JP2018203923A - 液体洗浄剤 - Google Patents

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圭輔 森
七実 佐々木
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七実 佐々木
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貴広 林
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Abstract

【課題】皮脂洗浄力に優れ、かつ洗濯後の被洗物からの部屋干し臭の発生を抑制する効果が高い液体洗浄剤の提供。【解決手段】本発明の液体洗浄剤は下記(A)〜(C)成分を含有する。(A)成分:下記一般式(1)で表される化合物(a1)を含むアニオン界面活性剤。R1−O−[(EO)p/(PO)q]−SO3−1/v・M+・・・(1)(式(1)中、R1は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、pは0〜10であり、qは0〜5であり、M+は水素イオン以外の陽イオンであり、vはM+の価数である。但し、p及びqが同時に0になることはなく、q=0のとき0<p≦2を満たす。)(B)成分:ノニオン界面活性剤。(C)成分:フェノール構造を有する抗菌剤(c1)及び/又はポリリジン、ポリヘキサメチレンビグアニド、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンズイミダゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種(c2)。【選択図】なし

Description

本発明は、液体洗浄剤に関する。
皮脂汚れ等が付着した衣類等(被洗物)は、洗濯した後、特に湿度の高い室内で部屋干しした場合に不快な臭気(部屋干し臭)が発生することがある。この部屋干し臭の発生は、洗濯後の衣類において菌が増殖したことに起因する。
かかる菌の増殖を防止するため、抗菌剤が配合された洗浄剤が知られている。
例えば特許文献1には、ノニオン界面活性剤と、分岐鎖アルキル硫酸塩と、抗菌剤とを含有する液体洗浄剤組成物が開示されている。
特許文献2には、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン界面活性剤と、ジフェニルエーテル系抗菌剤とを用いた、衣類の洗濯方法が開示されている。
特開2001−214191号公報 国際公開第2015−172678号
充分な抗菌効果を発現させるためには、洗濯後の衣類等の繊維製品への抗菌剤の残留性を高めることが必要である。
しかしながら、洗浄剤は洗濯時に多量の水で希釈されることから、洗浄剤に配合した抗菌剤の多くは濯ぎ等により流されてしまう。特に、皮脂汚れに対する洗浄性(皮脂洗浄力)の高い界面活性剤が配合された洗浄剤の場合は、抗菌剤が洗濯時の水に溶解しやすく、濯ぎ等により流されやすかった。そのため、従来の洗浄剤では、洗濯後の衣類等の繊維製品への抗菌剤の残留性が不充分であり、部屋干し臭を充分に抑制することができなかった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、皮脂洗浄力に優れ、かつ洗濯後の被洗物からの部屋干し臭の発生を抑制する効果が高い液体洗浄剤の提供を目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 下記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する、液体洗浄剤。
(A)成分:下記(a1)成分を含むアニオン界面活性剤。
(a1)成分:下記一般式(1)で表される化合物。
−O−[(EO)/(PO)]−SO 1/v・M ・・・(1)
(一般式(1)中、Rは炭素数8〜18のアルキル基又は炭素数8〜18のアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、pはEOの平均繰り返し数を表し、0≦p≦10を満たす数であり、qはPOの平均繰り返し数を表し、0≦q≦5を満たす数であり、Mは水素イオン以外の陽イオンであり、vはMの価数である。ただし、p及びqが同時に0になることはなく、q=0のとき0<p≦2を満たす。)
(B)成分:ノニオン界面活性剤。
(C)成分:下記(c1)成分及び(c2)成分からなる群より選ばれる少なくとも1種。
(c1)成分:フェノール構造を有する抗菌剤。
(c2)成分:ポリリジン、ポリヘキサメチレンビグアニド、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンズイミダゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種。
[2] 前記(C)成分が少なくとも前記(c1)成分を含む、[1]に記載の液体洗浄剤。
[3] 前記(B)成分が下記(b1)成分を含む、[1]または[2]に記載の液体洗浄剤。
(b1)成分:下記一般式(2)で表される化合物。
−O−[(EO)/(PO)]−H ・・・(2)
(一般式(2)中、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、sはEOの平均繰り返し数を表し、2≦s≦20を満たす数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0≦t≦6を満たす数である。)
[4] 下記(D)成分をさらに含有する、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
(D)成分:糖質分解酵素。
[5] 下記(E)成分をさらに含有する、[4]に記載の液体洗浄剤。
(E)成分:糖質分解酵素以外の酵素。
[6] 前記一般式(2)中、Rが炭素数8〜22の分岐鎖の炭化水素基、又は炭素数8〜22の直鎖の炭化水素基である(ただし、分岐鎖の炭化水素基の場合は酸素原子と結合する炭素原子は第1級炭素原子であり、直鎖の炭化水素基の場合は第2級炭素原子である。)、[3]に記載の液体洗浄剤。
[7] 前記(D)成分の含有量が、液体洗浄剤の総質量に対して0.01〜2質量%である、[4]に記載の液体洗浄剤。
[8] 前記(E)成分の含有量が、液体洗浄剤の総質量に対して0.01〜2質量%である、[5]に記載の液体洗浄剤。
[9] (D)成分と(E)成分との含有量の合計が、液体洗浄剤の総質量に対して1.5質量%以下である、[5]または[8]に記載の液体洗浄剤。
[10] (D)成分/(E)成分で表される質量比が0.05〜20である、[5]、[8]、[9]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[11] 前記(a1)成分の含有量が、液体洗浄剤の総質量に対して10〜50質量%である、[1]〜[10]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[12] 前記(a1)成分の含有量が、(A)成分の総質量に対して10〜100質量%である、[1]〜[11]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[13] 前記(A)成分の含有量が、液体洗浄剤の総質量に対して10〜50質量%である、[1]〜[12]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[14] 前記(B)成分の含有量が、液体洗浄剤の総質量に対して5〜35質量%である、[1]〜[13]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[15] (A)成分/(B)成分で表される質量比が0.1〜10である、[1]〜[14]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[16] 前記(C)成分の含有量が、液体洗浄剤の総質量に対して0.01〜3質量%である、[1]〜[15]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[17] (A)成分/(C)成分で表される質量比が3〜600である、[1]〜[16]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[18] 水の含有量が、液体洗浄剤の総質量に対して10〜60質量%である、[1]〜[17]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
[19] 衣料用である、[1]〜[18]のいずれか1つに記載の液体洗浄剤。
本発明の液体洗浄剤は、皮脂洗浄力に優れ、かつ洗濯後の被洗物からの部屋干し臭の発生を抑制する効果が高い。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液体洗浄剤は、以下に示す(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する。また、液体洗浄剤は、以下に示す(D)成分をさらに含有することが好ましい。また、液体洗浄剤は、以下に示す(E)成分をさらに含有してもよい。
なお、本発明において「抗菌効果」とは、菌の増殖を抑える効果を意味する。当該抗菌効果が高いほど、湿度の高い室内で衣類等(被洗物)を部屋干しした際の、部屋干し臭を抑制する効果が高くなる。
また、「高級脂肪酸塩」とは、炭素数8〜22の脂肪酸塩を意味する。
<(A)成分>
(A)成分は、下記(a1)成分を含むアニオン界面活性剤である。(A)成分は、(a1)成分以外のアニオン界面活性剤(以下、「(a2)成分」ともいう。)を含んでいてもよい。
((a1)成分)
(a1)成分は、下記一般式(1)で表される化合物である。
−O−[(EO)/(PO)]−SO 1/v・M ・・・(1)
(一般式(1)中、Rは炭素数8〜18のアルキル基又は炭素数8〜18のアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、pはEOの平均繰り返し数を表し、0≦p≦10を満たす数であり、qはPOの平均繰り返し数を表し、0≦q≦5を満たす数であり、Mは水素イオン以外の陽イオンであり、vはMの価数である。ただし、p及びqが同時に0になることはなく、q=0のとき0<p≦2を満たす。)
一般式(1)中、Rの炭素数は8〜18であり、9〜16が好ましく、10〜15がより好ましい。Rの炭素数が上記範囲内であれば、液安定性、皮脂洗浄力及び濯ぎ時の泡切れ性が向上する。
のアルキル基又はアルケニル基は、直鎖でも分岐鎖でもよいが、直鎖が好ましい。
としては、炭素数8〜18の直鎖のアルキル基又は炭素数8〜18の直鎖のアルケニル基が好ましく、炭素数8〜18の直鎖のアルキル基がより好ましく、第1級アルコールに由来する炭素数8〜18の直鎖のアルキル基がさらに好ましい。
一般式(1)中、pはEOの平均繰り返し数(すなわち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表す0〜10の数であり、1〜8が好ましく、1〜5がより好ましい。pが上限値以下であれば、親水性が高くなりすぎず、充分な皮脂洗浄力が得られやすくなる。pの値が小さくなるほど、皮脂洗浄力が高まる傾向にある。
一般式(1)中、qはPOの平均繰り返し数(すなわち、プロピレンオキシドの平均付加モル数)を表す0〜5の数であり、0〜4が好ましく、0.2〜4がより好ましく、0.2〜2がさらに好ましい。qが上限値以下であれば、充分な皮脂洗浄力、液安定性及び生分解性が得られやすくなる。
ただし、p及びqが同時に0になることはなく、qが0のとき、pは0超、2以下であり、0.5〜1.5が好ましい。また、pが0のとき、qは0超、3以下が好ましく、0.5〜1.5が好ましい。
一般式(1)中、一般式(1)中、Mは水素イオン以外の陽イオンであり、価数がvである。Mとしては、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン又はアルカノールアミンイオン(アルカノールアンモニウムイオン)等、水溶性の塩を形成し得るものが挙げられる。
アルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオンなどが挙げられる。
アルカリ土類金属イオンとしては、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどが挙げられる。
アルカノールアミンイオンとしては、モノエタノールアミンイオン(モノエタノールアンモニウムイオン)、ジエタノールアミンイオン(ジエタノールアンモニウムイオン)、トリエタノールアミンイオン(トリエタノールアンモニウムイオン)などが挙げられる。
としては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、モノエタノールアミンイオンが好ましく、ナトリウムイオンがより好ましい。
(a1)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(a1)成分の含有量は、(A)成分の総質量に対して、10〜100質量%が好ましく、30〜100質量%がより好ましく、50〜100質量%がさらに好ましい。(A)成分中の(a1)成分の含有量が上記範囲内であれば、皮脂洗浄力及び部屋干し臭の抑制効果がより高まる。
また、(a1)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、10〜50質量%が好ましく、15〜45質量%がより好ましく、20〜40質量%がさらに好ましい。液体洗浄剤中の(a1)成分の含有量が上記範囲内であれば、優れた皮脂洗浄力及び外観安定性が得られやすい。
((a2)成分)
(a2)成分は、(a1)成分以外のアニオン界面活性剤である。
(a2)成分としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩;α−オレフィンスルホン酸塩;直鎖又は分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩;α−スルホ脂肪酸エステル塩;高級脂肪酸塩;アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸塩、アルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型アニオン性界面活性剤などが挙げられる。これらのアニオン界面活性剤における塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
これらの中でも、(a2)成分としては、炭素数8〜20の飽和又は不飽和α−スルホ脂肪酸のメチルエステル塩、エチルエステル塩もしくはプロピルエステル塩;炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)が好ましく、直鎖のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩が特に好ましい。該直鎖アルキル基の炭素数は、8〜18であり、8〜16が好ましく、10〜14がより好ましい。
(a2)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(a2)成分の含有量は、(A)成分の総質量に対して、90質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。(A)成分中の(a2)成分の含有量が上記範囲内であれば、(a1)成分の含有量を充分に確保できるので、皮脂洗浄力及び部屋干し臭の抑制効果がより高まる。
また、(a2)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。液体洗浄剤中の(a2)成分の含有量が上記範囲内であれば、低温安定性が高まる。
(a1)成分と(a2)成分は組み合わせて用いることで、より高い部屋干し臭の抑制効果を得ることができる。(a1)成分/(a2)成分で表される質量比(以下、「a1/a2比」ともいう。)は0.1〜10が好ましく、0.3〜10がより好ましく、1〜5がさらに好ましい。a1/a2比が上記範囲内であれば、皮脂洗浄力が高くなり部屋干し臭の抑制効果がより高まる。
(A)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、10〜50質量%が好ましく、15〜45質量%がより好ましく、20〜40質量%がさらに好ましい。液体洗浄剤中の(A)成分の含有量が上記範囲内であれば、液体洗浄剤が酵素を含有する場合、酵素安定性が高まる。
<(B)成分>
(B)成分は、ノニオン界面活性剤である。
(B)成分としては、衣料用などの液体洗浄剤に通常用いられているノニオン界面活性剤を用いることができ、例えば、脂肪酸アルキルエステル、高級アルコール、アルキルフェノール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アルキルエステル又は高級アミン等のアルキレンオキシド付加体;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキルアミンオキシド、アルケニルアミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグルコシド等が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、(B)成分としては、下記(b1)成分が好ましい。
((b1)成分)
(b1)成分は、下記一般式(2)で表される化合物である。
−O−[(EO)/(PO)]−H ・・・(2)
(一般式(1)中、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、sはEOの平均繰り返し数を表し、2≦s≦20を満たす数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0≦t≦6を満たす数である。)
一般式(2)中、Rの炭素数は8〜22であり、11〜18が好ましく、12〜16がより好ましく、12〜14がさらに好ましい。
の炭化水素基は、飽和炭化水素基でもよく、不飽和炭化水素基でもよい。中でも、部屋干し臭の発生を抑制する効果及び外観安定性の観点から、飽和炭化水素基が好ましい。
の炭化水素基は、直鎖でも分岐鎖でもよい。炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基が好ましい。
−O−における酸素原子(O)と結合する炭素原子は、第1級炭素原子又は第2級炭素原子が好ましい。これにより、被洗物への浸透性が高くなる。特に、本発明の液体洗浄剤を衣類の汚れ等に直接塗布する方法で用いる場合に、高い塗布洗浄力が得られやすくなる。
としては、炭素数8〜22の分岐鎖の炭化水素基、炭素数8〜22の直鎖の炭化水素基が好ましく、炭素数8〜22の直鎖の炭化水素基がより好ましい。Rが分岐鎖の炭化水素基の場合、R−O−における酸素原子(O)と結合する炭素原子は第1級炭素原子が好ましい。Rが直鎖の炭化水素基の場合、R−O−における酸素原子(O)と結合する炭素原子は第2級炭素原子が好ましい。
一般式(2)中、sはEOの平均繰り返し数(すなわち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表す2〜20の数であり、2〜18が好ましく、5〜16がより好ましい。特に、Rが第1級アルコールに由来する炭素数8〜22の炭化水素基の場合、sは2〜20であり、5〜18が好ましく、7〜16がより好ましく、12〜16がさらに好ましい。Rが第2級アルコールに由来する炭素数8〜22の炭化水素基の場合、sは2〜20であり、2〜15が好ましく、2〜9がより好ましく、3〜9がさらに好ましく、7〜9が特に好ましい。sが上記範囲内であれば、被洗物への浸透性が高くなる。
一般式(2)中、tはPOの平均繰り返し数(すなわち、プロピレンオキシドの平均付加モル数)を表す0〜6の数であり、0〜3が好ましく、0〜2がより好ましく、0〜1がさらに好ましい。tが上限値以下であれば、被洗物への浸透性が高くなる。
t>0の場合、すなわち、POとEOが混在する場合、これらの配列順序は問わず、ランダム状に混在してもよく、ブロック状に混在してもよい。一般式(2)中の[(EO)/(PO)]はEOとPOがランダム状又はブロック状に混在することを意味する。
POとEOがブロック状に混在する場合、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの付加方法としては、例えば、エチレンオキシドを付加した後、プロピレンオキシドを付加する方法、プロピレンオキシドを付加した後、エチレンオキシドを付加する方法、エチレンオキシドを付加した後、プロピレオキシドを付加し、さらにエチレンオキシドを付加する方法などが挙げられる。
エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加モル数分布は特に限定されない。
該付加モル数分布は、(b1)成分を製造する際の反応方法によって変動しやすい。例えば、一般的な水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを疎水基原料に付加させた際には、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加モル数分布が比較的広い分布となる傾向にある。また、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを疎水基原料に付加させた際には、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加モル数分布が比較的狭い分布となる傾向にある。
(b1)成分の具体例としては、炭素数12〜14の第2級アルコールに7モル相当のエチレンオキシドが付加したもの(例えば、株式会社日本触媒製の商品名「ソフタノール70」)、炭素数12〜14の第2級アルコールに9モル相当のエチレンオキシドが付加したもの(例えば、株式会社日本触媒製の商品名「ソフタノール90」)、炭素数12〜14の2級アルコールに、7モル相当のエチレンオキシドと2モル相当のプロピレンオキシドとが付加したもの、ペンタノールをガーベット反応に供して得られる炭素数10アルコールに7モル相当のエチレンオキシドが付加したもの(BASF社製の商品名「Lutensol XL70」)、ペンタノールをガーベット反応に供して得られる炭素数10アルコールに6モル相当のエチレンオキシドが付加したもの(BASF社製の商品名「Lutensol XA60」)などが挙げられる。
(b1)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(b1)成分の含有量は、(B)成分の総質量に対して、10〜100質量%が好ましく、30〜100質量%がより好ましく、50〜100質量%がさらに好ましい。(B)成分中の(b1)成分の含有量が上記範囲内であれば、皮脂洗浄力がより高まる。
また、(b1)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、5〜35質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。液体洗浄剤中の(b1)成分の含有量が下限値以上であれば、皮脂洗浄力がより高まる。加えて、液体洗浄剤の外観安定性がより向上する。一方、液体洗浄剤中の(b1)成分の含有量が上限値以下であれば、液体洗浄剤の流動性がより高まり、外観安定性がより向上する。
(B)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、5〜35質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、5〜25質量%がさらに好ましい。液体洗浄剤中の(B)成分の含有量が下限値以上であれば、皮脂洗浄力がより高まる。加えて、液体洗浄剤の外観安定性がより向上する。一方、液体洗浄剤中の(B)成分の含有量が上限値以下であれば、液体洗浄剤の流動性がより高まり、外観安定性がより向上する。
また、(A)成分/(B)成分で表される質量比(以下、「A/B比」ともいう。)は0.1〜10が好ましく、0.3〜10がより好ましく、1〜10がさらに好ましい。A/B比が下限値以上であれば、疎水性の高い(C)成分が(B)成分に可溶化されにくくなり、繊維に(C)成分がより吸着しやすくなり部屋干し臭抑制効果をより高めることができる。一方、A/B比が上限値以下であれば、液体洗浄剤の外観安定性がより向上する。
<(C)成分>
(C)成分は、下記(c1)成分及び(c2)成分からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
((c1)成分)
(c1)成分は、フェノール構造を有する抗菌剤である。
(c1)成分は、洗濯後の衣類等の繊維製品に抗菌性を付与する成分である。(c1)成分は、液体洗浄剤中において(A)成分及び(B)成分と共存させても、(A)成分及び(B)成分による洗浄性を損なわずに抗菌性を発揮できる。
ここで、「フェノール構造」とは、芳香族炭化水素核の水素原子の1つ以上が、ヒドロキシ基で置換された構造を意味する。
(c1)成分としては、抗菌剤に用いられている公知のフェノール誘導体又はジフェニル化合物が挙げられ、具体的には、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール(慣用名:トリクロサン)、4,4’−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル(慣用名:ダイクロサン)、o−ベンジル−p−クロロフェノール(クロロフェン)、イソプロピルメチルフェノール、パラクロロメタキシレノールなどが挙げられる。
これらの中でも、ジフェニル化合物が好ましく、具体的には、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール(慣用名:トリクロサン)、4,4’−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル(慣用名:ダイクロサン)、o−ベンジル−p−クロロフェノール(クロロフェン)が好ましい。
(c1)成分としては、繊維への吸着量が高く、本発明を適用することによる効果が大きい点から、下記一般式(3)で表される2−ヒドロキシジフェニル化合物(以下、「化合物(3)」ともいう。)が好ましい。
Figure 2018203923
一般式(3)中、Xは酸素原子又は炭素数1〜4のアルキレン基であり、Yは塩素原子又は臭素原子であり、ZはSOH、NO、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、a、b、cはそれぞれ独立に0又は1〜3の整数であり、dは0又は1であり、mは0又は1であり、nは0又は1である。
なお、−(Y)は、ベンゼン環の水素原子のb個がYに置換されていることを意味する。−(Y)、−(Z)、−(OH)及び−(OH)についても同様である。
化合物(3)としては、Xが酸素原子又はメチレン基であり、Yが塩素原子又は臭素原子であり、mが0であり、nが0又は1であり、aが1であり、bが0、1又は2であり、cが0、1又は2であり、かつdが0である化合物がより好ましい。
好ましい化合物(3)の具体例としては、モノクロロヒドロキシジフェニルエーテル(Xが酸素原子であり、aが1であり、Yが塩素原子であり、b又はcの一方が1で他方が0であり、dが0であり、mが0であり、nが0である化合物)、ジクロロヒドロキシジフェニルエーテル(Xが酸素原子であり、aが1であり、Yが塩素原子であり、bが1であり、cが1であり、dが0であり、mが0であり、nが0である化合物)、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル(Xが酸素原子であり、aが1であり、Yが塩素原子であり、b又はcの一方が1で他方が2であり、dが0であり、mが0であり、nが0である化合物)、ベンジルクロロフェノール(Xがメチレン基であり、aが1であり、Yが塩素原子であり、bが0であり、cが1であり、dが0であり、mが0であり、nが0である化合物)が挙げられる。
化合物(3)としては、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール(慣用名:トリクロサン)、4,4’−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル(慣用名:ダイクロサン)、o−ベンジル−p−クロロフェノール(慣用名:クロロフェン)であり、4,4’−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル(慣用名:ダイクロサン)が特に好ましい。
化合物(3)の含有量は、(c1)成分の総質量に対して、60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。化合物(3)の合計量の割合の上限値は、100質量%である。
(c1)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(c1)成分の含有量は、(C)成分の総質量に対して、10〜100質量%が好ましく、30〜100質量%がより好ましく、50〜100質量%がさらに好ましい。(C)成分中の(c1)成分の含有量が上記範囲内であれば、部屋干し臭の抑制効果がより高まる。
((c2)成分)
(c2)成分は、ポリリジン、ポリヘキサメチレンビグアニド、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンズイミダゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
(c2)成分は、洗濯後の衣類等の繊維製品に抗菌性を付与する成分である。
(c2)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(c2)成分の含有量は、(C)成分の総質量に対して、10〜100質量%が好ましく、30〜100質量%がより好ましく、50〜100質量%がさらに好ましい。(C)成分中の(c2)成分の含有量が上記範囲内であれば、部屋干し臭の抑制効果がより高まる。
(C)成分としては、(c1)成分及び(C2)成分のいずれか一方を含んでいてもよいし、両方含んでいてもよいが、部屋干し臭の抑制効果がより高まる観点から、少なくとも(c1)成分を含んでいることが好ましい。
(C)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜3質量%が好ましく、0.05〜1質量%がより好ましく、0.1〜0.5質量%がさらに好ましい。液体洗浄剤中の(C)成分の含有量が下限値以上であれば、良好な部屋干し臭の抑制効果が得られやすい。一方、液体洗浄剤中の(C)成分の含有量が上限値以下であれば、良好な保存安定性を有する液体洗浄剤となりやすい。
また、(A)成分/(C)成分で表される質量比(以下、「A/C比」ともいう。)は3〜600が好ましく、5〜400がより好ましく、10〜200がさらに好ましい。A/C比が下限値以上であれば、皮脂洗浄力及び再汚染防止性がより高まる。一方、A/C比が上限値以下であれば、抗菌性がより高まる。
<(D)成分>
(D)成分は、糖質分解酵素である。
液体洗浄剤が(D)成分をさらに含有することで、洗濯後の被洗物からの部屋干し臭の発生をより効果的に抑制できる。
(D)成分としては、アミラーゼ、マンナナーゼ、ペクチナーゼ、キシラナーゼ、グルコアミラーゼ、グルコシダーゼ、グルカナーゼ、デキストラナーゼ、キチナーゼ、シアリダーゼ、マンノシダーゼ、サッカラーゼ、フコシダーゼ、アルギン酸リアーゼ、ペクチンリアーゼなどが挙げられる。
これらの中でも、部屋干し臭の発生を抑制する効果がより得られやすいことから、アミラーゼ、マンナナーゼ、ペクチナーゼが好ましい。
(D)成分は、糖質分解酵素を含む製剤(糖質分解酵素製剤)の形態で用いてもよい。
(D)成分の具体的に入手可能な市販品は、アミラーゼを含む酵素製剤(アミラーゼ製剤)として、ノボザイムズ社から入手できるTermamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L(以上、商品名);ジェネンコア社から入手できる商品名Maxamyl;天野エンザイム株式会社から入手できる商品名プルラナーゼアマノ;生化学工業株式会社から入手できる商品名DB−250などが挙げられる。
マンナナーゼを含む酵素製剤(マンナナーゼ製剤)として、ノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4Lなどが挙げられる。
ペクチナーゼを含む酵素製剤(ペクチナーゼ製剤)として、ノボザイムズ社から入手できる商品名Xpect 1000Lなどが挙げられる。
(D)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(D)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜2質量%が好ましく、0.03〜1.5質量%がより好ましく、0.05〜1質量%がさらに好ましい。液体洗浄剤中の(D)成分の含有量が下限値以上であれば、洗浄効果、部屋干し臭の抑制効果がより高まる。かかる効果は、(D)成分の含有量が上限値を超えると頭打ちとなる。(D)成分の含有量が上限値以下であれば、液体洗浄剤の保存中に(D)成分が析出するのを抑制でき、保存安定性を良好に維持しつつ、コストの増加を抑えることができる。
なお、本明細書において、液体洗浄剤に含まれる「(D)成分の含有量(質量%)」とは、液体洗浄剤に含まれる「糖質分解酵素製剤の含有量(質量%)」を意味する。
<(E)成分>
(E)成分は、糖質分解酵素以外の酵素である。
液体洗浄剤が(E)成分をさらに含有することで、タンパク質汚れに対する洗浄力が高まる。また、被洗物の臭い除去の効果も得られる。加えて、被洗物の洗浄中に、再汚染のバインダーとなるタンパク質汚れが分解されるため、ポリエステル等の化学繊維や綿への再汚染が抑制される。特に、(D)成分と(E)成分とを併用することで、各種汚れに対する洗浄力がより高まる。加えて、洗濯後の被洗物からの部屋干し臭の発生をさらに効果的に抑制できる。
(E)成分としては、従来、衣料用洗剤に用いられている公知の酵素を用いることができ、例えば、プロテアーゼ、セルラーゼなどが挙げられる。
(E)成分は、糖質分解酵素以外の酵素を含む製剤の形態で用いてもよい。以下、プロテアーゼを含む酵素製剤を「プロテアーゼ製剤」といい、セルラーゼを含む酵素製剤を「セルラーゼ製剤」という。
プロテアーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる、セリンプロテアーゼを含有する製剤である商品名Savinase 16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L;ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX、Properase Lなどが挙げられる。
上述した中でも、(E)成分としては、商品名Savinase 16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L、Everlase Ultra 16L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Coronase 48Lが好ましく、Everlase 16L、Alcalase 2.5L、Coronase 48Lが特に好ましい。
セルラーゼ製剤としては、例えばノボザイムズ社から入手できるEndolase 5000L、Celluzyme 0.4L、Carezyme Premium 4500L(以上、商品名)などが挙げられる。
(D)成分と(E)成分との組合せとしては、例えば、ポリエステル(PE)布への再汚染防止効果の点から、アミラーゼとプロテアーゼとの組合せ(具体的にはアミラーゼとコロナーゼとの組合せ)、マンナナーゼとプロテアーゼとの組合せ(具体的にはマンナナーゼとコロナーゼとの組合せ)、アミラーゼとセルラーゼとの組み合わせが好ましい。
(E)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(E)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜2質量%が好ましく、0.03〜1.5質量%がより好ましく、0.05〜1質量%がさらに好ましい。液体洗浄剤中の(E)成分の含有量が下限値以上であれば、(E)成分の配合効果が充分に得られる。一方、液体洗浄剤中の(E)成分の含有量が上限値以下であれば、液体洗浄剤の保存中に(E)成分が析出するのを抑制でき、保存安定性を良好に維持しつつ、コストの増加を抑えることができる。なお、かかる効果は、(E)成分の含有量が上限値を超えると頭打ちとなる。
なお、本明細書において、液体洗浄剤に含まれる「(E)成分の含有量(質量%)」とは、液体洗浄剤に含まれる「糖質分解酵素以外の酵素を含む製剤の含有量(質量%)」を意味する。
(D)成分と(E)成分との含有量の合計は、液体洗浄剤の総質量に対して、液体洗浄剤の総質量に対して、1.5質量%以下が好ましく、0.02〜1.0質量%がより好ましく、0.1〜0.8質量%がさらに好ましい。(D)成分と(E)成分との含有量の合計が上限値以下であれば、酵素の凝集が起こりにくく、液体洗浄剤の外観安定性がより良好になる。
本発明において、「(D)成分/(E)成分で表される質量比」とは、液体洗浄剤に含まれる「(E)成分の含有量(質量%)」に対する、「(D)成分の含有量(質量%)」の割合を意味する。
かかる(D)成分/(E)成分で表される質量比(以下、「D/E比」ともいう。)は、0.05〜20が好ましく、0.1〜15がより好ましく、0.2〜10がさらに好ましく、0.25〜5.0が特に好ましく、0.25〜2.0が最も好ましい。D/E比が下限値以上であれば、再汚染防止効果がより高まる。一方、D/E比が上限値以下であれば、(E)成分による(D)成分の失活が抑制される。
<水>
本発明の液体洗浄剤は、製造時のハンドリングのし易さ、使用する際の水への溶解性等の観点から、水を含有することが好ましい。
水としては、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水などが挙げられる。
水の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、10質量%以上が好ましく、10〜60質量%がより好ましく、25〜55質量%がさらに好ましく、30〜45質量%が特に好ましい。
<任意成分>
液体洗浄剤は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分及び水以外の成分(任意成分)を含有してもよい。
任意成分としては、衣料用等の液体洗浄剤に通常用いられている成分を配合することができ、例えば以下に示すものが挙げられる。
(溶剤)
液体洗浄剤は、溶剤(ただし、水を除く。)を含有していてもよい。溶剤としては、衣料用等の液体洗浄剤に通常用いられている溶剤であればよく、例えば、炭素数2〜4の1価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール、グリコールエーテル系溶剤、メトキシ基を有するアルコール等の水混和性有機溶剤が挙げられる。
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどが挙げられる。
炭素数2〜4の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)などが挙げられる。
メトキシ基を有するアルコールとしては、例えば、3−メトキシブタノ−ル、3−メトキシ−3−メチルブタノ−ル、3−メトキシ−3−エチルブタノ−ル、3−メトキシ−3−プロピルブタノ−ル、3−メトキシ−2−メチルブタノ−ル、3−メトキシ−2−エチルブタノ−ル、3−メトキシ−2−プロピルブタノ−ル、3−メトキシ−1−メチルブタノ−ル、3−メトキシ−1−エチルブタノ−ル、3−メトキシ−1−プロピルブタノ−ル、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−3−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−3−プロピルブチルアセテート、3−メトキシ−2−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−2−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−2−プロピルブチルアセテート、3−メトキシ−1−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−1−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−1−プロピルブチルアセテートなどが挙げられる。
これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
溶剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜15質量%が好ましい。
(減粘剤及び可溶化剤)
減粘剤及び可溶化剤としては、芳香族スルホン酸またはその塩が挙げられ、具体的には、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、クメンスルホン酸塩、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、またはアルカノールアミン塩等が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
減粘剤及び可溶化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜15質量%が好ましい。上記範囲内であれば、液体洗浄剤の液表面において、該液体洗浄剤がゲル化することにより形成される皮膜の生成抑制効果が向上する。
(アルカリ剤)
アルカリ剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ剤は、1種または2種以上混合して用いることできる。
これらのアルカリ剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
アルカリ剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.5〜5質量%が好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、特に限定はされないが、洗浄力と液安定性とが良好であることから、フェノール系酸化防止剤が好ましく、中でも、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等のモノフェノール系酸化防止剤、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール等のビスフェノール系酸化防止剤、dl−α−トコフェロール等のフェノール系酸化防止剤がより好ましく、モノフェノール系酸化防止剤、高分子型酸化防止剤がさらに好ましい。
モノフェノール系酸化防止剤の中では、ジブチルヒドロキシトルエンが特に好ましい。高分子型フェノール酸化防止剤の中では、dl−α−トコフェロールが特に好ましい。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
酸化防止剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜2質量%が好ましい。
(防腐剤)
防腐剤として、例えばローム・アンド・ハース社製の商品名「ケーソンCG」などが挙げられる。
防腐剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.001〜1質量%が好ましい。
(その他)
液体洗浄剤は、上述した任意成分以外にも、例えば、保存安定性向上を目的として安息香酸やその塩(防腐剤としての効果もある)含有してもよい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、またはアルカノールアミン塩等が挙げられる。
安息香酸(塩)の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜5質量%が好ましく、0.15〜2質量%がより好ましい。
液体洗浄剤は、酵素安定化を目的としてホウ酸、ホウ砂、ギ酸またはその塩、塩化カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム塩類を、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜2質量%含有してもよい。
液体洗浄剤は、風合い向上を目的としてジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンを、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜5質量%含有してもよい。
液体洗浄剤は、白色衣類の白度向上を目的としてジスチリルビフェニル型等の蛍光増白剤を、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜1質量%含有してもよい。
液体洗浄剤は、移染防止剤、再汚染防止を目的としてポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤を、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜2質量%含有してもよい。
液体洗浄剤は、パール剤、ソイルリリース剤等を含有してもよい。
液体洗浄剤は、商品の付加価値向上等を目的として、着香剤、着色剤や乳濁化剤、天然物などのエキス等を含有してもよい。
着香剤の代表的な例として、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A、B、C、Dなどが使用できる。
着香剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜1質量%が好ましい。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料が挙げられる。
着色剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.00005〜0.005質量%が好ましい。
乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルション(サイデン化学株式会社製、商品名「サイビノールRPX−196 PE−3」、固形分40質量%)などが挙げられる。
乳濁剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜0.5質量%が好ましい。
天然物などのエキスとしては、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウ等の植物エキスなどが挙げられる。
天然物などのエキスの含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜0.5質量%が好ましい。
なお、液体洗浄剤に含まれる全ての成分の含有量の合計が、100質量%となるものとする。
<製造方法>
本発明の液体洗浄剤は、例えば、上述した(A)成分、(B)成分及び(C)成分と、必要に応じて(D)成分、(E)成分や任意成分とを、水に溶解し、pH調整剤を用いて所定のpHに調整することによって製造できる。
液体洗浄剤が着香剤を含有する場合、(C)成分と着香剤を液体洗浄剤中に配合する前に予備混合してプレミックスを形成させてもよい。プレミックスを形成することで、疎水性の高い(C)成分を液体洗浄剤中により安定的に配合することができる。混合方法は一般的な方法で差し支えなく、混合時の温度は5〜30℃が好ましい。プレミックスは長時間貯蔵しても問題ないが、低温で貯蔵した場合には(C)成分が析出する恐れがあるため、貯蔵する場合には20〜30℃が望ましい。
<pH>
本発明の液体洗浄剤の25℃でのpHは、4〜9が好ましく、6〜9がより好ましい。
液体洗浄剤の25℃でのpHが上記範囲内であれば、液体洗浄剤の保存安定性が良好に維持される。
本発明において、液体洗浄剤のpHは、液体洗浄剤を25℃に調整し、pHメーター等により測定される値を示す。
液体洗浄剤のpHは、必要に応じて、pH調整剤を配合することにより調整できる。pH調整剤としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて随意であるが、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等が、液安定性の面から好ましい。
<作用効果>
以上説明した本発明の液体洗浄剤においては、上述した(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有するので、皮脂洗浄力に優れる。加えて、本発明の液体洗浄剤は、洗濯後の被洗物に(C)成分が吸着しやすく、優れた抗菌性を付与できるので、洗濯後の被洗物からの部屋干し臭の発生を抑制する効果が高い。
本発明の液体洗浄剤は、衣料用の液体洗浄剤として好適である。
本発明の液体洗浄剤の使用方法は、通常の液体洗浄剤の使用方法と同様である。すなわち本発明の液体洗浄剤(本発明品)を、洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法、泥汚れや皮脂汚れに本発明品を直接塗布する方法、本発明品を予め水に溶かして衣類を浸漬する方法等が挙げられる。また、本発明品を被洗物に塗布後、適宜放置し、その後、通常の洗濯液を用いて通常の洗濯を行う方法も好ましい。その際、本発明品の使用量は、従来の液体洗浄剤の使用量よりも、実質上量以下に少なくすることができる。
洗浄対象となる被洗物の種類は、家庭における洗濯で洗浄対象とされているものと同様のものが挙げられ、例えば衣料、布巾、タオル類、シーツ等の繊維製品などが挙げられる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、各例で用いた成分の配合量は、特に断りのない限り純分換算値である。
「使用原料」
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・a1−1:ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(AEPS)。上記一般式(1)中、R=炭素数12〜14の直鎖アルキル基、p=1、q=1、M=ナトリウムイオン、v=1。下記合成方法により合成されたもの。
・a1−2:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(AES)。上記一般式(1)中、R=炭素数12〜14の直鎖アルキル基、p=1、q=0、M=ナトリウムイオン、v=1。下記合成方法により合成されたもの。
・a2−1:ラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、商品名「ドデシル硫酸ナトリウム」)。
・a2−2:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(ライオン株式会社製、商品名「ライポンLH−200」、アルキル基の炭素数:10〜14、平均分子量:322)。
(a1−1の合成方法)
原料アルコールとしてP&G社製の天然アルコール(商品名「CO−1270」、炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの質量比75/25の混合物)の224.4gと、30質量%NaOH水溶液の2.0gとを容量4Lのオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ内を窒素置換した。次に温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながらエチレンオキシド(ガス状)52gを反応液中に徐々に加えて反応させた。このとき、吹き込み管を用い、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調整しながらエチレンオキシドを反応液中に加えた。
エチレンオキシドの添加終了後、温度145℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した。その後、さらにプロピレンオキシド(ガス状)68gを反応液中に徐々に加えて反応させた。このとき、吹き込み管を用い、添加速度を調整しながらプロピレンオキシドを反応液中に加えた。
プロピレンオキシドの添加終了後、温度145℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した。その後、未反応のプロピレンオキシドを留去した。
次いで、反応液の温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、中間体を得た。
次いで、得られた中間体237gを、撹拌装置付の500mLフラスコに採り、フラスコ内を窒素で置換した後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、得られたポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル硫酸を水酸化ナトリウム水溶液で中和することにより、a1−1を得た。
(a1−2の合成方法)
原料アルコールとしてP&G社製の天然アルコール(商品名「CO−1270」、炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの質量比75/25の混合物)の400gと、反応用触媒として水酸化カリウム0.8gとを容量4Lのオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ内を窒素置換した。その後、反応液を撹拌しながら180℃まで昇温した。引き続き、温度を180℃、圧力を0.3MPa以下に維持しながらエチレンオキシド(ガス状)91gを反応液中に徐々に加えて反応させ、アルコールエトキシレートを得た。
得られたアルコールエトキシレートについて、ガスクロマトグラフ質量分析計(Hewlett−Packard社製、製品名「GC−5890」)と、水素炎イオン化型検出器(FID)と、カラム(HP社製、製品名「Ultra−1L」25m×φ0.2mm×T0.11μm)とを用いて分析した結果、エチレンオキシドの平均付加モル数が1.0であった。また、エチレンオキシドが付加していない化合物は、得られたアルコールエトキシレートの総質量に対して43質量%であった。
次いで、上記で得られたアルコールエトキシレート237gを、撹拌装置付の500mLフラスコに採り、フラスコ内を窒素で置換した後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、得られたポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を水酸化ナトリウム水溶液で中和することにより、a1−2を得た。
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・b1−1:炭素数12の第2級アルコール及び炭素数14の第2級アルコールに、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。(株式会社日本触媒製、商品名「ソフタノール70」)。上記一般式(2)中、R=炭素数12の第2級アルコール及び炭素数14の第2級アルコール由来の炭化水素基、s=7、t=0。
・b1−2:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(EOの付加モル数15)(ライオンケミカル株式会社製、商品名「LMAO−90」)。上記一般式(2)中、R=炭素数12〜14の直鎖状のアルキル基、s=15、t=0。
・b1−3:ペンタノールをガーベット反応に供して得られる炭素数10のアルコールに対して、6モル相当のエチレンオキシドを付加した、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(BASF社製、商品名「ルテンゾールXA60」)。上記一般式(2)中、R=炭素数10の分岐鎖状(ガーベット型)のアルキル基、s=6、t=0。
(C)成分およびその代替品((C’)成分)として、以下に示す化合物を用いた。
・c1−1:5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール(和光純薬工業株式会社製、商品名「トリクロサン」)。
・c1−2:4,4’−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル(BASF社製、商品名「Tinosan HP100」)。
・c2−1:ポリリジン(チッソ株式会社製、商品名「ポリリジン25%水溶液」)。
・c’−1:塩化ジデシルジメチルアンモニウム(ライオンスペシャリティケミカルズ株式会社製、商品名「アーカード210」)。
(D)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・d−1:アミラーゼ(ノボザイムズ株式会社製、商品名「Stainzyme 12L」)。
(E)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・e−1:プロテアーゼ(ノボザイムズ社製、商品名「Coronase 48L」)。
溶剤及び水として、以下に示す化合物を用いた。
・PG:プロピレングリコール(水混和性有機溶剤、和光純薬工業株式会社製、商品名「プロピレングリコール」)。
・BC:ブチルカルビトール(水混和性有機溶剤、東京化成工業株式会社製、商品名「ブチルカルビトール」)。
・水:精製水(関東化学株式会社製)。
「実施例1〜14、比較例1〜6」
<液体洗浄剤の調製>
表1〜3に示す配合組成に従い、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分または(C’)成分と、(D)成分と、(E)成分と、溶剤と水の一部とを混合し、得られた混合液の25℃におけるpHを7.0になるようにpH調整剤(水酸化ナトリウム又は硫酸)を適量添加した後、全体量が100質量%になるように水を加えて、各例の液体洗浄剤を得た。pHの測定には、pHメーター(東京計器株式会社製、製品名「HM−30G」)を用いた。
得られた各例の液体洗浄剤について、以下のようにして、皮脂洗浄力及び部屋干し臭の抑制効果を評価した。これらの結果を表1〜3に示す。
<評価>
(皮脂洗浄力の評価)
皮脂洗浄力の評価には、各例における製造直後の液体洗浄剤(製造直後品)を用いた。
汚垢布として、湿式人工汚垢布(財団法人洗濯科学協会製)を5cm×5cm角に裁断したものを用いた。
洗浄試験機として、Terg−O−tometer(UNITED STATES TESTING社製)を用いた。
洗浄液として、水900mLに対して、液体洗浄剤300μLを加え、30秒間撹拌して調製したものを用いた。
洗浄試験器に、洗浄液900mLと、汚垢布10枚と、洗浄メリヤス布とを投入し、浴比20倍(洗濯水/被洗物総質量)に合わせて、120rpm、15℃で10分間洗浄した。その後、二槽式洗濯機(三菱電機株式会社製、製品名「CW−C30A1−H1」)に移し、1分間脱水後、水道水(水温約15℃、硬度約3゜DH)30L中で3分間濯ぎ、風乾した。
評価用布(ここで評価用布とは、汚れの付着していない、基準となる白布をいう)、未洗浄及び洗浄後の汚垢布について、それぞれ反射率を色差計(日本電色株式会社製、製品名「SE200型」)で測定し、下式により洗浄率(%)を求めた。皮脂洗浄力の評価基準は、洗浄率が50%以上のものを「合格」、洗浄率が50%未満のものを「不合格」とした。
洗浄率(%)=(洗浄前の汚垢布のK/S−洗浄後の汚垢布のK/S)/(洗浄前の汚垢布のK/S−評価用布のK/S)×100
ただし、「K/S」は、(1−R/100)/(2R/100)で求められる値(Rは、評価用布、洗浄前の汚垢布又は洗浄後の汚垢布の反射率(%)を示す)である。
(部屋干し臭の抑制効果の評価)
綿肌シャツ(綿100%)を洗濯機(ハイアール社製、製品名「JW−Z23A型」)で10分間洗濯処理(水温約20℃、硬度約3゜DHの水道水を注水、浴比20倍)した。その際、洗浄剤として、市販の合成洗剤(ライオン株式会社製、商品名「トップ」)を用い、合成洗剤の洗濯機への投入量を25g/水道水30Lとして洗濯処理を行った。
洗濯処理された綿肌シャツを約23℃、相対湿度90%RHの室内にて5時間乾燥した。次いで、綿肌シャツを20〜40代男性10人に12時間着用させた後、各例の液体洗浄剤を用いて、洗濯機(ハイアール社製、製品名「JW−Z23A型」)の通常コースで洗濯処理(水温約20℃、硬度約3゜DHの水道水を注水、浴比20倍)を行った。その際、液体洗浄剤の洗濯機への投入量を10mL/水道水30Lとして洗濯処理を行った。なお、浴比合わせの衣料として、新品の綿100%のBVD肌シャツ(富士紡ホールディングス株式会社製)を、全自動洗濯機(パナソニック株式会社製、製品名「NA−F70SD1」)のおまかせコースで洗濯処理(水温約20℃、硬度約3゜DHの水道水を注水)5回行ったものを用いた。
上記綿肌シャツの洗濯処理が終了した後、室温(約23℃)、相対湿度90%RHの室内に干して5時間乾燥(部屋干し)を行った。その後、6名の専門パネラーがそれぞれ5時間乾燥(部屋干し)後の綿肌シャツの臭いを嗅ぐという官能評価を行った。該官能評価は、下記の評価基準に基づいて点数化することにより行った。具体的には、専門パネラーが、部屋干し後の綿肌シャツのそれぞれの臭いを嗅ぎ、下記評価基準における6段階の臭気強度表示に従って評価した。そして、綿肌シャツの平均点を算出し、この平均点を指標として、部屋干し臭の発生を抑制する効果についての評価を行い、かかる平均点が2.0点以下のものを合格とした。
〔官能評価の評価基準(臭気強度表示)〕
0点:異臭が全くしない。
1点:異臭がやっと感知できる程度に感じられる。
2点:異臭が弱く感じられる。
3点:異臭がやや強く感じられる。
4点:異臭が強く感じられる。
5点:異臭が強烈に感じられる。
Figure 2018203923
Figure 2018203923
Figure 2018203923
表1〜3中、「バランス」とは、液体洗浄剤全体で100質量%とするのに必要な水(精製水)の配合量(質量%)である。
また、「a1/A」は、(A)成分の総質量に対する(a1)成分の含有量である。「a1/a2比」は、(a1)成分/(a2)成分で表される質量比である。「A/B比」は、(A)成分/(B)成分で表される質量比である。「A/C比」は、(A)成分/(C)成分で表される質量比である。「A/C’比」は、(A)成分/(C’)成分で表される質量比である。「D/E比」は、(D)成分/(E)成分で表される質量比である。
表1、2から明らかなように、各実施例の液体洗浄剤は、皮脂洗浄力が高く、かつ洗濯後の被洗物からの部屋干し臭の発生を抑制できた。
一方、表3から明らかなように、(C)成分を含まない比較例1の液体洗浄剤、(a1)成分を含まない比較例2〜6の液体洗浄剤は、いずれも部屋干し臭の発生を抑制できなかった。

Claims (4)

  1. 下記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する、液体洗浄剤。
    (A)成分:下記(a1)成分を含むアニオン界面活性剤。
    (a1)成分:下記一般式(1)で表される化合物。
    −O−[(EO)/(PO)]−SO 1/v・M ・・・(1)
    (一般式(1)中、Rは炭素数8〜18のアルキル基又は炭素数8〜18のアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、pはEOの平均繰り返し数を表し、0≦p≦10を満たす数であり、qはPOの平均繰り返し数を表し、0≦q≦5を満たす数であり、Mは水素イオン以外の陽イオンであり、vはMの価数である。ただし、p及びqが同時に0になることはなく、q=0のとき0<p≦2を満たす。)
    (B)成分:ノニオン界面活性剤。
    (C)成分:下記(c1)成分及び(c2)成分からなる群より選ばれる少なくとも1種。
    (c1)成分:フェノール構造を有する抗菌剤。
    (c2)成分:ポリリジン、ポリヘキサメチレンビグアニド、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンズイミダゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種。
  2. 前記(C)成分が少なくとも前記(c1)成分を含む、請求項1に記載の液体洗浄剤。
  3. 前記(B)成分が下記(b1)成分を含む、請求項1または2に記載の液体洗浄剤。
    (b1)成分:下記一般式(2)で表される化合物。
    −O−[(EO)/(PO)]−H ・・・(2)
    (一般式(2)中、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、sはEOの平均繰り返し数を表し、2≦s≦20を満たす数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0≦t≦6を満たす数である。)
  4. 下記(D)成分をさらに含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
    (D)成分:糖質分解酵素。
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