JP2018162898A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 パッケージ型の空気調和装置において、高い酸化力を有する活性状態の水クラスターを利用することなく、効率的に殺菌された調和空気(調和された空気)を供給できる空気調和装置を提供する。
【解決手段】 室外ユニット及び室内ユニットによってヒートポンプ式冷凍サイクルを構成する空気調和装置において、送風機能有しない空気殺菌ユニットであって、内部を流通する空気を紫外線殺菌することができる室内ユニットの吸気口近傍に付設し、室内ユニットの室内ファンの吸引力を利用して前記空気殺菌ユニットで紫外線殺菌された空気を室内ユニット内に導入し、空気調和を行うようにする。
【選択図】図2
【解決手段】 室外ユニット及び室内ユニットによってヒートポンプ式冷凍サイクルを構成する空気調和装置において、送風機能有しない空気殺菌ユニットであって、内部を流通する空気を紫外線殺菌することができる室内ユニットの吸気口近傍に付設し、室内ユニットの室内ファンの吸引力を利用して前記空気殺菌ユニットで紫外線殺菌された空気を室内ユニット内に導入し、空気調和を行うようにする。
【選択図】図2
Description
本発明は、空気調和装置に関する。
室内ユニットと、熱源ユニットとなる室外ユニットと、を冷媒配管で接続した、所謂パッケージ型の空気調和装置(パッケージ型空調機と言われることもある。)が広く普及している。このようなパッケージ型の空気調和装置では、室内ユニットの吸込口から、フィルタを介して室内ユニット内に雰囲気空気を導入し、導入された雰囲気空気と、内部に冷媒が流れる熱交換器の表面(通常、多数のフィンが形成されている)と、を接触させて熱交換を行うことにより、雰囲気空気の温度や湿度の調整を行い、吹出口から調和済み空気を吹き出すようにしている(特許文献1参照)。また、除湿や冷房運転時においては、室内熱交換器の表面に雰囲気空気に含まれる水蒸気が凝結した凝結水が付着するため、この凝結水を室内熱交換器の表面を伝って下方に落下させて、これを室内熱交換器の下方に設置されたドレンパンで受け、ドレンパンに接続するドレン配管を通して室外に排出するようにしている。
ところで、このような空気調和装置においては、室内の壁やカーテン等に付着している臭い成分の除去、さらに室内に浮遊または付着しているアレルゲン、ウィルス等の不活化やカビ、細菌等の殺菌を行う機能を有するものもが知られている(特許文献2参照)。
すなわち、特許文献2には、「熱交換器と、送風機と、吸入口から前記熱交換器、前記送風機を通って吹出口に至る送風回路と、ペルチェ素子を有し、その冷却面側に放電電極、放熱面側に放熱フィンを備え、前記冷却面側に生成した水を放電電極の放電によって酸化力の高いラジカルやイオン等を含んだ微細な水粒子として空気中に放出させる水クラスター発生装置と、室内の空気を前記放熱フィンに通風する開口部を備え、前記水クラスター発生装置からの微細な水粒子を前記吹出口から放出する空気調和機」が記載されている。そして、該特許文献2に記載されている空気調和機によれば、空気中に放出される水クラスターは安全性が高いとともに、酸化力が高いことから、室内に浮遊または付着しているアレルゲン、ウィルス等の不活化やカビ、細菌等の殺菌に対して高い効果を得ることができるとされている。
また、冷房、暖房、除湿などの空気調和機能を有しない空気清浄機として、殺菌線による殺菌機能を持たせたものが知られている(特許文献3参照)。すなわち、特許文献3には、「空気吸入口用開口部と空気排出用開口部とを有する箱体からなる筐体の内部に200〜350nmの波長を有する深紫外線を出射する紫外線発光ダイオードを複数配列搭載した基板を着脱可能に固定することによって殺菌室を形成した空気殺菌ユニットと、送風装置と、を含んでなり、前記殺菌室内を流通する空気に前記紫外線発光ダイオードから出射した深紫外線を照射して殺菌を行う空気清浄装置であって、前記紫外線発光ダイオードは、平行光を出射するような構造でパッケージ化又はモジュール化されて前記基板に搭載されており、前記殺菌室の内壁面表面の少なくとも一部を紫外線反射材で構成するか又は表面の少なくとも一部が紫外線反射材で構成される板状体からなる反射板を前記殺菌室内に固定して配置し、前記紫外線発光ダイオードから出射された深紫外線が前記殺菌室内に存在する空気を通過した後に該紫外線反射材で構成された内壁面表面又は該反射板の表面で反射されて、該空気を更に1回以上通過するようにしたことを特徴とする空気清浄装置」が記載されている。そして、特許文献3に記載された空気清浄装置によれば、効率的に空気の殺菌を行なうことができ、多数の紫外線発光素子を並べて使用する必要がないので、装置のコンパクト化を図ることが可能であるとされている。
前記したように、特許文献2に記載されている空気調和機によれば、空気中に放出された水クラスターにより、室内に浮遊または付着している微生物の殺菌を安全に行うことができるとされている。
しかしながら、その殺菌原理からして、活性状態の水クラスターと殺菌対象である微生物との接触が前提となっており、空気調和対象空間となる室内全体における殺菌効果は限定的にならざるを得ない。なぜならば、放出された水クラスターは、殺菌対象以外にも室内雰囲気空気やこの中を浮遊する塵や埃のほか、天井、壁、家具といった室内に存在する各種物体と無差別に接触して反応し、失活してしまうため微生物の殺菌に利用される水クラスターの割合は低くなってしまうからである。また、水クラスターの活性種がどのようなものであるかは必ずしも明確ではないが、たとえは酸化力の強い活性種であるヒドロキシルラジカルの寿命は極めて短いことが知られており、このような事実から類推すると、殺菌対象である微生物と接触する前に失活してしまうことも考えられる。さらに、カーテンなどの室内インテリアや調度品が活性状態の水クラスターと接触した場合には、その強い酸化作用により、これらインテリアや調度品の表面色調が変化(退色)してしまうことなどが懸念される。
また、特許文献3に記載されている空気清浄装置によれば、室内空気の殺菌を行うことはできるが、冷房、暖房、除湿なとの空気調和を行うことはできない。さらに、装置のコンパクト化が可能であるという特徴を生かした場合には、殺菌室の容積をあまり大きく取ることができず、室内の雰囲気空気全体を殺菌するためには長時間連続して運転を行う必要がある。
そこで本発明は、前記した様な問題を起こすことなく(別言すれば、高い酸化力を有する活性状態の水クラスターを利用することなく)、効率的に、殺菌された調和空気(調和された空気)を供給できる空気調和装置を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、空気を紫外線殺菌できる殺菌ユニットを室内ユニットの吸込口の上流側に配置し、そこから紫外線殺菌済の空気を吸入できるようにした場合には、様々なメリットがあることに気づいた。すなわち、このようにした場合には、室内ユニットの室内ファンによる吸引力が利用できるため殺菌ユニットにはファン等の送風手段を設ける必要がなくなる。そして、送風手段が無いことによって、殺菌ユニット内に占める殺菌用のスペース(紫外線照射領域)の割合を大きくすることができるばかりでなく、装置の軽量化を図ることができ、たとえば天井や天井裏などの設置面積に余裕のある場所に殺菌ユニットを設置することが可能になる。さらに、これらの結果として、紫外線照射領域を広くして単位時間当たりの殺菌処理量を多くすることができるようになり、殺菌された調和空気を効率的に得ることができるようになる。
本発明の空気調和装置は、このような知見に基づきなされたものであり、室外ファン、圧縮機、室外熱交換器及び膨張弁を有する室外ユニットと、
吸気口及び吹出口を有し、内部に第一の送風路が形成されてなる第一のケーシング並びに夫々前記第一の送風路内に配設される室内ファン及び室内熱交換器を有する室内ユニットと、を有し、
前記室外ユニットの圧縮機、室外熱交換器及び膨張弁並びに前記室内ユニットの室内熱交換器が冷媒配管を介して連結されてヒートポンプ式冷凍サイクルを構成する空気調和装置において、
空気吸入口及び空気排出口を有し、内部に第二の送風路が形成されてなる第二のケーシング並びに紫外線を出射する紫外線出射部を有し、前記第二の送風路に設けられた紫外線照射領域に存在する空気に対して前記紫外線出射部から出射された紫外線を照射することにより当該空気の殺菌を行う空気殺菌ユニットを更に有し、
前記空気殺菌ユニットは、送風手段を有さず、
前記室内ユニットの室内ファンによる吸引力によって前記第二の送風路内の空気を移動させて、前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出し、当該排出された空気を前記室内ユニットの吸気口から吸入するようにしたことを特徴とする。
吸気口及び吹出口を有し、内部に第一の送風路が形成されてなる第一のケーシング並びに夫々前記第一の送風路内に配設される室内ファン及び室内熱交換器を有する室内ユニットと、を有し、
前記室外ユニットの圧縮機、室外熱交換器及び膨張弁並びに前記室内ユニットの室内熱交換器が冷媒配管を介して連結されてヒートポンプ式冷凍サイクルを構成する空気調和装置において、
空気吸入口及び空気排出口を有し、内部に第二の送風路が形成されてなる第二のケーシング並びに紫外線を出射する紫外線出射部を有し、前記第二の送風路に設けられた紫外線照射領域に存在する空気に対して前記紫外線出射部から出射された紫外線を照射することにより当該空気の殺菌を行う空気殺菌ユニットを更に有し、
前記空気殺菌ユニットは、送風手段を有さず、
前記室内ユニットの室内ファンによる吸引力によって前記第二の送風路内の空気を移動させて、前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出し、当該排出された空気を前記室内ユニットの吸気口から吸入するようにしたことを特徴とする。
上記本発明の空気調和装置においては、前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出された空気と、前記空気殺菌ユニットを通過しない室内雰囲気空気と、を前記室内ユニットの吸気口から同時に吸入するようにすることが好ましい。
こうすることにより、微、弱、強などの送風強度モードに応じて、送風量を、たとえば約7〜20(m3/分)と大きく変えることができる空気調和装置において、送風強度を強く(送風量を多く)した場合であっても、殺菌ユニットを通過する空気の速度を、十分な紫外線殺菌ができるような速度に調整することが可能となる。
また、前記本発明の空気調和装置においては、前記室内ユニットの吸気口から吸入される空気全体の吸入速度VT(m3/分)に占める前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出されて前記吸気口から吸入される空気の速度V1(m3/分)の割合である吸入比(V1/VT)を制御する、吸入比制御手段を有することが好ましい。
そして、上記吸入比制御手段は、前記空気全体の吸入速度VT(m3/分)に応じて、前記空気殺菌ユニット内の前記紫外線照射領域を通過する空気の滞在時間が所定の滞在時間tpd(秒)となるように前記吸入比(V1/VT)を制御するものであるか、又は前記空気全体の吸入速度VT(m3/分)に応じて、前記空気殺菌ユニット内の前記紫外線照射領域を通過する空気に対する積算紫外線照射量が7mJ/cm2以上となるように前記吸入比(V1/VT)を制御するものであることが好ましい。
さらにまた、前記本発明の空気調和装置においては、前記紫外線出射部から出射される紫外線の光源として、240〜280nmの波長領域にピークを有するに紫外線を出射する紫外線発光素子を使用するものであることが好ましい。
本発明の空気調和装置によれば、一般的なパッケージ型の空気調和装置(パッケージ型空調機)の室内ユニットに空気殺菌ユニットおよび必要に応じて吸入比制御手段を付設するだけで、確実に殺菌された空気を調和して室内に供給することができる。しかも空気殺菌ユニットは、ファン等の送風手段が不要であるため軽量化を図ることができ、その結果、たとえば天井や天井裏などの設置面積に余裕のある場所に容易に設置することができる。その結果、一般的な空気清浄機に比べて大容積の紫外線照射領域を確保して、一度に多量の空気を殺菌することができるようになり、より短時間で室内全体の空気の浄化を行うことが可能となる。
また、空気殺菌ユニットにフィルタを付設した場合には、フィルタ処理及び殺菌処理された空気が室内ユニットに吸入されるため、室内ユニットのフィルタ汚れを低減できるばかりでなく、室内熱交換器表面等における微生物の繁殖を抑制することも可能となる。
さらに、前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出された空気と、前記空気殺菌ユニットを通過しない室内雰囲気空気と、を前記室内ユニットの吸気口から同時に吸入できるようにした場合には、送風量を(微、弱、強などの)送風強度モードに応じて、たとえば約7〜20(m3/分)と大きく変化させることができる空気調和装置において、送風強度を強く(送風量を多く)した場合であっても、殺菌ユニットを通過する空気の速度を、十分な紫外線殺菌ができるような速度に調整することが可能となる。
さらにまた、紫外線の光源として、240〜280nmの波長領域にピークを有するに紫外線を出射する紫外線発光素子を使用した場合には、効率的な紫外線殺菌が行えるばかりでなく、酸素からオゾンを生成するような極めて短波長の紫外線をも不可避的に出射してしまう紫外線ランプを用いた場合と異なり、有害なオゾンを発生させることもない。
本発明の上記した作用および利得は、以下に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。さらに、図面は必ずしも正確な寸法を反映したものではなく、また図では、一部の符号を省略することがある。
本発明の空気調和装置は、従来のパッケージ型の空気調和装置と同様に室外ユニットと室内ユニットとを有してなる。これら室外ユニット及び室内ユニットの構造も従来のパッケージ型の空気調和装置と同様である。すなわち、図1に示されるように、室外ユニット100は、室外ファン110、圧縮機120、室外熱交換器130及び膨張弁140を有する。また、室内ユニット200は、吸気口211及び吹出口212を有し、内部に第一の送風路214が形成されてなる第一のケーシング210並びに夫々前記第一の送風路214内に配設される室内ファン230及び室内熱交換器220を有する。そして、前記室外ユニット100の圧縮機120、室外熱交換器130及び膨張弁140並びに前記室内ユニット200の室内熱交換器220は、夫々冷媒配管160を介して連結されてヒートポンプ式冷凍サイクルを構成している。
図2及び3に示されるように、前記室内ユニット200においては、前記送風路214内に、上流(吸気口)側から下流(吹出口)側に向かって、前記室内熱交換器220及び前記室内ファン230がこの順番で配置され、前記室内熱交換器220の下方には、ドレンパン240a、240bが配置されている。空気調和中に前記室内熱交換器220の表面で発生した凝結水(ドレン)は、当該表面からドレンパン240a、240bに落下し、ドレンパンに接続するドレン用配管を通して室内ユニット外(主に屋外)に排出される。さらに、前記送風路214の前記室内熱交換器220よりも上流側には吸気口211より吸入される室内雰囲気空気に含まれる塵や埃を捕集するためのフィルタ213が設置されている。
図2及び3に示した室内ユニット200は、壁掛型のものであるが、本発明の空気調和装置では、このような基本構造を有する室内ユニットであれば、天井カセット型、天井埋込型、天井吊型、床置型のものが、特に限定なく使用できる。
本発明の空気調和装置は、空気殺菌ユニット300を付設し、そこから排出された殺菌済みの空気を前記吸気口211から室内ユニット200内に吸入するようにした点に大きな特徴を有する。空気殺菌ユニット300は、空気吸入口320及び空気排出口330を有し、内部に第二の送風路340が形成されてなる第二のケーシング310、並びに紫外線を出射する紫外線出射部353を有し、送風手段を有しない。そして、前記第二の送風路340に設けられた紫外線照射領域341に存在する空気に対して前記紫外線出射部353から出射された紫外線を照射することにより当該空気の殺菌を行う。前記したように、空気殺菌ユニット300は、送風手段を有していないが、前記室内ユニット200の室内ファン230による吸引力によって前記第二の送風路340内の空気を移動させることができるようになっている。
室内ファン230による吸引力を利用して前記空気殺菌ユニット300の空気排出口330から排出された空気を前記吸気口211から前記室内ユニット200内に吸入できるようにするためには、例えば前記空気排出口330を前記吸気口211に近接するように前記空気殺菌ユニット300するか、又は前記空気排出口330と前記吸気口211とをダクトなどの配管により連結すればよい。
図2及び3では、前記室内ユニット200を壁1の室内側表面上方部に取り付けると共に空気排出口330を前記吸気口211に近接するようにして空気殺菌ユニット300、300´を天井2の室内側表面(図2)又は天井裏(図3)に設置している。また、前記空気殺菌ユニット300、300´の空気排出口330から排出された空気と、前記空気殺菌ユニット300、300´を通過しない室内雰囲気空気と、を前記室内ユニット200の吸気口211から同時に吸入できるようにするため、前記吸気口211を殺菌空気用吸気口211aと、雰囲気空気用吸気口211bとに分割し、前記空気排出口330と前記殺菌空気用吸気口211aとをダクトなどの配管により連結している。
また、本発明の空気調和装置では、室内ユニットに図示しない吸入比制御手段を設けて、前記室内ユニットの吸気口から吸入される空気全体の吸入速度VT(m3/分)に占める前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出されて前記吸気口から吸入される空気の速度V1(m3/分)の割合である吸入比(V1/VT)を制御できるようにしている。
このような吸入比制御手段としては、殺菌空気用吸気口211aの開口面積をSaとし、雰囲気空気用吸気口211b開口面積Sbとした時の、Sa/(Sa+Sb)の値が(V1/VT)と等しくなるように、殺菌空気用吸気口211aと雰囲気空気用吸気口211bとの間の仕切り部材の位置を移動させる手段(たとえばスライドオートダンパー機構など)が好適に採用できる。
このような吸入比制御手段を用いることにより、送風量を(微、弱、強などの)送風強度モードに応じて、たとえば約7〜20(m3/分)と大きく変化させることができるようにした空気調和装置において、送風強度を強く(送風量を多く)した場合であっても、吸入比(V1/VT)を小さく制御して殺菌ユニットを通過する空気の速度を、十分な紫外線殺菌ができるような速度に調整することが可能となる。
なお、上記吸入比制御手段においては、前記空気殺菌ユニット内の前記紫外線照射領域を通過する空気に対する積算紫外線照射量が7mJ/cm2以上、好ましくは10mJ/cm2以上100mJ/cm2以下、最も好ましくは15mJ/cm2以上70mJ/cm2以下、となるように前記吸入比(V1/VT)を制御することが好ましい。そのためには、照射する紫外線の強度や紫外線照射領域の広さ(容積)に基づき、前記空気殺菌ユニット内の前記紫外線照射領域を通過する空気の滞在時間が、前記積算紫外線照射量を与えるような滞在時間tpd(秒)となるように前記吸入比(V1/VT)を制御すればよい。このような制御は、空気殺菌ユニットのスペック(照射する紫外線の強度や紫外線照射領域の広さなどの仕様)に基づいて、予めV1(m3/分)と前記紫外線照射領域を通過する空気に対する積算紫外線照射量Itotalとの関係を調べて、Itotalが前記好適な値となるようなV1−calc(m3/分)を決定できるようにしておき、更に、空気調和装置の送風強度モード(VTの実際の値)ごとに、V1の実際値がV1−calc(m3/分)と同一になる吸入比(V1/VT)を決定し、送風強度モードを設定した(VTの実際の値を決めた)時に、その送風強度モードを設定した(VTの実際の値)に対応する吸入比に自動的に制御するようにしておくことが好ましい。
本発明で使用する空気殺菌ユニットにおいては、装置を小型化でき、メンテナンスを容易化できるという観点から、紫外線出射部から出射される紫外線の光源として、紫外線発光ダイオード(UV−LED)を使用することが好ましい。さらに、殺菌効果が高いという理由から、240nm以上280nm以下の波長領域にピークを有する紫外線を出射するUV−LEDを使用することが好ましい。
また、本発明で使用する空気殺菌ユニットにおいては、前記空気吸入口には防塵フィルタが配置されていることが好ましく、さらに空気吸入口及び/又は空気排出口には、紫外線漏洩防止手段が設けられていることが好ましい。
図4に、本発明の空気調和装置において好適に使用される空気殺菌ユニット300の概略図を示した。空気殺菌ユニット300は、金属、樹脂等で構成される縦長平箱状の第二のケーシング310を有する。第二のケーシング310の一方の幅面(箱の幅と高さとで囲まれた面)は開口して空気吸入口320を形成し、他方の幅面には空気排出口330が開けられ、その内部に第二の送風路340が形成されている。そして当該第二の送風路340の主要部が紫外線照射領域341となっている。前記空気排出口330には連結ポート331が設けられており、連結ポート331からダクト等の配管を介して前記第二の送風路340及び前記紫外線照射領域341を通って殺菌された空気が室内ユニット200の殺菌空気用吸気口211aから吸入されるようになっている。
第二のケーシング310の底面上には、底面とほぼ同一の形状及び大きさを有する面発光体(導光板)である紫外線出射部353が設置され、第二のケーシング310内部における面発光体(導光板)の発光面の上部空間が紫外線照射領域341となっている。紫外線照射領域341の内面(面発光体の発光面を除く)は波長240〜280nm、好ましくは250〜270nm、特に265nmの紫外線に対する反射率が40%以上、好ましくは60%以上、最も好ましくは70%以上の紫外線反射材で構成されていることが好ましく、耐久性の観点から該紫外線反射材は石英、フッ素樹脂等の上記紫外線に対して高い透過性を有する材料でコーティングされていることが好ましい。なお、紫外線反射材を例示すれば、クロム(紫外線反射率:約50%)、白金(紫外線反射率:約50%)、ロジウム(紫外線反射率:約65%)、炭酸マグネシウム(紫外線反射率:約75%)、炭酸カルシウム(紫外線反射率:約75%)、酸化マグネシウム(紫外線反射率:約90%)、アルミニウム(紫外線反射率:約90%)などを挙げることができる。
紫外線出射部353の空気吸入口320側端面には複数の紫外線発光ダイオード(UV−LED)350が配列配置されている。該複数のUV−LED350は、アルミニウムや銅などの金属で構成され必要に応じて絶縁層や配線を有するヒートシンク基板351に搭載され、このUV−LED搭載基板は、空気吸入口320の周囲を囲繞する断熱材360に埋設されている。なお、断熱材360は、加熱したLED搭載基板に周辺部材が直接触れて加熱されることを防止する機能を有する。
前記ヒートシンク基板351は放熱用のフィン352を有し、該フィン352は、第二のケーシング310の天面方向に延出するように断熱材360から露出し、空気吸入時に発生する気流によりUV−LEDから発生する熱を放熱できるようになっている。
また、UV−LED搭載基板が配置されている場所より上流側には、防塵フィルタ370が着脱可能に配置されている。さらに、図示しない外部電源と接続する電気コードによって、UV−LEDを点燈させるための電力が空気殺菌ユニット300に供給されるようになっている。
図4には導光板を用いた空気殺菌ユニット300を示したが、導光板を使用せずに、UV−LEDから出射する紫外線を吸気に直接照射するようにしてもよい。図5に示す空気殺菌ユニット300´はUV−LEDから出射する紫外線を吸気に直接照射するタイプの例であり、複数のUV−LED350を搭載した2つの基板351a及び351bが夫々空気吸入口320側及び空気排出口330側に配置されている。これら基板351a及び351bは、何れも第二のケーシング310の底面及び天面に対して所定の角度傾けて配置され、UV−LEDは第二の送風路340の内壁面で反射を繰り返しながら紫外線照射領域341内の空気に紫外線を照射できるようになっている。
空気殺菌ユニットにおける第二のケーシング310内の紫外線照射領域341の容積は、室内ファン230の能力及びLED出力等に応じて、十分な殺菌ができるように適宜決定すればよい。殺菌空気をできるだけ多く含む調和空気を大風量で供給し、短時間で室内全体の雰囲気空気の殺菌を行うことができるという観点からすると、紫外線照射領域341の容積は、次のような値とすることが好ましい。すなわち、空気調和装置を最大風量で運転した時における、前記室内ユニット200の吸気口211(殺菌空気用吸気口211a及び雰囲気空気用吸気口211b)から吸入される空気全体の吸入速度VTmax(m3/分)を基準として、前記空気殺菌ユニット300の空気排出口330から排出される殺菌済空気の速度をV1(m3/分)としたときに、V1/VTmaxが、1/20〜1/5となるような容積であることが好ましい。
たとえば出力100(mW)のUV−LEDを100個用いて、幅1(m)長さ2(m)高さ0.2(m)の紫外線照射領域を通過する空気を紫外線殺菌する場合、原理的には、12(mJ/cm2)で紫外線照射された空気を1m3/分の速度で供給することができる。因みに、インフルエンザウイルスを99.9%不活性化するのに必要な紫外線照射量は、254nmの紫外線を照射する場合、6.6mW秒/cm2(=mJ/cm2)であることが知られており、V1を1.8(m3/分)に上げてもインフルエンザウイルスの99.9%不活性化が可能である。したがって、上記のような仕様の空気殺菌ユニットを用いた場合には、最大風速が20(m3/分)で空気調和装置の運転を行った場合でも、約1/10の割合で殺菌された空気を含む調和空気を室内に供給することができることになる。
以上、図面を参照して本発明の室内ユニットについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で様々な変更が可能である。
1・・・壁
2・・・天井
100・・・室外ユニット
110・・・室外ファン
120・・・圧縮機
130・・・室外熱交換器
140・・・膨張弁
150・・・四方切換弁
160・・・冷媒配管
200・・・室内ユニット
210・・・第一のケーシング
211・・・吸気口
211a・・・殺菌空気用吸気口
211b・・・雰囲気空気用吸気口
212・・・吹出口
213・・・フィルタ
214・・・第一の送風路
220・・・室内熱交換器
230・・・室内ファン
240a、240b・・・ドレンパン
300、300´・・・空気殺菌ユニット
310・・・第二のケーシング
320・・・空気吸入口
330・・・空気排出口
331・・・連結ポート
340・・・第二の送風路
341・・・紫外線照射領域
350・・・紫外線発光ダイオード(UV−LED)
351、351a、351b・・・ヒートシンク基板
352・・・フィン
353・・・紫外線出射部
360・・・断熱材
370・・・防塵フィルタ
2・・・天井
100・・・室外ユニット
110・・・室外ファン
120・・・圧縮機
130・・・室外熱交換器
140・・・膨張弁
150・・・四方切換弁
160・・・冷媒配管
200・・・室内ユニット
210・・・第一のケーシング
211・・・吸気口
211a・・・殺菌空気用吸気口
211b・・・雰囲気空気用吸気口
212・・・吹出口
213・・・フィルタ
214・・・第一の送風路
220・・・室内熱交換器
230・・・室内ファン
240a、240b・・・ドレンパン
300、300´・・・空気殺菌ユニット
310・・・第二のケーシング
320・・・空気吸入口
330・・・空気排出口
331・・・連結ポート
340・・・第二の送風路
341・・・紫外線照射領域
350・・・紫外線発光ダイオード(UV−LED)
351、351a、351b・・・ヒートシンク基板
352・・・フィン
353・・・紫外線出射部
360・・・断熱材
370・・・防塵フィルタ
Claims (6)
- 室外ファン、圧縮機、室外熱交換器及び膨張弁を有する室外ユニットと、
吸気口及び吹出口を有し、内部に第一の送風路が形成されてなる第一のケーシング並びに夫々前記第一の送風路内に配設される室内ファン及び室内熱交換器を有する室内ユニット、と、
を有し、前記室外ユニットの圧縮機、室外熱交換器及び膨張弁並びに前記室内ユニットの室内熱交換器が冷媒配管を介して連結されてヒートポンプ式冷凍サイクルを構成する空気調和装置において、
空気吸入口及び空気排出口を有し、内部に第二の送風路が形成されてなる第二のケーシング並びに紫外線を出射する紫外線出射部を有し、前記第二の送風路に設けられた紫外線照射領域に存在する空気に対して前記紫外線出射部から出射された紫外線を照射することにより当該空気の殺菌を行う空気殺菌ユニットを更に有し、
前記空気殺菌ユニットは、送風手段を有さず、
前記室内ユニットの室内ファンによる吸引力によって前記第二の送風路内の空気を移動させて、前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出し、当該排出された空気を前記室内ユニットの吸気口から吸入するようにしたことを特徴とする空気調和装置。 - 前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出された空気と、前記空気殺菌ユニットを通過しない室内雰囲気空気と、を前記室内ユニットの吸気口から同時に吸入するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
- 前記室内ユニットの吸気口から吸入される空気全体の吸入速度VT(m3/分)に占める前記空気殺菌ユニットの空気排出口から排出されて前記吸気口から吸入される空気の速度V1(m3/分)の割合である吸入比(V1/VT)を制御する、吸入比制御手段を有することを特徴とする、請求項2に記載の空気調和装置。
- 前記吸入比制御手段は、前記空気全体の吸入速度VT(m3/分)に応じて、前記空気殺菌ユニット内の前記紫外線照射領域を通過する空気の滞在時間が所定の滞在時間tpd(秒)となるように前記吸入比(V1/VT)を制御するものである、請求項3に記載の空気調和装置。
- 前記吸入比制御手段は、前記空気全体の吸入速度VT(m3/分)に応じて、前記空気殺菌ユニット内の前記紫外線照射領域を通過する空気に対する積算紫外線照射量が7mJ/cm2以上となるように前記吸入比(V1/VT)を制御するものである、請求項3に記載の空気調和装置。
- 前記紫外線出射部から出射される紫外線の光源として、240〜280nmの波長領域にピークを有するに紫外線を出射する紫外線発光素子を使用する、請求項1乃至5の何れかに記載の空気調和装置。
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