JP2018169581A - 光コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタ本体部に収容される光ファイバとレンズアレイにおけるレンズとの間の光軸ずれに起因する光損失を低減することができる光コネクタを提供する。【解決手段】光コネクタ10は、アレイ状に配列された複数の光ファイバを収容するコネクタ本体部24と、複数の光ファイバに対応する複数のレンズ44を含むレンズアレイ42と、を有し、レンズアレイが、少なくとも、ベース材と、ベース材に含有され、ベース材と屈折率が整合した固形材とから構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、レンズアレイを有する光コネクタに関する。
データセンタ内における光ファイバを用いた光配線の構築にあたっては、データ通信量の増大による大規模化等に対処するため、多心の光コネクタを用いることが一般的になっている。また、長距離伝送、大容量伝送の要求が高まっており、光配線を構築する光ファイバとして、これらの要求を満たしうるシングルモードの光ファイバが利用されるようになってきている。
多心の光コネクタにおいて、光ファイバを接続する方式としては、フィジカル・コンタクト(PC)方式とレンズ方式とが知られている。PC方式では、接続すべき光ファイバアレイにおける光ファイバの先端同士を押圧力により互いに突き合わせて物理的に接触させることにより、光ファイバを物理的に接続する。一方、レンズ方式では、光ファイバアレイの各光ファイバに対応したレンズを有するレンズアレイが光コネクタに設けられており、レンズアレイが設けられた光コネクタを対向させて固定することにより、レンズを介して光ファイバを光学的に接続する。
特許文献1には、フェルール本体部と、複数のレンズが形成されているレンズ部材とが接合されている光コネクタが記載されている。また、特許文献2には、複数の光ファイバを中に位置決めさせたフェルール本体と、光ファイバと整列されているレンズアレイを有するビーム拡大要素とを備える光ファイバーアセンブリが記載されている。
特開2016−9081号公報 特表2014−517356号公報
PC方式の場合、光ファイバアレイの各光ファイバを物理的に接触させるために必要な押圧力は、光ファイバアレイの心線数に比例することになる。しかしながら、押圧力は、部材の強度、光コネクタの挿抜性の観点から無制限に増大させることはできない。このため、PC方式の場合、心線数が例えば30心以上の超多心のファイバアレイの接続に対応することは困難である。一方、レンズ方式の場合、PC方式のような押圧力による制限がないため、超多心のファイバアレイの接続に対応することが可能である。
しかしながら、従来のレンズ方式の場合、レンズアレイが設けられるコネクタ本体部とレンズアレイとの間の線膨張係数の差が大きい。このため、温度変化により光ファイバの光軸とレンズアレイにおけるレンズの光軸との間にずれが生じ、この光軸のずれに起因する光損失が大きくなっている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コネクタ本体部に収容される光ファイバとレンズアレイにおけるレンズとの間の光軸ずれに起因する光損失を低減することができる光コネクタを提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、アレイ状に配列された複数の光ファイバを収容するコネクタ本体部と、前記複数の光ファイバに対応する複数のレンズを含むレンズアレイと、を有し、前記レンズアレイが、少なくとも、ベース材と、前記ベース材に含有され、前記ベース材と屈折率が整合した固形材とから構成されていることを特徴とする光コネクタが提供される。
本発明によれば、コネクタ本体部に収容される光ファイバとレンズアレイにおけるレンズとの間の光軸ずれに起因する光損失を低減することができる。
図1は、本発明の第1実施形態による光コネクタを示す斜視図である。 図2は、本発明の第1実施形態による光コネクタを示す分解斜視図である。 図3は、本発明の第1実施形態による光コネクタの接続を説明する平面図である。 図4は、本発明の第1実施形態による光コネクタのMPOコネクタのコネクタハウジングに収容された態様で接続される場合を示す斜視図である。 図5は、本発明の第2実施形態による光コネクタを示す斜視図である。 図6は、背景技術による光コネクタにおける光ファイバとレンズアレイにおけるレンズとの光軸ずれを説明する平面図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による光コネクタについて図1乃至図4を用いて説明する。
まず、本実施形態による光コネクタの構成について図1及び図2を用いて説明する。図1及び図2は、それぞれ本実施形態による光コネクタを示す斜視図及び分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態による光コネクタ10は、フェルール12と、レンズアレイプレート14と、一対のガイドピン16、16とを有している。本実施形態による光コネクタ10は、多心の光コネクタであり、複数の光ファイバ18が固定され、複数の光ファイバ18を接続の相手方の他の光コネクタに固定された複数の光ファイバにそれぞれ接続するためのものである。
本実施形態による光コネクタ10に固定される複数の光ファイバ18は、複数の光ファイバテープ心線20を複数枚積層した形態で用いられている。ここで、光ファイバテープ心線20は、平行に並べられた所定数の光ファイバ18が、紫外線硬化樹脂等の樹脂からなる被覆22で一体的に被覆されたものである。なお、光ファイバ18はコアとクラッドを有する石英系の光ファイバであり、ガラス光ファイバの外周に紫外線硬化樹脂等の樹脂からなる被覆を有する光ファイバ心線である。なお、複数の光ファイバ18は、光ファイバテープ心線の形態に限定されるものではなく、単心の光ファイバ心線を複数用いたものであってもよい。複数の光ファイバ18は、ケーブル、コード等に内蔵されたものであってもよい。なお、図1では、複数の光ファイバテープ心線20の積層体とした複数の光ファイバ18を有する本実施形態による光コネクタ10を示している。
フェルール12は、アレイ状に配列された複数の光ファイバ18を整列して収容するコネクタ本体部であり、フェルール本体部24と、鍔部26とを有している。フェルール本体部24及び鍔部26を含むフェルール12は、後述するようにフィラーを含む樹脂からなるものである。フェルール12において、フェルール本体部24は光コネクタ10の前側(接続端側)に設けられ、鍔部26は光コネクタ10の後側に設けられている。フェルール12は、多心光コネクタ用のフェルールである。具体的には、フェルール12は、MT(Mechanically Transferable)フェルールであり、例えば、国際電気標準会議によるIEC 61754−5、日本工業規格によるJIS C 5981等の規格に適合又は準拠したものになっている。
フェルール本体部24は、光コネクタ10の上下方向に扁平な直方体状であって、光コネクタ10の前後方向を長手方向とする一対の矩形状の側面を有する直方体状の外形を有している。また、鍔部26は、フェルール本体部24よりも高さと幅が共に大きい光コネクタ10の上下(高さ)方向に対向する2面及び光コネクタ10の幅方向に対向する2面を有する直方体状の外形を有している。なお、フェルール本体部24及び鍔部26を含むフェルール12の外形は、これらに限定されるものではなく、種々の外形を採用することができる。
鍔部26には、複数の光ファイバ18をフェルール12内に導入するための光ファイバ導入口28が形成されている。光ファイバ導入口28は、光コネクタ10の前後方向に貫通するように鍔部26に形成されている。
フェルール本体部24には、鍔部26の光ファイバ導入口28に接続する中空部30が形成されている。また、フェルール本体部24の上面には、中空部30に接続する開口部32が形成されている。開口部32は、光ファイバ18をフェルール12に固定する接着剤を導入するためのものである。
フェルール本体部24は、光コネクタ10の前側における光コネクタ10の前後方向に垂直な前側面を、接続側端面34として有している。
フェルール本体部24の前端部分には、複数の光ファイバ18が光軸に沿って挿入される複数の光ファイバ挿入孔36が形成されている。複数の光ファイバ挿入孔36は、それぞれ光コネクタ10の前後方向に沿って形成されている。複数の光ファイバ挿入孔36の一端は、それぞれ接続側端面34に開口している。複数の光ファイバ挿入孔36の他端は、それぞれ中空部30に接続するように開口している。
複数の光ファイバ挿入孔36は、アレイ状に配列されている。例えば、光コネクタ10の幅方向に沿って平行に並んだ所定の本数の光ファイバ挿入孔36の列が、光コネクタ10の上下方向に平行に複数段形成されている。図2では、12本の光ファイバ挿入孔36の列が、5段形成されている例を示している。なお、複数の光ファイバ挿入孔36の配列の態様、複数の光ファイバ挿入孔36の総本数、1列当たりの光ファイバ挿入孔36の本数及び光ファイバ挿入孔36の列の段数は、複数の光ファイバ18の本数等に応じて適宜設定することができる。また、光ファイバ挿入孔36の孔径及びピッチも、光ファイバ18の外径及びピッチに応じて適宜設定することができる。また、光ファイバ挿入孔36の段数は、複数段である必要はなく、1段であってもよい。
なお、複数の光ファイバ18は、例えばガラス光ファイバ部分の外径が80〜126μmである。光コネクタ10において、ガラス光ファイバ部分の外径が80μmの場合には例えばピッチは125μm又は250μmであり、ガラス光ファイバ部分の外径が125μmの場合には例えばピッチは250μmである。なお、ピッチはこれに限定されず、ガラス光ファイバの外径以上に設定すればよい。
上述のように構成されたフェルール12において、鍔部26の光ファイバ導入口28からフェルール本体部24の中空部30内に、複数の光ファイバテープ心線20の先端部が導入されている。複数の光ファイバテープ心線20は、光コネクタ10の上下方向に積層されている。複数の光ファイバテープ心線20は、光コネクタ10の後端においてブーツ等により覆われて保持されることにより保護されていてもよい。中空部30内に導入された複数の光ファイバテープ心線20の先端部では、それぞれ被覆22が除去されており、光ファイバ18のガラス光ファイバ部分が露出している。
フェルール本体部24に形成された複数の光ファイバ挿入孔36のそれぞれには、光ファイバ18が挿入されて固定されている。同一の列の複数の光ファイバ挿入孔36に挿入されて固定された複数の光ファイバ18は、同一の光ファイバテープ心線20に含まれるものになっている。光ファイバ18は、フェルール本体部24の上面の開口部32から導入された接着剤により、光ファイバ挿入孔36に接着されて固定されている。中空部30内に導入された複数の光ファイバテープ心線20の端部も、開口部32から導入された接着剤によりフェルール本体部24に接着されて固定されている。これらを接着する接着剤は、特に限定されるものではないが、例えばエポキシ樹脂系接着剤を用いることができる。なお、光ファイバ挿入孔36に挿入されて固定された光ファイバ18は、樹脂被覆で覆われている状態であってもよいし、樹脂被覆が除去された状態であってもよい。
光ファイバ挿入孔36に固定された光ファイバ18の端面は、フェルール本体部24の接続側端面34とともに研磨されて接続側端面34と揃えられている。こうして、フェルール12は、複数の光ファイバ18がアレイ状に配列されるように複数の光ファイバ18を収容する。複数の光ファイバ18を収容したフェルール12においては、複数の光ファイバ18を含むファイバアレイが構成されている。
また、光コネクタ10の幅方向において、フェルール本体部24の複数の光ファイバ挿入孔36及び中空部30の両側における両側端部には、それぞれガイドピン16が挿入される一対のガイドピン挿入孔38、38が形成されている。一対のガイドピン挿入孔38、38は、それぞれ光コネクタ10の前後方向に沿って形成されている。
フェルール本体部24の接続側端面34には、レンズアレイプレート14が取り付けられている。レンズアレイプレート14は、フェルール12に収容された複数の光ファイバ18に対応する複数のレンズ44を含むレンズアレイである。
レンズアレイプレート14は、後述するようにフィラーを含む樹脂からなるものである。レンズアレイプレート14は、光コネクタ10の前後方向に扁平した直方体状であって、フェルール本体部24の接続側端面34に接触する側面を有する直方体状の外形を有している。なお、本実施形態では、レンズアレイプレート14がフェルール12とは別個の部品として構成されている場合について説明するが、レンズアレイプレート14は、フェルール12と一体的に形成されていてもよい。レンズアレイプレート14がフェルール12と一体的に形成されて両者が単一部品として構成されている場合については、後述の第2実施形態において説明する。
レンズアレイプレート14は、光コネクタ10の前側における光コネクタ10の前後方向に垂直な前側面を、接続側端面40として有している。接続側端面40は、接続の相手方の他の光コネクタと対向して接触する面である。より具体的には、接続側端面40は、接続の相手方の他の光コネクタのレンズアレイプレートの接続側端面と対向して接触する面になっている。接続側端面40には、レンズアレイ部42が形成されている。なお、接続の相手方の他の光コネクタも、本実施形態による光コネクタ10と同様の構成を有している。
レンズアレイ部42は、接続側端面40よりも光コネクタ10の前後方向に窪んだ凹部になっている。レンズアレイ部42の底面には、フェルール本体部24の接続側端面34に並ぶ複数の光ファイバ18に対応して、複数のレンズ44がアレイ状に配列されて形成されている。
複数のレンズ44は、それぞれ、接続側端面40の側に凸の曲面を有し、光コネクタ10の前後方向に沿った方向が光軸となるように形成されている。なお、各レンズ44は、球面レンズであってもよいし、非球面レンズであってもよい。複数のレンズ44は、レンズアレイ部42の凹部深さよりも低い高さでレンズアレイ部42の底面に形成されている。このため、複数のレンズ44は、レンズアレイプレート14の接続側端面40よりもフェルール12の側に位置している。複数のレンズ44は、それぞれ対応する光ファイバ18と光軸が揃うように形成されている。
複数のレンズ44は、そのレンズ44に向けて対応する光ファイバ18から出射された光を、平行光にコリメートして接続の相手方の光コネクタに向けて出射するコリメートレンズとして機能することができる。また、複数のレンズ44は、そのレンズ44に向けて接続の相手方の光コネクタから入射した平行光を、対応する光ファイバ18の端面に集光してその光ファイバ18に入射させる集光レンズとしても機能することができる。
光コネクタ10の幅方向において、レンズアレイプレート14のレンズアレイ部42の両側における両側端部には、それぞれガイドピン16が挿入される一対のガイドピン挿入孔46、46が形成されている。一対のガイドピン挿入孔46、46は、それぞれ光コネクタ10の前後方向に沿って形成されている。一対のガイドピン挿入孔46、46は、フェルール本体部24の一対のガイドピン挿入孔38、38に対応して形成されている。
上述のように構成されたレンズアレイプレート14は、その一対のガイドピン挿入孔46、46と、フェルール本体部24の一対のガイドピン挿入孔38、38とに挿入された一対のガイドピン16により取り付けられている。レンズアレイプレート14は、一対のガイドピン16、16により、フェルール本体部24に対して、すなわちフェルール12に対して位置決めされている。レンズアレイプレート14は、フェルール本体部24の接続側端面34に接着剤等によりさらに接着されて固定されていてもよい。ガイドピン挿入孔46、38に挿入されたガイドピン16は、接続の相手方の光コネクタに同様に挿入して接続するため、レンズアレイプレート14から前方に突出した部分を有している。
こうして、フェルール12に収容されて固定された複数の光ファイバ18を有する本実施形態による光コネクタ10が構成されている。
以下、本実施形態による光コネクタにおけるレンズアレイプレート14及びフェルール12を構成する材料について詳述する。
複数のレンズ44を含むレンズアレイプレート14は、少なくとも、ベース材と、ベース材に含有され、ベース材と屈折率が整合した固形材であるフィラーとから構成されている。より具体的には、レンズアレイプレート14は、以下に述べるように、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも一方を含むベース材と、ベース材とは異なる材料からなる固形材であるフィラーとの混合材から構成されている。レンズアレイプレート14は、ベース材とフィラーとの混合材を成形加工することにより形成されている。なお、レンズアレイプレート14の成形方法は、特に限定されるものではないが、例えば、トランスファー成形法、射出成形法等を用いることができる。
レンズアレイプレート14に用いられるベース材は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも一方を含んでおり、複数の光ファイバ18を伝搬しうる信号光に対して透明性を有するものである。熱可塑性樹脂は、加熱により軟化して冷却により硬化する樹脂である。熱硬化性樹脂は、加熱により硬化する樹脂である。レンズアレイプレート14のベース材に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート(polycarbonate、PC)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone、PES)、シクロオレフィンポリマー(cyclo olefin polymer、COP)、環状オレフィンコポリマー(cyclo olefin copolymer、COC)、ポリエーテルイミド(polyetherimide、PEI)等の非晶性樹脂を用いてよい。また、レンズアレイプレート14のベース材に用いられる熱硬化性樹脂としては、例えば、ユリア樹脂(urea formaldehyde resin、UF)、メラミン樹脂(melamine formaldehyde resin、MF)等を用いてよい。
レンズアレイプレート14に用いられるフィラーは、上記レンズアレイプレート14を構成するベース材と屈折率が整合した固形材であり、複数の光ファイバ18を伝搬しうる信号光に対して透明性を有するものである。レンズアレイプレート14のフィラーとしては、例えば、石英ガラス、石英結晶を所定の形状に加工した固形材を用いてよい。レンズアレイプレート14のフィラーは、レンズアレイプレート14の線膨張係数を低下させるためにベース材に配合されている。
レンズアレイプレート14のフィラーは、レンズアレイプレート14の体積、すなわちベース材とフィラーとの混合材の体積に対して、40%以上の体積となるように配合されることが好ましい。重量%を用いる場合、レンズアレイプレート14のフィラーは、レンズアレイプレート14の重量、すなわちベース材とフィラーとの混合材の重量に対して60%以上の重量となるように配合されていることが好ましい。このようにフィラーを高充填に配合することにより、複数のレンズ44を含むレンズアレイプレート14の線膨張係数を50ppm/℃以下に低下させることができる。なお、良好な透明性を確保する観点からは、レンズアレイプレート14のフィラーは、レンズアレイプレート14の体積に対して、55%以下の体積となるように配合されることが好ましい。重量%を用いる場合、レンズアレイプレート14のフィラーは、レンズアレイプレート14の重量に対して、75%以下の重量となるように配合されていることが好ましい。このようなフィラーの配合率の好ましい下限値に対応して、複数のレンズ44を含むレンズアレイプレート14の線膨張係数は、30ppm/℃以上であることが好ましい。このように、レンズアレイプレート14の線膨張係数は、50ppm/℃以下であることが好ましく、30ppm/℃以上50ppm/℃以下であることがより好ましい。
レンズアレイプレート14の線膨張係数が上述のように低下していることにより、レンズアレイプレート14の線膨張係数とフェルール12の線膨張係数との間の差は、例えば10ppm/℃以下になっている。また、後述するように、フェルール12をレンズアレイプレート14と同一の材料からなるものとした場合、フェルール12の線膨張係数とレンズアレイプレート14の線膨張係数とは一致する。
レンズアレイプレート14において、フィラーは、ベース材と屈折率が整合するように構成されている。すなわち、レンズアレイプレート14において、フィラーは、フィラーの屈折率とベース材との屈折率との間に差がないか、又はフィラーの屈折率とベース材の屈折率との間の差が所定の値以下になるように構成されている。屈折率の調整は、既知の方法によって行われてよく、例えば、ベース材又はフィラーに無機粒子を添加することによって行われる。レンズアレイプレート14におけるフィラーの屈折率とベース材の屈折率との間の差は、0.03以下であることが好ましい。なお、屈折率間に差がある場合、両者の屈折率の大小関係は、フィラーの屈折率がベース材の屈折率よりも大きい関係であってもよいし、フィラーの屈折率がベース材の屈折率よりも小さい関係であってもよい。
なお、レンズアレイプレート14におけるフィラーのベース材に対する屈折率の整合は、複数の光ファイバ18を伝搬しうる信号光の波長として用いられる波長範囲で成立することが好ましい。具体的には、800nm以上1700nm以下の波長範囲の光に対して、フィラーが、ベース材と屈折率が整合するように構成されていることが好ましい。すなわち、800nm以上1700nm以下の波長範囲の光に対して、レンズアレイプレート14におけるフィラーの屈折率とベース材の屈折率との間の差が0又は0.03以下であることが好ましい。なお、800nm以上1700nm以下の波長範囲は、光通信における信号光の波長として用いられる0.85μm帯、1.3μm帯、1.55μm帯、1.625μm及び1.65μmの波長帯を含んでいる。
こうして、レンズアレイプレート14において、ベース材と屈折率が整合するようにフィラーが構成されていることにより、複数のレンズ44を含むレンズアレイプレート14は、複数の光ファイバ18を伝搬しうる信号光に対して透明性を有するものになっている。これにより、複数のレンズ44では、フィラーとベース材との間の屈折率差に起因する散乱による光損失を十分に小さく抑制することができる。
レンズアレイプレート14のフィラーとしては、球形の固形材からなる球形フィラー、又は繊維状の固形材を破砕することにより得られる繊維破砕フィラーを用いてよい。球形フィラーは、平均粒径が10μm以上50μm以下であることが好ましい。繊維破砕フィラーは、繊維径が50μm以下であり、かつ平均繊維長が100μm以下であることが好ましい。繊維破砕フィラーを用いる場合には、破砕された繊維の形状によってベース材をつなぐアンカー効果が高くなるため、レンズアレイプレート14の強度を向上させる効果が得られる。また、ベース材及びフィラーの混合物をペレット化する工程において、高いアンカー効果によって、押し出しを安定化させ、製造性を向上させる効果が得られる。
なお、レンズアレイプレート14は、少なくとも上述したベース材とフィラーとから構成されていればよく、上述したベース材及びフィラー以外の材料をさらに含んで構成されていてもよい。
一方、フェルール本体部24及び鍔部26を含むフェルール12は、一般的な樹脂フェルールに用いられる、樹脂を含むベース材と、ベース材とは異なる材料からなる固形材であるフィラーとの混合材から構成されている。フェルール12は、混合材を成形加工することにより形成されている。なお、フェルール12の成形方法は、特に限定されるものではないが、例えば、トランスファー成形法、射出成形法等を用いることができる。
フェルール12に用いられるベース材は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも一方を含んでいる。フェルール12のベース材に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylenesulfide、PPS)、液晶ポリマー(liquid crystal polymer、LCP)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone、PES)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)等を用いてよい。また、フェルール12のベース材に用いられる熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を用いてよい。
フェルール12に用いられるフィラーとしては、例えば、石英ガラス、石英結晶を所定の形状に加工した固形材を用いてよい。フェルール12のフィラーは、フェルール12の線膨張係数を低下させるためにベース材に配合されている。
フェルール12のフィラーは、その配合率が特に限定されるものではないが、フェルール12の体積、すなわちベース材とフィラーとの混合材の体積に対して、55%以上の体積となるように配合されることが好ましい。重量%を用いる場合、フェルール12のフィラーは、フェルール12の重量、すなわちベース材とフィラーとの混合材の重量に対して65%以上の重量となるように配合されていることが好ましい。このような配合率でフェルール12にフィラーが配合されていることにより、フェルール12の強度を確保しつつ、線膨張係数を低下させてフェルール12の成形精度を確保することができる。
こうしてフィラーが配合されたフェルール12の線膨張係数は、特に限定されるものではないが、好ましくは40ppm/℃以下、より好ましくは20ppm/℃以下になっている。
フェルール12のフィラーとしても、上記レンズアレイプレート14のフィラーと同様、球形の固形材からなる球形フィラー、又は繊維状の固形材を破砕することにより得られる繊維破砕フィラーを用いてよい。フェルール12のフィラーとして、球形フィラーを用いた場合のその平均粒径、並びに繊維破砕フィラーを用いた場合の繊維径及び平均繊維長も、上記レンズアレイプレート14のフィラーと同様に設定することが好ましい。
フェルール12は、レンズアレイプレート14と同一の材料から構成されているものとすることもできる。すなわち、フェルール12のベース材として、レンズアレイプレート14のベース材と同一の材料を用いるとともに、フェルール12のフィラーとして、レンズアレイプレート14のフィラーと同一のフィラーを用いることができる。このようにフェルール12をレンズアレイプレート14と同一の材料からなるものとすることにより、フェルール12の線膨張係数とレンズアレイプレート14の線膨張係数とを一致させることができる。
なお、フェルール12は、少なくとも上述したベース材とフィラーとから構成されていればよく、上述したベース材及びフィラー以外の材料をさらに含んで構成されていてもよい。
上述のように、本実施形態による光コネクタ10では、複数のレンズ44を含むレンズアレイプレート14が、ベース材と屈折率が整合したフィラーを含む混合材から構成されている。フィラーを含むことにより、レンズアレイプレート14の線膨張係数が小さく抑制されているため、温度変化に起因するレンズアレイプレート14の膨張及び収縮を抑制することができる。この結果、本実施形態による光コネクタ10では、フェルール12に収容されて固定された複数の光ファイバ18とレンズアレイプレート14における複数のレンズ44との間の光軸ずれを抑制し、光軸ずれに起因する光損失を低減することができる。
一般的に、MTフェルール等の光コネクタの本体部は、成形精度を確保すべく線膨張係数が低い必要があるため、低線膨張係数のフィラーを多く含有している。一方、レンズアレイプレートは、透明性を確保する必要があるため、光コネクタの本体部とは異なり、フィラーレスになっている。フィラーを含む光コネクタの本体部とフィラーレスのレンズアレイとの間に線膨張係数の差があるため、温度変化による両者の寸法変化の差が大きい。温度変化による寸法変化の差は、光ファイバとこれに対応するレンズとの間の光軸ずれの一因となる。
レンズアレイプレートがフィラーレスである背景技術による光コネクタにおける光軸ずれについて図6を用いて説明する。図6は、背景技術による光コネクタにおける光軸ずれを説明する平面図である。図6(a)は、背景技術による光コネクタを示す平面図である。図6(b)は、背景技術による光コネクタが高温環境下に置かれた場合の光コネクタの膨張を示す平面図である。図6(c)は、背景技術による光コネクタが低温環境下に置かれた場合の光コネクタの収縮を示す平面図である。
図6(a)に示すように、背景技術による光コネクタ310は、複数の光ファイバ318が収容されて固定されたフェルール312と、複数の光ファイバ318に対応する複数のレンズ344を含むレンズアレイプレート314とを有している。光ファイバ318は、被覆が除去されたコア318aとクラッド318bとを有するガラス光ファイバ部分を示している。フェルール312には、複数の光ファイバ318が整列されて収容されている。レンズアレイプレート314は、フェルール312の前側面に取り付けられている。フェルール312は、フィラーを含んだ樹脂から構成されている。一方、複数のレンズ344を含むレンズアレイプレート314は、フェルール312とは異なり、フィラーを含まない樹脂から構成されている。
背景技術による光コネクタ310が高温環境下に置かれた場合、フェルール312及びレンズアレイプレート314は、ともに膨張することになる。しかしながら、フィラーレスのレンズアレイプレート314は、フィラーを含むフェルール312よりも線膨張係数が高い。このため、図6(b)に示すように、レンズアレイプレート314は、フェルール312よりも大きく光コネクタ310の幅方向に外側に膨張する。図6(b)では、高温環境に起因する膨張の方向を矢印で示すとともに、膨張の大きさをその矢印の大きさで示している。その結果、フェルール312とレンズアレイプレート314との間には、大きな寸法変化の差が生じる。このため、フェルール312に固定された光ファイバ318と、対応するレンズ344との間には、寸法変化の差に起因して光軸ずれDeが生じる。
また、背景技術による光コネクタ310が低温環境下に置かれた場合、フェルール312及びレンズアレイプレート314は、ともに収縮することになる。しかしながら、上記フィラーの有無による両者の間の線膨張係数の違いのため、図6(c)に示すように、レンズアレイプレート314は、フェルール312よりも大きく光コネクタ310の幅方向に収縮する。図6(c)では、低温環境に起因する収縮の方向を矢印で示すとともに、収縮の大きさをその矢印の大きさで示している。その結果、フェルール312とレンズアレイプレート314との間には、大きな寸法変化の差が生じる。このため、フェルール312に固定された光ファイバ318と、対応するレンズ344との間には、寸法変化の差に起因して光軸ずれDcが生じる。
上述のようにして、背景技術による光コネクタ310では、フェルール312に収容されて固定された光ファイバ318とレンズアレイプレート314におけるレンズ344との間に、光損失の要因となる光軸ずれが生じる。
これに対して、本実施形態による光コネクタ10において、レンズアレイプレート14は、フィラーを含むことにより、背景技術によるフィラーレスのレンズアレイプレート314の場合と比較して線膨張係数が低くなっている。この結果、本実施形態による光コネクタ10では、背景技術によるフィラーレスの場合と比較して、レンズアレイプレート14の線膨張係数が、フェルール12の線膨張係数により近い値になっている。これにより、本実施形態による光コネクタ10は、温度変化によるフェルール12とレンズアレイプレート14との間の寸法変化の差を小さく抑制することができる。こうして、本実施形態による光コネクタ10は、フェルール12に収容されて固定された光ファイバ18とレンズアレイプレート14におけるレンズ44との間の光軸ずれに起因する光損失を低減することができる。
さらには、本実施形態による光コネクタ10では、上述のようにフェルール12をレンズアレイプレート14と同一の材料からなるものとすることができる。この場合、フェルール12の線膨張係数とレンズアレイプレート14の線膨張係数とを一致させることができる。両者の線膨張係数を一致させることにより、温度変化によるフェルール12とレンズアレイプレート14との間の寸法変化の差をさらに小さく抑制することができ、もって上述した光軸のずれに起因する光損失をさらに低減することができる。
しかも、本実施形態による光コネクタ10では、レンズアレイプレート14において、フィラーが、ベース材と屈折率が整合するように構成されている。このため、本実施形態による光コネクタ10では、複数のレンズ44が、複数の光ファイバ18を伝搬しうる信号光に対する透明性を維持することができる。したがって、本実施形態による光コネクタ10では、レンズアレイプレート14におけるフィラーとベース材との間の屈折率に起因する光損失を十分に小さく抑制することができる。
このように、本実施形態によれば、光ファイバ18とレンズアレイプレート14におけるレンズ44との間の光軸ずれに起因する光損失を低減することができる。
本実施形態による光コネクタ10は、同様の構造を有する光コネクタ10と接続することができる。以下、本実施形態による光コネクタ10の接続について図3を用いて説明する。図3は、本実施形態による光コネクタ10の接続を説明する平面図である。図3(a)は接続前の状態を示し、図3(b)は接続途中の状態を示し、図3(c)は接続完了後の状態を示している。なお、図3では、互いに接続される2個の光コネクタ10のうち、雄型の光コネクタ10を符号「10M」で示し、雌型の光コネクタ10を符号「10F」で示して両者を区別する。雄型の光コネクタ10Mでは、一対のガイドピン16、16が、それぞれガイドピン挿入孔38、46に挿入されて取り付けられている。雌型の光コネクタ10Fでは、ガイドピン挿入孔38、46にはガイドピン16が挿入されていない。また、図3では、便宜上、図1及び図2とは異なる寸法比率で各部を示している。また、図3では、光ファイバ18について、被覆が除去されたコア18aとクラッド18bとを有するガラス光ファイバ部分を示している。
まず、図3(a)に示すように、互いに接続すべき雄型の光コネクタ10Mと雌型の光コネクタ10Fとを、互いにレンズアレイプレート14の接続側端面40を向かい合わせて対向させる。この際、雄型の光コネクタ10Mに取り付けられた一対のガイドピン16、16の位置を、雌型の光コネクタ10Fのレンズアレイプレート14における一対のガイドピン挿入孔46、46の位置に合わせる。雄型の光コネクタ10Mにおけるレンズ44は、雌型の光コネクタ10Fにおける対応するレンズ44と対向する。
次いで、図3(b)に示すように、雄型の光コネクタ10Mの一対のガイドピン16の突出部分を、それぞれ雌型の光コネクタ10Fのガイドピン挿入孔38、46に挿入していく。
次いで、図3(c)に示すように、雄型の光コネクタ10Mの一対のガイドピン16の突出部分の全部を、それぞれ雌型の光コネクタ10Fのガイドピン挿入孔38、46に挿入する。これにより、光コネクタ10Mと光コネクタ10Fとを互いに突き合わせて、それらのレンズアレイプレート14の接続側端面40を互いに接触させる。
レンズアレイプレート14において、複数のレンズ44は、上述のように、接続側端面40よりも窪んだ凹部に形成されたレンズアレイ部42の底面に形成されている。このため、複数のレンズ44は、レンズアレイプレート14の接続側端面40よりもフェルール12の側に位置しており、リセスRの分だけ接続側端面40から後退している。したがって、互いに接続された光コネクタ10M、10Fにおいて、対向するレンズ44の接触を防止することができる。また、対向するレンズ44、44間の距離は、リセスRの2倍になる。このため、リセスRの大きさを適宜設定することにより、対向するレンズ44、44間の距離を適切な距離に維持することができる。
こうして、光コネクタ10Mと光コネクタ10Fとが、一対のガイドピン16、16により接続される。光コネクタ10Mの複数の光ファイバ18は、互いに対向する2つのレンズ44、44を介して、それぞれ光コネクタ10Fの対応する光ファイバ18と光学的に接続される。
上述した光コネクタ10M及び光コネクタ10Fは、それぞれMPO(Multifiber Push-On)コネクタ等のコネクタハウジングに収容されていてもよい。以下、MPOコネクタのコネクタハウジングに収容された態様で光コネクタ10M及び光コネクタ10Fが接続される場合についてさらに図4を用いて説明する。図4は、MPOコネクタのコネクタハウジングに収容された態様で光コネクタ10M及び光コネクタ10Fが接続される場合を示す斜視図である。なお、光コネクタ10M及び光コネクタ10Fを用いたMPOコネクタは、例えば、国際電気標準会議によるIEC 61754−7、日本工業規格によるJIS C 5964−7、JIS C 5982等の規格に適合又は準拠したものになっている。
図4に示すように、雄型の光コネクタ10M及びこれに接続された光ファイバテープ心線20の端部は、MPOコネクタのコネクタハウジング50に収容されている。コネクタハウジング50は、ハウジング本体部52と、ハウジング本体部52外周にハウジング本体部52に対して摺動可能に設けられた筒部54と、ハウジング本体部52の後端部に連結されたブーツ部56とを有している。
ハウジング本体部52は、光コネクタ10Mを収容して保持している。ハウジング本体部52の接続側となる前端部には、光コネクタ10Mのレンズアレイプレート14及びフェルール本体部24の一部が突出している。ハウジング本体部52及びブーツ部56内には、コイルスプリング等の弾性体を含む不図示の付勢機構が設けられており、この付勢機構により、光コネクタ10Mが前方に付勢されている。
ブーツ部56には、光コネクタ10Mに固定された複数の光ファイバ18を含む複数の光ファイバテープ心線20が収容されている。複数の光ファイバテープ心線20は、ケーブル、コード等に内蔵されていてもよい。
雌型の光コネクタ10Fについても、上記雄型の光コネクタ10Mと同様に、MPOコネクタのコネクタハウジング50に収容されている。
それぞれコネクタハウジング50に収容された光コネクタ10M、10Fは、アダプタ58を介して接続される。
アダプタ58には、ハウジング挿入孔60が貫通するように形成されている。ハウジング挿入孔60は、ハウジング本体部52の前端部を両端側からそれぞれ挿入可能になっている。
ハウジング挿入孔60の一端側部分には、雄型の光コネクタ10Mを収容するハウジング本体部52に形成された突起部であるキー62に対応する凹部64が形成されている。ハウジング挿入孔60の他端側部分には、雌型の光コネクタ10Fを収容するハウジング本体部52に形成された突起部であるキー62に対応する凹部64が形成されている。これにより、ハウジング挿入孔60には、その一端側から雄型の光コネクタ10Mを収容するハウジング本体部52の前端部が挿入され、その他端側から雌型の光コネクタ10Fを収容するハウジング本体部52が挿入されるようになっている。なお、図4では、雄型の光コネクタ10Mを収容するハウジング本体部52についてのみキー62を示し、ハウジング挿入孔60の他端側部分についてのみ凹部64を示している。
また、ハウジング挿入孔60の一端側部分には、雄型の光コネクタ10Mを収容するハウジング本体部52に着脱可能に引っかかってそのハウジング本体部52を固定するフック部66が形成されている。ハウジング挿入孔60の他端側部分には、雌型の光コネクタ10Fを収容するハウジング本体部52に着脱可能に引っかかってそのハウジング本体部52を固定するフック部66が形成されている。これらのフック部66により、ハウジング挿入孔60に一端側から挿入された雄型の光コネクタ10Mを収容するハウジング本体部52及び雌型の光コネクタ10Fを収容するハウジング本体部52が着脱可能にアダプタ58に固定される。なお、図4では、ハウジング挿入孔60の他端側部分についてのみフック部66を示している。
光コネクタ10M、10Fの接続に際しては、ハウジング挿入孔60の一端側及び他端側から、それぞれ光コネクタ10M、10Fを収容するハウジング本体部52、52がハウジング挿入孔60に挿入される。すると、上記のようにそれぞれのハウジング本体部52が、アダプタ58に着脱可能に固定される。これとともに、ハウジング挿入孔60内において、雄型の光コネクタ10Mの一対のガイドピン16、16が、それぞれ雌型の光コネクタ10Fのガイドピン挿入孔38、46に挿入されて固定される。また、ハウジング挿入孔60内において、光コネクタ10Mと光コネクタ10Fとが互いに突き合わされて、それらのレンズアレイプレート14の接続側端面40が互いに接触する(図3参照)。光コネクタ10M、10Fは、それぞれ上述のように付勢機構により前方に付勢されている。このため、光コネクタ10M、10Fのレンズアレイプレート14の接続側端面40は、互いに密着して接触する。
こうして、それぞれコネクタハウジング50に収容された光コネクタ10Mと光コネクタ10Fとが、アダプタ58を介して接続される。
(実施例)
上記第1実施形態による実施例1〜4として、熱可塑性樹脂であるポリカーボネートからなるベース材に、石英ガラスの球形フィラーを混合したものをペレット化し、そのペレットを用いてレンズアレイプレートを作製した。レンズアレイプレートの成形には、トランスファー成形法を用いた。ポリカーボネートからなるベース材の屈折率は1.585であった。石英ガラスの球形フィラーとしては、屈折率1.570、平均粒径20μmのものを用いた。ベース材の屈折率とフィラーの屈折率との間の差は、0.015であった。ベース材の平均分子量及びフィラーの配合率は、それぞれ以下に示す表1のように設定した。そして、作製したレンズアレイプレートについて、線膨張係数を測定するとともに、成形性及び光軸ずれの抑制効果を評価した。表1に、ベース材の平均分子量及びフィラーの配合率とともに、評価結果を示す。
Figure 2018169581
表1に示すように、実施例1〜4のいずれにおいても、レンズアレイプレートの成形時には、材料の流動性は良好であり、成形体の成形性は良好であった。
また、実施例1〜4のいずれにおいても、フィラーの配合率を高くすることにより線膨張係数が50ppm/℃以下に低く抑えられた。この結果、実施例1〜4のいずれにおいても、MTフェルールに配列されて固定された光ファイバとレンズアレイプレートにおけるレンズとの間の光軸ずれを十分に抑制することができ、光軸ずれについて良好な抑制効果が得られた。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による光コネクタについて図5を用いて説明する。図5は、本実施形態による光コネクタを示す斜視図である。なお、上記第1実施形態による光コネクタと同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
本実施形態による光コネクタの基本的構成は、第1実施形態による光コネクタ10の構成とほぼ同様である。本実施形態による光コネクタは、フェルール12とレンズアレイプレート14とが互いに一体的に形成されている点で、第1実施形態による光コネクタ10とは異なっている。
図5に示すように、本実施形態による光コネクタ210では、フェルール12とレンズアレイプレート14とが互いに一体的に形成されている。このため、本実施形態では、フェルール12及びレンズアレイプレート14が単一の部品として構成されている。
互いに一体的に形成されたフェルール12及びレンズアレイプレート14は、第1実施形態によるレンズアレイプレート14と同様の混合材から構成されている。すなわち、本実施形態によるフェルール12及びレンズアレイプレート14は、ベース材とフィラーとの混合材から構成されており、第1実施形態と同様に、ベース材と屈折率が整合するようにフィラーが構成されている。なお、一体的に形成されたフェルール12及びレンズアレイプレート14の成形方法は、特に限定されるものではないが、例えば、トランスファー成形法、射出成形法等を用いることができる。
本実施形態による光コネクタ210では、フェルール12とレンズアレイプレート14とが互いに一体的に形成されていることにより、フェルール12の線膨張係数とレンズアレイプレート14の線膨張係数をほぼ一致させることができる。これにより、本実施形態による光コネクタ210は、温度変化によるフェルール12とレンズアレイプレート14との間の寸法変化の差をさらに小さく抑制することができる。こうして、本実施形態による光コネクタ210は、光ファイバ18とレンズアレイプレート14のレンズ44との間の光軸ずれに起因する光損失をさらに低減することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、フェルール12がMTフェルールである場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。フェルール12としては、多心コネクタ用のフェルールであれば、種々の型のものを採用することができる。
また、上記実施形態では、フェルール12に対してレンズアレイプレート14がガイドピン16を用いて取り付けられる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。フェルール12に対するレンズアレイプレート14の取り付け方法は、例えば、ガイドピン16を用いない接着剤のみによる方法等、種々の方法を用いることができる。
10、10M、10F、210…光コネクタ
12…フェルール
14…レンズアレイプレート
16…ガイドピン
18…光ファイバ
20…光ファイバテープ心線
24…フェルール本体部
42…レンズアレイ部
44…レンズ
50…コネクタハウジング
58…アダプタ

Claims (11)

  1. アレイ状に配列された複数の光ファイバを収容するコネクタ本体部と、
    前記複数の光ファイバに対応する複数のレンズを含むレンズアレイと、を有し、
    前記レンズアレイが、少なくとも、
    ベース材と、
    前記ベース材に含有され、前記ベース材と屈折率が整合した固形材とから構成されていることを特徴とする光コネクタ。
  2. 前記コネクタ本体部が、MTフェルールであり、
    前記レンズアレイが、前記コネクタ本体部に対してガイドピンにより位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ。
  3. 前記コネクタ本体部が、前記レンズアレイと同一の材料から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光コネクタ。
  4. 前記コネクタ本体部と前記レンズアレイとが一体的に形成されており、
    一体的に形成された前記コネクタ本体部及び前記レンズアレイが、少なくとも前記ベース材と前記固形材とから構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  5. 前記ベース材が、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも一方を含み、
    前記固形材が、前記ベース材とは異なる材料からなり、
    800nm以上1700nm以下の波長範囲の光に対して、前記固形材の屈折率と前記ベース材の屈折率との間の差が0.03以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  6. 前記レンズアレイの線膨張係数が、50ppm/℃以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  7. 前記レンズアレイの線膨張係数と前記コネクタ本体部の線膨張係数との間の差が、10ppm/℃以下であることを特徴とする請求項6記載の光コネクタ。
  8. 前記固形材が、石英ガラスからなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  9. 前記固形材が、球形であり、平均粒径が10μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  10. 前記固形材が、繊維を破砕したものであり、繊維径が50μm以下であり、かつ平均繊維長が100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  11. 前記コネクタ本体部に収容された前記複数の光ファイバを有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光コネクタ。
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