JP2018206695A - 負極活物質及び電池 - Google Patents

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和子 浅野
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聡 蚊野
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Abstract

【課題】大きい放電容量を有する電池を得るための負極活物質を提供する。【解決手段】負極活物質は、空間群Fm−3mに属し、かつ、下記式(1)で表される化合物を含む。下記式(1)で表される化合物は、例えば、LiBO2とMeOとの反応生成物である。LiMexBOy・・・(1)[式(1)中、Meは、Co、Ni、Cu及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、x及びyは、それぞれ、0.33≦x≦3.0及び2.4≦y≦5.0を満たす。]【選択図】図1

Description

本開示は、負極活物質及び電池に関する。
リチウム二次電池に代表される非水電解質二次電池の負極材料としては、主に黒鉛材料が用いられている。近年、電子機器の性能の向上、電気自動車の動力源としての需要の増加などに伴い、非水電解質二次電池の容量密度のさらなる向上が求められている。非水電解質二次電池の容量密度の向上のためには、黒鉛よりも大きい容量密度を有する負極材料が必要である。
例えば、特許文献1には、下記式で表される遷移金属酸窒化物が開示されている。
LiaI mII nbc
[式中、a、b、c、m及びnは、それぞれ、a=0〜3、b+c=2〜4、b>0、c≧0.25、m+n=1、m=0〜1及びn=0〜1を満たす。TI及びTIIのそれぞれは、IVB族、VB族、VIB族若しくはVIIB族の遷移金属、又は、3d周期、4d周期若しくは5d周期の遷移金属を示す。]
特開2011−222521号公報
従来の電池は、放電容量の観点から改良の余地を有する。
本開示は、大きい放電容量を有する電池を得るための技術を提供することを目的とする。
すなわち、本開示は、
空間群Fm−3mに属し、かつ、下記式(1)で表される化合物を含む、負極活物質を提供する。
LiMexBOy・・・(1)
[式(1)中、Meは、Co、Ni、Cu及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、x及びyは、それぞれ、0.33≦x≦3.0及び2.4≦y≦5.0を満たす。]
本開示の負極活物質によれば、大きい放電容量を有する電池を得ることができる。
図1は、本開示の一実施形態にかかる電池の断面図である。 図2は、実施例1で得られた負極活物質の粉末X線回折測定の結果を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
負極活物質が含有する元素が、リチウムと遷移金属元素と酸素のみの場合、リチウムイオンが吸蔵放出される主たる反応電位が、Li+/Liに対して2V以上と高くなる。負極として、使用しうる反応電位範囲は、Li+/Liに対して概ね2V以下であるため、含有する元素が、リチウムと遷移金属元素と酸素のみの場合、大きな放電容量密度を有する負極活物質を得ることが容易でない。
本開示の第1態様にかかる負極活物質は、
空間群Fm−3mに属し、かつ、下記式(1)で表される化合物を含むものである。
LiMexBOy・・・(1)
[式(1)中、Meは、Co、Ni、Cu及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、x及びyは、それぞれ、0.33≦x≦3.0及び2.4≦y≦5.0を満たす。]
第1態様によれば、負極活物質は、式(1)で表される化合物を含む。式(1)で表される化合物は、遷移金属とホウ素との混成軌道を有する。ホウ素と遷移金属との混成軌道は、酸素と遷移金属との混成軌道より高エネルギーに位置する。そのため、負極活物質がリチウムと遷移金属元素と酸素とに加えて、ホウ素をさらに含有する場合は、酸素のみの場合と比較して、遷移金属の電子エネルギーは全体として高エネルギー側にシフトする。これにより、リチウムイオンが吸蔵放出される主たる反応電位を低くすることができ、負極として使用しうる反応電位範囲において、大きな放電容量密度を有する負極活物質を得ることが可能である。
本開示の第2態様では、例えば、第1態様にかかる負極活物質の前記式(1)において、MeがCoであり、x及びyは、それぞれ、0.5≦x≦2.0及び2.5≦y≦4.0を満たす。第2態様によれば、大きい放電容量を有する電池を得ることができる。
本開示の第3態様において、例えば、第1又は第2態様にかかる負極活物質の前記化合物は、LiBO2とMeOとの反応生成物である。第3態様によれば、大きい放電容量を有する電池を得ることができる。
本開示の第4態様にかかる電池は、
第1〜3態様のいずれか1つの負極活物質を含む負極と、
正極と、
電解質と、
を備えるものである。
第4態様によれば、電池は、大きい放電容量を有する。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
(負極活物質)
本実施形態にかかる負極活物質は、空間群Fm−3mに属し、かつ、下記式(1)で表される化合物を含む。
LiMexBOy・・・(1)
式(1)において、Meは、Co、Ni、Cu、Nbの単体及び固溶体からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。Meは、Co、Ni、Cu、Nbから選ばれる1種の元素であってもよく、Co、Ni、Cu、Nbから選ばれる2種以上の元素からなる固溶体であってもよい。Meは、Co、Ni、Cu、Nbから選ばれる1種以上の元素と、これら以外の元素との固溶体であってもよい。言い換えると、式(1)において、Meは、Co、Ni、Cu及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。Meは、Co、Ni、Cu及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1つであってもよく、Co、Ni、Cu及びNbからなる群より選ばれるいずれか1つであってもよい。Meは、Coであってもよい。このとき、大きい放電容量を有する電池が得られる。Meは、Co、Ni、Cu及びNb以外の他の遷移金属元素を含んでいてもよい。他の遷移金属元素としては、例えば、Mn又はFeが挙げられる。
式(1)において、x及びyは、それぞれ、0.33≦x≦3.0及び2.4≦y≦5.0を満たす。このとき、大きい放電容量を有する電池が得られる。xが0.33以上であることによって、負極活物質を製造するときに、リチウム酸化物などの不純物の生成を抑制できる。yが2.4≦y≦5.0を満たさないと、負極活物質を製造するときに、原料が十分に反応しないことがある。xは、0.5≦x≦2.0を満たしてもよい。yは、2.5≦y≦4.0を満たしてもよい。このとき、より大きい放電容量を有する電池が得られる。
x及びyのそれぞれの値は、ICP発光分光分析法、不活性ガス溶融−赤外線吸収法などを利用することによって算出できる。
本実施形態の負極活物質において、式(1)で表される化合物の全ての結晶構造は、空間群Fm−3mに属していてもよい。式(1)で表される化合物の結晶構造の一部が他の空間群に属していてもよい。式(1)で表される化合物の結晶構造は、例えば、粉末X線回折によって分析できる。
負極活物質は、式(1)で表される化合物を主成分として含んでいてもよい。「主成分」とは、負極活物質に重量比で最も多く含まれた成分を意味する。負極活物質の重量に対する式(1)で表される化合物の重量の比率が高ければ高いほど、電池の放電容量の密度が増加する。負極活物質の重量に対する式(1)で表される化合物の重量の比率は、50%以上であってもよく、70%以上であってもよい。負極活物質は、実質的に式(1)で表される化合物からなっていてもよい。「実質的に式(1)で表される化合物からなる」とは、式(1)で表される化合物の本質的特徴を変更する他の成分を排除することを意味する。ただし、負極活物質は、式(1)で表される化合物の他に不純物を含んでいてもよい。不純物は、例えば、式(1)で表される化合物の原料、式(1)で表される化合物の原料に含まれた不純物、式(1)で表される化合物を製造するときに生じた副生成物、又は、式(1)で表される化合物の分解物である。
負極活物質の形状は、特に限定されない。負極活物質は、例えば、粒子の形状を有する。負極活物質の粒子の平均粒径は、0.01〜50μmの範囲にあってもよい。「平均粒径」は、次の方法で測定することができる。負極活物質を電子顕微鏡で観察し、任意の数の粒子(例えば50個)の直径を測定する。得られた測定値を用いて算出された平均値により、平均粒径が定められる。電子顕微鏡で観察された粒子の面積と等しい面積を有する円の直径を粒子の直径とみなすことができる。粒子の形状は、特に限定されない。粒子の形状には、球状、鱗片状、繊維状などの様々な形状が含まれる。
次に、負極活物質の製造方法を説明する。
負極活物質の製造方法は、例えば、複数の原料を準備する工程(a)と、複数の原料に対してメカノケミカル処理を行う工程(b)とを含む。
まず、工程(a)について説明する。工程(a)では、Meを含む原料、Liを含む原料及びBを含む原料を準備する。Meを含む原料は、例えば、遷移金属の酸化物及び遷移金属を含む複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。遷移金属の酸化物は、例えば、CoO、NiO、CuO及びNbOからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。複合酸化物は、例えば、Co、Ni、Cu及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1つの遷移金属を含む。複合酸化物は、リチウムを含んでいてもよい。本明細書では、「遷移金属の酸化物」のことをMeOと記載することがある。
Liを含む原料は、例えば、リチウムの酸化物及びリチウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。リチウムの酸化物は、例えば、Li2O及びLi22からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。リチウム塩は、例えば、Li2CO3、Li224及びLiOHからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。
Bを含む原料は、ホウ素の酸化物、ホウ素を含む複合酸化物及びホウ化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。ホウ素の酸化物は、例えば、B23を含む。複合酸化物は、例えば、LiBO2を含む。ホウ化物は、例えば、Co2B、BN、NbB及びNi2Bからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。
Meを含む原料又はBを含む原料がリチウムを含むとき、Liを含む原料を準備しなくてもよい。例えば、工程(a)において、LiBO2及びMeOのみを準備してもよい。このとき、工程(b)によって、LiBO2とMeOとの反応生成物が得られる。工程(a)では、Meを含む原料、Liを含む原料及びBを含む原料以外の他の原料をさらに準備してもよい。
次に、Li、Me、B及びOのモル比が1:x:1:yになるように、Meを含む原料、Liを含む原料及びBを含む原料のそれぞれを秤量する。
次に、工程(b)について説明する。工程(b)では、複数の原料に対してメカノケミカル処理を行う。メカノケミカル処理とは、複数の原料に対して、機械エネルギーを与える処理を意味する。本実施形態の製造方法では、メカノケミカル処理によって複数の原料同士が反応する。これにより、空間群Fm−3mに属し、かつ、式(1)で表される化合物が得られる。
メカノケミカル処理は、ボールミル、ビーズミル、振動ミル、ターボミル、メカノフュージョン、ディスクミル、ジェットミルなどによって行うことができる。ボールミルは、遊星型ボールミルであってもよい。メカノケミカル処理の条件は、特に限定されない。メカノケミカル処理の時間は、10時間以上であってもよい。メカノケミカル処理の温度は、室温(25℃)であってもよい。メカノケミカル処理は、アルゴン雰囲気下で行われてもよい。複数の原料のそれぞれは、固相でメカノケミカル処理されてもよい。
本実施形態の負極活物質は、式(1)で表される化合物を含む。式(1)で表される化合物は、遷移金属とホウ素との混成軌道を有する。ホウ素と遷移金属との混成軌道は、酸素と遷移金属との混成軌道より高エネルギーに位置する。そのため、負極活物質がリチウムと遷移金属元素と酸素とに加えて、ホウ素をさらに含有する場合は、酸素のみの場合と比較して、遷移金属の電子エネルギーは全体として高エネルギー側にシフトする。これにより、リチウムイオンが吸蔵放出される主たる反応電位を低くすることができ、負極として使用しうる反応電位範囲において、大きな放電容量密度を有する負極活物質を得ることが可能である。
(電池)
図1に示すように、本実施形態にかかる電池100は、負極10、正極20、セパレータ30、ケース40、ガスケット50及び封口板60を備えている。セパレータ30は、負極10と正極20との間に配置されている。負極10、正極20及びセパレータ30には、電解質が含浸されている。負極10、正極20及びセパレータ30によって電極群が形成されている。電極群は、ケース40の中に収められている。ガスケット50及び封口板60でケース40が閉じられている。
負極10は、負極活物質層11及び負極集電体12を有する。負極活物質層11は、負極集電体12とセパレータ30との間に配置されている。
負極活物質層11は、本実施形態にかかる負極活物質を含む。そのため、電池100は、大きい放電容量を有する。負極活物質層11は、本実施形態にかかる負極活物質を主成分として含んでいてもよい。このとき、電池100のサイクル特性が向上する。負極活物質層11の重量に対する負極活物質の重量の比率は、50%以上であってもよく、70%以上であってもよく、90%以上であってもよい。負極活物質層11は、実質的に負極活物質からなっていてもよい。「実質的に負極活物質からなる」とは、負極活物質の本質的特徴を変更する他の成分を排除することを意味する。ただし、負極活物質層11は、負極活物質の他に不純物を含んでいてもよい。
負極活物質層11は、必要に応じて、導電剤、イオン伝導補助剤、結着剤などの添加剤を含んでいてもよい。
負極集電体12は、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、アルミニウム合金などの金属材料でできていてもよい。負極集電体12に代えて、封口板60が負極集電体として使用されてもよい。
負極活物質は、容量密度の観点から、珪素(Si)、錫(Sn)、珪素化合物及び錫化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。珪素化合物及び錫化合物は、それぞれ、合金又は固溶体であってもよい。珪素化合物としては、例えば、SiOs(0.05<s<1.95)が挙げられる。珪素化合物は、SiOsの一部の珪素を他の元素で置換することによって得られた化合物であってもよい。他の元素は、例えば、ホウ素、マグネシウム、ニッケル、チタン、モリブデン、コバルト、カルシウム、クロム、銅、鉄、マンガン、ニオブ、タンタル、バナジウム、タングステン、亜鉛、炭素、窒素及び錫からなる群より選ばれる少なくとも1つである。錫化合物としては、Ni2Sn4、Mg2Sn、SnOt(0<t<2)、SnO2、SnSiO3などが挙げられる。錫化合物としては、上記に例示したものから選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
正極20は、正極活物質層21及び正極集電体22を有する。正極活物質層21は、正極集電体22とセパレータ30との間に配置されている。
正極活物質層21は、正極活物質を含む。正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵すること及び放出することができるものであれば、特に限定されない。正極活物質は、例えば、リチウムを含む金属酸化物及びリチウム金属からなる群より選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。
正極活物質層21は、必要に応じて、導電剤、イオン伝導補助剤、結着剤などの添加剤を含んでいてもよい。
正極集電体22は、アルミニウム、ステンレス、アルミニウム合金などの金属材料でできていてもよい。正極集電体22に代えて、ケース40が正極集電体として使用されてもよい。
負極活物質層11及び正極活物質層21のそれぞれに含まれる結着剤は、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルフォン、ヘキサフルオロポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム及びカルボキシメチルセルロースからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。結着剤は、例えば、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、ペンタフルオロプロピレン、フルオロメチルビニルエーテル、アクリル酸及びヘキサジエンからなる群より選ばれる2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。結着剤は、これらの共重合体から選ばれる2種以上の混合物であってもよい。
負極活物質層11及び正極活物質層21のそれぞれに含まれる導電剤は、例えば、グラファイト、カーボンブラック、導電性繊維、フッ化黒鉛、金属粉末、導電性ウィスカー、導電性金属酸化物及び有機導電性材料からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。
グラファイトとしては、例えば、天然黒鉛及び人造黒鉛が挙げられる。カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック及びサーマルブラックが挙げられる。金属粉末としては、例えば、アルミニウム粉末が挙げられる。導電性ウィスカーとしては、例えば、酸化亜鉛ウィスカー及びチタン酸カリウムウィスカーが挙げられる。導電性金属酸化物としては、例えば、酸化チタンが挙げられる。有機導電性材料としては、例えば、フェニレン誘導体が挙げられる。
セパレータ30は、大きいイオン透過度及び十分な機械的強度を有していれば特に限定されない。セパレータ30は、微多孔膜、織布、不織布などであってもよい。セパレータ30は、単層膜であってもよく、多層膜であってもよい。セパレータ30は、1種の材料でできていてもよい。セパレータ30は、2種以上の材料でできている複合膜であってもよい。セパレータ30は、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンでできていてもよい。このとき、セパレータ30は、優れた耐久性を有するだけでなく、シャットダウン機能を有する。シャットダウン機能とは、セパレータ30が過度に加熱されたときに、セパレータ30に形成された細孔が閉塞する機能を意味する。
セパレータ30の厚さは、10〜300μmの範囲にあってもよく、10〜40μmの範囲にあってもよい。セパレータ30の空孔率は、30〜70%の範囲にあってもよく、35〜60%の範囲にあってもよい。「空孔率」とは、セパレータ30全体の体積に対するセパレータ30に形成された空孔の体積の合計値の比率を意味する。セパレータ30の空孔率は、例えば、水銀圧入法によって測定できる。
電解質は、非水電解質であってもよい。非水電解質は、例えば、非水溶媒と、その溶媒に溶解するリチウム塩とを含む。
非水溶媒は、環状炭酸エステル類、鎖状炭酸エステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、環状エステル類、鎖状エステル類及びフッ素化合物類からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。
環状炭酸エステル類は、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びブチレンカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。鎖状炭酸エステル類は、例えば、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジエチルカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。環状エーテル類は、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン及び1,3−ジオキソランからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。鎖状エーテル類は、例えば、1,2−ジメトキシエタン及び1,2−ジエトキシエタンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。環状エステル類は、例えば、γ−ブチロラクトンを含む。鎖状エステル類は、例えば、酢酸メチルを含む。フッ素化合物類は、フルオロエチレンカーボネート、フルオロプロピオン酸メチル、フルオロベンゼン、フルオロエチルメチルカーボネート及びフルオロジメチレンカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。非水溶媒としては、上記に例示したものから選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
非水溶媒がフッ素化合物類を含むとき、非水電解質は、耐酸化性に優れる。そのため、高い電圧によって電池100を充電したときでも、電池100は、安定に動作できる。
リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiSbF6、LiAsF6、LiSO3CF3、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、LiN(SO2CF3)(SO249)、LiC(SO2CF33などが挙げられる。リチウム塩としては、上記に例示したものから選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いることができる。非水電解質におけるリチウム塩の濃度は、0.5〜2mol/Lの範囲にあってもよい。
電池100の形状は、コイン型、円筒型、角型、シート型、ボタン型、扁平型、積層型などであってもよい。
本実施形態の電池100は、例えば、非水電解質二次電池として用いられる。非水電解質二次電池は、リチウムイオン二次電池であってもよい。
電池100を製造する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法をそのまま流用することができる。
本開示を実施例に基づき、具体的に説明する。ただし、本開示は、以下の実施例に限定されない。
[負極活物質の作製]
(実施例1)
まず、CoO及びLiBO2を秤量した。CoOとLiBO2とのモル比率は、CoO:LiBO2=1:1であった。次に、CoO及びLiBO2をジルコニア製の容器内に収容した。容器の容量は、45ccであった。次に、遊星型ボールミル用の複数のボールを容器内に収容した。複数のボールのそれぞれは、ジルコニアでできていた。複数のボールのそれぞれの直径は、3mmであった。次に、容器を密閉した。以上の操作をアルゴン(Ar)雰囲気下のグローブボックス内で行った。
次に、グローブボックス内から容器を取り出した。遊星型ボールミルによって、容器内のCoO及びLiBO2に対してメカノケミカル処理を行った。メカノケミカル処理の時間は、20時間であった。遊星型ボールミルの回転数は、600rpmであった。メカノケミカル処理によって、実施例1の負極活物質を得た。
実施例1の負極活物質の粉末X線回折測定を行った。測定結果を図2に示す。図2に示す回折パターンから理解できるように、実施例1の負極活物質は、空間群Fm−3mに属していた。すなわち、実施例1の負極活物質は、岩塩型の結晶構造を有していた。
次に、ICP発光分光分析法及び不活性ガス溶融−赤外線吸収法によって、実施例1の負極活物質を分析した。その結果、実施例1の負極活物質は、LiCoBO3.0の組成を有していた。
(実施例2〜7)
CoOとLiBO2とを表1に記載したモル比率で用いたことを除き、実施例1と同じ方法によって、実施例2〜7の負極活物質を得た。実施例2〜7の負極活物質のそれぞれは、空間群Fm−3mに属していた。実施例2〜7の負極活物質のそれぞれの組成を表1に示す。
(実施例8)
CoOの代わりにNiOを用いたことを除き、実施例1と同じ方法によって、実施例8の負極活物質を得た。実施例8の負極活物質は、空間群Fm−3mに属していた。実施例8の負極活物質は、LiNiBO3.0の組成を有していた。
(実施例9)
CoOの代わりにCuOを用いたことを除き、実施例1と同じ方法によって、実施例9の負極活物質を得た。実施例9の負極活物質は、空間群Fm−3mに属していた。実施例9の負極活物質は、LiCuBO3.0の組成を有していた。
(実施例10)
CoOの代わりにNbOを用いたことを除き、実施例1と同じ方法によって、実施例10の負極活物質を得た。実施例10の負極活物質は、空間群Fm−3mに属していた。実施例10の負極活物質は、LiNbBO3.0の組成を有していた。
(比較例1)
CoO及びLiBO2の代わりにLi4Ti512を用いたこと、及び、メカノケミカル処理を30時間行ったことを除き、実施例1と同じ方法によって、比較例1の負極活物質を得た。
(比較例2)
Li4Ti512の代わりにアセチレンブラックを用いたことを除き、比較例1と同じ方法によって、比較例2の負極活物質を得た。
[評価用セルの作製]
次に、実施例1の負極活物質を用いて、実施例1の評価用セルを作製した。評価用セルの作製は、以下の方法によって行った。
まず、実施例1の負極活物質、導電剤及び結着剤を秤量した。導電剤としては、アセチレンブラックを用いた。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデンを用いた。負極活物質、導電剤及び結着剤の重量比率は、7:2:1であった。秤量は、Ar雰囲気下のグローブボックス内で行った。グローブボックス内の酸素値は、1ppm以下であった。
次に、負極活物質、導電剤及び結着剤のそれぞれをN−メチルピロリドン(NMP)溶媒中に分散させることによってスラリーを作製した。塗工機を用いて、得られたスラリーを負極集電体の上に塗布した。負極集電体としては、Cuを用いた。スラリーが塗布された集電体(極板)を圧延機で圧延した。一辺が20mmの正方形になるように極板を打ち抜いた。打ち抜いた極板に集電タブを溶接することによって試験電極を得た。
次に、試験電極、対極及び参照極を用いてリチウム二次電池(評価用セル)を作製した。対極及び参照極としては、リチウム金属を用いた。電解液の調製及び評価用セルの作製は、露点−60度以下、酸素値1ppm以下に設定されたAr雰囲気下のグローブボックス内で行った。
電解液は、次の方法で調製した。まず、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを混合することによって混合液を得た。混合されたエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの体積比率は、1:3であった。得られた混合液に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を添加し、溶解させることによって電解液を得た。電解液における六フッ化リン酸リチウムの濃度は、1mol/Lであった。
対極は、ニッケルメッシュにリチウム金属を圧着させることによって作製した。ニッケルメッシュの形状は、一辺が20mmの正方形であった。セパレータとしては、ポリエチレン微多孔膜を用いた。
次に、セパレータに電解液を含浸させた。試験電極及び対極がセパレータを介して対向するように、試験電極、対極及びセパレータを配置した。試験電極、対極及びセパレータを外装の内部に収容し、外装を閉じた。これにより、評価用セルを得た。
実施例1と同じ方法によって、実施例2〜10及び比較例1〜2の負極活物質を用いて評価用セルを作製した。
[充放電試験]
次に、実施例1〜10及び比較例1〜2の各評価用セルについて、充放電試験を実施し、充放電特性の評価を行った。
充放電試験は、25℃の恒温槽内で行った。まず、試験電極と対極および参照極との電位差が0Vに達するように定電流を流すことによって、評価用セルの充電を行った。定電流は、負極活物質の重量当たり25mAであった。評価用セルの充電によって、試験電極は、リチウムイオンを吸蔵した。評価用セルの充電を行ったあとに、20分間休止した。次に、試験電極と対極および参照極との電位差が2Vに達するように定電流を流すことによって、評価用セルの放電を行った。定電流は、負極活物質の重量当たり25mAであった。評価用セルの放電によって、試験電極は、リチウムイオンを放出した。評価用セルの放電の結果に基づいて、評価用セルの初回放電容量を算出した。各評価用セルの初回放電容量を表1に示す。
Figure 2018206695
実施例1〜10の負極活物質を用いた評価用セルは、比較例1及び2に比べて大きい放電容量を有していた。特に、実施例1〜3及び6の結果からわかるとおり、式(1)で表される化合物のMeがCoであり、かつ、x及びyのそれぞれが0.5≦x≦2.0及び2.5≦y≦4.0を満たすとき、電池は、大きい放電容量を有する。
本開示の負極活物質は、電池の負極活物質として利用できる。
10 負極
11 負極活物質層
12 負極集電体
20 正極
21 正極活物質層
22 正極集電体
30 セパレータ
40 ケース
50 ガスケット
60 封口板
100 電池

Claims (4)

  1. 空間群Fm−3mに属し、かつ、下記式(1)で表される化合物を含む、負極活物質。
    LiMexBOy・・・(1)
    [式(1)中、Meは、Co、Ni、Cu及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、x及びyは、それぞれ、0.33≦x≦3.0及び2.4≦y≦5.0を満たす。]
  2. 前記式(1)において、MeがCoであり、
    x及びyは、それぞれ、0.5≦x≦2.0及び2.5≦y≦4.0を満たす、請求項1に記載の負極活物質。
  3. 前記化合物は、LiBO2とMeOとの反応生成物である、請求項1又は2に記載の負極活物質。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の負極活物質を含む負極と、
    正極と、
    電解質と、
    を備える、電池。
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