JP2018206913A - 部材及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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祐輝 菅原
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玄徳 淺原
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理史 浦川
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Abstract

【課題】シーズニングの時間を短縮しながら、プラズマ処理において安定したプロセス特性を得ることを目的とする。【解決手段】処理容器内にてガスをプラズマ化し、プラズマにより載置台に載置された基板を処理するプラズマ処理装置において使用される部材であって、前記処理容器内に配置され、前記部材の表面のうち、前記処理容器内のプラズマに曝露される面の一部がコバルトを含む被覆層で被覆されている、部材が提供される。【選択図】図2

Description

本発明は、部材及びプラズマ処理装置に関する。
処理容器内にてガスをプラズマ化し、該プラズマにより載置台に載置された基板を処理するプラズマ処理装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。前記プラズマ処理装置では、天井部の開口にシールドリングを介してガスを供給するガスシャワーヘッドが嵌め込まれている。
新品のプラズマ処理装置を納品する際や、処理容器の内部に配置された交換可能なパーツを新品に交換する際、プラズマ処理装置では、処理容器の内部をシーズニングし、プラズマ処理におけるプロセス特性が変動しないように処理容器の内部の雰囲気を整えてからウェハの処理を行う。
特開2014−225501号公報
しかしながら、上記の方法では、プラズマ処理装置の納品やパーツ交換の毎に長時間のシーズニングが必要になるため、スループットが低下し、生産性が悪くなるという課題がある。
上記課題に対して、一側面では、本発明は、シーズニングの時間を短縮しながら、プラズマ処理において安定したプロセス特性を得ることを目的とする。
上記課題を解決するために、一の態様によれば、処理容器内にてガスをプラズマ化し、プラズマにより載置台に載置された基板を処理するプラズマ処理装置において使用される部材であって、前記処理容器内に配置され、前記部材の表面のうち、前記処理容器内のプラズマに曝露される面の一部がコバルトを含む被覆層で被覆されている、部材が提供される。
一の側面によれば、シーズニングの時間を短縮しながら、プラズマ処理において安定したプロセス特性を得ることができる。
一実施形態に係るプラズマ処理装置の一例を示す図。 一実施形態に係るトップシールドリングのコバルトの被覆層とプロセス特性の実験結果の一例を示す図。 一実施形態に係るコバルトの被覆層の有無による表面状態を説明するための図。 一実施形態に係るコバルトの被覆層とERの変化の一例を示す図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[プラズマ処理装置]
まず、プラズマ処理装置1の一例について、図1を参照しながら説明する。本実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、容量結合型(Capacitively Coupled Plasma:CCP)の平行平板プラズマ処理装置であり、処理容器10内にてガスをプラズマ化し、プラズマの作用により載置台20に載置されたウェハWを処理するプラズマ処理装置の一例である。
プラズマ処理装置1は、略円筒形の処理容器10を有している。処理容器10の内面には、アルマイト処理(陽極酸化処理)が施されている。処理容器10の内部は、プラズマによりエッチング処理や成膜処理等のプラズマ処理が行われる処理室となっている。
載置台20は、基台18を有し、基板の一例である半導体ウェハ(以下、「ウェハW」と表記する。)を載置する。載置台20は、たとえばアルミニウム(Al)やチタン(Ti)、炭化ケイ素(SiC)等から形成されている。載置台20は下部電極としても機能する。
載置台20の上側には、ウェハWを静電吸着するための静電チャック21が設けられている。静電チャック21は、絶縁体21bの間にチャック電極21aを挟み込んだ構造になっている。チャック電極21aにはスイッチ23を介して直流電源22が接続されている。スイッチ23がオンのとき、直流電源22からチャック電極21aに直流電圧が印加されると、クーロン力によってウェハWが静電チャック21に吸着される。
静電チャック21の外周側の上部には、ウェハWの外縁を囲む円環状のフォーカスリング87が載置される。フォーカスリング87は、例えば、シリコンから形成され、処理容器10においてプラズマをウェハWの表面に向けて収束し、プラズマ処理の効率を向上させる。
載置台20は、支持体14により処理容器10の底部に保持される。基台18の内部には、冷媒流路24が形成されている。チラーから出力された例えば冷却水やブライン等の冷却媒体は、冷媒入口配管26a、冷媒流路24、冷媒出口配管26bと流れ、循環する。このようにして循環する冷却媒体により、載置台20は抜熱され、冷却される。
伝熱ガス供給源から供給されるヘリウムガス(He)やアルゴンガス(Ar)等の伝熱ガスは、ガス供給ライン28を通り静電チャック21上のウェハWの裏面に供給される。かかる構成により、冷媒流路24に循環させる冷却媒体と、ウェハWの裏面に供給する伝熱ガスとによって、ウェハWが所定の温度に制御される。
第1高周波電源32は、第1整合器33を介して載置台20に電気的に接続され、第1周波数のプラズマ生成用の高周波電力HF(例えば、40MHz)を載置台20に印加する。また、第2高周波電源34は、第2整合器35を介して載置台20に電気的に接続され、第1の周波数よりも低い第2周波数の、バイアス電圧発生用の高周波電力LF(例えば、13.56MHz)を載置台20に印加する。なお、本実施形態では、プラズマ生成用の高周波電力HFは載置台20に印加されるが、ガスシャワーヘッド25に印加されてもよい。
第1整合器33は、第1高周波電源32の内部(または出力)インピーダンスに負荷インピーダンスを整合させる。第2整合器35は、第2高周波電源34の内部(または出力)インピーダンスに負荷インピーダンスを整合させる。
ガスシャワーヘッド25は、その外縁に設けられた円筒状のシールドリング40を介して処理容器10の天井部の開口を閉塞するように取り付けられている。ガスシャワーヘッド25は、シリコンにより形成されてもよい。ガスシャワーヘッド25は、載置台20(下部電極)に対向する対向電極(上部電極)としても機能する。ガスシャワーヘッド25の周辺部には、シールドリング40の下面にて、石英(SiO)から形成されたトップシールドリング41が配置されている。
ガスシャワーヘッド25には、ガスを導入するガス導入口45が形成されている。ガスシャワーヘッド25の内部には拡散室46が設けられている。ガス供給源15から出力されたガスは、ガス導入口45を介して拡散室46に供給され、拡散室46にて拡散されて多数のガス供給孔47から処理容器10内のプラズマ処理空間Uに向けて導入される。
処理容器10の底面には排気口55が形成されており、排気口55に接続された排気装置50によって処理容器10内が排気される。これにより、処理容器10内を所定の真空度に維持することができる。処理容器10の側壁にはゲートバルブGが設けられている。ゲートバルブGは、処理容器10からウェハWの搬入及び搬出を行う際に開閉する。
排気口55の上方に形成された排気路49の上部または入口には環状のバッフル板81が取り付けられ、プラズマ処理空間Uと排気空間Dとを仕切るとともに、ガスの流れを整えるようになっている。
載置台20の側壁を覆うように石英パーツ86が配置されている。石英パーツ86は、円筒状であり、石英から形成されている。フォーカスリング87の外周側には、石英のカバーリング89が設けられている。
プラズマ処理装置1には、装置全体の動作を制御する制御装置100が設けられている。制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)105、ROM(Read Only Memory)110及びRAM(Random Access Memory)115を有している。CPU105は、RAM115等の記憶領域に格納されたレシピに従って、エッチング等の所望のプラズマ処理を実行する。レシピにはプロセス条件に対する装置の制御情報であるプロセス時間、圧力(ガスの排気)、高周波電力や電圧、各種ガス流量、処理容器内温度(上部電極温度、処理容器の側壁温度、ウェハW温度、静電チャック温度等)、冷却媒体の温度などが設定されている。なお、これらのプログラムや処理条件を示すレシピは、ハードディスクや半導体メモリに記憶されてもよい。また、レシピは、CD−ROM、DVD等の可搬性のコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体に収容された状態で所定位置にセットされ、読み出されるようにしてもよい。
プラズマ処理が実行される際には、ゲートバルブGの開閉が制御され、ウェハWが処理容器10に搬入され、載置台20に載置される。直流電源22からチャック電極21aに直流電圧が印加されると、ウェハWが静電チャック21に吸着され、保持される。
処理ガスは、ガス供給源15から処理容器10内に供給される。第1高周波電力は、第1高周波電源32から載置台20に印加され、第2高周波電力は、第2高周波電源34から載置台20に印加される。これにより、ウェハWの上方のプラズマ処理空間Uにプラズマが生成され、プラズマの作用によりウェハWにプラズマ処理が施される。
プラズマ処理後、直流電源22からチャック電極21aにウェハWの吸着時とは正負が逆の直流電圧が印加され、ウェハWの電荷が除電される。これにより、ウェハWは、静電チャック21から剥がされ、ゲートバルブGから処理容器10の外部に搬出される。
[トップシールドリング]
次に、かかる構成のプラズマ処理装置1に使用される、本実施形態に係るトップシールドリング41の構成の一例について、図2を参照しながら説明する。図2は、一実施形態に係るトップシールドリング41の表面に金属のコバルト(Co)をコーティングしたときのプロセス特性の実験結果の一例を示す。
本実施形態に係るトップシールドリング41は、プラズマ処理装置1の処理容器10内にて使用される部材であって、表面の一部がコバルトを含む被覆層42で被覆されている部材の一例である。本実施形態では、被覆層42は、コバルトのみからなり、コバルトを溶射することにより形成される。しかしながら、被覆層42は、コバルト含有の材料を溶射することにより形成してもよい。例えば、被覆層42は、コバルトとカーボン(C)を含む材料を溶射することにより形成してもよい。また、被覆層42のコーティング方法は、溶射でなくてもよい。被覆層42の他のコーティング方法としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)又はPVD(Physical Vapor Deposition)による方法が挙げられる。
なお、トップシールドリング41は、プラズマ処理装置1のガスシャワーヘッド25(上部電極)の周辺部に配置され、表面の一部がコバルトの被覆層又はコバルトを含む被覆層で被覆されている第1のリング状部材の一例である。
本実施形態では、トップシールドリング41の表面のうち、側面の少なくとも一部がコバルトの被覆層42によりコーティングされている。具体的には、トップシールドリング41の段差部の下側の側面の少なくとも一部がコバルトによりコーティングされている。トップシールドリング41の段差部の下側の側面は、プラズマ処理空間Uと連通し、プラズマが入り込む隙間があり、トップシールドリング41の表面のうち、処理容器10内のプラズマに曝露される面となっている。プラズマ処理中、トップシールドリング41の段差部の下側の側面はプラズマに曝露され、プラズマからの入熱により高温になる。
新品のプラズマ処理装置1を納品する際や処理容器10内の交換可能なパーツを新品に交換する際、処理容器10内をシーズニングし、プロセス特性が変動しないように処理容器10内の雰囲気を整えた後、ウェハの処理を開始する。しかしながら、上記の方法では、プラズマ処理装置1の納品時やパーツ交換時に長時間のシーズニングが必要になるため、スループットが低下し、生産性が悪くなることがある。
本来、コバルトはウェハ処理時の汚染源となるため、処理容器10内にはコバルトは存在しない方が良い。ところが、プラズマ処理中にウェハからコバルトが放出され、処理容器10内の部材に付着するコバルトの量が徐々に増えていく。このようにして、実際には処理容器10内からコバルトを完全に取り除くことができない。その結果、処理容器10内において一定量のコバルトが存在する状態において、ウェハを処理する際に得られるエッチングレート(以下、「ER」と表記する。)が、処理容器10内の「初期状態」のプロセス特性となっている。
新品のプラズマ処理装置1や新品のパーツにする際、シーズニングによって処理容器10内をコバルトが存在しない状態のERから、上記のように一定量のコバルトが存在する状態(初期状態)において得られるERまで低下させるためには長時間を要してしまう。
そこで、本実施形態では、処理容器10内の交換可能な部材に、予めコバルトをコーティングしておく。これにより、新品のプラズマ処理装置1や新品のパーツにする際の初期変動を減らし、シーズニングの時間を短縮できる。本実施形態では、新品のトップシールドリング41の所定の領域に所定の面積でコバルトをコーティングしておくことで、トップシールドリング41の交換時に実行されるシーズニングにおいて、コバルトによりERの低下によって処理容器10内を迅速に初期状態にすることができ、スループットを向上させ、生産性を高めることができる。
ただし、トップシールドリング41に対するコバルトのコーティングが処理容器10内の汚染源にならないようにするために、トップシールドリング41へコバルトをコーティングする領域やコーティングする面積には、最適化が必要である。
そこで、本実施形態では、プラズマ処理の初期変動を減らしながら、コバルトがウェハ処理時の汚染源にならないように、プラズマ処理装置1に使用するトップシールドリング41へコバルトをコーティングする領域や面積を最適化する実験を行った。
図2の左図、中央図、右図では、それぞれ、トップシールドリング41の段差部の下側の側面及び底面のうち、コバルトの被覆層42によりコーティングされている領域の断面を示す。
図2の左図では、トップシールドリング41の底面42aの全面と、トップシールドリング41の段差部の下側の外側面42b及び内側面42cの全面と、段差部の下側の内側面42cの上部の端部42dが、コバルトの被覆層42によりコーティングされている。この場合のトップシールドリング41の、被覆層42によりコーティングされた面積比(Area Ratio)を100%とする。トップシールドリング41の段差部の下側の内側面42cは、載置台20の中心からの径が365mmに位置する。
この場合の被覆層42のコバルトによる汚染量は1.89(atoms/cm)であり、第1高周波電力を50時間印加した後のERシフト量は、トップシールドリング41にコバルトの被覆層42を設けない場合と比べて22%低下している。
図2の中央図では、トップシールドリング41の底面42aの一部であって外周側の面42a1と、トップシールドリング41の段差部の下側の外側面の概ね全面42b1が、コバルトの被覆層42によりコーティングされている。中央図の場合の被覆層42によりコーティングされた面積比は、左図の場合の被覆層42の約1/20に当たる6.2%となっている。なお、トップシールドリング41の底部の面42a1の内端部は、載置台20の中心からの径が442mmに位置する。
この場合の被覆層42のコバルトによる汚染量は0.04(atoms/cm)であり、左図の場合の被覆層42のコバルトによる汚染量1.89(atoms/cm)と比べて、コバルト汚染は約1/50に低下している。
また、中央図の場合の第1高周波電力を50時間印加した後のERシフト量は、トップシールドリング41にコバルトの被覆層42を設けない場合と比べて10%低下している。このERシフト量は、左図の場合のERシフト量の22%の低下と比べて、約1/2低下している。
図2の右図の場合、トップシールドリング41の外周側の側面42b2に設けられた被覆層42によりコーティングされた面積比は、左図の場合の被覆層42の約1/1000に当たる0.1%となっている。なお、トップシールドリング41の外周側の側面42b2は、載置台20の中心からの径が449mmに位置する。
この場合の被覆層42のコバルトによる汚染量は0.002(atoms/cm)未満であり、左図の場合の被覆層42のコバルトによる汚染量である1.89(atoms/cm)と比べて、コバルト汚染は約1/1000低下している。
また、右図の場合の第1高周波電力を50時間印加した後のERシフト量は、トップシールドリング41にコバルトの被覆層42を設けない場合と比べて4%低下している。このERシフト量は、左図の場合のERシフト量の22%の低下と比べて、約1/5低下している。
以上から、図2の左図に示す被覆層42では、トップシールドリング41へのコバルトのコーティング量が多いため、ERが下がり過ぎてしまっていることがわかる。一方、図2の中央図に示す被覆層42では、ERが10%低下し、ウェハをプラズマ処理する際の初期状態のERとほぼ等しい値になっており、トップシールドリング41のコバルトのコーティング量及びコーティング領域が適正であるとわかる。
加えて、図2の中央の被覆層42では、コバルトの汚染量が0.04(atoms/cm)と少ない。以上から、図2の中央の被覆層42を有するトップシールドリング41によれば、ウェハWに付着するコバルトを極力少なくしてコバルトの汚染を抑制しながら、シーズニング時に処理容器10内を初期状態のERに迅速に制御でき、シーズニングを短縮できる。
一方、図2の右の被覆層42では、新品時のトップシールドリング41のコバルトのコーティング量が少ないため、ERの低下が少ないことがわかる。よって、コバルトの汚染をより抑制することはできるが、図2の中央図に示す被覆層42よりも、処理容器10内を初期状態にするためのシーズニングに時間がかかり、シーズニングの短縮の効果が少なくなる。
よって、トップシールドリング41に対しては、図2の中央の被覆層42のように、コバルトのコーティングの領域及び面積を定めると、シーズニングの時間を短縮しながら、プラズマ処理において安定したプロセス特性を得ることができる。また、図2の中央の被覆層42は、トップシールドリング41の外側面にコーティングされているため、トップシールドリング41の内側面にコーティングされている場合と比べて、ウェハWに飛散するコバルトの量を少なくすることができる。
以上のように、本実施形態に係るトップシールドリング41では、コバルトの被覆層42の領域及び面積を、被覆層42を設けない場合と比べてERが10%前後低下するように適正化して、ウェハWを汚染しない位置に被覆層42を設ける。これにより、処理容器10内のコバルトの汚染を抑制しながら、シーズニングの時間を短縮し、プラズマ処理において安定したERを得ることができる。
なお、本実施形態では、トップシールドリング41へコーティングされたコバルトの被覆層42について説明したが、コバルトで被覆する部材はこれに限らない。例えば、処理容器10内に配置される部材であって、かつ、処理容器10のバッフル板81よりも上の部分に配置される部材であって、プラズマ処理空間U又はプラズマ処理空間Uに連通する空間に配置された部材であればよい。つまり、コバルトで被覆する部材は、処理容器10内のプラズマ処理空間U又はプラズマ処理空間Uに連通した空間に露出しているパーツのうち、処理容器10のバッフル板81よりも上の部分で、プラズマからの入熱によって加熱される位置に配置されている。コバルトで被覆する部材は、石英等の絶縁部材であってもよいし、デポシールド等の部材を形成するAl等の金属であってもよい。
例えば、本実施形態にて処理容器10内に配置される上記部材としては、トップシールドリング41の他、石英パーツ86及びカバーリング89が挙げられる。トップシールドリング41、石英パーツ86及びカバーリング89は、石英により形成されている。
石英パーツ86又はカバーリング89に被覆層42をコーティングする箇所は、ウェハWから極力遠い面であることが好ましい。具体的には、石英パーツ86の外周側や、カバーリング89の外周側に被覆層42をコーティングすることが好ましい。これにより、ウェハWの表面にコバルトが飛来して付着することを低減し、コバルトによる汚染を抑制することができる。
石英パーツ86は、載置台20の周辺部に配置され、表面の一部がコバルトの被覆層42又はコバルトを含む被覆層42で被覆されている第2のリング状部材の一例である。石英パーツ86の被覆層42は、載置台20に対して反対側の側面の少なくとも一部を覆う。石英パーツ86を被覆層42で被覆する面積は、図2に示すような、コバルトによる汚染とERの低下に関する実験結果に従い最適化することができる。
カバーリング89は、フォーカスリング87の周辺部に配置され、表面の一部がコバルトの被覆層42又はコバルトを含む被覆層42で被覆されている第3のリング状部材の一例である。カバーリング89の被覆層42は、載置台20に対して反対側の側面の少なくとも一部を覆う。カバーリング89を被覆層42で被覆する面積は、図2に示すような、コバルトによる汚染とERの低下に関する実験結果に従い最適化することができる。
[コバルトの被覆層]
次に、コバルトの被覆層42の有無に応じた、本実施形態に係るトップシールドリング41、石英パーツ86又はカバーリング89の部材の表面のプラズマ処理中の状態について、図3を参照しながら説明する。図3(a)は、トップシールドリング41等の上記部材の表面にコバルトの被覆層42がない場合、そして、図3(b−1)及び(b−2)は、上記部材の表面にコバルトの被覆層42がある場合の、酸素プラズマによる処理中の表面状態の一例を示す。
エッチング等のプラズマ処理中、上記部材にはカーボンが付着する。上記部材にコバルトの被覆層42がない場合、図3(a)に示すように、プラズマ中のOラジカルは、上記部材に付着したカーボンポリマー(C)と反応する。
一方、上記部材にコバルトの被覆層42がある場合、図3(b−1)に示すように、プラズマ中のOラジカルは、上記部材に付着したカーボンポリマー(C)とコバルト(Co)と反応する。カーボンとコバルトが存在し、かつ、300℃以上の高温状態では、C−CoがOラジカルと反応してCoが酸化され、Coが生成される。
つまり、プラズマ中のOラジカルは、部材の表面に吸着して(O+O→O等)、Cとコバルトと反応し、Coが生成され、Oラジカルが消費される。生成されたCoは、上記部材から脱離し、プラズマ処理装置1の外部に排気される。このようにして、図3(b−2)に示すように、プラズマ中のOラジカルの密度が下がることによって、プラズマ処理中のERが低下する。
なお、Oラジカルを消費するためには、コバルトは必須の要素であるが、カーボンはあってもなくてもよい。ただし、コバルトとともにカーボンが存在するとCoの生成が促進される。2015年6月15日に公開された論文「In situ oxidation of carbon-encapsulated cobalt nanocapsules creates highly active cobalt oxide catalysts for hydrocarbon combustion」を参照することができる。
上記反応に使用されるカーボンは、プラズマ処理時に上記部材に付着したものでもよく、被覆層42にカーボンが含有されている場合には、含有されたカーボンであってもよい。また、カーボンに替えて、高温状態で酸素を消費するような他の金属とコバルトを用いることができる。
図4は、一実施形態に係るトップシールドリング41にコバルトの被覆層42がある場合とない場合のERの一例を示す。図4(a)は、所定のレシピ(1)に基づくプラズマ処理時に、部材へのコバルトの被覆層42の有無とERの一例を示す。図4(b)は、図4(a)のときと異なる所定のレシピ(2)に基づくプラズマ処理時に、部材へのコバルトの被覆層42の有無とERの一例を示す。
これによれば、図4(a)及び図4(b)のいずれの場合にも、トップシールドリング41にコバルトの被覆層42がない場合と比較して、コバルトの被覆層42がある場合には、酸素ガスの供給量が同じであればERは低下する。また、いずれの場合にも、酸素ガスの供給量を増加させるとERが増加する。これにより、酸素ガスの供給量を制御することで、トップシールドリング41にコバルトの被覆層42がある場合であっても、コバルトの被覆層42がない場合と同じERにすることができる。
以上から、トップシールドリング41、石英パーツ86又はカバーリング89の部材の表面の一部をコバルトの被覆層42でコーティングすることで、プラズマ中のOラジカルの量を減らし、ERを低下させ、プラズマ処理において安定したERを得ることができることが証明された。
以上に説明したように、本実施形態のプラズマ処理装置1に使用する、処理容器10内のトップシールドリング41等の交換可能な部材の表面の一部をコバルトの被覆層42でコーティングすることにより、ERを低下させることができる。
トップシールドリング41、石英パーツ86及びカバーリング89の各部材は、コバルトの被覆層42により一部がコーティングされた状態で、新品のプラズマ処理装置1の納品時に処理容器10内の所定位置に配置される。また、これらの各部材は消耗パーツであるため、各部材の交換時にもコバルトの被覆層42がコーティングされた状態で交換される。
本実施形態によれば、新品のプラズマ処理装置1の納品直後や、上記部材の交換直後に、ウェハWの処理前に実行するシーズニングにおいて、早期に安定したプロセス特性を示すERが得られる雰囲気に処理容器10内のコンディションを整えることができる。これにより、シーズニングの時間を短縮することで、スループットを向上させ、生産性を高めることができる。また、上記各部材の表面にコーティングするコバルトの面積と位置を最適化することにより、ERを低下させすぎず、かつ、処理容器10内のコバルト汚染を許容範囲内に抑制することができる。
なお、上記各部材の表面にコーティングするコバルトの厚さは、上記効果に影響を与えないため、コーティング処理の短縮及びコストを考慮して、できるだけ薄くすることが好ましい。
また、例えば、上記各部材の交換時期は、定期メンテナンスやフォーカスリング87を交換するときが一例として挙げられる。
以上、部材及びプラズマ処理装置を上記実施形態により説明したが、本発明にかかる部材及びプラズマ処理装置は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
本発明に係るプラズマ処理装置は、Capacitively Coupled Plasma(CCP),Inductively Coupled Plasma(ICP),Radial Line Slot Antenna, Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR),Helicon Wave Plasma(HWP)のどのタイプにも適用可能である。
本明細書では、基板の一例として半導体ウェハWを挙げて説明した。しかし、基板は、これに限らず、LCD(Liquid Crystal Display)、FPD(Flat Panel Display)に用いられる各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等であっても良い。
1 プラズマ処理装置
10 処理容器
15 ガス供給源
18 基台
20 載置台
21 静電チャック
21a チャック電極
22 直流電源
25 ガスシャワーヘッド
32 第1高周波電源
34 第2高周波電源
40 シールドリング
41 トップシールドリング
49 排気路
50 排気装置
81 バッフル板
86 石英パーツ
87 フォーカスリング
89 カバーリング
100 制御装置
U プラズマ処理空間
D 排気空間

Claims (11)

  1. 処理容器内にてガスをプラズマ化し、プラズマにより載置台に載置された基板を処理するプラズマ処理装置において使用される部材であって、
    前記処理容器内に配置されたときに、前記部材の表面のうち、前記処理容器内のプラズマに曝露される面の一部がコバルトを含む被覆層により被覆されている、
    部材。
  2. 前記被覆層は、コバルトのみからなる、
    請求項1に記載の部材。
  3. 前記部材は、前記プラズマ処理装置の上部電極の周辺部に配置された第1のリング状部材を含む、
    請求項1又は2に記載の部材。
  4. 前記第1のリング状部材の側面の少なくとも一部が前記被覆層により被覆されている、
    請求項3に記載の部材。
  5. 前記部材は、前記載置台の周辺部に配置された、第2のリング状部材を含む、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の部材。
  6. 前記第2のリング状部材の、前記載置台に対して反対側の側面の少なくとも一部が前記被覆層により被覆されている、
    請求項5に記載の部材。
  7. 前記部材は、前記載置台の上の基板の外縁を囲むフォーカスリングの周辺部に配置された第3のリング状部材を含む、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の部材。
  8. 前記第3のリング状部材の、前記載置台に対して反対側の側面の少なくとも一部が前記被覆層により被覆されている、
    請求項7に記載の部材。
  9. 前記部材の表面の、前記処理容器内のプラズマ処理空間に曝露される面の一部が前記被覆層により被覆されている、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の部材。
  10. 前記部材は、絶縁部材で形成され、交換可能である、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の部材。
  11. 処理容器と載置台とを有し、前記処理容器内にてガスをプラズマ化し、プラズマにより前記載置台に載置された基板を処理するプラズマ処理装置であって、
    前記処理容器内に配置される部材を有し、
    前記部材の表面のうち、前記処理容器内のプラズマに曝露される面の一部がコバルトを含む被覆層により被覆されている、プラズマ処理装置。
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