JP2018193804A - 屋根及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】汎用性の高い固定手段で、屋根材を野地に強固に固定する。【解決手段】屋根1は、頭部が軒側の陶板屋根材20の尻部の上に重なるように並べられた複数枚の陶板屋根材20と、軒側と棟側との各2つの陶板屋根材20間に設けられた固定用金具30とを含み構成されている。各固定用金具30は、野地に固定された固定部31と、その先端から軒側の陶板屋根材20の尻部の上面手前にまで延びる延出部32〜34と、その先端から該尻部の上側を通って軒側に延びる、該尻部の浮上りを防止するための尻浮き防止部35と、その先端から棟側の陶板屋根材20の頭部の軒側を通って上側に延びる、該陶板屋根材20が軒側に滑り落ちるのを止めるための頭止め部36と、その先端から該頭部の上側を通って棟側に延びる、該頭部の浮上りを防止するための頭浮き防止部37とを含み構成され、延出部32〜34に棟側の陶板屋根材20が接着剤41により接着されている。【選択図】図1

Description

本発明は、陶板屋根材を葺いてなる屋根及びその構築方法に関する。
特許文献1は、既設外装面の外側に新設外装構造を構築する技術に関する。具体的には、新しい屋根材(新装外装構造)の固定箇所に、粉塵の飛散を防止するために粘性材料を打ち、金具(外装材用保持部材)をねじ固定し、金具に、樹脂発泡体(バックアップ材)と一体の金属屋根の尻部を引掛ける。それにより、既設外装面からアスベスト等の粉塵が飛散するのを防止しつつ、既設屋根を改修する。
特許文献2の断熱瓦は、瓦本体と、その裏面に接合された樹脂発泡体(止水断熱部)とからなる。瓦本体の尻部の上面には、上側に突出する係止凸部が設けられ、樹脂発泡体の頭部の下面には、軒側の断熱瓦の係止凸部に係合する係止凹部が設けられている。薄物の屋根材であっても、施工性を変えることなく、断熱性能・止水性能に優れるとされる。断熱瓦の固定方法について図示はないが、釘・ねじ留めとしている。
特許文献3は、陶板屋根材(装飾板)の下方に配される樹脂発泡体(装飾板載置部)の頭側重合部に段差部を設け、段差部の上下寸法は、その軒側の陶板屋根材の尻部の厚さと同じにする。また、樹脂発泡体の尻側には水返し(突堤)があり、表面には排水溝を複数設ける。搬送、施工が容易で、雨仕舞が良いとされる。また、排水溝が通気の役割も果たし、屋根下地の長寿命化も期待できるとされる。固定は陶板屋根材・樹脂発泡体の共打ちで、下地材への釘打ちが記載されている。
特許文献4は、軒側及び棟側にかみ合わせ構造を有する屋根材(横葺き金属屋根)と、その下方に配される断熱材とで構成され、先に断熱材を施工してから、その上に屋根材を施工し、釘で固定する。施工が容易で、断熱性能・防水性能を確保できるとされる。屋根材自身にかみ合わせ構造があり、金具による固定とは異なる。
特開2007−46245号公報 特開2007−9655号公報 特開2000−282633号公報 実開昭54−110112号公報
特許文献1〜4では、一般的な屋根瓦とは異なる特殊な屋根材を野地に固定しているが、それらは各屋根材に特化した固定手段であるため、屋根材が異なる場合、例えば、屋根材に、必要となる釘孔や係合部等がない場合には実施できない。また、耐久性等の観点から、屋根材は、より強固に野地に固定されることが好ましい。
そこで、汎用性の高い固定手段で、屋根材を野地に強固に固定することを、本発明の課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の屋根は、頭部が軒側の陶板屋根材の尻部の上に重なるように並べられた複数枚の陶板屋根材と、軒側と棟側との隣り合う各2つの陶板屋根材の相互間に設けられた固定用金具とを含み構成され、各固定用金具は、野地に固定された固定部と、その先端から軒側の陶板屋根材の尻部の上面手前にまで延びる延出部と、その先端から該尻部の上側を通って軒側に延びる、該尻部の浮上りを防止するための尻浮き防止部と、その先端から棟側の陶板屋根材の頭部の軒側を通って上側に延びる、該陶板屋根材が軒側に滑り落ちるのを止めるための頭止め部と、その先端から該頭部の上側を通って棟側に延びる、該頭部の浮上りを防止するための頭浮き防止部とを含み構成され、延出部に棟側の陶板屋根材が接着剤により接着されている。
上記以外の構成は、特に限定されないが、各固定用金具は、頭浮き防止部の先端から軒側斜め上側に延びる案内部を備え、固定用金具の固定部を野地に固定してから、陶板屋根材の頭部を案内部に上側から押し当てると、固定用金具が弾性変形することで少なくとも案内部と頭浮き防止部とが軒側に変位し、その状態から該頭部を頭浮き防止部の下側に通すと弾性力により該案内部と頭浮き防止部とが棟側に戻ることで、該頭部を頭浮き防止部の下方に入り込ませることができるように構成されていることが好ましい。
同課題を解決するため、本発明の屋根の構築方法は、固定部と、その先端から延びる延出部と、その先端から軒側に延びる尻浮き防止部と、その先端から上側に延びる頭止め部と、その先端から棟側に延びる頭浮き防止部と、その先端から軒側斜め上側に延びる案内部とを含み構成された固定用金具を複数用いて、少なくとも軒側と棟側との2列に固定用金具が並ぶように各固定用金具の固定部を野地に固定する工程と、その後に、軒側の固定用金具の延出部に接着剤を付ける工程と、その後に、陶板屋根材の尻部を棟側の固定用金具の尻浮き防止部の下方に入り込ませつつ、該陶板屋根材の頭部を軒側の固定用金具の案内部に上側から押し当てて該固定用金具を弾性変形させることで、少なくとも案内部と頭浮き防止部とを軒側に変位させ、その状態から該頭部を頭浮き防止部の下側に通すことで、弾性力により該案内部と頭浮き防止部とを棟側に戻し、それにより、該頭部を軒側の固定用金具の頭浮き防止部の下側に配する工程とにより、陶板屋根材を、棟側の固定用金具の尻浮き防止部と軒側の固定用金具の頭浮き防止部との下側に配すると共に、軒側の固定用金具の延出部に接着させる。
本発明の屋根および本発明の屋根の構築方法によれば、陶板屋根材に釘孔や係合部等の特殊な形状がなくても、陶板屋根材を野地板に固定することができるので、汎用性が高い。また、その固定は、軒側と棟側との2つの固定用金具と接着剤とにより、強固に行うことができる。また、その接着剤による接着部分は、固定用金具における頭浮き防止部や尻浮き防止部よりも固定部側の延出部であるため、この点でも該固定が強固になる。
また、本発明の屋根の好ましい態様及び本発明の屋根の構築方法によれば、軒側及び棟側の固定用金具を野地板に固定してからでも、簡単に陶板屋根材を、棟側の固定用金具の尻浮き防止部と軒側の固定用金具の頭浮き防止部との下側に配することができ、作業性が良い。
図1の(a)は実施例の屋根を示す一部断面の斜視図、(b)は(a)の要部拡大図である。 図2の(a)はその屋根の樹脂発泡体及びその周辺を示す平面図、(b)は斜視図、(c)はIIc−IIc断面図である。 図3の(a)はその屋根の陶板屋根材及びその周辺を示す平面図、(b)は斜視図、(c)はIIIc−IIIc断面図である。 図4の(a)はその屋根の固定用金具を軒側から見た斜視図、(b)は棟側から見た斜視図である。 図5の(a)〜(d)は、野地に1列目の固定用金具、1列目の樹脂発泡体および2列目の固定用金具を設置する手順を示す側面断面図である。 図6の(a)〜(f)は、その1列目の樹脂発泡体の上に1列目の陶板屋根材を設置する手順を示す側面断面図である。 図7の(a)〜(f)は、その2列目の固定用金具の棟側に、2列目の樹脂発泡体、3列目の固定用金具および2列目の陶板屋根材を設置する手順を示す側面断面図である。
[陶板屋根材]
陶板屋根材の態様は、特に限定されないが、次の態様を例示する。各陶板屋根材は、平板状の本体部と、本体部の尻部下部から棟側に突出して棟側の陶板屋根材の本体部の下側に入り込む尻部突起と、本体部の頭部上部から軒側に突出して軒側の陶板屋根材の本体部の上側に重なる頭部上側突起と、本体部の頭部下部から軒側に突出して軒側の陶板屋根材の尻部突起の上側に重なる頭部下側突起とを含み構成されている。そして、頭止め部は、頭部下側突起の軒側を通って上側に延び、頭浮き防止部は、頭部下側突起の上側を通って棟側に延びている。
陶板屋根材の平面形状(縦横比)は、特に限定されないが、各陶板屋根材は、流れ方向よりも幅方向に長い態様を例示する。この場合、固定強度の点で、一の陶板屋根材に対して、複数の軒側の固定用金具が幅方向に間隔をおいて設置されると共に、複数の棟側の固定用金具が幅方向に間隔をおいて設置されていることが好ましい。
[樹脂発泡体]
陶板屋根材は、野地の上に直接設置されていてもよいが、止水性及び断熱性が向上する点で、各陶板屋根材とその軒側の固定用金具と棟側の固定用金具と野地板との間に樹脂発泡体が介装されていることが好ましい。この場合の具体的な態様として、各樹脂発泡体の頭側の端面における軒側の固定用金具に隣接する部分に、上下に貫通した切欠が形成され、該切欠に前記接着剤が注入された態様を例示する。
樹脂発泡体の平面形状(縦横比)は、特に限定されないが、各樹脂発泡体は、流れ方向よりも幅方向に長い態様を例示する。この場合の具体的な態様として、各樹脂発泡体の上面に、流れ方向に延びる、雨水を流すための複数本の排水溝が幅方向に間隔をおいて並設され、排水溝どうしの間に前記切欠が設けられた態様を例示する。
樹脂発泡体の構成は、特に限定されないが、止水性及び断熱性がより向上する点で、各樹脂発泡体は、平板状の本体部と、本体部の尻部下部から棟側に突出したアンダーラップと、本体部の頭部上部から軒側に突出して軒側の樹脂発泡体のアンダーラップの上に重なるオーバーラップとを含み構成されていることが好ましい。この場合の具体的な態様として、オーバーラップの頭側の端面に前記切欠が形成された態様を例示する。
[固定用金具]
固定用金具の態様は、特に限定されないが、次の態様を例示できる。各固定用金具の延出部は、固定部の先端から軒側の樹脂発泡体のアンダーラップと棟側の樹脂発泡体の本体部との間を通って上側に延びる第一上側延出部と、その先端から軒側の樹脂発泡体のアンダーラップと棟側の樹脂発泡体のオーバーラップとの間を通って軒側に延びる軒側延出部と、その先端から軒側の樹脂発泡体の本体部と棟側の樹脂発泡体のオーバーラップの下部との間、および軒側の陶板屋根材の尻部と棟側の樹脂発泡体のオーバーラップの上部との間を通って上側に延びる第二上側延出部とを含み構成されている。そして、軒側延出部と第二上側延出部とに、樹脂発泡体と陶板屋根材とが前記接着剤により接着されている。
[接着剤]
接着剤は、特に限定されないが、樹脂発泡体が侵されにくい点で、有機溶剤を含まない建築用接着剤が好ましく、具体例として、変成シリコーン系、アクリル樹脂系、ウレタン系、硬質ウレタン樹脂系、シリル化アクリレート系などの接着剤が挙げられる。特に好ましいのは、変成シリコーン系の接着剤である。
以下、本発明の実施例を、図面を参照に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
実施例の屋根1は、図1に示すように、桁6と垂木7との上に設置された野地板8と、その上に敷かれた防水シート9と、防水シート9の上に設置された複数枚の樹脂発泡体10と、樹脂発泡体10の上に設置された複数枚の陶板屋根材20と、樹脂発泡体10及び陶板屋根材20を野地板8に固定するための複数の固定用金具30とを含み構成されている。
図2に示すように、樹脂発泡体10は、幅方向に長い板状の発泡スチロールである。各樹脂発泡体10の寸法は、適宜変更可能であるが、例えば、幅1800mm、流れ方向の長さ350mm、厚さ30mmである。各樹脂発泡体10は、頭側の方が尻側よりも厚い平板状の本体部11と、本体部11の尻部下部から棟側に突出した棟側アンダーラップ13と、本体部11の幅方向一端の下部から幅方向一方に突出した横側アンダーラップ17と、本体部11の頭部上部から軒側に突出して軒側の樹脂発泡体10の棟側アンダーラップ13の上に重なる軒側オーバーラップ14と、本体部11の幅方向他端の上部から幅方向他方に突出して幅方向他方の樹脂発泡体10の横側アンダーラップ17の上に重なる横側オーバーラップ18とを含み構成されている。
本体部11及び軒側オーバーラップ14の上面には、流れ方向に延びる、雨水を流すための複数本の排水溝12が幅方向に間隔をおいて並設されている。排水溝12の底面は、棟側アンダーラップ13及び横側アンダーラップ17の上面と面一になっている。棟側アンダーラップ13及び横側アンダーラップ17の上面の縁には、水返し19が突設されている。オーバーラップ14の頭側の端面には、上下に貫通した複数の切欠15が幅方向に所定ピッチで並設されている。各切欠15は、幅方向に並ぶ排水溝12どうしの間に設けられている。各切欠15の部分に、固定用金具30が設置される。
図3に示すように、陶板屋根材20は、幅方向に長い陶板であって、樹脂発泡体10の上に設置される。この陶板屋根材20は、幅方向(横方向)への押出成形により加工されている。各陶板屋根材20の寸法は、適宜変更可能であるが、例えば、幅1800mm、流れ方向の長さ350mm、厚さ20mmである。各陶板屋根材20は、平板状の本体部21と、本体部21の尻部下部から棟側に突出して棟側の陶板屋根材20の本体部21の下側に入り込む尻部突起25と、本体部21の頭部上部から軒側に突出して軒側の陶板屋根材20の本体部21の上側に重なる頭部上側突起26と、本体部21の頭部下部から軒側に突出して軒側の陶板屋根材20の尻部突起25の上側に重なる頭部下側突起27とを含み構成されている。本体部21には、幅方向に貫通した複数の孔22が、軽量化のために設けられている。
なお、本実施例では、1枚の樹脂発泡体10の上に1枚の陶板屋根材20を載置しているが、それ以外の態様でも実施でき、例えば、1枚の樹脂発泡体10の上にその半分の幅の2枚の陶板屋根材20を幅方向に並べて載置しても、幅方向に並ぶ2枚の樹脂発泡体10の上にその2倍の幅の1枚の陶板屋根材20を載置してもよい。また、樹脂発泡体10の上に陶板屋根材20を幅方向にずらして載置してもよい。
図4に示す固定用金具30は、一枚の金属板を折り曲げ加工することにより形成されている。各固定用金具30は、側面視で、野地板8と平行に流れ方向に延びる固定部31と、その先端(軒側の端)から上側に延びる第一上側延出部32と、その先端から軒側に延びる軒側延出部33と、その先端から上側に延びる第二上側延出部34と、その先端から軒側に延びる尻浮き防止部35と、その先端から上側に延びる頭止め部36と、その先端から棟側に延びる頭浮き防止部37と、その先端から軒側斜め上側に延びる案内部38とを含み構成されている。固定部31には、ねじ穴31aが設けられている。
図1(b)に示すように、固定部31は、ビス又はネジ43によって、野地板8に螺着されている。第一上側延出部32は、その棟側の樹脂発泡体10の本体部11の頭部下部に軒側から当接することで樹脂発泡体10が軒側に滑り落ちるのを止める。軒側延出部33は、その軒側の樹脂発泡体10の棟側アンダーラップ13に上側から当接することで樹脂発泡体10の尻部が浮き上がるのを防止する。第二上側延出部34は、その棟側の樹脂発泡体10の軒側オーバーラップ14に軒側から当接することで、第一上側延出部32と同様、樹脂発泡体10が軒側に滑り落ちるのを止める。
尻浮き防止部35は、その軒側の陶板屋根材20の尻部突起25に上側から当接することで、該陶板屋根材20の尻部の浮上りを防止する。頭止め部36は、その棟側の陶板屋根材20の頭部下側突起27に軒側から当接することで、該陶板屋根材20が軒側に滑り落ちるのを止める。頭浮き防止部37は、その棟側の陶板屋根材20の頭部下側突起27に上側から当接することで、該陶板屋根材20の頭部の浮上りを防止する。
次に、この屋根1の構築方法を説明する。
まず、図5(a)に示すように、野地板8の上に防水シート9を設置する。次に、図5(b)に示すように、野地板8の軒側の端部に、1列目の固定用金具30をネジ43で取り付ける。次に、図5(c)に示すように、その1列目の固定用金具30の棟側に一列目の樹脂発泡体10を載置する。次に、図5(d)に示すように、その1列目の樹脂発泡体10の棟側に、2列目の固定用金具30をネジ43で取り付ける。
次に、図6(a)に示すように、1列目の樹脂発泡体10の切欠15に接着剤41を上側から注入する。なお、このとき、該切欠15は、その下側が固定用金具30の軒側延出部33により塞がれ、軒側が固定用金具30の第二上側延出部34により塞がれることにより、上方に開口した有底穴状になっている。次に、図6(b)に示すように、陶板屋根材20の尻部突起25を2列目の固定用金具30の尻浮き防止部35の下方に挿入する。このとき、該2列目の固定用金具30は若干弾性変形する。次に、図6(c)に示すように、陶板屋根材20の頭部下側突起27を上側から1列目の固定用金具30の案内部38に当接させる。次に、陶板屋根材20から手を離すと、陶板屋根材20の頭部の自重により、頭部下側突起27が案内部38を軒側に押すことで、図6(d)に示すように、固定用金具30を弾性変形させて、案内部38と頭浮き防止部37とを軒側に押し退ける。そして、頭部下側突起27が、頭浮き防止部37の下側に変位する。その後、図6(e)に示すように、固定用金具30の弾性力により該案内部38と頭浮き防止部37とが棟側に戻る。これにより、頭部下側突起27が、頭浮き防止部37の下側に入り込む。このとき、陶板屋根材20の頭部の下面は接着剤41に当接する。これにより、図6(f)に示すように、1列目の樹脂発泡体10の上に1列目の陶板屋根材20が設置される。そして、接着剤41が乾くと、該接着剤41により、樹脂発泡体10の頭部と陶板屋根材20の頭部と固定用金具30とが互いに接着される。
次に、図7(a)に示すように、2列目の固定用金具30の棟側に、2列目の樹脂発泡体10及び3列目の固定用金具30を、1列目の樹脂発泡体10及び2列目の固定用金具30の場合と同様の手順で、設置する。次に、図7(b)〜(f)に示すように、2列目の樹脂発泡体10の上に、2列目の陶板屋根材20を、1列目の陶板屋根材20の場合と同様の手順で、設置する。なお、図7(d)に示すように、1列目の陶板屋根材20の本体部21の尻部上部とその棟側に設置しようとしている2列目の陶板屋根材20の頭部下側突起27との間には、隙間があり、その隙間により、頭部下側突起27が下側に通過できるだけ、固定用金具30が弾性変形できるようになっている。図7(e)に示すように、接着剤41が乾いて、2列目の陶板屋根材20の頭部が2列目の固定用金具30の軒側延出部33と第二上側延出部34とに接着されると、それにより、1列目の陶板屋根材20の尻部は、より浮き上がり難くなる。
同様の作業を繰り返すことで、3列目以降の樹脂発泡体10、4列目以降の固定用金具30および3列目以降の陶板屋根材20を設置する。それにより、図1(a)に示す屋根1を構築する。
本実施例によれば、次の効果を得ることができる。
[A]陶板屋根材20に釘孔や係合部(尻剣)等の特殊な形状がなくても、陶板屋根材20を野地板8に固定することができる。そのため、本実施例のように、陶板屋根材20をその幅方向に押出成形するために、陶板屋根材20に釘孔や係合部等を設けるのが不可能又は困難な場合にも、問題なく実施できる。
[B]各陶板屋根材20を、その軒側と棟側との2つの固定用金具30と接着剤41とにより、強固に野地板8に固定できる。また、その接着剤41による接着部分は、頭浮き防止部37や尻浮き防止部35よりも固定部31側の第二上側延出部34及び軒側延出部33であるため、この点でも該固定が強固になる。また、このように固定用金具30にその棟側の陶板屋根材20の頭部を接着させることで、その軒側の陶板屋根材20の尻部の固定(尻浮き防止)も強固になる。
[C]各固定用金具30は、その軒側の陶板屋根材20の尻部を固定する尻部側の固定具と、棟側の陶板屋根材20の頭部を固定する頭部側の固定具とを兼ねているので、少ない数の固定用金具30で陶板屋根材20を効率的に保持することができる。
[D]図6(c)〜(e)や図7(c)〜(e)に示すように、固定用金具30の案内部38に上側から陶板屋根材20の頭部下側突起27を押し当てるだけで、その頭部下側突起27を固定用金具30の頭浮き防止部37の下方に配することができるので、屋根1の構築作業を効率的に行うことができる。
1 屋根
8 野地板
10 樹脂発泡体
11 本体部
13 棟側アンダーラップ(アンダーラップ)
14 軒側オーバーラップ(オーバーラップ)
20 陶板屋根材
21 本体部
25 尻部突起
26 頭部上側突起
27 頭部下側突起
30 固定用金具
31 固定部
32 第一上側延出部(延出部)
33 軒側延出部(延出部)
34 第二上側延出部(延出部)
35 尻浮き防止部
36 頭止め部
37 頭浮き防止部
38 案内部
41 接着剤

Claims (9)

  1. 頭部が軒側の陶板屋根材(20)の尻部の上に重なるように並べられた複数枚の陶板屋根材(20)と、軒側と棟側との隣り合う各2つの陶板屋根材(20)の相互間に設けられた固定用金具(30)とを含み構成され、
    各固定用金具(30)は、野地に固定された固定部(31)と、その先端から軒側の陶板屋根材(20)の尻部の上面手前にまで延びる延出部(32〜34)と、その先端から該尻部の上側を通って軒側に延びる、該尻部の浮上りを防止するための尻浮き防止部(35)と、その先端から棟側の陶板屋根材(20)の頭部の軒側を通って上側に延びる、該陶板屋根材(20)が軒側に滑り落ちるのを止めるための頭止め部(36)と、その先端から該頭部の上側を通って棟側に延びる、該頭部の浮上りを防止するための頭浮き防止部(37)とを含み構成され、延出部(32〜34)に棟側の陶板屋根材(20)が接着剤(41)により接着された屋根。
  2. 各固定用金具(30)は、頭浮き防止部(37)の先端から軒側斜め上側に延びる案内部(38)を備え、固定用金具(30)の固定部(31)を野地に固定してから、陶板屋根材(20)の頭部を案内部(38)に上側から押し当てると、固定用金具(30)が弾性変形することで少なくとも案内部(38)と頭浮き防止部(37)とが軒側に変位し、その状態から該頭部を頭浮き防止部(37)の下側に通すと弾性力により該案内部(38)と頭浮き防止部(37)とが棟側に戻ることで、該頭部を頭浮き防止部(37)の下方に入り込ませることができるように構成された請求項1記載の屋根。
  3. 各陶板屋根材(20)は、平板状の本体部(21)と、本体部(21)の尻部下部から棟側に突出して棟側の陶板屋根材(20)の本体部(21)の下側に入り込む尻部突起(25)と、本体部(21)の頭部上部から軒側に突出して軒側の陶板屋根材(20)の本体部(21)の上側に重なる頭部上側突起(26)と、本体部(21)の頭部下部から軒側に突出して軒側の陶板屋根材(20)の尻部突起(25)の上側に重なる頭部下側突起(27)とを含み構成され、
    頭止め部(36)は、頭部下側突起(27)の軒側を通って上側に延び、頭浮き防止部(37)は、頭部下側突起(27)の上側を通って棟側に延びる請求項1又は2記載の屋根。
  4. 各陶板屋根材(20)は、流れ方向よりも幅方向に長く、一の陶板屋根材(20)に対して、複数の軒側の固定用金具(30)が幅方向に間隔をおいて設置されると共に、複数の棟側の固定用金具(30)が幅方向に間隔をおいて設置された請求項1〜3のいずれか一項に記載の屋根。
  5. 各陶板屋根材(20)とその軒側の固定用金具(30)と棟側の固定用金具(30)と野地板(8)との間に樹脂発泡体(10)が介装され、各樹脂発泡体(10)の頭側の端面における軒側の固定用金具(30)に隣接する部分に、上下に貫通した切欠(15)が形成され、該切欠(15)に前記接着剤(41)が注入された請求項1〜4のいずれか一項に記載の屋根。
  6. 各樹脂発泡体(10)は、流れ方向よりも幅方向に長く、各樹脂発泡体(10)の上面に、流れ方向に延びる、雨水を流すための複数本の排水溝(12)が幅方向に間隔をおいて並設され、排水溝(12)どうしの間に前記切欠(15)が設けられた請求項5記載の屋根。
  7. 各樹脂発泡体(10)は、平板状の本体部(11)と、本体部(11)の尻部下部から棟側に突出したアンダーラップ(13)と、本体部(11)の頭部上部から軒側に突出して軒側の樹脂発泡体(10)のアンダーラップ(13)の上に重なるオーバーラップ(14)とを含み構成され、オーバーラップ(14)の頭側の端面に前記切欠(15)が形成された請求項5又は6記載の屋根。
  8. 各固定用金具(30)の延出部(32〜34)は、
    固定部(31)の先端から軒側の樹脂発泡体(10)のアンダーラップ(13)と棟側の樹脂発泡体(10)の本体部(11)との間を通って上側に延びる第一上側延出部(32)と、その先端から軒側の樹脂発泡体(10)のアンダーラップ(13)と棟側の樹脂発泡体(10)のオーバーラップ(14)との間を通って軒側に延びる軒側延出部(33)と、その先端から軒側の樹脂発泡体(10)の本体部(11)と棟側の樹脂発泡体(10)のオーバーラップ(14)の下部との間、および軒側の陶板屋根材(20)の尻部と棟側の樹脂発泡体(10)のオーバーラップ(14)の上部との間を通って上側に延びる第二上側延出部(34)とを含み構成され、
    軒側延出部(33)と第二上側延出部(34)とに、樹脂発泡体(10)と陶板屋根材(20)とが前記接着剤(41)により接着された請求項7記載の屋根。
  9. 固定部(31)と、その先端から延びる延出部(32〜34)と、その先端から軒側に延びる尻浮き防止部(35)と、その先端から上側に延びる頭止め部(36)と、その先端から棟側に延びる頭浮き防止部(37)と、その先端から軒側斜め上側に延びる案内部(38)とを含み構成された固定用金具(30)を複数用いて、少なくとも軒側と棟側との2列に固定用金具(30)が並ぶように各固定用金具(30)の固定部(31)を野地に固定する工程と、
    その後に、軒側の固定用金具(30)の延出部(32〜34)に接着剤(41)を付ける工程と、
    その後に、陶板屋根材(20)の尻部を棟側の固定用金具(30)の尻浮き防止部(35)の下方に入り込ませつつ、該陶板屋根材(20)の頭部を軒側の固定用金具(30)の案内部(38)に上側から押し当てて該固定用金具(30)を弾性変形させることで、少なくとも案内部(38)と頭浮き防止部(37)とを軒側に変位させ、その状態から該頭部を頭浮き防止部(37)の下側に通すことで、弾性力により該案内部(38)と頭浮き防止部(37)とを棟側に戻し、それにより、該頭部を軒側の固定用金具(30)の頭浮き防止部(37)の下側に配する工程とにより、
    陶板屋根材(20)を、棟側の固定用金具(30)の尻浮き防止部(35)と軒側の固定用金具(30)の頭浮き防止部(37)との下側に配すると共に、軒側の固定用金具(30)の延出部(32〜34)に接着させる屋根の構築方法。
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