JP2018206586A - 電気化学反応単位、電気化学反応セルスタック、および、電気化学反応単位の製造方法 - Google Patents

電気化学反応単位、電気化学反応セルスタック、および、電気化学反応単位の製造方法 Download PDF

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【課題】接触抵抗の増大に起因する電気化学反応単位の性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する電気化学反応単位の性能低下の抑制とを効果的に両立させる。【解決手段】電気化学反応単位は、単セルと、空気極と燃料極との一方である特定電極の表面に対向する複数の凸部を有する導電性の集電体と、複数の凸部のそれぞれについて設けられ、凸部の表面と特定電極の表面とを接合する導電性の接合材とを備える。(a)接合材は、凸部の底面部分と、凸部の側面部分における底面部分に隣接した少なくとも一部の領域とに接し、(b)第1の方向に直交する第2の方向において、接合材の最大幅は、凸部の内の接合材に接する部分の最大幅より大きく、かつ、(c)接合材と特定電極の表面との接触角は鈍角である。【選択図】図5

Description

本明細書によって開示される技術は、電気化学反応単位に関する。
水素と酸素との電気化学反応を利用して発電を行う燃料電池の1つとして、固体酸化物形の燃料電池(以下、「SOFC」という)が知られている。SOFCの構成単位である燃料電池発電単位(以下、「発電単位」という)は、燃料電池単セル(以下、「単セル」という)を備える。単セルは、電解質層と、電解質層を挟んで所定の方向(以下、「第1の方向」という)に互いに対向する2つの電極(空気極および燃料極)とを備える。
また、発電単位は、空気極と燃料極との一方(以下、「特定電極」という)の表面に対向する複数の凸部を有する導電性の集電体を備える。集電体は、単セルにおける発電反応によって生じる電力を取り出すための部材である。発電単位は、さらに、集電体の複数の凸部のそれぞれについて設けられ、凸部の表面と特定電極の表面とを接合する導電性の接合材を備える(例えば、特許文献1参照)。集電体の各凸部と特定電極とは、接合材を介して、互いに接合されると共に、互いに電気的に接続される。
特開2015−122225号公報
上記従来の構成において、集電体の凸部と接合材との間の導電経路が十分に確保されないと、接触抵抗が増大して反応単位の性能が低下するおそれがある。また、上記従来の構成において、特定電極の表面における接合材によって覆われる領域が大きいと、ガス拡散抵抗が増大して反応単位の性能が低下するおそれがある。上記従来の構成では、接触抵抗の増大に起因する反応単位の性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する反応単位の性能低下の抑制との両立の点で、向上の余地がある。
なお、このような課題は、水の電気分解反応を利用して水素の生成を行う固体酸化物形の電解セル(以下、「SOEC」という)の構成単位である電解セル単位にも共通の課題である。なお、本明細書では、燃料電池発電単位と電解セル単位とをまとめて、電気化学反応単位と呼ぶ。また、このような課題は、SOFCやSOECに限らず、他のタイプの電気化学反応単位にも共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される電気化学反応単位は、電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を含む電気化学反応単セルと、前記空気極と前記燃料極との一方である特定電極の表面に対向する複数の凸部を有する導電性の集電体であって、前記凸部の表面は、前記凸部の表面上の各点における仮想的な接平面と前記特定電極の表面とのなす角が45度以上である各点により構成される側面部分と、前記側面部分によって囲まれ、前記なす角が45度未満である各点により構成される底面部分と、を含む、前記集電体と、前記複数の凸部のそれぞれについて設けられ、前記凸部の表面と前記特定電極の表面とを接合する導電性の接合材と、を備える電気化学反応単位において、少なくとも1つの前記凸部について設けられた前記接合材について、(a)前記接合材は、前記凸部の前記底面部分と、前記凸部の前記側面部分における前記底面部分に隣接した少なくとも一部の領域と、に接し、(b)前記第1の方向に直交する第2の方向において、前記接合材の最大幅は、前記凸部の内の前記接合材に接する部分の最大幅より大きく、かつ、(c)前記接合材と前記特定電極の表面との接触角は、鈍角である。本電気化学反応単位によれば、接合材が、集電体の凸部の底面部分に加えて、凸部の側面部分における少なくとも一部の領域にも接しており(上記要件(a))、かつ、接合材の最大幅が集電体の凸部の最大幅より大きいため(上記要件(b))、集電体の凸部と接合材との間の導電経路を十分に確保することができ、その結果、接触抵抗の増大による電気化学反応単位の性能低下を抑制することができる。また、本電気化学反応単位によれば、接合材と特定電極の表面との接触角が鈍角であるため(上記要件(c))、上記要件(a)および(b)を満たす構成を採用しても、特定電極の表面において接合材により覆われる領域を小さくすることができ、その結果、ガス拡散抵抗の増大による電気化学反応単位の性能低下を抑制することができる。従って、本電気化学反応単位によれば、接触抵抗の増大に起因する電気化学反応単位の性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する電気化学反応単位の性能低下の抑制とを効果的に両立させることができる。
(2)上記電気化学反応単位において、前記接合材と前記特定電極の表面との接触角は、110度以上、160度以下である構成としてもよい。本電気化学反応単位によれば、集電体の凸部と接合材との間の導電経路の確保と、特定電極の表面において接合材により覆われる領域面積の低減とをバランスよく両立させることができ、電気化学反応単位の性能低下を効果的に抑制することができる。
(3)上記電気化学反応単位において、前記第1の方向において、前記特定電極の表面に面するガス室の高さt2に対する、前記特定電極の表面から前記接合材の前記最大幅の位置までの距離t1の比(t1/t2)は、0.02以上である構成としてもよい。本電気化学反応単位では、上記比(t1/t2)が0.02以上とある程度大きいことから、接合材における幅が最大の部分が特定電極の表面からある程度離れていることとなるため、接合材によって特定電極の表面付近のガス流れが阻害されることを抑制することができ、ガス拡散抵抗の増大による電気化学反応単位の性能低下を効果的に抑制することができる。
(4)上記電気化学反応単位において、前記電気化学反応単セルは、燃料電池単セルである構成としてもよい。本電気化学反応単位によれば、接触抵抗の増大に起因する電気化学反応単位の発電性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する電気化学反応単位の発電性能低下の抑制とを効果的に両立させることができる。
(5)本明細書に開示される電気化学反応単位の製造方法は、電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を含む電気化学反応単セルと、前記空気極と前記燃料極との一方である特定電極の表面に対向する複数の凸部を有する導電性の集電体であって、前記凸部の表面は、前記凸部の表面上の各点における仮想的な接平面と前記特定電極の表面とのなす角が45度以上である各点により構成される側面部分と、前記側面部分により囲まれ、前記なす角が45度未満である各点により構成される底面部分と、を含む、前記集電体と、前記複数の凸部のそれぞれについて設けられ、前記凸部の表面と前記特定電極の表面とを接合する導電性の接合材と、を備える電気化学反応単位の製造方法において、前記集電体の各前記凸部の表面の内の少なくとも前記底面部分に、前記接合材用のペーストを塗布する第1の工程と、前記第1の工程の後、前記ペーストの温度を上昇させる処理を行うことなく、前記第1の方向に前記集電体と前記電気化学反応単セルとを相対移動させることによって前記ペーストが前記特定電極の表面に接触した特定状態を形成する第2の工程と、前記第2の工程の後、所定の時間、前記特定状態を維持する第3の工程と、前記第3の工程の後、前記ペーストの温度を上昇させる処理を行うことによって前記接合材を形成する第4の工程と、を備える。本電気化学反応単位の製造方法によれば、第2の工程においてペーストの温度を上昇させる処理が行われないため、第1の工程における塗布時からのペーストの粘度の変化(加熱による粘度の低下や乾燥による粘度の上昇)が抑制される。塗布時からのペーストの粘度の低下が抑制されることにより、ペーストの形状の意図しない変化(第1の方向に直交する方向(面方向)への過度の広がり)が抑制される。また、塗布時からのペーストの粘度の上昇が抑制されることにより、ペーストと凸部の表面(特に、側面部分)との間の接触不良の発生が抑制される。また、本電気化学反応単位の製造方法によれば、第2の工程の後、所定の時間、ペーストが特定電極の表面に接触した特定状態を維持する第3の工程が行われるため、ペーストの内、特定電極の表面付近の部分では、ペースト中の溶剤分が比較的多孔質な特定電極内に浸透することによって粘度がさらに高くなり、その結果、ペーストの面方向への広がりが効果的に抑制される。一方、ペーストの内、集電体の凸部付近の部分では、粘度が概ね維持されるため、集電体の凸部の底面部分から側面部分に向けてペーストが良好に広がる。その後、ペーストの温度を上昇させることによって接合材を形成する第4の工程が行われることにより、特定電極の表面付近においては面方向への広がりが抑制され、集電体の凸部付近においては凸部の底面部分から側面部分に向けて広がった形状の接合材が形成される。すなわち、形成される接合材は、上述した要件(a)〜(c)を満たすものとなる。このように、本電気化学反応単位の製造方法によれば、上述した要件(a)〜(c)を満たす接合材を備える電気化学反応単位を製造することができる。そのため、本電気化学反応単位の製造方法によれば、接触抵抗の増大に起因する性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する性能低下の抑制とを効果的に両立させることができる電気化学反応単位を製造することができる。
(6)本明細書に開示される電気化学反応セルスタックは、前記第1の方向に並べて配列された複数の電気化学反応単位を備える電気化学反応セルスタックにおいて、前記複数の電気化学反応単位の少なくとも1つは、上記電気化学反応単位である。本電気化学反応セルスタックによれば、接触抵抗の増大に起因する電気化学反応単位の性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する電気化学反応単位の性能低下の抑制とを効果的に両立させることができる。
(7)上記電気化学反応単位の製造方法において、前記第1の工程は、60Pa・s以上、150Pa・s以下の前記ペーストを塗布する工程である構成としてもよい。本電気化学反応単位の製造方法によれば、第1の工程において塗布されるペーストの粘度を60Pa・s以上とすることにより、その後の工程においてペーストの形状の意図しない変化(面方向への過度の広がり)を効果的に抑制することができる。また、第1の工程において塗布されるペーストの粘度を150Pa・s以下とすることにより、集電体の凸部に対して円滑にペーストを塗布することができる。
(8)上記電気化学反応単位の製造方法において、前記第1の工程は、前記ペーストを20μm以上、50μm以下の厚さで塗布する工程であることを特徴とする構成としてもよい。本電気化学反応単位の製造方法によれば、第1の工程において塗布されるペーストの厚さを20μm以上とすることにより、第2の工程においてペーストが特定電極の表面に接触した状態を形成する際に、各部材の寸法バラツキをペーストによって吸収することができ、接合材による確実な接合および電気的接続を実現することができる。また、第1の工程において塗布されるペーストの厚さを50μm以下とすることにより、ペーストから形成される接合材の面方向における幅が過大となってガス拡散抵抗が増大することを抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、電気化学反応単位(燃料電池発電単位または電解セル単位)、複数の電気化学反応単位を備える電気化学反応セルスタック(燃料電池スタックまたは電解セルスタック)、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図である。 図1のII−IIの位置における燃料電池スタック100のXZ断面構成を示す説明図である。 図1のIII−IIIの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図である。 図2に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のXZ断面構成を示す説明図である。 図3に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のYZ断面構成を示す説明図である。 図4のVI−VIの位置における発電単位102のXY断面構成を示す説明図である。 図4のVII−VIIの位置における発電単位102のXY断面構成を示す説明図である。 第1の比較例における発電単位102Xの構成を示す説明図である。 第2の比較例における発電単位102Yの構成を示す説明図である。 本実施形態における燃料電池スタック100の製造方法の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における燃料電池スタック100の製造方法の内の発電単位102の製造方法の概要を示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.構成:
(燃料電池スタック100の構成)
図1は、実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図であり、図2は、図1(および後述する図6,7)のII−IIの位置における燃料電池スタック100のXZ断面構成を示す説明図であり、図3は、図1(および後述する図6,7)のIII−IIIの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとするが、燃料電池スタック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図4以降についても同様である。
燃料電池スタック100は、複数の(本実施形態では7つの)燃料電池発電単位(以下、単に「発電単位」という)102と、一対のエンドプレート104,106とを備える。7つの発電単位102は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向)に並べて配置されている。一対のエンドプレート104,106は、7つの発電単位102から構成される集合体を上下から挟むように配置されている。なお、上記配列方向(上下方向)は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。
燃料電池スタック100を構成する各層(発電単位102、エンドプレート104,106)のZ方向回りの周縁部には、上下方向に貫通する複数の(本実施形態では8つの)孔が形成されており、各層に形成され互いに対応する孔同士が上下方向に連通して、一方のエンドプレート104から他方のエンドプレート106にわたって上下方向に延びる連通孔108を構成している。以下の説明では、連通孔108を構成するために燃料電池スタック100の各層に形成された孔も、連通孔108と呼ぶ場合がある。
各連通孔108には上下方向に延びるボルト22が挿通されており、ボルト22とボルト22の両側に嵌められたナット24とによって、燃料電池スタック100は締結されている。なお、図2および図3に示すように、ボルト22の一方の側(上側)に嵌められたナット24と燃料電池スタック100の上端を構成するエンドプレート104の上側表面との間、および、ボルト22の他方の側(下側)に嵌められたナット24と燃料電池スタック100の下端を構成するエンドプレート106の下側表面との間には、絶縁シート26が介在している。ただし、後述のガス通路部材27が設けられた箇所では、ナット24とエンドプレート106の表面との間に、ガス通路部材27とガス通路部材27の上側および下側のそれぞれに配置された絶縁シート26とが介在している。絶縁シート26は、例えばマイカシートや、セラミック繊維シート、セラミック圧粉シート、ガラスシート、ガラスセラミック複合剤等により構成される。
各ボルト22の軸部の外径は各連通孔108の内径より小さい。そのため、各ボルト22の軸部の外周面と各連通孔108の内周面との間には、空間が確保されている。図1および図2に示すように、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22A)と、そのボルト22Aが挿通された連通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から酸化剤ガスOGが導入され、その酸化剤ガスOGを各発電単位102に供給するガス流路である酸化剤ガス導入マニホールド161として機能し、該辺の反対側の辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22B)と、そのボルト22Bが挿通された連通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102の空気室166から排出されたガスである酸化剤オフガスOOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する酸化剤ガス排出マニホールド162として機能する。なお、本実施形態では、酸化剤ガスOGとして、例えば空気が使用される。
また、図1および図3に示すように、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22D)と、そのボルト22Dが挿通された連通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から燃料ガスFGが導入され、その燃料ガスFGを各発電単位102に供給する燃料ガス導入マニホールド171として機能し、該辺の反対側の辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22E)と、そのボルト22Eが挿通された連通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102の燃料室176から排出されたガスである燃料オフガスFOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する燃料ガス排出マニホールド172として機能する。なお、本実施形態では、燃料ガスFGとして、例えば都市ガスを改質した水素リッチなガスが使用される。
燃料電池スタック100には、4つのガス通路部材27が設けられている。各ガス通路部材27は、中空筒状の本体部28と、本体部28の側面から分岐した中空筒状の分岐部29とを有している。分岐部29の孔は本体部28の孔と連通している。各ガス通路部材27の分岐部29には、ガス配管(図示せず)が接続される。また、図2に示すように、酸化剤ガス導入マニホールド161を形成するボルト22Aの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、酸化剤ガス導入マニホールド161に連通しており、酸化剤ガス排出マニホールド162を形成するボルト22Bの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、酸化剤ガス排出マニホールド162に連通している。また、図3に示すように、燃料ガス導入マニホールド171を形成するボルト22Dの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、燃料ガス導入マニホールド171に連通しており、燃料ガス排出マニホールド172を形成するボルト22Eの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、燃料ガス排出マニホールド172に連通している。
(エンドプレート104,106の構成)
一対のエンドプレート104,106は、略矩形の平板形状の導電性部材であり、例えばステンレスにより形成されている。一方のエンドプレート104は、最も上に位置する発電単位102の上側に配置され、他方のエンドプレート106は、最も下に位置する発電単位102の下側に配置されている。一対のエンドプレート104,106によって複数の発電単位102が押圧された状態で挟持されている。上側のエンドプレート104は、燃料電池スタック100のプラス側の出力端子として機能し、下側のエンドプレート106は、燃料電池スタック100のマイナス側の出力端子として機能する。
(発電単位102の構成)
図4は、図2に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のXZ断面構成を示す説明図であり、図5は、図3に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のYZ断面構成を示す説明図である。図5の上部には、発電単位102の一部分のYZ断面構成が拡大して示されている。また、図6は、図4のVI−VIの位置における発電単位102のXY断面構成を示す説明図であり、図7は、図4のVII−VIIの位置における発電単位102のXY断面構成を示す説明図である。
図4および図5に示すように、発電単位102は、単セル110と、セパレータ120と、空気極側フレーム130と、空気極側集電体134と、燃料極側フレーム140と、燃料極側集電体144と、発電単位102の最上層および最下層を構成する一対のインターコネクタ150とを備えている。セパレータ120、空気極側フレーム130、燃料極側フレーム140、インターコネクタ150におけるZ方向回りの周縁部には、上述したボルト22が挿通される連通孔108に対応する孔が形成されている。
インターコネクタ150は、略矩形の平板形状の導電性部材であり、例えばフェライト系ステンレスにより形成されている。インターコネクタ150は、発電単位102間の電気的導通を確保すると共に、発電単位102間での反応ガスの混合を防止する。なお、本実施形態では、2つの発電単位102が隣接して配置されている場合、1つのインターコネクタ150は、隣接する2つの発電単位102に共有されている。すなわち、ある発電単位102における上側のインターコネクタ150は、その発電単位102の上側に隣接する他の発電単位102における下側のインターコネクタ150と同一部材である。また、燃料電池スタック100は一対のエンドプレート104,106を備えているため、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えておらず、最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていない(図2および図3参照)。
単セル110は、電解質層112と、電解質層112の上下方向(第1の方向)の一方側(下側)に配置された燃料極(アノード)116と、電解質層112の上下方向の他方側(上側)に配置された空気極(カソード)114と、電解質層112と空気極114との間に配置された中間層180とを備える。なお、本実施形態の単セル110は、燃料極116で単セル110を構成する他の層(電解質層112、空気極114、中間層180)を支持する燃料極支持形の単セルである。
電解質層112は、Z方向視で略矩形の平板形状部材であり、緻密な層である。電解質層112は、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリウムドープセリア)、GDC(ガドリニウムドープセリア)、ペロブスカイト型酸化物等の固体酸化物により形成されている。すなわち、本実施形態の単セル110(発電単位102)は、電解質として固体酸化物を用いる固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。
空気極114は、Z方向視で電解質層112より小さい略矩形の平板形状部材であり、多孔質な層である。空気極114は、例えば、ペロブスカイト型酸化物(例えばLSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物)、LSM(ランタンストロンチウムマンガン酸化物)、LNF(ランタンニッケル鉄))により形成されている。
燃料極116は、Z方向視で電解質層112と略同一の大きさの略矩形の平板形状部材であり、多孔質な層である。燃料極116は、例えば、Niと酸化物イオン伝導性セラミックス粒子(例えば、YSZ)とからなるサーメットにより形成されている。
中間層180は、略矩形の平板形状部材であり、GDC(ガドリニウムドープセリア)を含むように形成されている。中間層180は、空気極114から拡散した元素(例えば、Sr)が電解質層112に含まれる元素(例えば、Zr)と反応して高抵抗な物質(例えば、SrZrO)が生成されることを抑制する。
セパレータ120は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔121が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。セパレータ120における孔121の周囲部分は、電解質層112における空気極114の側の表面の周縁部に対向している。セパレータ120は、その対向した部分に配置されたロウ材(例えばAgロウ)により形成された接合部124により、電解質層112(単セル110)と接合されている。セパレータ120により、空気極114に面する空気室166と燃料極116に面する燃料室176とが区画され、単セル110の周縁部における一方の電極側から他方の電極側へのガスのリークが抑制される。
図4〜6に示すように、空気極側フレーム130は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔131が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、マイカ等の絶縁体により形成されている。空気極側フレーム130の孔131は、空気極114に面する空気室166を構成する。空気極側フレーム130は、セパレータ120における電解質層112に対向する側とは反対側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面の周縁部とに接触している。また、空気極側フレーム130によって、発電単位102に含まれる一対のインターコネクタ150間が電気的に絶縁される。また、空気極側フレーム130には、酸化剤ガス導入マニホールド161と空気室166とを連通する酸化剤ガス供給連通孔132と、空気室166と酸化剤ガス排出マニホールド162とを連通する酸化剤ガス排出連通孔133とが形成されている。
図4,5,7に示すように、燃料極側フレーム140は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔141が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。燃料極側フレーム140の孔141は、燃料極116に面する燃料室176を構成する。燃料極側フレーム140は、セパレータ120における電解質層112に対向する側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面の周縁部とに接触している。また、燃料極側フレーム140には、燃料ガス導入マニホールド171と燃料室176とを連通する燃料ガス供給連通孔142と、燃料室176と燃料ガス排出マニホールド172とを連通する燃料ガス排出連通孔143とが形成されている。
図4,5,7に示すように、燃料極側集電体144は、燃料室176内に配置されている。燃料極側集電体144は、インターコネクタ対向部146と、電極対向部145と、電極対向部145とインターコネクタ対向部146とをつなぐ連接部147とを備えており、例えば、ニッケルやニッケル合金、ステンレス等により形成されている。電極対向部145は、燃料極116における電解質層112に対向する側とは反対側の表面に接触しており、インターコネクタ対向部146は、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面に接触している。ただし、上述したように、燃料電池スタック100において最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていないため、当該発電単位102におけるインターコネクタ対向部146は、下側のエンドプレート106に接触している。燃料極側集電体144は、このような構成であるため、燃料極116とインターコネクタ150(またはエンドプレート106)とを電気的に接続する。なお、電極対向部145とインターコネクタ対向部146との間には、例えばマイカにより形成されたスペーサー149が配置されている。そのため、燃料極側集電体144が温度サイクルや反応ガス圧力変動による発電単位102の変形に追随し、燃料極側集電体144を介した燃料極116とインターコネクタ150(またはエンドプレート106)との電気的接続が良好に維持される。
図4〜6に示すように、空気極側集電体134は、空気室166内に配置されている。空気極側集電体134は、複数の略四角柱状の集電体要素135から構成されており、例えば、フェライト系ステンレスにより形成されている。空気極側集電体134は、空気極114における電解質層112に対向する側とは反対側の表面と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面とに接触している。ただし、上述したように、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えていないため、当該発電単位102における空気極側集電体134は、上側のエンドプレート104に接触している。空気極側集電体134は、このような構成であるため、空気極114とインターコネクタ150(またはエンドプレート104)とを電気的に接続する。
なお、空気極側集電体134を構成する2つの隣り合う集電体要素135の間の空間は、酸化剤ガスOGが流れるガス流路として機能する。図6に示すように、本実施形態では、各集電体要素135は、軸方向(長手方向)がX軸方向に略一致する向きで、X軸方向およびY軸方向に並ぶように配置されている。そのため、酸化剤ガスOGが流れるガス流路は、Z軸方向視でX軸方向およびY軸方向に格子状に延びるような形状となっている。
また、本実施形態では、空気極側集電体134(集電体要素135)とインターコネクタ150とは一体の部材として形成されている。すなわち、該一体の部材の内の、上下方向(Z軸方向)に直交する平板形状の部分がインターコネクタ150として機能し、該平板形状の部分から空気極114に向けて突出するように形成された複数の集電体要素135が空気極側集電体134として機能する。
また、図4および図5に示すように、空気極側集電体134(集電体要素135)の表面は、導電性のコート136によって覆われている。コート136は、例えば、スピネル型酸化物(例えば、Mn1.5Co1.5やMnCo、ZnCo、ZnMn、ZnMnCoO、CuMn)により形成されている。空気極側集電体134の表面へのコート136の形成は、例えば、スプレーコート、インクジェット印刷、スピンコート、ディップコート、めっき、スパッタリング、溶射等の周知の方法で実行される。なお、上述したように、本実施形態では、空気極側集電体134(集電体要素135)とインターコネクタ150とが一体の部材として形成されているため、実際には、空気極側集電体134(集電体要素135)の表面の内、インターコネクタ150との境界面はコート136により覆われていない一方、インターコネクタ150の表面の内、少なくとも酸化剤ガスOGが流れるガス流路に面する表面(例えば、インターコネクタ150における空気極114側の表面)はコート136により覆われている。また、空気極側集電体134等に対する熱処理によって酸化クロムの被膜ができることがあるが、その場合には、コート136は、当該被膜ではなく、当該被膜が形成された空気極側集電体134を覆うように形成された層である。以下の説明では、特記しない限り、空気極側集電体134(集電体要素135)は「コート136に覆われた空気極側集電体134(集電体要素135)」を意味する。なお、図6では、コート136の図示を省略している。
また、図4および図5に示すように、空気極114と空気極側集電体134(集電体要素135)とは、導電性を有する接合材138により接合されている。接合材138は、例えば、スピネル型酸化物(例えば、Mn1.5Co1.5やMnCo、ZnCo、ZnMn、ZnMnCoO、CuMn)やペロブスカイト型酸化物(例えば、LSCF)により形成されている。本実施形態では、一の集電体要素135と空気極114とを接合する接合材138と、他の集電体要素135と空気極114とを接合する接合材138とは、互いに独立している。接合材138により、空気極114と空気極側集電体134とが電気的に接続される。先に、空気極側集電体134は空気極114の表面と接触していると説明したが、正確には、空気極側集電体134と空気極114との間には接合材138が介在している。接合材138の構成については、後にさらに詳述する。
図5に示すように、上述した構成において、インターコネクタ150と空気極側集電体134(集電体要素135)との一体部材と、コート136とを1つの部材(以下、「集電体190」という)と捉えると、該集電体190の内、コート136に覆われた集電体要素135により構成される複数の部分(以下、「凸部192」という)は、コート136に覆われたインターコネクタ150から構成される部分から空気極114側に突出している。また、該複数の凸部192のそれぞれは、空気極114における上側の表面に対向している。すなわち、集電体190は、空気極114における上側の表面に対向する複数の凸部192を有する。また、接合材138は、集電体190が備える複数の凸部192のそれぞれについて設けられ、凸部192の表面と空気極114の表面とを接合している。本実施形態における集電体190は、特許請求の範囲における集電体に相当し、本実施形態における凸部192は、特許請求の範囲における凸部に相当し、本実施形態における空気極114は、特許請求の範囲における特定電極に相当する。
A−2.燃料電池スタック100の動作:
図2および図4に示すように、酸化剤ガス導入マニホールド161の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して酸化剤ガスOGが供給されると、酸化剤ガスOGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して酸化剤ガス導入マニホールド161に供給され、酸化剤ガス導入マニホールド161から各発電単位102の酸化剤ガス供給連通孔132を介して、空気室166に供給される。また、図3および図5に示すように、燃料ガス導入マニホールド171の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して燃料ガスFGが供給されると、燃料ガスFGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して燃料ガス導入マニホールド171に供給され、燃料ガス導入マニホールド171から各発電単位102の燃料ガス供給連通孔142を介して、燃料室176に供給される。
各発電単位102の空気室166に酸化剤ガスOGが供給され、燃料室176に燃料ガスFGが供給されると、単セル110において酸化剤ガスOGおよび燃料ガスFGの電気化学反応による発電が行われる。この発電反応は発熱反応である。各発電単位102において、単セル110の空気極114は接合材138を介して集電体190(インターコネクタ150、空気極側集電体134およびコート136の集合体)に電気的に接続され、燃料極116は燃料極側集電体144を介してインターコネクタ150に電気的に接続されている。また、燃料電池スタック100に含まれる複数の発電単位102は、電気的に直列に接続されている。そのため、燃料電池スタック100の出力端子として機能するエンドプレート104,106から、各発電単位102において生成された電気エネルギーが取り出される。なお、SOFCは、比較的高温(例えば700℃から1000℃)で発電が行われることから、起動後、発電により発生する熱で高温が維持できる状態になるまで、燃料電池スタック100が加熱器(図示せず)により加熱されてもよい。
各発電単位102の空気室166から排出された酸化剤オフガスOOGは、図2および図4に示すように、酸化剤ガス排出連通孔133を介して酸化剤ガス排出マニホールド162に排出され、さらに酸化剤ガス排出マニホールド162の位置に設けられたガス通路部材27の本体部28および分岐部29の孔を経て、当該分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して燃料電池スタック100の外部に排出される。また、各発電単位102の燃料室176から排出された燃料オフガスFOGは、図3および図5に示すように、燃料ガス排出連通孔143を介して燃料ガス排出マニホールド172に排出され、さらに燃料ガス排出マニホールド172の位置に設けられたガス通路部材27の本体部28および分岐部29の孔を経て、当該分岐部29に接続されたガス配管(図示しない)を介して燃料電池スタック100の外部に排出される。
A−3.接合材138の詳細構成:
次に、接合材138の詳細構成について説明する。図5に示すように、接合材138は、集電体190の凸部192の表面194の内、底面部分195の全域に接すると共に、側面部分196における底面部分195に隣接した一部の領域にも接している。ここで、側面部分196とは、集電体190の凸部192の表面194上の各点における仮想的な接平面TPと空気極114の表面とのなす角θ2(ただし、0度≦θ2≦90度)が45度以上である各点により構成される部分である。また、底面部分195とは、集電体190の凸部192の表面194の内、側面部分196によって囲まれ、かつ、上記なす角θ2が45度未満である各点により構成される部分である。なお、図5には、側面部分196と底面部分195との境界の位置における接平面TP(すなわち、上記なす角θ2が45度となる接平面TP)が示されている。
また、本実施形態では、Z軸方向に直交する方向(例えばY方向であり、以下「面方向」という)において、接合材138の最大幅W1は、集電体190の凸部192の内の接合材138に接する部分の最大幅W2より大きい。なお、面方向は、特許請求の範囲における第2の方向に相当する。
また、本実施形態では、接合材138と空気極114の表面との接触角θ1(ただし、0度≦θ1≦180度)は、鈍角である。より詳細には、接合材138と空気極114の表面との接触角θ1は、110度以上、160度以下である。なお、接合材138と空気極114の表面との接触角θ1は、例えば、JIS R3257に準拠して特定することができる。
また、本実施形態では、Z軸方向において、空気極114の表面に面するガス室である空気室166の高さt2に対する、空気極114の表面から接合材138の最大幅W1の位置P1までの距離t1の比(t1/t2)は、0.02以上である。なお、上記比(t1/t2)は、0.1以下であることが好ましい。また、距離t1は、例えば10μm以上、50μm以下であることが好ましく、高さt2は、例えば500μm以上、700μm以下であることが好ましい。
A−4.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の燃料電池スタック100を構成する各発電単位102は、電解質層112と、電解質層112を挟んでZ軸方向に互いに対向する空気極114および燃料極116と、を含む単セル110と、空気極114の表面に対向する複数の凸部192を有する導電性の集電体190と、複数の凸部192のそれぞれについて設けられ、凸部192の表面と空気極114の表面とを接合する導電性の接合材138とを備える。また、本実施形態の発電単位102では、各凸部192について設けられた接合材138が、以下の要件(a)、(b)、および、(c)を満たしている。
(a)接合材138は、凸部192の底面部分195と、凸部192の側面部分196における底面部分195に隣接した一部の領域と、に接する。
(b)Z軸方向に直交する方向(面方向)において、接合材138の最大幅W1は、凸部192の内の接合材138に接する部分の最大幅W2より大きい。
(c)接合材138と空気極114の表面との接触角θ1は、鈍角である。
本実施形態の発電単位102は、上記構成を有しているため、以下に説明するように、接触抵抗の増大に起因する発電単位102の性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する発電単位102の性能低下の抑制とを効果的に両立させることができる。
図8は、第1の比較例における発電単位102Xの構成を示す説明図である。図8に示す第1の比較例の発電単位102Xでは、接合材138と空気極114の表面との接触角θ1が、鋭角である。すなわち、第1の比較例の発電単位102Xは、上記要件(c)を満たさない。第1の比較例の発電単位102Xでは、上記要件(c)を満たさないため、空気極114の表面において接合材138により覆われる領域が大きくなり、その結果、ガス拡散抵抗が増大して発電単位102の性能が低下する。
また、図9は、第2の比較例における発電単位102Yの構成を示す説明図である。図9に示す第2の比較例の発電単位102Yでは、接合材138は、凸部192の底面部分195の一部の領域に接しているものの、凸部192の側面部分196には接していない。すなわち、第2の比較例の発電単位102Yは、上記要件(a)を満たさない。第2の比較例の発電単位102Yでは、上記要件(a)を満たさないため、集電体190の凸部192と接合材138との間の導電経路を十分に確保することができず、その結果、接触抵抗が増大して発電単位102の性能が低下する。
これに対し、本実施形態の発電単位102では、接合材138が、集電体190の凸部192の底面部分195に加えて、凸部192の側面部分196における一部の領域にも接しており(上記要件(a))、かつ、接合材138の最大幅W1が集電体190の凸部192の最大幅W2より大きいため(上記要件(b))、集電体190の凸部192と接合材138との間の導電経路を十分に確保することができ、その結果、接触抵抗の増大による発電単位102の性能低下を抑制することができる。また、本実施形態の発電単位102では、接合材138と空気極114の表面との接触角θ1が鈍角であるため(上記要件(c))、上記要件(a)および(b)を満たす構成を採用しても、空気極114の表面において接合材138により覆われる領域を小さくすることができ、その結果、ガス拡散抵抗の増大による発電単位102の性能低下を抑制することができる。従って、本実施形態の発電単位102によれば、接触抵抗の増大に起因する発電単位102の性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する発電単位102の性能低下の抑制とを効果的に両立させることができる。なお、上記構成を採用することにより、電流密度0.7A/cmで電流を流すことができることを確認した。
また、本実施形態の発電単位102では、接合材138と空気極114の表面との接触角θ1は、110度以上、160度以下である。そのため、本実施形態の発電単位102によれば、集電体190の凸部192と接合材138との間の導電経路の確保と、空気極114の表面において接合材138により覆われる領域面積の低減とをバランスよく両立させることができ、発電単位102の性能低下を効果的に抑制することができる。なお、接合材138と空気極114の表面との接触角θ1は、120度以上、150度以下であることがより好ましく、130度以上、140度以下であることがさらに好ましい。
また、本実施形態の発電単位102では、Z軸方向において、空気極114の表面に面するガス室である空気室166の高さt2に対する、空気極114の表面から接合材138の最大幅W1の位置P1までの距離t1の比(t1/t2)が、0.02以上である。このように、本実施形態の発電単位102では、上記比(t1/t2)が0.02以上とある程度大きいことから、接合材138における幅が最大の部分(図5の位置P1の部分)が空気極114の表面からある程度離れていることとなるため、接合材138によって空気極114の表面付近の酸化剤ガスOGの流れが阻害されることを抑制することができ、ガス拡散抵抗の増大による発電単位102の性能低下を効果的に抑制することができる。なお、上記比は、0.03以上であることがより好ましく、0.04以上であることがさらに好ましい。また、上記比(t1/t2)は0.1以下であることが好ましい。このような構成では、上記比(t1/t2)が0.1以下と過大ではないことから、集電体190の凸部192と接合材138とのなす角が急峻になりすぎることを抑制することができ、凸部192と接合材138との接合性を確保することができる。なお、上記比は、0.09以下であることがより好ましく、0.08以下であることがさらに好ましい。
A−5.燃料電池スタック100の製造方法:
次に、燃料電池スタック100の製造方法について説明する。図10は、本実施形態における燃料電池スタック100の製造方法の一例を示すフローチャートである。また、図11は、本実施形態における燃料電池スタック100の製造方法の内の発電単位102の製造方法の概要を示す説明図である。
はじめに、単セル110と集電体190とを作製する(S110)。単セル110および集電体190は公知の方法により作製可能であるため、ここではその作製方法の説明を省略する。
次に、集電体190の各凸部192に、接合材138用のペーストPAを塗布する(S120、図11のA)。本実施形態では、集電体190の凸部192における底面部分195の一部の領域に、ペーストPAを塗布するものとする。なお、本実施形態では、塗布されるペーストPAの粘度は、60Pa・s以上、150Pa・s以下に設定される。本明細書において、ペーストPAの粘度は、リオン株式会社製の粘度計(VT−04F)の2号ロータを用い、室温23℃で測定した粘度である。また、本実施形態では、ペーストPAの塗布厚さdは、20μm以上、50μm以下に設定される。S120の工程は、特許請求の範囲における第1の工程に相当する。
S120におけるペーストPAの塗布後、ペーストPAの温度を上昇させる処理(例えば、乾燥処理)を行うことなく、Z軸方向に沿って集電体190を単セル110に近付けることによって、集電体190の凸部192の底面部分195に塗布されたペーストPAを、空気極114の表面に接触させる(S130、図11のB)。これにより、ペーストPAが変形して、凸部192の底面部分195の全領域と、側面部分196の一部の領域とに接する状態となる(図11のBの矢印B2参照)。S130の工程は、特許請求の範囲における第2の工程に相当し、ペーストPAが空気極114の表面に接触した状態は、特許請求の範囲における特定状態に相当する。
次に、所定の時間、ペーストPAが空気極114の表面に接触した状態を維持する(S140)。S140の工程は、特許請求の範囲における第3の工程に相当する。
次に、ペーストPAの温度を上昇させる処理を行うことによってペーストPAを硬化させ、接合材138を形成する(S150、図11のC)。これにより、接合材138によって集電体190の各凸部192と空気極114の表面とが接合された構成の発電単位102が製造される。なお、ペーストPAの温度を上昇させる処理は、例えば、加熱処理や、還元処理、通電処理である。
上述した製造方法により複数の発電単位102を製造し、製造された複数の発電単位102や他の部材を組み立てる組み立て工程を行う(S160)。以上の工程により、上述した構成の燃料電池スタック100が製造される。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池スタック100の製造方法における発電単位102の製造方法は、集電体190の各凸部192の表面194の内の底面部分195に接合材138用のペーストPAを塗布するステップS120と、ステップS120の後、ペーストPAの温度を上昇させる処理を行うことなく、Z軸方向に沿って集電体190を単セル110に近付けることによってペーストPAが空気極114の表面に接触した状態を形成するステップS130と、ステップS130の後、所定の時間、ペーストPAが空気極114の表面に接触した状態を維持するステップS140と、ステップS140の後、ペーストPAの温度を上昇させる処理を行うことによって接合材138を形成するステップS150とを備える。
このように、本実施形態の発電単位102の製造方法では、ステップS130においてペーストPAの温度を上昇させる処理が行われないため、S120における塗布時からのペーストPAの粘度の変化(加熱による粘度の低下や乾燥による粘度の上昇)が抑制される。塗布時からのペーストPAの粘度の低下が抑制されることにより、ペーストPAの形状の意図しない変化(面方向への過度の広がり)が抑制される。また、塗布時からのペーストPAの粘度の上昇が抑制されることにより、ペーストPAと凸部192の表面194(特に、側面部分196)との間の接触不良の発生が抑制される。
また、本実施形態の発電単位102の製造方法では、ステップS130の後、所定の時間、ペーストPAが空気極114の表面に接触した状態を維持するステップS140が行われるため、ペーストPAの内、空気極114の表面付近の部分では、ペーストPA中の溶剤分が比較的多孔質な空気極114内に浸透することによって粘度がさらに高くなり(図11のBの矢印B1参照)、その結果、ペーストPAの面方向への広がりが効果的に抑制される。一方、ペーストPAの内、集電体190の凸部192付近の部分では、粘度が概ね維持されるため、集電体190の凸部192の底面部分195から側面部分196に向けてペーストPAが良好に広がる(図11のBの矢印B2参照)。その後、ペーストPAの温度を上昇させることによって接合材138を形成するステップS150が行われることにより、空気極114の表面付近においては面方向への広がりが抑制され、集電体190の凸部192付近においては凸部192の底面部分195から側面部分196に向けて広がった形状の接合材138が形成される。すなわち、形成される接合材138は、上述した要件(a)〜(c)を満たすものとなる。
このように、本実施形態の発電単位102の製造方法によれば、上述した要件(a)〜(c)を満たす接合材138を備える発電単位102を製造することができる。そのため、本実施形態の発電単位102の製造方法によれば、接触抵抗の増大に起因する性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する性能低下の抑制とを効果的に両立させることができる発電単位102を製造することができる。
また、上述したように、本実施形態の発電単位102の製造方法では、S120において塗布されるペーストPAの粘度が、60Pa・s以上、150Pa・s以下に設定される。S120において塗布されるペーストPAの粘度を60Pa・s以上とすることにより、その後の工程においてペーストPAの形状の意図しない変化(面方向への過度の広がり)を効果的に抑制することができる。また、S120において塗布されるペーストPAの粘度を150Pa・s以下とすることにより、集電体190の凸部192に対して円滑にペーストPAを塗布することができる。また、S120において塗布されるペーストPAの粘度が60Pa・s以上、150Pa・s以下に設定されると、組み付け荷重が0.2〜0.6MPa程度に抑えられるため、単セル110の割れの発生を抑制することができる。
また、上述したように、本実施形態の発電単位102の製造方法では、S120において塗布されるペーストPAの厚さdが、20μm以上、50μm以下に設定される。ステップS120において塗布されるペーストの厚さdを20μm以上とすることにより、ステップS130においてペーストPAが空気極114の表面に接触した状態を形成する際に、各部材の寸法バラツキをペーストPAによって吸収することができ、接合材138による確実な接合および電気的接続を実現することができる。また、S120において塗布されるペーストPAの厚さdを50μm以下とすることにより、ペーストPAから形成される接合材138の面方向における幅が過大となってガス拡散抵抗が増大することを抑制することができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における単セル110、発電単位102または燃料電池スタック100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、接合材138が凸部192の側面部分196における一部の領域のみに接するとしているが、接合材138が側面部分196における全領域に接するとしてもよい。
また、上記実施形態では、接合材138と空気極114の表面との接触角θ1は110度以上、160度以下であるとしているが、該接触角θ1は、鈍角であれば、110度以上、160度以下の範囲外であるとしてもよい。
また、上記実施形態では、Z軸方向において、空気極114の表面に面するガス室である空気室166の高さt2に対する、空気極114の表面から接合材138の最大幅W1の位置P1までの距離t1の比(t1/t2)は0.02以上であるとしているが、該比(t1/t2)は0.02未満であるとしてもよい。
また、上記実施形態では、インターコネクタ150と空気極側集電体134(集電体要素135)とが一体部材であるとしているが、両者が別部材であってもよい。このような構成では、空気極側集電体134(集電体要素135)およびコート136により集電体190が構成される。また、上記実施形態では、空気極側集電体134(集電体要素135)がコート136に覆われているが、空気極側集電体134がコート136に覆われていないとしてもよい。このような構成では、集電体190には、コート136が含まれない。
また、上記実施形態では、単セル110が中間層180を備えているが、単セル110は必ずしも中間層180を備える必要は無い。また、上記実施形態において、燃料電池スタック100に含まれる単セル110(発電単位102)の個数は、あくまで一例であり、単セル110(発電単位102)の個数は燃料電池スタック100に要求される出力電圧等に応じて適宜決められる。また、上記実施形態における各部材を構成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により構成されていてもよい。
また、上記実施形態に記載した構成要件(例えば、接合材138に関する上記要件(a)〜(c))は、必ずしも燃料電池スタック100を構成する複数の発電単位102のすべてにおいて満たされている必要はなく、燃料電池スタック100を構成する複数の発電単位102の内の少なくとも1つにおいて満たされていればよい。また、1つの発電単位102に注目したときに、該構成要件は、必ずしも集電体190が備える複数の凸部192のすべてにおいて満たされている必要はなく、集電体190が備える複数の凸部192の内の少なくとも1つにおいて満たされていればよい。なお、発電単位102において接触抵抗の増大に起因する性能低下の抑制とガス拡散抵抗の増大に起因する性能低下の抑制とを効果的に両立させるため、集電体190が備えるすべての凸部192の内、30%以上の凸部192において上記構成要件が満たされていることが好ましく、50%以上の凸部192において上記構成要件が満たされていることがより好ましく、70%以上の凸部192において上記構成要件が満たされていることがさらに好ましく、90%以上の凸部192において上記構成要件が満たされていることが一層好ましく、100%の凸部192において上記構成要件が満たされていることが最も好ましい。
また、上記実施形態における燃料電池スタック100や発電単位102の製造方法は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、ペーストPAの粘度が60Pa・s以上、150Pa・s以下に設定されるが、ペーストPAの粘度は必ずしもこの範囲内に設定される必要はない。また、上記実施形態では、ペーストPAの塗布厚さdが20μm以上、50μm以下に設定されるが、ペーストPAの塗布厚さdは必ずしもこの範囲内に設定される必要はない。また、上記実施形態では、ペーストPAを集電体190の各凸部192の底面部分195の一部の領域に塗布するとしているが、ペーストPAを底面部分195の全領域に塗布するとしてもよいし、ペーストPAを底面部分195に加えて側面部分196にも塗布するとしてもよい。
また、上記実施形態では、ステップS130において、Z軸方向に沿って集電体190を単セル110に近付けることによってペーストPAが空気極114の表面に接触した状態を形成するとしているが、必ずしもこのようにする必要はなく、Z軸方向に集電体190と単セル110とを相対移動させることによってペーストPAが空気極114の表面に接触した状態を形成すればよい。
また、上記実施形態では、空気極114と、空気極114の表面に対向する複数の凸部192を有する集電体190と、を接合する接合材138の特徴について説明したが、燃料極116と、燃料極116の表面に対向する複数の凸部を有する集電体と、を接合する接合材が用いられる場合には、該接合材にも本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、燃料ガスに含まれる水素と酸化剤ガスに含まれる酸素との電気化学反応を利用して発電を行うSOFCを対象としているが、本発明は、水の電気分解反応を利用して水素の生成を行う固体酸化物形電解セル(SOEC)の構成単位である電解セル単位や、複数の電解セル単位を備える電解セルスタックにも同様に適用可能である。なお、電解セルスタックの構成は、例えば特開2016−81813号公報に記載されているように公知であるためここでは詳述しないが、概略的には上述した実施形態における燃料電池スタック100と同様の構成である。すなわち、上述した実施形態における燃料電池スタック100を電解セルスタックと読み替え、発電単位102を電解セル単位と読み替え、単セル110を電解単セルと読み替えればよい。ただし、電解セルスタックの運転の際には、空気極114がプラス(陽極)で燃料極116がマイナス(陰極)となるように両電極間に電圧が印加されると共に、連通孔108を介して原料ガスとしての水蒸気が供給される。これにより、各電解セル単位において水の電気分解反応が起こり、燃料室176で水素ガスが発生し、連通孔108を介して電解セルスタックの外部に水素が取り出される。このような構成の電解セル単位および電解セルスタックにおいても、上記実施形態と同様の構成の接合材を採用することにより、接触抵抗の増大に起因する性能低下の抑制と、ガス拡散抵抗の増大に起因する性能低下の抑制とを効果的に両立させることができる。
また、上記実施形態では、固体酸化物形燃料電池(SOFC)を例に説明したが、本発明は、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)といった他のタイプの燃料電池(または電解セル)にも適用可能である。
22:ボルト 24:ナット 26:絶縁シート 27:ガス通路部材 28:本体部 29:分岐部 100:燃料電池スタック 102:燃料電池発電単位 104:エンドプレート 106:エンドプレート 108:連通孔 110:単セル 112:電解質層 114:空気極 116:燃料極 120:セパレータ 121:孔 124:接合部 130:空気極側フレーム 131:孔 132:酸化剤ガス供給連通孔 133:酸化剤ガス排出連通孔 134:空気極側集電体 135:集電体要素 136:コート 138:接合材 140:燃料極側フレーム 141:孔 142:燃料ガス供給連通孔 143:燃料ガス排出連通孔 144:燃料極側集電体 145:電極対向部 146:インターコネクタ対向部 147:連接部 149:スペーサー 150:インターコネクタ 161:酸化剤ガス導入マニホールド 162:酸化剤ガス排出マニホールド 166:空気室 171:燃料ガス導入マニホールド 172:燃料ガス排出マニホールド 176:燃料室 180:中間層 190:集電体 192:凸部 194:表面 195:底面部分 196:側面部分

Claims (8)

  1. 電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を含む電気化学反応単セルと、
    前記空気極と前記燃料極との一方である特定電極の表面に対向する複数の凸部を有する導電性の集電体であって、前記凸部の表面は、前記凸部の表面上の各点における仮想的な接平面と前記特定電極の表面とのなす角が45度以上である各点により構成される側面部分と、前記側面部分によって囲まれ、前記なす角が45度未満である各点により構成される底面部分と、を含む、前記集電体と、
    前記複数の凸部のそれぞれについて設けられ、前記凸部の表面と前記特定電極の表面とを接合する導電性の接合材と、
    を備える電気化学反応単位において、
    少なくとも1つの前記凸部について設けられた前記接合材について、
    (a)前記接合材は、前記凸部の前記底面部分と、前記凸部の前記側面部分における前記底面部分に隣接した少なくとも一部の領域と、に接し、
    (b)前記第1の方向に直交する第2の方向において、前記接合材の最大幅は、前記凸部の内の前記接合材に接する部分の最大幅より大きく、かつ、
    (c)前記接合材と前記特定電極の表面との接触角は、鈍角である、
    ことを特徴とする、電気化学反応単位。
  2. 請求項1に記載の電気化学反応単位において、
    前記接合材と前記特定電極の表面との接触角は、110度以上、160度以下であることを特徴とする、電気化学反応単位。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電気化学反応単位において、
    前記第1の方向において、前記特定電極の表面に面するガス室の高さt2に対する、前記特定電極の表面から前記接合材の前記最大幅の位置までの距離t1の比(t1/t2)は、0.02以上であることを特徴とする、電気化学反応単位。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電気化学反応単位において、
    前記電気化学反応単セルは、燃料電池単セルであることを特徴とする、電気化学反応単位。
  5. 前記第1の方向に並べて配列された複数の電気化学反応単位を備える電気化学反応セルスタックにおいて、
    前記複数の電気化学反応単位の少なくとも1つは、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気化学反応単位であることを特徴とする、電気化学反応セルスタック。
  6. 電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を含む電気化学反応単セルと、
    前記空気極と前記燃料極との一方である特定電極の表面に対向する複数の凸部を有する導電性の集電体であって、前記凸部の表面は、前記凸部の表面上の各点における仮想的な接平面と前記特定電極の表面とのなす角が45度以上である各点により構成される側面部分と、前記側面部分により囲まれ、前記なす角が45度未満である各点により構成される底面部分と、を含む、前記集電体と、
    前記複数の凸部のそれぞれについて設けられ、前記凸部の表面と前記特定電極の表面とを接合する導電性の接合材と、
    を備える電気化学反応単位の製造方法において、
    前記集電体の各前記凸部の表面の内の少なくとも前記底面部分に、前記接合材用のペーストを塗布する第1の工程と、
    前記第1の工程の後、前記ペーストの温度を上昇させる処理を行うことなく、前記第1の方向に前記集電体と前記電気化学反応単セルとを相対移動させることによって前記ペーストが前記特定電極の表面に接触した特定状態を形成する第2の工程と、
    前記第2の工程の後、所定の時間、前記特定状態を維持する第3の工程と、
    前記第3の工程の後、前記ペーストの温度を上昇させる処理を行うことによって前記接合材を形成する第4の工程と、
    を備えることを特徴とする、電気化学反応単位の製造方法。
  7. 請求項6に記載の電気化学反応単位の製造方法において、
    前記第1の工程は、60Pa・s以上、150Pa・s以下の前記ペーストを塗布する工程であることを特徴とする、電気化学反応単位の製造方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載の電気化学反応単位の製造方法において、
    前記第1の工程は、前記ペーストを20μm以上、50μm以下の厚さで塗布する工程であることを特徴とする、電気化学反応単位の製造方法。
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