JP2018176406A - 連続体ロボットの制御システム及びその制御方法、並びに、プログラム - Google Patents

連続体ロボットの制御システム及びその制御方法、並びに、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】連続体ロボットの湾曲部を駆動させる際に、当該湾曲部の湾曲形状の基準面となる部材と当該湾曲部内の最も基準面に近い部材との接触を防止する仕組みを提供する。【解決手段】切替判定部122は、運動学演算部121で算出された、湾曲部の湾曲形状の基準面となる部材と当該湾曲部内の最も基準面に近い部材との距離を表す距離情報である座標値ze1(θe)に応じて、当該座標値とともに運動学演算部121で算出された当該湾曲部を駆動させるためのワイヤの駆動変位量に基づくワイヤの駆動を行うか否かを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、連続体ロボットの制御システム及びその制御方法、並びに、当該制御システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムに関するものである。
連続体ロボットは、コンティニュウムロボットとも呼ばれ、柔軟性のある構造を持つ湾曲部を有し、その湾曲部を変形させることにより形状が制御される。この連続体ロボットは、剛体リンクにより構成されるロボットに対して、主に2つの優位性を持つ。1つ目は、連続体ロボットは、剛体リンクロボットがはまり込んでしまうような狭い空間や散乱物のある環境の中で、曲線に沿って移動可能である。2つ目は、連続体ロボットは、本質的な柔らかさを有するため、脆弱な対象物に損傷を与えることなく操作することができる。そこでは、剛体リンクロボットで必要とされる外力の検出などは必ずしも必要とされない。
この特徴を生かし、連続体ロボットは、内視鏡のシースやカテーテルなどの医療の分野や、レスキューロボットなどの極限作業ロボットへの応用が期待されている。この連続体ロボットの駆動方法としては、腱駆動によるもの、押引き可能なワイヤによるもの、空気アクチュエータによるものなどがある。非特許文献1では、3本のワイヤと、それをガイドするベースディスク、スペーサーディスク、エンドディスクにより連続体ロボットを構成し、運動学を導出することでワイヤの押し引き駆動量を求め、形状の制御を行っている。
K. Xu, M. Fu, and J. Zhao, "An Experimental Kinestatic Comparison between Continuum Manipulators with Structural Variations," in IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA), Hong Kong, China, 2014, pp. 3258-3264.
非特許文献1では、それぞれのディスクの円周の近くにワイヤをガイドする孔が設けられている。また、非特許文献1では、運動学の導出においては、連続体ロボットの中心を通る仮想的なワイヤを考え、その長さが常に一定となるように実際のワイヤの駆動量を求めている。そのため、非特許文献1では、或る湾曲部の湾曲形状の基準面となる部材と当該湾曲部内の最も基準面に近い部材とが接触をしてしまうおそれがあった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、連続体ロボットの湾曲部を駆動させる際に、当該湾曲部の湾曲形状の基準面となる部材と当該湾曲部内の最も基準面に近い部材との接触を防止する仕組みを提供することを目的とする。
本発明の連続体ロボットの制御システムは、基準面を介して延伸する複数のワイヤと、前記複数のワイヤが異なる位置に固定され、前記複数のワイヤを案内する第1のワイヤガイドと、前記基準面と前記第1のワイヤガイドとの間に設けられ、前記複数のワイヤのうちの一部のワイヤが固定された、前記複数のワイヤを案内する第2のワイヤガイドとを含み形成され、前記複数のワイヤのうちの少なくとも一部の所定ワイヤを駆動することにより湾曲可能な湾曲部を、有する連続体ロボットの制御システムであって、前記湾曲部の湾曲角度の目標値である目標湾曲角度および当該湾曲部の旋回角度の目標値である目標旋回角度の入力に応じて、前記所定ワイヤの駆動変位量と、前記第2のワイヤガイドにおける前記基準面に近い側の端部である近位端と当該基準面との距離を表す距離情報とを算出する算出手段と、前記所定ワイヤの駆動を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記距離情報とともに前記算出手段で算出された前記駆動変位量に基づいて前記所定ワイヤの駆動を行うか否かを、前記距離情報に応じて判定する判定手段を有する。
また、本発明は、上述した連続体ロボットの制御方法、及び、上述した連続体ロボットの制御システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムを含む。
本発明によれば、連続体ロボットの湾曲部を駆動させる際に、当該湾曲部の湾曲形状の基準面となる部材と当該湾曲部内の最も基準面に近い部材との接触を防止することができる。
本発明の第1の実施形態に係る連続体ロボットの制御システムの構成例を示す模式図である。 図1に示す連続体ロボットの構成例を示す模式図である。 図2に示すワイヤの配置をxy面において定義するための模式図である。 図2に示す続体ロボットの湾曲部をwz面へ投影した場合の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る連続体ロボットの制御システムによる制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態を示し、各旋回角度と最大湾曲角度との関係をシミュレーションした結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る連続体ロボットの制御システムの構成例を示す模式図である。 図7に示す連続体ロボットの構成例を示す模式図である。 図7に示す連続体ロボットの湾曲形状の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、各旋回角度と最大湾曲角度との関係をシミュレーションした結果を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る連続体ロボットの制御システムの構成例を示す模式図である。
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態では、連続体ロボット(連続体マニピュレータともいう)の制御システムが可撓性内視鏡に適用される例を示す。近年、例えば医療分野においては、患者の負担を低減し治療・検査後のQOLを向上させるための低侵襲医療が注目を集めており、低侵襲医療の例として、可撓性内視鏡を用いた手術・検査が挙げられる。可撓性内視鏡は、挿入部が湾曲可能な部材で構成されているため、内視鏡先端の湾曲部の湾曲角度を操作することで広い範囲をくまなく観察できる。なお、本発明の実施形態に係る連続体ロボットの制御システムの例として適用する可撓性内視鏡は、医療分野に限定されるものではなく、湾曲部を挿入・抜去させる経路(以下、「挿抜経路」を称する)の内部を観察するものであれば他の分野(例えば、配管等の内部を観察するための工業用内視鏡)にも適用可能である。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
<連続体ロボットの制御システムの構成例>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る連続体ロボットの制御システム100の構成例を示す模式図である。連続体ロボットの制御システム100は、図1に示すように、入力装置110と、制御装置120と、連続体ロボット130とを有して構成されている。
≪連続体ロボットの構成例≫
まず、図1に示す連続体ロボット130の構成例について説明する。
図2は、図1に示す連続体ロボット130の構成例を示す模式図である。連続体ロボット130は、図2に示すように、基台部1310及び湾曲部1320を含み形成されている。また、図2に示す連続体ロボット130は、湾曲部1320の長軸方向に移動可能に構成されている。
湾曲部1320は、当該湾曲部1320の基準面に相当する基台部1310の上面1314を介して延伸する複数のワイヤ1301〜1303と、複数のワイヤ1301〜1303が異なる位置に固定され、複数のワイヤ1301〜1303を案内する第1のワイヤガイド1321と、基台部1310の上面1314と第1のワイヤガイド1321との間に設けられ、複数のワイヤ1301〜1303のうちの一部のワイヤ1301が所定の位置に固定された、複数のワイヤ1301〜1303を案内する第2のワイヤガイド1322〜1325と、を含み形成されている。具体的に、第1のワイヤガイド1321は、位置13211にワイヤ1301が固定され、位置13212にワイヤ1302が固定され、位置13213にワイヤ1303が固定されている。また、第2のワイヤガイド1322は位置13221にワイヤ1301が固定され、第2のワイヤガイド1323は位置13231にワイヤ1301が固定され、第2のワイヤガイド1324は位置13241にワイヤ1301が固定され、第2のワイヤガイド1325は位置13251にワイヤ1301が固定されている。なお、図2に示すように、湾曲部1320の基準面に相当する基台部1310の上面1314には、複数のワイヤ1301〜1303は固定されていない。
そして、図2に示す連続体ロボット130では、複数のワイヤ1301〜1303のうちの一部の所定ワイヤであるワイヤ1302及び1303を駆動することにより、湾曲部1320を所望の湾曲形状(例えば、円弧状)に湾曲可能に構成されている。
ここで、以下の説明においては、湾曲部の各ワイヤガイドにおいて、当該湾曲部の長軸方向について当該湾曲部の基準面から遠い側の端部を「遠位端」と称し、当該湾曲部の基準面から近い側の端部を「近位端」と称する。具体的に、湾曲部1320は、基台部1310の上面1314(厳密に言えば、上面1314自体は含まない)から第1のワイヤガイド1321の遠位端13214に至るまでとなっている。ここで、図2に示す例では、第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の異なる位置13211〜13213にそれぞれワイヤ1301〜1303が固定されているものとする。また、例えば、ワイヤ1301が固定される位置13221〜13251は、それぞれ、第2のワイヤガイド1322〜1325の近位端に設けられている。
また、図2に示す連続体ロボット130は、第1のワイヤガイド1321よりも上面1314から遠い方にカメラ(不図示)が設けられており、湾曲部1320を挿抜経路400に沿って挿入することにより、挿抜経路400の内部を観察可能となっている。なお、図2では、離散的に配置された複数のワイヤガイドを配置する例を示したが、蛇腹状やメッシュ状等の連続体のワイヤガイドを配置するようにしてもよい。
基台部1310の内部には、ワイヤ1302を押し引き駆動させるためのアクチュエータ1311と、ワイヤ1303を押し引き駆動させるためのアクチュエータ1312と、ワイヤ1301の一端を固定する固定部1313が設けられている。すなわち、図2に示す連続体ロボット130では、アクチュエータ1311及びアクチュエータ1312を制御してワイヤ1302及び1303を駆動することにより、湾曲部1320を所望の湾曲形状(例えば、円弧状)に湾曲可能に構成されている。
また、図2には、連続体ロボット130(より詳細に、図2に示す例では湾曲部1320)の中心軸1304を破線で示している。また、図2では、湾曲部1320の基準面に相当する基台部1310の上面1314について、その中心を原点Oとするとともに、その面内で原点Oを通り相互に直交するx軸及びy軸を図示している。また、図2では、基台部1310の上面1314と直交するz軸を図示している。また、図2では、アクチュエータ1311によるワイヤ1302の駆動変位量lp1b、及び、アクチュエータ1312によるワイヤ1303の駆動変位量lp1cを図示している。また、図2では、第1のワイヤガイド1321の遠位端13214において、中心軸1304が通る位置13215を図示している。また、図2では、位置13215において、中心軸1304とz軸と平行な線分とのなす角度を湾曲部1320の湾曲角度θ1として図示している。また、図2では、中心軸1304をxy面に投影したw軸を図示し、また、位置13215をxy面に投影した位置1305を図示している。また、図2では、x軸とw軸とのなす角度を湾曲部1320の旋回角度ζ1として図示している。また、図2では、中心軸1304に係る湾曲部1320の曲率半径ρ1を図示している。また、図2では、第1のワイヤガイド1321の遠位端13214から第2のワイヤガイド1325の近位端13252までのワイヤ1301の長さlaw1を図示している。
ここで、再び、図1の説明に戻る。
入力装置110は、湾曲部1320の湾曲形状パラメータである、湾曲部1320の湾曲角度θ1の目標値である目標湾曲角度θref1、及び、湾曲部1320の旋回角度ζ1の目標値である目標旋回角度ζref1を、制御装置120に対して入力する。また、入力装置110は、目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1からなる湾曲形状パラメータを時系列で(例えば、所定の離散時間ステップごとに)順次入力することが可能に構成されている。この際、入力装置110は、異なる値の目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1からなる湾曲形状パラメータを時系列で順次入力することも可能である。
制御装置120は、入力装置110から入力された湾曲形状パラメータに応じて、連続体ロボット130の駆動制御を行う。この制御装置120は、図1に示すように、運動学演算部121と、切替判定部122と、第1の切替部123と、記憶部124と、第2の切替部125を有して構成されている。具体的に、制御装置120は、3本のワイヤ1301〜1303のうちの2本のワイヤ1302及び1303を駆動することにより立体的に形状の制御が可能な連続体ロボット130の運動学に基づくモデルを導出する。なお、本明細書において、運動学に基づくモデルを運動学とも称する。そして、制御装置120は、湾曲部1320の基準面に相当する基台部1310の上面1314と、基台部1310の上面1314に最も近い第2のワイヤガイド1325の近位端13252との接触を回避するための制御を行う。
運動学演算部121は、入力装置110からの目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1の入力に応じて、ワイヤ1302の駆動変位量lp1b及びワイヤ1303の駆動変位量lp1cを算出する。さらに、運動学演算部121は、目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1の入力に応じて、第2のワイヤガイド1325の近位端13252と基台部1310の上面1314との距離を表す距離情報である座標値ze1(θe)を算出する。ここで、座標値ze1(θe)は、基準面の原点Oを0の値としたz軸方向の値を示しているものとする。また、座標値ze1(θe)は、図2に示す第2のワイヤガイド1325の近位端13252における外周上の全ての点のz軸方向の値を示しているものとする。このワイヤ1302の駆動変位量lp1b及びワイヤ1303の駆動変位量lp1cと、距離情報である座標値ze1(θe)を算出する運動学演算部121は、本発明の「算出手段」に相当する構成の一例である。
切替判定部122は、当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cのそれぞれに基づいてワイヤ1302及び1303の駆動を行うか否かを、運動学演算部121で算出された座標値ze1(θe)に応じて判定する。具体的に、切替判定部122は、座標値ze1(θe)が閾値以下であるか否かを判断し、当該判断の結果に基づいて、上述した駆動制御を行う。ここで、閾値として、例えば0を設定すれば、座標値ze1(θe)が閾値である0以下の場合には、基台部1310の上面1314と第2のワイヤガイド1325の近位端13252とが接触することが想定される。この基台部1310の上面1314と第2のワイヤガイド1325の近位端13252との接触の観点からは、閾値として0を設定することが好適である。しかしながら、本発明においてはこの態様に限定されるものではなく、接触に係る安全率を考慮して、閾値として所定の正の値を設定する態様も、本発明に適用可能である。
座標値ze1(θe)が閾値以下でない場合、切替判定部122は、基台部1310の上面1314と第2のワイヤガイド1325の近位端13252とが接触するおそれが無いと判定し、第1の切替部123及び第2の切替部125を図1に示すように切り替える。具体的に、この場合、切替判定部122は、第2の切替部125を図1に示すように切り替えて、当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを連続体ロボット130に出力する制御を行う。これにより、連続体ロボット130では、当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cのそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動が行われることになる。また、この場合、切替判定部122は、第1の切替部123を図1に示すように切り替えて、当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを記憶部124に記憶する制御を行う。このように、記憶部124には、座標値ze1(θe)が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cが記憶される。
一方、座標値ze1(θe)が閾値以下である場合、切替判定部122は、基台部1310の上面1314と第2のワイヤガイド1325の近位端13252とが接触するおそれが有ると判定し、第1の切替部123及び第2の切替部125を図1に示すものと逆方向に切り替える。すなわち、この場合、切替判定部122は、当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cのそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動を行わないように制御する。具体的に、この場合、まず、切替判定部122は、第1の切替部123を図1に示すものと逆方向に切り替えて、当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを記憶部124に記憶しない制御を行う。これにより、記憶部124には、座標値ze1(θe)が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cのみが記憶される。また、この場合、切替判定部122は、第2の切替部125を図1に示すものと逆方向に切り替えて、当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを連続体ロボット130に出力しない制御を行う。これにより、連続体ロボット130では、当該座標値ze1(θe)とともに運動学演算部121で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cのそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動が行われず、上述した接触を回避することができる。より詳細に、この場合、切替判定部122は、第2の切替部125を図1に示すものと逆方向に切り替えて、予め記憶部124に記憶されている、以前に運動学演算部121で算出され座標値ze1(θe)が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値ze1(θe)とともに算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを連続体ロボット130に出力する制御を行う。これにより、連続体ロボット130では、上述した接触を回避しつつ、湾曲部1320の駆動が行われることになる。
なお、本実施形態においては、記憶部124に、運動学演算部121で算出された所定の駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを記憶するようにしているが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、運動学演算部121で算出されたものではなく、上述した接触を回避できることが検証された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを予め記憶しておく形態も、本発明に適用可能である。また、切替判定部122は、本発明の「判定手段」に相当する構成の一例である。
図1に示す制御装置120の運動学演算部121、切替判定部122、第1の切替部123、記憶部124及び第2の切替部125は、ハードウェアで構成されていても、ソフトウェアで構成されていてもよい。ここで、図1に示す制御装置120の各構成部121〜125がソフトウェアで構成されている場合には、例えばコンピュータのCPUがROM等の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することにより、各構成部121〜125の機能が実現される。
次いで、制御装置120の具体的な処理例について説明する。
以下の説明では、原点Oから位置13215までの中心軸1304の長さを湾曲部1320の中心軸の長さl1dとする。この湾曲部1320の中心軸の長さl1dは、当該湾曲部1320の湾曲形状に応じて変化する。また、第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の座標を(xt1,yt1,zt1)とする。また、ワイヤ1301の長さをl1aとし、また、xy面内において反時計回りに順次配置されているワイヤ1302及び1303の長さをそれぞれl1b及びl1cとする。
さらに、本実施形態においては、z軸及びy軸回りの回転行列を、それぞれ、以下に示すように、Rz(θ)及び、Ry(θ)と表す。
また、制御装置120の具体的な処理例では、以下に示す仮定に基づき、連続体ロボットの運動学を導出する。
[1]湾曲部(湾曲部が複数ある場合には、各湾曲部)において、ワイヤは、曲率一定に変形する。
[2]ワイヤのねじり変形は考慮しない。
[3]ワイヤは、長手方向に変形しない。
[4]ワイヤガイドとワイヤとの間の摩擦は考慮しない。
本実施形態では、まず、湾曲部1320の湾曲角度θ1と第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の座標(xt1,yt1,zt1)との関係を導出する。
湾曲部1320の湾曲角度θ1は、図2に示すwz面内の第1のワイヤガイド1321の遠位端13214における湾曲角度に相当する。ここで、wz面内における湾曲部1320の遠位端13214の座標をwt1,t1とすると、座標wt1及びzt1は、上述した湾曲部1320の湾曲角度θ1及び湾曲部1320の曲率半径ρ1を用いて、それぞれ、以下の(1)式及び(2)式で表すことができる。
また、上述した湾曲部1320の中心軸の長さl1dは、以下の(3)式で表すことができる。
そして、この(3)式を、上述した(1)式及び(2)式に代入すると、それぞれ、以下の(4)式及び(5)式が導かれる。
ここで、本実施形態においては、3本のワイヤ1301〜1303のうちの2本のワイヤ1302及び1303を駆動させることを考えると、旋回角度ζ1の変動により湾曲部1320の中心軸の長さl1dが変動してしまい、(4)式及び(5)式では遠位端13214の座標が求まらない。そこで、本実施形態では、図3に示すようにxy面を用いてワイヤ1301〜1303の配置を定義し、湾曲部1320の中心軸の長さl1dを求める。
図3は、図2に示すワイヤ1301〜1303の配置をxy面において定義するための模式図である。図3では、各ワイヤ1301〜1303は、一片の長さがrsの正三角形の頂点に配置されており、位相角ξn(本実施形態では、位相角ξ1とする)は各ワイヤ1301〜1303の配置を決定する角度である。本実施形態では、ξ1=0とする。
ここで、連続体ロボット130の湾曲部1320をwz面へ投影することを考える。
図4は、図2に示す連続体ロボット130の湾曲部1320をwz面へ投影した場合の一例を示す模式図である。この図4において、図2に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。この図4に示す、ワイヤ1301のwz面における原点0からの距離r1a、ワイヤ1302のwz面における原点0からの距離r1b、及び、ワイヤ1303のwz面における原点0からの距離r1cは、それぞれ、以下の(6−1)式、(6−2)式及び(6−3)式のように表せる。
ここで、固定ワイヤであるワイヤ1301の長さは不変であるため、ワイヤ1301の長さをl1aは、図4と(6−1)式により、以下の(7)式のように表せる。
これより、wz面における湾曲部1320の中心軸の長さl1dは、以下の(8)式のように表せる。
この(8)式を、上述した(4)式及び(5)式に代入すると、それぞれ、以下の(9)式及び(10)式が導かれる。
これより、xyz空間における第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の座標(xt1,yt1,zt1)は、それぞれ、以下の(11)式〜(13)となる。
なお、ワイヤ1302の長さl1b、及び、ワイヤ1303の長さl1cは、それぞれ、以下の(14)式及び(15)となる。
本実施形態では、第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の中心座標に加えて、遠位端13214から長さlaw1においてワイヤ1301に固定されている第2のワイヤガイド1325の近位端13252の外周上の座標(xe1,ye1,ze1)を求める。
この際、上述したワイヤ1301の長さl1a及び長さlaw1を用いて長さlw1と、更には、湾曲部1320の湾曲角度θ1を用いて角度θw1とを、以下の(16)式のように定義する。
そして、この(16)式の関係を用いて、第2のワイヤガイド1325の近位端13252における中心座標(xe10,ye10,ze10)は、以下の(17)式〜(19)式となる。
このことから、第2のワイヤガイド1325の近位端13252における外周上の座標は、以下の(20)式のようになる。なお、(20)式において、角度θeは、(21)式に示す範囲を採る。
次いで、湾曲部1320におけるワイヤ1302の駆動変位量lp1b及びワイヤ1303の駆動変位量lp1cと湾曲部1320の湾曲角度θ1との関係を導出する。wz面内において、湾曲部1320のみを考えると、ワイヤ1302の駆動変位量lp1bと湾曲部1320の湾曲角度θ1との関係、及び、ワイヤ1303の駆動変位量lp1cと湾曲部1320の湾曲角度θ1との関係は、それぞれ、以下の(22)式及び(23)式となる。
運動学演算部121は、入力装置110から目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1が入力されると、これらをそれぞれ、(22)式及び(23)式のθ1及びζ1に代入して、駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを算出する。さらに、運動学演算部121は、(16)式に示す長さlaw1を設定して、(16)式〜(20)式を用いることにより、(20)式に示す座標値ze1(θe)を算出する。
<連続体ロボットの制御方法の処理手順例>
次に、本実施形態に係る連続体ロボットの制御システム100による制御方法の処理手順の一例について説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る連続体ロボットの制御システム100による制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、運動学演算部121は、入力装置110から目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1の入力を受け付ける。そして、入力装置110から目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1が入力されると、ステップS102に進む。
ステップS102に進むと、運動学演算部121は、ステップS101で入力された目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1に応じて、ワイヤ1302の駆動変位量lp1b及びワイヤ1303の駆動変位量lp1cを算出する。
続いて、ステップS103において、運動学演算部121は、ステップS101で入力された目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1に応じて、第2のワイヤガイド1325の近位端13252と基台部1310の上面1314との距離を表す距離情報である座標値ze1(θe)を算出する。
続いて、ステップS104において、切替判定部122は、ステップS103で算出された座標値ze1(θe)が閾値以下であるか否かを判断する。
ステップS104の判断の結果、ステップS103で算出された座標値ze1(θe)が閾値以下でない場合には(S104/No)、ステップS105に進む。このステップS105に進む場合とは、切替判定部122によって、基台部1310の上面1314と第2のワイヤガイド1325の近位端13252とが接触するおそれが無いと判定された場合である。
ステップS105に進むと、切替判定部122は、第1の切替部123を図1に示すように切り替えて、ステップS102で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを第1の切替部123を介して記憶部124に記憶する制御を行う。同時に、切替判定部122は、第2の切替部125を図1に示すように切り替えて、ステップS102で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを第2の切替部125を介して連続体ロボット130に出力する制御を行う。また、記憶部124には、上述した接触のおそれが無い駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cが記憶される。
一方、ステップS104の判断の結果、ステップS103で算出された座標値ze1(θe)が閾値以下である場合には(S104/Yes)、ステップS106に進む。このステップS106に進む場合とは、切替判定部122によって、基台部1310の上面1314と第2のワイヤガイド1325の近位端13252とが接触するおそれが有ると判定された場合である。
ステップS106に進むと、切替判定部122は、第2の切替部125を図1に示すものと逆方向に切り替えて、ステップS102で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを第2の切替部125を介して連続体ロボット130に出力しないように制御する。同時に、切替判定部122は、第1の切替部123を図1に示すものと逆方向に切り替えて、ステップS102で算出された駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを記憶部124に記憶しないように制御するとともに、予め記憶部124に記憶されている、上述した接触のおそれが無い駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cを、第2の切替部125を介して連続体ロボット130に出力する制御を行う。
ステップS105の処理が終了した場合、或いは、ステップS106の処理が終了した場合には、ステップS107に進む。
ステップS107に進むと、制御装置120は、ステップS105或いはステップS106において第2の切替部125から出力した(上述した接触のおそれが無い)駆動変位量lp1b及び駆動変位量lp1cのそれぞれに基づきワイヤ1302及び1303の駆動を制御し、連続体ロボット130の駆動制御を行う。
ステップS107の処理が終了すると、ステップS101に戻り、入力装置110から次の目標湾曲角度θref1及び目標旋回角度ζref1が入力されるまで待機する。
<湾曲角度θ1の最大値>
次いで、運動学演算部121による運動学を用いて、湾曲角度θ1の最大値を算出する場合について説明する。
湾曲角度θ1の最大値を算出する場合、湾曲角度θ1の範囲は、第1のワイヤガイド1321の遠位端13214における基台部1310の上面1314との接触と、第2のワイヤガイド1325の近位端13252における基台部1310の上面1314との接触により定まる。ここでは、前者による湾曲角度θ1の制約を270度に設定し、本実施形態では、後者が原因となる湾曲角度θ1の最大値を算出する。この場合、例えば、旋回角度ζ1を0度から1度刻みで359度まで変化させ、各旋回角度ζ1において湾曲角度θ1を0度から1度刻みで270度まで変化させる。
上述した(20)式により座標値ze1(θe)を算出し、それが閾値(ここでは0とする)以上となる範囲の最大湾曲角度をθ1maxとして、シミュレーションした結果を図6に示す。すなわち、図6は、本発明の第1の実施形態を示し、各旋回角度ζ1と最大湾曲角度θ1maxとの関係をシミュレーションした結果を示す図である。この図6により、旋回角度ζ1が180度において、最大湾曲角度θ1maxが最小となることがわかる。これは、旋回方向が原点Oからみたワイヤ1301の方向と逆方向になる旋回角度ζ1において、近位端13252と基台部1310の上面1314とが接触する湾曲角度が最も小さくなることを示している。
以上説明したように、第1の実施形態では、切替判定部122は、運動学演算部121で算出された座標値ze1(θe)に応じて、当該座標値とともに運動学演算部121で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動を行うか否かを制御(駆動制御)するようにしている。
かかる構成によれば、例えば挿抜経路400に沿って連続体ロボット130の湾曲部1320を駆動させる際に(より詳細に、例えば湾曲部1320を挿抜経路400に接触しないように駆動させる際に)、当該湾曲部の湾曲形状の基準面となる部材(基台部1310)と当該湾曲部内の最も基準面に近い部材(第2のワイヤガイド1325)との接触を防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の第2の実施形態における説明では、第1の実施形態と共通する部分については必要に応じてその説明を省略し、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明を行う。
<連続体ロボットの制御システムの構成例>
図7は、本発明の第2の実施形態に係る連続体ロボットの制御システム200の構成例を示す模式図である。連続体ロボットの制御システム200は、図7に示すように、入力装置210と、制御装置220と、連続体ロボット230とを有して構成されている。
≪連続体ロボットの構成例≫
まず、図7に示す連続体ロボット230の構成例について説明する。
図8は、図7に示す連続体ロボット230の構成例を示す模式図である。この図8において、図2に示す構成と同様の機能を有する構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。また、図8においては、図2に示す基台部1310の上面1314のみを図示し、当該上面1314よりも下方に位置する基台部1310の内部構成は省略している。連続体ロボット230は、図8に示すように、基台部1310(図8では、基台部1310の上面1314のみ図示)と、第1湾曲部1320と、第2湾曲部1330と、第3湾曲部1340を有して構成されている。ここで、図8においては、図2に示す湾曲部1320に相当する構成を「第1湾曲部1320」としている。
図8に示す連続体ロボット230は、長軸方向に直列に複数の湾曲部1320〜1340を有し、複数の湾曲部1320〜1340の長軸方向に移動可能に構成されている。なお、図8に示す例では、3つの湾曲部を備える連続体ロボットを示しているが、本実施形態においてはこの態様に限定されるものではない。例えば2つの湾曲部を備える連続体ロボットや4つ以上の湾曲部を備える連続体ロボットも、本実施形態に適用可能である。
第1湾曲部1320は、当該第1湾曲部1320の基準面に相当する基台部1310の上面1314を介して延伸する複数のワイヤ1301−1〜1303−1と、複数のワイヤ1301−1〜1303−1が異なる位置に固定され、複数のワイヤ1301−1〜1303−1を案内する第1のワイヤガイド1321と、基台部1310の上面1314と第1のワイヤガイド1321との間に複数のワイヤ1301−1〜1303−1のうちの一部のワイヤ1301−1が所定の位置に固定されて設けられ、複数のワイヤ1301−1〜1303−1を案内する第2のワイヤガイド1322〜1325と、を含み形成されている。この第1湾曲部1320においては、当該第1湾曲部1320の基準面に相当する基台部1310の上面1314を基準として、図2に示すx軸に相当する「x1軸」、図2に示すy軸に相当する「y1軸」、図2に示すz軸に相当する「z1軸」、図2に示すw軸に相当する「w1軸」が定義される。また、この第1湾曲部1320において、第1のワイヤガイド1321の遠位端13214、及び、第2のワイヤガイド1325の近位端13252を示している。この場合、第1湾曲部1320は、基台部1310の上面1314(厳密に言えば、上面1314自体は含まない)から第1のワイヤガイド1321の遠位端13214に至るまでとなっている。その他、第1湾曲部1320に関する構成等については、上述した第1の実施形態における湾曲部1320と同様である。
第2湾曲部1330は、当該第2湾曲部1330の基準面に相当する第1湾曲部1320の第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の面を介して延伸する複数のワイヤ1301−2〜1303−2と、複数のワイヤ1301−2〜1303−2が異なる位置に固定され、複数のワイヤ1301−2〜1303−2を案内する第1のワイヤガイド1331と、第1湾曲部1320の第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の面と第1のワイヤガイド1331との間に複数のワイヤ1301−2〜1303−2のうちの一部のワイヤ1301−2が所定の位置に固定されて設けられ、複数のワイヤ1301−2〜1303−2を案内する第2のワイヤガイド1332〜1335と、を含み形成されている。この第2湾曲部1330においては、当該第2湾曲部1330の基準面に相当する第1湾曲部1320の第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の面を基準として、図2に示すx軸に相当する「x2軸」、図2に示すy軸に相当する「y2軸」、図2に示すz軸に相当する「z2軸」、図2に示すw軸に相当する「w2軸」が定義される。また、この第2湾曲部1330において、第1のワイヤガイド1331の遠位端13314、及び、第2のワイヤガイド1335の近位端13351を示している。この場合、第2湾曲部1330は、第1湾曲部1320の第1のワイヤガイド1321の遠位端13214の面(厳密に言えば、遠位端13214の面自体は含まない)から第1のワイヤガイド1331の遠位端13311に至るまでとなっている。また、本実施形態においては、基台部1310の内部には、第1の実施形態における構成に加えて、ワイヤ1302−2を押し引き駆動させるためのアクチュエータ(図2のアクチュエータ1311に相当するアクチュエータ)と、ワイヤ1303−2を押し引き駆動させるためのアクチュエータ(図2のアクチュエータ1312に相当するアクチュエータ)と、ワイヤ1301−2の一端を固定する固定部(図2の固定部1313に相当する固定部)も設けられている。すなわち、図8に示す連続体ロボット230では、これらのアクチュエータを制御してワイヤ1302−2及び1303−2を駆動することにより、第2湾曲部1330を所望の湾曲形状(例えば、円弧状)に湾曲可能に構成されている。
第3湾曲部1340は、当該第3湾曲部1340の基準面に相当する第2湾曲部1330の第1のワイヤガイド1331の遠位端13311の面を介して延伸する複数のワイヤ1301−3〜1303−3と、複数のワイヤ1301−3〜1303−3が異なる位置に固定され、複数のワイヤ1301−3〜1303−3を案内する第1のワイヤガイド1341と、第2湾曲部1320の第1のワイヤガイド1321の遠位端13311の面と第1のワイヤガイド1341との間に複数のワイヤ1301−3〜1303−3のうちの一部のワイヤ1301−3が所定の位置に固定されて設けられ、複数のワイヤ1301−3〜1303−3を案内する第2のワイヤガイド1342〜1345と、を含み形成されている。この第3湾曲部1340においては、当該第3湾曲部1330の基準面に相当する第2湾曲部1330の第1のワイヤガイド1331の遠位端13311の面を基準として、図2に示すx軸に相当する「x3軸」、図2に示すy軸に相当する「y3軸」、図2に示すz軸に相当する「z3軸」、図2に示すw軸に相当する「w3軸」が定義される。また、この第2湾曲部1340において、第1のワイヤガイド1341の遠位端13411、及び、第2のワイヤガイド1345の近位端13451を示している。この場合、第3湾曲部1340は、第2湾曲部1330の第1のワイヤガイド1331の遠位端13311の面(厳密に言えば、遠位端13311の面自体は含まない)から第1のワイヤガイド1341の遠位端13411に至るまでとなっている。また、本実施形態においては、基台部1310の内部には、更に、ワイヤ1302−3を押し引き駆動させるためのアクチュエータ(図2のアクチュエータ1311に相当するアクチュエータ)と、ワイヤ1303−3を押し引き駆動させるためのアクチュエータ(図2のアクチュエータ1312に相当するアクチュエータ)と、ワイヤ1301−3の一端を固定する固定部(図2の固定部1313に相当する固定部)も設けられている。すなわち、図8に示す連続体ロボット230では、これらのアクチュエータを制御してワイヤ1302−3及び1303−3を駆動することにより、第3湾曲部1340を所望の湾曲形状(例えば、円弧状)に湾曲可能に構成されている。
また、図8に示す連続体ロボット230は、第1のワイヤガイド1341よりも上面1314から遠い方にカメラ(不図示)が設けられている。これにより、湾曲部1320〜1340を挿抜経路400に沿って挿入することにより、挿抜経路400の内部を観察可能となっている。
なお、本実施形態においては、各湾曲部1320〜1340によって基準面が異なることから、図8では、各湾曲部の湾曲角度θ1,θ2,θ3と、各湾曲部の旋回角度ζ1,ζ2,ζ3に、後述する相対座標系であることを示す符号(〜)を上に付している。
ここで、再び、図7の説明に戻る。なお、図7に示す例では、連続体ロボット230にe個の湾曲部が設けられている場合を示している。この際、図8に示す連続体ロボット230の制御を行う場合には、e=3となる。
入力装置210は、e個の湾曲部における各湾曲部の湾曲形状パラメータである、当該各湾曲部の湾曲角度θの目標値である目標湾曲角度θref、及び、当該各湾曲部の旋回角度ζの目標値である目標旋回角度ζrefを、制御装置120に対して入力する。ここで、入力される目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefは、後述する相対座標系のものであるため、相対座標系であることを示す符号(〜)を上に付している。また、入力装置210は、目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefからなる湾曲形状パラメータを時系列で(例えば、所定の離散時間ステップごとに)順次入力することが可能に構成されている。この際、入力装置210は、異なる値の目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefからなる湾曲形状パラメータを時系列で順次入力することも可能である。
制御装置220は、入力装置210から入力された各湾曲部の湾曲形状パラメータに応じて、連続体ロボット230の駆動制御を行う。この制御装置220は、図7に示すように、運動学演算部221と、切替判定部222と、第1の切替部223と、記憶部224と、第2の切替部225−1〜225−eを有して構成されている。具体的に、制御装置220は、各湾曲部ごとに、3本のワイヤ1301〜1303のうちの2本のワイヤ1302及び1303を駆動することにより立体的に形状の制御が可能な連続体ロボット230の運動学を導出する。そして、制御装置220は、各湾曲部ごとに、当該湾曲部の基準面と、当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端との接触を回避するための制御を行う。
運動学演算部221は、入力装置210からの各湾曲部の目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefの入力に応じて、ワイヤ1302の駆動変位量lp1b,lp2b,…,lpeb、及び、ワイヤ1303の駆動変位量lp1c,lp2c,…,lpecを算出する。さらに、運動学演算部221は、入力装置210からの各湾曲部の目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefの入力に応じて、基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端との距離を表す距離情報である座標値ze1(θe),…,zee(θe)を算出する。ここで算出される座標値ze1(θe),…,zee(θe)は、後述する相対座標系のものであるため、相対座標系であることを示す符号(〜)を上に付している。この駆動変位量lp1b,lp2b,…,lpeb、駆動変位量lp1c,lp2c,…,lpec、及び、座標値ze1(θe),…,zee(θe)を算出する運動学演算部221は、本発明の「算出手段」に相当する構成の一例である。
切替判定部222は、運動学演算部221で算出された座標値ze1(θe),…,zee(θe)に応じて、各湾曲部ごとに、当該座標値とともに運動学演算部221で算出された駆動変位量lp1b,lp2b,…,lpeb及び駆動変位量lp1c,lp2c,…,lpecのそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動を行うか否かを制御(駆動制御)する。具体的に、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、座標値ze1(θe),…,zee(θe)が閾値以下であるか否かを判断し、当該判断の結果に基づいて、上述した駆動制御を行う。ここで、閾値として、例えば0を設定すれば、上述した座標値が閾値である0以下の場合には、各湾曲部において、当該湾曲部の基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端とが接触することが想定される。この基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端との接触の観点からは、閾値として0を設定することが好適である。しかしながら、本発明においてはこの態様に限定されるものではなく、接触に係る安全率を考慮して、閾値として所定の正の値を設定する態様も、本発明に適用可能である。
各湾曲部ごとに算出された座標値ze1(θe),…,zee(θe)のそれぞれについて当該座標値が閾値以下でない場合、切替判定部222は、当該湾曲部の基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端とが接触するおそれが無いと判定する。この場合、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、対応する第1の切替部223及び第2の切替部225(225−1〜225−e)を図7に示すように切り替える。具体的に、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、対応する第2の切替部225を図7に示すように切り替えて、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量を連続体ロボット230に出力する制御を行う。これにより、連続体ロボット230では、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動が行われることになる。また、この場合、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、対応する第1の切替部223を図7に示すように切り替えて、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量を記憶部224に記憶する制御を行う。このように、記憶部224には、上述した座標値が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量が記憶される。
一方、各湾曲部ごとに算出された座標値ze1(θe),…,zee(θe)のそれぞれについて当該座標値が閾値以下である場合、切替判定部222は、当該湾曲部の基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端とが接触するおそれが有ると判定する。この場合、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、対応する第1の切替部223及び第2の切替部225(225−1〜225−e)を図7に示すものと逆方向に切り替える。すなわち、この場合、切替判定部222は、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動を行わないように制御する。具体的に、まず、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、対応する第1の切替部223を図7に示すものと逆方向に切り替えて、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量を記憶部224に記憶しない制御を行う。これにより、記憶部224には、各湾曲部ごとに、上述した座標値が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量のみが記憶される。また、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、対応する第2の切替部225を図7に示すものと逆方向に切り替えて、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量を連続体ロボット230に出力しない制御を行う。これにより、連続体ロボット230では、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動が行われず、上述した接触を回避することができる。より詳細に、この場合、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、対応する第2の切替部225を図7に示すものと逆方向に切り替えて、予め記憶部224に記憶されている、以前に運動学演算部221で当該湾曲部について算出され上述した座標値が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値とともに算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量を連続体ロボット230に出力する制御を行う。これにより、連続体ロボット230では、各湾曲部ごとに、上述した接触を回避しつつ、当該各湾曲部の駆動が行われることになる。
なお、本実施形態においては、記憶部224に、各湾曲部ごとに、運動学演算部221で算出された所定の駆動変位量を記憶するようにしているが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、運動学演算部221で算出されたものではなく、各湾曲部ごとに、上述した接触を回避できることが検証されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量を予め記憶しておく形態も、本発明に適用可能である。また、切替判定部222は、本発明の「判定手段」に相当する構成の一例である。
図7に示す制御装置220の運動学演算部221、切替判定部222、第1の切替部223、記憶部224及び第2の切替部225−1〜225−eは、ハードウェアで構成されていても、ソフトウェアで構成されていてもよい。ここで、図7に示す制御装置220の各構成部221〜225がソフトウェアで構成されている場合には、例えばコンピュータのCPUがROM等の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することにより、各構成部221〜225の機能が実現される。
次いで、制御装置220の具体的な処理例について説明する。
なお、以下の説明では、図8に示す連続体ロボット230にn個の湾曲部が設けられている場合について説明する。
この場合、第n湾曲部の相対座標系としては、第n−1湾曲部における第1のワイヤガイドの遠位端の面が基準面となる。第n−1湾曲部における第1のワイヤガイドの遠位端の面の中心軸1304の延長線上にzn軸をとり、zn-1n-1平面上のzn軸と直交する方向にxn軸をとる。そして、zn軸及びxn軸と直交する右手系の座標軸としてyn軸をとる。
本実施形態では、まず、第n湾曲部の湾曲角度とその第1のワイヤガイドの遠位端の座標との関係を導出する。ただし、nは2以上とする。第1の実施形態で説明したように、第n湾曲部の中心軸の長さ(lnd)はその湾曲形状により変動する。複数の湾曲部を考えるとき、形状の変化に対して不変なワイヤ長は、各湾曲部の固定ワイヤであるワイヤ1301の、当該湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端から基台部1310までの全長である。そこで、第n湾曲部におけるワイヤ1301の長さを求めるために、当該第n湾曲部よりも基台部1310に近い全ての湾曲部において、第n湾曲部のワイヤ1301が通過している長さを求める必要がある。
ここで、第m湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端に接続されているワイヤ1301の第n湾曲部のおける長さをlmanとする。また、全ての湾曲角度及び旋回角度を0とする直立姿勢を取るときの、各湾曲部の中心軸の長さをlとする。これより、第n湾曲部の固定ワイヤであるワイヤ1301の全長はnlとなる。
まず、第1湾曲部における第m湾曲部のワイヤの長さを求める。図3に示す位相角ξnを位相角ξmと置き換えて、第m湾曲部のワイヤが配置されているとき、第m湾曲部の第1湾曲部に対する相対的な位相角を以下のようにして、(24)式と定義する。
これにより、第m湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端に接続されているワイヤ1301の第1湾曲部のおける長さlma1、この場合のワイヤ1302の長さlmb1及びワイヤ1303の長さlmc1は、それぞれ、以下の(25)式〜(27)式となる。
続いて、第2湾曲部を考えると、区間内のワイヤ1301の長さl2aは、第2湾曲部のワイヤ1301の全長(2l)から第1湾曲部の内部を通過する第2湾曲部のワイヤ1301の長さ(l2a1)を差し引けばよいから、以下の(28)式により求まる。
ここで、第2湾曲部まで中心軸回りの旋回角度の総和から位相角ξ2を差し引いた角度ν2を、以下の(29)式により定義する。
そうすると、第2湾曲部における中心軸の長さl2dと、その場合のワイヤ1302の長さl2b及びワイヤ1303の長さl2cは、それぞれ、以下の(30)式〜(32)式となる。
このように、第2湾曲部における中心軸の長さl2dは、(28)式に示すワイヤ1301の長さl2a1を用いて求めることができる。さらに、第2湾曲部以降の湾曲部の中心軸の長さを求めるために、第2湾曲部を通過する第m湾曲部のワイヤの長さを求める。第m湾曲部の第2湾曲部に対する相対的な位相角を以下のようにして、以下の(33)式と定義する。
これにより、第m湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端に接続されているワイヤ1301の第2湾曲部のおける長さlma2、この場合のワイヤ1302の長さlmb2及びワイヤ1303の長さlmc2は、それぞれ、以下の(34)式〜(36)式となる。
このように、各湾曲部の中心軸の長さは、基台部1310に近い湾曲部から順に求めることができる。一般化し、第n湾曲部を考えると、区間内のワイヤ1301の長さlnaは、以下の(37)式で求まる。
ここで、(29)式に示す角度を一般化した角度νnを、以下の(38)式により定義する。
そうすると、第n湾曲部における中心軸の長さlndと、その場合のワイヤ1302の長さlnb及びワイヤ1303の長さlncは、それぞれ、以下の(39)式〜(41)式となる。
さらに、(33)式を一般化して、以下の(42)式と定義する。
これにより、第n湾曲部を通過する第m湾曲部のワイヤ1301の長さlman、この場合のワイヤ1302の長さlmbn及びワイヤ1303の長さlmcnは、それぞれ、以下の(43)式〜(45)式となる。
以上の手順で求められる第n湾曲部の中心軸の長さlndを用いると、相対座標系(xn,yn,zn)における第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端の座標は、以下の(46)式〜(48)式となる。
これより、絶対座標系における第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端の座標(xtn,ytn,ztn)は、回転変換行列を用いて、以下の(49)式となる。
第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端から長さlawnにある第2のワイヤガイドの近位端の外周の座標については、以下に示す相対座標系における座標を求める。また、当該第2のワイヤガイドの中心座標を以下に示す座標として記載する。
そして、以下の(50)式を定義する。
この場合、上述した第2のワイヤガイドの中心座標は、以下の(51)式〜(53)式となる。
このことから、上述した第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端から長さlawnにある第2のワイヤガイドの近位端の外周の相対座標系における座標は、以下の(54)式となる。
次いで、第n湾曲部におけるワイヤ1302の駆動変位量lpnb及びワイヤ1303の駆動変位量lpncと、第n湾曲部の湾曲角度θn及び旋回角度ζnとの関係を導出する。ただし、nは2以上とする。相対座標系(xn,yn,zn)における各ワイヤの駆動変位量と第1湾曲部の湾曲角度との関係は、以下の(55)式〜(56)式のようになる。
第n湾曲部におけるワイヤ1302及び1303の駆動変位量lpnb,lpncは、第1湾曲部から第n湾曲部までの相対座標系におけるワイヤの駆動変位量の総和となり、以下の(57)式となる。
ここでは、図7に示す入力装置210から入力する湾曲形状パラメータを、以下の(58)式で表す。
この場合、運動学演算部221は、入力装置110から、上述の(58)式に示す湾曲形状パラメータが入力されると、各湾曲部ごとに、以下に示す、基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端との距離を表す距離情報である座標値を算出する。
そして、切替判定部222は、各湾曲部ごとに、上述した座標値が閾値以下であるか否かを判断し、当該判断の結果に基づいて、連続体ロボット230の駆動制御を行う。この具体的な連続体ロボット230の駆動制御は、図7を用いて上述した通りである。
<湾曲角度の最大値>
次いで、運動学演算部221による運動学を用いて、図8に示す第3湾曲部1340の湾曲角度θ3の最大値を算出する場合について説明する。
ここでは、直立姿勢時の各湾曲部1320〜1340の中心軸1304の長さlを0.010mとする。また、直立姿勢時の各湾曲部1320〜1340における長さlaw1〜law3は、いずれも0.0092mとする。また、第1実施形態と同様に、第1のワイヤガイドの遠位端における湾曲角度の制約は270度と設定し、本実施形態では、基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端の接触が原因となる湾曲角度θ3の最大値を算出する。第3湾曲部1340の湾曲角度θ3の最大値は、それよりも基台部1310に近い第1湾曲部1320及び第2湾曲部1330の角度により変動する。そこで、ここでは、第1湾曲部1320及び第2湾曲部1330の湾曲形状パラメータを、以下のa)〜d)に示す4通りでシミュレーションを行う。
この際、第1の実施形態と同様に、旋回角度ζ3を0度から1度刻みで359度まで変化させ、各旋回角度ζ3において湾曲角度θ3を0度から1度刻みで270度まで変化させる。
上述した(20)式を用いて座標値ze3(θe)を算出し、それが閾値(ここでは0とする)以上となる範囲の最大湾曲角度をθ3maxとする。第3湾曲部1340を湾曲させない状態での、上述したa)〜d)に示す湾曲形状パラメータに基づく連続体ロボット230の湾曲形状を、図9(a)〜図9(d)にそれぞれ示す。また、第3湾曲部1340を湾曲させない状態での、上述したa)〜d)に示す湾曲形状パラメータに対応するシミュレーション応答を、図10にそれぞれ実線、破線、一点鎖線、点線で示す。
図10において実線及び破線で示す、上述したa)及びb)に示す湾曲形状パラメータでは、第3湾曲部1340の最大湾曲角度θ3max及びそれが最小となる旋回角度ζ3は、第2湾曲部1330が湾曲することにより変動することがわかる。さらに、図10において一点鎖線で示す、上述したc)に示す湾曲形状パラメータでは、第2湾曲部1330に加えて第1湾曲部1320を駆動しているが、図9(c)からわかるように、第3湾曲部1340の中心軸の長さが長くなる姿勢であるため、第3湾曲部1340の最大湾曲角度θ3maxの最小値は大きくなる。一方、図10において点線で示す、上述したd)に示す湾曲形状パラメータでは、第1湾曲部1320を逆方向に湾曲駆動しているため、第3湾曲部1340の中心軸の長さが短くなり、第3湾曲部1340の最大湾曲角度θ3maxの最小値は小さくなる。このように、最大湾曲角度(θ3max)は、全ての湾曲部の形状によって非線形に変動するため、一定の値で制限することが難しく、本実施形態で用いる運動学による接触回避制御は有効であることがわかる。なお、ここでのシミュレーションでは効果を示すため、直立姿勢における第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端と当該遠位端に最も近い第n+1湾曲部の第2のワイヤガイドの近位端との隙間を0.0008mとしている。この際、この隙間の値を大きくとれば、湾曲姿勢の制約は軽減される。
以上説明したように、第2の実施形態では、切替判定部222は、運動学演算部221で算出された座標値ze1(θe),…,zee(θe)に応じて、各湾曲部ごとに、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1302及び1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1302及び1303の駆動を行うか否かを制御(駆動制御)するようにしている。
かかる構成によれば、例えば挿抜経路400に沿って連続体ロボット230の各湾曲部を駆動させる際に(より詳細に、例えば各湾曲部を挿抜経路400に接触しないように駆動させる際に)、当該湾曲部の湾曲形状の基準面となる部材(基台部1310或いは第1のワイヤガイド)と当該湾曲部内の最も基準面に近い部材(第2のワイヤガイド)との接触を防止することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、以下の第3の実施形態における説明では、第1の実施形態或いは第2の実施形態と共通する部分については必要に応じてその説明を省略し、第1の実施形態或いは第2の実施形態と異なる部分を中心に説明を行う。
<連続体ロボットの制御システムの構成例>
図11は、本発明の第3の実施形態に係る連続体ロボットの制御システム300の構成例を示す模式図である。連続体ロボットの制御システム300は、図11に示すように、入力装置310と、制御装置320と、連続体ロボット330とを有して構成されている。
まず、図11に示す連続体ロボット330の構成例について説明する。
第2の実施形態(第1の実施形態も同様)では、各湾曲部において、3本のワイヤ1301〜1303のうちの一部のワイヤ1302及び1303を所定ワイヤとして駆動させ、当該所定ワイヤを除く他のワイヤ1301を固定するものであった。第3の実施形態では、図2や図8に示すワイヤ1301も、駆動させる形態である。すなわち、第3の実施形態では、各湾曲部において、3本のワイヤ1301〜1303のうちの全部のワイヤ1301〜1303を所定ワイヤとして駆動させる形態である。本実施形態の場合、図2や図8に示すワイヤ1301における基台部1310内部の一端に、図2に示すアクチュエータ1311及びアクチュエータ1312と同様の機能を有するアクチュエータを接続し、当該アクチュエータも制御する形態を採る。本実施形態では、湾曲部の中心軸1304の長さを湾曲形状によらずに一定とするように駆動することができる。しかしながら、各湾曲部の中心軸1304の長さをそれぞれ変動させるときには、上述した第1及び第2の実施形態で説明した運動学を用いて接触を回避する駆動制御が有効となる。
ここで、図11に示す連続体ロボットの制御システム300では、図8に示す第2の実施形態の連続体ロボット230のワイヤ1301も駆動させる場合を示しているため、以下、この例について説明する。
入力装置310は、e個の湾曲部における各湾曲部の湾曲形状パラメータである、当該各湾曲部の湾曲角度θの目標値である目標湾曲角度θref、及び、当該各湾曲部の旋回角度ζの目標値である目標旋回角度ζrefを、制御装置120に対して入力する。ここで、入力される目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefは、第2の実施形態で説明した相対座標系のものであるため、相対座標系であることを示す符号(〜)を上に付している。また、入力装置310は、目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefからなる湾曲形状パラメータを時系列で(例えば、所定の離散時間ステップごとに)順次入力することが可能に構成されている。この際、入力装置310は、異なる値の目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefからなる湾曲形状パラメータを時系列で順次入力することも可能である。
制御装置320は、入力装置310から入力された各湾曲部の湾曲形状パラメータに応じて、連続体ロボット330の駆動制御を行う。この制御装置320は、図11に示すように、運動学演算部321と、切替判定部322と、第3の切替部223と、記憶部324と、第2の切替部325−1〜325−eを有して構成されている。具体的に、制御装置320は、各湾曲部ごとに、3本のワイヤ1301〜1303を駆動することにより立体的に形状の制御が可能な連続体ロボット330の運動学を導出する。そして、制御装置320は、各湾曲部ごとに、当該湾曲部の基準面と、当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端との接触を回避するための制御を行う。
運動学演算部321は、入力装置310からの各湾曲部の目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefの入力に応じて、ワイヤ1301の駆動変位量lp1a,lp2a,…,lpea、ワイヤ1302の駆動変位量lp1b,lp2b,…,lpeb、及び、ワイヤ1303の駆動変位量lp1c,lp2c,…,lpecを算出する。さらに、運動学演算部321は、入力装置310からの各湾曲部の目標湾曲角度θref及び目標旋回角度ζrefの入力に応じて、基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端との距離を表す距離情報である座標値ze1(θe),…,zee(θe)を算出する。ここで算出される座標値ze1(θe),…,zee(θe)は、第2の実施形態で説明した相対座標系のものであるため、相対座標系であることを示す符号(〜)を上に付している。この駆動変位量lp1a,lp2a,…,lpea、駆動変位量lp1b,lp2b,…,lpeb、駆動変位量lp1c,lp2c,…,lpec、及び、座標値ze1(θe),…,zee(θe)を算出する運動学演算部321は、本発明の「算出手段」に相当する構成の一例である。
切替判定部322は、運動学演算部321で算出された座標値ze1(θe),…,zee(θe)に応じて、各湾曲部ごとに、当該座標値とともに運動学演算部321で算出された駆動変位量lp1a,lp2a,…,lpea、駆動変位量lp1b,lp2b,…,lpeb及び駆動変位量lp1c,lp2c,…,lpecのそれぞれに基づくワイヤ1301、ワイヤ1302及び1303の駆動を行うか否かを制御(駆動制御)する。具体的に、切替判定部322は、各湾曲部ごとに、座標値ze1(θe),…,zee(θe)が閾値以下であるか否かを判断し、当該判断の結果に基づいて、上述した駆動制御を行う。ここで、閾値として、例えば0を設定すれば、上述した座標値が閾値である0以下の場合には、各湾曲部において、当該湾曲部の基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端とが接触することが想定される。この基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端との接触の観点からは、閾値として0を設定することが好適である。しかしながら、本発明においてはこの態様に限定されるものではなく、接触に係る安全率を考慮して、閾値として所定の正の値を設定する態様も、本発明に適用可能である。
各湾曲部ごとに算出された座標値ze1(θe),…,zee(θe)のそれぞれについて当該座標値が閾値以下でない場合、切替判定部322は、当該湾曲部の基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端とが接触するおそれが無いと判定する。この場合、切替判定部322は、各湾曲部ごとに、対応する第1の切替部323及び第2の切替部325(325−1〜325−e)を図11に示すように切り替える。具体的に、切替判定部322は、各湾曲部ごとに、対応する第2の切替部325を図11に示すように切り替えて、当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量を連続体ロボット330に出力する制御を行う。これにより、連続体ロボット330では、当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1301〜1303の駆動が行われることになる。また、この場合、切替判定部322は、各湾曲部ごとに、対応する第1の切替部323を図11に示すように切り替えて、当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量を記憶部324に記憶する制御を行う。このように、記憶部324には、上述した座標値が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量が記憶される。
一方、各湾曲部ごとに算出された座標値ze1(θe),…,zee(θe)のそれぞれについて当該座標値が閾値以下である場合、切替判定部322は、当該湾曲部の基準面と当該基準面に最も近い第2のワイヤガイドの近位端とが接触するおそれが有ると判定する。この場合、切替判定部322は、各湾曲部ごとに、対応する第1の切替部323及び第2の切替部325(325−1〜325−e)を図11に示すものと逆方向に切り替える。すなわち、この場合、切替判定部322は、当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1301〜1303の駆動を行わないように制御する。具体的に、まず、切替判定部322は、各湾曲部ごとに、対応する第1の切替部323を図11に示すものと逆方向に切り替えて、当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量を記憶部324に記憶しない制御を行う。これにより、記憶部324には、各湾曲部ごとに、上述した座標値が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量のみが記憶される。また、切替判定部322は、各湾曲部ごとに、対応する第2の切替部325を図11に示すものと逆方向に切り替えて、当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量を連続体ロボット330に出力しない制御を行う。これにより、連続体ロボット330では、当該座標値とともに運動学演算部321で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1301〜1303の駆動が行われず、上述した接触を回避することができる。より詳細に、この場合、切替判定部322は、各湾曲部ごとに、対応する第2の切替部325を図11に示すものと逆方向に切り替えて、予め記憶部324に記憶されている、以前に運動学演算部321で当該湾曲部について算出され上述した座標値が閾値以下でなかった場合(すなわち、接触するおそれが無いと判定された場合)に当該座標値とともに算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量を連続体ロボット330に出力する制御を行う。これにより、連続体ロボット330では、各湾曲部ごとに、上述した接触を回避しつつ、当該各湾曲部の駆動が行われることになる。
なお、本実施形態においては、記憶部324に、各湾曲部ごとに、運動学演算部321で算出された所定の駆動変位量を記憶するようにしているが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、運動学演算部321で算出されたものではなく、各湾曲部ごとに、上述した接触を回避できることが検証されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量を予め記憶しておく形態も、本発明に適用可能である。また、切替判定部322は、本発明の「判定手段」に相当する構成の一例である。
図11に示す制御装置320の運動学演算部321、切替判定部322、第1の切替部323、記憶部324及び第2の切替部325−1〜325−eは、ハードウェアで構成されていても、ソフトウェアで構成されていてもよい。ここで、図11に示す制御装置320の各構成部321〜325がソフトウェアで構成されている場合には、例えばコンピュータのCPUがROM等の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することにより、各構成部321〜325の機能が実現される。
次いで、制御装置320の具体的な処理例について説明する。
なお、以下の説明では、連続体ロボット330にn個の湾曲部が設けられている場合について説明する。
本実施形態では、まず、第n湾曲部の湾曲角度とその第1のワイヤガイドの遠位端の座標との関係を導出する。相対座標系(xn,yn,zn)における第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端の座標は、第n湾曲部の中心軸の長さをlndとすると、以下の(59)式〜(61)式となる。
これにより、絶対座標系における第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端の座標(xtn,ytn,ztn)は、回転変換行列を用いて、以下の(62)式となる。
第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端の中心から長さlenにある第2のワイヤガイドの近位端の外周の変位については、以下に示す相対座標系における座標を求める。また、当該第2のワイヤガイドの中心座標を以下に示す座標として記載する。
そして、以下の(63)式を定義する。
この場合、上述した第2のワイヤガイドの中心座標は、以下の(64)式〜(66)式となる。
このことから、上述した第n湾曲部の第1のワイヤガイドの遠位端の中心から長さlenにある第2のワイヤガイドの近位端の外周の相対座標系における座標は、以下の(67)式となる。
次いで、第n湾曲部のワイヤ1301〜1303の駆動変位量lpna,lpnb,lpncと、第n湾曲部の湾曲角度θn及び旋回角度ζnとの関係を導出する。ただし、nは2以上とする。相対座標系(xn,yn,zn)における各ワイヤの駆動変位量と第1湾曲部の湾曲角度との関係は、以下の(68)式〜(70)式のようになる。
第n湾曲部におけるワイヤ1301〜1303の駆動変位量lpna,lpnb,lpncは、第1湾曲部から第n−1湾曲部までの相対座標系における第n湾曲部を駆動するためのワイヤの変位の総和となり、以下の(71)式となる。
なお、図11に示す第3の実施形態に係る連続体ロボットの制御システム300では、図8に示す第2の実施形態の連続体ロボット230のワイヤ1301も駆動させる例を示したが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、第3の実施形態に係る連続体ロボットの制御システム300として、図2に示す第1の実施形態の連続体ロボット130のワイヤ1301も駆動させる形態も、本発明に適用可能である。
以上説明したように、第3の実施形態では、切替判定部322は、運動学演算部321で算出された座標値ze1(θe),…,zee(θe)に応じて、各湾曲部ごとに、当該座標値とともに運動学演算部221で算出されたワイヤ1301〜1303の駆動変位量のそれぞれに基づくワイヤ1301〜1303の駆動を行うか否かを制御(駆動制御)するようにしている。
かかる構成によれば、例えば挿抜経路400に沿って連続体ロボット330の各湾曲部を駆動させる際に(より詳細に、例えば各湾曲部を挿抜経路400に接触しないように駆動させる際に)、当該湾曲部の湾曲形状の基準面となる部材(基台部1310或いは第1のワイヤガイド)と当該湾曲部内の最も基準面に近い部材(第2のワイヤガイド)との接触を防止することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
上述の第2及び第3の実施形態においては、複数の湾曲部を有する連続体ロボットに対して湾曲部ごとに相対座標系を導入し、運動学の導出と制御系の設計を行う場合を示した。本実施形態では、絶対座標系による第2のワイヤガイドの接触回避を伴う制御を対象とする。
まず、相対角度から絶対座標系における第n湾曲部の湾曲角度θn及び旋回角度ζn を求める手順を示す。
第n湾曲部の相対座標系において、各湾曲形状の延長線上に遠位端から長さ1の位置(xttn,yttn,zttn)を取ると、その座標は、以下の(72)式となる。ただし、以下の座標では、相対座標系であることを示す符号(〜)を上に付している。
そして、絶対座標系における位置(xttn,yttn,zttn)は、回転変換行列を用いると、以下の(73)式となる。
これを用いて、以下の(74)式に示す単位ベクトルeznを定義する。
単位ベクトルeznは、第n湾曲部の遠位端の絶対座標系における方向を表し、z軸からの角度が湾曲角度θnとなり、単位ベクトルeznのxy平面への射影のx軸からの角度が旋回角度ζnとなる。絶対角度から相対角度を求めるには、単位ベクトルeznの方向に第n+1湾曲部に対する相対座標系のzn+1軸をとり、第n湾曲部の相対座標系のwnn平面上においてzn+1軸と直交する方向にxn+1軸をとる。右手系より第n+1湾曲部の相対座標系が定義されるので、座標軸と単位ベクトルezn+1との関係から相対角度が求められる。第1湾曲部は相対角度と絶対角度が等しいので、これを近位端から繰り返すことで、全ての湾曲部の相対角度を求めることができる。
絶対座標系を用いると、第n湾曲部のワイヤ1302の駆動変位量lpnb及びワイヤ1303の駆動変位量lpncは、それぞれ、以下の(75)式及び(76)式となる。
これは、第2の実施形態のような回転変換を必要としないため、演算量が少ない。また、絶対座標系で設定される経路に最遠位湾曲部の角度を追従させる制御では、絶対座標系による制御が簡便となる。しかし、第2のワイヤガイドの接触を回避するためには、上記の手順により絶対角度から相対角度を求め、第2の実施形態に示した接触判断を行う必要があり、演算量が増えてしまう。そこで、絶対座標系において簡易的に第2のワイヤガイドの接触を回避する手法を以下に示す。
隣接する2つの湾曲部である第n−1湾曲部と第n湾曲部に対し、接触を回避するために第n湾曲部の湾曲角度θnを、その相対座標系における湾曲角度θ~ lim に制約することを考える。例えば旋回角度ζn-1と旋回角度ζnが等しい場合、湾曲角度の差分(θn−θn-1)に以下の(77)式に示す制約を設ければよい。
一方、例えば旋回角度ζn-1と旋回角度ζnとが90度の差をもつ場合は、以下の(78)式に示す制約を設ければよい。
そこで、旋回角度の差分(ζn−ζn-1)を引数とする関数αを導入して以下の(79)式で表し、湾曲角度θnを以下の(80)式に示すように制約すればよい。
このようにすることで、絶対座標系においても隣接する湾曲部のワイヤガイド同士が接触することを回避することが可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明に含まれる。
なお、上述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:連続体ロボットの制御システム、110:入力装置、120:制御装置、121:運動学演算部、122:切替判定部、123:第1の切替部、124:記憶部、125:第2の切替部、130:連続体ロボット

Claims (13)

  1. 基準面を介して延伸する複数のワイヤと、
    前記複数のワイヤが異なる位置に固定され、前記複数のワイヤを案内する第1のワイヤガイドと、
    前記基準面と前記第1のワイヤガイドとの間に設けられ、前記複数のワイヤのうちの一部のワイヤが固定された、前記複数のワイヤを案内する第2のワイヤガイドとを含み形成され、
    前記複数のワイヤのうちの少なくとも一部の所定ワイヤを駆動することにより湾曲可能な湾曲部を、有する連続体ロボットの制御システムであって、
    前記湾曲部の湾曲角度の目標値である目標湾曲角度および当該湾曲部の旋回角度の目標値である目標旋回角度の入力に応じて、前記所定ワイヤの駆動変位量と、前記第2のワイヤガイドにおける前記基準面に近い側の端部である近位端と当該基準面との距離を表す距離情報とを算出する算出手段と、
    前記所定ワイヤの駆動を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記距離情報とともに前記算出手段で算出された前記駆動変位量に基づいて前記所定ワイヤの駆動を行うか否かを、前記距離情報に応じて判定する判定手段を有することを特徴とする連続体ロボットの制御システム。
  2. 前記制御手段は、前記距離情報が閾値以下であった場合、当該距離情報とともに前記算出手段で算出された前記駆動変位量に基づく前記所定ワイヤの駆動を行わないように制御することを特徴とする請求項1に記載の連続体ロボットの制御システム。
  3. 前記制御手段は、前記距離情報が閾値以下であった場合、予め記憶部に記憶されている前記所定ワイヤの駆動変位量に基づく前記所定ワイヤの駆動を行う制御をすることを特徴とする請求項1に記載の連続体ロボットの制御システム。
  4. 前記制御手段は、前記距離情報が前記閾値以下であった場合、予め記憶部に記憶されている前記所定ワイヤの駆動変位量に基づく前記所定ワイヤの駆動を行う制御をすることを特徴とする請求項2に記載の連続体ロボットの制御システム。
  5. 前記記憶部に記憶されている前記所定ワイヤの駆動変位量は、前記距離情報が前記閾値以下でなかった場合に当該距離情報とともに前記算出手段により算出された前記駆動変位量であることを特徴とする請求項3または4に記載の連続体ロボットの制御システム。
  6. 前記湾曲部は、複数の前記第2のワイヤガイドを含んで構成され、
    前記算出手段は、前記距離情報として、前記複数の第2のワイヤガイドのうち前記基準面に最も近い第2のワイヤガイドにおける前記近位端と当該基準面との距離を表す距離情報を算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の連続体ロボットの制御システム。
  7. 前記少なくとも一部の所定ワイヤは複数の所定ワイヤを有し、
    前記算出手段は、当該複数の所定ワイヤを構成するワイヤごとに前記駆動変位量を算出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の連続体ロボットの制御システム。
  8. 前記湾曲部の長さは、当該湾曲部の湾曲形状に応じて変化することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の連続体ロボットの制御システム。
  9. 前記連続体ロボットの長軸方向に直列に複数の前記湾曲部が構成され、
    前記算出手段は、前記複数の湾曲部の湾曲部ごとに、前記所定ワイヤの駆動変位量と前記距離情報とを算出し、
    前記制御手段は、前記複数の湾曲部の湾曲部ごとに、前記制御を行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の連続体ロボットの制御システム。
  10. 前記第2のワイヤガイドは、前記複数のワイヤのうちの前記所定ワイヤを除く他のワイヤが所定の位置に固定されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の連続体ロボットの制御システム。
  11. 前記湾曲部は、前記複数のワイヤのうちの全部のワイヤを前記所定ワイヤとして駆動することにより湾曲可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の連続体ロボットの制御システム。
  12. 基準面を介して延伸する複数のワイヤと、前記複数のワイヤが異なる位置に固定され、前記複数のワイヤを案内する第1のワイヤガイドと、前記基準面と前記第1のワイヤガイドとの間に設けられ、前記複数のワイヤのうちの一部のワイヤが固定された、前記複数のワイヤを案内する第2のワイヤガイドとを含み形成され、前記複数のワイヤのうちの少なくとも一部の所定ワイヤを駆動することにより湾曲可能な湾曲部を、有する連続体ロボットの制御方法であって、
    前記湾曲部の湾曲角度の目標値である目標湾曲角度および当該湾曲部の旋回角度の目標値である目標旋回角度の入力に応じて、前記所定ワイヤの駆動変位量と、前記第2のワイヤガイドにおける前記基準面に近い側の端部である近位端と当該基準面との距離を表す距離情報とを算出する算出ステップと、
    前記距離情報とともに前記算出ステップで算出された前記駆動変位量に基づいて前記所定ワイヤの駆動を行うか否かを、前記距離情報に応じて判定する判定ステップと、
    を有することを特徴とする連続体ロボットの制御方法。
  13. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の連続体ロボットの制御システムにおける各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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