JP2018162355A - 硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】難燃性と圧縮強さ等の機械物性とを両立した硬質ポリウレタンフォームを製造することができるポリウレタン組成物を提供する。【解決手段】活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)を含有する硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、下記(1)〜(5)を満たす硬質ポリウレタンフォーム用組成物。(1):重合体微粒子(JR)がエチレン性不飽和化合物(E)を構成単量体とする重合体微粒子である、(2):重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1〜1.5μmである、(3):活性水素含有成分(B)の活性水素価が100〜1000である、(4):活性水素含有成分(B)の重量を基準として活性水素含有成分(B)中に活性水素価が10〜115のポリオール(B2)を1〜25重量%含有する、(5):ポリオール(B2)の重量を基準としてポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量が20重量%以下である【選択図】なし
Description
本発明は、硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
硬質ポリウレタンフォームは、断熱性能、低温での寸法安定性及び施工性等の特徴から、建材や冷蔵庫、冷凍庫等の断熱材、あるいは構造材、現場建築施工用スプレー等に幅広い範囲で使用されている。
硬質ポリウレタンフォームを製造する際に使用する発泡剤として、従来クロロフルオロカーボン類が使用されてきたが、「京都議定書」等に示される通り従来のクロロフルオロカーボン類は規制対象となり、それに対応すべくハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロオレフィン及び低沸点炭化水素等が発泡剤として使用されつつある。
一方、難燃性の向上を目的として、難燃剤の量を増やし硬質ポリウレタンフォームの難燃化が図られている(非特許文献1参照)。しかしながら、難燃剤を多量に使用すると、ポリウレタンフォームの圧縮硬さ等の機械物性が悪化するという問題がある。
ポリウレタンフォームにおける配合設計と難燃化技術および実用例(技術情報協会)
本発明は、難燃性と圧縮強さ等の機械物性とを両立した硬質ポリウレタンフォームを製造することができる硬質ポリウレタンフォーム用組成物及びこれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)を含有する硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、下記(1)〜(5)を満たす硬質ポリウレタンフォーム用組成物;該硬質ポリウレタンフォーム用組成物、ポリイソシアネート(A)及び発泡剤(C)を触媒(D)の存在下で反応させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法である。
(1):重合体微粒子(JR)がエチレン性不飽和化合物(E)を構成単量体とする重合体微粒子である
(2):重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1〜1.5μmである
(3):活性水素含有成分(B)の活性水素価が100〜1000である
(4):活性水素含有成分(B)の重量を基準として活性水素含有成分(B)中に活性水素価が10〜115のポリオール(B2)を1〜25重量%含有する
(5):ポリオール(B2)の重量を基準としてポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量が20重量%以下である
すなわち本発明は、活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)を含有する硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、下記(1)〜(5)を満たす硬質ポリウレタンフォーム用組成物;該硬質ポリウレタンフォーム用組成物、ポリイソシアネート(A)及び発泡剤(C)を触媒(D)の存在下で反応させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法である。
(1):重合体微粒子(JR)がエチレン性不飽和化合物(E)を構成単量体とする重合体微粒子である
(2):重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1〜1.5μmである
(3):活性水素含有成分(B)の活性水素価が100〜1000である
(4):活性水素含有成分(B)の重量を基準として活性水素含有成分(B)中に活性水素価が10〜115のポリオール(B2)を1〜25重量%含有する
(5):ポリオール(B2)の重量を基準としてポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量が20重量%以下である
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物及びこれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法により製造される硬質ポリウレタンフォームは、難燃性と圧縮強さ等の機械物性とを両立することができる。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物は、活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)を含有する硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、下記(1)〜(5)を満たす硬質ポリウレタンフォーム用組成物である。
(1):重合体微粒子(JR)がエチレン性不飽和化合物(E)を構成単量体とする重合体微粒子である
(2):重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1〜1.5μmである
(3):活性水素含有成分(B)の活性水素価が100〜1000である
(4):活性水素含有成分(B)の重量を基準として活性水素含有成分(B)中に活性水素価が10〜115のポリオール(B2)を1〜25重量%含有する
(5):ポリオール(B2)の重量を基準としてポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量が20重量%以下である
(1):重合体微粒子(JR)がエチレン性不飽和化合物(E)を構成単量体とする重合体微粒子である
(2):重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1〜1.5μmである
(3):活性水素含有成分(B)の活性水素価が100〜1000である
(4):活性水素含有成分(B)の重量を基準として活性水素含有成分(B)中に活性水素価が10〜115のポリオール(B2)を1〜25重量%含有する
(5):ポリオール(B2)の重量を基準としてポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量が20重量%以下である
本発明において、活性水素含有成分(B)としては、多価アルコール(B−1)、ポリエーテルポリオール(B−2)、ポリエステルポリオール(B−3)及びその他のポリオール(B−4)が含まれる。
活性水素含有成分(B)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性水素含有成分(B)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
多価アルコール(B−1)としては、炭素数(以下、Cと略記)2〜20の2価アルコール[脂肪族ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−又は1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール及びジエチレングリコール等)、脂環含有ジオール(シクロヘキサンジオール及びシクロヘキサンジメタノール等)等];C3〜20の3価アルコール[脂肪族トリオール(グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン及びヘキサントリオール等)等];C5〜20の4価〜8価又はそれ以上の多価アルコール[脂肪族ポリオール(ペンタエリスリトール、ソルビトール及びマンニトール等)、脂肪族ポリオールの分子内脱水物(ソルビタン等)、脂肪族ポリオールの分子間脱水物(ジグリセリン及びジペンタエリスリトール等);並びに、糖類及びその誘導体(ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース及びメチルグルコシド等)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B−2)としては、少なくとも2(好ましくは3〜8)個の活性水素原子を含有する化合物(多価アルコール、多価フェノール、アンモニア、アミン、ポリカルボン酸及びリン酸等)のアルキレンオキシド(以下、AOと略記)付加物、及びそれらの混合物が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B−2)において、多価アルコールとしては、上記(B−1)が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B−2)において、多価(2価〜8価又はそれ以上)フェノールとしては、単環多価フェノール(ハイドロキノン、レゾルシノール、ピロガロール及びフロログルシン等);多環多価フェノール(ジヒドロキシナフタレン等);ビスフェノール化合物(ビスフェノールA、−F及びS);フェノールとホルムアルデヒドの縮合物(ノボラック及びレゾール等)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B−2)において、アミンとしては、脂肪族アミン[モノアミン(C1〜20のものが含まれ、例えばn−ブチルアミン及びオクチルアミン等)、ジアミン(C2〜10のものが含まれ、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン等)、ポリアルキレンポリアミン(C4〜20のものが含まれ、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びペンタエチレンヘキサミン等)等];芳香(脂肪)族アミン(C6〜20のモノ−又はポリアミンが含まれ、例えばアニリン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジエチルトルイレンジアミン、メチレンジアニリン及びジフェニルエーテルジアミン等);脂環式アミン(C4〜20のものが含まれ、例えばイソホロンジアミン、シクロヘキサンジアミン及びジシクロヘキシルメタンジアミン等);複素環式アミン(C4〜20のものが含まれ、例えばピペラジン、アミノエチルピペラジン及び特公昭55−21044号公報記載のもの等);アルカノールアミン(C2〜20のものが含まれ、例えばモノ−、ジ−又はトリエタノールアミン及びイソプロパノールアミン等)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B−2)において、ポリ(2価〜4価又はそれ以上)カルボン酸としては、脂肪族ポリカルボン酸(C4〜18のものが含まれ、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸及びアゼライン酸等)、芳香族ポリカルボン酸(C8〜18のものが含まれ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、トリメリット酸及びピロメリット酸等)、脂環式ポリカルボン酸(C8〜15のものが含まれ、例えばシクロヘキサン1,4−ジカルボン酸等)、及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B−2)において、少なくとも2個の活性水素原子を含有する化合物に付加させるAOとしては、C2〜12又はそれ以上(好ましくは2〜8)のものが含まれ、例えばエチレンオキシド(以下において、EOと略記)、1,2−プロピレンオキシド(以下において、POと略記)、1,2−、2,3−又は1,3−ブチレンオキシド(以下において、BOと略記)、テトラヒドロフラン(以下において、THFと略記)、3−メチル−テトラヒドロフラン(以下においてMTHFと略記)、1,3−プロピレンオキシド、イソBO、C5〜12のα−オレフィンオキシド、置換AO(例えばスチレンオキシド及びエピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)等)、並びにこれらの2種以上の併用(ランダム付加及び/又はブロック付加)が含まれる。
これらのうち工業上の観点から、PO及びEO/POの組み合わせが好ましい。
AOの付加量は、活性水素原子1個当たり、機械強度の観点から、好ましくは0.5〜10モルであり、さらに好ましくは1〜6モルである。
これらのうち工業上の観点から、PO及びEO/POの組み合わせが好ましい。
AOの付加量は、活性水素原子1個当たり、機械強度の観点から、好ましくは0.5〜10モルであり、さらに好ましくは1〜6モルである。
ポリエーテルポリオール(B−2)の好ましい具体例としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、ソルビトール及びショ糖の各PO付加物、EO/PO付加物並びにこれらの混合物が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B−2)の数平均分子量(Mn)は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは150〜3,000であり、さらに好ましくは200〜2,500であり、特に好ましくは250〜1,500である。
なお、ポリエーテルポリオール(B−2)におけるMnは、後述する活性水素価から換算した分子量である。
なお、ポリエーテルポリオール(B−2)におけるMnは、後述する活性水素価から換算した分子量である。
ポリエステルポリオール(B−3)としては、前記の多価アルコール(B−1)及び/又はポリエーテルポリオール(B−2)と、前記ポリカルボン酸、ポリカルボン酸の酸無水物及びポリカルボン酸の低級アルキル(アルキル基はC1〜4)エステル等のエステル形成性誘導体(アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸及びテレフタル酸ジメチル等)との縮合反応物、前記カルボン酸無水物のAO付加物;該縮合反応物のAO付加物;ポリラクトンポリオール[前記多価アルコールを開始剤としてラクトン(C4〜10のものが含まれ、例えばε−カプロラクトン及びδ−バレロラクトン等)を開環重合させることにより得られるもの等];ポリカーボネートポリオール[前記多価アルコールとアルキレンカーボネート(エチレンカーボネート等)との反応物等]等が挙げられる。
ポリエステルポリオール(B−3)の具体例としては、ポリ(1,4−ブタンジオールアジぺート)、ポリ(1,4−ブタンジオールテレフタレート)、ポリ(エチレングリコールテレフタレート)、ポリ(ジエチレングリコールテレフタレート)、ポリε−カプロラクトンポリオール、等が挙げられる。
ポリエステルポリオール(B−3)の中では、難燃性の観点から、芳香族ポリエステルポリオール(B−31)が好ましく、さらに好ましくは芳香族ポリエステルジオールであり、特に好ましくはテレフタル酸又はテレフタル酸の低級アルキル(炭素数1〜4)エステルと炭素数2〜20の脂肪族ジオール(特にジエチレングリコール)との縮合反応物である。
ポリエステルポリオール(B−3)のMnは、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは150〜3,000であり、さらに好ましくは200〜2,500であり、特に好ましくは250〜1,500である。
なお、ポリエステルポリオール(B−3)におけるMnは、後述する活性水素価から換算した分子量である。
ポリエステルポリオール(B−3)の中では、難燃性の観点から、芳香族ポリエステルポリオール(B−31)が好ましく、さらに好ましくは芳香族ポリエステルジオールであり、特に好ましくはテレフタル酸又はテレフタル酸の低級アルキル(炭素数1〜4)エステルと炭素数2〜20の脂肪族ジオール(特にジエチレングリコール)との縮合反応物である。
ポリエステルポリオール(B−3)のMnは、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは150〜3,000であり、さらに好ましくは200〜2,500であり、特に好ましくは250〜1,500である。
なお、ポリエステルポリオール(B−3)におけるMnは、後述する活性水素価から換算した分子量である。
その他のポリオール(B−4)としては、水酸基含有ビニル重合体(ポリブタジエンポリオール、部分鹸化エチレン/酢酸ビニル共重合体等)が挙げられる。
水酸基含有ビニル重合体のうち、ポリブタジエンポリオールには、OH末端のブタジエンホモポリマー又はコポリマー(スチレン/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー等)[1,2−ビニル構造を有するもの、1,4−トランス構造を有するもの、1,4−シス構造を有するもの、及びこれらの2種以上を有するもの等]、並びにこれらの水素添加物(水素添加率は、例えば20〜100モル%)等が含まれる。
その他のポリオール(B−4)のMnは、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは150〜3,000であり、さらに好ましくは200〜2,500であり、特に好ましくは250〜1,500である。
なお、その他のポリオール(B−4)におけるMnは、後述する活性水素価から換算した分子量である。
なお、その他のポリオール(B−4)におけるMnは、後述する活性水素価から換算した分子量である。
本発明においては、難燃性の観点から、活性水素含有成分(B)の10〜90重量%が芳香族ポリエステルポリオール(B−31)であることが好ましく、さらに好ましくは(B)の15〜80重量%が(B−31)であることである。
活性水素含有成分(B)の活性水素価は100〜1000であり、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、150〜900が好ましく、さらに好ましくは200〜850である。
本発明において、活性水素価は、”56100/活性水素1個当たりの分子量”を意味し、活性水素を有する基が水酸基の場合、水酸基価に相当する。なお、水酸基価は、試料1gを中和するのに相当するKOHのmgであって、”56100/水酸基1個当たりの分子量”を意味する。なお、ここで56100はKOH1モルのmg数を示している。活性水素価の測定方法は、上記定義の値を測定できる方法であれば公知の方法でよく、特に限定されないが、水酸基価の場合、例えばJIS K1557−1に記載の方法が挙げられる。
なお、活性水素含有成分(B)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合の活性水素価としては、混合物の活性水素価を意味する。
本発明において、活性水素価は、”56100/活性水素1個当たりの分子量”を意味し、活性水素を有する基が水酸基の場合、水酸基価に相当する。なお、水酸基価は、試料1gを中和するのに相当するKOHのmgであって、”56100/水酸基1個当たりの分子量”を意味する。なお、ここで56100はKOH1モルのmg数を示している。活性水素価の測定方法は、上記定義の値を測定できる方法であれば公知の方法でよく、特に限定されないが、水酸基価の場合、例えばJIS K1557−1に記載の方法が挙げられる。
なお、活性水素含有成分(B)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合の活性水素価としては、混合物の活性水素価を意味する。
本発明において、活性水素含有成分(B)中には、活性水素価が10〜115のポリオール(B2)を1〜25重量%含有する。
ポリオール(B2)は、ポリマーポリオールの製造に用いられる公知(特開2007−191682号公報、特開2004−002800号公報(対応米国特許出願:US2005/245724A1)等)のポリオールにおいて、ポリオール(B2)の重量を基準としてポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量が20重量%以下であり、活性水素価(水酸基のみを有する場合は水酸基価)が10〜115のものが含まれる。
ポリオール(B2)としては、具体的には、ポリエーテルポリオール(B2−1)及びポリエステルポリオール(B2−2)が含まれる。
ポリオール(B2)は1種用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオール(B2)は、ポリマーポリオールの製造に用いられる公知(特開2007−191682号公報、特開2004−002800号公報(対応米国特許出願:US2005/245724A1)等)のポリオールにおいて、ポリオール(B2)の重量を基準としてポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量が20重量%以下であり、活性水素価(水酸基のみを有する場合は水酸基価)が10〜115のものが含まれる。
ポリオール(B2)としては、具体的には、ポリエーテルポリオール(B2−1)及びポリエステルポリオール(B2−2)が含まれる。
ポリオール(B2)は1種用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量は、20重量%以下であるが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、1〜18重量%が好ましい。
ポリオール(B2)として2種以上を併用する場合は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、それぞれの(B2)のオキシエチレン単位の含有量が上記範囲であることが好ましい。
ポリオール(B2)として2種以上を併用する場合は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、それぞれの(B2)のオキシエチレン単位の含有量が上記範囲であることが好ましい。
ポリオール(B2)の活性水素価(水酸基のみを有する場合は水酸基価)は、10〜115であり、成形時のハンドリング性(粘度)及び硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは15〜100であり、さらに好ましくは20〜90である。
活性水素価が10未満では引張強度が低下する。活性水素価が115を超えると成形時のハンドリング性が悪化する。
なお、活性水素価はJISK−1557に準拠して測定される。
また、本発明においては、活性水素含有成分(B)のうち、活性水素価及びオキシエチレン単位の含有量が上記範囲のものをポリオール(B2)と定義する。
活性水素価が10未満では引張強度が低下する。活性水素価が115を超えると成形時のハンドリング性が悪化する。
なお、活性水素価はJISK−1557に準拠して測定される。
また、本発明においては、活性水素含有成分(B)のうち、活性水素価及びオキシエチレン単位の含有量が上記範囲のものをポリオール(B2)と定義する。
ポリエーテルポリオール(B2−1)としては、活性水素原子を含有する化合物(上記ポリエーテルポリオール(B−2)と同様である)のAO付加物及びそれらの混合物のうち、上記活性水素価及びオキシエチレン単位の含有量を満たすものが含まれる。
硬質ポリウレタンフォーム製造時の生産性の観点から、これらのうちで好ましいものは、多価アルコールのAO付加物である。
硬質ポリウレタンフォーム製造時の生産性の観点から、これらのうちで好ましいものは、多価アルコールのAO付加物である。
活性水素を含有する化合物に付加させるAOとしては、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、炭素数2〜8のものが好ましく挙げられ、例えば、EO、PO、1,2−、1,3−、1,4−及び2,3−BO、スチレンオキサイド(以下、SOと略記する。)等及びこれらの2種以上の併用(ブロック及び/又はランダム付加)等が挙げられる。
硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは、PO又はPOとEOとの併用(オキシエチレン単位の含有量が20重量%以下)である。
硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは、PO又はPOとEOとの併用(オキシエチレン単位の含有量が20重量%以下)である。
上記ポリエーテルポリオール(B2−1)の具体例としては、公知(特開2007−191682号公報等)のものが挙げられ、上記活性水素含有成分にPOを付加したもの及びPOと他のAO、好ましくはEOを下記の様式で付加したものが挙げられる。
(1)PO−AOの順序でブロック付加したもの
(2)PO−AO−PO−AOの順序でブロック付加したもの
(3)AO−PO−AOの順序でブロック付加したもの
(4)PO−AO−POの順序でブロック付加したもの
(5)PO及びAOを混合付加したランダム付加物
(6)米国特許第4226756号明細書記載の順序でランダム又はブロック付加したもの
また、活性水素原子を含有する化合物のAO付加物の水酸基当量は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは200〜4,000、さらに好ましくは400〜3,500である。2種以上の活性水素原子を含有する化合物のAO付加物を併用して水酸基当量がこの範囲内としたものも好ましい。
(1)PO−AOの順序でブロック付加したもの
(2)PO−AO−PO−AOの順序でブロック付加したもの
(3)AO−PO−AOの順序でブロック付加したもの
(4)PO−AO−POの順序でブロック付加したもの
(5)PO及びAOを混合付加したランダム付加物
(6)米国特許第4226756号明細書記載の順序でランダム又はブロック付加したもの
また、活性水素原子を含有する化合物のAO付加物の水酸基当量は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは200〜4,000、さらに好ましくは400〜3,500である。2種以上の活性水素原子を含有する化合物のAO付加物を併用して水酸基当量がこの範囲内としたものも好ましい。
ポリエステルポリオール(B2−2)としては、ポリカルボン酸と多価アルコールとが縮合した構造を有するものが含まれる。
ポリカルボン酸としては芳香族ポリカルボン酸及び脂肪族ポリカルボン酸が含まれるが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、芳香族ポリカルボン酸を必須とするものが好まし。
ポリカルボン酸としては芳香族ポリカルボン酸及び脂肪族ポリカルボン酸が含まれるが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、芳香族ポリカルボン酸を必須とするものが好まし。
芳香族ポリカルボン酸とは以下(1)及び(2)を満たす化合物を意味する。
(1)1分子が有する芳香環の数が1個以上である。
(2)1分子が有するカルボキシル基の数が2個以上である。
芳香族ポリカルボン酸1分子が有する芳香環の数は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、1〜3が好ましく、さらに好ましくは1〜2である。
芳香族ポリカルボン酸1分子が有するカルボキシル基の数は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、2〜4が好ましく、さらに好ましくは2〜3である。
(1)1分子が有する芳香環の数が1個以上である。
(2)1分子が有するカルボキシル基の数が2個以上である。
芳香族ポリカルボン酸1分子が有する芳香環の数は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、1〜3が好ましく、さらに好ましくは1〜2である。
芳香族ポリカルボン酸1分子が有するカルボキシル基の数は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、2〜4が好ましく、さらに好ましくは2〜3である。
芳香族ポリカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びナフタレン−1,4ジカルボン酸等のC8〜18の芳香族ポリカルボン酸が例示できる。また、(B2−2)を製造する際に、これらの無水物を使用することができる。
芳香族ポリカリボン酸は1種類を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
芳香族ポリカルボン酸としては、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びナフタレン−1,4ジカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
芳香族ポリカリボン酸は1種類を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
芳香族ポリカルボン酸としては、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びナフタレン−1,4ジカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
脂肪族ポリカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸及びセバシン酸等のC3〜10の脂肪族ポリカルボン酸が例示できる。また、(B2−2)を製造する際に、これらの無水物を使用することができる。
多価アルコールとしては、前記多価アルコール(B−1)及びポリエーテルポリオール(B−2)が挙げられるが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくはポリエーテルポリオール(B−2)である。
多価アルコールは、1種類を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールは、1種類を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリエステルポリオール(B2−2)は、公知の方法を用いてポリカルボン酸(好ましくは芳香族ポリカルボン酸を含む)と多価アルコールとを縮合することにより容易に得られる。
ポリエステルポリオール(B2−2)中の芳香環濃度(mmol/g)は、成形時のハンドリング性(粘度)、硬質ポリウレタンフォームの硬度及び機械物性の観点から、0.4〜2.5が好ましく、さらに好ましくは0.7〜2.5であり、特に好ましくは1.2〜2.5である。
ポリエステルポリオール(B2−2)のカルボニルオキシ基(−COO−)濃度(mmol/g)は、成形時のハンドリング(粘度)及び硬質ポリウレタンフォームの硬度及び機械物性の観点から、0.5〜6.0が好ましく、さらに好ましくは1.0〜5.0、特に好ましくは2.0〜3.0である。
ポリオール(B2)としては、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、ポリエーテルポリオール(B2−1)が好ましい。
ポリオール(B2)の重量を基準とするポリエステルポリオール(B2−2)の含有量は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、0〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは0〜40重量%、特に好ましくは0〜30重量%である。
活性水素含有成分(B)中のポリオール(B2)の含有量は、活性水素含有成分(B)の重量を基準として、1〜25重量%であり、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、1〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜18重量%である。
本発明において、重合体微粒子(JR)は、エチレン性不飽和化合物(E)を構成単量体とする重合体微粒子である。
エチレン性不飽和化合物(E)としては、スチレン(以下においてStと略記)、アクリロニトリル(以下において、ACNと略記)、その他のエチレン性不飽和モノマー(e)等が使用できる。
エチレン性不飽和化合物(E)としては、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、St及び/又はACNを必須構成単量体とすることが好ましい。
エチレン性不飽和化合物(E)としては、スチレン(以下においてStと略記)、アクリロニトリル(以下において、ACNと略記)、その他のエチレン性不飽和モノマー(e)等が使用できる。
エチレン性不飽和化合物(E)としては、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、St及び/又はACNを必須構成単量体とすることが好ましい。
重合体微粒子(JR)を構成するエチレン性不飽和化合物(E)の合計重量に基づくStの割合(重量%)は、硬質ポリウレタンフォームの粗大粒子の含有量の観点から、20〜100が好ましく、さらに好ましくは40〜95、次にさらに好ましくは60〜85、最も好ましくは65〜80である。
重合体微粒子(JR)を構成するエチレン性不飽和化合物(E)の合計重量に基づくACNの割合(重量%)は、粗大粒子の含有量及び硬質ポリウレタンフォームの強度の観点から、0〜80が好ましく、さらに好ましくは5〜60、次にさらに好ましくは15〜40、最も好ましくは20〜35である。
StとACNとの重量比(St:ACN)は、上記のエチレン性不飽和化合物(E)中のSt及びACNの割合と同様の観点から、100:0〜20:80が好ましく、さらに好ましくは95:5〜40:60、次にさらに好ましくは85:15〜60:40、最も好ましくは80:20〜65:35である。
その他のエチレン性不飽和モノマー(e)としては、C2以上かつMn[測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による。]1,000未満のもので、St及び/又はACNと共重合可能であれば特に制限はなく、下記に示す1官能のもの[不飽和ニトリル(e1)、芳香環含有モノマー(e2)、(メタ)アクリル酸エステル(e3)、α−アルケニル基含有化合物の(ポリ)オキシアルキレンエーテル、及び水酸基を有する不飽和エステルのアルキレンオキサイド付加物(e4)、その他のエチレン性不飽和モノマー(e5)]及び多官能(2又はそれ以上)モノマー(e6)等が使用できる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(e1)としてはメタクリロニトリル等が挙げられる。
(e2)としてはα−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン及びクロルスチレン等が挙げられる。
(e3)としては、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基がC1〜24);ヒドロキシポリオキシアルキレン(アルキレン基がC2〜8)モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート及び/又はアクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタアクリル酸エステルを意味し、以下における(メタ)アクリル酸、(メタ)アリル等も同様であり、以下同様の表記法を用いる。
(e2)としてはα−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン及びクロルスチレン等が挙げられる。
(e3)としては、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基がC1〜24);ヒドロキシポリオキシアルキレン(アルキレン基がC2〜8)モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート及び/又はアクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタアクリル酸エステルを意味し、以下における(メタ)アクリル酸、(メタ)アリル等も同様であり、以下同様の表記法を用いる。
(e4)としては、α−アルケニル基含有化合物の(ポリ)オキシアルキレンエーテル、及び水酸基を有する不飽和エステルのアルキレンオキサイド付加物が含まれる。
α−アルケニル基含有化合物の(ポリ)オキシアルキレンエーテルとしては、C3〜24の不飽和アルコールのアルキレンオキサイド(以下AOと略記)付加物が挙げられ、不飽和アルコールとしては、末端不飽和アルコールが好ましく用いられる。末端不飽和アルコールとしては、アリルアルコール、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−ブテン−1−オール、1−ヘキセン−3−オール等が挙げられる。
なお、(ポリ)オキシアルキレンエーテルとは、モノオキシアルキレンエーテル又はポリオキシアルキレンエーテルを意味する。
α−アルケニル基含有化合物の(ポリ)オキシアルキレンエーテルとしては、C3〜24の不飽和アルコールのアルキレンオキサイド(以下AOと略記)付加物が挙げられ、不飽和アルコールとしては、末端不飽和アルコールが好ましく用いられる。末端不飽和アルコールとしては、アリルアルコール、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−ブテン−1−オール、1−ヘキセン−3−オール等が挙げられる。
なお、(ポリ)オキシアルキレンエーテルとは、モノオキシアルキレンエーテル又はポリオキシアルキレンエーテルを意味する。
水酸基を有する不飽和エステルのAO付加物としては、C3〜24の水酸基を有する不飽和エステルのAO付加物が挙げられ、水酸基を有する不飽和化合物エステルとしては、ヒドロキシアルキル(C2〜12)(メタ)アクリレートが含まれ、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(e4)のうち、分散安定性及び粘度の観点から、α−アルケニル基含有化合物の(ポリ)オキシアルキレンエーテルが好ましく、さらに好ましくはアリルアルコールのAO付加物である。
上記AOとしては、上記のものが挙げられる。
AOとしては、分散安定性及び粘度の観点から、C2〜8が好ましく、さらに好ましくはC2〜4、特に好ましくはC2〜3,最も好ましくはPO及び/又はEOである。
また、AOとしては、分散安定性及び粘度の観点から、単独の使用及び2種以上のAOの併用が好ましく、さらに好ましくはPO又はEOの単独並びにPO及びEOの併用である。
AOの付加モル数は、硬質ポリウレタンフォームの物性の観点から、1〜9が好ましく、さらに好ましくは1〜6、特に好ましくは1〜3である。
上記AOとしては、上記のものが挙げられる。
AOとしては、分散安定性及び粘度の観点から、C2〜8が好ましく、さらに好ましくはC2〜4、特に好ましくはC2〜3,最も好ましくはPO及び/又はEOである。
また、AOとしては、分散安定性及び粘度の観点から、単独の使用及び2種以上のAOの併用が好ましく、さらに好ましくはPO又はEOの単独並びにPO及びEOの併用である。
AOの付加モル数は、硬質ポリウレタンフォームの物性の観点から、1〜9が好ましく、さらに好ましくは1〜6、特に好ましくは1〜3である。
(e4)のMnは、重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)が低粘度となること、ポリマーポリオール(Y)の取り扱い性及び得られる硬質ポリウレタンフォームの硬度の観点から、110〜490が好ましく、さらに好ましくは112〜480、次にさらに好ましくは116〜450、特に好ましくは170〜420、最も好ましくは180〜300である。
また、(e4)の溶解度パラメーター(以下SP値と略記)は、重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)の粘度及び後述する硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、9.5〜13が好ましく、さらに好ましくは9.8〜12.5、特に好ましくは10〜12.2である。
なお、SP値とは、下記に示すとおり凝集エネルギー密度と分子容の比の平方根で表されるものである。
SP値=(△E/V)1/2
ここで△Eは凝集エネルギー密度、Vは分子容を表し、その値は、Robert F.Fedorsらの計算によるもので、例えばポリマー エンジニアリング アンド サイエンス(Polymer engineering and science)第14巻、147〜154頁に記載されている。
なお、SP値とは、下記に示すとおり凝集エネルギー密度と分子容の比の平方根で表されるものである。
SP値=(△E/V)1/2
ここで△Eは凝集エネルギー密度、Vは分子容を表し、その値は、Robert F.Fedorsらの計算によるもので、例えばポリマー エンジニアリング アンド サイエンス(Polymer engineering and science)第14巻、147〜154頁に記載されている。
その他のエチレン性不飽和モノマー(e5)としては、C2〜24のエチレン性不飽和モノマーが好ましく、例えば(メタ)アクリル酸等のビニル基含有カルボン酸;エチレン、プロピレン等の脂肪族炭化水素モノマー;パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルアクリレート等のフッ素含有ビニルモノマー;ジアミノエチルメタクリレート、モルホリノエチルメタクリレート等の不飽和ニトリル以外の窒素含有ビニルモノマー;ビニル変性シリコーン;ノルボルネン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の環状−オレフィン又はジエン化合物;等が挙げられる。
多官能モノマー(e6)としては、C8〜40の多官能モノマーが好ましく、例えば、2官能モノマー(ジビニルベンゼン、エチレンジ(メタ)アクリレート及びポリアルキレンオキサイドグリコールジ(メタ)アクリレート等)、3官能以上のモノマー(ペンタエリスリトールトリアリルエーテル及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等)等が挙げられる。
(e1)〜(e6)のうち、重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)の粘度及び硬質ポリウレタンフォームの物性の観点から、(e3)及び(e6)が好ましく、さらに好ましくは(e6)、特に好ましくは2官能モノマー、最も好ましくはジビニルベンゼンである。
重合体微粒子(JR)を構成するエチレン性不飽和化合物(E)中の前記その他のエチレン性不飽和モノマー(e)の割合(モル%)は、重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)の粘度、(JR)の分散安定性及び硬質ポリウレタンフォームの物性の観点から、40以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜30、次にさらに好ましくは0.05〜20、特に好ましくは0.1〜15、最も好ましくは0.2〜10である。
特に(e4)の使用量(重量%)は、可溶性ポリマーの含有量を低くする観点及び硬質ポリウレタンフォームの物性の観点から、(E)の重量を基準として、0〜0.1が好ましく、さらに好ましくは0〜0.05、次にさらに好ましくは0〜0.01である。
特に(e4)の使用量(重量%)は、可溶性ポリマーの含有量を低くする観点及び硬質ポリウレタンフォームの物性の観点から、(E)の重量を基準として、0〜0.1が好ましく、さらに好ましくは0〜0.05、次にさらに好ましくは0〜0.01である。
重合体微粒子(JR)の形状は特に限定なく、球状、回転楕円体状、平板状等いずれの形状でもよいが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、球状が好ましい。
重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)(μm)は、重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)の粘度及び硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、0.1〜1.5であり、0.1〜0.9が好ましく、さらに好ましくは0.25〜0.8、次にさらに好ましくは0.3〜0.7、特に好ましくは0.4〜0.6である。
重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1未満では粘度が大きくなり、ハンドリング性が悪化する。重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が1.5を超えるとポリウレタンの硬度及び切断伸度が低下する。
なお、体積平均粒子径は、後述する方法により測定される。
重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1未満では粘度が大きくなり、ハンドリング性が悪化する。重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が1.5を超えるとポリウレタンの硬度及び切断伸度が低下する。
なお、体積平均粒子径は、後述する方法により測定される。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物中の、可溶性ポリマー含有量(重量%)と重合体微粒子含有量(重量%)との比(可溶性ポリマー含有量/重合体微粒子含有量)は、重合体微粒子(JR)の粒子径を小さくすること、得られる硬質ポリウレタンフォームの機械物性及び重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、1/10以下が好ましく、さらに好ましくは2.5/30以下、次にさらに好ましくは2/30以下、特に好ましくは1.5/30以下である。なお、可溶性ポリマー含有量は、下記の方法で測定される。
<可溶性ポリマー含有量(重量%)測定方法>
(メタノール沈殿物含有量の測定)
遠心分離用50ml遠沈管に、硬質ポリウレタンフォーム用組成物約5gを精秤し、重量(W1)とする。メタノール50gを加えて混合する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール50gを加えて混合し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W2)とする。次式で算出した値を、メタノール沈殿物含有量(重量%)とする。
メタノール沈殿物含有量(重量%)=(W2)×100/(W1)
(メタノール沈殿物含有量の測定)
遠心分離用50ml遠沈管に、硬質ポリウレタンフォーム用組成物約5gを精秤し、重量(W1)とする。メタノール50gを加えて混合する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール50gを加えて混合し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W2)とする。次式で算出した値を、メタノール沈殿物含有量(重量%)とする。
メタノール沈殿物含有量(重量%)=(W2)×100/(W1)
(キシレン沈殿物含有量の測定)
次に遠心分離用50ml遠沈管に、硬質ポリウレタンフォーム用組成物約5gを精秤し、重量(W3)とする。キシレン50gを加えて混合する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にキシレン50gを加えて混合し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W4)とする。次式で算出した値を、キシレン沈殿物含有量(重量%)とする。
キシレン沈殿物含有量(重量%)=(W4)×100/(W3)
次に遠心分離用50ml遠沈管に、硬質ポリウレタンフォーム用組成物約5gを精秤し、重量(W3)とする。キシレン50gを加えて混合する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にキシレン50gを加えて混合し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W4)とする。次式で算出した値を、キシレン沈殿物含有量(重量%)とする。
キシレン沈殿物含有量(重量%)=(W4)×100/(W3)
(可溶性ポリマー含有量の算出)
次式で算出した値を、可溶性ポリマー含有量(重量%)とする。
可溶性ポリマー含有量(重量%)=メタノール沈殿物含有量(重量%)―キシレン沈殿粒物含有量(重量%)
次式で算出した値を、可溶性ポリマー含有量(重量%)とする。
可溶性ポリマー含有量(重量%)=メタノール沈殿物含有量(重量%)―キシレン沈殿粒物含有量(重量%)
重合体微粒子(JR)の含有量(重量%)は下記の方法で測定される。
<重合体微粒子含有量(重量%)>
遠心分離用50ml遠沈管に、硬質ポリウレタンフォーム用組成物約5gを精秤し、重量(W5)とする。メタノール50gを加えて混合する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール50gを加えて混合し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W6)とする。次式で算出した値を、重合体微粒子含有量(重量%)とする。
重合体微粒子含有量(重量%)=(W6)×100/(W5)
遠心分離用50ml遠沈管に、硬質ポリウレタンフォーム用組成物約5gを精秤し、重量(W5)とする。メタノール50gを加えて混合する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール50gを加えて混合し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W6)とする。次式で算出した値を、重合体微粒子含有量(重量%)とする。
重合体微粒子含有量(重量%)=(W6)×100/(W5)
可溶性ポリマーとは、上記の測定法において、メタノールには溶解しないが、キシレンには溶解するポリマーを意味する。この可溶性ポリマーの含有量が大きいと、重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)の粘度が大きくなり、ハンドリングが悪化する傾向にある。またフォーム硬さに寄与する粒子状重合体微粒子の含有量(=重合体微粒子(JR)の含有量−可溶性ポリマー含有量)が低下するためフォーム物性悪化にも繋がる傾向がある。
可溶性ポリマー含有量(重量%)と重合体微粒子(JR)の含有量(重量%)との比(可溶性ポリマー含有量/重合体微粒子(JR)の含有量)は、この可溶性ポリマーと重合体微粒子(JR)の重量比を意味し、この重量比が大きいと、重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)の粘度が大きくなり、ハンドリングが悪化する傾向がある。またフォーム硬さに寄与する粒子状重合体微粒子含有量(=重合体微粒子(JR)の含有量−可溶性ポリマー含有量)が低下するためフォーム物性悪化にも繋がる傾向がある。
可溶性ポリマー含有量(重量%)と重合体微粒子(JR)の含有量(重量%)との比(可溶性ポリマー含有量/重合体微粒子(JR)の含有量)は、この可溶性ポリマーと重合体微粒子(JR)の重量比を意味し、この重量比が大きいと、重合体微粒子(JR)を製造する際のポリマーポリオール(Y)の粘度が大きくなり、ハンドリングが悪化する傾向がある。またフォーム硬さに寄与する粒子状重合体微粒子含有量(=重合体微粒子(JR)の含有量−可溶性ポリマー含有量)が低下するためフォーム物性悪化にも繋がる傾向がある。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物中の0.10mm以上の粒子径を有する重合体微粒子の含有量(重量%)(以下、粗大粒子含有量と略記)は、硬質ポリウレタンフォームの製造装置での目詰まり低減の観点から、硬質ポリウレタンフォーム用組成物の重量を基準として、0〜30×10-4が好ましく、さらに好ましくは0〜20×10-4、次にさらに好ましくは0〜10×10-4、特に好ましくは0〜3×10-4である。
本発明の重合体微粒子(JR)は、ポリオール(PL)中でエチレン性不飽和化合物(E)を重合させて製造する方法により得られる。
ポリオール(PL)としては、活性水素含有成分(B)をそのまま用いてもよいが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、ポリオール(PL)の重量を基準としてポリオール(B2)を10〜100重量%含有するポリオール(PL)を用いることが好ましい。つまり、ポリオール(PL)の重量を基準としてポリオール(B2)を10〜100重量%含有するポリオール(PL)中でエチレン性不飽和化合物(E)を重合させて重合体微粒子(JR)を含有するポリマーポリオール(Y)を製造し、さらに活性水素価が115よりも大きい活性水素含有成分を混合することにより、活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)を含有する硬質ポリウレタンフォーム用組成物とすることが好ましい。
ポリオール(PL)としては、活性水素含有成分(B)をそのまま用いてもよいが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、ポリオール(PL)の重量を基準としてポリオール(B2)を10〜100重量%含有するポリオール(PL)を用いることが好ましい。つまり、ポリオール(PL)の重量を基準としてポリオール(B2)を10〜100重量%含有するポリオール(PL)中でエチレン性不飽和化合物(E)を重合させて重合体微粒子(JR)を含有するポリマーポリオール(Y)を製造し、さらに活性水素価が115よりも大きい活性水素含有成分を混合することにより、活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)を含有する硬質ポリウレタンフォーム用組成物とすることが好ましい。
エチレン性不飽和化合物(E)の重合方法としては、ラジカル重合、配位アニオン重合、メタセシス重合及びディールス・アルダー重合等が挙げられるが、工業的な観点から好ましいのはラジカル重合である。
ラジカル重合は、種々の方法、例えば分散剤(d)を含むポリオール(PL)中で、エチレン性不飽和化合物(E)をラジカル重合開始剤(c)の存在下に重合させる方法(米国特許第3383351号等に記載の方法)等が使用できる。
ラジカル重合開始剤(c)としては、遊離基を生成して重合を開始させる化合物が使用でき、アゾ化合物及び過酸化物等{特開2005−162791号公報、特開2004−002800号公報(対応米国特許出願:US2005/245724 A1)等に記載のもの}が使用できる。また、(c)の10時間半減期温度は、(E)の重合率及び重合時間とポリマーポリオール(Y)の生産性の観点から、30〜150℃が好ましく、さらに好ましくは40〜140℃、特に好ましくは50〜130℃である。
(c)の使用量(重量%)は、(E)の合計重量に基づいて、(E)の重合度及び得られる硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは0.05〜20であり、さらに好ましくは0.1〜5であり、特に好ましくは0.2〜2である。
分散剤(d)としては、Mnが1,000以上(好ましくは1,000〜10,000)の種々のもの、例えばポリマーポリオールの製造で使用されている公知の分散剤{特開2005−162791号公報、特開2004−002800号公報(対応米国特許出願:US2005/245724 A1)等に記載のもの}等を使用することができ、(d)には、St又はACNと共重合し得るエチレン性不飽和基を有する反応性分散剤、及びSt又はACNとは共重合しない非反応性分散剤が含まれる。
なお本発明において、エチレン性不飽和基を含有する反応性分散剤はMn1,000以上であり、Mnが1,000未満のエチレン性不飽和化合物(E)とは区別される。
なお本発明において、エチレン性不飽和基を含有する反応性分散剤はMn1,000以上であり、Mnが1,000未満のエチレン性不飽和化合物(E)とは区別される。
分散剤(d)の具体例としては、〔1〕ポリオールの水酸基の少なくとも一部を、メチレンジハライド及び/又はエチレンジハライドと反応させて高分子量化し、該反応物にさらにエチレン性不飽和基含有化合物を反応させてなるエチレン性不飽和基含有変性ポリオール{特開平08−333508号公報、特開2004−002800号公報(対応米国特許出願:US2005/245724 A1)等に記載のもの}等のマクロマータイプの分散剤;〔2〕ポリオールとの溶解度パラメーターの差が1.0以下のポリオール親和性セグメント2個以上を側鎖とし、エチレン性不飽和化合物の重合体との溶解度パラメーターの差が2.0以下の重合体微粒子(JR)親和性セグメントを主鎖とするグラフト型重合体(特開平05−059134号公報等に記載のもの)等の、ポリオールとオリゴマーを結合させたグラフトタイプの分散剤;〔3〕ポリオールの水酸基の少なくとも一部をメチレンジハライド及び/又はエチレンジハライドと反応させて高分子量化した変性ポリオール(特開平07−196749号公報等に記載のもの)等の高分子量ポリオールタイプの分散剤;〔4〕数平均分子量が1,000〜1,000,000であり、その少なくとも一部がポリオールに可溶性であるビニル系オリゴマー、及びこのオリゴマーと上記〔1〕のエチレン性不飽和基含有変性ポリエーテルポリオールを併用する分散剤{例えば特開平09−77968号公報)等のオリゴマータイプの分散剤。後述する(d1)を含む};〔5〕ポリオールと、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する単官能活性水素化合物がポリイソシアネートを介して結合されてなる含窒素結合含有不飽和ポリオールからなる分散剤(特開2002−308920号公報(対応米国特許第6756414号)等に記載のもの)等の反応性分散剤{後述する(d2)を含む}等が挙げられる。
これらの中で、重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、〔1〕、〔4〕及び〔5〕が好ましく、さらに好ましくは、〔5〕である。
これらの中で、重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、〔1〕、〔4〕及び〔5〕が好ましく、さらに好ましくは、〔5〕である。
また、分散剤(d)としては、重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、下記の(d1)及び/又は(d2)が特に好ましい。
(d1)数平均分子量が1,000〜1,000,000のビニルオリゴマー。
(d2)飽和のポリオール(p)と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する単官能活性水素含有化合物(q)が、ポリイソシアネート(r)を介して結合されてなり、1分子中のNCO基に由来する含窒素結合の数に対する不飽和基数の比の平均値が0.1〜0.4である含窒素結合含有不飽和ポリオール。
(d1)数平均分子量が1,000〜1,000,000のビニルオリゴマー。
(d2)飽和のポリオール(p)と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する単官能活性水素含有化合物(q)が、ポリイソシアネート(r)を介して結合されてなり、1分子中のNCO基に由来する含窒素結合の数に対する不飽和基数の比の平均値が0.1〜0.4である含窒素結合含有不飽和ポリオール。
(d1)はエチレン性不飽和化合物を重合して得られるビニルオリゴマーである。(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物は、前述したエチレン性不飽和化合物(E)と同様のものが使用できる。
これらの内で、重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物の少なくとも一部が、重合体微粒子を構成しているエチレン性不飽和化合物(E)と同じであることが好ましく、さらに好ましくは(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物の30重量%以上が(E)と同じであることであり、次にさらに好ましくは(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物の70重量%以上が(E)と同じであることであり、特に好ましくは(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物の80重量%以上が(E)と同じであることである。
これらの内で、重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物の少なくとも一部が、重合体微粒子を構成しているエチレン性不飽和化合物(E)と同じであることが好ましく、さらに好ましくは(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物の30重量%以上が(E)と同じであることであり、次にさらに好ましくは(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物の70重量%以上が(E)と同じであることであり、特に好ましくは(d1)を構成するエチレン性不飽和化合物の80重量%以上が(E)と同じであることである。
(d1)の数平均分子量(以下、Mnと略す)は、ポリマー粒子の粒子径の観点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン基準で、1,000〜1,000,000であり、好ましくは100,000〜950,000であり、さらに好ましくは150,000〜900,000、特に好ましくは200,000〜250,000である。
また、(d1)は、重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、ポリオール(PL)に可溶性[(d1)と(PL)の合計重量に基づき5重量%の(d1)を(PL)に均一混合した混合物のレーザー光の透過率が10%以上]であることが望ましい。
なお、(d1)のMnは、以下の方法で測定される。
<(d1)のMnの測定方法>
遠心分離用50ml遠沈管に、ポリマーポリオール(Y)約5gを精秤し、メタノール50gを加えて希釈する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール50gを加えて希釈し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を得る。この沈降物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン基準で数平均分子量を測定し、(d1)のMnとする。
また、(d1)は、重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、ポリオール(PL)に可溶性[(d1)と(PL)の合計重量に基づき5重量%の(d1)を(PL)に均一混合した混合物のレーザー光の透過率が10%以上]であることが望ましい。
なお、(d1)のMnは、以下の方法で測定される。
<(d1)のMnの測定方法>
遠心分離用50ml遠沈管に、ポリマーポリオール(Y)約5gを精秤し、メタノール50gを加えて希釈する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール50gを加えて希釈し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を得る。この沈降物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン基準で数平均分子量を測定し、(d1)のMnとする。
(d1)の製造は、数平均分子量が1,000〜1,000,000となるよう重合度を調節する点を除いて、一般的なエチレン性不飽和化合物の重合方法で行うことができる。例えば必要により溶媒中で、エチレン性不飽和化合物(E)を後述のラジカル重合開始剤(c)の存在下に重合させる方法である。また、(d1)はポリオール(PL)中で(E)を重合させて得られるものでもよく、この場合の重合濃度は1〜40重量%が好ましく、さらに好ましくは5〜20重量%である。重合で得られたものを精製処理することなくそのままポリマーポリオール(Y)の製造に使用してもよい。ラジカル重合開始剤は比較的多量に使用され、例えば全エチレン性不飽和化合物の重量に基づいて好ましくは2〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。
上記重合反応に必要により用いる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等が挙げられる。
これらの溶媒のうちで、粘度及び製造される硬質ポリウレタンフォームの機械強度の観点から、好ましいのはトルエン、キシレン、イソプロピルアルコール、n−ブタノールである。
これらの溶媒のうちで、粘度及び製造される硬質ポリウレタンフォームの機械強度の観点から、好ましいのはトルエン、キシレン、イソプロピルアルコール、n−ブタノールである。
また、必要により連鎖移動剤、例えば、アルキルメルカプタン(ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等)、アルコール(イソプロピルアルコール、メタノール、2−ブタノール等)、ハロゲン化炭化水素(四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム等)及び特開昭55−31880号公報記載のエノールエーテルの存在下に重合を行うことができる。重合はバッチ式でも連続式でも行うことができる。重合反応は、ラジカル重合開始剤の分解温度以上(通常50〜250℃、好ましくは80〜200℃、特に好ましくは100〜180℃)で行うことができ、大気圧下又は加圧下においても行うことができる。
(d2)は、飽和のポリオール(p)と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する単官能活性水素化合物(q)が、ポリイソシアネート(r)を介して結合されてなり、1分子中のNCO基に由来する含窒素結合の数に対する不飽和基数の比の平均値が0.1〜0.4である含窒素結合含有不飽和ポリオールである。
(d2)を構成する(p)としては、前記(PL)として例示したものと同様のものが使用できる。(p)と(PL)とは同一であっても異なっていてもよい。
(p)の1分子中の水酸基の数は、少なくとも2個が好ましく、重合体微粒子(JR)の(PL)中での分散安定性の観点から、さらに好ましくは2〜8個、次にさらに好ましくは3〜4個であり、(p)の水酸基当量は、分散安定性の観点から、1,000〜3,000が好ましく、さらに好ましくは1,500〜2,500である。
(p)の1分子中の水酸基の数は、少なくとも2個が好ましく、重合体微粒子(JR)の(PL)中での分散安定性の観点から、さらに好ましくは2〜8個、次にさらに好ましくは3〜4個であり、(p)の水酸基当量は、分散安定性の観点から、1,000〜3,000が好ましく、さらに好ましくは1,500〜2,500である。
(d2)を得るのに用いる(q)は、1個の活性水素含有基と少なくとも1個の重合性不飽和基を有する化合物である。
活性水素含有基としては、水酸基、アミノ基、イミノ基、カルボキシル基及びSH基等が含まれ、ポリマー粒子安定性の観点から、特に水酸基が好ましい。
活性水素含有基としては、水酸基、アミノ基、イミノ基、カルボキシル基及びSH基等が含まれ、ポリマー粒子安定性の観点から、特に水酸基が好ましい。
(q)のエチレン性不飽和基としては、重合体微粒子(JR)を形成する重合体に組み込まれやすい観点から、重合性二重結合が好ましく、また1分子中のエチレン性不飽和基の数は1〜3個、特に1個が好ましい。即ち、(q)として好ましいものは、重合性二重結合を1個有する不飽和モノヒドロキシ化合物である。
上記不飽和モノヒドロキシ化合物としては、例えば、モノヒドロキシ置換不飽和炭化水素、不飽和モノカルボン酸と2価アルコールとのモノエステル、不飽和2価アルコールとモノカルボン酸とのモノエステル、アルケニル側鎖基を有するフェノール、不飽和ポリエーテルモノオール等が挙げられる。
上記不飽和モノヒドロキシ化合物としては、例えば、モノヒドロキシ置換不飽和炭化水素、不飽和モノカルボン酸と2価アルコールとのモノエステル、不飽和2価アルコールとモノカルボン酸とのモノエステル、アルケニル側鎖基を有するフェノール、不飽和ポリエーテルモノオール等が挙げられる。
モノヒドロキシ置換不飽和炭化水素としては、C3〜6のアルケノール、例えば(メタ)アリルアルコール、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−ブテン−1−オール等;アルキノール、例えばプロパギルアルコール等が挙げられる。
不飽和モノカルボン酸と2価アルコールとのモノエステルとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等のC3〜8の不飽和モノカルボン酸と、前記2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のC2〜12の2価アルコール)とのモノエステルが挙げられ、その具体例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等が挙げられる。
不飽和モノカルボン酸と2価アルコールとのモノエステルとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等のC3〜8の不飽和モノカルボン酸と、前記2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のC2〜12の2価アルコール)とのモノエステルが挙げられ、その具体例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等が挙げられる。
不飽和2価アルコールとモノカルボン酸のモノエステルとしては、例えば、ブテンジオールの酢酸モノエステル等の、C3〜8の不飽和2価アルコールとC2〜12モノカルボン酸とのモノエステルが挙げられる。
アルケニル側鎖基を有するフェノールとしては、例えばオキシスチレン、ヒドロキシα−メチルスチレン等のアルケニル基のCが2〜8のアルケニル側鎖基を有するフェノールが挙げられる。
不飽和ポリエーテルモノオールとしては、前記モノヒドロキシ置換不飽和炭化水素もしくは前記アルケニル側鎖基を有するフェノールのアルキレンオキサイド(C2〜8)1〜50モル付加物〔例えばポリオキシエチレン(重合度2〜10)モノアリルエーテル等〕等が挙げられる。
アルケニル側鎖基を有するフェノールとしては、例えばオキシスチレン、ヒドロキシα−メチルスチレン等のアルケニル基のCが2〜8のアルケニル側鎖基を有するフェノールが挙げられる。
不飽和ポリエーテルモノオールとしては、前記モノヒドロキシ置換不飽和炭化水素もしくは前記アルケニル側鎖基を有するフェノールのアルキレンオキサイド(C2〜8)1〜50モル付加物〔例えばポリオキシエチレン(重合度2〜10)モノアリルエーテル等〕等が挙げられる。
不飽和モノヒドロキシ化合物以外の(q)の例としては、以下のものが挙げられる。
アミノ基又はイミノ基を有する(q)としては、モノ−及びジ−(メタ)アリルアミン、アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート〔アミノエチル(メタ)アクリレート等〕、モノアルキル(C1〜12)アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート〔モノメチルアミノエチル−メタクリレート等〕;カルボキシル基を有する(q)としては、前記不飽和モノカルボン酸;SH基を有する(q)としては、前記不飽和モノヒドロキシ化合物に相当する(OHがSHに置き換わった)化合物が挙げられる。
重合性不飽和基を2個以上有する(q)の例としては、前記3価、4〜8価又はそれ以上の多価アルコールのポリ(メタ)アリルエーテル又は前記不飽和カルボン酸とのポリエステル〔例えばトリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、グリセリンジ(メタ)アクリレート等〕等が挙げられる。
アミノ基又はイミノ基を有する(q)としては、モノ−及びジ−(メタ)アリルアミン、アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート〔アミノエチル(メタ)アクリレート等〕、モノアルキル(C1〜12)アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート〔モノメチルアミノエチル−メタクリレート等〕;カルボキシル基を有する(q)としては、前記不飽和モノカルボン酸;SH基を有する(q)としては、前記不飽和モノヒドロキシ化合物に相当する(OHがSHに置き換わった)化合物が挙げられる。
重合性不飽和基を2個以上有する(q)の例としては、前記3価、4〜8価又はそれ以上の多価アルコールのポリ(メタ)アリルエーテル又は前記不飽和カルボン酸とのポリエステル〔例えばトリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、グリセリンジ(メタ)アクリレート等〕等が挙げられる。
分散安定性の観点から、(q)として好ましい化合物は、C3〜6のアルケノール、C3〜8の不飽和モノカルボン酸とC2〜12の2価アルコールとのモノエステル及びアルケニル側鎖基を有するフェノールであり、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール又はブチレングリコールとのモノエステル;アリルアルコール;及びヒドロキシα−メチルスチレンであり、特に好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
また、(q)の分子量は特に限定されないが、ポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、1,000以下が好ましく、特に好ましくは500以下である。
また、(q)の分子量は特に限定されないが、ポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、1,000以下が好ましく、特に好ましくは500以下である。
ポリイソシアネート(r)は、少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であり、芳香族ポリイソシアネート(r1)、脂肪族ポリイソシアネート(r2)、脂環式ポリイソシアネート(r3)、芳香脂肪族ポリイソシアネート(r4)、これらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基又はオキサゾリドン基含有変性物等)(r5)、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(r1)としては、C(NCO基中の炭素を除く;以下のポリイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、C6〜20の芳香族トリイソシアネート及びこれらのイソシアネートの粗製物等が挙げられる。
具体例としては、1,3−及び1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノジフェニルメタン{ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)との縮合生成物;主生成物のジアミノジフェニルメタンと副生成物である少量(たとえば5〜20重量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物}のホスゲン化物:例えばポリアリルポリイソシアネート(PAPI)等]、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート等が挙げられる。
具体例としては、1,3−及び1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノジフェニルメタン{ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)との縮合生成物;主生成物のジアミノジフェニルメタンと副生成物である少量(たとえば5〜20重量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物}のホスゲン化物:例えばポリアリルポリイソシアネート(PAPI)等]、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート等が挙げられる。
(r2)としては、C2〜18の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。
具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート及びリジンジイソシアネート等が挙げられる。
具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート及びリジンジイソシアネート等が挙げられる。
(r3)としては、C4〜16の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。
具体例としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート及びノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
具体例としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート及びノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
(r4)としては、C8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。
具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
(r5)としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性TDI及びひまし油変性MDI等が挙げられる。
ポリイソシアネート(r)としては、硬質ポリウレタンフォームの物性の観点から、芳香族ジイソシアネートが好ましく、さらに好ましくは2,4−及び/又は2,6−TDIである。
(d2)の含窒素結合は、イソシアネート基と活性水素含有基との反応によって生じるものであり、活性水素含有基が水酸基である場合、主にウレタン結合が生成し、アミノ基である場合、主に尿素結合が生成する。カルボキシル基の場合はアミド結合、SH基の場合はチオウレタン結合が生成する。これらの基以外に、他の結合、例えば、ビューレット結合、アロファネート結合等が生成していてもよい。
この含窒素結合は飽和のポリオール(p)の水酸基とポリイソシアネート(r)のイソシアネート基との反応で生じるものと、不飽和単官能活性水素化合物(q)の活性水素含有基と(r)のイソシアネート基との反応で生じるものとがある。
この含窒素結合は飽和のポリオール(p)の水酸基とポリイソシアネート(r)のイソシアネート基との反応で生じるものと、不飽和単官能活性水素化合物(q)の活性水素含有基と(r)のイソシアネート基との反応で生じるものとがある。
(d2)は、下記式によって求められる、1分子中の(r)のNCO基に由来する含窒素結合に対する不飽和基数の比の平均値が0.1〜0.4となるような割合で、(p)、(q)及び(r)を反応させたものである。
1分子中の(r)のNCO基に由来する含窒素結合に対する不飽和基数の比の平均値=
[(q)のモル数×(q)の不飽和基数]/[(r)のモル数×(r)のNCO基数]
1分子中の(r)のNCO基に由来する含窒素結合に対する不飽和基数の比の平均値の値は、さらに好ましくは0.1〜0.3であり、特に好ましくは0.2〜0.3である。不飽和基数の比の平均値の値が上記範囲内であると、ポリマーポリオール(Y)中の重合体粒子(JR)の分散安定性が特に良好となる。
1分子中の(r)のNCO基に由来する含窒素結合に対する不飽和基数の比の平均値=
[(q)のモル数×(q)の不飽和基数]/[(r)のモル数×(r)のNCO基数]
1分子中の(r)のNCO基に由来する含窒素結合に対する不飽和基数の比の平均値の値は、さらに好ましくは0.1〜0.3であり、特に好ましくは0.2〜0.3である。不飽和基数の比の平均値の値が上記範囲内であると、ポリマーポリオール(Y)中の重合体粒子(JR)の分散安定性が特に良好となる。
分散剤(d)の含有量は、(E)の重量に基づいて、重合体微粒子(JR)の粒子径の観点及び得られるポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、50重量%以下が好ましくは、さらに好ましくは1〜40重量%、次にさらに好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは3〜25重量%、最も好ましくは5〜20重量%である。
ラジカル重合においては、必要により希釈溶媒(f)を使用してもよい。(f)としては、芳香族炭化水素(C6〜10、例えばトルエン、キシレン);飽和脂肪族炭化水素(C5〜15、例えばヘキサン、ヘプタン、ノルマルデカン);不飽和脂肪族炭化水素(C5〜30、例えばオクテン、ノネン、デセン);及びその他公知の溶剤(例えば特開2005−162791号公報等に記載のもの)等が使用できる。
これらのうち、ポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、好ましいのは芳香族炭化水素溶剤である。
希釈溶媒(f)の使用量(重量%)は、エチレン性不飽和化合物(E)の合計重量に基づいて、ポリマーポリオール(Y)の粘度及び硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは1〜40である。
(f)は重合反応終了後にポリマーポリオール(Y)中に残存してもよいが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、重合反応後に減圧ストリッピング等により除去するのが望ましい。
これらのうち、ポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、好ましいのは芳香族炭化水素溶剤である。
希釈溶媒(f)の使用量(重量%)は、エチレン性不飽和化合物(E)の合計重量に基づいて、ポリマーポリオール(Y)の粘度及び硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは1〜40である。
(f)は重合反応終了後にポリマーポリオール(Y)中に残存してもよいが、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、重合反応後に減圧ストリッピング等により除去するのが望ましい。
また、ラジカル重合においては必要により連鎖移動剤(g)を使用してもよい。(g)としては脂肪族チオール(C1〜20、例えばn−ドデカンチオール、メルカプトエタノール)等種々の連鎖移動剤{特開2005−162791号公報、特開2004−002800号公報(対応米国特許出願:US2005/245724 A1)等に記載のもの
}が使用できる。
連鎖移動剤(g)の使用量(重量%)は、エチレン性不飽和化合物(E)の合計重量に基づいて、ポリマーポリオール(Y)の粘度及び得られる硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から好ましくは0.01〜2、さらに好ましくは0.1〜1である。
}が使用できる。
連鎖移動剤(g)の使用量(重量%)は、エチレン性不飽和化合物(E)の合計重量に基づいて、ポリマーポリオール(Y)の粘度及び得られる硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から好ましくは0.01〜2、さらに好ましくは0.1〜1である。
ポリマーポリオール(Y)を得るための製造方法としては、ポリマーポリオール(Y)の粘度及び重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径の観点から、下記の工程(1)及び(n)を含んでなる製造方法が好ましい。
工程(1):(PL)中で、微粒子(P1)及びラジカル重合開始剤(c)の存在下、必要により分散剤(d)及び/又は希釈溶媒(f)の存在下、エチレン性不飽和化合物(E)を重合させてポリマーポリオール中間体(X1)を得る工程
工程(n):ポリマーポリオール中間体(X(n−1))中で、(c)の存在下、必要により(d)及び/又は(f)の存在下、(E)を重合させてポリマーポリオール中間体(X(n))、又はポリマーポリオール(Y)を得る工程(nは2〜6の整数を表す。)
工程(1):(PL)中で、微粒子(P1)及びラジカル重合開始剤(c)の存在下、必要により分散剤(d)及び/又は希釈溶媒(f)の存在下、エチレン性不飽和化合物(E)を重合させてポリマーポリオール中間体(X1)を得る工程
工程(n):ポリマーポリオール中間体(X(n−1))中で、(c)の存在下、必要により(d)及び/又は(f)の存在下、(E)を重合させてポリマーポリオール中間体(X(n))、又はポリマーポリオール(Y)を得る工程(nは2〜6の整数を表す。)
nは、ポリマーの粒子径の観点から、2〜6の整数であり、好ましくは2〜4の整数、さらに好ましくは2〜3の整数である。
nが7以上であると、ポリマーポリオール(Y)の粘度が増加する。nが1以下の場合は、すなわち工程(n)を含まない意味となるが、この場合、重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が大きくなり製造した硬質ポリウレタンフォームの物性が悪くなる。
nが7以上であると、ポリマーポリオール(Y)の粘度が増加する。nが1以下の場合は、すなわち工程(n)を含まない意味となるが、この場合、重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が大きくなり製造した硬質ポリウレタンフォームの物性が悪くなる。
工程(1)において、(PL)、(P1)、(E)、(c)、(d)及び(f)の合計重量を基準とするエチレン性不飽和モノマー(E)の濃度(重量%)は、硬質ポリウレタンフォームの物性及びポリマーの粒子径の観点から、7〜40が好ましく、さらに好ましくは10〜35、次にさらに好ましくは15〜30である。
工程(1)における、(PL)、(P1)、(E)、(c)、(d)及び(f)の合計重量を基準とする(P1)の含有量(重量%)と工程(1)の(E)の濃度の比としては、硬質ポリウレタンフォームの物性及びポリマーの粒子径の観点から、好ましくは工程(1)の(P1)含有量:工程(1)の(E)濃度=30:7〜7:40、さらに好ましくは25:10〜10:35、特に好ましくは20:30〜12:15である。
工程(1)における(E)の重合体への転化率(重量%)は、生産性の観点より、下限は好ましくは75%以上、さらに好ましくは80%以上、特に好ましくは85%以上であり、ポリマーの粒子径の観点より、上限は好ましくは99.5%以下、さらに好ましくは99.2%以下、特に好ましくは99%以下である。
工程(n)において、ポリマーポリオール中間体(X(n−1))、(E)、(c)、(d)及び(f)の合計重量を基準とするエチレン性不飽和モノマー(E)の濃度は、硬質ポリウレタンフォームの物性及び得られるポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、7〜40が好ましく、さらに好ましくは10〜35、特に好ましくは15〜30である。
なお、工程(n)の(E)の濃度は、(X(n−1))に(E)が含まれる場合には、(X(n−1))に含まれる(E)も合わせて濃度を算出するものとする。
また、工程(n)において、さらにポリオール(PL)を添加してもよく、その場合には、添加した(PL)も合わせて濃度を算出するものとする。
なお、工程(n)の(E)の濃度は、(X(n−1))に(E)が含まれる場合には、(X(n−1))に含まれる(E)も合わせて濃度を算出するものとする。
また、工程(n)において、さらにポリオール(PL)を添加してもよく、その場合には、添加した(PL)も合わせて濃度を算出するものとする。
工程(n)における(E)の重合体への転化率(重量%)は、生産性の観点より、下限は好ましくは80%以上、さらに好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上であり、ポリマーの粒子径の観点より、上限は好ましくは99.5%以下、さらに好ましくは99.2%以下、特に好ましくは99%以下である。
重合温度(℃)は、生産性及びポリオールの分解防止の観点から、100〜180が好ましく、さらに好ましくは110〜160、特に好ましくは120〜140である。
工程(1)、工程(n)において、重合方式は、連続重合、バッチ重合(滴下重合、一括重合等)等、いずれの方式であってもよい。生産性の観点から、連続重合方式又はバッチ一括重合方式が好ましい。
また、工程(1)、工程(n)の重合方式は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
また、工程(1)、工程(n)の重合方式は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
工程(n)で得られるポリマーポリオール中間体(X(n))は、そのままポリマーポリオール(Y)としてもよく、必要により脱モノマー・脱溶剤処理を行ってポリマーポリオール(Y)を得てもよい。硬質ポリウレタンフォームの臭気の観点から、脱モノマー処理・脱溶剤処理を行うことが好ましい。
微粒子(P1)としては、無機あるいは有機の粒子状物質であれば特に限定されず、目的に応じて単独で用いても2種以上を使用してもよい。すなわち、無機微粒子(PA1)、有機微粒子(PA2)、(PA1)と(PA2)の組合せのいずれでもよい。
無機微粒子(PA1)としては、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、チタニア、ジルコニア、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化銅、酸化スズ、酸化クロム、酸化アンチモン、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化サマリウム、酸化ランタン、酸化タンタル、酸化テルビウム、酸化ユーロピウム、酸化ネオジウム、フェライト等の金属酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の金属水酸化物、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト等の金属炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維等の金属硫酸塩、珪酸カルシウム(ウォラスナイト、ゾノトライト)、カオリン、クレー、タルク、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク等の金属珪酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素等の金属窒化物、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛アルミニウムボレート等の金属チタン酸塩、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム等の金属ホウ酸塩、リン酸三カルシウム等の金属燐酸塩、硫化モリブデン等の金属硫化物、炭化珪素等の金属炭化物、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維等の炭素、金、銀等の金属等の無機粒子が挙げられる。(PA1)は、目的に応じて単独で用いても2種以上を使用してもよい。
(PA1)としては、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属珪酸塩、金属窒化物、金属チタン酸塩、金属ホウ酸塩、金属燐酸塩、金属硫化物及び炭素からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
(PA1)としては、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属珪酸塩、金属窒化物、金属チタン酸塩、金属ホウ酸塩、金属燐酸塩、金属硫化物及び炭素からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
有機微粒子(PA2)としては、例えば、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート、セルロース及びこれらの混合物等の公知の有機樹脂微粒子(PA21)が挙げられる。またエステルワックス(カルナバワックス、モンタンワックス、ライスワックス等)、ポリオレフィンワックス(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、パラフィンワックス、ケトンワックス、エーテルワックス、長鎖脂肪族アルコール、長鎖脂肪酸及びこれらの混合物等の有機ワックス微粒子(PA22)、長鎖脂肪酸の金属塩微粒子(PA23)等が挙げられる。また一般的に着色剤として使用されるアゾ化合物、フタロシアニン、縮合多環化合物、染色レーキ等の各種有機染料あるいは有機顔料の微粒子を使用することができる。(PA2)は、目的に応じて単独で用いても2種以上を使用してもよい。
(PA2)としては、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂及びベンゾグアナミン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
(PA2)としては、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂及びベンゾグアナミン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
微粒子(P1)はそのまま用いても良く、また重合体の吸着性を持たせるために、例えばシラン、チタネート、アルミネート等のカップリング剤による表面処理(特開平11−130979号公報に記載の方法等)、各種界面活性剤による表面処理(特開平8−54752号公報に記載の方法等)、ワックスやポリマーによるコーティング処理(特開2006−328261号公報に記載の方法等)等により表面改質されていてもよい。
微粒子(P1)は、(PA1)、(PA21)、(PA23)、並びにこれら2種以上の混合物であることが好ましい。
さらに好ましくは、金属酸化物、金属炭酸塩、金属珪酸塩及び(PA21)からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、次にさらに好ましくはシリカ、珪藻土、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、マイカ、ベントナイト、活性白土、ウレタン樹脂、ビニル樹脂及びポリエステル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、特に好ましくは、シリカ、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、珪藻土、タルク、クレー、活性白土及びビニル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、最も好ましくは、エチレン性不飽和化合物(E)を重合させてなる重合体である。
さらに好ましくは、金属酸化物、金属炭酸塩、金属珪酸塩及び(PA21)からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、次にさらに好ましくはシリカ、珪藻土、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、マイカ、ベントナイト、活性白土、ウレタン樹脂、ビニル樹脂及びポリエステル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、特に好ましくは、シリカ、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、珪藻土、タルク、クレー、活性白土及びビニル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、最も好ましくは、エチレン性不飽和化合物(E)を重合させてなる重合体である。
微粒子(P1)の体積平均粒子径(R1)は、ポリマーポリオール(Y)を低粘度とする観点及び硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、0.01μm〜1.0μmが好ましく、下限はさらに好ましくは0.05μm、特に好ましくは0.1μm、また、上限はさらに好ましくは0.7μm、特に好ましくは0.5μmである。
微粒子(P1)の体積平均粒子径(R1)は、所望の体積平均粒子径(R)の重合体微粒子(JR)を得るのに適した粒子径になるように、上記粒子径の範囲で適宜調整することができる。例えば、体積平均粒子径1μmの重合体微粒子を得たい場合には、使用する(P1)の体積平均粒子径(R1)は0.05〜0.7μmが好ましく、特に好ましくは0.1〜0.5μmである。また、体積平均粒子径0.5μmの重合体微粒子を得たい場合には、使用する(P1)の(R1)は、0.01〜0.4μmが好ましく、特に好ましくは0.05〜0.3μmである。なお、体積平均粒子径(R)は、重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径を意味する。
なお、得られる硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、(P1)の体積平均粒子径(R1)、重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)は、下記関係式(1)及び(2)を満たすことが好ましい。下記関係式(1)については、下記関係式(1’)を満たすことがさらに好ましく、下記関係式(1’’)が特に好ましい。下記関係式(2)については、下記関係式(2’)を満たすことがさらに好ましく、下記関係式(2’’)が特に好ましい。
(R)≦(2.0)×(R1)×3√[(V)/(Q)] (1)
(R)≧(R1) (2)
(R)≦(1.8)×(R1)×3√[(V)/(Q)] (1’)
(R)≦(1.6)×(R1)×3√[(V)/(Q)] (1’’)
(R)≧(1.1)×(R1) (2’)
(R)≧(1.2)×(R1) (2’’)
(R)≧(R1) (2)
(R)≦(1.8)×(R1)×3√[(V)/(Q)] (1’)
(R)≦(1.6)×(R1)×3√[(V)/(Q)] (1’’)
(R)≧(1.1)×(R1) (2’)
(R)≧(1.2)×(R1) (2’’)
式中、(R)は(JR)の体積平均粒子径、(R1)は(P1)の体積平均粒子径、(V)はポリマーポリオール(Y)の重合体微粒子含有量(vol%)、(Q)は、[{(P1)の重量×(P1)の比重}/{ポリマーポリオール(Y)の重量×ポリマーポリオール(Y)の比重}]を示す。
なお、体積平均粒子径は、レーザー回折/散乱光式粒度分布測定装置(例えば LA−750:堀場製作所製)で測定できる。
なお、体積平均粒子径は、レーザー回折/散乱光式粒度分布測定装置(例えば LA−750:堀場製作所製)で測定できる。
式(2)を満たすことは、(R)よりも小さい(R1)を有する(P1)を使用することを示し、式(2)を満たすためには、この関係を満足する(P1)を選定すればよい。
式(1)を満たすことは、重合体微粒子(JR)中の微粒子(P1)に由来する部分が特定の比率を有することを示し、すなわち微粒子(P1)の使用量に対して重合工程で使用するエチレン性不飽和化合物(E)の使用量が特定の関係を有することを示す。この関係を満たすことで、粒子径が十分小さいポリマーポリオール(Y)が得られやすく、これを使用した硬質ポリウレタンフォームは、スコーチが生じる等の問題が無く、切断伸度等の機械強度に優れる。
式(1)を満たすことは、重合体微粒子(JR)中の微粒子(P1)に由来する部分が特定の比率を有することを示し、すなわち微粒子(P1)の使用量に対して重合工程で使用するエチレン性不飽和化合物(E)の使用量が特定の関係を有することを示す。この関係を満たすことで、粒子径が十分小さいポリマーポリオール(Y)が得られやすく、これを使用した硬質ポリウレタンフォームは、スコーチが生じる等の問題が無く、切断伸度等の機械強度に優れる。
式(1)を満足するためには、微粒子(P1)の使用量とエチレン性不飽和化合物(E)の使用量との比率を調整すればよい。すなわち、式(1)を満足しない場合、微粒子(P1)の使用量を増やすか、エチレン性不飽和化合物(E)の使用量を減らすことで調整できる。
上記において、粒子含有量(vol%){なお、V1はポリマーポリオール中間体(X1)中の微粒子(P1)の含有量(vol%)を、Vnはポリマーポリオール中間体(Xn)の重合体微粒子の含有量(vol%)を、(V)はポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の含有量(vol%)を示す。}は、以下の方法により求める。
<微粒子含有量(vol%)測定方法>
遠心分離用50ml遠沈管に、ポリマーポリオール中間体(X1、X(n))又はポリマーポリオール(Y)約5gを精秤し、ポリマーポリオール重量(W7)とする。メタノール50gを加えて希釈する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール50gを加えて希釈し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W8)とする。次式で算出した値を、微粒子含有量(vol%)とする。
微粒子含有量(vol%)=(W8)×100/(W7)/(粒子の比重)×(ポリマーポリオール中間体(X1、X(n))又はポリマーポリオール(Y)の比重)
<微粒子含有量(vol%)測定方法>
遠心分離用50ml遠沈管に、ポリマーポリオール中間体(X1、X(n))又はポリマーポリオール(Y)約5gを精秤し、ポリマーポリオール重量(W7)とする。メタノール50gを加えて希釈する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール50gを加えて希釈し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W8)とする。次式で算出した値を、微粒子含有量(vol%)とする。
微粒子含有量(vol%)=(W8)×100/(W7)/(粒子の比重)×(ポリマーポリオール中間体(X1、X(n))又はポリマーポリオール(Y)の比重)
粒子の比重は、化学工学便覧[改定3版](基礎編IIp.3〜29)等、又はJIS−Z8807の方法により求めることができる。粒子の比重については、多孔質粒子や球状粒子のように内部に密閉された空隙が存在しない場合は、真比重を用いる。また中空粒子のように内部に密閉された空隙が存在する場合は、嵩比重を用いる。
ポリマーポリオール中間体(X1、X(n))又はポリマーポリオール(Y)の比重は、JIS−B7525「比重浮ひょう」の方法により求めることができる。
微粒子(P1)をポリオール(PL)に分散させる場合には、分散装置を用いることができる。
分散装置は、一般に乳化機、分散機であれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。
このうち、粒子径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーである。
分散装置は、一般に乳化機、分散機であれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。
このうち、粒子径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーである。
微粒子(P1)は、希釈溶媒(f)や、非水性有機溶剤(塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエステル又はエステルエーテル;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン;2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド、N−メチルピロリドン等の複素環式化合物)及び水性溶媒(水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等)にあらかじめ分散させておいてもよい。
また、微粒子(P1)は、あらかじめポリオール(PL)に分散されていることが好ましい。
すなわち、工程(1)においては、(E)を重合させる際に(PL)中で(P1)及び(c)の存在下で行えばよく、あらかじめ(PL)中に(P1)を分散させてから重合反応器に仕込んでもよいし、ポリオール(PL)と微粒子(P1)(又は(P1)を希釈溶媒(f)にあらかじめ分散した分散液)を各々別々に重合反応器に仕込んでもよい。
また、微粒子(P1)は、あらかじめポリオール(PL)に分散されていることが好ましい。
すなわち、工程(1)においては、(E)を重合させる際に(PL)中で(P1)及び(c)の存在下で行えばよく、あらかじめ(PL)中に(P1)を分散させてから重合反応器に仕込んでもよいし、ポリオール(PL)と微粒子(P1)(又は(P1)を希釈溶媒(f)にあらかじめ分散した分散液)を各々別々に重合反応器に仕込んでもよい。
微粒子(P1)をあらかじめポリオール(PL)に分散する場合、硬質ポリウレタンフォームの機械物性及びポリマーの粒子径の観点から、(P1)及び(PL)の重量を基準として、微粒子含有量(重量%)が7〜30が好ましく、さらに好ましくは10〜25、特に好ましくは12〜20である。
微粒子(P1)を分散させる際、ポリオール(PL)は液体であることが好ましい。ポリオール(PL)が常温で固体である場合には、融点以上の高温下で液体の状態で分散させたり、(PL)の溶剤溶液を用いてもよい。
(P1)を分散させる際のポリオール(PL)もしくはその溶剤溶液の粘度は、粒子径均一性の観点から、10〜50,000mPa・s(B型粘度計で測定)が好ましく、さらに好ましくは100〜10,000mPa・sである。
分散時の温度としては、0〜150℃(加圧下)が好ましく、さらに好ましくは5〜98℃である。
分散体の粘度が高い場合は、高温にしてポリオール(PL)もしくはその溶剤溶液の粘度を上記の好ましい範囲に調整し、分散を行うのが好ましい。
ポリオール(PL)の溶剤溶液に用いる溶剤は、重合時に使用する希釈溶媒(f)と同様のものが使用できる。
微粒子(P1)を分散させる際、ポリオール(PL)は液体であることが好ましい。ポリオール(PL)が常温で固体である場合には、融点以上の高温下で液体の状態で分散させたり、(PL)の溶剤溶液を用いてもよい。
(P1)を分散させる際のポリオール(PL)もしくはその溶剤溶液の粘度は、粒子径均一性の観点から、10〜50,000mPa・s(B型粘度計で測定)が好ましく、さらに好ましくは100〜10,000mPa・sである。
分散時の温度としては、0〜150℃(加圧下)が好ましく、さらに好ましくは5〜98℃である。
分散体の粘度が高い場合は、高温にしてポリオール(PL)もしくはその溶剤溶液の粘度を上記の好ましい範囲に調整し、分散を行うのが好ましい。
ポリオール(PL)の溶剤溶液に用いる溶剤は、重合時に使用する希釈溶媒(f)と同様のものが使用できる。
微粒子(P1)をポリオール(PL)に分散させる場合には、公知(特開2003−12706号公報等)の乳化剤やポリマーポリオールの製造の際に使用される公知(特許第2006−241198号)の分散剤(d)を使用することもできる。
また、(P1)はポリオール(PL)中で、ラジカル重合開始剤(c)及び必要により分散剤(d)の存在下で、エチレン性不飽和化合物(E)を重合させることによっても得ることができる。重合方法は後述する公知の重合方法を使用することができる。
(P1)としては、ポリマーポリオール(Y)の貯蔵安定性の観点から、ポリオール(PL)中で、ラジカル重合開始剤(c)及び必要により分散剤(d)の存在下で、エチレン性不飽和化合物(E)を重合させることによっても得たものが好ましい。
ポリマーポリオール(Y)は、必要により芳香環を有する活性水素含有化合物(h)を含有してもよく、上記の製造方法において、工程(1)及び/又は工程(2)で、この(h)の存在下で重合してもよい。芳香環を有する活性水素含有化合物(h)の数平均分子量は、ポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、150〜2,000であり、好ましくは300〜1,700、さらに好ましくは500〜1,600である。数平均分子量が150未満または、2,000を超えると重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径が大きくなる。
ここで芳香環とは、炭素のみが環を形成した芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環等)、炭素と窒素が環を形成した芳香環(ピリジン環等)等が含まれる。
(h)中の芳香環の含有量(重量%)は、重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径の観点から、4〜90が好ましく、好ましくは8〜70、さらに好ましくは10〜50である。なお、芳香環の含有量とは、環構造を形成する元素の合計原子量を分子量で割ったものを意味する。
(h)の活性水素は、重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径の観点から、(h)の1分子当たり1〜3個が好ましく、さらに好ましくは1〜2個である。
また、(h)の活性水素当量(すなわち、(h)の活性水素当たりの分子量)は、重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径の観点から、100〜2,000が好ましく、さらに好ましくは150〜1,700、次にさらに好ましくは250〜1,600である。
また、(h)の活性水素当量(すなわち、(h)の活性水素当たりの分子量)は、重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径の観点から、100〜2,000が好ましく、さらに好ましくは150〜1,700、次にさらに好ましくは250〜1,600である。
(h)としては、芳香環含有エーテル(h1)、芳香環含有エステル(h2)、芳香環含有ウレタン(h3)等が含まれる。
(h1)としては、ビスフェノール等のフェノールにアルキレンオキサイドを付加した化合物が挙げられる。フェノールとしては、1価のフェノール(クレゾール、ナフトール、モノスチレン化フェノール等)、2価のフェノール(カテコール、レゾシノール、ビスフェノール等)、3価以上のフェノール(ピロガロール等)等が挙げられる。
(h2)としては、フタル酸等の芳香環含有カルボン酸にアルキレンオキサイドを付加した化合物が挙げられる。芳香環含有カルボン酸としては、1価のカルボン酸(安息香酸、サリチル酸等)、2価のカルボン酸(フタル酸、テレフタル酸等)、3価以上のカルボン酸(メリト酸等)等が挙げられる。
(h3)としては、TDI等の芳香族系イソシアネートとポリオールを重縮合した化合物が挙げられる。芳香族イソシアネートとしては、1価のイソシアネート(フェニルイソシアネート等)、2価のイソシアネート(トリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等)、3価以上のイソシアネート(トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニール)チオフォスフェート、ポリメリックMDI等)等が挙げられる。
これらの中で、(h)の粘度の観点から、(h1)が好ましい。
(h1)としては、ビスフェノール等のフェノールにアルキレンオキサイドを付加した化合物が挙げられる。フェノールとしては、1価のフェノール(クレゾール、ナフトール、モノスチレン化フェノール等)、2価のフェノール(カテコール、レゾシノール、ビスフェノール等)、3価以上のフェノール(ピロガロール等)等が挙げられる。
(h2)としては、フタル酸等の芳香環含有カルボン酸にアルキレンオキサイドを付加した化合物が挙げられる。芳香環含有カルボン酸としては、1価のカルボン酸(安息香酸、サリチル酸等)、2価のカルボン酸(フタル酸、テレフタル酸等)、3価以上のカルボン酸(メリト酸等)等が挙げられる。
(h3)としては、TDI等の芳香族系イソシアネートとポリオールを重縮合した化合物が挙げられる。芳香族イソシアネートとしては、1価のイソシアネート(フェニルイソシアネート等)、2価のイソシアネート(トリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等)、3価以上のイソシアネート(トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニール)チオフォスフェート、ポリメリックMDI等)等が挙げられる。
これらの中で、(h)の粘度の観点から、(h1)が好ましい。
また、(h)は、1個以上の活性水素を有し、水酸基当量及びSP値が式(3)及び式(4)を満たす、活性水素含有化合物(i)のアルキレンオキサイド付加物(h−1)であることが好ましい。
90≦X≦360 (3)
−0.012×X+14.0≦S≦−0.012×X+16.0 (4)
式中、Xは活性水素含有化合物(i)の水酸基当量、Sは活性水素含有化合物(i)のSP値を表す。
90≦X≦360 (3)
−0.012×X+14.0≦S≦−0.012×X+16.0 (4)
式中、Xは活性水素含有化合物(i)の水酸基当量、Sは活性水素含有化合物(i)のSP値を表す。
95≦X≦340 (3’)
−0.012×X+14.1≦S≦−0.012×X+15.8 (4’)
110≦X≦310 (3’’)
−0.012×X+14.4≦S≦−0.012×X+15.7 (4’’)
活性水素含有化合物(i)の水酸基当量(X)は、(i)の粘度及びポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から式(3)を満たすことが好ましく、さらに好ましくは式(3’)を満たすことであり、特に好ましくは式(3’’)を満たすことである。
また、ポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径及び硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、活性水素含有化合物(i)のSP値と水酸基当量の関係が式(4)を満たすことが好ましく、さらに好ましくは式(4’)を満たすことであり、特に好ましくは式(4’’)を満たすことである。
−0.012×X+14.1≦S≦−0.012×X+15.8 (4’)
110≦X≦310 (3’’)
−0.012×X+14.4≦S≦−0.012×X+15.7 (4’’)
活性水素含有化合物(i)の水酸基当量(X)は、(i)の粘度及びポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から式(3)を満たすことが好ましく、さらに好ましくは式(3’)を満たすことであり、特に好ましくは式(3’’)を満たすことである。
また、ポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径及び硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、活性水素含有化合物(i)のSP値と水酸基当量の関係が式(4)を満たすことが好ましく、さらに好ましくは式(4’)を満たすことであり、特に好ましくは式(4’’)を満たすことである。
水酸基当量(X)は、活性水素含有化合物(i)が有する水酸基の個数と、(i)の分子量により変化する値であり、上記式(3)を満たすように、特定の水酸基の個数と分子量を有する活性水素含有化合物(i)を選択すればよい。
XとSが上記式(4)を満足するためには、(i)が有する水酸基以外のSP値が大きくなる構造又は官能基の数と、SP値が小さくなる構造又は官能基の数を調整すればよい。例えば、Sが(4)式の下限よりも小さい場合には、SP値が10よりも大きな構造又は官能基の数を増やす、あるいは、SP値が10よりも小さな構造又は官能基の数を減らすことで(4)式を満たすように調整できる。また、Sが(4)式の上限よりも大きくなる場合には、SP値が12よりも大きな構造又は官能基の数を減らす、あるいは、SP値が12よりも小さな構造又は官能基の数を増やすことで調整できる。
XとSが上記式(4)を満足するためには、(i)が有する水酸基以外のSP値が大きくなる構造又は官能基の数と、SP値が小さくなる構造又は官能基の数を調整すればよい。例えば、Sが(4)式の下限よりも小さい場合には、SP値が10よりも大きな構造又は官能基の数を増やす、あるいは、SP値が10よりも小さな構造又は官能基の数を減らすことで(4)式を満たすように調整できる。また、Sが(4)式の上限よりも大きくなる場合には、SP値が12よりも大きな構造又は官能基の数を減らす、あるいは、SP値が12よりも小さな構造又は官能基の数を増やすことで調整できる。
水酸基当量(X)が式(3)を満たすと、(i)が水酸基、すなわち、アルキレンオキサイドが付加できる官能基を適量含有することを意味し、この水酸基にアルキレンオキサイドが付加された構造を有する(h−1)が適度なポリオール(PL)との親和性を持つことを意味する。
また、水酸基当量(X)と(i)のSP値(S)が式(4)を満たすと、(i)が、有する水酸基(すなわち、アルキレンオキサイドが付加できる官能基)の量に応じて、適度なSP値を有することを意味する。すなわち、この関係を満たす(i)にアルキレンオキサイドが付加された構造を有する(h−1)がポリオール(PL)との親和性に応じて、適度な重合体微粒子(JR)への親和性を有することを意味する。
よって、これら式(3)及び(4)を満たす(i)にアルキレンオキサイドが付加された構造を有する(h−1)は、適切なポリオール(PL)との親和性と適切な重合体微粒子(JR)との親和性を有し、そのバランスが適切であり、極めて良好な重合体微粒子の分散性を有することを意味する。
また、水酸基当量(X)と(i)のSP値(S)が式(4)を満たすと、(i)が、有する水酸基(すなわち、アルキレンオキサイドが付加できる官能基)の量に応じて、適度なSP値を有することを意味する。すなわち、この関係を満たす(i)にアルキレンオキサイドが付加された構造を有する(h−1)がポリオール(PL)との親和性に応じて、適度な重合体微粒子(JR)への親和性を有することを意味する。
よって、これら式(3)及び(4)を満たす(i)にアルキレンオキサイドが付加された構造を有する(h−1)は、適切なポリオール(PL)との親和性と適切な重合体微粒子(JR)との親和性を有し、そのバランスが適切であり、極めて良好な重合体微粒子の分散性を有することを意味する。
(i)の活性水素は、粒子径の観点から、(i)の1分子当たり1〜3個が好ましく、さらに好ましくは1〜2個である。
また、(i)の活性水素当量(すなわち、(i)の活性水素当たりの分子量)は、粒子径の観点から、60〜500が好ましく、さらに好ましくは80〜450、次にさらに好ましくは100〜400である。
また、(i)の活性水素当量(すなわち、(i)の活性水素当たりの分子量)は、粒子径の観点から、60〜500が好ましく、さらに好ましくは80〜450、次にさらに好ましくは100〜400である。
(i)としては、ビスフェノール(i1)、スチレン化フェノール(i2)等が含まれ上述の(h1)のところで記載した、フェノールと同様のものが挙げられる。
(i1)としては、ビスフェノール等、(i2)としては、モノスチレン化フェノール及びジスチレン化フェノール等が挙げられる。
これらの中で、(h)の粘度及びポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、(i1)が好ましい。
(i1)としては、ビスフェノール等、(i2)としては、モノスチレン化フェノール及びジスチレン化フェノール等が挙げられる。
これらの中で、(h)の粘度及びポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、(i1)が好ましい。
アルキレンオキサイドは、前述したものと同様のものであり、好ましいものも同様である。
1個以上の活性水素を有し、水酸基当量及びSP値が式(3)及び式(4)を満たす、活性水素含有化合物(i)のアルキレンオキサイド付加物(h−1)としては、具体的には、(h−1−1)ビスフェノールアルキレンオキサイド付加物、(h−1−2)スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
(h−1−1)としては、ビスフェノールにアルキレンオキサイドを付加した化合物等、(h−1−2)としては、モノスチレン化フェノールにアルキレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。
これらの中で、(h)の粘度及びポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、(h−1−1)が好ましい。
(h−1−1)としては、ビスフェノールにアルキレンオキサイドを付加した化合物等、(h−1−2)としては、モノスチレン化フェノールにアルキレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。
これらの中で、(h)の粘度及びポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、(h−1−1)が好ましい。
(h)の含有量(重量%)は、重合体微粒子(JR)の重量を基準として、重合体微粒子の体積平均粒子径(JR)及び硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、1〜20が好ましく、さらに好ましくは1〜15、次にさらに好ましくは1〜10、特にさらに好ましくは2〜10、最も好ましくは3〜10である。
分散剤(d)中の(h)の使用量(重量%)は、ポリマーポリオール(Y)中の重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、5〜100が好ましく、さらに好ましくは10〜100、特に好ましくは20〜100である。
重合により得られたポリマーポリオール(Y)を必要により、脱モノマー・脱溶剤処理を行ってもよい。脱モノマー・脱溶剤処理としては、公知(特開2004−002800号公報等)の方法が適用でき、減圧下で残存モノマー(すなわちエチレン性不飽和化合物)及び/又は希釈溶媒(f)をストリッピングする方法、又は水を連続的に添加しながら減圧下で蒸留する方法(特公昭62−36052号公報等)が好ましい。
ポリマーポリオール(Y)には、必要により溶剤及び難燃剤を添加してもよい。溶剤としては、前述した希釈溶媒(f)と同様の溶剤が使用でき、ポリマーポリオール(Y)の粘度等の観点から、不飽和脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素が好ましい。
難燃剤としては、種々の難燃剤(特開2005−162791号公報等に記載のものや、リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、メラミン、ホスファゼン等)が使用でき、ポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、低粘度(100mPa・s以下/25℃)の難燃剤が好ましく、さらに好ましいのはハロゲン化リン酸エステルの内、トリス(クロロエチル)ホスフェート及びトリス(クロロプロピル)ホスフェートである。
ポリマーポリオール(Y)中の溶剤及び難燃剤の使用量(重量%)は、重合体微粒子(JR)及びポリオール(PL)の合計重量に基づいて、それぞれ10以下が好ましく、ポリマーポリオール(Y)の粘度、硬質ポリウレタンフォームの難燃性、及び得られる硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、さらに好ましくはそれぞれ0.01〜5、さらに好ましくは0.05〜3である。
難燃剤としては、種々の難燃剤(特開2005−162791号公報等に記載のものや、リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、メラミン、ホスファゼン等)が使用でき、ポリマーポリオール(Y)の粘度の観点から、低粘度(100mPa・s以下/25℃)の難燃剤が好ましく、さらに好ましいのはハロゲン化リン酸エステルの内、トリス(クロロエチル)ホスフェート及びトリス(クロロプロピル)ホスフェートである。
ポリマーポリオール(Y)中の溶剤及び難燃剤の使用量(重量%)は、重合体微粒子(JR)及びポリオール(PL)の合計重量に基づいて、それぞれ10以下が好ましく、ポリマーポリオール(Y)の粘度、硬質ポリウレタンフォームの難燃性、及び得られる硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、さらに好ましくはそれぞれ0.01〜5、さらに好ましくは0.05〜3である。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物は、活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)を含有するものであり、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、(B)及び(JR)のみからなるものであることが好ましい。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物中の活性水素含有成分(B)の含有量(重量%)は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)の合計重量を基準として、75〜99が好ましく、さらに好ましくは77〜98であり、特に好ましくは78〜96であり、最も好ましくは80〜95である。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物中の活性水素含有成分(B)の含有量(重量%)は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)の合計重量を基準として、75〜99が好ましく、さらに好ましくは77〜98であり、特に好ましくは78〜96であり、最も好ましくは80〜95である。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物中の重合体微粒子(JR)の含有量(重量%)は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性及び重合体微粒子(JR)の凝集防止の観点から、1〜25が好ましく、さらに好ましくは2〜23、特に好ましくは4〜22、最も好ましくは5〜20である。
なお、重合体微粒子含有量(重量%)は、前述の方法で測定される。
なお、重合体微粒子含有量(重量%)は、前述の方法で測定される。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物は、硬質ポリウレタンフォームの製造に使用するポリオールとして用いることができる。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、上記硬質ポリウレタンフォーム用組成物、ポリイソシアネート(A)及び発泡剤(C)を触媒(D)の存在下で反応させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法である。
硬質ポリウレタンフォームの製造方法としては、上記本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオールを用いる以外は公知の方法{特開2004−263192号公報(対応米国特許出願:US2003/4217 A1)等に記載の方法}等で反応させて硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。
硬質ポリウレタンフォームを製造するのに用いられるポリオール(Po)としては、本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物以外に、硬質ポリウレタンフォームを製造する際の原料として、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要により本発明の組成物以外の公知のポリオールを使用してもよいが、硬質ポリウレタンフォームの難燃性及び機械物性との両立の観点から、公知のポリオールを用いないことが好ましい。
硬質ポリウレタンフォームを製造するのに用いられるポリオール(Po)としては、本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物以外に、硬質ポリウレタンフォームを製造する際の原料として、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要により本発明の組成物以外の公知のポリオールを使用してもよいが、硬質ポリウレタンフォームの難燃性及び機械物性との両立の観点から、公知のポリオールを用いないことが好ましい。
本発明で使用されるポリイソシアネート(A)としては、イソシアネート基を分子内に2個以上有する化合物であればよく、ポリウレタンフォームの製造に一般的に使用されるものを用いることができる。このようなイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシヌアレート基、又はオキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下のイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネート及びこれらのイソシアネートの粗製物等が挙げられる。具体例としては、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗製MDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性TDI、ひまし油変性MDI等が挙げられる。
ポリイソシアネート(A)としては、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、芳香族ポリイソシアネートが好ましく、さらに好ましくは2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート並びにそれらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
また、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、(A)中の2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート並びにそれらの変性物の合計含有量は40重量%以上が好ましく、さらに好ましくは80重量%以上である。
また、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、(A)中の2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート並びにそれらの変性物の合計含有量は40重量%以上が好ましく、さらに好ましくは80重量%以上である。
本発明の製造方法において、硬質ポリウレタンフォームの製造に際してのイソシアネート指数(NCO INDEX)[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×100]は硬質ポリウレタンフォームの機械物性及び難燃性能の観点から、300以上が好ましく、さらに好ましくは300〜800であり、特に好ましくは310〜700であり、さらに特に好ましくは320〜600であり、最も好ましくは330〜500である。
本発明の製造方法で使用される発泡剤(C)としては、水、水素原子含有ハロゲン化炭素水素、低沸点炭化水素及び液化炭酸ガスが含まれる。また、発泡剤(C)としては1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素の具体例としては、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えば、HFC−245fa及びHFC−365mfc等)、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)タイプのもの(例えば、HFO−1336mzzZ等)等が挙げられる。
低沸点炭化水素は、沸点が−5〜70℃の炭化水素が挙げられ、その具体例としては、ブタン、ペンタン又はシクロペンタンが挙げられる。これらのうち、ペンタン及びシクロペンタンが好ましく、さらに好ましくはシクロペンタンである。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素の具体例としては、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えば、HFC−245fa及びHFC−365mfc等)、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)タイプのもの(例えば、HFO−1336mzzZ等)等が挙げられる。
低沸点炭化水素は、沸点が−5〜70℃の炭化水素が挙げられ、その具体例としては、ブタン、ペンタン又はシクロペンタンが挙げられる。これらのうち、ペンタン及びシクロペンタンが好ましく、さらに好ましくはシクロペンタンである。
本発明の製造方法において、触媒(D)を用いる。
触媒(D)としては、イソシアヌレート化触媒(D1)(例えばオクチル酸カリウム、第4級アンモニウム塩)およびウレタン化触媒(D2)(3級アミン触媒、例えばトリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N、N、N’、N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジアミノビシクロオクタン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、ビス(ジメチルアミノエチル)エ−テル及び1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン−7等、及び/又は金属触媒、例えばオクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二スズ、オクチル酸鉛等)が挙げられる。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物の重量に基づいく触媒(D)の使用量において、イソシアヌレート化触媒(D1)は、0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.05〜8.0重量%である。
ウレタン化触媒(D2)は、15重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜10重量%、特に好ましくは0.02〜5.0重量%、最も好ましくは0.1〜3.5重量%である。
触媒(D)としては、イソシアヌレート化触媒(D1)(例えばオクチル酸カリウム、第4級アンモニウム塩)およびウレタン化触媒(D2)(3級アミン触媒、例えばトリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N、N、N’、N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジアミノビシクロオクタン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、ビス(ジメチルアミノエチル)エ−テル及び1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン−7等、及び/又は金属触媒、例えばオクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二スズ、オクチル酸鉛等)が挙げられる。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物の重量に基づいく触媒(D)の使用量において、イソシアヌレート化触媒(D1)は、0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.05〜8.0重量%である。
ウレタン化触媒(D2)は、15重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜10重量%、特に好ましくは0.02〜5.0重量%、最も好ましくは0.1〜3.5重量%である。
本発明の製造方法において、必要に応じて整泡剤(E)を用いてもよい。
整泡剤(E)としては、ジメチルシロキサン系、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系等のポリウレタンフォームの製造に一般的に用いられる整泡剤用いることができる。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物の重量に基づいく整泡剤(D)の使用量は、0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.02〜7重量%であり、特に好ましくは0.05〜5重量%であり、最も好ましくは0.1〜4重量%である。
整泡剤(E)としては、ジメチルシロキサン系、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系等のポリウレタンフォームの製造に一般的に用いられる整泡剤用いることができる。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物の重量に基づいく整泡剤(D)の使用量は、0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.02〜7重量%であり、特に好ましくは0.05〜5重量%であり、最も好ましくは0.1〜4重量%である。
本発明の製造方法において、必要に応じて難燃剤(F)を用いることができる。
難燃剤(F)としては、リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、ホウ素化合物、臭素化合物、塩素化パラフィン及び環状脂肪酸等が挙げられる。これらの中で、硬質ポリウレタンフォームの難燃性の観点から、好ましくはリン酸エステル及びロゲン化リン酸エステルである。
難燃剤(F)としては、リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、ホウ素化合物、臭素化合物、塩素化パラフィン及び環状脂肪酸等が挙げられる。これらの中で、硬質ポリウレタンフォームの難燃性の観点から、好ましくはリン酸エステル及びロゲン化リン酸エステルである。
本発明の製造方法における難燃剤(F)の使用量は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、硬質ポリウレタンフォーム用組成物の重量に基づいて、好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは1〜25重量%である。
本発明の製造方法において、必要に応じて他の添加剤(G)を用いることができる。
その他の添加剤(G)としては、着色剤(染料、含量等)、可塑剤(フタル酸エステル、アジピン酸エステル等)、有機充填剤(合成短繊維、熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂からなる中空微小球等)、抗酸化剤(ヒンダードフェーノール系、ヒンダードアミン系等)、老化防止剤(トリアゾール系、ベンゾフェノン系等)、離型剤(ワックス系、金属石鹸系、又はこれらの混合系)等公知の添加剤の存在下で反応させることができる。
その他の添加剤(G)としては、着色剤(染料、含量等)、可塑剤(フタル酸エステル、アジピン酸エステル等)、有機充填剤(合成短繊維、熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂からなる中空微小球等)、抗酸化剤(ヒンダードフェーノール系、ヒンダードアミン系等)、老化防止剤(トリアゾール系、ベンゾフェノン系等)、離型剤(ワックス系、金属石鹸系、又はこれらの混合系)等公知の添加剤の存在下で反応させることができる。
硬質ポリウレタンフォーム用組成物合物の重量に基づいて、それぞれの添加剤(G)の使用量は、着色剤は2重量%以下が好ましく、さらに好ましくは1重量%以下である。可塑剤は50重量%以下が好ましく、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。有機充填材は50重量%以下が好ましく、さらに好ましくは40重量%以下、特に好ましくは30重量%以下である。抗酸化剤は1重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5重量%である。老化防止剤は1重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5重量%である。離型剤は10重量%以下が好ましく、さらに好ましくは5重量%以下、特に好ましくは3重量%以下である。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法では、硬質ポリウレタンフォーム用組成物、ポリイソシアネート(A)及び発泡剤(C)を触媒(D)の存在下で反応させる。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法の具体的な一例を示せば以下のとおりである。
まず、硬質ポリウレタンフォーム用組成物、発泡剤(C)、触媒(D)及び必要により整泡剤(E)、難燃剤(F)や他の添加剤(G)を所定量混合する。次いでポリウレタン発泡機又は攪拌機を用いて、この混合物とポリイソシアネート(A)とを急速混合した混合液(発泡原液)をモールドに流し入れ、所定時間硬化後、脱型して硬質ポリウレタンフォームを得る。モールドは開放モールド(フリー発泡)、密閉モールド(モールド発泡)のどちらでもよく、また常温でも加熱下(例えば30〜80℃)でもよい。また、スプレー発泡、連続発泡のどちらでもよい。ウレタン化反応は、プレポリマー法では各成分を混合した原液の粘度が高くなるためワンショット法が好ましい。
なお、本発明の方法は、スラブフォームにもRIM(反応射出成形)法による成形にも適用でき、またメカニカルフロス法で硬質ポリウレタンフォームを得るのに用いることもできる。
まず、硬質ポリウレタンフォーム用組成物、発泡剤(C)、触媒(D)及び必要により整泡剤(E)、難燃剤(F)や他の添加剤(G)を所定量混合する。次いでポリウレタン発泡機又は攪拌機を用いて、この混合物とポリイソシアネート(A)とを急速混合した混合液(発泡原液)をモールドに流し入れ、所定時間硬化後、脱型して硬質ポリウレタンフォームを得る。モールドは開放モールド(フリー発泡)、密閉モールド(モールド発泡)のどちらでもよく、また常温でも加熱下(例えば30〜80℃)でもよい。また、スプレー発泡、連続発泡のどちらでもよい。ウレタン化反応は、プレポリマー法では各成分を混合した原液の粘度が高くなるためワンショット法が好ましい。
なお、本発明の方法は、スラブフォームにもRIM(反応射出成形)法による成形にも適用でき、またメカニカルフロス法で硬質ポリウレタンフォームを得るのに用いることもできる。
本発明の製造方法により得られる硬質ポリウレタンフォームの密度(kg/m3)は、モールド発泡においては、スキン付きコア密度は、硬質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、80以下が好ましく、さらに好ましくは15〜78、特に好ましくは20〜75、最も好ましくは25〜70である。フリー発泡においては、コア密度は50以下が好ましく、さらに好ましくは10〜65、特に好ましくは15〜63、最も好ましくは20〜60である。
また、本発明の製造方法により得られる硬質ポリウレタンフォームの燃焼距離(mm)は硬質ポリウレタンフォームの難燃性の観点から、好ましくは65以下、さらに好ましくは60以下、特に好ましくは55以下である。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例及び比較例に使用した原料の組成、記号等は次の通りである。
(1)活性水素含有成分(B)
ポリオール(B−1):グリセリン1モルにPO47.6モル及びEO3.4モルをランダム付加して得られた、水酸基価=56(mgKOH/g)、ポリオール(B−1)中のオキシエチレン単位の含有量=5重量%であるポリオール(B2)に該当するポリオール。
ポリオール(B−2):ビスフェノールA1モルにPO5.0モルを付加させた、水酸基価=216(mgKOH/g)のポリオール。
1モル%のポリオール。
ポリオール(B−3):ペンタエリスリトール1モルにPO104モル付加し、その後にEO22モルの順にブロック付加させた、水酸基価=32(mgKOH/g)、ポリオール(B−3)中のオキシエチレン単位の含有量=14重量%であるポリオール(B2)に該当するポリオール。
ポリオール(B−4):トルエンジアミン1モルにEO2.5モル付加し、その後にPOを5.6モルの順にブロック付加させた、官能基数4、水酸基価=400(mgKOH/g)のポリオール。
ポリオール(B−5):エチレンジアミン1モルにPO4.1モルを付加させた、官能基数4、水酸基価=756(mgKOH/g)のポリオール。
ポリオール(B−6):ペンタエリスリトール1モルにPO7.3モルを付加させた、官能基数4、水酸基価=400(mgKOH/g)のポリオール。
ポリオール(B−7):ポリエステルポリオール〔川崎化成(株)製「マキシモールRDK−142」〕官能基数2、水酸基価=400(mgKOH/g)のポリオール。
ポリオール(B−8):プロピレングリコール1モルにPO8.4モルを付加させた、官能基数2、水酸基価=561(mgKOH/g)のポリオール。
(1)活性水素含有成分(B)
ポリオール(B−1):グリセリン1モルにPO47.6モル及びEO3.4モルをランダム付加して得られた、水酸基価=56(mgKOH/g)、ポリオール(B−1)中のオキシエチレン単位の含有量=5重量%であるポリオール(B2)に該当するポリオール。
ポリオール(B−2):ビスフェノールA1モルにPO5.0モルを付加させた、水酸基価=216(mgKOH/g)のポリオール。
1モル%のポリオール。
ポリオール(B−3):ペンタエリスリトール1モルにPO104モル付加し、その後にEO22モルの順にブロック付加させた、水酸基価=32(mgKOH/g)、ポリオール(B−3)中のオキシエチレン単位の含有量=14重量%であるポリオール(B2)に該当するポリオール。
ポリオール(B−4):トルエンジアミン1モルにEO2.5モル付加し、その後にPOを5.6モルの順にブロック付加させた、官能基数4、水酸基価=400(mgKOH/g)のポリオール。
ポリオール(B−5):エチレンジアミン1モルにPO4.1モルを付加させた、官能基数4、水酸基価=756(mgKOH/g)のポリオール。
ポリオール(B−6):ペンタエリスリトール1モルにPO7.3モルを付加させた、官能基数4、水酸基価=400(mgKOH/g)のポリオール。
ポリオール(B−7):ポリエステルポリオール〔川崎化成(株)製「マキシモールRDK−142」〕官能基数2、水酸基価=400(mgKOH/g)のポリオール。
ポリオール(B−8):プロピレングリコール1モルにPO8.4モルを付加させた、官能基数2、水酸基価=561(mgKOH/g)のポリオール。
(2)分散剤(d)
分散剤(d−1):
ポリオール(B−3)0.14モルと2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.07モルをTDI0.16モルでジョイントして得られる水酸基価=20(mgKOH/g)、不飽和基数/含窒素基数=0.22の反応性分散剤〔特開2002−308920号公報参照〕
分散剤(d−1):
ポリオール(B−3)0.14モルと2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.07モルをTDI0.16モルでジョイントして得られる水酸基価=20(mgKOH/g)、不飽和基数/含窒素基数=0.22の反応性分散剤〔特開2002−308920号公報参照〕
(3)ラジカル重合開始剤(c)
ラジカル重合開始剤(c−1):1,1’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)〔商品名「V−59」、和光純薬工業(株)製〕
ラジカル重合開始剤(c−1):1,1’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)〔商品名「V−59」、和光純薬工業(株)製〕
(4)発泡剤(C)
(C−1)水
(C−2)シクロペンタン
(C−1)水
(C−2)シクロペンタン
(5)触媒(D)
(D1−1)イソシアヌレート化触媒(エアープロダクツジャパン(株)製DabcoK−15)
(D1−2)イソシアヌレート化触媒(エアープロダクツジャパン(株)製DabcoTMR7)
(D2−1)ウレタン化触媒(エアープロダクツジャパン(株)製Dabco33LV)
(D1−1)イソシアヌレート化触媒(エアープロダクツジャパン(株)製DabcoK−15)
(D1−2)イソシアヌレート化触媒(エアープロダクツジャパン(株)製DabcoTMR7)
(D2−1)ウレタン化触媒(エアープロダクツジャパン(株)製Dabco33LV)
(6)整泡剤(E)
(E−1)ポリエーテルシロキサン重合体(整泡剤)(東レダウコーニング(株)製「SH−193」)
(E−1)ポリエーテルシロキサン重合体(整泡剤)(東レダウコーニング(株)製「SH−193」)
(7)難燃剤(F)
(F−1)トリクロロプロピルフォスフェート(大八化学(株)製)
(F−1)トリクロロプロピルフォスフェート(大八化学(株)製)
(8)有機ポリイソシアネ−ト(A)
(A−1)粗製MDI(日本ポリウレタン工業(株)製「MR−200」)、NCO基含有量=31.5重量%
(A−1)粗製MDI(日本ポリウレタン工業(株)製「MR−200」)、NCO基含有量=31.5重量%
<製造例1>
[ポリマーポリオール中間体(X1)の製造;第1工程]
温度調節器、バキューム攪拌翼、滴下ポンプ、減圧装置、ジムロート冷却管、窒素流入口及び流出口を備えた4口フラスコに、ポリオール(B−1)、(B−2)、分散剤(d−1)及びキシレンを表1の初期仕込に示す部数で投入し、撹拌下130℃に昇温した。ついで、ポリオール(B−1)、分散剤(d−1)、ACN、St、ジビニルベンゼン、ラジカル重合開始剤(K−1)及びキシレンを表1のモノマー液に示す部数で予め混合したモノマー含有混合液(Z1)を滴下ポンプを用いて25部/分の速度で連続的に滴下し、滴下終了後さらに130℃で30分重合させた。さらに、25℃に冷却し、ポリマーポリオール中間体(X1)を得た。(X1)の体積平均粒子径及び重合体微粒子含有量(重量%)を測定し、表1に示した。
[ポリマーポリオール中間体(X1)の製造;第1工程]
温度調節器、バキューム攪拌翼、滴下ポンプ、減圧装置、ジムロート冷却管、窒素流入口及び流出口を備えた4口フラスコに、ポリオール(B−1)、(B−2)、分散剤(d−1)及びキシレンを表1の初期仕込に示す部数で投入し、撹拌下130℃に昇温した。ついで、ポリオール(B−1)、分散剤(d−1)、ACN、St、ジビニルベンゼン、ラジカル重合開始剤(K−1)及びキシレンを表1のモノマー液に示す部数で予め混合したモノマー含有混合液(Z1)を滴下ポンプを用いて25部/分の速度で連続的に滴下し、滴下終了後さらに130℃で30分重合させた。さらに、25℃に冷却し、ポリマーポリオール中間体(X1)を得た。(X1)の体積平均粒子径及び重合体微粒子含有量(重量%)を測定し、表1に示した。
<製造例2>
[ポリマーポリオール(Y1)の製造]
〔第2工程〕
連続重合装置(送液ライン、オーバーフローラインを接続したSUS製耐圧反応容器)を2槽用意し、1槽目のオーバーフローラインを2槽目の重合槽の入口と接続し直列に配置する。1槽目及び2槽目の重合槽にそれぞれ、あらかじめポリオール(B−1)、キシレンを表2に示す部数で混合した初期仕込液(L−1)2,000部を充液し、130℃に昇温した。ポリマーポリオール中間体(X1)、ポリオール(B−1)、ポリオール(B−2)、分散剤(d−1)、ACN、St、アリルアルコールPO2.2モル付加物、ジビニルベンゼン、ラジカル重合開始剤(c−1)及びキシレンを表2に示す部数で混合した原料混合液(G1−1)をスタティックミキサーを用いてラインブレンドした後、表2に示す1槽目の送液速度で1槽目の重合槽へ連続的に送液し、重合槽からオーバーフローさせポリマーポリオール中間体(X2)を得た。1槽目の重合槽からオーバーフローさせた(X2)は表2に示す1槽目の送液速度で2槽目の重合槽へ連続的に送液した。
〔第3工程〕
1槽目から表2に示す1槽目の送液速度の速度でオーバーフローさせた(X2)とポリオール(B−1)、ACN、St、ラジカル重合開始剤(c−1)及びキシレンを表2に示す部数で混合した原料混合液(G1−2)をスタティックミキサーを用いてラインブレンドした後、表2に示す2槽目の送液速度の速度で2槽目の重合槽へ連続的に送液し、重合槽からオーバーフローさせた反応液をSUS製の受け槽にストックして、ポリマーポリオール中間体(X3)を得た。(X3)から過水蒸気(蒸気中に含まれる水分量として、ポリマーポリオールに対し4重量%となる量を2時間かけて投入)を別の口から添加しながら未反応モノマーとキシレンを2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で2時間、130〜140℃減圧下でストリッピングして、ポリマーポリオール中間体(X3)を得た。
〔希釈工程〕
(X3)に対してポリオール(B−1)を表2に示す部数で混合し、ポリマーポリオール(Y1)を得た。(Y1)中の重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径及び重合体微粒子(JR)の含有量(重量%)を測定した。結果を表2に示す。
[ポリマーポリオール(Y1)の製造]
〔第2工程〕
連続重合装置(送液ライン、オーバーフローラインを接続したSUS製耐圧反応容器)を2槽用意し、1槽目のオーバーフローラインを2槽目の重合槽の入口と接続し直列に配置する。1槽目及び2槽目の重合槽にそれぞれ、あらかじめポリオール(B−1)、キシレンを表2に示す部数で混合した初期仕込液(L−1)2,000部を充液し、130℃に昇温した。ポリマーポリオール中間体(X1)、ポリオール(B−1)、ポリオール(B−2)、分散剤(d−1)、ACN、St、アリルアルコールPO2.2モル付加物、ジビニルベンゼン、ラジカル重合開始剤(c−1)及びキシレンを表2に示す部数で混合した原料混合液(G1−1)をスタティックミキサーを用いてラインブレンドした後、表2に示す1槽目の送液速度で1槽目の重合槽へ連続的に送液し、重合槽からオーバーフローさせポリマーポリオール中間体(X2)を得た。1槽目の重合槽からオーバーフローさせた(X2)は表2に示す1槽目の送液速度で2槽目の重合槽へ連続的に送液した。
〔第3工程〕
1槽目から表2に示す1槽目の送液速度の速度でオーバーフローさせた(X2)とポリオール(B−1)、ACN、St、ラジカル重合開始剤(c−1)及びキシレンを表2に示す部数で混合した原料混合液(G1−2)をスタティックミキサーを用いてラインブレンドした後、表2に示す2槽目の送液速度の速度で2槽目の重合槽へ連続的に送液し、重合槽からオーバーフローさせた反応液をSUS製の受け槽にストックして、ポリマーポリオール中間体(X3)を得た。(X3)から過水蒸気(蒸気中に含まれる水分量として、ポリマーポリオールに対し4重量%となる量を2時間かけて投入)を別の口から添加しながら未反応モノマーとキシレンを2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で2時間、130〜140℃減圧下でストリッピングして、ポリマーポリオール中間体(X3)を得た。
〔希釈工程〕
(X3)に対してポリオール(B−1)を表2に示す部数で混合し、ポリマーポリオール(Y1)を得た。(Y1)中の重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径及び重合体微粒子(JR)の含有量(重量%)を測定した。結果を表2に示す。
<体積平均粒子径>
得られたポリマーポリオール中間体(X1)又はポリマーポリオール(Y1)を、レーザー光の透過率が70〜90%となるように、その製造に用いたポリオールで希釈し、下記の粒度分布測定装置にて体積平均粒子径(μm)を測定した。
装置 :堀場製作所製 LA−750(堀場製作所製)
測定原理 :Mie散乱理論
測定範囲 :0.04μm〜262μm
溶液注入量:He−Neレーザー
測定時間 :20秒
得られたポリマーポリオール中間体(X1)又はポリマーポリオール(Y1)を、レーザー光の透過率が70〜90%となるように、その製造に用いたポリオールで希釈し、下記の粒度分布測定装置にて体積平均粒子径(μm)を測定した。
装置 :堀場製作所製 LA−750(堀場製作所製)
測定原理 :Mie散乱理論
測定範囲 :0.04μm〜262μm
溶液注入量:He−Neレーザー
測定時間 :20秒
<重合体微粒子(JR)の含有量の測定方法>
遠心分離用50ml遠沈管に、ポリマーポリオール(Y1)又は実施例1〜3若しくは比較例1〜3で用いた硬質ポリウレタンフォーム用組成物をそれぞれ約5g精秤し、ポリマーポリオール重量(W5)とする。メタノール50gを加えて混合する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離した。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去した。残留沈降物にメタノール50gを加えて混合し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返した。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W6)とした。次式で算出した値を、重合体微粒子の含有量(重量%)とした。
重合体微粒子含有量(重量%)=(W6)×100/(W5)
遠心分離用50ml遠沈管に、ポリマーポリオール(Y1)又は実施例1〜3若しくは比較例1〜3で用いた硬質ポリウレタンフォーム用組成物をそれぞれ約5g精秤し、ポリマーポリオール重量(W5)とする。メタノール50gを加えて混合する。冷却遠心分離機[型番:H−9R、コクサン(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離した。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去した。残留沈降物にメタノール50gを加えて混合し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返した。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W6)とした。次式で算出した値を、重合体微粒子の含有量(重量%)とした。
重合体微粒子含有量(重量%)=(W6)×100/(W5)
<実施例1〜3及び比較例1〜3>
まず、表3に記載した配合処方にて、硬質ポリウレタンフォーム用組成物を得て、表3に記載した配合処方にてポリイソシアネート(A)以外を所定量配合したポリオールプレミックスを所定量混合した。この混合物に25±5℃に温調したポリイソシアネート(A)を加えて、攪拌機[ホモディスパー:特殊機化(株)社製]にて8000rpm×5秒間急速混合し、混合液をすみやかに65℃の300×300×50mmの金型に流し入れ、5分後に取り出し、硬質ポリウレタンフォームを得た。
まず、表3に記載した配合処方にて、硬質ポリウレタンフォーム用組成物を得て、表3に記載した配合処方にてポリイソシアネート(A)以外を所定量配合したポリオールプレミックスを所定量混合した。この混合物に25±5℃に温調したポリイソシアネート(A)を加えて、攪拌機[ホモディスパー:特殊機化(株)社製]にて8000rpm×5秒間急速混合し、混合液をすみやかに65℃の300×300×50mmの金型に流し入れ、5分後に取り出し、硬質ポリウレタンフォームを得た。
<活性水素含有成分(B)の活性水素価の測定方法>
表3中、活性水素含有成分(B)の活性水素価は、JIS K1557 に準拠して、硬質ポリウレタンフォーム用組成物から重合体微粒子(JR)を除いた成分の水酸基価を測定した。単位はmgKOH/gである。
表3中、活性水素含有成分(B)の活性水素価は、JIS K1557 に準拠して、硬質ポリウレタンフォーム用組成物から重合体微粒子(JR)を除いた成分の水酸基価を測定した。単位はmgKOH/gである。
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた硬質ポリウレタンフォームについて、以下の方法で評価を行った。結果を表3に示す。
[評価]
<1>コア密度(kg/m3)
モールド発泡で得られた300(縦)×300(横)×50(厚み)mmの硬質ポリウレタンフォームを、100(縦)×100(横)×35(厚み)mmのサイズに切り出した。JIS A9511に従い、試験片の質量と体積からコア密度を求めた。
<1>コア密度(kg/m3)
モールド発泡で得られた300(縦)×300(横)×50(厚み)mmの硬質ポリウレタンフォームを、100(縦)×100(横)×35(厚み)mmのサイズに切り出した。JIS A9511に従い、試験片の質量と体積からコア密度を求めた。
<2>熱伝導率(mW/mK)
モールド発泡で得られた300(縦)×300(横)×50(厚み)mmの硬質ポリウレタンフォームを、200(縦)×200(横)×35(厚み)mmのサイズに切り出した。JIS A1412−2に従い、熱伝導率測定機(「AUTO−Λ HC−074」、英弘精機(株)製)を使用して熱伝導率を測定した。
モールド発泡で得られた300(縦)×300(横)×50(厚み)mmの硬質ポリウレタンフォームを、200(縦)×200(横)×35(厚み)mmのサイズに切り出した。JIS A1412−2に従い、熱伝導率測定機(「AUTO−Λ HC−074」、英弘精機(株)製)を使用して熱伝導率を測定した。
<3>圧縮強さ(N/cm2)
モールド発泡で得られた300(縦)×300(横)×50(厚み)mmの硬質ポリウレタンフォームを、50(縦)×50(横)×35(厚み)mmのサイズに切り出し試験片とした。JIS K7220に従い、試験片の縦、横から断面積を求めた後、試験片の厚みに対して10%圧縮し圧縮応力を測定した。その後、圧縮応力を断面積で除した値を圧縮強さとした。
モールド発泡で得られた300(縦)×300(横)×50(厚み)mmの硬質ポリウレタンフォームを、50(縦)×50(横)×35(厚み)mmのサイズに切り出し試験片とした。JIS K7220に従い、試験片の縦、横から断面積を求めた後、試験片の厚みに対して10%圧縮し圧縮応力を測定した。その後、圧縮応力を断面積で除した値を圧縮強さとした。
<4>難燃性(燃焼距離)(mm)
成形品の中央部から150(長さ)×50(幅)×13(高さ)mmのサイズの試験片を5個切り出した。JIS A9511の燃焼性試験の試験法に基づき燃焼距離を測定した。
成形品の中央部から150(長さ)×50(幅)×13(高さ)mmのサイズの試験片を5個切り出した。JIS A9511の燃焼性試験の試験法に基づき燃焼距離を測定した。
表3に示されるように、実施例1〜3で得られたフォームは、比較例1〜3で得られたフォームと比較して圧縮強さ及び難燃性に優れる。また、実施例1〜3で得られたフォームは、比較例2及び3で得られたフォームと比較して熱伝導率が優れる。
本発明の製造方法で得られる硬質ポリウレタンフォームは、難燃性及び機械物性に優れることから、例えば建築用断熱剤等の用途で好適に利用することができ、特に、サンドイッチパネル、ボード、サイディング又はスプレー用途で好適に利用することができる。
Claims (5)
- 活性水素含有成分(B)及び重合体微粒子(JR)を含有する硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、下記(1)〜(5)を満たす硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
(1):重合体微粒子(JR)がエチレン性不飽和化合物(E)を構成単量体とする重合体微粒子である
(2):重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1〜1.5μmである
(3):活性水素含有成分(B)の活性水素価が100〜1000である
(4):活性水素含有成分(B)の重量を基準として活性水素含有成分(B)中に活性水素価が10〜115のポリオール(B2)を1〜25重量%含有する
(5):ポリオール(B2)の重量を基準としてポリオール(B2)中のオキシエチレン単位の含有量が20重量%以下である - 重合体微粒子(JR)の体積平均粒子径(R)が0.1〜0.9μmである請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
- 重合体微粒子(JR)の含有量が、硬質ポリウレタンフォーム用組成物の重量を基準として、1〜25重量%である請求項1又は2に記載の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物、ポリイソシアネート(A)及び発泡剤(C)を触媒(D)の存在下で反応させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリイソシアネート(A)が2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート並びにこれらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する請求項4に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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CN109942789A (zh) * | 2019-02-25 | 2019-06-28 | 广州立泰新材料科技有限公司 | 一种高强度硬质聚氨酯泡沫及其制备方法 |
KR102154864B1 (ko) * | 2020-03-17 | 2020-09-10 | 최규술 | 준불연 폴리우레탄 폼블록 조성물 및 그 제조방법 |
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2017
- 2017-03-24 JP JP2017059290A patent/JP2018162355A/ja active Pending
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