JP2018500902A - チーズベース食品、有利にはチーズ、チーズ特製品、又はチーズ代用品の製造方法 - Google Patents

チーズベース食品、有利にはチーズ、チーズ特製品、又はチーズ代用品の製造方法 Download PDF

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Abstract

チーズベース食品、有利にはチーズ、チーズ特製品又はチーズ代用品の製造方法。以下の連続工程を含む:a)液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシーの、少なくとも1つの着香マトリックスであって、少なくとも1つのフレーバー生成微生物を培養培地で培養する工程から得られる着香マトリックスを提供する工程A)であって、液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシーの、少なくとも1つのテクスチャマトリックスであって、前記食品のテクスチャを付与するのに好適なテクスチャマトリックスも提供する工程A);次に、b)前記少なくとも1つの着香マトリックスと前記少なくとも1つのテクスチャマトリックスとを混合する工程B);次に、c)混合工程B)によってもたらされる混合物が、前記チーズベース食品に求められる最終的なテクスチャに応じて調整される物理化学的テクスチャ形成条件に供されるテクスチャ形成工程C)

Description

本発明は、チーズベース食品、特に、チーズ、チーズ特製品又はチーズ代用品の製造方法に関する。
食品工業分野では、特別な感覚刺激特性を作り出し、且つ消費者の要求に応える最終製品を得るために、微生物を用いて原材料を生体内変換させることが多い。
この生体内変換は、特に、チーズベース食品、即ち、有利にはチーズ、チーズ特製品又はチーズ代用品の製造に適用される。
チーズ類(特に、フランス産チーズ生産の最も典型的なものの一つであるソフトチーズ類)は、伝統的には、凝乳酵素(レンネット)を加えるおかげで、及び乳酸菌による酸性化を介して、乳がゲル又は凝固物に変換されることによって得られる。
ゲルの組織間液、即ちホエーは、シネレシス(「脱水」としても知られる)によって徐々に排出される。
このシネレシスの間、ゲルはこれらの主要な成分(脂肪及びタンパク質と、幾らかのミネラル物質)が少しずつ濃縮され、最後にはカードになり、カードが所望のチーズの特徴的な形状、コンシステンシー及び組成を得る。
熟成チーズの場合、次にはカードに微生物叢が発生し、求められるフレーバーを生じる:これが熟成である。
この熟成段階は、概して最終製品へのそのアロマ品質の付与に重要である。
しかしながら、実際には、この熟成段階は長い時間(多くの場合に数週間、更には数ヵ月間)をかけて起こる。
更に、産業環境では、熟成工程を調整して均一化するとともにその期間を短縮することが好適となった瞬間から、この伝統的な手法は幾つかの不利な点を抱える。
これらの不利な点を解消しようと、代替的な製造方法が開発されている。
[特許文献1](米国特許第7674489号明細書)では、微生物(乳酸菌及び着香菌の混合物)を乳リテンテート上で培養することによって着香剤が得られる。
フレーバーが発生した後、微生物は破壊され、その後、フレッシュチーズ又はクリームチーズから選択されるテクスチャマトリックスにその着香剤が添加される。
最終的なコンシステンシーはテクスチャマトリックスのコンシステンシーによって決まる。
従って、この米国特許第7674489号明細書の目的であるこの方法によっては、選択し得るチーズのコンシステンシーがソフトチーズからハードチーズにまで及ぶようなチーズを得ることはできない。
[特許文献2](国際公開第2008/095495号パンフレット)は、「プロセスチーズ」又は「溶融チーズ」タイプのチーズを得る方法を記載している。この国際公開第2008/095495号パンフレットは、カードを着香成分(例えば熟成チーズ、粉末チーズ又は発酵乳)と混合することを提言している。
次にカードのゲルは、成分の均一且つ均質な混合物とするため、特に高温(有利には50℃〜70℃)を加えることによってその構造を分解しなければならない。
次にこの混合物のpHを調整すると、包装用にブロックに変形させることのできる均一なチーズ塊が得られる。
このようにして得られる製品は、弾力性のあるクリーミーなコンシステンシーを有するチーズである。
しかしながら、上記国際公開第2008/095495号パンフレットの方法目的は、マトリックスを確実に均一な混合物にするため、予め得られた凝固物の構造を分解する追加的な工程が必要である。
米国特許第7674489号明細書 国際公開第2008/095495号パンフレット
以上を踏まえると、味及びテクスチャが製造終了時に得られ、且つ全範囲で任意に選択することのできる、且つその際に最終的な熟成の必要がない、又は予め得られた凝固物の構造を(特に熱及び/又は溶融塩を用いることによって)分解する追加的な工程の必要がないチーズベース食品を製造することが可能な方法が必要とされている。
従って本発明は、例えばチーズ、チーズ特製品又はチーズ代用品タイプのチーズベース食品の製造方法に関する。
本発明は、チーズ技術の主要な段階を再編成することにより、最終製品の機能性及び機能の定義に従いそれらを最適化することを目的とする。
より正確には、本発明は、特に、以下の三部構成を最適化することによってフレーバーの生成を外部委託することにある:
−着香微生物(より優れた風味及びアロマバランスの生成菌)
−好適な培養培地(乳、クリーム、植物の液汁等)、及び
−最適な生育条件(温度、pH、時間、酸素供給、撹拌等)。
本発明に係る方法は、着香マトリックスの作製とテクスチャマトリックスの作製とを分割し、次にそれらを好適な割合で組み合わせた後、好適な物理化学的条件でその混合物をテクスチャ形成することにある。
この点で、本発明に係る製造方法は以下の工程:
a)以下を提供する工程:
−液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシーの、少なくとも1つの着香マトリックスであって、少なくとも1つのフレーバー生成微生物を培養培地で培養する工程から得られる着香マトリックス、
−液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシーの、少なくとも1つのテクスチャマトリックスであって、前記食品のテクスチャを付与するのに好適なテクスチャマトリックス
[前記少なくとも1つのテクスチャマトリックスは、5重量%〜25重量%(好ましくは9重量%〜25重量%)のタンパク質及び3重量%〜30重量%の脂肪を含み、
前記タンパク質の少なくとも一部は、凝固してゲルを形成することが可能な凝固タンパク質からなる]、
次に
b)前記少なくとも1つの着香マトリックスと、凝固タンパク質が事前の凝固に供されていない前記少なくとも1つのテクスチャマトリックスとを混合する工程、
次に
c)テクスチャ形成工程[この間に、工程B)によってもたらされる混合物が、前記ゲルが形成されるように前記凝固タンパク質を確実に凝固させることを意図した物理化学的テクスチャ形成条件に供され、前記物理化学的テクスチャ形成条件は、前記食品に求められる最終的なテクスチャに応じて適合される]を含む。
かかる方法は、製造方法が終了したそのときから、任意に適合された幅広い範囲のフレーバー及びテクスチャの最終食品が得られ、従って最終熟成段階を省くことが可能になるという利点がある。
従ってかかるチーズベース食品の製造費用は、風味の生成及びテクスチャ形成を数日で(数週間又は更には数ヵ月ではなく)行うことができるため、特に「伝統的なチーズ」と比べてはるかに安価である。
本発明に係る方法は、加えて、マトリックスの混合後のみの凝固に基づき、これによりチーズの加工に付随する問題(特にゲルの構造分解及び溶融塩の使用)が回避される。
従って本発明に係る方法は、タンパク質の単一且つ独自の構造化(テクスチャ形成)を、有利にはテクスチャマトリックスを得るための濃縮段階後に含み、従って着香マトリックスとの混合工程のために凝固物を可溶化しなくても済む。
この技術は、更に、方法のより優れた規則性(風味の生成が外部委託される)、生成及び提供される風味の種類に関するより大きい自由度、及び方法の単純化(酸性化に関して風味の生成が切り離される)を可能にする。
実施の他の特徴によれば、以下を互いに組み合わせて、又は別々に選ぶことができる:
−テクスチャマトリックスは、乳製品及び/又は植物の液汁のろ過技術によってもたらされるリテンテートからなり、ここでは特に乳製品及び/又は植物の液汁のタンパク質の少なくとも一部分が保持されている;この場合、テクスチャマトリックスは有利には、プレチーズ液、乳のろ過のリテンテートからなり、ここでは特に乳のタンパク質が保持されている:
−テクスチャ形成工程C)の間、テクスチャ形成の物理化学的条件は、温度、pH、凝固剤の分量及びNaClの分量の中から選択される;この場合、好ましくは、テクスチャ形成工程C)は以下の物理化学的テクスチャ形成条件で調整される:pH4〜6.5、好ましくは4.5〜5.7、温度15℃〜50℃、好ましくは20〜40℃、塩濃度0.1%〜2%、好ましくは0.7〜0.9%、及び乳製品について、凝固剤(レンネットエキス又はプロテアーゼ)の分量0〜50g/100L、好ましくは15〜30g/100L;
−混合工程B)の間、着香マトリックスは、全混合物の0.5〜50重量%、より好ましくは0.5〜10重量%(上下限値を含む)である;
−本方法は、テクスチャ形成工程C)の後に、少なくとも1つの表面成熟微生物を加える工程を含み得る;
−提供する工程A)は、少なくとも1つのフレーバー生成微生物を培養培地で培養する前記工程を含む、前記着香マトリックスの生成方法、及び/又はゲルの形成を防ぐことを意図した物理化学的条件における前記テクスチャマトリックスの生成方法からなり;好ましくは、熟成タイプのチーズの製造については、着香マトリックスの生成方法の間、着香微生物としては熟成用微生物を含み;この場合もまた、乳製品培養培地は、有利には、乳又はクリーム、チーズ製造時のホエー、ろ過透過液から選択される乳由来製品からなり;或いは、チーズ代用品の製造については、着香マトリックスの生成方法の間、培養培地は有利には、植物の液汁、例えば、大豆の液汁、ルピナスの液汁、オートムギの液汁、コメの液汁又は前記の液汁の少なくとも2つの混合物から選択される液汁からなり;概して、培養工程は、より好ましくは1〜4日の期間にわたって実施される;
−混合工程B)の間、前記少なくとも1つの着香微生物は生菌である。
本発明は、更に、本発明に係る製造方法によってもたらされるチーズベース食品、有利にはチーズ、チーズ特製品又はチーズ代用品に関する。
いかなる形であれ限定することなく、添付の図に関連する以下の詳細な実施形態によって本発明を更に例示する。
チーズベース食品の製造についての、本発明に係る方法の主要な工程を示すブロック図である。 図1に係る製造方法で用いられる着香マトリックスの製造方法の主要な工程を示すブロック図である。
概して、本発明は、チーズベース食品の製造方法に関する。
本発明に係る製造方法は、この方法の終了時に最終製品の風味及びテクスチャを得ることが可能であるという利点を有する。
従って、有利には熟成チーズの風味を含む、本発明に係るチーズベース食品は、着香微生物の特徴的な生化学的及び物理的変化を展開するのに必要な温度及び条件で所与の経過時間にわたってそれを維持する必要なしに、その製造直後に食することができる。
これについて、図1に図式的に示されるなど、この製造方法は以下の連続工程:
A)以下を提供する工程:
A1)液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシー(又は形状)の、少なくとも1つの着香マトリックスであって、少なくとも1つのフレーバー生成微生物を培養培地で培養する工程から得られる着香マトリックス、及び
A2)液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシー(又は形状)の、少なくとも1つのテクスチャマトリックスであって、前記食品のテクスチャを付与するのに好適なテクスチャマトリックス、
B)前記少なくとも1つの着香マトリックスと前記少なくとも1つのテクスチャマトリックスとを混合する工程、次に
C)テクスチャ形成工程[この間に、混合工程B)によってもたらされる混合物が、前記食品に求められる最終的なテクスチャに応じて適合される物理化学的テクスチャ形成条件に供される]、及び
D)任意選択で、少なくとも1つの表面成熟微生物を加える工程、を含む。
一般的定義
本発明の枠組みにおいて、「チーズベース食品」とは、有利には、人が嚥下することを意図した、厳密に言うところのチーズからなるか又はかかるチーズの代用が意図される、変換されている物質又は製品である。
かかるチーズベース食品は、有利には、チーズベース食品、チーズ特製品又はチーズ代用品を包含する。
「チーズ」は、脱水前に又は部分的な水分除去後に全体的又は部分的に凝固した、専ら乳製品に由来する材料から得られる発酵又は非発酵、熟成又は非熟成製品である。
「乳特製品」は、単独で又は混合物として使用される専ら乳由来の他の材料を加えることのできる、専ら乳製品に由来する材料を使用して調製されたチーズ、ホワイトチーズ及びブルーチーズ以外の発酵又は非発酵、熟成又は非熟成乳製品である。
「チーズ代用品」は、主に植物原材料(例えば大豆の液汁、オートムギの液汁、アーモンドの液汁等のタイプの、マメ科植物等の穀類の液汁)を使用して製造された、チーズの代用とすることを意図した食品である。
かかるチーズ代用品は、「ビーガンチーズ」、「植物ベースチーズ」又は「チーズ類似品」とも称される。
人においては、かかるチーズベース食品の摂取はフレーバーの知覚につながり得る。
「フレーバー」は、食品を味わう際に知覚される嗅覚、味覚及び三叉神経覚の全てに対応する。
これらの感覚により、種々の味感覚刺激:
−フレーバー、「風味のある化合物」又は「風味のある刺激」とも称される(特に味覚に関連するもの)、
−風味、「匂い化合物」又は「嗅覚刺激」又は「刺激匂い物質」とも称される(特に嗅覚に関連するもの)、及び/又は
−三叉神経化合物(特に体性感覚、より正確には三叉神経知覚に関連するもの)
の知覚が可能となる。
本発明では、簡略化を考慮して、「風味」の概念は、フレーバーの概念と等価な形で、従って、厳密に言うところの風味の概念、またフレーバー及び三叉神経化合物の概念も包含する形で用いるものとする。
「フレーバー」は、特に、舌に位置する味覚受容器によって知覚される刺激を意味する。
フレーバーの知覚のダイナミクスは、特に、唾液中に溶解した非揮発性化合物の一時的な放出によって左右される。
「フレーバー」は特に、基本フレーバー:甘味、塩味、酸味、苦味及びうま味を意味する。フレーバーはまた、脂肪(特にオレイン酸などの脂肪酸)の感覚も意味する。
「風味」は、味覚球における匂いのある揮発性分子の放出ダイナミクスに関係した知覚を意味する。
かかる嗅覚刺激は、概して、鼻腔に位置する嗅覚受容器に達するため製品から放出されなければならない揮発性分子からなる。
目的の化合物が口内にあるとき、この知覚は特に「咽の奥」又は「鼻道後方」を通じて起こる。
そして更に、「テクスチャ」又は「コンシステンシー」は、摂取者の機械受容器、触受容器、及び任意選択で、視覚及び聴覚受容器によって知覚可能な、チーズベース食品の一組のレオロジー及び構造特性(幾何学的な、及び表面の)を意味する。
本発明において、チーズベース食品のコンシステンシーは、有利にはペーストタイプのものである。
このペースト状の概念は、有利には、以下の一連のコンシステンシー:ハードペースト状、セミハードペースト状、セミソフトペースト状、ソフトペースト状、スプレッダブルペースト状を包含する。
コンシステンシーを含めたチーズ技術の様々な概念が、以下の文献に記載されている:
−FAO/WHO規格no.A−6 −Cheese(1978,改訂1990年);
−乳及び乳製品に適用可能な技術仕様書no.B3−07−09(刊行日付:2009年11月)(法務局(Legal Affairs Department)−フランス);
−チーズ類及びチーズ特製品に関する2007年4月27日付法令no.2007−628及び2013年11月12日付no.2013−1010(経済財政省(Ministry of the Economy and of Finance)−フランス)。
概して、本発明によれば、示される範囲は全て上下限値を含む。
着香マトリックスに関して
着香マトリックスは、液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシーであり、最終製品に目的の風味を与えることを意図した生成物を成す。
この着香マトリックスは、少なくとも1つのフレーバー生成微生物を培養培地、有利には乳製品培養培地(好ましくはチーズ及びチーズ特製品について)又は植物培養培地(好ましくはチーズ代用品について)で培養する方法によって得られる。
問題の着香微生物は、「アロマ酵母」とも称され、最終的なチーズベース食品に求められる風味を生じることのできる微生物から選択される。
培養培地(乳製品又は植物の液汁)の場合、風味は有利には、タンパク質分解(アミノ酸)及び/又は脂肪分解及び/又は糖類変換の最終産物の放出によって発生する。
こうした目的の風味は、有利には、チーズに見られる、より好ましくはまた以下の化合物から選択される風味からなる:
−オクタ−1−エン−3−オール(キノコ)、
−2−フェニルエタノール及びフェニルアセトアルデヒド(フローラルノート)、
−1,6−ジメトキシベンゼン及びケイ皮酸のメチルエステル(ヘーゼルナッツノート)、
−2,4−ジチアペンタン(dithiapenthane)、2,4,5−トリチアヘキサン及び3−メチルチオ−2,4−ジチアペンタン(ニンニクノート)、
−硫化メチル、ジメチルジスルフィド、3−メチルチオプロパナール及びメタンチオール(エポワス、ヴァシュラン、ポン・レヴェック、リンバーガー)、時にインドール及びプロピオン酸及びジアセチル(スイスチーズ)。
従ってかかる風味は、細菌、酵母又はカビを包含する着香微生物(又は「芳香目的の微生物」)を培養することによって得られる。
これらの着香微生物には、有利には、熟成用微生物(又は「熟成用細菌叢」又は「熟成用発酵素」)が含まれる。
熟成用微生物としては、通常チーズにおいて、洗われ又は加塩された、カビの外皮を有するチーズの表面上にさえも発育するカビ及び/又は酵母及び/又は細菌が挙げられる。
これらの熟成用微生物としては、以下が挙げられる:
−カビ、例えば、ペニシリウム・カメンベルティ(Penicillium camemberti)又はペニシリウム・ロックフォルティ(Penicillium roqueforti)など;
−酵母、特にサッカロミセス属(Saccharomyces)、カンジダ属(Candida)(カンジダ・ウチリス(Candida utilis))、ゲオトリクム属(Geotrichum)(例えばゲオトリクム・カンジドゥム(Geotrichum candidum))に属するもの及びデバリオマイセス・ハンセニ(Debaryomyces hanseni);及び
−細菌、例えば、プロピオン酸菌(プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium))、及びグラム陽性と称される様々な細菌(ラクトバチルス属(Lactobacillus)、より好ましくはラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum));細菌の中でも特にまた、スタフィロコッカス・キシロサス(Staphylococcus xylosus)、ブレビバクテリウム・リンネス(Brevibacterium linens)又はブレビバクテリウム・カゼイ(Brevibacterium casei)を挙げることができる。
着香微生物はまた、例えばハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)、ヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)からも選択することができる。
かかる着香微生物はまた、CHR HANSSEN社(例えば系列DVS(商標))、STANDA社(例えば系列PAL(商標))又はDANISCO社(例えば系列CHOOZIT(商標)チーズカルチャー)によって提案される微生物から選択されてもよい。
適用される着香微生物は、ある種に由来するか、又は同じ界若しくは異なる界に属する少なくとも2つの種の組み合わせに由来する。
微生物の各種は、更には、単一の株に由来するか、又は少なくとも2つの株の組み合わせに由来する。
より一般的には、着香微生物はまた、生体内変換によって風味を生じることができ、且つ食品工業分野で見られる任意の他の微生物からも選択することができる(Techniques of the Engineer-f3501-「Manufacture of food products via fermentation:engineering」-10/09/2014-Alain BRANGER)。
例えば、着香微生物はまた、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)亜種ラクティス(ssp lactis)及び亜種クレモリス(ssp cremoris)又は変種ジアセチラクティス(var diacetylactis)、ラクトコッカス・クレモリス(Lactococcus cremoris)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ロイコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)亜種クレモリス(ssp cremoris)などの酸性化乳酸菌及び風味生成菌からなってもよい。
乳製品培養培地は、乳及びその誘導体:クリーム、チーズ製造時のホエー又はろ過透過液(限外ろ過、精密ろ過、ナノろ過)から選択される基質を成す。
「乳」は、有利には、反芻動物、例えば雌ウシ、ヤギ、雌ヒツジ又はスイギュウに由来する乳を意味する。
乳は種々の形態、即ち、全乳、半脱脂乳、脱脂乳を有し得る;乳はまた、生乳又は殺菌乳、マイクロフィルタでろ過した新鮮乳、殺菌乳、UHT殺菌乳の形態も有し得る。
クリームは、100gの総重量に対して少なくとも30gの脂肪(乳のみに由来する)を含有する乳である。
チーズ製造時のホエーは、フレッシュチーズ、ソフトチーズ、圧搾チーズ及び加熱チーズの製造からの、チーズ製造の副産物からなる。
ろ過透過液は、乳をフィルタ膜で濃縮(限外ろ過、精密ろ過又はナノろ過)する間の副産物で成る。
植物性培養培地は、植物の液汁、例えば大豆の液汁、コメの液汁、アーモンドの液汁等から選択される基質を成す。
実際には、図2に示されるなど、混合工程A13の間に着香微生物A11を培養培地A12に導入し、次に最適な物理化学的条件で培養工程A14の実施を可能にすると、最終的に目的の着香マトリックスが得られる。
培養工程A14の物理化学的条件、特に温度、pH、酸素供給及び撹拌は、特に、着香微生物による風味の最適な生成が達成されるように適合される。
問題の物理化学的条件は、例えば、文献Techniques of the Engineer-f3501 -「Manufacture of food products via fermentation:engineering」-10/09/2014-Alain BRANGERに提供されている。
例えば、培養工程A14の間、着香マトリックスは、所望の典型的アロマ特質に従いタンク又は発酵槽において適用することができる。
この培養工程A14の実施期間は、有利には約1〜4日である。
乳製品培養培地中には、適用される微生物に応じて酵素、更なる基質もまた加えることができる。
このように(培養工程A14の終了時に)得られる着香マトリックスは、非固体、例えば液状、半液状、半ペースト状又はペースト状のコンシステンシーを有する。
この着香マトリックスは、求められる風味(又はより一般的にはフレーバー)の濃縮物を含有し、これは、着香微生物による培養培地の生体内変換で生成されるものである。
テクスチャマトリックスに関して
テクスチャマトリックスは、チーズベース食品の最終的なテクスチャを作り出すように、適合された原材料から選択される。
かかるテクスチャマトリックスは、このタンパク質及び脂肪について:
−5重量%〜25のタンパク質、より好ましくは9重量%〜25重量%のタンパク質、及び
−3重量%〜30重量%の脂肪
を含む。
このテクスチャマトリックスのタンパク質の中で、少なくとも一部は、「凝固性」と称される、即ち凝固過程でゲル(タンパク質ゲル)又は「凝固物」を形成することができるタンパク質からなる。
タンパク質のゲル化は、有利には、可溶性タンパク質(オボアルブミン、大豆タンパク質、ホエータンパク質等)から達成される。
ある特定の場合には、酸性化が必要である。
塩又はイオンを添加すると、ゲル化速度又は得られるゲルの硬さが増加し得る。
凝固タンパク質は、有利には、
−酵素的に(カゼインミセル、フィブリン、卵白タンパク質)、
−又はイオンの添加によるか(カルシウム及びカゼイン)、
−又はアルカリ化と、続くタンパク質の中性若しくはpIの回復によるか(大豆タンパク質)、のいずれかで加熱なしに、又は少なくとも実質的な加熱なしに(50℃未満、より好ましくは40℃未満)ゲル化することのできるタンパク質から選択される。
或いは、凝固タンパク質はまた、加熱(70℃超)によってゲル化することのできるタンパク質、即ち熱凝固性と称されるタンパク質から選択されてもよい。
このテクスチャマトリックスにおいて、タンパク質は「天然」形態であり、即ちタンパク質は事前凝固に供されていない(事前のテクスチャ形成工程がない)。
従ってこのテクスチャマトリックスは、着香マトリックスとのその均質混合を可能にするため凝固物を構造分解する事前工程には供されない。
かかるテクスチャマトリックスは、有利には、乳ベース製品(「乳製品(diary)」テクスチャマトリックス)、又は植物の液汁(「植物」テクスチャマトリックス)から選択される。
テクスチャマトリックスは、非固体、例えば液状、半液状、半ペースト状又はペースト状のコンシステンシーを有する。
「乳ベース製品」は、特にそのままの乳を意味するが、クリーム、バターミルク、ホエー又はろ過透過液もまた意味する。
例えば、凝固タンパク質は、その天然形がカゼインミセルの形であるカゼイン類からなる。
ゲルの形成には、レンネットがκカゼインを加水分解する;この反応で2つの誘導体、即ち、親水性カゼイノマクロペプチドと、電気的に陰性の疎水性パラカゼイン−κとが得られる;パラカゼイン−κは、静電相互作用、水素結合、疎水性並びにカルシウム架橋のおかげで一体に結合し、前記ゲルをもたらす。
乳ベース製品は、有利には、物理化学的観点から、特に:
−脂肪:レベル(脂肪比率)、状態(ホモジナイズされているか否か)、
−タンパク質含有量において:血清タンパク質(seric protein)/カゼイン比、
−ラクトース比率、
−ミネラルの観点から:カルシウム及びリン含有量
が標準化される。
出発原材料もまた、
−熱処理(時間/温度ペア)、及び
−機械的処理、例えば精密ろ過タイプのもの
を介した微生物学的標準化の対象であり得る。
出発原材料は、有利には、最適なテクスチャが得られるように所望の濃縮倍数(体積濃縮倍数−「VCF」)となるまで(例えばVCF3〜7倍)、ろ過技術によって濃縮される。
適用されるろ過技術は、有利には、ダイアフィルトレーションを伴う又は伴わない、限外ろ過、精密ろ過、ナノろ過の技術から選択される。
このように得られたテクスチャマトリックスは、例えば、一般に「プレチーズ液」と称される生成物からなる。
このプレチーズ液を得る方法、並びにその特徴については、例えば、以下の文献に記載されている:
−Maubois et al.「Application of Membrane Ultrafiltration to Preparation of Various Types of Cheese」,Journal of Dairy Science,Vol.58,no.7、又は
−Goudedranche et al.「Utilization of the new mineral UF membranes for making semi-hard cheeses」,Desalination,35(1980)243-258。
従って、かかるプレチーズ液はタンパク質強化乳(カゼイン及び可溶性タンパク質)からなり、所望のチーズに適合したタンパク質含有量を含む、且つなおも液体が残っていながら(その凝固タンパク質が凝固することなく)、脱水の終了時にカードの組成を有するろ過リテンテートを形成する。
かかるプレチーズ液の体積濃縮倍数は、有利には4〜7である。
このため、乳の可溶性要素(即ち実質的にラクトース、及び可溶性無機塩類及び非タンパク質窒素物質)のみが(例えば限外ろ過で)膜を通過するような透過性の半透膜でろ過操作が行われる。
このろ過工程については、例えば文献、Pouliot-International Diary Journal-18(2008)735-740に展開されている。
情報として、ろ過操作は以下の条件で適用される:
−カットオフ閾値が2,000〜150,000Daまで様々であり、且つ加えられる圧力が2〜10×105Paの限外ろ過、
−カットオフ閾値が150,000Da超であり、且つ加えられる圧力が0.2〜1×105Paの精密ろ過、
−カットオフ閾値が200〜1000Daまで様々であり、且つ加えられる圧力が10〜40×105Paのナノろ過。
従って、例えば限外ろ過のこの操作により、2つの液体を得ることが可能である:
−「ろ液」又は「透過液」と呼ばれる、膜を通過する第1の液体[タンパク質窒素物質並びに凝固中にレンネットをカゼインと分離させる物質(カゼイノマクロペプチド及びグリコマクロペプチド)を欠いているある種のホエーを形成する];及び
−膜によって保持された第2の液体[前述のリテンテートを形成し、タンパク質(カゼイン及び可溶性タンパク質)におけるタンパク質強化乳を形成する]。
このプレチーズ液は、任意選択で、特にクリームを添加して、脂肪を調整することができる。
更に、「植物の液汁ベースの生成物」は、特に大豆、オートムギ、アーモンド、エンドウマメ、ルピナス、オートムギ、コメ等の液汁を意味する。
植物の液汁ベースの生成物とは、これらの液汁、好ましくは大豆の液汁と少なくとも1つの他の液汁との少なくとも2つの混合物からなる。
例えば、テクスチャマトリックスは、以下の混合物を含む:
−大豆の液汁とオートムギの液汁[有利には、オートムギの液汁の重量基準の割合は5〜10%である]、及び
−大豆の液汁とルピナスの液汁[有利には、ルピナスの液汁の重量基準の割合は35%〜45%である]。
以上に展開したとおり、出発原材料は、有利には、最適なテクスチャが得られるように所望の濃縮倍数になるまで(例えばVCF3〜7倍)ろ過技術によって濃縮される。
適用されるろ過技術は、有利には、ダイアフィルトレーションを伴う又は伴わない、限外ろ過、精密ろ過、ナノろ過の技術から選択される。
従って、かかる植物の液汁は、求められるチーズ代用品に適合したタンパク質含有量を含むろ過リテンテートを形成する、タンパク質を強化した植物の液汁である。
かかる植物の液汁の体積濃縮倍数は、有利には4〜7である。
このため、液汁の可溶性要素のみが前記膜を通過するような透過性の半透膜でろ過操作が行われる。
植物の液汁はまた、適合した時間(例えば10〜30分)にわたって小麦粉を液体の懸濁剤に(例えば約1/5の比で)入れ、次にこれをろ過して、濃縮された植物の液汁を得て、植物の液汁ベースの生成物を形成することもできる。
出発生成物はまた、植物の液汁を伴う乳製品ベースの生成物であってもよい。
この場合、比は、第1の構成成分について、第2構成成分に対して例えば10%〜90%まで様々である。
混合工程に関して
テクスチャマトリックスと着香マトリックスとは、所定の割合で混合される(工程B−図1)。
例えば、着香マトリックスは、総混合物の0.5〜50重量%、好ましくは0.5〜10重量%を成す。
より好ましくは、混合物は40℃の最高温度に維持される。
混合の時間及びタイプは、テクスチャマトリックス中に着香マトリックスが完全に分布するように適合されなければならない。
例えば、混合は、スクレーパ付きタンク、スクレーパ面を有する交換器又は静的ミキサ内で行われる。
この混合物には、様々な添加剤、例えば着色剤又は酸性度調整剤などの認可された生成物を配合することができる。
加えて、このチーズベース食品は、撹拌停止後に成分を分離させないための溶融塩を欠いている。
主な溶融塩は、ポリリン酸及びオルトリン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム及びクエン酸である。
テクスチャ形成工程に関して
混合工程B)の終了時に得られた混合物は、次に、その食品に求められる最終的なテクスチャに従い適合させるテクスチャ形成工程C)の対象である。
従って本発明に係るこの方法は、マトリックスの混合工程の後にのみテクスチャ形成工程を含む。
テクスチャ形成は、混合物を物理化学的テクスチャ形成条件に供することからなり、物理化学的条件は、前述の凝固タンパク質を介してゲル又は「凝固物」を形成するように適合される。
従って「テクスチャ形成」は、2つのタイプの代替的又は相補的な凝固、即ち乳酸凝固又は酸凝固(発酵による又は化学的)とレンネット凝固(酵素的)とを包含する。
より好ましくは、かかるゲルは、有利には、脂肪球を保持する凝固タンパク質(より好ましくはカゼイン)のゲルと、マトリックスの程度の差はあるが実質的な割合の水相とで実質的に構成される。
従って凝固タンパク質は、初めて、非凝固形態から凝固形態に移行する。
混合物が供される物理化学的テクスチャ形成条件は、特に、
−温度、
−pH、
−凝固剤の分量、
−塩濃度、特にNaCl濃度、及び
−場合によりテクスチャ形成剤(ゲル化及び/又は増粘)の分量
から選択される。
これらのテクスチャ形成パラメータの調整は、以下の文献を考慮して行うことができる:
-Karlsson et al.「Influence of pH and NaCl on rheological properties of rennet-induced casein gels made from UF concentrated skim milk」-International Diary Journal 17(2007)1053-1062);
-Maubois et al.「Application of Membrane Ultrafiltration to Preparation of Various Types of Cheese」,Journal of Dairy Science,Vol.58,no.7;
-Goudedranche et al.「Utilization of the new mineral UF membranes for making semi-hard cheeses」,Desalination,35(1980)243-258;
-Waungana et al.「Rennet coagulation properties of skim milk concentrated by ultrafiltration:effects of heat treatment and pH adjustment」- Food Research International,Vol.31,No 9,pp 645-651,1998。
特に、「植物」テクスチャマトリックスの場合、2つのテクスチャ形成方法:
−例えばグルコノデルタラクトン(GDL)及び/又は発酵素を使用した、酸性化による方法、又は
−例えば乳酸カルシウム又は硫酸カルシウムの存在下での、熱凝固による方法
が適合される。
例えば、及び非限定的な形で、凝固剤の分量は、2〜5%硫酸カルシウム又は3〜10%乳酸カルシウム又は1〜5%GDLである。
実際には、様々なテクスチャマトリックスについて、求められるテクスチャに従い以下の物理化学的テクスチャ形成条件が有利には適用される:
−pH4〜6.5、好ましくは4.5〜5.7、
−温度15℃〜50℃(好ましくは20℃〜40℃)、又は熱凝固の場合には任意選択で70℃超の温度、
−NaCl濃度0.1%〜2%、好ましくは0.7%〜0.9%、及び
−乳製品テクスチャマトリックスの場合、凝固剤の分量(特にレンネットエキス)0g/100L〜50g/100L、好ましくは15g/100L〜30g/100L、及び任意選択で
−テクスチャ形成剤(ゲル化及び増粘)の分量は、一方で、0〜0.6kg/100L、好ましくは0.2〜0.4kg/100Lのゲル化剤を含み、他方で、0〜4kg/100L、好ましくは1.5〜2kg/100Lの増粘剤を含む。
以上のパラメータは、テクスチャマトリックスがプレチーズ液である混合物の場合に特に最適である。
pHの調整は、種々の方法で達成することができる:
−D−グルコン酸デルタラクトン(GDL)酸の添加、
−乳又は予め酸性化したリテンテートの添加、
−酸性化発酵素の添加、
−乳酸の添加。
このpH調整は、有利にはゆっくりと規則的に、有利には20分〜30分の時間をかけて行われる。
必要に応じて、着香マトリックスとの混合前にテクスチャマトリックスにテクスチャ形成剤を配合することができる。
加えてこれらのテクスチャ形成パラメータは、有利には、着香微生物が生菌のままであるように調整される。
特に、物理化学的テクスチャ形成条件は、スプレッダブルチーズからハードチーズまでテクスチャを任意に調整し得るペーストを形成するチーズベース食品を得ることができるように調整し得る。
より正確には、これらの物理化学的テクスチャ形成条件は、以下のテクスチャ/硬さのうちの1つを含むチーズが得られるように調整し得る:
−スプレッダブルチーズ、
−ソフトチーズ、
−セミソフトチーズ、
−セミハードチーズ、及び
−ハードチーズ。
他の点で、硬さの結果は3kg.f−1〜40kg.f−1の範囲内である。
例えば、硬さは、
−スプレッダブルチーズについてタイプに応じて10kg.f−1未満、
−ソフトチーズについて約20kg.f−1、及び
−ハードチーズについて約30kg.f−1
である。
例として、以下に幾つかの物理化学的テクスチャ形成条件を示す。
ソフトチーズを得るためには:
−pH4〜6.5、好ましくは5.0〜5.5、
−温度15℃〜40℃、好ましくは20〜35℃、
−NaCl濃度0.1%〜2%、好ましくは0.7%〜0.9%、
−凝固剤(レンネットエキス)の分量0g/100L〜50g/100L、好ましくは15g/100L〜25g/100L、
−任意選択で、ゲル化剤の分量0〜0.6kg/100L、好ましくは0.2〜0.4kg/100L、及び増粘剤の分量0〜4kg/100L、好ましくは1.5〜2kg/100L。
ハードチーズを得るためには:
−pH4〜6.5、好ましくは5.2〜5.7、
−温度15℃〜40℃、好ましくは25〜40℃、
−NaCl濃度0.1%〜2%、好ましくは0.7%〜0.9%、
−凝固剤(レンネットエキス)の分量0g/100L〜50g/100L、好ましくは25g/100L〜30g/100L、
−任意選択で、ゲル化剤の分量0〜0.6kg/100L、好ましくは0.3〜0.4kg/100L、及び増粘剤の分量0〜4kg/100L、好ましくは1.5〜2kg/100L。
スプレッダブルチーズを得るためには:
−pH4〜6.5、好ましくは4.8〜5.2、
−温度15℃〜40℃、好ましくは15〜25℃、
−NaCl濃度0.1%〜2%、好ましくは0.1%〜0.9%、
−凝固剤(レンネットエキス)の分量0g/100L〜50g/100L、好ましくは3g/100L〜10g/100L、
−任意選択で、ゲル化剤の分量0〜0.6kg/100L、好ましくは0.15〜0.20kg/100L及び増粘剤の分量0〜4kg/100L、好ましくは1〜1.5kg/100L。
追加的な任意選択の表面熟成工程に関して
製造工程は、少なくとも1つの表面成熟微生物が加えられる最終工程D)を含み得る。
かかる微生物は、例えば、ペニシリウム・カメンベルティ(Penicillium camemberti)及び/又はゲオトリクム・カンジドゥム(Geotrichum candidum)、更にはブレビバクテリウム・リンネス(Brevibacterium linens)から選択される。
チーズベース食品は、次に、表面細菌叢の発育が達成されるように十分な時間にわたって適した条件(特に温度及び時間に関して)で貯蔵される。
より好ましくは、このチーズベース食品は、表面微生物を成長させるため熟成室に置いておくことができ、これは4〜5日間且つ温度8℃〜15℃である。
チーズベース食品−最終製品
テクスチャ形成工程C)(更には表面熟成工程D))の終了時、このようにして得られたチーズベース食品は、直ちに食することができる。
この食品は、
−テクスチャマトリックスの物理化学的変換に由来するテクスチャ、及び
−着香マトリックスに由来する風味(又はより一般的にはフレーバー)
を含む。
加えて、このチーズベース食品は溶融塩を含有しない。
このテクスチャ形成されたチーズベース食品は、包装し、次に冷蔵することができる。
このチーズベース食品において、着香微生物は、
−生菌であるか、又は
−必要に応じて、特に特定の用途(大規模輸出販売、低温外消費)については、破壊される。
微生物を生かしておくため、当業者は、微生物を破壊し得る条件を回避するように種々の製造工程を調整することができる。
逆に、適した滅菌技術を介して、例えば70℃〜120℃で1〜10分間の範囲の時間/温度スケールを適用することにより、微生物の破壊を達成することができる。
1.実施例1:チーズの主要なテクスチャ形成作用因子(pH及びテクスチャ形成温度、凝固剤及びNaClの分量)の影響に関する試験
方法
技術的経路に統合すると、最適化された工程は以下である:
1.安定化:乳の徹底的な熱処理:93℃で3分間
2.脂肪含量/タンパク質含有量の標準化=1.2(下流段階で脱脂)
3.脱水:標準化乳(脂肪)の限外ろ過(UF)による濃縮
4.テクスチャ形成:
−酸性化:GDL又は乳酸(「NIZO」法によって生成されたもの)
−[加塩:NaCl]
−[「熟成」(風味の生成)]の導入
−作用因子:pH/温度/[凝固剤]、[NaCl]
結果
マトリックスのテクスチャ形成に介在する4つの主要な作用因子(pH、温度、[NaCl]及び[凝固剤])について単独で(一範囲の実施)及び組み合わせて(所与のpH範囲に対する温度範囲、[NaCl]及び[凝固剤]は固定)試験した。
最終製品は、LOYD AMETEK(TA1)テクスチャ計でテクスチャプロファイル(TPA)、即ち、硬さ、付着性、弾力性、凝集性について機器分析を用いて分析した。
硬さの結果(実質的に最初の段階で研究されたチーズの「硬度」アプローチ)は、レンネット不使用生成物の3kg.f−1〜構造化された生成物の30kg.f−1に至るまでの範囲である。
例えばソフトチーズテクスチャについて、そのプレチーズのVCFを5.7として、テクスチャ形成の特徴点は
−pH:5.25
−温度:25℃
−レンネットエキスの分量:0.2g/L
−NaClの分量:0.8%
であり、LOYD AMETEKの硬さの結果は22kg.f−1となる。
圧搾チーズについて、そのプレチーズのVCFを6.5として:
−pH:5.35
−温度:35℃
−レンネットエキスの分量:0.3g/L
−NaClの分量:0.8%
LOYD AMETEKでの硬さの結果は31kg.f−1となる。
スプレッダブルチーズについて、そのプレチーズのVCFを5.1として、
−pH:5.00
−温度:17℃
−レンネットエキスの分量:0.05g/L
−NaClの分量:0.3%
LOYD AMETEKでの硬さの結果は8kg.f−1となる。
範囲の変動幅は大きく、従って適切な硬さを作り出すことが可能である。
2.実施例2:酸の生成、テクスチャ形成のpHの管理:
本発明者らはまた、様々な方法によって(最良の構造を得るための)テクスチャ形成pHを達成することに関しても研究した。
所望のテクスチャ形成pHは、
−GDL(リザクトン(lyzactone))を添加することによって、
−超高速酸性化発酵素:ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ブルガリア菌(Lactobacillus bulgaricus)、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)を添加することによって、
−粉乳を添加することによって16%乾燥物質の濃縮脱脂乳培地上で「NIZO」法(ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)によって生じる酸性化)に従い調製した乳酸を添加することによって(“The dairy products”,2nd edition,Edition Tec and Doc Lavoisierを参照のこと)、達成された。
最良のテクスチャ(最も微細なもの)は、GDLを添加することによって得られる(漸進的酸性化の速度論:20分)。
酸を添加し(GDL速度論を模倣することによる「NIZO」法:20分)、及びブレンダで混合すると、予めホイップされた生成物が得られる。
低速(60rpm−1)のブレード回転によって作られた混合物は、GDLで得られたものに近いテクスチャとなるが、しかしそれ程微細ではない。
超高速酸性化発酵素を添加すると、2時間で目標pHを達成することが可能になるが、しかし熟成温度を正確に管理し、技術的時間を追跡する必要がある。
最も弾力性ある、且つ最も再現性の高い技術は、GDLの添加が関わる。従来技術に最も近いものは発酵素の添加であるが、温度制御されたタンクのpHの変化を注意深く監視する必要がある。従って本発明者らは、GDLの添加を推奨し、必要に応じて続いて酸性化酵母の細菌を添加することができる。
3.実施例3−風味の生成:
最後の部分は、微生物を適切な培地で適切な方法に従い培養して微生物に風味を生成させること、及び着香マトリックスを得ることである。
この、微生物とアロマ成分との混合である「風味発酵素」は、次にテクスチャ形成に先立ち種々の濃度で(例えば1、3、6及び10重量%、単独で、又は混合物として)チーズ(テクスチャマトリックス)に配合される。
最終製品は、例えば「改変チーズ酵素」又は外因的な風味を使用するある種の概念とは対照的に、生菌微生物を保っている。
強力な風味生成菌である4つの微生物を適切な培地で培養し、種々のフレーバーを生成した:
−ハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)、5g.L−1のメチオニン及び10g.L−1のグルコースBHI−YE含有の脱脂乳中、30℃及び好気性生分解で48時間;
−ヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)、UHTクリーム(30%)上、10g.L−1のグルコース/BHI−YE含有、22℃、200rpm撹拌下で48時間;
−プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)、熱処理したチーズ製造時のホエー上、48時間;
−ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)亜種ラクティス(ssp lactis)、亜種クレモリス(ssp cremoris)及び変種ジアセチラクティス(var diacetylactis)、脱脂粉乳で16%乾燥物質に高濃度化した脱脂乳上、24時間。
これらの着香マトリックス(微生物及び風味)をテクスチャマトリックスに導入した後、例えばスクレーパ付きタンクシステム(40L STEPHANタンク)において50rpmの、可能な限りで最も穏やか且つ規則的な混合によって酸性化、加塩及びテクスチャ形成を行った。
11人の食味評価員の評価員団が、陰性対照品(着香マトリックスの添加なし)と比べて最終製品を試食した。
評価員団が、試食した各食品について0〜5のアロマ強度スコアを付ける。ここで0はアロマ強度ゼロに対応し、及び5は強力なアロマ強度に対応する。
アロマ発酵素のラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)亜種ラクティス(ssp lactis)、亜種クレモリス(ssp cremoris)及び変種ジアセチラクティス(var diacetylactis)の添加に起因するアロマ強度の知覚について、評価員団は以下のスコアを付けた:
−対照品(添加なし)のアロマ知覚について1.1/5、及び
−6%「発酵素」の試験品について3.4/5。
質量分析法と併せたガスクロマトグラフィー(GC−MS)の結果は、以下となった:
−陰性対照品に250ppmのジアセチル、及び
−試験品6%に450ppmのジアセチル。
6%のハフニア属(Hafnia)、6%のヤロウイア(Yarrowia)の添加について、結果は以下である:
−対照品のアロマ強度について1.1/5、及び
−2つの試験品についてそれぞれ2.7/5及び4.1/5。
CG−SM結果は以下となる:
−6%のハフニア属(Hafnia)を含有する試験品について:
・対照品の60ppmに対して試験品に400ppmのジアセチル、
・対照品の0.6ppmに対して試験品に150のジメチルジスルフィド(dimethyl sisulphidee)(DMDS)、
・対照品の0.3ppmに対して試験品に874ppmの3−メチルブタノール。
−6%ヤロウイア(Yarrowia)を含有する試験品について:
・対照品の5ppmに対して試験品に102ppmの2−ヘプタノン、
・対照品の2ppmに対して試験品に745ppmのメチルブタナール、
・対照品の200ppmに対して試験品に1750ppmのヘキサン酸。
6%プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)を含有する試験品について:
対照品の210μg.g−1に対して6%試験品に9000μg.g−1(3%試験品については4500μg.g−1)のC3。
2%ハフニア属(Hafnia)、2%ヤロウイア(Yarrowia)、2%プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)及び2%ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)及び3%の各々を含有する試験品について、結果はそれぞれ以下である:
−C3について:対照品の210μg.g−1と比較して2%試験品に1100μg.g−1(及び3%試験品に3500μg.g−1)、即ち5及び17倍高い;
−1−ブタノール−2,3−メチルについて:対照品の4ppbと比較して2%試験品に60ppb(及び3%試験品に95ppb)、即ち15及び24倍高い;
−2−ヘプタノノ(heptanono)について:対照品の1.5ppbと比較して2%試験品に4ppb(及び3%試験品に4ppb)、即ち2.6倍高い;
−ジアセチルについて:対照品の450ppbと比較して2%試験品に750ppb(及び3%試験品に710ppb)、即ち約1.6倍高い;
−DMDSについて:2%試験品の0.3ppb(及び3%試験品の0.8)と比較して対照の0.12、即ち2.5及び6.6倍高い.
「ハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)」発酵素は、
−分枝アルコール類(2−メチルプロパノール;3−メチルブタノール及び2−メチルブタノール)及び直鎖アルコール:エタノール、
−硫黄化合物(メルカプトアセトン、DMDS、DMTS、DMS及び3−(メチルチオ)−1−プロパノール)、
−アセトイン及び
−ジアセチル
の存在によって特徴付けられる。
情報として、アルコール類は、その検出閾値が極めて高いため、概して生成物のフレーバーにほとんど関与しないが、フレーバー化合物の形成に、特にエステル類の形成において介在し得る。
「ヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)」発酵素は、
−酸(ピリッとした辛さ、更には酸敗臭ノート):主に、ブタン酸、ヘキサン酸及びオクタン酸、
−メチルアセトン類(methylcetones)(「ブルー」ノート):2−ブタノン、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン及び
−アルデヒド類(麦芽入りノート):2−メチルプロパナール、3−メチルブタナール及び2−メチルブタナール
の存在によって特徴付けられる。
「ハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)」と「ヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)」とを組み合わせる発酵素は、独立して「ハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)」発酵素及び「ヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)」発酵素に見られる全ての化合物を、但しこれらの2つの間の中間レベルで有する。
アロマの複雑性と最良のテクスチャとの間の興味深い組み合わせは、各2%の濃度のラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)、ハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)、ヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)及びプロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)複合体である。
3%のこれらの要素の各々の組み合わせは、より典型的な味をもたらすが、テクスチャの構造化が低くなる。
4.実施例4−チーズ代用品
4.1.機器及び方法
4.1.1.テクスチャマトリックス
100gの大豆粉及び500gの水を使用して懸濁液を得た。次にこの混合物をバグフィルタ(約1マイクロメートルの細孔径)でろ過し、大豆の液汁を得た。
この大豆の液汁を95℃で10分間、穏やかに撹拌しながら熱処理し、続いて撹拌を続けながら30℃で冷却した。
4.1.2.アロママトリックス
5UのMA(ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis,cremoris))、5UのMD(ラクトコッカス・ラクティス・ジアセチルラクティス(Lactococcus lactis,diacetylactis)+ロイコノストック・クレモリス(Leuconostoc cremoris))、5UのMY(ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)及びラクトバチルス・デルブリュッキ・ラクティス(Lactobacillus delbrueckii lactis))を別々に1Lの蒸留水中に3倍希釈した。
大豆の液汁(「豆乳」とも称される)を希釈液MA、MD及びMYと共にインキュベートし:
−MA及びMD、30℃で29時間培養、
−MY、40℃で29時間培養、
それによって3つの「植物」着香マトリックスを得た。
4.1.3.テクスチャ形成
テクスチャマトリックスを、
−2重量%のGDL、
−3重量%のMA、
−3重量%のMD、及び
−3重量%のMY
と混合することにより、チーズ代用品を実験室規模で調製した。
このチーズ代用品を冷蔵庫(4〜5℃)に貯蔵し、その後GC−MS分析及び官能評価を行う。
2重量%GDLで出発する大豆の液汁を凝固させることにより、対照製品を得た。
4.1.4.揮発性化合物の分析
2.5gの製品を22mlバイアルに入れ、直ちに、揮発性化合物をハーメチックに密閉する栓及びセプタムで密閉した。次にバイアルを分析時まで−80℃で凍結した。また、凍結試料も、細菌叢を含有するこれらの試料が過剰に変化するのを防ぐため、分析の30〜90分前に2つずつパッサー(passer)に入れた。
試料のヘッドスペースの揮発性化合物をヘリウム流によって運び出し、捕捉し、次に脱着させて、気相クロマトグラフィー(CPG)によって分離した。次にそれらの適格性を判断し、質量分析法(MS)によって同定した。
4.1.5.官能評価
官能パネルは14人で構成された。これらの評価員団は、以下の官能特性:外観、口内でのテクスチャ、色、フレーバー、匂い及び総合的な受容性に関して自らの意見を述べた。
4.2.結果
4.2.1.最終製品の揮発性化合物
得られたチーズ代用品の揮発性化合物を決定するためGC−MSを用いることにより、主にアルコール類及び酸のアルデヒド類、ケトン類に属する35種の揮発性分子を見出した。
着香マトリックスMAは、より多量のアルデヒド類(5.47E+09)によって特徴付けられる。着香マトリックスMDはケトン類(1.90E+10)及び酸(3.33E+10)をより多く生じた。着香マトリックスMYはアルコール類をより多く生じた(9.33E+09)。
最終製品は、特にアルデヒド類が豊富である。
4.2.2.官能評価
色及び外観のスコア、これらは製品の受容又は拒絶を決定するための第1の決定要因であった。
外観及び色に関して最終製品と対照製品との間に有意な差はなかった(P>0.05)。
試料は全て、同様の乳白色を有した。
口内の感覚によって知覚されたテクスチャの官能受容性は、消費者にとっての製品の受容性の決定要因であった。
評価員団は本発明に係るチーズ代用品(エクスサイチューで風味を加えることによって得られた)の方を好んだ。
4.3 結論
大豆の液汁は、MA、MD、MYの発育に必要な糖類を有することが示されている。発酵素はチーズ代用品に風味をもたらすことができたばかりでなく、最終製品の製造において凝固剤(酸性化した大豆の液汁)の役割も果たした。
「エクスサイチュー」での着香によって得られるチーズ代用品は好ましい。乳酸菌によって発酵中に生じる揮発性化合物が特徴付けられた。

Claims (14)

  1. チーズベース食品、有利にはチーズ、チーズ特製品又はチーズ代用品の製造方法であって、
    以下の連続工程:
    a)以下:
    −液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシーの、少なくとも1つの着香マトリックスであって、少なくとも1つのフレーバー生成微生物を培養培地で培養する工程から得られる着香マトリックス、
    −液状からペースト状にまで及ぶ範囲のコンシステンシーの、少なくとも1つのテクスチャマトリックスであって、前記食品のテクスチャを付与するのに好適なテクスチャマトリックスであって、
    前記少なくとも1つのテクスチャマトリックスが5重量%〜25重量%のタンパク質及び3重量%〜30重量%の脂肪を含み、
    前記タンパク質の少なくとも一部が、凝固してゲルを形成することが可能な凝固タンパク質からなる、テクスチャマトリックス、
    を提供する工程A)、
    次に
    b)前記少なくとも1つの着香マトリックスと、前記凝固タンパク質が事前の凝固に供されていない前記少なくとも1つのテクスチャマトリックスとを混合する工程B)、
    次に
    c)前記混合工程B)によってもたらされる前記混合物が、前記ゲルが形成されるように前記凝固タンパク質を確実に凝固させることを意図した物理化学的テクスチャ形成条件に供される[前記物理化学的テクスチャ形成条件は、前記チーズベース食品に求められる最終的なテクスチャに応じて適合される]、テクスチャ形成工程C)、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の食品の製造方法であって、前記テクスチャマトリックスが、乳製品及び/又は植物の液汁のろ過技術によってもたらされるリテンテートからなり、特に前記乳製品及び/又は前記植物の液汁の前記タンパク質の少なくとも一部分が保持されていることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記テクスチャマトリックスが、特に前記乳タンパク質が保持されている乳のろ過のリテンテートからなるプレチーズ液からなることを特徴とする方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記テクスチャ形成工程C)の間、前記物理化学的テクスチャ形成条件が、温度、pH、凝固剤の分量及びNaClの分量の中から選択されることを特徴とする方法。
  5. 請求項4に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記テクスチャ形成工程C)が以下の物理化学的テクスチャ形成条件:
    −pH4〜6.5、
    −温度15℃〜50℃、
    −NaCl濃度0.1〜2%、及び
    −該当する場合には、凝固剤の分量0〜50g/100L
    で調整されることを特徴とする方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記混合工程B)の間、前記着香マトリックスが、全混合物の0.5〜50重量%、より好ましくは0.5〜10重量%(上下限値を含む)であることを特徴とする方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記テクスチャ形成工程C)の後、少なくとも1つの表面成熟微生物を加える工程を含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記提供する工程が、
    −前記少なくとも1つのフレーバー生成微生物を前記培養培地で培養する前記工程を含む、前記着香マトリックスの生成方法、及び/又は
    −前記ゲルの形成を防ぐことを意図した物理化学的条件で前記テクスチャマトリックスを生成する方法
    からなることを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載のチーズベース食品の製造方法であって、熟成タイプチーズの製造のため、前記着香マトリックスの生成方法の間に、着香微生物が熟成用微生物を含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記培養培地が、乳又はクリーム、チーズ製造時のホエー、ろ過透過液から選択される乳を使用して得られた生成物からなることを特徴とする方法。
  11. 請求項8に記載のチーズベース食品の製造方法であって、チーズ代用品の製造のため、前記着香マトリックスの生成方法の間、前記培養培地が、植物の液汁、例えば、大豆の液汁、ルピナスの液汁、オートムギの液汁、コメの液汁又は前記液汁の少なくとも2つの混合物から選択される液汁からなることを特徴とする方法。
  12. 請求項9〜11のいずれか一項に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記培養工程が1〜4日の期間にわたって実施されることを特徴とする方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のチーズベース食品の製造方法であって、前記混合工程B)の間、前記少なくとも1つの着香微生物が生菌であることを特徴とする方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の製造方法によってもたらされるチーズベース食品、有利にはチーズ、チーズ特製品又はチーズ代用品。
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