JP2018182321A - 内部エアギャップキャパシタンスを備える多層広帯域セラミックキャパシタ - Google Patents

内部エアギャップキャパシタンスを備える多層広帯域セラミックキャパシタ Download PDF

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Abstract

【課題】広帯域性能を有する集積キャパシタアレイを提供する。【解決手段】モノリシックセラミックキャパシタ50は、実質的モノリシックセラミック体を形成するために共に焼結された複数の誘電体層66および複数の交互配置の導電層54、56を備える。セラミック体は、誘電体層と導電層との間に少なくとも1つの空隙72を画定する。空隙は、セラミック体の内部に全体が包囲され、かつ、誘電体層、の導電層54および導電層56の少なくとも一部と境界を形成する。誘電体の内部で、第1および第2の導電層は非伝導的に接続される。【選択図】図3A

Description

関連出願
本出願は、2017年4月10日に出願した米国仮出願第62/483,794号の優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は、多層広帯域キャパシタに関し、より具体的には多層セラミックキャパシタにおける内部空隙にキャパシタンスを形成することに関する。
集積回路の発展により1つの半導体チップに多くの回路素子を配置することが可能となった。回路の一部または全てが無線周波送信機または受信機などのアナログ回路、オーディオ増幅器、または他のそのような回路である場合、モノリシック集積回路において容易に実現することができない素子の集積を必要とする。特にキャパシタは、集積回路とは別の素子としてしばしば形成される。そのため、電子デバイスは典型的に外部キャパシタと組み合わされたモノリシック集積回路を備える。このような応用に、モノリシックセラミックキャパシタが使用されてきた。
高度集積応用の比較的小さなキャパシタを提供するために、様々なモノリシックセラミック構造が開発された。多層セラミックキャパシタとして知られるそのような構造は、グリーンテープまたはグリーンウェアのシート、すなわち典型的に有機材料であるバインダによって結合された粉末セラミック誘電体材料の薄層を積層することによって形成される。必須ではないが典型的に5インチ×5インチ程度のこのようなシートは、30から100層程度の層の厚さにさらなる層と積層される。各層が積層された後、層の上に導電構造体が印刷されて所望のキャパシタンスを生成する内部プレートが形成される。積層構造体は圧縮され、個々の部品またはデバイスへと分離される。圧縮された個々のデバイスは、有機バインダを飛ばして粉末セラミック材料をモノリシック構造へと焼結または溶融するように所望の時間‐温度プロファイルによって炉内で加熱される。次いで、各デバイスは導電材料に浸漬されて、表面実装回路基板へのはんだ付けまたはハイブリッド回路への接着およびワイヤボンディングに適した内部導電構造用の終端部が形成される。
人工衛星、GOS、および携帯電話を含む多くのワイヤレス通信システム、ならびに高速プロセッサアプリケーションは、高い動作周波数に対応し得るキャパシタ技術を必要とする。遠隔通信、特に光ファイバアプリケーションは、最適な高周波性能を備えた広周波数帯域を必要とする。2004年11月9日に発行されたDevoeらの米国特許第6,816,356号には、実質的モノリシック誘電体において直列および/または並列回路に接続された複数のキャパシタを備える集積キャパシタアレイが開示されている。米国特許第6,816,356号に開示された集積キャパシタアレイは、低周波高値キャパシタンスと高周波低値キャパシタンスの並列接続を形成することによって、効果的な広帯域性能を提供する。図1に示されるように、米国特許第6,816,356号に開示された集積キャパシタンスアレイ20は、多層低周波高値キャパシタンス部22および高周波低値キャパシタンス部24の両方を備えている。重複する導電プレート30、32は、外部導電コンタクト34、36にそれぞれ接続されている。外部導電プレート40、42は、印刷回路基板上の回路へのキャパシタの実装を補助する。キャパシタンスは、プレート端部の近接した間隔に起因して、隣接するプレートの端部へと、およびそこから広がるフリンジ電界に基づいて外部プレート40、42の間に形成される。フリンジ効果キャパシタンスは、キャパシタの高周波性能への有利な効果を有する第2の高周波低値キャパシタンスを提供する。
2000〜4000の範囲の誘電率を有するセラミック誘電体材料は、ナノファラド領域におけるバルクキャパシタンス値を提供する。しかしながら、セラミック誘電体材料は、最適な高周波性能を実際には阻害し得ると考えられてきた。例えばX7Rなどのセラミック誘電体と比較して、空気は、10kHz〜100GHzの広帯域周波数範囲にわたってより優れた誘電加熱安定性を有すると考えられてきた。米国特許第6,816,356号における外部プレートの間のフリンジ効果キャパシタンスは、誘電媒体として空気を使用できるキャパシタンスの例を提供する。外部エアギャップキャパシタは多くの利点を提供するが、エアギャップ周囲の雰囲気の変化に起因する不安定な影響を受け得る。フィラーまたはその他の材料はエアギャップに影響を及ぼし得、実現可能なキャパシタンスを変更し得る。さらに、外部エアギャップキャパシタは、ギャップの性質に起因して他の気体を保持することが不可能なため、誘電媒体として空気を有するものに限定される。
セラミック構造内にギャップまたは空隙を有するものが知られている。空隙は、焼結プロセスの前、間、または後の材料の不足に起因して、集積キャパシタアレイの製造の間に、誘電体内に意図せず形成された。図2には、空隙の意図しない形成のいくつかの例が図示されている。特に、43で示される剥離空隙は、加熱プロセスに続く隣接する誘電体層からの導電層44の分離から形成され得る。加熱プロセスの間に気泡もまた形成され、誘電体層内に45で示される空隙を形成し得る。空隙は、46で示されるように、焼結プロセスの間の熱によって導電層44が端点から縮小する場合にも形成され得る。1つまたは複数の誘電体層において、48で示されるように、グリーンウェア材料の不一致またはグリーンセラミック材料の細孔自体もまたエアギャップまたは空隙を形成し得る。誘電体内の空隙は望ましくないと従来考えられてきたため、空隙の存在を低減または排除するためのステップが製造プロセスの間に行われる。従来の意図しない空隙の配置はランダムであり、利用可能なキャパシタンスを形成しなかった。
したがって、高い動作周波数に対応するために、誘電媒体として空気の有利な効果を利用した多層広帯域セラミックキャパシタを提供することが望まれている。特に、キャパシタの高周波性能をより高度に制御するエアギャップキャパシタンスを備えたキャパシタを提供することが望まれている。さらに、既存のモノリシックキャパシタアレイのサイズおよび費用効果を維持しつつ、広帯域キャパシタアレイにおいて向上した高周波性能を提供することが望まれている。
米国特許第6,816,356号明細書 米国特許第8,446,705号明細書 米国特許第6,366,443号明細書
有効な広帯域性能を有する集積キャパシタアレイが提供される。本明細書に記載されるキャパシタは、導電層の間でセラミック誘電体材料に形成されたキャパシタンスを備える。キャパシタは、多層誘電体の中の内部空隙に形成された少なくとも1つのキャパシタンスをさらに備える。内部空隙は、隣接する導電層の端部の間にフリンジ電界の形成を可能にするエアギャップを形成する。空隙は、真空を含むかまたは空気もしくは他の気体で充填され得る。特定の応用にキャパシタを適合させるために、内部空隙の数および位置を含む集積キャパシタアレイの構成を変更することができる。
1つの態様によると、共に焼結されて実質的モノリシックセラミック体を形成する複数の誘電体層および複数の導電層を備えるモノリシックセラミックキャパシタが提供される。セラミック体は、誘電体層と導電層との間に少なくとも1つの空隙を画定する。空隙は、セラミック体の内部に全体が包囲され、誘電体層、第1の導電層、および第2の導電層の少なくとも一部と境界を形成する。誘電体の中で、第1および第2の導電層は非伝導的に接続される。
第2の態様において、実質的モノリシック誘電体を備えるキャパシタが提供される。複数の第1の導電層が誘電体の中に配置され、誘電体上の第1の導電コンタクトに電気的に接続される。複数の第2の導電層もまた誘電体の中に配置され、誘電体上の第2の導電コンタクトに電気的に接続される。第2の層は第1の層と交互に配置され、層の間にキャパシタンスを形成する。少なくとも1つの追加の導電層は、第1および第2の導電コンタクトの間に延びる。追加の導電層は、空隙によって離間された第1および第2の導電プレートを含み、空隙は誘電体によって全体が包囲され、誘電体層の少なくとも一部と境界を形成する。第1および第2の導電プレートの隣接する端部は、離間されて、空隙を介した非伝導接続を形成する。
第3の態様において、少なくとも1つのキャパシタンスがエアギャップキャパシタンスである複数のキャパシタンスを備えるモノリシックセラミックキャパシタを作製するための方法が提供される。該方法は、複数の誘電体セラミック層および複数の導電層を提供する段階を含む。該方法は、導電層および誘電体層を交互に積層する段階をさらに含む。次いで、積層された層は焼結されてモノリシックセラミック体を形成する。空隙は、焼結プロセスの前または間に、モノリシックセラミック体に形成される。空隙は、誘電体層の少なくとも一部ならびに第1の導電層および第2の導電層の一部と境界を形成するように形成される。第1および第2の導電層は、空隙に対して離間されて層の間に非伝導接続を形成する。
本開示は、以下の図面と合わせていくつかの実施形態の詳細な説明からより容易に理解されるであろう。
周知の集積積層キャパシタ構造を図示する。 モノリシックセラミックキャパシタ中の意図しない空隙の周知の例の概略描写である。 1つの内部空隙高周波キャパシタンスを備える集積多層キャパシタの第1の実施形態を図示する。 図3Aのキャパシタの等価回路図を図示する。 図3Aのライン3C−3Cに沿った断面図である。 1つの内部空隙高周波キャパシタンスを備える集積多層キャパシタの第2の実施形態を図示する。 等価回路図を図示する。 2つの内部空隙高周波キャパシタンスを備える集積多層キャパシタの第3の実施形態を図示する。 等価回路図を図示する。 一連の内部空隙高周波キャパシタンスを備える集積多層キャパシタの第4の実施形態を図示する。 等価回路図を図示する。 導電プレートの露出した端部間に形態された1つの内部空隙高周波キャパシタンスを備える集積多層キャパシタの第5の実施形態を図示する。 図7Aのライン7B‐7Bに沿った図7Aのキャパシタの上部断面図である。 図7Aのキャパシタの等価回路図を図示する。 散逸性材料の溶融によって形成された内部空隙を備える図7Aのキャパシタを図示する。 1つの誘電体層中に空隙が形成された図7Aの集積多層キャパシタの代替的実施形態を図示する。 焼結された導電プレート端部を備える図7Eの集積多層キャパシタを図示する。 導電プレートの露出した端部の間に形成された一対の内部空隙高周波キャパシタンスを備える集積多層キャパシタの第6の実施形態を図示する。 図8Aのキャパシタの等価回路図を図示する。 散逸性材料の溶融によって形成された一対の内部空隙を備える図8Aのキャパシタを図示する。 1つの誘電体層中に空隙が形成された図8Aの集積多層キャパシタの代替的実施形態を図示する。 焼結された導電プレート端部を備える図8Dの集積多層キャパシタを図示する。 内部空隙高周波キャパシタンスを備える集積多層キャパシタの第7の実施形態を図示する。 誘電体層が空隙の上部および下部境界を形成する図9Aの集積多層キャパシタの代替的実施形態を図示する。 複数の導電プレートの露出した端部の間に形成された内部空隙高周波キャパシタンスを備える集積多層キャパシタの第8の実施形態を図示する。 メルトバックプロセスを使用して製造された図10Aのキャパシタを図示する。 本発明のさらなる態様による集積多層キャパシタの第9の実施形態を図示する。 等価回路図を図示する。 導電層および誘電体層の交互配置を示す集積多層キャパシタの第10の実施形態を図示する。 等価回路図を図示する。 集積多層キャパシタの第11の実施形態を図示する。 等価回路図を図示する。 別の集積多層キャパシタの実施形態での2つの代表的な導電層および一対の導電プレートの平面図である。 図14Aの実施形態による4つの導電層および2対の導電プレートのスタックの透視図である。 図14Aの実施形態による集積多層キャパシタの側面図である。 図14Cに図示されたキャパシタの上面図である。 ライン14E‐14Eにおける図14Dのキャパシタの断面図である。 散逸性材料を使用した例示的製造プロセスにおける初期ステップの概略描写である。 誘電体層の間に配置された散逸性材料を示す、製造プロセスにおける中間ステップの概略描写である。 散逸性材料の溶融後の誘電体層および導電プレートの概略描写である。
本明細書に記載された集積広帯域キャパシタアレイの構造の原理、機能、および使用の全体的な理解を提供するために様々な非限定的な実施形態が説明される。これらの非限定的な実施形態の1つまたは複数の実施例が添付の図面に図示される。本明細書に記載され、添付の図面に図示された装置および方法が非限定的な実施形態であることを当業者は理解するであろう。1つの非限定的な実施形態に関連して図示または記載された特徴は、他の非限定的な実施形態の特徴と組み合わせることができる。このような修正および変更は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。
ここで開示される実施形態において、集積積層キャパシタは、グリーン状態で積層された複数のセラミックテープ層から形成され、焼結または融着モノリシックセラミック構造体を形成するために焼成された、実質的モノリシック誘電体を備える。本明細書に開示された誘電体および導電材料ならびに組立方法は例示的であり、他の材料および方法も使用され得る。開示された実施形態では、誘電体は、対向する端面に電気コンタクトを備えた六面体形状を有する。しかしながら、他の形状もまた使用され得る。以下に記載する実施形態では、焼結プロセスの前、間および/または後に、モノリシックセラミック体の内部に全体が存在する少なくとも1つの空隙が意図的に形成される。キャパシタ内に追加の高周波キャパシタンスを生成するために、隣接して重なり合う導電層の間もしくは導電層の露出した端部の間、またはその両方に1つまたは複数の空隙が形成される。1つまたは複数の空隙に存在する空気またはその他の気体は、導電層の間にフリンジ効果キャパシタンスの形成を可能にする誘電媒体として作用する。
ここで図3Aを参照して、内部エアギャップを備える集積積層キャパシタの第1の実施形態について説明する。この実施形態では、キャパシタ50は、セラミック誘電体64の第1の側面上の導電コンタクト60からそれぞれ延びる複数の導電層54を備える。第2の複数の導電層56は、誘電体64の対向する第2の側面上の導電コンタクトからそれぞれ延びる。導電層54、56は、誘電体材料の層66と交互に積層されて六面集積積層構造体を形成する。誘電体64の各端部の導電材料60、62は、そこへと延びる各層54、56の共通の接続点を形成する。この実施形態では、それぞれの層54、56は、2つの層の少なくとも一部が垂直方向に重なり合うような交互配置方式で側面コンタクト60、62から延びている。層54、56は、誘電体64の長手方向の中心線に実質的に平行な位置に配置される。単一の交互配置導電層54、56を使用することで、集積キャパシタアレイの直列インダクタンスおよび抵抗が増加する。しかしながら、この構成は、キャパシタンス値の増加を可能にするようにより多くの層をキャパシタ内に備えることを可能にする。
この実施形態では、低周波高値キャパシタンス部52を形成するために、誘電体64の下部において、交互配置の導電層および誘電体層は近接して配置される。誘電体64の上部70に高周波キャパシタンスを形成するために、上部の2つの交互配置している層はより離れて配置される。高周波キャパシタンスは、上部の2つの重なり合う導電層の間に位置する空隙72によって形成される。空隙72は、導電層54、56、および誘電体層66の少なくとも一部の間で、誘電体64内部に全体が包囲される。導電層54、56は、それらの間に非導電接続を有するように、間隔をあけて配置される。特に、空隙72は、層上の反対電荷に起因して空隙に電界の形成を可能にすると同時に、導電層54、56の間を電流が移動するのを防ぐために十分な深さを有する。図3Aおよび3Cに図示されているように、空隙72の境界を形成している重なり合う導電層54、56の間の間隔T1は、キャパシタ50の下部低周波部52において隣接する導電層54、56の間の間隔T2よりも実質的に大きい。空隙72の境界を形成している導電層の間のより大きな間隔T1は、層間に短絡が形成されることを防止する。間隔T1は、典型的に、10ミクロンから200ミクロンの範囲内であり、一方で間隔T2は、典型的に、2ミクロンから10ミクロンの範囲内であり得る。空隙72の長手方向長さは、導電層54、56の間の重複部分を増加または減少するように変更され得る。導電層54、56の間の重複部分の長さの変更は、空隙72内に形成されるキャパシタンスを変化させ得る。図3Bを参照すると、図3Aの装置における有効キャパシタンスの等価回路図は、低周波高値キャパシタ52および高周波低値キャパシタ70を含む。この実施形態における空隙72は中心からずれて配置されており、回路基板上へのキャパシタ50の非対称表面実装を可能にする。隣接する導電層54、56の間の距離、および/または導電層の間の重複の程度を変更することによって、高周波性能を調整することができる。
図4Aは、集積多層キャパシタの第2の実施形態を示す。この実施形態では、キャパシタ80は、上部および下部高値低周波キャパシタンス82、84を備える。キャパシタンス部82、84は、誘電体64の対向する側面上の導電コンタクト60、62から延びる近接した間隔をあけて交互配置された導電層54、56を備える。空隙72は、重なり合う導電層54、56の間の誘電体64の中心に形成される。導電層54、56の間の空隙72は、低値高周波キャパシタンス86を形成する。この実施形態では、前述の実施形態と同様に、層の間の電気伝導、つまり短絡を防止するために、空隙72の境界を形成している導電層54、56の間の間隔は低周波部82、84における導電層の間の間隔よりも実質的に大きい。図4Bは、図4Aの装置における有効キャパシタンスの等価回路図を図示する。キャパシタンスは、低値高周波キャパシタ86の両端に接続された高値キャパシタ82、84を備える。この実施形態における空隙72は誘電体64の中心に配置されているため、高周波キャパシタンスを低周波キャパシタンスの間に配置し、回路基板上のキャパシタの対称表面実装を可能にする。
図5Aは、集積多層キャパシタの第3の実施形態を図示する。この実施形態では、キャパシタ90は、上部および下部高周波低値キャパシタンス94、98の間の中央に位置する低周波高値キャパシタンス96を備える。高値キャパシタンス96は、誘電体64の対向する側面上の導電コンタクト60、62から延びる近接した間隔を有する交互配置導電層54、56を備える。交互配置導電層54、56は、誘電体層66により離間されている。前述の実施形態と同様に、高周波キャパシタンス94、98の各々は、空隙72との境界を形成する重なり合う導電層54、56を備える。重なり合う層54、56は、層の間の電気伝導を防ぐために十分であるが、反対に帯電した層の間で空隙内に電界を形成するために十分近い距離だけ空隙72によって離間される。図5Bは、図5Aの装置における有効キャパシタンスの等価回路図を図示する。キャパシタンスは、一対のより低値高周波キャパシタ94、98の間に接続された高値低周波キャパシタ96を備える。この実施形態における空隙72は、誘電体64の上部および下部に対称的に配置されているため、回路基板上のキャパシタ90の対称表面実装が可能となる。
図6Aは、集積多層キャパシタの第4の実施形態を図示する。この実施形態では、キャパシタ100は、誘電体64の対向する側面上の導電コンタクト60、62から延びる対になった平行な層54、54’および56、56’を備える。1つの交互配置された層ではなく平行な層54、54’および56、56’を使用することで、キャパシタの等価直列抵抗およびインダクタンスが低減する。キャパシタ100は、隣接する導電層の間に形成された一連の内部空隙72をさらに備える。特に、図6Aの上から、第2および第3の重なり合う層の間に第1のキャパシタンス102が形成され、第4および第5の重なり合うプレートの間に第2のキャパシタンス104が形成され、第6および第7の重なり合うプレートの間に第3のキャパシタンス106が形成され、第8および第9の重なり合うプレートの間に第4のキャパシタンス108が形成され、第10および第11の重なり合うプレートの間に第5のキャパシタンス110が形成される。キャパシタンス102〜110の各々は、重なり合うプレートによって、および側面では空隙72が形成される少なくとも1つの誘電層の一部によって境界が形成される。それぞれのキャパシタンス102〜110は、キャパシタスタック内で少なくとも1つの追加の誘電体層によって分離される。積層された内部空隙内に形成された複数のキャパシタンスは、キャパシタ100により高い総キャパシタンス値をもたらす。図6Bは、図6Aの装置における有効キャパシタンスの等価回路図を図示する。回路は、複数の高周波キャパシタンス102〜110の並列接続を含む。
図7Aから7Dは、集積多層広帯域キャパシタの第5の代替的実施形態を図示する。この実施形態では、キャパシタ120は、セラミック誘電体64の第1の側面上の導電コンタクト60からそれぞれが伸びる複数の導電層54を備える。第2の複数の導電層56は、誘電体64の対向する側面上の導電コンタクト62からそれぞれ延びる。導電層54、56は、誘電体材料の層66と交互に積層されて六面集積構造体を形成する。この実施形態では、追加の導電層122は、導電コンタクト60、62の両方に接続され、誘電体64の対向する側面の間に延びる。導電層および周囲の誘電体材料中にギャップまたは空隙72を形成するために、導電層122の一部が除去される。空隙72は、導電層122を、離間されて反対電荷に帯電した端部126、130を備える第1および第2の導電プレートへと分離する。空隙72は、少なくとも1つの誘電体層によってさらに境界が形成される。図7Aに示す実施形態では、空隙72は、上部および下部誘電体層の両方に形成される。図7Bおよび7Cに示されるように、空隙72は、プレート132、134の間の電気伝導を防止するが、反対に帯電したプレートの隣接する端部126、130の間にフリンジ効果キャパシタンス136をもたらすエアギャップを形成する。エアギャップキャパシタンス136に加えて、誘電体64の下部において重なり合う導電層54、56の間でキャパシタ120にさらなるキャパシタンス140が形成され得る。図7Aは、穿孔によって空隙72が形成されたキャパシタを示す。図7Dは、導電層の端部126、130に小塊を形成するための製造プロセスの間に散逸性材料を溶融することによって空隙72が形成されたキャパシタを示す。誘電体64に空隙72を形成するこれらの方法は、以下においてさらに詳細に説明される。図7Cは、低周波高値キャパシタ140および高周波低値キャパシタ136を備える、図7Aおよび7Dの装置における有効キャパシタンスの等価回路図を図示する。図3Aに図示した第1の実施形態と同様に、この実施形態における空隙72は中心からずれて配置され、回路基板上のキャパシタの非対称表面実装を可能にする。
図7Eおよび7Fは、図7Aに示すキャパシタの代替的実施形態を図示する。この代替的実施形態もまた、導電コンタクト60、62の両方に接続され、誘電体64の対向する側面の間に延びる追加の導電層122を備える。導電層および周囲の誘電体材料中にギャップまたは空隙72を形成するために、導電層122の一部が除去される。空隙72は、導電層122を、離間されて、反対電荷に帯電した端部126、130を備える第1および第2の導電プレートへと分離し、上部および下部誘電体層によって境界が形成される。この実施形態では、空隙72は、境界を形成する誘電体層の1つのみに形成され、示された実施例では、上部の誘電体層である。しかしながら、空隙72は、下部の境界を形成する誘電体層のみにも形成され得る。図7Eおよび7Fに示される空隙72は、図7Aおよび7Dにおける空隙より小さい領域を有する。
図8Aから8Cは、キャパシタ150が誘電体64の対向する側面上の導電コンタクト60、62の間に延びる追加の上部および下部導電層を備える集積多層キャパシタのさらに別の代替的実施形態を図示する。この実施形態では、露出した端部を備える同一平面上の対になった導電プレート132、134および156、160を形成するために追加の層の各々の一部を除去することによって、一対の高周波エアギャップキャパシタンスが形成される。空隙72は、導電プレートの露出した端部の間の誘電体材料内に形成される。空隙72は、誘電体64の内部に全体が位置し、上部および下部誘電体層と境界を形成する。前述の実施形態と同様に、露出したプレートの端部の間の間隔は、導電コンタクト60、62の間に短絡が発生することを防止する。反対電荷に帯電した露出したプレート132、134および156、160の端部は、空隙72内にフリンジ効果キャパシタンス170、172を形成する。エアギャップキャパシタンス170、172に加えて、キャパシタ150には、誘電体64において重なり合う導電層54、56の間に追加のキャパシタンス174が形成され得る。図8Aは、穿孔によって形成された空隙72を備えるキャパシタを示す。図8Cは、散逸性材料を溶融することによって形成された空隙72を備えるキャパシタを示す。誘電体64に空隙を形成する方法は、以下でより詳細に説明される。図8Bは、キャパシタ150の中間の低周波高値キャパシタ174、および一対の高周波低値キャパシタ170、172を備える図8Aおよび8Cの装置における有効キャパシタンスの等価回路図を図示する。この実施形態における空隙72は、キャパシタの中心に対して対称的に配置され、回路基板上のキャパシタの対称表面実装を可能にする。図8Dおよび8Eは、図8A〜8Cに示されたキャパシタの代替的実施形態を図示する。この代替的実施形態もまた、誘電体64の対向する側面の間に延びるように導電コンタクト60、62の両方に接続された追加の導電層122を備える。導電層および周囲の誘電体材料中にギャップまたは空隙72を形成するために、導電層122の一部が除去される。空隙72は、導電層122を、離間されて反対電荷に帯電した端部126、130を備える第1および第2の導電プレートへと分離し、上部および下部誘電体と境界を形成する。この実施形態では、空隙72の各々は隣接する誘電体層の1つのみに形成され、上部内部空隙キャパシタンスが上部誘電体層中に形成され、下部内部空隙キャパシタンスが下部誘電体層中に形成されている。図8Dおよび8Eに示される空隙72は、図8Aおよび8Cにおける空隙よりも小さい領域を有し、空隙内に形成されるキャパシタンスが異なる。
図9Aおよび9Bは、誘電体64内に全体が包囲された内部空隙72を備えるキャパシタのさらなる代替的実施形態を図示する。図9Aに示される第1のキャパシタ180において、空隙72は、導電層54、56の複数の露出した端部、ならびに上部および下部の重なり合う導電層184、186を包含する。露出したプレート端部および重なり合う導電層184、186の両方からの組み合わされたフリンジ効果電界から空隙72においてキャパシタンスが形成される。図9Bに示されるキャパシタ180aでは、重なり合う導電層184、186の各々と空隙との間に誘電体材料の薄い層をさらに備えるようにして、キャパシタ180と実質的に同一の方法で空隙72が形成される。空隙72の上部および下部の端部と境界を形成する追加の誘電体材料は、反対電荷に帯電した重なり合う層184、186によって空隙内に形成されるキャパシタンスを低減する。
図10Aおよび10Bは、誘電体64内に全体が包囲された内部空隙72を備えるキャパシタのさらなる代替的実施形態を図示する。この実施形態では、前述の実施形態のように、空隙72は導電層54、56の複数の露出した端部を包含するが、上部および下部の重なり合う導電層を含まない。プレート54、56の露出した端部からのフリンジ電界の組み合わされた効果から空隙72に高周波キャパシタンスが形成される。図10Aは、穿孔によって形成された空隙72を備えるキャパシタ190を示し、図10Bは、導電層54、56の露出した端部に小塊204を形成するために散逸性材料を溶融することによって形成された空隙72を備えるキャパシタ190aを示す。
図11Aおよび11Bは、キャパシタ210が低周波高値バルクキャパシタ部212を備える多層キャパシタのさらに別の代替的実施形態を図示する。キャパシタ部212は、外部コンタクト60に接続された第1の複数の導電層54と、外部コンタクト62に接続された対向する第2の複数の平行な導電層56とを備える。キャパシタ210は、反対電荷に帯電したプレートの対132、134および156、160を形成するために分離された、上部および下部導電層の露出した端部の間の内部空隙72に形成された一対の高周波低値キャパシタンスをさらに備える。空隙72は、誘電体64内に全体が配置され、上部および下部誘電体と境界を形成する。前述の実施形態のように、露出したプレート端部の間の間隔は、導電コンタクト60、62の間に短絡が発生することを防止する。反対電荷に帯電したプレート132、134および156、160の露出した端部は、キャパシタ部216、218の空隙72内に高周波フリンジ効果キャパシタンスを形成する。エアギャップキャパシタンスに加えて、高周波キャパシタ部216、218の各々は、外部金属コンタクト60、62のいずれとも接続されない導電フローティングプレート214a、214bを備える。導電フローティングプレート214a、214bは、装置210の誘電体内に追加のキャパシティを形成する。図11Bは、図11Aの装置における有効キャパシタンスの等価回路図を図示する。図11Bに示されるように、第1のフローティング導電プレート214aは、導電プレート132とキャパシタ220を形成し、導電プレート134とキャパシタ222を形成する。第2のフローティング導電プレート214bは、導電プレート156とキャパシタ224を形成し、導電プレート160とキャパシタ226を形成する。図11Aは、穿孔によって形成された空隙72を示すが、空隙は、導電層の露出した端部に1つまたは複数の小塊を形成するプロセスを含めた他の製造プロセスによっても形成され得る。
図12Aおよび12Bは、集積多層キャパシタのさらに別の代替的実施形態を図示する。この実施形態では、キャパシタ230は、反対電荷に帯電したプレートの対232a、232bおよび234a、234bを形成するために分離された上部および下部導電層の露出した端部の間の内部空隙72に形成された一対の高周波低値キャパシタンスを備える。空隙72は、誘電体64内に全体が配置され、上部および下部誘電体層と境界を形成する。前述の実施形態と同様に、露出したプレート端部の間の間隔は、外部コンタクト60、62の間に短絡が発生することを防止する。反対電荷に帯電したプレート232a、232bおよび234a、234bの露出した端部は、空隙72内に高周波フリンジ効果キャパシタンス240、242を形成する。この実施形態では、導電フローティングプレート236a、236b、および236cは、内部空隙72の各々の上および下の誘電体層66で離間されて追加のキャパシタンスを形成する。フローティングプレート236a、236b、および236cは、金属化外部コンタクト60、62のいずれとも接続されない。図12Bは、図12Aの装置における有効キャパシタンスの等価回路図を図示する。図12Bに示されるように、第1のフローティング導電プレート236aは、導電プレート232aとキャパシタ244を形成し、導電プレート232bとキャパシタ246を形成する。第2のフローティング導電プレート236bは、導電プレート232aとキャパシタ250を形成し、導電プレート232bとキャパシタ252を形成し、導電プレート234aとキャパシタ254を形成し、導電プレート234bとキャパシタ256を形成する。第3のフローティング導電プレート236cは、導電プレート234aとキャパシタ260を形成し、導電プレート234bとキャパシタ262を形成する。図12Aは、穿孔によって形成された内部空隙72を示すが、空隙は、導電層の露出した端部に1つまたは複数の小塊を形成するプロセスを含めた他の製造プロセスによっても形成され得る。
図13Aおよび13Bは、集積多層キャパシタのさらに別の実施形態を図示する。この実施形態では、キャパシタ270は、反対電荷に帯電したプレート274a、274bを形成するために分離された導電層の露出した端部の間で空隙72に形成された高周波低値キャパシタンス272を備える。キャパシタ270は、誘電体層によって空隙72から離間された1つのフローティング導電プレート276をさらに備える。フローティング導電プレート276は、追加の直列キャパシタを形成する。フローティングプレート276と導電プレート274aとの間に第1のキャパシタ280が形成され、フローティングプレートと導電プレート274bとの間に第2のキャパシタ282が形成される。図13Aは、穿孔によって形成された内部空隙72を示すが、空隙は、導電層の露出した端部に1つまたは複数の小塊を形成するプロセスを含めたその他の製造プロセスによっても形成され得る。
図14Aから14Eは、集積多層キャパシタの別の実施形態を示す。この実施形態では、キャパシタ290は、交互の第1および第2の導電層を備える。図14Aは、代表的な第1の導電層292および代表的な第2の導電層294を示す。第1の導電層292の各々は、実質的に同一平面上に配置された、第1の主電極296と、別の第1の対極300とを備える。主電極296は、中央部302と、中央部の横に配置された少なくとも1つの延長アーム304とを含む。対極300は、第1の主電極の少なくとも1つの延長アーム304と実質的に長手方向に配列された少なくとも1つの延長アーム306を含む。第2の導電層294の各々は、実質的に同一平面上に設けられた、第2の主電極310と、別の第2の対極312とを備える。第2の主電極310は、中央部314と、中央部の横に配置された少なくとも1つの延長アーム316とを含む。第2の対極312は、第2の主電極の少なくとも1つの延長アームと実質的に長手方向に配列された少なくとも1つの延長アームを含む。
キャパシタ290では、隣接して積層された第1および第2の導電層292、294の間に誘電体材料が交互配置され、各第1の主電極296の中央部302の少なくとも一部が第2の主電極310の中央部314の少なくとも一部と重なるように層が積層される。外部コンタクト60の1つは、各第1電極296および第2対極に電気的に接続され、第2の外部コンタクト62は、各第2の主電極310および第1の対極300に電気的に接続される。交互に積層された導電層に加えて、キャパシタ290は、スタックの上に第1の組の導電プレート322、324を備え、スタックの下に第2の組の導電プレート330、332を備える。上および下の組の導電プレートは、各プレートの対の間にギャップ334、336を形成するために離間される。上および下の導電プレートの対322、324、および330、332は、対の中に、導電層292、294の隣接部の間に追加のキャパシタンスを提供する。図14Bは、導電層292、294の例示的な積層を図示する。図14Bの透視図における描写を容易にするために、底部導電プレート330、332は、外枠のみ透視的に示される。積層された導電層およびプレートの示された配列を備えるキャパシタ290は、任意の複数の異なる基板表面上に複数の方向に実装され得る。積層された交互配置導電層292、294における交互の主電極および対極に関するさらなる詳細は、Ritterらの米国特許第8,446,705号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
この実施形態では、少なくとも1つの主電極延長アーム304または316と、対応する対極延長アーム306または320との間で、第1および第2の導電層292、294の少なくとも1つに少なくとも1つの内部空隙72が形成される。図14C〜14Eに示された代表的な実施形態では、主電極延長アーム304、316と対極延長アーム306、320との間で、導電層292、294の各々に一対の内部空隙72が形成される。少なくとも1つの内部空隙72の各々は、セラミック体内部に全体が包囲され、誘電体層の少なくとも一部と境界を形成する。空隙72の境界上での延長アームの間の間隔は、主電極と対極との間の導通を防止し、同時に反対電荷に帯電した延長アームの端部の間で非伝導接続を可能にするものである。
延長アームの間の空隙に加えて、上部および下部導電プレートの対322、324と330、332との間のギャップ334、336において、誘電体材料の一部が除去される。導電プレートの組の間の誘電体を除去することによって、プレートの間に空隙72が形成される。導電プレートの間の内部空隙は、キャパシタ本体の内部に全体が包囲されるように外側誘電体層340、342(図14Cに図示)と境界を形成する。反対電荷に帯電した導電プレート322、324および330、332は、空隙72内部のフリンジ効果キャパシタンスを形成する。
上述のように、誘電体64における1つまたは複数の空隙72は、焼結プロセスの前、間、または後に形成され得る。誘電体材料中に空隙を形成するために、様々な加工技術が採用され得る。特に、焼結プロセスの前に、穿孔によって誘電体層に空隙が形成され得る。そのセラミック層の各々は、ピンチップドリルなどによって機械的に穴抜き、空気穿孔、油圧穿孔、またはレーザ穿孔され得る。それぞれのシートをキャパシタスタックに積層する前に、所望の空隙サイズが穿孔されるかまたはグリーンセラミックシートに切断される。それぞれの層の穿孔に加えて、2つの開放面を有する半分として誘電体が形成されることもまた想定される。半分の各々の中心が所望の空隙サイズに穿孔され、次いで2つの半片が接合および焼結され得る。誘電体64に大きな空隙が形成される図9Aおよび9Bに示されるような実施形態においてこの製造方法が採用され得る。
光化学プロセスを使用してグリーンセラミックに空隙を形成することも可能である。このプロセスでは、感光性バインダを有するセラミックシートが金属化層またはフィルム上に配置される。次いで、所望の空隙位置で、感光性バインダが反応する放射に感光性セラミックシートが曝露される。次いで、セラミックに空隙を残して曝露箇所からセラミック誘電体を洗浄するために溶媒が使用される。追加の層に先の穿孔または光化学プロセスを反復して積層キャパシタ構造体に所望のサイズを有する多数の空隙が形成され得る。上述の製造方法のさらなる詳細は、米国特許第6,366,443号明細書に開示されており、参照により本明細書に組み込まれる。
セラミックシートの穿孔に加えて、空隙72のための開口部を形成するためにそれぞれの導電層が穿孔され得る。特に、図7A、8Aおよび10Aに示される実施形態では、空隙72によって離間され、反対電荷に帯電した別個のプレートへと導電層を分割するために、上述の任意の技術を使用して、それぞれの導電層122が穿孔され得る。さらに、図15Aおよび15Bに示されるように、積層プロセスの間にグリーンセラミックシート内に所望の空隙サイズの散逸性材料プラグを配置することによって、焼結プロセスの間にセラミックシートおよび導電層に1つまたは複数の空隙72が形成され得る。周囲のセラミック誘電体層66より低い融点を有するプラグ200は、焼結プロセスの間に焼失し得る。例えば銀添加剤を含む黒鉛などの散逸性材料は、図15Cに示されるように、プラグの位置に空隙を残し、周囲のセラミック材料が少なくとも部分的に硬化された後に、プラグが焼失するように選択される。プラグ200の融点が低いと、202で示すように、周囲の誘電体材料の溶融が促進され得る。図15Cに示されるように、導電層上に配置された場合には、溶融によって、空隙72が形成され、小塊204を形成する導電プレートの露出した端部でのメルトバックがさらにもたらされ得る。
さらに、図7Aおよび8Aに示された実施形態では、キャパシタスタックへと層を配置する前に、例えば有機化合物(例えばポリマー)などの散逸性材料を所望の空隙位置で導電層に挿入することによって、1つの導電層の端部の間に空隙が形成され得る。焼結プロセスの間に散逸性材料は焼失し、所望の位置にギャップを形成して小塊を有する2つの別の導電プレートへと層を分離する。
セラミック体の内部に全体が位置する空気が充填された空隙を有する様々なキャパシタ実施形態について記載された。空気に加えて、本開示による内部空隙は、用途に応じて例えば窒素またはアルゴンを含むその他の種類の気体で充填され得る。セラミック材料の細孔に気体が浸透し、事前に穿孔された空隙または散逸性材料の焼失によって形成された空隙を充填するように、焼結プロセスの間に炉を気体で充填することによって内部空隙が特定の気体で充填され得る。空隙72を気体で充填することに加えて、空隙内に真空が形成されることもまた想定される。
誘電体において隣接する導電層の間の既知の位置に空隙を配置して既知の高周波キャパシタを形成することは、従来より知られている空隙のランダムな形成とは異なるものである。製造の間に空隙を内部形成することで、誘電媒体として空隙を使用した、隣接する導電プレートの間に利用可能なキャパシタンスを形成することが可能となる。さらに、本明細書に記載の方法を使用することによって、目的の応用または所望のキャパシタンスに基づいて、1つまたは複数の空隙の所望の位置を事前に決定することができる。
本明細書において様々な実施形態が記載されたが、少なくともいくつかの利点を付与するこれらの実施形態への様々な修正、変更、および適応がなされ得ることは当業者に明らかである。従って、開示された実施形態は、定義された実施形態の範囲を逸脱することなくそれらの修正、変更および適応を全て含むことが意図される。

Claims (17)

  1. 実質的モノリシックセラミック体を形成するために共に焼結された複数の誘電体層および複数の導電層を備え、セラミック体が前記誘電体層と前記導電層との間に少なくとも1つの空隙を画定し、前記空隙が前記セラミック体の内部に全体が包囲され、かつ誘電体層と、第1の導電層と、第2の導電層との少なくとも一部と境界を形成しており、前記第1の導電層および前記第2の導電層がそれらの間に導電接続を有さない、セラミックキャパシタ。
  2. 前記第1の導電層および前記第2の導電層の各々が、前記空隙と境界を形成する端部を有し、第1および第2の層の端部が、前記空隙にフリンジ効果キャパシタンスを形成する程度に互いに近接している、請求項1に記載のキャパシタ。
  3. 前記第1の導電層が前記第2の導電層と少なくとも部分的に重なり合い、前記空隙が重なり合う層の間にある、請求項1に記載のキャパシタ。
  4. 前記第1の導電層と前記第2の導電層との間のフリンジ効果電界によって前記空隙にキャパシタンスが形成される、請求項1に記載のキャパシタ。
  5. 前記空隙に高周波キャパシタンスが形成される、請求項4に記載のキャパシタ。
  6. 前記セラミック体の内部に全体が包囲されており、かつ誘電体層と、第3の導電層と、第4の導電層との少なくとも一部と境界を形成する第2の空隙をさらに備え、前記第3の導電層および前記第4の導電層がそれらの間に導電接続を有さない、請求項2に記載のキャパシタ。
  7. 第3および第4の層の各々が、前記第2の空隙と境界を形成する端部を有し、前記第3および第4の層の端部が、前記第2の空隙に第2のフリンジ効果キャパシタンスを形成する程度に近接している、請求項6に記載のキャパシタ。
  8. 前記空隙が、前記第1の導電層と前記第2の導電層との間に垂直方向に間隔をあけている、請求項3に記載のキャパシタ。
  9. 前記複数の誘電体層の少なくともいくつかが、前記セラミック体において前記複数の導電層の少なくともいくつかと交互配置されて追加の低周波キャパシタンスを形成する、請求項4に記載のキャパシタ。
  10. 前記キャパシタが、低周波高値キャパシタンス部と、高周波低値キャパシタンス部とをさらに備え、導電層の間の垂直間隔が前記高周波低値キャパシタンス部において実質的により大きい、請求項1に記載のキャパシタ。
  11. 実質的モノリシック誘電体と、
    前記誘電体内に配置され、前記誘電体上の第1の導電コンタクトに電気接続された複数の第1の導電層と、
    前記誘電体内に配置され、前記誘電体上の第2の導電コンタクトに電気接続された複数の第2の導電層であって、前記複数の第1の導電層と交互配置されて層の間にキャパシタンスを形成する、複数の第2の導電層と、
    空隙によって離間された少なくとも1組の導電プレートであって、前記空隙が前記誘電体に全体が包囲され、かつ誘電体層の少なくとも一部と、第1および第2の導電プレートの隣接する端部と境界を形成し、前記第1および第2の導電プレートが離間されて前記空隙を介した非伝導キャパシティブ接続を形成する、導電プレートと、
    を備えるキャパシタ。
  12. 前記第1の導電プレートおよび前記第2の導電プレートが離間されて前記空隙内にフリンジ効果キャパシタンスを形成する、請求項11に記載のキャパシタ。
  13. 前記第1の導電プレートおよび前記第2の導電プレートが同一平面上に位置する、請求項12に記載のキャパシタ。
  14. 少なくとも1つのエアギャップキャパシタンスを含むモノリシックセラミックキャパシタを作製する方法であって、
    複数の誘電体セラミック層を提供する段階と、
    複数の導電層を提供する段階と、
    前記導電層および誘電体層を交互に配置して積層する段階と、
    交互配置された層を焼結してモノリシックセラミック体を形成する段階と、
    前記モノリシックセラミック体に空隙を形成する段階であって、前記空隙が誘電体層の少なくとも一部ならびに第1の導電層および第2の導電層の一部と境界を形成する、空隙を形成する段階と、
    前記空隙に対して第1の導電層および第2の導電層を離間して層の間に非伝導キャパシティブ接続を形成する段階と、
    を含む方法。
  15. 前記空隙に対して前記第1の導電層および前記第2の導電層を離間して前記空隙にキャパシタンスを形成する段階をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記空隙を形成する段階が、前記複数の誘電体セラミック層の少なくとも1つに開口を穿孔する段階をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  17. 焼結する段階および空隙を形成する段階が、複数の誘電体材料層の少なくとも1つに散逸性材料を提供し、焼結する段階の間に前記散逸性材料を焼失させて前記空隙を形成する段階をさらに含む、請求項14に記載の方法。
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