JP2018176116A - 水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】供給水への塩素系酸化剤の添加或いは電気分解による塩素の発生で水処理装置のバイオファウリングを抑制するに当たり、塩素の分解やトリハロメタン等の有害物質の生成を防止する。また、RO膜入口側での還元剤の添加や活性炭塔の設置を不要とした上で、RO膜装置におけるバイオファウリングを抑制する。
【解決手段】水処理装置への供給水に、塩素系酸化剤を添加するか或いは電気分解で塩素を発生させることにより遊離塩素を存在させた後該水処理装置に供給する水処理方法において、該供給水に遊離塩素を存在させるに先立ち、該供給水に塩素安定化剤として窒素化合物を添加する水処理方法。
【選択図】図1

Description

本発明は水処理方法に係り、詳しくは、海水淡水化用逆浸透膜(RO膜)装置等の水処理装置におけるバイオファウリングを抑制する水処理方法に関する。
工業用水、市水、井水、海水、河川水、湖沼水、工場廃水などを水処理して純水等を製造する手段として、RO膜装置が広く利用されている。この場合、これらの被処理水に含まれる微生物によるバイオファウリングを抑制するために、塩素、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム等の塩素系酸化剤が被処理水(供給水)に添加される。また、電気分解により塩素を生成させることも行われている。
塩素系酸化剤の添加や電気分解により遊離塩素を存在させた水をRO膜処理すると、RO膜が酸化劣化を受ける。特にポリアミド系のRO膜では酸化劣化し易い。このため、従来、RO膜装置の前段に活性炭塔を設置して塩素等の残留酸化剤を除去するか(特許文献1)、RO膜装置の前段で亜硫酸水素ナトリウム(SBS)や亜硫酸ナトリウムなどの還元剤を添加して塩素を分解除去する(特許文献2)等の処理がなされている。
ただし、活性炭塔を設置した場合、塔内でバイオファウリングが発生して後段装置を汚染することがある、イニシャルコストがかかる、などの欠点があり、一般的には還元剤の添加による残留酸化剤の分解除去が行われている。
図2は、従来の海水淡水化設備の一例を示す系統図であり、塩素系酸化剤の添加による図2(a)では、海水が送水ポンプにより原水槽1に送給される過程で次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)等の塩素系酸化剤が添加され、その後、原水槽1から反応槽2に送給される過程で塩化第二鉄(FeCl)等の無機凝集剤が添加されて反応槽2で凝集処理され、次いで二層濾過器3で濾過された後、給水槽4、保安フィルター5を経てRO膜装置6でRO膜処理され、RO膜透過水が処理水として取り出されるが、保安フィルター5の入口側では、残留酸化剤を分解除去するために、亜硫酸水素ナトリウム(SBS)等の還元剤が添加される。電気分解による図2(b)では、海水が電解装置7で電気分解され、電気分解で生成した塩素を含む海水が原水槽1を経て、図2(a)におけると同様に凝集、濾過された後、SBS等の還元剤が添加されてRO膜装置6で処理される。
なお、この還元剤の添加により、供給水中に遊離塩素が存在しなくなる結果、RO膜装置にバイオファウリングが起こることを防止するために、還元剤の添加後、RO膜に対する劣化影響の少ない結合塩素系スライムコントロール剤(例えば栗田工業(株)製「クリバーターIK−110」)が添加される場合もある。
特開平10−337563号公報 特開平7−308671号公報
上記従来の海水淡水化RO膜処理では、次のような問題があった。
(1) 次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系酸化剤の添加や海水の電気分解で生成した遊離塩素は、海水中の有機物や、臭素、ヨウ素により分解され易いため、分解分を補ってバイオファウリング抑制効果を十分に得るための薬品添加量や消費電力量が多い。
(2) 海水に塩素系酸化剤を添加すると、有害なトリハロメタン等の有機塩素化合物が生成するため、特に飲料水用途では問題となる。
(3) RO膜の酸化劣化の防止のために、RO膜の入口側で還元剤の添加や活性炭塔設置による処理が必要となり、処理が複雑である。
(4) RO膜装置の前段で還元剤の添加や活性炭処理で遊離塩素を除去してしまうため、RO膜装置におけるバイオファウリングの抑制が不十分である。
(5) RO膜装置の入口で結合塩素系スライムコントロール剤を添加することにより、上記(4)の問題を解決することができるが、この場合には、更に添加する薬剤が増えることになる。
本発明は上記した従来法の課題を解決する水処理方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、塩素系酸化剤の添加或いは電気分解による塩素の発生に先立ち、供給水に塩素安定化剤として窒素化合物を添加し、供給水中の塩素を安定化させることにより、塩素の分解やトリハロメタン等の生成を防止することができると共に、遊離塩素濃度の低減でRO膜の酸化劣化を防止することができ、RO膜入口側での還元剤の添加や活性炭塔の設置を不要とした上で、RO膜のバイオファウリングを効果的に抑制することが可能となることを見出した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 水処理装置への供給水に、塩素系酸化剤を添加するか或いは電気分解で塩素を発生させることにより遊離塩素を存在させた後該水処理装置に供給する水処理方法において、該供給水に遊離塩素を存在させるに先立ち、該供給水に塩素安定化剤として窒素化合物を添加することを特徴とする水処理方法。
[2] [1]において、前記水処理装置が逆浸透膜装置であることを特徴とする水処理方法。
[3] [1]又は[2]において、前記供給水が海水であることを特徴とする水処理方法。
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記窒素化合物がスルファミン酸化合物及び/又は有機窒素化合物であることを特徴とする水処理方法。
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記塩素系酸化剤として次亜塩素酸塩及び/又はジクロロイソシアヌル酸を前記供給水に添加することを特徴とする水処理方法。
[6] [1]ないし[5]のいずれかにおいて、前記窒素化合物を前記供給水に0.3〜50mg/L添加することを特徴とする水処理方法。
[7] [1]ないし[6]のいずれかにおいて、前記遊離塩素を存在させた後の前記供給水の残留塩素濃度を0.1〜10mg−Cl/Lに維持することを特徴とする水処理方法。
本発明によれば、塩素系酸化剤の添加或いは電気分解による塩素の発生に先立ち、供給水に塩素安定化剤として窒素化合物を添加し、その後、供給水中に添加又は生成させた遊離塩素を安定化させることにより、塩素の分解やトリハロメタン等の有害物質の生成を防止することができる。また、塩素を安定化塩素として供給水中に存在させ、遊離塩素濃度を低減することにより、供給水のRO膜酸化劣化性が低減されるため、RO膜入口側での還元剤の添加や活性炭塔の設置を不要とすることができ、処理を簡素化することができると共に、安定化塩素によりRO膜装置におけるバイオファウリングを効果的に抑制することが可能となる。
本発明の水処理方法の実施の形態の一例を示す海水淡水化設備の系統図である。 従来の海水淡水化設備の系統図である。 実験例1の結果を示すグラフである。 実験例2の結果を示すグラフである。 実験例3の結果を示すグラフである。 実験例4の結果を示すグラフである。 実験例5の結果を示すグラフである。 実験例6の結果を示すグラフである。 比較実験例1の結果を示すグラフである。
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1(a),(b)は、本発明の水処理方法を適用した海水の淡水化設備の一例を示す系統図であり、それぞれ、図2(a),(b)に示す海水の淡水化設備と同一機能を奏する部材に同一符号を付してある。
図1(a),(b)に示すように、本発明の水処理方法は、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)等の塩素系酸化剤の添加又は電気分解による塩素の発生に先立ち、塩素安定化剤として窒素化合物を供給水に添加して供給水中の塩素を安定化させることを特徴とする。
塩素の安定化のために添加する窒素化合物としては、供給水中の塩素を安定化結合塩素又は活性化結合塩素として安定化することができるものであればよく、特に制限はないが、例えばスルファミン酸、スルファミン酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩等のスルファミン酸化合物、グリシン、タウリン、トレオニン、オルニチン(Lオルニチン)、アラニン、フェニルアラニン(Lフェニルアラニン)等の有機窒素化合物が挙げられる。これらの窒素化合物は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
供給水へのこれらの窒素化合物の添加量は、用いる窒素化合物の種類、その後段で添加する塩素系酸化剤の添加量、電気分解により発生させる塩素量、それにより供給水中に維持すべき塩素濃度等によっても異なるが、0.3〜50mg/L、特に0.3〜20mg/L程度とすることが好ましい。窒素化合物の添加量が少な過ぎると、供給水中の塩素を十分に安定化することができず、多過ぎても処理コストが高くなったり、ファウリングの原因となり不適切である。
本発明においては、塩素安定化剤としての窒素化合物を上記の好適な添加量で添加して、供給水中で窒素化合物が十分に均一に拡散された後に塩素系酸化剤を添加するか電気分解により塩素を発生させることが好ましく、例えば、塩素系酸化剤を添加する場合には、図1(a)に示すように、塩素安定化剤としての窒素化合物を送水ポンプの吐出側で添加し、原水槽1で滞留する間に均一化させた後、原水槽1の出口側でNaClO等の塩素系酸化剤をFeCl等の無機凝集剤と共に添加することが好ましい。また、電気分解による場合は、図1(b)に示すように、送水ポンプの吐出側で塩素安定化剤を添加し、電解装置7における電気分解中に均一化させると共に塩素を発生させるようにすることが好ましい。
図1(a)に示すように、塩素安定化剤添加後に塩素系酸化剤を添加する場合、塩素系酸化剤としては、従来公知のものをいずれも用いることができるが、製品安全性の観点から、次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸塩、或いはジクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム等のジクロロイソシアヌル酸塩等が好ましく、特に、次亜塩素酸ナトリウム或いはジクロロイソシアヌル酸を用いることが好ましい。これらの塩素系酸化剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
塩素系酸化剤の添加量は、処理対象水系のバイオファウリングの発生傾向によっても異なるが、通常0.1〜1.0mg/L、特に0.3〜0.7mg/L程度とすることが好ましく、塩素安定化剤の窒素化合物添加後に塩素系酸化剤を上記範囲で添加することにより、RO膜装置の入口での残留塩素濃度が0.3〜1.0mg−Cl/L、特に0.5〜0.7mg−Cl/L程度となるように制御することが好ましい。RO膜装置入口での残留塩素濃度が上記下限よりも少ないと十分なバイオファウリング抑制効果を得ることができず、上記上限を超えると残留塩素中の遊離塩素の割合にもよるが、RO膜劣化のおそれがある。
また、電気分解による場合においても、塩素安定化剤の窒素化合物添加後の電気分解による塩素の発生で、RO膜装置の入口での残留塩素濃度が上記範囲となるように電気分解条件を制御することが好ましい。
特に本発明では、塩素系酸化剤による塩素又は電気分解により生成した塩素を窒素化合物により安定化することで、RO膜装置入口での残留塩素濃度が上記範囲であって、遊離塩素濃度は0.1mg−Cl/L以下、特に0.05mg−Cl/L以下となるように制御することで、遊離塩素によるRO膜の酸化劣化を防止した上でバイオファウリング抑制効果を十分に得ることができ、RO膜装置前段での還元剤の添加や活性炭塔の設置を不要とすることができる。
とりわけ、RO膜装置入口での残留塩素に占める結合塩素(活性化結合塩素と安定化結合塩素との合計)の割合は90%以上であることが好ましく、更に、安定化結合塩素が80%以上であることが好ましい。そして、このような割合となるように、塩素安定化剤としての窒素化合物の種類や添加量を制御することにより、RO膜の劣化を防止した上で良好なバイオファウリング抑制効果を得ることができる。
なお、ここで、遊離塩素、活性化結合塩素、安定化結合塩素とは、後述の実施例の項に記載の方法で測定される塩素に該当し、残留塩素とは、これら遊離塩素、活性化結合塩素及び安定化結合塩素の合計である。
本発明では、上記の通り、残留塩素濃度を制御することにより、RO膜装置の入口での還元剤の添加や活性炭塔の設置を不要とすることができるが、何らこれらの操作や装置を排除するものではなく、必要に応じて少量の還元剤を添加してもよい。
図1では、本発明を海水の淡水化設備に適用した場合を例示したが、本発明において、水処理装置はRO膜装置に限らず、バイオファウリング抑制のために塩素系酸化剤の添加又は電気分解を行うが、装置の劣化防止のために、その入口側で遊離塩素を除去する必要があるイオン交換装置等の水処理装置による水処理にも適用することができる。また、供給水は海水に限らず、河川水や井水、湖沼水、各種排水等を供給水とする場合にも適用することができる。ただし、塩素の分解、トリハロメタン等の有機塩素化合物の生成、RO膜劣化といった課題の解決の面から、海水のRO膜装置による淡水化設備に適用した場合、特に本発明の効果が有効に発揮される。
以下に実施例に代わる実験例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
以下の実験例において、塩素濃度(mg−Cl/L)の測定には、東亜DKK社製ポケット塩素測定器「HACH2470」を用い、以下の測定方法ないし算出方法で各塩素濃度を求めた。
遊離塩素濃度:遊離塩素測定用試薬であるDPD(Free)試薬による5〜30秒後
の塩素濃度測定結果(mg−Cl/L)
活性化結合塩素濃度:遊離塩素測定用試薬であるDPD(Free)試薬による300
秒後の塩素濃度測定結果(mg−Cl/L)から、上記遊離塩素濃度
(mg−Cl/L)の測定結果を差し引いた値
安定化結合塩素濃度:全塩素測定用試薬であるDPD(Total)試薬による180
秒後の塩素濃度測定結果(mg−Cl/L)から、遊離塩素測定用試
薬であるDPD(Free)試薬による300秒後の塩素濃度測定結果
(mg−Cl/L)を差し引いた値
残留塩素濃度:上記遊離塩素濃度と活性化結合塩素濃度と安定化結合塩素濃度の合計
(mg−Cl/L)
海水としては大洗海水を用い、ビーカー試験を実施した。
[実験例1]
海水に塩素安定化剤としてスルファミン酸を添加したときの効果を調べる実験を行った。
スルファミン酸30mg/Lを海水に添加して1分間均一に撹拌混合した後、次亜塩素酸ナトリウムを1.5mg−Cl/L添加し、5分後と60分後の各塩素濃度を調べた。
別に、海水に次亜塩素酸ナトリウムを1.5mg−Cl/L添加した後、1分経過後にスルファミン酸30mg/Lを添加し、5分後と60分後の各塩素濃度を調べた。
これらの結果を図3に示す。
図3中、「(後)スルファミン酸」は次亜塩素酸ナトリウム添加後にスルファミン酸を添加した場合を示し、「(先)スルファミン酸」は次亜塩素酸ナトリウム添加前にスルファミン酸を添加した場合を示す。以下の実験例2〜6においても同様である。
[実験例2〜6]
スルファミン酸30mg/Lの代わりにそれぞれ以下のものを7.5mg/L添加したこと以外は実験例1と同様に、各々添加効果を調べ、結果をそれぞれ図4〜8に示した。
実施例2:グリシン
実施例3:フェニルアラニン
実施例4:トレオニン
実施例5:オルニチン
実施例6:タウリン
[比較実験例1]
海水に次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を1.5mg−Cl/L又は2.5mg−Cl/L添加し、5分後又は60分後の各塩素濃度を測定し、結果を図9に示した。
図3〜9から次のことが分かる。
次亜塩素酸ナトリウムのみの添加の場合、1.5mg−Cl/Lの添加では、残留塩素濃度は60分後に残留塩素濃度0.4mg−Cl/Lにまで低下してしまい、2.5mg−Cl/Lの高濃度添加でも60分後には1.2mg−Cl/Lを下回る結果となる(図9)。
これに対して、塩素安定化剤として窒素化合物を添加した後次亜塩素酸ナトリウムを添加することにより、遊離塩素濃度は低減しても活性化結合塩素及び安定化結合塩素濃度が増え、次亜塩素酸ナトリウムのみを添加した場合に比べて残留塩素濃度を高く維持することができ、次亜塩素酸ナトリウム1.5mg−Cl/Lの添加で、60分後でも残留塩素濃度を1.2〜1.5mg−Cl/L程度に維持することができている。しかし、同じ窒素化合物であっても、次亜塩素酸ナトリウム添加後に添加した場合には、このような効果は得られない(図3〜8)。
これらの結果より、本発明によれば、予め塩素安定化剤として窒素化合物を添加した後、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系酸化剤を添加したり電気分解で遊離塩素を発生させることにより、供給水中の塩素を安定化させることができ、
1) 海水中の有機物、臭素、ヨウ素による塩素の分解や消費を抑えることができるので、バイオファウリングの抑制に必要な塩素系酸化剤添加量の削減又は電気分解装置の消費電力の低減を図ることができる。
2) 遊離塩素濃度を低減することでRO膜の劣化などの影響を低減することができる。場合によってはRO膜装置の手前で還元剤や活性炭塔での分解処理を行うことなく、RO膜のバイオファウリングを抑制することができる。
3) 塩素を安定化することにより、トリハロメタンなどの有害物の生成を抑制することができる。
といった優れた効果を得ることができることが分かる。
また、窒素化合物の後添加では、先添加におけるような効果が得られないことから、本発明の効果は、単に塩素系酸化剤を窒素化合物で安定化させて結合塩素系酸化剤として添加するものとは全く異なるものであることが分かる。
1 原水槽
2 反応槽
3 2層式濾過器
4 給水槽
5 保安フィルター
6 RO膜装置
7 電解装置

Claims (7)

  1. 水処理装置への供給水に、塩素系酸化剤を添加するか或いは電気分解で塩素を発生させることにより遊離塩素を存在させた後該水処理装置に供給する水処理方法において、
    該供給水に遊離塩素を存在させるに先立ち、該供給水に塩素安定化剤として窒素化合物を添加することを特徴とする水処理方法。
  2. 請求項1において、前記水処理装置が逆浸透膜装置であることを特徴とする水処理方法。
  3. 請求項1又は2において、前記供給水が海水であることを特徴とする水処理方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記窒素化合物がスルファミン酸化合物及び/又は有機窒素化合物であることを特徴とする水処理方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記塩素系酸化剤として次亜塩素酸塩及び/又はジクロロイソシアヌル酸を前記供給水に添加することを特徴とする水処理方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記窒素化合物を前記供給水に0.3〜50mg/L添加することを特徴とする水処理方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記遊離塩素を存在させた後の前記供給水の残留塩素濃度を0.1〜10mg−Cl/Lに維持することを特徴とする水処理方法。
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