JP2018196310A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交流電力投入時に発生する突入電流を抑制し、且つ、交流電源側に発生するノイズを抑制することが可能な電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置は、MOSFET13を有した電力変換部10と、交流電源1と電力変換部10との間に接続され、コモンモードチョークコイル3a、3bとその後段に接続されたアクロスザラインコンデンサ4cとを有するノイズフィルタ2と、コモンモードチョークコイル3bとアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続され、抵抗6と電磁リレー7との並列回路からなる突入電流防止回路5とを備えている。【選択図】図1

Description

この発明は、電力変換装置に関するものである。
従来の電力変換装置として、例えば特許文献1に開示されている技術が知られている。特許文献1に記載の電力変換装置では、交流電源投入時に発生する平滑コンデンサへの突入電流を防止するために、ノイズフィルタと電力変換部との間に、突入電流防止用の抵抗が接続されている。しかしながら、この抵抗が交流電源投入後も接続された状態にあると、電力損失が著しく大きくなる。そのため、この抵抗の両端には、一定時間経過後に短絡するためのスイッチング素子が設けられ、専用の駆動回路によりオン/オフ操作される。また、上記ノイズフィルタは、アクロスコンデンサとコモンモードチョークコイルとを備えており、交流電源側に流出する電力変換部のスイッチングノイズ成分を低減している。
しかしながら、特許文献1に記載の電力変換装置では、交流電源投入時に発生するノイズフィルタのアクロスコンデンサへの突入電流の影響が考慮されていない。この突入電流は、アクロスコンデンサの容量値に比例して大きくなる。そのため、大きな容量値のアクロスコンデンサを有するノイズフィルタが接続される場合には、急峻で大きな突入電流が発生するため、この突入電流を国際標準化機構(ISO)が規定するISO17409の限度値以下のレベルにすることが困難になる。
そこで、上記課題を解決する手段として、例えば特許文献2で開示されている技術が知られている。特許文献2に記載の電力変換装置では、抵抗とスイッチング素子とを有する突入電流防止回路をノイズフィルタの前段に設けることで、アクロスザラインコンデンサへの突入電流と平滑コンデンサへの突入電流とを同時に抑制している。
特開平9−93940号公報 特開2013−258631号公報
しかしながら、特許文献2で開示されている技術を適用した電力変換装置では、突入電流防止回路に伝搬した電力変換部のスイッチングノイズが、ノイズフィルタを通過せずに交流電源側に流出するという問題がある。このノイズ成分は、主に、突入電流防止回路のスイッチング素子及びその駆動回路と、電力変換部とが、空間結合することで発生する。この場合、交流電源側には、ノイズフィルタを通過した電力変換部のスイッチングノイズ成分と、突入電流防止回路に伝搬した電力変換部のスイッチングノイズ成分との、合計ノイズ成分が現れる。この合計ノイズ成分を国際規格IEC(International Electrotechnical Commission )が規定しているIEC61581−21の限度値以下のレベルにするためには、特許文献1で開示されている技術を適用した電力変換装置よりもノイズ減衰性能が高いノイズフィルタを接続する必要性が生じる。そのため、コモンモードチョークコイル及びコンデンサの追加および回路定数のアップが必須となる。一方、交流電源と突入電流防止回路との間に、更に、ノイズフィルタを追加する方法も考えられるが、いずれの場合もノイズフィルタの大型化およびコストアップが避けられない。
この発明は、かかる課題を解決するために成されたものであって、交流電力投入時に発生する突入電流を抑制し、且つ、交流電源側に発生するノイズを抑制することが可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
この発明は、スイッチング素子を有した電力変換部と、交流電源と前記電力変換部との間に接続され、コモンモードチョークコイルと前記コモンモードチョークコイルの後段に接続されたコンデンサとを有するノイズフィルタと、前記コモンモードチョークコイルと前記コンデンサとの間に接続され、抵抗を有する突入電流防止回路とを備えた、電力変換装置である。
この発明に係る電力変換装置によれば、コモンモードチョークコイルとコンデンサとを有するノイズフィルタにおいて、コモンモードチョークコイルとその後段のコンデンサとの間に突入電流防止回路を備えるようにしたので、交流電力投入時に発生する突入電流を抑制し、且つ、交流電源側に発生するノイズを抑制することができる。
この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置と特許文献1及び2に記載の従来の電力変換装置とにおける突入電流波形を示した説明図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置と特許文献1及び2に記載の従来の電力変換装置とにおける周波数ごとの雑音端子電圧を示した説明図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による電力変換装置について説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の構成を示す図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る電力変換装置は、交流電源1に接続され、負荷20に電力を供給するまでの各要素で構成されている。交流電源1は、例えば商用電源から構成される。
交流電源1の入力部には、ノイズフィルタ2が接続されている。ノイズフィルタ2は、複数のアクロスザラインコンデンサ4a〜4c、複数のコモンモードチョークコイル3a,3b、突入電流防止回路5で構成されるLC2段構成のノイズフィルタである。
アクロスザラインコンデンサ4a〜4cは、例えばメタライズドフィルムコンデンサから構成される。コモンモードチョークコイル3aは巻線31,32を有し、コモンモードチョークコイル3bは巻線33,34を有している。
突入電流防止回路5は、抵抗6と電磁リレー7とを有する。抵抗6と電磁リレー7とは、互いに並列に接続されている。抵抗6は、例えばセメント抵抗から構成される。なお、図1においては、突入電流防止回路5のスイッチング素子として電磁リレー7が使用されているが、その場合に限らず、突入電流防止回路5のスイッチング素子として、半導体スイッチング素子を使用するようにしてもよい。すなわち、電磁リレー7は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、サイリスタ、トライアック等の半導体スイッチング素子から構成してもよい。
コモンモードチョークコイル3a,3bおよびアクロスザラインコンデンサ4a〜4cは、図1に示すように、交流電源1に対して、それぞれ、並列に接続されている。また、接続の順序としては、交流電源1の後段にアクロスザラインコンデンサ4aが接続され、その後段にコモンモードチョークコイル3aが接続され、その後段にアクロスザラインコンデンサ4bが接続され、その後段にコモンモードチョークコイル3bが接続され、その後段にアクロスザラインコンデンサ4cが接続されている。さらに、コモンモードチョークコイル3bとアクロスザラインコンデンサ4cとの間に、抵抗6を有する突入電流防止回路5が設けられている。
さらに具体的に説明すると、すなわち、交流電源1の正側電力ラインにアクロスザラインコンデンサ4aの一端が接続され、交流電源1の負側電力ラインにアクロスザラインコンデンサ4aの他端が接続されている。
また、アクロスザラインコンデンサ4aの一端には、コモンモードチョークコイル3aの巻線31の一端が接続され、アクロスザラインコンデンサ4aの他端には、コモンモードチョークコイル3aの巻線32の一端が接続されている。また、巻線31の他端には、アクロスザラインコンデンサ4bの一端が接続され、巻線32の他端には、アクロスザラインコンデンサ4bの他端が接続されている。
また、アクロスザラインコンデンサ4bの一端には、コモンモードチョークコイル3bの巻線33の一端が接続され、アクロスザラインコンデンサ4bの他端には、コモンモードチョークコイル3bの巻線34の一端が接続されている。また、巻線33の他端には、アクロスザラインコンデンサ4cの一端が接続され、巻線34の他端には、突入電流防止回路5の一端が接続されている。また、突入電流防止回路5の他端には、アクロスザラインコンデンサ4cの他端が接続されている。
このように、図1においては、複数のアクロスザラインコンデンサ4a〜4cのうち1つのコンデンサ4cが、複数のコモンモードチョークコイル3a,3bのうち1つのコモンモードチョークコイル3bの後段、すなわち、出力側に接続されている。また、当該1つのコモンモードチョークコイル3bと当該1つのコンデンサ4cとの間に、突入電流防止回路5が設けられている。
また、実施の形態1に係る電力変換装置においては、図1に示すように、ノイズフィルタ2の後段に、電力変換部10が接続されている。電力変換部10は、ダイオードブリッジ11、リアクトル12、MOSFET13、整流ダイオード14、平滑コンデンサ15で構成されている。
電力変換部10は、スイッチング素子としてのMOSFET13を有し、当該スイッチング素子のスイッチングにより電力変換を行って、負荷20に電力を供給する。すなわち、MOSFET13の動作に応じて、ダイオードブリッジ11内に設けられた各ダイオードがオン/オフすることで、交流電源1からノイズフィルタ2を介して入力される交流電圧を直流電圧に変換する。変換により得られた直流電力は、リアクトル12、及び、平滑コンデンサ15により平滑化されて、負荷20に伝達される。
ここで、電力変換部10のスイッチング素子として、MOSFET13が設けられているが、MOSFET13の代わりに、IGBT等の他の半導体スイッチング素子を設けるようにしてもよい。
ダイオードブリッジ11は、ノイズフィルタ2のアクロスザラインコンデンサ4cに接続されて、ノイズフィルタ2から入力される交流を全波整流する。ダイオードブリッジ11内には、ブリッジ接続された複数のダイオードが設けられている。また、ダイオードブリッジ11には、MOSFET13が並列接続されている。また、ダイオードブリッジ11とMOSFET13のドレイン端子との間の正側電力ラインに、リアクトル12が直列接続されている。また、MOSFET13のドレイン端子には、整流ダイオー146のアノード端子が接続されている。整流ダイオード14のカソード端子には、正側電力ラインを介して、平滑コンデンサ15の一端が接続されている。また、MOSFET13のソース端子には、負側電力ラインを介して、平滑コンデンサ15の他端が接続されている。また、平滑コンデンサ15の両端には、負荷20が接続されている。
ここで、ノイズフィルタ2の突入電流防止回路5は、交流電源1の投入時に発生する、ノイズフィルタ2のアクロスザラインコンデンサ4a〜4cへの突入電流と、平滑コンデンサ15への突入電流とを抑制するために接続されている。尚、交流電源1の投入後も、抵抗6がコモンモードチョークコイル3bとアクロスザラインコンデンサ4cとに接続された状態にあると、抵抗6での電力損失が著しく大きくなる。したがって、抵抗6での電力損失を抑制するために、突入電流が発生した時点から予め設定された一定時間が経過したときに、電磁リレー7がONして、抵抗6の両端が短絡されるように構成されている。電磁リレー7のオン/オフ操作は、図示しない専用の駆動回路により行われる。
以下、ダイオードブリッジ11、リアクトル12、MOSFET13、整流ダイオード14、平滑コンデンサ15で構成される電力変換部10の動作原理について簡単に説明する。電力変換部10は、交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータから構成される。まず、MOSFET13がオンしたとき、リアクトル12に電流が流れて、そこにエネルギーが蓄積される。次に、MOSFET13がオフになると、リアクトル12に蓄積されたエネルギーが平滑コンデンサ15側に伝達される。このとき、入力電流波形が正弦波状になるように、MOSFET13のオン/オフをPWM制御することで、力率を改善するよう制御することができる。
ここで、電力変換部10は、図1に示す構成に限るものではなく、スイッチングによって交流電圧を直流電圧に電力変換するAC/DCコンバータ回路であれば、他のいずれのAC/DCコンバータ回路で構成されるものであってもよい。
次に、複数のアクロスザラインコンデンサ4a〜4c、複数のコモンモードチョークコイル3a,3b、突入電流防止回路5で構成されるノイズフィルタ2の動作原理について簡単に説明する。上述したように、交流電源1側には電力変換部10のスイッチングノイズが発生する。そこで、ノイズフィルタ2は、当該スイッチングノイズを抑制するために設けられている。
本実施の形態においては、突入電流防止回路5が第2のコモンモードチョークコイル3bと第3のアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続されているため、交流電源1側には、ノイズフィルタ2通過後の電力変換部10のスイッチングノイズ成分と、ノイズフィルタ2の構成要素のうちアクロスザラインコンデンサ4cのみを通過していない突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分の合計ノイズ成分が現れる。
当該合計ノイズ成分のうち、ノイズフィルタ2通過後の電力変換部10のスイッチングノイズ成分については、ノイズフィルタ2のアクロスザラインコンデンサ4a〜4c、および、コモンモードチョークコイル3a,3bによって低減される。
一方、突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分については、ノイズフィルタ2のアクロスザラインコンデンサ4c以外の構成要素、すなわち、ノイズフィルタ2のアクロスザラインコンデンサ4a,4b、および、コモンモードチョークコイル3a,3bによって低減される。図1に示すように、コモンモードチョークコイル3a,3bの後段に突入電流防止回路5が存在するため、突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分は、アクロスザラインコンデンサ4cを通過しない分だけ、ノイズレベルが数dB程度増加するものの、コモンモードチョークコイル3a,3bにより殆ど除去される。
こうして、本実施の形態においては、合計ノイズ成分に含まれるスイッチングノイズ成分のいずれもが、共に、ノイズフィルタ2によって低減されるため、交流電源1側に発生するノイズを抑制することができる。
以下、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の効果を明確にするために、特許文献1,2で開示されている従来の電力変換装置と、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の、突入電流とノイズ性能を比較して説明する。
比較にあたり、特許文献1,2で開示されている従来の電力変換装置と、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置との構成は、突入電流防止回路5の接続箇所のみ異なることとする。すなわち、特許文献1で開示されている従来の電力変換装置の場合は、突入電流防止回路5がノイズフィルタ2と電力変換部10との間に接続され、特許文献2で開示されている従来の電力変換装置の場合は、突入電流防止回路5が交流電源1とノイズフィルタ2との間に接続されている。一方、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の場合は、図1で示した通り、突入電流防止回路5が、第2のコモンモードチョークコイル3bとアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続されている。また、電力変換部10のMOSFET13をオン/オフする周波数も、100kHzですべて同一としている。
まず、突入電流について説明する。図2は、国際標準化機構(ISO)が規定するISO17409に基づき、交流電源1側のラインインピーダンスを150mΩとし、5ms時点において交流入力電圧240Vrmsを位相90°で電力変換装置に印加した場合の突入電流波形を示している。図2(a)は、特許文献1で開示されている従来の電力変換装置で、突入電流防止回路5がノイズフィルタ2と電力変換部10との間に接続された場合である。図2(b)は、特許文献2で開示されている従来の電力変換装置で、突入電流防止回路5が交流電源1とノイズフィルタ2との間に接続された場合である。図2(c)は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置で、突入電流防止回路5が第2のコモンモードチョークコイル3bと第3のアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続された場合である。図2(a)〜(c)の破線は、国際標準化機構(ISO)が規定するISO17409の突入電流の限度値である。ここで、図2(a)〜(c)より、交流入力電圧印加時に突入電流が共振現象を起こしている。この共振周波数は、交流入力電圧印加時において交流電源1側のラインとアクロスザラインコンデンサ4a〜4cで形成される共振回路により決まる。この共振周波数が低いほど、国際標準化機構(ISO)が規定するISO17409の突入電流の限度値を満たすことが困難になる。
まず、図2(a)の場合、突入電流防止回路5がノイズフィルタ2と電力変換部10との間に接続されているため、交流電源1の投入時には全アクロスザラインコンデンサ4a〜4cに突入電流が流れる。ここで、交流電源1側のラインインピーダンスのインダクタンスをLline、アクロスザラインコンデンサ4a〜4cのキャパシタンスを各々C1〜C3とすると、この突入電流の共振周波数f1は、下記の式(1)で示される。したがって、図2(a)〜(c)のうち、最も低い共振周波数となり、且つ、最も大きな突入電流が流れるため、交流電源1を投入してから0.1ms経過後に限度値を超過する。
Figure 2018196310
次に、図2(b)の場合、突入電流防止回路5が、交流電源1とノイズフィルタ2との間に接続されているため、交流電源1の投入時には全アクロスザラインコンデンサ4a〜4cに突入電流が殆ど流れない。したがって、共振現象も殆ど発生することなく限度値を満たす。
また、図2(c)の場合、突入電流防止回路5が、コモンモードチョークコイル3bとアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続されているため、交流電源1の投入時にはアクロスザラインコンデンサ4a、4bのみに突入電流が流れる。ここで、図2(a)の場合と同様、交流電源1側のラインインピーダンスのインダクタンスをLline、アクロスザラインコンデンサ4a〜4cのキャパシタンスを各々C1〜C3とすると、この突入電流の共振周波数f2は、下記の式(2)で示される。したがって、図2(c)は、図2(a)〜(c)のうち、図2(a)の場合よりも高い共振周波数となり、且つ、突入電流も抑制されるため限度値を満たす。
Figure 2018196310
次に、ノイズ性能について説明する。図3は、交流電源1と電力変換部10との間にCISPR16−1−2で規定されるLISN(Lline Impedance Stabilization Network)を接続した場合に、LISNのノイズ測定用抵抗の両端で観測される雑音端子電圧を示している。従って、雑音端子電圧は、ノイズ成分を示す。
図3(a)は、特許文献1で開示されている従来の電力変換装置で、突入電流防止回路5がノイズフィルタ2と電力変換部10との間に接続された場合である。図3(b)は、特許文献2で開示されている従来の電力変換装置で、突入電流防止回路5が交流電源1とノイズフィルタ2との間に接続された場合である。図3(c)は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置で、突入電流防止回路5が第2のコモンモードチョークコイル3bと第3のアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続された場合である。図3(a)〜(c)の破線は、国際規格IEC(International Electrotechnical Commission )が規定しているIEC61581−21のノイズの限度値である。ここで、ノイズ発生源である電力変換部10は、100kHz駆動されているので、ノイズスペクトルは、100kHzを基本波とし、100kHz間隔で高調波が発生している。
まず、図3(a)の場合、突入電流防止回路5がノイズフィルタ2と電力変換部10との間に接続されているため、交流電源1側には、ノイズフィルタ2通過後の電力変換部10のスイッチングノイズ成分と、ノイズフィルタ2通過後の突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分の合計ノイズ成分が現れる。この場合、いずれのスイッチングノイズ成分もノイズフィルタ2を通過しており、ノイズフィルタ2によって低減されているため、限度値を満たす。
次に、図3(b)の場合、突入電流防止回路5が交流電源1とノイズフィルタ2との間に接続されているため、交流電源1側には、ノイズフィルタ2通過後の電力変換部10のスイッチングノイズと、ノイズフィルタ2を通過していない突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分の合計ノイズ成分が現れる。この場合、突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分がノイズフィルタ2を通過していないため、規格限度値を超過する。したがって、限度値を満たすためには、よりノイズ減衰性能が高いノイズフィルタを接続する必要性が生じるため、コモンモードチョークコイル3a,3b及びアクロスザラインコンデンサ4a、4b、4cの追加および回路定数アップが必須となる。一方、交流電源1と突入電流防止回路5との間に更にノイズフィルタを追加する方法も考えられるが、いずれの場合もノイズフィルタの大型化やコストアップが避けられない。
また、図3(c)の場合、突入電流防止回路5が第2のコモンモードチョークコイル3bと第3のアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続されているため、交流電源1側には、ノイズフィルタ2通過後の電力変換部10のスイッチングノイズ成分と、ノイズフィルタ2の構成要素のうちアクロスザラインコンデンサ4cのみを通過していない突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分の合計ノイズ成分が現れる。この場合、限度値を満たす。その理由を以下に述べる。突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分がアクロスザラインコンデンサ4cを通過しないため、図3(a)の場合に対してノイズレベルが数dB増加するが、コモンモードチョークコイル3a,3bの後段に突入電流防止回路5が存在するため、突入電流防止回路5に伝搬した電力変換部10のスイッチングノイズ成分は、コモンモードチョークコイル3a,3bにより殆ど除去される。また、電力変換部10のスイッチングノイズ成分は、ノイズフィルタ2を通過しているため、低減されている。
以上、図2及び図3の突入電流とノイズ性能の比較結果より、特許文献1及び2で開示されている従来の電力変換装置では、突入電流とノイズ性能のうち、何れか一方のみしか限度値を満たせないのに対し、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置では、突入電流とノイズ性能の両方の限度値を満たすことが可能である。
ここで、実施の形態1では、上記の説明において、突入電流防止回路5が、コモンモードチョークコイル3bとアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続されている例について説明したが、その場合に限らず、突入電流防止回路5が、コモンモードチョークコイル3aとアクロスザラインコンデンサ4bとの間に接続されていてもよい。その場合にも、同様の効果が得られる。
また、ノイズフィルタ2は、図1の構成に限るものではなく、アクロスザラインコンデンサ4a、コモンモードチョークコイル3a、アクロスザラインコンデンサ4bを除いた1段構成のノイズフィルタの場合であっても良く、その場合においても、突入電流防止回路5がコモンモードチョークコイル3bとアクロスザラインコンデンサ4cとの間に接続されていれば、同様の効果が得られる。
以上のように、本実施の形態1に係る電力変換装置は、スイッチング素子としてのMOSFET13を有した電力変換部10と、交流電源1と電力変換部10との間に接続され、コモンモードチョークコイル3bとコモンモードチョークコイル3bの後段に接続されたコンデンサ4cとを有するノイズフィルタ2と、コモンモードチョークコイル3bとコンデンサ4cとの間に接続され、抵抗6を有する突入電流防止回路5とを備えている。このように、コモンモードチョークコイル3bの後段にコンデンサ4cが接続されたノイズフィルタ2を備えることで、図3を用いて説明したように、交流電源1側に発生するノイズが抑制できる。また、コモンモードチョークコイル3bとコンデンサ4cとの間に抵抗6を有する突入電流防止回路5を備えることで、図2を用いて説明したように、交流電源1の投入時に発生する突入電流を抑制することができる。その結果、電力変換装置において、ノイズフィルタの小型化、および、低コスト化が可能となる。
1 交流電源、2 ノイズフィルタ、3a,3b コモンモードチョークコイル、4a,4b,4c アクロスザラインコンデンサ、5 突入電流防止回路、6 抵抗、7 電磁リレー、10 電力変換部、11 ダイオードブリッジ、12 リアクトル、13 MOSFET、14 整流ダイオード、15 平滑コンデンサ、20 負荷。
この発明は、スイッチング素子を有した電力変換部と、交流電源と前記電力変換部との間に接続され、コモンモードチョークコイルと前記コモンモードチョークコイルの後段に接続されたアクロスザラインコンデンサとを有するノイズフィルタと、前記コモンモードチョークコイルと前記アクロスザラインコンデンサとの間に接続され、抵抗を有する突入電流防止回路とを備えた、電力変換装置である。

Claims (6)

  1. スイッチング素子を有した電力変換部と、
    交流電源と前記電力変換部との間に接続され、コモンモードチョークコイルと前記コモンモードチョークコイルの後段に接続されたコンデンサとを有するノイズフィルタと、
    前記コモンモードチョークコイルと前記コンデンサとの間に接続され、抵抗を有する突入電流防止回路と
    を備えた、
    電力変換装置。
  2. スイッチング素子を有した電力変換部と、
    交流電源と前記電力変換部との間に接続され、複数のコモンモードチョークコイルと複数のコンデンサとを有するノイズフィルタと
    を備え、
    前記複数のコンデンサのうち1つのコンデンサが、前記複数のコモンモードチョークコイルのうちの1つのコモンモードチョークコイルの後段に接続され、
    前記1つのコモンモードチョークコイルと前記1つのコンデンサとの間に、抵抗を有する突入電流防止回路が設けられている、
    電力変換装置。
  3. 前記突入電流防止回路は、前記抵抗に対して並列接続されたスイッチング素子をさらに有している、
    請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記突入電流防止回路の前記スイッチング素子が、電磁リレーから構成されている、
    請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記突入電流防止回路のスイッチング素子が、半導体スイッチング素子から構成されている、
    請求項3に記載の電力変換装置。
  6. 前記電力変換部が、交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータから構成されている、
    請求項1から5までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
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