JP2018170166A - 荷電粒子線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、高集積化されたパターン群の中から、特定のパターンを検査対象とするときに、検査対象パターンの高分解能画像取得と、ビーム照射量抑制の両立を可能とする荷電粒子線装置の提供を目的とする。【解決手段】上記目的を達成するために、荷電粒子線装置であって、基準位置(302)から検査或いは測定対象パターン(304)に向かって視野を移動するように、ステージ及び偏向器の少なくとも一方を制御すると共に、当該視野の移動過程の視野位置に第1の照射条件の荷電粒子ビームを走査することによって得られる第1の画像に含まれる対象物(303)の数をカウントし、当該対象物の数が所定の条件を満たした場合に、前記第1の照射条件より高ドーズの第2の照射条件の荷電粒子ビームの走査に基づいて、第2の画像を生成する荷電粒子線装置を提案する。【選択図】図3
Description
本開示は、荷電粒子線装置に係り、特に試料に対する荷電粒子ビームの照射に基づく影響を抑制しつつ、評価対象となる対象物を探索することができる荷電粒子線装置に関する。
荷電粒子線装置の一種である走査型電子顕微鏡は、観察試料、たとえば、半導体ウエハの回路パターンに電子ビームを照射し、観察試料から発生する二次電子等の放出電子を検出して、観察試料の観察画像を取得する装置である。走査型電子顕微鏡は、細く絞った一次電子ビームを観察試料の表面上に二次元走査しながら照射することによって得られる検出信号を、ビームの走査信号と同期して配列することにより画像を生成する。
特許文献1には、ビーム照射に起因する観察対象のシュリンクを抑制すべく、観察対象パターンを含む視野範囲を走査するときに、観察対象パターンの周囲領域の照射量を、観察対象パターンへの照射量に対して相対的に抑えることによって、視野全体でのビーム照射量を抑制する走査電子顕微鏡が開示されている。
特許文献2には、高分解能画像を広範囲に亘って取得するために、撮像したい領域を複数に分割し、分割領域それぞれで取得された高分解能画像をつなぎ合わせるパノラマ画像合成技術が開示されている。
半導体ウエハに形成されたメモリのホールパターンのように、同一形状のパターンが周期的に並んでいる場合、走査型電子顕微鏡を用いて取得した画像内に位置を特定するためのアライメントパターンなどが映っていなければ、何番目のパターンを測定、或いは検査(以下、単に検査と表記する場合もある)しているのかを把握することは困難である。そのため、パターンの位置を特定しつつ、検査を行うためには、アライメントパターンと、検査対象パターンの相対的な位置関係が判る画像を取得することが望ましい。
一方、一次電子ビームが試料表面に照射されると、一次電子ビームの照射時間と強度に応じて、観察対象パターンがシュリンクする場合がある。そのため、観察試料へのビーム照射量は可能な限り低減することが望ましい。
特許文献1に開示の手法によれば、検査対象パターン周囲の画質を高い状態に維持しつつ、視野内のビーム照射量(ドーズ量)を減らすことができるが、昨今の更なる半導体パターンの高集積化により、1つの視野内にアライメントパターンと検査対象パターンを含めることが困難になりつつある。
一方、特許文献2に開示された手法のように、視野を移動させながら、複数の撮像領域で取得した画像群を合成してパノラマ画像を作成することで、アライメントパターンから遠い位置にあるパターンでも、位置を正確に特定して検査することが出来る。しかしながら、隣接した画像領域の画像をつなぎ合わせるには精度の高い画像が必要となるため、電子ビームの照射量は多くなり、実行速度も低速となる。
以下に、高集積化されたパターン群の中から、特定のパターンを検査対象とするときに、検査対象パターンの高分解能画像取得と、ビーム照射量抑制の両立を目的とする荷電粒子線装置を提案する。
上記目的を達成するための一態様として、荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、前記荷電粒子ビームの照射対象である試料を移動させるためのステージと、前記偏向器及びステージを制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置であって、前記制御装置は、基準位置から検査或いは測定対象パターンに向かって視野を移動するように、前記ステージ及び前記偏向器の少なくとも一方を制御すると共に、当該視野の移動過程の視野位置に第1の照射条件の荷電粒子ビームを走査することによって得られる第1の画像に含まれる対象物の数をカウントし、当該対象物の数が所定の条件を満たした場合に、前記第1の照射条件より高ドーズの第2の照射条件の荷電粒子ビームの走査に基づいて、第2の画像を生成する荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、ビーム照射量を抑制しつつ、所望のパターンの探索と探索によって特定されたパターンの高分解能画像の取得が可能となる。
以下に、試料に対するビーム照射量を抑制しつつ、検査対象パターンの特定と、検査対象パターンの高精度測定、或いは検査を可能とする荷電粒子線装置を説明する。ビーム照射量を抑制することによって、観察試料のシュリンクの抑制や、検査の高速化を実現することができる。
以下に説明する実施例では、例えばアライメントパターン等の基準パターンを基準として、検査対象となる基準パターンから見てn番目のパターンを探索して、検査のためのビーム照射を行う場合に、検査対象パターンにビームを照射するときの第2の照射条件に対し、相対的に低ドーズの第1の照射条件で、基準パターンと検査対象パターンとの間に位置する繰り返しパターンにビーム照射を行い、当該第1の照射条件のビーム照射によって得られた画像に含まれるパターンの数等を求め、当該パターン数が所定の条件を満たしたとき(例えばn−1個になったとき、又はn個になったとき)、その次の視野、或いは当該視野に対して第2の照射条件でビームを照射することによって、トータルのビーム照射量を抑制しつつ、検査対象パターンについて高分解能画像を取得する。なお、以下の説明では、パターン数をカウントする例について説明するが、エッジの数等、所望のm番目のパターンを特定できる他の計数対象(対象物)をカウントするようにしても良い。
たとえば走査型電子顕微鏡といった荷電粒子線応用装置において、比較的低ドーズな第一の撮像方法で画像を取得し、取得した画像に対して画像処理を行うことでユーザが指定した条件を満たしているか判定を行う。判定の結果、条件を満たしていなければ走査領域を移動して同一の方法で撮像する。判定の結果、条件を満たしている場合、より高ドーズな第二の撮像方法に切り替える。
上述のような構成によれば、アライメントパターンから連続した走査領域に対して、第一の撮像方法で撮像した画像を用いて試料上のパターン種別や欠陥の有無を認識し、その結果から、ユーザが指定した条件に一致するか判定し、第一の撮像方法より高ドーズな第二の撮像方法に切り替えて走査することにより、ユーザは検査対象の位置を一目で知ることができ、同時に検査対象の詳細な検査結果を取得できる。
上述のような構成によれば、アライメントパターンから遠く離れた位置にあり、高倍率画像内に併存させることのできない検査パターンの探索を、シュリンクや帯電の影響を抑制し得る低ドーズビームを行うことができ、探索の高速化と高分解能画像検査の両立を実現することができる。
発明者らは、高精度な検査や測定に用いられる画像や信号波形に対し、パターンの存在を判定するための画像や信号波形は相対的に低画質、低S/Nであっても良いという新たな知見に基づき、パターンの探索工程を低ドーズビーム照射に基づいて行うと共に、検査対象となるパターンに視野が到達したときに、高ドーズビームに切り替えるという新たな制御法を想起するに至った。以下、より具体的な実施例を、図面を用いて説明する。
以下、荷電粒子線装置の一形態である走査型電子顕微鏡を例として説明するが、集束イオンビーム装置等の他の荷電粒子線装置への適用も可能である。
図1は、走査電子顕微鏡の一例を示す図である。図1に例示する走査型電子顕微鏡システムは、電子顕微鏡101と、スキャン制御部102と、電子ビーム制御部103と、ステージ制御部104と、A/D変換部105と、画像処理部106と、フィードバック制御計算部107と、画像転送部108と、入出力部109と、スキャン画像保存メモリ110とを備えている。
電子顕微鏡101内部には、電子源101−1と、加速電極101−2と、集束レンズ101−3と、偏向コイル101−4と、対物レンズ101−5と、ステージ101−6と、検出器101−7とを備えている。
電子源101−1から引出電極によって引き出された電子は、加速電極101−2によって加速され、一次電子ビーム101−8となって観察試料111に照射される。加速電極101−2は電子源101−1から引き出された電子をビーム光軸に沿って観察試料111に向かって加速させる。集束レンズ101−3は、加速電極101−2で加速された一次電子ビーム101−8を収束する。偏向コイル101−4は、集束レンズ101−3により収束した一次電子ビーム101−8を偏向して観察試料111上を二次元走査する。
対物レンズ101−5は、偏向コイル101−4により偏向された一次電子ビーム101−8を、観察試料111に微小スポットとして収束させる。ステージ101−6上には、観察試料111が載せられ、ステージ制御部104からの制御信号に基づいて、観察試料111を二次元移動させる。検出器101−7は、一次電子ビーム101−8の観察試料111への照射に基づいて、観察試料111から放出される二次電子や反射電子といった放出電子101−9を検出する。また、観察試料111から放出される電子の電極への衝突に基づいて、当該電極から発生する二次電子等を検出する検出方式を採用するようにしても良い。
スキャン制御部102は、一次電子ビーム101−8の二次元走査に必要な電子ビーム制御情報を生成し、電子ビーム制御部103へ送信する。これにあわせて、スキャン制御部102はステージ制御情報を生成し、ステージ制御部104へ送信する。電子ビーム制御部103は観察試料111上に一次電子ビーム101−8を二次元走査するための偏向制御信号を生成して偏向コイル101−4に供給する。これにあわせて、電子ビーム制御部103は、検出器101−7の検出出力をデジタル化するためのサンプリングクロックをA/D変換部105に供給する。
ステージ制御部104は、ステージ101−6を二次元移動するための制御信号を生成する。A/D変換部105は検出器101−7が出力するアナログ信号をデジタル信号へ変換する。画像処理部106は、デジタル信号を画像データへ変換し画像転送部108へ送信すると同時に、画像処理を行い画像内の欠陥の有無やパターン数といった情報をフィードバック制御計算部107へ送信する。
フィードバック制御計算部107は、画像処理の結果と撮像方法を変更する条件を比較し、撮像方法の変更の有無をスキャン制御部102へ送信する。画像転送部108は、画像処理部106が出力した画像データを一時的に保持し、同一画素の積算など、複数の画像データを用いた処理を行い、その結果を入出力部109に送信する。入出力部109は撮像方法の指示、撮像方法変更条件などを入力するためのキーボードやポインティングデバイスといった入力デバイスと、GUI(Graphical User Interface)や各種データ等をOSD(On Screen Display)出力するためのモニタを含む。スキャン画像保存メモリ110は、スキャン結果の画像データを保存し、入出力部109に任意のデータを出力することができる。
本実施例における検査の流れについて図2を用いて説明する。条件指定ステップ201で、ユーザは入出力部109(入力装置)を用いて条件の指定を行う。これは撮像方法や検査したい場所を探すための条件を入力するステップである。次の第一方法の撮像ステップ202では、走査型電子顕微鏡でユーザが指定した第一の撮像方法で画像の取得が実行される。画像認識ステップ203では、前のステップで取得した画像に対して画像処理を行い、条件指定ステップ201で指定した検査したい場所を探すための条件を判断するための計算を行う。
条件判定ステップ204では、画像認識ステップ203で計算した結果が条件指定ステップ201で指定した検査したい場所を探すための条件を満たしているか判定する。条件を満たしていなければ、第一方法の撮像ステップ202に戻る。条件を満たしていれば、第二方法の撮像ステップ205へ進む。第二の撮像方法では、第一の撮像方法よりも高ドーズな第二の撮像方法で観察試料111を撮像する。第一の撮像方法と第二の撮像方法で得た画像をつなげることで、ユーザが検査したい場所のアライメントパターンからの正確な位置と、正確な検査結果を高速かつ、電子ビーム照射量を低減して実行する。
次に、図2を用いて説明した検査の流れについて、具体的に説明する。観察対象の画像取得は、ユーザが入出力部109を用いて設定した撮像方法と撮像方法変更の条件に基づいて行われる。取得処理の開始時に入出力部109のモニタには、第一の撮像方法と、第二の撮像方法と、撮像方法の変更条件を指定するためのGUIが表示される。操作者はGUIを用いて、各種撮像条件(例えば、加速電圧、プローブ電流、撮像倍率、画素積算数(フレーム数)、電子ビームの走査方向)や、撮像方法変更条件(例えば、欠陥の有無やカウントするパターンの種類・数の指定、パターンの高さ変化など)、観察試料111の観察箇所といった検査情報を入出力部109の入力デバイスを用いて入力する。
観察画像の取得処理はこの入力情報に基づいて行われ、ステージ101−6に載置された観察試料111における観察箇所の画像データ取得が次のように行われる。
入出力部109で入力した第一の撮像方法に基づいて、スキャン制御部102から電子ビーム制御部103へ電子ビームの二次元走査情報と、ステージ制御部104へステージ移動速度、ステージ移動方向、ステージ移動先のステージ座標情報などの情報が渡される。電子ビーム制御部103とステージ制御部104で受け取った情報に基づいた制御信号が生成される。電子顕微鏡内部の電子源101−1から放出された電子ビームは、加速電極101−2により加速され、集束レンズ101−3により収束され、電子ビーム制御部103の制御信号に基づき、偏向コイル101−4により偏向され、対物レンズ101−5で観察試料111上に収束され観察試料111の観察箇所に照射される。
電子ビーム制御部103で電子ビームの二次元走査を制御し、ステージ制御部104でステージ101−6の二次元移動を制御しながら、一次電子ビーム101−8を観察試料111上で二次元走査する。観察試料111上に照射された一次電子ビーム101−8によって、反射電子や二次電子といった放出電子101−9が観察試料111表面から放出され、検出器101−7により検出されてアナログ信号に変換される。変換されたアナログ信号はA/D変換部105によりデジタルデータへ変換され、画像処理部106で画像データ化される。
スキャン制御部102へのフィードバック処理は、この画像データと入出力部109の入力情報に基づき、次のように行われる。入出力部109で入力された情報が、例えば、アライメントパターンから100番目のホールパターンを検査するための指示である場合には、画像処理部106で画像データの中に含まれるホールパターンの数を認識する処理が行われる。その認識結果、つまり画像データの中に含まれていたホールパターンの数をフィードバック制御計算部107へ送信する。この例において、フィードバック制御計算部107が第二の撮像方法に切り替えるための条件は、「次に取得する画像データの中に100個目のホールパターンが含まれる」となる。
フィードバック制御計算部107は今までにカウントされたホールパターンの数と、1つの画像データに含まれるホールパターンの数を加算することによって、次の画像取得時に100個目のホールパターンが含まれるかどうか判断する。条件を満たさない場合、撮像方法は切り替えずに次の画像取得を行う。条件を満たした場合、フィードバック制御計算部107はスキャン制御部102にスキャン方法の切り替えを指示して、第二の撮像方法で画像を取得する。
入出力部109に出力される画像は、画像処理部106から画像転送部108を通って入出力部109へ送信された画像と、スキャン画像保存メモリ110の画像を使用して次のように行われる。
画像処理部106で生成された画像データは、画像転送部108に送られる。第一の撮像方法で生成された画像データはそのまま入出力部109へ転送され、スキャン画像保存メモリ110へ保存される。第二の撮像方法で同一画素の積算など、複数の画像を使用する処理を行う場合には、画像転送部108に一時的に画像データを蓄積しておき、後から送られてくる画像データを用いて処理を行う。
計算回数が第二の撮像方法で設定した回数に達すると、画像データは入出力部109に転送され、スキャン画像保存メモリ110に保存される。画像転送部108から転送される画像データは、それぞれ隣接した画像データであるため、転送された順番に並べることで、図3(c)に示すような観察試料111のパノラマ画像を得ることが出来る。
本実施例では図3(a)に示すように、観察試料301上の基準位置に設けられたアライメントパターン302(位置合わせ用パターン)と、当該アライメントパターン302と検査したいパターン304との間に位置する検査したい場所から遠いパターン303の画像を、第一の撮像方法(第1の照射条件)の走査に基づいて生成する。第一の撮像方法によって得られた画像を用いてパターンのカウントを行い、パターンが所定数に到達したとき、第一の撮像方法に対して相対的に高ドーズである第二の撮像方法(第2の照射条件)に切り替えて、ビーム走査を行うことによって、検査画像を取得する。具体的には、検査したいパターン304周辺のみ第二の撮像方法で画像データを取得する。このような走査を行うことによって、図3(b)に例示するように、複数の画像が得られる。これらを画像転送部108から転送された順番に並べることで、図3(c)に示すように、アライメントパターン302から検査したいパターン304までの全体の画像が取得でき、検査したいパターン304周辺のみ精度の高い画像になる。
検査したいパターン304を含む画像を取得した後、当該画像の輝度情報(ラインプロファイル)を抽出し、プロファイル波形のピーク間距離等を測定することによって、例えばパターンの線幅やホール径等を出力する。
なお、パターンをカウントするために、予め登録しておいたテンプレート画像を用いてパターン認識(パターンマッチング)を行い、所定のマッチングスコアが得られた個所の数をカウントすることによって、パターン304に至るまでのパターンの数をカウントするようにしても良い。
また、第一の撮像方法から第二の撮像方法への切り替えは、例えば1フレーム当たりの走査線数を少ない状態から多い状態に切り替える手法が考えられる。例えば検査に要する画像の走査線数が1024本の場合、パターンカウントのための画像は512本、或いは256本のように半分、或いは1/4とすることによってパターンカウントに要する画像の低ドーズ化を実現することができる。走査線数が少ない分、パターンカウント用の画像は、検査画像に対して相対的に粗くなるが、画像処理によってパターンの有無が認識できる程度の画像が得られれば良い。なお、検査画像に対して走査線の少ない画像を生成するためには、例えば走査線を1本ごとにブランキングによって間引くようにすることが考えられる。
更に、第一の撮像方法から第二の撮像方法への切り替えは、走査速度を早い状態から遅い状態へ切り替えたり、フレーム数を少ない状態から多い状態に切り替えたりすることが考えられる。フレーム数を切り替える場合、検査対象パターンに視野が到達した後、不足分のフレーム数分、走査を繰りかえすことが考えられる。より具体的には、パターンカウント用の画像を取得するためのフレーム数が2フレーム、検査画像を取得するためのフレーム数が8フレームである場合、2フレーム走査後、視野内に検査対象パターンがあると判断された後に、6フレーム分の走査を追加することによって、8フレームの信号を取得するようにしても良い。
なお、図3の例では第一の撮像方法によって取得される複数の画像は、視野位置の異なる連続した隣接画像である例について説明したが、画像間に重畳領域を設け、当該重畳領域をのりしろとして画像合成を行うようにしても良い。
また、視野移動をステージで行うのではなく、例えば視野移動用偏向器を用いた視野移動、或いはステージ、及び視野移動用偏向器の双方を用いて視野移動を行うようにしても良い。
次に、パターンカウントに適した走査法を用いて、検査対象パターンを探索する探索アルゴリズムを備えた走査電子顕微鏡について説明する。
実施例1の例のように観察試料401上のアライメントパターン402から検査したいホールパターン403までパターン数をカウントする場合、走査領域の移動方向に対して平行に電子ビームを走査すると、走査領域全体の撮像が終わるまで画像処理によるパターンカウントなどの処理を実行することは出来ない。図4(a)に示す例では、1つの撮像領域に2つのホールパターンが含まれており、画像処理によるパターン数のカウントはこの単位でしか行うことが出来ない。しかしながら、走査領域の移動方向に対して垂直に電子ビームを走査すると、走査領域の撮像途中でも画像処理によるパターン数のカウントなどの処理が実行可能となる。
図4(b)に示すように、各ホールパターンが出現するごとにパターン数をカウントすることが出来る。これは、つまりより細かくフィードバック制御を行うことが可能になるということであり、試料全体への電子ビーム照射量低減を行うことが出来る。
以上のように、検査対象パターンの横方向(X軸方向)の寸法を高精度に計測するために、検査画像の走査線方向をX軸方向に設定する場合であっても、パターンカウント用の画像の走査線方向を例えば移動方向に交差するY軸方向に設定することによって、所定パターン数に視野位置を到達させた後、すぐに計測のための走査を行うことが可能となるため、照射量の低減と検査の高速化を実現することが可能となる。
一般的に、パターンのエッジに対して垂直に電子ビームを走査したほうが高いS/N比を得られることが知られている。このため、図4(c)に示すようなラインアンドスペースのようなパターンの場合、図4(b)に示すように、走査領域の移動方向に対して電子ビームを垂直に走査する方法ではS/N比が低下する。そこで、図4(c)に示すように、走査領域の移動方向に対して斜めに電子ビームを走査することで、細かなフィードバック制御と高いS/N比を両立することが出来る。
以上のように、検査用画像とパターンカウント用画像との間で走査線方向を切り替えることによって、検査の高速化を実現することが可能となる。
次にパターンカウント用の画像を、ステージを移動させた状態で取得する例について説明する。
アライメントパターンなどから、検査したい場所が遠く走査型電子顕微鏡の視野内にアライメントパターンと検査したい場所が収まらない場合、ステージ移動により視野を移動する必要がある。視野の移動方法としては、図5に示すように、大きく分けて2つの方法がある。図5において、ステージ移動信号501とは、ステージの移動速度を表しており、値が高くなるほどステージの移動速度が大きくなる。また、図5の例では、ステージの移動方向はX方向の負の向き、つまり図5の左向きに固定されているものとする。Y方向とは図4に示す垂直方向のことであり、Y座標信号502の値が大きくなると電子ビームの照射位置は下方向へ移動する。X方向とは、図4に示す左右方向のことであり、X座標信号503の値が大きくなると、電子ビームの照射位置は右方向へ移動する。
1つ目は図5(a)に示すように、ステージ101−6を停止した状態で視野内の撮像を行い、撮像終了後にステージ移動信号501により、ステージ101−6を移動して視野を移動する方法である。
2つ目は、図5(b)に示すように、ステージ移動信号501により、ステージ101−6を常時低速で移動させながら第一の撮像方法で画像を取得しフィードバック制御を行う。このとき、電子ビームの走査はステージ101−6の移動方向に垂直、つまりY方向にすることで、電子ビームを平行方向、つまりX方向に移動することなく撮像が可能となる。フィードバック制御により、第二の撮像方法に切り替わるときにステージ移動信号501により、ステージ101−6を停止し、視野の中心近くで検査したい箇所を第二の撮像方法で走査して画像を取得する。2つ目の手法によれば、アライメントパターンのような基準パターンと検査対象パターンが大きく離れている場合であっても、パターンカウントに基づくパターンの探索に基づく検査の高速化を実現することが可能となる。
次に、ステージの移動方向に応じて、走査条件を変化させることによって得られる画像を用いてパターンカウントを行う例について説明する。
図6(a)に示すように、観察試料601上の検査したいパターン602が、アライメントパターン603からX方向に100番目、Y方向に50番目であるとする。第一の条件は、「アライメントパターンからX方向に100番目のパターン」であり、第二の条件は、「アライメントパターンからY方向に50番目のパターン」である。第一の撮像方法604により、x方向に100番目のパターンの手前まで走査し画像を取得する。
このとき撮像領域の移動方向はX方向である。次に、撮像領域をY方向に移動させながら、第三の撮像方法605で、Y方向のパターン数のカウントを行う。Y方向で50番目の場所では、第二の撮像方法606に切り替えて画像を取得する。第一の撮像方法と第三の撮像方法(第三の照射条件)は、いずれも第二の撮像方法より低ドーズのビームによるビーム走査を行う。
このように、ユーザが条件を複数指定し、撮像方法もその都度切り替えることで、アライメントパターンから複雑な位置にあるパターンを検査することが可能となる。
この結果として、図6(b)に示すようにアライメントパターン603から検査したいパターン602までの全体画像が取得でき、検査したいパターン602周辺のみ精度が高くなる。また図6(b)の大きな黒の四角の部分は走査していない領域であり、画像としては真っ暗になる。
この結果として、図6(b)に示すようにアライメントパターン603から検査したいパターン602までの全体画像が取得でき、検査したいパターン602周辺のみ精度が高くなる。また図6(b)の大きな黒の四角の部分は走査していない領域であり、画像としては真っ暗になる。
以下に、画像を一時的に保存する画像バッファを備えた走査電子顕微鏡について、図7を用いて説明する。図7に例示するような構成によれば、観察試料111に対する電子ビーム照射量の抑制を行うことが可能となる。照射量の抑制のためには、リアルタイムで画像認識とフィードバック制御を行うことが重要となる。しかしながら、ユーザが指定した条件を判定するための画像処理の負担が大きい場合にはリアルタイムでの画像認識及びフィードバック制御が行えない場合が出てくる。そこで、図7に示すように画像バッファ701を設け、A/D変換部105から送られてきたデータを一時的に画像バッファ701で保持する。画像処理部106は画像バッファ701から画像データを取り出し、画像処理を行い、結果をフィードバック制御計算部107へ渡す。
図8は、図7に例示する走査電子顕微鏡を用いたパターン探索工程を示すフローチャートである。条件指定ステップ801から条件判定ステップ804までは実施例1に示したフローチャートと同一である。本実施例では、条件判定ステップ804でYesの判定となった場合、現在走査している位置と、条件判定ステップ804で判定した位置は異なる。そのため、条件判定ステップ804で判定した位置に移動するために、条件判定位置へ移動するステップ805が必要となる。このステップで条件判定した位置に移動した後、第二方法の撮像ステップ806になり、精度の高い画像を取得する。入出力部に出力する画像は、図3(c)と同じように、アライメントパターン302から検査したいパターン304周辺までの画像でも良いし、検査したいパターン304より先の粗い画像まで含んだものでも良い。
次に、アドレッシングを経て、上述のようなパターン探索と探索されたパターンの検査を行う処理工程を、図9に例示するフローチャートを用いて説明する。ユーザは最初に条件指定処理(ステップ901)とアドレッシング指定処理(ステップ902)を行う。この2つのステップは順番を入れ替えても良い。アドレッシング指定ステップ902では、低倍率のスキャン画像や光学顕微鏡の画像などから場所を指定する方法と、設計情報から場所を指定する方法がある。ただし、指定した場所には、位置を特定するために周辺とは異なるパターンが含まれている必要がある。アドレッシング位置へ移動するステップ903では、光学顕微鏡もしくは、低倍の電子ビームによる走査で画像を取得し、アドレッシング指定ステップ902で指定したパターンを含んでいるか判定する。この判定結果から、走査開始位置を決定し、第一方法の撮像ステップ904へ移行する。これ以降のステップは実施例1で示したフローチャートと同一である。
アドレッシングとは、低倍率画像(広範囲領域画像)の中から、アドレッシングパターンとして予め登録されているパターンの画像(テンプレート画像)を用いたサーチによって、アドレッシングパターンの位置を特定する処理である。アドレッシングパターンの位置を特定し、特定されたアドレッシングパターンと既知の位置関係にある検査対象パターンに走査電子顕微鏡の視野を位置づけることによって、検査対象パターンを含む領域に視野を位置づける。このようにアドレッシングによる自動的なパターン探索を伴う検査では、一旦、アドレッシングパターンを見つけた後は、既知の情報(予め登録されたアドレッシングパターンと検査対象パターンの距離、現在のビーム照射位置とアドレッシングパターンの相対的な位置関係)を用いて、ステージや視野移動用偏向器を制御するが、本実施例の場合、アドレッシングのような第1のパターン探索処理の後に、パターンカウントによってパターンを探索する第2のパターン探索処理を行う。このような2段階のパターン探索処理を経て、目的とするパターンを見つけ出す処理を適切に行うために、第2のパターン探索処理で使用する画像の倍率は、少なくともアドレッシングパターンと、アドレッシングパターンに最も近いカウント対象となるパターンが1つの視野内に収まるように設定することが望ましい。そのために、検査対象となるパターンが含まれる繰り返しパターンの形成領域近傍に、アドレッシングパターンを形成しておくことが望ましい。
次に、パターン探索時の異常を検知し、異常の有無に応じてその後の処理を変えるパターン探索処理について説明する。上述の第一の撮像もしくは第二以降の撮像処理を行う際に、パターンが認識できないなどのエラーが発生することがある。例えば、ノイズが多く、S/N比が低下することによって適切なパターンカウントができず、その結果、視野移動が適切に行われなくなることが考えられる。例えば、本来の走査位置からずれた位置を走査することによって、パターンのない部分を走査するようなケースが考えられる。上記実施例で示した探索アルゴリズムでは、パターンのない部分を所定方向に向かって繰り返し走査しても、所定の条件(例えばパターンを100個カウントする)を満たすことができないので、不必要な探索処理を行うことになる可能性がある。これは、スループットの低下や試料への電子ビーム照射量の増加となる。そこで、図10に示すように、条件判定ステップ1005の前に異常検知ステップ1004を設ける。この異常検知ステップ1004は条件判定ステップ1005でNoと判定された後に行っても良い。
異常検知ステップ1004では、画像認識の結果にパターンが含まれていないことや、S/N比が一定値以下になった場合などの条件を満たした場合に、エラー処理ステップ1007へ進む。エラー処理ステップでは、入出力部109のGUI画面上などに警告文を発して異常をユーザへ知らせ、撮像を自動で停止する。また、エラー処理ステップ1007で撮像を停止せずにユーザへ警告を発するだけでも良い。その場合は第一方法の撮像1002を継続して実行する。
実施例1に例示したようにパターンのカウントを行うことによって、検査対象パターンを探索する場合、第一の撮像方法で走査しているときに、S/N比は十分高くパターン数のカウントも出来ているが、結果として正しい測定が出来ない場合がある。例えば、図11(a)に示すように、第一の撮像方法で得られた画像1101上のパターン間のピッチが一部だけ異常に大きいという場合、あるいは、図11(b)に示すように、パターンの中心位置がずれている場合などが挙げられる。図11(a)のような場合、異常なピッチ部分1102においてパターン自体に異常がある、もしくはその場所だけパターンの認識が出来ていない可能性があり、画像認識で100番目のパターンを認識して精度の高い画像を得たとしても、本当に100番目のパターンを検査できているか分からない。図11(b)の場合、パターンの異常、もしくは走査領域の移動方向に異常があると考えられ、このまま走査を続けると、1つ上の行のパターンを検査してしまう可能性がある。
そのため、こういった異常を検知して、ユーザに警告もしくは走査の停止を行う必要がある。図10で示した画像認識ステップ1003でパターン間のピッチや中心位置を求めておき、異常検知ステップ1004で設計情報や今までに撮像した範囲の平均などから得たピッチ間隔の情報などと大きな乖離がないか判定することで、これらの異常を検知できる。異常を検知した場合、入出力部109のGUI上で警告文を発するもしくは走査を停止するなどのエラー処理(ステップ1007)を行う。
上述の実施例では主に、検査対象となるパターンの線幅やホール径の出力を目的としたパターン探索処理について説明したが、実施例1で説明したように、例えば図12に例示するGUI画面に含まれる画像表示領域にて、撮像した全体の画像1201を見ることが出来る。この撮像した全体の画像データ1201から、例えば、各パターン間のピッチ1202や平均ピッチ、アライメントパターン1203から検査したいパターン1204までの距離1205、各パターンの位置のズレ量1206などを計算することが可能である。
ピッチ1202については例えば画像の二値化に基づいて、パターンとそれ以外の領域の画素の輝度を識別し、パターンの重心を求めると共に、重心間の距離を求めることによって算出することができる。また、ずれ量は、紙面縦方向(Y方向)の各パターン重心位置の平均座標(位置)を求め、当該平均座標との差分をずれ量と定義することができる。
パターン間のピッチ1202やパターン位置のズレ量1206などは、実施例7で示した異常検知ステップ1004であらかじめ計算しても良い。これらの計算結果を図12に示すように、GUI上で撮像した全体の画像1201に重ねて表示することで、ユーザは撮像した画像について追加の情報を一目で得ることが出来る。また、これらの情報はGUI上の操作で表示/非表示を簡単に変更できる。
次に、SADP(Self Aligned Double Patterning)のような複数の露光工程を有する製造プロセスで形成されたパターンの種類を特定する処理について説明する。SADPでは、コアギャップ、スペーサギャップと呼ばれる2つの種類のギャップがある。この2つのギャップは異なる製造工程で生成されるものであるため、ギャップの種類を正確に特定した上で、特定パターンの検査や測定を行うことによって、適切な製造プロセスへのフィードバックが可能となる。すなわち、検査したギャップがどちらの種類のギャップであるか分かれば、歩留まり向上のための分析に役立てることが可能である。
図9を用いて、パターンカウントを行うと共に、ギャップ判定を行うことによって、所望のパターンの検査や測定を実行する検査工程について説明する。まず、条件指定ステップ901で何番目のギャップを検査するか指定する。次にアドレッシング指定ステップ902で、設計情報から検査するギャップに近いアライメントパターンを指定する。このとき、設計情報からアライメントパターンに最も近いギャップがどの種類のギャップであるか情報を指定する。次に、アドレッシング位置へ撮像領域を移動し、第一方法の撮像ステップ904で走査を行う。
画像認識ステップ905では、取得した画像からギャップの数をカウントする。ここで、カウントしたギャップに対して各ギャップがどちらの種類のギャップであるか判定する。SADPでは、コアギャップとスペーサギャップは交互に並んでいるため、アライメントパターンに最も近いギャップがコアギャップであった場合、奇数番目のギャップはコアギャップ、偶数番目のギャップはスペーサギャップとなる。これらの情報は画像転送部108を介して入出力部109へ渡すことで、GUI上で結果画像を出力する際に、検査したギャップがどちらの種類のギャップであるかを重ねて表示することが可能となる。また、ギャップの種類の判定は入出力部109のGUI上で行うことも可能である。結果として、ユーザは検査したギャップがどちらの種類のギャップであるか一目で知ることが出来る。
なお、SADPで生成されたパターンは、ギャップ間だけではなく、ラインパターンとギャップとの間の識別も困難となる場合がある。これはラインとギャップの輝度差が小さく、両者の識別が困難となる場合があるためである。一方、エッジ部分はエッジ効果により多くの2次電子が放出され、高輝度となるため、エッジとライン、或いはギャップとの識別は容易である。すなわち、ライン或いはギャップの領域の特定はできるものの、ラインかギャップかの識別が困難となる場合がある。そこで、本実施例ではパターンカウントに基づいて、コアギャップかスペーサギャップかを判定し、更に所望の測定対象であるm番目のパターンを特定する。例えば、ラインパターン、コアギャップ、ラインパターン、スペーサギャップ、ラインパターン、コアギャップ、ラインパターン、スペーサギャップ、ラインパターン、、、のように配列されている場合、パターン形成領域端部からのカウント数が2、6、10、14、、、番目に位置するパターンをコアギャップとして識別し、4、8、12、16、、、番目に位置するパターンをスペーサギャップとして識別する。また、例えばm番目のコアギャップを特定する場合には、m=(n+2)/4(nはカウント数)を解くことによって、順番を特定し、所望のmか否かを判定する。また、m番目のスペーサギャップを特定する場合には、m=n/4を解くことによって、順番を特定し、所望のmか否かを判定する。
所望の順番の所望のギャップに視野を到達させた後、高ドーズビームを走査することによって、所望の検査対象パターンの正確な特定と、試料に対する照射ビーム量を低減しつつ、高分解能画像の生成が可能となる。
101…電子顕微鏡、101−1…電子源、101−2…加速電極、101−3…集束レンズ、101−4…偏向コイル、101−5…対物レンズ、101−6…ステージ、101−7…検出器、101−8…一次電子ビーム、101−9…放出電子、102…スキャン制御部、103…電子ビーム制御部、104…ステージ制御部、105…A/D変換部、106…画像処理部、107…フィードバック制御計算部、108…画像転送部、109…入出力部、110…スキャン画像保存メモリ、111…観察試料
Claims (7)
- 荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、前記荷電粒子ビームの照射対象である試料を移動させるためのステージと、前記偏向器及びステージを制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置において、
前記制御装置は、基準位置から検査或いは測定対象パターンに向かって視野を移動するように、前記ステージ及び前記偏向器の少なくとも一方を制御すると共に、当該視野の移動過程の視野位置に第1の照射条件の荷電粒子ビームを走査することによって得られる第1の画像に含まれる対象物の数をカウントし、当該対象物の数が所定の条件を満たした場合に、前記第1の照射条件より高ドーズの第2の照射条件の荷電粒子ビームの走査に基づいて、第2の画像を生成することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記制御装置は、前記対象物の数が所定の条件を満たすまで、前記第1の照射条件の荷電粒子ビームの走査による隣接した複数の画像の生成を繰り返すことを特徴とする家電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記制御装置は、前記第1の照射条件の荷電粒子ビームと、前記第2の照射条件の荷電粒子ビームの走査方向を変化させることを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項3において、
前記制御装置は、前記荷電粒子ビームの走査線が、前記視野の移動方向に交差するように前記荷電粒子ビームを走査することによって、前記第1の画像を生成することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記制御装置は、前記ステージを移動させつつ、前記第1の照射条件の荷電粒子ビームを走査することによって、前記第1の画像を生成することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記制御装置は、前記第1の照射条件で荷電粒子ビームを走査することによって得られる第1の画像に含まれる対象物の数をカウントし、当該対象物の数が所定の数を満たした場合に、前記検査或いは測定対象パターンに向かって視野を移動するように前記ステージ及び前記偏向器の少なくとも一方を制御すると共に、前記第2の照射条件より低ドーズである第3の照射条件の荷電粒子ビームの走査に基づいて、第3の画像を生成することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記制御装置は、前記基準位置に設けられた位置合わせ用パターンを含む視野位置に前記第1の照射条件の荷電粒子ビームを走査することによって、前記第1の画像を生成することを特徴とする荷電粒子線装置。
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