JP2018185220A - 分析装置及び分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エクソソームに対して複数種の検出対象抗原を簡便で短時間に識別できる分析装置を提供する。
【解決手段】分析装置1はレーザ光源2と光検出器13と蛍光検出器14,15と検出信号生成回路20とを備える。レーザ光源2は蛍光微粒子120が結合された抗原203または蛍光微粒子130が結合された抗原204を有するエクソソーム200が捕捉されている試料分析用ディスク100にレーザ光L1を照射する。光検出器13は試料分析用ディスク100により反射されたレーザ光を検出光L2として検出する。蛍光検出器14は蛍光微粒子120の蛍光FL1を検出する。蛍光検出器15は蛍光微粒子130の蛍光FL2を検出する。検出信号生成回路20は検出光L2に基づいてゲート信号GSを生成し、ゲート信号GSに基づいて蛍光FL1,FL2から蛍光検出信号FS1,FS2を生成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、抗原、抗体等の生体物質を分析するための分析装置及び分析方法に関する。
疾病と関連付けられている特定の抗原をバイオマーカーとして検出し、分析することにより、疾病の発見及び治療の効果等を定量的に分析する免疫検定法(immunoassay)が知られている。
特許文献1には、試料分析用ディスク上に固定された抗体と試料中の抗原とを結合させ、抗体を有する微粒子によって抗原を標識し、光ピックアップから照射されるレーザ光を走査することにより、試料分析用ディスク上に捕捉された微粒子を検出する分析装置が記載されている。特許文献1に記載されている分析装置は、光ディスク装置を検体検出用に利用したものである。
特開2015−127691号公報
近年、エクソソーム(exosome)と称されている微小な膜小胞が新たなバイオマーカーとして期待されている。一般的に、エクソソームは、種類の異なる複数の抗原を含んでいる。その中で、検出対象となる抗原は、脂質二重膜の表面に存在するたんぱく質であり、例えば、膜貫通型たんぱく質、接着分子、膜輸送たんぱく質、膜融合たんぱく質、糖たんぱく質等である。以下、検出対象となるたんぱく質を検出対象抗原と称する。
エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を識別することができれば、エクソソームの選択的な検出が可能になる。そのため、検出の疾患特異性を高めることができ、診断の精度及び確度を向上させることが期待できる。
しかしながら、従来は、エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を識別するためには、異なる抗体が固定された微粒子を用いて複数回の測定を実施しなければならない。このため、測定時間が長くなり、速やかに診断を行うことが困難であった。
本発明は、エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を、従来よりも簡便で短時間に識別することができる分析装置及び分析方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1の蛍光微粒子が結合された第1の抗原または第2の蛍光微粒子が結合された第2の抗原を有するエクソソームが捕捉されている試料分析用ディスクにレーザ光を照射するレーザ光源と、前記試料分析用ディスクにより反射されたレーザ光を検出光として検出する光検出器と、前記レーザ光が照射されることにより前記第1の蛍光微粒子から発光される第1の蛍光を検出する第1の蛍光検出部と、前記レーザ光が照射されることにより前記第2の蛍光微粒子から発光される第2の蛍光を検出する第2の蛍光検出部と、前記検出光に基づいてゲート信号を生成し、前記ゲート信号に基づいて前記第1の蛍光から第1の蛍光検出信号を生成し、前記ゲート信号に基づいて前記第2の蛍光から第2の蛍光検出信号を生成する検出信号生成回路とを備えることを特徴とする分析装置を提供する。
本発明は、第1の蛍光微粒子が結合された第1の抗原または第2の蛍光微粒子が結合された第2の抗原を有するエクソソームが捕捉されている試料分析用ディスクにレーザ光を照射し、前記試料分析用ディスクにより反射されたレーザ光を検出光として検出し、前記レーザ光が照射されることにより前記第1の蛍光微粒子から発光される第1の蛍光、または、前記レーザ光が照射されることにより前記第2の蛍光微粒子から発光される第2の蛍光を検出し、前記検出光に基づいてゲート信号を生成し、前記ゲート信号に基づいて前記第1の蛍光から第1の蛍光検出信号を生成し、前記ゲート信号に基づいて前記第2の蛍光から第2の蛍光検出信号を生成することを特徴とする分析方法を提供する。
本発明の分析装置及び分析方法によれば、エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を、従来よりも簡便で短時間に識別することができる。
試料分析用ディスクのトラック領域の断面図である。 試料分析用ディスク上にエクソソームと複数の種類の蛍光微粒子とを捕捉する方法を説明するためのフローチャートである。 エクソソームの模式的な断面図である。 エクソソームが試料分析用ディスクのトラック領域上に捕捉されている状態を模式的に示す断面図である。 蛍光微粒子の模式的な断面図である。 蛍光微粒子が試料分析用ディスクのトラック領域上に捕捉されている状態を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の分析装置を示すブロック図である。 第1実施形態の分析装置における検出信号生成回路の動作を説明するためのタイムチャートである。 実施例及び比較例のバックグラウンドノイズのスペクトルを示す図である。 第2実施形態の分析装置を示すブロック図である。 第2実施形態の分析装置における検出信号生成回路の動作を説明するためのタイムチャートである。 第3実施形態の分析装置を示すブロック図である。 第4実施形態の分析装置を示すブロック図である。
[エクソソーム及び蛍光微粒子の捕捉方法]
図1〜図6を用いて、試料分析用ディスク上にエクソソームと複数の種類の蛍光微粒子とを捕捉する方法の一例を説明する。図1は試料分析用ディスク100の断面を示している。
図1に示すように、試料分析用ディスク100の表面には、凸部101と凹部102とが半径方向に交互に配置されたトラック領域103が形成されている。凸部101及び凹部102は、内周部から外周部に向かってスパイラル状に形成されている。試料分析用ディスク100は、例えばブルーレイディスク(BD)、DVD、コンパクトディスク(CD)等の光ディスクと同等または類似する円板形状を有する。
試料分析用ディスク100は、例えば、一般的に光ディスクに用いられるポリカーボネート樹脂またはシクロオレフィンポリマー等の樹脂材料で形成されている。なお、試料分析用ディスク100は、上記の光ディスクに限定されるものではなく、他の形態または所定の規格に準拠した光ディスクを用いることもできる。
試料分析用ディスク100のトラック領域103における凸部101は光ディスクのランドに相当し、凹部102はグルーブに相当する。凹部102の半径方向のピッチに相当するトラックピッチは例えば320nmである。
図3に示すように、エクソソーム200は脂質二重膜201で覆われている。脂質二重膜201には、膜貫通型たんぱく質、膜表在性たんぱく質、膜結合性たんぱく質等の複数の種類の膜たんぱく質が表面分子として存在する。これらの膜たんぱく質の種類、個数、または脂質二重膜201における位置は、エクソソームの種類によって異なり、個体によっても異なる。エクソソームはこれらの表面分子を抗原とする抗原抗体反応により認識される。
抗原である表面分子として、CD9,CD81,CD63,HER2,CD147,EpCAM,Caveolin−1等の他、様々なたんぱく質等の分子の存在が多くの論文で報告されている。なお、図3では、エクソソームを識別するための3種類のたんぱく質(検出対象抗原)を抗原203(第1の抗原)、抗原204(第2の抗原)、及び抗原202(第3の抗原)として図示している。抗原202は、例えば多くのエクソソームに存在するCD9たんぱく質である。抗原203及び抗原204は、疾患との関連性が期待されるHER2たんぱく質及びCD147たんぱく質である。
エクソソーム200の平均粒子径は約100nmである。エクソソーム200の平均粒子径とは、エクソソーム200の粒子径を任意の測定方法で測定した値の平均値を意味する。測定方法としては、例えばナノ粒子トラッキング法を用いた、エクソソーム200が溶液中にある状態で観測する湿式の測定方法、または透過型電子顕微鏡でエクソソーム200の形態を保ったまま観測する乾式の測定方法等がある。
図2のフローチャート及び図4を用いて、エクソソームの検出手順の一例を説明する。オペレータは、図2に示すフローチャートのステップS1にて、試料分析用ディスク100のトラック領域103上にカートリッジを装着してウェルを形成する。具体的には、カートリッジの複数の貫通孔と試料分析用ディスク100のトラック領域103とによって複数のウェルが形成される。ウェルは、試料液及び緩衝液等の溶液を溜めるための容器として機能する。
オペレータは、ステップS2にて、エクソソームを捕捉するための抗体111(捕捉抗体)を含む緩衝液をウェルに注入する。緩衝液は適切な温度で適切な時間インキュベートされる。例えば、室温で一晩反応させることで充分な量の抗体111を試料分析用ディスク100のトラック領域103上に固定することができる。
オペレータは、抗体111を含む緩衝液が注入されたウェルを、適切な時間、適切な温度でインキュベートさせる。緩衝液は炭酸緩衝液等が好適である。これにより、図4(a)に示すように、抗体111は、ウェルの底面を構成する試料分析用ディスク100のトラック領域103上に固定される。抗体111は、CD9たんぱく質と特異的に結合する抗CD9抗体である。オペレータは、ウェルから固定されかなった残余の抗体111を含む緩衝液を排出し、ウェルを抗体を含まない別の緩衝液で洗浄する。トラック領域103に固定されなかった抗体111はこの洗浄によって除去される。
オペレータは、ステップS3にて、抗原202,203,204が存在しないエクソソームがトラック領域103上に非特異的に吸着することを防ぐため、トラック領域103をブロッキング処理する。具体的には、オペレータは、リン酸緩衝液等の緩衝液で希釈されたスキムミルクをウェルに注入し、ウェルを適切な時間、振盪させる。スキムミルクは、試料分析用ディスク100またはウェルの表面を覆ったり、試料分析用ディスク100またはウェルの表面に固定された抗体のたんぱく質が吸着する部位を塞いだりして、さらなるたんぱく質の吸着を防ぐ。これにより、エクソソームまたは微粒子の非特異的な吸着を防止する。このため、スキムミルクはブロッキング処理に好適である。なお、ブロッキング処理に用いる物質は、同様の効果を奏するものであればスキムミルクに限定されない。
オペレータは、ウェルからスキムミルクを含む緩衝液を排出し、ウェルを別の緩衝液で洗浄する。洗浄に用いる緩衝液としては、スキムミルクを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。また、洗浄を省略することも可能である。図4(a)に示すように、試料分析用ディスク100のトラック領域103上にブロック層112が形成される。
オペレータは、ステップS4にて、エクソソーム200を含む試料液をウェルに注入する。オペレータは、エクソソーム200を含む試料液が注入されたウェルを、適切な温度で、適切な時間、例えば37度で2時間インキュベートさせる。これにより、エクソソーム200の抗原202と試料分析用ディスク100のトラック領域103上に固定されている抗体111とが抗原抗体反応により特異的に結合する。
オペレータは、ウェルから試料液を排出し、ウェルを緩衝液で洗浄する。なお、抗体111と結合しないで試料液中に分散しているエクソソーム、及び、抗原抗体反応ではない非特異吸着によってウェル内に付着しているエクソソームは、この洗浄によって除去される。
図4(b)に示すように、エクソソーム200は、試料分析用ディスク100のトラック領域103上に捕捉される。抗原202であるCD9たんぱく質は大半のエクソソームに存在するため、大半のエクソソーム200をトラック領域103上に捕捉することができる。なお、説明をわかりやすくするために、図14(b)等に示すエクソソーム200は、図3に示すエクソソーム200を簡略化して模式的に示している。また、エクソソームの粒子径は種々存在するが、図4(b)及び後述する図6(a)、図6(b)においてはエクソソーム200の粒子径を全て同一で図示している。
オペレータは、ステップS5にて、標識となる蛍光微粒子120(第1の蛍光微粒子)を含む緩衝液をウェルに注入する。図5(a)に示すように、蛍光微粒子120の表面には、エクソソーム200の特定のたんぱく質と抗原抗体反応により特異的に結合する抗体121(第1の検出抗体)が形成されている。蛍光微粒子120の大きさは約200nmである。
抗体121は、HER2たんぱく質と特異的に結合する抗HER2抗体である。蛍光微粒子120は、外部からレーザ光が照射されることにより蛍光微粒子120に内包されている蛍光物質が励起され、波長λ1(第1の波長)の蛍光FL1(第1の蛍光)を発光する。
オペレータは、蛍光微粒子120を含む緩衝液が注入されたウェルを、適切な時間、適切な温度でインキュベートさせる。これにより、図6(a)に示すように、蛍光微粒子120の抗体121と、試料分析用ディスク100のトラック領域103上に捕捉されているエクソソーム200のうち、抗原203を有するエクソソーム210とが抗原抗体反応により特異的に結合する。蛍光微粒子120はエクソソーム210と結合した状態でトラック領域103上に捕捉される。
オペレータは、ウェルから緩衝液を排出し、ウェルを別の緩衝液で洗浄し、乾燥させる。なお、エクソソーム200と結合しないで緩衝液中に分散している蛍光微粒子120は洗浄により除去される。
オペレータは、ステップS6にて、標識となる蛍光微粒子130(第2の蛍光微粒子)を含む緩衝液をウェルに注入する。図5(b)に示すように、蛍光微粒子130の表面には、エクソソーム200の特定のたんぱく質と抗原抗体反応により特異的に結合する抗体131(第2の検出抗体)が形成されている。蛍光微粒子130の大きさは約200nmである。
抗体131は、CD147たんぱく質と特異的に結合する抗CD147抗体である。蛍光微粒子130は、外部からレーザ光が照射されることにより蛍光微粒子130に内包されている蛍光物質が励起され、波長λ2(第2の波長)の蛍光FL2(第2の蛍光)を発光する。
オペレータは、蛍光微粒子130を含む緩衝液が注入されたウェルを、適切な時間、適切な温度でインキュベートさせる。これにより、図6(b)に示すように、蛍光微粒子130の抗体131と、試料分析用ディスク100のトラック領域103上に捕捉されているエクソソーム200のうち、抗原204を有するエクソソーム220とが抗原抗体反応により特異的に結合する。蛍光微粒子130はエクソソーム220と結合した状態でトラック領域103上に捕捉される。
複数の蛍光微粒子を含む緩衝液、例えば蛍光微粒子120及び蛍光微粒子130を含む緩衝液を用いて、複数の蛍光微粒子120,130をトラック領域103上に一度に捕捉させることも可能である。しかしながら、複数の蛍光微粒子120,130をトラック領域103上に一度に捕捉させると、存在量が異なる2種類のたんぱく質を有するエクソソーム200に対して、存在量の多いたんぱく質(例えばCD147たんぱく質)と蛍光微粒子130が特異的に結合する。
そのため、存在量の少ないたんぱく質(例えばHER2たんぱく質)と蛍光微粒子120が特異的に結合する確率を低下させるおそれがある。結合確率の低下は、存在量の少ないたんぱく質の検出精度を悪化させる要因となる。
そこで、抗体121として、抗体131よりも存在量の少ない抗体を選ぶことが好適である。例えば、CD147たんぱく質とHER2たんぱく質を標的として検出する場合、抗体121を、CD147たんぱく質よりも存在量が少ない可能性が高いことが分かっているHER2たんぱく質と特異的に結合する抗HER2抗体とすることが望ましい。
上記のように、存在量の少ないたんぱく質から順に蛍光波長の異なる蛍光微粒子を特異的に結合させることにより、存在量の少ないたんぱく質を有するエクソソームのほぼ全量を検出することが可能になる。存在量の多いたんぱく質を有するエクソソームに対しては全量に対して僅かな欠損が生じる可能性があるものの、常に同じ手順とすることにより再現性を確保することができる。
試料分析用ディスク100のトラック領域103上に捕捉されている複数の蛍光微粒子120,130を検出する分析装置を説明する。エクソソームを疾患との関連性が期待される複数の抗原とそれぞれ特異的に結合する複数の検出抗体で検出することで、より高い精度で疾患の状態を把握できる可能性がある。
[第1実施形態の分析装置]
図7を用いて、第1実施形態の分析装置を説明する。第1実施形態の分析装置1は、レーザ光源2と、コリメータレンズ3と、ビームスプリッタ4,5と、対物レンズ6と、集光レンズ7a,7b,8,9と、波長分離プリズム10と、バンドパスフィルタ11,12と、光検出器13と、蛍光検出器14,15と、検出信号生成回路20と、計測部16とを備える。検出信号生成回路20は、微粒子検出回路21と、ゲート信号生成回路22と、蛍光検出回路23とを有する。なお、計測部16は、外部装置が備える構成としてもよい。
レーザ光源2は、波長が例えば405nmのレーザ光L1を射出する。コリメータレンズ3はレーザ光L1を平行光にする。ビームスプリッタ4(第1のビームスプリッタ)はレーザ光L1を透過させる。対物レンズ6はレーザ光L1を試料分析用ディスク100のトラック領域103、具体的にはトラック領域103の凹部102に集光させる。
レーザ光L1はトラック領域103で反射し、検出光L2として対物レンズ6を介してビームスプリッタ4へ入射する。ビームスプリッタ4は検出光L2をビームスプリッタ5(第2のビームスプリッタ)に向けて反射する。ビームスプリッタ5は検出光L2を透過させる。集光レンズ7a,7bは検出光L2を光検出器13に向けて集光させる。光検出器13は検出光L2の光量LV(検出光光量)を検出し、検出信号生成回路20へ出力する。
トラック領域103の凹部102に蛍光微粒子120が捕捉されている場合、蛍光微粒子120にレーザ光L1が照射されることにより、蛍光微粒子120に内包されている蛍光物質が励起され、蛍光微粒子120は波長λ1の蛍光FL1を発光する。蛍光FL1は対物レンズ6を介してビームスプリッタ4へ入射する。ビームスプリッタ4は蛍光FL1をビームスプリッタ5に向けて反射する。
ビームスプリッタ5は蛍光FL1を波長分離プリズム10に向けて反射する。波長分離プリズム10は蛍光FL1を透過させる。バンドパスフィルタ11(第1のバンドパスフィルタ)は、蛍光FL1を透過させる波長帯域(第1の波長帯域)を有し、波長帯域以外の波長の光を遮断する蛍光フィルタである。蛍光FL1は、光量及び光強度が検出光L2と比較して非常に小さいため、バックグラウンドノイズの影響を受けやすい。バンドパスフィルタ11によりバックグラウンドノイズの影響を低減できる。
集光レンズ8は、蛍光FL1を蛍光検出器14(第1の蛍光検出部)に向けて集光させる。蛍光検出器14は、蛍光FL1の光量FV1(第1の蛍光光量)を検出し、検出信号生成回路20へ出力する。
トラック領域103の凹部102に蛍光微粒子130が捕捉されている場合、蛍光微粒子130にレーザ光L1が照射されることにより、蛍光微粒子130に内包されている蛍光物質が励起され、蛍光微粒子130は波長λ2の蛍光FL2を発光する。蛍光FL2は対物レンズ6を介してビームスプリッタ4へ入射する。ビームスプリッタ4は蛍光FL2をビームスプリッタ5に向けて反射する。
ビームスプリッタ5は蛍光FL2を波長分離プリズム10に向けて反射する。波長分離プリズム10は蛍光FL2をバンドパスフィルタ12(第2のバンドパスフィルタ)に向けて反射させる。バンドパスフィルタ12は、蛍光FL2を透過させる波長帯域(第2の波長帯域)を有し、波長帯域以外の波長の光を遮断する蛍光フィルタである。蛍光FL2は、光量及び光強度が検出光L2と比較して非常に小さいため、バックグラウンドノイズの影響を受けやすい。バンドパスフィルタ12によりバックグラウンドノイズの影響を低減できる。
集光レンズ9は、蛍光FL2を蛍光検出器15(第2の蛍光検出部)に向けて集光させる。蛍光検出器15は、蛍光FL2の光量FV2(第2の蛍光光量)を検出し、検出信号生成回路20へ出力する。
図8の(a)及び(b)に示すタイムチャートを用いて、検出信号生成回路20の動作を説明する。検出信号生成回路20の微粒子検出回路21には光検出器13から検出光L2の光量LVが入力される。レーザ光L1はトラック領域103の凹部102に沿って走査される。レーザ光L1が蛍光微粒子120,130上を走査されると、検出光L2の光量LVが変化する。例えば、図8の(a)及び(b)では、レーザ光L1が蛍光微粒子120,130上を走査されると、検出光L2の光量LVが減少する。
微粒子検出回路21は、光量LVが閾値を超えている期間にハイレベルとなるパルス信号である微粒子検出信号BSを生成し、計測部16及びゲート信号生成回路22へ出力する。なお、微粒子検出回路21は、光量LVが閾値を超えた時点t1を検出し、ゲート信号生成回路22へ出力するようにしてもよい。
ゲート信号生成回路22は、微粒子検出信号BSの立ち上がりの時点t1から期間Ta後に立ち上がり、さらに期間Tb後に立ち下がるゲート信号GSを生成し、蛍光検出回路23へ出力する。期間Tbはゲート信号GSのパルス幅に相当する。期間Ta、期間Tb、及び微粒子検出信号BSのパルス幅Tbsは、(Ta+Tb)≦Tbsの関係を有することが好ましい。なお、Ta=0でもよい。
蛍光検出回路23には、蛍光検出器14から蛍光FL1の光量FV1が入力され、蛍光検出器15から蛍光FL2の光量FV2が入力され、ゲート信号生成回路22からゲート信号GSが入力される。蛍光検出回路23は、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間の光量FV1を抽出して蛍光検出信号FS1(第1の蛍光検出信号)を生成し、計測部16へ出力する。また、蛍光検出回路23は、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間の光量FV2を抽出して蛍光検出信号FS2(第2の蛍光検出信号)を生成し、計測部16へ出力する。
計測部16は、入力される微粒子検出信号BSをカウントし、トラック領域103上に捕捉されている微粒子の総数を計測する。計測部16は、入力される蛍光検出信号FS1と閾値とを比較し、閾値を超えた蛍光検出信号FS1をカウントすることにより、トラック領域103上に捕捉されている蛍光微粒子120の数を計測する。また、計測部16は、入力される蛍光検出信号FS2と閾値とを比較し、閾値を超えた蛍光検出信号FS2をカウントすることにより、トラック領域103上に捕捉されている蛍光微粒子130の数を計測する。
トラック領域103上に捕捉されている微粒子の総数に対する蛍光微粒子120及び蛍光微粒子130の比率、または蛍光微粒子120と蛍光微粒子130との比率等を分析することにより、エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を識別することができる。
図9は、トラックピッチが320nmの試料分析用ディスク100を用いて、分析装置1で再生線速度4.917m/sでエクソソームと結合した蛍光微粒子を検出したときのバックグラウンドノイズのスペクトルを示している。図9は、実施例として分析装置1によりゲート信号GSを用いて検出した場合のバックグラウンドノイズのスペクトルと、比較例としてゲート信号GSを用いずに蛍光検出信号FSを連続的に検出した場合のバックグラウンドノイズのスペクトルとを示している。なお、実際に蛍光微粒子を検出した場合は、バックグラウンドノイズ上に広範な周波数帯域を有する微粒子検出信号が加わるため、比較が困難である。
ここでは、蛍光微粒子が存在しない試料分析用ディスク100のノイズレベルは、蛍光微粒子の凝集が生じにくい安定した測定条件における蛍光微粒子の存在比率に基づいて生成されたゲートパルスを用いて測定される。安定した測定条件では蛍光微粒子の存在比率は20%を超えない。この場合、ノイズレベルを1/5に低減できる。
従って、分析装置1によれば、エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を、従来よりも簡便で短時間に識別することができる。また、分析装置1によれば、検出光L2の光量に基づいてゲート信号GSを生成し、ゲート信号GSがハイレベルの期間における蛍光検出信号FS1,FS2を抽出することにより、バックグラウンドノイズの影響を低減できる。これにより、蛍光検出信号FS1,FS2が検出されない期間における誤検出を抑制できる。
[第2実施形態の分析装置]
図10を用いて、第2実施形態の分析装置を説明する。なお、説明をわかりやすくするために、第1実施形態の分析装置1と同じ構成部には同じ符号を付す。
第2実施形態の分析装置31は、レーザ光源2と、コリメータレンズ3と、ビームスプリッタ4,5と、対物レンズ6と、集光レンズ7a,7b,8,9と、波長分離プリズム10と、バンドパスフィルタ11,12と、光検出器13と、蛍光検出器14,15と、検出信号生成回路40と、計測部16とを備える。
検出信号生成回路40は、微粒子検出回路21と、ゲート信号生成回路22と、蛍光検出回路23と、レーザ光源制御回路41とを有する。即ち、第2実施形態の分析装置31は、第1実施形態の分析装置1と比較して、検出信号生成回路40がレーザ光源制御回路41をさらに有している点で相違し、それ以外の構成は同じである。そこで、第1実施形態の分析装置1との相違点について説明する。
図11の(a)及び(b)に示すタイムチャートを用いて、検出信号生成回路40の動作を説明する。図11の(a)及び(b)は図8の(a)及び(b)に対応する。なお、説明をわかりやすくするために、図8の(a)及び(b)と同じ信号には同じ符号を付す。
微粒子検出回路21には光検出器13から検出光L2の光量LVが入力される。レーザ光L1はトラック領域103の凹部102に沿って走査される。レーザ光L1が蛍光微粒子120,130上を走査されると、検出光L2の光量LVが変化する。例えば、図11の(a)及び(b)では、レーザ光L1が蛍光微粒子120,130上を走査されると、検出光L2の光量LVが減少する。
微粒子検出回路21は、光量LVが閾値を超えている期間にハイレベルとなるパルス信号である微粒子検出信号BSを生成し、計測部16及びゲート信号生成回路22へ出力する。なお、微粒子検出回路21は、光量LVが閾値を超えた時点t1を検出し、ゲート信号生成回路22へ出力するようにしてもよい。
ゲート信号生成回路22は、微粒子検出信号BSの立ち上がりの時点t1から期間Ta後に立ち上がり、さらに期間Tb後に立ち下がるゲート信号GSを生成し、蛍光検出回路23及びレーザ光源制御回路41へ出力する。
レーザ光源制御回路41は、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間にレーザ光L1の光量LB1を調整するためのレーザ駆動信号CSをレーザ光源2へ出力する。レーザ光源2は、レーザ駆動信号CSに基づいて、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間にレーザ光L1の光量LV1を増大させる。これにより、蛍光微粒子120から発光される蛍光FL1の光量FV11、及び、蛍光微粒子130から発光される蛍光FL2の光量FV12が増大する。よって、光量FV11,FV12のSN比を増大させることができる。
蛍光検出回路23には、蛍光検出器14から蛍光FL1の光量FV11が入力され、蛍光検出器15から蛍光FL2の光量FV12が入力され、ゲート信号生成回路22からゲート信号GSが入力される。蛍光検出回路23は、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間の光量FV11を抽出して蛍光検出信号FS11を生成し、計測部16へ出力する。また、蛍光検出回路23は、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間の光量FV12を抽出して蛍光検出信号FS12を生成し、計測部16へ出力する。
計測部16は、入力される微粒子検出信号BSをカウントし、トラック領域103上に捕捉されている微粒子の総数を計測する。計測部16は、入力される蛍光検出信号FS11と閾値とを比較し、閾値を超えた蛍光検出信号FS11をカウントすることにより、トラック領域103上に捕捉されている蛍光微粒子120の数を計測する。また、計測部16は、入力される蛍光検出信号FS12と閾値とを比較し、閾値を超えた蛍光検出信号FS12をカウントすることにより、トラック領域103上に捕捉されている蛍光微粒子130の数を計測する。
トラック領域103上に捕捉されている微粒子の総数に対する蛍光微粒子120及び蛍光微粒子130の比率、または蛍光微粒子120と蛍光微粒子130との比率等を分析することにより、エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を識別することができる。
従って、分析装置31によれば、エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を、従来よりも簡便で短時間に識別することができる。また、分析装置31によれば、検出光L2の光量に基づいてゲート信号GSを生成し、ゲート信号GSがハイレベルの期間における蛍光検出信号FS11,FS12を抽出することにより、バックグラウンドノイズの影響を低減できる。これにより、蛍光検出信号FS11,FS12が検出されない期間における誤検出を抑制できる。
また、分析装置31によれば、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間のレーザ光L1の光量LV1を増大させることにより、蛍光検出信号FS1,FS2のSN比が増大するため、蛍光微粒子120,130の蛍光検出精度を向上させることができる。
なお、レーザ光L1の出力を常にハイレベルにすることで蛍光光量を増大させることができるものの、レーザ光L1の駆動電流が増大してレーザ光源2を構成するレーザチップの温度が上昇するため、レーザチップの寿命が低下する。分析装置31によれば、蛍光微粒子の存在を検出してレーザ光L1の出力を増大することができるため、蛍光検出のためにレーザ光L1の出力を増大させる時間を限定することができる。これにより、レーザチップの発熱を抑制することが可能となり、レーザチップの寿命の低下を防止できる。
分析装置31は、光検出器13が検出する検出光L2に基づいて、トラッキング制御及びフォーカス制御等のサーボ制御を実行する。ゲート信号GSがハイレベルになっている期間にレーザ光L1の光量LV1が増大すると、光検出器13の受光レベルが飽和する場合がある。光検出器13の受光レベルが飽和すると、所望のサーボ制御を実行できなくなる場合がある。
従って、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間では、検出光L2の検出を実行しない、またはレーザ光L1の光量LV1が増大する直前の状態を維持するように各回路を制御することが好ましい。ゲート信号GSがハイレベルとなる期間は、サーボ制御が必要となる期間と比較して非常に短いため、サーボ制御に与える影響は小さい。
[第3実施形態の分析装置]
図12を用いて、第3実施形態の分析装置を説明する。なお、説明をわかりやすくするために、第1実施形態の分析装置1と同じ構成部には同じ符号を付す。
第3実施形態の分析装置51は、レーザ光源2と、コリメータレンズ3と、ビームスプリッタ4,5と、対物レンズ6と、集光レンズ7a,7b,8と、バンドパスフィルタ52と、回折格子53と、光検出器13と、蛍光検出器54と、検出信号生成回路20と、計測部16とを備える。
回折格子53は蛍光FL1と蛍光FL2とを分離させる。蛍光検出器54は複数の蛍光検出部55,56を有する。蛍光検出部55は蛍光FL1を検出し、蛍光検出部56は蛍光FL2を検出する。蛍光検出部55は蛍光検出器14に対応し、蛍光検出部56は蛍光検出器15に対応する。
即ち、第3実施形態の分析装置51は、第1実施形態の分析装置1と比較して、回折格子53を備える点、及び蛍光検出器54が複数の蛍光検出部55,56を有する点で相違する。具体的には、分析装置1では蛍光FL1と蛍光FL2とを波長分離プリズム10により分離するのに対し、分析装置51では回折格子53により分離する。そのため、分析装置51では波長分離プリズム10及び集光レンズ9を構成から省略することができる。
また、分析装置1では複数の蛍光検出器14,15を備えるのに対し、分析装置51では蛍光検出器54が複数の蛍光検出部55,56を有する。そのため、複数の蛍光FL1,FL2を単体の蛍光検出器54で検出することができる。バンドパスフィルタ52は、蛍光FL1,FL2を透過させる波長帯域を有し、波長帯域以外の波長の光を遮断する蛍光フィルタである。
蛍光FL1,FL2は、光量及び光強度が検出光L2と比較して非常に小さいため、バックグラウンドノイズの影響を受けやすい。バンドパスフィルタ52によりバックグラウンドノイズの影響を低減することができる。従って、分析装置51では単体のバンドパスフィルタ52とすることができる。上記の相違点以外は分析装置1の構成と同じである。
レーザ光源2はレーザ光L1を射出する。コリメータレンズ3はレーザ光L1を平行光にする。ビームスプリッタ4はレーザ光L1を透過させる。対物レンズ6はレーザ光L1を試料分析用ディスク100のトラック領域103、具体的にはトラック領域103の凹部102に集光させる。
レーザ光L1はトラック領域103で反射し、検出光L2として対物レンズ6を介してビームスプリッタ4へ入射する。ビームスプリッタ4は検出光L2をビームスプリッタ5に向けて反射する。ビームスプリッタ5は検出光L2を透過させる。集光レンズ7a,7bは検出光L2を光検出器13に向けて集光させる。光検出器13は検出光L2の光量LVを検出し、検出信号生成回路20へ出力する。
トラック領域103の凹部102に蛍光微粒子120が捕捉されている場合、蛍光微粒子120にレーザ光L1が照射されることにより、蛍光微粒子120に内包されている蛍光物質が励起され、蛍光微粒子120は蛍光FL1を発光する。蛍光FL1は対物レンズ6を介してビームスプリッタ4へ入射する。ビームスプリッタ4は蛍光FL1をビームスプリッタ5に向けて反射する。
ビームスプリッタ5は蛍光FL1をバンドパスフィルタ52に向けて反射する。バンドパスフィルタ52は蛍光FL1を透過させる。回折格子53は、蛍光FL1が蛍光検出器54の蛍光検出部55に照射されるように蛍光FL1を回折させる。集光レンズ8は蛍光FL1を蛍光検出部55に向けて集光させる。蛍光検出器54は、蛍光検出部55により蛍光FL1の光量FV1を検出し、検出信号生成回路20へ出力する。
トラック領域103の凹部102に蛍光微粒子130が捕捉されている場合、蛍光微粒子130にレーザ光L1が照射されることにより、蛍光微粒子130に内包されている蛍光物質が励起され、蛍光微粒子130は蛍光FL2を発光する。蛍光FL2は対物レンズ6を介してビームスプリッタ4へ入射する。ビームスプリッタ4は蛍光FL2をビームスプリッタ5に向けて反射する。
ビームスプリッタ5は蛍光FL2をバンドパスフィルタ52に向けて反射する。バンドパスフィルタ52は蛍光FL2を透過させる。回折格子53は、蛍光FL2が蛍光検出器54の蛍光検出部56に照射されるように蛍光FL2を回折させる。集光レンズ8は蛍光FL2を蛍光検出部56に向けて集光させる。蛍光検出器54は、蛍光検出部56により蛍光FL2の光量FV2を検出し、検出信号生成回路20へ出力する。
分析装置51の検出信号生成回路20及び計測部16の構成及び動作は、分析装置1の検出信号生成回路20及び計測部16の構成及び動作と同じである。
従って、分析装置51によれば、エクソソームに対して複数の種類の検出対象抗原を、従来よりも簡便で短時間に識別することができる。また、分析装置51によれば、検出光L2の光量に基づいてゲート信号GSを生成し、ゲート信号GSがハイレベルの期間における蛍光検出信号FS1,FS2を抽出することにより、バックグラウンドノイズの影響を低減できる。これにより、蛍光検出信号FS1,FS2が検出されない期間における誤検出を抑制できる。
[第4実施形態の分析装置]
図13を用いて、第4実施形態の分析装置を説明する。なお、説明をわかりやすくするために、第1〜第3実施形態の分析装置1,31,51と同じ構成部には同じ符号を付す。
第4実施形態の分析装置61は、レーザ光源2と、コリメータレンズ3と、ビームスプリッタ4,5と、対物レンズ6と、集光レンズ7a,7b,8と、バンドパスフィルタ52と、回折格子53と、光検出器13と、蛍光検出器54と、検出信号生成回路40と、計測部16とを備える。
第4実施形態の分析装置61は、第3実施形態の分析装置51と比較して、第2実施形態の分析装置31の検出信号生成回路40を備える点で相違し、それ以外の構成及び動作は同じである。また、第4実施形態の分析装置61の検出信号生成回路40の構成及び動作は、第2実施形態の分析装置31の検出信号生成回路40と同じである。
従って、分析装置61によれば、検出光L2の光量に基づいてゲート信号GSを生成し、ゲート信号GSがハイレベルの期間における蛍光検出信号FS11,FS12を抽出することにより、バックグラウンドノイズの影響を低減できる。これにより、蛍光検出信号FS11,FS12が検出されない期間における誤検出を抑制できる。
また、分析装置61によれば、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間のレーザ光L1の光量LV1を増大させることにより、蛍光検出信号FS1,FS2のSN比が増大するため、蛍光微粒子120,130の蛍光検出精度を向上させることができる。
なお、分析装置61は、光検出器13が検出する検出光L2に基づいて、トラッキング制御及びフォーカス制御等のサーボ制御を実行する。ゲート信号GSがハイレベルになっている期間にレーザ光L1の光量LV1が増大すると、光検出器13の受光レベルが飽和する場合がある。光検出器13の受光レベルが飽和すると、所望のサーボ制御を実行できなくなる場合がある。
従って、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間では、検出光L2の検出を実行しない、またはレーザ光L1の光量LV1が増大する直前の状態を維持するように各回路を制御することが好ましい。ゲート信号GSがハイレベルとなる期間は、サーボ制御が必要となる期間と比較して非常に短いため、サーボ制御に与える影響は小さい。
以上説明した第1〜第4実施形態の分析装置1,31,51,61及び分析方法は、エクソソーム以外、例えばウイルス、たんぱく質複合体、またはたんぱく質凝集体等の分析に適用してもよい。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、試料分析用ディスク100上に3種類以上の蛍光微粒子を捕捉させるようにしてもよい。存在量の少ないたんぱく質から順に蛍光波長の異なる蛍光微粒子をエクソソームと特異的に結合させることにより、存在量の少ないたんぱく質を有するエクソソームのほぼ全量を検出することができる。また、最後に、多くのエクソソームに存在するたんぱく質と蛍光微粒子とを結合させるようにしてもよい。
分析装置31,61では、レーザ光源制御回路41は、ゲート信号GSがハイレベルになっている期間内において、上記の期間よりも短い期間にレーザ光L1の光量LV1を増大させるようにしてもよい。
1 分析装置
2 レーザ光源
13 光検出器
14 蛍光検出器(第1の蛍光検出部)
15 蛍光検出器(第2の蛍光検出部)
20 検出信号生成回路
100 試料分析用ディスク
120 蛍光微粒子(第1の蛍光微粒子)
130 蛍光微粒子(第2の蛍光微粒子)
200 エクソソーム
203 抗原(第1の抗原)
204 抗原(第2の抗原)
L1 レーザ光
L2 検出光
FL1 蛍光(第1の蛍光)
FL2 蛍光(第2の蛍光)
GS ゲート信号
FS1 蛍光検出信号(第1の蛍光検出信号)
FS2 蛍光検出信号(第2の蛍光検出信号)

Claims (3)

  1. 第1の蛍光微粒子が結合された第1の抗原または第2の蛍光微粒子が結合された第2の抗原を有するエクソソームが捕捉されている試料分析用ディスクにレーザ光を照射するレーザ光源と、
    前記試料分析用ディスクにより反射されたレーザ光を検出光として検出する光検出器と、
    前記レーザ光が照射されることにより前記第1の蛍光微粒子から発光される第1の蛍光を検出する第1の蛍光検出部と、
    前記レーザ光が照射されることにより前記第2の蛍光微粒子から発光される第2の蛍光を検出する第2の蛍光検出部と、
    前記検出光に基づいてゲート信号を生成し、前記ゲート信号に基づいて前記第1の蛍光から第1の蛍光検出信号を生成し、前記ゲート信号に基づいて前記第2の蛍光から第2の蛍光検出信号を生成する検出信号生成回路と、
    を備えることを特徴とする分析装置。
  2. 前記検出信号生成回路は、前記ゲート信号に基づいて前記レーザ光の光量を調整するレーザ光源制御回路を有することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
  3. 第1の蛍光微粒子が結合された第1の抗原または第2の蛍光微粒子が結合された第2の抗原を有するエクソソームが捕捉されている試料分析用ディスクにレーザ光を照射し、
    前記試料分析用ディスクにより反射されたレーザ光を検出光として検出し、
    前記レーザ光が照射されることにより前記第1の蛍光微粒子から発光される第1の蛍光、または、前記レーザ光が照射されることにより前記第2の蛍光微粒子から発光される第2の蛍光を検出し、
    前記検出光に基づいてゲート信号を生成し、
    前記ゲート信号に基づいて前記第1の蛍光から第1の蛍光検出信号を生成し、前記ゲート信号に基づいて前記第2の蛍光から第2の蛍光検出信号を生成する
    ことを特徴とする分析方法。
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