JP2018200426A - 保持装置、リソグラフィ装置、および物品の製造方法 - Google Patents

保持装置、リソグラフィ装置、および物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保持力の合否判定の精度を向上させるために有利な技術を提供する。【解決手段】プレートを保持する保持装置は、前記プレートを保持して移動可能なステージと、前記ステージによる前記プレートの保持力を検出する検出部と、前記検出部で検出された前記保持力が所定条件を満たすか否かの判定を行う判定部と、前記ステージの移動により生じる前記ステージと前記プレートとの相対的な位置ずれ量を計測する計測部と、前記判定部による判定結果と、前記判定の後に前記計測部で計測された前記位置ずれ量とに基づいて、前記判定がされた前記プレートのための前記所定条件を変更する変更部と、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、プレートを保持する保持装置、リソグラフィ装置、および物品の製造方法に関する。
半導体デバイスなどの製造工程(リソグラフィ工程)で用いられる装置の1つとして、原版(マスク)と基板とを相対的に移動させながら原版のパターンを基板上に転写する、いわゆる走査露光を行う露光装置が知られている(特許文献1参照)。このような露光装置では、原版を保持するステージを移動させて走査露光を行っているときにステージに対する原版の位置がずれてしまうと、基板上に原版のパターンを精度よく転写することが困難となりうる。そのため、露光装置では、ステージによる原版の保持力が目標条件を満たすか否かの合否判定が行われ、当該合否判定が合格判定であった場合に走査露光が行われうる。
特開2015−95494号公報
ステージによって保持される原版には様々な種類のものがあり、ステージによる原版の保持力とステージの移動による原版の位置ずれのし易さとの関係が原版ごとに異なりうる。そのため、合否判定に用いられる目標条件を事前に設定された条件に固定していると、原版によっては、合否判定の結果とステージに対する原版の位置ずれの結果とが整合せずに、スループットや転写精度の低下を招くことがある。
そこで、本発明は、保持力の合否判定の精度を向上させるために有利な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての保持装置は、プレートを保持する保持装置であって、前記プレートを保持して移動可能なステージと、前記ステージによる前記プレートの保持力を検出する検出部と、前記検出部で検出された前記保持力が所定条件を満たすか否かの判定を行う判定部と、前記ステージの移動により生じる前記ステージと前記プレートとの相対的な位置ずれ量を計測する計測部と、前記判定部による判定結果と、前記判定の後に前記計測部で計測された前記位置ずれ量とに基づいて、前記判定がされた前記プレートのための前記所定条件を変更する変更部と、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、保持力の合否判定の精度を向上させるために有利な技術を提供することができる。
露光装置の構成を示す概略図である。 原版ステージの構成例を示す断面図である。 露光装置における処理フローを示す図である。 保持力と経過時間との関係を示す図である。 保持力と経過時間との関係を示す図である。 保持力と経過時間との関係を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材ないし要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。以下では、本発明に係る保持装置を、走査型の露光装置において原版を保持するために用いる例について説明するが、基板などの他のプレートを保持するために用いられてもよい。また、本発明に係る保持装置は、走査露光装置に限られず、インプリント装置や描画装置などの他のリソグラフィ装置にも適用することができる。
<第1実施形態>
[露光装置の装置構成]
本発明に係る第1実施形態の露光装置100について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の露光装置100の構成を示す概略図である。本実施形態の露光装置100は、スリット光を用いて基板2を走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査露光装置であり、照明光学系10と、原版保持部20(保持装置)と、投影光学系30と、基板保持部40と、制御部50とを含みうる。制御部50は、例えばCPUや記憶部(メモリ)などを含むコンピュータによって構成され、露光装置100の各部を制御する。即ち、制御部50は、原版1(例えばマスク)のパターンを基板2に転写する処理(露光処理)を制御する。ここで、本実施形態の制御部50は、後述するように、力検出部22で検出された保持力が目標条件(所定条件)を満たしているか否かの合否判定を行う処理部(判定部)としての機能を有する。しかしながら、それに限られるものではなく、制御部50とは別に処理部が設けられてもよい。また、本実施形態の制御部50は、後述するように、目標条件を更新(変更)する更新部(変更部)としての機能を有するが、それに限られるものではなく、制御部50とは別に更新部が設けられてもよい。さらに、処理部と更新部とが別々に構成されてもよい。
照明光学系10は、それに含まれるマスキングブレードなどの遮光部材により、水銀灯やエキシマレーザなどの光源(不図示)から射出された光を、例えばX方向に長い帯状または円弧状のスリット光に整形し、そのスリット光で原版1の一部を照明する。原版1および基板2は、原版保持部20および基板保持部40によってそれぞれ保持されており、投影光学系30を介して光学的にほぼ共役な位置(投影光学系30の物体面および像面)にそれぞれ配置される。投影光学系30は、所定の投影倍率を有し、原版1に形成されたパターンをスリット光により基板上に投影する。
原版保持部20は、原版1を保持して移動可能な原版ステージ21と、原版ステージ21による原版1の保持力を検出する力検出部22と、原版ステージ21の位置を検出する位置検出部23とを含みうる。原版ステージ21は、原版1の下面の周縁部を保持するチャック24と、チャック24を搭載して、投影光学系30の光軸と垂直な方向(例えばY方向)に移動可能な移動部25とを含みうる。また、位置検出部23は、例えばレーザ干渉計を含み、原版ステージ21に設けられた反射板26に光を照射し、反射板26で反射された光に基づいて、原版ステージ21の位置(例えばY方向)を検出する。
図2は、原版1を保持した状態の原版ステージ21の構成例を示す断面図である。チャック24は、原版1の下面と接する面に、連通路24b(配管)を介して真空源(不図示)と連通した溝24aを有し、連通路24bに設けられた調整弁24cによって溝24aの内部圧力(真空圧)を調整することにより基板2を保持することができる。つまり、チャック24は、原版1(プレート)とチャック24(原版ステージ21)との間を減圧することにより原版1を保持する。そして、連通路24bには、原版ステージ21による原版1の保持力を検出する力検出部22として、溝24a(連通路24b)の内部圧力を検出する圧力センサ22aが設けられている。このように溝24aの内部圧力(配管内の圧力)を調整することにより原版1を保持するように構成された原版ステージ21では、溝24aの内部圧力を小さくするほど、原版1の保持力を大きくすることができる。
ここで、本実施形態の力検出部22は、溝24aの内部圧力ににより、原版ステージ21による原版1の保持力を検出しているがそれに限られるものではない。例えば、原版ステージ21が、駆動部により原版1を上から押さえつけることによって原版1を保持するように構成されている場合、力検出部22は、原版1を押さえつけるために当該駆動部に生じさせる力を当該保持力として検出するように構成されてもよい。駆動部としては、例えば電磁アクチュエータが用いられうる。この場合、力検出部22は、駆動部に生じさせる力として、電磁アクチュエータのコイルに流す電流量等を検出しうる。また、力検出部22は、原版ステージ21の上面に設けられた歪みゲージを含み、原版1から受けた力を保持力として検出するように構成されてもよい。
基板保持部40は、基板2を保持して移動可能な基板ステージ41と、基板ステージ41の位置を検出する位置検出部43とを含みうる。基板ステージ41は、基板を保持するチャック44と、チャック44を搭載して、投影光学系30の光軸と垂直な方向(例えばY方向)に移動可能な移動部45とを含みうる。位置検出部43は、例えばレーザ干渉計を含み、基板ステージ41に設けられた反射板46に光を照射し、反射板46で反射された光に基づいて、基板ステージ41の位置(例えばY方向)を検出する。
このように構成された露光装置100では、原版ステージ21と基板ステージ41とを互いに同期させながら、投影光学系30の投影倍率に応じた速度比で相対的に移動させることにより、基板上に原版1のパターンを転写することができる。また、露光装置100には、原版1に設けられたマークと基板2に設けられたマークとを検出して、原版1と基板2との相対位置を計測するアライメント計測部60が設けられる。
[露光装置の処理フロー]
露光装置100では、走査露光を行っているときに、原版ステージ21の移動によって原版ステージ21(チャック24)に対する原版1の位置がずれてしまうと、基板上に原版1のパターンを精度よく転写することが困難となりうる。そのため、露光装置100では、露光処理(原版ステージ21の移動を伴う処理)を実行可能か否かを決定するために、原版ステージ21による原版1の保持力が目標条件を満たすか否かの合否判定が行われる。そして、当該合否判定が合格判定であった場合に走査露光が行われる。
しかしながら、原版ステージ21によって保持される原版1には、材質が異なるなど、様々な種類のものがある。この場合、摩擦係数などに応じて、発生する摩擦力が異なるため、原版ステージ21による原版1の保持力と原版ステージ21に対する原版1の位置ずれのし易さとの関係が原版ごとに異なりうる。したがって、合否判定に用いられる目標条件を事前に設定された条件に固定していると、原版1によっては、合否判定の結果と原版ステージ21に対する原版1の位置ずれの結果とが整合せずに、スループットや転写精度の低下を招くことがある。
例えば、原版ステージ21に対して位置ずれし難い原版1であっても合否判定が不合格判定であれば、走査露光を即時に行うことができず、スループットの低下を招きうる。一方、原版ステージ21に対して位置ずれし易い原版1であっても合否判定が合格であれば、走査露光が即時に行われるが、走査露光中に原版ステージ21に対して原版1の位置がずれ、原版1のパターンを基板上に精度よく転写することが困難になりうる。
そこで、本実施形態では、合否判定の結果(判定部による判定結果)と原版ステージ21に対する原版1の位置ずれの結果とが整合するように、合否判定に用いられる目標条件(所定条件)を原版ごとに更新する。具体的には、合否判定の後に原版ステージ21を移動させて原版ステージ21と原版1との相対的な位置ずれ量を計測し、その計測結果に基づいて当該目標条件を原版ごとに更新する。このように目標条件を更新することにより、同じ原版1が原版ステージ21によって再び保持されたときの合否判定の精度を向上させることができるため、それに伴って、スループットや転写精度を向上させることができる。
以下に、本実施形態の露光装置100における処理フローについて、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態の露光装置100における処理フローを示す図である。図3に示す処理フローは、原版ごとに行われるものであり、該処理フローの各工程は、制御部50(処理部)によって行われうる。
S10では、制御部50は、走査露光に用いる対象の原版1(以下、対象原版1)を原版ステージ21の上に搬送するように原版搬送機構(不図示)を制御する。S11では、制御部50は、原版ステージ21によって保持された対象原版1の識別情報(識別ID)を取得する。例えば、制御部50は、対象原版1に取り付けられたICタグを、対象原版1の搬送中に読取部(不図示)に読み取らせることにより、対象原版1の識別情報を取得することができる。S12では、制御部50は、S11で取得した対象原版1の識別情報に基づいて、対象原版1に対応付けて記憶された目標条件が記憶部にあるか否かを判定する。対象原版1に対応付けられた目標条件がある場合にはS13に進み、制御部50は、当該目標条件を取得する。一方、対象原版1に対応付けられた目標条件がない場合にはS14に進み、制御部50は、各原版に対して最初に用いられるべき基準条件として設定された目標条件を取得する。ここで、目標条件とは、露光処理を実行可能か否かを決定するため判断に用いられる条件であり、例えば、力検出部22で検出された保持力が目標時間内(所定時間内)に閾値(第2閾値)より大きくなるとの条件を含みうる。
S15では、制御部50は、原版ステージ21に設けられた調整弁24cを制御することにより、対象原版1の保持を原版ステージ21に開始させる。S16では、制御部50は、原版ステージ21に設けられた力検出部22(圧力センサ22a)での検出結果に基づいて、原版ステージ21による対象原版1の保持力が初期条件を満たしたか否かを判定する。初期条件とは、例えば、対象原版1と原版ステージ21のチャック24との間に異物が挟まっているなどの不具合を早い段階で見つけるために設定された条件である。例えば、初期条件は、対象原版1の保持を開始してから所定時間が経過したときの保持力が閾値(第1閾値)より大きくなるとの条件を含む。但し、初期条件での第1閾値は、目標条件での第2閾値より小さい。保持力が初期条件を満たした場合にはS17に進む。一方、保持力が初期条件を満たさない場合には、対象原版1または原版ステージ21に不具合が生じている可能性があるため終了する。このとき、制御部50は、S10に戻り、対象原版1を原版ステージ21の上に再度配置するように、原版搬送機構を制御してもよい。
S17およびS18は、力検出部22での検出結果に基づいて、原版ステージ21による対象原版1の保持力が、S13またはS14で取得した目標条件を満たすか否かの合否判定を行う工程である。S17では、制御部50は、力検出部22で検出された保持力が第2閾値THより大きいか否かを判定する。保持力が第2閾値THより大きい場合には、走査露光を実行可能であると判断してS19に進む。一方、保持力が第2閾値TH以下である場合にはS18に進む。S18では、原版ステージ21による対象原版1の保持を開始してから目標時間Tjが経過したか否かを判定する。目標時間Tjが経過していない場合にはS18の工程を繰り返し、目標時間Tjが経過した場合にはS24に進む。
まず、S17およびS18において、保持力が目標条件を満たした場合(S17のYes)について説明する。S19では、制御部50は、基板ステージ41によって保持された基板2に対し、対象原版1を用いて露光処理を行う。露光処理では、例えば、複数の基板の各々に対して走査露光を順番に行う処理を含みうる。S20では、制御部50は、原版ステージ21の移動による(即ち、原版ステージ21の移動前後における)対象原版1と原版ステージ21との相対的な位置ずれ量を計測する。位置ずれ量の計測は、例えば、アライメント計測部60に対象原版1のマークの位置を計測させることによって行われてもよいし、対象原版1と原版ステージ21との相対位置を計測するように露光装置内に設けられた計測部によって行われてもよい。対象原版1と原版ステージ21との相対位置を計測する計測部は、例えば、原版ステージ21に対する対象原版1の位置を計測するように原版ステージ21に設けられたレーザ干渉計などを含みうる。ここで、本実施形態では、S20の工程を、S19の露光処理の後に行っているが、S19の露光処理中に行ってもよい。
S21では、制御部50は、S20で計測された位置ずれ量が許容範囲内にあるか否かを判定する。S21の工程は、S17およびS18で行われた合否判定が合格判定になったときに進む工程である。そのため、当該合否判定が合格判定になったにも関わらず位置ずれ量が許容範囲内にない場合(許容範囲外であった場合)には、合否判定の結果と原版ステージ21に対する対象原版1の位置ずれの結果とが整合していないことになる。したがって、位置ずれ量が許容範囲内にない場合にはS22に進み、制御部は、S17およびS18で合否判定を行ったときより厳しい条件に目標条件を更新(設定)する。例えば、制御部50は、合否判定の対象とされた保持力が不合格判定となるように、保持力の第2閾値THおよび目標時間Tjの少なくとも一方を変更することによって目標条件を更新しうる。具体的には、制御部50(変更部)は、第2閾値THとして設定されていた第1保持力(閾値A)を、該第1保持力より大きい第3保持力(閾値C)に変更することによって目標条件を更新する。また、制御部50は、予め決められた量だけ段階的に第2閾値THおよび目標時間の少なくとも一方を変更するように、目標条件を更新してもよい。このように更新された目標条件は、S23において、対象原版1に対応付けて記憶部に記憶される。
一方、S21において位置ずれ量が許容範囲にある場合には終了する。ここで、位置ずれ量が許容範囲にある場合では、合否判定の結果とステージに対する原版の位置ずれの結果とが整合しているものの、当該合否判定に用いられた目標条件が厳しすぎる可能性がある。目標条件が厳しすぎると、それに応じて、当該合否判定において目標条件を満たすまでに要する時間も長くなり、スループットの点で不利になりうる。したがって、制御部50は、位置ずれ量が許容範囲にある場合、S17およびS18で合否判定を行ったときより緩い条件に目標条件を更新し、更新した目標条件を対象原版1に対応付けて記憶部に記憶してもよい。具体的には、制御部50(変更部)は、第2閾値THとして設定されていた第1保持力(閾値A)を、該第1保持力より小さい第4保持力(閾値D)に変更することによって目標条件を更新する。
次に、S17およびS18において、保持力が目標条件を満たさなかった場合(S18のYes)について説明する。S24では、制御部50は、原版ステージ21を移動させるとともに、原版ステージ21の移動による(即ち、原版ステージ21の移動前後における)対象原版1と原版ステージ21との相対的な位置ずれ量を計測する。位置ずれ量の計測は、上述したS20の工程と同様であり、例えば、アライメント計測部60によって行われてもよいし、対象原版1と原版ステージ21との相対位置を計測するように露光装置内に設けられた計測部によって行われてもよい。
S25では、制御部50は、S24で計測された位置ずれ量が許容範囲内にあるか否かを判定する。位置ずれ量が許容範囲内にある場合にはS26に進み、位置ずれ量が許容範囲にない場合には終了する。
S25の工程は、S17およびS18で行われた合否判定が不合格判定になったときに進む工程である。そのため、当該合否判定が不合格になったにも関わらず位置ずれ量が許容範囲にある場合には、合否判定の結果と原版ステージ21に対する対象原版1の位置ずれの結果とが整合していないこととなる。したがって、位置ずれ量が許容範囲にある場合、制御部50は、S26において、S17およびS18で合否判定を行ったときより緩い条件に目標条件を更新(設定)する。例えば、制御部50は、合否判定の対象とされた保持力が合格判定となるように、保持力の第2閾値THおよび目標時間Tjの少なくとも一方を変更することによって目標条件を更新しうる。具体的には、制御部50(変更部)は、第2閾値THとして設定されていた第1保持力(閾値A)を、該第1保持力より小さい第2保持力(閾値B)に変更することによって目標条件を更新する。また、制御部50は、予め決められた量だけ段階的に第2閾値THおよび目標時間Tjの少なくとも一方を変更するように、目標条件を更新してもよい。このように更新された目標条件は、S27において、対象原版1に対応付けて記憶部に記憶される。S28では、制御部50は、基板ステージ41によって保持された基板2に対し、対象原版1を用いて露光処理を行う。
図4は、合否判定の対象とされた保持力が合格判定となるように第2閾値THを変更する例を示す図である。図4の横軸は、原版ステージ21による対象原版1の保持を開始してからの経過時間を示し、縦軸は、原版ステージ21による対象原版1の保持力を示している。理想的な原版であれば、保持力と経過時間との関係が曲線G1に示すようになり、保持力は、目標時間Tj内に第2閾値THより大きくなり(即ち、目標条件を満たし)、安定値MPに達する。しかしながら、例えば、対象原版1の表面粗さが粗い場合などでは、原版ステージ21(チャック24)との摩擦係数は大きくなるが、曲線G2に示すように、保持力が、目標条件を満たさないとともに、安定値MPまで達しないことがある。この場合において、S25で計測された対象原版1の位置ずれ量が許容範囲に収まっているならば、制御部50は、合否判定の対象とされた保持力が合格判定となるように、第2閾値を変更することによって目標条件を更新する。具体的には、曲線G2に基づいて、目標時間Tjでの保持力が第2閾値より大きくなるように、当該第2閾値をTHからTH’に変更する(下げる)ことによって目標条件を更新する。
図5は、合否判定の対象とされた保持力が合格判定となるように目標時間Tjを変更する例を示す図である。図5においても図4と同様に、横軸は経過時間を示し、縦軸は保持力を示している。例えば、対象原版1が撓んでいる場合などでは、曲線G3に示すように、保持力は、最終的には安定値MPに達するが、安定値MPに達するまでの時間が長く、目標条件を満たさないことがある。この場合において、S25で計測された対象原版1の位置ずれ量が許容範囲に収まっているならば、制御部50は、合否判定の対象とされた保持力が合格判定となるように、目標時間を変更することによって目標条件を更新する。具体的には、曲線G3に基づいて、保持力が第2閾値THに達するのに要する時間より長くなるように、当該目標時間をTjからTj’に変更する(長くする)ことによって目標条件を更新する。このように、目標条件の更新は、対象原版1についての保持力と経過時間との関係に基づいて行われるとよい。
上述したように、本実施形態の露光装置100は、合否判定の結果と原版ステージ21に対する原版1の位置ずれの結果とが整合するように、合否判定に用いられる目標条件を原版ごとに更新する。これにより、同じ原版1が原版ステージ21によって再び保持されたときの合否判定の精度を向上させることができるため、スループットや転写精度を向上させることができる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態の露光装置について説明する。本実施形態は、第1実施形態を基本的に引き継ぐものである。露光装置100では、例えば真空源などに起因して、原版ステージ21による原版1の保持力(力検出部22で検出された保持力)が変動することがあり、このような保持力の変動によって、原版ステージ21に対する原版1の位置ずれを引き起こすことがある。したがって、本実施形態では、保持力の変動を考慮に入れて、原版ステージ21による原版1の保持力が目標条件を満たしたか否かの合否判定を行う。
図6は、原版ステージ21による対象原版1の保持力が変動しているときの保持力と経過時間との関係を示す図である。図5の横軸は経過時間を示し、縦軸は保持力を示す。保持力は、曲線G4で示すように変動することがあり、露光処理中では、このような保持力の変動が安定していることが好ましい。そのため、本実施形態では、目標条件の1つとして、保持力の変動幅PRが許容範囲PRH(第2許容範囲)にあるとの条件を含みうる。保持力の変動幅PRとは、例えば、所定期間(数周期)内における保持力の最大値と最小値との差として定義されうる。そして、図3の処理フローにおけるS18において、保持力の変動幅PRが許容範囲PRHにあるか否かについても考慮して合否判定が行われる。これにより、保持力の変動が安定した状態で露光処理を行うことができる。
ここで、保持力が変動している場合、当該保持力の変動を考慮して第2閾値THを更新(設定)することが好ましい。具体的には、第2閾値を、値THから、保持力の変動についての許容範囲PRHの半分の値だけ下げた値TH”に設定する(即ち、TH”=TH−(PRH/2))。これにより、変動している保持力が第2閾値より多くなるのに要する時間を短縮することができる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、上記のリソグラフィ(露光装置)を用いて基板(に塗布された感光剤)にパターン(潜像)を形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程でパターンが形成された(露光された)基板を現像(加工)する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
10:照明光学系、20:原版保持部、21:原版ステージ、22:力検出部、23:位置検出部、24:チャック、25:移動部、30:投影光学系、40:基板保持部、41:基板ステージ、50:制御部、60:アライメント計測部、100:露光装置

Claims (14)

  1. プレートを保持する保持装置であって、
    前記プレートを保持して移動可能なステージと、
    前記ステージによる前記プレートの保持力を検出する検出部と、
    前記検出部で検出された前記保持力が所定条件を満たすか否かの判定を行う判定部と、
    前記ステージの移動により生じる前記ステージと前記プレートとの相対的な位置ずれ量を計測する計測部と、
    前記判定部による判定結果と、前記判定の後に前記計測部で計測された前記位置ずれ量とに基づいて、前記判定がされた前記プレートのための前記所定条件を変更する変更部と、
    を有することを特徴とする保持装置。
  2. 前記検出部で検出された前記保持力が閾値より小さく前記所定条件を満たさないと前記判定部により判定され、且つ前記計測部で計測された前記位置ずれ量が許容範囲内であった場合には、前記変更部は、前記閾値として設定されていた第1保持力を、該第1保持力より小さい第2保持力に変更することを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
  3. 前記第2保持力は、前記判定の対象とされた保持力であることを特徴とする請求項2に記載の保持装置。
  4. 前記検出部で検出された前記保持力が閾値より大きく前記所定条件を満たすと前記判定部により判定され、且つ前記計測部で計測された前記位置ずれ量が許容範囲外であった場合には、前記変更部は、前記閾値として設定されていた第1保持力を、該第1保持力より大きい第3保持力に変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保持装置。
  5. 前記検出部で検出された前記保持力が閾値より大きく前記所定条件を満たすと判定部により判定され、且つ前記計測部で計測された前記位置ずれ量が許容範囲内であった場合には、前記変更部は、前記閾値として設定されていた第1保持力を、該第1保持力より小さい第4保持力に変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保持装置。
  6. 前記所定条件は、前記検出部で検出された前記保持力が所定時間内に閾値より大きくなるという条件を含み、
    前記検出部で検出された前記保持力が前記所定条件を満たさないと前記判定部により判定され、且つ前記計測部で計測された前記位置ずれ量が許容範囲外であった場合には、前記変更部は、前記所定時間および前記閾値としての保持力の少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
  7. 前記変更部は、前記所定時間を変更する場合には前記所定時間が長くなるように前記所定条件を変更し、前記閾値としての保持力を変更する場合には前記閾値としての保持力が小さくなるように前記所定条件を変更することを特徴とする請求項6に記載の保持装置。
  8. 前記所定条件は、前記保持力の変動幅が第2許容範囲内にあるとの条件を含み、
    前記変更部は、前記第2許容範囲に基づいて前記所定条件を変更することを特徴とする請求項6又は7に記載の保持装置。
  9. 前記プレートは、該プレートと前記ステージとの間を減圧することにより前記ステージにより保持され、
    前記検出部は、減圧するための配管内の圧力を検出する圧力センサであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の保持装置。
  10. 前記判定部は、前記所定条件を前記プレートに対応付けて、プレートごとに記憶する、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の保持装置。
  11. 原版を用いて基板にパターンを形成するリソグラフィ装置であって、
    プレートを保持する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の保持装置を含み、
    前記保持装置は、前記原版および前記基板の少なくとも一方を前記プレートとして保持する、ことを特徴とするリソグラフィ装置。
  12. 前記原版に設けられたマークと前記基板に設けられたマークとを検出して、前記原版と前記基板との相対位置を計測するアライメント計測部を前記計測部として更に含む、ことを特徴とする請求項11に記載のリソグラフィ装置。
  13. 請求項11又は12に記載のリソグラフィ装置を用いて基板上にパターンを形成する形成工程と、
    前記形成工程でパターンが形成された前記基板を加工する加工工程と、を含み、
    前記加工工程で加工された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
  14. 移動可能なステージによってプレートを保持する保持方法であって、
    前記ステージによる前記プレートの保持力を検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出された前記保持力が所定条件を満たすか否かの判定を行う判定工程と、
    前記判定工程の後に、前記ステージの移動により生じる前記ステージと前記プレートとの相対的な位置ずれ量を計測する計測工程と、
    前記判定工程での判定結果と、前記計測工程で計測された前記位置ずれ量とに基づいて、前記判定がなされた前記プレートのための前記所定条件を変更する変更工程と、
    を含むことを特徴とする保持方法。
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