JP2008292362A - センシングシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】SAWセンサを用いたセンシングシステムにおいて、高速にセンシングすることが可能なセンシングシステムを提供する。
【解決手段】トリガ信号を発生するトリガ信号発生手段と、トリガ信号発生手段により発生されたトリガ信号を含む電気信号を伝送する伝送媒体と、伝送媒体により伝送された電気信号を受信し、受信したトリガ信号を弾性表面波に変換する電極と、弾性表面波を伝搬させ、センシング対象の状態に応じ弾性表面波の伝搬速度及び周波数の少なくとも一方が変化する部材と、伝搬された弾性表面波を電気信号である応答信号に変換する電極とを有し、応答信号を伝送媒体に出力する複数のセンシング手段と、伝送媒体により伝送された応答信号を受信し、トリガ信号、及び受信した応答信号の応答遅延時間を検出することにより、受信した応答信号がいずれのセンシング手段が出力した応答信号かを識別する識別手段と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】トリガ信号を発生するトリガ信号発生手段と、トリガ信号発生手段により発生されたトリガ信号を含む電気信号を伝送する伝送媒体と、伝送媒体により伝送された電気信号を受信し、受信したトリガ信号を弾性表面波に変換する電極と、弾性表面波を伝搬させ、センシング対象の状態に応じ弾性表面波の伝搬速度及び周波数の少なくとも一方が変化する部材と、伝搬された弾性表面波を電気信号である応答信号に変換する電極とを有し、応答信号を伝送媒体に出力する複数のセンシング手段と、伝送媒体により伝送された応答信号を受信し、トリガ信号、及び受信した応答信号の応答遅延時間を検出することにより、受信した応答信号がいずれのセンシング手段が出力した応答信号かを識別する識別手段と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、センシングシステムに関する。
複数のセンシングタグから信号を受信する場合には、どのタグから送信された信号であるかを識別する必要がある。このような技術として、特許文献1では複数の無線周波数識別タグを読むための衝突調停方法が提案されている。
また、特許文献2ではセンサ入力機能付きバッテリーレス型RFIDセンサが提案されている。
しかしこの技術では複数のセンサ情報を読み取るとき、同一タイミングで複数のセンサから応答信号が返ってきてしまう(アンチコリジョンが出来ない)ため、識別するためのプロトコルが必要になる。
また、非特許文献1に記載されているSAW(Surface Acoustic Wave)型のワイヤレスIDセンサのような複数のセンサからセンシング情報を受信する技術として、例えばSAWセンサを用いて、SAWセンサのIDや、センシング情報が時間的に重ならないように配置することができる構成が特許文献3、特許文献4や非特許文献2に開示されている。
しかし、この構成ではタグと無線通信装置の通信距離は任意に変えられるが、距離が離れるにつれS/Nは低下してしまう。また、タグが複数ある場合それぞれの通信距離に応じてS/Nが異なる。更に、周囲環境によりS/Nは変化してしまう。例えば金属に囲まれた環境や湿度の高い多い環境などでは、使用する周波数により電波の吸収が起こってしまうため、無線通信装置と複数のタグのS/Nを全て同じように最適化することができない。
また、特許文献5では放射型漏洩同軸ケーブルを用いたタイヤ空気圧警報装置の受信アンテナが開示されている。この特許文献5には漏洩同軸ケーブルを受信アンテナとしてアクティブタグを検出している構成が示されている。しかし、この構成は特許文献2と同じようにアンチコリジョンに関する問題がある
更に、複写機に関するセンサとして、特許文献6には給紙トレイの底部に感圧センサを設け、給紙トレイに載置された用紙の給紙トレイ底部にかかる圧力を検知することにより、給紙トレイ内の用紙の残量を把握するという技術が開示されている。
更に、複写機に関するセンサとして、特許文献6には給紙トレイの底部に感圧センサを設け、給紙トレイに載置された用紙の給紙トレイ底部にかかる圧力を検知することにより、給紙トレイ内の用紙の残量を把握するという技術が開示されている。
この特許文献6に開示されている技術では、給紙トレイ内の用紙の残量を把握するためセンサ部までハーネスを引き回す必要があり、センサを設置することはコストアップの原因となっている。また複数のセンサを設けようとした場合、ハーネスはセンサ一つ一つに信号と電力を供給するため複数必要となる。その結果、ハーネスを収納するスペースが必要となり、設計の自由度が制限されるという問題がある。なお、この問題と同様の問題は複写機に限らずセンサを使用する機器で生じる問題である。
特表2003−521859号公報
特開2006−195502号公報
特開2004−112646号公報
特開平9−147284号公報
特開2005−136937号公報
特開2002−323839号公報
Wireless Interrogator System for SAW-Identification-Marks and SAW-Sensor Components(1996 IEEE INTERNATIONAL FREQUENCY CONTROL SYMPOSIUM)p208〜215
SAW Devices as wireless Passive Sensors(1996 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM)p303-367
このような技術背景において、特許文献2で開示されている技術では、識別するため特許文献1のようなアンチコリジョンのためのプロトコルが必要となる。そのためリーダ/ライタとのセンサ間での交信は逐次行われる必要がある。その結果、読むべき無線通信装置の数が多くなれば、その分読み取り時間は長くなりセンシング速度が低下するという問題点があった。また、特許文献2で提案されている構成ではセンシングした情報はA/D変換によりデジタル情報に変換されるため、更にセンシング速度が低下するという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑み、SAWセンサを用いたセンシングシステムにおいて、高速にセンシングすることが可能なセンシングシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、トリガ信号を発生するトリガ信号発生手段と、前記トリガ信号発生手段により発生されたトリガ信号を含む電気信号を伝送する伝送媒体と、前記伝送媒体により伝送された電気信号を受信し、受信した前記トリガ信号を弾性表面波に変換する電極と、弾性表面波を伝搬させ、センシング対象の状態に応じ前記弾性表面波の伝搬速度及び周波数の少なくとも一方が変化する部材と、伝搬された弾性表面波を電気信号である応答信号に変換する電極とを有し、該応答信号を前記伝送媒体に出力するセンシング手段であり、前記トリガ信号を受信してから前記応答信号を出力するまでの応答遅延時間が各々異なる複数のセンシング手段と、前記伝送媒体により伝送された応答信号を受信し、前記トリガ信号、及び受信した応答信号の応答遅延時間を検出することにより、受信した応答信号がいずれのセンシング手段が出力した応答信号かを識別する識別手段と、を有する。
また、上記課題を解決するために、請求項2の発明は、トリガ信号を発生するトリガ信号発生手段と、前記トリガ信号発生手段により発生されたトリガ信号を含む電気信号を伝送する伝送媒体と、前記伝送媒体により伝送された電気信号を受信し、受信した前記トリガ信号を弾性表面波に変換する電極と、弾性表面波を伝搬させ、センシング対象の状態に応じ前記弾性表面波の伝搬速度及び周波数の少なくとも一方が変化する部材と、伝搬された弾性表面波を電気信号である応答信号に変換する電極とを有し、該応答信号を前記伝送媒体に出力するセンシング手段であり、前記応答信号の周波数が各々異なる複数のセンシング手段と、前記伝送媒体により伝送された応答信号を受信し、前記トリガ信号、及び受信した応答信号の位相差を検出することにより、受信した応答信号がいずれのセンシング手段が出力した応答信号かを識別する識別手段と、を有する。
トリガ信号を弾性表面波に変換する電極と、弾性表面波から応答信号に変換する電極は同じであってもよいし、異なってもよい。
なお、本発明は、請求項3の発明のように、前記伝送媒体は、1本のケーブルであり、該ケーブルの一方の端点から前記トリガ信号発生手段によりトリガ信号が伝送され、他方の端点から前記識別手段が応答信号を受信するように接続されているようにしても良い。
なお、本発明は、請求項4の発明のように、前記伝送媒体は、1本のケーブルであり、該ケーブルの一方の端点から前記トリガ信号発生手段によりトリガ信号が伝送され、前記一方の端点から前記識別手段が応答信号を受信するように接続されているようにしても良い。
なお、本発明は、請求項5の発明のように、前記伝送媒体は、漏洩同軸ケーブルであり、前記センシング手段は、前記トリガ信号により前記漏洩同軸ケーブルから漏洩された電磁波を前記弾性表面波に変換し、前記応答信号を電磁波として前記漏洩同軸ケーブルに出力するようにしても良い。
本発明によれば、SAWセンサを用いたセンシングシステムにおいて、高速にセンシングすることが可能なセンシングシステムを提供することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、図1、図2を用いて、センシングシステム10の全体構成について説明する。図1、図2に示されるように、センシングシステム10は、SAWセンサ12A、12B、トリガ発生識別装置14、及び伝送媒体であるケーブル11を含んで構成される。このうち、SAWセンサ12A、12Bの各々に共通する説明の際には、単にSAWセンサ12と表現する。また、同図において、SAWセンサは2つ存在するが、2つに限るものではない。
上記ケーブル11は、後述するトリガ信号を含む電気信号を伝送する。この電気信号には、後述する応答信号が含まれる。そして、図1に示される構成は、1本のケーブル11の一方の端点からトリガ発生識別装置14によりトリガ信号が伝送され、トリガ発生識別装置14が他方の端点から応答信号を受信するように接続されている構成となっている。
一方、図2に示される構成は、1本のケーブル11の一方の端点からトリガ発生識別装置14によりトリガ信号が伝送され、トリガ発生識別装置14が前記一方の端点から応答信号を受信するように接続されている構成となっている。図2の場合、ケーブルの他方の端点をOPENにするなど、効率よく反射させる構造にする。
上記トリガ発生識別装置14は、トリガ信号を発生するトリガ発生手段と、受信した応答信号がいずれのSAWセンサ12が出力した応答信号かを識別する識別手段とを含むものである。
そして、トリガ発生識別装置14は、識別手段としての構成が2種類存在する。ひとつ目の構成(以下、構成1とする)は、ケーブル11により伝送された応答信号を受信し、その応答信号の応答遅延時間を検出することにより、受信した応答信号がいずれのSAWセンサ12が出力した応答信号かを識別するものである。
ふたつ目の構成(以下、構成2とする)は、ケーブル11により伝送された応答信号を受信し、トリガ信号、及び受信した応答信号の位相差を検出することにより、受信した応答信号がいずれのSAWセンサ12が出力した応答信号かを識別するものもある。なお、構成2においても応答遅延時間を検出することは可能である。
これら2種類の構成についての詳細は後述する。
上記応答信号はSAWセンサ12が出力するものであるが、このSAWセンサ12は、ケーブル11により伝送された電気信号を受信し、受信したトリガ信号を弾性表面波に変換して、センシング対象の状態に応じて弾性表面波の伝搬速度及び周波数の少なくとも一方が変化する部材により伝搬された弾性表面波を電気信号である応答信号に変換し、応答信号をケーブル11に出力するものである。
更に、SAWセンサ12A、12Bは、トリガ信号を受信してから応答信号を出力するまでの応答遅延時間、及び応答信号の周波数のいずれか一方が各々異なるものとなっている。
また、SAWセンサ12は、図1、図2に示されるように、トリガ信号を受信させるためにケーブル11の周囲に複数配置される。後述するような有線接続の場合、SAWセンサ12はケーブル11に直接接続される。一方、後述する無線接続の場合、ケーブル11から漏洩する電磁波を受信でき、更にSAWセンサ12から出力される電磁波がケーブル11に送信可能な位置に配置される。
以下、トリガ発生識別装置14、及びSAWセンサ12の詳細な説明をする。まず、トリガ発生識別装置14の構成について、図3、図4を用いて説明する。図3は、上述した構成1を示すものである。また、図4は、構成2を示すものである。
最初に図3から説明する。トリガ発生識別装置14は、同図に示されるように、オシレータ20、スイッチ22、PA(Pulse Amplifier)24、フィルタ26、30、T/R(transmitter/receiver)スイッチ28、LNA(Low Noise Amplifier)32、A/D変換器34、及びDSP(Digital Signal Processor)36を含んで構成される。
オシレータ20の出力端はスイッチ22の入力端に、スイッチ22の出力端はPA24の入力端に、PA24の出力端はフィルタ26の入力端に、フィルタ26の出力端は、T/Rスイッチ28の入力端に、T/Rスイッチ28の出力端は、フィルタ30の入力端に、フィルタ30の出力端は、LNA32の入力端に、LNA32の出力端は、A/D変換器34の入力端に、A/D変換器34の出力端は、DSP36の入力端に各々接続されている。また、T/Rスイッチ28は、ケーブル11と接続している。
上記オシレータ20は、SAWセンサ12が反応する周波数の連続波を発生するものである。スイッチ22は、オシレータ20から入力された連続波からバースト信号を作製するものである。PA24は、バースト信号の強度をコントロールするものである。フィルタ26は、SAWセンサ12が反応する周波数の周波数信号のみをT/Rスイッチ28に出力するものである。この出力された信号がトリガ信号である。
T/Rスイッチ28は、フィルタ26から出力されたトリガ信号を、ケーブル11に出力するとともに、ケーブル11からの信号を受信するもので、トリガ信号が送信されるとフィルタ30側にスイッチを切り替える。これにより、同図に示されるトリガ信号とSAWセンサ12からの応答信号を受信することができる。なお、同図に示されるように、T/Rスイッチ28とせずに、ケーブル11への出力端と、ケーブル11からの入力端とを分けたものを使用しても良い。
フィルタ30は、T/Rスイッチ28から出力された信号のうち、所定の周波数信号のみを取り出すものである。LNA32は、フィルタ30から出力された信号の強度をコントロールするものである。A/D変換器34は、LNA32から出力された信号をデジタル変換するものである。DSP36は、A/D変換器34から出力されたデジタル信号を解析するものである。このDSP36により、応答遅延時間を検出する。
なお、上述したPA24、フィルタ26、30、及びLNA32は、必ずしも必要な構成ではなく、オシレータ20の性能や、ケーブル11から入力される信号周波数等に応じて設けるようにしても良い。
また、上述した構成のうち、オシレータ20、スイッチ22、PA24、及びフィルタ26がトリガ信号発生手段に対応する。フィルタ30、LNA32、A/D変換器34、及びDSP36が識別手段に対応する。
次に、図4に示される構成ついて説明する。同図に示される構成は、図3で説明した構成に新たにフェイズシフタ38、及びミキサ40、42が加わったものとなっている。なお、同図では、SAWセンサ12Aによる応答信号はトリガ信号から位相がπ/2ずれたものとされており、またSAWセンサ12Bによる応答信号はトリガ信号から位相がπずれたものとされている。
上記ミキサ40の入力端は、オシレータ20の出力端及びLNA32の出力端に接続される。また、ミキサ40の出力端はA/D変換器34の入力端に接続される。
フェイズシフタ38の入力端は、オシレータ20の出力端に接続され、フェイズシフタ38の出力端は、ミキサ42の入力端に接続される。更にミキサ42の入力端はLNA32の出力端に、ミキサ42の出力端はA/D変換器34の入力端に各々接続されている。
ミキサ40及びミキサ42から出力された信号は、各々A/D変換器34でデジタル信号に変換され、それぞれDSP36に出力される。なお、ミキサ40からの出力だけでも位相の検出は可能であるが、ミキサ40及びミキサ42から出力された信号を用いることで、位相を4相式(QPSK)でより精度良く検出することができる。なお、ミキサ40、42に入力されるオシレータ20からの信号は、トリガ信号と同相であるので、DSP36は、トリガ信号、及びケーブル11により受信した応答信号の位相差を検出することとなる。
また、図3に示したように、T/Rスイッチ28とせずに、ケーブル11への出力端と、ケーブル11からの入力端とを分けたものを使用しても良い。更に、図4に示されるPA24、フィルタ26、30、及びLNA32は、必ずしも必要な構成ではないことも図3と同様である。
また、上述した構成のうち、オシレータ20、スイッチ22、PA24、及びフィルタ26がトリガ信号発生手段に対応する。フィルタ30、LNA32、ミキサ40、42、A/D変換器34、及びDSP36が識別手段に対応する。
以上がトリガ発生識別装置14の構成の説明である。次に、SAWセンサ12について説明する。本実施の形態におけるSAWセンサ12は、図5に示されるように2種類存在する。同図(A)はケーブル11に有線接続するSAWセンサ12を示し、同図(B)はケーブル11に無線接続するSAWセンサ12を示している。
いずれのSAWセンサ12にも、ケーブル11により伝送された電気信号を弾性表面波に変換するとともに、弾性表面波を電気信号に変換するIDT(Inter Digital Transducer)が設けられている。
本実施の形態において、IDTで変換された弾性表面波は、センシング対象の状態に応じて弾性表面波の伝搬速度及び周波数の少なくとも一方が変化する部材により伝搬され、再びIDTで電気信号に変換される。例えば上記トリガ信号を受信すると、そのトリガ信号はIDTで弾性表面波に変換されて再び電気信号に変換される。この変換された電気信号が応答信号としてケーブル11に出力される。
なお、上記部材として、水晶、LiNbO3、LiTaO3、Bi12GeO20、Pb2KNb5O15、PZT、α-AlPO4などの単結晶と、圧電セラミックやCdS、ZnO、AlO、ダイヤモンド薄膜などの圧電性薄膜が挙げられる。センシング対象の状態に応じて、弾性表面波が伝送する経路にて物理的変化が生じるため、弾性表面波が変化し、それにより上記部材をセンサとする事が可能である。
また、SAWセンサ12は、有線で接続する場合には、ケーブル11とコネクタにより接続する。ケーブル11は、SAWセンサ12のコネクタを刺すことが可能であればどのようなケーブルでも可能である。ケーブルの例としてBNCケーブルのような非平衡型のケーブルや、フラットケーブルのような平衡型ケーブルなどが挙げられる。平衡型ケーブルを用いた場合の実際のコネクタは、図6に示されるようにケーブルに直接刺すものとなっている。
一方、無線で接続する場合には、SAWセンサ12は、ケーブル11と電磁波により接続する。この場合、ケーブル11として、漏洩同軸ケーブルや、この漏洩同軸ケーブルのようにケーブルのシールされた線をむき出しにすることで、電波が漏れ出すようなケーブルであれば、いかなる形状のケーブルでも良い。但し、漏洩同軸ケーブルのように各周波数に最適なスリットを入れて漏れ出す方法に比べた場合と比較するとその強度は落ちる。
なお、無線で接続する場合のケーブル11として、放射アンテナ形成信号ラインなども挙げられる。
次に、SAWセンサ12への応答遅延時間の設定について、図7を用いて説明する。SAWセンサ12A、12Bは、同図に示されるように、IDTと、SAWセンサ12に設けられている反射器の反射面との距離L(L1、L2)に応じた遅延時間tが観察されることは知られている。それを用いてSAWセンサ12A、12Bの応答遅延時間を各々異なるように設定することができる。
例えば、同図に示されるようにSAWセンサ12Aの距離LをL1とし、SAWセンサ12Bの距離LをL2とすることで、応答遅延時間を各々異なるように設定する。このように設定し、応答遅延時間を検出することにより、受信した応答信号がいずれのSAWセンサ12が出力した応答信号かを識別することができる。
このことを具体的に図8を用いて説明する。図8には、トリガ信号と検出信号の振幅が示されている。同図に示されるように、トリガ信号が発生すると、そのトリガ信号に対応する信号が最初に検出され、その後、時間t1後にSAWセンサ12Aによる応答信号が検出され、時間t2後にSAWセンサ12Aによる応答信号が検出される。
このように、SAWセンサ12Aの応答遅延時間がt1、SAWセンサ12Bの応答遅延時間がt2となるように、距離Lを設定する。この設定された遅延時間によりトリガ発生識別装置14はいずれのSAWセンサ12が出力した応答信号かを識別することができる。
なお、Δt1、Δt2は、センシング対象の状態(圧力、光、温度、湿度等)を位相変化として検出するために用いられる。
これらから、上記t1、t2、Δt1、Δt2が満たすべき条件は以下のようになる。
t1≠t2・・・(1)
t1>>Δt1、t2>>Δt2・・・(2)
上記条件(1)は、t1とt2とが一致すると、当然に識別することは不可能であるため、それを排除するための条件である。また、条件(2)は、Δt1がt1と比較して極めて小さいこと、及びΔt2がt2と比較して極めて小さいことを示している。
t1>>Δt1、t2>>Δt2・・・(2)
上記条件(1)は、t1とt2とが一致すると、当然に識別することは不可能であるため、それを排除するための条件である。また、条件(2)は、Δt1がt1と比較して極めて小さいこと、及びΔt2がt2と比較して極めて小さいことを示している。
なお、応答信号の周波数をSAWセンサ12に設定する場合には、上述した反射器の本数を間引きして、1つの群遅延の中に細かなビットを立てるようにする。このようにすることで、SAWセンサ12の応答信号の周波数を各々のSAWセンサ12毎に異なるようにすることができる。
以上説明した実施の形態では、図1、図2に示されるように、1本のケーブルで構成されるセンシングシステム10であったが、図9に示されるように、複数のケーブルを設けたセンシングシステム10とするようにしても良い。これにより、同一のSAWセンサ12をトリガ発生識別装置14が共有することが可能となる。また各SAWセンサ12のセンシング対象を、湿度、温度、圧力など、SAWセンサ12毎に異なるセンシング対象とすることにより、同一の環境において異なる複数のセンシング対象の状態をセンシングすることが可能になる。
なお、図9に示される構成の場合、SAWセンサ12Bと、SAWセンサ12Cは共有されているので、各トリガ発生識別装置14は、自らが発生したトリガ信号による応答信号か否かを区別できるように各々トリガ信号を発生するタイミングを調整する必要がある。
以上説明した本実施の形態によれば、上記構成1及び構成2のいずれの構成であっても、複数のSAWセンサがセンシングした情報を最小で一回のトリガ信号で把握することができるため、高速センシングが可能となる。
また、ケーブルとセンサが1対Nの関係で接続しているため、1対1の関係で接続していた従来と比較して、ケーブル本数の低減によるコスト削減と配置(引き回し)の容易性を向上することができる。
更に、周囲環境に応じてSAWセンサの近くまでケーブルを引き回すことができる。無線接続の場合、SAWセンサとケーブル(アンテナ)までの距離を近づけることができるためS/Nが良好となる。このことは、複数のSAWセンサが設けられた場合、どれにでも近づけることができるため大きなメリットになる。また金属に囲まれた環境や湿度の高い多い環境などにより、使用する周波数によっては電波が吸収されるが、SAWセンサ近傍までケーブル(アンテナ)を近づけることができるためS/Nが良い。
また、各SAWセンサの一つ一つに配線する必要がないため、配線の自由度が向上する。そして、無線通信で行った場合には、接触部(SAWセンサとケーブルの脱着部)がないため破損の危険性が低減される。
10 センシングシステム
11 ケーブル
12、12A、12B、12C、12D SAWセンサ
14 トリガ発生識別装置
20 オシレータ
22 スイッチ
24 PA
28 T/Rスイッチ
26、30 フィルタ
30 LNA
34 A/D変換器
36 DSP
38 フェイズシフタ
40、42 ミキサ
11 ケーブル
12、12A、12B、12C、12D SAWセンサ
14 トリガ発生識別装置
20 オシレータ
22 スイッチ
24 PA
28 T/Rスイッチ
26、30 フィルタ
30 LNA
34 A/D変換器
36 DSP
38 フェイズシフタ
40、42 ミキサ
Claims (5)
- トリガ信号を発生するトリガ信号発生手段と、
前記トリガ信号発生手段により発生されたトリガ信号を含む電気信号を伝送する伝送媒体と、
前記伝送媒体により伝送された電気信号を受信し、受信した前記トリガ信号を弾性表面波に変換する電極と、弾性表面波を伝搬させ、センシング対象の状態に応じ前記弾性表面波の伝搬速度及び周波数の少なくとも一方が変化する部材と、伝搬された弾性表面波を電気信号である応答信号に変換する電極とを有し、該応答信号を前記伝送媒体に出力するセンシング手段であり、前記トリガ信号を受信してから前記応答信号を出力するまでの応答遅延時間が各々異なる複数のセンシング手段と、
前記伝送媒体により伝送された応答信号を受信し、前記トリガ信号、及び受信した応答信号の応答遅延時間を検出することにより、受信した応答信号がいずれのセンシング手段が出力した応答信号かを識別する識別手段と、
を有するセンシングシステム。 - トリガ信号を発生するトリガ信号発生手段と、
前記トリガ信号発生手段により発生されたトリガ信号を含む電気信号を伝送する伝送媒体と、
前記伝送媒体により伝送された電気信号を受信し、受信した前記トリガ信号を弾性表面波に変換する電極と、弾性表面波を伝搬させ、センシング対象の状態に応じ前記弾性表面波の伝搬速度及び周波数の少なくとも一方が変化する部材と、伝搬された弾性表面波を電気信号である応答信号に変換する電極とを有し、該応答信号を前記伝送媒体に出力するセンシング手段であり、前記応答信号の周波数が各々異なる複数のセンシング手段と、
前記伝送媒体により伝送された応答信号を受信し、前記トリガ信号、及び受信した応答信号の位相差を検出することにより、受信した応答信号がいずれのセンシング手段が出力した応答信号かを識別する識別手段と、
を有するセンシングシステム。 - 前記伝送媒体は、1本のケーブルであり、該ケーブルの一方の端点から前記トリガ信号発生手段によりトリガ信号が伝送され、他方の端点から前記識別手段が応答信号を受信するように接続されている請求項1又は請求項2に記載のセンシングシステム。
- 前記伝送媒体は、1本のケーブルであり、該ケーブルの一方の端点から前記トリガ信号発生手段によりトリガ信号が伝送され、前記一方の端点から前記識別手段が応答信号を受信するように接続されている請求項1又は請求項2に記載のセンシングシステム。
- 前記伝送媒体は、漏洩同軸ケーブルであり、
前記センシング手段は、前記トリガ信号により前記漏洩同軸ケーブルから漏洩された電磁波を前記弾性表面波に変換し、前記応答信号を電磁波として前記漏洩同軸ケーブルに出力する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のセンシングシステム。
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---|---|
JP (1) | JP2008292362A (ja) |
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