JP2018171708A - 加飾シート用保護フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】加飾シート製造時の(1)ブロッキング防止、(2)傷付防止、(3)印刷時、成型時の傷付防止、(4)トリミング時、(5)射出成型時の金型跡防止、(6)成型後加飾成型体が使用に供されるまでの汚れ防止等の点から、成形後に剥離可能な加飾シート用保護フィルムを加飾シート上に設け、成形後に剥離することにより外観に優れた加飾シートを得るための保護フィルムの提供。【解決手段】少なくとも1種の基材と粘着剤層とを有する加飾シート用保護フィルム101であって、基材層12の80℃における貯蔵弾性率が5×107〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が5×105〜6×108Paである加飾シート用保護フィルム101。保護フィルム101全体の80℃における貯蔵弾性率が4×107〜1×109Paかつ、160℃における貯蔵弾性率が1×107〜4×108Paである加飾シート用保護フィルム101。【選択図】図1

Description

本発明は、特定のアクリル系塗料から形成されるハードコート層を表面に有する加飾シートのハードコート表面を保護するための加飾シート用保護フィルムに関する。
スマートフォン等の携帯情報端末機器、ノート型パソコン、家電製品、自動車内外装部品などには樹脂成型品が多く用いられている。これらの樹脂成型品はプラスチック樹脂を成型後にその意匠性を高めるため、通常その表面には塗装や印刷等による加飾を施している。
従来から、意匠性付与のために、樹脂成型品の表面には着色塗料を塗装したり、印刷したりしてきた。また、傷や指紋からの表面保護のために、樹脂成型品の表面にはハードコート塗料をスプレー塗装したり、ディッピング塗装したりしてきた。しかし、このような従来の加飾方法は、意匠性の高い加飾を行うことが困難である。また、生産性に難点がある等の理由により、これに代わる方法として、加飾シートを用いて、樹脂成型物の表面を加飾する方法が普及してきた。加飾シートとは、基材フィルム上に印刷や塗布により図柄やハードコート層を設けたものである。
加飾シートを用いる方法としては、(1)予め成型された樹脂成型品を加飾の対象とし、前記樹脂成型品の表面に加飾シートを積層する方法や、(2)金型内にセットした加飾シートに加飾対象の射出成型用樹脂を射出し、樹脂成型品と加飾シートとを一体化する方法等がある。(2)の方法は、射出成型用樹脂の射出に先立ち、加飾シートを予備成型しておくこともできる。予備成型の手段には真空成型の他、機械的成型等が挙げられる。
様々な加飾シートの利用が特許文献1〜8に提案されている。
特許文献1には、アクリル系樹脂からなる層と、脂肪族ポリカーボネート樹脂からなる層を積層した多層体が記載されている。特定の構造を有する脂肪族ポリカーボネート樹脂を用いることにより、透明性、耐熱性、耐衝撃性、耐UV変色性、表面硬度に優れた多層体が得られる旨記載されている。
特許文献2には、割れ難く、耐白化性に優れ、表面硬度が高く、成型が容易な樹脂フィルムとして、ポリカーボネート樹脂材料の層の少なくとも一方の面に、メタクリル樹脂(ガラス転移温度が前記ポリカーボネート樹脂材料のガラス転移温度と所定の関係にある)85〜100質量部及びアクリルゴム粒子0〜15質量部を含有するメタクリル樹脂材料の層を積層してなる多層フィルムが開示されている。また、その多層フィルムを、家電製品の外装部材や自動車の内装部材などの表面加飾シートとして好適に用いる旨も開示されている。前記メタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルの重合体が好適であることが示唆されている。
特許文献3では、電離放射線硬化性を有するハードコート層用インキ組成物を用いて、
工程(1)射出成型金型内に、基材フィルムの片面に少なくとも離型層と、電離放射線硬化性を有するハードコート層用インキ組成物を塗工してなるハードコート層形成層とを順に有する加飾シートを配する工程、
工程(2)キャビティ内に溶融樹脂を射出し、冷却・固化して、樹脂成型体と加飾シートとを積層一体化させる射出工程、
工程(3)樹脂成型体と加飾シートとが一体化した成型体を金型から取り出す工程、
工程(4)成型体から加飾シートの基材フィルムを剥離する工程、
工程(5)酸素濃度2%以下の雰囲気下で前記成型体上に設けられたハードコート層形成層を硬化させるハードコート層形成工程、
の各工程を経て加飾成型品を製造する方法が開示されている。
特許文献4には、基材フィルム上に、樹脂を含有するハードコート層を設けてなる成型用積層ハードコートフィルムであって、前記積層ハードコートフィルムの23℃、50%RHの雰囲気下における伸び率が10%以上である成型用積層ハードコートフィルムが開示されている。ハードコート層に含まれる樹脂は活性エネルギー線硬化性樹脂を用いている。
特許文献5には、少なくともヒドロキシル基とカルボキシル基を有する重合体、ポリイソシアネート及び1分子中に3個以上のアクリロイル基またはメタクリロイル基を有するプレポリマーを含有する樹脂組成物を、剥離性気体フィルム上に塗布して得られる転写フィルムが記載されている(請求項1、5)。請求項2には、前記重合体が、ヒドロキシル基と不飽和二重結合を有する重合性単量体とカルボキシル基を有する不飽和二重結合を有する重合性単量体とを含む重合性単量体混合物を共重合させて得られる重合体である旨記載されており、請求項3には、前記重合体の水酸基価は5〜100mgKOH/g、重量平均分子量は30,000〜300,000、ガラス転移温度は60〜180℃である旨、記載されている。
特許文献6には、硬化樹脂層をトップコート層として有する一体成形可能な積層シートが開示されている(請求項1)。請求項2、3には、前記トップコート層の硬化樹脂層が、水酸基価が10〜300mgKOH/g、重量平均分子量が2,000〜50,000、且つガラス転移温度(Tg)が80℃以下である水酸基含有ビニル系共重合体と、ポリイソシアネート化合物とからなる樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂層である旨、記載されている。
特許文献7には、プラスチックフィルムの片面に透明の保護樹脂層が積層された保護フィルムを100〜140℃に加熱して圧空型に配置し、前記圧空型に組み合わせた圧空ボックス内に200〜300℃、8〜15MPaの加熱圧縮空気を吹き込んで前記保護フィルムを前記圧空型の型面に密着させることにより前記型面形状に賦形した賦形保護フィルムを得る保護フィルム賦形工程と、 前記賦形保護フィルムを前記保護樹脂層側が射出成形型の一方の型面を向くようにして前記射出成形型内に配置し、前記射出成形型内に基材用樹脂を射出して前記賦形保護フィルムの前記保護樹脂層とは反対側に基材を積層形成するフィルムインサート射出成形工程とにより、 前記賦形保護フィルムと前記基材が一体となった多層樹脂成形品を得ることを特徴とする多層樹脂成形品の製造方法が記載されている。
さらに、特許文献8には車体用及びその他の用途用の部品又はパネルの成形に有用な積層装飾フィルム製品において、
部品又はパネル用の外表面仕上げになり得る熱成形性装飾材料の層と、装飾材料に取り外し可能に固定され、続く成形操作の前及び該成形操作中、及び、その後除去されるまで前記装飾材料への損傷を制限することが出来る熱成形性プラスチックフィルムの第1保護層と、該熱成形性フィルムの第1保護層に取り外し可能に固定され、成形操作前に除去されるまで該第1保護層への損傷を制限することが出来る可撓性のプラスチックフィルムの第2保護層とを具備して成ることを特徴とする積層装飾フィルム製品
が提案されている。
しかし、これらのフィルムには成形温度に耐えるほどの耐熱性がなく、成形温度で発泡したり、フィルムの収縮などにより剥がれを生じたりして、その発泡跡がハードコート表面に凹凸として残り表面を保護できなかった。たとえ賦型の際に保護フィルムにダメージがなくても、トリミングした後の射出工程で射出溶融樹脂の高熱により保護フィルムが発泡または溶融し、それが金型内の圧力で押されてハードコート表面に傷や発泡跡などの凹凸を生じ、ハードコートの外観を損ねるだけでなく、基材フィルムの溶融により金型に樹脂が融着して汚染する不具合があった。また、プレス成型においても金型表面に付着した異物がハードコート表面に押し付けられ凹凸を生じることがあった。
これらの加飾シートのハードコートの表面に印刷、真空成型、トリミング、射出成型の全行程で貼り付けることができ、ハードコート表面のトリミングによるバリやインキ片等の異物の混入によって生ずる凹凸を防止する加飾成型用保護フィルムが求められている。加飾成型用保護フィルムとしてはこれまで、ポリエチレンやポリプロピレンの単層または複層共押出しによる自己粘着フィルムが主流であったが、これらのフィルムには成形温度に耐えるほどの耐熱性がなく、成形温度で発泡したり、フィルムの収縮などにより剥がれを生じたりして、その発泡跡がハードコート表面に凹凸として残り表面を保護できなかった。たとえ賦型の際に保護フィルムにダメージがなくても、トリミングした後の射出工程で射出溶融樹脂の高熱により保護フィルムが発泡または溶融し、それが金型内の圧力で押されてハードコート表面に傷や発泡跡などの凹凸を生じ、ハードコートの外観を損ねるだけでなく、基材フィルムの溶融により金型に樹脂が融着して汚染する不具合があった。
特開2011−161871号公報 特開2010−125645号公報 特開2011−161692号公報 特開2012−210755号公報 特開2010−126633号公報 特開2002−347179号公報 特開2007−331185号公報 WO97/48776号公報
加飾シート製造時の(1)ブロッキング防止、(2)傷付防止、(3)印刷時、成型時の傷付防止、(4)トリミング時、(5)射出成型時の金型跡防止、(6)成型後加飾成型体が使用に供されるまでの汚れ防止等の点から、成形後に剥離可能な加飾シート用保護フィルムを加飾シート上に設け、成形後に剥離することにより外観に優れた加飾シートを得ることを目的とする。
本発明者らは前記の課題を解決するため、鋭意検討の結果、特定の加飾成型用保護フィルムが前記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、少なくとも1種の基材層と粘着剤層とを有する加飾シート用保護フィルムであって、基材層の80℃における貯蔵弾性率が5×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が5×10〜6×10Paであることを特徴とする加飾シート用保護フィルムに関する。
少なくとも第一の基材層、接着剤層、第二の基材層、粘接着剤層の順に積層された加飾シート用保護フィルムであって、第一の基材層の80℃における貯蔵弾性率が5×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜5×10Paであり、第二の基材層の80℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×10Paであることを特徴とする請求項1に記載の加飾シート用保護フィルムに関する。
加飾シート用保護フィルム全体の80℃における貯蔵弾性率が4×10〜1×10Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜4×10Paでことを特徴とする請求項1または2に記載の加飾シート用保護フィルムに関する。
さらに、加飾シート用保護フィルムの粘着剤層の外側に、加飾シートが積層されてなることを特徴する保護フィルム付加飾シートに関する。
更に、下記工程を有することを特徴とする加飾成型体の製造方法に関する。
(工程1)保護フィルム付加飾シートを賦形する工程、
(工程2)前記賦形した保護フィルム付加飾シートに樹脂を射出成形する工程、
(工程3)前記射出成形した保護フィルム付加飾シートから保護フィルムを剥がす工程。
本発明により、加飾シートのハードコート表面に傷や凹凸がない、外観に優れた加飾成型品を提供することが出来る。
本発明の加飾シート用保護フィルムの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シート用保護フィルムの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シート用保護フィルムの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シート用保護フィルムの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シートの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シートの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シートの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シートの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シートの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シートの構成例を示す模式的断面図。 本発明の加飾シートの構成例を示す模式的断面図。
以下に加飾シート用保護フィルムの詳細について述べる。
[加飾成型用保護フィルム]
少なくとも1種の基材と粘着剤層とを有する加飾シート用保護フィルムであって、基材層の80℃における貯蔵弾性率が5×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が5×10〜6×10Paであることを特徴とする加飾シート用保護フィルムである。
<基材層>
本発明の加飾シート用保護フィルムは、基材層の少なくとも1種の80℃における貯蔵弾性率が5×10〜1×1010Paであり、160℃の貯蔵弾性率が5×10〜6×10Paの範囲にあることを特徴とする。80℃における貯蔵弾性率が5×10Pa未満の時、金型内で打痕が出やすくなる。また1×1010Paを超えると打痕は出にくいが、加飾シートの成型温度が低い時に硬すぎて成型がしにくくなる。
また、160℃における貯蔵弾性率が5×10Pa未満の場合、賦型時の耐熱性がなく、フィルムが破れたり、融解したりしてハードコート表面に跡を付けたりする。
160℃における貯蔵弾性率が6×10Paを超えると、普通の真空圧空の成形機や高圧の成形機でも精密な賦型できなくなるため望ましくない。
加飾シート用保護フィルムの基材としては、加飾シートを印刷、成型する際に外観変化がなく、かつ寸法変化が小さい基材が好ましく、また真空成型、圧空成型、真空圧空成型における成形加工出来るものが好ましい。更に射出成形時にトリミングした際に発生するバリ(加飾シートの破片)やインキ片(インキが乾燥してできた膜の破片)が、表面に付着した時に、加飾シートのハードコート層とは反対側の成型樹脂の背面に射出される溶融樹脂の圧力(金型内圧力)を緩和し、吸収する性質を持つことが好ましい。また、ハードコートの平滑性を保持するために、ハードコート面と接する基材面は平滑性の高いことが好ましい。
基材は少なくとも1種、または2種以上を積層することによって得られるが、この組み合わせは成形温度、加飾シートを形成する成型用プラスチック基材の成型温度(賦型、射出成型)によって変更することが可能であり、2層以上積層する場合はドライラミネート接着剤、粘着剤、ホットメルト接着剤等を2層間に設ければよく、基材が熱可塑性の樹脂であれば加熱ラミネートにより積層されても良い。
本発明の更に望ましい構成として、少なくとも第一の基材層、接着剤層、第二の基材層、粘接着剤層の順に積層された加飾シート用保護フィルムであって、第一の基材層の80℃における貯蔵弾性率が5×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜5×10Paであり、第二の基材層の80℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×10Paであることを特徴とする加飾シート用保護フィルムである。
第一の基材層の80℃における貯蔵弾性率が5×10Pa未満の時、金型内でフィルムが付着し成形物が取れにくくなったり、金型内を汚したりする。また、1×1010Paを超えると硬すぎて、成型がしにくくなる。
また、第一の基材層の160℃における貯蔵弾性率が1×10Pa未満の場合、基材としての耐熱性が不足し、賦型の熱で発泡したり、基材が破れたりする。さらに、5×10Paを超えると硬すぎて精密な賦型が出来なくなる。
また、第二の基材層の80℃における貯蔵弾性率が1×10未満になると耐熱性が不足し、基材が発泡したりする。1×1010Paを超えると硬すぎて成型がしづらくなる。
また、第二の基材層の160℃における貯蔵弾性率が1×10Pa未満の場合、基材としての耐熱性が不足し、賦型の熱で発泡したり、基材が破れたりする。1×10Paを超えると硬すぎて精密な賦型が出来なくなる。
基材の種類としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、ウレタン、およびポリプロピレン等が挙げられ、前記の貯蔵弾性率の範囲になれば、好適に用いることが出来る。なお、共押出しによる同時に2層乃至3層が形成されてなるフィルム基材は1層の基材とする。これらのフィルム基材を1種、または2種以上を積層することによって保護フィルム基材が得られるが、この組み合わせは成形温度、加飾シートを形成する成型用プラスチック基材の成型温度(賦型、射出成型)によって変更することが可能である。
基材の厚みは層厚で30〜1000μmの範囲で適宜設定すればよく、より望ましくは100〜300μmが成形性、耐熱性の点から望ましい。300μm以上になると射出成形時の粘着剤が金型表面で冷却されにくくなり粘着剤の耐熱性が厳しくなることや成型フィルムに反りを生ずる等の不具合が出やすい。
<接着剤層>
基材層の間に設けられる接着剤層は2層の基材を接着するために用いられ、印刷の乾燥時、賦型時、射出成形時の熱により発泡したり、溶融して端部からフローしたりせず、また賦型の時も剥がれたりしない耐熱性と接着性が要求される。
基材層を2層以上積層する場合は従来公知のドライラミネート接着剤、粘着剤、ホットメルト接着剤等を層間に設ければよく、基材が熱可塑性の樹脂であれば加熱ラミネートにより積層されても良い。
接着剤に好適な樹脂としてはアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩酢ビ樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステルポリウレタン、ポリウレア樹脂等が用いられ、必要に応じてイソシアネート架橋剤やアジリジン架橋剤、エポキシ架橋剤、金属キレート剤等で架橋して耐熱性を向上させたり、接着力を調整したりして用いればよい。
<粘着剤層>
保護フィルムをハードコート面に貼付させるために使用される粘着剤層の粘着剤は(メタ)アクリル酸エステル系樹脂であり、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、(無水)マレイン酸、(無水)フマル酸、クロトン酸等ノカルボキシル基もしくはその無水物を有する重合性モノマー、アルキル(メタ)アクリレート[ メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等] 、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドなど、(メタ)アクリル系モノマーから選択されたモノマーのホモポリマー、並びに2種以上選択するコポリマー、ターポリマー等の多元ポリマーがある。
更に、前記( メタ) アクリル系モノマーと酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルカプロラクタム、スチレン等の( メタ) アクリル系モノマー以外のビニル化合物とのコポリマーが挙げられる。
これらは、有機過酸化物系重合開始剤や、アゾ系重合開始剤などのラジカル重合開始剤などを用いて、40〜100℃の温度下、2〜8時間反応させて得られ、重量平均分子量(Mw)が10万から100万のものを好適に用いることができる。
粘着剤層に用いる硬化剤は、カルボキシル基と反応し得る官能基を有する化合物を用いる。この場合架橋剤として、例えば、ビスアミド系架橋剤(例えば、1,1’−イソフタロイル−ビス(2−メチルアジリジン))、アジリジン系架橋剤(例えば、日本触媒製ケミタイトPZ33、アビシア製NeoCryl CX−100)、カルボジイミド系架橋剤(例えば、日清紡製カルボジライトV−03,V−05,V−07)、エポキシ系架橋剤(例えば綜研化学製E−AX,E−5XM,E5C)、イソシアネート系架橋剤(例えば、日本ポリウレタン製コロネートL、コロネートHK、バイエル社製デスモジュールH、デスモジュールW、デスモジュールI)等を用いることができるが、特にアジリジン系硬化剤を含有することが望ましい。
硬化剤は、樹脂(a)100重量部に対して0.1〜15重量部含有することが好ましく、樹脂(a)中の官能基1モルに対し、1.1モル以下、好ましくは0.01〜0.8モルの範囲が物性とのバランスから好ましい。粘着力を小さくしたい場合には硬化剤を多く、また粘着力を大きくしたい場合に硬化剤を少なく配合することができる。
粘着剤には、セルロースも添加剤として使用することができる。
粘着剤に使用できるセルロースは、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート(以下、CABともいう)、セルロースアセテートプロピオネート(以下、CAPともいう)のいずれかであり、CAB、CAPが好ましく、2種以上を併用することもできる。
尚、セルロースとして、ニトロセルロース(以下、NCともいう)やエチルセルロース等の使用も剥離速度依存性を小さくする効果は期待できるが、前記したように160℃以上の温度をかけると、黄変したり、一部分解したり、凝集破壊を起こしたりして、再剥離性を落とすなど、耐熱性に難点がある。
本発明に使用される粘着剤は、樹脂(a)100重量部に対し、上記セルロース(c)を1〜60重量部含有させることが出来、10〜50重量部含有することが好ましい。
セルロース(c)が1重量部未満では、高速剥離時の剥離力が著しく大きくなり、保護フィルムなどを剥離する際の作業性が低下する。一方、セルロース(c)が60重量部を越えると、剥離力自体は剥離速度の影響を受けにくくなるが、粘着剤層自体が硬くなりすぎ、粘着剤としての性能確保が難しい。
樹脂(a)100重量部に対し、上記セルロース(b)を1〜60重量部含有すれば、剥離力が剥離速度の影響を受けにくくなる。
また、低速剥離時の剥離力は、10〜1000mN/25mmの範囲であることが好ましい。
(有機溶剤)
本発明に使用される粘着剤は、再剥離性粘着剤であり、溶剤型、即ち有機溶剤可溶型であり、有機溶剤を含有するものである。有機溶剤としては種々のものを用いることができる。例えば、トルエン、酢酸エチルを主体とし、メチルエチルケトン、アセトン、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、ゴム揮発油、ヘキサン、ヘプタン、酢酸ブチルなどを適宜使用できる。
この他、一般的に粘着剤に使用される粘着付与樹脂、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種安定剤、ぬれ剤、難燃剤、各種薬剤等の添加剤の他、硬化剤、硬化促進剤なども併用することができる。
粘着付与剤の例としては、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジンおよびそれらのグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステル、樹脂酸ダイマー等)など既存の全てのものが使用可能である。可塑剤としては、フタル酸エステル類、リン酸エステル類など公知のものが使用できる。
(粘着剤層の形成方法)
粘着剤層は、上記した溶剤に溶解した粘着剤から形成される粘着剤層が保護フィルムの基材の片面に均一に設けられたものであり、種々の製造方法でつくられる。
例えば、剥離処理をした紙製セパレーターやポリラミグラシン紙セパレーター、剥離処理をしたポリエチレンテレフタレート(PET)セパレーター、剥離処理をしたポリオレフィンセパレーター等のフィルムセパレーターに、ロールコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リップコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、スピンコーター、シルクスクリーン塗工機等、既知の塗工機を用いて粘着剤を塗工し、乾燥し、粘着剤層を形成し、次いで粘着剤層に保護フィルムの基材をロールラミネートで貼り付ける。
もしくは、保護フィルム基材が溶剤で膨潤あるいは溶解することや乾燥温度で収縮する等の懸念がなければ保護フィルム用基材に粘着剤を塗工し、剥離性基材をロールラミネートで貼り付けても差し支えない。
以上の様に作成した加飾シート用保護フィルムから剥離処理した基材を剥離した後加飾シート上のハードコート表面にロールラミネートする。
さらに、硬化したハードコート層に直接粘着剤を塗工し、保護フィルム用の基材をロールラミネートしても差し支えない。
粘着剤層の厚みは乾燥膜厚で1〜100μmの範囲で粘着力、保持力、再剥離性を鑑みて適宜設定すればよく、より好ましくは5〜50μmの範囲が耐熱性、粘着力、保持力、再剥離性、溶剤の乾燥性の点から望ましい。5μm以下では粘着力が弱く、成形途中で剥がれを生じる可能性があり、50μm以上では再剥離性が低下する可能性がある。
さらに加飾シート用保護フィルム全体の80℃における貯蔵弾性率が4×10〜1×10Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜4×10Paであることを特徴とする。
80℃における貯蔵弾性率が4×10Pa未満の場合は耐熱性がなく、発泡したり、フィルムがカールして剥がれたりする。また貯蔵弾性率が1×10Paよりも大きいと硬すぎて成型がしにくい。
また、160℃における貯蔵弾性率が1×10Paよりも小さいと耐熱性がなく、賦型の時にフィルムに皺を生じたり破れたりし、4×10Paより大きいと成形がしにくい。
<加飾シート用保護フィルム態様>
加飾シート用保護フィルムには以下態様がある。
図1に、基材11と粘着剤層12の2層構成からなる保護フィルム101を示す。
図2に2種類の基材11aと基材11bを粘着剤12aにより接着した構成からなる保護フィルム102。
図3に2種類の基材11aと基材11bを接着剤13により接着した構成からなる保護フィルム103。
図4に2種類の基材2種類11aと11bを共押出しまたは加熱ラミネートにより接着した基材層と粘着剤層12の構成からなる保護フィルム104。
<加飾シート用保護フィルムの製法>
加飾シート用保護フィルムは以下の製法により加飾シート上に設けることが出来る。
1)剥離処理をされたフィルムに粘着剤溶液を塗工し、80〜100℃で熱風乾燥した後、基材フィルムとラミネートし、1週間室温〜100℃でエージングさせる。その後剥離フィルムを剥離して、加飾シートのハードコート層にラミネートすることによって貼り付ける。
2)加飾シートのハードコート層もしくはハードコート層の上に張り付けられたブロッキング防止フィルム上に粘着剤溶液を塗工し、80〜100℃で熱風乾燥した後保護フィルムの基材フィルムをラミネートし、1週間室温〜100℃でエージングさせる。
3)基材フィルム上に粘着剤溶液を塗工し、80〜100℃で熱風乾燥した後加飾シートのハードコート層もしくはハードコート層の上に張り付けられたブロッキング防止フィルム上にラミネートし、1週間室温〜100℃でエージングさせる。
以上の製法に限定されるものではないが、最後、保護フィルムとしてハードコート層から粘着剤を残さずきれいに剥がすためには1)の製法が望ましい。
[加飾シート]
次に加飾シート用保護フィルムを貼り付ける加飾シートについて述べる。
<ハードコート層>
加飾シートのハードコート層形成用組成物は、基本的にはこの種のインサート成形用フィルムにおいて従来から公知の組成物を特に制限無く使用することができ、典型的には、紫外線硬化型樹脂(d)と光重合開始剤(e)とを含有してなる紫外線硬化タイプのものと水酸基を有するアクリル系共重合体(f)とイソシアネート系硬化剤(g)による熱硬化タイプに分類される。
(紫外線硬化タイプ)
紫外線硬化タイプの紫外線硬化型樹脂(d)としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート(オリゴマー)、エポキシ(メタ)アクリレート(オリゴマー)、ポリエステル(メタ)アクリレート(オリゴマー)、ポリエーテル(メタ)アクリレート(オリゴマー)、(メタ)アクリレート(オリゴマー)等からなる群から選ばれる1種又は2種以上を使用できる。
光重合開始剤(e)は、紫外線(UV)によりハードコート層形成用組成物を硬化させて塗膜を形成する際の、重合開始剤として用いられる。光重合開始剤(e)としては、紫外線照射により重合を開始するものであれば特に限定されず、公知の化合物を使用できる。例えば、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフェリノプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のアセトフェノン系重合開始剤、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合開始剤、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系重合開始剤等が挙げられる。これら光重合開始剤(e)は、1種のみを使用しても良いし、2種以上を混用することもできる。
(熱硬化タイプ)
熱硬化タイプのハードコート層は、水酸基を有するアクリル系共重合体(f)とイソシアネート系硬化剤(g)を含む塗料を塗工して硬化させることにより得る。これにより、熱可塑性のアクリル系樹脂を溶融押出しにより得られるアクリル系樹脂フィルムでは得られない、成型性と表面硬度を両立できる。また、UV硬化型アクリル系樹脂フィルムでは得られない耐光性を確保することができる。
<水酸基を有するアクリル系共重合体>
水酸基を有するアクリル系共重合体(f)は、水酸基を有するモノマーと水酸基を有さない他のモノマーとを共重合することにより得られる。即ち、アクリル共重合体は、水酸基を有するモノマー由来のユニットと他のモノマー由来のユニットからなる共重合体である。
1つの水酸基を持つモノマーとしては、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートや前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートにε−カプロラクトンが付加した化合物などが挙げられ、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜4のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートにε−カプロラクトン付加した化合物の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン1モル付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン2モル付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン3モル付加物などの炭素数が1〜4のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン付加物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの水酸基含有モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
2つ以上の水酸基を持つモノマーとしては、例えば、1,1−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、1,2−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,2−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートや、一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリロイル系モノマーに、エポキシ基と反応し得る官能基を一分子中に1個及び水酸基を有する化合物もしくは水を反応させ、エポキシ基の開環により得られるモノマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの水酸基含有モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
アクリル系共重合体の水酸基価は5〜210mgKOH/gであることが好ましい。アクリル系共重合体の水酸基価が5mgKOH/g以上であることで、硬化膜の耐久性が確保でき、また、210mgKOH/g以下であることで、硬化膜の成型性が確保できる。基材との密着性の観点から、例えば、ポリカーボネート系基材上にアクリル系共重合体からなる塗料を塗工し積層させる場合は、アクリル系共重合体(A)の水酸基価は、50mgKOH/g以下であることが好ましい。水酸基価が50mgKOH/gであることでハードコート層とポリカーボネート系基材層とが良好に密着する。また、その他の基材を用いる際は、150mgKOH/g以下であることがより好ましい。ハードコート層を単離(キャストフィルムという)し、接着剤を用いて基材層と貼り合わせる場合、膜強度の観点から、水酸基は50mgKOH/g以上であることが好ましく、さらには、70mgKOH/g以上であることがより好ましい。
水酸基を有しない他のアクリル系モノマーとしては、次に示すような種々のモノマーを挙げることができる。アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル( メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、tert−ブチルヘキシル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、2−アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
脂環式炭化水素基を有するモノマーとしては、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、 ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
エポキシ基を有するモノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジルアクリレート、α−メチルグリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートなどが挙げられる。
水酸基を有するアクリル系共重合体(f)は、前記した種々のモノマーのうち、メタクリレート系のモノマーを重合してなるものであることが好ましい。
モノマーを重合させる方法としては、例えば、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法などが挙げられるが、本発明は、かかる重合方法によって限定されるものではない。これらの重合方法のなかでは、得られる反応混合物をそのまま使用することができることから、溶液重合法が好ましい。
以下に、モノマーを溶液重合させることによって水酸基を有するアクリル系共重合体(f)を調製する場合の一実施態様について説明する。但し、本発明は、その実施態様のみに限定されるものではない。
モノマーを溶液重合させる際に用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒;n−ブチルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、エチルセロソルブなどのアルコール系溶媒; 酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;ジメチルホルムアミドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。溶媒の量は、単量体混合物の濃度、目的とするアクリル系共重合体の分子量などに応じて適宜決定することが好ましい。
重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。重合開始剤の量はモノマー混合物100質量部あたり、通常、好ましくは0.01〜30質量部、より好ましくは0.05〜10質量部である。本発明のように質量平均分子量(Mw)を100,000以上とする場合には、重合開始剤の量は0.05〜0.1質量部とすることが好ましい。
モノマーを重合させる際の重合温度は、通常、好ましくは40〜200℃ 、より好ましくは40〜160℃である。本発明のように質量平均分子量(Mw)を100,000以上とする場合には、重合温度は90℃以下が好ましい。
モノマーの重合時間は、重合温度、モノマー混合物の組成、重合開始剤の種類およびその量などによって異なるので一概には決定することができないため、それらに応じて適宜決定することが好ましい。
アクリル系共重合体(f)は、酸価を有していてもよい。酸価を有することで、水酸基とイソシアネートとの反応が促進されるため、耐久性が高い硬化膜を得ることができる。酸価を付与する場合、アクリル系共重合体(f)の酸価は20mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が20mgKOH/g以下であることで、成型性を損なうことなく耐久性を付与することができる。酸価は15mgKOH/g以下であることがより好ましい。
アクリル系共重合体(f)に酸価を付与する方法としては、酸価を有するモノマーと他のモノマーとを共重合することにより得られる。酸価を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−コハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−ヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−フタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェートなどが上げられ、中でも(メタ)アクリル酸を用いることが好ましい。
アクリル系共重合体(f)は、ガラス転移温度が0〜95℃であることが好ましい。ガラス転移温度が0℃以上であることにより、良好な耐擦傷性と耐摩耗性が得られ、95℃以下であることにより、良好な成型性が得られる。アクリル系共重合体(f)のガラス転移温度は、前記水酸基含有モノマー、酸性官能基含有モノマーとともに共重合する他のモノマーの組成比によって決まる。
<イソシアネート系硬化剤>
イソシアネート系硬化剤(g)は、前述の水酸基を有するアクリル系共重合体(f)中の架橋性官能基である水酸基と反応し、架橋した硬化樹脂層を形成する。ハードコート層を形成するための塗料におけるアクリル系共重合体(f)とイソシアネート系硬化剤(g)の配合比は、本発明の水酸基を有するアクリル系共重合体(A):100質量部(固形分)に対して、イソシアネート系硬化剤(g)中のイソシアネート基とアクリル系共重合体(f)中の水酸基との比が、NCO/OH=1/2〜3/1であることが好ましい。水酸基2molに対しイソシアネート基が1mol以上であることにより、アクリル系共重合体(f)とイソシアネート系硬化剤(g)との架橋反応が進行し、単なる熱可塑性アクリル押し出しフィルムでは得られない、耐擦傷性と耐摩耗性の良好なアクリル系樹脂層が得られる。水酸基1molに対しイソシアネート基が3mol以下であることにより、過度の架橋反応を抑制して、深絞り成型が可能となる。
イソシアネート系硬化剤(g)は、一分子中に2個以上のイソシアネート基を有することが重要であり、例えば、芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネート等が挙げられる。中でも、成型加飾シートの黄変を防止する点から、脂肪族イソシアネート系硬化剤を用いることが好ましい。イソシアネート系硬化剤(g)は、1種類でもよく、2種類以上の硬化剤を併用してもよい。また、本発明の加飾シートの物性に影響を与えない範囲で、他の水酸基と反応する硬化剤を用いてもよい。
芳香族イソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4',4"−トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族イソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族イソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等が挙げられる
これらイソシアネート系硬化剤はさらに、上記イソシアネートとトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、上記イソシアネートのビュレット体やイソシアヌレート体、更には上記イソシアネートと公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等とのアダクト体として用いることが好ましい。
これらイソシアネート系硬化剤(g)の中でも、意匠性の観点から、低黄変型の脂肪族または脂環族のイソシアネートが好ましく、硬化被膜の被膜強度の観点からは、アダクト体が好ましい。より具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のアダクト体、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)のアダクト好ましい。また、これらの混合体も好適に用いられる。
また、本発明では、ハードコート層形成用の塗料の保存安定性の観点から、ブロック化イソシアネート硬化剤を用いてもよい。ブロック化イソシアネート硬化剤としては、上記の非ブロック化イソシアネート硬化剤を種々のブロック化剤でブロックしたものが用いられ、ブロック化剤としては80℃〜120℃程度の比較的低温で乖離するものが好ましい。また、非ブロック化イソシアネート硬化剤を用いる場合には、水酸基を有するアクリル系共重合体(f)とイソシアネート系硬化剤(g)とは別々にパッケージングして、使用する直前に混合して使用する方法が好適に用いられる。
<ハードコート層を形成するための塗料>
塗料は、アクリル系共重合体(f)、イソシアネート系硬化剤(g)の他、溶剤を含む。溶剤の種類は特に限定されず、公知のものを使用できるが、アクリル系共重合体(f)やイソシアネート系硬化剤(g)の溶解性の観点から、有機溶剤であることが好ましい。
有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、などの芳香族系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒などが挙げられる。
基材層として耐溶剤性に乏しいプラスチック(例えば、ポリカーボネートなど)を用いる場合、溶剤は、アルコール、メチルイソブチルケトン(以下、MIBKともいう)又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMACともいう)の少なくとも1種類を含むことが好ましい。なお、アルコールは、イソシアネート系硬化剤(g)がブロックイソシアネートであれば使うことができ、非ブロックイソシアネートの場合であっても、イソシアネート基との反応性の乏しい高級アルコールであれば使用できる。
これらの溶剤を用いた場合、ポリカーボネート系基材に本発明の塗料を塗工する際に、基材層表面を白くさせることが無く、塗工後の乾燥・硬化時にポリカーボネート系基材が反ることもない。
MIBKまたは/およびPGMACを用いる場合、両者の合計100質量%中、MIBKとPGMACの割合は、MIBK/PGMAC=100/0〜0/100であることが好ましい。そして、用いる有機溶剤100質量%中に、MIBKおよびPGMACは合計で70質量%以上であることが好ましい。
なお、基材層としてポリカーボネートなどを用いる場合であっても、塗料を基材層に直に塗工しない場合には、MIBKやPGMAC以外の溶剤も用いることができる。即ち、塗料を剥離性シート上に別途塗工し、溶剤を揮発させ、水酸基を有するアクリル系共重合体(f)とイソシアネート系硬化剤(g)とを硬化させ、ハードコート層を形成した後、接着剤層を用いて前記ハードコート層を基材層に積層する場合には、塗料に含まれる溶剤の選択の自由度は広がる。
溶剤の沸点は50℃〜200℃ のものを用いることが好ましい。沸点が50℃よりも低いと、硬化性組成物である塗料を基材フィルムに塗布する際に溶剤が揮発しやすく、固形分が高くなって均一な膜厚で塗布することが難しくなる。沸点が200℃よりも高いと、溶剤を乾燥し難くなる。なお、溶剤は2種以上用いてもよい。
本発明では、成型性を向上させるためにポリオール等の添加剤を添加しても差し支えない。
本発明のハードコート層には、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜、種々の添加剤や他の樹脂を配合することができる。ここで添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、難燃剤、着色剤、表面調整剤などが挙げられる。また、他の樹脂としては、メタクリル酸メチル−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。
本発明のハードコート層には表面不良をより効果的に防止する目的で塗料に表面調整剤などを添加してもよい。表面調整剤としてはBYK社製BYK−300、BYK−315、BYK−320などが挙げられる。これらの表面調整剤は塗料の固形分100質量部に対して、0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部用いることが好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、種々の市販品が適用でき、モノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系、硫黄系、ホスファイト系など各種タイプのものを挙げることができる。
モノフェノール系としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノールなどを挙げることができる。ビスフェノール系としては、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス〔{1,1−ジメチル−2−{β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル}2,4,9,10−テトラオキサスピロ〕5,5−ウンデカンなどが例示できる。
高分子型フェノール系としては、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ビドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−{メチレン−3−(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキスフェニル)プロピオネート}メタン、ビス{(3,3′−ビス−4′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グルコールエステル、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェロール(ビタミンE)などが例示できる。
硫黄系としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオプロピオネートなどを挙げることができる。
ホスファイト系としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(モノおよび/またはジ)フェニルホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナスレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−tert−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイトなどが例示できる。
上記酸化防止剤は、1種のみを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、酸化防止剤の効果、熱安定性、経済性等から高分子型フェノール系などのフェノール系およびホスファイト系の酸化防止剤が好ましく、中でも耐熱分解性に優れたホスファイト系の酸化防止剤がより好ましい。
該酸化防止剤の添加量は、アクリル系樹脂層(A)を構成する樹脂組成物100質量部に対して、0.001〜0.5質量部の範囲であり、0.05〜0.3質量部添加することが好ましい。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、種々の市販品が適用でき、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系など各種タイプのものを挙げることができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5− クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどが例示できる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物であって、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどが例示できる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどが例示できる。
サリチル酸エステル系としては、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどが例示できる。
上記紫外線吸収剤は、1種のみを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
該紫外線吸収剤の添加量は、アクリル系樹脂層(A)を構成する樹脂組成物100質量部に対して、0.3〜5.0質量部の範囲であり、0.5〜2.0質量部添加することが好ましい。
(光安定剤)
上記の紫外線吸収剤以外に耐候性を付与する光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好適に用いることができる。ヒンダードアミン系光安定剤は、紫外線吸収剤のようには紫外線を吸収しないが、紫外線吸収剤と併用することによって著しい相乗効果を示す。
(ヒンダードアミン系光安定化剤)
ヒンダードアミン系光安定化剤としては、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ}]、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)などが例示できる。
該ヒンダードアミン系光安定剤の添加量は、アクリル系樹脂層(f)を構成する樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜0.5質量部の範囲であり、0.05〜0.3質量部添加することが好ましい。
<加飾シート基材層>
加飾シート基材層は、ハードコート層や後述するその他の着色層や接着剤層などを支持する役割を果たす。
加飾シート基材層は、支持体としての役割を果たすフィルムであれば、特に限定されず、公知のものを使用することができる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、アルミニウム箔、紙などが挙げられ、1種または複数種類が積層されたものを使用することができる。特に、透明性、成型性の観点から、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムであることが好ましい。これらのフィルムにおいても、単独で用いることも複数種類が積層されたものを用いることもでき、例えば、ポリカーボネート(PC)上にポリメチルメタクリレート(PMMA)が共押し出しされたPMMA/PCフィルムや、ポリカーボネートフィルムとポリエステルフィルムが接着剤でラミネートされたフィルムなどを用いることもできる。なお、ポリカーボネートフィルムは成型性が良く、ポリエステルフィルムは耐溶剤性(有機溶剤、日焼け止めクリームなどに対して)が良く、ポリメチルメタクリレートフィルムは硬度が良いという特徴があるため、使用用途によりフィルムやその組み合わせを適宜選択して使用することができる。
また、全光線透過率、拡散透過率に関して、基材層もハードコート層と同様に、全光線透過率40%以上、拡散透過率が70%以下であることが好ましいが、例えば、着色層がハードコート層と基材層との間に設けられる構成などではこの限りではない。
<接着剤層>
本発明の加飾シートは、後述するようにさらに接着剤層、着色層を設けることができる。接着剤層は、前述のように、ハードコート層と基材層との間に設けハードコート層と基材層とを貼り合わせるために用いる他、複数の基材層を用いる場合や、着色層を用いる場合に、種々の層を貼り合せるためにも用いられる。
例えば、接着剤層を用いて第一の基材層と第二の基材層とを貼り合わせることができる。あるいは、基材層のハードコート層側とは反対側に接着剤層を設け、加飾シートと樹脂成型体等の被加飾体とを貼り合わせることもできる。
接着剤層を構成する接着剤は特に限定されず、公知のものを使用することができ、例えば熱硬化型接着剤、感圧接着剤、ホットメルト接着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ホットメルト粘着剤などが挙げられ、これらのものを1種類又は2種類以上併用して用いることができる。
これら接着剤を構成する成分は特に限定されず、例えば、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン―酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、天然ゴムなどが挙げられ、本発明の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(a)と、アジリジン系硬化剤(b)を含有する組成物を用いることも可能であり、1種類又は2種類以上併用して用いることができる。
接着剤層を設ける方法を説明する。接着剤層は、溶剤を含む接着剤を基材層やハードコート層に直接塗工・乾燥して設ける方法や、溶剤を含まない接着剤を熱で軟化させ、基材層やハードコート(HC)に塗工・冷却し設ける方法や、溶剤を含む、もしく含まない接着剤を剥離性シート上に上記方法で塗工し、接着性シートを設けた後、接着の対象物の間に前記接着性シートを挟む方法などにより設けることができる。接着剤層を設けた後に、さらにエージング処理を施してもよい。また、接着剤層の厚さは特に限定されず、接着力が確保できる厚みを任意に設定して設けることができるが、接着力、耐久性とのバランスから、1〜200μmの範囲であることが好ましい。
前記接着剤を塗布する方法としては、公知の方法を用いることができ、具体的には、コンマコーティング、グラビアコーティング、リバースコーティング、ロールコーティング、リップコーティング、スプレーコーティングなど挙げることができる。
<着色層>
本発明の加飾シートはさらに着色層を設けてもよい。着色層は、加飾シートに意匠性を持たせるために積層され、ハードコート層と基材層との間、基材層のハードコート層と他方の面など、加飾成型体とした際に、最外層にならない位置であれば自由に設けることができる。また、本発明で言う着色とは、単一の色以外にも、絵・図柄、金属調、文字、模様など様々な装飾を含む意であり、異なる着色層を複数積層させてもよい。
着色層を得る方法を説明する。着色層は着色塗料を基材層に塗工し乾燥して得る方法、基材層に塗工、乾燥、エージングを行い得る方法、基材層に塗工し光照射して得る方法、基材層に印刷し乾燥して得る方法、基材層に印刷し光照射を行い得る方法、基材層に金属を蒸着して得る方法などが挙げられる。着色層の厚さは、意図した色、柄などが認識できる厚みであれば特に限定されないが、成型性の観点から500μm以下であることが好ましい。
前記着色層を基材上に設ける方法としては、公知の方法を用いることができ、具体的には、コンマコーティング、グラビアコーティング、リバースコーティング、ロールコーティング、リップコーティング、スプレーコーティング、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、蒸着など挙げることができる。
本発明の加飾シートは、真空成型、圧空成型、TOM成型、射出成型、インモールド成型、プレス成型、スタンピング成型など様々な成型方法で加飾成型体を作製することができる。
本発明の加飾シートに保護フィルムを設ける方法としては、基材層に塗液を塗布、乾燥させて、ハードコート層や接着剤層を設けた際に、保護フィルムを貼り合わせる方法や、保護フィルム上に塗液を塗布、乾燥、必要に応じてエージングを行いハードコート層や接着剤層を設けた後に、基材層や加飾シートと貼り合わせる方法などが挙げられる。なお、ハードコート層を先に保護フィルム上に設けた場合は、必要に応じて接着剤を用いて貼り合わせてもよい。
<加飾シートの態様>
加飾成型用保護フィルムを貼り付ける対象のハードコート層を設けた加飾シートには様々な態様がある。その態様の具体例を図に基づいて説明する。図1〜8に示す図はいずれもハードコートを塗工する時に貼り付けるブロッキング防止用保護フィルムを剥がした後の図であり、加飾成型用保護フィルムはブロッキング防止用保護フィルムの上に設けられ、射出成形後に剥がされるケースもある。
図5に、ハードコート層10と基材層1の2層構成からなる加飾シート201を示す。
図6に、ハードコート層10と2層の第一基材層1a、第二基材層1bの積層体からなる加飾シート202を示す。第一の基材層1a、第二基材層1bは、例えば共押出しで設けることができる。
図7に、ハードコート層10と基材層1の間に接着剤層1が挟持された加飾シート203を示す。
図8に、ハードコート層10と基材層1とを有し、基材層1のハードコート層10との非対向側に着色層3を有する加飾シート204を示す。
図9に、ハードコート層10と基材層1と着色層3とを有し、ハードコート層10と基材層1との間に着色層1が挟持された積層体からなる加飾シート205を示す。
図10に、ハードコート層10と基材層1と接着剤層2と着色層1を有し、ハードコート層10と基材層1との間に接着剤層2が挟持され、基材層1の接着剤層2との非対向面側に着色層3を有する加飾シート206を示す。
図11に、ハードコート層10、第一の基材層1a、第二の基材層1b、第一の接着剤層2a第二の接着剤層2bとからなり、第一の接着剤層2aがハードコート層10と第一の基材層1aとの間に、第二の接着剤層2aが第一の基材層1aと第二の基材層1bに位置する加飾シート207を示す。
[加飾成型体]
加飾成型体とは、前記加飾シートで表面が覆われた成型体等の被加飾体であり、被覆される被加飾体の素材に特に限定はなく、公知の素材を使用することができる。
被加飾体として用いることのできる素材の例として、木材、紙、金属、プラスチック、繊維強化プラスチック、ゴム、ガラス、鉱物、粘土などあげることができ、1種類又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
プラスチックとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられ、1種類又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
繊維強化プラスチックとしては、例えば、炭素繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、ポリエチレン繊維強化プラスチックなどが挙げられ、1種類又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
金属としては、例えば、熱延鋼、冷延鋼、亜鉛メッキ鋼、電気亜鉛めっき鋼、溶融亜鉛めっき鋼、合金化溶融亜鉛めっき鋼、亜鉛合金めっき鋼、銅めっき鋼、亜鉛―ニッケルめっき鋼、亜鉛―アルミめっき鋼、鉄−亜鉛メッキ鋼、アルミメッキ鋼、アルミニウム−亜鉛メッキ鋼、スズめっき鋼等、アルミ、ステンレス鋼、銅、アルミ合金、電磁鋼などが挙げられ、1種類又は2種類以上組み合わせて使用することができる。また、金属の表面に防剤層などが設けられていてもよい。
本発明の加飾シートと被加飾体と一体化する方法に特に限定はなく、公知の一体化方法で一体化させることができる。一体化方法として、例えば、インサート成型、インモールド成型、真空成型、圧空成型、TOM成型、プレス成型などを用いることができる。
保護フィルム付加飾シートを所望の形状に予備成型した後、ハードコート層側が最外層になるように、プラスチックや繊維強化プラスチックを射出成型し、加飾成型体を得る。あるいは、プラスチック、繊維強化プラスチック、金属から成型体を得ておき、該成型体の表面に、保護フィルム付加飾シートを、もしくは加飾シート所望の形状に予備成型した予備成型体を、ハードコート層側が最外層になるように貼り付け得ることもできるが、本発明の加飾シート用保護フィルムが特に効用を発揮するのはハードコート表面に大きな圧力で異物が金型内部に押付けられるインサート成形、インモールド成形、プレス成型においてであり、異物によって生ずる凹凸を防止することが出来る。
塗工、乾燥、エージング、成型一体化などの各工程で生じうる外観不良を保護するために加飾シートのハードコート層上に本発明の保護フィルムを設け、得られた加飾成型体が使用される場面においては、保護フィルムは剥離する。
保護フィルム付加飾シートを用いて、加飾成形体を製造する際には、以下の工程を含むことが好ましい。
(工程1)保護フィルム付加飾シートを賦形する工程、
(工程2)前記賦形した保護フィルム付加飾シートに射出成形する工程、
(工程3)前記射出成形した保護フィルム付加飾シートから保護フィルムを剥がす工程。
(工程1)保護フィルム付加飾シートを賦形する工程、
保護フィルム付加飾シートは従来公知の真空成形、真空圧空成型、圧空成型等の成型方法により賦形(予備成形)される。この時基材を成形させるのに必要な温度まで加飾シートが加熱される。加熱される温度は成形される基材により適宜選択されるが、80〜180℃位までである。したがって、保護フィルムにはこの工程への耐熱性が要求される。賦型した保護フィルム付加飾シートの不必要な部分をレーザーやトムソン刃等の抜き刃によりトリミングして除去されるが、この時、インキやバリがハードコート表面に付着するのを防ぐ役割を果たすのが保護フィルムである。
(工程2)前記賦形した保護フィルム付加飾シートに樹脂を射出成形する工程、
賦型した保護フィルム付加飾シートの不必要な部分をレーザーやトムソン刃等の抜き刃によりトリミングして除去し、成型体に設けられる部分の加飾シートを射出成型機にインサート(挿入)する。射出される樹脂は用途や性能によって、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリフタルアミド(PAA)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)等から選択され、射出樹脂として供される。射出樹脂は100〜300℃の範囲で射出樹脂により適宜選択されるが、成型体のハードコート面に異物が存在するとこの射出樹脂による圧力により押されて凹凸を生じるのが打痕と呼ばれる不良である。保護フィルムはこの時異物からハードコート面にかかる圧力を吸収し、かつ、ハードコート面の平滑性を維持するためである。
(工程3)前記射出成形した保護フィルム付加飾シートから保護フィルムを剥がす工程。
射出成型が終了すれば、射出成形機から成型体を取り出し、保護フィルムを成型体から剥がせばハードコート面の外観に優れた成形体を得ることが出来る。
以下、実施例および比較例を掲げ、本発明の実施の形態をさらに詳しく説明する。尚、本発明は詳細な説明に従い、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(接着剤、粘着剤の調整)
加飾シート用保護フィルムの作成に用いた接着剤、粘着剤の調整方法について説明する。
(接着剤A)
東洋モートン製TM−K76(主剤):CAT−RT85(硬化剤)を100:7の比率で混合し、接着剤を固形分を30%に調製した。
(粘着剤a)
粘着剤aを以下の方法で合成し、調整した。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器(以下、単に「反応容器」と記載する。)にn−ブチルアクリレート70部、メチルアクリレート20部、2−エチルへキシルアクリレート4部、アクリル酸6部、酢酸エチル72部、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.13部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、不揮発分濃度約30%、重量平均分子量Mw105万のアクリル系共重合体aの溶液を得た。
反応容器にトルエン100部を仕込み、滴下装置にをメタアクリル酸n−ブチル95部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート5部を仕込み、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、1時間で滴下した後に、この反応溶液を還流温度で8時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、不揮発分濃度約30%、重量平均分子量Mw5万のアクリル系共重合体aの溶液を得た。
アクリル共重合体溶液aを75重量部とアクリル共重合体溶液aを25重量部、エポキシ架橋剤としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン0.021部を添加して均一に撹拌し、粘着剤aを得た。
(粘着剤b)
実施例、比較例に使用した加飾シートのハードコート面に貼り付けるための粘着剤bは以下の様に合成、配合した。
トルエン/酢酸エチル=1/1の溶剤中で2エチルヘキシルアクリレート/ブチルアクリレート/酢酸ビニル/アクリル酸/2ヒドロキシエチルアクリレート=55.0/33.5/10.0/0.5/1.0(重量比)を共重合し、重量平均分子量(以下Mwという)55万のアクリル系共重合体溶液を得た。
上記アクリル系共重合体(固形分100重量部)に対し、セルロースアセテートブチレート樹脂CAB551−0.2(イーストマンコダック社製)を20重量部配合し、粘着剤層bの主剤溶液(固形分40%)を得た。
(加飾シート用保護フィルム基材)
基材には以下のものを用いた。
CR1012:ポリメチルペンテン3層フィルム 150μm、三井化学東セロ製
X−44b:ポリメチルペンテン単層フィルム 50μm、三井化学東セロ製
FT3PE:易成型ポリエチレンテレフタレート25μm、帝人製
AG306X:ポリプロピレンフィルム 200μm、 出光ユニテック製
BS−50:ポリブチレンテレフタレート 25μm、オージーフィルム製
S−25:ポリエチレンテレフタレート 25μm、ユニチカ製
S−12:ポリエチレンテレフタレート 12μm、ユニチカ製
DUS605CER:無黄変ウレタンフィルム 100μm、シーダム製
DUS202:無黄変ウレタンフィルム 200μm、シーダム製
MH−14:ポリプロピレン自己粘着フィルム 50μm、林一二(株)製
DNFC1312―80WS:塩化ビニルフィルム 80μm、リケンテクノス製
100Q16CK:離型性オレフィンフィルム 200μm、東レ製
(加飾シート用保護フィルムの作成)
加飾シート用保護フィルム
(実施例1)
粘着剤bの主剤(固形分100重量部)に対し、アジリジン化合物ケミタイトPZ−33(日本触媒(株)製)を硬化剤として0.1重量部配合し、剥離シリコーン処理をしたPETフィルムセパレーター50μm(SP-PET01−50BU:三井化学東セロ製)に塗工量が30g/m2(ドライ)になるよう塗工し、90℃で1分乾燥させ、
基材としてCR1012をロールラミネートにより貼り付けた。
(実施例2〜5、比較例1、2、4)
実施例1のCR1012を表1の基材1に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜5、比較例1、2、4の加飾シート用保護フィルムを得た。
(実施例6)
X-44b(基材1)とFT3PE(基材2)の未処理面にそれぞれ、春日電気(株)製枚葉式コロナ処理機を用い、テーブルスピード3m/min、0.25KWの出力でコロナ処理を行った。和光純薬工業(株)製濡れ指数標準液No.35に綿棒を浸し、コロナ処理した基材表面に標準液を綿棒で塗って弾きがないことを確認した。
次いでFT3PE(基材2)のコロナ処理面上に接着剤Aをバーコーターにより30μm(ドライ)塗工し、80℃で1分間乾燥した後、X−44b(基材1)のコロナ処理面をロールラミネートし複層基材を得た。
その後、粘着剤bの主剤(固形分100重量部)に対し、アジリジン化合物ケミタイトPZ−33(日本触媒(株)製)を硬化剤として0.1重量部配合し、剥離シリコーン処理をしたPETフィルムセパレーター50μm(SP-PET01−50BU:三井化学東セロ製)に塗工量が30μm(ドライ)になるよう塗工し、90℃で1分乾燥させた後、X−44b(基材1)とFT3PE(基材2)を貼り合せた複層基材をロールラミネートし保護フィルムを得た。この保護フィルムを室温で1週間エージングした。
(実施例7〜17、比較例5〜7)
実施例6の基材1、基材2、接着剤を表1の記載に従って、変更した以外は、実施例6と同様にして、実施例7〜17、比較例5〜7の加飾シート用保護フィルムを得た。
(比較例3)
比較例3は市販の自己粘着フィルムMH−14 50μm(林一二(株)製)をそのまま加飾シート用保護フィルムとした。
(貯蔵弾性率の測定)
貯蔵弾性率の測定は基材フィルム、保護フィルムから長さ15mm、幅5mmの試験片を切り取り、動的粘弾性測定装置DVA―200(アイティー計測制御株式会社製)を用いて、ロードセル:600gf、昇温速度:5℃/min、周波数:10Hz条件下引張り時の、25〜200℃の温度範囲における貯蔵弾性率(E’)、損失弾性率(E”)、および損失正接(tanδ)変化を測定し、80℃と160℃の貯蔵弾性率(E’)を抽出した。
表1に保護フィルムの構成並びに使用した基材フィルム、保護フィルム全体の貯蔵弾性率を示す。
(加飾シートの作成)
次に加飾シートの作成方法について述べる。加飾シートはポリカーボネートフィルム上に以下の方法でハードコート塗料を設けたものを用いた。
(ハードコート用樹脂の合成)
ハードコート用樹脂は以下のように合成した。
合成例A「アクリル系共重合体A溶液」
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(MIBK)を150部仕込み、窒素雰囲気下で攪拌しながら昇温した。フラスコ内の温度が74℃になったらこの温度を合成温度として維持し、メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸シクロヘキシル61.21部、メタクリル酸n−ブチル31.33部、メタクリル酸0.77部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル5.79、ファンクリルFA−711MM(日立化成社製、メタクリル酸−ペンタメチルピペリジニル)を1部、アゾビスイソブチロニトリル0.07部を混合したモノマー溶液を2時間掛けて滴下した。モノマー滴下終了1時間後から1時間毎に、アゾビスイソブチロニトリルを0.02部ずつ加えて反応を続け、溶液中の未反応モノマーが1%以下になるまで反応を続けた。未反応モノマーが1%以下になったら冷却して反応を終了し、固形分約40%のアクリル系共重合体A−1溶液を得た。アクリル系共重合体A−1は、ガラス転移温度:70℃、酸価:5mgKOH/g、水酸基価:25mgKOH/g、数平均分子量:70,000、質量平均分子量:300,000、多分散度:4.1であった。
固形分、ガラス転移温度(Tg)、酸価、水酸基価、数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)、多分散度(Mw/Mn)は、下記に記述する方法により測定した。
《固形分の測定》
直径55mm、深さ15mmの蓋付きアルミ皿の質量を、小数点以下4桁まで測定する。アルミ皿に樹脂溶液を約1.5g採取し、直ちに蓋をして素早く正確に質量を測定する。蓋を外した状態で、150℃のオーブンに入れて10分間乾燥させる。室温まで冷却してから、アルミ皿と蓋の質量を測定し、下記式で固形分を算出する。
固形分(%)=(乾燥後の質量−アルミ皿の質量)÷(乾燥前の質量−アルミ皿の質量)×100
《ガラス転移温度(Tg)の測定》
溶剤を乾燥させ、固形分100%とした樹脂約10mgのサンプルを入れたアルミニウムパンと、試料を入れていないアルミニウムパンとを示差走査熱量分析(DSC)装置にセットし、これを窒素気流中で液体窒素を用いて、予測されるガラス転移温度よりマイナス50℃の温度まで冷却処理し、その後、昇温速度10℃/分で、予測されるガラス転移温度よりプラス50℃の温度まで昇温してDSC曲線をプロットする。このDSC曲線の低温側のベースライン(試験片に転移および反応を生じない温度領域のDSC曲線部分)を高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大になるような点で引いた接線との交点から、補外ガラス転移開始温度(Tig)を求め、これをガラス転移温度とした。
《酸価(AV)の測定》
共栓付き三角フラスコ中に樹脂溶液を約1g精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液50mLを加えて溶解する。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。酸価は次式により求めた。酸価は樹脂の乾燥状態の数値とした。
酸価(mgKOH/g)=(a×F×56.1×0.1)/S
S:試料の採取量×(試料の固形分/100)(g)
a:0.1mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の滴定量(mL)
F:0.1mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
《水酸基価(OHV)の測定》
共栓付き三角フラスコ中に樹脂溶液を約1g精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液50mLを加えて溶解する。更にアセチル化剤( 無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mLとした溶液)を正確に5mL加え、100℃に加熱して約1時間攪拌する。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.5mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。別途、空試験として、トルエン/エタノール混合液のみにアセチル化剤を加えて、100℃1時間加熱した溶液について、0.5mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。水酸基価は次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした。
水酸基価( mgKOH/g)={(b−a)×F×56.1×0.5}/S+D
S:試料の採取量×(試料の固形分/100)(g)
a:0.5mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の滴定量(mL)
b:空実験の0.5mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の滴定量(mL)
F:0.5mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
《数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)の測定》
昭和電工社製 Shodex GPC−104/101システムを用いて測定した。
カラム Shodex KF−805L+KF−803L+KF−802
検出器 示差屈折率計(RI)
カラム温度 40℃
溶離液 テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/min
試料濃度:0.2%
検量線用標準試料 TSK標準ポリスチレン
得られたMnおよびMwから以下の式によって多分散度を求めた。
多分散度=Mw/Mn
(ハードコート用塗料の作成)
アクリル系共重合体(A)100重量部に対し、ポリイソシアネート化合物としてデュラネート「P301−75E」(旭化成ケミカルズ社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのポリイソシアネート体)を15重量部、レベリング剤としてBYK−300(ビックケミージャパン(株)製)、0.8重量部加え、更にメチルイソブチルケトンで希釈して固形分30%としハードコート用塗料(HC−1)を作成した。
(ハードコートの塗工)
ハードコート用塗料(HC−1)を、厚さ300μm、A4サイズのポリカーボネート系基材(帝人製 ハ゜ンライト0.3t 2151)の片面に乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃のオーブン中で1分間乾燥して溶剤類を揮発させた。次いで50℃の恒温室に4日間放置して、アクリル系共重合体とポリイソシアネート化合物との反応を進行(エージング)させて、ポリカーボネート系基材上にハードコート層を形成し加飾シートを得た。
[加飾シート用保護フィルムの評価]
得られた加飾シート用保護フィルムの評価は以下の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
(印刷時耐熱性)
加飾成型用保護フィルムを、加飾シートのハードコート上に試料の幅25mm、23℃50%雰囲気にて貼着し、JIS0237に準じて2Kgロール圧着し加飾成型保護フィルム付加飾シートを得た。
20分後に加飾成型保護フィルム付の加飾シートを80℃のオーブンに入れ、30分放置し、外観を観察した。
○:発泡無し。
△:若干発泡が見られる。
×:全面に発泡が見られる。
≪成形時耐熱性、成型性の評価≫
A4サイズに裁断した保護フィルムをA4サイズに裁断した加飾シートのハードコート面にロールラミネートして20分放置し、保護フィルム付加飾シートを得た。
成型性評価には浅野研究所製の真空圧空成型機TFH−0121を用いた。
保護フィルム付加飾シートを、金型枠内に成型金型を置き、枠上に保護フィルムが上に向くようにセットした。成型金型は、80mm角の大きさで、立ち上がり10mm、コーナー部がR=3mmのトレー状である深絞り成型用の金型を用いた。
チャンバー上部の加熱板で加飾シートの表面温度が160℃になるまで加熱を続け、加飾シートが熱軟化した時に、上部加熱板の穴から0.9MPaの圧縮空気を送り、保護フィルム付加飾シートを金型に密着させ、さらに金型下部より真空引きして成形し、冷却してから、金型から成型物を取り出す。得られた加飾成型用保護フィルムについて、その外観(耐熱性・成型性)を下記の基準で評価した。
(成形時耐熱性)
○:発泡無し。
△:若干発泡が見られる。
×:全面に発泡が見られる。
(成形性)
◎:皺や破れが全く無い。
○:皺や破れが無いが、一部に浮きがみられる。
△:全体の10%に皺や破れが見られる。
×:全体の50%以上に皺や破れが見られる。
(射出成型)
加飾成型用保護フィルム付加飾シートの保護フィルム上に、トリミングによって生じたバリを想定して白の油性マーカー(ぺんてる製ホワイトX100W-MD)を用い5mm四方で厚さ3〜6μmとなるように印を付けた。厚みはニコン製デジマイクロを用いて測定し確認した。
金型にセットし、テクノポリマー株式会社製のABS/PCアロイ樹脂「エクセロイCK50(商品名)」を用い、温度100℃で4時間かけて予備乾燥した後、日精樹脂工業製PNX−60型油圧式射出成型機を使用して、シリンダー温度300℃、金型温度80℃、射出速度250mm/sec、及び保持圧55MPaの条件で、熱可塑性樹脂製の基体を射出成型した。金型は真空成形で賦型した金型に合わせた金型を作成し用いた。
(射出成型時の耐熱性・保護フィルム剥離性・打痕・平滑性・フローの評価)
射出成形後の耐熱性と保護フィルムの剥離性は、射出成型後成型体を取り出し、保護フィルムの剥離性を以下の様に評価した。
成形前/成形後剥離力比=[0.3m/分の射出成形後剥離力]/[0.3m/分の初期剥離力]が以下の範囲になるかどうかで評価した。剥離力は成形体上で成型用保護フィルムを25mm幅に切り取り、小型卓上試験機Eztest(島津製作所製)の引張モードで粘着力(90度ピール、引張り速度0.3m/分)を測定した。
(射出成形後剥離性)
○:1〜3倍
△:3〜5倍
×:5倍以上
また、成型体から保護フィルムを剥がす前の外観から耐熱性を評価した。
(射出成形時耐熱性)
○:発泡無し。
△:若干発泡が見られる。
×:全面に発泡が見られる。
打痕跡は、保護フィルムを剥がし成型体の表面に白の油性マーカーで印を付けた部分に凹凸を生じているかで評価した。
(打痕)
◎:凹凸が全くない。
○:目立つほどではないがわずかな凹凸がある。
△:やや凹凸が目立つ。
×:はっきりと窪んで凹凸になっている。
平滑性は保護フィルムを剥がした後の平滑性を評価した。
(平滑性)
〇:平滑でグロスがある。
△:ややマットになっている。
×:フィルムの変形や皺などの後がある。
フローとは、フィルムの変形・融解や粘着剤の横からのはみ出しにより金型にフィルムまたは粘着剤が付着して金型を汚すことを指し、成型体を金型から外す時、以下の基準で評価した。
(フロー)
〇:金型にフィルムや粘着剤が付着していない。
△:金型にフィルムや粘着剤が少量付着している。
×:金型にフィルムや粘着剤が付着している。
本実施例1〜5により単層のフィルムによる保護フィルム、及び実施例6〜17に複層のフィルムによる保護フィルムにより耐熱性、成型性に優れた保護フィルムが得られ、かつ加飾シートのハードコート層の外観に優れた加飾シートを得ることが出来た。
実施例6〜8においては接着剤によって2種の基材を積層し、実施例9〜17においては粘着剤によって2種の基材を積層したがどちらも良好な結果が得られた。
比較例で耐熱性のない貯蔵弾性率が低いものは印刷、成型の段階で発泡が見られた。また、比較例3の市販のポリプロピレンフィルムによる自己粘着フィルムは成形時の耐熱性が不足しており発泡したり、自己粘着フィルム自体が収縮し加飾シートから一部剥離したりした。
比較例2、3、5、6、7において射出成形後の剥離性が不良であった原因は、基材が溶融して成形物に融着したためである。
101〜103:加飾シート用保護フィルム
11:基材層
11a:第一の基材層
11b:第二の基材層
12:粘着剤層
12a:第一の粘着剤層
12b:第二の粘着剤層
13:接着剤層
201〜207:加飾シート
10:ハードコート層
1:基材層
1a:第一の基材層
1b:第二の基材層
2:接着剤層
2a:第一の接着剤層
2b:第二の接着剤層
3:着色層

Claims (5)

  1. 少なくとも1種の基材層と粘着剤層とを有する、加飾シート用保護フィルムであって、基材層の80℃における貯蔵弾性率が5×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が5×10〜6×10Paであることを特徴とする加飾シート用保護フィルム。
  2. 少なくとも第一の基材層、接着剤層、第二の基材層、粘着剤層の順に積層された、加飾シート用保護フィルムであって、
    第一の基材層の80℃における貯蔵弾性率が5×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜5×10Paであり、第二の基材層の80℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×10Paであることを特徴とする加飾シート用保護フィルム。
  3. 加飾シート用保護フィルム全体の80℃における貯蔵弾性率が4×10〜1×10Paかつ160℃における貯蔵弾性率が1×10〜4×10Paであることを特徴とする請求項1または2に記載の加飾シート用保護フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の加飾シート用保護フィルムの粘着剤層の外側に、加飾シートが積層されてなることを特徴する保護フィルム付加飾シート。
  5. 下記工程を有することを特徴とする加飾成型体の製造方法、
    (工程1)請求項4の保護フィルム付加飾シートを賦形する工程、
    (工程2)前記賦形した保護フィルム付加飾シートに樹脂を射出成形する工程、
    (工程3)前記射出成形した保護フィルム付加飾シートから保護フィルムを剥がす工程。
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