以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態について、図1〜図8を参照しながら説明する。
[1−1.照明システムの構成]
まず、本実施の形態に係る照明システムの構成について、図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明システム10の機能構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、本実施の形態に係る照明システム10は、照明制御装置20と、複数の照明器具30と、スイッチ部40と、端末装置50とを備える。当該照明システム10では、スイッチ部40は1以上のスイッチを有し、ユーザによりスイッチが操作されると、照明制御装置20は複数の照明器具30を当該スイッチに対応した点灯状態に制御する。具体的には、照明制御装置20は、スイッチが操作されると、予め記憶部25に記憶されている照明器具30の点灯状態を制御する制御情報に基づいて、複数の照明器具30を当該スイッチに対応した点灯状態に制御する。なお、照明システム10が備える照明器具30の数は特に限定されず、1台であってもよい。
照明システム10は、時間の経過とともに複数の照明器具30の調光及び調色を変化させるスケジュール機能を有する。以下、照明システム10の各構成要素について説明する。
[1−1−1.照明制御装置]
照明制御装置20は、照明器具30に調光率及び色温度を送信することにより照明器具30の点灯状態を制御する制御装置である。調光率及び色温度は、予め端末装置50から送信され照明制御装置20が記憶している情報である。つまり、照明制御装置20は、端末装置50から送信された情報に基づいて、照明システム10が備える照明器具30の点灯状態を制御する。例えば、照明器具30を全灯状態にする調光率は100%、照明器具30を消灯状態にする調光率は0%である。
照明制御装置20は、照明器具30とは別体の装置であり、照明制御装置20自体は、照明機能を有しない。照明制御装置20は、検知部21と、制御部22と、タイマ部23と、通信部24と、記憶部25と、送信部26とを備える。
検知部21は、スイッチ部40が操作されたことを検知する検知装置である。本実施の形態では、スイッチ部40は、4つのスイッチ(例えば、スイッチ40a〜スイッチ40d)を有する。検知部21は、4つのスイッチのうちのどのスイッチが操作(例えば、押下)されたかを検知する。例えば、スイッチが操作されて通電したことを検知することで、スイッチが操作されたと検知してもよい。そして、検知部21は、検知結果を制御部22に出力する。
制御部22は、照明制御装置20の各種制御を行う制御装置である。制御部22は、検知部21がスイッチ部40(スイッチ40a〜スイッチ40d)の操作を検知した場合、検知部21が検知したスイッチ40a〜スイッチ40dに応じて照明器具30の点灯状態を制御する。詳細は後述するが、スイッチ40a〜スイッチ40dのそれぞれには、照明器具の集まりであるグループに関する情報、当該グループに含まれる照明器具の点灯状態に関する情報(例えば、2以上のシーン情報)、及び、当該2以上のシーン情報の再現順序に関する情報が割り当てられている。言い換えると、スイッチ40a〜スイッチ40dそれぞれのグループに関する情報、点灯状態に関する情報、及び、再現順序に関する情報は、記憶部25に記憶されている。なお、シーン情報とは、照明器具の調光率及び色温度を示す情報である。また、再現順序とは、2以上のシーン情報を再現する順番を示す情報である。
制御部22は、検知部21がスイッチ(例えば、スイッチ40a)の操作を検知すると、記憶部25から操作されたスイッチ40aに対応するグループに関する情報、2以上のシーン情報、及び、再現順序に関する情報を読み出し、グループに含まれる照明器具を読みだした2以上のシーン情報が示す調光率及び色温度に再現順序に関する示す情報に基づいて制御する。
なお、スイッチに対応するグループに関する情報、2以上のシーン情報、及び、再現順序に関する情報は、制御情報の一例である。具体的には、制御情報に含まれる第1制御情報の一例である。言い換えると、制御部22は検知部21の検知結果、及び、制御情報(具体的には第1制御情報)に基づいて照明器具30の点灯状態を制御する。なお、第1制御情報は、予め記憶部25に記憶されている。
なお、点灯状態に関する情報は、シーン情報に限定されない。例えば、点灯状態に関する情報は、2以上のシーン情報が組み合わされたスライドショー情報を含んでいてもよい。
ここで、照明制御装置20に記憶されている制御情報について、図2を参照しながら説明する。なお、制御情報(具体的には、第1制御情報)は一例としてシーン情報から構成されている場合について示している。
図2は、本実施の形態に係る制御情報の一例を示す図である。図2には、スイッチ40a〜40dのそれぞれに対応する制御情報(第1制御情報の一例)の一例が示されている。図2の(a)は、スイッチ40aに対応する制御情報であり、図2の(b)はスイッチ40bに対応する制御情報であり、図2の(c)はスイッチ40cに対応する制御情報であり、図2の(d)はスイッチ40dに対応する制御情報である。
また、図2の(a)〜図2の(d)では、再現順序0に対応する点灯情報として、スケジュール情報が示されている。スケジュール情報とは、シーン情報又はスライドショー情報の少なくとも一方と、シーン情報又はスライドショー情報の少なくとも一方が示す点灯状態の再現に関する時間情報(例えば、点灯状態の開始及び終了を示す時刻情報)とが対応付けられた情報であり、第2制御情報の一例である。なお、スケジュール情報は、1日ごとに設定されてもよく、例えば、曜日ごと、月ごと、季節ごと、年ごとなど、ユーザが任意に設定可能である。また、第2制御情報は、スイッチに対応するグループに関する情報及び再現順序に関する情報を含む。なお、第2制御情報は、予め記憶部25に記憶されている。
図2の(a)に示すように、スイッチ40aに対応する制御情報として、グループに関する情報が「全体」(例えば、照明システム10が備える全ての照明器具30)であり、再現順序に関する情報が「0」であり、調光率及び色温度に関する情報がスケジュール情報である第2制御情報と、グループに関する情報が「全体」であり、再現順序に関する情報が「1〜3」であり、再現順序それぞれに対応する調光率及び色温度に関する情報がシーン情報(シーン1a〜3a)である第1制御情報とを含む。つまり、スイッチ40aに対応する制御情報は、第1制御情報と第2制御情報とから構成されている。
本実施の形態では、スイッチに対応する制御情報に、複数の点灯状態及び当該複数の点灯状態を再現する順序に関する情報である再現順序に関する情報が含まれることに特徴を有する。言い換えると、1つのスイッチに対して、複数の点灯状態が割り当てられている。これは、図2の(b)〜図2の(d)に示すように、スイッチ40b〜スイッチ40dにおいても同様である。
なお、制御情報には、シーン情報又はスケジュール情報を再現する時間情報(例えば、シーン情報を再現する時刻情報又はシーン情報を再現する期間情報)は含まれない。
制御部22は、上記に示したように複数の点灯状態及び当該複数の点灯状態を再現する順序に関する情報を含む制御情報に基づいて照明器具30の点灯状態を制御する。具体的には、制御部22は検知部21がスイッチ部40からの操作を検知するたびに、制御情報に基づいて照明器具30が再現するシーン情報を切り替え、切り替えたシーン情報が示す点灯状態を照明器具30に再現させる制御を行う。制御部22は、例えば、送信部26を介して照明器具30に調光率及び色温度を含む制御信号を送信することで、照明器具30を制御する。制御部22は、例えば、検知部21がユーザによるスイッチ部40に対する操作を検知するたびに、当該操作を検知する前の調光率及び色温度とは異なる調光率及び色温度を含む制御信号を送信部26を介して照明器具30に送信する。なお、制御部22の照明器具30に対する制御の詳細は後述する。
さらに、制御部22は、後述するスイッチ40a〜スイッチ40dのそれぞれが有する第1表示灯41及び第2表示灯42の点灯状態を照明器具30の点灯状態に応じて制御する。なお、制御部22の第1表示灯41及び第2表示灯42に対する制御の詳細は後述する。
また、制御部22は、ユーザからスケジュール情報に基づく点灯の指示を取得すると、当該指示に応じたスケジュール情報に基づいて照明器具30の調光率及び色温度を制御する。具体的には、制御部22は、スケジュール情報に基づく点灯の指示を取得すると、記憶部25に記憶されたスケジュール情報を読み出し、タイマ部23によって通知される現在時刻に対応するシーン情報又はスライドショー情報が示す調光率及び色温度を特定し、特定した調光率及び色温度に照明器具30の点灯状態を制御する。なお、照明制御装置20は、スケジュール情報に基づく点灯の指示を例えば端末装置50から取得する。言い換えると、照明制御装置20は、スケジュール情報に基づく点灯をスイッチ部40の操作により取得しない。
制御部22は、具体的には、マイクロコンピュータであるが、プロセッサまたは専用回路などにより実現されてもよい。
タイマ部23は、現在時刻を計測し、制御部22に通知する。タイマ部23は、具体的には、汎用のタイマIC(タイマ回路)、または、リアルタイムクロックICなどである。なお、タイマ部23は、制御部22に内蔵されていてもよい。この場合、タイマ部23は、例えば、オンチップオシレータである。タイマ部23がオンチップオシレータである場合には、水晶振動子がさらに外付けされることにより、現在時刻の計測精度を高めることができる。
通信部24は、端末装置50からスイッチ部40に対応した照明器具30の複数の点灯状態などを含む制御情報を受信する。また、通信部24は、端末装置50から、シーン情報、スライドショー情報及びスケジュール情報のそれぞれを受信する。なお、シーン情報、スライドショー情報及びスケジュール情報は、それぞれ制御情報の一例である。通信部24は、具体的には、通信回路(通信モジュール)であり、端末装置50が備える通信部から無線通信によって制御情報などを受信する。なお、通信部24(照明制御装置20)と端末装置50との通信方法は特に限定されない。通信部24と端末装置50との間においては、例えば、特定小電力無線、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、または、Wi−Fi(登録商標)などの通信規格を用いた無線通信が行われてもよい。
記憶部25は、端末装置50から送信され通信部24を介して受信された制御情報などが記憶される記憶装置である。また、記憶部25には、制御部22が実行する制御プログラムも記憶される。
記憶部25は、具体的には、半導体メモリなどの記憶装置である。記憶部25への情報の記憶は、制御部22によって行われる。なお、記憶部25は、制御部22に内蔵されてもよい。
送信部26は、照明器具30に調光率及び色温度を含む制御信号を送信する。つまり、送信部26は、調光率及び色温度を送信する。送信部26は、具体的には、通信回路(通信モジュール)であり、有線通信によって調光率及び色温度を送信する。有線通信とは、例えば、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)または有線LAN(Local Area Network)を用いた通信などである。
なお、照明制御装置20は、電力系統(例えば、商用電源)から供給される交流電力を、照明制御装置20の動作に適した直流電力に変換し供給する電源部(図示しない)を有してもよい。電源部は、具体的には、AC/DCコンバータまたはDC/DCコンバータなどを含む電源回路である。
[1−1−2.照明器具]
次に、照明器具30について説明する。なお、本実施の形態に係る照明システム10は、照明器具30a〜30dの4台の照明器具を備える。照明器具30a〜30dはそれぞれ同一の構成であり、任意の1台を指す場合に照明器具30とも記載する。
照明器具30は、室内を照明するいわゆるシーリングライトであり、照明制御装置20から受信した調光率及び色温度に応じた明るさ及び色で発光する。つまり、照明器具30は、照明制御装置20によって調光制御及び調色制御される。なお、照明器具30は、シーリングライトに限定されず、ダウンライトなどであってもよい。また、本実施の形態では、照明システム10は、複数の照明器具30を備えるが、少なくとも1台の照明器具30を備えていればよい。照明器具30は、受信部31と、発光制御部32と、発光部33とを備える。
受信部31は、照明制御装置20から調光率及び色温度を含む制御信号を受信する。つまり、受信部31は、調光率及び色温度を受信する。受信部31は、具体的には、通信回路(通信モジュール)であり、照明制御装置20が備える送信部26から有線通信によって調光率及び色温度を受信する。
発光制御部32は、受信部31によって受信された調光率及び色温度に応じた電圧及び電流を発光部33に供給する。発光制御部32は、具体的には、制御回路(例えば、PWM(Pulse Width Modulation)回路など)を備え、調光及び調色を制御する。例えば、発光制御部32は、発光部33に供給する電圧及び電流を変化させることで調光率を制御する。また、発光制御部32は、発光部33が発光色の異なる発光素子を有している(例えば青色光を出射する発光素子と赤色光を出射する発光素子)場合、それぞれの発光素子へ供給する電圧及び電流の比率を変化させることで色温度を制御する。
発光制御部32は、制御回路などを制御する、マイクロコンピュータ、プロセッサ、または、専用回路を備える。つまり、発光制御部32の態様は特に限定されない。
発光部33は、発光制御部32から供給される電圧及び電流によって発光する発光モジュールである。発光部33は、具体的には、LED(Light Emitting Diode)を発光素子として備える。例えば、発光部33は、発光色の異なる複数のLEDを備えていてもよい。また、発光部33は、蛍光管、半導体レーザ等の半導体発光素子、または、有機EL(Electro Luminescence)もしくは無機EL等の固体発光素子を備えてもよい。
なお、照明器具30は、外部から供給される交流電力または直流電力を、照明器具30の動作に適した直流電力に変換し供給する電源部(図示しない)を有してもよい。電源部は、具体的には、AC/DCコンバータまたはDC/DCコンバータなどを含む電源回路である。
[1−1−3.スイッチ部]
スイッチ部40は、照明制御装置20と複数の照明器具30との間であって、複数の照明器具30と離間して配置され、複数の照明器具30の点灯状態などを遠隔操作するためのスイッチである。スイッチ部40は、造営材に固定されるスイッチであり、例えば、屋内の壁に配置された壁スイッチである。なお、スイッチ部40は、照明器具30の点灯状態などを遠隔操作する遠隔操作部の一例である。
スイッチ部40は、ユーザからの照明器具30に対する操作を受け付ける。本実施の形態では、スイッチ部40はスイッチ40a〜スイッチ40dの4つのスイッチを有する。なお、スイッチ部40が有するスイッチの数は4つに限定されず、1以上であればよい。
図2に示すように、スイッチ40a〜スイッチ40dには、それぞれ異なった制御情報が割り当てられている。具体的には、スイッチ40a〜スイッチ40dのそれぞれに対応するグループ、当該グループに含まれる照明器具の複数の点灯状態及び当該複数の点灯状態の順序などが割り当てられている。なお、スイッチ40a〜40dそれぞれの割り当ては、照明制御装置20の記憶部25に記憶されている。
なお、スイッチ部40の操作には、端末装置50による操作は含まれない。言い換えると、スイッチ部40には、端末装置50などの表示部に表示される操作画像(例えば、スイッチを示す画像)は含まれない。
また、図1に示すように、スイッチ40a〜スイッチ40dのそれぞれは、第1表示灯41及び第2表示灯42を有する。上記で説明したように、スイッチ40a〜40dのそれぞれには、シーン情報及びスケジュール情報が割り当てられている。第1表示灯41及び第2表示灯42は、照明器具30の現在の点灯状態がシーン情報に基づく点灯状態であるか、スケジュール情報に基づく点灯状態であるかを表示する表示部である。具体的には、第1表示灯41及び第2表示灯42は、それぞれ異なる発光色を発光する発光装置である。例えば、シーン情報に基づいて照明器具30が制御されているときは、第1表示灯41が発光し、かつ第2表示灯42が消灯する。また、例えば、スケジュール情報に基づいて照明器具30が制御されているときは、第2表示灯42が発光し、かつ第1表示灯41が消灯する。これにより、ユーザは、スイッチ40a〜スイッチ40dのそれぞれが有する第1表示灯41及び第2表示灯42の点灯状態を確認するだけで、照明器具30がシーン情報又はスケジュール情報のどちらに基づいて制御されているかを認識することができる。
なお、第1表示灯41及び第2表示灯42は、点灯部の一例である。また、点灯部は、異なる色を発光する2つの表示灯を有することに限定されない。例えば、点灯部は、異なる2つの発光色を発光する表示灯を1つ有し、制御部22はシーン情報又はスケジュール情報のどちらで制御しているかに応じて表示灯が発光する色を変化させてもよい。また、点灯部の点灯状態は、例えば制御部22により制御される。
[1−1−4.端末装置]
端末装置50は、無線通信により照明制御装置20に照明システム10が備える複数の照明器具30の点灯状態を制御する制御情報を送信する操作端末である。
図1に示すように、端末装置50は、取得部51、表示部52、制御部53、通信部54及び記憶部55を有する。
取得部51は、ユーザからの照明器具30の点灯状態に対する操作(指示)及び制御情報を生成する操作を受け付けるユーザインターフェースであり、例えばタッチパネルなどである。取得部51がタッチパネルである場合、取得部51と表示部52(例えば、液晶ディスプレイ)とは接着される。
例えば、ユーザが表示部52に表示された点灯状態の中から意図する点灯状態が表示されている位置をタッチすることで、取得部51はユーザからの選択結果を取得する。なお、例えば、取得部51はタッチパネルに限定されず、押しボタン又はキーボードなどでもよい。
表示部52は、照明器具30を制御するための情報又は制御情報を生成するための情報を表示する表示デバイスであり、例えば、液晶ディスプレイなどである。
制御部53は、端末装置50が有する各構成部を制御する制御装置である。例えば、制御部53は、取得部51を介して点灯状態に対する操作を受け付けた場合、点灯状態に対応した情報を生成し、当該情報を通信部54を介して照明制御装置20に送信する。また、取得部51を介して制御情報の生成に対する操作を受け付けた場合、生成された制御情報を通信部54を介して照明制御装置20に送信する。
制御部53は、記憶部55に記憶された制御プログラムを実行するプロセッサであるが、マイクロコンピュータ、または専用回路などにより実現されてもよい。
通信部54は、端末装置50から照明制御装置20に照明器具30の点灯状態を制御する制御情報を送信する。通信部54は、具体的には、通信回路(通信モジュール)であり、照明制御装置20が備える通信部24に無線通信によって制御情報を送信する。なお、通信部54(端末装置50)と通信部24(照明制御装置20)との通信方法は特に限定されない。通信部54と通信部24との間においては、例えば、特定小電力無線、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、または、Wi−Fi(登録商標)などの通信規格を用いた無線通信が行われてもよい。
記憶部55は、照明制御装置20に送信した制御情報などが記憶される記憶装置である。また、記憶部55には、制御部53が実行する制御プログラムも記憶される。
記憶部55は、具体的には、半導体メモリなどの記憶装置である。記憶部55への情報の記憶は、制御部53によって行われる。なお、記憶部55は、制御部53に内蔵されてもよい。
ユーザは、端末装置50を用いて、シーン情報、スライドショー情報、スケジュール情報を含む制御情報を取得部51を介して作成し、通信部54を介して照明制御装置20に送信することで、照明制御装置20の記憶部25にそれぞれの情報を記憶させる。また、ユーザは、端末装置50を用いて、複数の照明器具30を2以上のグループにグループ分けを行い(グルーピングし)、通信部54を介して照明制御装置20に送信することで、照明制御装置20の記憶部25にグループ分けした情報を記憶させる。グループとは、ユーザにより決定された1以上の照明器具の集合であり、グループ情報とはグループと当該グループに含まれる照明器具のそれぞれが有する固有の識別情報(例えば、デバイスID)などが紐付いた情報である。なお、グループ情報は、制御情報の一例である。また、例えば、端末装置50は照明制御装置20から照明システム10が備える複数の照明器具30それぞれの識別情報を取得し、取得した識別情報を用いてグループ分けを行う。
本実施の形態では、複数の照明器具30をグループ1〜及びグループ2の2つのグループにグループ分けした例を示している。図1に示すように、照明器具30a及び30bはグループ1、照明器具30c及び30dはグループ2にグループ分けされている。なお、1つのグループに含まれる照明器具の数は限定されず、1台以上であればよい。また、グループに含まれる照明器具の数は、グループごとで異なっていてもよい。
そして、ユーザは、照明システム10が備えるスイッチ部40と、当該スイッチ部40に対応するグループ、当該グループに含まれる照明器具の複数の点灯状態及び当該複数の点灯状態を再現する順序を示す情報とを設定する。本実施の形態では、照明システム10は4つのスイッチ40a〜40dを備える。ユーザは、4つのスイッチ40a〜40dのそれぞれに対して端末装置50を用いて上記情報の設定を行う。これにより、スイッチ40a〜40dごとにグループ及び複数の点灯状態などを割り当てることができる。
なお、端末装置50は、例えばタブレット端末であるが、これに限定されず、スマートフォンつまり高機能携帯電話端末、携帯電話端末、専用に開発されたコントローラ端末、又はPC(Personal Computer)等により実現されてもよい。
なお、端末装置50を用いて照明システム10が備える照明器具30の点灯状態を制御可能である。
[1−2.制御情報の生成]
続いて、照明制御装置20の記憶部25に記憶され、スイッチに対応したグループ、点灯状態に関する情報、及び、順序を示す情報を含む制御情報の生成について説明する。
制御情報は、ユーザにより端末装置50を用いて生成される。ユーザにより制御情報が生成される手順について、図3を参照しながら説明する。
図3は、本実施の形態に係る制御情報を生成する手順を示すフローチャートである。なお、シーン情報、スケジュール情報及びグループに関する情報は、予め照明制御装置20の記憶部25に記憶されているものとする。また、端末装置50は、照明制御装置20から照明システム10が備えるスイッチ部40に関する情報(本実施の形態では、スイッチ40a〜40dに関する情報)を取得しているものとする。また、1つのスイッチには1つのグループが割り当てられる場合について説明する。
まず、ユーザは取得しているスイッチ部40の情報の中から、制御情報を生成するスイッチを選択する(S10)。本実施の形態では、スイッチ40a〜スイッチ40dの4つのスイッチの中から、制御情報を生成するスイッチを選択する。例えば、表示部52にスイッチ40a〜スイッチ40dが表示され、ユーザは取得部51を介してスイッチを選択する。例えば、スイッチ40aを選択したとする。以降においては、図2の(a)に示すスイッチ40aに対応する制御情報を生成する例について説明する。
次に、ユーザは、選択したスイッチ40aにより制御する(言い換えると、スイッチ40aに割り当てる)グループを選択する(S20)。例えば、表示部52に予め記憶されているグループ情報が表示され、ユーザは取得部51を介して意図するグループを選択する。これにより、スイッチ40aとグループとが対応付けられる。例えば、ユーザは、全体(照明システム10が備える全ての照明器具30を含むグループ)を選択したとする。なお、予めグループが設定されていない又は新たにグループを設定したい場合には、ステップS20で新たなグループを設定してもよい。
ステップS20で所定のグループ(本実施の形態では、スイッチ40aに対応する全体)が設定されると、再現順序ごとにスイッチ40aに割り当てる点灯状態(シーン情報又はスケジュール情報が示す点灯状態)に関する情報を選択する(S30)。例えば、予め記憶部25に記憶されているシーン情報又はスケジュール情報から、再現順序ごとに点灯状態を選択する。なお、ユーザは、記憶されているシーン情報又はスケジュール情報とは異なる調光率又は色温度を設定してもよい。
例えば、再現順序0にはスケジュール情報が選択され、再現順序1にはシーン情報としてシーン1a(調光率100%、色温度4000K)が選択され、再現順序2にはシーン情報としてシーン2a(調光率50%、色温度4000K)が選択され、再現順序3にはシーン情報としてシーン3a(調光率0%:消灯)が選択されたとする。なお、以上のように4つのシーン情報又はスケジュール情報が選択されたため再現順序は「0〜3」となっているが、選択されるシーン情報又はスケジュール情報の数に応じて再現順序は変更される。例えば、図2の(b)に示すように、5つのシーン情報又はスケジュール情報を設定する場合、再現順序は「0〜4」となる。これにより、1つのスイッチに複数の点灯状態を設定することができる。
そして、ユーザが意図する数の点灯情報の選択が完了した(言い換えると、ユーザが意図する点灯状態の数に応じた再現順序の全てに対して点灯状態の選択が完了した)場合(S40でYes)、照明システム10が備える全てのスイッチ(スイッチ40a〜40d)に対して制御情報の設定が終了したか否かの確認が行われる(S50)。なお、ユーザが意図する数の点灯情報の選択が完了していない(言い換えると、ユーザが意図する点灯状態の数に応じた再現順序の全てに対して点灯状態の選択が完了していない)場合(S40でNo)、ステップS30に戻り点灯情報が選択されていない再現順序に対して点灯情報が選択される。
照明システム10が備える全てのスイッチに対して制御情報の設定が終了した場合(S50でYes)、生成された制御情報は通信部54を介して照明制御装置20に送信される(S60)。例えば、取得部51がユーザから送信の指示を受け付けることで、制御情報が送信される。なお、照明システム10が備える全てのスイッチに対して制御情報の生成が完了していない場合(S50でNo)、ステップS10に戻り、残りのスイッチに対してステップS10〜ステップS40が行われる。
[1−3.照明制御装置の動作]
続いて、照明システム10における照明制御装置20の動作について、図4〜図8を参照しながら説明する。
図4は、本実施の形態に係る照明制御装置20の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、記憶部25に予め制御情報が記憶されているものとする。
まず、照明制御装置20は、ユーザによりスケジュール情報に基づく点灯指示を受け付ける(S110でYes)と、照明システム10に含まれる複数の照明器具30の点灯状態を当該スケジュール情報に基づく点灯状態に制御する(S120)。具体的には、スケジュール情報に基づく点灯の指示を通信部24を介して受け付けると、制御部22は記憶部25から当該スケジュール情報を読み出す。また、制御部22はタイマ部23から現在の時刻情報を取得する。そして、制御部22は、複数の照明器具30を取得した時刻情報に対応するスケジュール情報の点灯状態に制御する。制御部22は、スケジュール情報が示す点灯状態に応じた制御信号を送信部26を介して複数の照明器具30のそれぞれに送信することで、複数の照明器具30の点灯状態を制御する。
なお、スケジュール情報に基づく点灯指示とは、例えば、端末装置50から受信した指示である。言い換えると、スイッチ部40の操作による指示ではない。また、例えば、スケジュール情報に基づく点灯指示は、照明システム10又は所定のグループに含まれる照明器具30の電源をONにする指示であってもよい。つまり、スケジュール情報とは、電源をONしたときに照明器具30が最初に点灯する点灯状態を示す情報であってもよい。これにより、電源ONされ照明器具30が最初に点灯する点灯状態を、電源ONした時刻などに応じて、適宜決定することができる。
なお、スケジュール情報に基づく点灯の指示を受け付けていない場合(S110でNo)、照明制御装置20は照明器具30の点灯状態の制御を行わない。例えば、照明器具30が消灯している状態であれば、照明制御装置20は照明器具30が消灯している状態を維持する。また、例えば、照明器具30が何らかの指示に基づいて点灯している状態であれば、照明制御装置20は照明器具30が点灯している状態を維持する。
スケジュール情報に基づいて点灯しているときに、検知部21がスイッチ部40の操作を検知した場合(S130でYes)、制御部22は当該スイッチ部40における再現順序を更新する(S140)。そして、制御部22はスイッチ部40に対応する制御情報を記憶部25から読み出し(S150)、読み出した制御情報に含まれる所定のグループの点灯状態を、制御情報に含まれる再現順序に対応したシーン情報又はスケジュール情報が示す点灯状態に制御する(S160)。そして、ステップS130に戻り、検知部21がスイッチ部40の操作を検知するたびに、ステップS140〜ステップS160が実行される。これにより、照明器具30は操作されたスイッチに対応した制御情報に基づいて点灯状態が制御される。
なお、スケジュール情報に基づいて点灯しているときに、検知部21がスイッチ部40の操作を検知していない場合(S130でNo)、検知部21がスイッチ部40の操作を検知するまで制御部22はスケジュール情報に基づく制御を継続する。
ここで、スイッチ部40が操作されるごとの照明器具30の点灯状態について、図5を参照しながら説明する。
図5は、本実施の形態に係る照明システム10において、スイッチ部40の操作による照明器具30の点灯状態の遷移を示す状態遷移図である。具体的には、スイッチ40aが操作されるごとにおけるスイッチ40aに対応するグループである照明器具30全体の点灯状態の遷移を示す図である。
まず、照明システム10の電源がONされる(S210a)。これにより、照明システム10が備える全ての照明器具30が点灯する。具体的には、照明器具30は、図2の(a)に示す再現順序0に対応した点灯状態であるスケジュール情報に基づく点灯状態で点灯する(S220a)。この場合、現在の点灯状態であるスケジュール情報は、第1シーン情報の一例である。なお、再現順序0に対応する点灯状態がスケジュール情報ではなく所定のシーン情報である場合、照明システム10が電源ONされると、照明器具30は所定のシーン情報で点灯する。
次に、スイッチ40aが操作される(S210b)と、照明器具30は再現順序0の次の再現順序1に対応する点灯状態である調光率100%、色温度4000K(シーン1a)で点灯する(S220b)。具体的には、照明器具30の点灯状態は、スケジュール情報(第1シーン情報の一例)が示す点灯状態から遷移先であるシーン1a(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移する。つまり、スイッチ40aが操作されると、照明器具30はシーン1aが示す点灯状態で点灯する。
さらに、スイッチ40aが操作される(S210c)と、照明器具30は再現順序1の次の再現順序2に対応する点灯状態である調光率50%、色温度4000K(シーン2a)で点灯する(S220c)。具体的には、照明器具30の点灯状態は、現在の点灯状態であるシーン1a(第1シーン情報の一例)が示す点灯状態から遷移先であるシーン2a(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移する。つまり、スイッチ40aが操作されると、照明器具30はシーン2aが示す点灯状態で点灯する。
さらに、スイッチ40aが操作される(S210d)と、照明器具30は再現順序2の次の再現順序3に対応する点灯状態である調光率0%(シーン3a)で点灯する(S220d)。具体的には、照明器具30の点灯状態は、現在の点灯状態であるシーン2a(第1シーン情報の一例)が示す点灯状態から遷移先であるシーン3a(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移する。つまり、スイッチ40aが操作されると、照明器具30はシーン3aが示す点灯状態で点灯する。なお、調光率0%とは、消灯を意味する。
さらに、スイッチ40aが操作される(S210e)と、照明器具30は再現順序3の次の再現順序0に戻り、再現順序0に対応する点灯状態であるスケジュール情報が示す点灯状態で点灯する(S220a)。具体的には、照明器具30の点灯状態は、現在の点灯状態であるシーン3a(第1シーン情報の一例)が示す点灯状態から遷移先であるスケジュール情報(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移する。つまり、スイッチ40aが操作されると、照明器具30はスケジュール情報が示す点灯状態に戻る。
そして、以降、スイッチ40aが操作されるたびに、照明器具30の点灯状態はステップS220a〜ステップS220dの順に遷移する。なお、図4で示した照明制御装置20におけるステップS130〜ステップS160が繰り返し実行されることで、照明器具30の点灯状態は、ステップS220a〜ステップS220dの順に遷移する。
なお、上記でも説明したように、図2の(a)が示す第1制御情報には、現在の点灯状態を示す第1シーン情報と、遷移先の点灯状態を示す第2シーン情報とが含まれる。
ここで、例えば、図2の(b)及び図2の(c)に示すように、異なるスイッチに同一のグループが設定されている場合の制御部22の制御について、図6A〜図7Bを参照しながら説明する。この場合、制御部22が行うスイッチの再現順序の管理方法は2通りある。具体的には、一方のスイッチ(例えば、スイッチ40b)の操作により照明器具30の点灯状態が制御されていた場合に、他方のスイッチ(例えば、スイッチ40c)が操作されたときに、一方のスイッチの再現順序を保持する又は保持しない、の2通りある。まずは、再現順序を保持する場合について、図6A及び図7Aを参照しながら説明する。
図6Aは、本実施の形態に係る照明システム10において、スイッチに対応する点灯状態を保持する場合の動作を示すシーケンス図である。図7Aは、本実施の形態に係る照明システム10において、スイッチに対応する点灯状態を保持する場合にスイッチが操作されるごとのスイッチの制御状態及び照明器具の点灯状態の一例を示す図である。なお、スイッチは、照明器具30がスケジュール情報に基づいて点灯している(S340)ときに、スイッチ40b、スイッチ40c、スイッチ40bの順にそれぞれ1回ずつ操作(押下)されたとする。また、スイッチ40bは、第1スイッチの一例であり、スイッチ40bに対応したグループであるグループ1は第1グループの一例である。また、スイッチ40cは、第2スイッチの一例であり、スイッチ40cに対応したグループであるグループ1は第2グループの一例である。また、図6A〜図7Bの説明において、制御対象であるグループ1に含まれる照明器具30を単に照明器具30とも記載する。
まず、スイッチ40bが1回操作される(S310a)と、検知部21はスイッチ40bの操作を検知し(S320a)、検知結果を制御部22に出力する。制御部22は、当該検知結果からスイッチ40bの再現順序を0から1に更新し、スイッチ40bに対応する制御情報を読み出し、読み出した制御情報の再現順序1に対応するシーン1bが示す点灯状態でスイッチ40bに対応するグループ1に含まれる照明器具30を制御する(S330a)。つまり、制御部22は、スイッチ40bに対応するグループ1に含まれる照明器具30の点灯状態を現在の点灯状態であるスケジュール情報(第1シーン情報の一例)が示す点灯状態からスイッチ40bに対応したシーン1b(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移させる。これにより、照明器具30は、シーン1bが示す点灯状態で点灯する(S340a)。この場合、図7Aに示すように、制御部22により、スイッチ40bには再現順序1に対応するシーン1b、スイッチ40cには再現順序0に対応するスケジュール情報が対応付けられている。また、スイッチ40bが操作されたので、照明器具30はシーン1bが示す点灯状態に制御される。
そして、図6Aに示すように、シーン1b(第1シーン情報の一例)で照明器具30が制御されているときにスイッチ40cが操作される(S310b)と、検知部21がスイッチ40cの操作を検知(S320b)し、検知結果を制御部22に出力する。制御部22は、当該検知結果にからスイッチ40cの再現順序を0から1に更新し、スイッチ40cに対応する制御情報を読み出し、読み出した制御情報の再現順序1に対応するシーン1c(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態で照明器具30を制御する(S330b)。つまり、制御部22は、スイッチ40cに対応するグループ1に含まれる照明器具30の点灯状態をシーン1bが示す点灯状態からスイッチ40cに対応したシーン1c(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移させる。これにより、照明器具30は、シーン1cが示す点灯状態で点灯する(S340b)。
このとき、制御部22は、スイッチ40bの再現順序を1のまま保持する。つまり、スイッチ40bに対応するシーン情報をシーン1bに保持する。この場合、図7Aに示すように、制御部22により、スイッチ40bには再現順序1に対応するシーン1b、スイッチ40cには再現順序1に対応するシーン1cが対応付けられている。また、スイッチ40cが操作されたので、照明器具30はシーン1cが示す点灯状態に制御される。
さらに、図6Aに示すように、シーン1c(第1シーン情報の一例)で照明器具30が制御されているときにスイッチ40bが操作される(S310c)と、検知部21がスイッチ40bの操作を検知(S320c)し、検知結果を制御部22に出力する。制御部22は、スイッチ40bの再現順序を先ほど保持した再現順序1から2に更新し、スイッチ40bに対応する制御情報を読み出し、読み出した制御情報の再現順序2に対応するシーン2b(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態で照明器具30を制御する(S330c)。つまり、制御部22は、スイッチ40bに対応するグループ1に含まれる照明器具30の点灯状態をシーン1cが示す点灯状態からスイッチ40bに対応したシーン2b(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移させる。これにより、照明器具30は、シーン2bが示す点灯状態で点灯する(S340c)。このとき、制御部22はスイッチ40cの再現順序を1のまま保持する。この場合、図7Aに示すように、制御部22により、スイッチ40bには再現順序2に対応するシーン2b、スイッチ40cには再現順序1に対応するシーン1cが対応付けられている。また、スイッチ40bが操作されたので、照明器具30はシーン2bが示す点灯状態に制御される。
これにより、複数のスイッチに同一のグループが設定されていた場合であっても、スイッチのそれぞれにおいてはユーザが設定した再現順序通りに照明器具30の点灯状態を制御できる。
続いて、再現順序を保持しない場合について、図6B及び図7Bを参照しながら説明する。
図6Bは、本実施の形態に係る照明システム10において、スイッチに対応する点灯状態を保持しない場合の動作を示すシーケンス図である。図7Bは、本実施の形態に係る照明システム10において、スイッチに対応する点灯状態をリセットする(保持しない)場合にスイッチが操作されるごとのスイッチの制御状態及び照明器具の点灯状態の一例を示す図である。なお、スイッチはスイッチ40b、スイッチ40c、スイッチ40bの順にそれぞれ1回操作されたとする。また、1回目のスイッチ40bの操作を検知してから照明器具30をシーン1bが示す点灯状態で点灯させるまで(S340〜S340a)は、再現順序を保持する場合と同様であり、説明を簡略化する。
まず、スイッチ40bが1回操作されると、制御部22は、スイッチ40bの再現順序を0から1に更新し、再現順序1に対応するシーン1bが示す点灯状態で照明器具30を制御する(S310a〜S330a)。これにより、照明器具30はシーン1bが示す点灯状態で点灯する(S340a)。そして、制御部22は、スイッチ40cの再現順序を0に更新する。言い換えると、制御部22は、スイッチ40cの再現順序を0(初期)にリセットする(S350a)。
そして、図6Bに示すように、シーン1b(第1シーン情報の一例)で照明器具30が制御されているときにスイッチ40cが操作される(S310b)と、検知部21がスイッチ40cの操作を検知(S320b)し、検知結果を制御部22に出力する。制御部22は、当該検知結果からスイッチ40cの再現順序を0(初期)から1に更新し、スイッチ40cに対応する制御情報を読み出し、読み出した制御情報の再現順序1に対応するシーン1c(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態で照明器具30を制御する(S330b)。つまり、制御部22は、スイッチ40cに対応するグループ1に含まれる照明器具30の点灯状態を現在の点灯状態であるシーン1b(第1シーン情報の一例)が示す点灯状態からスイッチ40cに対応したシーン1c(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移させる。これにより、照明器具30はシーン1cが示す点灯状態で点灯する(S340b)。このとき、制御部22はスイッチ40bの再現順序を1から0(初期)にリセットする(S350b)。つまり、制御部22は、スイッチ40bに対応するシーン情報をシーン1bからスケジュール情報(第3のシーン情報の一例)に更新する。この場合、図7Bに示すように、制御部22により、スイッチ40bには再現順序0に対応するスケジュール情報、スイッチ40cには再現順序1に対応するシーン1cが対応付けられている。また、スイッチ40cが操作されたので、照明器具30はシーン1cが示す点灯状態に制御される。
さらに、図6Bに示すように、シーン1cで照明器具30が制御されているときにスイッチ40cが操作される(S310b)と、検知部21がスイッチ40bの操作を検知(S320c)し、検知結果を制御部22に出力する。制御部22は、スイッチ40bの再現順序を先ほどリセットした再現順序0から1に更新し、スイッチ40bに対応する制御情報を読み出し、読み出した制御情報の再現順序1に対応するシーン1bが示す点灯状態で照明器具30を制御する(S330d)。これにより、照明器具30はシーン1bが示す点灯状態で点灯する(S340d)。このとき、制御部22はスイッチ40cの再現順序を1から0(初期)にリセットする(S350c)。この場合、図7Bに示すように、制御部22により、スイッチ40bには再現順序1に対応するシーン1b、スイッチ40cには再現順序0に対応するスケジュール情報が対応付けられている。また、スイッチ40bが操作されたので、照明器具30はシーン1bが示す点灯状態に制御される。
これにより、複数のスイッチに同一のグループが設定されていた場合であっても、操作するスイッチを切り替えるごとに再現順序がリセットされるので、ユーザは操作するスイッチを切り替えた場合、当該スイッチに対応する制御情報が示す点灯状態を再現順序1から順に再現することができる。
なお、図6A〜図7Bを用いて、複数のスイッチに同一のグループが設定されている場合の再現順序の管理方法について説明したが、同一のグループが設定されている場合に限定されない。例えば、図2の(a)及び図2の(b)に示すように、複数のスイッチにおいて、スイッチに割り当てられたグループに含まれる照明器具30が排他的ではない場合(言い換えると、非排他的である場合)に、図6A〜図7Bで説明したような再現順序の管理方法が適用されてもよい。非排他的とは、2つのスイッチに割り当てられたそれぞれのグループにおいて、少なくとも1台の照明器具30が両方のグループに含まれていることを意味する。なお、複数のスイッチに割り当てられているグループが排他的である場合、例えばスイッチの再現順序は保持される。言い換えると、複数のスイッチに割り当てられているグループが排他的である場合、スイッチは他のスイッチが操作されたことの影響を受けない。
また、上記でも説明したように、スイッチ部40は、点灯部を有する。本実施の形態では、異なる色を発する第1表示灯41及び第2表示灯42を、スイッチ40a〜スイッチ40dのそれぞれが有する。例えば、第1表示灯41及び第2表示灯42が発する光の色は、一例として、第1表示灯41が緑色、第2表示灯42が赤色であるが、これに限定されない。また、第1表示灯41及び第2表示灯42それぞれの点灯状態(例えば、点灯又は消灯)は、例えば、制御部22により制御される。制御部22が第1表示灯41及び第2表示灯42に行う制御について、図8を参照しながら説明する。
図8は、本実施の形態に係る制御部22が第1表示灯41及び第2表示灯42の点灯状態を制御する動作を示すフローチャートである。
第1表示灯41及び第2表示灯42は、現在の照明器具30の点灯状態が、シーン情報(第1制御情報の一例)に基づいて制御されているか、スケジュール情報(第2制御情報の一例)に基づいて制御されているかをユーザに表示する表示部である。そのため、制御部22は、スイッチごとに、当該スイッチに対応するグループに含まれる照明器具30の現在の点灯状態がシーン情報に基づいて制御されているか否かを判定する(S410)。例えば、制御部22は、スイッチの現在の再現順序を確認することで、シーン情報に基づいて照明器具30を制御しているか否かを判定してもよい。
制御部22は、現在の照明器具30の点灯状態をシーン情報に基づいて制御している場合(S410でYes)、第1表示灯41を点灯させる(S420)。これにより、所定のグループに含まれる照明器具30がシーン情報に基づいて制御されている場合、当該グループと対応付けられているスイッチの表示灯は緑色に光るので、ユーザはスイッチを見るだけで当該スイッチに対応付けられた所定のグループがシーン情報が示す点灯状態で制御されていることがわかる。なお、シーン情報に基づいて制御されているときに第1表示灯41が点灯することは、一方の点灯モードの一例である。
また、制御部22は、現在の照明器具30の点灯状態をスケジュール情報に基づいて制御している場合(S410でNo)、第2表示灯42を点灯させる(S430)。これにより、所定のグループに含まれる照明器具30がスケジュール情報に基づいて制御されている場合、当該グループと対応付けられているスイッチの表示灯は赤色に光るので、ユーザはスイッチを見るだけで当該スイッチに対応付けられた所定のグループがスケジュール情報が示す点灯状態で制御されていることがわかる。なお、スケジュール情報に基づいて制御されているときに第2表示灯42が点灯することは、他方の点灯モードの一例である。
そして、制御部22は、全てのスイッチに対してステップS420又はステップS430が実行された場合(S440でYes)、第1表示灯41及び第2表示灯42に対する制御を終了し、全てのスイッチに対してステップS420又はステップS430が実行されていない場合(S440でNo)、ステップS410に戻り処理を継続する。
これにより、ユーザは、スイッチの第1表示灯41又は第2表示灯42が発光している光の色を見るだけで、スイッチのそれぞれがシーン情報又はスケジュール情報のどちらが示す点灯状態で制御されているかを確認することができる。なお、ステップS410〜ステップS440は、例えば、図4に示すステップS160が実行されるたびに行われる。
なお、点灯部の点灯モードとして発光色が異なる(例えば、緑色と赤色)例について説明したが、これに限定されない。例えば、点灯モードは、点灯部の点灯又は消灯であってもよいし、点灯部の点灯又は点滅などであってもよい。点灯部は、ユーザが視覚的に違いがわかる2つの点灯状態を有していればよい。また、点灯部は第1表示灯41及び第2表示灯42の2つの表示灯を有する例について説明したが、これに限定されない。点灯部はユーザが視覚的に違いがわかる2つの点灯モードを有していれば、1つの表示灯から構成されてもよい。例えば、スイッチのそれぞれは点灯部として1つの表示灯を有し、制御部22は、シーン情報が示す点灯状態で制御しているときは表示灯を点滅させ、スケジュール情報で制御しているときは表示灯を点灯又は消灯させてもよい。
[1−4.効果など]
以上説明したように、照明制御装置20は、照明器具30の点灯状態を制御する照明制御装置20であって、照明器具30の点灯状態を制御する制御情報を記憶する記憶部25と、照明器具30の点灯状態を遠隔操作するスイッチ部40(遠隔操作部の一例)に対する操作を検知する検知部21と、検知部21の検知結果、及び、制御情報に基づいて照明器具30の点灯状態を制御する制御部22と、を備える。制御情報には、第1制御情報として、現在の点灯状態を示す第1シーン情報及び遷移先の点灯状態を示す第2シーン情報が含まれ、制御部22は、検知部21がスイッチ部40に対する操作を検知するたびに、照明器具30の点灯状態を第1シーン情報が示す点灯状態から第2シーン情報が示す点灯状態に遷移させる。
これにより、スイッチ部40が操作されるたびに、照明器具30の点灯状態を第1制御情報に含まれる第1シーン情報が示す点灯状態から第2シーン情報が示す点灯状態に遷移させることができる。言い換えると、照明制御装置20は、1つのスイッチに複数のシーン情報を割り当てることができる。1つのスイッチに1つのシーン情報のみが割り当てられる場合、シーンの数だけスイッチが必要となる。ユーザは、複数のスイッチの中からユーザが意図する点灯状態が割り当てられたスイッチを探し操作する必要があり、手間であった。一方、本実施の形態に係る照明制御装置20は1つのスイッチに複数のシーンを割り当てることができるので、スイッチの数を削減することができる。また、1つのスイッチを操作するだけでシーンを遷移させることができるので、ユーザが意図する点灯状態を容易に再現することができる。よって、照明制御装置20によれば、利便性を向上させることができる。
また、スイッチ部40(遠隔操作部の一例)は、壁(造営材の一例)に固定されるスイッチ40a〜40dであり、検知部21は、スイッチ40a〜40dに対する操作を検知する。
これにより、造営材に固定されているスイッチ40a〜40dのそれぞれに複数のシーンを割り当てることができるので、壁などに固定されるスイッチの数を低減することができる。
また、制御情報には、第2制御情報として、シーン情報又は2以上のシーン情報が組み合わされたスライドショー情報の少なくとも一方と、シーン情報又はスライドショー情報が示す点灯状態の再現に関する時間情報とが対応付けられたスケジュール情報が含まれる。スイッチ40a〜40dは、異なる発光色を発する第1表示灯41及び第2表示灯42(異なる2つの点灯モードを有する点灯部の一例)を有し、制御部22は、照明器具30を第1制御情報が示す点灯状態に制御しているときに、第1表示灯41を点灯させ(点灯部を異なる2つの点灯モードのうちの一方の点灯モードで点灯させる一例)、照明器具30を第2制御情報が示す点灯状態に制御しているときに、第2表示灯42を点灯させる(点灯部を異なる2つの点灯モードのうちの他方の点灯モードで点灯させる一例)。
これにより、ユーザは第1表示灯41及び第2表示灯42を見るだけで、現在の照明器具30がシーン情報に基づいて制御されているか、スケジュール情報に基づいて制御されているかを認識することができる。つまり、照明器具30の点灯状態を現在の点灯状態から変更させる場合、ユーザは現在の点灯状態がシーン情報又はスケジュール情報であるかがわかるので、点灯状態の変更を容易に行うことができる。
また、照明器具30は複数あり、複数の照明器具30は予め2以上のグループにグルーピングされており、スイッチ部40は、スイッチごとに制御対象となるグループが割り当てられたスイッチ40b(第1スイッチの一例)及びスイッチ40c(第2スイッチの一例)を含む複数のスイッチ40a〜40dを有する。制御部22は、スイッチ40bには、グループ1(第1グループの一例)及びシーン1b(第1シーン情報の一例)を含む複数のシーン情報が割り当てられ、スイッチ40dには、グループ1と非排他的に照明器具30が割り当てられたグループ1(第2グループの一例)及びシーン1c(第2シーン情報の一例)を含む複数のシーン情報が割り当てられている場合、スイッチ40bに対応するグループ1に含まれる照明器具30の点灯状態をスイッチ40bに対応したシーン1bが示す点灯状態に制御しているときに検知部21がスイッチ40cに対する操作を検知したとき、スイッチ40cに対応するグループ1に含まれる照明器具30の点灯状態をシーン1bが示す点灯状態からスイッチ40cに対応したシーン1cが示す点灯状態に遷移させ、かつスイッチ40bに対応するシーン情報を複数のシーン情報のうちのシーン1bに保持する。
これにより、複数のスイッチに照明器具30を非排他的に含むグループが設定されていた場合であっても、操作するスイッチ40a〜40dを切り替えても切り替える前のスイッチに対応する点灯状態は保持される(言い換えると、再現順序が保持される)。よって、ユーザは操作するスイッチ40a〜40dを切り替えても、当該スイッチに対応する制御情報が示す点灯状態をユーザが設定した再現順序通りに制御できる。
また、照明器具30は複数あり、複数の照明器具30は予め2以上のグループにグルーピングされており、スイッチ部40は、スイッチごとに制御対象となるグループが割り当てられたスイッチ40b(第1スイッチの一例)及びスイッチ40c(第2スイッチの一例)を含む複数のスイッチ40a〜40dを有する。制御部22は、スイッチ40bには、グループ1(第1グループの一例)、並びに、シーン1b(第1シーン情報の一例)及び初期状態を示すスケジュール情報(第3シーン情報の一例)を含む複数のシーン情報が割り当てられ、スイッチ40cには、グループ1と非排他的に照明器具30が割り当てられたグループ1(第2グループの一例)及びシーン1c(第2シーン情報の一例)を含む複数のシーン情報が割り当てられている場合、スイッチ40bに対応したグループ1に含まれる照明器具30の点灯状態をスイッチ40bに対応したシーン1bが示す点灯状態に制御しているときに検知部21がスイッチ40cに対する操作を検知したとき、スイッチ40cに対応したグループ1に含まれる照明器具30の点灯状態をシーン1bが示す点灯状態からスイッチ40cに対応したシーン1cが示す点灯状態に遷移させ、かつスイッチ40bに対応するシーン情報をシーン1bからスケジュール情報に更新する。
これにより、複数のスイッチに照明器具30を非排他的に含むグループが設定されていた場合であっても、操作するスイッチ40a〜40dを切り替えるごとに初期状態の点灯状態に更新される(言い換えると、再現順序が0に更新される)。よって、ユーザは操作するスイッチ40a〜40dを切り替えた場合、当該スイッチに対応する制御情報が示す点灯状態を再現順序1から順に再現することができる。
また、照明制御装置20は、制御情報を端末装置50から受信して記憶部25に記憶する。
これにより、照明制御装置20は、端末装置50から受信して記憶部25に記憶されている制御情報に基づいて、照明器具30の点灯状態を制御することができる。また、制御情報を変更する場合、端末装置50から変更された制御情報を受信することで照明制御装置20が有する制御情報を更新できる。これにより、照明制御装置20は制御情報が入力されるための表示部及び取得部などを備えていなくてもよいので、照明制御装置20の構成を簡素化及び小型化できる。
また、以上説明したように、照明システム10は、照明器具30と、記憶部25に記憶されている制御情報に基づいて照明器具30の点灯状態を制御する照明制御装置20と、制御情報を照明制御装置20に送信する端末装置50を備える。
これにより、照明制御装置20は端末装置50から送信された制御情報に基づいて、スイッチ40a〜スイッチ40dが操作されるたびに制御情報に基づいて点灯状態を遷移させることができる。照明制御装置20は1つのスイッチに複数のシーン情報を割り当てることができるので、スイッチの数を削減することができる。また、1つのスイッチを操作するだけで点灯状態を遷移させることができるので、ユーザが意図する点灯状態を容易に再現することができる。よって、照明システム10によれば、利便性を向上させることができる。
(実施の形態2)
以下、本実施の形態について、図9〜図14を参照しながら説明する。なお、実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する場合がある。
[2−1.照明システムの構成]
まず、本実施の形態に係る照明システムの構成について、図9を参照しながら説明する。
図9は、本実施の形態に係る照明システム110の機能構成を示すブロック図である。
図9に示されるように、本実施の形態に係る照明システム110は、照明制御装置120と、複数の照明器具130とを備える。当該照明システム110では、照明制御装置120が遠隔操作部として表示部127を備える。表示部127がユーザにより操作されると、検知部21は当該操作を検知し、照明制御装置120は複数の照明器具130を検知結果に応じた点灯状態に制御する。具体的には、照明制御装置120は、表示部127が操作されると、予め記憶部25に記憶されている照明器具130の点灯状態を制御する制御情報に基づいて、複数の照明器具130を当該操作に対応した点灯状態に制御する。なお、照明システム110が備える照明器具130の数は特に限定されず、1台であってもよい。
照明システム110は、時間の経過とともに複数の照明器具130の調光及び調色を変化させるスケジュール機能を有する。以下、照明システム110の各構成要素について説明する。
[2−1−1.照明制御装置]
照明制御装置120は、照明器具130に調光率及び色温度を送信することにより照明器具130の点灯状態を制御する制御装置である。調光率及び色温度は、ユーザから表示部127を介して取得され、記憶部25が記憶している情報である。
図9に示すように、照明制御装置120は、照明器具130とは別体の装置であり、照明制御装置120自体は、照明機能を有しない。本実施の形態では、照明制御装置120は、携帯端末であり、具体的には、タブレット端末である。なお、照明制御装置120はタブレット端末に限定されず、スマートフォンつまり高機能携帯電話端末、携帯電話端末、専用に開発されたコントローラ端末など、持ち運びが可能な携帯端末であればよい。
照明制御装置120は、検知部121と、制御部122と、タイマ部23と、記憶部25と、送信部126と、表示部127とを備える。なお、タイマ部23と、記憶部25は、実質的に実施の形態1に係る照明制御装置20が備える各構成要素と同一の構成であるので説明を省略する。
検知部121は、ユーザからの照明器具130の点灯状態に対する操作(指示)及び制御情報を生成する操作を受け付けるユーザインターフェースであり、例えばタッチパネルなどである。検知部121は、表示部127に表示されている操作画像に対するユーザからの指示(操作)を取得する。検知部121がタッチパネルである場合、検知部121と表示部127(例えば、LCD(Liquid Crystal Display))とは一体として構成される。
検知部121は、ユーザが表示部127に表示された点灯状態の中から意図する点灯状態が表示されている位置をタッチすることで、ユーザからの選択結果を取得する。なお、例えば、取得部51はタッチパネルに限定されず、押しボタンなどでもよい。
なお、本実施の形態に係る照明システム110では、実施の形態1とは異なり壁などに固定されるスイッチを備えていない。そのため、検知部121は、照明制御装置120以外の機器からの照明器具130に対する操作を検知する機能を有していなくてもよい。
制御部122は、照明制御装置120の各種制御を行う制御装置である。制御部122は実施の形態1に係る制御部22に加え、さらに表示部127を制御する。例えば、制御部122は、表示部127に制御する照明器具130の選択方法を選択させるための複数のタグを表示させ、ユーザによるタグの選択を介して取得された制御対象となる照明器具130の点灯状態を制御する。
制御部122は、記憶部25に記憶された制御プログラムを実行するプロセッサであるが、マイクロコンピュータ、または専用回路などにより実現されてもよい。
送信部126は、照明制御装置120から照明器具130に照明器具130の点灯状態を制御する制御信号を送信する。送信部126は、具体的には、通信回路(通信モジュール)であり、照明器具130が備える受信部131に無線通信によって制御信号を送信する。なお、送信部126(照明制御装置120)と受信部131(照明器具130)との通信方法は特に限定されない。送信部126と受信部131との間においては、例えば、特定小電力無線、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、または、Wi−Fi(登録商標)などの通信規格を用いた無線通信が行われてもよい。
表示部127は、照明器具130を遠隔操作するための操作画像を表示する表示装置である。表示部127は、制御部122の制御に基づいて照明器具130を制御するための情報又は制御情報を生成するための情報を表示する表示デバイスであり、例えば、LCD又は有機EL(Electro Luminescence)パネルなどにより形成された表示パネルと、その駆動回路などからなる。表示部127は、ユーザの制御情報の入力などを補助するために必要な文字、数値、又は記号を表示してもよい。また、表示部127は、静止画又は動画などの画像を表示してもよい。なお、表示部127は、照明器具130の点灯状態を遠隔操作する遠隔操作部の一例である。
[2−1−2.照明器具]
次に、照明器具130について説明する。なお、照明システム110が備える複数の照明器具130は同一の構成であり、任意の照明器具130について説明する。照明器具130は、受信部131と、発光制御部32と、発光部33とを備える。なお、発光制御部32及び発光部33は、実質的に実施の形態1に係る照明器具30が備える各構成要素と同一の構成であり説明を省略する。
受信部131は、照明制御装置120から照明器具130の点灯状態などを含む制御信号を受信する。受信部131は、具体的には、通信回路(通信モジュール)であり、照明制御装置120が備える送信部126から無線通信によって制御信号などを受信する。なお、受信部131(照明器具130)と送信部126(照明制御装置120)との通信方法は特に限定されない。受信部131と送信部126との間においては、例えば、特定小電力無線、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、または、Wi−Fi(登録商標)などの通信規格を用いた無線通信が行われてもよい。
[2−2.照明制御装置の動作]
続いて、照明システム110における照明制御装置120の動作について、図10〜図14を参照しながら説明する。具体的には、ユーザが照明制御装置120を用いて照明器具130を操作する流れについて説明する。
図10は、本実施の形態に係る照明制御装置120の動作を示すフローチャートである。図11は、本実施の形態に係る照明制御装置120の表示部127に表示されている照明器具130を遠隔操作するための操作画像Gの一例を示す図である。
図11に示すように、操作画像Gには、照明システム110が備える複数の照明器具130を示す照明器具情報C1と、複数の照明器具130の中から点灯状態を制御する対象である1以上の照明器具130を選択する複数のタグを含むタグ情報C2と、予め記憶された照明器具130の点灯状態を示す2以上のシーン情報及び当該2以上のシーン情報のそれぞれを再現する順序を示す順序情報を含む複数のモードを示すモード情報C3とが表示されている。
照明器具情報C1が示す照明器具130それぞれの位置は、天井などに配置されている照明器具130の位置と略一致するように示される。照明器具情報C1は、予めユーザにより記憶される情報である。
なお、操作画像Gには、照明器具情報C1、タグ情報C2及びモード情報C3以外の情報が表示されていてもよい。以下では、表示部127に図11に示す操作画像Gが表示されているものとして説明する。また、図示していないが、表示部127のユーザ側には表示部127と一体として構成される検知部121(例えば、タッチパネル)が配置されている。
図10に示すように、まず、ユーザにより、複数の照明器具130の中から点灯状態を制御対象となる照明器具130を選択する選択方法が決定される。具体的には、検知部121は、表示部127に表示されているタグ情報C2の中からユーザによるタグの選択を取得する(S510)。図11に示すように、タグ情報C2には、「個別」(第1タグの一例)、「グループ」(第2タグの一例)及び「フリー」(第3タグの一例)の3つのタグが表示されており、ユーザにより3つのタグからユーザが意図するタグが選択される。そして、選択したタグに応じた照明器具130の選択方法に基づいて、制御する照明器具130又は照明器具130の集まりであるグループを選択する(S520)。
ここで、タグ情報C2が示す3つのタグそれぞれにおける制御対象となる照明器具130の選択方法について、図12A〜図12Bを参照しながら説明する。まずは、タグ情報C2が含む個別について、図12Aを参照しながら説明する。
図12Aは、本実施の形態に係るタグ情報C2において、「個別」が選択された場合の照明器具130の選択方法の一例を示す図である。「個別」では、ユーザにより、照明器具情報C1が示す複数の照明器具130の中から制御対象となる照明器具130が個々に選択される。例えば、ユーザが照明器具情報C1に表示されている複数の照明器具130の中から制御する照明器具130を個々にタップすることで、当該タップを検知部121が検知し、制御対象となる照明器具130が選択される。図12Aでは、タップにより選択された3台の照明器具130が破線L1に囲まれて表示されている例を示している。なお、選択される照明器具130は、1台であってもよいし、複数であってもよい。
照明器具情報C1に示される複数の照明器具130の位置は、天井に取り付けられている照明器具130の位置と略一致するように表示されているので、ユーザは照明器具情報C1から制御する照明器具130を容易に選択することができる。なお、タップとは、ユーザが表示部127(遠隔操作部の一例)に対して行う操作の一例である。
次に、タグ情報C2が含む「グループ」について、図12Bを参照しながら説明する。
図12Bは、本実施の形態に係るタグ情報C2において、「グループ」が選択された場合の照明器具130の選択方法の一例を示す図である。「グループ」では、予めユーザにより検知部121を介して記憶された照明器具130の集まりである複数のグループの中から、ユーザにより制御対象となるグループが選択される。ユーザによりタグ情報C2において「グループ」を選択されると、予め記憶されているグループに関する情報が表示部127に表示される。例えば、予め記憶されたグループに関する情報として、グループに含まれる複数の照明器具130を囲む破線がグループごとに表示される。ユーザが破線で囲まれた内側をタップする(例えば、破線内の任意の照明器具130をタップする)ことで、制御対象となるグループが選択される。図12Bでは、破線L2、L3及びL4で囲まれる3つのグループが表示されており、ユーザにより破線L2で囲まれるグループが選択された例を示している。これにより、ユーザは、複数の照明器具130を1回の操作で選択することができる。なお、選択されるグループは複数であってもよい。また、複数の照明器具130のそれぞれは、排他的にグループ分けされている。言い換えると、照明器具130のそれぞれは、1つのグループのみに含まれる。
次に、タグ情報C2が含む「フリー」について、図12Cを参照しながら説明する。
図12Cは、本実施の形態に係るタグ情報C2において、「フリー」が選択された場合の照明器具の選択方法の一例を示す図である。「フリー」では、ユーザにより照明器具情報C1が示す複数の照明器具130の画像の中から任意に照明器具130が選択される。具体的には、照明器具情報C1が示す画像内をユーザがドラッグ(図12C中の矢印参照)することで、当該ドラッグを検知部121が検知し、制御対象となる照明器具130が選択される。例えば、ドラッグの始点と終点とで規定される破線L5に含まれる照明器具130が制御対象の照明器具130として選択される。これにより、ユーザは、ドラッグするといった簡単な操作で、制御する複数の照明器具130を1つのグループとして任意に選択することができる。なお、ドラッグとは、ユーザが表示部127(遠隔操作部の一例)に対して行う操作の一例である。
なお、図12A〜図12Cでは、選択された制御対象である照明器具130(1以上の照明器具130の一例)が破線で覆われて表示される例について説明したが、これに限定されない。選択された照明器具130をユーザが認識できる表示であればよく、選択された照明器具130の照明器具自体の表示方法(例えば、選択された照明器具130の画像の色を変える又は点滅させるなど)を変更してもよい。
ステップS510及びステップS520により、照明制御装置120が制御する照明器具130の選択が終了する。以降では、選択された照明器具130を制御する点灯状態の選択について説明する。
続いて、図10に示すように、検知部121は、予め記憶された照明器具130の点灯状態を示す2以上のシーン情報及び当該2以上のシーン情報のそれぞれを再現する順序を示す順序情報を含む複数のモードの中からユーザによる所定のモードの選択を取得する(S530)。本実施の形態では、モード情報C3が示すように、予めスポットモード及び5段階調光モードの2つのモードが記憶されている。例えば、ユーザによりモード情報C3が示す複数のモードから所定のモードをタップされ、検知部121が当該タップを検知することで、モードが選択されてもよい。
ここで、記憶部25に記憶されているモードについて、図13を参照しながら説明する。
図13は、本実施の形態に係る照明制御装置120が有するモードの一例を示す図である。具体的には、図13の(a)は、スポットモードに対応する制御情報の一例で有り、図13の(b)は、5段階調光モードに対応する制御情報の一例である。図13の(a)及び図13の(b)に示すように、モードに対応する制御情報には、再現順序に関する情報及びシーン情報(例えば、調光率及び色温度)が含まれる。
図13の(a)に示すように、スポットモードでは、2つのシーン情報が含まれる。具体的には、スポットモードには、調光率50%であり色温度が4000Kであるシーン情報11aと、調光率が100%であり色温度が2700Kであるシーン情報12aが含まれる。また、シーン情報11aに対応する再現順序は0であり、シーン情報12aに対応する再現順序は1である。なお、再現順序0(初期)とは、例えば、ユーザがステップS530でモードを選択した時点、又はモードを切り替えた時点の再現順序である。つまり、ユーザがモードを選択した時点、又はモードを切り替えた時点で、照明器具130は再現順序0に対応するシーン情報(例えば、シーン情報11a)が示す点灯状態に制御される。
また、図13の(b)に示すように、5段階調光モードでは、5つのシーン情報が含まれる。具体的には、5段階調光モードには、色温度が同一であり、調光率が異なる5つのシーン情報が含まれる。また、図13の(a)と同様、シーン情報のそれぞれには再現順序に関する情報が対応付けられている。
なお、スポットモードに含まれるシーン情報と5段階調光モードに含まれるシーン情報とは、異なる点灯状態を示すシーン情報である例について説明したが、これに限定されない。スポットモードに含まれるシーン情報と5段階調光モードに含まれるシーン情報とは、一部が同じ点灯状態を示すシーン情報であってもよい。例えば、スポットモードは、5段階調光モードに含まれているシーン11bを含んでいてもよい。つまり、複数のモードは、相互に点灯状態が異なるシーン情報を含んでいればよい。
また、モードには、シーン情報を再現する時間情報(例えば、シーンを再現する時刻情報又はシーン情報を再現する期間情報)は含まれない。
ステップS530では、選択された照明器具130を制御する制御情報が選択される。なお、照明器具130の点灯状態を示す2以上のシーン情報及び当該2以上のシーン情報のそれぞれを再現する順序を示す順序情報を含むモードは、第1制御情報の一例である。また、以降では、ユーザの操作によりシーン情報が切り替わる説明を行うが、ステップS510及びステップS520において、図12Bの破線L2が示すグループ(以降、グループLとも記載する)が選択され、ステップS530において5段階調光モードが選択されたものとして説明する。
ステップS530で5段階調光モードが選択されると、制御部122はグループLに含まれる照明器具130(以降、単にグループLとも記載する)を再現順序0に対応したシーン情報が示す点灯状態に制御する。具体的には、制御部122は、グループLを調光率100%、色温度4000K(シーン11b)に制御する。制御部122がグループLを再現順序0が示すシーン情報で制御しているときに検知部121がユーザからの操作(例えば、タップ)を検知する(ステップS540でYes)と、制御部122は、再現順序を更新する(S550)。具体的には、再現順序を0から1に更新する。そして、制御部122は、グループLを再現順序1に対応した調光率80%、色温度4000K(シーン12b)が示す点灯状態に制御する(S560)。言い換えると、制御部122は、グループLをシーン11b(第1シーン情報の一例)で制御しているときに検知部121がユーザからの操作を検知すると、グループLの点灯状態をシーン11bが示す点灯状態からシーン12b(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移させる。
そして、ステップS540に戻り、検知部121が表示部127に対する操作を検知するたびに、ステップS540〜ステップS560が実行される。これにより、照明器具130は操作されるたびに制御情報に基づいて点灯状態が制御される。言い換えると、検知部121がユーザからの操作を検知(取得)するたびに、ユーザが選択したモード(例えば、5段階調光モード)に応じてグループLに含まれる照明器具130の点灯状態を現在の点灯状態(例えば、シーン11b)から遷移先の点灯状態(例えばシーン12b)に遷移させる。
ここで、表示部127が操作されるたびの照明器具130の点灯状態について、図14を参照しながら説明する。
図14は、本実施の形態に係る照明システム110において、表示部127の操作による照明器具130の点灯状態の遷移を示す状態遷移図である。具体的には、表示部127に表示された操作画像が操作されるたびの照明器具130の点灯状態の遷移を示す図である。なお、図12Bの破線L2が示すグループ(以降、グループLとも記載する)が選択され、ステップS530において5段階調光モードが選択されたものとして説明する。
まず、照明システム110に含まれるグループLにおいて、5段階調光モードが選択される(S610a)ことにより、グループLに含まれる照明器具130が再現順序0に対応した点灯状態で点灯する。具体的には、照明器具130は、図13の(b)に示す再現順序0に対応した点灯状態である調光率100%、色温度4000K(シーン11b)で点灯する(S620a)。なお、再現順序0に対応する点灯状態はスケジュール情報であってもよい。
次に、表示部127が操作(例えば、タップ)される(S610b)と、照明器具130は再現順序0の次の再現順序1に対応する点灯状態である調光率80%、色温度4000K(シーン12b)で点灯する(S620b)。具体的には、照明器具130の点灯状態は、現在の点灯状態であるシーン11b(第1シーン情報の一例)が示す点灯状態から遷移先の点灯状態であるシーン12b(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移する。つまり、表示部127が操作されると、照明器具130はシーン12bが示す点灯状態で点灯する。
さらに、表示部127が操作される(S610c)と、照明器具130は再現順序1の次の再現順序2に対応する点灯状態である調光率60%、色温度4000K(シーン13b)で点灯する(S620c)。具体的には、照明器具130の点灯状態は、現在の点灯状態であるシーン12b(第1シーン情報の一例)が示す点灯状態から遷移先であるシーン13b(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移する。つまり、表示部127が操作されると、照明器具130はシーン13bが示す点灯状態で点灯する。
同様に、表示部127が操作されるごと(例えば、S610d及びS610e)に、照明器具130の点灯状態は遷移する(例えば、S620d及びS620e)。そして、シーン15b(第1シーン情報の一例)で点灯しているときに表示部127が操作される(S610f)と、照明器具130は再現順序4の次の再現順序0に戻り、再現順序0に対応する点灯状態であるシーン11b(第2シーン情報の一例)が示す点灯状態に遷移する(S620a)。つまり、表示部127が操作されると、照明器具130はシーン11bが示す点灯状態に戻る。以降、表示部127が操作されるたびに、照明器具130の点灯状態はステップS620a〜ステップS620eの順に遷移しながら点灯する。なお、図10で示した照明制御装置120におけるステップS540〜ステップS560が繰り返し実行されることで、照明器具130の点灯状態は、ステップS620a〜ステップS620eの順に遷移する。
上記のように、制御部122は、ユーザにより複数のモードの中から選択された所定のモード(例えば、5段階調光モード)に応じて、検知部121がユーザからの表示部127に対する操作を取得するたびに、照明器具130を現在の点灯状態(第1シーン情報が示す点灯状態)から遷移先の点灯状態(第2シーン情報が示す点灯状態)に遷移させる。
なお、上記でも説明したように、図13の(b)が示すモード(第1制御情報の一例)には、現在の点灯状態を示す第1シーン情報と、遷移先の点灯状態を示す第2シーン情報とが含まれる。
これにより、1つのモードを選択して表示部127をタップするだけで、選択された照明器具130に複数の点灯状態を再現させることができる。もし、1つのシーンに1つの点灯状態のみが割り当てられている場合であれば、様々なシーンを想定して沢山のシーン情報を作成する必要がある。その場合、シーンを変更する場合、沢山あるシーン情報の中からユーザが意図するシーン情報を選択して変更する必要があり手間がかかる。また、制御する照明器具又はグループを選択した後に、制御する点灯状態を示す調光率及び色温度を都度設定する方法もあるが、調光率及び色温度を都度設定するので手間がかかる。よって、本実施の形態に係る照明制御装置120及び当該照明制御装置120を備える照明システム110であれば、利便性を向上させることができる。
なお、ユーザからの操作とは、例えば、表示部127の所定の領域をタップする操作などである。例えば、ステップS520で選択したグループLを示す破線L2の内側の領域をタップしてもよいし、タップを受け付けるための所定の表示を表示部127(操作画像G)に表示させ、当該表示をタップしてもよい。
なお、図10を用いて、制御する照明器具130を選択してから(S510及びS520)、照明器具130を制御する点灯状態を含むモードを選択する(S530)例について説明したが、これに限定されず、モードを選択してから当該モードで制御する照明器具130を選択してもよい。また、モードは1つ以上記憶されていればよい。
[2−3.効果など]
以上説明したように、照明制御装置120は携帯端末であり、照明制御装置120は、さらに、遠隔操作部として照明器具130を遠隔操作するための操作画像を表示する表示部127(遠隔操作部の一例)を備える。そして、検知部121は、表示部127に対する操作として操作画像に対するユーザからの指示を取得する。
これにより、携帯端末を用いて照明器具130の点灯状態を制御する場合であっても、表示部127に対するユーザの指示を取得するたびに第1制御情報に基づいて照明器具130の点灯状態を制御することができる。具体的には、検知部121がタップなどの操作を検知するたびに、現在の点灯状態から遷移先の点灯状態に照明器具130の点灯状態を遷移させることができる。例えば、表示部127に1つの点灯状態のみが割り当てられたシーン情報を複数表示させ、ユーザが複数のシーン情報の中から1つのシーンを選択して照明器具の点灯状態を制御する場合、複数のシーン情報の中から意図するシーン情報を探し出し選択する必要がある。一方、本実施の形態に係る照明制御装置120では、モードを選択し、タップするだけで照明器具130の点灯状態を遷移させることができる。よって、照明制御装置120によれば、利便性を向上させることができる。
また、照明制御装置120は、第1制御情報として、現在の点灯状態を示す第1シーン情報及び遷移先の点灯状態を示す第2シーン情報を含む複数のモードを有し、複数のモードは、互いに点灯状態が異なるシーン情報を含む。制御部122は、ユーザにより複数のモードの中から選択された所定のモード(例えば、5段階調光モード)に応じて、検知部121がユーザからの操作を取得するたびに、照明器具130の点灯状態を第1シーン情報が示す点灯状態から第2シーン情報が示す点灯状態に遷移させる。
これにより、ユーザは複数のモードの中から意図するモードを選択しタップなどの簡単な操作を行うだけで、当該モードに含まれる複数のシーン情報が示す点灯状態を遷移させることができる。
また、照明器具130は複数あり、表示部127は、複数の照明器具130の中から点灯状態を制御する対象である1以上の照明器具130を選択する複数のタグを表示し、制御部122は、ユーザによるタグの選択を介して取得された1以上の照明器具130の点灯状態を制御する。
これにより、ユーザはタグを介して制御する照明器具130を選択できるので、制御対象の照明器具130を容易に選択することができる。
また、タグには、複数の照明器具130の中から個別に1以上の照明器具130を選択させるタグである個別(第1タグの一例)と、予め記憶されている2以上の照明器具130の集まりである複数のグループの中から1以上の照明器具130を含むグループを選択させるタグであるグループ(第2タグの一例)と、複数の照明器具130の中から任意に1以上の照明器具130を含むグループを選択させるタグであるフリー(第3タグの一例)とが含まれる。
これにより、ユーザは、複数のタグの中からユーザが制御する照明器具130に応じてタグを選択し照明器具130を選択できるので、制御対象の照明器具130をより容易に選択することができる。
また、以上説明したように、照明システム110は、照明器具130と、記憶部25に記憶されている制御情報に基づいて照明器具130の点灯状態を制御する照明制御装置120とを備える。
これにより、記憶部25に記憶されている制御情報に基づいて、表示部127が操作されるたびに照明器具130の点灯状態を遷移させることができる。よって、照明システム110によれば、利便性を向上させることができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係る照明制御装置、及び、当該照明制御装置を備える照明システムについて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、照明制御装置は、照明器具とは別体の装置として実現されたが、照明制御装置は、照明器具に内蔵されていてもよい。つまり、照明器具の一部として実現されてもよい。
また、上記実施の形態では、照明システムが備える複数の照明器具は同一の構成である例について説明したが、これに限定されない。照明システムが備える複数の照明器具の構成は、異なっていてもよい。例えば、実施の形態1で説明した複数の照明器具は無線通信部を有していない例を示したが、実施の形態1で説明した複数の照明器具のうちの一部又は全ての照明器具は無線通信部を有していてもよい。
また、上記実施の形態では、4つのスイッチのそれぞれに対して、複数の点灯状態及び点灯状態を再現する順序に関する情報が割り当てられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、照明システムが複数のスイッチを有するスイッチ部を備える場合、少なくとも1つのスイッチに複数の点灯状態及び点灯状態を再現する順序に関する情報が割り当てられていればよい。
また、上記実施の形態では、制御情報は第1制御情報及び第2制御情報を含む例について説明したが、これに限定されない。例えば、制御情報に第2制御情報は含まれていなくてもよい。言い換えると、制御情報は、第1制御情報のみから構成されていてもよい。つまり、制御情報にスケジュール情報は含まれていなくてもよい。
また、上記実施の形態では、遠隔操作部が操作されるたびに、すぐに遷移先のシーン情報(第2シーン情報)が示す点灯状態に遷移する例について説明したが、これに限定されない。例えば、遠隔操作部が操作されると、現在のシーン情報(第1シーン情報)が示す点灯状態から遷移先のシーン情報が示す点灯状態に向けて時間とともに段階的にシーン情報が切り替えられてもよい。つまり、フェード時間が設定されてもよい。
また、上記実施の形態では、シーン情報に調光率及び色温度が含まれる例について説明したが、シーン情報には調光率及び色温度の少なくとも一方が含まれていればよい。
また、上記実施の形態1では、照明制御装置と端末装置との間の通信は、無線通信である例について説明したが、これに限定されない。例えば、無線通信に代えて、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)または有線LANを用いた通信など、有線通信が行われてもよい。
また、上記実施の形態では、照明システムは、時間の経過とともに複数の照明器具の調光及び調色を変化させるスケジュール機能を有する例について説明したが、これに限定されない。照明システムは、スケジュール機能を有していなくてもよい。
また、上記実施の形態において説明された端末装置及び照明制御装置の動作における複数の処理の順序は一例である。複数の処理の順序は、変更されてもよいし、複数の処理は、並行して実行されてもよい。
また、上記実施の形態では、1つのスイッチ(例えばスイッチ40a)には、1つのグループが割り当てられている例について説明したが、これに限定されない。1つのスイッチに複数のグループが割り当てられていてもよい。例えば、スイッチを1回操作するとグループ1の照明器具の点灯状態を制御し、さらにスイッチを1回操作するとグループ1とは異なるグループ2の照明器具の点灯状態を制御してもよい。なお、グループ1及びグループ2の照明器具の点灯状態は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の主旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。