JP2018173504A - 口腔ケア用トレーニング装置 - Google Patents

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【課題】複数のステップにわたって行う口腔ケアに関し、口腔ケア全体の流れのトレーニングに適した口腔ケア用トレーニング装置を提供する。【解決手段】複数のステップを有する口腔ケアのトレーニングに使用される口腔再現モデル10と、ケア部材との接触強度を検出する複数の接触強度検出手段16と、接触強度の適正値及び複数のステップの適正な順番を示す模範データを記憶する記憶手段21と、記憶手段21に記憶された模範データと接触強度検出手段16による接触強度の検出値との比較に基づき、複数の接触強度検出手段16において適正値に応じた接触強度が検出されていく順番に応じて、口腔再現モデル10に対して実行された口腔ケアにおけるステップの順番を評価する評価手段22と、評価手段22による評価結果を出力する出力手段30と、を備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、口腔の機能を維持・回復することが可能な口腔ケアのトレーニングに用いる口腔ケア用トレーニング装置に関する。
歯科医療に用いるトレーニング装置として非特許文献1には、人型患者ロボットを使用し、このロボットに対して治療のシミュレーションを行う装置が記載されている。この装置では、ロボットの口蓋や歯、肩や胸にセンサが埋入されている。そして、ロボットに対して歯科治療のシミュレーションを実施した際に、歯を切削しすぎると痛みの反射が発生する等、模擬的な治療行為に対してロボットが反応するように構成されている。
羽村章,秋山仁志,宇塚聡,原節宏,宮下渉,日本歯科大学附属病院シムロイド開発チーム、「完成なった歯科臨床実習用シミュレーションシステム"SIMROID(R)"」、歯学 99(suppl2)、2012年、p.113−119
口腔ケアは通常、複数のステップを実行することで成立する。しかし非特許文献1に記載のトレーニング装置では、人型患者ロボットが各ステップの模擬的な治療行為に個々に反応するのみである。したがって、口腔ケア全体の流れのトレーニングには適していない。
そこで、この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、複数のステップにわたって行う口腔ケアに関し、口腔ケア全体の流れのトレーニングに適した口腔ケア用トレーニング装置を提供することを目的とする。
本発明に係る口腔ケア用トレーニング装置は、口腔を構成する要素のうち少なくともいずれか一部分の形状が再現され、ケア部材を用いて口腔をケアする複数のステップを有する口腔ケアのトレーニングに使用される口腔再現モデルと、前記口腔再現モデルの少なくとも一部の要素に設けられ、前記ケア部材との接触強度を検出する複数の接触強度検出手段と、前記接触強度の適正値及び前記複数のステップの適正な順番を示す模範データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された模範データと前記接触強度検出手段による接触強度の検出値との比較に基づき、複数の前記接触強度検出手段において前記適正値に応じた前記接触強度が検出されていく順番に応じて、前記口腔再現モデルに対して実行された口腔ケアにおけるステップの順番を評価する評価手段と、前記評価手段による評価結果を出力する出力手段と、を備えた。
この発明では、評価手段が、記憶手段に記憶された模範データと接触強度検出手段による接触強度の検出値との比較に基づき、複数の接触強度検出手段によって接触強度が検出されていく順番に応じて、口腔再現モデルに対して実行された口腔ケアにおける時系列的ステップを評価する。これにより、例えば、歯磨きなど複数のステップにわたって行う口腔ケアにおいて、ブラッシングを施した歯の順番を時系列的に評価できる。また、別の例では、食事の飲込み力が弱い人に対して口腔内の適切な部位にスプーンを置くと共に、スプーンを滑らせて口から引き出すことにより、うまく飲み下させるスプーンテクニックを時系列的に評価できる。このように、口腔ケア全体の流れのトレーニングに適した装置が実現する。
また、本発明においては、前記複数の接触強度検出手段で検出された前記接触強度の検出値に基づき、前記口腔ケアの一時点における前記接触強度の分布を作成する作成手段を備え、前記記憶手段が、前記接触強度の分布の適正値を示す分布データをさらに記憶し、前記評価手段が、前記作成手段で作成された前記接触強度の分布と前記記憶手段に記憶された前記分布データとの比較に基づく評価を行うことが好ましい。
この発明では、評価手段が、口腔ケアの一時点における接触強度の分布に基づく評価を行う。これにより、複数のステップにわたって行う口腔ケア全体の評価に加えて、一時点における口腔ケアの評価を行うことができる。
また、本発明においては、前記模範データが、前記口腔を形成する要素である歯に前記ケア部材である歯ブラシが接触する位置および角度の適正値を示すデータを含んでおり、前記評価手段が、前記作成手段で作成された前記接触強度の分布と前記記憶手段に記憶された前記分布データとの比較に基づき、前記歯に前記歯ブラシが接触する位置および角度を判定するとともに、判定した前記位置および角度と前記模範データが示す前記位置および角度の適正値とを比較して評価することが好ましい。
この発明では、歯ブラシが接触する歯の位置および角度を評価する。これにより、例えばブラッシングを施した歯の順番を評価するのに加えて、歯に接触する歯ブラシの位置および角度を評価するので、多角的に口腔ケアを評価できる。
また、本発明においては、前記評価手段が、前記口腔再現モデルに対して実行された口腔ケアにおける一部のステップに関する前記接触強度の検出値を評価して良い。
この発明では、口腔再現モデルに対して実行された口腔ケアにおける一部のステップに関する接触強度の検出値を評価する。これにより、例えば、複数の歯に対するブラッシングの順序のみならず、特定の歯に対する歯ブラシの掛け方を評価できる。
本発明の実施形態に係る口腔ケア用トレーニング装置のブロック図である。 図1の口腔再現モデルを示す斜視図である。 モニタの表示画面を示す正面図である。 口腔再現モデルで再現された歯列を示す平面図である。 圧力センサで検出された圧力を示すグラフである。 変形例1に係る1つの歯に3つの圧力センサを取り付けた状態を示す平面図である。 変形例1に係る圧力分布を示すグラフである。 変形例1に係る歯ブラシが歯列に接触する状態を示す側面図である。 歯の内部に圧力センサを埋設した変形例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
図1に示す様に、本実施形態の口腔ケア用トレーニング装置1は、口腔再現モデル10と、口腔再現モデル10の歯列11に取付けられた圧力センサ16(接触強度検出手段)と、圧力センサ16に接続された制御部20と、制御部20に接続された出力手段であるモニタ30とを備えている。
図2に示す様に、口腔再現モデル10は、歯ブラシ(ケア部材)を用いて口腔内の歯列11をブラッシング(ケア)する歯磨き(口腔ケア)のトレーニングに使用される。この口腔再現モデル10では、人体の口腔を構成する上下の歯列11の形状が再現されている。口腔は、くちびる(***)、舌、上あご(上顎骨)、下あご(下顎骨)、歯、唾液腺、頬、およびこれらを動かす筋肉や顎関節から構成されている。本実施形態では、口腔を構成する上記要素の一部分である歯列の形状が再現されている。なお、再現された歯列11は成人モデルであり、28本の歯から構成されている。本実施形態の歯列11は、下方左側の歯列11a、下方右側の歯列11b、上方左側の歯列11c及び上方右側の歯列11dの4つに分類される。口腔再現モデル10を用いた歯磨きのトレーニングは、28本の歯を所定の順番で磨いていく複数のステップからなる。各ステップは各歯を磨く行為からなる。
圧力センサ16は、歯ブラシとの接触により各歯に負荷される圧力(接触強度)を検出する。この圧力センサ16は、口腔再現モデル10の歯列11を構成する個々の歯の側面のうち、表裏両面に一対に取付けられており、合計56個である。圧力センサ16として、静電容量方式圧力センサ(例えば、FSR400:インターリンク社製)を採用している。圧力センサ16は、厚さ0.35mmの薄いフィルム状の外観を有しており、歯の元々の形状を損ねることなく表裏両面に貼り付けられている。また圧力センサ16の感圧範囲は0.1Nから20N、すなわち約10gから約2kgとなっている。従って、一般に最適とされているブラッシング力(50gから100g)だけでなく、極小なブラッシング力や最適値を大きく超える力も検出可能であり、ブラッシングに関する手技の評価に十分適用できる。
制御部20は、圧力センサ16で検出された圧力に基づき、歯磨きの手順(ブラッシングされた歯の順番)の適切さの評価を行う。この制御部20は、記憶部(記憶手段)21と評価部(評価手段)22とを有する。なお、記憶部21と評価部22とは互いに電気的に接続されており、圧力の検出値を示すデータを含む各種データを互いに送受信することができる。
記憶部21は、評価の基準となる模範データを記憶する。模範データは、歯ブラシにより各歯に負荷される圧力の適正値を示すデータと、複数本の歯に対するブラッシングの適正な順番を示すデータとを含んでいる。例えば、歯列11aにおいて、表側が手前から奥に向かってブラッシングされ、その後、裏側が奥から手前に向かってブラッシングされる順番を示すデータが適正な順番データとして模範データに含まれる。評価部22は、記憶部21に記憶された模範データと圧力センサ16で検出された圧力の検出値とを比較する。そして評価部22は、複数の圧力センサ16において適正値に応じた圧力が検出されていく順番に応じて、口腔再現モデル10に対して実行された歯磨きの手順を評価する。
モニタ30は、評価部22による評価結果を出力する。図3に示す様にモニタ30には、使用者(研修者)を表示するダイアログA1、取得データをリアルタイムに表示するコントロールA2、歯列の模式図A3、手技の評価結果を表示するコントロールA4がそれぞれ配置されている。なお、取得されたデータは研修者固有のファイルに保存されるため、研修者は、いつでも手技の記録を振り返ることができる。
次に、本実施形態の口腔ケア用トレーニング装置1を用いた歯磨きの手順の評価方法について説明する。
まず研修者は、4つの歯列11(図4参照)のうち歯列11aにおいて、表側を手前から奥に向かってブラッシングし、その後、裏側を奥から手前に向かってブラッシングする。このとき、各歯に取付けられた一対の圧力センサ16が歯ブラシから負荷された圧力を検出する。なお図4中、説明の便宜上、圧力センサ16を点で表している。一対の圧力センサ16が検出した圧力は、例えば図5に示すグラフで表される。このグラフでは、横軸が時間、縦軸が圧力を示す。実線のグラフL1は、歯列11aの中で第一大臼歯12aに負荷する圧力を示し、点線のグラフL2は、歯列11aの中で側切歯12bに負荷する圧力を示す。
評価部22は、記憶部21に記憶された模範データと圧力センサ16で検出された圧力の検出値とを比較し、検出値が模範データの適正値以上であれば、歯がブラッシングされたと判定する。なお、模範データが適正値の代わりに適正上限値及び適正下限値からなる適正範囲を示すデータを含んでおり、このデータと検出値との比較に基づき、圧力の検出価が適切範囲内である場合に歯がブラッシングされたと判定されてもよい。そして、複数の歯についてブラッシングされたと判定された順番を模範データが示すブラッシングの順番と比較することで、歯列11aにおいて、表側が手前から奥に向かってブラッシングされ、その後、裏側が奥から手前に向かってブラッシングされているかを評価する。
次に研修者は、4つの歯列11のうち歯列11bにおいて、表側を手前から奥に向かってブラッシングし、その後、裏側を奥から手前に向かってブラッシングする。このとき前述した通り、一対の圧力センサ16が歯ブラシから負荷された圧力を検出し、評価部22は、歯列11bにおいて、表側が手前から奥に向かってブラッシングされ、その後、裏側が奥から手前に向かってブラッシングされているかを評価する。同様の評価を歯列11c、歯列11dの順に行う。
これらの判定を行うことにより、適正値以上の適切な力で歯をブラッシングしているか否かを評価できる。また、記憶部21に記憶された手本となる模範データのブラッシングの順番と、ブラッシングされたと判定された歯の順番とを比較することで、適切な順番で歯列11がブラッシングされたか否かを評価する。これらの評価においては、例えば、模範データ通りの順番に対し、手技で行われた順番の偏差が点数化されたりランク付けが行われたりした後、その点数化やランク付けの結果がモニタ30に表示される。そして研修者がモニタ30に表示された評価を参照することで、自己の歯磨きの適切さを認知できる。
このように、本実施形態の口腔ケア用トレーニング装置1では、評価部22が、記憶部21に記憶された模範データと圧力センサ16で検出された圧力値との比較に基づき、複数の圧力センサ16によって圧力が検出されていく順番に応じて、口腔再現モデル10に対して実行された口腔ケアにおける時系列的ステップを評価する。これにより、歯磨きなど複数のステップにわたって行う口腔ケアにおいて、ブラッシングを施した歯の順番を時系列的に評価できる。このように、口腔ケア全体の流れのトレーニングに適した装置が実現する。
<変形例1>
前記実施形態では、評価部22が、記憶部21に記憶された模範データと圧力センサ16で検出された検出値とを比較して歯磨きの複数のステップにおける手順を評価した。これに加え、変形例1の口腔ケア用トレーニング装置では、評価部22が、歯磨きの一ステップにおける一時点について、歯列11に負荷する圧力分布(接触強度の分布)に基づいて評価を行う。
変形例1では制御部20が、記憶部21と評価部22に加え、圧力分布を作成する作成部(図示せず)を有する。記憶部21と評価部22と作成部とは電気的に接続され、互いに各種データを送受信する。また前記実施形態では、1つの歯の表と裏に一対の圧力センサ16を取り付けたが、変形例1では、1つの歯の一表面に複数の圧力センサ16を取り付ける。具体的には図6に示す様に、1つの歯12aの咬合面に3つの圧力センサ16が平面視で一直線上に取付けられている。変形例1では、全ての歯それぞれに3つの圧力センサ16が取り付けられている。図6では代表して、3つの圧力センサ16が取り付けられた前述の第一大臼歯12aのみが示されている。
作成部は、圧力センサ16が歯列の表面上の各位置における圧力の検出値に基づき、歯磨きの一ステップ中の一時点における圧力分布(図7参照)を作成する。記憶部21には、圧力分布の適正値を示す分布データが位置および角度と関連付けて記憶される。圧力分布の適正値は、複数の圧力センサ16のそれぞれにおける検出値の適正上限値及び適正下限値からなる適正範囲を示す。複数の圧力センサ16における圧力分布中の各検出値が、所定の位置および所定の角度と関連付けられた分布データの示す各適正範囲内に該当する場合に、歯ブラシが歯の所定の位置に所定の角度で当てられていると判定できる。また、模範データは、歯ブラシが歯列11に接触する位置および角度の適正値を示す位置・角度データを含んでいる。
上記構成により、評価部22は、作成部で作成された圧力分布と記憶部21の分布データとの比較に基づいて、図8に示す様に歯ブラシ13が歯列11に接触する位置P1〜P8および角度θを判定する。そして評価部22は、判定された位置P1〜P8および角度θと、模範データに含まれる位置・角度データとを比較し、ある一時点における歯ブラシの位置および角度の適否を評価する。
このように、変形例1の口腔ケア用トレーニング装置では、評価部22が、歯磨きの一ステップ中の一時点における圧力分布に基づく評価を行う。これにより、複数のステップにわたって行う歯磨きの手順の評価に加えて、特定の一時点における歯磨きの評価を行うことができる。
また、変形例1の口腔ケア用トレーニング装置では、評価部22が、歯ブラシ13が接触する歯列の位置P1〜P8および角度θを判定する。これにより、ブラッシングを施した歯の順番を評価するのに加えて、歯列に接触する歯ブラシ13の位置P1〜P8および角度θを判定するので、多角的に歯磨きを評価できる。
なお、変形例1では、歯または歯列に歯ブラシが接触する位置および角度が圧力分布に基づき一旦判定された後、判定された位置および角度が模範データと比較される。これに対し、歯ブラシが接触する位置および角度が判定されず、圧力センサ16で検出された圧力分布と模範データが示す圧力分布との直接比較に基づいて評価がなされてもよい。
<変形例2>
変形例1の口腔ケア用トレーニング装置では、複数のステップ中の一ステップの一時点における圧力の検出値を評価した。これに加え、変形例2の口腔ケア用トレーニング装置では、歯磨きにおける複数のステップで検出された圧力データのうち、一部のステップに対応する時間帯における圧力の検出値を評価する。一部のステップに対応する時間帯における圧力の検出値とは、例えば下方左側の歯列11aをブラッシングする中で、特に第一大臼歯12aを歯ブラシがブラッシングしている時間帯に圧力センサ16が検出した圧力の検出値をいう。
これにより、変形例2の口腔ケア用トレーニング装置では、歯磨き全体の手順を評価すると共に、特定の歯に対する歯ブラシの掛け方、例えば、特定の歯に対する歯ブラシの位置および角度の時間変化を評価できる。
<変形例3>
前記実施形態では、歯ブラシを用いて歯列をブラッシングする歯磨きについて口腔ケア用トレーニング装置を適用した。これに対し変形例3では、口腔ケア用トレーニング装置を、食事の飲込み力が弱い人に対して口腔内の適切な部位にスプーンを置くと共に、スプーンを滑らせて口から引き出すことにより、うまく飲み下させるスプーンテクニックに適用する。
変形例3の口腔再現モデルでは、上下のくちびると舌とが再現されている。そして上下のくちびると舌の適切な場所に、圧力センサ16が取り付けられている。記憶部21は、スプーンテクニックの評価の基準となる模範データを記憶する。模範データは、スプーンによりくちびると舌とに負荷される圧力の適正値を示すデータと、くちびるおよび舌に圧力が負荷される順番(例えば、舌→くちびるの順番)を示すデータとを含んでいる。評価部22は、記憶部21に記憶された模範データと圧力センサ16で検出された圧力の検出値とを比較する。そして評価部22は、複数の圧力センサ16において適正値に応じた圧力が検出されていく順番に応じて、口腔再現モデル10に対して実行されたスプーンテクニックの手順を評価する。
スプーンテクニックにおいて研修者はまず、スプーンを口腔再現モデル10の口腔内に挿入する。次に、スプーンを舌の適切な場所に置き、スプーンを上くちびるに接触させつつ滑らせて口腔から引き出す。このとき、舌に取付けられた圧力センサ16がスプーンにより負荷された圧力を検出した後、上くちびるに取付けられた圧力センサ16がスプーンにより負荷された圧力を検出する。評価部22は、記憶部21に記憶された模範データと圧力センサ16で検出された圧力の検出値とを比較し、検出されたデータが模範データの適正値以上であれば、舌にスプーンが接触した、あるいは、上くちびるにスプーンが接触したと判定する。そして、このようにスプーンが接触したと判定された順番を模範データが示す順番(舌→くちびる)と比較することで、スプーンテクニックが適切に実施されているかを評価する。
このように、変形例3の口腔ケア用トレーニング装置では、スプーンテクニックを時系列的に評価できる。以上の構成に加え、くちびるおよび舌のそれぞれに複数の圧力センサ16が取り付けられ、くちびるおよび舌のそれぞれにおける圧力分布がより詳細に評価されてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
前記実施形態および変形例では、口腔再現モデルに関して、歯列、くちびるおよび舌を再現したが、これに限定されず、口腔を構成する要素のいずれの形状を再現しても良い。
前記実施形態および変形例では、ケア部材を用いた口腔ケアとして、歯磨きおよびスプーンテクニックについて説明した。しかしこれに限定されず、その他の口腔ケアに口腔ケア用トレーニング装置を適用しても良い。
前記実施形態および変形例では、歯の表裏両面に圧力センサを取り付けたが、これに限定されない。例えば図9に示す様に、歯12の内部に圧力センサ16を埋設しても良い。これにより、現実の歯をブラッシングするときの感触に近づけると共に、トレーニングの際に圧力センサ16を意識し過ぎるなどの弊害を防止できる。
前記実施形態および変形例では、圧力センサとして静電容量方式圧力センサを採用したがこれに限定されない。歯ブラシが接触する場合のように面圧が歯に掛かる場合に適した他の圧力センサを採用しても良い。
前記実施形態および変形例では、出力手段としてモニタを用いたがこれに限定されない。歯磨きの順番を間違えた歯をモニタに表示しても良いし、口腔再現モデルで再現された各歯にLEDを取り付け、間違えた歯に対応するLEDを点灯させても良い。
前記実施形態および変形例では、ケア部材である歯ブラシ13の口腔再現モデル10に対する接触の強度を検出する手段として、歯ブラシ13によって負荷される圧力を検出する圧力センサ16を用いたが、これに限定されない。口腔再現モデル10へのケア部材の接触強度をその他の検出方法によって検出してもよい。例えば、口腔再現モデル10にひずみゲージや加速度センサを埋め込み、ケア部材を接触させた場合の接触部位の弾性変形をこれらの検出手段で検出することで、ケア部材による接触強度を検出してもよい。
前記実施形態および変形例に係る口腔再現モデル10がケア部材の接触に応じて動作してもよい。例えば、口腔ケア用トレーニング装置1が以下のように構成されていてもよい。口腔再現モデル10の顎関節にモータが設けられている。このモータが上あごに対して下あごを駆動するように口腔再現モデル10が構成されている。制御部20は、圧力センサ16による圧力の検出結果に基づいてこのモータを制御する。これにより、例えば、変形例3のスプーンテクニックにおいて、口腔再現モデル10の舌上の正しい位置にスプーンが置かれると口が閉じるといった動作が再現される。この他、口腔再現モデル10に対するケア部材の接触態様に応じ、口腔再現モデル10が口を開ける、口を閉じる、口を開かない、ケア部材をかむ、咽るといった動作を再現するように口腔ケア用トレーニング装置1が構成されていてもよい。さらに、口腔再現モデル10にLEDが設けられ、咽る程度まで喉奥にケア部材が入るとLEDが点灯するように口腔ケア用トレーニング装置1が構成されていてもよい。
1 口腔ケア用トレーニング装置
10 口腔再現モデル
11 歯列
16 圧力センサ(接触強度検出手段)
21 記憶部(記憶手段)
22 評価部(評価手段)
30 モニタ(出力手段)

Claims (4)

  1. 口腔を構成する要素のうち少なくともいずれか一部分の形状が再現され、ケア部材を用いて口腔をケアする複数のステップを有する口腔ケアのトレーニングに使用される口腔再現モデルと、
    前記口腔再現モデルの少なくとも一部の要素に設けられ、前記ケア部材との接触強度を検出する複数の接触強度検出手段と、
    前記接触強度の適正値及び前記複数のステップの適正な順番を示す模範データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された模範データと前記接触強度検出手段による前記接触強度の検出値との比較に基づき、複数の前記接触強度検出手段において前記適正値に応じた前記接触強度が検出されていく順番に応じて、前記口腔再現モデルに対して実行された口腔ケアにおけるステップの順番を評価する評価手段と、
    前記評価手段による評価結果を出力する出力手段と、
    を備えたことを特徴とする口腔ケア用トレーニング装置。
  2. 前記複数の接触強度検出手段で検出された前記接触強度の検出値に基づき、前記口腔ケアの一時点における前記接触強度の分布を作成する作成手段を備え、
    前記記憶手段が、前記接触強度の分布の適正値を示す分布データをさらに記憶し、
    前記評価手段が、前記作成手段で作成された前記接触強度の分布と前記記憶手段に記憶された前記分布データとの比較に基づく評価を行うことを特徴とする請求項1に記載の口腔ケア用トレーニング装置。
  3. 前記模範データが、前記口腔を形成する要素である歯に前記ケア部材である歯ブラシが接触する位置および角度の適正値を示すデータを含んでおり、
    前記評価手段が、
    前記作成手段で作成された前記接触強度の分布と前記記憶手段に記憶された前記分布データとの比較に基づき、前記歯に前記歯ブラシが接触する位置および角度を判定するとともに、判定した前記位置および角度と前記模範データが示す前記位置および角度の適正値とを比較して評価することを特徴とする請求項2に記載の口腔ケア用トレーニング装置。
  4. 前記評価手段が、前記口腔再現モデルに対して実行された口腔ケアにおける一部のステップに関する前記接触強度の検出値を評価することを特徴とする請求項1又は2に記載の口腔ケア用トレーニング装置。
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