6、7、8、9、10、11、12、または13員の、単環式、二環式、または三環式の環を指し、1つを超える環が存在する場合、少なくとも1つの環が芳香族である。アリールの例には、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル、およびテトラヒドロナフチルが挙げられる。
「ヘテロアリール」は、任意の安定な、5、6、7、8、9、10、11、または12員の単環式、二環式、または三環式複素環式の芳香族環であって、炭素原子と、N、O、およびSからなる群から独立して選択される、1、2、3、または4つのヘテロ原子と、からなるものを指す。ヘテロアリール基が二環式または三環式である場合、両方または3つすべてが各々1つ以上のヘテロ原子を含有し得るが、2または3つの環のうちの少なくとも1つがヘテロ原子を含有しなければならない。ヘテロアリール基が二環式または三環式である場合、環のうちの1つのみが芳香族でなければならない。N基は、選択された環、および置換基が記載されるかどうかに応じて、N、NH、またはN−置換基であり得る。窒素および硫黄ヘテロ原子は、任意選択的に酸化され得る(例、S、S(O)、S(O)、およびN−O)。ヘテロアリール環は、任意のヘテロ原子または炭素原子にてそのペンダント基に付着し得、安定構造を生じさせる。本明細書に記載されるヘテロアリール環は、結果として生じる化合物が安定である場合、炭素または窒素原子上で置換され得る。
ヘテロアリールの例には、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イソチノイル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキシンドリル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、2H−ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラゾリル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、およびキサンテニルが挙げられる。
「哺乳類」および「患者」は、典型的に薬物治療下にある温血哺乳類(例、ヒトおよび飼育動物)を網羅する。例には、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、非ヒト霊長類、およびヒト、ならびに単にヒトが挙げられる。
「治療すること」または「治療」は、哺乳類における疾患状態の治療を網羅し、(a)特に、哺乳類が疾患状態になりやすいが、まだそれを有すると診断されていない場合、かかる哺乳類における疾患状態の発症を予防すること、(b)疾患状態を抑制すること、例えばその進行を阻害すること、および/または(c)疾患状態を緩和すること、例えば、所望の終点に到達するまで疾患状態の退化を生じさせることを含む。治療は、疾患の病的症状の改善(例、疼痛または不快感を軽減する)もまた含み、かかる改善は、疾患に直接的に影響を及ぼしても及ぼさなくてもよい。
「薬学的に許容可能な塩」は、親化合物がその酸または塩基塩を製造することによって改変される、開示される化合物の誘導体を指す。薬学的に許容可能な塩の例には、アミン等の塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸等の酸性残基のアルカリまたは有機塩が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容可能な塩は、例えば非毒性無機または有機酸から形成された親化合物の、従来の非毒性塩または第四級アンモニウム塩を含む。例えば、かかる従来の非毒性塩は、1,2−エタンジスルホン酸、2−アセトキシ安息香酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリルアルサニル酸、ヘキシルレゾルシン酸、ヒドラバム酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロ酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、スバセチン酸、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、およびトルエンスルホン酸から選択される、無機および有機酸から誘導されたものを含むが、これらに限定されない。
本発明の薬学的に許容可能な塩は、従来の化学方法によって、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成され得る。一般的に、かかる塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、化学量論量の適切な塩基または酸と、水中もしくは有機溶媒中、または2つの混合物中で、反応させることによって調製され得、一般的に、エーテル、エチルアセテート、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルが有用である。好適な塩の一覧は、Remington′s Pharmaceutical Sciences,18th ed.,Mack Publishing Company,Easton,PA,1990,p1445で見られ、該文献の開示は、ここで参照により組み込まれる。
「治療有効量」は、単独でまたは組み合わせて投与した場合、本明細書に記載される適応症に有効である、本発明の化合物の量を含む。「治療有効量」は、所望の適応症を治療するのに有効な、特許請求される化合物の組み合わせの量もまた含む。化合物の組み合わせは、相乗的組み合わせであり得る。例えばChou and Talalay,Adv.Enzyme Regul.1984,22:27−55によって説明される、相乗作用は、組み合わせて投与された場合の化合物の効果が、単一薬剤として投与された場合の化合物の相加効果を上回る際に、生じる。一般的に、相乗効果は、化合物の最適以下濃度で最もはっきりと実証される。相乗作用は、個々の構成要素と比較して、その組み合わせの、細胞毒性の低下、効果の上昇、または何らかの他の有益効果の点であり得る。
製剤および用量
本発明の化合物は、薬学的組成物として製剤されて、ヒト患者等の哺乳類宿主に、投与の選択された経路に適応した様々な形式で、例えば、静脈内(例、連続的にもしくは急速投与)、髄腔内、筋肉内、局所、皮内、腹腔内、眼球内、吸入、または皮下経路によって、経口的または非経口的に、投与され得る。例示的な薬学的組成物は、“Remington:The Science and Practice of Pharmacy,”A.Gennaro,ed.,20th edition,Lippincott,Williams&Wilkins,Philadelphia,PAに開示される。
したがって、本化合物は、不活性希釈剤または同化可食性担体等の、薬学的に許容可能な担体/賦形剤と組み合わせて、経口的に、全身投与され得る。それらは、硬または軟殻ゼラチンカプセル内に封入され得、錠剤へと圧縮され得、または患者の食事の食べ物に直接的に組み込まれ得る。経口治療投与には、活性化合物は、1つ以上の賦形剤と組み合わされて、摂取可能な錠剤、口腔錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤、ウェーハ等の形態で使用され得る。かかる治療的に有用な組成物における活性化合物の量は、有効な用量水準が得られるような量である。
治療における用途に必要とされる、本発明の化合物またはその活性塩もしくは誘導体の量は、選択される特定の化合物または塩だけでなく、投与経路、治療されている病態の本質、ならびに患者の年齢および状態にも伴って変化し、最終的には、担当の外科医または臨床医の裁量になる。しかしながら、一般的には、好適な用量は、(a)1日当たり体重の約1.0〜1000mg/kg、(b)1日当たり体重の約10〜500mg/kg、および(c)1日当たり体重の約5〜20mg/kgの範囲内である。
目薬には、組成物は典型的に、概して、000001〜10%(w/v)、さらに0.00001〜3%(w/v)、0.0001〜1%(w/v)、および0.001〜0.1%(w/v)の濃度の活性成分を含有し、1日1回から数回注入され得る。
経口投与には、本発明の化合物は、概して、1日当たり0.001〜5000mg、さらに1日当たり0.1〜2500mg、および1日当たり1〜1000mgの用量で、成人に対して1回または数回に分けて投与され得る。
液体組成物(例、ローション中)には、本発明の化合物の濃度は、(a)約0.1〜25重量%および(b)約0.5〜10重量%であり得る。ゲルまたは粉末等の半固体または固体組成物の濃度は、(a)約0.1〜5重量%および(b)約0.5〜2.5重量%であり得る。
本発明の化合物は、単位投薬形態当たり(a)約4〜400mg、(b)約10〜200mg、および(c)約20〜100mgの活性成分を含有する、単位投薬形態、例えば、錠剤、カプレット等で、便利に投与することができる。
本発明の化合物は、(a)約0.02〜20μM、(b)約0.1〜10μM、および(c)約0.5〜5μMの活性化合物のピーク血漿濃度を達成するように投与され得る。これらの濃度は、例えば、活性成分の0.005〜0.5%溶液の静脈注射(例、連続的にまたは急速投与)によって、または約4〜400mgの活性成分を含有する急速投与として経口投与することによって、達成され得る。
本発明の化合物が別の薬剤(単数)または薬剤(複数)と組み合わせて投与(例、同時投与)される場合、本発明の化合物および他の薬剤は、同時にまたは任意の順序で投与され得る。それらは、単一の薬学的組成物として、または別々の組成物として投与され得る。本発明の化合物の投与は、他の薬剤(複数可)よりも前であり得、その数分後、または最大数時間後(例、24もしくは48)またはさらには他の薬剤(複数可)の投与の数日後でもあり得る。例えば、本発明の化合物の投与は、約24時間以内または約12時間以内であり得る。
錠剤、トローチ、ピル、カプセル等は、以下、ガムトラガント、アカシア、トウモロコシデンプン、またはゼラチン等の結合剤、リン酸二カルシウム等の賦形剤、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルギン酸等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤を含有し得、蔗糖、果糖、乳糖、もしくはアスパルテーム等の甘味料、またはペパーミント、ヒメコウジの油、もしくは桜香料等の香味料が添加され得る。単位投薬形態がカプセルである場合上記の種類の物質に加えて、植物油またはポリエチレングリコール等の液体担体を含有し得る。様々な他の物質が、コーティングとして、または別途固体単位投薬形態の物理的形態を改変するために存在し得る。例えば、錠剤、ピル、またはカプセルは、ゼラチン、ろう、シェラック、または砂糖等でコーティングされ得る。シロップ剤またはエリキシル剤は、活性化合物と、甘味料として蔗糖もしくは果糖と、保存料としてメチルおよびプロピルパラベンと、染料と、桜またはオレンジ香料等の香味料と、を含有し得る。当然のことながら、任意の単位投薬形態の調製において使用されるあらゆる物質は、用いられる量において、薬学的に許容可能であり実質的に非毒性であるべきである。さらに、活性化合物は、持続性放出調製物および装置に組み込まれ得る。
本発明の化合物は、点滴または注射によって、静脈内(例、連続的にまたは急速投与)または腹腔内投与もまたされ得る。本発明の化合物またはその塩の溶液は、水中で調製され得、任意選択的に非毒性界面活性剤と混合させられる。分散体は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、トリアセチン、およびそれらの混合物中で、ならびに油中でもまた調製され得る。通常の状態の保存および使用下で、これらの調製物は微生物の増加を予防するために保存料を含有する。
注射または点滴に好適な薬学的投与形態は、無菌の注射用または点滴用溶液または分散体の即席調製に適応した活性成分を含む、無菌水溶液もしくは分散体、または無菌粉末を含み得、任意選択的にリポソーム内に封入される。すべての場合において、最終的な投薬形態は、製造および保存の状態下で、無菌、流体、および安定であるべきである。液体担体または媒介物は、水、エタノール、ポリオール(例、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール等)、植物油、非毒性グリセリルエステル、およびそれらの好適な混合物を含む、溶媒または液体分散媒体であり得る。適切な流動性は、例えば、リポソームの形成によって、分散体の場合必要とされる粒径の維持によって、または界面活性剤の使用によって、維持され得る。微生物の挙動の予防は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等の、様々な抗菌剤および抗真菌剤によってもたらされ得る。多くの場合において、等張剤、例えば、砂糖、緩衝剤、または塩化ナトリウムを含むのが好ましい。注射用組成物の持続性吸収は、組成物中における吸収を遅延させる物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によってもたらされ得る。
無菌注射用溶液は、必要とされる量の活性化合物を、適切な溶媒中に、上記に挙げられる様々な他の成分と共に組み込み、その後滅菌することによって調製される。無菌注射用溶液の調製のための無菌粉末の場合は、調製の好ましい方法は真空乾燥および凍結乾燥技術であり、活性成分の粉末に加えて、先に無菌濾過された溶液中の任意の追加の所望の成分を産出する。
局所投与には、本発明の化合物は、例えばそれらが液体である場合、純形態で適用され得る。しかしながら、一般的には、皮膚科学的に許容可能な担体と組み合わせて、固体または液体であり得る、組成物または製剤として皮膚に投与するのが望ましい。
有用な固体担体には、タルク、粘土、結晶セルロース、シリカ、アルミナ等の細分化された固体が挙げられる。有用な液体担体には、水、アルコール、グリコール、または水−アルコール/グリコール配合物が挙げられ、本化合物が、非毒性界面活性剤の補助を任意選択的に伴って、有効な水準で溶解または分散し得る。芳香剤および追加の抗菌剤等のアジュバントが、所与の用途のための特性を最適化するために追加され得る。結果として生じる液体組成物は、吸収パッドから適用され得、包帯および他の手当て用品にしみこませるために使用され得、またはポンプ型もしくはエアロゾル噴霧器を使用して患部に噴霧され得る。
本発明の化合物を皮膚に送達するために使用され得る有用な皮膚科学的組成物の例は当業者に既知であり、例えば、Jacquetら(米国特許第4,608,392号)、Geria(米国特許第4,992,478号)、Smithら(米国特許第4,559,157号)、およびWortzman(米国特許第4,820,508号)を参照されたい。本発明の化合物の有用な用量は、インビトロ活性と動物モデルにおけるインビボ活性を比較することによって判定され得る。ネズミおよび他の動物における有効用量の、ヒトに対する推定の方法は、当業者に既知であり、例えば米国特許第4,938,949号を参照されたい。
本発明の化合物は、吸入器、注入器、霧化器、または加圧パック、もしくはエアロゾルスプレーを送達する他の手段から、吸入によってもまた投与され得る。加圧パックは、二酸化炭素または他の好適な気体等の、好適な高圧ガスを含み得る。加圧エアロゾルの場合、用量単位は、計量された量を送達するための値を提供することによって判定され得る。吸入器、注入器、および霧化器は、Remington’s Pharmaceutical Sciences Volumes16(1980)または18(1990)Mack Publishing Co.等の薬学的参考書物に全体が記載される。
本発明の化合物の所望の用量は、便利なことに、単一用量において提供され得、または適切な間隔で例えば1日当たり2、3、4回、もしくはより下位の用量で、分割した用量として提供され得る。下位の用量自体は、例えば注入器からの複数回の吸入、または目への複数の目薬の適用等によって、多数の不連続のばらばらに離間した投与にさらに分割され得る。
合成
本発明の化合物は、有機合成の当業者に既知の多数の方法で調製され得る。本発明の化合物は、合成有機化学の当業者に既知の合成方法と合わせて、または当業者に理解されるその変形によって、下記に記載の方法を使用して合成され得る。有用な方法には以下に記載のものが含まれるがこれらに限定されない。反応は、用いられる試薬および物質に適切で、かつもたらされる形質転換に好適である、溶媒中で実施される。分子上に存在する官能性は提供される形質転換と一貫するべきであるということが、有機合成の当業者に理解されるべきである。これは、本発明の所望の化合物を得るために、合成工程の順序を修正する、または別の処理スキームよりもある特定の処理スキームを選択する判断を必要とすることがある。この分野の合成経路の計画における別の主要な考慮すべきことは、本発明に記載される化合物中に存在する、反応性官能基の保護に使用される、保護基の賢明な判断であることもまた認識されるべきである。熟練した施術者に対して多くの代替案を記載する権威のある説明は、Greene and Wuts(Protective Groups In Organic Synthesis,Wiley and Sons,1991)である。本明細書に記載されるすべての参照分権は、ここで参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の化合物のある立体異性体は、その相対物(複数可)よりも強力なA2B拮抗薬であり得る。よって、立体異性体は本発明に含まれる。必要である場合、ラセミ物質の分離は、キラルカラムを使用するHPLCによって、またはWilen,S.H.Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions1972,308に記載されるような分割剤を使用する、もしくは鏡像異性的に純粋な酸および塩基を使用する、分割によって、達成され得る。本発明のキラル化合物はさらに、キラル触媒またはキラル配位子、例えばJacobsen,E.Acc.Chem.Res.2000,33,421−431を使用して、または他のエナンチオ−およびジアステレオ−選択反応ならびに不斉合成の当業者に既知の試薬を使用して、直接的に合成され得る。
本発明のほかの特性は、以下の例示的な実施形態の説明の過程で明白となり、これらは本発明の例示のために与えられるのであって、それを限定することは意図されない。
以下の例は、本発明の化合物を調製するのに使用される手順の代表的なものである。
1,3−ジシクロプロピルキサンチンの合成の手順
6−アミノ−1,3−ジシクロプロピル−5−ニトロソピリミジン−2,4−ジオン(10.0g、42.33ミリモル)をメタノール(150mL)中に懸濁させた。10%Pd/C(湿重量1.30g)を追加した。混合物を、水素下で、20psiにて一晩撹拌した。濾過後、母液を濃縮し、真空下で乾燥させて、中間ジアミン化合物を得た。ジアミン化合物を、圧力管内のオルトギ酸トリエチル(83mL)中に懸濁させ、室温で一晩および140℃で4時間撹拌した。冷却後、固体を濾過し、エーテルで洗浄して、9.2g、41.3ミリモル、収率97%を得た。
1−シクロプロピル−3−プロピルキサンチンの合成の手順
6−アミノ−3−シクロプロピル−1−プロピル−5−ニトロソピリミジン−2,4−ジオン(3.0g、12.59ミリモル)をメタノール(50ml)中に懸濁させた。10%Pd/C(湿重量0.50g)を追加した。混合物を、水素下で、20psiにて一晩撹拌した。濾過後、母液を濃縮し、真空下で乾燥させて、中間ジアミン化合物を得た。ジアミン化合物を、圧力管内のオルトギ酸トリエチル(30ml)中に懸濁させ、室温で一晩、および140℃で4時間撹拌した。冷却後、固体を濾過し、エーテルで洗浄して、2.6g、11.10ミリモル、収率88%を得た。
1,3−ジシクロプロピル−8−ヨードキサンチンの合成の手順
1,3−ジシクロプロピルキサンチン(4g、17.2ミリモル)およびN−ヨードスクシンイミド(5.8g、25.8ミリモル)を、DMF(ジメチルホルムアミド)(20mL)およびアセトニトリル(60mL)に追加した。混合物は室温(rt)で72時間撹拌した。アセトニトリル溶媒を真空中で大量に除去した。次に、固体を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、採取した。母液は室温で72時間放置し、結果として生じた沈殿物を採取した。固体を濾過し、アセトニトリルで洗浄した。組み合わせられた生成物を、アセトニトリル中で煮沸し、濾過して、3.7g、10.30ミリモル、収率60%を得た。
1−シクロプロピル−3−プロピル−8−ヨードキサンチンの合成の手順
1−シクロプロピル−3−プロピルキサンチン(1.81g、7.73ミリモル)およびN−ヨードスクシンイミド(2.59g、11.50ミリモル)を、DMF(15ml)およびアセトニトリル(30mL)に追加した。混合物は室温(rt)で72時間撹拌した。アセトニトリル溶媒を真空中で大量に除去した。次に、固体を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、採取した。母液を室温で72時間放置し、より多くの生成物を沈殿させた。固体を濾過し、アセトニトリルで洗浄した。組み合わせられた生成物を、アセトニトリル中で煮沸し、濾過して、840mg、2.33ミリモル、収率30%を得た。
アルキンの合成の一般的手順
方法A)アリールN−アルキル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート
乾燥DCM(ジクロロメタン)(50体積)中のN−アルキルプロパルギルアミン(1当量)とピリジン(2.1当量)との混合物を、氷の上で冷却した。クロロギ酸アリール(1.1当量)を量に関して低速で追加した。氷を除去し、混合物を25℃で47時間撹拌した。混合物を氷水(200体積)に注入し、DCM(3×100体積)で抽出した。有機相を組み合わせ、塩水(2×100体積)で洗浄し、MgSOを渡って乾燥させ、濾過し、乾燥状態まで蒸発させて粗生成物を提供し、これをシリカカラムクロマトグラフィによって純化させ、EtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。同様の留分を採取し、溶媒を真空中で除去して生成物を得た。必要であれば、第2のカラムを稼働してEtOAc/ヘキサン勾配で溶出し得る。同様の留分を採取し、溶媒を真空中で除去して生成物を得た。
方法B)プロプ−2−イン−1−イルN−アルキル−N−アリールカルバメート
DCM(42体積)のN−アルキルアミノ芳香族化合物(1当量)とピリジン(2当量)との混合物を、氷の上で冷却した。クロロギ酸プロパルギル(1.2当量)を量に関して低速で追加した。氷を除去し、混合物を25℃で21時間撹拌した。混合物を氷水(150体積)に注入し、DCM(3×80体積)で抽出した。有機相を組み合わせ、塩水(2×80体積)で洗浄し、MgSOを渡って乾燥させ、濾過し、乾燥状態まで蒸発させて粗生成物を提供し、これをシリカカラムクロマトグラフィによって純化させ、EtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。同様の留分を採取し、溶媒を真空中で除去して生成物を得た。
例A1:フェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート
N−メチルプロパルギルアミン(0.45mL、5.33ミリモル)、ピリジン(0.9mL、11.17ミリモル)、およびクロロギ酸フェニル(0.75mL、5.98ミリモル)。カラムクロマトグラフィ(Si=43g)、EtOAc(2〜6%)/ヘキサンで溶出。第2のカラム(Si=43g)はEtOAc(1〜4%)/ヘキサンで溶出して、0.626g、3.31ミリモル、収率62%を得た。
例A2:4−フルオロフェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート:
N−メチルプロパルギルアミン(0.67g、10.99ミリモル)、ピリジン(1.60mL、19.86ミリモル)およびクロロギ酸4−フルオロフェニル(2.38g、12.75ミリモル)。カラムクロマトグラフィ(Si=43g)は、100%DCMで溶出して、2.0g、9.12gミリモル、収率83%を得た。
例A3:3−(トリフルオロメチル)フェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート:
N−メチルプロパルギルアミン(0.35mL、4.15ミリモル)、ピリジン(0.7mL、8.69ミリモル)、およびクロロギ酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(0.73mL、4.70ミリモル)。カラムクロマトグラフィ(Si=75g)は、EtOAc(2〜4%)/ヘキサンで溶出して、0.69g、2.70ミリモル、収率65%得た。
例A4:2−メトキシフェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート:
N−メチルプロパルギルアミン(0.67g、10.99ミリモル)、ピリジン(1.60mL、19.86ミリモル)、およびクロロギ酸2−メトキシフェニル(2.38g、12.75ミリモル)。カラムクロマトグラフィ(Si=75g)は、100%DCMで溶出して、2.0g、2.70ミリモル、収率83%を得た。
例A5:2−クロロフェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート:
N−メチルプロパルギルアミン(0.4mL、4.74ミリモル)、ピリジン(0.8mL、9.93ミリモル)、およびクロロギ酸2−クロロフェニル(0.75mL、5.38ミリモル)。カラムクロマトグラフィ(Si=75g)は、EtOAc(2〜5%)/ヘキサンで溶出して、0.6g、2.69ミリモル、収率57%を得た。
例B1:プロプ−2−イン−1−イルN−メチル−N−フェニルカルバメート:
DCM(25mL)中のN−メチルアニリン(0.6mL、5.54ミリモル)、ピリジン(0.9mL、11.17ミリモル)、およびクロロギ酸プロパルギル(0.65mL、6.66ミリモル)。カラムクロマトグラフィ(Si=75g)は、EtOAc(0〜7%)/ヘキサンで溶出して、1.1g、5.82ミリモル、収率105%を得た。
例B2:プロプ−2−イン−1−イルN−4−クロロフェニル−N−メチルカルバメート:
DCM(25mL)中の4−クロロ−N−メチルアニリン(0.74mL、5.73ミリモル)、ピリジン(1.10mL、13.60ミリモル)、およびクロロギ酸プロパルギル(0.650mL、6.66ミリモル)。カラムクロマトグラフィ(Si=43g)は、EtOAc(0〜5%)/ヘキサンで溶出して、700mg、3.13ミリモル、収率55%を得た。
8−アルキニル−1,3−ジアルキルキサンチンの合成の一般的手順
THF中の1,3−ジアルキル−8−ヨードキサンチン(1当量)、炭酸カリウム(3.0当量)、ヨウ化銅(I)(0.1当量)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(0.1当量)、およびアルキン(1.2当量)の溶液を、25℃で少なくとも6〜24時間撹拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(Pdに対して4ミリモル当量)およびPd(0)スカベンジャーSi−TAAcOH(Pdに対して4ミリモル当量)を追加して、25℃でさらに24時間撹拌を継続した。混合物を濾過し、シリカに付着させ、シリカカラムクロマトグラフィによって純化させた。同様の留分を採取し、溶媒を真空中で除去して生成物を得た。
例1:1,3−ジシクロプロピル−8−(3−(メチル((4−フルオロフェノキシ)カルボニル)アミノ)プロプ−1−イン−1−イル)キサンチン:
1,3−ジシクロプロピル−8−ヨードキサンチン(115mg、0.32ミリモル)、ヨウ化銅(I)(62mg、0.33ミリモル)、炭酸カリウム(190mg、1.37ミリモル)、THF(20mL)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(70mg、0.061ミリモル)、および4−フルオロフェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート(147mg、0.71ミリモル)を室温で45時間撹拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(0.4g)を追加し、室温で72時間撹拌した。カラムクロマトグラフィ(Si=14g)は、MeOH(0〜2%)/DCMで溶出して、48mg、1.1ミリモル、収率34%を得た。HPLC−MS状態:20%〜95%MeOH(0.1%ギ酸)/HO(0.1%ギ酸)10分、10分、維持、保持時間=10.089、LRMS ESI(M+H)438.35。
例2:1−シクロプロピル−3−プロピル−8−(3−(メチル((4−フルオロフェノキシ)カルボニル)アミノ)プロプ−1−イン−1−イル)キサンチン:
1−シクロプロピル−3−プロピル−8−ヨードキサンチン(103mg、0.29ミリモル)、ヨウ化銅(I)(52mg、0.27ミリモル)、炭酸カリウム(177mg、1.28ミリモル)、THF(16mL)、DMF(2mL)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(70mg、0.061ミリモル)、および4−フルオロフェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート(167mg、0.81ミリモル)を、室温で46時間撹拌した。さらに75mgのアルキンを追加し、混合物を4時間撹拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(0.5g)を追加し、室温で55時間撹拌した。カラムクロマトグラフィ(Si=26g)は、メタノール(0〜3%)/DCMで溶出して、59mg、0.134ミリモル、収率47%を得た。HPLC−MS状態:20%〜95%MeOH(0.1%ギ酸)/HO(0.1%ギ酸)10分、10分、維持、保持時間=10.702、LRMS ESI(M+H)440.30。
例3:1,3−ジシクロプロピル−8−(3−(メチル(フェノキシカルボニル)アミノ)プロプ−1−イン−1−イル)キサンチン:
THF(15mL)中の1,3−ジシクロプロピル−8−ヨードキサンチン(58.2mg、0.163ミリモル)、炭酸カリウム(0.095g、0.69ミリモル)、ヨウ化銅(I)(35.6mg、0.187ミリモル)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(48.0mg、0.068ミリモル)、およびフェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート(0.121g、0.64ミリモル)を室温で21時間撹拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(0.25g)およびPd(0)スカベンジャーSi−TAAcOH(0.56g)を追加し、室温での撹拌をさらに24時間継続した。ヘキサン/エーテル次いでメタノール/DCMを用いてシリカプラグで純化し、シリカカラムクロマトグラフィ(Si=14g)は、メタノール(0〜0.5%)/DCMで溶出して、33.7mg、0.034ミリモル、収率21%を得た。HPLC−MS状態:20%〜80%MeOH(0.1%ギ酸)/HO(0.1%ギ酸)10分、10分、維持、保持時間=10.265、LRMS ESI(M+H)420.30。
例4:1,3−ジシクロプロピル−8−(3−(メチル((3−(トリフルオロメチル)フェノキシ)カルボニル)−アミノ)プロプ−1−イン−1−イル)キサンチン:
THF(15mL)中の1,3−ジシクロプロピル−8−ヨードキサンチン(63.0mg、0.18ミリモル)、炭酸カリウム(0.105g、0.76ミリモル)、ヨウ化銅(I)(62.5mg、0.33ミリモル)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(69.0mg、0.098ミリモル)、および3−(トリフルオロメチル)フェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート(0.167g、0.65ミリモル)を室温で21時間撹拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(0.33g)およびPd(0)スカベンジャーSi−TAAcOH(0.79g)を追加し、室温での撹拌をさらに47時間継続した。シリカカラムクロマトグラフィ(シリカ=14g)によって純化し、メタノール(0〜1%)/DCMで溶出して、11mg、0.023ミリモル、収率13%を得た。HPLC−MS状態:20%〜95%MeOH(0.1%ギ酸)/HO(0.1%ギ酸)10分、10分、維持、保持時間=11.009、LRMS ESI(M+H)488.35。
例5:1,3−ジシクロプロピル−8−(3−(メチル((2−メトキシフェノキシ)カルボニル)アミノ)プロプ−1−イン−1−イル)キサンチン:
THF(30mL)中の1,3−ジシクロプロピル−8−ヨードキサンチン(203mg、0.57ミリモル)、ヨウ化銅(I)(135mg、0.71ミリモル)、炭酸カリウム(352mg、2.55ミリモル)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(154mg、0.13ミリモル)、2−メトキシフェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート(335mg、1.53ミリモル)を室温で70時間撹拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(0.8g)を追加し、室温での撹拌をさらに72時間継続した。シリカカラムクロマトグラフィ(Si=14g)によって純化し、メタノール(0〜3%)/DCMで溶出して、95mg、0.21ミリモル、収率37%を得た。HPLC−MS状態:20%〜95%MeOH(0.1%ギ酸)/HO(0.1%ギ酸)10分、10分、維持、保持時間=10.075、LRMS ESI(M+H)450.20。
例6:8−(3−(((2−クロロフェノキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)プロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ジシクロプロピルキサンチン:
THF(15mL)中の1,3−ジシクロプロピル−8−ヨードキサンチン(71.8mg、0.20ミリモル)、炭酸カリウム(0.12g、0.84ミリモル)、ヨウ化銅(I)(40.5mg、0.21ミリモル)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(58.0mg、0.083ミリモル)および2−クロロフェニルN−メチル−N−(プロプ−2−イン−1−イル)カルバメート(0.128g、0.57ミリモル)を室温で44時間撹拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(0.29g)およびPd(0)スカベンジャーSi−TAAcOH(0.67g)を追加し、室温での撹拌をさらに25時間継続した。シリカカラムクロマトグラフィ(Si=14g)によって純化し、メタノール(0〜0.5%)/DCMで溶出し、再度シリカカラムクロマトグラフィ(Si=14g)によって純化し、メタノール(0〜3%)/DCMで溶出して、14mg、0.031ミリモル、収率15%を得た。HPLC−MS状態:20%〜95%MeOH(0.1%ギ酸)/HO(0.1%ギ酸)10分、10分、維持、保持時間=10.627、LRMS ESI(M+H)454.30。
例7:1,3−ジシクロプロピル−8−(3−((メチル(フェニル)カルバモイル)オキシ)プロプ−1−イン−1−イル)キサンチン:
THF(15mL)中の1,3−ジシクロプロピル−8−ヨードキサンチン(64.8mg、0.18ミリモル)、炭酸カリウム(0.11g、0.8046ミリモル)、ヨウ化銅(I)(41.0mg、0.22ミリモル)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(65.0mg、0.093ミリモル)、およびプロプ−2−イン−1−イルメチル(フェニル)カルバメート(0.11g、0.587ミリモル)を室温で24時間撹拌した。さらにプロプ−2−イン−1−イルN−メチル−N−フェニルカルバメート(0.09g、0.48ミリモル)を追加し、撹拌を19時間継続した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(0.299g)およびPd(0)スカベンジャーSi−TAAcOH(0.740g)を追加し、室温での撹拌をさらに6日間継続した。シリカカラムクロマトグラフィ(Si=14g)で純化し、メタノール(0〜3%)/DCMで溶出して、36mg、0.085ミリモル、収率47%を得た。HPLC−MS状態:40%〜80%MeOH(0.1%ギ酸)/HO(0.1%ギ酸)10分、10分、維持、保持時間=10.395、LRMS ESI(M+H)420.30。
例8:8−(3−(((4−クロロフェニル)(メチル)カルバモイル)オキシ)プロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ジシクロプロピルキサンチン:
THF(15mL)中の1,3−ジシクロプロピル−8−ヨードキサンチン(85.6mg、0.24ミリモル)、炭酸カリウム(0.1607g、1.16ミリモル)、ヨウ化銅(I)(42.4mg、0.22ミリモル)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(67.0mg、0.096ミリモル)、プロプ−2−イン−1−イルN−4−クロロフェニル−N−メチルカルバメート(0.127g、0.57ミリモル)を室温で21.5時間撹拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi−チオール(0.339g)およびPd(0)スカベンジャーSi−TAAcOH(0.755g)を追加し、室温での撹拌を27時間継続した。シリカカラムクロマトグラフィ(シリカ=14g)によって純化し、メタノール(0〜0.5%)/DCMで溶出し、再度シリカカラムクロマトグラフィ(Si=14g)によって純化し、メタノール(0〜2%)/DCMで溶出して、8mg、0.02ミリモル、収率7%を得た。HPLC−MS状態:20%〜95%MeOH(0.1%ギ酸)/HO(0.1%ギ酸)10分、10分、維持、保持時間=10.500、LRMS ESI(M+H)454.10。
本発明の代表的な化合物は、A2B拮抗薬としての活性について試験され、活性であることが示された。例えば、試験された化合物についての1×10−7M値での抑制率パーセントの結合は、表1に提供される。これらの値は、以下の方法論を使用して得られた。
HBSS緩衝剤(Invitrogen)中に懸濁させた細胞を、20mMのHEPES(pH7.4)で補完し、次いで5×10細胞/ウェルの密度でマイクロプレート内に分布させ、HBSS(基礎対照)、試験化合物、または基準拮抗薬の存在下で、室温にて5分間前保温した。その後、基準作動薬NECAを最終濃度1μMにて追加した。基礎対照測定については、別々の分析ウェルはNECAを含有しない。37℃での10分間の保温に続き、細胞を溶解し、蛍光受容体(D2標識cAMP)および蛍光ドナー(ユーロピウムクリプテートで標識された抗cAMP抗体)を追加した。室温で60分間の後、マイクロプレートリーダ(Rubystar,BMG)を使用して、蛍光転移を
=337nmならびに
=620および665nmで測定した。cAMP濃度は、665nmで測定した信号を、620nmで測定した信号で割ること(比)によって判定する。結果は、1μMのNECAに対する対照反応の抑制率パーセントとして表される。標準基準拮抗薬はXACであり、これはいくつかの濃度で各実験において試験されて、濃度−反応曲線を生成し、この曲線からそのIC50値が計算される。
参照文献:Cooper,J.,Hill,S.J.,and Alexander,S.P.H.(1997),An endogenous AB adenosine receptor coupled to cyclic AMP generation in human embryonic kidney(HEK−293)cells,Brit.J.Pharmacol.,122:546。


表2A−Bの例1〜46は、本発明のさらなる代表的な例である。これらの例は、対応するメチル/エチル/シクロプロピル−ウロンアミドと、対応する2−置換−プロピン−1−イルとを結合させることによって、上記の方法を使用して合成し得る。開始2−置換−プロピン−1−イル群は、上記に提供される一般的手順に従って調製され得る。








本明細書に列挙されるすべての参照文献は、参照によりそれらの全体が個々に組み込まれる。
上記の教示に照らして、本発明の多数の修正および変形が可能である。したがって、添付の請求項の範囲内で、本発明は本明細書に具体的に記載されるのとは別の方法で実践されてよいということが理解されるべきである。

Claims (21)

  1. 式IもしくはIIの化合物であって、

    式中、
    が、C1〜5アルキル、−C2〜5アルキレン−OH、−C2〜5アルキレン−O−C1〜5アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、−CH−C2〜4アルケニル、−CH−C2〜4アルキニル、および−C3〜6シクロアルキレン−O−C1〜3アルキルから選択され、
    が、C1〜5アルキル、−C2〜5アルキレン−OH、−C2〜5アルキレン−O−C1〜5アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、−CH−C2〜4アルケニル、−CH−C2〜4アルキニル、および−C3〜6シクロアルキレン−O−C1〜3アルキルから選択され、
    が、C1〜6アルキル、−C2〜5アルキレン−O−C1−5アルキル、−C2〜5アルキレン−S−C1〜5アルキル、−C2〜5アルキレン−NR、−C2〜5アルキレン−OH、−C2〜5アルキレン−SH、−C2〜5アルキレン−NR、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    が、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから選択され、
    の前記フェニルおよびヘテロアリール基が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、Br、I、−CN、OR、SR、NR、CF、OCF、COR、CO、C(O)NR、OC(O)R、OCO、OC(O)NR、NRCOR、NRCO、NRC(O)NR、およびS(O)NRから独立して選択される1〜3つの基で、任意選択的に置換され、
    各Rが独立して、H、C1〜8アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    各Rが独立して、H、C1〜8アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    あるいは、各NR基が、3〜6員環状アミンから任意選択的に選択され、
    pが独立して、0、1、および2から選択される、化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩。
  2. 式Iのものである、請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩。
  3. が、C1〜3アルキルおよびC3〜6シクロアルキルから選択され、
    が、C1〜3アルキルおよびC3〜6シクロアルキルから選択され、
    が、C1〜6アルキルおよび−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    が、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから選択され、
    の前記フェニルおよびヘテロアリール基が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、Br、I、−CN、OR、SR、NR、CF、OCF、COR、CO、C(O)NR、OC(O)R、OCO、OC(O)NR、NRCOR、NRCO、NRC(O)NR、およびS(O)NRから独立して選択される1〜2つの基で、任意選択的に置換され、
    各Rが独立して、H、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    各Rが独立して、H、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    pが独立して、0、1、および2から選択される、請求項2に記載の化合物。
  4. 環Rが、フェニル、ピリジル、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリミジル、およびピリダジニルから選択される、請求項3に記載の化合物。
  5. 環Rが、フェニルおよびピリジルから選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. が、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択され、
    が、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択され、
    が、メチル、エチル、および−メチレン−シクロプロピルから選択され、
    が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、−CN、OR、NR、CF、およびOCFから独立して選択される1〜2つの基で任意選択的に置換されたフェニルであり、
    各Rが独立して、H、メチル、およびエチルから選択され、
    各Rが独立して、H、メチル、およびエチルから選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. 化合物1〜6から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

  8. 化合物1〜26から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。





  9. 化合物27〜34から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

  10. 式IIのものである、請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩。
  11. が、C1〜3アルキルおよびC3〜6シクロアルキルから選択され、
    が、C1〜3アルキルおよびC3〜6シクロアルキルから選択され、
    が、C1〜6アルキルおよび−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    が、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから選択され、
    の前記フェニルおよびヘテロアリール基が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、Br、I、−CN、OR、SR、NR、CF、OCF、COR、CO、C(O)NR、OC(O)R、OCO、OC(O)NR、NRCOR、NRCO、NRC(O)NR、およびS(O)NRから独立して選択される1〜2つの基で、任意選択的に置換され、
    各Rが独立して、H、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    各Rが独立して、H、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、および−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキルから選択され、
    pが独立して、0、1、および2から選択される、請求項10に記載の化合物。
  12. 環Rが、フェニル、ピリジル、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリミジル、およびピリダジニルから選択される、請求項11に記載の化合物。
  13. 環Rがフェニルおよびピリジルから選択される、請求項12に記載の化合物。
  14. が、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択され、
    が、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択され、
    が、メチル、エチル、および−メチレン−シクロプロピルから選択され、
    が、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、−C1〜3アルキレン−C3〜6シクロアルキル、F、Cl、−CN、OR、NR、CF、およびOCFから独立して選択される1〜2つの基で任意選択的に置換されたフェニルであり、
    各Rが独立して、H、メチル、およびエチルから選択され、
    各Rが独立して、H、メチル、およびエチルから選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. 化合物7〜8から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  16. 化合物35〜46から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。


  17. 治療有効量の、請求項1〜16のうちの1項に記載の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な担体を含む、薬学的組成物。
  18. 対象における、アデノシンA2B受容体関連状態を治療する方法であって、前記対象に、有効量の、請求項1〜16のうちの1項に記載の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、方法。
  19. 前記アデノシンA2B受容体関連状態が、喘息、気管支収縮、慢性閉塞性肺疾患、血管新生、肺線維症、気腫、アレルギー、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、炎症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、うっ血性心不全、網膜症、下痢症疾患、インスリン抵抗性、1型糖尿病、2型糖尿病、肥満、脂肪性肝疾患、疼痛、創傷治癒、炎症性消化管障害、鎌状赤血球症、癌、心臓発作、糖尿病性網膜症、高圧酸素誘発性網膜症、新生物組織における血管新生の抑制、胃腸障害、免疫不全、過敏性疾患、神経障害、ならびに細胞過剰増殖およびアポトーシスの両方に起因する心血管疾患から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記アデノシンA2B受容体関連状態が、喘息、インスリン抵抗性、アテローム性動脈硬化症、脂肪性肝疾患、膀胱癌、および乳癌から選択される、請求項18に記載の方法。
  21. 前記アデノシンA2B受容体関連状態が、ヒト細胞株MDA−MB−231乳癌である、請求項20に記載の方法。
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