JP2018188217A - エアゾール容器のロック機構及びこれを用いたエアゾール容器 - Google Patents

エアゾール容器のロック機構及びこれを用いたエアゾール容器 Download PDF

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修治 谷
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Abstract

【課題】残ガス排出機能を備えたエアゾール容器のロック機構及びこれを用いたエアゾール容器において、簡易な動作でガス抜き処理を行えるようにする。【解決手段】ロック機構は、噴射ボタン12を備えた肩カバー10と、カバーキャップ20とから構成される。カバーキャップ20は、噴射ボタン12に対して周方向に回動可能となるように、噴射ボタン12に上側から嵌着されている。肩カバー10には、その一部に第1切欠部113aを有する係合フランジ部113が設けられており、カバーキャップ20には、リブ状の係合突起22が設けられている。ロック解除状態では、係合突起22が第1切欠部113aに対向する位置とされる。ロック状態では、係合突起22が係合フランジ部113の上面に対して係合する位置とされる。ガス抜き処理状態では、係合突起22が係合フランジ部113の下面に対して係合する位置とされる。【選択図】図5

Description

本発明は、エアゾール容器の噴射ボタンをロックすることができると共に、エアゾール容器に残留する噴射剤を排出するための残ガス排出機能を備えたエアゾール容器のロック機構、及びこれを用いたエアゾール容器に関する。
噴射ボタンを押し下げ操作することで噴射口から内容物を噴出させるように構成したエアゾール容器として様々なものが販売されている。この種のエアゾール容器は、内容物(例えば化粧料や整髪料)をLPGガスなどの噴射剤とともに充填した構成となっている。そして、使用者の噴射ボタン押し下げ操作により容器内に充填された内容物が噴射剤に付勢されて噴射口から外部に噴射される。
このようなエアゾール容器では、容器内の内容物が全て使用された後にも噴射剤が容器内に残留しており、エアゾール容器の廃棄前に、容器内に残留した噴射剤を放出させる処理(ガス抜き処理)が必要である。このガス抜き処理は、使用者がエアゾール容器の噴射ボタンを押し続けることでも実施できるが、噴射剤が抜けきるまでには比較的長い時間を要するため、使用者にとって面倒な処理となる。
特許文献1には、噴射ボタンが不用意に押し下げられることを防止するロック機構と、ガス抜き処理を容易に行うための残ガス排出機構とを備えたエアゾール容器が開示されている。特許文献1の残ガス排出機構は、半環状の係止帯を設け、該係止帯によって押し下げ状態の噴出ヘッド(エアゾール缶のステムに装着される噴射ボタン)を係止できるように構成されている。
さらに、特許文献2には、エアゾールキャップに残ガス排出機能を持たせた構成が開示されている。特許文献2のエアゾールキャップは、キャップ本体と蓋体とからなり、ガス抜き処理時には、エアゾール缶からエアゾールキャップを一旦取り外し、キャップ本体と蓋体との組付け状態を変更してから、エアゾールキャップをエアゾール缶に再度取り付ける構成となっている。
特開2002−255262号公報 特開2009−179327号公報
特許文献1の構成では、残ガス排出機構となる半環状の係止帯は、ロック機構とは別部材として設けられている。したがって、ロック機構とは別に残ガス排出機構を設けることによって部材点数が増加するといった問題がある。
また、特許文献2の構成では、ガス抜き処理を実施する時に、エアゾール缶からエアゾールキャップを一旦取り外し、キャップ本体と蓋体との組付け状態を変更して再度取り付けるといった作業が必要となる。この作業は使用者にとって煩雑なものとなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、残ガス排出機能を備えたエアゾール容器のロック機構及びこれを用いたエアゾール容器において、部材点数の増加を回避でき、かつ、簡易な動作でガス抜き処理を行えるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のエアゾール容器のロック機構は、前面部に噴射口を備え、エアゾール缶のステムに装着される略円柱形状の噴射ボタンと、エアゾール缶の上部に嵌着されるものであり、その内部で前記噴射ボタンを上下動自在に挿通する第1中央孔部を備えた肩カバーと、前記噴射ボタンに対して周方向に回動可能となるように、前記噴射ボタンに上側から嵌着されるカバーキャップとからなり、前記肩カバーには、内周側へ向けて水平に突出するように設けられ、その一部に切欠部を有する係合フランジ部が設けられており、前記カバーキャップには、外周方向に突出するように設けられたリブ状の係合突起が設けられており、前記係合突起が前記切欠部に対向する位置とされた場合に、前記噴射ボタンが上下動可能であるロック解除状態となり、前記係合突起が前記係合フランジ部の上面に対して係合する位置とされた場合に、前記噴射ボタンが下動不能であるロック状態となり、前記係合突起が前記係合フランジ部の下面に対して係合する位置とされた場合に、前記噴射ボタンが押し下げられた状態で保持されるガス抜き処理状態となることを特徴としている。
上記の構成によれば、噴射ボタンの押し下げ操作とカバーキャップの回動操作とを組み合わせた簡単な操作により、エアゾール容器をロック状態、ロック解除状態またはガス抜き処理状態の何れかに変換することができる。
また、肩カバーに設けられた係合フランジ部とカバーキャップに設けられた係合突起との位置関係によってロック状態、ロック解除状態およびガス抜き処理状態の3つの状態を取り得るため、ガス抜き処理のための専用の部材を必要とせず、ロック機能と残ガス排出機能との両方の機能を備える場合に、部材点数を削減できる。さらに、比較的シンプルな機構であるため、エアゾール容器の美観を損ねることなく、ロック機能と残ガス排出機能との両方の機能を備えることができる。
また、上記ロック機構では、前記カバーキャップは、使用者が指を掛けることのできる回動補助部を有している構成とすることができる。
上記の構成によれば、噴射ボタンが押し下げられた状態でも、使用者は回動補助部に指を掛けることでカバーキャップの回動操作を行い易くなる。
また、上記ロック機構では、前記噴射ボタンは前記肩カバーに一体化した構造とされており、前記肩カバーは、前記噴射ボタンと、前記第1中央孔部を備えた台座部と、前記噴射ボタンが前記第1中央孔部内で上下動することを許容する一方、前記噴射ボタンが前記台座部に対して周方向に相対的に回動することを防止するように、前記噴射ボタンを前記台座部に結合するヒンジとを有している構成とすることができる。
上記の構成によれば、ロック機構を噴射ボタンが一体化された肩カバーとカバーキャップとの2つの部材で構成することができ、部材調達コストの削減や、部材組付け工程の簡略化等のメリットが得られる。
さらに、本発明のエアゾール容器は、上記記載のエアゾール容器のロック機構を備えていることを特徴としている。
本発明のエアゾール容器のロック機構及びエアゾール容器は、部材点数の増加を回避でき、かつ、噴射ボタンの押し下げ操作とカバーキャップの回動操作とを組み合わせた簡単な操作により、エアゾール容器をロック状態、ロック解除状態またはガス抜き処理状態の何れかに変換することができるといった効果を奏する。
実施の形態1に係るロック機構がロック解除状態にある場合を示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。 図1のロック機構における肩カバーを示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。 図1のロック機構におけるカバーキャップを示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。 実施の形態1に係るロック機構がロック状態にある場合を示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。 実施の形態1に係るロック機構がガス抜き処理状態にある場合を示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。 実施の形態2におけるカバーキャップを示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。 実施の形態2に係るロック機構がロック解除状態にある場合を示す後面斜視図である。 実施の形態2に係るロック機構がロック状態にある場合を示す後面斜視図である。 実施の形態2に係るロック機構がガス抜き処理状態にある場合を示す後面斜視図である。 本発明のロック機構が適用されるエアゾール容器の概略構成を示す分解斜視図である。
〔実施の形態1〕
以下、本発明に係るエアゾール容器のロック機構(以下、単にロック機構と称す)の好適な実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るロック機構の一実施形態を示す図であり、(a)はロック機構の前面斜視図(斜め前方から見た斜視図)、(b)は後面斜視図(斜め後方から見た斜視図)である。ここでは、エアゾール容器の噴射口が存在する側を前面側(前方)、その反対側を後面側(後方)としている。尚、図1におけるロック機構は、後述するロック解除状態を示している。
本実施の形態1に係るロック機構は、大略的には、肩カバー10、噴射ボタン12およびカバーキャップ20により構成される。また、本実施の形態1では、肩カバー10と噴射ボタン12とを一体化した構造を例示しており、以下の説明では、肩カバー10が噴射ボタン12(図2参照)をその一部として備えているものとして記載する。この構造では、ロック機構は肩カバー10およびカバーキャップ20の2つの部材により構成される。肩カバー10は、エアゾール缶50(図10参照)の上部に直接嵌着されるものであり、カバーキャップ20は、噴射ボタン12に上方から被せられるようにして嵌着されている。以下、これらの構成要素について詳細に説明する。
図2は、図1のロック機構における肩カバー10を示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。肩カバー10は、大略的には、台座部11と噴射ボタン12とをヒンジ13により結合し、これらを一体化した構造とされている。
台座部11は、その内部で噴射ボタン12を上下動自在に移動させるべく形成された第1中央孔部111を備えた略円筒形状とされており、台座部11の下端部の外径は、エアゾール缶50の外径と同じ寸法とされている。台座部11の前面側には前方溝部112が形成されており、台座部11の後面側には係合フランジ部113が形成されている。
前方溝部112は、噴射ボタン12の噴射口121の前方を開放するために設けられている。これにより、エアゾール容器の内容物は、噴射ボタン12が押された時に、噴射口121から前方溝部112を通って外部に噴射できるようになっている。
係合フランジ部113は、台座部11から内周側へ向けて水平に突出するように設けられており、その内周縁部が噴射ボタン12の外周側面と一定の距離をあけるように形成されている。係合フランジ部113のほぼ中央(後方中心)には、第1切欠部(切欠部)113aが設けられている。また、係合フランジ部113において、第1切欠部113aを間に挟んだ両側の一方(図2(b)では、後方から見て右側)には、フランジ上面に回動規制突起113bが設けられている。
噴射ボタン12は、その外形が略円柱形状であり、台座部11の第1中央孔部111内に配置され、かつ、周方向の1箇所(図2では前面側)でヒンジ13を介して台座部11に結合されている。噴射ボタン12は、その上端面が係合フランジ部113の上面よりも上方に位置し、かつ、噴射口121がヒンジ13の上面よりも上方に位置するように配置されている。ヒンジ13は、幅の狭い平板状に形成されており、一端が台座部11の内周面に接続され、他の一端が噴射ボタン12の外周面に接続されている。
ヒンジ13は、噴射ボタン12が第1中央孔部111内で上下動することを許容する一方、噴射ボタン12が台座部11に対して周方向に相対的に回動することを防止する。ヒンジ13を用いて噴射ボタン12を台座部11に結合することにより、使用者が噴射ボタン12の上面を指で押し、噴射ボタン12を台座部11に対して相対的に押し下げることが可能である。尚、図2では、ヒンジ13は噴射ボタン12の前面側に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ヒンジ13は噴射ボタン12の後面側に設けられていてもよい。但し、ヒンジ13を噴射ボタン12の後面側に設ける場合には、ヒンジ13は係合フランジ部113よりも下方の位置に設けられる。
図3は、図1のロック機構におけるカバーキャップ20を示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。
カバーキャップ20は略円筒形状とされており、噴射ボタン12に対して上から被せられるように、その内径寸法は噴射ボタン12の外形寸法よりも僅かに大きくされている。カバーキャップ20の前面側には第2切欠部21が形成されており、カバーキャップ20の後面側には係合突起22が形成されている。尚、カバーキャップ20は、内側の孔が噴射ボタン12の形状に合うものであればよく、外径形状は特に限定されない。
第2切欠部21は、噴射開口部211と、スライド開口部212とを有している。噴射開口部211は、エアゾール容器の通常使用時に、噴射ボタン12の噴射口121を開放するために設けられている。スライド開口部212は、カバーキャップ20を噴射ボタン12に対してスライド回動させる時に、カバーキャップ20の側面とヒンジ13との干渉を避けるために設けられている。本実施の形態1では、噴射開口部211とスライド開口部212とが結合され、略L字形状の第2切欠部21となっている。係合突起22は、カバーキャップ20の後面から外周方向に突出するように設けられた平板リブ状の突起である。尚、スライド開口部212は必ずしも必要な構成ではなく、カバーキャップ20の高さを全体的に短くして、カバーキャップ20を噴射ボタン12に対してスライド回動させる時にカバーキャップ20の側面とヒンジ13との干渉を避けるようにした構成であってもよい。
続いて、上記構成からなるロック機構の作用について、図1および図4〜図5を参照して説明する。図4は、ロック機構がロック状態にある場合の図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。図5は、ロック機構がガス抜き処理状態にある場合の図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。
本実施の形態1に係るロック機構を備えたエアゾール容器を使用する際には、ロック機構は図1に示すロック解除状態にある。このロック解除状態では、噴射ボタン12の噴射口121はカバーキャップ20の噴射開口部211に臨んでおり(図1(a)参照)、エアゾール容器の使用者は噴射開口部211を通して噴射口121を視認することでロック解除状態であることを確認できる。
また、ロック解除状態では、カバーキャップ20における係合突起22が、係合フランジ部113の第1切欠部113aと対向する位置となる(図1(b)参照)。この場合、係合突起22は、平面視で係合フランジ部113と重なり合わない。したがって、使用者が噴射ボタン12を押し下げた場合に、噴射ボタン12の下動が規制されることはなく、エアゾール容器の内容物を噴射させることができる。尚、本実施の形態1の構成では、噴射ボタン12にはカバーキャップ20が上から被せられるため、“使用者が噴射ボタン12を押し下げる”とは、使用者がカバーキャップ20の上面を指で押すことで噴射ボタン12が押し下げられることを意味する。
カバーキャップ20の係合突起22は、噴射ボタン12が押し下げられていない状態では、係合フランジ部113の上面よりも上方に位置する。このため、ロック解除状態から、カバーキャップ20を周方向時計周り(矢印R1参照)に回動させると、カバーキャップ20の係合突起22が係合フランジ部113の上面側で移動し、係合突起22が係合フランジ部113の上面に対して係合するロック状態となる(図4(b)参照)。尚、カバーキャップ20をロック解除状態から周方向反時計周り(矢印R2参照)に回動させることは、回動規制突起113bによって規制される。但し、回動規制突起113bは、本発明において必須の構成ではない。例えば、ロック解除状態からロック状態にする場合と、ロック解除状態からガス抜き処理状態にする場合とで、カバーキャップ20をそれぞれ逆方向に回すように設計されていてもよい。
ロック状態では、係合突起22と係合フランジ部113の上面との係合により、使用者が噴射ボタン12を押し下げた場合に噴射ボタン12の下動が規制され、エアゾール容器の内容物を噴射させることができなくなる。また、ロック状態では、噴射ボタン12の噴射口121は、カバーキャップ20により覆われて、目視不能に隠蔽されている(図4(a)参照)。
このように、ロック解除状態では噴射口121が噴射開口部211に臨んで目視可能とされる一方、ロック状態では噴射口121が目視不能に隠蔽されるため、エアゾール容器の使用者はロック状態にあることを容易に視認することができ、ロック機構が解除されているにも拘らずロックされているとの誤った判断によって噴射ボタン12を押し下げ操作する誤操作の発生を回避することができる。上述のロック状態から、カバーキャップ20を周方向反時計周り(矢印R2参照)に回動させると、再びロック解除状態となる。
本実施の形態1に係るロック機構は、エアゾール容器のガス抜き処理を行うための残ガス排出機能を有している。ガス抜き処理を行う時には、ロック機構は、図5に示すガス抜き処理状態とされる。図5は、ロック機構がガス抜き処理状態にある場合を示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。
ロック機構をガス抜き処理状態とする場合には、ロック解除状態から噴射ボタン12を押し下げ、さらにカバーキャップ20を周方向時計周り(矢印R1参照)に回動させる。この時、噴射ボタン12を押し下げることで、カバーキャップ20の係合突起22は係合フランジ部113の下面よりも下方に位置する。そして、噴射ボタン12が押し下げられた状態からカバーキャップ20を周方向時計周りに回動させると、カバーキャップ20の係合突起22が係合フランジ部113の下面側で移動し、係合突起22が係合フランジ部113の下面に対して係合するガス抜き処理状態となる(図5(b)参照)。
ガス抜き処理状態では、係合突起22と係合フランジ部113の下面との係合により、噴射ボタン12が押し下げられた位置で保持され、噴射ボタン12の上動が規制される。このため、使用者が噴射ボタン12を押し続けること無く、エアゾール容器のガス抜き処理が可能となる。また、ガス抜き処理状態では、ロック状態と同様に、噴射口121はカバーキャップ20により覆われて目視不能に隠蔽されている(図5(a)参照)。
ガス抜き処理時には、噴射口121がカバーキャップ20により覆われるため、噴射剤が噴射口121から前方に勢いよく噴き出すことを防止できる。但し、カバーキャップ20の内径寸法は噴射ボタン12の外形寸法よりも僅かに大きくされているため、カバーキャップ20と噴射ボタン12との間には僅かに隙間が生じており、この隙間を通じて噴射剤の放出が可能となる。すなわち、カバーキャップ20は、ガス抜き処理時に噴射剤の放出を阻害することは無い。
本実施の形態1に係るロック機構は、噴射ボタン12の押し下げ操作とカバーキャップ20の回動操作とを組み合わせた簡単な操作により、エアゾール容器をロック状態、ロック解除状態またはガス抜き処理状態の何れかに変換することができる。例えば、ロック機構をガス抜き処理状態とする場合に、エアゾール缶50から肩カバー10を一旦抜き取り、部材同士の組付け状態を変更してから肩カバー10をエアゾール缶50に再度組み付けるといった煩雑な作業は必要とされない。
ロック機構がロック解除状態であるか否かの確認は、噴射開口部211を通して噴射ボタン12の噴射口121を目視できるか否かによって容易に行うことができる。また、ロック機構を構成する専用の部材追加が不要であることで部品点数増加の抑制による構造の簡素化を実現できる。さらには、ガス抜き処理のための専用の部材をも必要とせず、ロック機能と残ガス排出機能との両方の機能を備える場合に、部材点数を削減できる。しかも、カバーキャップ20の着脱は不要であるから、使用の都度キャップを取り外し使用後にはキャップを取り付ける面倒な手間が不要になる。
また、ロック機構をガス抜き処理状態とする場合には、カバーキャップ20の係合突起22を肩カバー10の係合フランジ部113の下面側に係合させる。
尚、図示は省略しているが、上述したロック機構では、カバーキャップ20がロック位置やロック解除位置に到達したときにクリックを発生させるクリック発生機構を備えていることが好ましい。このクリックによってエアゾール容器のロック状態またはロック解除状態への変換動作を聴覚と手応えによって確認することができる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2に係るロック機構を図6〜図9を参照して説明する。図6は、本実施の形態2におけるカバーキャップを示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。図7は、ロック機構がロック解除状態にある場合を示す後面斜視図である。図8は、ロック機構がロック状態にある場合を示す後面斜視図である。図9は、ロック機構がガス抜き処理状態にある場合を示す後面斜視図である。尚、本実施の形態2のロック機構で用いられる肩カバーは、実施の形態1で用いられる肩カバー10(図2参照)と同じである。
本実施の形態2におけるカバーキャップ20は、図6に示すように、前面側に第2切欠部21が形成されており、後面側に下部突起221および上部突起222が形成されている。本実施の形態2では、下部突起221および上部突起222は、カバーキャップ20の周方向の同位置で上下に配置されている。また、本実施の形態2では、第2切欠部21の形状は、実施の形態1におけるカバーキャップ20(図3参照)の第2切欠部21と同じである。
下部突起221は、噴射ボタン12が押し下げられていない状態では係合フランジ部113の上面よりも上方に位置し、噴射ボタン12が押し下げられた状態では係合フランジ部113の下面よりも下方に位置する。下部突起221と上部突起222との間の隙間は、係合フランジ部113の厚さと同じか、僅かに大きくされている。下部突起221は、実施の形態1における係合突起22に対応するものであり、特許請求の範囲に記載の係合突起に相当する。
図7に示すロック解除状態では、カバーキャップ20における下部突起221および上部突起222が、係合フランジ部113の第1切欠部113aと対向する位置となる。したがって、使用者が噴射ボタン12を押し下げた場合に、噴射ボタン12の下動が規制されることはなく、エアゾール容器の内容物を噴射させることができる。
図8に示すロック状態では、下部突起221が係合フランジ部113の上面と係合させられる。これにより、使用者が噴射ボタン12を押し下げた場合に、下部突起221と係合フランジ部113の上面との係合によって噴射ボタン12の下動が規制され、エアゾール容器の内容物を噴射させることができなくなる。
図9に示すガス抜き処理状態では、下部突起221が係合フランジ部113の下面と係合させられる。この時、上部突起222は係合フランジ部113の上面側に位置する。ガス抜き処理状態では、下部突起221と係合フランジ部113の下面との係合により、噴射ボタン12が押し下げられた位置で保持され、噴射ボタン12の上動が規制される。このため、使用者が噴射ボタン12を押し続けること無く、エアゾール容器のガス抜き処理が可能となる。
本実施の形態2に係るロック機構は、以下のような利点を有する。
第1に、ロック解除状態からガス抜き処理状態への状態変化時(もしくは、ガス抜き処理状態からロック解除状態への状態変化時)に、カバーキャップ20の回動操作が行いやすくなる。
実施の形態1の構成では、噴射ボタン12が押し下げられている時に係合突起22は係合フランジ部113の下方に位置する。そのため、噴射ボタン12が押し下げられた状態でカバーキャップ20を回動させようとする場合に、指を掛ける突起等が無く、回動操作が行いにくい。これに対し、本実施の形態2の構成では、噴射ボタン12が押し下げられた状態でも、上部突起222は係合フランジ部113の上方に位置する。そのため、噴射ボタン12が押し下げられた状態でも、上部突起222に指を掛けることでカバーキャップ20の回動操作が行い易くなる。すなわち、上部突起222が特許請求の範囲に記載の回動補助部として機能する。
第2に、使用者が、エアゾール容器が残ガス排出機能を有していることに、ロック機構の外観からより気付きやすいといったメリットがある。
本実施の形態2の構成では、カバーキャップ20において2つの突起(下部突起221および上部突起222)があるため、その外観形状から、2つの突起の間に係合フランジ部113を挟み込む使用形態(すなわち、ガス抜き処理状態)のあることが容易に類推できる。すなわち、使用者が、エアゾール容器が残ガス排出機能を有していることに、ロック機構の外観からより気付きやすくなる。
尚、上記説明では、上部突起222を回動補助部として用いる構成を例示しているが、本発明における回動補助部は、噴射ボタン12が押し下げられた状態で使用者が指を掛けることでカバーキャップ20の回動操作を行い易くするものであればよく、上記構成に限定されるものではない。例えば、上部突起222は、カバーキャップ20の周方向において下部突起221と同位置に配置されることは必須ではなく、カバーキャップ20の周方向において下部突起221とは異なる位置に設けられていてもよい。あるいは、上部突起222に代えて、カバーキャップ20の上面にリブや溝等を形成し、このリブや溝等を回動補助部としてもよい。
〔実施の形態3〕
本実施の形態3では、本発明のロック機構が適用されるエアゾール容器の一実施形態を、図10を参照して説明する。図10は、エアゾール容器の概略構成を示す分解斜視図である。
このエアゾール容器は、エアゾール缶50の上部に肩カバー10を嵌着させ、さらに噴射ボタン12の上部にカバーキャップ20を嵌着させて構成される。また、エアゾール缶50のステム51には、噴射ボタン12が装着される。
ロック機構がロック解除状態である時に、エアゾール容器の使用者が噴射ボタン12を押し下げて下降させると、ステム51はエアゾール缶50内部の弾性部材(図示せず)の付勢力に抗して押し下げられる。これによりエアゾール缶50内の内容物が噴射剤に付勢されて噴射口121から噴射される。また、使用者が噴射ボタン12の押し下げを解除すると、ステム51は弾性部材の付勢力により上限位置に復帰すると共にエアゾール缶50の内容物の噴射が終了する。
上記実施の形態1,2では、肩カバー10における第1切欠部113aおよびカバーキャップ20における係合突起22を後面中心に配置しているが、本発明はこれに限定されるものではない。第1切欠部113aおよび係合突起22は、ロック解除状態において互いに対向するように配置されていればよく、その周方向の配置位置は特に限定されない。
また、上記実施の形態1,2では、肩カバー10は、噴射ボタン12と台座部11とをヒンジ13により結合した構成とされている。すなわち、噴射ボタン12は、肩カバー10の一部として含まれている。このように、ヒンジ13によって噴射ボタン12を台座部11に結合することで、噴射ボタン12が上下動することを許容する一方、噴射ボタン12が台座部11に対して周方向に相対的に回動することを規制できる。これにより、ロック機構を肩カバー10およびカバーキャップ20の2つの部材で構成することができ、部材調達コストの削減や、部材組付け工程の簡略化等のメリットが得られる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、噴射ボタン12は、肩カバー10に対して別部材として設けられていてもよい。この場合、噴射ボタン12は、肩カバー10に対し、上下動は許容される一方、周方向の相対的な回動移動は規制されるように組み付けられる必要がある。そのような組付け構成の一例としては、噴射ボタンの下端部外周に少なくとも一つの突起部を設け、肩カバーには上記突起部と対応する溝状の切欠部を設けることが考えられる。この構成では、突起部が切欠部に沿って移動することで噴射ボタンの上下動のみが許容され、回動移動は規制される。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 肩カバー
11 台座部
111 第1中央孔部
112 前方溝部
113 係合フランジ部
113a 第1切欠部(切欠部)
113b 回動規制突起
12 噴射ボタン
121 噴射口
13 ヒンジ
20 カバーキャップ
21 第2切欠部
211 噴射開口部
212 スライド開口部
22 係合突起
221 下部突起(係合突起)
222 上部突起(回動補助部)
50 エアゾール缶
51 ステム

Claims (4)

  1. 前面部に噴射口を備え、エアゾール缶のステムに装着される略円柱形状の噴射ボタンと、
    エアゾール缶の上部に嵌着されるものであり、その内部で前記噴射ボタンを上下動自在に挿通する第1中央孔部を備えた肩カバーと、
    前記噴射ボタンに対して周方向に回動可能となるように、前記噴射ボタンに上側から嵌着されるカバーキャップとからなり、
    前記肩カバーには、内周側へ向けて水平に突出するように設けられ、その一部に切欠部を有する係合フランジ部が設けられており、
    前記カバーキャップには、外周方向に突出するように設けられたリブ状の係合突起が設けられており、
    前記係合突起が前記切欠部に対向する位置とされた場合に、前記噴射ボタンが上下動可能であるロック解除状態となり、
    前記係合突起が前記係合フランジ部の上面に対して係合する位置とされた場合に、前記噴射ボタンが下動不能であるロック状態となり、
    前記係合突起が前記係合フランジ部の下面に対して係合する位置とされた場合に、前記噴射ボタンが押し下げられた状態で保持されるガス抜き処理状態となることを特徴とするエアゾール容器のロック機構。
  2. 請求項1に記載のエアゾール容器のロック機構であって、
    前記カバーキャップは、使用者が指を掛けることのできる回動補助部を有していることを特徴とするエアゾール容器のロック機構。
  3. 請求項1または2に記載のエアゾール容器のロック機構であって、
    前記噴射ボタンは前記肩カバーに一体化した構造とされており、
    前記肩カバーは、
    前記噴射ボタンと、
    前記第1中央孔部を備えた台座部と、
    前記噴射ボタンが前記第1中央孔部内で上下動することを許容する一方、前記噴射ボタンが前記台座部に対して周方向に相対的に回動することを防止するように、前記噴射ボタンを前記台座部に結合するヒンジとを有していることを特徴とするエアゾール容器のロック機構。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載のエアゾール容器のロック機構を備えていることを特徴とするエアゾール容器。
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