JP2018170021A - 交通信号制御装置、コンピュータプログラム、及び交通信号制御方法 - Google Patents

交通信号制御装置、コンピュータプログラム、及び交通信号制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】左折車両を考慮した優先制御が不必要に行われるのを抑制する交通信号制御装置、方法及びプログラムを提供する。【解決手段】信号表示時間を延長又は短縮する優先制御を行う交通信号制御システムであって、交差点から所定範囲内に存在する先行車両の位置情報及び速度情報と、先行車両の交差点での流出方向を特定可能な先行車両流出先情報とを取得し、取得した位置情報に基づいて前記公共車両が流入する前記交差点の流入路に先行車両が存在するか否かを判定する第1判定、速度情報に基づいて先行車両の速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定及び先行車両流出先情報に基づいて先行車両が交差点を左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う判定部と、判定部による第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的であることを条件として、優先制御を行う制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、交通信号制御装置、コンピュータプログラム、及び交通信号制御方法に関する。
交通量及び交差点の多い都市部では、公共車両優先システム(PTPS;Public Transportation Priority System)として、公共車両の代表例である路線バスを円滑に定刻走行させるべく、交差点の信号を制御するバス優先制御が知られている。このバス優先制御は、例えば路線バスが交差点に近づいて来たとき、当該交差点が青信号の終了間際であれば青信号表示時間を延長し、赤信号であれば赤信号表示時間を短縮して早く青信号に変えることにより、路線バスが迅速に交差点を通過できるようにするものである(例えば、非特許文献1参照)。
「改訂 交通信号の手引」、第76頁、平成18年7月発行、編集・発行:社団法人交通工学研究会
路線バスの走行経路には、渋滞が起こりやすい区間にバス専用レーンが設けられる場合がある。バス専用レーンは、路線バスの定刻走行を確保するために設けられた走行車線であり、ラッシュ時などの渋滞が起こりやすい時間帯に、歩道側の走行車線に設定されることが多い。
バス専用レーンは、バス、緊急車両、原動機付自転車軽車両及び小型特殊自動車のみが走行可能であって、それ以外の一般車両の走行は原則として禁止されている。しかし、バス専用レーンが交差点の流入路に設けられている場合には、一般車両であっても、交差点を左折する左折車両に限ってバス専用レーンの走行が認められている。
しかし、左折車両がバス専用レーンを走行する場合、交差点付近において歩行者の横断により左折車両が左折できずに停止していると、この左折車両の後方を走行する路線バスが交差点を円滑に通過することができない場合がある。
そこで、バス専用レーンに設置された車両感知器により、バス専用レーンを走行する路線バスの前方において、歩行者の横断により左折できずに停止した左折車両が検知された場合、交差点での車両青時間の延長や歩行者青時間の短縮を行う優先制御が考案されている。この左折車両を考慮した優先制御によれば、交差点付近で停止している左折車両が交差点を円滑に通過できるため、路線バスは交差点を円滑に通過することができる。
しかし、上記優先制御では、車両感知器により左折車両を検知しているため、交差点付近のバス専用レーンに停止している車両が、駐車車両であるのか、左折車両であるのかの判定を行うことは困難である。このため、交差点付近のバス専用レーンに駐車車両が存在する場合にも、上記優先制御が行われるおそれがある。
また、左折車両が停止している場合であっても、その停止の原因が、横断歩行者によるものであるのか、左折方向の先詰まりによるものであるのかを特定することはできない。このため、前記左折方向が先詰まりである場合、例えば路線バスがその左折方向に左折するときには、先詰まりが解消されない限り、先行車両や公共車両は交差点を左折することはできないため、上記優先制御を行う意味がない。
本発明は、このような実情に鑑み、左折車両を考慮した優先制御が不必要に行われるのを抑制することを目的とする。
本発明の一態様に係る交通信号制御装置は、公共車両が交差点に接近するときに、前記公共車両の前方に存在する左折車両を考慮して、所定の信号表示時間を延長又は短縮する優先制御を行う交通信号制御装置であって、前記交差点から所定範囲内に存在する先行車両の位置情報及び速度情報と、前記先行車両の前記交差点での流出方向を特定可能な先行車両流出先情報とを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記位置情報に基づいて前記公共車両が流入する前記交差点の流入路に前記先行車両が存在するか否かを判定する第1判定、前記取得部が取得した前記速度情報に基づいて前記先行車両の速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定、及び前記取得部が取得した前記先行車両流出先情報に基づいて前記先行車両が前記交差点を左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う判定部と、前記判定部による前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的であることを条件として前記優先制御を行う制御部と、を備えている交通信号制御装置である。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、公共車両が交差点に接近するときに、前記公共車両の前方に存在する左折車両を考慮して、前記交差点の所定の信号表示時間を延長又は短縮する優先制御をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、前記交差点から所定範囲内に存在する先行車両の位置情報及び速度情報と、前記先行車両の前記交差点での流出方向を特定可能な先行車両流出先情報とを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記位置情報に基づいて前記公共車両が流入する前記公共車両が流入する前記交差点の流入路に前記先行車両が存在するか否かを判定する第1判定、前記取得部が取得した前記速度情報に基づいて前記先行車両の速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定、及び前記取得部が取得した前記先行車両流出先情報に基づいて前記先行車両が前記交差点を左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う判定部と、前記判定部による前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的であることを条件として前記優先制御を行う制御部として機能させるためのコンピュータプログラムである。
本発明の一態様に係る交通信号制御方法は、公共車両が交差点に接近するときに、前記公共車両の前方に存在する左折車両を考慮して、前記交差点の所定の信号表示時間を延長又は短縮する優先制御を行うための交通信号制御方法であって、前記交差点から所定範囲内に存在する先行車両の位置情報及び速度情報と、前記先行車両の前記交差点での流出方向を特定可能な先行車両流出先情報とを取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得した前記位置情報に基づいて前記公共車両が流入する前記交差点の流入路に前記先行車両が存在するか否かを判定する第1判定、前記取得ステップで取得した前記速度情報に基づいて前記先行車両の速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定、及び前記取得ステップで取得した前記先行車両流出先情報に基づいて前記先行車両が前記交差点を左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う判定ステップと、前記判定ステップにおける前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的であることを条件として前記優先制御を行う制御ステップと、を含む交通信号制御方法である。
本発明によれば、左折車両を考慮した優先制御が不必要に行われるのを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る交通信号制御システムの道路平面図である。 路側通信機の内部構成を示す機能ブロック図である。 交通信号制御機の内部構成を示す機能ブロック図である。 中央装置の内部構成を示す機能ブロック図である。 路側通信機の制御部が実行する処理内容を示すフローチャートである。 中央装置の制御部が実行する左折車両を考慮した優先制御の処理内容を示すフローチャートである。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係る交通信号制御装置は、公共車両が交差点に接近するときに、前記公共車両の前方に存在する左折車両を考慮して、所定の信号表示時間を延長又は短縮する優先制御を行う交通信号制御装置であって、前記交差点から所定範囲内に存在する先行車両の位置情報及び速度情報と、前記先行車両の前記交差点での流出方向を特定可能な先行車両流出先情報とを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記位置情報に基づいて前記公共車両が流入する前記交差点の流入路に前記先行車両が存在するか否かを判定する第1判定、前記取得部が取得した前記速度情報に基づいて前記先行車両の速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定、及び前記取得部が取得した前記先行車両流出先情報に基づいて前記先行車両が前記交差点を左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う判定部と、前記判定部による前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的であることを条件として前記優先制御を行う制御部と、を備えている。
上記のように構成された交通信号制御装置によれば、取得部が取得した先行車両の位置情報、速度情報、及び先行車両流出先情報に基づいて、先行車両が公共車両の交差点での流入路に存在し、その先行車両の速度が所定値以下であって、かつ先行車両が交差点を左折する左折車両であると判定部が判定したことを条件として、制御部は左折車両を考慮した優先制御を行う。
これにより、例えば、先行車両が流入路で駐車している場合、判定部は先行車両から取得した先行車両流出先情報から、先行車両は交差点を左折する左折車両でないと判定されるので、左折車両を考慮した優先制御が行われることはない。したがって、左折車両を考慮した優先制御が不必要に行われるのを抑制することができる。
(2)前記交通信号制御装置において、前記取得部は、前記先行車両の左折方向に存在する左折先車両の位置情報及び速度情報を取得可能であり、前記判定部は、前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的である場合、前記取得部が取得した前記左折先車両の位置情報及び速度情報に基づいて前記左折方向が先詰まりであるか否かを判定する先詰まり判定をさらに行うものであり、前記制御部は、前記先詰まり判定の判定結果に応じた前記優先制御を行うのが好ましい。
この場合、制御部は、先行車両の左折方向で先詰まりがある場合と先詰まりが無い場合とで、それぞれ適切な優先制御を行うことが可能となる。
(3)前記交通信号制御装置において、前記制御部は、前記先詰まり判定の判定結果が否定的である場合、前記流入路に対応する車両青時間を延長するのが好ましい。
この場合、制御部は、先行車両の左折方向で先詰まりが無ければ、流入路に対応する車両青時間を延長するので、流入路で左折待ちしている先行車両は交差点を円滑に左折することができる。これにより、先行車両の後方を走行する公共車両は交差点を円滑に通過することができる。
(4)前記交通信号制御装置において、前記取得部は、前記先行車両の左折先の横断歩道を横断する歩行者から当該横断歩道を優先して横断することを要求する優先横断要求情報を取得可能であり、前記制御部は、前記取得部が前記優先横断要求情報を取得していない場合、前記優先制御として、さらに前記横断歩道に対応する歩行者青時間を短縮するのが好ましい。
この場合、制御部は、先行車両の左折先の横断歩道に対応する歩行者青時間を短縮するので、流入路で左折待ちしている先行車両は交差点をさらに円滑に通過することができる。また、歩行者青時間の短縮は、歩行者から優先して横断することを要求する優先横断要求情報を取得部が取得していない場合に行われるので、歩行者が横断歩道を優先して横断することを要求しているにも関わらず歩行者青信号が短縮されるのを防止することができる。
(5)前記交通信号制御装置において、前記制御部は、前記歩行者に対して注意喚起する情報を送信する指令を出力するのが好ましい。
この場合、横断歩道の歩行者青時間を短縮するときに、横断歩道を横断する歩行者に対して注意喚起することで、歩行者は横断歩道を注意して横断することができる。
(6)前記交通信号制御装置において、前記取得部は、前記公共車両の前記交差点での流出方向を特定可能な公共車両流出先情報を取得可能であり、前記制御部は、前記先詰まり判定の判定結果が肯定的である場合、前記取得部が取得した前記公共車両流出先情報に基づいて前記公共車両の流出方向を特定し、当該流出方向に応じた前記優先制御を行うのが好ましい。
この場合、制御部は、公共車両の交差点での流出方向に応じて適切な優先制御を行うことが可能となる。
(7)先行車両の左折方向が先詰まりであって、かつ公共車両の流出方向が先行車両と同じ左折方向である場合には、左折方向の先詰まりが解消されない限り、先行車両及び公共車両は交差点を左折することができない。このため、上記のような場合には、先行車両及び公共車両の流入路に対応する車両青時間を延長する意味がない。
したがって、先行車両の左折方向が先詰まりである場合において、前記制御部は、前記公共車両の流出方向を左折方向と特定した場合、前記流入路に対応する車両青時間を延長しないのが好ましい。これにより、左折車両を考慮した優先制御が不必要に行われるのをさらに抑制することができる。
(8)前記交通信号制御装置において、前記制御部は、前記公共車両の流出方向を直進方向と特定した場合、前記優先制御として、前記流入路に対応する車両青時間を延長するのが好ましい。
この場合、先行車両が交差点の流入路で左折待ちをしていても、公共車両は車線変更をすることで交差点を円滑に通過することができる。
(9)前記交通信号制御装置において、前記制御部は、前記公共車両に対して車線変更を促す情報を送信する指令を出力するのが好ましい。
この場合、公共車両に対して車線変更を促すことで、公共車両は車線変更により交差点を通過できることを迅速に把握することができる。
(10)本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータを、上述の交通信号制御装置として機能させるためのコンピュータプログラムである。したがって、本実施形態のコンピュータプログラムは、上述の交通信号制御装置と同様の作用効果を奏する。
(11)本実施形態の交通信号制御方法は、上述の交通信号制御装置において実行される交通信号制御方法である。したがって、本実施形態の交通信号制御方法は、上述の交通信号制御装置と同様の作用効果を奏する。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づき詳細に説明する。
<システムの全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る交通信号制御システムの道路平面図である。
図1に示すように、本実施形態の交通信号制御システムは、交通信号制御機1、信号灯器2、路側通信機3、中央装置4、路線バス(公共車両)5に搭載された車載装置6などを含んでいる。
なお、図1に示す十字路交差点(以下、単に「交差点」という。)Cの車線数等は一例であって、交差点Cの構造は図1のものに限定されるものではない。また、以下の説明では、便宜上、交差点Cにおいて交差する道路のうち、東西方向の道路を「主道路」とし、南北方向の道路を「従道路」とする。
本実施形態では、交差点Cより西側の主道路の流入路には、歩道側の走行車線L1にバス専用レーン(図中のハッチング部分)が設定されている。バス専用レーンL1は、路線バス5、緊急車両、原動機付自転車軽車両、及び小型特殊自動車(フォークリフトや工事用車両等)のみが走行可能であり、それ以外の一般車両8の走行は原則として禁止されている。但し、一般車両8であっても、交差点Cを左折する左折車両に限ってバス専用レーンL1の走行が認められている。
交通信号制御機1は、交差点Cに設置された複数の信号灯器2と電力線を介して接続されている。信号灯器2は、車両灯器2Aと歩行者灯器2Bとを含む。
車両灯器2Aは、交差点Cに向かう路線バス5等を含む車両に通行権の有無を灯色で表示し、図1の例では、青色、黄色及び赤色の丸灯と、右折青矢印灯とが含まれている。
歩行者灯器2Bは、交差点Cの横断歩道を渡る歩行者に通行権の有無を灯色と点滅で表示する。
交通信号制御機1は、交通管制センター内の中央装置4と電話回線等の通信回線を介して接続されている。
中央装置4は、自身の管轄エリア内にある複数の交差点Cの交通信号制御機1とローカルエリアネットワーク(LAN)を構成している。従って、中央装置4は、交通信号制御機1とそれぞれ双方向通信可能であり、交通信号制御機1は他の交差点の同制御機1とも双方向通信可能である。なお、中央装置4は、交通管制センターではなく、道路上に設置してもよい。
中央装置4は、自身の管轄エリアに属する交通信号制御機1に対して、同一道路上の交通信号制御機1群を調整する系統制御や、この系統制御を道路網に拡張した広域制御(面制御)を実行可能である。
すなわち、中央装置4は、所定周期(例えば、1分や1サイクル)ごとに各種の路側センサから取得した情報に基づいて、必要な交通情報を当該所定周期ごとに算出し、算出した交通情報に基づいて信号制御パラメータ(スプリット、サイクル長及びオフセット等)を設定する交通感応制御を行うことができる。
この交通感応制御には、例えば、MODERATO制御やプロファイル制御等を含む複数種類のものが含まれており、中央装置4は、その交通感応制御の結果の出力である、所定時間ごとの信号灯器2の灯色切り替えタイミング等に関する信号制御指令を、所定周期(例えば、1.0〜2.5分)ごと交通信号制御機1に送信する。
また、中央装置4は、交差点Cでの端末感応制御の許否を含む制御種別情報を、管轄エリア内の各交通信号制御機1に通知している。
交通信号制御機1は、中央装置4による交通感応制御の結果の出力である信号制御指令を中央装置4から受信し、この信号制御指令に基づいて信号灯器2の青、黄、赤及び右折青矢印等の各信号灯色の点灯、消灯及び点滅を制御する。交通信号制御機1は路側通信機3とも通信回線で繋がっている。
路側通信機3は、車載装置6との間で各種情報を無線で送受信する無線通信装置である。本実施形態の路側通信機3は、ITS(Intelligent Transport Systems )無線システムを想定した、無線LANやWiMAX(World Interoperability for Microwave Access )などに準拠した中・広域の無線通信装置である。図1の例では、路側通信機3は、交差点Cに流入する道路の上流側を走行する路線バス5の車載装置6、及び一般車両8の車載装置6と通信可能である。
なお、路側通信機3は、光ビーコン、電波ビーコン又はFM方式等の通信装置やその他の通信手段によって行うこともできる。
車載装置6は、路側通信機3との間で無線で送受信する通信機能を有する。車載装置6は、路線バス5及び一般車両8が交差点Cに向かって走行中に路側通信機3の通信領域(例えば交差点Cから上流約400mまでの領域)に入ると、路側通信機3から交通情報等を受信するとともに、プローブ情報等を所定の送信周期(例えば、100m秒)で路側通信機3に送信する。
本実施形態では、交差点Cにおいて、高齢者や足の不自由な歩行者などが、通常の歩行者よりも横断歩道をゆっくり歩いて横断できるようにするため、交通信号制御機1は、歩行者から要求があった場合、歩行者青時間を通常よりも長い時間に変更する「歩行者支援制御」を実行する。
このため、交差点Cの各横断歩道の入り口付近には、歩行者から歩行者青時間の延長要求を受け付けるための専用の押しボタン装置7が設置されている。
押しボタン装置7には、図示しない押しボタンスイッチが設けられている。歩行者が押しボタンスイッチを押動操作すると、その操作信号は、歩行者が横断歩道を優先して横断することを要求する優先横断要求情報として交通信号制御機1に通信回線を通じて送信される。
なお、歩行者からの優先横断要求情報は、路側に設置される押しボタン装置7に代えて或いはそれに加えて、高齢者や身障者などが携帯する押しボタン付きの小型発信機や携帯端末(携帯電話機、スマートフォン等)から無線で送信されるものであってもよい。
<路側通信機の構成>
図2は、路側通信機3の内部構成を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、本実施形態の路側通信機3は、制御部301、通信部302及び記憶部303を含んでいる。制御部301は、1又は複数のマイクロコンピュータから構成され、内部バスを介して通信部302及び記憶部303と接続されている。制御部301はこれらのハードウェア各部の動作を制御する。
通信部302は、車載装置6との間で無線通信を行うとともに、交通信号制御機1との間で有線通信を行う機能を有している。通信部302は、中央装置4が配信する交通情報等を交通信号制御機1を経由して受信し、車載装置6に送信する。また、通信部302は、後述する優先制御を実行する指令情報及び判定結果情報を中央装置4に送信する。
通信部302は、路線バス5及び一般車両8のプローブ情報等を車載装置6から受信する。また、通信部302は、上記優先横断要求情報を交通信号制御機1から受信する。
路線バス5のプローブ情報には、路線バス5の位置情報、速度情報、車種情報及びウインカー情報などが含まれている。一般車両8のプローブ情報には、一般車両8の位置情報、速度情報及び車種情報及びウインカー情報等が含まれている。
路線バス5及び一般車両8のウインカー情報には、ウインカー(方向指示器)の作動状態(オン又はオフの状態)を示す情報が含まれている。このため、ウインカー情報は、その情報元の車両の交差点での流出方向を特定できる流出先情報として利用される。
本実施形態では、後述する先行車両8Aのウインカー情報は、先行車両8Aの交差点Cでの流出方向を特定可能な先行車両流出先情報として利用される。また、路線バス5のウインカー情報は、路線バス5の交差点Cでの流出方向を特定可能な公共車両流出先情報として利用される。
以上より、通信部302は、先行車両8Aや左折先車両8B(後述)の位置情報及び速度情報と、先行車両流出先情報と、公共車両流出先情報と、優先横断要求情報とを取得する取得部として機能する。
記憶部303は、ハードディスクや半導体メモリ等から構成されており、後述する第1〜第3判定及び先詰まり判定を実行するコンピュータプログラムを記憶している。制御部301は、上記コンピュータプログラムを記憶部303から読み出して処理することにより、後述する第1〜第3判定及び先詰まり判定を行う判定部として機能する。
また、記憶部303は、制御部301が判定した判定結果や、車載装置6から取得したプローブ情報等を一時的に記憶する。
<交通信号制御機の構成>
図3は、交通信号制御機1の内部構成を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、本実施形態の交通信号制御機1は、制御部101、灯器駆動部102、通信部103、及び記憶部104を内部に含んでいる。制御部101は、1又は複数のマイクロコンピュータから構成され、内部バスを介して灯器駆動部102、通信部103及び記憶部104と接続されている。制御部101はこれらのハードウェア各部の動作を制御する。
制御部101は、通常、中央装置4が交通感応制御に基づいて決定した信号制御指令に従って信号灯器2の灯色切り替えタイミングを生成する。また、制御部101は、中央装置4からの制御種別情報が端末感応制御を許可している場合には、自装置で行う端末感応制御の結果に従って信号灯器2の灯色切り替えタイミングを生成する。
灯器駆動部102は、半導体リレー(図示省略)を備え、制御部101が生成した信号切り替えタイミングに基づいて、信号灯器2の各信号灯に供給する交流電圧(AC100V)又は直流電圧をオン/オフする。
通信部103は、中央装置4や路側通信機3との間で有線通信を行う通信インタフェースである。通信部103は、中央装置4から信号制御指令を受信し、これを自装置の制御部101に送る。また、通信部103は、後述する各種の注意喚起する情報や車線変更を促す情報を路側通信機3に送信する。
通信部103は、路線バス5や一般車両8のプローブ情報を、路側通信機3からほぼリアルタイム(例えば、0.1〜1.0秒周期)で受信している。
記憶部104は、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体から構成されている。記憶部104は、通信部103が受信した各種情報(信号制御指令等)を一時的に記憶する。また、記憶部104は、制御部101が端末感応制御を実行するためのコンピュータプログラムを記憶している。
<中央装置の構成>
図4は、中央装置4の内部構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、本実施形態の中央装置4は、制御部401、通信部402及び記憶部403を含んでいる。
制御部401は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなり、交通信号制御機1、路側通信機3等からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。制御部401は、内部バスを介して上記ハードウェア各部と繋がっており、これら各部の動作も制御する。
通信部402は、通信回線を介してLAN側と接続された通信インタフェースであり、所定時間ごとに信号灯器2の灯色切り替えタイミング等に関する信号制御指令を、所定周期(例えば、1.0〜2.5分)ごとに交通信号制御機1に送信する。
また、通信部402は、自装置が行う交通感応制御(中央感応制御)に必要な、路側通信機3が取得した路線バス5のプローブ情報等を交通信号制御機1から受信し、信号制御指令や制御種別情報などを交通信号制御機1に送信する。
記憶部403は、ハードディスクや半導体メモリ等から構成されており、後述する優先制御を実行するコンピュータプログラムを記憶している。また、記憶部403は、階梯(ステップ)ごとの信号灯色や階梯秒数等を含む階梯情報や、交差点Cの位置情報など、優先制御に必要な情報を記憶している。さらに、記憶部403は、制御部401が生成した前記信号制御指令、路側通信機3から取得したプローブ情報等を一時的に記憶する。
制御部401は、上記コンピュータプログラムを記憶部403から読み出して処理することにより、路線バス5が交差点Cに接近するときに、路線バス5よりも前方に存在する左折車両を考慮して、信号灯器2の信号表示時間を延長又は短縮する優先制御を行う。
<路側通信機の処理内容>
図5は、路側通信機3の制御部301が実行する処理内容を示すフローチャートである。以下、図5を参照しつつ、制御部301が実行する処理手順について説明する。
制御部301は、バス専用レーンL1を交差点Cに向かって走行する路線バス5からプローブ情報を取得した時点で処理を開始する(ステップS1)。プロープ情報の送信元の車両がバス専用レーンL1を走行する路線バス5であるか否かは、プロープ情報に含まれる位置情報と車種情報によって判定することができる。
制御部301は、路線バス5からプロープ情報を取得すると、交差点Cから所定範囲(バス専用レーンL1とその隣りの走行車線L2とを含む)内に存在する先行車両8A(図1参照)からプローブ情報を取得する(ステップS2)。
前記所定範囲内に存在する先行車両8Aから取得したプロープ情報であるか否かは、例えば、交差点Cの位置情報から前記所定範囲を設定し、プロープ情報に含まれる位置情報から、当該プロープ情報の送信元である車両が前記所定範囲内に位置しているか否かによって判定することができる。
次に、制御部301は、バス専用レーンL1に先行車両8Aが存在するか否かを判定する第1判定を行う(ステップS3)。この第1判定は、先行車両8Aのプローブ情報に含まれる位置情報等に基づいて行うことができる。
ステップS3の判定結果が否定的である場合、制御部301は処理を終了する。
ステップS3の判定結果が肯定的である場合、制御部301は、次に、先行車両8Aの速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定を行う(ステップS4)。この第2判定は、先行車両8Aのプローブ情報に含まれる速度情報に基づいて行うことができる。
ステップS4の判定結果が否定的である場合、制御部301は処理を終了する。
ステップS4の判定結果が肯定的である場合、制御部301は、次に、先行車両8Aの交差点Cでの流出方向を特定可能な先行車両流出先情報に基づいて、先行車両8Aが交差点Cを左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う(ステップS5)。この第3判定は、先行車両8Aのプローブ情報に含まれる、前記先行車両流出先情報としてのウインカー情報に基づいて行われる。
具体的には、制御部301は、まずウインカー情報から先行車両8Aの交差点Cでの流出方向を特定する。例えば、ウインカー情報に右ウインカーのオン状態を示す情報が含まれていれば、先行車両8Aの流出方向は右折方向であると特定され、ウインカー情報に左ウインカーのオン状態を示す情報が含まれていれば、先行車両8Aの流出方向は左折方向であると特定される。また、ウインカー情報にウインカーがオフ状態を示す情報が含まれていれば、先行車両8Aの流出方向は直進方向と特定される。これにより、制御部301は、上記特定された流出方向から先行車両8Aが左折車両であるか否かを判定することができる。
ステップS5の判定結果が否定的である場合、制御部301は処理を終了する。
ステップS5の判定結果が肯定的である場合、制御部401は、次に、先行車両8Aの左折方向で先詰まりがあるか否かを判定する先詰まり判定を行う(ステップS6)。
具体的には、制御部301は、先行車両8Aの左折方向(ここでは交差点Cより北側の従道路)に存在する左折先車両8B(図1参照)からプローブ情報を取得する。そして、制御部301は、取得したプローブ情報に含まれる速度情報が所定の速度未満であれば左折方向で先詰まりがあると判定し、所定の速度以上であれば左折方向で先詰まりは無いと判定する。
次に、制御部301は、前記先詰まり判定の判定結果を含む先詰まり情報とともに、左折車両を考慮した優先制御を実行する指令情報を通信部302に出力する(ステップS7)。
通信部302は、前記指令情報及び判定結果情報を交通信号制御機1を介して中央装置4に送信する。
<左折車両を考慮した優先制御>
図6は、中央装置4の制御部401が実行する左折車両を考慮した優先制御の処理内容を示すフローチャートである。以下、図6を参照しつつ、制御部401が実行する優先制御の処理手順について説明する。
制御部401は、まず、路側通信機3から取得した先詰まり情報に基づいて、先行車両8Aの左折方向が先詰まりであるか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21の判定結果が否定的である場合、すなわち、先行車両8Aの左折方向で先詰まりが無い場合、制御部401は、交差点Cのバス専用レーンL1に対応する車両青時間を延長する(ステップS22)。これにより、左折待ちをしている先行車両8Aは交差点Cを円滑に通過することができる。ここで、本実施形態では、「車両青時間」は歩行者青点滅時間と歩行者赤時間との合計時間とする。
次に、制御部401は、先行車両8Aの左折先の横断歩道(図1中の北側の横断歩道)を横断する歩行者から当該横断歩道を優先して横断することを要求する優先横断要求情報を通信部302が取得したか否かの判定を行う(ステップS23)。
この判定結果が肯定的である場合、制御部401は、後述するステップS26に移行する。
この判定結果が否定的である場合、制御部401は、前記横断歩道に対応する歩行者青時間を短縮する(ステップS24)。これにより、左折待ちをしている先行車両8Aは交差点Cをさらに円滑に通過することができる。
次に、制御部401は、前記横断歩道を横断する歩行者に対して、前記歩行者青時間を短縮することについて注意喚起する情報を送信する指令を通信部402に出力する(ステップS25)。
通信部402は、前記指令に従って、前記注意喚起する情報を、例えば交通信号制御機1及び路側通信機3を介して前記歩行者が所有する携帯端末に無線送信する。
前記歩行者の携帯端末は、路側通信機3から受信した前記注意喚起する情報を、例えば、携帯端末のディスプレイに表示、又は携帯端末のスピーカにより音声案内することで、歩行者青時間が短縮されたことについて歩行者に注意喚起する。
なお、制御部401は、歩行者の携帯端末に前記注意喚起する情報を送信しているが、交差点Cに設置された交通情報板に前記注意喚起する情報を送信して表示させるようにしても良い。
次に、制御部401は、路線バス5が交差点Cを通過したタイミングで前記車両青時間を打ち切り(ステップS26)、処理を終了する。路線バス5が交差点Cを通過するタイミングは、例えば、路線バス5からリアルタイムに取得したプローブ情報に含まれる位置情報と、交差点Cの位置情報とに基づいて判定することができる。
一方、ステップS21の判定結果が肯定的である場合、すなわち、先行車両8Aの左折方向で先詰まりがある場合、制御部401は、路線バス5の交差点Cでの流出方向を特定可能な公共車両流出先情報に基づいて、路線バス5の交差点Cでの流出方向を特定する(ステップS27)。
路線バス5の流出方向の特定は、路線バス5のプローブ情報に含まれる、前記公共車両流出先情報としてのウインカー情報に基づいて行われる。具体的な特定方法は、上述のステップS5で行われる先行車両8Aの流出方向の特定方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。
なお、制御部401は、公共車両流出先情報として、ウインカー情報を用いているが、路線バス5の運行経路を含む運行路線情報を用いても良い。
制御部401は、路線バス5の流出方向を左折方向(ここでは交差点Cより北側の従道路)と特定した場合(ステップS28)、先行車両8A及び路線バス5は、左折方向の先詰まりが解消されない限り交差点Cを左折することはできないので、交差点Cのバス専用レーンL1に対応する車両青時間を延長する意味がない。したがって、制御部401は、当該車両青時間を延長することなく処理を終了する。
また、制御部401は、路線バス5の流出方向を右折方向と特定した場合(ステップS29においてNoの場合)、左折車両を考慮する必要はないので、処理を終了する。
一方、制御部401は、路線バス5の流出方向を直進方向(ここでは交差点Cより東側の主道路)と特定した場合(ステップS29においてYesの場合)、路線バス5がバス専用レーンL1から隣りの走行車線L2に車線変更すれば、交差点Cを通過することができるため、交差点Cの走行車線L2(バス専用レーンL1)に対応する車両青時間を延長する(ステップS30)。
次に、制御部401は、路線バス5に対して、走行車線L2への車線変更を促す情報を送信する指令を通信部402に出力する(ステップS31)。
通信部402は、前記指令に従って、前記車線変更を促す情報を、例えば交通信号制御機1及び路側通信機3を介して路線バス5の車載装置6に無線送信する。
路線バス5の車載装置6は、路側通信機3から受信した前記車線変更を促す情報を、例えば、車載ディスプレイに表示、又は車載スピーカにより音声案内することで、路線バス5の搭乗者に走行車線L2への車線変更を促す。
なお、制御部401は、路線バス5の車載装置6に前記車線変更を促す情報を送信しているが、路側に設置された交通情報板に前記車線変更を促す情報を送信して表示させるようにしても良い。
次に、制御部401は、路線バス5の車線変更先(走行車線L2)を走行する車両8C(図1参照)に対して、路線バス5が走行車線L2に車線変更することについて注意喚起する情報を送信する指令を通信部402に出力する(ステップS32)。
通信部402は、前記指令に従って、前記注意喚起する情報を、例えば交通信号制御機1及び路側通信機3を介して前記車両8Cの車載装置6に無線送信する。
前記車両8Cの車載装置6は、路側通信機3から受信した前記注意喚起する情報を、例えば、車載ディスプレイに表示、又は車載スピーカにより音声案内することで、路線バス5が走行車線L2に車線変更することについて車両8Cの搭乗者に注意喚起する。
なお、制御部401は、車両8Cの車載装置6に前記注意喚起する情報を送信しているが、路側に設置された交通情報板に前記注意喚起する情報を送信して表示させるようにしても良い。
次に、制御部401は、ステップS26に移行し、上述のように路線バス5が交差点Cを通過したタイミングで前記車両青時間を打ち切り、処理を終了する。
<効果について>
以上、本実施形態によれば、先行車両8Aの位置情報、速度情報、及び先行車両流出先情報に基づいて、先行車両8Aが路線バス5の交差点Cでの流入路(バス専用レーンL1)に存在し、その先行車両8Aの速度が所定値以下であって、かつ先行車両8Aが交差点Cを左折する左折車両であると判定された場合に限り、左折車両を考慮した優先制御が行われる。
これにより、例えば、先行車両8Aが流入路で駐車している場合、先行車両8Aから取得した先行車両流出先情報から、先行車両8Aは交差点Cを左折する左折車両でないと判定されるので、左折車両を考慮した優先制御が行われることはない。したがって、左折車両を考慮した優先制御が不必要に行われるのを抑制することができる。
また、先行車両8Aの左折方向が先詰まりであるか否かの判定が行われ、その判定結果に応じた優先制御が行われるので、先詰まりがある場合と先詰まりが無い場合とで、それぞれ適切な優先制御を行うことができる。
また、先行車両8Aの左折方向で先詰まりが無ければ、流入路に対応する車両青時間が延長されるので、流入路で左折待ちしている先行車両8Aは交差点Cを円滑に左折することができる。これにより、先行車両8Aの後方を走行する路線バス5は交差点Cを円滑に通過することができる。
また、先行車両8Aの左折先の横断歩道に対応する歩行者青時間が短縮されるので、流入路で左折待ちしている先行車両8Aは交差点Cをさらに円滑に通過することができる。また、歩行者青時間の短縮は、歩行者から優先して横断することを要求する優先横断要求情報を取得していない場合に限られるので、歩行者が横断歩道を優先して横断することを要求しているにも関わらず歩行者青信号が短縮されるのを防止することができる。
また、横断歩道の歩行者青時間を短縮するときに、横断歩道を横断する歩行者に対して注意喚起することで、歩行者は横断歩道を注意して横断することができる。
また、先行車両8Aの左折方向で先詰まりがある場合、路線バス5の交差点Cでの流出方向に応じた優先制御が行われるので、路線バス5の流出方向に応じて適切な優先制御を行うことが可能となる。
また、先行車両8Aの左折方向が先詰まりであって、かつ路線バス5の流出方向が先行車両8Aと同じ左折方向である場合、左折方向の先詰まりが解消されない限り、先行車両8A及び路線バス5は交差点Cを左折することができない。このため、上記のような場合には、先行車両8A及び路線バス5の交差点Cの流入路に対応する車両青時間を延長する意味がない。本実施形態では、このような場合、前記車両青時間を延長することなく処理を終了するので、左折車両を考慮した優先制御が不必要に行われるのをさらに抑制することができる。
また、路線バス5の流出方向が直進方向と特定された場合、路線バス5の流入路に対応する車両青時間が延長されるので、先行車両8Aが交差点Cの流入路で左折待ちをしていても、路線バス5は車線変更をすることで交差点Cを円滑に通過することができる。
また、路線バス5に対して車線変更を促す情報が送信されるので、路線バス5は車線変更により交差点Cを通過できることを迅速に把握することができる。
<その他の変形例>
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施形態では、路線バス5が走行する歩道側の走行車線L1は、バス専用レーンが設定されているが、バス専用レーンが設定されていない場合にも適用することができる。また、上記実施形態では、公共車両として路線バスを例示しているが、他の公共車両にも適用することができる。
また、上記実施形態では、路側通信機3の制御部301が第1〜第3判定等を行う判定部として機能しているが、路側通信機3が取得した情報を中央装置4又は交通信号制御機1に送信することで、中央装置4の制御部401又は交通信号制御機1の制御部101が前記判定部として機能しても良い。また、これらの制御部301、401、101のうち、2つ以上の制御部が協働して前記判定部として機能しても良い。
また、上記実施形態では、中央装置4の制御部401が優先制御を実行しているが、交通信号制御機1の制御部101が優先制御を実行しても良いし、両制御部401、101が協働して優先制御を実行しても良い。
また、上述の実施形態では、「車両青時間」は歩行者青点滅時間と歩行者赤時間との合計時間としたが、これに限定されず、例えば、さらに歩行者青時間を含めても良い。但し、「車両青時間」に歩行者青時間をさらに含めた場合において、図6に示す左折車両を考慮した優先制御のステップS24で歩行者青時間を短縮する場合には、「車両青時間」の歩行者青時間は、ステップS22で実行される車両青時間の延長対象から除外される。
1 交通信号制御機
2 信号灯器
2A 車両灯器
2B 歩行者灯器
3 路側通信機
4 中央装置
5 路線バス(公共車両)
6 車載装置
7 押しボタン装置
8 一般車両
8A 先行車両
8B 左折先車両
8C 車線変更先の車両
101 制御部
102 灯器駆動部
103 通信部
104 記憶部
301 制御部(判定部)
302 通信部(取得部)
303 記憶部
401 制御部
402 通信部
403 記憶部
C 交差点
L1 バス専用レーン
L2 走行車線
発明は、専用レーン等を走行する公共車両の前方において、左折車両を考慮した優先制御が不必要に行われるのを抑制することを目的とする。

Claims (11)

  1. 公共車両が交差点に接近するときに、前記公共車両の前方に存在する左折車両を考慮して、所定の信号表示時間を延長又は短縮する優先制御を行う交通信号制御装置であって、
    前記交差点から所定範囲内に存在する先行車両の位置情報及び速度情報と、前記先行車両の前記交差点での流出方向を特定可能な先行車両流出先情報とを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記位置情報に基づいて前記公共車両が流入する前記交差点の流入路に前記先行車両が存在するか否かを判定する第1判定、前記取得部が取得した前記速度情報に基づいて前記先行車両の速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定、及び前記取得部が取得した前記先行車両流出先情報に基づいて前記先行車両が前記交差点を左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う判定部と、
    前記判定部による前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的であることを条件として前記優先制御を行う制御部と、を備えている交通信号制御装置。
  2. 前記取得部は、前記先行車両の左折方向に存在する左折先車両の位置情報及び速度情報を取得可能であり、
    前記判定部は、前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的である場合、前記取得部が取得した前記左折先車両の位置情報及び速度情報に基づいて前記左折方向が先詰まりであるか否かを判定する先詰まり判定をさらに行うものであり、
    前記制御部は、前記先詰まり判定の判定結果に応じた前記優先制御を行う請求項1に記載の交通信号制御装置。
  3. 前記制御部は、前記先詰まり判定の判定結果が否定的である場合、前記流入路に対応する車両青時間を延長する請求項2に記載の交通信号制御装置。
  4. 前記取得部は、前記先行車両の左折先の横断歩道を横断する歩行者から当該横断歩道を優先して横断することを要求する優先横断要求情報を取得可能であり、
    前記制御部は、前記取得部が前記優先横断要求情報を取得していない場合、前記優先制御として、さらに前記横断歩道に対応する歩行者青時間を短縮する請求項3に記載の交通信号制御装置。
  5. 前記制御部は、前記歩行者に対して注意喚起する情報を送信する指令を出力する請求項4に記載の交通信号制御装置。
  6. 前記取得部は、前記公共車両の前記交差点での流出方向を特定可能な公共車両流出先情報を取得可能であり、
    前記制御部は、前記先詰まり判定の判定結果が肯定的である場合、前記取得部が取得した前記公共車両流出先情報に基づいて前記公共車両の流出方向を特定し、当該流出方向に応じた前記優先制御を行う請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の交通信号制御装置。
  7. 前記制御部は、前記公共車両の流出方向を左折方向と特定した場合、前記流入路に対応する車両青時間を延長しない請求項6に記載の交通信号制御装置。
  8. 前記制御部は、前記公共車両の流出方向を直進方向と特定した場合、前記優先制御として、前記流入路に対応する車両青時間を延長する請求項6又は請求項7に記載の交通信号制御装置。
  9. 前記制御部は、前記公共車両に対して車線変更を促す情報を送信する指令を出力する請求項8に記載の交通信号制御装置。
  10. 公共車両が交差点に接近するときに、前記公共車両の前方に存在する左折車両を考慮して、前記交差点の所定の信号表示時間を延長又は短縮する優先制御をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータを、前記交差点から所定範囲内に存在する先行車両の位置情報及び速度情報と、前記先行車両の前記交差点での流出方向を特定可能な先行車両流出先情報とを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記位置情報に基づいて前記公共車両が流入する前記公共車両が流入する前記交差点の流入路に前記先行車両が存在するか否かを判定する第1判定、前記取得部が取得した前記速度情報に基づいて前記先行車両の速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定、及び前記取得部が取得した前記先行車両流出先情報に基づいて前記先行車両が前記交差点を左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う判定部と、
    前記判定部による前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的であることを条件として前記優先制御を行う制御部として機能させるためのコンピュータプログラム。
  11. 公共車両が交差点に接近するときに、前記公共車両の前方に存在する左折車両を考慮して、前記交差点の所定の信号表示時間を延長又は短縮する優先制御を行うための交通信号制御方法であって、
    前記交差点から所定範囲内に存在する先行車両の位置情報及び速度情報と、前記先行車両の前記交差点での流出方向を特定可能な先行車両流出先情報とを取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得した前記位置情報に基づいて前記公共車両が流入する前記交差点の流入路に前記先行車両が存在するか否かを判定する第1判定、前記取得ステップで取得した前記速度情報に基づいて前記先行車両の速度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定、及び前記取得ステップで取得した前記先行車両流出先情報に基づいて前記先行車両が前記交差点を左折する左折車両であるか否かを判定する第3判定を行う判定ステップと、
    前記判定ステップにおける前記第1〜第3判定の判定結果が全て肯定的であることを条件として前記優先制御を行う制御ステップと、を含む交通信号制御方法。
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