JP2018172377A - エアゾール型化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉体の再分散性に優れ、肌や髪に均一に噴霧することが可能であるため、なめらかな使用感であり、着色した場合にも塗布膜の色むらがないエアゾール型化粧料の提供。【解決手段】次の成分(A)及び(B)を含有する原液と、噴射剤として液化ガスとを含有するエアゾール型化粧料。(A)表面被覆処理剤(a)及び(b)により表面被覆された粉体(a)下記式(1)で示される両末端反応性ジオルガノポリシロキサンR1R22SiO−(R22SiO)L−SiR1R22(1)(各R1は水酸基を、各R2は、C1〜20の炭化水素基を、Lは3〜10,000の整数を表す)(b)下記式(2)で示されるアミノ基含有シラン化合物R3R4mSiX(3−m)(2)(R3は少なくとも1つのアミノ基を有するC1〜20の炭化水素基を表し、R4はC1〜4のアルキル基を表し、XはC1〜4のアルコキシ基を表し、mは0または1である)(B)揮発性油剤【選択図】なし

Description

本発明は、特定の表面被覆処理された粉体および揮発性油剤を含有する原液と、噴射剤として液化ガスを用いたエアゾール型化粧料に関し、さらに詳しくは、粉体の再分散性に優れ、肌や髪に均一に噴霧することが可能であるため、なめらかな使用感であり、着色した場合にも塗布膜の色むらがないエアゾール型化粧料に関するものである。
近年、夏場に猛暑日が増加していることから、涼感を感じられる化粧料の需要が高まっており、例えば、噴射剤である液化ガスの気化熱により涼感を感じることが出来るエアゾール型化粧料が好まれ、市場にも多数の商品がある。しかしエアゾール型化粧料は、原液と噴射剤である液化ガスや圧縮ガスとが共存し加圧された特殊環境であるため、特に粉体を含有する場合には、エアゾール容器内で粉体の凝集やケーキングを生じ、その結果、バルブの目詰まりが起こり噴射性が悪くなったり、不均一に吐出されるという問題があった。そのため、粉体を含有するエアゾール型化粧料において、粉体の再分散性を保つことは重要であり、様々な検討がなされてきた(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2010−120871号公報 特開2012−106949号公報 特開2015−101545号公報
本発明の課題は、液化ガスとの共存下において、粉体をエアゾール容器内で安定に配合することにより、なめらかな使用感で、均一に噴霧することが可能となるため、着色した場合にも塗布膜の色むらがないエアゾール型化粧料を提供することである。
かかる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、粉体に特定の表面被覆処理を施し、揮発性油剤と組み合わせることで、粉体のエアゾール容器内でのケーキングを抑制し、使用時の再分散性が向上することで、着色した場合にも塗布膜の色むらがないエアゾール型化粧料となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、次の成分(A)及び(B)を含有する原液と、噴射剤として液化ガスとを含有するエアゾール型化粧料を提供するものである。
(A)下記の表面被覆処理剤(a)及び(b)により表面被覆された粉体
(a)下記一般式(1)で示される両末端反応性ジオルガノポリシロキサン
SiO−(R SiO)−SiR (1)
(式中、各Rは水酸基を表し、各Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Lは3〜10,000のいずれかの整数を表す)
(b)下記一般式(2)で示されるアミノ基含有シラン化合物
SiX(3−m) (2)
(式中、Rは少なくとも1つのアミノ基を有する炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、mは0または1である)
(B)揮発性油剤
本発明のエアゾール型化粧料は、粉体を含有しても再分散性が良く、涼感を感じながらら簡便に均一な化粧膜を施すことが出来る。また、手や小道具を使用して塗布しても、なめらかに伸び広がり、着色しても色むらのない均一な化粧膜が得られるため、メイキャップ化粧料としても有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエアゾール型化粧料は、成分(A)及び(B)を含有する原液と、噴射剤である液化ガスとを、耐圧バルブを有する容器に充填したものである。エアゾールとしては、使用目的に応じて、スプレー(霧状)、フォーム(泡状)等の形態に調整が可能であり、肌に噴霧して手で伸ばしたり、またパフやスポンジ等に噴射して、それらの小道具を用いて塗布して使用する。本発明においては、肌や髪に均一に噴霧できるという観点から、スプレーの形態が好ましい。そのため、エアゾール中の原液と液化ガスとの充填割合は、原液 10〜90質量%(以下単に「%」と略す)、液化ガス10〜90%が好ましい。
(原液)
本発明に使用される成分(A)の表面被覆された粉体とは、表面被覆処理剤(a)特定構造の両末端反応性ジオルガノポリシロキサン、及び、表面被覆処理剤(b)特定構造のアミノ基含有シラン化合物を、同時に被覆することにより得られるものである。
本発明に用いられる表面被覆処理剤のうち(a)は、両末端反応性ジオルガノポリシロキサンであり、下記一般式(1)で示される両末端ヒドロキシシリル基変性シリコーンである。
SiO−(R SiO)−SiR (1)
(式中、各Rは水酸基を表し、各Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Lは3〜10,000のいずれかの整数を表す)
上記(a)は、液状のオイル様化合物であるが、本発明においては、水性サスペンションまたは水性エマルジョンの形態で用いることが、成分(A)の感触等を良好にする点で好ましい。該(a)の水性エマルジョンを調製する方法としては、通常公知の方法でよく、低分子環状シロキサンを出発原料として乳化重合する方法や、オイル状の両末端反応性ジオルガノポリシロキサンを乳化する方法等が例示される。
また、本発明に用いられる表面被覆処理剤のうち(b)は、アミノ基含有シラン化合物であり、下記一般式(2)で示されるものである。
SiX(3−m) (2)
(式中、Rは少なくとも1つのアミノ基を有する炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、mは0または1である)
上記(b)の好ましい例としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどを例示できる。
さらに、本発明に使用される成分(A)の好ましい様態としては、上記の表面被覆処理剤(a)と(b)とを縮合反応させた、シリコーンの微三次元架橋構造を有する重合物(以下、「シリコーン微架橋物」と称する)により、表面を被覆された粉体である。該シリコーン微架橋物は、ゴム弾性を有しない化合物であればよく、表面被覆処理剤(a)と(b)との質量比が、概ね100:0.1〜100:35の配合範囲で得ることができる。(b)が0.1質量%より少ないと、粘性を有するシリコーンオイルまたはガム状であり、35質量%より多いと弾性を有するシリコーンエラストマー状となり、表面被覆された粉体の撥水性が低下する傾向がある。
また、上記シリコーン微架橋物とはゴム弾性すなわちゴム硬度を有しない重合体であり、ISO7619−1に規定されるデュロメータタイプAOによる測定法(軟質ゴム硬度測定)の測定値が10未満であり、より好ましくは5未満、さらに好ましくは0のものである。
さらに、上記シリコーン微架橋物のレオロジー特性は、動的粘弾性測定(25℃、歪み率17%、剪断周波数4Hz)における複素弾性率が3,000〜100,000Pa、損失係数tanδ(損失弾性率G”/貯蔵弾性率G’)が1.0〜2.5であることが好ましい。より好ましくは、複素弾性率が10,000〜100,000Paであり、損失係数tanδが1.0〜2.0である。前記複素弾性率が3,000Paより小さいと、シリコーンオイルとしての性質を示し、表面被覆粉体の使用感が低下する傾向にある。複素弾性率が100,000より大きいと、弾性体の性質を示し、撥水性と肌への密着性が低下する傾向にある。損失係数tanδが1.0未満であると、弾性体の性質を示し、撥水性と肌への密着性が低下する傾向にある。損失係数tanδが2.5より大きいと、シリコーンオイルとしての性質を示し、表面被覆粉体の使用感が低下する傾向にある。
前記シリコーン微架橋物のレオロジー特性は、以下のようにして測定することができる。
動的粘弾性測定装置:Rheosol−G3000(UBM社製)
測定治具:直径20mmのパラレルプレート
測定周波数:4Hz
測定温度:25±1.0℃
測定歪の設定:歪み率17%に設定し、自動測定モードにて測定を行う。
測定試料厚み(ギャップ):1.0mm
ここで剪断周波数を4Hzとしたのは、人にとって一般的な物理的動作速度の範囲であり化粧料を肌へ塗布する際速度に近似している理由による。
本発明に使用される成分(A)において、表面被覆されうる粉体としては、通常の化粧料に用いられる粉体であれば、特に限定されず、無機粉体、有機粉体、金属石鹸粉末、光輝性粉体、色素粉体、これらの複合粉体等が挙げられ、その粒子形状(球状、針状、板状等)、粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)等を問わず、何れのものも使用することができる。
具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白色無機顔料、カーボンブラック、水酸化クロム、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等の合成樹脂粉体、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができ、また必要に応じて、表面被覆処理を施したり、複合化したものを用いても良い。
本発明に使用される成分(A)において、これらの粉体に上記の表面被覆処理剤(a)と(b)とを表面被覆する方法としては、特に限定されないが、例えば、表面被覆処理剤と粉体とを直接混合し(加熱して)被覆する乾式被覆方法、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン等の溶媒に表面被覆処理剤を溶解又は分散し、この溶液又は分散液に粉体を添加し、混合後、前記溶媒を乾燥等により除去、加熱、粉砕する湿式被覆方法、メカノケミカル方法等が挙げられる。
また成分(A)は、国際公開2014/102863号パンフレットに記載された方法に基づいて得ることができる。例えば、粉体と上記シリコーン微架橋物をミキサー等で単純混合して被覆することも可能である。また、より好ましくは、in-situ法にて粉体の存在下でシリコーン微架橋物を粉体粒子表面に析出させた後、加熱することで、粒子表面にシリコーン微架橋物を固着する方法を用いることができる。この方法により、粉体粒子表面への被覆の均一性が高まり、より良好な軽い使用感で、肌への密着性により優れる、表面被覆された粉体を得ることができる。
このようにして得られる成分(A)は、粉体表面が表面被覆処理剤(a)及び(b)により被覆されたものであり、その被覆量は、特に制限されないが、粉体と表面被覆処理剤との質量比が、99.99:0.01〜70:30が好ましく、99.9:0.1〜90:10が特に好ましい。この範囲であれば、より滑らかな軽い感触でしっとり感があり、肌への密着性に優れた表面被覆粉体が得られる。
本発明における成分(A)の含有量は、特に限定されないが、原液中に0.1〜40%が好ましく、より好ましくは0.5〜30%である。この範囲であれば、本発明のエアゾール型化粧料を噴射し塗布した際に、ムラにならず塗布時に伸びが良く、より好ましい。
本発明に使用される成分(B)の揮発性油剤とは、20℃、常圧において液状であり揮発性を有するものであれば特に限定されず、粘度、起源を問わない。シリコーン系油、炭化水素系油、エステル系油等のいずれのものも使用することができ、これらを一種又は二種以上用いることができる。これら中でも伸び広がりの観点からシリコーン油が好ましく、具体的には、25℃での動粘度が〜2CS程度のジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン等が挙げられ、特にデカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコンが、伸び広がり、適度な肌への密着感と化粧料の経時安定性の点においても好ましい。
本発明における成分(B)の含有量は、特に限定されないが、原液中に10〜90%が好ましく、より好ましくは10〜60%である。この範囲であれば、本発明のエアゾール型化粧料が、より伸び広がりが良好となり、適度な肌への密着感と化粧料の経時安定性に優れるようになるため好ましい。
本発明のエアゾール型化粧料の原液には、上記の必須成分に加え、本発明の効果を妨げない範囲で、成分(B)以外の油性成分、油ゲル化剤、成分(A)以外の粉体、界面活性剤、水性成分、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、色素、香料等、通常化粧料に含有される成分を含有することができる。
油性成分としては、成分(B)以外のものであり、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、液状やペースト状、固体状等の性状、動物油、植物油、合成油等の起源を問わずに使用することができ、炭化水素類、油脂類、紫外線吸収剤も含むエステル油類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、液状のものは流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ホホバ油、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、2−エチルヘキサン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、デカイソステアリン酸デカグリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル、トリメリト酸トリトリデシル等のエステル類、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステアリル・2−オクチルドデシル)等のアミノ酸系油剤、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン油類、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体が挙げられる。ペースト状、固体状のものはワセリン、セレシンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライトワックス、エチレンプロピレンコポリマー等の炭化水素類、モクロウ等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モンタンワックス等のロウ類、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸系油剤、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、油性ゲル化剤として、12−ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、オクタン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリンのデキストリン脂肪酸エステル類、ショ糖ステアリン酸エステル、酢酸ステアリン酸スクロースのショ糖脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
粉体としては、成分(A)以外のものであり、化粧料に一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。またこれら粉体はその一種又は二種以上を用いることができ、必要に応じて、成分(A)に用いられる表面被覆処理剤以外の、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等を用いて、公知の方法により表面被覆処理を施したり、更に複合化したものを用いても良い。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、PEG−10ジメチコン等のポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セチルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ラウリルポリグリセリル3−ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。中でも、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ポリグリセリン変性オルガノポリシロキサンが経時安定性の観点から好ましい。
水性成分としては、例えば、エチルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類等が挙げられる。
本発明のエアゾール型化粧料の原液の製造方法は、特に限定されるものではなく、常法により調製される。例えば、成分(A)および成分(B)の一部、さらに必要に応じて界面活性剤を、三本ローラーを用いて混練し、これに成分(B)の残部を加えて、混合して均一な分散液を得る他、上記油相に精製水や水溶性成分を加えて乳化し、均一に攪拌した乳化物を得ることができる。
(噴射剤)
本発明に使用される液化ガスとしては、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、ジエチルエーテル等のエーテル類、フッ化炭化水素等が挙げられる。液化石油ガスとは、具体的には、炭素数2〜5の炭化水素であり、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、エアゾール容器内で、長期にわたる安定性を向上する点で、液化石油ガス、ジメチルエーテルを用いることが好ましく、25℃、0.3MPaにおいて液状のものがより好ましい。更には、高温下での安全性の観点から、20℃での圧力を0.15MPaに調整した液化石油ガス(LPG0.15)が好ましい。
噴射剤の成分は、一種又は二種以上を混合して用いても良いが、噴射時の涼感や噴霧状態の点において、DMEとLPGの併用が好ましい。含有比率としては質量比で、DME:LPG=1:1〜1:10が好ましく、1:5〜1:8がより好ましい。
また、本発明のエアゾール型化粧料の原液と噴射剤との含有質量比は、特に限定されるものではないが、10:90〜90:10が好ましく、さらに好ましくは20:80〜40:60である。この範囲であると、使用時に涼感が得られ、スポンジ等に噴射した際に原液がスポンジに浸透し過ぎることがなく好ましい。
本発明のエアゾール型化粧料の充填方法としては、特に限定されないが、常法により調製した原液を耐圧容器に充填し、該容器にエアゾールバルブを固着した後、該バルブを通じて噴射剤を注入する。更に、前記エアゾールバルブに、目的に応じた噴射部材を取り付けることによりエアゾール型化粧料とすることができる。また、原液が油相と水相を形成する場合、充填過程において、回数減少と均質化のため、油中水型乳化物等を形成した後に充填してもよく、油相と水相や粉体等を、別々に充填してから噴射剤を注入してもよい。
本発明のエアゾール型化粧料は、特に限定されないが、日焼け止め化粧料やメイクアップ化粧料に好適に用いられ、サンスクリーン、ファンデーション、コンシーラー、頬紅、化粧下地、アイシャドウ等に用いることができる。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.シリコーン微架橋物サンプルの調製
サンプル1:
PP製300ml容器にて、イオン交換水100gにラウロイルメチルタウリンナトリウム0.1gを溶解後、(a)両末端反応性ジオルガノポリシロキサン(粘度30mPa・s)10gを、ホモミキサー6000rpm攪拌下に徐添する。常温にて10分間攪拌し、乳化して(a)の水系エマルジョンを得た。これをスターラーで攪拌しながら、(b)アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903:信越化学工業社製)の25wt%IPA溶液4gを添加する。次いで1N−NaOH水溶液にて、pHを10.5に調整して15分間攪拌した後、アルミ皿に移し、105℃で24時間、乾燥させてシリコーン微架橋物を得た。得られたシリコーン微架橋物の、デュロメータAOによる測定はNA(測定限界以下)、複素弾性率は23000Pa、tanδは1.091であった。
サンプル2:
(a)両末端反応性ジオルガノポリシロキサン(粘度30mPa・s)500gを容量2リットルのポリエチレンビーカーに仕込み、ラウロイルメチルタウリンナトリウム22.5gおよびイオン交換水50gをホモミキサーで5000rpmで攪拌しながら徐々に滴下して転相させた。増粘させた後、攪拌速度を7000rpmに上げて15分間攪拌し、イオン交換水を450g加えて希釈した。次いで、卓上加圧ホモジナイザー(APVゴーリン製)で70MPaにて1回乳化分散して、(a)の水エマルジョン(1)を得た。この水エマルジョン(1)を105℃で3時間乾燥して水を揮発除去した固形分について、GPCによるPS換算の分子量を求めたところ6000であった。固形分は51.0%であった。
PP製300ml容器にて、上記のエマルション(1)19.6gに、イオン交換水90.4gを加え、常温にて、ホモミキサーを用いて6000rpm、10分間攪拌した。これをスターラーで攪拌しながら、(b)アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903:信越化学工業社製)の25wt%IPA溶液4gを添加する。次いで1N−NaOH水溶液にて、pHを10.5に調整して15分間攪拌した後、アルミ皿に移し、105℃で24時間、乾燥させてシリコーン微架橋物を得た。得られたシリコーン微架橋物の、デュロメータAOによる測定はNA(測定限界以下)、複素弾性率は39500Pa、tanδは1.187であった。
サンプル3:
容量2リットルのポリエチレンビーカーにオクタメチルシクロテトラシロキサン450gとイオン交換水500g、ラウロイルメチルタウリンナトリウム6.75gを仕込み、ホモミキサー撹拌2000rpmにより予備混合した後、クエン酸4gを添加して、70℃に昇温してホモミキサー5000rpmにより24時間乳化重合した。卓上加圧ホモジナイザー(APVゴーリン製)で50MPaにて1回乳化分散することにより高分子量の(a)の水エマルジョンを得た。次いで10%炭酸ナトリウムを加えてpH7に調整して(a)の水エマルジョン(2)を得た。この水エマルジョン(2)を105℃で3時間乾燥して水を揮発除去した固形分について、GPCによるPS換算の分子量を求めたところ10000であった。固形分は46.5%であった。
PP製300ml容器にて、上記のエマルション(2)21.5gに、イオン交換水88.5gを加え、常温にて、ホモミキサーを用いて6000rpm、10分間攪拌した。これをスターラーで攪拌しながら、(b)アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903:信越化学工業社製)の25wt%IPA溶液4gを添加する。次いで1N−NaOH水溶液にて、pHを10.5に調整して15分間攪拌した後、アルミ皿に移し、105℃で24時間、乾燥させてシリコーン微架橋物を得た。得られたシリコーン微架橋物の、デュロメータAOによる測定はNA(測定限界以下)、複素弾性率は17500Pa、tanδは1.353であった。
(デュロメーターAOによる測定)
スチロール角型ケース(タテ36×ヨコ36×高さ14mm)に、シリコーン微架橋物を面より僅かに出るように仕込み、表面を平たんにして試験面とする。デュロメーターの加圧板を試験面上20mm位置に置き、試験面表面と加圧板が平行になるように維持された状態で、加圧板を試験片に押し当てて針の目盛りを読み取る。この操作を5回行い平均値を測定値とした。なお、測定により針が動かなかった場合はNA(測定限界以下)とした。
(動的粘弾性測定)
下記に示す条件によりG’(貯蔵弾性率)およびG”(損失弾性率)を求め複素弾性率とtanδを求めた。
粘弾性測定装置:Rheosol−G3000(UBM社製)
測定治具:直径20mmのパラレルプレート
測定周波数:4Hz
測定温度:25±1.0℃
測定歪の設定:歪み率17%に設定し、自動測定モードにて測定を行う。
測定試料厚み(ギャップ):1.0mm
2.表面被覆された粉体(成分(A))の製造
製造例1:((a)/(b)=100/10)5%表面被覆マイカ
容量20リットルのPE製容器に、水7LとY−2300(ヤマグチマイカ社製)1kgを仕込み、ディスパーミキサー(プライムミクス社;AM−40)にて2000rpmで5分間分散した。前記の水エマルジョン(2)103gを添加して2500rpmにて5分間攪拌した。次いで、架橋剤としてアミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903;信越化学工業社製)5質量%水溶液を96g添加した。1N−NaOH水溶液にてpHを10.3に調整した後、3000rpmにて30分間攪拌反応させた。遠心脱水機にてろ過して7Lの水にて洗浄した後、脱水ケーキを乾燥機中120℃にて16時間乾燥した。この時ケーキ中に温度センサーを挿入して温度を記録したところ、115℃以上で7時間加熱されていた。乾燥したケーキをパルベライザーで粉砕して、5%表面被覆マイカを得た。
製造例2:((a)/(b)=100/10)0.1%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ2.0gと1.8gに換えた以外は、製造例1に準じて、0.1%表面被覆マイカを得た。
製造例3:((a)/(b)=100/10)10%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ196gと182gに換えた以外は、製造例1に準じて、10%表面被覆マイカを得た。
製造例4:((a)/(b)=100/10)0.05%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ1.0gと0.9gに換えた以外は、製造例1に準じて、0.05%表面被覆マイカを得た。
製造例5:((a)/(b)=100/10)15%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ293gと272gに換えた以外は、製造例1に準じて、15%表面被覆マイカを得た。
製造例6:((a)/(b)=100/0.1)5%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ108gと1.0gに換えた以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆マイカを得た。
製造例7:((a)/(b)=100/35)5%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ80gと259gに換えた以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆マイカを得た。
製造例8:((a)/(b)=100/0.05)5%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ107gと0.5gに換えた以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆マイカを得た。
製造例9:((a)/(b)=100/50)5%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ72gと333gに換えた以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆マイカを得た。
製造例10:((a)/(b)=100/10)5%表面被覆タルク
製造例1の粉体に換えて、JA−13R(浅田製粉社製)を用いた以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆タルクを得た。
製造例11:((a)/(b)=100/10)5%表面被覆セリサイト
製造例1の粉体に換えて、セリサイトFES(三信鉱工業社製)を用いた以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆セリサイトを得た。
3.エアゾール型化粧料の製造
実施例1〜13及び比較例1〜5:エアゾール型ファンデーション
表1に示す組成および下記製法にてエアゾール型ファンデーションを調製した。得られたサンプルについて、(イ)ケーキングのなさ、(ロ)塗布時のなめらかさ、(ハ)色むらのなさ、について下記の方法により評価し、その結果を併せて表1に示した。
(製造方法)
A:成分(1)〜(13)(比較例5では成分(16))の一部を3本ローラーで混錬した。
B:Aと成分(13)(比較例5では成分(16))の残り〜成分(15)を混合し、均一に分散させ原液を得た。
:実施例13では成分(17)〜(18)を混合し、Aに添加し常温で乳化を行い、原液を得た。
C:Bで得られた原液をアルミ製耐圧容器(直径35mm、高さ11cmの円筒形)もしくはガラス製耐圧容器(直径40mm、高さ12.5cmの円筒形)に充填した後バルブを固着し、バルブを通じて噴射剤を充填し、エアゾール型ファンデーションを得た。
尚、原液と噴射剤は表記載の比率で、合計32gになるように充填した。
(評価方法1:(ロ)塗布時のなめらかさ、(ハ)色むらのなさ)
化粧料評価専門パネル10名に、実施例1〜13及び比較例1〜5のエアゾール型ファンデーションを、スポンジとエアゾールの噴射口を2cmの距離で保ち2秒間噴射した後、全顔に塗布して使用してもらい、各自が下記の評価基準に従って5段階評価し、サンプル毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を下記の判定基準に従って判定した。なお(ハ)については、揮発性成分が完全に揮発する時点を塗布30分後とし、塗布膜の外観を目視で評価した。
[評価基準]
(評点):(結果)
5点 : 非常に良好
4点 : 良好
3点 : 普通
2点 : やや不良
1点 : 不良
[判定基準]
(判定):(評点の平均点)
◎ : 4.5点以上
○ : 3.5点以上4.5点未満
× : 3.5点未満
(評価方法2:(イ)ケーキングのなさ)
実施例1〜13及び比較例1〜5のガラス製容器に充填したエアゾール型ファンデーションを40℃の恒温槽に1か月静置保管した後、室温に1日静置し温度を室温に戻した。全てのサンプルで粉体が底面に沈殿し、上部には透明な液体相が分離していた。容器を上下に5回振盪して振り混ぜた後に、下記の評価基準に従って3段階評価し、サンプル毎に評点を付し、下記の判定基準に従って判定した。
[判定基準]
(判定):(評点の基準)
◎ : 粉体が容易に再分散し、均一になる
○ : 粉体の一部が凝固しているが、噴射しても詰まりは見られない
× : 粉体の一部または全部が凝固し、噴射すると詰まりが生じる
表1の結果から明らかなように、実施例1〜13のエアゾール型ファンデーションは、ケーキングがなく、塗布時になめらかな感触であり、色むらがなく、美しく仕上がるものであった。一方、成分(A)に替えて、未処理のタルクを用いた比較例1は、保存時にケーキングを起こし、塗布した際にも均一性を欠き、色むらや肌への負担感も高いものであった。成分(A)に替えて、表面処理剤(a)のみを被覆処理した粉体を用いた比較例2、及び、表面処理剤(b)のみを被覆処理した粉体を用いた比較例3では、色むらが生じてしまい、肌への付着性も不十分であった。また、成分(A)ではないシリコーン架橋物を被覆処理した粉体を用いた比較例4は、シリコーン架橋物が液化ガスによって膨潤してしまい、エアゾール容器内での安定性には優れない。成分(B)に替えて、不揮発性の極性油を含有する比較例5は、使用する際にスポンジ中に多くのファンデーションが吸い込まれてしまい、塗布する際に肌へのノリが悪く、色むらが起きてしまい望ましくなかった。
以上の結果より、本発明の各成分を組み合わせることにより、塗布時になめらかな使用感であり、ケーキングがなく保存安定性に優れ、塗布膜の色むらがないエアゾール型ファンデーションが得られた。
実施例14:エアゾール型頬紅
(原液成分) (%)
(1)製造例4記載の表面被覆マイカ 10
(2)トリエトキシカプリリルシラン(2%)処理二酸化チタン 5
(3)赤色226号 0.8
(4)雲母チタン*6 3
(5)トリエトキシカプリリルシラン(2%)処理セリサイト 残量
(6)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン*5 1
(7)メチルパラベン 0.2
(8)ポリエチレン末*7 0.2
(9)ジメチルポリシロキサン(25℃、動粘度6CS) 10
(10)デカメチルシクロペンタシロキサン 50
(11)エチルアルコール 4
*6:TIMIRON STARLUSTER MP−115(メルク社製)
*7:ミペロンPM−200(三井化学社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(11)を均一に分散させる。
B:Aで得られた原液9gをアルミ製耐圧容器(直径35mm、高さ11cmの円筒形)に充填した後バルブを固着し、バルブを通じてLPG0.15 10gおよび炭酸ガス 1gを充填し、エアゾール型頬紅を得た。
(結果)
実施例14のエアゾール型頬紅は、ケーキングがなく保存安定性に優れ、塗布時の伸びがなめらかなで、色むらがなく仕上がりに優れるものであった。
実施例15:エアゾール型白粉
(原液成分) (%)
(1)製造例2記載の表面被覆マイカ 10
(2)タルク 残量
(3)赤色202号 0.1
(4)青404号 0.1
(5)黒色酸化鉄 0.1
(6)PEG−10ジメチコン*8 1
(7)酸化亜鉛 10
(9)デカメチルシクロペンタシロキサン 50
(10)酸化チタン被覆合成金雲母 5
(11)スクワラン 5
(12)ジメチルポリシロキサン(25℃、動粘度20CS) 10
(13)メタクリル酸メチルクロスポリマー末*9 10
*8:KF−6017(信越化学工業社製)
*9:マツモトマイクロスフェアM−305(松本油脂製薬社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(13)を均一に分散させる。
B:Aで得られた原液9gをアルミ製耐圧容器(直径35mm、高さ11cmの円筒形)に充填した後バルブを固着し、バルブを通じてLPG0.15 10gおよび炭酸ガス 1gを充填し、エアゾール型頬紅を得た。
(結果)
実施例15のエアゾール型白粉は、ケーキングがなく保存安定性に優れ、肌へ直接噴霧しても色むらがなく、美しい仕上がりであった。
実施例16:エアゾール型日焼け止め料
(原液成分) (%)
(1)製造例7記載の表面被覆マイカ 10
(1)トリエトキシカプリリルシラン(2%)処理微粒子酸化亜鉛*10 5
(2)ラウロイルアスパラギン酸Na処理微粒子二酸化チタン*11 10
(3)メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
(4)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の混合物*12 5
(5)ベヘノキシジメチコン*13 0.5
(6)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン*5 1
(7)ジメチルポリシロキサン(25℃、動粘度2CS) 12
(8)カラギーナン 0.2
(9)精製水 残量
*10:MZX−508OTS(テイカ社製)
*11:ASI チタン CR−50(大東化成工業社製)
*12:KSG−850Z(信越化学工業社製)
*13:ABIL Wax 2440(融点40℃)(EVONIK社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を50℃で加熱混合し、均一に分散させる。
B:成分(8)(9)をBに添加し、常温で乳化し、原液を得た。
C:Bで得られた原液6gをアルミ製耐圧容器に充填した後バルブを固着し、バルブを通じてLPG0.15 6gを耐圧容器に充填し、エアゾール型日焼け止め料を得た。
(結果)
実施例16のエアゾール型日焼け止め料は、ケーキングがなく保存安定性に優れ、噴霧状態が均一で涼感もあり、さらに肌に直接塗布した際に色むらが少なく、手で伸び広げる際もなめらかな感触であった。

Claims (7)

  1. 次の成分(A)及び(B)を含有する原液と、噴射剤として液化ガスとを含有するエアゾール型化粧料。
    (A)下記の表面被覆処理剤(a)及び(b)により表面被覆された粉体
    (a)下記一般式(1)で示される両末端反応性ジオルガノポリシロキサン
    SiO−(R SiO)−SiR (1)
    (式中、各Rは水酸基を表し、各Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Lは3〜10,000のいずれかの整数を表す)
    (b)下記一般式(2)で示されるアミノ基含有シラン化合物
    SiX(3−m) (2)
    (式中、Rは少なくとも1つのアミノ基を有する炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、mは0または1である)
    (B)揮発性油剤
  2. 前記原液と液化ガスとの含有質量比が、90:10〜10:90である請求項1記載のエアゾール型化粧料。
  3. 前記成分(A)の含有量が、原液中に0.1〜40質量%である請求項1または2に記載のエアゾール型化粧料。
  4. 前記成分(B)の含有量が、原液中に5〜90質量%である請求項1〜3のいずれかに記載のエアゾール型化粧料。
  5. 前記成分(A)における、粉体と表面被覆処理剤(a)及び(b)との含有質量比が、99.9:0.1〜90:10である請求項1〜4のいずれかに記載のエアゾール型化粧料。
  6. 前記成分(A)における、表面被覆処理剤(a)と(b)の質量比が100:0.1〜100:35である請求項1〜5のいずれかに記載のエアゾール型化粧料。
  7. 前記成分(A)が、表面被覆処理剤(a)と(b)とを縮合反応させた、シリコーンの微三次元架橋構造を有する重合物により、表面被覆された粉体である請求項1〜6のいずれかに記載のエアゾール型化粧料。
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