JP2018502301A - 電気導体のための表面弾性波(saw)に基づく温度感知 - Google Patents

電気導体のための表面弾性波(saw)に基づく温度感知 Download PDF

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Abstract

電力ケーブル(10)の電気導体(31)の温度を直接感知、測定、又は監視するためのシステム及び方法が提供される。トランスデューサ(20T)が上に配置された基板(20S)を含む表面弾性波(SAW)温度センサ(20)が用いられる。トランスデューサ(20T)は、電磁信号と、基板(20S)上を伝搬するSAW信号との間の変換を行う。基板(20S)の少なくとも一部分は、電気導体(31)と熱的に接触するように配置されており、それにより、SAW信号は電気導体(31)の温度によって変化する。【選択図】図1

Description

本開示は、電気導体の温度を監視するためのシステムに関し、特に、少なくとも(半)導電層内に密閉された電気導体、例えば、配電システム内の電力ケーブルの電気導体の温度を監視するためのシステムに関する。
中電圧及び高電圧配電システムは現代社会において重要な役割を果たしている。安全性及びセキュリティは常に、配電システムの「健全性」のために考慮すべき因子となっている。したがって、配電システムの「健全性」の監視を可能にする技術がなければならない。
中電圧又は高電圧配電システムなどの配電システムでは、ケーブルによって送電される電流が増大するにつれて、電気ケーブルの導体の温度が増大し得る。したがって、例えば、このようなシステム内の、弱点になり得る、ケーブルの接合部又は連結部において、活線状態の電気導体の温度を監視することによって、このようなシステムの「健全性」を評価することができる。通例、ケーブルの接合部又は連結部内を流れる通常電流は、最大、例えば、約90℃の温度を生じさせ得る。ケーブルの接合部又は連結部の温度がその温度を越えて上昇する場合には、この配電システムに異常がある恐れがあるという指標となり得る。一方、既存の配電システムが最大の電流容量であるかどうか、既存のシステムを使って追加電力を確実に配電できるかどうか、追加のインフラ支出が必要かどうか、を知るためにもまた有用である。
例えば、中電圧又は高電圧配電システム内の、活線状態の電力ケーブル、並びにケーブルの接合部及び連結部は、典型的には、多数の絶縁層及び(半)導電層によって絶縁され、保護されており、並びに/又は一般的に、地下に埋設されているか、若しくは空中の高所に位置付けられている。活線状態の電気導体温度を、直接、例えば、ケーブルの接合部又は連結部において直接監視又は測定することが望まれる。
簡潔に言えば、一態様では、本開示は、電力ケーブルの電気導体の温度を直接感知、測定、又は監視するためのシステム及び方法を記載する。本明細書に記載されているいくつかの実施形態は、電気導体と熱的に接触した表面弾性波(surface acoustic wave、SAW)温度センサを提供する。SAW温度センサは、無線信号を受信するためのアンテナを含む。受信された信号は、電気導体の温度によって変化し得るSAW信号に変換することができる。電気導体の温度は、SAW信号を測定することによって感知、測定、又は監視することができる。
一態様では、少なくとも(半)導電層内に密閉された電気導体の温度を感知するための温度感知装置が提供される。装置は、主表面を有する基板と、基板の主表面上に配置されたトランスデューサと、トランスデューサに電気接続された1つ以上のアンテナとを含む表面弾性波(SAW)温度センサを含む。1つ以上のアンテナは、電磁信号を受信又は送信するように構成されており、トランスデューサは、電磁信号と、基板の主表面上を伝搬するSAW信号との間の変換を行うように構成されている。SAW温度センサの基板の少なくとも一部分は、電気導体と熱的に接触するように配置されており、SAW信号は電気導体の温度によって変化する。
別の態様では、電気ケーブル組立体は、電気導体と、電気導体を密閉している(半)導電層と、温度感知装置とを含む。温度感知装置は、主表面を有する基板と、基板の主表面上に配置されたトランスデューサと、トランスデューサに電気接続された1つ以上のアンテナとを含む表面弾性波(SAW)温度センサを含む。1つ以上のアンテナは、電磁信号を受信又は送信するように構成されており、トランスデューサは、電磁信号と、基板の主表面上を伝搬するSAW信号との間の変換を行うように構成されている。SAW温度センサの基板の少なくとも一部分は、電気導体と熱的に接触するように配置されており、SAW信号は電気導体の温度によって変化する。SAW温度センサは電気導体と(半)導電層との間に配置されており、かつ、(半)導電層によって密閉されている。(半)導電層は、電気導体によって送電される電力に対する電磁遮蔽を提供し、その一方で、1つ以上のセンサアンテナの電磁信号が(半)導電層を通過することを可能にするように構成されている。
更に別の態様では、少なくとも(半)導電層内に密閉された電気導体の温度を感知する方法が提供される。本方法は、表面弾性波(SAW)温度センサを準備することを含む。SAW温度センサは、主表面を有する基板と、基板の主表面上に配置されたトランスデューサと、トランスデューサに電気接続された1つ以上のアンテナとを含む。1つ以上のアンテナは、電磁信号を受信又は送信するように構成されており、トランスデューサは、電磁信号と、基板の主表面上を伝搬するSAW信号との間の変換を行うように構成されている。本方法は、基板の少なくとも一部分を、電気導体と熱的に接触するように配置することであって、それにより、SAW信号は電気導体の温度によって変化する、ことと、SAW温度センサの1つ以上のアンテナと電磁通信するように構成された送受信ユニットを準備することと、この送受信ユニットと1つ以上のアンテナとの間の電磁通信を介して、電気導体の温度によって変化するSAW信号を検出することと、検出されたSAW信号に基づいて電気伝送線の温度を決定することと、を更に含む。
本開示の例示的実施形態では、様々な予期せぬ結果及び利点が得られる。本開示の例示的な実施形態のこのような利点の1つは、本明細書において用いられるいくつかの受動SAW温度センサは密封されており、たとえ苛酷な温度環境においても、外部の物理的応力の影響、又はデバイスの機構の変化のない、正確な温度測定を提供することである。加えて、本明細書に記載されている実施形態は、受動SAW温度センサが外部の遠く離れた送受信ユニットと効果的に電磁通信することを可能にする。
例示的実施形態の列挙
例示的な実施形態が諸態様として以下に列挙される。実施形態1〜14及び15〜17はいずれも組み合わせることができることを理解されたい。
実施形態1は、少なくとも(半)導電層内に密閉された電気導体の温度を感知するための温度感知装置であって、この装置は、
主表面を有する基板と、この基板の主表面上に配置されたトランスデューサと、このトランスデューサに電気接続された1つ以上のセンサアンテナと、を含む表面弾性波(SAW)温度センサであって、1つ以上のセンサアンテナは、電磁信号を受信又は送信するように構成されており、トランスデューサは、電磁信号と、基板の主表面上を伝搬するSAW信号との間の変換を行うように構成されている、表面弾性波(SAW)温度センサと、を備え、
基板の少なくとも一部分が、電気導体と熱的に接触するように配置されており、SAW信号が電気導体の温度によって変化する、温度感知装置である。
実施形態2は、トランスデューサがインターデジタルトランスデューサ(interdigital transducer、IDT)を含む、実施形態1の装置である。
実施形態3は、SAW温度センサが、基板の主表面上に配置された1つ以上の反射体を更に含み、1つ以上の反射体は各々、SAW信号の少なくとも一部分をトランスデューサへ反射し返すように配置されている、実施形態1又は2の装置である。
実施形態4は、SAW温度センサが、トランスデューサを有する基板を収容するための金属ハウジングを更に備え、センサアンテナが金属ハウジングの外部に配置されている、実施形態1〜3のいずれか1つの装置である。
実施形態5は、SAW温度センサが電気導体と(半)導電層との間に配置されており、かつ、(半)導電層によって密閉されている、実施形態1〜4のいずれか1つの装置である。
実施形態6は、基板が1つ以上の圧電材料を含む、実施形態1〜5のいずれか1つの装置である。
実施形態7は、1つ以上のセンサアンテナと電磁通信する送受信ユニットを更に備え、送受信ユニットは、SAW信号及び電気導体の温度を示す信号を送出するように構成されている、実施形態1〜6のいずれか1つの装置である。
実施形態8は、送受信ユニットが(半)導電層の外部に配置されている、実施形態6の装置である。
実施形態9は、電磁信号がVHF/UHFレンジ内の周波数を有する、実施形態1〜8のいずれか1つの装置である。
実施形態10は、電気導体が、60Hzの周波数を有する電力を送電する、実施形態1〜9のいずれか1つの装置である。
実施形態11は、
電気導体と、
電気導体を密閉する(半)導電層と、
実施形態1〜10のいずれか1つの温度感知装置と、を備える電気ケーブル組立体であって、
SAW温度センサが電気導体と(半)導電層との間に配置されており、かつ、(半)導電層によって密閉されており、
(半)導電層が、電気導体によって送電される電力に対する電磁遮蔽を提供し、その一方で、1つ以上のセンサアンテナの電磁信号が(半)導電層を通過することを可能にするように構成されている、電気ケーブル組立体である。
実施形態12は、(半)導電層が、電気導体の長手方向軸に沿って延在する導電性テープのストリップを含む、実施形態11の電気ケーブル組立体である。
実施形態13は、(半)導電層が、1つ以上のアンテナの電磁信号が(半)導電層を通過することを可能にするための窓として機能する間隙を有するように構成された1つ以上の導電性テープを含む、実施形態11又は12の電気ケーブル組立体である。
実施形態14は、(半)導電層が、1つ以上の導電性テープを電気導体の周囲に巻き付けることを可能にする絶縁層を含む、実施形態13の電気ケーブル組立体である。
実施形態15は、少なくとも(半)導電層内に密閉された電気導体の温度を感知する方法であって、この方法は、
表面弾性波(SAW)温度センサを準備することであって、SAW温度センサは、主表面を有する基板と、基板の主表面上に配置されたトランスデューサと、トランスデューサに電気接続された1つ以上のアンテナと、を含み、1つ以上のアンテナは、電磁信号を受信又は送信するように構成されており、トランスデューサは、電磁信号と、基板の主表面上を伝搬するSAW信号との間の変換を行うように構成されている、ことと、
基板の少なくとも一部分を、電気導体と熱的に接触するように配置することであって、SAW信号は、電気導体の温度によって可変である、ことと、
SAW温度センサの1つ以上のアンテナと電磁通信するように構成された送受信ユニットを準備することと、
送受信ユニットと1つ以上のアンテナとの間の電磁通信を介して、電気導体の温度によって可変であるSAW信号を検出することと、
検出されたSAW信号に基づいて電気伝送線の温度を決定することと、を含む方法である。
実施形態16は、SAW温度センサ及び電気導体を密閉するための(半)導電層を設けることを更に含み、SAW温度センサは(半)導電層と電気導体との間に配置される、実施形態15の方法。
実施形態17は、(半)導電層が、電気導体によって送電される電力に対する電磁遮蔽を提供し、その一方で、1つ以上のアンテナの電磁信号が(半)導電層を通過することを可能にするように構成されている、実施形態15又は16の方法である。
本明細書で使用するとき、
「(半)導電」は、特定の構造によって、層が半導電性又は導電性であり得ることを示している。
2つの物体間の「熱接触」は、物体が互いに、エネルギーを熱の形で交換できることを意味する。
2つの物体間の「直接接触」は、物理的接触を意味する。
本開示の例示的実施形態の、様々な態様及び利点が要約されてきた。上記の「発明の概要」は、本開示の特定の例示的実施形態の、図示される各実施形態又は全ての実装を説明することを意図するものではない。以下の図面及び「発明を実施するための形態」は、本明細書に開示される原理を使用する特定の好ましい実施形態を、より詳細に例示するものである。
以下の本開示の様々な実施形態の詳細な説明を添付図面と併せて考慮することで、本開示のより完全な理解が可能である。
一実施形態に係る、SAW温度センサの概略ブロック図である。 一実施形態に係る、電気導体の温度を監視するためのシステムの概略ブロック図である。 一実施形態に係る、SAW温度センサの斜視側面図である。 別の実施形態に係る、SAW温度センサの斜視側面図である。 一実施形態に係る、ケーブル接合部組立体内の電気導体の温度を監視するためのシステムの適用の部分切欠概略図である。 一実施形態に係る、受動SAW温度センサを有するケーブル接合部組立体内の電気導体の一部分の断面図である。 一実施形態に係る、SAW温度センサの部分断面側面図である。 これらの図面中、同様の参照番号は、同様の要素を示す。上記で定義された図面は、一定の縮尺で描かれていない場合があり、本開示の様々な実施形態を示すものであるが、「発明を実施するための形態」で記述されるように、他の実施形態もまた想到される。全ての場合に、本開示は、本明細書で開示される開示内容を、明示的な限定によってではなく、例示的実施形態を示すことによって説明する。本開示の範囲及び趣旨に含まれる、数多くの他の変更及び実施形態が当業者によって考案可能であることを理解されたい。
本開示は、例えば、中電圧又は高電圧(例えば、>1kV又は>10kV)電力ケーブルの電気導体の温度を監視するためのシステム及び方法の諸実施形態を提供する。内部電源(例えばバッテリー)を必要とせず、かつ外部電源に物理的に接続する必要がない装置を意味する、「受動的」装置を用いてこのような監視を実行することは、とりわけ有用であり得る。本開示では、このような適用に使用することができる1つの種類の受動的装置は、温度感受性表面弾性波(SAW)デバイス又はSAW温度センサに依拠する。
図1は、一実施形態に係る、SAW温度センサ20の概略ブロック図を示す。SAW温度センサ20は、基板20Sの主表面上に配置されたトランスデューサ20Tを含む。基板20Sは、例えば、1つ以上の圧電材料を含む圧電基板であることができる。SAW温度センサ20は、電磁信号を受信及び送信するように構成されたアンテナ20Aを更に含む。いくつかの実施形態では、電磁信号は、超短波又は極超短波(VHF/UHF)帯域内(例えば、30MHz〜3GHz)であることができる。アンテナ20Aはトランスデューサ20Tに電気接続されている。トランスデューサ20Tは、アンテナ20Aから電磁信号を受信し、受信された電磁信号を、例えば、逆圧電効果によって、SAW信号に変換するように構成されている。SAW信号は基板20Sの主表面上を弾性波として伝搬することができる。図1の実施形態では、SAW温度センサ20は1つ以上の反射体20Rを更に含む。弾性波の少なくとも一部分は反射体20Rによってトランスデューサ20Tへ反射し返されることが可能であり、トランスデューサ20Tにおいて、反射されたSAW信号は、アンテナ20Aによって送出されるべき電磁信号に再変換されることが可能である。
反射体20Rは任意選択的なものであることができることを理解されたい。SAW温度センサ20は、弾性波を案内、変調、又は変換するための任意の好適な要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、SAW温度センサ20は反射体20Rを含まなくてもよく、その代わりに、第2のトランスデューサを含み得、SAW信号を、反射体からまず反射することなく、トランスデューサ20Tからの弾性波として受信し、受信されたSAW信号を、第2のトランスデューサに電気接続された第2のアンテナによって送出されるべき電磁信号に再変換することができる。
いくつかの実施形態では、トランスデューサ20T及び反射体20Rが上に配置された基板20Sを含むSAW温度センサ20のいくつかの構成要素を、パッケージの内部に密封することができる。パッケージは、例えば、密封されたセラミック又は金属パッケージであることができる。アンテナ20Aは、パッケージの外部に配置されており、例えば、パッケージのピン、及び例えば、同軸ケーブルなどの伝送線を介してトランスデューサ20Tに電気接続されていることが可能である。
基板20Sの温度は、基板20S上を伝搬する弾性波の特性(例えば、速度、振幅、位相、周波数等)に影響を及ぼすことができる。SAW温度センサ20の基板20Sの温度が変化すると、基板20Sの主表面上を伝搬する弾性波は温度変化によって変調され得る。したがって、SAW信号から再変換された電磁信号の特性は変調され得る。本明細書に開示されているいくつかの実施形態では、SAW信号を用いて、基板20Sの温度を感知、測定、又は監視することができる。SAW温度センサ20が、電力ケーブルの一部分と熱的に連通又は接触しているように配置されると、電力ケーブルのその部分の温度の変化は、温度感受性SAWデバイスの温度を比例的に変化させることができる。この温度変化は、SAW信号、及びそれに対応して再変換された電磁信号を変調することができ、この電磁信号を検出し、それを用いて電力ケーブルのその部分の温度を推測することができる。
図2は、一実施形態に係る、電気導体31の温度を監視するためのシステム100の概略ブロック図である。システム100は、図1の受動SAW温度センサ20、送受信ユニット40、及び制御ユニット50を含む。受動SAW温度センサ20は、基板20Sの少なくとも一部分を電気導体31の外面と熱的に接触させるように配置されており、それにより、基板20S上を伝搬する弾性波が電気導体31の温度によって可変となり得るようにしている。
いくつかの実施形態では、受動SAW温度センサ20は送受信ユニット40から電磁信号を受信し、電気導体31の温度によって変化するフィードバック電磁信号を送出することができる。制御ユニット50は、送受信ユニット40と通信し、フィードバック電磁信号に基づいて電気導体31の温度の値を決定することができる。いくつかの実施形態では、システム100は任意選択的な中央監視ユニット(図2には示されていない)を更に含んでもよい。任意選択的な中央監視ユニットは、制御ユニット50と、(例えば、モバイルネットワークを通じて)無線で、又は電線を通じて通信し、電気導体31の温度の決定値を受信し、それに応じて判断を行うことができる。
いくつかの実施形態では、動作中に、電気導体31の温度を監視する必要がある場合には、制御ユニット50は命令信号S1を送受信ユニット40へ送出してもよい。送受信ユニット40が命令信号S1を受信すると、次に、送受信ユニット40は電磁信号S2を受動SAW温度センサ20へ送出する。受動SAW温度センサ20は電磁信号S2を受信し、それをSAW信号に変換することができる。SAW信号は電気導体31の温度によって変化することができ、例えば、電気導体31の温度変化によって変調される。次に、SAW信号はフィードバック電磁信号S3に再変換されることが可能である。送受信ユニット40は受動SAW温度センサ20からのフィードバック電磁信号S3を検出し、次に、信号S4を制御ユニット50へ送出することができる。フィードバック電磁信号S3及び信号S4は、電気導体31の温度によって可変であり得る、受動SAW温度センサ20のSAW信号を示す情報を包含する。制御ユニット50は、確認された信号S4に基づいて電気導体31の温度の値を決定することができる。
いくつかの実施形態では、制御ユニット50によって、測定されたフィードバック電磁信号S3に基づいて電気導体31の絶対温度を決定することができる。いくつかの実施形態では、制御ユニット50によって、測定されたフィードバック電磁信号S3に基づいて電気導体31の温度変化を決定することができ、それに応じて電気導体31の絶対温度を決定することができる。
いくつかの実施形態では、システム100は任意選択的なエネルギー収集ユニット60を更に含んでもよい。エネルギー収集ユニット60は、AC電流が電気導体31内を流れる場合、電気導体31から電力を収集し、収集された電力を送受信ユニット40及び/又は制御ユニット50に供給するように適合され得る。
いくつかの実施形態では、受動SAW温度センサ20は、電気導体31の温度を、例えば、−55℃〜150℃の温度範囲内で、例えば、+/−2℃又はより良好な温度精度で測定することができる。
図3A及び図3Bは、いくつかの実施形態に係る、図1及び図2の受動SAW温度センサ20のための2つの実施例21及び22を示す。図3Aの受動SAW温度センサ21は、圧電基板21Sと、基板21Sの主表面211上に配置されたインターデジタルトランスデューサ(IDT)21Tと、電線212を介してIDT21Tに電気接続されたアンテナ21Aとを含む。
アンテナ21Aは、例えば、図2の送受信ユニット40からのVHF/UHF帯域内の電磁信号などの無線信号を受信するように構成されている。IDT21Tは、アンテナ21Aによって受信された電磁信号をSAW信号S21に変換するように構成されている。SAW信号S21は基板21Sの主表面211上を弾性波として伝搬することができる。受動SAW温度センサ21は、基板21Sの主表面211上に配置された1つ以上の反射体21Rを更に含む。反射体21Rは各々、SAW信号S21の少なくとも一部分をIDT21Tへ反射し返すように構成されている。反射されたSAW信号S22は、IDT21Tによって受信され、アンテナ21Aによって送出されるべきフィードバック電磁信号に再変換され得る。
いくつかの実施形態では、圧電基板21Sは1つ以上の圧電材料を含むことができる。圧電材料は、例えば、チタン酸バリウム、チタンジルコン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、リチウムタンタネート(lithium tantanate)、タングステン酸ナトリウム、ニオブ酸ナトリウムカリウム、ビスマスフェライト、ニオブ酸ナトリウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ナトリウムビスマス、フッ化ポリビニリデンなどのポリマー類などを含む、圧電気を呈する任意の好適な天然材料又は合成材料であってよい。
動作中に、圧電基板21Sの少なくとも一部分は図2の電気導体31と熱的に接触している。電気導体31の温度が変化させられると、弾性波は温度変化によって変調され得る。電気導体31の温度はフィードバック電磁信号に基づいて決定することができる。図3Bの実施形態では、受動SAW温度センサ22は、IDT21Tの両側に配置された一連の反射体22Rと、IDT21Tの端子に電気接続された2つのアンテナ22Aとを含む。ここでは、IDT21Tは圧電基板21Sの中心部分内に配置されている。図3Aの実施形態では、IDT21Tは圧電基板21Sの縁部に隣接して配置されている。1つ以上のIDT及び1つ以上の反射体は、受動SAW温度センサが適切に機能することができる限り、様々な仕方で配列させることができることを理解されたい。
図3A及び図3Bの実施形態では、IDT21Tは、導電線又は「フィンガ」の配列を含む交互嵌合くし形構成で配列された電極を含む。電極は圧電基板21Sの主表面211上に配置されているか、その内部に埋め込まれ得る。電極は、例えば、金属、金属合金、金属充填ポリマー等などの任意の適当な導電材料で作製することができる。フィンガは、それらの間に間隔を置いて互いに平行に配置することができる。IDT21Tによってアンテナ(例えば、21A又は22A)から入力電気信号が受信されると、入力電気信号はIDT21Tのフィンガの間に、交互になった極性を作り出すことができる。交互になった極性は、圧電基板の圧電効果によって、電極のフィンガの間の基板21Sの主表面211上に、引張ひずみ及び圧縮ひずみの交互になった領域を作り出すことができ、表面弾性波(SAW)として知られる機械的波動をその上に生成することができる。機械的波動又は弾性波の波長は電極のフィンガの間の間隔になることができる。弾性波の周波数fは以下の式のように表すことができる:

ここで、Vは弾性波の位相速度であり、pはフィンガの間の間隔である。
発生した機械的波動又は弾性波は、IDT21Tから離れる方向に伝搬することができる。いくつかの実施形態では、干渉パターンを防止するか、挿入損失を制御するために、IDT21Tと圧電基板21Sの縁部との間に1つ以上の機械的吸収器を追加することができる。弾性波は基板の表面を横切って進み、1つ以上の反射体によってIDT21Tへ反射し返され、圧電効果によって電磁フィードバック信号に再変換されることが可能である。いくつかの実施形態では、弾性波は、弾性波を圧電効果によってフィードバック信号に再び変換する他のIDTへ進むことができる。機械的波動又は弾性波に加えられたあらゆる変更がフィードバック信号内に反映され得る。本開示では、SAW信号は電気導体の温度によって変化し、温度はフィードバック信号に基づいて決定することができる。
図4は、一実施形態に係る、例えば、ケーブル接合部組立体30内に密閉された、電気導体31の温度を監視又は測定するための、受動SAW温度センサ20、送受信ユニット40、及び制御ユニット50を含む図2のシステム100の適用を示す。
ケーブル接合部組立体30内では、電気ケーブル10の2つのセクションが接合されている。電気ケーブル10の各セクションは、電気導体31、絶縁層33、及び(半)導電層35を含む。絶縁層33及び(半)導電層35は電気導体31を密閉している。コネクタ12は、接合された電気導体31を同心的に取り囲む。第1の(半)導電(又は電極)層13、この場合には、金属層は、接合された電気導体31及びコネクタ12を同心的に取り囲み、コネクタ12及び電気導体31の周囲の遮蔽ファラデーケージを形成する。いくつかの実施形態では、「(半)導電」は、特定の構造によって、層が半導電性又は導電性であり得ることを示している。絶縁層11(幾何学的ストレス制御部品16を含む)は、第1の(半)導電層13を取り囲む。上述の構造が、遮蔽及び接地層として機能する、第2の(半)導電層14、この場合には、金属ハウジングの内部に配置される。絶縁層11の周囲の区域を埋めるために、ポート18のうちの1つを通して樹脂を金属ハウジング14内に流し込むことができる。収縮性スリーブ層15が最外層の役割を果たす。
本実施形態では、電気導体31の部分がコネクタ12によって覆われ、次に、第1の(半)導電層13、絶縁層11、第2の(半)導電層14、及び収縮性スリーブ層15によって密閉される。本実施形態では、収縮性スリーブ層15は2つの重なりあうセクション151及び152を含み、重なりあう部分の間に通路153がある。通路153は、収縮性スリーブ層15の外側から、第2の(半)導電層14上にあるポート18を通って、第2の(半)導電層14の内側までである。
図4に示されるように、受動SAW温度センサ20は、電気導体31の一方に隣接して、第1の(半)導電層13の内部に位置付けられている。好ましくは、電気導体31の一部分が電気ケーブル10の絶縁層33とコネクタ12との間で露出しており、受動SAW温度センサ20は電気導体31の露出部分の外面に位置付けられていてもよい。受動SAW温度センサ20の位置についてのより詳細な説明が、以下において図5を参照してなされる。
送受信ユニット40は、第1の(半)導電層13の外側かつ第2の(半)導電層14の内側、すなわち、第1の(半)導電層13と第2の(半)導電層14との間に位置付けられる。送受信ユニット40は、例えば、誘導コイル、プリントアンテナ等を含む任意の種類のアンテナであり得るアンテナを含むことができる。送受信ユニット40は、図4の絶縁層11の周囲に位置付けることができる2つ以上のアンテナを含むことができる。いくつかの実施形態では、送受信ユニット40のアンテナと受動SAW温度センサ20のアンテナ21Aとは、それらの間の電磁通信を改善するために、同じ断面内に位置することができる。送受信ユニット40及びその位置付けの実施形態についてのより詳細な説明が、以下において図5を参照して提供される。
いくつかの実施形態では、受動SAW温度センサ20と送受信ユニット40との対は電気ケーブル10の様々なロケーションに位置することができる。受動SAW温度センサ20は、電気導体31に隣接して配置され、電気ケーブル10の(半)導電層35及び絶縁層33によって密閉されていることが可能である。送受信ユニット40は(半)導電層35の外部に位置し、受動SAW温度センサ20のアンテナ20Aと電磁通信するように構成されていることが可能である。電気導体31の温度分布を提供するために、一連のこのような対を電気ケーブル10に沿って分布させることができる。
図4を再び参照すると、制御ユニット50は、電線51を通じて送受信ユニット40と通信するように構成されている。電線51は通路153内に収容されることが可能であり、それにより、電線51は送受信ユニット40から、ポート18を通って、制御ユニット50へ延びることができる。電力誘導コイル61を含む任意選択的なエネルギー収集ユニット60は組立体30の外部においてケーブル10の周囲に位置するか、第2の(半)導電層14と収縮性スリーブ層15との間に位置することができる。エネルギー収集ユニット60は、電線52を通じて送受信ユニット40及び/又は制御ユニット50に電力を供給するために用いることができる。本明細書全体を通じて、電線51及び電線52は各々「電線」と呼ばれるが、電線51及び電線52のどちらか又は両方は、システムが機能するための必要に応じて複数の電線を含んでもよいことを理解されたい。
いくつかの実施形態では、任意選択的なエネルギー収集ユニット60の誘導コイル61は、例えば、鉄心電流変成器、空心電流変成器、又はロゴウスキーコイルを含むことができる。誘導コイル61は、第1の(半)導電層13の外側に、又は、第2の(半)導電層が使用される場合には、その外側に、位置付けられ得る。好ましくは、エネルギー収集ユニット60は、収集された電力を送受信ユニット40に提供するために主に用いられてもよく、そのため、エネルギー収集ユニット60は、送受信ユニット40が位置する層の外部に位置付けることができる。それゆえ、エネルギー収集ユニット60は1本以上の電線を介して送受信ユニット40と電気接続されていてもよい。いくつかの実施形態では、エネルギー収集ユニット60は、収集された電力を、送受信ユニット40及び/又は制御ユニット50に適するように適合させるための任意選択的な整流回路を更に含んでもよい。
図5は、コネクタ12に隣接して電気導体31上に配置された図4の受動SAW温度センサ20の例示的なロケーションを示す、より接近した斜視図を示す。図6は、一実施形態に係る、受動SAW温度センサ20の断面図である。図5の実施形態では、収縮性スリーブ層15は連続的であり、ポート18を収容し、電線51の脱出を可能にするための孔が収縮性スリーブ層15内に切開されている。
一例として、図6の受動SAW温度センサ20は、アンテナ20Aと、トランスデューサ20T、反射体20S及びその他の構成要素が上に配置された基板20Sとを含む。基板20S、及びその上に配置された構成要素はパッケージ20Pの内部に密封されている。パッケージ20Pは、例えば、密封されたセラミック又は金属パッケージであることができる。いくつかの実施形態では、パッケージ20Pは、基板20Sを受容するための空洞を有するハウジングを提供することができ、この場合、基板20Sはハウジングの壁上に装着することができる。ハウジングは、例えば、銅などの導電材料で作製することができる。アンテナ20A、及び基板20S上のトランスデューサ20T(図示されていない)は、例えば、同軸ケーブルであることができる、伝送線220を介して電気接続されている。
アンテナ20A及びパッケージ20Pを設置するための固定具210が設けられている。図6の実施形態では、固定具210は主本体2101及び溝2102を含む。溝2102は、電気導体31を収容し、電気導体31に溝2102を貫通させるように適合されている。主本体2101は、パッケージ20Pを収容するためのチャンバ2103を有し、チャンバ2103は、パッケージ20Pの内部の基板20Sの少なくとも一部分が動作時に電気導体31の外面と熱的に接触することができる仕方で溝2102と連通し得る。アンテナ20Aは、図5に示されるように第1の(半)導電層13の外部に配置された送受信ユニット40との電磁通信を促進するための様々な構成/幾可学的形状に適合させることができる。固定具210は、主本体2101を密閉するためのカバー2104を更に含む。2つ以上のアンテナ20A、及び/又は2つ以上のパッケージ20Pを固定具210内に収容することができ、この場合、アンテナとパッケージの内部のIDTとは様々な仕方で電気接続させることができることを理解されたい。
図6及び図7を再び参照すると、受動SAW温度センサ20の基板20Sの少なくとも一部分は、電気導体31と熱的に接触するように配置されている。いくつかの実施形態では、基板20Sを封止するパッケージ20Pは、例えば、熱伝導性ペーストによって電気導体31の表面に接着していてもよい。いくつかの実施形態では、パッケージ20Pは電気導体31の表面と直接接触していてもよい。基板20Sと電気導体31との間で熱を効果的に交換するために好適な熱接触面を提供することができる限り、パッケージ20Pは任意の好適な形状であってよいことを理解されたい。
図4及び図6に示される実施形態などのいくつかの実施形態では、アンテナ20Aを含む受動SAW温度センサ20は、第1の(半)導電(若しくは電極)層13又は(半)導電層35などの電磁遮蔽層の内部に位置し、送受信ユニット40は電磁遮蔽層の外部に位置する。電磁遮蔽層は電気導体31及び/又はコネクタ12を取り囲み、電気導体31によって送電される電力の効果的遮蔽を提供する。例えば、第1の(半)導電(又は電極)層13は、圧着によって生じるコネクタ12上の角度方向の放電を遮蔽することができる。いくつかの実施形態では、電気導体31によって送電される電力は、例えば、60Hzの周波数を有する。本開示では、第1の(半)導電(若しくは電極)層13又は(半)導電層35などの電磁遮蔽層は、不適切に設計されている場合には、受動SAW温度センサ20のアンテナ20Aと送受信ユニット40との間の電磁通信に影響を及ぼし得ることが認識されている。
後述される本開示におけるいくつかの実施形態は、第1の(半)導電(若しくは電極)層13又は(半)導電層35などの1つ以上の(半)導電層を設けている。(半)導電層は電気導体31及び受動SAW温度センサ20を取り囲み、密閉している。送受信ユニット40は(半)導電層の外部に配置されている。(半)導電層は、受動SAW温度センサ20のアンテナ20Aと送受信ユニット40との間の電磁通信に大幅に影響を及ぼすことなく、電気導体31によって送電される電力の電磁遮蔽を提供するように構成されている。
いくつかの実施形態では、(半)導電層は、電気導体31を取り囲む1つ以上の導電性テープを含むことができる。テープは、例えば、導電性メッシュを含む目の細かいメッシュテープであってよい。例示的なテープが、3M Company(Saint Paul,MN,USA)から、商品名Scotch 24 Electrical Shielding Tapeで市販されている。このテープは、スズめっき銅線で編んだ導電性金属タップ(taps)であり、130℃の温度で動作する能力を有する。いくつかの実施形態では、複数のテープが、それらの間に間隙又は間隔を有するように配列されている。他の実施形態では、テープの導電性メッシュの間に間隙又は間隔を含む単一のテープを用いることができる。間隙又は間隔は、受動SAW温度センサ20のアンテナ20Aと送受信ユニット40との間の電磁通信を可能にするための窓の役割を果たすことができる。間隙又は間隔は、例えば、0.05mm〜25mm、又は0.1mm〜10mmの寸法を有することができる。間隔又は間隙がない場合には、(半)導電層は、アンテナ20A又は送受信ユニット40からの電磁信号がそれを通して伝送されることを阻止し得る。
いくつかの実施形態では、(半)導電層は、1つ以上の導電性テープを電気導体31の周囲に巻き付け、導電性表面を形成することを可能にする絶縁ベース層を更に含むことができる。間隙又は間隔を有する導電性表面は、特定のレンジの周波数(例えば、VHF/UHVレンジ内)の電磁信号に対して比較的透過的であり、その一方で、電気導体31によって送電される電力に対しては比較的遮蔽的であることができる、周波数選択性表面を形成することができる。
いくつかの実施形態では、(半)導電層は、電気導体の長手方向軸に沿って延在し、電気導体の外部の周囲に巻き付いた導電性テープのストリップを含むことができる。導電性テープは円筒電流ループを形成することはないと考えられ、あり得る渦電流が抑制され得る。渦電流の抑制は、VHF/UHVレンジ内の電磁信号がそれを通して伝わることを助け得る。
本明細書に記載されているいくつかの実施形態は、受動SAW温度センサを含む温度感知装置を提供する。受動SAW温度センサは、苛酷な温度環境に曝露され、外的物理応力、又はセンサの機構の変化を生じることなく電気導体の温度を測定することができる、密封されたシステムであることができる。本明細書に記載されているいくつかの受動SAW温度センサは、例えば、機械的応力などの故障メカニズムを誘発することなく、多くの測定サイクルに耐えることができる。
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、又は「実施形態」への言及は、用語「実施形態」の前に、用語「例示的」が含まれているか否かに関わらず、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の特定の例示的実施形態のうちの少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それゆえ、本明細書全体を通して、様々な箇所での「1つ以上の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「一実施形態では」、又は「実施形態では」などの語句の出現は、必ずしも、本開示の特定の例示的実施形態のうちの、同じ実施形態に言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の好適な方法で1つ又は複数の実施形態に組み合わされてもよい。
本明細書では、特定の例示的実施形態が詳細に説明されてきたが、当業者には、上述の説明を理解した上で、これらの実施形態の代替物、変更物、及び均等物を容易に想起することができる点が、理解されるであろう。したがって、本開示は、本明細書で上記された例示的実施形態に、過度に限定されるものではないことを理解されたい。特に、本明細書で使用するとき、端点による数値範囲の列挙は、その範囲内に包含される全ての数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)ことが意図される。更には、本明細書で使用される全ての数は、用語「約」によって修飾されるものと想定される。更に、種々の例示的な実施形態が説明されてきた。これらの実施形態及び他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に含まれるものである。

Claims (17)

  1. 少なくとも(半)導電層内に密閉された電気導体の温度を感知するための温度感知装置であって、前記装置は、
    主表面を有する基板と、前記基板の前記主表面上に配置されたトランスデューサと、前記トランスデューサに電気接続された1つ以上のセンサアンテナと、を含む表面弾性波(SAW)温度センサであって、前記1つ以上のセンサアンテナは、電磁信号を受信又は送信するように構成されており、前記トランスデューサは、前記電磁信号と、前記基板の前記主表面上を伝搬するSAW信号との間の変換を行うように構成されている、表面弾性波(SAW)温度センサ、を備え、
    前記基板の少なくとも一部分が、前記電気導体と熱的に接触するように配置されており、前記SAW信号が前記電気導体の前記温度によって変化する、温度感知装置。
  2. 前記トランスデューサがインターデジタルトランスデューサ(IDT)を含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記SAW温度センサが、前記基板の前記主表面上に配置された1つ以上の反射体を更に含み、前記1つ以上の反射体は各々、前記SAW信号の少なくとも一部分を前記トランスデューサへ反射し返すように配置されている、請求項1に記載の装置。
  4. 前記SAW温度センサが、前記トランスデューサを有する前記基板を収容するための金属ハウジングを更に含み、前記1つ以上のセンサアンテナが前記金属ハウジングの外部に配置されている、請求項1に記載の装置。
  5. 前記SAW温度センサが前記電気導体と前記(半)導電層との間に配置されており、かつ、前記(半)導電層によって密閉されている、請求項1に記載の装置。
  6. 前記基板が1つ以上の圧電材料を含む、請求項1に記載の装置。
  7. 前記1つ以上のセンサアンテナと電磁通信する送受信ユニットを更に備え、前記送受信ユニットは、前記SAW信号及び前記電気導体の前記温度を示す信号を送出するように構成されている、請求項1に記載の装置。
  8. 前記送受信ユニットが前記(半)導電層の外部に配置されている、請求項7に記載の装置。
  9. 前記電磁信号がVHF/UHFレンジ内の周波数を有する、請求項1のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記電気導体が、60Hzの周波数を有する電力を送電する、請求項1に記載の装置。
  11. 電気導体と、
    前記電気導体を密閉する(半)導電層と、
    請求項1に記載の温度感知装置と、を備える電気ケーブル組立体であって、
    前記SAW温度センサが前記電気導体と前記(半)導電層との間に配置されており、かつ、前記(半)導電層によって密閉されており、
    前記(半)導電層が、前記電気導体によって送電される電力に対する電磁遮蔽を提供し、その一方で、前記1つ以上のセンサアンテナの前記電磁信号が前記(半)導電層を通過することを可能にするように構成されている、電気ケーブル組立体。
  12. 前記(半)導電層が、前記電気導体の長手方向軸に沿って延在する導電性テープのストリップを含む、請求項11に記載の電気ケーブル組立体。
  13. 前記(半)導電層が、前記1つ以上のアンテナの前記電磁信号が前記(半)導電層を通過することを可能にするための窓として機能する間隙を有するように構成された1つ以上の導電性テープを含む、請求項11に記載の電気ケーブル組立体。
  14. 前記(半)導電層が、前記1つ以上の導電性テープを前記電気導体の周囲に巻き付けることを可能にする絶縁ベース層を含む、請求項13に記載の電気ケーブル組立体。
  15. 少なくとも(半)導電層内に密閉された電気導体の温度を感知する方法であって、前記方法は、
    表面弾性波(SAW)温度センサを準備することであって、前記SAW温度センサは、主表面を有する基板と、前記基板の前記主表面上に配置されたトランスデューサと、前記トランスデューサに電気接続された1つ以上のアンテナと、を含み、前記1つ以上のアンテナは、電磁信号を受信又は送信するように構成されており、前記トランスデューサは、前記電磁信号と、前記基板の前記主表面上を伝搬するSAW信号との間の変換を行うように構成されている、ことと、
    前記基板の少なくとも一部分を、前記電気導体と熱的に接触するように配置することであって、前記SAW信号は、前記電気導体の前記温度によって可変である、ことと、
    前記SAW温度センサの前記1つ以上のアンテナと電磁通信するように構成された送受信ユニットを準備することと、
    前記送受信ユニットと前記1つ以上のアンテナとの間の前記電磁通信を介して、前記電気導体の前記温度によって可変である前記SAW信号を検出することと、
    検出された前記SAW信号に基づいて電気伝送線の前記温度を決定することと、を含む方法。
  16. 前記SAW温度センサ及び前記電気導体を密閉するための(半)導電層を設けることを更に含み、前記SAW温度センサは前記(半)導電層と前記電気導体との間に配置される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記(半)導電層が、前記電気導体によって送電される電力に対する電磁遮蔽を提供し、その一方で、前記1つ以上のアンテナの前記電磁信号が前記(半)導電層を通過することを可能にするように構成されている、請求項16に記載の方法。
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