JP2018207017A - 半導体装置 - Google Patents

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Yu Harubeppu
佑 春別府
西原 淳夫
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淳夫 西原
谷江 尚史
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尚史 谷江
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Koji Sasaki
康二 佐々木
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Abstract

【課題】半導体モジュールが搭載されるベースの限られた面内において、冷却ケース内の冷媒の流れ方向によらず、高い冷却性能を確保できる半導体装置を提供する。
【解決手段】ベース3aは、ピンフィン領域4aを取り囲んで配置された複数の渦発生体6を更に有し、前記複数の渦発生体は、それぞれ、前記ベースの板面に接する第1〜第3頂点6a,6b,6cと前記ベースの板面から離間した第4頂点6dとを有する三角錐形状に形成されており、前記第1〜第3頂点を頂点とする三角形の3つの角は鋭角であり、前記第1頂点は、前記第2頂点と第3頂点とを結ぶ線分6fを挟んで、最も近傍に位置するピンフィン5の反対側に位置し、前記第4頂点は、前記第1〜第3頂点からなる三角形の重心よりも前記第1頂点側に位置する。
【選択図】 図4

Description

本発明は半導体装置に関する。
電気自動車や鉄道、発電システム等の電力制御を担う装置として、パワー半導体チップを搭載した半導体装置が使用されている。半導体装置の動作時には、パワー半導体チップが自己発熱によって高温になるため、ピンフィン等を介してパワー半導体チップの熱を放熱することにより、パワー半導体チップを冷却している。近年、半導体装置の小型軽量化や高出力化による発熱密度の増大に伴い、ピンフィンによる冷却性能の向上が求められている。ピンフィンによる冷却性能を向上させる従来技術として、例えば特許文献1〜3に記載の技術が知られている。
特許文献1には、天板と冷却ケースとの間に配置されているフィン部材(ピンフィン)に対して冷媒が流れる冷却器が開示されている。
特許文献2には、金属板の一方面に、切削工具によって前記金属板を堀り起こして起立形成された板状フィンを、切削工具によって切削することにより、多数の細線状ピンフィンが縦横に整列して一体に起立形成され、各々の前記ピンフィンの間隔が毛細管力を有するウイック構造の間隔に形成されていることを特徴とするピンフィン型ウイック構造体が開示されている。
特許文献3には、背側及び腹側の対向する2つの被冷却面によって構成される冷却通路を内部に有するガスタービン翼において、前記2つの被冷却面間に渡したピンフィンと、少なくとも腹側の前記被冷却面に突設した三角錐状の渦発生体とを備え、前記渦発生体は、前記被冷却面に接する底面の1つの角を冷却媒体の流れ方向の上流側に向けて配置され、前記被冷却面から離間した頂点が冷却媒体の流れ方向の上流側に偏った形状をしており、前記ピンフィンに対して冷却媒体の流れ方向の上流側に配置されていることを特徴とするガスタービン翼が開示されている。
再公表WO2012/114475号公報 特開2015−45491号公報 特開2009−41433号公報
特許文献1に記載の冷却器によれば、天板(ベース)と冷却ケースとの間に配置されているピンフィンに対して冷媒を流すことにより、ピンフィンの冷却性能を向上させることができる。しかし、上流から1〜4列目のピンフィンが設置された領域では、冷媒が十分に乱流化せず、熱伝達率が低い。そのため、ベースの限られた面内で、必要な冷却性能を確保できないおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の冷却器において、特許文献2に記載のピンフィン型ウイック構造体のように、ピンフィンを細線状に形成してピンフィンの数を増やし、ベースと冷媒との接触面積を拡大することにより、熱伝達率を向上させることが考えられる。しかし、ピンフィンの密度が高くなることでピンフィンの間隔が狭くなり、冷媒がピンフィン間を通過する際の圧力損失が増大するため、通常のポンプで冷媒を循環供給することが難しくなる。
一方、特許文献1に記載の冷却器において、特許文献3に記載のピンフィン冷却構造のように、ピンフィンの直上流に渦発生体を配置することにより、ピンフィン冷却構造の圧力損失を抑えつつ冷却性能を向上させることが考えられる。しかし、汎用の半導体装置では冷媒の流れ方向が適用製品によって異なるため、適用製品に応じてベースのピンフィンと渦発生体の配置を変更する必要が生じ、半導体装置の汎用性が損なわれる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体モジュールが搭載されるベースの限られた面内において、冷却ケース内の冷媒の流れ方向によらず、高い冷却性能を確保できる半導体装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、基板とこの基板の一方の面に実装されたパワー半導体チップとを有する半導体モジュールと、前記基板の他方の面に取り付けられ、前記パワー半導体チップを冷却する冷却器とを備え、前記冷却器は、前記基板の他方の面に一方の面が接合されたベースと、前記ベースの他方の面に取り付けられ、前記ベースとの間に冷媒流路を形成する冷却ケースとを有し、前記ベースは、前記ベースの他方の面の一定範囲を占めるピンフィン領域に配置された複数のピンフィンを有し、前記ピンフィン領域は、前記ベースの他方の面に投影した前記パワー半導体チップの実装範囲を覆うように設定されている半導体装置であって、前記ベースは、前記ピンフィン領域を取り囲んで配置された複数の渦発生体を更に有し、前記複数の渦発生体は、それぞれ、前記ベースの板面に接する第1〜第3頂点と前記ベースの板面から離間した第4頂点とを有する三角錐形状に形成されており、前記第1〜第3頂点を頂点とする三角形の3つの角は鋭角であり、前記第1頂点は、前記第2頂点と第3頂点とを結ぶ線分を挟んで、前記複数のピンフィンのうち最も近傍に位置するピンフィンの反対側に位置し、前記第4頂点は、前記第1〜第3頂点からなる三角形の重心よりも前記第1頂点側に位置するものとする。
以上のように構成した本発明によれば、ベースの板面に接する第1〜第3頂点とベースの板面から離間した第4頂点とを有し、かつ第4頂点が第1〜第3頂点からなる三角形の重心よりも前記第1頂点側に位置する三角錐形状の複数の渦発生体を、ピンフィン領域を囲むように、かつ、最も近傍に位置するピンフィンと第1頂点とが第2頂点と第3頂点とを結ぶ線分を挟んで互いに反対側に位置するように設置したことにより、冷却ケース内の冷媒の流れ方向がいずれの方向であっても、最上流に配置されたピンフィンの直上流に必ず渦発生体が配置され、この渦発生体によってピンフィン領域における冷媒の熱輸送と乱流化が促進される。これにより、半導体モジュールが搭載されるベースの限られた面内において、冷却ケース内の冷媒の流れ方向によらず、高い冷却性能を確保することができる。
本発明によれば、半導体モジュールと冷却器とを備えた半導体装置において、半導体モジュールが搭載されるベースの限られた面内で、冷却ケース内の冷媒の流れ方向によらず、高い冷却性能を確保できる。
本発明の第1の実施例に係る半導体装置の斜視図である。 本発明の第1の実施例に係る半導体装置をベースの板面と直交しかつパワー半導体チップを横切る平面で切断した断面斜視図である。 本発明の第1の実施例の変形例に係る半導体装置の斜視図である。 本発明の第1の実施例に係るベースをピンフィン側から見た斜視図である。 本発明の第1の実施例に係るベースをピンフィン側から見た平面図である。 本発明の第1の実施例に係る最上流に配置されたピンフィンの1つとその直上流に配置された渦発生体とを拡大して示す斜視図である。 本発明の第2の実施例に係るベースをピンフィン側から見た斜視図である。 本発明の第2の実施例に係るベースをピンフィン側から見た平面図である。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。なお、各図中、同等の部材には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る半導体装置の斜視図である。
図1において、半導体装置1は、複数の半導体モジュール2と、これら複数の半導体モジュール2を搭載した冷却器3とを備えている。なお、図1に示す例では、冷却器3に4つの半導体モジュール2が搭載されているが、冷却器3に搭載される半導体モジュール2の数はこれに限定されない。
半導体モジュール2は、基板2aと、この基板2aに実装された複数のパワー半導体チップ2bとを備えている。なお、図1に示す例では、基板2aに2つのパワー半導体チップ2bが実装されているが、基板2aに実装されるパワー半導体チップ2bの数はこれに限定されない。
パワー半導体チップ2bは、電力制御用のスイッチングや整流を担う電子部品(例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、ダイオード等)であり、スイッチングにより発熱する発熱体である。パワー半導体チップ2bは、基板2aの一方の面(図1中、表側の面)に半田付けによって接続されている。
基板2aは、パワー半導体チップ2bと共に電気回路を構成し、かつパワー半導体チップ2bと冷却器3とを電気的に絶縁するものであり、例えば、窒化ケイ素や窒化アルミニウム、アルミナ等のセラミックス層の上下両面に銅やアルミニウム等の配線層を接続したセラミックス配線基板で構成されている。基板2aの他方の面(図1中、裏側の面)は、冷却器3(後述するベース3a)に半田付け等によって接合されている。
冷却器3は、スイッチングにより発熱したパワー半導体チップ2bを冷却するものであり、ベース3aと、冷却ケース3bとを備えている。
図2は、に半導体装置1をベース3aの板面と直交しかつパワー半導体チップ2bを横切る平面で切断した断面斜視図である。
図2において、ベース3aは、平板部4と、複数のピンフィン5と、複数の渦発生体6とを有し、銅やアルミニウム、又はそれらを含む合金で一体成型されている。ベース3aの一方の面(図2中、表側の面)には、基板2aが搭載されている。ベース3aの他方の面(図2中、裏側の面)側には、ボルト等(図示せず)を介して又は溶接によって冷却ケース3bに組み付けられている。ベース3aは、パワー半導体チップ2bで生じた熱を放熱する放熱板としての機能と、冷却ケース3bの蓋部材としての機能とを有する。
ピンフィン5は、冷却ケース3b内を流れる冷媒とベース3aとの接触面積を拡大するためのものである。ピンフィン5は、円柱形状に形成されており、ベース3aの他方の面に対向する冷却ケース3bの底壁部3b1に向かって延びている。ピンフィン5は、鍛造や鋳造、粉体成形等によって平板部4と一体成形されている。
冷却ケース3bは、例えば熱伝導率の良いアルミニウムで構成されており、底壁部3b1と4つの側壁部3b2とを有する箱型形状に形成されている。4つの側壁部3b2のうちの1つには、冷媒(例えば不凍液等)が流入する流入孔7aが設けられており、流入孔7aが設けられた側壁部3b2に対向する他の側壁部3b2には、冷媒が流出する流出孔7bが設けられている。これにより、冷却ケース3bの内部に冷媒流路3cが形成される。流入孔7aから流入した冷媒は、ベース3a及びピンフィン5と熱交換した後、流出孔7bから流出する。冷却ケース3bには、循環ポンプ(図示せず)を介して冷媒が循環供給される。なお、流入孔7a及び流出孔7bの位置は、本発明が適用される製品によって異なり、例えば図3に示すように、図1に示す例とは異なる位置に設けても良い。また、流入孔7a及び流出孔7bは、必ずしも側壁部3b2に設ける必要は無く、底壁部3b1に設けても良い。また、図1に示す例では、冷却ケース3bに流入孔7a及び流出孔7bがそれぞれ1つずつ設けられているが、冷却ケース3bに設けられる流入孔7a及び流出孔7bの数はこれらに限定されない。
図4は、ベース3aをピンフィン5側の面(他方の面)から見た斜視図であり、図5は、同じく平面図である。図5中、ピンフィン5と反対側の面(一方の面)に配置されたパワー半導体チップ2bを破線で示している。
図4又は図5において、複数のピンフィン5は、ベース3aの他方の面の一定範囲を占めるピンフィン領域4a内に、例えば千鳥配置等で間隔を空けて配列されている。
なお、ピンフィン5は鍛造や鋳造、粉体成形等によってベース3aの平板部4と一体成形されるため、製造誤差、あるいは意図的な面取等により曲面や角部のアール等が生じることも考えられるが、そのような形状のバラツキは許容される。また、本実施例では、ピンフィン5の形状を鍛造や鋳造等での成形に適した円柱形状としているが、鍛造等の成形時に金型からの離型を容易にするため、ピンフィン5の側面に抜き勾配をつけても良い。
ピンフィン領域4aは、ベース3aのピンフィン5側の面(他方の面)に投影したパワー半導体チップ2bの実装範囲を覆うように設定されている。これにより、パワー半導体チップ2bから基板2aを介してベース3aに伝達された熱を効率的に放熱することが可能となる。なお、ピンフィン領域4aは、ベース3aの板面に投影したパワー半導体チップ2bの実装範囲だけでなく、ベース3aの板面に投影した基板2aの搭載範囲を覆うように設定することが望ましい。それにより、パワー半導体チップ2bの配置が異なる基板2aをベース3aに搭載した場合でも、パワー半導体チップ2bの熱を効率的に放熱することが可能となる。また、本実施例では、ベース3a上に矩形状のピンフィン領域4aを2つ設けているが、ピンフィン領域4aの形状及び数はこれらに限定されない。
複数の渦発生体6は、ピンフィン領域4aの外周を囲むように配置されている。具体的には、渦発生体6は、ピンフィン領域4aの外側において、ピンフィン領域4aの最外周に配置されたピンフィン5の位置から、ピンフィン領域4aの各辺と直交する方向に離間して配置されている。これにより、冷却ケース3b内の冷媒の流れ方向がいずれの方向であっても、最上流に配置されたピンフィン5の直上流に必ず渦発生体6が配置されることとなる。
図6は、最上流に配置されたピンフィン5の1つとその直上流に配置された渦発生体6とを拡大して示す斜視図である。
図6において、渦発生体6は、ベース3aの板面に接する第1〜第3頂点6a,6b,6cとベース3aの板面から離間した第4頂点6dとを有する略三角錐形状に形成されている。また、第1〜第3頂点を頂点とする三角形の3つの角は鋭角となっている。なお、本実施例では、渦発生体6の平板部4と接する底面6eは、頂点6b,6cを結ぶ線分を底辺6fとする略二等辺三角形としている。底面6eの底辺6fは、最上流に配置されたピンフィン5の直上流に位置しており、頂点6aは底辺6fよりも上流側に位置している。すなわち、頂点6aは、底辺6fを挟んで、最も近傍に位置するピンフィン5の反対側に位置している。
また、底面6eから離間した頂点6dは、底面6eの三角形の重心よりも頂点6a側に配置されている。なお、図6に示す例では、頂点6dは頂点6cの略鉛直上方に位置しており、頂点6a,6b,6dを含む側面6g及び頂点6a,6c,6dを含む側面6hはそれぞれ略直角三角形になっている。すわなち、側面6g,6hの3つの角のうち頂点6aに接する角の角度は、それぞれ略直角になっている。
また、頂点6b,6c,6dを含む面は、頂点6dからピンフィン5に向かって直線的に下る斜面6kになっており、この斜面6kも底面6eと同じく略二等辺三角形になっている。図6中、斜面6kが底面6eとなす角(迎角)の角度をθ1とし、斜面6kの頂点6dに接する角(頂角)の角度をθ2とし、渦発生体6の高さ寸法(ベース3aの板面から頂点6dまでの距離)をhとおいている。
なお、渦発生体6は鍛造や鋳造、粉体成形等によってベース3aの平板部4と一体成形されるため、製造誤差、あるいは意図的な面取等により曲面や角部のアール等が生じることも考えられるが、そのような形状のバラツキは許容される。
本実施例では、ピンフィン領域4aの最上流に配置されたピンフィン5の直上流に渦発生体6を設置したことにより、冷媒流路3cにピンフィン5のみを設置した場合と比較して、冷媒流路3cの圧力損失の増加を抑えつつ、ピンフィン領域4aの冷却性能を向上させることができる。次にその原理について説明する。
冷却性能の向上には、ピンフィン領域4aから冷媒への熱伝達率を上げることが有効である。熱伝達率の向上には、冷媒の流れにベース3aの板面に垂直な速度成分を与えて熱の輸送を活発にすることが効果的である。渦発生体6は、側面6h,6bに沿って左右に偏向する流れと、斜面6kに沿ってベース3aの板面に向かう下向きの速度成分を持つ流れとを作り出す。これら2つの流れの境界面にて剪断作用によって縦渦8が作り出される。これにより、冷媒の流れにベース3aの板面に垂直な速度成分が与えられ、熱輸送が活発化する。さらに、ピンフィン5は単独でも冷媒に縦渦を発生させることができるが、渦発生体6をピンフィン5の直上流に設置することにより、渦発生体6の作り出す縦渦8とピンフィン5の近傍の流れとが干渉して縦渦8の作用が強められ、熱輸送がさらに活発化する。
また、ピンフィン領域4a内の上流部分には助走区間(一般にピンフィン領域4aの上流から1〜4列目のピンフィン5が設置された領域を言う)と呼ばれる低熱伝達率の領域がある。この助走領域は、冷媒の流れがピンフィン領域4aに流入して十分に乱れるのに要する区間であり、冷媒が乱流化しつつある領域である。渦発生体6は乱流促進の効果があるため、渦発生体6の設置により助走区間が短縮され、ピンフィン領域4a内において十分に乱流化された領域を広く確保することができ、熱伝達率をさらに向上させることができる。
なお、渦発生体6の迎角θ2を大きくすると縦渦8の作用は強くなり、頂角θ1を大きく、底辺6fを長くすると2つの縦渦8の間隔が広がる。頂角θ1、迎角θ2のいずれも大きい方が冷却性能の向上が期待されるが、これらの値の組み合わせによっては渦発生体6の近傍で流れが剥離し、縦渦8の発生が妨げられるとともに圧力損失の増大が懸念される。渦発生体6による伝熱促進効果をモデル試験で確認した結果、渦発生体6の形状を、頂角θ1が40°以上、迎角θ2が15°以上、冷媒の流れ方向の投影面積が3.2h以下になる形状にすることで、圧力損失係数の急増による冷却性能の低下を防止できることが分かっている。
以上のように構成した本実施例に係る半導体装置1によれば、ベース3aの板面に接する第1〜第3頂点6a,6b,6cとベース3bの板面から離間した第4頂点6dとを有し、かつ第4頂点6dが第1〜第3頂点6a,6b,6cからなる三角形の重心よりも第1頂点6a側に位置する三角錐形状の複数の渦発生体6を、ピンフィン領域4aを囲むように、かつ、最も近傍に位置するピンフィン5と第1頂点6aとが第2頂点6bと第3頂点6cとを結ぶ線分6fを挟んで互いに反対側に位置するように設置したことにより、冷却ケース3b内の冷媒の流れ方向がベース3aの板面の各辺に直交する4方向のいずれの方向であっても、最上流に位置するピンフィン5の直上流に必ず渦発生体6が配置され、この渦発生体6によってピンフィン領域4aにおける冷媒の熱輸送と乱流化が促進される。これにより、半導体モジュール2が搭載されるベース3aの限られた面内において、冷却ケース3b内の冷媒の流れ方向によらず、高い冷却性能を確保することができる。
本発明の第2の実施例に係る半導体装置ついて、第1の実施例との相違点を中心に説明する。
図7は、本実施例に係るベースをピンフィン側から見た斜視図であり、図8は同じく平面図である。
第1の実施例では、図4及び図5に示すように、ピンフィン5の形状を円柱形状としたが、本実施例では、図7及び図8に示すように、ピンフィン5の形状を四角柱形状としている。本実施例に係る半導体装置のその他の構成は、第1の実施例に係るものと同様である。
以上のように構成した本実施例においても、第1の実施例と同様の効果が得られる。また、ピンフィン5の形状を四角柱形状としたことにより、ピンフィン5を掘削加工等で形成することが可能になる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成の一部を加えることも可能であり、ある実施例の構成の一部を削除し、あるいは、他の実施例の一部と置き換えることも可能である。
1…半導体装置、2…半導体モジュール、2a…基板、2b…パワー半導体チップ、3…冷却器、3a…ベース、3b…冷却ケース、3b1…底壁部、3b2…側壁部、3c…冷媒流路、4…平板部、4a…ピンフィン領域、5…ピンフィン、6…渦発生体、6a…第1頂点、6b…第2頂点、6c…第3頂点、6d…第4頂点、6e…底面、6f…底辺、6g,6h…側面、6k…斜面、7a…流入孔、7b…流出孔、8…縦渦、θ1…迎角、θ2…頂角。

Claims (4)

  1. 基板とこの基板の一方の面に実装されたパワー半導体チップとを有する半導体モジュールと、
    前記基板の他方の面に取り付けられ、前記パワー半導体チップを冷却する冷却器とを備え、
    前記冷却器は、前記基板の他方の面に一方の面が接合されたベースと、前記ベースの他方の面に取り付けられ、前記ベースとの間に冷媒流路を形成する冷却ケースとを有し、
    前記ベースは、前記ベースの他方の面の一定範囲を占めるピンフィン領域に配置された複数のピンフィンを有し、
    前記ピンフィン領域は、前記ベースの他方の面に投影した前記パワー半導体チップの実装範囲を覆うように設定されている半導体装置であって、
    前記ベースは、前記ピンフィン領域を取り囲んで配置された複数の渦発生体を更に有し、
    前記複数の渦発生体は、それぞれ、前記ベースの板面に接する第1〜第3頂点と前記ベースの板面から離間した第4頂点とを有する三角錐形状に形成されており、
    前記第1〜第3頂点を頂点とする三角形の3つの角は鋭角であり、
    前記第1頂点は、前記第2頂点と第3頂点とを結ぶ線分を挟んで、前記複数のピンフィンのうち最も近傍に位置するピンフィンの反対側に位置し、
    前記第4頂点は、前記第1〜第3頂点からなる三角形の重心よりも前記第1頂点側に位置することを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置であって、
    前記第1〜第3頂点を含む底面は、前記第2頂点と前記第3頂点とを結ぶ線分を底辺とする二等辺三角形であり、
    前記第2〜第4頂点を含む斜面は、前記第2頂点と前記第3頂点とを結ぶ線分を底辺とする二等辺三角形であり、
    前記斜面が前記底面となす角度が15°以上であり、
    前記斜面の頂角が40°以上であり、
    前記ベースから前記第4頂点までの距離をhとおいたとき、前記第2及び第3頂点を含みかつ前記ベースの板面と直交する面への前記渦発生体の投影面積が3.2h以上であることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1に記載の半導体装置であって、
    前記ピンフィン領域は、前記ベースの他方の面に投影した前記基板の搭載範囲を覆うように設定されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1に記載の半導体装置であって、
    前記複数のピンフィンは、それぞれ、四角柱形状に形成されていることを特徴とする半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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