JP2018203464A - ガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法およびガラスチョップドストランドマットの巻回体 - Google Patents

ガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法およびガラスチョップドストランドマットの巻回体 Download PDF

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【課題】ガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造時において、巻ズレやしわの発生を抑制することができるガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法およびガラスチョップドストランドマットの巻回体を提供する。【解決手段】ガラスチョップドストランドSを含むガラスチョップドストランドマットMの巻回体の製造方法であって、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1を巻芯72の外周面に沿って接触させるとともに巻芯72を回転させることで、ガラスチョップドストランドマットMをロール状に巻き取って巻回体を形成する工程において、ガラスチョップドストランドマットMと巻芯72の外周面におけるJIS K 7125(1999年)に規定された方法により準拠して測定した動摩擦係数が0.25〜0.35であり、ガラスチョップドストランドマットMの目付が70g/m2以上、250g/m2以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラスチョップドストランドマットを巻芯に巻回して巻回体を製造するガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法およびガラスチョップドストランドマットの巻回体に関する。
従来より、切断したガラス繊維(以下、ガラスチョップドストランドと呼ぶ)をマット状に成形してなるガラスチョップドストランドマットが知られている。
前記ガラスチョップドストランドマットは通常、スリッター装置により帯状に裁断された後紙製の巻芯に巻き取られ、当該巻芯を軸とするロール状のガラスチョップドストランドマットの巻回体として得られる。
このようなガラスチョップドストランドマットを巻回体に仕上げる工程においては、巻芯にガラスチョップドストランドマットを巻き付けるために、巻芯とガラスチョップドストランドマットとを接合する部材等を用いずに、巻芯に直接ガラスチョップドストランドマットの先端部を巻き込むようにして巻き取る製造方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009−154996号公報
ここで、特許文献1によって開示される製造方法において、ガラスチョップドストランドマットの先端部を巻き取る際の巻芯の回転速度は、生産効率面から考えても、できるだけ速く設定することが好ましい。
しかしながら、巻芯の回転速度を速く設定すればするほど、ガラスチョップドストランドマットの巻芯への巻回が困難になりやすく、巻回初期に巻芯が空回転することでガラスチョップドストランドマットと巻芯との間にずれが生じ易くなる。
その結果、ガラスチョップドストランドマットが巻芯の端部から外側に飛び出した状態(巻ズレ状態)で巻かれたり、ガラスチョップドストランドマットにしわが生じたりする要因となり、品質面、生産効率面において大きな技術課題となっていた。
本発明は、斯かる現状の課題に鑑みてなされたものであり、ガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造時において、巻ズレやしわの発生を抑制することができるガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法およびガラスチョップドストランドマットの巻回体を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法は、ガラスチョップドストランドを含むガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法であって、前記ガラスチョップドストランドマットの先端部の少なくとも一部を巻芯の外周面に沿って接触させるとともに前記巻芯を回転させることで、前記ガラスチョップドストランドマットをロール状に巻き取って巻回体を形成する工程において、前記ガラスチョップドストランドマットと前記巻芯の外周面におけるJIS K 7125(1999年)に規定された方法により準拠して測定した動摩擦係数が0.25〜0.35であり、前記ガラスチョップドストランドマットの目付が70g/m以上、250g/m以下であることを特徴とする。
このような構成によれば、ガラスチョップドストランドマットの先端部を直接巻芯へ巻き付けて確実に巻回体を形成することが可能となり、ガラスチョップドストランドマットの巻ズレやしわの発生を抑制した、巻姿が良好な巻回体を効率的に生産できる。
また、本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法は、前記ガラスチョップドストランドマットにおける前記結着剤の含有量が5.0〜13.0質量%であることが好ましい。
即ち、結着剤が5.0質量%未満であると結着剤としての効果が発揮できず、また、ガラスチョップドストランドマッドの剛性が低くなるためにしわが発生しやすくなる。また結着剤が13.0質量%を超えると巻芯の外周面に対して滑り易くなるため安定して巻芯へ巻き付けにくくなる。このようなことから、結着剤の含有量が5.0〜13.0質量%であれば、より安定した状態にてガラスチョップドストランドマットを巻芯に巻取ることができる。
また、本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法は、前記巻芯による前記ガラスチョップドストランドマットの搬送速度が10m/分〜150m/分であることが好ましい。
即ち、搬送速度が10m/分未満であると、大量生産を行う上で製造効率が向上せず、経済的ではない。一方、搬送速度が150m/分を超えると巻芯の外周面にガラスチョップドストランドマットが接触しても巻芯の回転に追従して巻き込まれなくなる。このようなことから、ガラスチョップドストランドマットの搬送速度が10m/分〜150m/分であれば、生産効率を極端に低下させることなく、ガラスチョップドストランドマットを巻芯に効果的に巻取ることができる。
また、本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法は、前記巻芯の外径寸法が50〜150mmであることが好ましい。
即ち、巻芯の外径寸法が50mm未満の場合、ガラスチョップドストランドの巻き取り速度が速くなるにつれて、ガラスチョップドストランドマットをシワや巻きずれがない状態で巻き芯の外周面に誘導することが難しくなり、巻芯の外径寸法が150mmを超えると巻芯自体の嵩が大きくなり巻回体のハンドリングが悪化する。このようなことから、巻芯の外径寸法が50〜150mmであれば、巻取効率や巻回体のハンドリングが悪化することもなく、ガラスチョップドストランドマットを巻芯に効果的に巻取ることができる。
また、本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法は、前記巻芯の外周面の素材がクラフト紙であることが好ましい。
このような構成を有することで、所望の動摩擦係数を得ることができるため、ガラスチョップドストランドマットの巻ズレやしわの発生を抑制することができる。
また、本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法は、ベルトを備える搬送コンベアの、前記ベルトの上にガラスチョップドストランドを堆積させる工程と、前記ベルト上の前記ガラスチョップドストランドに結着剤を付与する工程と、前記ベルト上の前記結着剤を加熱溶融する工程と、前記加熱溶融された結着剤を有する前記ガラスチョップドストランドを冷却して前記結着剤を硬化させる工程と、前記巻回体を形成する工程と、を備えるガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法であることを特徴とする。
このような構成によれば、前記巻回体を形成する工程において、ガラスチョップドストランドマットの先端部を直接巻芯へ巻き付けて確実に巻回体を形成することが可能となり、ガラスチョップドストランドマットの巻ズレやしわの発生を抑制した、巻姿が良好な巻回体を効率的に生産できる。また、ガラスチョップドストランドマットの製造と、巻回体の製造が一緒に行われるため、効率的に巻回体を製造することができる。
また、本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体は、巻芯と、前記巻芯に巻回されたロール状のガラスチョップドストランドとを有するガラスチョップドストランドマットの巻回体であって、前記ガラスチョップドストランドマットと前記巻芯の外周面におけるJIS K 7125(1999年)に規定された方法により準拠して測定した動摩擦係数が0.25〜0.35であり、前記ガラスチョップドストランドマットの目付が70g/m以上、250g/m以下であることを特徴とするガラスチョップドストランドマットの巻回体ことを特徴とする。
このような構成によれば、巻ズレやしわの発生を抑制したガラスチョップドストランドマットの巻回体を提供することができる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法によれば、巻芯とガラスチョップドストランドマットの先端部とを接合する部材等を用いずに、ガラスチョップドストランドマットの先端部を直接巻芯へ巻き付けて確実に巻回体を形成することが可能となり、ガラスチョップドストランドマットの巻ズレやしわの発生を抑制した、巻姿が良好な巻回体を効率的に生産できる。
また、本発明に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体によれば、ガラスチョップドストランドマットの巻ズレやしわの発生を抑制したガラスチョップドストランドマットの巻回体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法を実現するガラスチョップドストランドマットの製造装置の全体構成を示す模式図。 同じくガラスチョップドストランドマットの製造装置の動作説明図であって、(a)は巻き取り初期を示す図、(b)はガラスチョップドストランドマットが誘導部材に沿って巻き取られつつある状態を示す図、(c)はガラスチョップドストランドマットが巻芯を一周した状態を示す図、(d)は誘導部材が満巻き時の巻回体の外周位置よりも巻き取り筒体からの距離が大きくなる方向へと退避した後の状態を示す図、(e)はガラスチョップドストランドマットの満巻き時である巻回体を示す図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
[製造装置1の全体構成]
先ず、本発明の一実施形態に係るガラスチョップドストランドマットの製造方法を具現化する、ガラスチョップドストランドマットMの製造装置1の全体構成について、図1を用いて説明する。
製造装置1は、ガラスケーキCからガラスチョップドストランドマットMを製造するための装置であり、切断機10、搬送コンベア20、結着剤付与装置30、加熱炉40、冷圧ロール50、及び巻取装置70等を備える。
切断機10は、ガラスケーキCに巻回されているガラス繊維FからチョップドストランドSを生成するための装置であり、互いに対向して配置されるカッターローラ11とゴムローラ12を備える。
そして、切断機10では、回転しているカッターローラ11とゴムローラ12の間にガラスケーキCから引き出されたガラス繊維Fを供給することで、ガラス繊維Fを連続的に切断し、ガラスチョップドストランドSを連続生成することができるように構成されている。
ガラス繊維Fは、切断機10により、長さが10mm以上、100mm以下のガラスチョップドストランドSに切断される。ガラスチョップドストランドSの長さが10mm未満であると、ガラスチョップドストランドマットを製造するために多くの結着剤が必要となり、巻芯の外周面に対して滑り易くなるため安定して巻芯へ巻き付けにくくなる。ガラスチョップドストランドSの長さが100mmを超えると、ガラスチョップドストランドマットの表面が粗くなり、結果として動摩擦係数が大きくなり、巻取りが困難となりやすい。
以上の観点から、ガラスチョップドストランドSの長さは、20mm〜70mmの範囲とするのが好ましく、さらに好ましくは30mm〜60mm範囲とすることであり、一層好ましくは45mm〜55mmとすることである。
搬送コンベア20は、切断機10で生成されたガラスチョップドストランドS・S・・・を水平方向に搬送するための装置であり、第一コンベア21、第二コンベア22、及び第三コンベア23によって構成されている。
また、搬送コンベア20は、ガラスチョップドストランドS・S・・・の搬送方向(図1に示す矢印Aの方向)において、上流側から第一コンベア21、第二コンベア22、第三コンベア23の順で連続して配置されている。
各コンベア21・22・23は、それぞれ駆動ローラと従動ローラを備えており、各ローラに、ガラスチョップドストランドSの長さよりも小さい開口径を有するメッシュ状の無端ベルトによって構成された搬送ベルトBが巻回されて、コンベア装置を構成している。
そして、各コンベア21・22・23は、駆動ローラがモーターによって夫々駆動されて、搬送ベルトBを各ローラに沿って回転駆動する構成となっている。
第一コンベア21は、第一搬送ベルトB1を備えており、切断機10の下方に設置されている。
また、切断機10と第一コンベア21の間は、チャンバー13によって覆われている。
なお、第一搬送ベルトB1の下方には、吸引ダクト、ブロア等からなる図示しない吸引装置が配置されており、第一搬送ベルトB1上に分散堆積されたチョップドストランドSを吸引しつつ、搬送することができるように構成している。
第二コンベア22は、チョップドストランドSを搬送しつつ、ガラスチョップドストランドS・S・・・に対して結着剤Pを付与するための部位を構成しており、メッシュ状の第二搬送ベルトB2を備えている。
ここで、製造装置1では、第二コンベア22の上方に結着剤付与装置30を配置している。
結着剤付与装置30は、樹脂粉末である結着剤Pを、第二コンベア22の第二搬送ベルトB2上のガラスチョップドストランドS・S・・・に向けて散布して、ガラスチョップドストランドS・S・・・に結着剤Pを付与する装置である。
結着剤Pの種類としては、熱可塑性樹脂粉末が好適であり、例えば、粉末ポリエステル樹脂(例えば、ニュートラック(商標登録)514、花王株式会社製など)を使用することができる。
その他、使用可能な熱可塑性樹脂粉末として、ナイロン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂粉末が挙げられる。
そして、第二コンベア22上のガラスチョップドストランドSは、結着剤Pが均一に付着した状態で、下流の第三コンベア23に搬送される。
なお、結着剤付与装置30の上流側に、水噴霧機(図示せず)を設けてもよい。
ガラスチョップドストランドSが予め水で湿潤状態にされていると、水の表面張力の作用によりガラスチョップドストランドSの表面に結着剤Pが付着し易くなるため、ガラスチョップドストランドS同士の接着効果がより高まる。その結果、結着剤の使用量を減らすことができ、ガラスチョップドストランドマットの表面が滑りやすくなることを抑制でき、巻取りが容易となりやすい。
また、製造装置1では、第三コンベア23の途中に、第三搬送ベルトB3を囲い込むように加熱炉40を配置している。
加熱炉40では、第三コンベア23の第三搬送ベルトB3に載って加熱炉40内に進入するガラスチョップドストランドS・S・・・及び結着剤Pを加熱処理して、結着剤Pを溶融状態とする。
なお、加熱炉40内の雰囲気温度は散布する結着剤Pを構成する合成樹脂の融点以上の温度となるように適宜調整される。
製造装置1では、第三コンベア23の下流に冷圧ロール50を配置している。冷圧ロール50は、一対のローラ51・51で構成される。
そして、溶融状態の結着剤Pが付着したガラスチョップドストランドS・S・・・は、冷圧ロール50に搬送され、ローラ51・51間を通過する。
この時、ガラスチョップドストランドS・S・・・は、冷圧ロール50を通過することで冷却、プレスされ、ガラスチョップドストランドS・S・・・同士が結着されて、ガラスチョップドストランドSと結着剤Pからなるマット状のガラスチョップドストランドマットMに成形される。
製造装置1では、冷圧ロール50の下流に案内部材60を配置している。
案内部材60は、ガラスチョップドストランドマットMを冷圧ロール50の斜め下方に位置する巻取装置70に案内する板状の部材である。
製造装置1では、冷圧ロール50の下流に巻取装置70を配置している。
巻取装置70は、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1の少なくとも一部を巻芯72の外周面に沿って接触させるとともに巻芯72を回転させることで、ガラスチョップドストランドマットMをロール状に巻き取って巻回体Rを形成する工程を実現するための装置である。
巻取装置70は、同方向に駆動回転する一対のロール71・71と、一対のロール71・71間の上面谷部の上方に回転自在に配置された巻芯72と、誘導部材73と、図示しない退避手段とを備える。
巻取装置70は、一対のロール71・71のうち一方のロール71の側(上流側)から供給されるガラスチョップドストランドマットMを、一対のロール71・71の駆動回転と巻芯72の従動回転により、巻芯72の外周面に巻き付けて巻回体R(図2(e)を参照)を形成する。
誘導部材73は、巻芯72の外周面に沿った曲率を有するとともに該外周面と間隔を隔てて対向するガイド面73aを備え、所定の方向に移動可能に配設されている。
誘導部材73は、ガラスチョップドストランドマットMを巻き取る際に、巻芯72の外周面と所定の間隔を隔てて対向して配置される。
また、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1が巻芯72の外周面を周回して巻き取られることにより、当該先端部M1は自身の上層に巻き取られるガラスチョップドストランドマットMと巻芯72との間に挟持される。
そして、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1が挟持されると、退避手段は、ガイド面73aがガラスチョップドストランドマットMの巻き取り完了時の外周位置よりも外側に位置するように、誘導部材73を退避移動させる。
[巻取装置70の動作]
次に、本発明の一実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法を具現化する巻取装置70の一連の動作について、図2を参照しながら具体的に説明する。
帯状になるように形成されたガラスチョップドストランドマットMをコンベヤローラ等の搬送手段を使用することにより所定速度で搬送し、図2(a)に示すように、一対の同方向に駆動回転するローラ71・71の一方の側(同図で左斜め上方側)から巻取装置70に供給する。
一対のロール71・71間の上面谷部の上方には巻芯72が中心軸74を中心に回転自在に配置されており、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1がローラ71の外周面と巻芯72の外周面との間の隙間に入ると、巻芯72はローラ71の駆動回転に従動して回転する。
これにより、ガラスチョップドストランドマットMが巻芯72の外周に巻き取られてゆく。
巻芯72の半径方向外側には、ガイド面73aを有する誘導部材73が巻芯72に沿って配置されている。
誘導部材73のガイド面73aは、巻芯72の外周に沿った曲率を有し、巻芯72の外周面と所定の間隔を隔てて対向している。
ローラ71と巻芯72との間の隙間に入ったガラスチョップドストランドマットMの先端部M1は、ロール71の駆動回転と巻芯72の従動回転により送られて、巻芯72の外周面と誘導部材73のガイド面21aとの間の間隔部に入る。
そして、図2(b)に示すように、上記間隔部に入った先端部M1は誘導部材73のガイド面73aにそって誘導(ガイド)されながら進み、巻芯72の外周面に巻き付けられてゆく。
その後、図2(c)に示すように、先端部M1は巻芯72の外周面を周回(一周)した後、その上層に巻き取られるガラスチョップドストランドマットMと巻芯72との間に挟持される。
そして、ガラスチョップドストランドマットMが数周巻回され、図2(d)に示すように、誘導部材73が、図示されていない退避手段によって駆動され、ガイド面73aがガラスチョップドストランドマットMの巻き取り完了時の外周位置(満巻き時の巻回体の外周位置)よりも外側に位置するように、巻芯72の半径方向(S方向)に退避移動する。
これにより、ガラスチョップドストランドマットMの巻き取り時に誘導部材73のガイド面73aが妨げになることはない。
このような一連の動作によって、誘導部材73のガイド面73aは、巻き取り初期において、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1が確実に巻芯72の外周面に積層した状態となるように円滑に巻き付けていくことを可能にする。
このため、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1近傍を接着剤などの接合部材で固定する必要もなく、また、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1の近傍を折り込むこともなく、図2(e)に示すようなガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rを得ることができる。
誘導部材73の退避移動は、巻芯72の回転速度(=搬送速度)を勘案して、所定時間経過後に行う構成としてもよいし、あるいは、巻芯72の外周に巻き取られたガラスチョップドストランドマットMの厚みをセンサー等で検出し、その検出値に基づいて行う構成としてもよい。
また、誘導部材73のガイド面73aの移動距離や移動速度は、ガラスチョップドストランドマットMの搬送速度や巻き取り完了時(満巻き時)の巻回体Rの外径に応じた値とすればよく、誘導部材73のガイド面73aが巻き取り動作の妨げになることがなければよい。
誘導部材73を構成する材料としては、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1を誘導するに足るだけの機械的な強度を実現することのできる材料であればどのような材料を用いてもよく、例えば各種プラスチックやFRP、金属や木材、さらにゴムやガラス等の材料を単独あるいは複合させたものであってもよい。
この内でも特にプラスチックやFRPは、それなりの強度を有し軽量で成形性も高いためより好ましい。
プラスチックとしては、例えばアクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、又は芳香族ポリエステルなどを使用すればよいが、他のプラスチック材料であっても問題はない。
また、巻取装置70は、上述に加え、巻芯72の中心軸74と垂直な断面において、誘導部材73のガイド面73aが巻芯72の外周と同心で、かつ、上記中心軸74を中心とする120°から270°の角度範囲の円弧形状を有するものであれば、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1を的確に誘導することが可能となり、上記した誘導部材73の退避動作を行う場合に容易に誘導部材73を移動させやすい構成とすることができる。
誘導部材73のガイド面73aの上記角度が120°に満たないと、ガラスチョップドストランドマットMの柔軟性の度合いや巻き付け速度の条件によってはガラスチョップドストランドマットMの先端部M1を巻芯72に巻き付けることができなくなる場合がある。
これに対して、上記角度を120°以上とすることによって、巻き付け速度が高速になっても支障なく巻き付けができるようにすることができ、また、柔軟に乏しい、厚みのあるガラスチョップドストランドマットMに対しても、効率的な巻き付け動作を行わせることができる。
なお、上記角度が270°を越えると、誘導部材73の退避移動が困難になる場合がある。
以上のような観点から、巻き取り動作や誘導部材73の退避移動をより円滑に行うことのできるものとするには、ガイド面73aの上記角度は100°から250°の角度範囲内で設定するのが好ましい。
また、巻取装置70は、上述に加え、誘導部材73のガイド面73aの端部と巻芯72の外周面との間の間隔が、ガラスチョップドストランドマットMの厚み寸法に対して2倍以上であると、ガラスチョップドストランドマットMの巻き取り時に、特にその表面に損傷などの欠陥を生じさせたりすることがなく、ガラスチョップドストランドマットMを確実かつ的確に巻芯72へと円滑に巻き取ることができるので好ましい。
ここで、上記の間隔は、誘導部材73のガイド面73aの端部と巻き取り筒体の外周との間の最短距離である。
ガラスチョップドストランドマットMの厚み寸法は、ガラス繊維の種類やその用途等によっても異なるが、0.05mmから10mmまでの厚みを有している。
従って、上記の間隔は、0.1mm以上50mm程度の大きさであることが好ましい。
上記の間隔が過大であると、ガラスチョップドストランドマットMにしわが生じ易くなる場合もあり、安定した品位の巻回体Rが得られにくくなる。一方、上記の間隔がガラスチョップドストランドマットMの厚み寸法の5倍を超えると、ガイド面73aの誘導機能が得られなくなる場合がある。
よって、上記の間隔は、ガラスチョップドストランドマットMの厚み寸法の2倍から5倍の範囲内とするのが好ましい。具体的な寸法を例示すれば、0.1mmから50mmまでの範囲となる。
また、本実施形態に係るガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法は、上述した巻取装置70を使用し、巻芯72に10m/分〜150m/分の搬送速度でガラスチョップドストランドマットMを巻き取ってガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rを製造することを特徴とする。
ガラスチョップドストランドマットMの搬送速度が10m/分未満であると、大量生産を行う上で製造効率が向上せず、経済的ではない。一方、搬送速度が150m/分を超えると、巻芯72の外周面にガラスチョップドストランドマットMが接触しても巻芯の回転に追従して巻き込まれなくなるため好ましくない。
以上の観点から、より高い品位で、しかも高い安定度を有する巻き取りを行うために、搬送速度は、20m/分〜130m/分の範囲とするのが好ましく、さらに好ましくは40m/分〜100m/分の範囲とすることであり、一層好ましくは70m/分〜90m/分とすることである。
本実施形態に係る製造方法によって製造されたガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rは、巻き取られたガラスチョップドストランドマットMの先端位置近傍に接着剤の塗布や織り込みが施されていない構成とすることができる。
ここで、ガラスチョップドストランドマットMの先端位置近傍とは、例えばガラスチョップドストランドマットMの先端から1000mmまでの寸法の部位である。
上記のガラスチョップドストランドマットMを構成するガラス繊維の組成は、所望の性能を発揮するものであれば特に限定されることはなく、様々な組成のガラス繊維を使用することが可能である。
例えば、Eガラス、Dガラス、Cガラス、ARガラス、Hガラス、又はSガラス等の代表的な組成のガラス繊維であってもよく、他の組成を有するものであってもよい。
巻芯72は、ガラスチョップドストランドマットMの巻き取り用の筒体であり、例えば、紙管原紙、クラフト紙、包装紙等の紙素材を構造材とする紙管である。
巻芯72は、マンドレルと称される金属製の軸芯に前記した原紙を幾層にも重ねて回転させながら筒状の形態で製作される。
そして、巻芯72の外周面には化粧仕上げを目的として、ラッピング紙や包装紙等の上貼り紙が用いられる。
また、巻芯72は、経済性などを考慮すると上述した紙管とするのが好ましいが、機械的な強度を重視する場合には、例えばプラスチックやFRPなどの材料によって構成されるものであってもよい。
本発明の一実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法は、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1の少なくとも一部を巻芯72の外周面に沿って接触させるとともに巻芯72を回転させることで、ガラスチョップドストランドマットMをロール状に巻き取って巻回体Rを形成する工程において、ガラスチョップドストランドマットMと巻芯72の外周面におけるJIS K 7125(1999年)に規定された方法により準拠して測定した動摩擦係数が0.25〜0.35であり、ガラスチョップドストランドマットMの目付が70g/m以上、250g/m以下であることを特徴とする。
なお、上記動摩擦係数は0.28〜0.32であることがより好ましく、ガラスチョップドストランドマットMの目付は90g/m以上、180g/m以下であることがより好ましい。
上述した動摩擦係数とする為の手段としては、具体的には巻芯72の外周に用いる上貼り紙の表面を、動摩擦係数の大きいクラフト紙とするのが好ましい。
詳細は後述するが、クラフト紙の種類や厚みによっても動摩擦係数が変化するため、ガラスチョップドストランドマットMに適したクラフト紙を選定するのがよい。
また、ガラスチョップドストランドマットMの表面を傷つけ難くするために、外周面は同一の素材で覆われることが好ましい。
また、前述したJIS K 7125(1999年)に規定された方法により準拠して測定したガラスチョップドストランドマットMと巻芯72同士の動摩擦係数が、0.25〜0.35の範囲になるように、予め加工、調整して所定の動摩擦係数になるようにした巻芯72を用いることで本発明の目的が達成される。
即ち、動摩擦係数が0.35を超えるとガラスチョップドストランドマットMと巻芯72の間の滑り性が極端に低下し、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1が巻芯72の外周面に接した瞬間に巻き付け作用が強く働いて巻き取りが開始される。
その結果、ガラスチョップドストランドマットMが歪んだまま巻き取られて巻ズレやガラスチョップドストランドマットMにしわが入ったり、巻回体R全体の巻姿が極度に悪くなったり、さらにはガラスチョップドストランドマットMの表面を傷つけたりする。
一方、ガラスチョップドストランドマットMと巻芯72同士の静摩擦係数が0.25未満であると、ガラスチョップドストランドマットMを直接巻芯72へ確実に巻き付ける際の安定性が乏しく、仮に巻芯72へガラスチョップドストランドマットMを巻き付けられたとしても、巻き付け初期に巻芯72が空回転し易くなる。
その結果、ガラスチョップドストランドマットMにたるみが生じ、たるみを解消するために巻ずれやしわが入ったりする。
ガラスチョップドストランドマットMの目付は70g/m以上、250g/m以下であることが好ましい。
目付が70g/m未満であると、ガラスチョップドストランドマットMの表面の摩擦係数が小さくなるとともに、マットの剛性が低下ししわが入りやすくなるため、クラフト紙等による動摩擦係数の調整だけでは、巻きずれやしわがなくすようにガラスチョップドストランドマットを巻芯に安定的に巻き取ることが難しい。
一方、目付が250g/m以上であると、マットの剛性が向上するため、クラフト紙等による動摩擦係数の調整だけでは、安定的に巻き取ることが難しく、しわの発生は少ないが特に巻ズレが増加する。
また、JIS K 7125(1999年)に規定方法により準拠して測定したガラスチョップドストランドマットMと巻芯72との間の静摩擦係数が、0.25〜0.35の範囲になるように、予め加工、調整して所定の静摩擦係数になるようにした巻芯72を用いることが好ましい。ガラスチョップドストランドマットMと巻芯72との間の静摩擦係数の調整方法としては、例えば、巻芯72の表面の材質を適宜変更したり、巻芯72の表面に、摩擦を調整するためのコーティング剤を塗布したり、巻芯72の表面の表面粗さを調整することが挙げられる。
次に、本発明を更に具体的に説明するために実施例を述べるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において各種の応用が行えるものである。
[各巻取り条件による巻回体の巻き取り状態の評価]
上述した巻取装置70を用いて、各巻取り条件において巻芯72の外周素材及び厚さを変えて巻き取りを行い、形成される巻回体Rの巻き取り状態を目視評価した。
また、使用した巻芯72の外周素材とガラスチョップドストランドマットMの表面(巻き取り初期時に当該外周部材に当接側の面)についてJIS K 7125(1999年)に規定された方法により準拠した方法により摩擦係数(静摩擦係数、動摩擦係数)を測定した。
[実施例及び比較例]
(巻取り条件1)マット目付135g/m、巻芯の直径:102mm、マットの搬送速度90m/分
実施例1)巻芯の外周素材:クラフト紙(厚さ0.3mm)
実施例2)巻芯の外周素材:クラフト紙(厚さ0.5mm)
比較例1)巻芯の外周素材:ラッピング紙(厚さ0.4mm)
(巻取り条件2)マット目付107g/m、巻芯の直径:102mm、マットの搬送速度90m/分
実施例3)巻芯の外周素材:クラフト紙(厚さ0.5mm)
(巻取り条件3)マット目付70g/m、巻芯の直径:102mm、マットの搬送速度90m/分
比較例2)巻芯の外周素材:クラフト紙(厚さ0.5mm)
(巻取り条件4)マット目付280g/m、巻芯の直径:102mm、マットの搬送速度90m/分
比較例3)巻芯の外周素材:クラフト紙(厚さ0.3mm)
比較例4)巻芯の外周素材:クラフト紙(厚さ0.5mm)
(判定基準:巻き取り状態)
◎ : 傷、巻ズレ、しわの発生無し
○ : 弱いしわまたは弱い巻ズレ発生(品質上問題ないレベル)
△ : しわ発生または巻ズレ発生(品質上問題あり)
× : 強い傷発生/強い巻ズレ、しわが発生
上記各条件における巻き取り状態の評価結果を表1に示す。
Figure 2018203464
表1からも明らかなように、実施例1〜3においては巻芯とガラスチョップドストランドマットとを接合する部材、もしくは手段を用いずに直接巻芯へ巻き取る際に、目付の異なるガラスチョップドストランドマットに対しても確実に巻き付けることが可能で、巻姿が良好な巻回体を効率的に安定して生産できた。
一方、比較例1〜4においては、ガラスチョップドストランドマットが歪んだまま巻き取られて巻ズレまたはしわが発生してしまい、良好な巻回体を得ることができなかった。
以上のことから、本発明の一実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法によれば、巻芯72とガラスチョップドストランドマットMの先端部M1とを接合する部材等を用いずに、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1を直接巻芯へ巻き付けて確実に巻回体Rを形成することが可能となり、ガラスチョップドストランドマットMの巻ズレやしわの発生を抑制した、巻姿が良好な巻回体Rを効率的に生産できる。
具体的には、ガラスチョップドストランドマットMと巻芯72の外周面における動摩擦係数が0.25〜0.35であり、かつ目付が70g/m以上、250g/m以下のガラスチョップドストランドマットMにおいて、安定して巻芯へ巻き付けるのに特に良好な効果が認められた。
また、本実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法によれば、ガラスチョップドストランドマットMにおける結着剤Pの含有量が5.0〜13.0質量%であるが好ましい。
即ち、結着剤が5.0質量%未満であると結着剤としての効果が発揮できず、結着剤が13.0質量%を超えると巻芯72の外周面に対して滑り易くなるため安定して巻芯へ巻き付けにくくなるからである。
また、本実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法によれば、巻芯72の外径寸法が50〜150mmであることが好ましい。
即ち、巻芯72の外径寸法が50mm未満の場合、ガラスチョップドストランドマットMの巻取り効率が悪化し、巻芯72の外径寸法が150mmを超えると巻芯自体の嵩が大きくなり巻回体Rのハンドリングが悪化するからである。
また、本実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法によれば、巻芯72の外周面の素材がクラフト紙であることが好ましい。
即ち、クラフト紙により所望の動摩擦係数を得ることができるため、ガラスチョップドストランドマットMの巻ズレやしわの発生を抑制することができる。
また、本実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rは、ガラスチョップドストランドマットMを巻芯72に巻回させてロール状に形成したガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rであって、ガラスチョップドストランドマットMと巻芯72の外周面におけるJIS K 7125(1999年)に規定された方法により準拠して測定した動摩擦係数が0.25〜0.35であり、ガラスチョップドストランドマットMの目付が70g/m以上、250g/m以下である。
このような構成によれば、巻ズレやしわの発生を抑制したガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rを提供することができる。
次に、本発明の一実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法について、上述した製造装置1を用いて説明する。
本発明の一実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの製造方法は、製造装置1によって実現することができる。
図1に示す如く、本実施形態に係るガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法では、先ず始めに第一コンベア21の第一搬送ベルトB1上にガラスチョップドストランドS・S・・・を堆積させる工程(STEP−1)を行う。
次に、第二搬送ベルトB2上のガラスチョップドストランドS・S・・・に結着剤Pを付与する工程(STEP−2)を行う。
次に、第三搬送ベルトB3上の結着剤Pを加熱溶融する工程(STEP−3)を行う。
次に、加熱溶融された結着剤Pを有するガラスチョップドストランドS・S・・・を冷却して結着剤Pを硬化させる工程(STEP−4)を行う。
次に、上述した巻取装置70を用いたガラスチョップドストランドマットMの巻回体Rの製造方法によりガラスチョップドストランドマットMを巻芯72に巻き取って巻回体Rを形成する工程(STEP−4)を行う。
このような構成によれば、巻回体Rを形成する工程(STEP−4)において、巻芯72とガラスチョップドストランドマットMの先端部M1とを接合する部材等を用いずに、ガラスチョップドストランドマットMの先端部M1を直接巻芯72へ巻き付けて確実に巻回体Rを形成することが可能となり、マットの巻ズレやしわの発生を抑制した、巻姿が良好な巻回体Rを効率的に生産できる。
70 巻取装置
72 巻芯
S ガラスチョップドストランド
M ガラスチョップドストランドマット
M1 先端部
P 結着剤
R 巻回体

Claims (7)

  1. ガラスチョップドストランドを含むガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法であって、
    前記ガラスチョップドストランドマットの先端部の少なくとも一部を巻芯の外周面に沿って接触させるとともに前記巻芯を回転させることで、前記ガラスチョップドストランドマットをロール状に巻き取って巻回体を形成する工程において、
    前記ガラスチョップドストランドマットと前記巻芯の外周面におけるJIS K 7125(1999年)に規定された方法により準拠して測定した動摩擦係数が0.25〜0.35であり、
    前記ガラスチョップドストランドマットの目付が70g/m以上、250g/m以下であることを特徴とするガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法。
  2. 前記ガラスチョップドストランドマットにおける前記結着剤の含有量が5.0〜13.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載のガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法。
  3. 前記巻芯による前記ガラスチョップドストランドマットの搬送速度が10m/分〜150m/分であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法。
  4. 前記巻芯の外径寸法が50〜150mmであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法。
  5. 前記巻芯の外周面の素材がクラフト紙であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法。
  6. ベルトを備える搬送コンベアの、前記ベルトの上にガラスチョップドストランドを堆積させる工程と、
    前記ベルト上の前記ガラスチョップドストランドに結着剤を付与する工程と、
    前記ベルト上の前記結着剤を加熱溶融する工程と、
    前記加熱溶融された結着剤を有する前記ガラスチョップドストランドを冷却して前記結着剤を硬化させる工程と、
    前記巻回体を形成する工程と、
    を備える請求項1から請求項5の何れか一項に記載のガラスチョップドストランドマットの巻回体の製造方法。
  7. 巻芯と、前記巻芯に巻回されたロール状のガラスチョップドストランドとを有するガラスチョップドストランドマットの巻回体であって、
    前記ガラスチョップドストランドマットと前記巻芯の外周面におけるJIS K 7125(1999年)に規定された動摩擦係数が0.25〜0.35であり、
    前記ガラスチョップドストランドマットの目付が70g/m以上、250g/m以下であることを特徴とするガラスチョップドストランドマットの巻回体。
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